JP2022155425A - 通信器及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧の変換が不要である安価な通信器と、この通信器を備える通信装置とを提供する。【解決手段】通信器(中継器)11は、車両用の電源装置に取り付けられ、通信線Lcに含まれる2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する。信号処理回路31は、第1導体Gs1の電位を基準電位として、2つの電気信号からノイズを除去する。信号変換部32は、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体Gs2の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する。電源装置の電源回路は、電源装置に接続される装置接続体34を介して、基準電位が第2導体Gs2の電位である電圧を信号変換部32に印加する。これにより、信号変換部32に電力が供給される。【選択図】図2

Description

本開示は通信器及び通信装置に関する。
特許文献1には、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する車両用の通信器が開示されている。この通信器では、第1導体の電位を基準電位として、2つの電気信号からノイズを除去する。更に、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧信号に変換する。
通信器では、コネクタを介して、基準電位が第1導体の電位である電圧が印加される。印加された電圧は、基準電位が第2導体の電位である電圧に変換される。変換された電圧は、差動信号を電圧信号に変換する変換部に印加される。これにより、変換部に電力が供給される。
特開2020-167536号公報
特許文献1に記載の通信器では、変換部に電力を供給するために、電圧を変換する必要がある。このため、電圧に変換するための回路素子が必要である。従って、製造費用が嵩むという問題がある。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電圧の変換が不要である安価な通信器と、この通信器を備える通信装置とを提供することにある。
本開示の一態様に係る通信器は、車載装置に取り付けられ、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器であって、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する信号変換部と、電力を供給する電源装置に接続される装置接続体とを備え、前記電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加することによって、前記信号変換部に電力を供給する。
本開示の一態様に係る通信装置は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器と、前記通信器が取り付けられ、前記通信器に電力を供給する車両用の電源装置とを備え、前記通信器は、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する信号変換部と、前記電源装置に接続される装置接続体とを有し、前記電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加することによって、前記信号変換部に電力を供給する電源回路を有する。
上記の態様によれば、電圧の変換が不要である安価な通信器が実現される。
実施形態1における通信システムの要部構成を示すブロック図である。 中継器の要部構成を示すブロック図である。 信号処理回路の回路図である。 中継装置及び中継器の斜視図である。 中継装置及び中継器の断面図である。 中継装置及び中継器の接続の説明図である。 蓋体が外された中継器の前面図である。 サブ基板の挿入方法の説明図である。 実施形態2における中継装置及び中継器の斜視図である。 中継装置及び中継器の断面図である。 中継装置及び中継器の接続の説明図である。 実施形態3における中継装置及び中継器の斜視図である。 メイン基板の平面図である。 サブ基板の底面図である。 中継装置及び中継器の断面図である。 中継装置及び中継器の接続の説明図である。 実施形態4における中継装置及び中継器の断面図である。 第1メイン導体及び第1サブ導体の導通の説明図である。 実施形態5における通信システムの要部構成を示すブロック図である。 実施形態6における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 中継器の要部構成を示すブロック図である。 中継装置及び中継器の平面図である。 中継器の外観の説明図である。 中継器の断面図である。 中継器の他の断面図である。 実施形態7における中継器の断面図である。 実施形態8における中継器の前面図である。 実施形態9における中継器の側面図である。 実施形態10における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 第2の導線の配置の説明図である。 実施形態11における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 接続部品の配置の説明図である。 実施形態12における中継器の要部構成を示すブロック図である。 信号処理回路の回路図である。 サブ基板の平面図である。 実施形態13における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 第2メイン導体の配置の説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る通信器は、車載装置に取り付けられ、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器であって、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する信号変換部と、電力を供給する電源装置に接続される装置接続体とを備え、前記電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加することによって、前記信号変換部に電力を供給する。
上記の態様にあっては、電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、装置接続体を介して信号変換部に印加する。このため、基準電位が第1導体の電位である電圧を、基準電位が第2導体の電位である電圧に変換する必要はない。電圧を変換する回路素子が不要であるため、製造費用は安価である。
(2)本開示の一態様に係る通信器では、前記差動信号は、イーサネット(登録商標)の通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が用いられる通信の信号、又は、USB(Universal Serial Bus)に準拠した通信の信号である。
上記の態様にあっては、イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDSが用いられる通信の信号、又は、USBに準拠した通信の信号を受信する。
(3)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体間に接続される導体接続素子を備え、前記導体接続素子はインダクタ、抵抗又は導線である。
上記の態様にあっては、第1導体にノイズが入ったことによって、第1導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2導体にノイズが入ったことによって、第2導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。
(4)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体が配置されている基板と、開放面を有し、前記開放面から挿入された前記基板を収容する箱体と、前記箱体内に設けられており、前記開放面から前記箱体の底面に向かって延びるレールとを備える。
上記の態様にあっては、箱体内にレールが設けられている。このため、基板をレールに沿って移動させることによって、基板を容易に箱体内に収容することができる。
(5)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体が配置されている基板を備え、前記装置接続体は、前記基板の一辺の縁部分に配置され、前記第1導体及び第2導体は、前記装置接続体が配置される前記縁部分の一辺に沿って並べられている。
上記の態様にあっては、基板の大きさに無関係に、電源装置への接続を実現することができる。
(6)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体が配置されている基板を備え、前記基板は、回路素子が配置される回路面を有し、前記装置接続体は、前記基板上に配置され、前記回路面に垂直な方向に突出しており、前記電源装置は、前記装置接続体の先端部にて接続される。
上記の態様にあっては、基板の大きさに無関係に、電源装置への接続を実現することができる。
(7)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体が配置されている基板と、導電性を有し、前記基板を収容する箱体と前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる突出部とを備え、前記突出部は、導電性を有し、前記箱体を介して前記第1導体に導通している。
上記の態様にあっては、突出部を、例えば、電源装置の基板に半田によって接続する。これにより、突出部を、電源装置の基板に配置されている導体に導通させることができる。この場合、第1導体は、箱体及び突出部を介して、電源装置の基板の導体に導通する。
(8)本開示の一態様に係る通信器では、前記突出部には、導電性を有するネジが通される貫通孔が設けられており、前記ネジを締めることによって前記箱体は固定され、前記箱体が固定された場合、前記ネジは前記突出部に導通する。
上記の態様にあっては、突出部の貫通孔にネジを通す。その後、例えば、電源装置の基板上においてネジを締める。これにより、ネジは、導電性を有する突出部に接触し、箱体が電源装置の基板に固定される。例えば、ネジは、電源装置の基板内において導体に導通する。この場合、第1導体は、箱体、突出部及びネジを介して、電源装置の基板の導体に導通する。
(9)本開示の一態様に係る通信器は、導電性を有し、前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる第2の突出部を備え、前記箱体は、導電性を有し、前記第1導体と導通している第1導電部分と、導電性を有し、前記第2導体と導通している第2導電部分と、絶縁性を有し、前記第1導電部分及び第2導電部分を連結する連結部分とを有し、前記突出部は前記第1導電部分から突出しており、前記第2の突出部は、前記第2導電部分から突出している。
上記の態様にあっては、箱体に関して、第1導電部分は、絶縁性を有する連結部分によって、第2導電部分に連結している。突出部及び第2の突出部それぞれを2つの導体に導通させることができる。
(10)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体が配置されている基板と、導電性を有し、前記基板を収容する箱体とを備え、前記基板には、導電性を有する第2のネジを通す第2の貫通孔が設けられており、前記箱体には、前記第2の貫通孔を通された前記第2のネジが挿入されるネジ孔が設けられおり、前記第2のネジが前記ネジ孔にて締められた場合、前記第1導体は、前記第2のネジを介して前記箱体に導通する。
上記の態様にあっては、第1導体は第2のネジを介して箱体に導通する。
(11)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体が配置されている基板を備え、前記装置接続体は、導電性を有する導電棒を有し、前記基板には、前記導電棒が挿入される挿入孔が設けられている。
上記の態様にあっては、導電棒は電源装置及び信号変換部を接続する。電源装置は、導電棒を介して、信号変換部に電力を供給する。
(12)本開示の一態様に係る通信装置は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器と、前記通信器が取り付けられ、前記通信器に電力を供給する車両用の電源装置とを備え、前記通信器は、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する信号変換部と、前記電源装置に接続される装置接続体とを有し、前記電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加することによって、前記信号変換部に電力を供給する電源回路を有する。
上記の態様にあっては、電源装置の電源回路は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、装置接続体を介して、通信器の信号変換部に印加する。このため、通信器は、基準電位が第1導体の電位である電圧を、基準電位が第2導体の電位である電圧に変換する必要はない。電圧を変換する回路素子が不要であるため、通信器の製造費用は安価である。
(13)本開示の一態様に係る通信装置では、前記電源装置は電源導体を有し、前記電源装置の前記電源回路は、基準電位が前記電源導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加し、前記第2導体は、前記装置接続体を介して前記電源導体に接続されている。
上記の態様にあっては、通信器の第2導体は、装置接続体を介して、電源装置の電源導体に接続されている。従って、第2導体の電位は電源導体の電位と同じである。
(14)本開示の一態様に係る通信装置では、前記電源装置は、第2の電源導体と、基準電位が前記第2の電源導体の電位である電圧を、基準電位が前記電源導体の電位である電圧に変換する電圧変換部とを有し、前記第1導体は、前記装置接続体を介して前記第2の電源導体に接続されている。
上記の態様にあっては、通信器の第1導体は、装置接続体を介して、電源装置の第2の電源導体に接続されている。通信器の第2導体は、装置接続体を介して、電源装置の電源導体に接続されている。電源装置の電圧変換部は、基準電位が第2の電源導体の電位である電圧を、基準電位が電源導体の電位である電圧に変換する。電源装置の電源回路は、基準電位が電源導体の電位である電圧を、装置接続体を介して通信器の信号変換部に印加する。
(15)本開示の一態様に係る通信装置では、前記電源装置は、電源導体及び第2の電源導体を有し、前記電源導体及び第2の電源導体それぞれは、前記第2導体及び第1導体に接続され、前記電源導体及び第2の電源導体は、インダクタ、抵抗又は第2の導線によって接続されている。
上記の態様にあっては、第2の導線は抵抗成分を有する。電源導体及び第2の電源導体は、インダクタ、抵抗又は第2の導線によって接続されている。従って、電源導体にノイズが入ったことによって、電源導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2の電源導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2の電源導体にノイズが入ったことによって、第2の電源導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が電源導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。
