JP2022155426A - 通信器及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設置面の面積の縮小を実現することができる通信器及び通信装置を提供する。【解決手段】通信器(中継器)11は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する。通信器11は、第1導体Gs1を基準電位として、2つの電気信号からノイズを除去する。通信器11は、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体Gs2の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する。第1導体Gs1及び第2導体Gs2それぞれは、第1基板Bs1及び第2基板Bs2に配置されている。第1基板Bs1及び第2基板Bs2それぞれは、可撓性を有する基板接続体47によって接続されている。【選択図】図6

Description

本開示は通信器及び通信装置に関する。
特許文献1には、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する車両用の通信器が開示されている。この通信器では、第1導体の電位を基準電位として、2つの電気信号からノイズを除去する。更に、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧で表される電圧信号に変換する。1つの基板の内部に第1導体及び第2導体が配置されている。基板の一面には、ノイズ除去及び変換を行うために必要な複数の回路素子が配置されている。
特開2020-167536号公報
特許文献1に記載の通信器では、1つの基板に複数の回路素子が配置される。このため、通信器の設置面の面積が大きい。通信器は、形状が異なる種々の車両に搭載される。通信器として、設置面の面積が小さい装置が好まれる場合がある。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、設置面の面積の縮小を実現することができる通信器及び通信装置とを提供することにある。
本開示の一態様に係る通信器は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器であって、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する変換部と、前記第1導体が配置されている第1基板と、前記第2導体が配置されている第2基板と、可撓性を有し、前記第1基板及び第2基板を接続する基板接続体とを備える。
本開示の一態様に係る通信装置は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器と、前記通信器に電力を供給する電源装置とを備え、前記通信器は、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する変換部と、前記第1導体が配置されている第1基板と、前記第2導体が配置されている第2基板と、可撓性を有し、前記第1基板及び第2基板を接続する基板接続体と、前記第2基板及び電源装置を接続する装置接続体とを有し、前記電源装置は、前記装置接続体を介して前記変換部に電力を供給する。
上記の態様によれば、設置面の面積の縮小を実現することができる。
実施形態1における通信システムの要部構成を示すブロック図である。 中継器の要部構成を示すブロック図である。 信号処理回路の回路図である。 中継装置及び中継器の平面図である。 中継器の外観の説明図である。 中継器の断面図である。 中継器の箱体に収容されている複数の部材の説明図である。 中継器の他の断面図である。 実施形態2における中継器の断面図である。 実施形態3における中継器の箱体に収容されている複数の部材の説明図である。 中継器の断面図である。 実施形態4における中継器の断面図である。 実施形態5における中継器の断面図である。 実施形態6における中継器の断面図である。 実施形態7における中継器の箱体に収容されている複数の部材の説明図である。 中継器の断面図である。 実施形態8における中継器の箱体に収容されている複数の部材の説明図である。 中継器の断面図である。 実施形態9における中継器の前面図である。 実施形態10における中継器の側面図である。 実施形態11における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 第2の導線の配置の説明図である。 実施形態12における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 接続部品の配置の説明図である。 実施形態13における基板接続体の部分断面図である。 図25のA-A線における基板接続体の断面図である。 中継器の要部構成を示すブロック図である。 信号処理回路の回路図である。 導体接続素子の配置の説明図である。 実施形態14における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 第2メイン導体の配置の説明図である。 実施形態15における中継器の要部構成を示すブロック図である。 信号処理回路の回路図である。 電気接続素子の配置の説明図である。 実施形態16における通信システムの要部構成を示すブロック図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る通信器は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器であって、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する変換部と、前記第1導体が配置されている第1基板と、前記第2導体が配置されている第2基板と、可撓性を有し、前記第1基板及び第2基板を接続する基板接続体とを備える。
上記の態様にあっては、第1基板及び第2基板が可撓性を有する基板接続体によって接続されているので、第1基板及び第2基板の配置に関する自由度が高い。従って、設置面の面積が縮小されるように、第1基板及び第2基板を配置することができる。
(2)本開示の一態様に係る通信器では、前記差動信号は、イーサネット(登録商標)の通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が用いられる通信の信号、又は、USB(Universal Serial Bus)に準拠した通信の信号である。
上記の態様にあっては、イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDSが用いられる通信の信号、又は、USBに準拠した通信の信号を受信する。
(3)本開示の一態様に係る通信器は、前記第1導体及び第2導体間に接続される導体接続素子を備え、前記導体接続素子はインダクタ、抵抗又は導線である。
上記の態様にあっては、第1導体にノイズが入ったことによって、第1導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2導体にノイズが入ったことによって、第2導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。
(4)本開示の一態様に係る通信器では、前記第1基板の一面に第1回路素子が配置されており、前記第2基板の一面に第2回路素子が配置されており、前記第1回路素子が配置されている前記第1基板の一面は、前記第2回路素子が配置されている前記第2基板の一面と対向している。
上記の態様にあっては、第1基板の一面を第2基板の一面に対向させることによって、設置面の面積が縮小されている。
(5)本開示の一態様に係る通信器では、前記第1基板の一面に第1回路素子が配置されており、前記第2基板の一面に第2回路素子が配置されており、前記第1回路素子が配置されている前記第1基板の一面と、前記第2回路素子が配置されている前記第2基板の一面とは垂直をなす。
上記の態様にあっては、第1基板及び第2基板の一面が垂直をなすように第1基板及び第2基板を配置することによって、設置面の面積が縮小されている。
(6)本開示の一態様に係る通信器は、導電性を有し、前記第1基板及び第2基板を収容する箱体と、前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる突出部とを備え、前記突出部は、導電性を有し、前記箱体を介して前記第1導体に導通している。
上記の態様にあっては、突出部を、例えば基板に半田によって接続する。これにより、突出部を、基板に配置されている導体に導通させることができる。この場合、第1導体は、箱体及び突出部を介して基板の導体に導通する。
(7)本開示の一態様に係る通信器では、前記突出部には、導電性を有するネジが通される貫通孔が設けられており、前記ネジを締めることによって前記箱体は固定され、前記箱体が固定された場合、前記ネジは前記突出部に導通する。
上記の態様にあっては、突出部の貫通孔にネジを通す。その後、例えば、基板上においてネジを締める。これにより、ネジは、導電性を有する突出部に接触し、箱体が基板に固定される。例えば、ネジは、基板内において導体に導通する。この場合、第1導体は、箱体、突出部及びネジを介して基板の導体に導通する。
(8)本開示の一態様に係る通信器は、導電性を有し、前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる第2の突出部を備え、前記箱体は、導電性を有し、前記第1導体と導通している第1導電部分と、導電性を有し、前記第2導体と導通している第2導電部分と、絶縁性を有し、前記第1導電部分及び第2導電部分を連結する連結部分とを有し、前記突出部は前記第1導電部分から突出しており、前記第2の突出部は前記第2導電部分から突出している。
上記の態様にあっては、箱体に関して、第1導電部分は、絶縁性を有する連結部分によって、第2導電部分に連結している。突出部及び第2の突出部それぞれを2つの導体に導通させることができる。
(9)本開示の一態様に係る通信器は、導電性を有する導電棒を備え、前記第1基板には、前記導電棒が挿入される挿入孔が設けられ、前記導電棒は、前記挿入孔に挿入され、前記第1導体に導通する。
上記の態様にあっては、導電棒は第1基板の挿入孔に挿入される。導電棒は、例えば、他の装置の基板の挿入孔に挿入される。2つの挿入孔内において、導電棒は、例えば半田によって第1基板及び他の装置の基板に接続される。これにより、第1基板の第1導体は、導電棒によって基板の導体に導通する。
(10)本開示の一態様に係る通信器は、前記第2基板及び外部装置を接続する装置接続体を備え、前記装置接続体を介して前記変換部に電力が供給される。
上記の態様にあっては、装置接続体を介して、外部装置から変換部に電力が供給される。
(11)本開示の一態様に係る通信器では、前記装置接続体は、導電性を有する第2の導電棒を有し、前記第2基板には、前記第2の導電棒が挿入される第2の挿入孔が設けられている。
上記の態様にあっては、第2の導電棒は外部装置及び変換部を接続する。第2の導電棒を介して、外部装置から変換部に電力が供給される。
(12)本開示の一態様に係る通信器では、前記装置接続体は、エッジコネクタであり、前記第2基板から突出している。
上記の態様にあっては、装置接続体を、外部装置に設けられた凹部に差込む。これにより、装置接続体は外部装置に接続される。
(13)本開示の一態様に係る通信器では、前記装置接続体は、板状をなし、可撓性を有し、前記装置接続体の端部は、前記第2基板に設置されている。
上記の態様にあっては、装置接続体の端部を外部装置に接続する。装置接続体は可撓性を有するので、接続を容易に実現することができる。
(14)本開示の一態様に係る通信器は、2つの導線を含む通信線が接続される通信線接続体を備え、前記差動信号は、前記通信線及び通信線接続体を介して、前記ノイズ除去回路に入力される。
上記の態様にあっては、通信線及び通信線接続体を介して入力された差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。
(15)本開示の一態様に係る通信器では、前記通信線接続体は、エッジコネクタであり、前記第1基板から突出している。
上記の態様にあっては、通信線接続体を、例えば、通信線を含むケーブルに設けられた孔に差込む。これにより、通信線接続体は通信線に接続される。
(16)本開示の一態様に係る通信装置は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器と、前記通信器に電力を供給する電源装置とを備え、前記通信器は、第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する変換部と、前記第1導体が配置されている第1基板と、前記第2導体が配置されている第2基板と、可撓性を有し、前記第1基板及び第2基板を接続する基板接続体と、前記第2基板及び電源装置を接続する装置接続体とを有し、前記電源装置は、前記装置接続体を介して前記変換部に電力を供給する。
上記の態様にあっては、可撓性を有する基板接続体によって、第1基板及び第2基板が接続されているので、第1基板及び第2基板の配置に関する自由度が高い。従って、通信器の設置面の面積が縮小されるように、第1基板及び第2基板を配置することができる。通信器の設置面の面積が縮小された場合、装置の設置面の面積も縮小される。
(17)本開示の一態様に係る通信装置では、前記電源装置は第1電源導体及び第2電源導体を有し、前記第1電源導体及び第2電源導体それぞれは、前記第1導体及び第2導体に導通し、前記第1電源導体及び第2電源導体は、インダクタ又は抵抗によって接続されている。
