JP2022156654A - ゴム発泡体、及びゴム発泡体の製造方法 - Google Patents

ゴム発泡体、及びゴム発泡体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面の見栄えが良いゴム発泡体を提供する。【解決手段】ゴム発泡体は、EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物の発泡体である。ブレンド比(EPDM/PE):95/5~70/30(質量比)【選択図】なし

Description

本開示は、ゴム発泡体、及びゴム発泡体の製造方法に関する。
特許文献1には、難燃性EPDM系発泡体の製造方法が開示されている。
特開2007-211119号公報
EPDM系発泡体の製造において、用いる材料によっては、成形直後にエア膨れが生じ、発泡体の表面の見栄えが悪くなってしまう。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、表面の見栄えが良いゴム発泡体を提供することを目的とする。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
〔1〕EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物の発泡体である、ゴム発泡体。
ブレンド比(EPDM/PE):95/5~70/30(質量比)
本開示のゴム発泡体は、表面の見栄えが良い。
ここで、本開示の望ましい例を示す。
〔2〕窒素系難燃剤を少なくとも含み、
前記EPDMと前記PEとの合計量を100質量部とした場合に、前記窒素系難燃剤の量は、50質量部以上150質量部以下である、〔1〕に記載のゴム発泡体。
〔3〕リン系難燃剤を少なくとも含み、
前記EPDMと前記PEとの合計量を100質量部とした場合に、前記リン系難燃剤の量は、1質量部以上20質量部以下である、〔1〕又は〔2〕に記載のゴム発泡体。
〔4〕硫黄含有量が1000ppm以下である、〔1〕から〔3〕のいずれかに記載のゴム発泡体。
〔5〕EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物を発泡及び架橋する、ゴム発泡体の製造方法。
ブレンド比(EPDM/PE):95/5~70/30(質量比)
以下、本開示を詳しく説明する。なお、本明細書において、数値範囲について「~」を用いた記載では、特に断りがない限り、下限値及び上限値を含むものとする。例えば、「10~20」という記載では、下限値である「10」、上限値である「20」のいずれも含むものとする。すなわち、「10~20」は、「10以上20以下」と同じ意味である。
1.ゴム発泡体
ゴム発泡体は、EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物の発泡体である。
ブレンド比(EPDM/PE):95/5~70/30(質量比)
(1)組成物
組成物は、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエンゴム)と、下記ブレンド比のPE(ポリエチレン)と、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する。組成物は、脂肪酸エステル、金属水酸化物、難燃剤、及び発泡助剤から選択される少なくとも1種を任意の成分として含有していてもよい。組成物の各成分について説明する。
(1.1)EPDM
EPDMは、エチレン、プロピレン、及びジエン類の共重合によって得られるゴムである。EPDMは、エチレン-プロピレン共重合体に、更にジエン類を共重合させて不飽和結合を導入することにより、加硫剤による加硫を可能としている。ジエン類は、特に限定されないが、非共役ジエンが好ましく、例えば、5-エチリデン-2-ノルボルネン、1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン等が用いられる。本開示のゴム発泡体の特性を得る観点から、ジエン類として5-エチリデン-2-ノルボルネンが好ましい。
EPDMにおけるジエン類の含有量(ジエン含有量)は、特に限定されない。ジエン類の含有量は、架橋(加硫)反応及び、機械物性の影響の観点から、4質量%以上17質量%以下が好ましく、7質量%以上15質量%以下がより好ましい。
EPDMにおけるエチレン含有量は、特に限定されない。エチレン含有量は、耐熱性、耐永久歪性の観点から、40質量%以上80質量%以下が好ましく、45質量%以上60質量%以下がより好ましい。
EPDMは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(1.2)PE
PEとしては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、及びエチレンを主成分とする共重合体等が挙げられる。
