JP2022156196A - セルロース含有組成物およびその製造方法 - Google Patents

セルロース含有組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中性および酸性条件下において耐塩性に優れるとともに、肌への使用感に優れた組成物を提供する。【解決手段】下記の(A)~(C)成分を含有するセルロース含有組成物。(A)セルロース繊維の一部の水酸基が硫酸エステルで表される置換基によって修飾されており、以下の(A-1)から(A-4)の条件を満たす硫酸化セルロース繊維(A-1)数平均繊維径が2nm以上500nm以下(A-2)平均アスペクト比が50以上1000以下(A-3)セルロースI型結晶構造を有する(A-4)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下(B)前期(A)成分100質量部に対して、5質量部以上500質量部以下のヒドロキシアルキルセルロース(C)水【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース含有組成物、および、セルロース含有組成物の製造方法に関する。
化粧品や医薬品、医薬部外品などの皮膚外用剤における増粘剤として、セルロース繊維をナノサイズに微細化したセルロースナノファイバーを用いることが知られている。
例えば、特許文献1には、増粘剤の使用量を抑えても高粘度化を達成することができる粘性水系組成物として、数平均繊維径が2~150nmであってカルボキシル基が0.6~2.0mmol/gの割合で導入されたセルロース繊維と、増粘促進剤と、水と、を含有する粘性水系組成物が開示されている。特許文献1には、増粘促進剤として、非イオン性の増粘多糖類,アクリル系高分子および重量平均分子量120000以上のセルロース誘導体が記載され、具体的には、タマリンドガム,グルコマンナン,グアーガム,カルボキシビニルポリマー,(メタ)アクリル酸アルキル共重合体,カルボキシメチルセルロース,メチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースが例示されている。
特開2012-126788号公報
皮膚外用剤の中でも、例えばサリチル酸製剤のように酸性成分を含む皮膚軟化薬もあるが、特許文献1に開示された組成物では酸性条件下において粘度を維持することが困難である。
本発明の実施形態は、中性および酸性条件下において耐塩性に優れるとともに、肌への使用感に優れたセルロース含有組成物を提供することを目的とする。
[1] 本発明におけるセルロース含有組成物は、下記の(A)~(C)成分を含む。
(A)セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されており、以下の(A-1)から(A-4)の条件を満たす硫酸化セルロース繊維
(A-1)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
(A-2)平均アスペクト比が50以上1000以下
(A-3)セルロースI型結晶構造を有する
(A-4)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
(B)(A)成分100質量部に対して、5質量部以上500質量部以下のヒドロキシアルキルセルロース
(C)水
Figure 2022156196000001

〔式中、Mは水素イオン、金属イオン、またはオニウムイオンを示す。〕
[2] 前記(B)成分は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である前記[1]に記載のセルロース含有組成物。
[3] 前記(B)成分の2質量%水溶液粘度が、以下の(Z-1)から(Z-4)の測定条件で10~8000mPa・sである、前記[1]または[2]に記載のセルロース含有組成物。
(Z-1)測定機器:B型粘度計
(Z-2)液温:25℃
(Z-3)ローターの回転速度:6rpm
(Z-4)測定タイミング:水溶液中でローターを3分間回転させた時
[4] 前記[1]~[3]のいずれかに記載のセルロース含有組成物を含有する皮膚外用剤。
[5] 前記(A)の含有量が、皮膚外用剤全量に対し0.1~2質量%の範囲である、前記[4]に記載の皮膚外用剤。
[6] 前記[1]~[3]のいずれか1項に記載のセルロース含有組成物の製造方法であって、前記(A)が前記(C)中に分散した分散液を得ること、および、前記分散液に前記(B)を添加すること、を含む組成物の製造方法。
本発明によれば、中性および酸性条件下において優れた耐塩性を示し、かつ肌への使用感に優れたセルロース含有組成物を提供することができる。
本実施形態に係るセルロース含有組成物は、(A)成分として硫酸化セルロース繊維と、(B)成分としてヒドロキシアルキルセルロースと、(C)成分として水を含むものである。
[(A)硫酸化セルロース繊維]