上記の態様にあっては、第1電源導体は第1導体と導通するので、第1電源導体及び第1導体が1つの導体として扱われる。第2電源導体は第2導体に導通するので、第2電源導体及び第2導体も1つの導体として扱われる。第1電源導体及び第2電源導体は、インダクタ又は抵抗によって接続されている。従って、第1電源導体にノイズが入ったことによって、第1電源導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2電源導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2電源導体にノイズが入ったことによって、第2電源導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1電源導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。
(18)本開示の一態様に係る通信装置では、前記電源装置は第1電源導体及び第2電源導体を有し、前記第1電源導体及び第2電源導体それぞれは、前記第1導体及び第2導体に導通し、前記第1電源導体及び第2電源導体は、第2の導線によって接続されている。
上記の態様にあっては、第1電源導体は第1導体と導通するので、第1電源導体及び第1導体が1つの導体として扱われる。第2電源導体は第2導体に導通するので、第2電源導体及び第2導体も1つの導体として扱われる。第1電源導体及び第2電源導体は第2の導線によって接続されている。第2の導線は抵抗成を有する。従って、第1導体にノイズが入ったことによって、第1導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2導体にノイズが入ったことによって、第2導体の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1導体の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。
(19)本開示の一態様に係る通信装置は、電気的な接続を実現する電気接続素子を備え、前記2つの導線は前記基板接続体内を通過しており、前記基板接続体は、前記第1導体又は第2導体に導通する接続導体を有し、前記電気接続素子は、前記接続導体及び第2導体間、又は、前記第1導体及び接続導体間に接続される。
上記の態様にあっては、接続導体は第1電源導体及び第2電源導体の一方に導通している。前記接続導体は第1導体及び第2導体の他方に接続している。このため、前記接続導体が、空気中を伝播する電磁波を電流に変換するアンテナとして作用することが防止される。仮に、前記接続導体は第1導体及び第2導体の他方と絶縁されている場合、記接続導体が、空気中を伝播する電磁波を電流に変換するアンテナとして作用する可能性がある。変化された電流はノイズとして作用する可能性がある。
(20)本開示の一態様に係る通信装置では、前記通信器は、前記変換部が変換した電圧信号に含まれるデータを、前記装置接続体を介して前記電源装置に送信する。
上記の態様にあっては、電源装置は通信器からデータを受信する。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る通信システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施形態1)
<通信システムの構成>
図1は、実施形態1における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。通信システム1は車両Mに搭載されている。通信システム1は、中継装置10、中継器11、直流電源12及び複数のECU(Electronic Control Unit)13,14を備える。直流電源12は、例えばバッテリである。中継装置10は、電源コネクタ20及び2つのバスコネクタ21を有する。図1では、信号が伝播する信号線を太線で示している。信号線とは異なる配線を細線で示している。
中継装置10の電源コネクタ20には、直流電源12の正極及び負極が各別に接続されている。直流電源12の負極は、更に、接地されている。接地は、例えば、車両Mのボディに接続することによって実現される。中継装置10が有する2つのバスコネクタ21それぞれには、通信バスLbが接続されている。各通信バスLbには、複数のECU13が接続されている。中継器11は中継装置10に接続される。中継器11は、複数のECU14それぞれに、通信線Lcによって接続されている。
直流電源12は、中継装置10に電力を供給する。中継装置10は例えばECUである。中継装置10は中継器11に電力を供給する。中継装置10は電源装置として機能する。中継装置10及び中継器11それぞれは、供給された電力を用いて種々の処理を実行する。中継装置10及びECU13それぞれは、通信バスLbを介して、データを含む差動信号を送信する。差動信号の送信はデータの送信に相当する。通信バスLbは2つの導線を含む。差動信号は、2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される。通信バスLbを介して送信された差動信号は、通信バスLbに接続されている全ての装置によって受信される。
ECU13,14それぞれは、図示しないアクチュエータ及びセンサに接続されている。ECU13,14それぞれは、センサが検出した検出結果を取得する。ECU13,14それぞれは、アクチュエータに動作信号を出力する。動作信号は、アクチュエータの動作を示す。アクチュエータは、動作信号が入力された場合、入力された動作信号が示す動作を実行する。ECU13,14それぞれは、動作信号をアクチュエータに出力することによって、アクチュエータの動作を制御する。アクチュエータは、ドアの施錠及び解錠を行うドアモータ、ワイパーをスイングさせるワイパーモータ、又は、ランプ等である。
ECU13は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号に含まれるデータの送信先が自装置であるか否かを判定する。ECU13は、データの送信先が自装置であると判定した場合、受信した差動信号のデータに基づいてアクチュエータの動作を制御する。ECU13は、例えば、センサが検出した検出結果を示すデータを含む差動信号を、通信バスLbを介して送信する。差動信号に含まれるデータの送信先は、送信元とは異なるECU13、又は、ECU14である。
中継装置10は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号に含まれるデータの送信先に基づいて、データの送信を中継するか否かを判定する。中継装置10は、データの送信を中継すると判定した場合、2つの処理中の少なくとも一方を行う。1つ目の処理は、差動信号の受信に用いられた通信バスLbとは異なる通信バスLbを介した差動信号の送信である。2つ目の処理は、データを含む電圧信号の中継器11への送信である。電圧信号は、基準電位が導体の電位である電圧で表された信号である。電圧信号の送信もデータの送信に相当する。
中継器11は、中継装置10から電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを含む差動信号を生成する。中継器11は、生成した差動信号を、通信線Lcを介してECU14に送信する。通信線Lcは、通信バスLbと同様に、2つの導線Wa,Wb(図3参照)を含む。差動信号は、2つの導線Wa,Wbそれぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される。
ECU14は、例えば、センサが検出した検出結果を示すデータを含む差動信号を、通信線Lcを介して中継器11に送信する。差動信号に含まれるデータの送信先は、ECU13、又は、送信元とは異なるECU14である。中継器11は差動信号を受信する。中継器11は通信器として機能する。中継装置10及び中継器11を備える装置は通信装置として機能する。
中継器11は、ECU14から差動信号を受信した場合において、受信した差動信号に含まれるデータの送信先が、送信元とは異なるECU14であるとき、データを含む差動信号を送信先のECU14に送信する。
ECU14は、通信線Lcを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号に含まれるデータに基づいてアクチュエータを制御する。
中継器11は、ECU14から差動信号を受信した場合において、受信した差動信号に含まれているデータの送信先がECU13であるとき、受信した差動信号のデータを含む電圧信号を中継装置10に送信する。中継装置10は、中継器11から電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを含む差動信号を、通信バスLbを介してECU13に送信する。
以上のように、中継装置10は、相互に異なる2つの通信バスLbそれぞれに接続されている2つのECU13間のデータの通信を中継する。中継器11は、2つのECU14間のデータの通信を中継する。中継装置10及び中継器11は、ECU13,14間の通信を中継する。
通信バスLbを介した通信は、例えば、CAN(Controller Area Network)の通信プロトコルに従って行われる。通信線Lcを介した通信は、例えば、イーサネット(登録商標)の通信プロトコルに従って行われる。
<中継装置10の構成>
中継装置10は、電源コネクタ20及び2つのバスコネクタ21に加えて、コモンモードチョークコイル22、電源回路23、通信回路24、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。コモンモードチョークコイル22は、第1インダクタ22a、第2インダクタ22b及び図示しない環状の磁性体を有する。第1インダクタ22a及び第2インダクタ22bは、磁性体に巻き付いている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれの電位はグランドとして機能する。第1メイン導体Gm1は第1電源導体として機能する。第2メイン導体Gm2は第2電源導体として機能する。
第1インダクタ22a及び第2インダクタ22bの一端は、電源コネクタ20に各別に接続されている。第2インダクタ22b及び電源コネクタ20間の接続ノードは第1メイン導体Gm1に接続されている。第1インダクタ22aの他端は電源回路23に接続されている。第2インダクタ22bの他端及び電源回路23は、第2メイン導体Gm2に各別に接続されている。
以上のように、第2インダクタ22bは第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続している。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続する回路素子は、第2インダクタ22bに限定されず、例えば、抵抗であってもよい。この場合、電源コネクタ20は、第1インダクタ22aを介さずに電源回路23に接続される。
電源回路23は、更に、中継器11及び通信回路24に接続されている。通信回路24は、更に、中継器11、2つのバスコネクタ21、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2に各別に接続されている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、中継器11に各別に接続されている。
コモンモードチョークコイル22の第1インダクタ22a及び第2インダクタ22bの一端には、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧が直流電源12から印加される。コモンモードチョークコイル22は、印加された電圧からコモンモードノイズを除去する。コモンモードノイズは、第1インダクタ22a及び第2インダクタ22bそれぞれの一端に接続される2つの導線に同相で重畳するノイズである。
コモンモードチョークコイル22は、コモンモードノイズが除去された電圧を、第1インダクタ22aの他端から電源回路23に印加する。前述したように、第2インダクタ22bの他端及び電源回路23は第2メイン導体Gm2に接続されている。このため、コモンモードチョークコイル22が電源回路23に印加する電圧は、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧である。
電源回路23は、コモンモードチョークコイル22から印加された電圧を、5V又は3.3V等の一定電圧に降圧する。電源回路23は、降圧を行うことによって生成した一定電圧を、中継器11及び通信回路24に印加する。これにより、中継器11及び通信回路24に電力が供給される。一定電圧の基準電位は、第2メイン導体Gm2の電位である。
通信回路24は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、第1メイン導体Gm1の電位を基準電位として、受信した差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。通信回路24は、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧信号に変換する。通信回路24は、変換した電圧信号に含まれるデータを取得する。
通信回路24は、取得したデータの送信先に基づいて、データの送信を中継するか否かを判定する。通信回路24は、データの送信を中継すると判定した場合、前述した2つの処理中の少なくとも一方を行う。前述した1つ目の処理は、差動信号の受信に用いられた通信バスLbと異なる通信バスLbを介した差動信号の送信である。2つ目の処理は、データを含む電圧信号の中継器11への送信である。