これらの中でも、練り中のコンパウンドの分散性の観点から低融点で、しかも、発泡体の低永久歪性の確保の観点から、低密度ポリエチレンであることが好ましい。非発泡における低密度ポリエチレンの密度は、好ましくは0.910g/cm以上、0.940g/cm以下であり、より好ましくは、0.915g/cm以上、0.935g/cm以下であり、更に好ましくは0.920g/cm以上0.930g/cm以下である。
PEのメルトフローレート(MFR)は、特に限定されない。PEのMFRは、成形性の観点から、ASTM D 1238に準じて、190℃・2.16kg荷重で測定した値として、0.5g~30g/10分であることが好ましい。
EPDMとPEとのブレンド比(EPDM/PE)は、発泡体の成形後のエア膨れを抑制する観点から、質量比で95/5以下が好ましく、90/10以下がより好ましく、85/15以下が更に好ましい。EPDMとPEとのブレンド比(EPDM/PE)は、膨張不良を抑制する観点から、質量比で65/35以上が好ましく、70/30以上がより好ましく、75/25以上が更に好ましい。すなわち、EPDMとPEとのブレンド比(EPDM/PE)は、質量比で95/5~65/35が好ましく、90/10~70/30がより好ましく、85/15~75/25が更に好ましい。ブレンド比をこの範囲内とすると、成形後のゴム発泡体の反りが抑制されるとともに、ゴム発泡体の見栄えがよく、しかもピンホール等の欠陥が抑制される。
(1.3)脂肪酸エステル(任意成分)
脂肪酸エステル(RCOOR’、RとR’は、同一であっても異なっていてもよい)は、親水性、疎水性を併せ持つ。脂肪酸エステルは、その界面活性剤的な作用として、金属水酸化物とPEの凝集を緩和し、ゴム中(ゴム発泡体中)の分散剤として作用すると推測される。
脂肪酸エステルとして、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステル、ソルビタン系脂肪酸エステル、プロピレン系脂肪酸エステル、n-ブチルステアレート等を挙げることができる。
脂肪酸エステルは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
脂肪酸エステルは、融点が50℃以上80℃以下であり、混練中に分散しやすいという観点から、グリセリン脂肪酸エステル、及び高級アルコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベへネート、グリセリンモノオレート、グリセリンモノラウレート、ステアリンジステアレート、グリセリンジベへネート、グリセリンジオレート等が挙げられる。
高級アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリルステアレート、ラウリルステアレート、ラウリルラウリレート、ステアリルベへネート等が挙げられる。
脂肪酸エステルの量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、脂肪酸エステルは、金属水酸化物とPEを凝集なく均一に分散させる観点から、1質量部以上が好ましく、3.0質量部以上がより好ましく、5.0質量部以上が更に好ましい。他方、脂肪酸エステルは、オイルブリードの抑制の観点から、10.0質量部以下が好ましく、8.0質量部以下がより好ましく、7.0質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、脂肪酸エステルの量は、1.0質量部以上10.0質量部以下が好ましく、3.0質量部以上8.0質量部以下がより好ましく、5.0質量部以上7.0質量部以下が更に好ましい。
(1.4)架橋剤
架橋剤は、特に限定されない。架橋剤は、有機過酸化物系架橋剤を好適に用いることができる。
電子基板等に対する汚染を抑制する観点から、架橋剤として、硫黄を含む硫黄架橋剤を用いないことが好ましい。ここで、硫黄架橋剤として、硫黄、硫黄化合物が例示される。
架橋剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。架橋剤として、例えば、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ジクミルパーオキサイト、ジーt-ブチルパーオキサイト、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルヒドロパーオキサイト、t-ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシン)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-モノ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサン、α,α’-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン等が挙げられる。