硫酸化セルロース繊維は、セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されており、下記(A-1)から(A-4)を満たす。
(A-1)数平均繊維径が2~500nmであること
(A-2)平均アスペクト比が50~1000であること
(A-3)セルロースI型結晶構造を有すること
(A-4)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01~3.0mmol/g以下
Figure 2022156196000002
ここで、上記式(1)中のMは、水素イオン、金属イオン又はオニウムイオンを示す。 Mは、1価から3価の陽イオンが例示できる。ここで、Mが2価又は3価の陽イオンの場 合、当該陽イオンは、1つ、2つ、または3つの-OSO との間でイオン結合を形成する。
金属イオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金 属イオン、その他の金属イオンが挙げられる。ここで、アルカリ金属としては、特に限定 されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等が挙げ られる。アルカリ土類金属としては、特に限定されないが、例えば、カルシウム、ストロ ンチウム等が挙げられる。遷移金属としては、特に限定されないが、例えば、鉄、ニッケ ル、パラジウム、銅、銀等が挙げられる。その他の金属としては、例えば、ベリリウム、 マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等が挙げられる。
オニウムイオンとしては、特に限定されないが、例えば、アンモニウムイオンやホスホ ニウムイオン等が挙げられる。アンモニウムイオンとしては、NH だけでなく、NH の1つ以上の水素原子が有機基に置き換わってできる各種アミン由来のアンモニウムイオンが挙げられる。アンモニウムイオンとしては、例えば、NH 、第四級アンモニ ウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン等が挙げられる。ホスホニウムイオンとしては、第4級ホスホニウムカチオン等が挙げられる。
上記(A-1)に関し、セルロース繊維はその基本単位であるセルロースシングルナノファイバーの繊維径が2nm程度であるため、セルロース繊維の数平均繊維径は2nm以上であることが好ましい。セルロース繊維は、その数平均繊維径の上限が500nm以下であることにより、増粘性と透明性を向上することができる。セルロース繊維の数平均繊維径は、2.5nm以上であることが好ましく、より好ましくは3nm以上である。セルロース繊維の数平均繊維径は、100nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以下であり、更に好ましくは20nm以下であり、10nm以下でもよい。
セルロース繊維の最大繊維径は、特に限定されないが、肌への使用感を向上する観点から、1000nm以下であることが好ましい。
セルロース繊維の数平均繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)または原子間力顕微鏡(AFM)による画像観察において無作為に選択した50本のセルロース繊維についての繊維径を相加平均することにより算出される。平均アスペクト比は、当該50本のセルロース繊維についての繊維長を相加平均することにより数平均繊維長を算出し、数平均繊維径に対する数平均繊維長比(数平均繊維長/数平均繊維径)として算出される。最大繊維径は、上記数平均繊維径を測定する際の原子間力顕微鏡による画像において最も大きい繊維径を持つセルロース繊維の当該繊維径である。
上記(A-2)に関し、上記硫酸化セルロース繊維の平均アスペクト比は50以上1000以下であるが、好ましくは800以下、より好ましくは700以下であり、好ましくは60以上、より好ましくは100以上である。平均アスペクト比が50未満であるとネットワークを形成せず、保湿効果が低減し、皮膚へ塗布した際の使用感が悪化する虞がある。
上記(A-3)に関し、セルロースI型結晶構造は天然セルロースの結晶形のことである。セルロースI型結晶構造を有することは、広角X線回折像測定により得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14°~17°付近と、2θ=22°~23°付近の2つの位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。
上記(A-4)に関し、本実施形態に係るセルロース繊維は、セルロース分子が式(1)で表される置換基で化学的に修飾され、セルロース分子の構成単位であるグルコースユニットが式(1)で表される置換基を有する硫酸化セルロース繊維である。
式(1)で表される置換基は、セルロース分子を構成するすべてのグルコースユニットに1つまたは2つ以上結合していてもよく、あるいは、セルロース分子を構成する一部のグルコースユニットに1つまたは2つ以上結合していてもよい。
