JP2022155269A - 電源管理システム、燃料電池装置及び充放電装置 - Google Patents

電源管理システム、燃料電池装置及び充放電装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2022155269000001
【課題】施設での金銭的損失を考慮して電源装置への指令が行われる電源管理システムを提供する。
【解決手段】電源管理システムであって、管理装置30は、複数の電源装置10に対して、電源装置10の出力電力を定める出力制御指令を送信する指令送信処理を行うことができ、電源装置10は、管理装置30から出力制御指令を受け取った場合、出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標とし、管理装置30は、指令送信処理において、複数の電源装置10のうち、制御対象期間に出力制御指令に応じて動作した場合の金銭的損失が大きくなり難い施設20に設けられる電源装置10に対して出力制御指令を優先して送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の施設のそれぞれに設置されて電力を出力可能な電源装置と、複数の電源装置との間で施設の外部の遠隔地から通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システム、その電源管理システムで用いられる電源装置としての燃料電池装置及び充放電装置に関する。
電力系統には、従来から有る大規模な発電所だけでなく、住宅や事業所などの施設に設置された発電装置や充放電装置等の電源装置も接続されている。また、施設に設置された電力負荷装置も電力系統に接続されている。そして、電源装置及び電力負荷装置を用いて施設の受電点電力を増減させることで、電力系統での電力の需給バランス調整に貢献することができる。近年では、バーチャルパワープラント(VPP:Virtual Power Plant)という概念の下で、需要家の施設に設置された上述のような電源装置及び電力負荷装置などの需要家側エネルギーリソースの動作を制御することで、発電所と同等の機能を提供することが試みられている。尚、施設の受電点電力という場合、電力系統から施設への受電電力及び施設から電力系統への逆潮流電力の両方が含まれる。
特許文献1(特開2019-58007号公報)には、複数の施設のそれぞれに設置される電源装置と、複数の前記電源装置との間で通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムが記載されている。そして、管理装置が、予め各電源装置に対して設定されている優先順位に基づいて、各電源装置に出力指令を割り振る例が記載されている。
特開2019-58007号公報
電源装置の出力電力を増減させることで施設の受電点電力を増減させる場合、施設の電力負荷装置の負荷電力が電源装置の出力電力よりも大きくなると、電力系統からの買電が発生する。ところが、特許文献1では、各電源装置に出力指令を割り振る場合に各電源装置が設けられている施設での負荷電力が考慮されていない。そのため、特許文献1に記載のように、予め設定されている優先順位に基づいて各電源装置に対して出力指令を割り振る手法では、各電源装置が設けられている施設において、電力系統からの買電が発生し、金銭的損失が大きくなる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、施設での金銭的損失を考慮して電源装置への指令が行われる電源管理システム、その電源管理システムで用いられる電源装置としての燃料電池装置及び充放電装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る電源管理システムの特徴構成は、複数の施設のそれぞれに設置されて電力を出力可能な電源装置と、複数の前記電源装置との間で前記施設の外部の遠隔地から通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムであって、
前記電源装置は、電力系統に連系される電源部を備え、
前記施設に設置される電力負荷装置は、当該施設に設置される前記電源装置及び前記電力系統の少なくとも一方から電力供給を受けるように構成され、
前記管理装置は、複数の前記電源装置に対して、前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を送信する指令送信処理を行い、
前記電源装置は、前記管理装置から前記出力制御指令を受け取った場合、前記出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、前記出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標として動作し、
前記管理装置は、前記指令送信処理において、複数の前記電源装置のうち、前記制御対象期間に前記出力制御指令に応じて動作した場合の金銭的損失が大きくなり難い前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信する点にある。
上記特徴構成によれば、制御対象期間に出力制御指令に応じて動作した場合の金銭的損失が大きくなり難い施設に設けられる電源装置に対して出力制御指令が優先して送信される電源管理システムを提供できる。
本発明に係る電源管理システムの別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される過剰電力が大きいほど、前記施設での前記金銭的損失が大きくなり難いと判定する点にある。
施設における電源装置の出力電力から電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される過剰電力が大きいほど、その施設では、電力系統からの買電を回避しながら電源装置の出力電力を低下させる余裕が大きくなる。