1つ目の処理では、通信回路24は、取得したデータを含む差動信号を生成し、生成した差動信号を、差動信号の受信に用いられた通信バスLbとは異なる通信バスLbを介して送信する。2つ目の処理では、通信回路24は、取得したデータを示す電圧信号を中継器11に送信する。前述したように、中継器11は、通信回路24から電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを含む差動信号を生成する。中継器11は、生成した差動信号をECU14に送信する。
以上のように、通信回路24は、第1メイン導体Gm1の電位を基準電位とした電気信号の処理と、第2メイン導体Gm2の電位を基準電位とした電気信号の処理とを行う。
前述したように、中継装置10は第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。従って、第1メイン導体Gm1にノイズが入ったことによって、第1メイン導体Gm1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2メイン導体Gm2にノイズが入ったことによって、第2メイン導体Gm2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
なお、1つの通信バスLbに接続されるECU13の数は1であってもよい。また、中継装置10に接続される通信バスLbの数は2に限定されず、1又は3以上であってもよい。中継装置10が有するバスコネクタ21の数は、通信バスLbの数と同じ数に調整される。通信バスLbの数が1である場合、中継装置10は、2つのECU13間の通信を中継することはない。
<中継器11の構成>
図2は中継器11の要部構成を示すブロック図である。図2では、ECU14の数が3である例が示されている。中継器11に接続されるECU14の数は、1以上であれば、問題はない。従って、ECU14の数は3に限定されない。図2においても、図1と同様に信号線を太線で示している。信号線とは異なる配線を細線で示している。
図2に示すように、中継器11は、通信線接続体30、3つの信号処理回路31、3つの変換部32、中継部33、装置接続体34、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2を有する。通信線接続体30には、3つの通信線Lcの一端が各別に接続されている。前述したように、通信線Lcは2つの導線Wa,Wbを含む。通信線Lcの他端はECU14に接続されている。第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2それぞれの電位はグランドとして機能する。
通信線接続体30は、3つの信号処理回路31に各別に接続されている。3つの信号処理回路31それぞれは、3つの変換部32に接続されている。3つの変換部32は、更に、中継部33に各別に接続されている。3つの変換部32及び中継部33は、更に、装置接続体34に接続されている。装置接続体34は、更に、第2サブ導体Gs2に接続されている。3つの信号処理回路31それぞれは、第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2に各別に接続されている。3つの変換部32及び中継部33は、更に、第2サブ導体Gs2に接続されている。
前述したように、中継装置10は、電源回路23、通信回路24、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を有する。通信回路24は、装置接続体34を介して中継部33に接続される。電源回路23は、装置接続体34を介して、3つの変換部32及び中継部33に接続される。第2メイン導体Gm2は、装置接続体34を介して第2サブ導体Gs2に接続される。第1メイン導体Gm1は、装置接続体34を介さずに第1サブ導体Gs1に接続される。
なお、信号処理回路31及び変換部32それぞれの数は、ECU14の数と同じである。従って、ECU14の数が3とは異なる場合、信号処理回路31及び変換部32それぞれの数は、ECU14の数と同じ数に調整される。
前述したように、電源回路23は、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である一定電圧を中継器11に印加する。第2メイン導体Gm2は第2サブ導体Gs2に接続されている。第2メイン導体Gm2の電位は、第2サブ導体Gs2の電位と同じである。電源回路23は、変換部32及び中継部33に、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である一定電圧を印加する。これにより、変換部32及び中継部33に電力が供給される。
前述したように、ECU14は、通信線Lcを介して差動信号を送信する。中継器11では、差動信号が、通信線Lc及び通信線接続体30を介して信号処理回路31に入力される。信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1の電位を基準電位として、通信線Lc及び通信線接続体30を介して入力された差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。ここで、除去されるノイズは、例えば、静電気の発生した場合に信号に重畳する静電気ノイズである。電気信号に静電気ノイズが重畳した場合、電気信号の電圧は、一時的に大きく上昇する。第1サブ導体Gs1は第1導体として機能する。信号処理回路31はノイズ除去回路として機能する。
信号処理回路31は、ノイズが除去された2つの電気信号によって構成される差動信号からコモンモードノイズを除去する。コモンモードノイズは、通信線Lcを構成する2つの導線に同相で重畳するノイズである。信号処理回路31は、第2サブ導体Gs2の電位を基準電位として、コモンモードノイズが除去された差動信号を構成する2つの電気信号からノイズを除去する。ここで除去されるノイズは、例えば静電気ノイズである。
信号処理回路31は、ノイズが除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を変換部32に出力する。これにより、変換部32は差動信号を受信する。変換部32は、受信した差動信号を、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である電圧で表された電圧信号に変換する。第2サブ導体Gs2は第2導体として機能する。変換部32は、変換した電圧信号を中継部33に出力する。中継部33は、入力された電圧信号に含まれるデータを取得する。
中継部33は、取得したデータの送信先がECU13である場合、取得したデータを含む電圧信号を生成する。ここで、電圧信号の基準電位は第2サブ導体Gs2(第2メイン導体Gm2)の電位である。中継部33は、生成した電圧信号を、装置接続体34を介して通信回路24に送信する。これにより、通信回路24は中継部33からデータを受信する。
中継部33は、取得したデータの送信先がECU14である場合、取得したデータを含む電圧信号を生成する。ここでも、電圧信号の基準電位は第2サブ導体Gs2の電位である。中継部33は、生成した電圧信号を変換部32に出力する。
通信回路24は、基準電位が第2メイン導体Gm2(第2サブ導体Gs2)の電位である電圧信号を中継部33に送信する。中継部33は、電圧信号を受信した場合、受信した電圧信号のデータを取得する。中継部33は、取得したデータを含む電圧信号を生成し、生成した電圧信号を変換部32に出力する。中継部33は、例えば集積回路素子を含む。
変換部32は、中継部33から電圧信号が入力された場合、入力された電圧信号を差動信号に変換する。変換部32は、変換した差動信号を、信号処理回路31及び通信線接続体30を介してECU14に送信する。
以上のように、中継器11では、第1サブ導体Gs1の電位を基準電位とした電気信号の処理と、第2サブ導体Gs2の電位を基準電位とした電気信号の処理とを行う。
通信線Lcを介して送信される差動信号は、例えば、イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が用いられる通信の信号、又は、USB(Universal Serial Bus)に準拠した通信の信号である。
イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信、LVDSが用いられる通信、又は、USBに準拠した通信では、P2P(ピアツーピア)の形式で信号の送受信が行われる。このため、単位時間当たりに送信することができるデータのデータ量は大きい。P2P(ピアツーピア)の形式が採用されている場合において、中継装置に直接にECU14が接続されているとき、ECU14の数を増やすことが難しい。しかしながら、中継装置10には、中継器11が接続される。このため、現状の中継器11を、他の中継器11に取り換えることによって、ECU14の数の増加及び低減を容易に行うことができる。
差動信号が送信される通信として、CAN(Controller Area Network)の通信プロトコルに準拠した通信が挙げられる。この通信では、通信バスにECUが接続される。このため、ECUの増加及び低減を容易に行うことができる。しかしながら、P2Pの形式ではないため、単位時間当たりに送信することができるデータのデータ量は少ない。
中継装置に直接にECU14が接続される場合においては、中継装置を製造した後にECU14の数の増加及び低減を行うことは難しい。中継装置を製造した後に、車両においてセンサを新たに設置したと仮定する。この場合、センサが検出した検出結果を1つのECU14から、ECU13又は他のECU14に送信する必要が発生する可能性がある。この場合、中継装置に接続されるECU14の数を増加させる必要がある。しかしながら、中継装置に直接にECU14が接続されているので、中継装置を新たに製造する必要がある。
しかし、通信システム1では、現状の中継器11を、他の中継器11に取り換えることによって、センサの検出値を送信するECU14を容易に追加することができる。また、中継器11の取り換えを行うことができる。このため、車両Mの状況に応じて、中継器11を、機能が相互に異なる複数の中継装置10それぞれに取り付けることができる。
<信号処理回路31の構成>
図3は信号処理回路31の回路図である。信号処理回路31は、2つの第1抑制器40a,40b、3つの抵抗41a,41b,42、3つのキャパシタ43,44a,44b、コモンモードチョークコイル45及び2つの第2抑制器46a,46bを有する。コモンモードチョークコイル45は、第1インダクタ45a、第2インダクタ45b及び環状の磁性体を有する。第1インダクタ45a及び第2インダクタ45bそれぞれは、磁性体に巻き付いている。
前述したように、通信線Lcは2つの導線Wa,Wbを含む。導線Waの中途にキャパシタ44aと、コモンモードチョークコイル45の第1インダクタ45aとが配置されている。キャパシタ44aは、第1インダクタ45aの通信線接続体30側に配置されている。同様に、導線Wbの中途にキャパシタ44bと、コモンモードチョークコイル45の第2インダクタ45bとが配置されている。キャパシタ44bは、第2インダクタ45bの通信線接続体30側に配置されている。
キャパシタ44aの通信線接続体30側において、第1抑制器40a及び抵抗41aの一端が導線Waに接続されている。第1抑制器40aの接続点は、抵抗41aの接続点よりも通信線接続体30側に位置している。同様に、キャパシタ44bの通信線接続体30側において、第1抑制器40b及び抵抗41bの一端が導線Wbに接続されている。第1抑制器40bの接続点は、抵抗41bの接続点よりも通信線接続体30側に位置している。
抵抗41aの他端は抵抗41bの他端に接続されている。抵抗41a,41b間の接続ノードは、抵抗42及びキャパシタ43の一端に接続されている。第1抑制器40a,40b、抵抗42及びキャパシタ43の他端は第1サブ導体Gs1に接続されている。
第1インダクタ45aの変換部32側において、第2抑制器46aの一端は導線Waに接続されている。同様に、第2インダクタ45bの変換部32側において、第2抑制器46bの一端は導線Wbに接続されている。第2抑制器46a,46bそれぞれの他端は、第2サブ導体Gs2に接続されている。
第1抑制器40a,40bそれぞれは、サプレッサ、バリスタ又はキャパシタ等を含む。第1抑制器40a,40bそれぞれは、基準電位が第1サブ導体Gs1の電位である2つの電気信号のピーク値を抑制する。前述したように、ノイズの重畳によって電気信号のピーク値が一時的に大きく上昇する可能性がある。ピーク値の抑制によって電気信号から静電気ノイズが除去される。2つの電気信号それぞれは、2つの導線Wa,Wbを伝播する。第1抑制器40a,40bそれぞれは、通信線接続体30から入力された差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。
抵抗41a,41b,42及びキャパシタ43は、終端回路として機能し、通信線接続体30側から入力された差動信号の反射を抑制する。
キャパシタ44a,44bそれぞれは、通信線接続体30側から入力された差動信号を構成する2つの電気信号の直流成分を除去する。キャパシタ44a,44bは、直流成分が除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号をコモンモードチョークコイル45に出力する。