式(1)で表される置換基は、グルコースユニットに直接結合してもよく、間接的に結合してもよい。間接的に結合する場合、グルコースユニットと式(1)で表される置換基との間には、例えば、炭素数1~4のアルキレン基が存在してもよい。
本明細書において、式(1)で表される置換基は、酸型(-OSOH)だけでなく、塩型、即ち硫酸塩基(-OSOM、ここでMは硫酸と塩を形成する陽イオン)も含む概念であり、酸型と塩型が混在してもよい。塩としては、特に限定されず、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。
また、式(1)で表される置換基は、カルボキシ基やリン酸基などのアニオン性置換基と比較して電離度が高いため、中性条件下に加え、酸性条件下においてもイオン同士の強い反発力が働く。前記反発力により、式(1)で表される置換基は、カルボキシ基やリン酸基などのアニオン性置換基よりも中性および酸性条件下におけるセルロース繊維同士の凝集を抑制し、分散液を高い粘度で保持することができる。
本実施形態に係るセルロース含有組成物において、硫酸化セルロース繊維の含有量[g]に対する式(1)で表される置換基の含有量[mmol](置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])は、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下である。セルロース結晶構造を保持する観点から、この含有量は、より好ましくは2.8mmol/g以下であり、さらに好ましくは2.7mmol/g以下であり、特に好ましくは2.5mmol/g以下である。また、セルロース繊維の表面を置換基で覆うという観点から、この含有量は、0.05mmol以上/gであることが好ましく、より好ましくは0.1mmol/g以上であり、さらに好ましくは1.0mmol/g以上であり、特に好ましくは1.2mmol/g以上である。
上記(A-1)の数平均繊維径とするための微細化処理は、例えば、高速回転下でのホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波分散処理機、ビーター、ディスク型リファイナー、コニカル型リファイナー、ダブルディスク型リファイナー、グラインダー等を用いて、セルロース繊維の水分散液を処理することにより行うことができ、これにより微細繊維状セルロース繊維の水分散体を得ることができる。
本実施形態に係るセルロース含有組成物において、(A)成分の硫酸化セルロース繊維の含有量は、特に限定されないが、耐塩性向上の観点から、セルロース含有組成物全量に対して、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%である。また、肌への使用感をより向上させる観点から、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。
[(B)ヒドロキシアルキルセルロース]
ヒドロキシアルキルセルロースは、塗料等の増粘剤、乳化重合用の安定剤、医薬用錠剤の結合剤、フィルムコーティング材料等の種々の用途に用いられている水溶性高分子である。上記(A)成分のセルロース繊維とともにヒドロキシアルキルセルロースを併用することにより、中性および酸性条件下においてセルロース含有組成物の耐塩性を向上することができるとともに、肌への使用感を向上することができる。
ヒドロキシアルキルセルロースとしては、特に限定されないが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
ヒドロキシアルキルセルロースの含有量は、(A)成分である硫酸化セルロース繊維100質量部に対して、5~500質量部であることが好ましい。この(A)成分に対する含有量が5質量部以上であることにより、耐塩性を向上することができ、また500質量部以下であることにより、肌への使用感を向上することができる。(A)成分100質量部に対するヒドロキシエチルセルロースの含有量は、10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは50質量部以上であり、また、300質量部以下であることが好ましく、より好ましくは200質量部以下である。
ヒドロキシアルキルセルロースとしては、液温25℃における2質量%水溶液の粘度が、10~8000mPa・sであるものが好ましい。ここで示す粘度とは、B型粘度計を用いて、ローターを6rpmの回転速度で3分間回転させた時に測定された水溶液の粘度である。該粘度が10mPa・s以上であることにより、耐塩性および高粘性の効果を高めることができる。該粘度が8000mPa・s以下であることにより、肌への使用感および耐塩性の効果を高めることができる。該粘度は、20mPa・s以上であることが好ましく、また6000mPa・s以下であることが好ましい。該粘度が異なる種々のヒドロキシアルキルセルロースが市販されており、それらの中から選択して用いてもよく、あるいはまた、公知の方法に基づき調製してもよい。