そこで本特徴構成では、その過剰電力が大きいほど、施設での金銭的損失が大きくなり難いと判定して、その施設に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信する。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力が大きいほど、前記施設での前記金銭的損失が大きくなり難いと判定する点にある。
電源装置の出力電力が大きいほど、即ち、出力電力が定格出力に近いほど、出力電力を低下させたとしても、効率的な運転が行われることで、金銭的損失が大きくなり難い。また、電源装置の出力電力が大きいほど、出力電力を低下させたとしても、その施設では、電力系統からの買電を回避しながら電源装置の出力電力を低下できる可能性が高い。
そこで本特徴構成では、電源装置の出力電力が大きいほど、施設での金銭的損失が大きくなり難いと判定して、その施設に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信する。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、当該出力制御指令が送信される複数の前記施設で、前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の指令後出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力がゼロ以上となり且つ前記指令後出力電力が他の前記電源装置と同じ又は近い値になるような出力低下幅を指令することを優先する点にある。
施設における電源装置の出力電力を出力制御指令に応じて低下させた後の指令後出力電力が大きいほど、即ち、指令後出力電力が定格出力に近いほど、その電源装置では効率的な運転が行われているため、金銭的損失が大きくなり難い。また、施設における電源装置の出力電力を出力制御指令に応じて低下させた後の指令後出力電力が大きいほど、その施設では、電力系統からの買電を回避しながら電源装置の出力電力を低下できる可能性が高い。
そこで本特徴構成では、施設における電源装置の出力電力を出力制御指令に応じて低下させた後の指令後出力電力が大きいほど、施設での金銭的損失が大きくなり難いと判定して、その施設に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信する。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の、前記施設における前記電源装置の指令後出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力がゼロ以上となる出力低下幅を指令することを優先する点にある。
上記特徴構成によれば、出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の過剰電力がゼロ以上となる出力低下幅を指令することを優先することで、その電源装置が設けられている施設では、電力系統からの買電を回避できる可能性が高くなる。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の、前記施設における前記電源装置の指令後出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力が、ゼロよりも大きい所定値以上となる出力低下幅を指令することを優先する点にある。
上記特徴構成によれば、出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の指令後過剰電力がゼロより大きい所定値以上となる出力低下幅を指令することを優先することで、その電源装置が設けられている施設では、電力系統からの買電を回避できる可能性が高くなる。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、複数の前記施設の全てにおいて前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の、前記指令後過剰電力がゼロ未満になる場合、複数の前記施設の全ての前記指令後過剰電力が互いに等しくなるような出力低下幅を指令する点にある。
上記特徴構成によれば、複数の施設の過剰電力がゼロ未満の値で互いに等しくなる、即ち、複数の施設での電力系統からの買電電力が互いに等しくなる。その結果、買電による各施設での金銭的損失が均等化される。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、複数の前記電源装置のうち、前記制御対象期間に前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を増加させた場合の金銭的利益が大きくなり易い前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信する点にある。
ここで、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される過剰電力が小さいほど、前記施設での前記金銭的利益が大きくなり易いと判定することができる。
また、前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力が小さいほど、前記施設での前記金銭的利益が大きくなり易いと判定することができる。
電源装置の出力電力を増加させると、その施設での電力系統からの買電を回避できることで、金銭的利益が大きくなる場合がある。また、電源装置の出力電力が大きいほど、即ち、出力電力が定格出力に近いほど、効率的な運転が行われることで、金銭的利益が大きくなる場合がある。
