JP2022153295A - セルロース製品用熱硬化性組成物及びセルロース製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度及び色相に優れるセルロース製品が得られ、かつ遊離アルデヒド類の含有量が低減されたセルロース製品用熱硬化性組成物を提供する。【解決手段】レゾール型フェノール樹脂と、アミンとを含み、前記アミンの含有量が、前記レゾール型フェノール樹脂の固形分100質量部に対し、0.1~40質量部である、セルロース製品用熱硬化性組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、セルロース製品用熱硬化性組成物及びセルロース製品に関する。
従来、レゾール型フェノール樹脂を紙等のセルロース布紙に含浸した含浸物は、半導体基板等の積層板、化粧板、フィルタ、摺動部材等の各種の成形物の製造に用いられる。一例を挙げると、メラミン樹脂含浸紙を表面層に、レゾール型フェノール樹脂含浸紙をコア層に用い、これらを積層し、加熱加圧成形してメラミン樹脂化粧板が製造される。他の例を挙げると、レゾール型フェノール樹脂含浸紙にプリーツ加工を施し、硬化させてフィルタが製造される。
レゾール型フェノール樹脂は、木質ボードや合板、集成材の製造において木材同士を接着するバインダーとしても用いられる。
レゾール型フェノール樹脂は、木質ボードや合板、集成材の製造において木材同士を接着するバインダーとしても用いられる。
しかし、レゾール型フェノール樹脂は一般に、黄褐色~赤褐色を呈し、熱硬化させると濃色化して濃黄褐色~濃赤褐色となる。このことが成形物の外観に悪影響を及ぼすことがある。例えばメラミン樹脂化粧板の場合、コア層のレゾール型フェノール樹脂含浸紙の色が化粧板表面に透けて色むらや全体の色変化を生じる問題がある。
このような問題に対し、特許文献1には、表面層のメラミン樹脂含浸紙に二酸化チタンを配合する方法が提案されている。特許文献2には、メラミン樹脂含浸紙とレゾール型フェノール樹脂含浸紙との間に尿素樹脂含浸紙を配設する方法が提案されている。
特許文献3には、レゾール型フェノール樹脂に特定の糖を特定の割合で配合した木質ボード用バインダー組成物が提案されている。かかるバインダー組成物によれば、木質ボードの常態強度、耐湿強度、耐水性が向上し、淡色化も可能とされている。
しかし、特許文献1や特許文献2の方法は、製造工程が増え煩雑となる。そのため、レゾール型フェノール樹脂含浸紙そのものの色相を改善することが望ましい。しかし、特許文献1~2では、レゾール型フェノール樹脂含浸紙そのものの色相を改善することについては検討されていない。
また、レゾール型フェノール樹脂には通常、遊離アルデヒド類が含まれており、レゾール型フェノール樹脂を用いた含浸紙やバインダー組成物にも遊離アルデヒド類が含まれる。そのため、これらの含浸紙やバインダー組成物を用いて製品を製造する過程で遊離アルデヒド類が揮散し有害な臭気が発生する問題がある。特許文献1~3では、この問題について検討されていない。
また、レゾール型フェノール樹脂には通常、遊離アルデヒド類が含まれており、レゾール型フェノール樹脂を用いた含浸紙やバインダー組成物にも遊離アルデヒド類が含まれる。そのため、これらの含浸紙やバインダー組成物を用いて製品を製造する過程で遊離アルデヒド類が揮散し有害な臭気が発生する問題がある。特許文献1~3では、この問題について検討されていない。
本発明は、強度及び色相に優れるセルロース製品が得られ、かつ遊離アルデヒド類の含有量が低減されたセルロース製品用熱硬化性組成物及びこれを用いたセルロース製品を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]レゾール型フェノール樹脂と、アミンとを含み、
前記アミンの含有量が、前記レゾール型フェノール樹脂の固形分100質量部に対し、0.1~40質量部である、セルロース製品用熱硬化性組成物。
[2]前記レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量が200~20000である、前記[1]のセルロース製品用熱硬化性組成物。
[3]セルロース材料と、前記セルロース材料に付着した前記[1]又は[2]のセルロース製品用熱硬化性組成物の硬化物とを含む、セルロース製品。
[4]前記セルロース材料がセルロース布紙である、前記[3]のセルロース製品。
[5]前記セルロース材料が木材である、前記[3]のセルロース製品。
[1]レゾール型フェノール樹脂と、アミンとを含み、
前記アミンの含有量が、前記レゾール型フェノール樹脂の固形分100質量部に対し、0.1~40質量部である、セルロース製品用熱硬化性組成物。
[2]前記レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量が200~20000である、前記[1]のセルロース製品用熱硬化性組成物。
[3]セルロース材料と、前記セルロース材料に付着した前記[1]又は[2]のセルロース製品用熱硬化性組成物の硬化物とを含む、セルロース製品。
