JP2022156648A - 通気工法用モルタル薄塗仕上げ用下地材と該下地材を使用したモルタル薄塗仕上げ工法 - Google Patents
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Description
従来のモルタル塗り厚より薄いモルタル塗り厚であっても所定の品質が維持でき、規格内に収まるモルタル塗り厚施工であれば、施工スピードの向上と施工コストの低減が図れるからである。そして、既調合モルタルを用いての塗り厚15mmのモルタル塗布は、下塗10mm(ラス面が隠れる程度)、上塗り5mmが好ましいとされる。すなわち、ラス面より5mmほどの上塗り厚が要請されている。
クラックの要因としては、山高5mmで形成されたリブの剛性が強すぎ、リブ方向(横方向)へのクラックが発生しやすいこと、特に、出入隅部、開口補強では施工上、リブラスのリブがクロスして重なり乗っかる形になるのでリブ高5mm+5mm(10mm)になってしまう。さらに、この10mmのリブ高さの上に、板厚の厚みも考慮しなければならない。すると、前記上塗り厚み5mmは確保できないものとなる。
既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられる通気工法用モルタル薄塗用下地材であって、
該下地材は、リブラスと該リブラスの裏面に接着される裏打ち材とを有して構成され、
前記リブラスは、原板規格が溶融亜鉛メッキ鋼帯又は溶融亜鉛メッキ鋼帯と約同等品で鋼板厚が0.3mmの原板をプレス加工し、リブ山高が3mm以上4mm未満、リブピッチが75mm、リブ間の網目数が4つ目、質量が約800g/m2に構成され、
前記裏打ち材は、厚みが20μm及び30g/m2の質量で、表面が粗面に裏面が滑面に形成されたポリエステル不織布で構成され、前記裏打ち材の表面側が前記リブラスの裏面に接着されて構成された、
ことを特徴とし、
または、
既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられる通気工法用モルタル薄塗用下地材であって、
該下地材は、リブラスと該リブラスの裏面に接着される裏打ち材とを有して構成され、前記リブラスは、原板規格が溶融亜鉛メッキ鋼帯又は溶融亜鉛メッキ鋼帯と約同等品の鋼板厚が0.3mmの原板をプレス加工し、リブ山高が3mm以上4mm未満、リブピッチが75mm、リブ間の網目数が4つ目、質量が約800g/m2に構成され、前記裏打ち材は、厚みが20μm及び30g/m2の質量で、表面が粗面に裏面が滑面に形成されたポリエステル不織布で構成され、前記裏打ち材の表面側が前記リブラスの裏面に接着されて構成された下地材を複数使用してなり、
前記下地材の敷設は、該下地材の一枚目を外壁面下端部から敷設し、二枚目以降の下地材の敷設は、隣り合う下地材の各々のリブとリブとを重ね合わせながら水平方向に連続敷設し、敷設された下地材上にはモルタルの下塗り厚を10mm、上塗り厚を5mmとし、全体の塗り厚を15mmの厚みにして塗布する、
ことを特徴とし、
または、
前記下地材を上下に敷設するときには、先に敷設された前記下地材の2枚の重ね合わせ部に、上方に敷設する下地材を重ね合わせ、全体で3枚の重ね合わせ部の厚みを10mm以内の厚みにして敷設する、
ことを特徴とし、
または、
住宅躯体の室外側に取り付けた下地材の外側から既調合モルタルの塗り厚を下塗り厚につき10mm、上塗り厚につき5mmの厚みにして塗り、モルタル塗り外壁内に通気部が形成されたモルタル塗り外壁部を形成し、
前記通気部が形成されたモルタル塗り外壁部の上下端面には、前記通気部の厚みを保持する空気流入孔が設けられた、
ことを特徴とするものである。
図1に本発明による下地材1の構成を示す。
該下地材1は、既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられるモルタル薄塗用下地材であり、該下地材1は、リブラス2と該リブラス2の裏面に接着される裏打ち材3とを有して構成される。ここで、既調合モルタルとは、セメントに骨材やポリマー樹脂などをあらかじ調合して、水練りだけで使用できる接着力の高いモルタルをいう。