(16)本開示の一態様に係る通信装置では、前記通信器は、前記信号変換部が変換した電圧信号に含まれるデータを、前記装置接続体を介して前記電源装置に送信する。
上記の態様にあっては、電源装置は通信器からデータを受信する。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る通信システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施形態1)
<通信システムの構成>
図1は、実施形態1における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。通信システム1は車両Mに搭載されている。通信システム1は、中継装置10、中継器11、直流電源12及び複数のECU(Electronic Control Unit)13,14を備える。中継装置10は例えばECUである。中継器11は例えば集積回路素子を含む。直流電源12は、例えばバッテリである。中継装置10は、電源接続体20、2つのバス接続体21及び機器接続体22を有する。図1では、信号が伝播する信号線を太線で示している。信号線とは異なる配線を細線で示している。
中継装置10の電源接続体20には、直流電源12の正極及び負極が各別に接続されている。直流電源12の負極は、更に、接地されている。接地は、例えば、車両Mのボディに接続することによって実現される。中継装置10が有する2つのバス接続体21それぞれには、通信バスLbが接続されている。各通信バスLbには、複数のECU13が接続されている。中継装置10の機器接続体22には、中継器11が接続される。中継器11は、複数のECU14それぞれに、通信線Lcによって接続されている。
中継器11を中継装置10の機器接続体22に取り付ける。これにより、機器接続体22に中継器11が接続される。直流電源12は、中継装置10に電力を供給する。中継装置10は中継器11に電力を供給する。中継装置10は電源装置及び車載装置として機能する。中継装置10及び中継器11それぞれは、供給された電力を用いて種々の処理を実行する。中継装置10及びECU13それぞれは、通信バスLbを介して、データを含む差動信号を送信する。差動信号の送信はデータの送信に相当する。通信バスLbは2つの導線を含む。差動信号は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される。通信バスLbを介して送信された差動信号は、通信バスLbに接続されている全ての装置によって受信される。
ECU13,14それぞれは、図示しないアクチュエータ及びセンサに接続されている。ECU13,14それぞれは、センサが検出した検出結果を取得する。ECU13,14それぞれは、アクチュエータに動作信号を出力する。動作信号は、アクチュエータの動作を示す。アクチュエータは、動作信号が入力された場合、入力された動作信号が示す動作を実行する。ECU13,14それぞれは、動作信号をアクチュエータに出力することによって、アクチュエータの動作を制御する。アクチュエータは、ドアの施錠及び解錠を行うドアモータ、ワイパーをスイングさせるワイパーモータ、又は、ランプ等である。
ECU13は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号に含まれるデータの送信先が自装置であるか否かを判定する。ECU13は、データの送信先が自装置であると判定した場合、受信した差動信号のデータに基づいてアクチュエータの動作を制御する。ECU13は、例えば、センサが検出した検出結果を示すデータを含む差動信号を、通信バスLbを介して送信する。差動信号に含まれるデータの送信先は、送信元とは異なるECU13、又は、ECU14である。
中継装置10は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号に含まれるデータの送信先に基づいて、データの送信を中継するか否かを判定する。中継装置10は、データの送信を中継すると判定した場合、2つの処理中の少なくとも一方を行う。1つ目の処理は、差動信号の受信に用いられた通信バスLbと異なる通信バスLbを介した差動信号の送信である。2つ目の処理は、データを含む電圧信号の中継器11への送信である。電圧信号は、基準電位が導体の電位である電圧で表された信号である。電圧信号の送信もデータの送信に相当する。
中継器11は、中継装置10から電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを含む差動信号を生成する。中継器11は、生成した差動信号を、通信線Lcを介してECU14に送信する。通信線Lcは、通信バスLbと同様に、2つの導線Wa,Wb(図3参照)を含む。差動信号は、2つの導線Wa,Wbそれぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される。
ECU14は、例えば、センサが検出した検出結果を示すデータを含む差動信号を、通信線Lcを介して中継器11に送信する。差動信号に含まれるデータの送信先は、ECU13、又は、送信元とは異なるECU14である。中継器11は差動信号を受信する。中継器11は通信器として機能する。中継装置10及び中継器11を備える装置は通信装置として機能する。
中継器11は、ECU14から差動信号を受信した場合において、受信した差動信号に含まれるデータの送信先が、送信元とは異なるECU14であるとき、データを含む差動信号を送信先のECU14に送信する。
ECU14は、通信線Lcを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号に含まれるデータに基づいてアクチュエータを制御する。
中継器11は、ECU14から差動信号を受信した場合において、受信した差動信号に含まれているデータの送信先がECU13であるとき、受信した差動信号のデータを含む電圧信号を中継装置10に送信する。中継装置10は、中継器11から電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを含む差動信号を、通信バスLbを介してECU13に送信する。
以上のように、中継装置10は、相互に異なる2つの通信バスLbそれぞれに接続されている2つのECU13間のデータの通信を中継する。中継器11は、2つのECU14間のデータの通信を中継する。中継装置10及び中継器11は、ECU13,14間の通信を中継する。
通信バスLbを介した通信は、例えば、CAN(Controller Area Network)の通信プロトコルに従って行われる。通信線Lcを介した通信は、例えば、イーサネット(登録商標)の通信プロトコルに従って行われる。
<中継装置10の構成>
中継装置10は、電源接続体20、2つのバス接続体21及び機器接続体22に加えて、コモンモードチョークコイル23、電源回路24、通信回路25、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。コモンモードチョークコイル23は、第1インダクタ23a、第2インダクタ23b及び図示しない環状の磁性体を有する。第1インダクタ23a及び第2インダクタ23bは、磁性体に巻き付いている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれの電位はグランドとして機能する。第1メイン導体Gm1は第2の電源導体として機能する。第2メイン導体Gm2は電源導体として機能する。
第1インダクタ23a及び第2インダクタ23bの一端は、電源接続体20に各別に接続されている。第2インダクタ23b及び電源接続体20間の接続ノードは第1メイン導体Gm1に接続されている。第1インダクタ23aの他端は電源回路24に接続されている。第2インダクタ23bの他端及び電源回路24は、第2メイン導体Gm2に各別に接続されている。
以上のように、第2インダクタ23bは第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続している。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続する回路素子は、第2インダクタ23bに限定されず、例えば、抵抗であってもよい。この場合、電源接続体20は、第1インダクタ23aを介さずに電源回路24に接続される。
電源回路24は、更に、中継器11及び通信回路25に接続されている。通信回路25は、更に、2つのバス接続体21、機器接続体22、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2に各別に接続されている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、機器接続体22に各別に接続されている。
コモンモードチョークコイル23の第1インダクタ23a及び第2インダクタ23bの一端には、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧が直流電源12から印加される。コモンモードチョークコイル23は、印加された電圧からコモンモードノイズを除去する。コモンモードノイズは、第1インダクタ23a及び第2インダクタ23bそれぞれの一端に接続される2つの導線に同相で重畳するノイズである。
コモンモードチョークコイル23は、コモンモードノイズが除去された電圧を、第1インダクタ23aの他端から電源回路24に印加する。前述したように、第2インダクタ23bの他端及び電源回路24は第2メイン導体Gm2に接続されている。このため、コモンモードチョークコイル23が電源回路24に印加する電圧は、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧である。
以上のように、コモンモードチョークコイル23は、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧を基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧に変換する。コモンモードチョークコイル23は電圧変換部として機能する。
電源回路24は、コモンモードチョークコイル23から印加された電圧を、5V又は3.3V等の一定電圧に降圧する。電源回路24は、降圧を行うことによって生成した一定電圧を、機器接続体22を介して中継器11に印加する。電源回路24は、更に、生成した一定電圧を通信回路25に印加する。これにより、中継器11及び通信回路25に電力が供給される。一定電圧の基準電位は、第2メイン導体Gm2の電位である。
通信回路25は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、第1メイン導体Gm1の電位を基準電位として、受信した差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。通信回路25は、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧信号に変換する。通信回路25は、変換した電圧信号に含まれるデータを取得する。
通信回路25は、取得したデータの送信先に基づいて、データの送信を中継するか否かを判定する。通信回路25は、データの送信を中継すると判定した場合、前述した2つの処理中の少なくとも一方を行う。前述した1つ目の処理は、差動信号の受信に用いられた通信バスLbと異なる通信バスLbを介した差動信号の送信である。2つ目の処理は、データを含む電圧信号の中継器11への送信である。
1つ目の処理では、通信回路25は、取得したデータを含む差動信号を生成し、生成した差動信号を、差動信号の受信に用いられた通信バスLbとは異なる通信バスLbを介して送信する。2つ目の処理では、通信回路25は、取得したデータを含む電圧信号を中継器11に送信する。前述したように、中継器11は、通信回路25から電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを含む差動信号を生成する。中継器11は、生成した差動信号をECU14に送信する。
以上のように、通信回路25は、第1メイン導体Gm1の電位を基準電位とした電気信号の処理と、第2メイン導体Gm2の電位を基準電位とした電気信号の処理とを行う。
前述したように、中継装置10は第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。従って、第1メイン導体Gm1にノイズが入ったことによって、第1メイン導体Gm1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2メイン導体Gm2にノイズが入ったことによって、第2メイン導体Gm2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
なお、1つの通信バスLbに接続されるECU13の数は1であってもよい。また、中継装置10に接続される通信バスLbの数は2に限定されず、1又は3以上であってもよい。中継装置10が有するバス接続体21の数は、通信バスLbの数と同じ数に調整される。通信バスLbの数が1である場合、中継装置10は、2つのECU13間の通信を中継することはない。
<中継器11の構成>
図2は中継器11の要部構成を示すブロック図である。図2では、ECU14の数が3である例が示されている。中継器11に接続されるECU14の数は、1以上であれば、問題はない。従って、ECU14の数は3に限定されない。図2においても、図1と同様に信号線を太線で示している。信号線とは異なる配線を細線で示している。
図2に示すように、中継器11は、通信線接続体30、3つの信号処理回路31、3つの信号変換部32、中継部33、装置接続体34、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2を有する。通信線接続体30には、3つの通信線Lcの一端が各別に接続されている。前述したように、通信線Lcは2つの導線Wa,Wbを含む。通信線Lcの他端はECU14に接続されている。装置接続体34は中継装置10の機器接続体22に接続される。第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2それぞれの電位はグランドとして機能する。
通信線接続体30は、3つの信号処理回路31に各別に接続されている。3つの信号処理回路31それぞれは、3つの信号変換部32に接続されている。3つの信号変換部32は、更に、中継部33に各別に接続されている。3つの信号変換部32及び中継部33は、更に、装置接続体34に接続されている。装置接続体34は、更に、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続されている。3つの信号処理回路31それぞれは、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に各別に接続されている。3つの信号変換部32及び中継部33は、更に、第2サブ導体Gs2に接続されている。