[(C)水]
本実施形態に係るセルロース含有組成物において、水の含有量は特に限定されず、セルロース含有組成物全量に対して、例えば、30質量%以上でもよく、50質量%以上でもよく、80質量%以上でもよく、90質量%以上でもよく、また、99質量%以下でもよく、98質量%以下でもよい。
本実施形態に係るセルロース含有組成物は、水溶性有機塩および水溶性無機塩のいずれか一方または双方を含んでもよい。なお、水溶性有機塩および水溶性無機塩のいずれか一方または双方のことを、以降の文では単に塩とも称す。本実施形態に係るセルロース含有組成物は、例えばこのような塩を含む場合でも、(A)成分と(B)成分との併用により、(A)成分が有する増粘効果を維持することができる。
水溶性有機塩としては、特に限定されず、例えば、有機酸(好ましくは炭素数10以下の有機酸)のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩など)、アンモニウム塩などが挙げられる。一実施形態において、水溶性有機塩の具体例としては、クエン酸ナトリウムなどのクエン酸塩、リン酸-L-アスコルビン酸ナトリウムなどのリン酸-L-アスコルビン酸塩、アスコルビン酸カルシウムなどのアスコルビン酸塩、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムなどのエチレンジアミン四酢酸塩、デヒドロ酢酸ナトリウムなどのデヒドロ酢酸塩等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
水溶性無機塩としては、特に限定されず、例えば、NaCl、KCl、CaCl、MgClなどの塩化物、(NHSOなどの硫酸塩、NaCO、KCOなどの炭酸塩、KNOなどの硝酸塩が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
セルロース含有組成物中の塩の含有量は、特に限定されず、セルロース含有組成物全量に対して、例えば、0.01質量%以上でもよく、1.0質量%以上でもよく、また、10.0質量%以下でもよく、5.0質量%以下でもよい。
[皮膚外用剤]
本実施形態に係る皮膚外用剤は水系組成物であり、(A)成分の硫酸化セルロース繊維は(C)成分の水中に分散しており、(B)成分のヒドロキシアルキルセルロースは(C)成分の水に溶解している。前記皮膚外用剤が塩を含有する場合、塩は(C)成分の水に溶解している。好ましくは、中性、酸性条件下において、(B)成分は(A)成分であるセルロース繊維の表面に吸着している。これにより、塩による(A)成分の凝集を防いで、耐塩性の向上効果を高められると考えられる。
本実施形態に係る皮膚外用剤には、上記の(A)~(C)成分とともに、他の成分が配合されてもよい。他の成分としては、特に限定されず、例えば、皮膚外用剤の用途に応じた有効成分、油性原料、界面活性剤、保湿剤、有機微粒子、無機微粒子、有機酸、無機酸、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、消臭剤、香料、または有機溶媒などの添加剤を適宜配合することができる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
油性原料を含む場合、皮膚外用剤は、油性原料が水中に乳化してなる水中油滴型(O/W型)乳化組成物でもよい。油性原料としては、水と分離する種々の液体が挙げられ、例えば、メチルポリシロキサン、シクロペンタシロキサンなどのシリコーンオイル;アボカド油、オリーブ油などの植物油脂;魚油、牛脂などの動物油脂;カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類;スクワラン、ミネラルオイルなどの炭化水素;オレイン酸、リノール酸などの高級脂肪酸;イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール;脂肪酸エステル、トリグリセリドなどのエステル油;ベンジルアルコール、フェネチルアルコールなどの芳香族アルコール等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
皮膚外用剤の粘度は、濃度や用途等により異なるため特に限定されないが、液温25℃での粘度が2mPa・s以上であることが好ましく、より好ましくは500mPa・s以上であり、更に好ましくは1000mPa・s以上であり、3000mPa・s以上でもよい。皮膚外用剤の粘度の上限は特に限定されないが、例えば300000mPa・s以下でもよく、100000mPa・s以下でもよい。ここで示す粘度とは、B型粘度計を用いて、ローターを6rpmの回転速度で3分間回転させた時に測定された水溶液の粘度である。
本実施形態に係る皮膚外用剤は、(A)成分を(C)成分中に分散させた後、例えば塩を添加する前に(B)成分を添加して調製することが好ましい。