従来のリブラスは、板厚0.3mm、リブ山高5mm、リブピッチ150mmで構成されており、その剛性は、6.594である。これに対し、本発明のリブラス2は、板厚0.3mm・リブ山高3mm、リブピッチ150mmで構成するとその剛性は2.017である。
よって、リブ4の剛性が強すぎて、リブ方向(横方向)へのクラックが発生しやすいとの課題を解消すべくリブ4の1本単位での剛性を弱め、クラックの発生を防止するには、リブ山高を3mmないしは4mm未満に低くすることで解消することが出来る。
また、2.017という剛性値は、通気ラスにより適している剛性なのである。
従来のリブ間隔では、モルタルを下塗し養生時にモルタルが垂れ落ちてしまい、リブラス2の表面へ浮き上がる傾向があったことは既に述べた。これは、前記リブラス2のリブと裏打ち材3とを糊付けしており、垂れ下がったモルタルが前記糊付け箇所でリブラス2の表面へ逃げるため、浮き上がってしまうのである。
本発明では、リブ山高さを3mm乃至4mmとしてあるため、リブラス2と裏打ち材3とを糊付けしている間隔を狭めることになりもって、前記間隔が狭くなった分モルタルの塗布量が減るので、表面への浮き上がるハラミ量も少なくなるのである。
しかしながら、補助胴縁が取り付けられていない場合にも確実に通気層を確保できる施工を考えなくてはならない。補助胴縁が取り付けられていない場合には、リブ山高を低くしたことによりリブラスの剛性が弱まるからである。
そこで本発明では、リブラス2におけるリブ4とリブ4との間隔を150mm間隔から半分の75mm間隔とした。これにより、前記リブ4の数が倍に増加し、リブ4の方向性が分散されると共に、従来と同様の剛性をも維持できるものとされた。
従来のリブ間隔150mmのリブラスは、該リブラスの真ん中部分につなぎの小リブ状のリブが設けられている。そして小リブ状のリブの両側にはリブ間隔を75mmにして形成し、その間隔内に網目を4つ目にして構成してあった。
本発明のリブラス2の板厚0.3mmとしてある。板厚0.3mm以上のリブラス2を使用するとリブ剛性が強すぎリブ方向へのクラックが発生しやすくなるからである。
また、板厚0.3mm以上のリブラスであると、施工時で3枚のリブラス2が重なった場合、本留めステープルが板厚に負けてしまい、重なっているリブ4を留付けしにくい。さらに、鉄切ハサミで切断する場合、硬くて切りにくい。
逆に、板厚0.3mm以下のリブラス2の場合、リブラス2の剛性が著しく弱るため通気ラスで使用した場合通気層を塞ぐ可能性が大きい。以上により板厚は0.3mmが適正なのである。
モルタル外壁通気工法での日本建築学会基準ではラス下地材の重量は800g/m2以上となっていることに合わせたものである
下地材1の一面側には裏打ち材3が貼着される。ここで、裏打ち材3の種類について説明すると、従来は主にポリミック紙とターポリン紙が使用されていた。ポリミック紙は、ポリエチレンシートの両面をクラフト紙でサンドイッチ状にしたもので、ターポリン紙は、アスファルト防水層の両面をクラフト紙でサンドイッチ状にして形成したものである。
しかし、本発明では、約半透明なポリエステル不織布からなる防水紙である裏打ち材3を使用しているので、止付ける際にも木下地(通気胴縁など)の影を確認しながら作業出来ることとなった。
まず、前記下地材1の裏打ち材3側を木造住宅の構造躯体7室外側に添接する。
なお、構造躯体7室外側には、透湿の防水シート6が貼着されており、その透湿の防水シート6の上には縦方向に延びる通気胴縁8が外側へ向かって突出するよう取り付けられている。そして、前記通気胴縁8は、横方向に所定の間隔を有して複数本設けられ、通気胴縁8と通気胴縁8との間には空間部が形成されるが、該空間部は通気部として機能するものとなる。
前記下地材1の通気胴縁8への取り付けは、前記下地材1の室外側から例えばステープルや釘などの止着部材を通気胴縁8の表面に打ち込むなどにより行うことが出来、もって非常に簡単な施工で行える様構成されている。
下地材1に外側から塗りつけられた既調合モルタル9は、該下地材1に貼着された裏打ち材3が受け止める形になり、前記下地材1のリブ4及び網目部5の外側部分に既調合モルタル9が塗布され、これによって強靱なラスモルタルが得られ、もって、たとえモルタル塗りが薄塗り施工であっても強度の高いモルタル外壁が形成される。