そこで本特徴構成では、電源装置の出力電力を増加させた場合の金銭的利益が大きくなり易い施設に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信する。
本発明に係る電源管理システムの更に別の特徴構成は、前記管理装置は、
前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、過去の所定期間に行った前記指令送信処理により生じた前記金銭的損失の累計が小さい前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信し、
前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、過去の前記所定期間に行った前記指令送信処理により生じた前記金銭的損失の累計が大きい前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信する点にある。
上記特徴構成によれば、複数の電源装置を、出力電力を低下又は増加させる出力制御指令に応じて動作させた場合の、複数の電源装置のそれぞれでの金銭的損失の累計が均等化される。
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池装置の特徴構成は、上記電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が燃料電池を備える点にある。
上記特徴構成によれば、施設での金銭的損失を考慮して電源装置への指令が行われる電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備える燃料電池装置を提供できる。
上記目的を達成するための本発明に係る充放電装置の特徴構成は、上記電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が充放電部を備える点にある。
上記特徴構成によれば、施設での金銭的損失を考慮して電源装置への指令が行われる電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備える充放電装置を提供できる。
施設と、管理装置と、アグリゲーションコーディネーターとの関係を示した図である。 施設の構成例を示す図である。 制御対象期間と非制御対象期間とを模式的に描いた図である。 指令送信処理により生じた1分当たりの追加運転コストを特定可能な曲線f(x)を示すグラフである。
図1は、燃料電池装置10及び電力負荷装置4が設けられる施設20と、管理装置30と、アグリゲーションコーディネーター40との関係を示した図である。図2は、施設20の構成例を示す図である。電源管理システムは、複数の施設20のそれぞれに設置されて電力を出力可能な燃料電池装置10と、複数の燃料電池装置10との間で施設20の外部の遠隔地から通信を行うことができる管理装置30とを備える。尚、図1に記載した管理装置30の数及び施設20の数は適宜変更可能である。
燃料電池装置10は、本発明の「電源装置」に対応する。
管理装置30は、リソースアグリゲーター等とも呼ばれ、VPP(Virtual Power Plant)サービス契約を締結した施設20に対して需要家側エネルギーリソースとしての燃料電池装置10及び電力負荷装置4への制御情報を伝達することで、その需要家側エネルギーリソースの制御を行う事業者である。アグリゲーションコーディネーター40は、各管理装置30が制御する電力量を束ね、電気の取引市場等において一般送配電事業者や小売電気事業者と電力取引を行う事業者である。
管理装置30は、複数の施設20から、燃料電池装置10の出力電力、電力負荷装置4の負荷電力、施設20での受電点電力などの電力情報を逐次収集して記憶している。尚、本実施形態で「電力負荷装置4の負荷電力」と記載する場合、施設20に設けられている全ての電力負荷装置4の合計の負荷電力のことを意味する。そして、管理装置30は、将来の所定の時間帯に各施設20から供出可能な電力を予測し、アグリゲーションコーディネーター40に伝達する。この供出可能電力は、施設20の受電点電力を上げる能力又は下げる能力といった調整余力である。尚、本実施形態において「受電点電力を上げる」という場合、電力系統1から電力線2への受電電力を増加させる、又は、電力線2から電力系統1への逆潮流電力を減少させることを意味し、「受電点電力を下げる」という場合、電力系統1から電力線2への受電電力を減少させる、又は、電力線2から電力系統1への逆潮流電力を増加させることを意味する。
例えば、施設20の受電点電力を上げるためには、燃料電池装置10の出力電力を下げること、及び、電力負荷装置4の負荷電力を上げることの少なくとも一方を行えばよいため、施設20の受電点電力を上げる場合の上げ側調整余力は、燃料電池装置10の出力電力を下げる余力がどの程度あるかを示し、電力負荷装置4の負荷電力を上げる余力がどの程度あるかを示す。また、施設20の受電点電力を下げるためには、燃料電池装置10の出力電力を上げること、及び、電力負荷装置4の負荷電力を下げることの少なくとも一方を行えばよいため、施設20の受電点電力を下げる場合の下げ側調整余力は、燃料電池装置10の出力電力を上げる余力がどの程度あるかを示し、電力負荷装置4の負荷電力を下げる余力がどの程度あるかを示す。
また、管理装置30は、自身が管理する複数の施設20におけるベースライン受電点電力を決定する。このベースライン受電点電力は、各施設20から調整力等(即ち、送配電事業者に提供する調整力及び小売事業者等に提供する供給力等を含む)を供出させない場合に予測される、各施設20の受電点電力の合計に相当する。
アグリゲーションコーディネーター40は、各管理装置30から受け取った供出可能電力を集計し、需給調整市場、卸電力市場、容量市場などの電力の取引市場への入札を行うなどして、一般送配電事業者や小売電気事業者と電力取引を行う。そして、アグリゲーションコーディネーター40は、取引を行った一般送配電事業者や小売電気事業者から、将来の所定の制御対象期間での調整力等の供出指令を受け取った場合、その供出指令で指定された調整力等を各管理装置30に対して分配して伝達する。