架橋剤として、特に、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン等のジアシルパーオキサイド、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール、ジクミルパーオキサイト、ジーt-ブチルパーオキサイト、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが好ましい。
架橋剤の量は、特に限定されない。EPDMとEVAとの合計を100質量部とした場合に、架橋剤は、ゴム発泡体1における架橋密度向上の観点から、0.05質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1.0質量部以上が更に好ましい。他方、架橋剤は、ゴムの主鎖の切断に起因するゴム発泡体1の物性悪化を抑制する観点から、10.0質量部以下が好ましく、4.0質量部以下がより好ましく、2.0質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、架橋剤の量は、0.05質量部以上10.0質量部以下が好ましく、0.5質量部以上4.0質量部以下がより好ましく、1.0質量部以上2.0質量部以下が更に好ましい。なお、市販品は、コンパウンドへの分散性向上のため、シリカ、クレー、炭酸カルシウム等で希釈され、粉末状で販売されることが多い。
また、上記の架橋剤の量は、2種以上の架橋剤を用いた場合には、合計量を意味する。
(1.5)架橋助剤(共架橋剤)
架橋助剤は、二重結合を複数有する。架橋助剤は、炭素-炭素二重結合を複数有するものが好ましい。架橋助剤は、共役二重結合を有するものが好ましい。
架橋助剤としては、例えば、具体的には、p-キノンジオキシム等のキノンジオキシム化合物、エチレングリコールジメタクリラート、ポリエチレングリコールジメタクリルレート等のメタクリレート系化合物、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等のアリル化合物、マレイミド系化合物、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
特に、ジアリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の炭素-炭素二重結合を複数有するアリル化合物、エチレングリコールジメタクリラート、ポリエチレングリコールジメタクリルレート等の炭素-炭素二重結合を複数有するメタクリレート系化合物が好適に使用される。
架橋助剤の量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、架橋助剤は、ゴム発泡体における架橋密度向上の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましい。他方、架橋助剤は、ゴム発泡体の物性悪化を抑制する観点から、10.0質量部以下が好ましく、5.0質量部以下がより好ましい。これらの観点から、架橋剤の量は、0.5質量部以上10.0質量部以下が好ましく、1.0質量部以上5.0質量部以下がより好ましい。
(1.6)金属水酸化物(任意成分)
金属水酸化物としては、公知の金属水酸化物を用いることができる。金属水酸化物により、ゴム発泡体は難燃性が良好となる。金属水酸化物は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及びアルミ酸カルシウムからなる群より選ばれる1種以上を用いることができる。
金属水酸化物の量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、金属水酸化物は、ゴム発泡体1の粘着剤層3に対する密着性を確保する観点から、20質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましく、50質量部以上が更に好ましい。他方、金属水酸化物は、フィラーの分散性を高める観点から、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましく、80質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、金属水酸化物の量は、20質量部以上100質量部以下が好ましく、30質量部以上90質量部以下がより好ましく、50質量部以上80質量部以下が更に好ましい。
(1.7)難燃剤(任意成分)
難燃剤は、特に限定されない。難燃剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。難燃剤により、ゴム発泡体は難燃性が良好となる。
難燃剤は、ノンハロゲン系難燃剤が好ましい。組成物は、ハロゲン系難燃剤を含まないことが好ましい。ノンハロゲン系難燃剤は、特に限定されない。ノンハロゲン系難燃剤として、窒素系難燃剤、リン系難燃剤が例示される。
(1.7.1)窒素系難燃剤