前記通気部が形成された木造住宅のモルタル塗り外壁部の上端と下端は開口されており、該開口部に各々通気端定木を取り付ければ、通気部の厚みを保持することができると共に、通気端定木には複数の貫通する空気流入孔10を設けることで、通気性も充分に確保することが出来る。
下地材1の敷設は、例えば、木造住宅の外壁面下端から敷設する。
下地材1の一枚目を敷設した後、二枚目の下地材1は、先に敷設した隣り合う下地材1のリブ4上に二枚目の下地材1のリブ4を上から重ね合わせて水平方向に敷設する。このように、本発明ではリブ4の数か所が重ね合わさるものとなり、隣り合う下地材1の確実なつなぎ合わせができる。本発明の特徴の1つでもある。
次に、二段目形成の際には、例えば、下地材1を縦半分、すなわち、リブ4の長手方向長さの約半分となるよう切断し、該切断した通常の下地材1の半分の大きさの下地材1を二段目敷設の一枚目とする。
そして、二枚目以降は切断しない通常の大きさの下地材1を、一段目の場合と同様、先に敷設した隣り合う下地材1のリブ4の上に、隣り合う下地材1のリブ4を重ね合わせて敷設する。
一段目と二段目を千鳥張りではなく普通に敷設していった場合には、下地材1のつなぎ目は最大4枚分が重なることになる。
一方、前記のような千鳥張りに敷設をした場合には、下地材1のつなぎ目は最大で3枚分と枚数を減らすことができ、重ね部分の厚さを低減することができる。
しかしながら、本発明では充分に15mmの薄塗りにでき、クラックを生じさせることもない。
また、前記の通り、下地材1の連続敷設は、特に2枚重ねの場合は、下地材1のリブ4を重ね合わせて行うため、該リブ4が敷設の目印となり、敷設に際して高度な技術は必要なく、容易に行えるとの効果も期待できる。
2 リブラス
3 裏打ち材
4 リブ
5 網目部
6 防水シート
7 構造躯体
8 通気胴縁
9 既調合モルタル
10 空気流入孔
11 下地材2枚重ねの箇所
12 下地材3枚重ねの箇所
従来のモルタル塗り厚より薄いモルタル塗り厚であっても所定の品質が維持でき、規格内に収まるモルタル塗り厚施工であれば、施工スピードの向上と施工コストの低減が図れるからである。そして、既調合モルタルを用いての塗り厚15mmのモルタル塗布は、下塗10mm(ラス面が隠れる程度)、上塗り5mmが好ましいとされる。すなわち、ラス面より5mmほどの上塗り厚が要請されている。
クラックの要因としては、山高5mmで形成されたリブの剛性が強すぎ、リブ方向(横方向)へのクラックが発生しやすいこと、特に、出入隅部、開口補強では施工上、リブラスのリブがクロスして重なり乗っかる形になるのでリブ高5mm+5mm(10mm)になってしまう。さらに、この10mmのリブ高さの上に、板厚の厚みも考慮しなければならない。すると、前記上塗り厚み5mmは確保できないものとなる。
既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられる通気工法用モルタル薄塗用下地材であって、
該下地材は、リブラスと該リブラスのリブ山部先端に接着される裏打ち材とを有して構成され、
前記リブラスは、原板規格が溶融亜鉛メッキ鋼帯で鋼板厚が0.3mmの原板をプレス加工し、リブ山高が3mm以上4mm未満、リブピッチが75mm、リブ間の網目数が4つ目、質量が約800g/m2 以上に構成され、
前記裏打ち材は、厚みが20μm及び30g/m2の質量で、表面が粗面に裏面が滑面に形成されたポリエステル不織布で構成され、前記裏打ち材の表面側が前記リブラスのリブ山部先端に接着され、前記リブ山部先端間は前記裏打ち材との間にリブ山高に略相当する厚みの空間を有して構成された、
ことを特徴とし、
または、
既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられる通気工法用モルタル薄塗用下地材であって、
該下地材は、リブラスと該リブラスのリブ山部先端に接着される裏打ち材とを有して構成され、前記リブラスは、原板規格が溶融亜鉛メッキ鋼帯で鋼板厚が0.3mmの原板をプレス加工し、リブ山高が3mm以上4mm未満、リブピッチが75mm、リブ間の網目数が4つ目、質量が約800g/m2 以上に構成され、前記裏打ち材は、厚みが20μm及び30g/m2の質量で、表面が粗面に裏面が滑面に形成されたポリエステル不織布で構成され、前記裏打ち材の表面側が前記リブラスのリブ山部先端に接着され、前記リブ山部先端間は前記裏打ち材との間にリブ山高に略相当する厚みの空間を有して構成された下地材を複数使用してなり、