すなわち、一実施形態に係る製造方法においては、まず、(A)成分の硫酸化セルロース繊維を(C)成分の水中に分散させたセルロース繊維の水分散液を調製する。次いで、得られた水分散液に(B)成分のヒドロキシアルキルセルロースを添加し、溶解させる。塩を含有する場合、塩を添加する前に(B)成分を添加することにより、(B)成分が(A)成分のセルロース繊維表面に吸着しやすくなり、耐塩性の向上効果を高めることができる。なお、その他の成分の添加時機については特に限定されず、例えば、塩とともに、または塩を添加した後に添加してもよい。
一般的に皮膚外用剤は、酸成分を含有している場合もあるため、酸性条件下での耐塩性も求められる。酸性条件下で使用される皮膚外用剤としては、特に限定されないが、例えば皮膚軟化薬(サリチル酸製剤)やステロイド外用薬などが挙げられる。皮膚外用剤中に含有している酸成分としては、特に限定されないが、例えば、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、サリチル酸、アスコルビン酸、シュウ酸、乳酸などが挙げられる。
本実施形態に係る皮膚外用剤の用途としては、特に限定されないが、例えば、クリーム状やゲル状などの剤型を有する化粧品、外用医薬品、医薬部外品などが挙げられる。具体的には、コールドクリーム、バニシングクリーム、マッサージクリーム、エモリエントクリーム、クレンジングクリーム、パック、ファンデーション、サンスクリーン化粧料、サンタン化粧料、モイスチャークリーム、またはハンドクリーム等の皮膚用化粧料、シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、リンスインシャンプー、ヘアスタイリング剤(ヘアフォーム,ジェル状整髪料等)、ヘアトリートメント剤(ヘアクリーム,トリートメントローション等)、染毛剤、育毛剤、または養毛剤等の毛髪用化粧料、ハンドクリーナーのような洗浄剤、軟膏、または貼布剤等の用途に用いることができる。
以下に実施例について比較例とともに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、例中、「%」とあるのは、特に限定のない限り「質量%」を意味する。
実験に用いるセルロース繊維は以下の手順で調製した。
[セルロース繊維A1]
まず、反応工程として、スルファミン酸14.4g(セルロース分子中のアンヒドログルコース単位1モル当たり1.2モル)に、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)620gを添加した後、30分撹拌を行った。その後、室温(25℃)下において、セルロース原料として針葉樹クラフトパルプ20.0gを添加した。その後、55℃で4時間反応させた後、室温(25℃)まで冷却した。次に、繊維を取り出した後に、水で洗浄した後、中和剤として2N水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、pHを7.6に調製した。その後、脱水を行った後に、固形分濃度が4.0%になるように水で希釈した。その後、微細化処理工程として、マイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、10パス)を行うことによって、硫酸化セルロース繊維A1を得た。
[セルロース繊維A2]
反応工程においてスルファミン酸の仕込み量を23.9gとした点、微細化処理工程において固形分濃度を2.0%とした点、マイクロフルイタイザー処理を150MPa、5パスとした点以外は、セルロース繊維A1と同様の手順により硫酸化セルロース繊維A2を得た。
[セルロース繊維A3]
反応工程においてスルファミン酸の仕込み量を41.9gとした点、微細化処理工程において固形分濃度を2.0%とした点、マイクロフルイタイザー処理を150MPa、3パスとした点以外は、セルロース繊維A1と同様の手順により硫酸化セルロース繊維A3を得た。
[セルロース繊維B1(比較例用)]
針葉樹クラフトパルプ2.0gに水150mL、臭化ナトリウム0.25g、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル(TEMPO)0.025gを加え、十分撹拌した後、13%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、上記パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウム量が12mmol/gとなるように加え、反応を開始した。さらに反応中のpHを10~11に保持するように0.5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、120分間反応させた。反応後、0.1N塩酸を加えてpH=2.0とし、吸引濾過により固液分離をした後、固形分に純水を加え、固形分濃度2.0%のスラリーを調製した。その後、10%水酸化ナトリウム水溶液によりpHを10に調製し、水素化ホウ素ナトリウムをセルロース繊維に対して0.2mmol/g加え、2時間反応させることで還元処理した。反応後、0.1N塩酸を添加して中和し、ろ過と水洗を繰り返して精製した。得られた精製物に純水を加え、固形分濃度2.0%のスラリーを調製した後、10%水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調製した。その後、微細化処理工程としてマイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、1パス)を行うことでカルボキシ基を有するセルロース繊維B1の水分散体を得た。