窒素系難燃剤は、特に限定されない。窒素系難燃剤として、例えば、メラミン系難燃剤、トリアジン化合物、グアニジン化合物等が挙げられる。メラミン系難燃剤としては、例えば、メラミン、メラミン・メラム・メレム、メラミンシアヌレート、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン・メラム・メレム、硫酸メラミン等が挙げられる。窒素系難燃剤としては、メラミンシアヌレートが好ましい。メラミンシアヌレートは、高充填してもゴムコンパウンドの加工性を損ないにくい特性がある。
窒素系難燃剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
窒素系難燃剤を用いる場合の量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、窒素系難燃剤は、高い難燃性を確保する観点から、50質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、65質量部以上が更に好ましい。他方、窒素系難燃剤は、練加工性、成形加工性の観点から、150質量部以下が好ましく、110質量部以下がより好ましく、90質量部以下が更に好ましい。詳細には、窒素系難燃剤は、カーボンブラックのように、ゴムへの補強性がないので、多量添加により、耐久性、強度の低下になるため、150質量部以下が好ましい。また、組成物の粘度が上がると発泡性が制御され低密度を確保できないため、150質量部以下が好ましい。
これらの観点から、窒素系難燃剤の量は、50質量部以上150質量部以下が好ましく、60質量部以上110質量部以下がより好ましく、65質量部以上90質量部以下が更に好ましい。
(1.7.2)リン系難燃剤
リン系難燃剤は、特に限定されない。リン系難燃剤としては、分子中にリン原子を含むものであれば特に限定されない。リン系難燃剤として、例えば、赤燐系難燃剤(赤燐を含む難燃剤)、リン化合物が挙げられる。赤燐系難燃剤は、公知のものが使用できる。赤燐は、難燃化と低発煙性、低有毒ガス性で、近年注目を集めている。赤燐は、一般的にマトリックスの炭化を促進し、表面炭化層を形成することにより、酸素を遮断し難燃性をもたらす。更に、麟がメタン酸を経て、ポリリン酸になり、この過程で保護被膜ができ、酸素を遮断し、難燃性をもたらすというメカニズムが提唱されている。赤燐の難燃効果は、炭化促進と被膜効果の併用で発現するものと考えられている。赤燐として、例えば、水酸化アルミニウム等を表面処理し平均粒径15μm程にしたヒシガードCP(日本化学社製)や、1140T(麟化学工業製)等を使用できる。また、ゴムへの分散性を考慮し、赤燐として、マスターバッチタイプ(EVA等)も好適に使用できる。
リン化合物としては、例えば、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、ホスファゼン化合物、ピロリン酸メラミン、リン酸、オルトリン酸メラミン、リン酸メラミン、オルトリン酸ピペラジン、ピロリン酸ピペラジン、ポリリン酸ピペラジンが挙げられる。ホスファゼン化合物とは、下記一般式で表される環状フェノキシホスファゼンが好ましい。リン化合物として、例えば、アデカスタブEP-2500、BUDIT667(ブーデンハイム)、ホスファゼンとして、Rabitle FP-100 (伏見製薬所)を用いることができる。
Figure 2022156654000001


〔式中nは3~25の整数を示す。〕
リン系難燃剤を用いる場合の量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、リン系難燃剤は、垂直燃焼試験においてより高い難燃性を確保する観点から、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、10質量部以上が更に好ましい。他方、リン系難燃剤は、コンパウンド(混練物)の粘度上昇を抑制し、発泡性を制御して低密度のゴム発泡体とする観点から、24質量部以下が好ましく、22質量部以下がより好ましく、20質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、リン系難燃剤の量は、1質量部以上24質量部以下が好ましく、5質量部以上22質量部以下がより好ましく、10質量部以上20質量部以下が更に好ましい。
なお、窒素系難燃剤や、リン系難燃剤のノンハロゲン系難燃剤は、難燃性効果は高いが、ハロゲン系難燃剤ほど高い効果をえることはできないため、複数種組み合わせて、使用することが好ましい。
金属水酸化物と難燃剤の合計量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、金属水酸化物と難燃剤の合計量は、垂直燃焼試験においてより高い難燃性を確保する観点から、170質量部以上240質量部以下が好ましく、160質量部以上230質量部以下がより好ましく、150質量部以上220質量部以下が更に好ましい。
(1.8)発泡剤
発泡剤は、特に限定されない。発泡剤として、有機系発泡剤、無機系発泡剤等の公知の発泡剤を使用できる。発泡剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