管理装置30は、アグリゲーションコーディネーター40から供出指令を受け取った場合、その供出指令で指定された調整力等を各施設20に対して分配して伝達する。その結果、各施設20では、将来の所定の制御対象期間において需要家側エネルギーリソースとしての燃料電池装置10及び電力負荷装置4の制御が行われることで、その制御が行われなかった場合と比較して、施設20の受電点電力が増減するという調整力等の供出が行われる。
施設20には、電源装置としての燃料電池装置10と、電力負荷装置4とが設けられている。燃料電池装置10及び電力負荷装置4は、電力系統1に連系される電力線2に接続される。電力線2には、施設20の受電点電力を測定する電力メーター3が設置されている。尚、図1及び図2には、電源装置としての燃料電池装置10が1台設置されている例を示しているが、電源装置の設置台数は適宜変更可能である。
電力メーター3で測定された受電点電力に関する情報は、ゲートウェイ5及びルーター6を介して管理装置30に伝達される。例えば、受電点電力に関する情報は、10秒毎などの所定のタイミングで管理装置30に伝達される。
電力負荷装置4は、例えば照明装置、空調装置などの様々な装置であり、施設20に設置される燃料電池装置10及び電力系統1の少なくとも一方から電力供給を受けることができる。
燃料電池装置10は、電力系統1に連系される電源部としての燃料電池部12と、燃料電池部12の発電電力を所定の電圧、周波数、位相に変換して電力線2に供給する電力変換部11と、燃料電池部12及び電力変換部11の動作を制御する燃料電池制御部13と、燃料電池装置10で取り扱われる情報を記憶する記憶部14とを備える。また、燃料電池装置10は、燃料電池部12の燃料ガスである水素を生成する燃料改質装置を備えていてもよい。
このように、電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備え、電源部が燃料電池部12を備える燃料電池装置10を実現できる。
燃料電池制御部13は、所定の上限出力電力と下限出力電力との間で、燃料電池装置10から電力線2への出力電力を調節できる。例えば、燃料電池制御部13は、燃料電池装置10の出力電力を上限出力電力に維持して連続運転させることができる。また、燃料電池制御部13は、燃料電池装置10の出力電力を、電力負荷装置4の負荷電力に追従させる運転を行わせることもできる。例えば、燃料電池制御部13は、電力計測部で計測される電力(即ち、電力系統1から供給される電力)がゼロ又はゼロに近い電力になるように燃料電池装置10の出力電力を調節することで、電力負荷装置4の負荷電力に追従させる運転を行わせることができる。
燃料電池制御部13は、電力変換部11から電力線2に供給する出力電力についての情報及び電力測定部8での測定電力についての情報を有しているため、電力負荷装置4の負荷電力(=出力電力+測定電力)を導出できる。尚、電力測定部8での測定電力の符号がプラスの場合は負荷電力が燃料電池装置10の出力電力よりも大きい状態であることを意味し、電力測定部8での測定電力の符号がマイナスの場合は燃料電池装置10の出力電力が負荷電力よりも大きい状態であることを意味する。
燃料電池装置10は、施設20の利用者が燃料電池装置10に対する指令を行う場合に操作するリモコン7と接続されている。そして、燃料電池装置10が有する出力電力についての情報及び負荷電力についての情報などは、リモコン7及びルーター6を介して管理装置30に伝達される。例えば、燃料電池装置10が有する出力電力についての情報及び負荷電力についての情報などは、1分毎などの所定のタイミングで管理装置30に伝達される。
上述したように、管理装置30は、複数の燃料電池装置10に対して、燃料電池装置10の出力電力を定める出力制御指令を送信する指令送信処理を行う。そして、燃料電池装置10は、管理装置30から出力制御指令を受け取った場合、出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標とする第1運転モードで動作し、制御対象期間から外れる非制御対象期間の間、第1運転モードとは別の第2運転モードで動作する。
第2運転モードは、複数の燃料電池装置10において予め設定されている運転モードである。或いは、管理装置30は、複数の燃料電池装置10に対して、第2運転モードを定める運転モード制御指令を送信でき、燃料電池装置10は、管理装置30から受け取った運転モード制御指令に従って第2運転モードを決定する。例えば、第2運転モードは、燃料電池装置10の出力電力を上限出力電力で維持する運転、燃料電池装置10の出力電力を電力負荷装置4の負荷電力に追従させる運転などである。
図3は、制御対象期間と非制御対象期間とを模式的に描いた図である。図3に示した例では、制御情報(出力制御指令)において、12時~15時の間が制御対象期間に指定されている。そのため、この燃料電池装置10は、12時~15時の制御対象期間は、第1運転モードで動作し、それ以外の非制御対象期間は、第2運転モードで動作する。
燃料電池装置10は、管理装置30から出力制御指令を受け取った場合、出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標とする。但し、燃料電池装置10の出力電力を増減させることで施設20の受電点電力を増減させる場合、施設20の電力負荷装置4の負荷電力が燃料電池装置10の出力電力よりも大きくなると、電力系統1からの買電が発生し、金銭的損失が大きくなる可能性がある。そのため、管理装置30は、指令送信処理において、複数の燃料電池装置10のうち、制御対象期間に出力制御指令に応じて動作した場合の金銭的損失が大きくなり難い施設20に設けられる燃料電池装置10に対して出力制御指令を優先して送信する。