[セルロース繊維C1(比較例用)]
セルロース繊維C1は特許文献特開2020-100845の製造例1に記載の方法で調製した。すなわち、尿素100g、リン酸二水素ナトリウム二水和物55.3g、リン酸水素二ナトリウム41.3gを110gの水に溶解させた。その後針葉樹晒クラフトパルプ100gを添加し、140℃で2時間反応させた。次に、繊維を取り出した後に、水で洗浄した後、中和剤として2N水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、pHを12~13に調製し、再度水で洗浄した。その後、脱水を行った後に、固形分濃度が2.0%になるように水で希釈した。その後、微細化処理工程として、マイクロフルイタイザーによる処理(150MPa、10パス)を行うことによって、リン酸化セルロース繊維C1を得た。
[セルロース繊維の評価]
上記セルロース繊維A1~A3、B1、C1を用いて、下記評価方法に従い、置換基量、結晶構造、数平均繊維径、アスペクト比を測定した。測定方法は以下のとおりである。結果を下記表1に示す。
(1)置換基量
・セルロース繊維A1~A3
乾燥質量を精秤した硫酸化セルロース繊維試料を用いて、固形分率0.5%に調製した硫酸化セルロース繊維の水分散体を60mL調製した。その後、1N塩酸水溶液によって、水分散体のpHを約1.0とした。その後、ろ過および水洗浄をした後、硫酸化セルロース繊維を再び固形分率0.5%となるように水に再分散させた。その後、0.1N水酸化カリウム水溶液を滴下することにより電位差測定を行った。そして、この滴下量Vmlを用いて硫酸基量を算出した。なお、「乾燥質量」とは、一分間当たりの質量変化率が0.05%以下になるまで140℃で乾燥させた後の質量のことである。
硫酸基量(mmol/g)=V(mL)×[0.1/セルロース繊維質量(g)]
・セルロース繊維B1
セルロース繊維0.25gを水に分散させたセルロース水分散体60mLを調製し、0.1N塩酸によってpHを約2.5とした後、0.05N水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行った。測定はpHが11になるまで続けた。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において、消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下記式に従いカルボキシ基量を求めた。
カルボキシ基量(mmol/g)=V(mL)×[0.05/セルロース繊維質量(g)]
・セルロース繊維C1
リン酸基量は特許文献(特開2020-100845)に記載されたリン酸由来の基の導入量の測定方法に従い行った。
(2)結晶構造
広角X線回折像測定により回折プロファイルを取得し、2θ=14°~17°付近と2θ=22°~23°付近の2つの位置にピークを持つセルロース繊維を、I型結晶構造を有すると同定した。
(3)数平均繊維径およびアスペクト比
各セルロース繊維の数平均繊維径およびアスペクト比は、次に説明するように2種の方法のいずれかを用いて算出した。
セルロース繊維A1、A2は走査型電子顕微鏡(日本電子製、JSM-6380LV)にて観察した。水を加え、固形分濃度0.05%に調製したセルロース繊維水分散液を、凍結乾燥させ試験片を得た。前記試験片を2500~30000倍で観察し、セルロース繊維を複数の画像視野から合計50本のセルロース繊維についての繊維径を相加平均して、数平均繊維径(nm)および数平均繊維長(nm)を算出した。アスペクト比は、数平均繊維長(nm)/数平均繊維径(nm)とし計算を行った。
セルロース繊維A3、B1、C1は、セルロース繊維A1、A2に比べて繊維径が小さいため、より精度よく測定できるように原子間力顕微鏡(日立ハイテクサイエンス製、AFM5300E)にて観察した。水を加え、固形分濃度0.0001%に調製したセルロース繊維水分散液を、マイカ板に塗布し140℃で10分乾燥させて得られた試験片を観察した。1μm四方の画像からセルロース繊維を十数本無作為に選択して繊維径を測定し、撮影位置を変えた複数の画像から合計50本のセルロース繊維についての繊維径を相加平均して、数平均繊維径(nm)を算出した。さらに、10μm四方の画像からセルロース繊維を十数本無作為に選択して繊維長を測定し、撮影位置を変えた複数の画像から合計50本のセルロース繊維についての繊維長を相加平均して、数平均繊維長(nm)を算出した。アスペクト比は、数平均繊維長(nm)/数平均繊維径(nm)とし計算を行った。