発泡剤として、例えば、ジニトロペンタジエンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、及び炭酸水素ナトリウムのうち少なくとも一種を用いることができる。
発泡剤の量は、特に限定されない。EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、発泡剤は、低密度のゴム発泡体にするための発泡ガス量に調整する観点から、5質量部以上が好ましく、8質量部以上がより好ましく、9質量部以上が更に好ましい。他方、発泡剤は、見栄え確保(ワレ、ピンホール等の欠陥)の観点から、35質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましく、25質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、発泡剤の量は、5質量部以上35質量部以下が好ましく、8質量部以上30質量部以下がより好ましく、9質量部以上25質量部以下が更に好ましい。
(1.9)発泡助剤(任意成分)
発泡助剤は特に限定されない。発泡助剤として、尿素系発泡助剤が好適に用いられる。尿素系発泡助剤は、尿素を主成分とするものであり、例えば、永和化成工業社製のセルペーストK-5、セルペースト101等が例示される。なお、主成分とは、含有率(質量%)が90質量%以上(100質量%以下)の物質をいう。
尿素系発泡助剤の配合割合は、発泡成形時の発泡剤の分解開始温度を調整する観点から、EPDMとPEとの合計を100質量部に対して、1.0質量部以上9.0質量部以下が好ましく、2.0質量部以上以8.0質量部以下が好ましい。
(1.10)パラフィン系プロセスオイル
組成物は、パラフィン系プロセスオイルを含有してもよい。
パラフィン系プロセスオイルは、市販品を用いることができる。市販品として、例えば、出光興産社製 ダイアナプロセスオイル「PS-430」、「PS-32」、「PS-90」、「PW-32」、「PW-90」、「PW-150」、「PW-380」等が挙げられる。
パラフィン系プロセスオイルの量は、特に限定されない。パラフィン系プロセスオイルは、混練り時に、コンパウンドとしてのまとまり性を確保し、その粘土質のコンパウンド中のフィラーの分散性を高めることができる。パラフィン系プロセスオイルの量は、この混練り加工性の観点から、EPDMとPEとの合計を100質量部とした場合に、0質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。他方、パラフィン系プロセスオイルは、オイルブリードの抑制の観点から、80質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、パラフィン系プロセスオイルの量は、0質量部以上80質量部以下が好ましく、3質量部以上30質量部以下がより好ましく、5質量部以上10質量部以下が更に好ましい。
パラフィン系プロセスオイルを含んだゴム発泡体は、燃焼性が悪化するため、パラフィン系プロセスオイルは、少ないほうが好ましい。
(1.11)その他の成分
組成物には、上述のEPDM、PE、脂肪酸エステル、架橋剤、架橋助剤、金属水酸化物、難燃剤、発泡剤、発泡助剤以外の成分として、架橋促進剤(加硫促進剤)、充填剤、軟化剤、難燃剤、ガラス繊維、木粉、繊維、脱水剤、老化防止剤、酸化防止剤、各種マイクロ・ナノカプセル、顔料、着色剤、防カビ剤、補強材(各種カーボンブラック)、膨張黒鉛等の添加剤を含むことができる。添加剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(1.11.1)充填剤
充填剤は、特に限定されないが、例えば、炭酸カルシウム(重質炭酸カルシウムなど)、炭酸マグネシウム、ケイ酸、及びその塩類、クレー、タルク、雲母粉、ベントナイト、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、アセチレンブラック、ファーネスブラック、アルミニウム粉等の無機系充填剤、例えば、コルクなどの有機系充填剤、その他公知の充填剤が用いられる。これら充填剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。好ましくは、炭酸カルシウム、クレー、シリカが用いられる。
充填剤の配合割合は、特に限定されないが、例えば、EPDMとPEとの合計を100質量部に対して、30質量部以上200質量部以下が好ましく、50質量部以上900質量部以下がより好ましい。
(1.11.2)軟化剤
軟化剤は、特に限定されない。本開示では、例えば、可塑剤、流動パラフィン、ロジン、クロマン樹脂、ポリブテン、アスファルト等、公知のものを使用することができる。これら軟化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。好ましくは、石油系オイル類やアスファルト類が用いられる。