以下に、管理装置30が、どの施設20での金銭的損失が大きくなり難いと判定して、どの電源装置に対して出力制御指令を送信するのかを決定する手法例について説明する。例えば、管理装置30は、指令送信処理において、電源装置の出力電力を低下させる出力制御指令を送信する場合、施設20における電源装置の出力電力から電力負荷装置4の負荷電力を減算して導出される過剰電力が大きいほど、施設20での金銭的損失が大きくなり難いと判定する。或いは、管理装置30は、指令送信処理において、電源装置の出力電力を低下させる出力制御指令を送信する場合、施設20における電源装置の出力電力が大きいほど、施設20での金銭的損失が大きくなり難いと判定する。尚、以下の説明では、管理装置30が、例えば燃料電池装置10で実現される5台の電源装置A,B,C,D,Eに対して出力制御指令を送信する場合を説明する。また、1台の電源装置が1つの施設20に設置されているとし、電源装置A,B,C,D,Eのそれぞれが、上限出力電力(0.7kW)と下限出力電力(0.05kW)との間で電力線2への出力電力を調節できるものとする。
〔判定手法例1〕
判定手法例1は、以下の表1及び表2に示すように、管理装置30が、指令送信処理において、電源装置の出力電力を低下させる出力制御指令を送信する場合、施設20における電源装置の出力電力から電力負荷装置4の負荷電力を減算して導出される過剰電力が大きいほど、施設20での金銭的損失が大きくなり難いと判定する場合である。
Figure 2022155269000002
過剰電力(=出力電力-負荷電力)が大きいほど、その施設20では、電力系統1からの買電を回避しながら電源装置の出力電力を低下させる余裕が大きくなる。つまり、表1に記載する下げ余力(買電なし)の範囲内で出力電力を低下させるならば、施設20での買電による金銭的負担は生じないため、金銭的損失は大きくなり難いと言える。そのため、表1の例では、管理装置30は、出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の過剰電力がゼロ以上となる出力低下幅を指令することを優先する。具体的には、管理装置30は、合計で0.2kWの出力電力低下を、過剰電力(=出力電力-負荷電力)がゼロ以上となる、即ち、買電電力を発生させずに出力電力をマイナス方向に変化させる下げ余力(買電なし)が存在している電源装置A,B,D,Eのうち、買電が発生しない範囲で、電源装置A及び電源装置Bに対して0.1kWずつ割り振っている。
Figure 2022155269000003
表1に示した場合と同様に、過剰電力(=出力電力-負荷電力)が大きいほど、その施設20では、電力系統1からの買電を回避しながら電源装置の出力電力を低下させる余裕が大きくなる。つまり、下げ余力(買電なし)の範囲内で出力電力を低下させるならば、施設20での買電による金銭的負担は生じないため、金銭的損失は大きくなり難いと言える。そのため、表2の例では、管理装置30は、合計で0.2kWの出力電力低下を、過剰電力(=出力電力-負荷電力)がゼロよりも大きい、即ち、買電電力を発生させずに出力電力をマイナス方向に変化させる下げ余力(買電なし)が存在している電源装置A,B,D,Eに対して均等に0.05kWずつ割り振っている。
〔判定手法例2〕
判定手法例2は、以下の表3に示すように、管理装置30が、指令送信処理において、出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の指令後過剰電力(=出力電力-負荷電力)がゼロよりも大きい所定値以上となる出力低下幅を指令することを優先する場合である。つまり、指令後過剰電力(=出力電力-負荷電力)が、ゼロよりも大きい所定値α以上になるような出力低下幅が指定される。
Figure 2022155269000004
出力電力を低下させた後の指令後過剰電力がゼロより大きい所定値以上となる出力低下幅を指令することを優先することで、その電源装置が設けられている施設20では、電力系統1からの買電を回避できる可能性が高くなる。
表3の場合、電源装置Bは、出力電力が0.45kWであり、負荷電力が0.25kWであるので、過剰電力(=出力電力-負荷電力=0.2kW)は、所定値α(=0.1kW)よりも0.1kWだけ大きい。それと比較して、電源装置A,D,Eの過剰電力は所定値αと同じである。そのため、電源装置Bに対しては、出力電力を低下させた後の指令後過剰電力(0.1kW)がゼロより大きい所定値α(=0.1kW)以上になるように、出力低下幅:0.1kWが優先して割り振られる。加えて、表3の例では、残りの出力低下幅:0.1kWが電源装置Aに対して割り振られる。
Figure 2022155269000005
表4の場合、電源装置Bは、出力電力が0.45kWであり、負荷電力が0.25kWであるので、過剰電力(=出力電力-負荷電力=0.2kW)は、所定値α(=0.1kW)よりも0.1kWだけ大きい。つまり、電源装置Bは、買電電力を発生させずに出力電力をマイナス方向に変化させる下げ余力(買電なし)を0.2kWを有しており、その値は所定値α(=0.1kW)よりも0.1kWだけ大きい。それと比較して、電源装置A,D,Eの過剰電力は所定値αと同じである。そのため、電源装置Bに対して、先ず、出力電力を低下させた後の指令後過剰電力(0.1kW)がゼロより大きい所定値α(=0.1kW)以上となるように、出力低下幅:0.1kWが優先して割り振られる。加えて、表4の例では、残りの出力低下幅:0.1kWが、過剰電力を有している電源装置A,B,D,Eに対して0.025kWずつ均等に割り振られる。その結果、電源装置Bに対して出力低下幅:0.125kWが割り振られ、電源装置A,D,Eのそれぞれに対して出力低下幅:0.025kWが割り振られる。
〔判定手法例3〕