前述したように、中継装置10は、電源回路24、通信回路25、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。中継器11の装置接続体34は中継装置10の機器接続体22に接続される。通信回路25は、機器接続体22及び装置接続体34を介して中継部33に接続される。電源回路24は、機器接続体22及び装置接続体34を介して3つの信号変換部32及び中継部33に接続される。第1メイン導体Gm1は、機器接続体22及び装置接続体34を介して、第1サブ導体Gs1に接続される。第2メイン導体Gm2は、機器接続体22及び装置接続体34を介して第2サブ導体Gs2に接続される。
なお、信号処理回路31及び信号変換部32それぞれの数は、ECU14の数と同じである。従って、ECU14の数が3とは異なる場合、信号処理回路31及び信号変換部32それぞれの数は、ECU14の数と同じ数に調整される。
前述したように、電源回路24は、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である一定電圧を中継器11に印加する。第2メイン導体Gm2は第2サブ導体Gs2に接続されている。このため、第2メイン導体Gm2の電位は、第2サブ導体Gs2の電位と同じである。電源回路24は、装置接続体34を介して、信号変換部32及び中継部33に、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である一定電圧を印加する。これにより、信号変換部32及び中継部33に電力が供給される。
前述したように、ECU14は、通信線Lcを介して差動信号を送信する。中継器11では、差動信号が、通信線Lc及び通信線接続体30を介して信号処理回路31に入力される。信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1の電位を基準電位として、通信線Lc及び通信線接続体30を介して入力された差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。ここで、除去されるノイズは、例えば、静電気の発生した場合に信号に重畳する静電気ノイズである。電気信号に静電気ノイズが重畳した場合、電気信号の電圧は、一時的に大きく上昇する。第1サブ導体Gs1は第1導体として機能する。信号処理回路31はノイズ除去回路として機能する。
信号処理回路31は、ノイズが除去された2つの電気信号によって構成される差動信号からコモンモードノイズを除去する。コモンモードノイズは、通信線Lcを構成する2つの導線に同相で重畳するノイズである。信号処理回路31は、第2サブ導体Gs2の電位を基準電位として、コモンモードノイズが除去された差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。ここで除去されるノイズは、例えば静電気ノイズである。
信号処理回路31は、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を信号変換部32に出力する。これにより、信号変換部32は差動信号を受信する。信号変換部32は、受信した差動信号を、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である電圧で表された電圧信号に変換する。第2サブ導体Gs2は第2導体として機能する。信号変換部32は、変換した電圧信号を中継部33に出力する。中継部33は、入力された電圧信号に含まれるデータを取得する。
中継部33は、取得したデータの送信先がECU13である場合、取得したデータを含む電圧信号を生成する。ここで、電圧信号の基準電位は第2サブ導体Gs2(第2メイン導体Gm2)の電位である。中継部33は、生成した電圧信号を、装置接続体34及び機器接続体22を介して通信回路25に送信する。これにより、通信回路25は中継部33からデータを受信する。
中継部33は、取得したデータの送信先がECU14である場合、取得したデータを含む電圧信号を生成する。ここでも、電圧信号の基準電位は第2サブ導体Gs2の電位である。中継部33は、生成した電圧信号を信号変換部32に出力する。
通信回路25は、基準電位が第2メイン導体Gm2(第2サブ導体Gs2)の電位である電圧信号を中継部33に送信する。中継部33は、電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを取得する。中継部33は、取得したデータを含む電圧信号を生成し、生成した電圧信号を信号変換部32に出力する。
信号変換部32は、中継部33から電圧信号が入力された場合、入力された電圧信号を差動信号に変換する。信号変換部32は、変換した差動信号を、信号処理回路31及び通信線接続体30を介してECU14に送信する。
以上のように、中継装置10の電源回路24は、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である一定電圧を、装置接続体34を介して、中継器11の信号変換部32及び中継部33に印加する。このため、中継器11内では、基準電位が第1サブ導体Gs1である電圧を、基準電位が第2サブ導体Gs2である電圧に変換する必要はない。電圧を変換する回路素子が不要であるため、中継器11の製造費用は安価である。
通信線Lcを介して送信される差動信号は、イーサネット(登録商標)の通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が用いられる通信の信号、又は、USB(Universal Serial Bus)に準拠した通信の信号である。
イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信、LVDSが用いられる通信、又は、USBに準拠した通信では、P2P(ピアツーピア)の形式で信号の送受信が行われる。このため、単位時間当たりに送信することができるデータのデータ量は大きい。P2P(ピアツーピア)の形式が採用されている場合において、中継装置に直接にECU14が接続されているとき、ECU14の数を増やすことが難しい。しかしながら、中継装置10には、中継器11が接続される。このため、現状の中継器11を、他の中継器11に取り換えることによって、ECU14の数の増加及び低減を容易に行うことができる。
差動信号が送信される通信として、CAN(Controller Area Network)の通信プロトコルに準拠した通信が挙げられる。この通信では、通信バスにECUが接続される。このため、ECUの増加及び低減を容易に行うことができる。しかしながら、P2Pの形式ではないため、単位時間当たりに送信することができるデータのデータ量は少ない。
中継装置に直接にECU14が接続される場合においては、中継装置を製造した後にECU14の数の増加及び低減を行うことは難しい。中継装置を製造した後に、車両においてセンサを新たに設置したと仮定する。この場合、センサが検出した検出結果を1つのECU14から、ECU13又は他のECU14に送信する必要が発生する可能性がある。この場合、中継装置に接続されるECU14の数を増加させる必要がある。しかしながら、中継装置に直接にECU14が接続されているので、中継装置を新たに製造する必要がある。
しかし、通信システム1では、現状の中継器11を、他の中継器11に取り換えることによって、センサの検出値を送信するECU14を容易に追加することができる。また、中継器11の取り換えを行うことができる。このため、車両Mの状況に応じて、中継器11を、機能が相互に異なる複数の中継装置10それぞれに取り付けることができる。
<信号処理回路31の構成>
図3は信号処理回路31の回路図である。信号処理回路31は、2つの第1抑制器40a,40b、3つの抵抗41a,41b,42、3つのキャパシタ43,44a,44b、コモンモードチョークコイル45及び2つの第2抑制器46a,46bを有する。コモンモードチョークコイル45は、第1インダクタ45a、第2インダクタ45b及び環状の磁性体を有する。第1インダクタ45a及び第2インダクタ45bそれぞれは、磁性体に巻き付いている。
前述したように、通信線Lcは2つの導線Wa,Wbを含む。導線Waの中途にキャパシタ44aと、コモンモードチョークコイル45の第1インダクタ45aとが配置されている。キャパシタ44aは、第1インダクタ45aの通信線接続体30側に配置されている。同様に、導線Wbの中途にキャパシタ44bと、コモンモードチョークコイル45の第2インダクタ45bとが配置されている。キャパシタ44bは、第2インダクタ45bの通信線接続体30側に配置されている。
キャパシタ44aの通信線接続体30側において、第1抑制器40a及び抵抗41aの一端が導線Waに接続されている。第1抑制器40aの接続点は、抵抗41aの接続点よりも通信線接続体30側に位置している。同様に、キャパシタ44bの通信線接続体30側において、第1抑制器40b及び抵抗41bの一端が導線Wbに接続されている。第1抑制器40bの接続点は、抵抗41bの接続点よりも通信線接続体30側に位置している。
抵抗41aの他端は抵抗41bの他端に接続されている。抵抗41a,41b間の接続ノードは、抵抗42及びキャパシタ43の一端に接続されている。第1抑制器40a,40b、抵抗42及びキャパシタ43の他端は第1サブ導体Gs1に接続されている。
第1インダクタ45aの信号変換部32側において、第2抑制器46aの一端は導線Waに接続されている。同様に、第2インダクタ45bの信号変換部32側において、第2抑制器46bの一端は導線Wbに接続されている。第2抑制器46a,46bそれぞれの他端は、第2サブ導体Gs2に接続されている。
第1抑制器40a,40bそれぞれは、サプレッサ、バリスタ又はキャパシタ等を含む。第1抑制器40a,40bそれぞれは、基準電位が第1サブ導体Gs1の電位である2つの電気信号のピーク値を抑制する。前述したように、ノイズの重畳によって電気信号のピーク値が一時的に大きく上昇する可能性がある。ピーク値の抑制によって電気信号から静電気ノイズが除去される。2つの電気信号それぞれは、2つの導線Wa,Wbを伝播する。第1抑制器40a,40bそれぞれは、通信線接続体30から入力された差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。
抵抗41a,41b,42及びキャパシタ43は、終端回路として機能し、通信線接続体30側から入力された差動信号の反射を抑制する。
キャパシタ44a,44bそれぞれは、通信線接続体30側から入力された差動信号を構成する2つの電気信号の直流成分を除去する。キャパシタ44a,44bは、直流成分が除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号をコモンモードチョークコイル45に出力する。
コモンモードチョークコイル45は、キャパシタ44a,44bが出力した差動信号からコモンモードノイズを除去し、コモンモードノイズを除去した差動信号を信号変換部32側に出力する。
第2抑制器46a,46bそれぞれは、サプレッサ、バリスタ、キャパシタ、ツェナーダイオード又はダイオードクランプ回路等を含む。第2抑制器46a,46bそれぞれは、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である2つの電気信号のピーク値を抑制する。これにより、2つの電気信号からノイズが除去される。除去されるノイズは、例えば、静電気ノイズである。2つの電気信号それぞれは、2つの導線Wa,Wbを伝播する。第2抑制器46a,46bそれぞれは、コモンモードチョークコイル45から入力された差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。ピーク値が抑制された2つの電気信号を構成する差動信号は、信号変換部32に入力される。
前述したように、信号変換部32は、通信線Lcを介して差動信号を送信する。この場合、第2抑制器46a,46bそれぞれは、信号変換部32から入力された差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。これにより、2つの電気信号からノイズが除去される。ピーク値が抑制された2つの電気信号を構成する差動信号は、コモンモードチョークコイル45に入力される。コモンモードチョークコイル45は、信号変換部32側から入力された差動信号からコモンモードノイズを除去し、コモンモードノイズを除去した差動信号を通信線接続体30側に出力する。
キャパシタ44a,44bそれぞれは、信号変換部32側から入力された差動信号を構成する2つの電気信号の直流成分を除去する。キャパシタ44a,44bは、直流成分が除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を通信線接続体30側に出力する。第1抑制器40a,40bそれぞれは、キャパシタ44a,44bが出力した差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。これにより、2つの電気信号からノイズが除去される。ピーク値が抑制された2つの電気信号を構成する差動信号は、通信線接続体30を介してECU14に出力される。
以上のように、信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1の電位を基準電位として、2つの電気信号からノイズを除去する。信号処理回路31は、第2サブ導体Gs2の電位を基準電位として2つの電気信号からノイズを除去する。
前述したように、中継器11は第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2を有する。従って、第1サブ導体Gs1にノイズが入ったことによって、第1サブ導体Gs1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。同様に、第2サブ導体Gs2にノイズが入ったことによって、第2サブ導体Gs2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1サブ導体Gs1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。第1サブ導体Gs1に入力されたノイズは、第1メイン導体Gm1及び電源接続体20を介して中継装置10の外部に出力される。
なお、信号処理回路31は、2つの第2抑制器46a,46bが設けられていない構成であってもよい。
<中継装置10及び中継器11の外観及び内部構造>
図4は中継装置10及び中継器11の斜視図である。図5は中継装置10及び中継器11の断面図である。図4及び図5では、バス接続体21の数が2である例が示されている。図5に示すように、中継装置10は、更に、装置箱体26を有する。中継器11は、更に、機器箱体35を有する。装置箱体26及び機器箱体35は一体的に形成されている。装置箱体26及び機器箱体35は収容箱Hを構成する。
収容箱Hは中空の直方体状をなす。収容箱H内の空間は、上下方向に延びる仕切り板によって2つの空間に分けられている。図4の上側及び下側それぞれが中継装置10及び中継器11の上側及び下側に対応する。図4及び図5に示すように、機器箱体35も、中空の直方体状をなす。機器箱体35の左壁は、仕切り板の一部分であり、収容箱Hの前壁から後側に突出している。機器箱体35の後壁は、仕切り板の一部分であり、収容箱Hの右壁から左側に突出している。機器箱体35について、左壁は後壁と連結している。機器箱体35の左壁及び後壁は装置箱体26の一部である。