コモンモードチョークコイル45は、キャパシタ44a,44bが出力した差動信号からコモンモードノイズを除去し、コモンモードノイズを除去した差動信号を変換部32側に出力する。
第2抑制器46a,46bそれぞれは、サプレッサ、バリスタ、キャパシタ、ツェナーダイオード又はダイオードクランプ回路等を含む。第2抑制器46a,46bそれぞれは、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である2つの電気信号のピーク値を抑制する。これにより、2つの電気信号からノイズが除去される。除去されるノイズは、例えば、静電気ノイズである。2つの電気信号それぞれは、2つの導線Wa,Wbを伝播する。第2抑制器46a,46bそれぞれは、コモンモードチョークコイル45から入力された差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。ピーク値が抑制された2つの電気信号を構成する差動信号は、変換部32に入力される。
前述したように、変換部32は、通信線Lcを介して差動信号を送信する。この場合、第2抑制器46a,46bそれぞれは、変換部32から入力された差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。これにより、2つの電気信号からノイズが除去される。ピーク値が抑制された2つの電気信号を構成する差動信号は、コモンモードチョークコイル45に入力される。コモンモードチョークコイル45は、変換部32側から入力された差動信号からコモンモードノイズを除去し、コモンモードノイズを除去した差動信号を通信線接続体30側に出力する。
キャパシタ44a,44bそれぞれは、変換部32側から入力された差動信号を構成する2つの電気信号の直流成分を除去する。キャパシタ44a,44bは、直流成分が除去された2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を通信線接続体30側に出力する。第1抑制器40a,40bそれぞれは、キャパシタ44a,44bが出力した差動信号を構成する2つの電気信号のピーク値を抑制する。これにより、2つの電気信号からノイズが除去される。ピーク値が抑制された2つの電気信号を構成する差動信号は、通信線接続体30を介してECU14に出力される。
以上のように、信号処理回路31は、第1サブ導体Gs1の電位を基準電位として、2つの電気信号からノイズを除去する。信号処理回路31は、第2サブ導体Gs2の電位を基準電位として2つの電気信号からノイズを除去する。
前述したように、中継器11は第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2を有する。従って、第1サブ導体Gs1にノイズが入ったことによって、第1サブ導体Gs1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。同様に、第2サブ導体Gs2にノイズが入ったことによって、第2サブ導体Gs2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1サブ導体Gs1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。第1サブ導体Gs1に入力されたノイズは、第1メイン導体Gm1及び電源コネクタ20を介して中継装置10の外部に出力される。 なお、信号処理回路31は、2つの第2抑制器46a,46bが設けられていない構成であってもよい。
<中継器11の配置>
図4は中継装置10及び中継器11の平面図である。図4では、バスコネクタ21の数が2である例が示されている。前述したように、バスコネクタ21の数は、1又は3以上であってもよい。
図4に示すように、中継装置10は、更に、メイン基板Bmを有する。メイン基板Bmの内部には、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2が配置されている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれは板状をなす。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、中継装置10の前後方向に並べられている。第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2それぞれの主面はメイン基板Bmの主面と対向している。板の主面は、幅が広い面であり、端面とは異なる。
メイン基板Bmの主面には、中継器11、電源コネクタ20、2つのバスコネクタ21、コモンモードチョークコイル22、電源回路23及び通信回路24が配置されている。前述したように、電源コネクタ20は第1メイン導体Gm1に接続されている。電源回路23は第2メイン導体Gm2に接続されている。中継器11、コモンモードチョークコイル22及び通信回路24それぞれは、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2の両方に接続されている。第1メイン導体Gm1又は第2メイン導体Gm2への接続は、例えば、メイン基板Bmにおいてスルーホールを設けることによって実現される。
<中継器11の外観>
図5は中継器11の外観の説明図である。図5には、中継器11の前面、後面及び側面が示されている。中継器11は、一面が開放された箱体35を有する。箱体35は、中空の直方体状をなす。箱体35の前面には、開口35hが設けられている。
箱体35の下面から、下側(箱体35の外側)に2つの第1突出部36a及び2つの第2突出部36bが突出している。2つの第1突出部36aは左右方向に並んでいる。2つの第2突出部36bも左右方向に並んでいる。第1突出部36a及び第2突出部36bそれぞれは、前側及び後側に配置されている。図4の上側は、中継器11の前側に相当する。箱体35には、通信線接続体30が開口35hから挿入されている。
図6は中継器11の断面図である。図5及び図6に示すように、通信線接続体30は、一面が開放された中空の直方体状をなす。図5に示すように、通信線接続体30の前面には、開口30hが設けられている。例えば、複数の通信線Lcを含むケーブルを通信線接続体30の開口30hに挿入する。これにより、複数の通信線Lcが通信線接続体30に接続される。図6に示すように、通信線接続体30の後面が、箱体35の開口35hを塞いでいる。メイン基板Bmには、上下方向に貫通する複数の貫通孔25が設けられている。中継器11の第1突出部36a及び第2突出部36bそれぞれは、メイン基板Bmの貫通孔25に挿入される。
その後、第1突出部36a及び第2突出部36bそれぞれは、半田によってメイン基板Bmに接続される。これにより、箱体35はメイン基板Bmに固定される。箱体35及び第1突出部36aは導電性を有する。第1突出部36aは、例えば、半田によって、メイン基板Bmの内部に配置されている第1メイン導体Gm1に導通する。
<中継器11の内部>
図7は、中継器11の箱体35に収容されている複数の部材の説明図である。図7では、箱体35から取り出した複数の部材を平面上に配置した状態が示されている。図6及び図7に示すように、中継器11の箱体35には、矩形状をなす第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2が収容されている。図6に示すように、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2は間隔を隔てて配置されている。第1サブ基板Bs1の主面は第2サブ基板Bs2の主面と対向している。
図6及び図7に示すように、第1サブ基板Bs1の前側の端面は通信線接続体30の後面に接続している。中継器11では、第1サブ基板Bs1の後側の端面と、第2サブ基板Bs2の前側の端面とは、可撓性を有する矩形状の基板接続体47によって接続されている。基板接続体47は、複数回曲げられている。基板接続体47は、例えばFPC(Flexible Printed Circuit)である。第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2それぞれでは、絶縁板の主面に複数の導電パターンが配置されている。基板接続体47は、第1サブ基板Bs1の導電パターンを第2サブ基板Bs2の導電パターンに導通させる。
第1サブ基板Bs1の主面には、2つの第1抑制器40a,40bを構成する複数の回路素子と、3つの抵抗41a,41b,42と、3つのキャパシタ43,44a,44bと、コモンモードチョークコイル45とが配置されている。これらの回路素子は、第1回路素子として機能する。図6及び図7では、コモンモードチョークコイル45のみを記載している。第2サブ基板Bs2の主面には、2つの第2抑制器46a,46b、変換部32及び中継部33を構成する複数の回路素子が配置されている。これらの回路素子は第2回路素子として機能する。図6及び図7では、第2回路素子の記載を省略している。
第1サブ基板Bs1の内部には第1サブ導体Gs1が配置されている。第2サブ基板Bs2の内部には第2サブ導体Gs2が配置されている。第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2それぞれは、第1導体及び第2導体として機能する。第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2それぞれは、第1基板及び第2基板として機能する。
箱体35は、図示しない導体を介して、第1サブ導体Gs1に導通している。前述したように、第1突出部36aは箱体35から突出している。従って、第1突出部36aは箱体35に導通している。結果、第1突出部36aは箱体35を介して第1サブ導体Gs1に導通している。前述したように、中継器11の箱体35をメイン基板Bmに半田によって固定した場合、第1突出部36aは第1メイン導体Gm1に導通する。従って、第1サブ導体Gs1は、箱体35及び第1突出部36aを介して第1メイン導体Gm1と導通する。第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1は1つの導体として扱われる。
なお、箱体35は、第2サブ導体Gs2から離れている。箱体35は、導体を介して直接に第2メイン導体Gm2に導通していない。
図8は中継器11の他の断面図である。中継器11の装置接続体34は、導電性を有する導電棒34pを有する。導電棒34pは第2の導電棒として機能する。導電棒34pは、所謂リードピンである。図7及び図8に示すように、第2サブ基板Bs2の後側には、導電棒34pが挿入される挿入孔48が設けられている。挿入孔48は第2の挿入孔として機能する。挿入孔48は、上下方向に貫通している。図7に示すように、複数の挿入孔48は左右方向に並んでいる。図7の例では、6つの挿入孔48が設けられている。図7では、図面の煩雑化を防ぐため、1つの挿入孔48のみに符号を付している。
箱体35の下面には、上下方向に貫通する貫通孔35iが設けられている。中継装置10のメイン基板Bmの主面には、導電棒34pが挿入される挿入孔26が設けられている。導電棒34pは貫通孔35iを通っている。この状態で、導電棒34pは、2つの挿入孔26,48に挿入されている。挿入孔26内において、導電棒34pは半田によってメイン基板Bmに接続されている。挿入孔48内において、導電棒34pは半田によって第2サブ基板Bs2に接続されている。従って、装置接続体34の導電棒34pは第2サブ基板Bs2と中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。導電棒34pは、半田によって、メイン基板Bm及び第2サブ基板Bs2に設けられている導電パターンに導通する。
貫通孔35i内では、導電棒34p及び箱体35間が絶縁体で埋められている。箱体35は、導電棒34pから離されており、導電棒34pに導通していない。
装置接続体34は、少なくとも3つの導電棒34pを有する。図2に示すように、1つ目の導電棒34pは、中継装置10の通信回路24と、中継器11の中継部33とを接続する。2つ目の導電棒34pは、中継装置10の電源回路23と、中継器11の変換部32及び中継部33とを接続する。従って、装置接続体34の導電棒34pを介して、電源回路23から変換部32及び中継部33に電力が供給される。3つ目の導電棒34pは、中継装置10の第2メイン導体Gm2と、中継器11の第2サブ導体Gs2とを接続する。従って、第2メイン導体Gm2は第2サブ導体Gs2に導通する。このため、第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2は1つの導体として扱われる。
<中継器11の効果>
中継器11では、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2は可撓性を有する基板接続体47によって接続されているので、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の配置に関する自由度が高い。従って、中継器11の設置面の面積が縮小されるように、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2を配置することができる。具体的には、第1サブ基板Bs1の一面を第2サブ基板Bs2の一面に対向させることによって、中継器11の設置面の面積が縮小されている。中継器11の設置面の面積が縮小されているので、中継装置10及び中継器11を備える通信装置の設置面の面積も縮小されている。
(実施形態2)
実施形態1において、中継器11の装置接続体34の構成は、導電棒34pを有する構成に限定されない。