判定手法例3は、以下の表5に示すように、管理装置30が、指令送信処理において、複数の施設20の全てにおいて出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の指令後過剰電力(=出力電力-負荷電力)がゼロ未満になる場合、複数の施設20の全ての指令後過剰電力が互いに等しくなるような出力低下幅を指令する場合である。
Figure 2022155269000006
表5に示すように、合計で0.8kWの出力電力低下が必要であるにも関わらず、買電電力を発生させずに出力電力をマイナス方向に変化させる下げ余力(買電なし)は、電源装置A,B,C,D,Eの合計で0.5kWである。そのため、複数の施設20の全てにおいて出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の指令後過剰電力はゼロ未満になる。つまり、少なくとも一つの施設20で買電電力が発生する。
この場合、管理装置30は、複数の施設20の全ての指令後過剰電力が互いに「-0.06kW」で等しくなるように、即ち、買電電力が0.06kWで等しくなるように出力低下幅を指令する。具体的には、電源装置Aに対して出力低下幅:0.16kWが割り振られ、電源装置Bに対して出力低下幅:0.26kWが割り振られ、電源装置Cに対して出力低下幅:0.06kWが割り振られ、電源装置Dに対して出力低下幅:0.16kWが割り振られ、電源装置Eに対して出力低下幅:0.16kWが割り振られる。
〔判定手法例4〕
判定手法例4は、以下の表6に示すように、管理装置30が、指令送信処理において、電源装置の出力電力を低下させる出力制御指令を送信する場合、出力制御指令が送信される複数の施設20で、出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を低下させた後の指令後出力電力から電力負荷装置4の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力がゼロ以上となり且つ指令後出力電力が他の電源装置と同じ又は近い値になるような出力低下幅を指令することを優先する場合である。例えば、燃料電池部12の場合、出力電力が大きいほど、即ち、出力電力が定格出力に近いほど、出力電力を低下させたとしても、効率的な運転が行われることで、金銭的損失が大きくなり難いと判定できる。また、出力電力が大きいほど、出力電力を低下させたとしても、その施設20では、電力系統1からの買電を回避しながら燃料電池装置10の出力電力を低下できる可能性が高い。
Figure 2022155269000007
表6に示すように、電源装置A,B,C,D,Eのうち、買電電力を発生させずに出力電力をマイナス方向に変化させる下げ余力(買電なし)が存在しているのは、電源装置A,B,D,Eである。つまり、電源装置Cは、下げ余力(買電なし)が存在しておらず、出力電力を低下させると、指令後過剰電力をゼロ以上にすることができないため、出力電力を低下させる出力制御指令は送信されない。その結果、電源装置Eに対して出力低下幅:0.1kWが割り振られ、電源装置Bに対して出力低下幅:0.125kWが割り振られ、電源装置Aに対して出力低下幅:0.075kWが割り振られる。この場合、出力制御指令に応じて低下させた後の電源装置の指令後出力電力に着目すると、出力低下幅が割り振られない電源装置C,Dを含めて、電源装置C(0.4kW)及び電源装置E(0.4kW)→電源装置A(0.325kW)及び電源装置B(0.325kW)→電源装置D(0.3kW)の順になっており、指令後過剰電力がゼロ以上で、指令後出力電力が大きく且つ他の電源装置と同じ又は近い値になるように設定されている。

尚、出力低下幅が割り振られない電源装置Dには過剰電力が存在しているが、元々の出力電力が0.3kWであり、他の電源装置A,B,Eの指令後出力電力よりも小さい。そのため、指令後出力電力が他の電源装置と同じ又は近い値になるような出力低下幅を指令することを優先するという観点から、電源装置Dには出力低下幅が割り振られない。
〔判定手法例5〕
判定手法例5は、以下の表7に示すように、管理装置30が、指令送信処理において、電源装置の出力電力を増加させる出力制御指令を送信する場合、複数の電源装置のうち、制御対象期間に出力制御指令に応じて電源装置の出力電力を増加させた場合の金銭的利益が大きくなり易い施設20に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信する場合である。
Figure 2022155269000008
燃料電池部12の場合、出力電力が大きくなるにつれて発電効率が高くなるため、出力電力が小さいほど、出力電力をプラス方向に変化させた場合の金銭的利益は大きくなり易いと言える。
表7に示す例では、電源装置A,B,C,D,Eの全てに、出力電力をプラス方向に変化させる上げ余力が存在している。それらを出力電力が小さい順、即ち、施設20での金銭的利益が大きくなり易い順に並べると、電源装置D→電源装置A,C→電源装置B→電源装置Eの順になる。その結果、電源装置A,B,C,D,Eの指令後出力電力がほぼ同じになるように、電源装置Aに対して出力上昇幅:0.0625kWが割り振られ、電源装置Bに対して出力上昇幅:0.0125kWが割り振られ、電源装置Cに対して出力上昇幅:0.0625kWが割り振られ、電源装置Dに対して出力上昇幅:0.1625kWが割り振られる。具体的には、指令後出力電力は、電源装置A,B,C,Dが0.4625kWとなり、電源装置Eが0.5kWというように、ほぼ同じになる。
Figure 2022155269000009
電源装置の出力電力を増加させることで施設20での電力系統1からの買電を回避できる可能性があるため、施設20における電源装置の出力電力から電力負荷装置4の負荷電力を減算して導出される過剰電力が小さいほど、施設20での金銭的利益が大きくなり易いと言える。