なお、中継装置10及び中継器11に関して、前側及び後側それぞれは、図5の左側及び右側に対応する。同様に、中継装置10及び中継器11に関して、右側及び左側それぞれは、図5の上側及び下側に対応する。
図4及び図5に示すように、装置箱体26の前壁には、前後方向に貫通する開口26a及び複数の開口26bが設けられている。開口26a,26bそれぞれは矩形状をなす。中継装置10の電源接続体20は、直方体状をなし、開口26aに嵌め込まれている。電源接続体20の前面には、後側に凹む凹部が設けられている。電源接続体20の凹部には、例えば、直流電源12の正極及び負極それぞれに接続されている2つの導線を含むケーブルの端部が挿入される。これにより、直流電源12の正極及び負極それぞれは、コモンモードチョークコイル23に各別に接続される。
中継装置10のバス接続体21は、直方体状をなし、開口26bに嵌め込まれている。バス接続体21の前面には、後側に凹む凹部が設けられている。バス接続体21の凹部には、例えば、通信バスLbの端部が挿入される。これにより、通信バスLbは、通信回路25に接続される。
機器箱体35の前壁には、前後方向に貫通する矩形状の開口35aが設けられている。従って、機器箱体35は開放面を有する。開口35aは、矩形板状をなす蓋体36によって塞がれている。蓋体36の主面は収容箱Hの前面と揃っている。板に関して、主面は、幅が広い面であり、端面とは異なる。蓋体36には、前後方向に貫通する矩形状の開口36aが設けられている。通信線接続体30は、直方体状をなし、開口36aに嵌め込まれている。通信線接続体30の前面には、後側に凹む凹部が設けられている。通信線接続体30の凹部には、例えば、複数の通信線Lcを含むケーブルの端部が挿入される。これにより、通信バスLbは信号処理回路31に接続される。
中継装置10はメイン基板Bmを有する。図5には、メイン基板Bmの平面が示されている。図5に示すように、メイン基板Bmは装置箱体26内に収容されている。上側からメイン基板Bmを見た場合、メイン基板BmはL字状はなす。メイン基板Bmの内部には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは板状をなす。第1メイン導体Gm1は、第2メイン導体Gm2から離れている。メイン基板Bm、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれに関して、上面及び下面は主面である。
メイン基板Bmの上面には、電源接続体20、複数のバス接続体21、機器接続体22、コモンモードチョークコイル23、電源回路24及び通信回路25が配置されている。電源接続体20及び複数のバス接続体21は、装置箱体26の前壁近傍に配置されている。機器接続体22は、機器箱体35の後壁近傍に配置されている。機器接続体22は直方体状をなす。機器接続体22の前面は機器箱体35の後面に対向している。電源回路24の配置は、電源回路24を構成する一又は複数の回路素子の配置を意味する。通信回路25の配置は、通信回路25を構成する一又は複数の回路素子の配置を意味する。
電源接続体20及びバス接続体21それぞれの下側には、第1メイン導体Gm1が配置されている。電源接続体20及びバス接続体21それぞれは、図示しないスルーホール及び導電パターン等によって第1メイン導体Gm1に接続されている。機器接続体22、コモンモードチョークコイル23及び通信回路25それぞれの下側には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。前述したように、機器接続体22、コモンモードチョークコイル23及び通信回路25それぞれは、スルーホール及び導電パターン等によって、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2に接続されている。電源回路24の下側には、第2メイン導体Gm2が配置されている。前述したように、電源回路24は、スルーホール及び導電パターン等によって、第2メイン導体Gm2に接続されている。
中継器11は、矩形状のサブ基板Bsを有する。図5には、サブ基板Bsの平面が示されている。図5に示すように、サブ基板Bsは機器箱体35内に収容されている。サブ基板Bsの内部には、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。第1サブ導体Gs1は、第2サブ導体Gs2から離れている。サブ基板Bs、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に関して、上面及び下面は主面である。
サブ基板Bsの上面には、通信線接続体30、複数の信号処理回路31、複数の信号変換部32、中継部33及び装置接続体34が配置されている。通信線接続体30は、機器箱体35の前壁近傍に配置されている。装置接続体34は、機器箱体35の後壁近傍に配置され、中継装置10の機器接続体22の前側に位置している。信号処理回路31のコモンモードチョークコイル45は、サブ基板Bsの上面の中央部に配置されている。
信号処理回路31の配置は、信号処理回路31を構成する一又は複数の回路素子の配置を意味する。信号変換部32の配置は、信号変換部32を構成する一又は複数の回路素子の配置を意味する。中継部33の配置は、中継部33を構成する一又は複数の回路素子の配置を意味する。
図5では、信号処理回路31について、コモンモードチョークコイル23を除く他の回路素子の記載を省略している。また、信号変換部32及び中継部33の記載も省略している。図5では、信号処理回路31及び信号変換部32それぞれの数が3である例が示されている。以下の図面においても、信号処理回路31及び信号変換部32それぞれの数が3である例を示す。
図5に示すように、機器箱体35の後壁には、前後方向に貫通する開口35bが設けられている。装置接続体34は直方体状をなす。装置接続体34は、開口35bに嵌め込まれている。装置接続体34の後面は、中継装置10の機器接続体22の前面と対向している。
通信線接続体30の下側には第1サブ導体Gs1が配置されている。通信線接続体30は、スルーホール及び導電パターン等によって第1サブ導体Gs1に接続されている。装置接続体34及びコモンモードチョークコイル45それぞれの下側には、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。装置接続体34は、スルーホール及び導電パターン等によって、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続されている。
前述したように、信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続されている。従って、信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2の上側に位置している。前述したように、信号変換部32及び中継部33は第2サブ導体Gs2に接続されている。従って、信号変換部32及び中継部33それぞれは、第2サブ導体Gs2の上側に位置している。
<中継装置10及び中継器11の接続>
図6は中継装置10及び中継器11の接続の説明図である。図6には、メイン基板Bm及びサブ基板Bsの平面が示されている。図6に示すように、中継装置10の機器接続体22の前面には、後側に凹む凹部22aが設けられている。中継器11の装置接続体34の後面には、後側に突出する突出部34aが設けられている。機器接続体22の凹部22aに、装置接続体34の突出部34aを挿入することによって、装置接続体34は機器接続体22に接続される。機器接続体22が装置接続体34に接続された場合、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続される。
図7は蓋体36が外された中継器11の前面図である。中継器11は、更に、2つのレール37を有する。図5及び図7に示すように、一方のレール37は、棒状をなし、機器箱体35内において、右壁から左側に突出している。他方のレール37は、棒状をなし、機器箱体35内において、左壁から右側に突出している。
2つのレール37それぞれは、前後方向に延びている。従って、2つのレール37それぞれは、機器箱体35に設けられている開口35aの開放面から機器箱体35の底面に向かって延びている。右側のレール37の先端面には、右側に凹む凹部37aが設けられている。凹部37aは、右側のレール37の前後方向の全長に亘って形成されている。同様に、左側のレール37の先端面には、左側に凹む凹部37aが設けられている。凹部37aは、左側のレール37の前後方向の全長に亘って形成されている。サブ基板Bsの右端部は、右側のレール37の凹部37a内に配置されている。サブ基板Bsの左端部は、左側のレール37の凹部37a内に配置されている。
図8はサブ基板Bsの挿入方法の説明図である。中継器11の製造者は、図8に示すように、通信線接続体30及び装置接続体34それぞれが前側及び後側になるように、サブ基板Bsを機器箱体35内に挿入する。このとき、製造者は、サブ基板Bsの右端部及び左端部それぞれを2つのレール37の凹部37aに配置している状態で、サブ基板Bsを後側にスライドさせる。製造者は、中継器11の装置接続体34の突出部34aを、中継装置10の機器接続体22の凹部22aに挿入し、装置接続体34を機器接続体22に接続させる。その後、製造者は、開口35aを蓋体36で塞ぐ。
以上のように、機器箱体35は、開口35aの開放面から挿入されたサブ基板Bsを収容する。中継器11の機器箱体35内に2つのレール37が設けられている。このため、製造者は、サブ基板Bsを2つのレール37に沿って移動させることによって、サブ基板Bsを容易に機器箱体35内に収容することができる。
<実施形態1の変形例>
レール37はサブ基板Bsをスライドさせるように構成されている限り、問題はない。このため、レール37の構成は、凹部37aが設けられている構成に限定されない。例えば、レール37ではなく、サブ基板Bsに、凹部が設けられてもよい。この場合、サブ基板Bsの右端面に左側に凹む凹部が前後方向の全長に亘って設けられる。サブ基板Bsの左端面に右側に凹む凹部が前後方向の全長に亘って設けられている。サブ基板Bsの2つの凹部それぞれの内部に、2つのレール37が配置される。この場合、レール37に凹部37aを設ける必要はない。
(実施形態2)
実施形態1において、中継装置10の装置箱体26と、中継器11の機器箱体35とは一体的に形成されていなくてもよい。
以下では、実施形態2について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10及び中継器11の外観及び内部構造>
図9は、実施形態2における中継装置10及び中継器11の斜視図である。中継装置10の装置箱体26は中空の直方体状をなす。中継器11の機器箱体35は、実施形態1と同様に中空の直方体状をなす。機器箱体35は装置箱体26の右面に装着される。
図10は中継装置10及び中継器11の断面図である。図9及び図10に示すように、機器箱体35に開口35aは設けられていない。このため、中継器11は蓋体36を有していない。機器箱体35の前壁には、前後方向に関する矩形状の開口35cが設けられている。開口35cは実施形態1の開口36aに対応する。開口35cには、通信線接続体30が嵌め込まれている。装置箱体26の前壁には、実施形態1と同様に、開口26a,26bが設けられている。開口26aには、電源接続体20が嵌め込まれている。開口26bには、バス接続体21が嵌め込まれている。
中継装置10のメイン基板Bmは矩形状をなす。図10には、メイン基板Bmの平面が示されている。実施形態1と同様に、メイン基板Bmの内部には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。第1メイン導体Gm1は、第2メイン導体Gm2から離れている。実施形態2では、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは矩形板状をなす。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、右辺に沿って並べられている。第1メイン導体Gm1は、第2メイン導体Gm2の前側に位置する。
機器接続体22は、メイン基板Bmの上面において、右辺の縁部分に配置されている。装置箱体26の右壁には、左右方向に貫通する開口26cが設けられている。開口26cには機器接続体22が嵌め込まれている。凹部22aは、機器接続体22の右面に設けられおり、左側に凹んでいる。
実施形態1と同様に、電源接続体20及びバス接続体21それぞれの下側には、第1メイン導体Gm1が配置されている。機器接続体22、コモンモードチョークコイル23及び通信回路25それぞれの下側には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。電源回路24の下側には、第2メイン導体Gm2が配置されている。
図10には、サブ基板Bsの平面が示されている。実施形態1と同様に、サブ基板Bsの内部には、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。第1サブ導体Gs1は、第2サブ導体Gs2から離れている。実施形態2では、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2は矩形板状をなす。第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2は、左辺に沿って並べられている。第1サブ導体Gs1は、第2サブ導体Gs2の前側に位置する。
装置接続体34は、サブ基板Bsの上面において、左辺の縁部分に配置されている。開口35bは、機器箱体35の左壁に設けられており、左右方向に貫通している。実施形態1と同様に、開口35bには、装置接続体34が嵌め込まれている。
実施形態1と同様に、通信線接続体30の下側には、第1サブ導体Gs1が配置されている。装置接続体34及びコモンモードチョークコイル45それぞれの下側には、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2の上側に位置している。信号変換部32及び中継部33それぞれは、第2サブ導体Gs2の上側に位置している。
<中継装置10及び中継器11の接続>
図11は中継装置10及び中継器11の接続の説明図である。図11には、メイン基板Bm及びサブ基板Bsの平面が示されている。前述したように、中継装置10の機器接続体22はメイン基板Bmの右辺の縁部分に配置されている。機器接続体22の右面には、左側に凹む凹部22aが設けられている。中継器11の装置接続体34はサブ基板Bsの左辺の縁部分に配置されている。装置接続体34の左面には、左側に突出する突出部34aが設けられている。
機器接続体22の凹部22aは、装置箱体26の外側に露出している。同様に、装置接続体34の突出部34aは、機器箱体35の外側に露出している。製造者は、装置箱体26の右側から、機器箱体35を装置箱体26に近づける。製造者は、装置接続体34の突出部34aを、機器接続体22の凹部22aに挿入する。これにより、装置接続体34は、機器接続体22に接続される。
以上のように、中継器11は、中継装置10の装置箱体26の右側から接続される。このため、中継器11のサブ基板Bsの大きさに無関係に、中継器11を中継装置10に接続することができる。中継装置10に接続する中継器11として、サブ基板Bsが大きい中継器に容易に変更することができる。