前記下地材の敷設は、該下地材の一枚目を外壁面下端部から敷設し、二枚目以降の下地材の敷設は、隣り合う下地材の各々のリブとリブとを重ね合わせながら水平方向に連続敷設し、敷設された下地材上にはモルタルの下塗り厚を10mm、上塗り厚を5mmとし、全体の塗り厚を15mmの厚みにして塗布する、
ことを特徴とし、
または、
前記下地材を上下に敷設する際の重ね合わせ部の厚みは、先に敷設された前記下地材の2枚の重ね合わせ部に、上方に敷設する下地材を重ね合わせ、全体で3枚の重ね合わせ部の厚みを10mm以内の厚みにして敷設する、
ことを特徴とし、
または、
住宅躯体の室外側に取り付けた下地材の外側から既調合モルタルの塗り厚を下塗り厚につき10mm、上塗り厚につき5mmの厚みにして塗り、モルタル塗り外壁内に通気部が形成されたモルタル塗り外壁部を形成し、
前記通気部が形成されたモルタル塗り外壁部の上下端面は開口しており、前記上下端面の開口部に通気端定木を取り付け、前記通気端定木を取り付けることにより前記通気部の厚みを保持する空気流入孔が設けられた、
ことを特徴とするものである。
図1に本発明による下地材1の構成を示す。
該下地材1は、既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられるモルタル薄塗用下地材であり、該下地材1は、リブラス2と該リブラス2の裏面に接着される裏打ち材3とを有して構成される。ここで、既調合モルタルとは、セメントに骨材やポリマー樹脂などをあらかじ調合して、水練りだけで使用できる接着力の高いモルタルをいう。
従来のリブラスは、板厚0.3mm、リブ山高5mm、リブピッチ150mmで構成されており、その剛性は、6.594である。これに対し、本発明のリブラス2は、板厚0.3mm・リブ山高3mm、リブピッチ150mmで構成するとその剛性は2.017である。
よって、リブ4の剛性が強すぎて、リブ方向(横方向)へのクラックが発生しやすいとの課題を解消すべくリブ4の1本単位での剛性を弱め、クラックの発生を防止するには、リブ山高を3mmないしは4mm未満に低くすることで解消することが出来る。
また、2.017という剛性値は、通気ラスにより適している剛性なのである。
従来のリブ間隔では、モルタルを下塗し養生時にモルタルが垂れ落ちてしまい、リブラス2の表面へ浮き上がる傾向があったことは既に述べた。これは、前記リブラス2のリブと裏打ち材3とを糊付けしており、垂れ下がったモルタルが前記糊付け箇所でリブラス2の表面へ逃げるため、浮き上がってしまうのである。
本発明では、リブ山高さを3mm乃至4mmとしてあるため、リブラス2と裏打ち材3とを糊付けしている間隔を狭めることになりもって、前記間隔が狭くなった分モルタルの塗布量が減るので、表面への浮き上がるハラミ量も少なくなるのである。
しかしながら、補助胴縁が取り付けられていない場合にも確実に通気層を確保できる施工を考えなくてはならない。補助胴縁が取り付けられていない場合には、リブ山高を低くしたことによりリブラスの剛性が弱まるからである。
そこで本発明では、リブラス2におけるリブ4とリブ4との間隔を150mm間隔から半分の75mm間隔とした。これにより、前記リブ4の数が倍に増加し、リブ4の方向性が分散されると共に、従来と同様の剛性をも維持できるものとされた。
従来のリブ間隔150mmのリブラスは、該リブラスの真ん中部分につなぎの小リブ状のリブが設けられている。そして小リブ状のリブの両側にはリブ間隔を75mmにして形成し、その間隔内に網目を4つ目にして構成してあった。
本発明のリブラス2の板厚0.3mmとしてある。板厚0.3mm以上のリブラス2を使用するとリブ剛性が強すぎリブ方向へのクラックが発生しやすくなるからである。
また、板厚0.3mm以上のリブラスであると、施工時で3枚のリブラス2が重なった場合、本留めステープルが板厚に負けてしまい、重なっているリブ4を留付けしにくい。さらに、鉄切ハサミで切断する場合、硬くて切りにくい。
逆に、板厚0.3mm以下のリブラス2の場合、リブラス2の剛性が著しく弱るため通気ラスで使用した場合通気層を塞ぐ可能性が大きい。以上により板厚は0.3mmが適正なのである。