軟化剤の配合割合は、柔軟性確保、練加工性の確保、及び粘着剤の密着性確保の観点から、例えば、EPDMとPEとの合計を100質量部に対して、0質量部以上100質量部以下が好ましく、5質量部以上30質量部以下がより好ましい。
(2)ゴム発泡体の見かけ密度
ゴム発泡体の見かけ密度は、気密性、水密性等を確保するための柔軟性を得る観点から、0.05g/cm以上0.3g/cm以下が好ましく、0.06g/cm以上0.2g/cm以下がより好ましく、0.07g/cm以上0.09g/cm以下が更に好ましい。
なお、ゴム発泡体の見かけ密度は、JIS K 6767に準じた測定方法で測定される。
(3)ゴム発泡体1の硫黄含有量
ゴム発泡体1の硫黄含有量は、特に限定されない。電子基板等に対する汚染を抑制する観点から、硫黄含有量は1000ppm以下であることが好ましく、500ppm以下であることがより好ましく、100ppm以下であることが更に好ましい。
硫黄含有量は、JIS-6233に準じて測定する。試験片を過酸化水素に入れたフラスコに入れて燃焼させる。有機物は酸化されて硫黄は硫酸に変わる。溶液をイオンクロマトグラフィーで定量する。
(4)ゴム発泡体の製造方法
ゴム発泡体の製造方法は、特に限定されない。ゴム発泡体は、例えば、以下の製造方法によって製造される。EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物を発泡及び架橋することで、ゴム発泡体を製造できる。なお、各原料(EPDM、PE、架橋剤、架橋助剤、発泡剤)を配合する順序、混練りの順序は、特に限定されない。各原料の一部を予め混練りしてもよい。
ブレンド比(EPDM/PE):95/5~55/45(質量比)
(5)本実施形態のゴム発泡体の用途
本実施形態のゴム発泡体は、被着体に両面テープを用いて固定される。両面テープは、任意のものが用いられる。両面テープの両面の接着剤層にブチル系の接着剤を用いることが好ましい。本実施形態のゴム発泡体とブチル系の接着剤との接着強度が比較的高いため、ゴム発泡体と両面テープとの接着強度を高めることができる。
(6)本実施形態のゴム発泡体の作用効果
本実施形態のゴム発泡体は表面の見栄えがよいという効果を奏する。
本実施形態のゴム発泡体は、電子基板等に対する汚染が少ない。
本実施形態のゴム発泡体に、所定の難燃剤を含む場合は、ハロゲン系難燃剤を含まなくても、UL94規格に基づく、垂直燃焼試験に順じた試験において、燃焼時間が50秒以下のV0規格に基づきV0合格を達成できる。
本実施形態のゴム発泡体は表面の見栄えがよいという効果について詳細に説明する。EPDMとEVA(エチレン-酢酸ビニル共重合体)を用いたゴム発泡体において、硫黄架橋剤を使用しないで、有機過酸化物系架橋剤を使用すると、次の課題があった。すなわち、成形直後に、ゴム発泡体の表面近傍にエアが閉じ込まれる。これに起因して、ゴム発泡体の表面にドーム状の膨らみ(エア膨れ、例えば5mm~20mmの円形ドーム)が生じて、表面の見栄えが悪くなり、商品価値が低下するおそれがあった。この原因は、発明者らが検討したところ、次のように推測された。ゴム発泡体の成形直後の温度は160℃程度であり、徐々に室温レベルまで自然冷却される。成形直後、ゴム発泡体は高温なので、柔らかく、発泡ガスがゴム発泡体の全体に均一分散していると考えられる。冷却が進行するに伴い、表面から冷えていくため、内部は冷えにくい状態になる。EVAの融点は、EPDMの融点よりも低い。そのため、ゴム発泡体が冷却されてEPDM部位の固化が始まっても、EVAの部位は柔らかいままの状態の期間が存在する。この際に、発泡ガスが柔らかいEVAの部位に押し込められ、集まっていくと推定される。そして、ゴム発泡体が常温まで冷却されると、ゴム発泡体の全体が冷却固化して、ゴム発泡体の表面にドーム状の膨らみが残ってしまうと推測される。本実施形態のゴム発泡体では、EPDMとPEを用い、PEの融点はEVAの融点よりも高く、110~125℃程度であるため、成形直後にガスが均一化した状態で即座に固化することになる。そのため、ゴム発泡体において、ガス溜まりが生じ難くい(エア膨れが生じ難い)。よって、本実施形態のゴム発泡体は表面の見栄えがよい。
ここで、金属水酸化物を配合した場合に、ゴム発泡体がUL-94に規定された94V-0の規格に適合する難燃性を示す推定メカニズムについて説明する。この場合には、ゴム発泡体には、金属水酸化物が配合されている。金属水酸化物は、脱水作用により自己消化性を示し、高い難燃性を示す。よって、金属水酸化物が配合された場合には、金属水酸化物の相互作用により、優れた難燃性を発揮すると推定される。
また、ゴム発泡体に金属水酸化物及び脂肪酸エステルが配合されると、脂肪酸エステルの作用により、金属水酸化物が良好に分散するため、金属水酸化物が難燃化に有効に寄与すると推測される。
また、ゴム発泡体に難燃剤を配合すると、高発泡化(低密度化)しても、高い難燃性が確保される。
以下、実施例により更に具体的に説明する。
1.ゴム発泡体の作製