実施形態2における中継器11及び通信装置は、実施形態1の効果の中で、レール37を設けることによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。
(実施形態3)
実施形態2において、中継器11の構成は、中継装置10の装置箱体26の右側から接続される構成に限定されない。
以下では、実施形態3について、実施形態2と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態2と共通している。このため、実施形態2と共通する構成部には、実施形態2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10及び中継器11の外観及び内部構造>
図12は、実施形態3における中継装置10及び中継器11の斜視図である。図12に示すように、実施形態3では、中継器11の機器箱体35は、装置箱体26の上面に装着される。
図13はメイン基板Bmの平面図である。中継装置10のメイン基板Bmの上面には、機器接続体22が配置されている。機器接続体22は、メイン基板Bmの上面から上側に突出している。実施形態1の説明で述べたように、メイン基板Bmの上面には、電源回路24又は通信回路25等の回路素子が配置されている。上側はメイン基板Bmの上面に垂直な方向である。凹部22aは、機器接続体22の上面に設けられており、下側に凹んでいる。機器接続体22の下側には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。
図14はサブ基板Bsの底面図である。中継器11のサブ基板Bsの下面には、装置接続体34が配置されている。装置接続体34はサブ基板Bsの下面から下側に突出している。実施形態1の説明で述べたように、サブ基板Bsの上面には、信号処理回路31、信号変換部32又は中継部33等の回路素子が配置されている。サブ基板Bsの上面は回路面として機能する。下側はサブ基板Bsの上面に垂直な方向である。突出部34aは、装置接続体34の下面に設けられており、下側に突出している。装置接続体34の上側には、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。
図15は、中継装置10及び中継器11の断面図である。図15には、メイン基板Bm及びサブ基板Bsの右面が示されている。中継装置10に関して、開口26cは、装置箱体26の上壁に設けられており、上下方向に貫通している。開口26cには、機器接続体22が嵌め込まれている。前述したように、機器接続体22の上面に凹部22aが設けられている。
中継器11に関して、開口35bは、機器箱体35の下壁に設けられており、上下方向に貫通している。開口35bには、装置接続体34が嵌め込まれている。前述したように、装置接続体34の下面から突出部34aは下側に突出している。
<中継装置10及び中継器11の接続>
図16は、中継装置10及び中継器11の接続の説明図である。図16には、メイン基板Bm及びサブ基板Bsの側面が示されている。前述したように、機器接続体22は、装置箱体26の上壁に設けられた開口26cに嵌め込まれている。機器接続体22の凹部22aは、装置箱体26の外側に露出している。前述したように、装置接続体34は、機器箱体35の下壁に設けられた開口35bに嵌め込まれている。装置接続体34の突出部34aは機器箱体35の外側に露出している。
製造者は、装置箱体26の上側から、機器箱体35を装置箱体26に近づける。製造者は、装置接続体34の突出部34aを、機器接続体22の凹部22aに挿入する。これにより、装置接続体34は、機器接続体22に接続される。中継装置10の機器接続体22は、装置接続体34の下端部(先端部)において接続される。
以上のように、中継器11は、中継装置10の装置箱体26の上側から接続される。このため、中継器11のサブ基板Bsの大きさに無関係に、中継器11を中継装置10に接続することができる。中継装置10に接続する中継器11として、サブ基板Bsが大きい中継器に容易に変更することができる。
実施形態3における中継器11及び通信装置それぞれは、実施形態2と同様の効果を奏する。
<実施形態2,3の変形例>
実施形態2,3それぞれの中継器11の構成は、サブ基板Bsを、実施形態1と同様にレール37に沿ってサブ基板Bsをスライドさせる構成であってもよい。例えば、通信線接続体30はサブ基板Bsの右辺の縁部分に配置されている。この場合、機器箱体35の前壁及び後壁に、左右方向に延びるレール37が設けられている。機器箱体35の右壁に開口が設けられている。この開口の開放面から、サブ基板Bsを機器箱体35内に挿入する。開口は、実施形態1と同様に蓋体に塞がれる。蓋体には、開口が設けられている。蓋体の開口に通信線接続体30が嵌め込まれる。通信線接続体30の右面に凹部が設けられている。
実施形態2,3において、中継装置10及び中継器11を取り付けるための取り付け部材が装置箱体26及び機器箱体35の左面又は右面に設けられていてもよい。この場合、例えば、取り付け部材の一部が装置箱体26の左面又は右面に設けられる。取り付け部材の他部が機器箱体35の左面又は右面に設けられる。
(実施形態4)
実施形態1において、中継装置10の第1メイン導体Gm1は、機器接続体22及び装置接続体34を介して、中継器11の第1サブ導体Gs1に接続されている。第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1の接続は、機器接続体22及び装置接続体34を介した接続に限定されない。
以下では、実施形態4について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10及び中継器11の内部構造>
図17は、実施形態4における中継装置10及び中継器11の断面図である。中継装置10では、実施形態1と同様に、メイン基板Bmは装置箱体26内に収容されている。メイン基板Bmは、4つの装置ネジFm1,Fm2によって、装置箱体26の下壁に固定されている。機器接続体22の下側に第2メイン導体Gm2が配置されている。実施形態4では、機器接続体22の下側に第1メイン導体Gm1は配置されていない。第1メイン導体Gm1は、前壁近傍に配置されている。
中継器11では、実施形態1と同様に、サブ基板Bsは機器箱体35内に収容されている。サブ基板Bsは、4つの機器ネジFs1,Fs2によって、機器箱体35の下壁に固定されている。
機器箱体35には開口35aが設けられていない。このため、中継器11は蓋体36を有していない。機器箱体35の前壁には、実施形態2と同様に、前後方向に関する矩形状の開口35cが設けられている。開口35cは実施形態1の開口36aに対応する。開口35cには、通信線接続体30が嵌め込まれている。装置接続体34の下側に第2サブ導体Gs2が配置されている。実施形態4では、装置接続体34の下側に第1サブ導体Gs1は配置されていない。第1サブ導体Gs1は、前壁近傍に配置されている。
<第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1の導通>
図18は、第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1の導通の説明図である。図18には、中継装置10の装置ネジFm1周辺の断面と、中継器11の機器ネジFs1周辺の断面とが示されている。
中継装置10のメイン基板Bmは絶縁板50を有する。絶縁板50は絶縁性を有する。絶縁板50内に第1メイン導体Gm1が配置されている。絶縁板50及び第1メイン導体Gm1それぞれには、上下方向に貫通する貫通孔50h,Amが設けられている。貫通孔50hは貫通孔Amに連絡している。また、装置箱体26の下壁には、上下方向に貫通するネジ孔26hが設けられている。貫通孔50h,Amそれぞれはネジ孔26hに連絡している。貫通孔50h,Amの表面は、導電性を有する装置メッキ51によって覆われている。装置メッキ51は、更に、絶縁板50の上面において、貫通孔50hの縁部分を覆っている。装置メッキ51は第1メイン導体Gm1と導通している。
装置ネジFm1のネジ部は、貫通孔50h,Amを通される。装置ネジFm1は装置メッキ51の内側を通っている。装置ネジFm1は、貫通孔50h,Amを通されている状態でネジ孔26hに挿入される。この状態で、装置ネジFm1はネジ孔26hにおいて締められる。装置ネジFm1が締められた場合、装置ネジFm1は、装置メッキ51及び装置箱体26に接触する。実施形態4では、一体的に形成される装置箱体26及び機器箱体35それぞれは導電性を有する。装置ネジFm1も導電性を有する。装置ネジFm1が装置メッキ51及び装置箱体26に接触することによって、第1メイン導体Gm1は、装置メッキ51及び装置ネジFm1を介して装置箱体26に導通する。
同様に、中継器11のサブ基板Bsは絶縁板60を有する。絶縁板60は絶縁性を有する。絶縁板60内に第1サブ導体Gs1が配置されている。絶縁板60及び第1サブ導体Gs1それぞれには、上下方向に貫通する貫通孔60h,Asが設けられている。貫通孔60hは貫通孔Asに連絡している。また、機器箱体35の下壁には、上下方向に貫通するネジ孔35hが設けられている。貫通孔60h,Asそれぞれはネジ孔35hに連絡している。貫通孔60h,Asの表面は、導電性を有する機器メッキ61によって覆われている。機器メッキ61は、更に、絶縁板60の上面において、貫通孔60hの縁部分を覆っている。機器メッキ61は第1サブ導体Gs1と導通している。
機器ネジFs1のネジ部は、貫通孔60h,Asを通される。機器ネジFs1は機器メッキ61の内側を通っている。機器ネジFs1が貫通孔60h,Asを通されている状態で、機器ネジFs1はネジ孔35hに挿入される。この状態で、機器ネジFs1は、ネジ孔35hにおいて締められる。機器ネジFs1が締められた場合、機器ネジFs1は、機器メッキ61及び機器箱体35に接触する。機器ネジFs1は導電性を有する。従って、第1サブ導体Gs1は、機器メッキ61及び機器ネジFs1を介して機器箱体35に導通する。機器ネジFs1及び貫通孔60hそれぞれは、第2のネジ及び第2の貫通孔として機能する。
前述したように、装置箱体26及び機器箱体35は一体的に形成されている。従って、装置箱体26は機器箱体35に導通している。従って、実施形態4では、第1メイン導体Gm1は、装置メッキ51、装置ネジFm1、収容箱H、機器ネジFs1及び機器メッキ61を介して第1サブ導体Gs1に導通している。実施形態4では、第1メイン導体Gm1は、機器接続体22及び装置接続体34を介さずに第1サブ導体Gs1に接続されている。
装置ネジFm2を締めることによって、メイン基板Bmが装置箱体26に固定された場合、装置ネジFm2は、第2メイン導体Gm2に接触せず、第2メイン導体Gm2と導通していない。同様に、機器ネジFs2を締めることによって、サブ基板Bsが機器箱体35に固定された場合、機器ネジFs2は、第2サブ導体Gs2に接触せず、第2サブ導体Gs2と導通していない。
なお、装置ネジFm2が絶縁性を有する場合、装置ネジFm2は第2メイン導体Gm2に接触してもよい。機器ネジFs2が絶縁性を有する場合、機器ネジFs2は第2サブ導体Gs2に接触してもよい。
実施形態4における中継器11及び通信装置は、実施形態1の効果の中で、レール37を設けることによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。
<実施形態2~4の変形例>
実施形態4において、中継器11の構成は、サブ基板Bsを、実施形態1と同様にレール37に沿ってサブ基板Bsをスライドさせる構成であってもよい。また、実施形態2,3それぞれでは、実施形態4と同様に、装置ネジFm1を用いて第1メイン導体Gm1の導通を実現してもよい。更に、機器ネジFs1を用いて第1サブ導体Gs1の導通を実現してもよい。この場合、装置箱体26及び機器箱体35は導電性を有する。例えば、装置箱体26を機器箱体35に接触させることによって、装置箱体26及び機器箱体35の導通を実現する。
(実施形態5)
実施形態1において、中継器11が接続される装置は中継装置10に限定されない。
以下では、実施形態5について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<通信システム1の構成>
図19は、実施形態5における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。実施形態1,5を比較した場合、中継器11に接続される装置が異なる。実施形態5における通信システム1は、中継装置10の代わりに電源装置15を備える。直流電源12は電源装置15に電力を供給する。電源装置15は中継器11に電力を供給する。実施形態5では、中継器11には、複数のECU14が接続されている。中継器11は、実施形態1と同様に、2つのECU14間の通信を中継する。
<電源装置15の構成>
電源装置15の構成は、実施形態1における中継装置10において、一又は複数のバス接続体21及び通信回路25を除いた構成である。中継器11を電源装置15の機器接続体22に取り付ける。これにより、電源装置15の機器接続体22に中継器11が接続される。実施形態5における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。図19では、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を第2インダクタ23bが接続している例が示されている。実施形態1の説明で述べたように、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を抵抗が接続してもよい。
<実施形態5の変形例>
実施形態5において、中継器11は、実施形態2~4のいずれか1つと同様に構成されてもよい。
(実施形態6)
実施形態1において、メイン基板Bm及びサブ基板Bsそれぞれは、装置箱体26及び機器箱体35に収容されている。しかしながら、機器箱体35は、メイン基板Bmに設置されてもよい。
以下では、実施形態6について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図20は、実施形態6における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態6における中継装置10は、実施形態1における中継装置10が有する構成部の中で機器接続体22を除く他の構成部を有する。実施形態6における中継装置10では、電源回路24、通信回路25、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは、機器接続体22を介さずに中継器11に接続されている。中継装置10が有する構成部それぞれは、実施形態1と同様に作用する。中継器11を中継装置10に取り付ける。これにより、中継装置10の電源回路24、通信回路25、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は中継器11に接続される。
<中継器11の構成>
図21は中継器11の要部構成を示すブロック図である。実施形態1と同様に、電源回路24は、装置接続体34を介して、複数の信号変換部32及び中継部33に接続されている。通信回路25は、装置接続体34を介して、中継部33に接続されている。第2メイン導体Gm2は第2サブ導体Gs2に接続されている。実施形態6では、第1メイン導体Gm1は、装置接続体34を介さずに第1サブ導体Gs1に接続されている。