以下では、実施形態2について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の内部>
図9は、実施形態2における中継器11の断面図である。実施形態2において、中継器11の装置接続体34は直方体状をなす。装置接続体34の上面は、第2サブ基板Bs2の下面に設置されている。箱体35の下面には、上下方向に貫通する貫通孔35jが設けられている。装置接続体34は、貫通孔35jに挿入され、箱体35の外側に露出している。装置接続体34の下面には、上側に凹む凹部が設けられている。
中継装置10では、メイン基板Bmの上側の主面に、装置接続体34に接続される直方体状の接続具27が設置されている。接続具27の上面には、上側に突出する突部が設けられている。接続具27の突部は装置接続体34の凹部に挿入される。これにより、装置接続体34は接続具27に接続される。
装置接続体34は第2サブ基板Bs2に設けられている導電パターンと導通している。接続具27はメイン基板Bmに設けられている導電パターンと導通している。従って、装置接続体34を接続具27に接続することによって、装置接続体34は、第2サブ基板Bs2と中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。中継装置10の電源回路23は、装置接続体34を介して、変換部32及び中継部33に電力を供給する。
実施形態2における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
(実施形態3)
実施形態2において、装置接続体34の形状は直方体状に限定されない。
以下では、実施形態3について、実施形態2と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態2と共通している。このため、実施形態2と共通する構成部には、実施形態2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の内部>
図10は、実施形態3における中継器11の箱体35に収容されている複数の部材の説明図である。図11は中継器11の断面図である。図10及び図11に示すように、中継器11では、第2サブ基板Bs2の後側の端面から、板状の装置接続体34が後側に突出している。装置接続体34はエッジコネクタである。図10に示すように、装置接続体34の主面には複数の導電パターンが配置されている。
実施形態3においては、箱体35の後面に貫通孔35jが設けられている。貫通孔35jは左右方向に貫通している。装置接続体34は、貫通孔35jに挿入され、箱体35の後側に露出している。
接続具27では、装置接続体34が挿入される挿入部と、中継装置10のメイン基板Bmの主面に設置される設置部とが接続線によって接続されている。挿入部の一面には、内側に凹む凹部が設けられている。装置接続体34は、接続具27が有する挿入部の凹部に差込まれる。これにより、装置接続体34は接続具27に接続される。
装置接続体34は第2サブ基板Bs2に設けられている導電パターンと導通している。接続具27はメイン基板Bmに設けられている導電パターンと導通している。従って、装置接続体34を接続具27に接続することによって、装置接続体34は、第2サブ基板Bs2と中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。中継装置10の電源回路23は、装置接続体34を介して、変換部32及び中継部33に電力を供給する。
実施形態3における中継器11及び通信装置は、実施形態2と同様の効果を奏する。
(実施形態4)
実施形態4において、装置接続体34はエッジコネクタに限定されない。
以下では、実施形態4について、実施形態3と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態3と共通している。このため、実施形態3と共通する構成部には、実施形態3と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の内部>
図12は、実施形態4における中継器11の断面図である。図12に示すように、中継器11では、第2サブ基板Bs2の後側の端面から、板状の装置接続体34が後側に突出している。装置接続体34は可撓性を有する。装置接続体34は例えばFPCである。装置接続体34の一方の端部は第2サブ基板Bs2に設置されている。実施形態5において、装置接続体34は、貫通孔35jに挿入され、箱体35の後側に露出している。装置接続体34の他方の端部には板状の端子が接続されている。
中継装置10では、メイン基板Bmの上側の主面に、装置接続体34に接続される直方体状の接続具27が設置されている。接続具27の上面には、下側に凹む凹部が設けられている。装置接続体34の端子を接続具27の凹部に差込む。これにより、装置接続体34は接続具27に接続される。装置接続体34は可撓性を有するので、接続具27及び装置接続体34の接続を容易に実現することができる。
装置接続体34は第2サブ基板Bs2に設けられている導電パターンと導通している。接続具27はメイン基板Bmに設けられている導電パターンと導通している。従って、装置接続体34を接続具27に接続することによって、装置接続体34は、第2サブ基板Bs2と中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。中継装置10の電源回路23は、装置接続体34を介して、変換部32及び中継部33に電力を供給する。
実施形態4における中継器11及び通信装置は、実施形態3と同様の効果を奏する。
(実施形態5)
実施形態2において、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の配置は、第1サブ基板Bs1の主面を第2サブ基板Bs2の主面に対向させる配置に限定されない。
以下では、実施形態5について、実施形態2と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態2と共通している。このため、実施形態2と共通する構成部には、実施形態2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の内部>
図13は、実施形態5における中継器11の断面図である。実施形態5では、通信線接続体30の前面によって、箱体35の開口35hが塞がっている。実施形態2と同様に、通信線接続体30の前面には開口30hが設けられている。通信線接続体30の後面には、第1サブ基板Bs1の一方の主面が設置されている。第1サブ基板Bs1の他方の主面に複数の回路素子(第1回路素子)が配置されている。
第2サブ基板Bs2は、実施形態2と同様に、上側及び下側それぞれに2つの主面が位置するように配置されている。第2サブ基板Bs2の上側の主面には、複数の回路素子(第2回路素子)が配置されている。従って、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の主面は垂直をなしている。
ここで、「垂直」は実質的な垂直を意味する。従って、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の主面がなす角度は90度に限定されない。90度からのずれが設計上の誤差範囲である場合も、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の主面は垂直をなす。
実施形態5では、基板接続体47は、第1サブ基板Bs1の上側の端面と、第2サブ基板Bs2の前側の端面とを接続している。
<中継器11の効果>
実施形態5における中継器11は、実施形態2における中継器11が奏する効果の中で、第1サブ基板Bs1の一面を第2サブ基板Bs2の一面に対向させることによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。実施形態5における中継器11では、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の主面が垂直をなすように、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2を配置することによって、中継器11の設置面が縮小されている。
(実施形態6)
実施形態5において、装置接続体34の構成は、実施形態4の構成と同様であってもよい。
以下では、実施形態6について、実施形態5と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態5と共通している。このため、実施形態5と共通する構成部には、実施形態5と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図14は、実施形態6における中継器11の断面図である。装置接続体34は、実施形態4と同様に、板状をなし、可撓性を有する。装置接続体34は、第2サブ基板Bs2の後側の端面から後側に突出している。装置接続体34は例えばFPCである。装置接続体34の一方の端部は第2サブ基板Bs2に設置されている。実施形態5において、装置接続体34は、貫通孔35jに挿入され、箱体35の後側に露出している。装置接続体34の他方の端部には、板状の端子が接続されている。
中継装置10における接続具27は実施形態4と同様に構成されている。装置接続体34の板部を接続具27の凹部に差込む。これにより、装置接続体34は接続具27に接続される。装置接続体34は可撓性を有するので、接続具27及び装置接続体34の接続を容易に実現することができる。
装置接続体34は第2サブ基板Bs2に設けられている導電パターンと導通している。接続具27はメイン基板Bmに設けられている導電パターンと導通している。従って、装置接続体34を接続具27に接続することによって、装置接続体34は、第2サブ基板Bs2と中継装置10のメイン基板Bmとを接続する。中継装置10の電源回路23は、装置接続体34を介して、変換部32及び中継部33に電力を供給する。
実施形態6における中継器11及び通信装置は、実施形態5と同様の効果を奏する。
なお、実施形態6において、装置接続体34の構成は、実施形態1と同様に、導電棒34pを有する構成であってもよい。また、装置接続体34は、実施形態3と同様にエッジコネクタであってもよい。この場合、接続具27は実施形態3と同様に構成される。
(実施形態7)
実施形態1において、中継装置10の第1メイン導体Gm1と中継器11の第1サブ導体Gs1との導通は、箱体35及び第1突出部36aによって実現されている。しかしながら、第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1の導通は他の方法で実現されてもよい。
以下では、実施形態7について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図15は、実施形態7における中継器11の箱体35に収容されている複数の部材の説明図である。図16は、中継器11の断面図である。図15では、図7と同様に、1つの挿入孔48のみに符号を付している。図15及び図16に示すように、第1サブ基板Bs1の前側には、上下方向に貫通する挿入孔49が設けられている。実施形態7では、図16に示すように、中継器11は、導電性を有する導電棒37を有する。導電棒37は、所謂リードピンである。挿入孔49には、導電棒37が挿入される。
箱体35の下面には、上下方向に貫通する貫通孔35kが設けられている。中継装置10のメイン基板Bmの主面には、導電棒37が挿入される挿入孔28が設けられている。導電棒37は貫通孔35kを通っている。この状態で、導電棒37は、2つの挿入孔28,49に挿入されている。挿入孔28内において、導電棒37は半田によってメイン基板Bmに接続されている。導電棒37は、例えば半田によって、メイン基板Bmに設けられている第1メイン導体Gm1に導通している。
挿入孔49内において、導電棒37は半田によって第1サブ基板Bs1に接続されている。導電棒37は、例えば半田によって、第1サブ基板Bs1に設けられている第1サブ導体Gs1に導通している。以上のように、実施形態7では、導電棒37によって、第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1は導通している。
実施形態7における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
実施形態7では、第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1の導通は、箱体35及び第1突出部36aによって実現されなくてもよい。このため、箱体35は絶縁体であってもよい。従って、箱体35は、例えば、樹脂製であってもよい。
実施形態2~6における中継器11では、実施形態7と同様に、導電棒37を用いて、第1メイン導体Gm1及び第1サブ導体Gs1の導通が実現されてもよい。ここで、実施形態5,6の構成では、導電棒37はL字状をなす。
(実施形態8)
実施形態4において、通信線接続体30は、一面が開放された中空の直方体状に限定されない。
以下では、実施形態8について、実施形態4と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態4と共通している。このため、実施形態4と共通する構成部には、実施形態4と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の内部>