Figure 2022156196000003
セルロース繊維A1~A3、B1、およびC1については、数平均繊維径を測定する際の走査型電子顕微鏡または原子間力顕微鏡による画像において最も大きい繊維径(即ち、最大繊維径)がいずれも1000nm以下であることを確認した。
[皮膚外用剤の調製]
上記調製法により得られたセルロース繊維A1~A3、B1、およびC1の水分散体を用いて皮膚外用剤としての混合液を調製した。
[実施例1]
セルロース繊維A3の水分散体25gを量り取り、純水75gを加え、ホモミキサーMARKII2.5型(PRIMIX社製)を用いて8000rpmで10分間撹拌し、セルロース繊維濃度0.5%の希釈液を調製した。該希釈液にヒドロキシエチルセルロース(住友精化株式会社製「AW-15F」)の粉末を0.025g加え、ホモミキサーMARKII2.5型(PRIMIX社製)を用いて8000rpmで5分間撹拌した。さらに、塩化ナトリウムの粉末を2g添加し、ホモディスパー2.5型(PRIMIX社製)を用いて3000rpmで5分間撹拌して混合液を得た。得られた混合液のpHをポータブルpH計(東亜ディーケーケー社製)で測定した。
[比較例1]
セルロース繊維A3の水分散体25gを量り取り、純水75gを加え、ホモミキサーMARKII2.5型(PRIMIX社製)を用いて8000rpmで10分間撹拌して、セルロース繊維濃度0.5%の希釈液としたのち、該希釈液に塩化ナトリウムの粉末を2g添加し、ホモディスパー2.5型(PRIMIX社製)を用いて3000rpmで5分間撹拌して混合液を得た。得られた混合液のpHをポータブルpH計(東亜ディーケーケー社製)で測定した。
表2~4に記載の各実施例および各比較例で使用した水溶性高分子の詳細について次に示す。ここで示す粘度とは、2質量%に調製した25℃の水溶液をB型粘度計により測定した粘度であって、B型粘度計のローターを6rpmの回転速度で3分間回転させた時に測定した粘度である。
・H1:ヒドロキシエチルセルロース
住友精化株式会社製 AW-15F
粘度:5200mPa・s
・H2:ヒドロキシエチルセルロース
住友精化株式会社製 AL-15F
粘度:30mPa・s
・H3:ヒドロキシプロピルセルロース
東京化成工業株式会社製 ヒドロキシプロピルセルロース
粘度:4500mPa・s
・H4:カルボキシメチルセルロース
第一工業製薬株式会社製 セロゲン
・H5:ポリビニルアルコール
株式会社クラレ製 ポバール
表2~4において、水溶性高分子の対CNF質量部とは、セルロース繊維100質量部に対して添加する水溶性高分子の質量部を表す。
[実施例2~4、および比較例2]
水溶性高分子の添加量を下記表2,4に示すように調製した以外は、実施例1と同様の調製法で混合液を得た。
[実施例5、6]
セルロース繊維の濃度を表2に示すように調製した以外は、実施例3と同様の調製法で混合液を得た。
[実施例7、8]
セルロース繊維の種類および濃度を表2、3に示すように変更した以外は、実施例2と同様の調製法で混合液を得た。
[比較例3、4]
セルロース繊維の種類を表4に示すように変更した以外は、実施例2と同様の調製法で混合液を得た。
[実施例9、10]
水溶性高分子の種類をヒドロキシエチルセルロース(住友精化株式会社製「AL-15F」)、またはヒドロキシプロピルセルロース(東京化成工業株式会社製「ヒドロキシプロピルセルロース」)に変更した以外は、実施例2と同様の調製法で混合液を得た。
[実施例11、12]
添加する塩を塩化ナトリウムからリン酸-L-アスコルビン酸ナトリウム、またはクエン酸ナトリウムに変更した以外は、実施例3と同様の調製法で混合液を得た。
[実施例13]
添加する塩を塩化ナトリウムからリン酸二ナトリウムに変更し、さらにアスコルビン酸を加え、添加量を表3に示すように調製した以外は、実施例3と同様の調製法で混合液を得た。
[実施例14]
リン酸二ナトリウムとアスコルビン酸をそれぞれクエン酸ナトリウムとサリチル酸に変更し、添加量を表3に示すように調製した以外は実施例13と同様の調製法で混合液を得た。
[比較例5、6]
水溶性高分子の種類をカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬株式会社製「セロゲン」)、またはポリビニルアルコール(株式会社クラレ製「ポバール」)に変更した以外は、実施例2と同様の調製法で混合液を得た。
[比較例7]
セルロース繊維種を表4に示すように変更した以外は、実施例13と同様の調製法で混合液を得た。
[比較例8]
セルロース繊維種を表4に示すように変更した以外は、実施例14と同様の調製法で混合液を得た。
[皮膚外用剤の評価]