<中継器11の配置>
図22は中継装置10及び中継器11の平面図である。図22では、バス接続体21の数が2である例が示されている。図22に示すように、中継装置10は、更に、メイン基板Bmを有する。メイン基板Bmの内部には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは矩形板状をなす。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、中継装置10の前後方向に並べられている。図22は、メイン基板Bm、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2の上面が示されている。メイン基板Bm、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2に関して、上面及び下面は主面である。
メイン基板Bmの上面には、中継器11、電源接続体20、2つのバス接続体21、コモンモードチョークコイル23、電源回路24及び通信回路25が配置されている。実施形態1の説明で述べたように、電源接続体20は第1メイン導体Gm1に接続されている。電源回路24は第2メイン導体Gm2に接続されている。中継器11、コモンモードチョークコイル23及び通信回路25それぞれは、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2の両方に接続されている。第1メイン導体Gm1又は第2メイン導体Gm2への接続は、スルーホール及び導電パターン等によって実現される。
<中継器11の外観>
図23は中継器11の外観の説明図である。図23には、中継器11の前面、後面及び側面が示されている。中継器11の機器箱体35は、実施形態1と同様に、中空の直方体状をなす。機器箱体35の前壁には、開口35dが設けられている。
機器箱体35の下面から、下側(機器箱体35の外側)に2つの第1突出部38f及び2つの第2突出部38rが突出している。2つの第1突出部38fは左右方向に並んでいる。2つの第2突出部38rも左右方向に並んでいる。第1突出部38f及び第2突出部38rそれぞれは、前側及び後側に配置されている。図22の上側は、中継装置10及び中継器11の前側に相当する。機器箱体35には、通信線接続体30が開口35dから挿入されている。
図24は中継器11の断面図である。実施形態1と同様に、機器箱体35には、サブ基板Bsが収容されている。サブ基板Bsの内部に第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。図23及び図24に示すように、通信線接続体30は、一面が開放された中空の直方体状をなす。図23に示すように、通信線接続体30の前面には、開口30aが設けられている。例えば、複数の通信線Lcを含むケーブルの端部を通信線接続体30の開口30aに挿入する。これにより、複数の通信線Lcが通信線接続体30に接続される。図24に示すように、通信線接続体30の後面が、機器箱体35の開口35dを塞いでいる。メイン基板Bmには、上下方向に貫通する複数の貫通孔27が設けられている。中継器11の第1突出部38f及び第2突出部38rそれぞれは、メイン基板Bmの貫通孔27に挿入される。
その後、第1突出部38f及び第2突出部38rそれぞれは、半田によってメイン基板Bmに接続される。これにより、機器箱体35はメイン基板Bmに固定される。機器箱体35及び第1突出部38fは導電性を有する。第1突出部38fは、例えば、半田によって、メイン基板Bmの内部に配置されている第1メイン導体Gm1に導通する。
図24に示すように、サブ基板Bsの前側の端面は通信線接続体30の後面に接続している。サブ基板Bsの主面には、通信線接続体30、複数の信号処理回路31、複数の信号変換部32、中継部33及び装置接続体34が配置されている。機器箱体35は、図示しない導体を介して、第1サブ導体Gs1に導通している。前述したように、第1突出部38fは機器箱体35から突出している。従って、第1突出部38fは機器箱体35に導通している。結果、第1突出部38fは機器箱体35を介して第1サブ導体Gs1に導通している。
前述したように、中継器11の機器箱体35をメイン基板Bmに半田によって固定した場合、第1突出部38fは第1メイン導体Gm1に導通する。従って、第1サブ導体Gs1は、機器箱体35及び第1突出部38fを介して第1メイン導体Gm1と導通する。第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1は1つの導体として扱われる。
なお、機器箱体35は、第2サブ導体Gs2から離れている。機器箱体35は、導体を介して直接に第2メイン導体Gm2に導通していない。
図25は中継器11の他の断面図である。中継器11の装置接続体34は、導電性を有する導電棒34pを有する。導電棒34pは、所謂リードピンである。図25に示すように、サブ基板Bsの後側には、導電棒34pが挿入される挿入孔47が設けられている。挿入孔47は、上下方向に貫通している。導電棒34p及び挿入孔47それぞれの数は2以上である。
機器箱体35の下壁には、上下方向に貫通する貫通孔35iが設けられている。中継装置10のメイン基板Bmの上面には、導電棒34pが挿入される挿入孔28が設けられている。導電棒34pは貫通孔35iを通っている。この状態で、導電棒34pは、2つの挿入孔28,47に挿入されている。挿入孔28内において、導電棒34pは半田によってメイン基板Bmに接続されている。挿入孔47内において、導電棒34pは半田によってサブ基板Bsに接続されている。従って、装置接続体34の導電棒34pはサブ基板Bsと中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。導電棒34pは、半田によって、メイン基板Bm及びサブ基板Bsに設けられている導電パターンに導通する。
貫通孔35i内では、導電棒34p及び機器箱体35間が絶縁体で埋められている。機器箱体35は、導電棒34pから離されており、導電棒34pに導通していない。
装置接続体34は、少なくとも3つの導電棒34pを有する。図21に示すように、1つ目の導電棒34pは、中継装置10の通信回路25と、中継器11の中継部33とを接続する。2つ目の導電棒34pは、中継装置10の電源回路24と、中継器11の信号変換部32及び中継部33とを接続する。従って、装置接続体34の導電棒34pを介して、電源回路24から信号変換部32及び中継部33に電力が供給される。3つ目の導電棒34pは、中継装置10の第2メイン導体Gm2と、中継器11の第2サブ導体Gs2とを接続する。従って、第2メイン導体Gm2は第2サブ導体Gs2に導通する。このため、第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2は1つの導体として扱われる。
実施形態2における中継器11及び通信装置は、実施形態1の効果の中で、レール37を設けることによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。
<実施形態6の変形例>
実施形態6の中継器11の構成は、サブ基板Bsを、実施形態1と同様にレール37に沿ってサブ基板Bsをスライドさせる構成であってもよい。また、実施形態4と同様に、機器ネジFs1を用いて、機器箱体35と第1メイン導体Gm1との導通を実現してもよい。
(実施形態7)
実施形態6において、中継器11の装置接続体34の構成は、導電棒34pを有する構成に限定されない。また、通信線接続体30は、一面が開放された中空の直方体状に限定されない。更に、中継装置10の第1メイン導体Gm1と中継器11の第1サブ導体Gs1との導通を実現する方法は、機器箱体35及び第1突出部38fを用いて導通を実現する方法に限定されない。
以下では、実施形態7について、実施形態6と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態6と共通している。このため、実施形態6と共通する構成部には、実施形態6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の内部構造>
図26は、実施形態7における中継器の断面図である。図26に示すように、中継器11では、サブ基板Bsの後側の端面から、板状の装置接続体34が後側に突出している。装置接続体34は可撓性を有する。装置接続体34は例えばFPC(Flexible Printed Circuit)である。装置接続体34の一方の端部はサブ基板Bsに設置されている。機器箱体35の後壁に、左右方向に貫通する貫通孔35jが設けられている。装置接続体34は、貫通孔35jに挿入され、機器箱体35の後側に露出している。装置接続体34の他方の端部には板状の端子が接続されている。
中継装置10では、メイン基板Bmの上面に、装置接続体34に接続される直方体状の接続具Cが設置されている。接続具Cの上面には、下側に凹む凹部が設けられている。装置接続体34の端子を接続具Cの凹部に差込む。これにより、装置接続体34は接続具Cに接続される。装置接続体34は可撓性を有するので、接続具C及び装置接続体34の接続を容易に実現することができる。
装置接続体34はサブ基板Bsに設けられている導電パターンと導通している。接続具Cはメイン基板Bmに設けられている導電パターンと導通している。従って、装置接続体34を接続具Cに接続することによって、装置接続体34は、サブ基板Bsと中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。中継装置10の電源回路24は、装置接続体34を介して、信号変換部32及び中継部33に電力を供給する。
サブ基板Bsの前側には、上下方向に貫通する挿入孔48が設けられている。中継器11は、導電性を有する導電棒39を有する。導電棒39は、所謂リードピンである。挿入孔48には、導電棒39が挿入される。機器箱体35の下壁には、上下方向に貫通する貫通孔35kが設けられている。中継装置10のメイン基板Bmの上面には、導電棒39が挿入される挿入孔29が設けられている。導電棒39は貫通孔35kを通っている。この状態で、導電棒39は、2つの挿入孔29,48に挿入されている。挿入孔29内において、導電棒39は半田によってメイン基板Bmに接続されている。導電棒39は、例えば半田によって、メイン基板Bmに設けられている第1メイン導体Gm1に導通している。
挿入孔48内において、導電棒39は半田によってサブ基板Bsに接続されている。導電棒39は、例えば半田によって、サブ基板Bsに設けられている第1サブ導体Gs1に導通している。以上のように、実施形態7では、導電棒39によって、第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1は導通している。
サブ基板Bsの前側の端面から、板状の通信線接続体30が前側に突出している。通信線接続体30はエッジコネクタである。通信線接続体30の上面には、複数の導電パターンが配置されている。通信線接続体30は、機器箱体35の開口35dに挿入され、機器箱体35の前側に露出している。例えば、複数の通信線Lcはケーブル内に収容される。ケーブルは凹部が設けられている。ケーブルの凹部に通信線接続体30を差込む。これにより、通信線接続体30は複数の通信線Lcに接続される。
実施形態7における中継器11及び通信装置は、実施形態6と同様の効果を奏する。
<実施形態7の変形例>
実施形態7において、装置接続体34の形状は直方体状であってもよい。この場合、装置接続体34は凹部を有する。接続具Cは突出部を有する。装置接続体34の凹部に接続具Cの突出部を接続させる。装置接続体34はエッジコネクタであってもよい。この場合、装置接続体34は、サブ基板Bsの前面(端面)から前側に突出している。通信線接続体30の形状は実施形態6と同様の形状であってもよい。第1メイン導体Gm1と第1サブ導体Gs1との導通は、実施形態6と同様に実現されてもよい。
(実施形態8)
実施形態6では、半田によって、中継器11の機器箱体35を中継装置10のメイン基板Bmの上面に固定させる。しかしながら、機器箱体35を固定する方法は、半田を用いた方法に限定されない。
以下では、実施形態8について、実施形態6と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態6と共通している。このため、実施形態6と共通する構成部には、実施形態6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の外観>
図27は、実施形態8における中継器11の前面図である。実施形態8における中継器11は、2つの第1突出部38fの代わりに、2つの第1突出部70を有する。図27に示すように、一方の第1突出部70は、機器箱体35の左面から左側に突出している。他方の第1突出部70は、機器箱体35の右面から右側に突出している。第1突出部70には、上下方向に貫通する貫通孔70aが設けられている。
中継装置10のメイン基板Bmの上側の主面には、2つのネジ孔80が設けられている。2つの貫通孔70aそれぞれには、導電性を有する2つの導電ネジ71が通される。この状態で、2つの導電ネジ71それぞれは2つのネジ孔80に挿入される。その後、2つの導電ネジ71を締める。2つの導電ネジ71を締めることによって、機器箱体35はメイン基板Bmの上面に固定される。機器箱体35が固定された場合、導電ネジ71の頭頂部は第1突出部70に接触する。
第1突出部70は導電性を有する。実施形態6の説明で述べたように、機器箱体35は、導電性を有し、第1サブ導体Gs1に導通している。機器箱体35に第1突出部70に設けられているので、機器箱体35は第1突出部70に導通している。このため、第1突出部70は、機器箱体35を介して第1サブ導体Gs1に導通している。機器箱体35が固定された場合、第1突出部70は導電ネジ71に接触しているので、導電ネジ71は第1突出部70に導通する。導電ネジ71は、メイン基板Bm内において第1メイン導体Gm1に導通する。結果、第1サブ導体Gs1は、機器箱体35、第1突出部70及び導電ネジ71を介して、第1メイン導体Gm1に導通する。
実施形態8における中継器11及び通信装置は、実施形態6と同様の効果を奏する。
<実施形態6~8の変形例>
実施形態8において、第2突出部38rの代わりに、第1突出部70と同様に構成されている第2突出部を用いてもよい。この場合も、ネジを第2突出部の貫通孔に通し、ネジをメイン基板Bmのネジ孔に挿入する。その後、ネジを締める。実施形態6,7それぞれでは、中継器11は、実施形態8と同様に、第1突出部38fの代わりに第1突出部70を有してもよい。この場合も、実施形態8と同様に、導電ネジ71を用いて機器箱体35がメイン基板Bmの上面に固定される。
(実施形態9)
実施形態6において、第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2の導通を実現する方法は、導電棒34pを用いた方法に限定されない。
以下では、実施形態9について、実施形態6と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態6と共通している。このため、実施形態6と共通する構成部には、実施形態6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の外観>