モルタル外壁通気工法での日本建築学会基準ではラス下地材の重量は800g/m2以上となっていることに合わせたものである
下地材1の一面側には裏打ち材3が貼着される。ここで、裏打ち材3の種類について説明すると、従来は主にポリミック紙とターポリン紙が使用されていた。ポリミック紙は、ポリエチレンシートの両面をクラフト紙でサンドイッチ状にしたもので、ターポリン紙は、アスファルト防水層の両面をクラフト紙でサンドイッチ状にして形成したものである。
しかし、本発明では、約半透明なポリエステル不織布からなる防水紙である裏打ち材3を使用しているので、止付ける際にも木下地(通気胴縁など)の影を確認しながら作業出来ることとなった。
まず、前記下地材1の裏打ち材3側を木造住宅の構造躯体7室外側に添接する。
なお、構造躯体7室外側には、透湿の防水シート6が貼着されており、その透湿の防水シート6の上には縦方向に延びる通気胴縁8が外側へ向かって突出するよう取り付けられている。そして、前記通気胴縁8は、横方向に所定の間隔を有して複数本設けられ、通気胴縁8と通気胴縁8との間には空間部が形成されるが、該空間部は通気部として機能するものとなる。
前記下地材1の通気胴縁8への取り付けは、前記下地材1の室外側から例えばステープルや釘などの止着部材を通気胴縁8の表面に打ち込むなどにより行うことが出来、もって非常に簡単な施工で行える様構成されている。
下地材1に外側から塗りつけられた既調合モルタル9は、該下地材1に貼着された裏打ち材3が受け止める形になり、前記下地材1のリブ4及び網目部5の外側部分に既調合モルタル9が塗布され、これによって強靱なラスモルタルが得られ、もって、たとえモルタル塗りが薄塗り施工であっても強度の高いモルタル外壁が形成される。
前記通気部が形成された木造住宅のモルタル塗り外壁部の上端と下端は開口されており、該開口部に各々通気端定木を取り付ければ、通気部の厚みを保持することができると共に、通気端定木には複数の貫通する空気流入孔10を設けることで、通気性も充分に確保することが出来る。
下地材1の敷設は、例えば、木造住宅の外壁面下端から敷設する。
下地材1の一枚目を敷設した後、二枚目の下地材1は、先に敷設した隣り合う下地材1のリブ4上に二枚目の下地材1のリブ4を上から重ね合わせて水平方向に敷設する。このように、本発明ではリブ4の数か所が重ね合わさるものとなり、隣り合う下地材1の確実なつなぎ合わせができる。本発明の特徴の1つでもある。
次に、二段目形成の際には、例えば、下地材1を縦半分、すなわち、リブ4の長手方向長さの約半分となるよう切断し、該切断した通常の下地材1の半分の大きさの下地材1を二段目敷設の一枚目とする。
そして、二枚目以降は切断しない通常の大きさの下地材1を、一段目の場合と同様、先に敷設した隣り合う下地材1のリブ4の上に、隣り合う下地材1のリブ4を重ね合わせて敷設する。
一段目と二段目を千鳥張りではなく普通に敷設していった場合には、下地材1のつなぎ目は最大4枚分が重なることになる。
一方、前記のような千鳥張りに敷設をした場合には、下地材1のつなぎ目は最大で3枚分と枚数を減らすことができ、重ね部分の厚さを低減することができる。
しかしながら、本発明では充分に15mmの薄塗りにでき、クラックを生じさせることもない。
また、前記の通り、下地材1の連続敷設は、特に2枚重ねの場合は、下地材1のリブ4を重ね合わせて行うため、該リブ4が敷設の目印となり、敷設に際して高度な技術は必要なく、容易に行えるとの効果も期待できる。
2 リブラス
3 裏打ち材
4 リブ
5 網目部
6 防水シート
7 構造躯体
8 通気胴縁
9 既調合モルタル
10 空気流入孔
11 下地材2枚重ねの箇所
12 下地材3枚重ねの箇所
Claims (4)
- 既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられる通気工法用モルタル薄塗用下地材であって、
該下地材は、リブラスと該リブラスの裏面に接着される裏打ち材とを有して構成され、
前記リブラスは、原板規格が溶融亜鉛メッキ鋼帯又は溶融亜鉛メッキ鋼帯と約同等品で鋼板厚が0.3mmの原板をプレス加工し、リブ山高が3mm以上4mm未満、リブピッチが75mm、リブ間の網目数が4つ目、質量が約800g/m2に構成され、