図17は、実施形態8における中継器11の箱体35に収容されている複数の部材の説明図である。図18は中継器11の断面図である。図17及び図18に示すように、中継器11では、第1サブ基板Bs1の前側の端面から、板状の通信線接続体30が前側に突出している。通信線接続体30はエッジコネクタである。図17に示すように、通信線接続体30の主面には、複数の導電パターンが配置されている。
図18に示すように、通信線接続体30は、箱体35の開口35hに挿入され、箱体35の前側に露出している。例えば、複数の通信線Lcはケーブル内に収容される。ケーブルは凹部が設けられている。ケーブルの凹部に通信線接続体30を差込む。これにより、通信線接続体30は複数の通信線Lcに接続される。
実施形態8における中継器11及び通信装置は、実施形態4と同様の効果を奏する。
実施形態1~3,5~7における中継器11において、通信線接続体30は、実施形態4と同様に、エッジコネクタであってもよい。第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2の主面が垂直をなしている場合、通信線接続体30は、第1サブ基板Bs1の前側の主面から前側に突出する。
(実施形態9)
実施形態1では、半田によって、中継器11の箱体35を中継装置10のメイン基板Bmの主面に固定させる。しかしながら、箱体35を固定する方法は、半田を用いた方法に限定されない。
以下では、実施形態9について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の外観>
図19は、実施形態9における中継器11の前面図である。実施形態9における中継器11は、2つの第1突出部36aの代わりに、2つの第1突出部38を有する。図19に示すように、一方の第1突出部38は、箱体35の左面から左側に突出している。他方の第1突出部38は、箱体35の右面から右側に突出している。第1突出部38には、上下方向に貫通する貫通孔38hが設けられている。
中継装置10のメイン基板Bmの上側の主面には、2つのネジ孔29が設けられている。2つの貫通孔38hそれぞれには、2つのネジ50が通される。この状態で、2つのネジ50それぞれは2つのネジ孔29に挿入される。その後、2つのネジ50を締める。2つのネジ50を締めることによって、箱体35はメイン基板Bmの主面に固定される。箱体35が固定された場合、ネジ50の頭頂部は第1突出部38に接触する。
ネジ50及び第1突出部38それぞれは導電性を有する。実施形態1の説明で述べたように、箱体35は、導電性を有し、第1サブ導体Gs1に導通している。箱体35に第1突出部38に設けられているので、箱体35は第1突出部38に導通している。このため、第1突出部38は、箱体35を介して第1サブ導体Gs1に導通している。箱体35が固定された場合、第1突出部38はネジ50に接触しているので、ネジ50は第1突出部38に導通する。ネジ50は、メイン基板Bm内において第1メイン導体Gm1に導通する。結果、第1サブ導体Gs1は、箱体35、第1突出部38及びネジ50を介して、第1メイン導体Gm1に導通する。
実施形態9における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
なお、実施形態9において、第2突出部36bの代わりに、第1突出部38と同様に構成されている第2突出部を用いてもよい。この場合も、ネジを第2突出部の貫通孔に通し、ネジをメイン基板Bmのネジ孔に挿入する。その後、ネジを締める。
また、実施形態2~8における中継器11は、実施形態9と同様に、第1突出部36aの代わりに第1突出部38を有してもよい。この場合も、実施形態9と同様に、ネジ50を用いて箱体35がメイン基板Bmの上面に固定される。
(実施形態10)
実施形態1において、第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2の導通を実現する方法は、導電棒34pを用いた方法に限定されない。
以下では、実施形態10について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の外観>
図20は、実施形態10における中継器11の側面図である。図20に示すように、箱体35は、第1導電部分35a、第2導電部分35b及び連結部分35cを有する。第1導電部分35a及び第2導電部分35bそれぞれは前側及び後側に配置されている。連結部分35cは、第1導電部分35aと第2導電部分35bとを連結している。実施形態10において、箱体35の形状は実施形態1と同様である。
第1導電部分35a及び第2導電部分35bは導電性を有する。連結部分35cは絶縁性を有する。第1導電部分35aは、連結部分35cによって、第2導電部分35bから離されている。第1導電部分35aの下面から、下側に2つの第1突出部36aが突出している。第2導電部分35bの下面から、下側に2つの第2突出部36bが突出している。第2突出部36bは、第1突出部36aと同様に導電性を有する。
箱体35の第1導電部分35aは、図示しない導体を介して、第1サブ導体Gs1に導通している。第1突出部36aは第1導電部分35aに導通している。箱体35を中継装置10のメイン基板Bmに半田によって固定した場合、第1突出部36aは第1メイン導体Gm1に導通する。従って、第1サブ導体Gs1は、第1導電部分35a及び第1突出部36aを介して第1メイン導体Gm1と導通する。
同様に、箱体35の第2導電部分35bは、図示しない導体を介して、第2サブ導体Gs2に導通している。第2突出部36bは第2導電部分35bに導通している。箱体35を中継装置10のメイン基板Bmに半田によって固定した場合、第2突出部36bは第2メイン導体Gm2に導通する。従って、第2サブ導体Gs2は、第2導電部分35b及び第2突出部36bを介して第2メイン導体Gm2と導通する。
以上のように、第1突出部36a及び第2突出部36bそれぞれを第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2に導通させることができる。
なお、実施形態10における中継器11では、第2メイン導体Gm2と第2サブ導体Gs2とを接続する導電棒34pは不要である。
実施形態10における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。 なお、実施形態2~9において、箱体35は実施形態10と同様に構成されてもよい。ここで、実施形態2~8においては、第1突出部36a及び第2突出部36bそれぞれは、実施形態1と同様に設けられている。実施形態9では、第1突出部38は第1導電部分35aから突出する。実施形態9の第2突出部は、導電性を有し、第2導電部分35bから突出する。この場合、第2突出部の貫通孔には、導電性のネジが通される。第2サブ導体Gs2は、第2導電部分35b、第2突出部及びネジを介して第2メイン導体Gm2と導通する。
(実施形態11)
実施形態1では、第2インダクタ22b又は抵抗が、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続している。しかしながら、第2インダクタ22b及び抵抗とは異なる部材が第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を接続してもよい。
以下では、実施形態11について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図21は中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態11における中継装置10は、実施形態1における中継装置10が有する構成部の中で、コモンモードチョークコイル22を除く他の構成部を有する。実施形態11における中継装置10は、更に、第2の導線60を有する。
電源回路23は電源コネクタ20に直接に接続されている。第2の導線60の一端は、電源コネクタ20及び第1メイン導体Gm1に接続されている。第2の導線60の他端は、第2メイン導体Gm2に接続されている。このように、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は第2の導線60によって接続されている。
電流は、直流電源12の正極から、電源回路23、第2メイン導体Gm2及び第2の導線60の順に流れ、直流電源12の負極に戻る。直流電源12は、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧を電源回路23に印加する。電源回路23は、直流電源12から印加された電圧を、5V又は3.3V等の一定電圧に降圧する。電源回路23は、降圧を行うことによって生成した一定電圧を、実施形態1と同様に中継器11及び通信回路24に印加する。これにより、中継器11及び通信回路24に電力が供給される。一定電圧の基準電位は、第2メイン導体Gm2の電位である。実施形態1と同様に、中継器11の第1サブ導体Gs1に入ったノイズは、第1メイン導体Gm1及び電源コネクタ20を介して中継装置10の外部に出力される。
図22は第2の導線60の配置の説明図である。図22に示すように、メイン基板Bmの主面に第2の導線60が配置されている。第2の導線60の一端は、第1メイン導体Gm1の上側に位置し、第1メイン導体Gm1の1点に接続されている。第2の導線60の他端は、第2メイン導体Gm2の上側に位置し、第2メイン導体Gm2の1点に接続されている。
第2の導線60は抵抗成分を有する。第2の導線60の形状は線状であるため、第2の導線60の断面積は小さい。従って、第2の導線60の抵抗成分の抵抗値は大きい。従って、ノイズは第2の導線60を通過しにくい。第1メイン導体Gm1にノイズが入ったことによって、第1メイン導体Gm1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2メイン導体Gm2にノイズが入ったことによって、第2メイン導体Gm2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
実施形態11における通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。実施形態1の説明で述べたように、通信装置は中継装置10及び中継器11を備える。
なお、中継器11の構成は実施形態1の構成に限定されない。実施形態11の中継器11は、実施形態2~10の中継器11の1つと同様に構成されてもよい。
(実施形態12)
実施形態1では、直流電源12の負極は、電源コネクタ20を介して第1メイン導体Gm1に接続されている。しかしながら、直流電源12の負極は第1メイン導体Gm1に接続されていなくてもよい。
以下では、実施形態12について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図23は、実施形態12における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態12における中継装置10は、実施形態1における中継装置10が有する構成部の中で、コモンモードチョークコイル22を除く他の構成部を有する。実施形態12における中継装置10は、更に、接続部品61を有する。
電源回路23は電源コネクタ20に直接に接続されている。電源コネクタ20は、更に、第2メイン導体Gm2に接続されている。電源コネクタ20は第1メイン導体Gm1に接続されていない。接続部品61は、インダクタ、抵抗又は導線等である。導線は抵抗成分を有する。接続部品61の一端は第1メイン導体Gm1に接続されている。接続部品61の他端は第2メイン導体Gm2に接続されている。従って、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は接続部品61によって接続されている。
前述したように、接続部品61は、インダクタ、抵抗又は導線等である。従って、実施形態1,11と同様に、第1メイン導体Gm1にノイズが入ったことによって、第1メイン導体Gm1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧又は電気信号に与える影響は小さい。同様に、第2メイン導体Gm2にノイズが入ったことによって、第2メイン導体Gm2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1メイン導体Gm1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
図24は接続部品61の配置の説明図である。図24に示すように、メイン基板Bmの主面に接続部品61が配置されている。接続部品61の一端は、第1メイン導体Gm1の上側に位置し、第1メイン導体Gm1の1点に接続されている。接続部品61の他端は、第2メイン導体Gm2の上側に位置し、第2メイン導体Gm2の1点に接続されている。
図23に示すように、中継装置10では、電源コネクタ20に第1メイン導体Gm1を接続しない。従って、電源コネクタ20の近傍に第1メイン導体Gm1を配置する必要はない。従って、図24に示すように、第1メイン導体Gm1として、主面の面積が小さい板状の導体を用いることができる。第1メイン導体Gm1として、主面の面積が小さい板状の導体を用いた場合、第2メイン導体Gm2として、主面の面積が大きい板状の導体を用いることができる。この場合、第2メイン導体Gm2の抵抗値が小さいため、第2メイン導体Gm2の電位は安定している。
実施形態12における通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
なお、中継器11の構成は実施形態1の構成に限定されない。実施形態12の中継器11は、実施形態2~10の中継器11の1つと同様に構成されてもよい。
(実施形態13)