図28は実施形態9における中継器11の側面図である。機器箱体35は、第1導電部分35f、第2導電部分35r及び連結部分35mを有する。第1導電部分35f及び第2導電部分35rそれぞれは前側及び後側に配置されている。連結部分35mは、第1導電部分35fと第2導電部分35rとを連結している。実施形態9において、機器箱体35の形状は実施形態1と同様である。
第1導電部分35f及び第2導電部分35rは導電性を有する。連結部分35mは絶縁性を有する。第1導電部分35fは、連結部分35mによって、第2導電部分35rから離されている。第1導電部分35fの下面から、下側に2つの第1突出部38fが突出している。第2導電部分35rの下面から、下側に2つの第2突出部38rが突出している。第2突出部38rは、第1突出部38fと同様に導電性を有する。
機器箱体35の第1導電部分35fは、図示しない導体を介して、第1サブ導体Gs1に導通している。第1突出部38fは第1導電部分35fに導通している。機器箱体35を中継装置10のメイン基板Bmに半田によって固定した場合、第1突出部38fは第1メイン導体Gm1に導通する。従って、第1サブ導体Gs1は、第1導電部分35f及び第1突出部38fを介して第1メイン導体Gm1と導通する。
同様に、機器箱体35の第2導電部分35rは、図示しない導体を介して、第2サブ導体Gs2に導通している。第2突出部38rは第2導電部分35rに導通している。機器箱体35を中継装置10のメイン基板Bmに半田によって固定した場合、第2突出部38rは第2メイン導体Gm2に導通する。従って、第2サブ導体Gs2は、第2導電部分35r及び第2突出部38rを介して第2メイン導体Gm2と導通する。
以上のように、第1突出部38f及び第2突出部38rそれぞれを第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2に導通させることができる。なお、実施形態9における中継器11では、第2メイン導体Gm2と第2サブ導体Gs2とを接続する導電棒34pは不要である。
実施形態9における中継器11及び通信装置は、実施形態6と同様の効果を奏する。
(実施形態10)
実施形態6では、第2インダクタ22b又は抵抗が、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続している。しかしながら、第2インダクタ22b及び抵抗とは異なる部材が第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続してもよい。
以下では、実施形態10について、実施形態6と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態6と共通している。このため、実施形態6と共通する構成部には、実施形態6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図29は、実施形態10における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態10における中継装置10は、実施形態6における中継装置10が有する構成部の中でコモンモードチョークコイル23を除く他の構成部を有する。従って、中継装置10は、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは、中継器11の第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続されている。実施形態10における中継装置10は、更に、第2の導線Wrを有する。
電源回路24は電源接続体20に直接に接続されている。第2の導線Wrの一端は、電源接続体20及び第1メイン導体Gm1に接続されている。第2の導線Wrの他端は、第2メイン導体Gm2に接続されている。このように、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は第2の導線Wrによって接続されている。
電流は、直流電源12の正極から、電源回路24、第2メイン導体Gm2及び第2の導線Wrの順に流れ、直流電源12の負極に戻る。直流電源12は、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧を電源回路24に印加する。電源回路24は、直流電源12から印加された電圧を、5V又は3.3V等の一定電圧に降圧する。電源回路24は、降圧を行うことによって生成した一定電圧を、実施形態6と同様に中継器11及び通信回路25に印加する。これにより、中継器11及び通信回路25に電力が供給される。一定電圧の基準電位は、第2メイン導体Gm2の電位である。実施形態6と同様に、中継器11の第1サブ導体Gs1に入ったノイズは、第1メイン導体Gm1及び電源接続体20を介して中継装置10の外部に出力される。
図30は第2の導線Wrの配置の説明図である。図30に示すように、メイン基板Bmの主面に第2の導線Wrが配置されている。第2の導線Wrの一端は、第1メイン導体Gm1の上側に位置し、第1メイン導体Gm1の1点に接続されている。第2の導線Wrの他端は、第2メイン導体Gm2の上側に位置し、第2メイン導体Gm2の1点に接続されている。
第2の導線Wrは抵抗成分を有する。第2の導線Wrの形状は線状であるため、第2の導線Wrの断面積は小さい。従って、第2の導線Wrの抵抗成分の抵抗値は大きい。従って、ノイズは第2の導線Wrを通過しにくい。第1メイン導体Gm1にノイズが入ったことによって、第1メイン導体Gm1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2メイン導体Gm2にノイズが入ったことによって、第2メイン導体Gm2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
実施形態10における通信装置は、実施形態6と同様の効果を奏する。実施形態6の説明で述べたように、通信装置は中継装置10及び中継器11を備える。
<実施形態1~5の変形例>
実施形態1~4それぞれにおける中継装置10は、コモンモードチョークコイル23の代わりに、実施形態10と同様に第2の導線Wrを有してもよい。この場合、電源回路24及び第2の導線Wrは実施形態10と同様に接続される。電源回路24は実施形態10と同様に作用する。同様に、実施形態5における電源装置15は、コモンモードチョークコイル23の代わりに、実施形態6と同様に第2の導線Wrを有してもよい。この場合、電源回路24及び第2の導線Wrは実施形態6と同様に接続される。電源回路24は、実施形態10と同様に中継器11に電力を供給する。
<実施形態11の変形例>
中継器11の構成は実施形態6の構成に限定されない。実施形態10の中継器11は、実施形態7~9の中継器11の1つと同様に構成されてもよい。
(実施形態11)
実施形態6では、直流電源12の負極は、電源接続体20を介して第1メイン導体Gm1に接続されている。しかしながら、直流電源12の負極は第1メイン導体Gm1に接続されていなくてもよい。
以下では、実施形態11について、実施形態6と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態6と共通している。このため、実施形態6と共通する構成部には、実施形態6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図31は、実施形態11における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態11における中継装置10は、実施形態6における中継装置10が有する構成部の中で、コモンモードチョークコイル23を除く他の構成部を有する。従って、中継装置10は、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは、中継器11の第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続されている。実施形態11における中継装置10は、更に、接続部品Prを有する。
電源回路24は電源接続体20に直接に接続されている。電源接続体20は、更に、第2メイン導体Gm2に接続されている。電源接続体20は第1メイン導体Gm1に接続されていない。接続部品Prは、インダクタ、抵抗又は導線等である。導線は抵抗成分を有する。接続部品Prの一端は第1メイン導体Gm1に接続されている。接続部品Prの他端は第2メイン導体Gm2に接続されている。従って、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は接続部品Prによって接続されている。
前述したように、接続部品Prは、インダクタ、抵抗又は導線等である。従って、実施形態6,10と同様に、第1メイン導体Gm1にノイズが入ったことによって、第1メイン導体Gm1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2メイン導体Gm2にノイズが入ったことによって、第2メイン導体Gm2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
図32は接続部品Prの配置の説明図である。図32に示すように、メイン基板Bmの主面に接続部品Prが配置されている。接続部品Prの一端は、第1メイン導体Gm1の上側に位置し、第1メイン導体Gm1の1点に接続されている。接続部品Prの他端は、第2メイン導体Gm2の上側に位置し、第2メイン導体Gm2の1点に接続されている。
図32に示すように、中継装置10では、電源接続体20に第1メイン導体Gm1を接続しない。従って、電源接続体20の近傍に第1メイン導体Gm1を配置する必要はない。従って、図32に示すように、第1メイン導体Gm1として、主面の面積が小さい板状の導体を用いることができる。第1メイン導体Gm1として、主面の面積が小さい板状の導体を用いた場合、第2メイン導体Gm2として、主面の面積が大きい板状の導体を用いることができる。この場合、第2メイン導体Gm2の抵抗値が小さいため、第2メイン導体Gm2の電位は安定している。
実施形態11における通信装置は、実施形態6と同様の効果を奏する。
<実施形態1~5の変形例>
実施形態1~4それぞれにおける中継装置10は、コモンモードチョークコイル23を有さず、実施形態11と同様に接続部品Prを有してもよい。この場合、電源回路24及び接続部品Prは実施形態11と同様に接続される。電源回路24は実施形態11と同様に作用する。同様に、実施形態5における電源装置15は、コモンモードチョークコイル23を有さず、実施形態11と同様に接続部品Prを有してもよい。この場合、電源回路24及び接続部品Prは実施形態11と同様に接続される。電源回路24は、実施形態11と同様に中継器11に電力を供給する。
<実施形態11の変形例>
中継器11の構成は実施形態6の構成に限定されない。実施形態10の中継器11は、実施形態7~9の中継器11の1つと同様に構成されてもよい。
(実施形態12)
実施の形態6では、中継器11の第1サブ導体Gs1は中継装置10の第1メイン導体Gm1に接続されている。しかしながら、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に接続されていなくてもよい。
以下では、実施形態12について、実施形態6と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態6と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の構成>
図33は、実施形態12における中継器11の要部構成を示すブロック図である。図34は信号処理回路31の回路図である。中継器11は導体接続素子Deを有する。導体接続素子Deは、インダクタ、抵抗又は導線等である。導線は抵抗成分を有する。図33及び図34に示すように、導体接続素子Deの一端は第1サブ導体Gs1に接続されている。導体接続素子Deの他端は第2サブ導体Gs2に接続されている。従って、導体接続素子Deは第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。
図35はサブ基板Bsの平面図である。図35にはサブ基板Bsの上面が示されている。実施形態6の説明で述べたように、サブ基板Bsの後側に複数の挿入孔47が設けられている。図35では、挿入孔47の数が6である例が示されている。複数の挿入孔47は左右方向に並べられている。各挿入孔47には導電棒34pが挿入される。サブ基板Bsの内部に第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている。
図24及び図35に示すように、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2それぞれは矩形板状をなす。第1サブ導体Gs1は第2サブ導体Gs2の前側に配置されている。サブ基板Bsの上側の主面には、コモンモードチョークコイル45及び導体接続素子Deが配置されている。図35では、信号処理回路31及び信号変換部32それぞれの数が3である例が示されている。このため、3つのコモンモードチョークコイル45が配置されている。
コモンモードチョークコイル45は、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2の上側に位置している。導体接続素子Deの一端は、第1サブ導体Gs1の上側に位置する。導体接続素子Deの一端は、例えばスルーホールを用いて第1サブ導体Gs1に接続されている。導体接続素子Deの他端は、第2サブ導体Gs2の上側に位置する。導体接続素子Deの他端は、例えば、スルーホールを用いて第2サブ導体Gs2に接続されている。
実施形態12では、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に導通していない。実施形態6では、第1サブ導体Gs1は、機器箱体35及び第1突出部38fを介して第1メイン導体Gm1に導通している。実施形態12では、第1例として、機器箱体35及び第1突出部38fの両方又は一方が絶縁性を有している。第2例として、第1突出部38f及び第1メイン導体Gm1の接続が実現されていない。
導体接続素子Deは第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。このため、第1サブ導体Gs1にノイズが入ったことによって、第1サブ導体Gs1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。同様に、第2サブ導体Gs2にノイズが入ったことによって、第2サブ導体Gs2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1サブ導体Gs1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
実施形態12における中継器11及び通信装置は、実施形態6と同様の効果を奏する。
<実施形態12の変形例>
実施形態12では、実施形態6と同様に、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に導通していてもよい。
<実施形態1~5,7~11の変形例>
実施形態1~5,7~11それぞれにおいて、実施形態12と同様に、導体接続素子Deが第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2間に接続されていてもよい。この場合においては、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に導通していなくても、問題はない。