前記裏打ち材は、厚みが20μm及び30g/m2の質量で、表面が粗面に裏面が滑面に形成されたポリエステル不織布で構成され、前記裏打ち材の表面側が前記リブラスの裏面に接着されて構成された、
ことを特徴とするモルタル薄塗仕上げ用下地材。
- 既調合モルタルを塗布してモルタル外壁を形成する際に用いられる通気工法用モルタル薄塗用下地材であって、
該下地材は、リブラスと該リブラスの裏面に接着される裏打ち材とを有して構成され、前記リブラスは、原板規格が溶融亜鉛メッキ鋼帯又は溶融亜鉛メッキ鋼帯と約同等品の鋼板厚が0.3mmの原板をプレス加工し、リブ山高が3mm以上4mm未満、リブピッチが75mm、リブ間の網目数が4つ目、質量が約800g/m2に構成され、前記裏打ち材は、厚みが20μm及び30g/m2の質量で、表面が粗面に裏面が滑面に形成されたポリエステル不織布で構成され、前記裏打ち材の表面側が前記リブラスの裏面に接着されて構成された下地材を複数使用してなり、
前記下地材の敷設は、該下地材の一枚目を外壁面下端部から敷設し、二枚目以降の下地材の敷設は、隣り合う下地材の各々のリブとリブとを重ね合わせながら水平方向に連続敷設し、敷設された下地材上にはモルタルの下塗り厚を10mm、上塗り厚を5mmとし、全体の塗り厚を15mmの厚みにして塗布する、
ことを特徴とする住宅の外壁通気工法用軽量モルタル薄塗仕上げ工法。
- 前記下地材を上下に敷設するときには、先に敷設された前記下地材の2枚の重ね合わせ部に、上方に敷設する下地材を重ね合わせ、全体で3枚の重ね合わせ部の厚みを10mm以内の厚みにして敷設する、
ことを特徴とする請求項2記載の住宅の外壁通気工法用軽量モルタル薄塗仕上げ工法。
- 住宅躯体の室外側に取り付けた下地材の外側から既調合モルタルの塗り厚を下塗り厚につき10mm、上塗り厚につき5mmの厚みにして塗り、モルタル塗り外壁内に通気部が形成されたモルタル塗り外壁部を形成し、
前記通気部が形成されたモルタル塗り外壁部の上下端面には、前記通気部の厚みを保持する空気流入孔が設けられた、
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の住宅の外壁通気工法用軽量モルタル薄塗仕上げ工法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021060450A JP6960202B1 (ja) | 2021-03-31 | 2021-03-31 | 通気工法用モルタル薄塗仕上げ用下地材と該下地材を使用したモルタル薄塗仕上げ工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021060450A JP6960202B1 (ja) | 2021-03-31 | 2021-03-31 | 通気工法用モルタル薄塗仕上げ用下地材と該下地材を使用したモルタル薄塗仕上げ工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6960202B1 JP6960202B1 (ja) | 2021-11-05 |
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ID=78409712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021060450A Active JP6960202B1 (ja) | 2021-03-31 | 2021-03-31 | 通気工法用モルタル薄塗仕上げ用下地材と該下地材を使用したモルタル薄塗仕上げ工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP6960202B1 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS49102529U (ja) * | 1972-12-21 | 1974-09-04 | ||
JPH0627703Y2 (ja) * | 1988-07-19 | 1994-07-27 | 鐘淵化学工業株式会社 | モルタル壁用下地材 |
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