実施の形態1では、中継器11の第1サブ導体Gs1は中継装置10の第1メイン導体Gm1に接続されている。しかしながら、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に接続されていなくてもよい。
以下では、実施形態13について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の構成>
図25は実施形態13における基板接続体47の部分断面図である。図25では、基板接続体47、第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2平面上に配置した状態が示されている。箱体35内では、基板接続体47は複数回曲げられている。実施形態1の説明で述べたように、中継器11は、可撓性を有する矩形状の基板接続体47を有する。基板接続体47は、第1サブ導体Gs1の1つの端面と、第2サブ導体Gs2の1つの端面とを接続する。基板接続体47の一方の端部は第1サブ基板Bs1に埋め込まれている。基板接続体47の他方の端部は第2サブ基板Bs2に埋め込まれている。
図26は、図25のA-A線における基板接続体47の断面図である。図26では、ECU14の数が3である例が示されている。ECU14の数が3である場合、中継器11内では、3つの通信線Lcが配置されている。各通信線Lcは、差動信号が伝播する2つの導線Wa,Wbを含む。各通信線Lcに含まれる2つの導線Wa,Wbは基板接続体47内を通過している。
基板接続体47では、各通信線Lcに含まれる2つの導線Wa,Wbは、絶縁体47i内に埋め込まれている。左右方向に沿って、導線Wa,Wbは交互に配置されている。導線Wa,Wbは間隔を隔てて配置されている。絶縁体47i内には、矩形板状の接続導体47gが埋め込まれている。各通信線Lcに含まれる2つの導線Wa,Wbの下側に接続導体47gが配置されている。各通信線Lcに含まれる2つの導線Wa,Wbそれぞれは、共通の接続導体47gの上側の主面と間隔を隔てて対向している。実施の形態1の説明で述べたように、板に関して、主面は、幅が広い面であり、端面とは異なる。
図27は中継器11の要部構成を示すブロック図である。図28は信号処理回路31の回路図である。図27及び図28に示すように、基板接続体47が有する接続導体47gの一方の端部は、第1サブ導体Gs1に接続され、第1サブ導体Gs1と導通している。基板接続体47では、接続導体47gを配置することによって、各通信線Lcに含まれる2つの導線Wa,Wbそれぞれの特性インピーダンスが100Ω又は120Ω等の一定値に調整されている。実施形態1の説明で述べたように、導線Wa,Wbそれぞれを介して電気信号が伝播する。
中継器11は導体接続素子70を有する。導体接続素子70は、インダクタ、抵抗又は導線等である。導線は抵抗成分を有する。導体接続素子70は、接続導体47gの他方の端部と、第2サブ導体Gs2とを接続する。前述したように、接続導体47gの一方の端部は第1サブ導体Gs1に接続されている。従って、導体接続素子70は第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。
図29は導体接続素子70の配置の説明図である。図29に示すように、接続導体47gの一方の端部は第1サブ基板Bs1内に位置する。接続導体47gの他方の端部は第2サブ基板Bs2内に位置する。導体接続素子70は、第1サブ基板Bs1の主面に配置されている。導体接続素子70の一端は、第1サブ導体Gs1の上側に位置する。導体接続素子70の一端は、例えばスルーホールを用いて第1サブ導体Gs1に接続されている。導体接続素子70の他端は、接続導体47gの上側に位置する。導体接続素子70の他端は、例えば、スルーホールを用いて接続導体47gに接続されている。
実施形態13では、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に導通していない。実施形態1では、第1サブ導体Gs1は、箱体35及び第1突出部37aを介して第1メイン導体Gm1に導通している。実施形態13では、第1例として、箱体35及び第1突出部37aの両方又は一方が絶縁性を有している。第2例として、第1突出部37a及び第1メイン導体Gm1の接続が実現されていない。
導体接続素子70は第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。このため、第1サブ導体Gs1にノイズが入ったことによって、第1サブ導体Gs1の電位が変動した場合であっても、基準電位が第2サブ導体Gs2の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。同様に、第2サブ導体Gs2にノイズが入ったことによって、第2サブ導体Gs2の電位が変動した場合であっても、基準電位が第1サブ導体Gs1の電位である電圧又は信号に与える影響は小さい。
実施形態13における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
なお、実施形態13では、基板接続体47が有する接続導体47gの他方の端部は、第2サブ導体Gs2に接続され、第2サブ導体Gs2と導通してもよい。この場合、接続導体47gの一方の端部は、第1サブ導体Gs1と導通していない。接続導体47gの他方の端部が第2サブ導体Gs2と導通している場合、導体接続素子70は、接続導体47gの一方の端部と、第1サブ導体Gs1とを接続する。導体接続素子70は第1サブ導体Gs1及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。
また、実施形態13では、実施形態1と同様に、第1サブ導体Gs1は第1メイン導体Gm1に導通していてもよい。中継器11の装置接続体34は、実施形態2,6の一方と同様に構成されてもよい。装置接続体34の形状は、実施形態3,4の一方と同様の形状であってもよい。第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2は、実施形態5と同様に配置されてもよい。第1サブ導体Gs1を第1メイン導体Gm1に導通させる場合、第1メイン導体Gm1と第1サブ導体Gs1との導通は実施形態7と同様に実現されてもよい。
通信線接続体30の形状は、実施形態8と同様の形状であってもよい。中継器11の箱体35は、実施形態9と同様に、中継装置10のメイン基板Bmの主面に固定されてもよい。第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2の導通は実施形態10と同様に実現されてもよい。実施形態11と同様に、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、導線で接続されてもよい。この場合、中継装置10ではコモンモードチョークコイル22は用いられない。実施形態12と同様に、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は接続部品61によって接続されてもよい。
(実施形態14)
実施形態13では中継装置10は第1メイン導体Gm1を有していなくてもよい。
以下では、実施形態14について、実施形態13と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態13と共通している。このため、実施形態13と共通する構成部には、実施形態13と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図30は、実施形態14における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態14における中継装置10は、実施形態13における中継装置10が有する構成部の中でコモンモードチョークコイル22及び第1メイン導体Gm1を除く他の構成部を有する。
電源回路23は電源コネクタ20に直接に接続されている。電源コネクタ20は、更に、第2メイン導体Gm2に接続されている。中継装置10では、第1メイン導体Gm1が設けられていないため、電源コネクタ20及び通信回路24は第1メイン導体Gm1に接続されていない。
実施形態14では、通信回路24は、第1メイン導体Gm1の電位を基準電位とした電気信号の処理を実行することはない。従って、通信回路24は、通信バスLbを介して差動信号を受信した場合、受信した差動信号を、基準電位が第2メイン導体Gm2の電位である電圧信号に変換する。通信回路24は、変換した電圧信号に含まれるデータを取得する。
図31は、第2メイン導体Gm2の配置の説明図である。中継装置10では第1メイン導体Gm1が設けられていないので、図31に示すように、第2メイン導体Gm2として、主面の面積が大きい板状の導体を用いることができる。この場合、第2メイン導体Gm2の抵抗値が小さいため、第2メイン導体Gm2の電位は安定している。
実施形態14における中継器11は、実施形態13における中継器11が奏する効果の中で、第1メイン導体Gm1を第1サブ導体Gs1に接続することによって得られる接続効果を除く他の効果を同様に奏する。実施形態14における通信装置は、実施形態13における通信装置が奏する効果の中で、接続効果と、コモンモードチョークコイル22が奏する効果とを除く他の効果を同様に奏する。
(実施形態15)
実施形態1では、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は電気的に接続されてもよい。
以下では、実施形態15について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継器11の構成>
図32は、実施形態15における中継器11の要部構成を示すブロック図である。図33は、信号処理回路31の回路図である。実施形態15における中継器11が有する基板接続体47は、実施形態13と同様に構成されている(図25及び図26参照)。従って、基板接続体47内を、通信線Lcに含まれる導線Wa,Wbは基板接続体47内を通っている。基板接続体47が有する接続導体47gの一方の端部は、第1サブ導体Gs1に接続され、第1サブ導体Gs1と導通している。
中継器11は、電気的な接続を実現する電気接続素子80を更に有する。電気接続素子80はインダクタ、抵抗、キャパシタ又は導線等である。導線は抵抗成分を有する。電気接続素子80は、交流電圧が伝播する回路素子であれば問題はない。電気接続素子80の一端は、接続導体47gの他方の端部に接続されている。電気接続素子80の他端は第2サブ導体Gs2に接続されている。このように、電気接続素子80は、接続導体47g及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。
図34は電気接続素子80の配置の説明図である。図34に示すように、接続導体47gの一方の端部は第1サブ基板Bs1内に位置する。接続導体47gの他方の端部は第2サブ基板Bs2内に位置する。電気接続素子80は、第1サブ基板Bs1の主面に配置されている。電気接続素子80の一端は、第1サブ導体Gs1の上側に位置する。電気接続素子80の一端は、例えばスルーホールを用いて第1サブ導体Gs1に接続されている。電気接続素子80の他端は、接続導体47gの上側に位置する。電気接続素子80の他端は、例えば、スルーホールを用いて接続導体47gに接続されている。
接続導体47gが第2サブ導体Gs2と絶縁されている場合において、接続導体47gの前後方向の長さが長いとき、接続導体47gは、空気中を伝播する電磁波を電流に変換するアンテナとして作用する可能性がある。変換された電流は、第1サブ導体Gs1の電位を変動させる。結果、変換された電流はノイズとして作用する。実施形態15における中継器11では、電気接続素子80が接続導体47g及び第2サブ導体Gs2間に接続されている。このため、接続導体47gはアンテナとして作用することが防止される。
実施形態15における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
なお、基板接続体47の接続導体47gは、第2サブ導体Gs2に接続され、第2サブ導体Gs2と導通していてもよい。この場合、電気接続素子80は、第1サブ導体Gs1及び接続導体47g間に接続される。
接続導体47gが第1サブ導体Gs1と絶縁されている場合において、接続導体47gの前後方向の長さが長いとき、接続導体47gは、空気中を伝播する電磁波を電流に変換するアンテナとして作用する可能性がある。変換された電流は、第2サブ導体Gs2の電位を変動させる。結果、変換された電流はノイズとして作用する。電気接続素子80が第1サブ導体Gs1及び接続導体47g間に接続されているので、接続導体47gはアンテナとして作用することが防止される。
また、実施形態15では、中継器11の装置接続体34は、実施形態2,6の一方と同様に構成されてもよい。装置接続体34の形状は、実施形態3,4の一方と同様の形状であってもよい。第1サブ基板Bs1及び第2サブ基板Bs2は、実施形態5と同様に配置されてもよい。第1サブ導体Gs1を第1メイン導体Gm1に導通させる場合、第1メイン導体Gm1と第1サブ導体Gs1との導通は実施形態7と同様に実現されてもよい。
通信線接続体30の形状は、実施形態8と同様の形状であってもよい。中継器11の箱体35は、実施形態9と同様に、中継装置10のメイン基板Bmの主面に固定されてもよい。第2メイン導体Gm2及び第2サブ導体Gs2の導通は実施形態10と同様に実現されてもよい。実施形態11と同様に、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は、導線で接続されてもよい。この場合、中継装置10ではコモンモードチョークコイル22は用いられない。実施形態12と同様に、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2は接続部品61によって接続されてもよい。