(実施形態13)
実施形態12では中継装置10は第1メイン導体Gm1を有していなくてもよい。
以下では、実施形態13について、実施形態12と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態12と共通している。このため、実施形態13と共通する構成部には、実施形態12と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図36は、実施形態13における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態13における中継装置10は、実施形態13における中継装置10が有する構成部の中でコモンモードチョークコイル23及び第1メイン導体Gm1を除く他の構成部を有する。
電源回路24は電源接続体20に直接に接続されている。電源接続体20は、更に、第2メイン導体Gm2に接続されている。中継装置10では、第1メイン導体Gm1が設けられていないため、電源接続体20及び通信回路25は第1メイン導体Gm1に接続されていない。
実施形態13では、通信回路25は、第1メイン導体Gm1の電位を基準電位とした電気信号の処理を実行することはない。従って、通信回路25は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号を、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧信号に変換する。通信回路25は、変換した電圧信号に含まれるデータを取得する。
図37は、第2メイン導体Gm2の配置の説明図である。中継装置10では第1メイン導体Gm1が設けられていないので、図37に示すように、第2メイン導体Gm2として、主面の面積が大きい板状の導体を用いることができる。この場合、第2メイン導体Gm2の抵抗値が小さいため、第2メイン導体Gm2の電位は安定している。
実施形態13における中継器11は、実施形態12における中継器11が奏する効果の中で、第1メイン導体Gm1を第1サブ導体Gs1に接続することによって得られる接続効果を除く他の効果を同様に奏する。実施形態13における通信装置は、実施形態12における通信装置が奏する効果の中で、接続効果と、コモンモードチョークコイル23が奏する効果とを除く他の効果を同様に奏する。
<実施形態1~13の変形例>
実施形態7,8,10,11において、機器箱体35は実施形態9と同様に構成されてもよい。ここで、実施形態8では、第1突出部70は第1導電部分35fから突出する。実施形態8の第2突出部は、導電性を有し、第2導電部分35rから突出する。この場合、第2突出部の貫通孔には、導電性のネジが通される。第2サブ導体Gs2は、第2導電部分35r、第2突出部及びネジを介して第2メイン導体Gm2と導通する。実施形態12において、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれを第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に接続する場合には、機器箱体35は実施形態9と同様に構成されもよい。実施形態5において、中継器11は、実施形態6~13と同様に構成されてもよい。この場合、電源装置15は、実施形態6と同様に、機器接続体22を有することはない。
実施形態4における収容箱Hは、実施形態9の機器接続体22と同様に、第1導電部分、第2導電部分及び連結部分を有してもよい。この場合、第1メイン導体Gm1は、装置メッキ51、装置ネジFm1、収容箱Hの第1導電部分、機器ネジFs1及び機器メッキ61を介して第1サブ導体Gs1に導通している。装置ネジFm1及び機器ネジFs1と同様に、装置ネジFm2及び機器ネジFs2を締めることによって、装置メッキ51、装置ネジFm2、収容箱Hの第2導電部分、機器ネジFs2及び機器メッキ61を介した第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2の導通を実現することができる。
実施形態1~13において、ECU14の代わりに、他の通信装置、例えば、カメラが用いられてもよい。ECU14と、ECU14とは異なる通信装置とが中継器11に接続されてもよい。実施形態1~4,6~13それぞれにおける通信システム1は、更に、中継器11、複数の通信装置(ECU14)及び電源装置15を備えてもよい。この場合、例えば、2つの中継器11が通信線Lcによって接続される。共通の直流電源12は中継装置10及び電源装置15に電力を供給する。実施形態1~12において、第1メイン導体Gm1は、装置接続体34を介して第1サブ導体Gs1に接続されてもよい。装置接続体34が複数の導電棒34pを有する構成では、1つの導電棒34pを介して、第1メイン導体Gm1は第1サブ導体Gs1に接続される。
実施形態1~13における中継器11において、サブ基板Bsの両方の主面に回路素子が配置されてもよい。実施形態1~13において、第1突出部38fの数又は第1突出部70の数は、2に限定されず、1又は3以上であってもよい。また、実施形態1~13において、第2突出部38rの数、又は、第1突出部70と同様に構成されている第2突出部の数は、2に限定されず、1又は3以上であってもよい。
実施形態1~13において、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2が配置されている場所は、サブ基板Bsの内部に限定されず、サブ基板Bsの主面又は端面であってもよい。同様に、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている場所は、メイン基板Bmの内部に限定されず、メイン基板Bmの主面又は端面であってもよい。
実施形態1~13において、中継器11に接続される通信線Lcは、通信バスであってもよい。この場合、通信線Lcに複数のECU14が接続される。通信線Lcを介した通信は、例えば、通信バスLbを介した通信と同様に行われる。通信線Lcを介した通信は、例えば、CANの通信プロトコルに従った通信である。
実施形態1~13で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
開示された実施形態1~13はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 通信システム
10 中継装置(電源装置)
11 中継器(通信器)
12 直流電源
13,14 ECU
15 電源装置
20 電源接続体
21 バス接続体
22 機器接続体
22a,37a 凹部
23 コモンモードチョークコイル(電圧変換部)
23a,45a 第1インダクタ
23b,45b 第2インダクタ
24 電源回路
25 通信回路
26 装置箱体
26a,26b,26c,30a,35a,35b,35c,35d,36a 開口
26h,35h,80 ネジ孔
27,35i,35j,35k,50h,70a,Am,As 貫通孔
28,29,47,48 挿入孔
30 通信線接続体
31 信号処理回路(ノイズ除去回路)
32 信号変換部
33 中継部
34 装置接続体
34a 突出部
34p,39 導電棒
35 機器箱体
35f 第1導電部分
35m 連結部分
35r 第2導電部分
36 蓋体
37 レール
38f,70 第1突出部
38r 第2突出部
40a,40b 第1抑制器
41a,41b,42 抵抗
43,44a,44b キャパシタ
45 コモンモードチョークコイル
46a,46b 第2抑制器
50,60 絶縁板
51 装置メッキ
60h 貫通孔(第2の貫通孔)
61 機器メッキ
71 導電ネジ
Bm メイン基板
Bs サブ基板
C 接続具
De 導体接続素子
Fm1,Fm2 装置ネジ
Fs1 機器ネジ(第2のネジ)
Fs2 機器ネジ
Gm1 第1メイン導体(第2の電源導体)
Gm2 第2メイン導体(電源導体)
Gs1 第1サブ導体(第1導体)
Gs2 第2サブ導体(第2導体)
H 収容箱
Lb 通信バス
Lc 通信線
M 車両
Pr 接続部品
Wa,Wb 導線
Wr 第2の導線

Claims (16)

  1. 車載装置に取り付けられ、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器であって、
    第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、
    前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する信号変換部と、
    電力を供給する電源装置に接続される装置接続体と
    を備え、
    前記電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加することによって、前記信号変換部に電力を供給する
    通信器。
  2. 前記差動信号は、イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が用いられる通信の信号、又は、USB(Universal Serial Bus)に準拠した通信の信号である
    請求項1に記載の通信器。
  3. 前記第1導体及び第2導体間に接続される導体接続素子を備え、
    前記導体接続素子はインダクタ、抵抗又は導線である
    請求項1又は請求項2に記載の通信器。
  4. 前記第1導体及び第2導体が配置されている基板と、
    開放面を有し、前記開放面から挿入された前記基板を収容する箱体と、
    前記箱体内に設けられており、前記開放面から前記箱体の底面に向かって延びるレールと
    を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信器。
  5. 前記第1導体及び第2導体が配置されている基板を備え、
    前記装置接続体は、前記基板の一辺の縁部分に配置され、
    前記第1導体及び第2導体は、前記装置接続体が配置される前記縁部分の一辺に沿って並べられている
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信器。
  6. 前記第1導体及び第2導体が配置されている基板を備え、
    前記基板は、回路素子が配置される回路面を有し、
    前記装置接続体は、前記基板上に配置され、前記回路面に垂直な方向に突出しており、
    前記電源装置は、前記装置接続体の先端部にて接続される
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信器。
  7. 前記第1導体及び第2導体が配置されている基板と、
    導電性を有し、前記基板を収容する箱体と
    前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる突出部と
    を備え、
    前記突出部は、導電性を有し、前記箱体を介して前記第1導体に導通している
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信器。
  8. 前記突出部には、導電性を有するネジが通される貫通孔が設けられており、
    前記ネジを締めることによって前記箱体は固定され、
    前記箱体が固定された場合、前記ネジは前記突出部に導通する
    請求項7に記載の通信器。
  9. 導電性を有し、前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる第2の突出部を備え、
    前記箱体は、
    導電性を有し、前記第1導体と導通している第1導電部分と、
    導電性を有し、前記第2導体と導通している第2導電部分と、
    絶縁性を有し、前記第1導電部分及び第2導電部分を連結する連結部分と
    を有し、
    前記突出部は前記第1導電部分から突出しており、
    前記第2の突出部は、前記第2導電部分から突出している
    請求項7又は請求項8に記載の通信器。
  10. 前記第1導体及び第2導体が配置されている基板と、
    導電性を有し、前記基板を収容する箱体と
    を備え、
    前記基板には、導電性を有する第2のネジを通す第2の貫通孔が設けられており、
    前記箱体には、前記第2の貫通孔を通された前記第2のネジが挿入されるネジ孔が設けられおり、
    前記第2のネジが前記ネジ孔にて締められた場合、前記第1導体は、前記第2のネジを介して前記箱体に導通する
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の通信器。
  11. 前記第1導体及び第2導体が配置されている基板を備え、
    前記装置接続体は、導電性を有する導電棒を有し、
    前記基板には、前記導電棒が挿入される挿入孔が設けられている
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の通信器。
  12. 2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器と、
    前記通信器が取り付けられ、前記通信器に電力を供給する車両用の電源装置と
    を備え、
    前記通信器は、
    第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、
    前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する信号変換部と、
    前記電源装置に接続される装置接続体と
    を有し、
    前記電源装置は、基準電位が第2導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加することによって、前記信号変換部に電力を供給する電源回路を有する
    通信装置。
  13. 前記電源装置は電源導体を有し、
    前記電源装置の前記電源回路は、基準電位が前記電源導体の電位である電圧を、前記装置接続体を介して前記信号変換部に印加し、
    前記第2導体は、前記装置接続体を介して前記電源導体に接続されている
    請求項12に記載の通信装置。
  14. 前記電源装置は、
    第2の電源導体と、
    基準電位が前記第2の電源導体の電位である電圧を、基準電位が前記電源導体の電位である電圧に変換する電圧変換部と
    を有し、
    前記第1導体は、前記装置接続体を介して前記第2の電源導体に接続されている
    請求項13に記載の通信装置。
  15. 前記電源装置は、電源導体及び第2の電源導体を有し、
    前記電源導体及び第2の電源導体それぞれは、前記第2導体及び第1導体に接続され、
    前記電源導体及び第2の電源導体は、インダクタ、抵抗又は第2の導線によって接続されている
    請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の通信装置。
  16. 前記通信器は、前記信号変換部が変換した電圧信号に含まれるデータを、前記装置接続体を介して前記電源装置に送信する
    請求項12から請求項15のいずれか1項に記載の通信装置。
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