表8に示す例では、電源装置C,Eに買電が発生している。つまり、電源装置C,Eの過剰電力が小さい。そして、買電部分に着目すると、出力電力をプラス方向に変化させる上げ余力(買電部分)として、電源装置Cには0.1kW分の上げ余力があり、電源装置Eには0.2kW分の上げ余力がある。そして、出力電力をその分だけ増加させることでそれらの買電が無くなれば、金銭的利益が大きくなると言える。そのため、必要な出力上昇幅:0.4kWのうち、電源装置Cに対して出力上昇幅:0.1kWが優先して割り振られ、電源装置Eに対して出力上昇幅:0.2kWが優先して割り振られる。加えて、表8の例では、残りの出力上昇幅:0.1kWが全ての電源装置A,B,C,D,Eに対して0.02kWずつ均等に割り振られる。その結果、電源装置A,B,Dに対して出力上昇幅:0.02kWが割り振られ、電源装置Cに対して出力上昇幅:0.12kWが割り振られ、電源装置Eに対して出力上昇幅:0.22kWが割り振られる。
〔判定手法例6〕
判定手法例6は、以下の表9に示すように、管理装置30は、指令送信処理において電源装置の出力電力を低下させる出力制御指令を送信する場合、過去の所定期間に行った指令送信処理により生じた金銭的損失の累計が小さい施設20に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信し、指令送信処理において電源装置の出力電力を増加させる出力制御指令を送信する場合、過去の所定期間に行った指令送信処理により生じた金銭的損失の累計が大きい施設20に設けられる電源装置に対して出力制御指令を優先して送信する場合である。
例えば、過去の所定期間に行った指令送信処理により生じた、施設20での金銭的損失の累計は、追加運転コストの累計と買電コストの累計との和から導出できる。例えば、図4には、指令送信処理により生じた1分当たりの追加運転コストを特定可能な曲線f(x)を示している。この曲線f(x)によれば、燃料電池部12の場合に出力電力が大きくなるにつれて発電効率が高くなることに基づいて、指令後出力電力が小さくなるほど追加運転コストが高く導出される。例えば、指令後出力電力が電源装置としての燃料電池装置10の上限出力電力(即ち、定格出力電力)である700Wである場合、指令送信処理により生じた1分当たりの追加運転コストは0円として導出される。また、指令に応じて出力電力を変化させることで買電電力が発生した場合、その買電電力量の料金が買電コストとして導出される。
Figure 2022155269000010
表9に示す例では、過去の所定期間に行った指令送信処理により生じた光熱費上昇累計額(即ち、金銭的損失)は、電源装置Aが350円であり、電源装置Bが400円であり、電源装置Cが450円であり、電源装置Dが280円であり、電源装置Eが500円である。そのため、金銭的損失の累計が大きい施設20の電源装置は、大きい方から順に、電源装置E→電源装置C→電源装置B→電源装置A→電源装置Dとなる。その結果、管理装置30は、合計で0.3kWの出力電力上昇を、電源装置Eの出力上昇幅:0.2kWと、電源装置Cの出力上昇幅:0.1kWとに割り振る。
Figure 2022155269000011
表10に示す例では、過去の所定期間に行った指令送信処理により生じた光熱費上昇累計額(即ち、金銭的損失)は、電源装置Aが350円であり、電源装置Bが400円であり、電源装置Cが450円であり、電源装置Dが280円であり、電源装置Eが500円である。そのため、金銭的損失の累計が小さい施設20の電源装置は、小さい方から順に、電源装置D→電源装置A→電源装置B→電源装置C→電源装置Eとなる。その結果、管理装置30は、合計で0.3kWの出力電力低下を、電源装置A,B,Dのそれぞれによる出力低下幅:0.1kWに割り振る。
以上のように、判定手法例6のような割り振りを行うことで、複数の電源装置を、出力電力を低下又は増加させる出力制御指令に応じて動作させた場合の、複数の電源装置のそれぞれでの金銭的損失の累計が均等化される。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、本発明の電源管理システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、電源装置が備える電源部が燃料電池部12を備える例を説明したが、電源部は電力を出力できる他の装置であってもよい。例えば、電源部が、蓄電池などの充放電部を備える装置であってもよい。その場合、電源管理システムで用いられる電源装置の機能を備え、電源部が充放電部を備える充放電装置が実現される。
或いは、電源部は、エンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備える装置などであってもよい。
<2>
上記実施形態では、出力電力、負荷電力、受電点電力、制御対象期間の長さなどについて具体的な数値を例示して説明したが、それらの数値は例示目的で記載したものであり、適宜変更可能である。
<3>
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
本発明は、施設での金銭的損失を考慮して電源装置への指令が行われる電源管理システムに利用できる。
1 電力系統
2 電力線
3 電力メーター
4 電力負荷装置
5 ゲートウェイ
6 ルーター
7 リモコン
8 電力測定部
10 燃料電池装置(電源装置)
11 電力変換部
12 燃料電池部(電源部)
13 燃料電池制御部
14 記憶部
20 施設
30 管理装置
40 アグリゲーションコーディネーター

Claims (13)

  1. 複数の施設のそれぞれに設置されて電力を出力可能な電源装置と、複数の前記電源装置との間で前記施設の外部の遠隔地から通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムであって、
    前記電源装置は、電力系統に連系される電源部を備え、