実施例1~14および比較例1~8について、粘度、粘度保持率(耐塩性)、使用感を評価した。評価方法は以下のとおりである。
(1)粘度
実施例1~14および比較例1~8で得られた混合液を100mLのサンプル瓶に移し、室温下(25℃)で一晩静置した。その後、B型粘度計により、前記混合液の粘度を求めた。当該粘度は、B型粘度計のローターを6rpmの回転速度で3分間回転させた時に測定された粘度である。
(2)粘度保持率(耐塩性)
実施例1~14および比較例1~8で得られた混合液について、塩を添加しない以外は同様の操作を行い、塩を含まない混合液を調製した。それぞれの混合液を調製後1日静置したのち、ツインドライブレオメータMCR302(Anton Paar社製)により粘度を測定した。せん断速度100sec-1の時の粘度を測定値とし、下記式を用いて塩添加前後における粘度保持率を算出した。粘度保持率が高いほど、耐塩性に優れる。
粘度保持率[%]=(塩を含む混合液の粘度)/(塩を含まない混合液の粘度)×100
(3)使用感
実施例1~14および比較例1~8で得られた混合液を被験者(パネラー)5名の上腕部に塗布し、乾燥させた後の感触を、以下の基準で各々が官能評価した。
4点:べたつかない
2点:すこしべたつく
0点:とてもべたつく
被験者(パネラー)5名の点数を合計し、合計点に応じて以下の基準で判定し、使用感の評価とした。
合計点が0~4点:×、5~9点:△、10~14点:○、15~20点:◎
Figure 2022156196000004
Figure 2022156196000005

Figure 2022156196000006
表1~4に示すように、硫酸化セルロース、硫酸化セルロース100質量に対して5質量部以上500質量部以下のヒドロキシアルキルセルロースおよび水を含むセルロース含有組成物は、酸性条件下および中性条件下において、耐塩性および使用感が優れていることが分かった。
以上のように、実施形態に係る皮膚外用剤は、耐塩性に優れることから、有機塩や無機塩などの塩を含んでいるにもかかわらず粘度低下を抑えてクリーム状やゲル状などの高粘性を維持することができるとともに、肌に塗布したときの使用感に優れる。また、酸性条件下での耐塩性も高いことから、皮膚軟化薬、ステロイド外用薬など酸性成分を含む皮膚外用剤にも好適に用いることができる。また安全性にも優れることから、これらの性能が求められる化粧品、医薬品、医薬部外品などの分野に好適に用いることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその省略、置き換え、変更などは、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

Claims (6)

  1. 下記の(A)から(C)成分を含むセルロース含有組成物。
    (A)セルロース繊維の一部の水酸基が下記式(1)で表される置換基によって修飾されており、以下の(A-1)から(A-4)の条件を満たす硫酸化セルロース繊維
    (A-1)数平均繊維径が2nm以上500nm以下
    (A-2)平均アスペクト比が50以上1000以下
    (A-3)セルロースI型結晶構造を有する
    (A-4)前記硫酸化セルロース繊維の含有量に対する前記置換基の量(置換基の含有量[mmol]/硫酸化セルロース繊維の含有量[g])が、0.01mmol/g以上3.0mmol/g以下
    (B)前記(A)成分100質量部に対して、5質量部以上500質量部以下のヒドロキシアルキルセルロース
    (C)水
    Figure 2022156196000007

    〔式中、Mは水素イオン、金属イオンまたはオニウムイオンを示す。〕
  2. 前記(B)成分は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である、請求項1に記載のセルロース含有組成物。
  3. 前記(B)成分の2質量%水溶液粘度が、以下の(Z-1)から(Z-4)の測定条件で10~8000mPa・sである、請求項1または2に記載のセルロース含有組成物。
    (Z-1)測定機器:B型粘度計
    (Z-2)液温:25℃
    (Z-3)ローターの回転速度:6rpm
    (Z-4)測定タイミング:水溶液中でローターを3分間回転させた時
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のセルロース含有組成物を含有する皮膚外用剤。
  5. 前記(A)成分の含有量が、皮膚外用剤全量に対し0.1~2質量%である、請求項4に記載の皮膚外用剤。
  6. 請求項1~3のいずれか1項に記載のセルロース含有組成物の製造方法であって、
    前記(A)成分が前記(C)成分中に分散した分散液を得る工程と、
    前記分散液に前記(B)成分を添加する工程と、を含むセルロース含有組成物の製造方法。
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