(実施形態16)
実施形態1において、中継器11が接続される装置は中継装置10に限定されない。
以下では、実施形態16について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成は実施形態1と共通している。このため、実施形態1と共通する構成部には、実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<通信システム1の構成>
図35は、実施形態11における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。実施形態1,16を比較した場合、中継器11に接続される装置が異なる。実施形態16における通信システム1は、中継装置10の代わりに電源装置15を備える。直流電源12は電源装置15に電力を供給する。電源装置15は中継器11に電力を供給する。実施形態11では、中継器11には、複数のECU14が接続されている。中継器11は、実施形態1と同様に、2つのECU14間の通信を中継する。
<電源装置15の構成>
電源装置15の構成は、実施形態1における中継装置10において、一又は複数のバスコネクタ21及び通信回路24を除いた構成である。図35では、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を第2インダクタ22bが接続している例が示されている。実施形態1の説明で述べたように、第1メイン導体Gm1及び第2メイン導体Gm2を抵抗が接続してもよい。
<中継器11の効果>
実施形態11における中継器11及び通信装置は、実施形態1と同様の効果を奏する。
なお、中継器11は、実施形態2~15のいずれか1つと同様に構成されてもよい。
中継器11が実施形態11~14それぞれと同様に構成されている場合、電源装置15の構成は、実施形態11~14それぞれにおける中継装置10において、一又は複数のバスコネクタ21及び通信回路24を除いた構成である。
<変形例>
実施形態1~16において、ECU14の代わりに、他の通信装置、例えば、カメラが用いられてもよい。ECU14と、ECU14とは異なる通信装置とが中継器11に接続されてもよい。実施形態1~10それぞれにおける通信システム1は、更に、実施形態11における中継器11、複数の通信装置(ECU14)及び電源装置15を備えてもよい。この場合、例えば、2つの中継器11が通信線Lcによって接続される。共通の直流電源12は中継装置10及び電源装置15に電力を供給する。実施形態1~11において、第1メイン導体Gm1は、装置接続体34を介して第1サブ導体Gs1に接続されてもよい。装置接続体34が複数の導電棒34pを有する構成では、1つの導電棒34pを介して、第1メイン導体Gm1は第1サブ導体Gs1に接続される。
実施形態1~4,7~16における中継器11において、第1サブ基板Bs1の両方の主面に回路素子が配置されてもよい。実施形態1~16における中継器11において、第2サブ基板Bs2の両方の主面に回路素子が配置されてもよい。実施形態1~16において、第1突出部36aの数又は第1突出部38の数は、2に限定されず、1又は3以上であってもよい。また、実施形態1~16において、第2突出部36bの数、又は、第1突出部38と同様に構成されている第2突出部の数は、2に限定されず、1又は3以上であってもよい。
実施形態1~16における中継器11において、第1サブ導体Gs1が配置されている場所は、第1サブ基板Bs1の内部に限定されず、第1サブ基板Bs1の主面又は端面であってもよい。同様に、第2サブ導体Gs2が配置されている場所は、第2サブ基板Bs2の内部に限定されず、第2サブ基板Bs2の主面又は端面であってもよい。第1メイン導体Gm1が配置されている場所は、第1メイン基板Bm1の内部に限定されず、第1メイン基板Bm1の主面又は端面であってもよい。同様に、第2メイン導体Gm2が配置されている場所は、第2メイン基板Bm2の内部に限定されず、第2メイン基板Bm2の主面又は端面であってもよい。
実施形態1~16において、中継器11に接続される通信線Lcは、通信バスであってもよい。この場合、通信線Lcに複数のECU14が接続される。通信線Lcを介した通信は、例えば、通信バスLbを介した通信と同様に行われる。通信線Lcを介した通信は、例えば、CANの通信プロトコルに従った通信である。
実施形態1~16で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
開示された実施形態1~16はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 通信システム
10 中継装置(電源装置)
11 中継器(通信器)
12 直流電源
13,14 ECU
15 電源装置
20 電源コネクタ
21 バスコネクタ
22,45 コモンモードチョークコイル
22a,45a 第1インダクタ
22b,45b 第2インダクタ
23 電源回路
24 通信回路
25,35i,35j,35k,38h 貫通孔
26,28,49 挿入孔
27 接続具
29 ネジ孔
30 通信線接続体
30h,35h 開口
31 信号処理回路(ノイズ除去回路)
32 変換部
33 中継部
34 装置接続体
34p 導電棒(第2の導電棒)
35 箱体
35a 第1導電部分
35b 第2導電部分
35c 連結部分
36a,38 第1突出部
36b 第2突出部
37 導電棒
40a,40b 第1抑制器
41a,41b,42 抵抗
43,44a,44b キャパシタ
46a,46b 第2抑制器
47 基板接続体
47g 接続導体
47i 絶縁体
48 挿入孔(第2の挿入孔)
50 ネジ
60 第2の導線
61 接続部品
70 導体接続素子
80 電気接続素子
Bm メイン基板
Bs1 第1サブ基板(第1基板)
Bs2 第2サブ基板(第2基板)
Gm1 第1メイン導体(第1電源導体)
Gm2 第2メイン導体(第2電源導体)
Gs1 第1サブ導体(第1導体)
Gs2 第2サブ導体(第2導体)
Lb 通信バス
Lc 通信線
M 車両
Wa,Wb 導線

Claims (20)

  1. 2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器であって、
    第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、
    前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する変換部と、
    前記第1導体が配置されている第1基板と、
    前記第2導体が配置されている第2基板と、
    可撓性を有し、前記第1基板及び第2基板を接続する基板接続体と
    を備える通信器。
  2. 前記差動信号は、イーサネットの通信プロトコルに準拠した通信の信号、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が用いられる通信の信号、又は、USB(Universal Serial Bus)に準拠した通信の信号である
    請求項1に記載の通信器。
  3. 前記第1導体及び第2導体間に接続される導体接続素子を備え、
    前記導体接続素子はインダクタ、抵抗又は導線である
    請求項1又は請求項2に記載の通信器。
  4. 前記第1基板の一面に第1回路素子が配置されており、
    前記第2基板の一面に第2回路素子が配置されており、
    前記第1回路素子が配置されている前記第1基板の一面は、前記第2回路素子が配置されている前記第2基板の一面と対向している
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信器。
  5. 前記第1基板の一面に第1回路素子が配置されており、
    前記第2基板の一面に第2回路素子が配置されており、
    前記第1回路素子が配置されている前記第1基板の一面と、前記第2回路素子が配置されている前記第2基板の一面とは垂直をなす
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信器。
  6. 導電性を有し、前記第1基板及び第2基板を収容する箱体と、
    前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる突出部と
    を備え、
    前記突出部は、導電性を有し、前記箱体を介して前記第1導体に導通している
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の通信器。
  7. 前記突出部には、導電性を有するネジが通される貫通孔が設けられており、
    前記ネジを締めることによって前記箱体は固定され、
    前記箱体が固定された場合、前記ネジは前記突出部に導通する
    請求項6に記載の通信器。
  8. 導電性を有し、前記箱体から外側に突出しており、前記箱体の固定に用いられる第2の突出部を備え、
    前記箱体は、
    導電性を有し、前記第1導体と導通している第1導電部分と、
    導電性を有し、前記第2導体と導通している第2導電部分と、
    絶縁性を有し、前記第1導電部分及び第2導電部分を連結する連結部分と
    を有し、
    前記突出部は前記第1導電部分から突出しており、
    前記第2の突出部は前記第2導電部分から突出している
    請求項6又は請求項7に記載の通信器。
  9. 導電性を有する導電棒を備え、
    前記第1基板には、前記導電棒が挿入される挿入孔が設けられ、
    前記導電棒は、前記挿入孔に挿入され、前記第1導体に導通する
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の通信器。
  10. 前記第2基板及び外部装置を接続する装置接続体を備え、
    前記装置接続体を介して前記変換部に電力が供給される
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の通信器。
  11. 前記装置接続体は、導電性を有する第2の導電棒を有し、
    前記第2基板には、前記第2の導電棒が挿入される第2の挿入孔が設けられている
    請求項10に記載の通信器。
  12. 前記装置接続体は、エッジコネクタであり、前記第2基板から突出している
    請求項10に記載の通信器。
  13. 前記装置接続体は、板状をなし、可撓性を有し、
    前記装置接続体の端部は、前記第2基板に設置されている
    請求項10に記載の通信器。
  14. 2つの導線を含む通信線が接続される通信線接続体を備え、
    前記差動信号は、前記通信線及び通信線接続体を介して、前記ノイズ除去回路に入力される
    請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の通信器。
  15. 前記通信線接続体は、エッジコネクタであり、前記第1基板から突出している
    請求項14に記載の通信器。
  16. 2つの導線それぞれを伝播する2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を受信する通信器と、
    前記通信器に電力を供給する電源装置と
    を備え、
    前記通信器は、
    第1導体の電位を基準電位として、前記2つの電気信号からノイズを除去するノイズ除去回路と、
    前記ノイズ除去回路がノイズを除去した2つの電気信号の電圧差によって表される差動信号を、基準電位が第2導体の電位である電圧によって表される電圧信号に変換する変換部と、
    前記第1導体が配置されている第1基板と、
    前記第2導体が配置されている第2基板と、
    可撓性を有し、前記第1基板及び第2基板を接続する基板接続体と、
    前記第2基板及び電源装置を接続する装置接続体と
    を有し、
    前記電源装置は、前記装置接続体を介して前記変換部に電力を供給する
    通信装置。
  17. 前記電源装置は第1電源導体及び第2電源導体を有し、
    前記第1電源導体及び第2電源導体それぞれは、前記第1導体及び第2導体に導通し、 前記第1電源導体及び第2電源導体は、インダクタ又は抵抗によって接続されている
    請求項16に記載の通信装置。
  18. 前記電源装置は第1電源導体及び第2電源導体を有し、
    前記第1電源導体及び第2電源導体それぞれは、前記第1導体及び第2導体に導通し、
    前記第1電源導体及び第2電源導体は、第2の導線によって接続されている
    請求項16に記載の通信装置。
  19. 電気的な接続を実現する電気接続素子を備え、
    前記2つの導線は前記基板接続体内を通過しており、
    前記基板接続体は、前記第1導体又は第2導体に導通する接続導体を有し、
    前記電気接続素子は、前記接続導体及び第2導体間、又は、前記第1導体及び接続導体間に接続される
    請求項17又は請求項18に記載の通信装置。
  20. 前記通信器は、前記変換部が変換した電圧信号に含まれるデータを、前記装置接続体を介して前記電源装置に送信する
    請求項16から請求項19のいずれか1項に記載の通信装置。
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