表1-2に示す配合割合で、各種ゴム発泡体を作製した。表1-2において、主要な原料の詳細を以下に示す。
・EPDM:三井化学(株)製 三井EPT4021を用いた。
・PE:日本ポリエチレン(株)製 ノバテックLD LJ802を用いた。
・脂肪酸エステル:
脂肪酸エステルとして、理研ビタミン(株)製 リケマールSL-800 (ステアリルステアレート)を用いた。
・パラフィン系プロセスオイル(表中では、「パラフィン系オイル」と略して記載):出光興産(株)製 ダイアナプロセスPS-430を用いた。
・架橋助剤:三菱ケミカル(株)製 タイク(トリアリルイソシアヌレート(共架橋部位 3か所)、2質量部)を用いた。
・架橋剤:実施例1-6、及び比較例1,2,4では、日油(株)製のパーヘキサ25B-40(2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルパーオキシ)ヘキサン) 1.5質量部とパーヘキサC-40MB(1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン) 2.5質量部を混合して用いた。表1,2においては、架橋剤の合計量が記載されている。
・発泡助剤:尿素系発泡助剤(永和化成工業(株)製 セルペーストK-5、 4.6質量部)を用いた。
・発泡剤:アゾジカルボンアミド(永和化成工業(株)製 ビニフォールAC#3W、 15質量部)を用いた。
・金属水酸化物:
水酸化アルミニウムは、C-301N(住化アルケム(株)製)を用いた。
・カーボンブラック:カーボンブラックは、表1,2に記載されていないが、実施例1-6、及び比較例1-4のいずれにおいても、旭カーボン(株)製 旭カーボン#50G(20質量部)を用いた。
・窒素系難燃剤:
窒素系難燃剤として、メラミンシアヌレート MC-4500(日産化学(株)製)を用いた。
・リン系難燃剤:
リン系難燃剤として、赤燐系難燃剤(特殊表面処理コート赤燐 1140T、麟化学工業(株)製)を用いた。
なお、表1-2における「難燃剤の合計」は、水酸化アルミニウムの配合割合、窒素系難燃剤の配合割合、およびリン系難燃剤の配合割合の合計値を表している。
各ゴム発泡体は、具体的には以下のように作製した。
<実施例1-6>
EPDM、PE、カーボンブラック、パラフィン系プロセスオイル、難燃剤(窒素系難燃剤、リン系難燃剤(1)、リン系難燃剤(2)のうちで表1に記載された難燃剤)、脂肪酸エステル、架橋助剤、金属水酸化物をバンバリーミキサーに一括投入し、130℃に達した時点で、コンパウンドを排出した。
次に、そのコンパウンドに、架橋剤、発泡助剤、発泡剤を加え、ミキシングロールで混練りして、シート状に分出しをおこなった。
シートを130℃の金型にセットし、一次プレス成形を15分行い、その後、二次プレス成形を160℃、15分で行い、架橋発泡させることにより、ゴム発泡体を得た。
<比較例1>
PEを用いなかったこと以外は実施例1-6と同様にしてゴム発泡体を作製した。
<比較例2>
実施例1-6と同様にしてゴム発泡体を作製した。なお、比較例2では、EPDMとPEとのブレンド比(EPDM/PE)が、60/40であり、本開示のゴム発泡体の範囲外である。
<比較例3>
架橋剤を用いなかったこと、架橋助剤を用いなかったこと以外は実施例1-6と同様にしてゴム発泡体を作製した。比較例3は、硫黄により架橋した。
<比較例4>
架橋助剤を用いなかったこと以外は実施例1-6と同様にしてゴム発泡体を作製した。
実施例1-6の各ゴム発泡体は、吸水率が1~5%と低いことから、独立気泡構造を有すると考えられる。なお、独立気泡構造のゴム発泡体は、一般的には、止水性能は高いが粘着剤層に対する密着性(接着性)が劣る。他方、連続気泡構造(吸水率が100~300%)のゴム発泡体は、一般的には、止水性能は低いが粘着剤層に対する密着性(接着性)が高い。
2.評価方法
(1)見かけ密度
見かけ密度は、JIS-K 6767に準じて測定した。
(2)50%圧縮荷重
ゴム発泡体の圧縮荷重をJIS-K 6767に準じて測定した。
ゴム発泡体のスキン層を除去して、厚み10mmの試験片を作製した。その後、圧縮試験機を用いて、圧縮速度10mm/分で50%圧縮してから、10秒後の圧縮荷重を測定した。
(3)吸水率の測定
ゴム発泡体の吸水率をASTM D 1056に準じて測定した。ゴム発泡体のスキン層を除去して、厚み12.5mm,大きさ50mm×50mmの試験片を作製した。
試験片の重量を測定した後に、試験片を水面下50mmに浸漬し、3分間17kPaの減圧下におき、その後3分間大気圧で浸漬した。浸漬後、表面に付着した水滴を拭き取り、浸漬後の試験片の重量を測定し、次式を用いて吸水率を算出した。
Figure 2022156654000002


A :吸水率(%)
W1:浸漬前の試験片の重量(g)
W2:浸漬後の試験片の重量(g)
(4)UL94 垂直燃焼試験
各厚みのゴム発泡体について、UL94規格に基づく、垂直燃焼試験に順じて、試験を行った。燃焼時間は、燃焼時間50秒以下をV0規格に基づき、V0合格と評価した。また、燃焼時間250秒以下をV1規格に基づき、V1合格と評価した。