    前記施設に設置される電力負荷装置は、当該施設に設置される前記電源装置及び前記電力系統の少なくとも一方から電力供給を受けるように構成され、
    前記管理装置は、複数の前記電源装置に対して、前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を送信する指令送信処理を行い、
    前記電源装置は、前記管理装置から前記出力制御指令を受け取った場合、前記出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、前記出力制御指令に基づいて定まる出力電力の供給を目標として動作し、
    前記管理装置は、前記指令送信処理において、複数の前記電源装置のうち、前記制御対象期間に前記出力制御指令に応じて動作した場合の金銭的損失が大きくなり難い前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信する電源管理システム。
  2. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される過剰電力が大きいほど、前記施設での前記金銭的損失が大きくなり難いと判定する請求項1に記載の電源管理システム。
  3. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力が大きいほど、前記施設での前記金銭的損失が大きくなり難いと判定する請求項1に記載の電源管理システム。
  4. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、当該出力制御指令が送信される複数の前記施設で、前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の指令後出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力がゼロ以上となり且つ前記指令後出力電力が他の前記電源装置と同じ又は近い値になるような出力低下幅を指令することを優先する請求項1~3の何れか一項に記載の電源管理システム。
  5. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の、前記施設における前記電源装置の指令後出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力がゼロ以上となる出力低下幅を指令することを優先する請求項1~3の何れか一項に記載の電源管理システム。
  6. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の、前記施設における前記電源装置の指令後出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される指令後過剰電力が、ゼロよりも大きい所定値以上となる出力低下幅を指令することを優先する請求項1~3の何れか一項に記載の電源管理システム。
  7. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、複数の前記施設の全てにおいて前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を低下させた後の、前記指令後過剰電力がゼロ未満になる場合、複数の前記施設の全ての前記指令後過剰電力が互いに等しくなるような出力低下幅を指令する請求項4~6の何れか一項に記載の電源管理システム。
  8. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、複数の前記電源装置のうち、前記制御対象期間に前記出力制御指令に応じて前記電源装置の出力電力を増加させた場合の金銭的利益が大きくなり易い前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信する請求項1~7の何れか一項に記載の電源管理システム。
  9. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力から前記電力負荷装置の負荷電力を減算して導出される過剰電力が小さいほど、前記施設での前記金銭的利益が大きくなり易いと判定する請求項8に記載の電源管理システム。
  10. 前記管理装置は、前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、前記施設における前記電源装置の出力電力が小さいほど、前記施設での前記金銭的利益が大きくなり易いと判定する請求項8に記載の電源管理システム。
  11. 前記管理装置は、
    前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を低下させる前記出力制御指令を送信する場合、過去の所定期間に行った前記指令送信処理により生じた前記金銭的損失の累計が小さい前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信し、
    前記指令送信処理において、前記電源装置の出力電力を増加させる前記出力制御指令を送信する場合、過去の前記所定期間に行った前記指令送信処理により生じた前記金銭的損失の累計が大きい前記施設に設けられる前記電源装置に対して前記出力制御指令を優先して送信する請求項1に記載の電源管理システム。
  12. 請求項1~11の何れか一項に記載の電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が燃料電池を備える燃料電池装置。
  13. 請求項1~11の何れか一項に記載の電源管理システムで用いられる前記電源装置の機能を備え、前記電源部が充放電部を備える充放電装置。
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