(5)硫黄含有率の測定試験(全硫黄)
JIS-K6233:2016に準じて、試験をおこなった。試験片を過酸化水素に入れたフラスコに入れて燃焼させた。有機物は酸化されて硫黄は硫酸に変わる。溶液をイオンクロマトグラフィーで定量した。
Figure 2022156654000003
Figure 2022156654000004
3.結果
結果を表1-2に併記する。
表1-2において、ゴム発泡体(成形体)の状態の欄のA,B,C,Dは以下の通りである。
<ゴム発泡体の状態(成形体の状態)>
A:ゴム発泡体のエアによる膨れ無し。ゴム発泡体の反り、ピンホール、ワレ無し。良好。
B:ゴム発泡体のエアによる膨れ無し。ゴム発泡体の反り及びワレがややある。ピンホールなし。
C:ゴム発泡体のエアによる膨れ有り。ゴム発泡体の反り、ワレ、及びピンホールがやや多い。
D:ゴム発泡体のエアによる膨れ多数有り。ゴム発泡体の反り、ワレ、及びピンホールが多い。エア抱き込み多い。
表1-2において、総合判定の欄のA,B,C,Dは以下のことを意味する。
A:良い。
B:やや良い。
C:やや悪い。
D:悪い。
(1)実施例1-6の各要件の充足状況
実施例1-6のゴム発泡体を構成する組成物は、下記要件(a)-(f)を全て満たしている。
・要件(a):EPDMを含む。
・要件(b):PEを含む。
・要件(c):架橋剤を含む。
・要件(d):二重結合を複数有する架橋助剤を含む。
・要件(e):発泡剤を含む。
・要件(f):ブレンド比(EPDM/PE)が95/5~70/30(質量比)である。
(2)比較例1-4の各要件の充足状況
これに対して、比較例1-4のゴム発泡体は、以下の要件を満たしていない。
比較例1では、要件(b)を満たしてない。
比較例2では、要件(f)を満たしてない。
比較例3では、要件(c)(d)を満たしてない。
比較例4では、要件(d)を満たしてない。
(3)結果及び考察
実施例1-6のゴム発泡体は、成形性が良いことが確認された。すなわち、実施例1-6のゴム発泡体は、ゴム発泡体のエアによる膨れが無く、表面の見栄えが良いことが確認された。
実施例1-6のゴム発泡体は、UL94規格に基づく垂直燃焼試験において燃焼時間が短く、高い難燃性を有していた。
実施例1-6のゴム発泡体は、硫黄含有率が低く、電子基板等に対する汚染が少ないことが確認された。
実施例1-6のゴム発泡体は、良好な状態で有り、総合判定も良好であった。
実施例1-6のゴム発泡体は、低見かけ密度(0.05g/cm~0.30g/cm)で、独泡セル構造(吸水率 5%以下)を有しているため止水性が良好であった。
これに対して、PEを含まない比較例1は、ゴム発泡体の状態、及び垂直燃焼試験の結果が、実施例より劣っており、総合判定も実施例より劣っていた。
EPDMとPEとのブレンド比(EPDM/PE)が、60/40であり、本開示のゴム発泡体の範囲外である比較例2は、ゴム発泡体の状態、及び垂直燃焼試験の結果が、実施例より劣っており、総合判定も実施例より劣っていた。
硫黄により架橋した比較例3は、総合判定が実施例より劣っていた。また、比較例3は、硫黄含有率が高く、電子基板等に対する汚染のおそれが高いことが確認された。
二重結合を複数有する架橋助剤を含まない比較例4は、成形体のエア膨れが多数あり、総合判定も悪かった。
4.実施例の効果
以上の実施例によれば、表面の見栄えがよく、高い難燃性を有し、電子基板等に対する汚染が少ないゴム発泡体を提供できる。また、実施例によれば、エアによる膨れが少ないゴム発泡体を提供できる。
本開示は上記で詳述した実施形態に限定されず、様々な変形又は変更が可能である。

Claims (5)

  1. EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物の発泡体である、ゴム発泡体。
    ブレンド比(EPDM/PE):95/5~70/30(質量比)
  2. 窒素系難燃剤を少なくとも含み、
    前記EPDMと前記PEとの合計量を100質量部とした場合に、前記窒素系難燃剤の量は、50質量部以上150質量部以下である、請求項1に記載のゴム発泡体。
  3. リン系難燃剤を少なくとも含み、
    前記EPDMと前記PEとの合計量を100質量部とした場合に、前記リン系難燃剤の量は、1質量部以上20質量部以下である、請求項1又は請求項2に記載のゴム発泡体。
  4. 硫黄含有量が1000ppm以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゴム発泡体。
  5. EPDMと、下記ブレンド比のPEと、架橋剤と、二重結合を複数有する架橋助剤と、発泡剤と、を含有する組成物を発泡及び架橋する、ゴム発泡体の製造方法。
    ブレンド比(EPDM/PE):95/5~70/30(質量比)
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