[4]前記セルロース材料がセルロース布紙である、前記[3]のセルロース製品。
[5]前記セルロース材料が木材である、前記[3]のセルロース製品。
本発明によれば、強度及び色相に優れるセルロース製品が得られ、かつ遊離アルデヒド類の含有量が低減されたセルロース製品用熱硬化性組成物及びこれを用いたセルロース製品を提供できる。
本発明において、「セルロース製品」とは、セルロース材料を主たる構成要素とする製品を示す。セルロース材料については後で詳しく説明する。
「色相に優れる」とは、L値及びb値が高く、a値が低いこと(明度が高く、黄色味が強く、赤味が弱いこと)を示す。
レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量(以下、「Mw」とも記す。)は、テトラヒドロフラン(以下、「THF」とも記す。)にて溶解したサンプルについて、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」とも記す。)により測定される、標準ポリスチレン換算の値である。
固形分は、不揮発分(以下、「NV」とも記す。)であり、JIS K 6910:2007の5.6の規定に準じて測定される。
遊離フェノール類は、未反応のフェノール類であり、JIS K 6910:2007の5.16の規定に準じて測定される。
遊離ホルムアルデヒドは、未反応のアルデヒド類であり、JIS K 6910:2007の5.17の規定に準じて測定される。
水希釈性は、水に対する混和性(質量分率%)であり、JIS K 6910:2007の5.5の規定に準じて測定される。なお、混和性の算出における試料の質量は、組成物の総質量である。
粘度は、E型粘度計により測定される。
pHは、特に記載がなければ、25℃における値である。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
「色相に優れる」とは、L値及びb値が高く、a値が低いこと(明度が高く、黄色味が強く、赤味が弱いこと)を示す。
レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量(以下、「Mw」とも記す。)は、テトラヒドロフラン(以下、「THF」とも記す。)にて溶解したサンプルについて、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」とも記す。)により測定される、標準ポリスチレン換算の値である。
固形分は、不揮発分(以下、「NV」とも記す。)であり、JIS K 6910:2007の5.6の規定に準じて測定される。
遊離フェノール類は、未反応のフェノール類であり、JIS K 6910:2007の5.16の規定に準じて測定される。
遊離ホルムアルデヒドは、未反応のアルデヒド類であり、JIS K 6910:2007の5.17の規定に準じて測定される。
水希釈性は、水に対する混和性(質量分率%)であり、JIS K 6910:2007の5.5の規定に準じて測定される。なお、混和性の算出における試料の質量は、組成物の総質量である。
粘度は、E型粘度計により測定される。
pHは、特に記載がなければ、25℃における値である。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
〔セルロース製品用熱硬化性組成物〕
本発明の一態様に係るセルロース製品用熱硬化性組成物(以下、「本組成物」とも記す。)は、レゾール型フェノール樹脂と、アミンとを含む。
本組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、レゾール型フェノール樹脂及びアミン以外の他の成分をさらに含んでもよい。
本発明の一態様に係るセルロース製品用熱硬化性組成物(以下、「本組成物」とも記す。)は、レゾール型フェノール樹脂と、アミンとを含む。
本組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、レゾール型フェノール樹脂及びアミン以外の他の成分をさらに含んでもよい。
(レゾール型フェノール樹脂)
レゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とのアルカリ触媒存在下での反応生成物である。
フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒存在下で反応させると、フェノール類の芳香環にアルデヒド類が付加する付加反応が起き、その後縮合反応を経て高分子化する。
レゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とのアルカリ触媒存在下での反応生成物である。
フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒存在下で反応させると、フェノール類の芳香環にアルデヒド類が付加する付加反応が起き、その後縮合反応を経て高分子化する。
フェノール類は、芳香環及び芳香環に結合した水酸基を有する化合物である。フェノール類としては、例えば、フェノール、アルキルフェノール類(o,m,pの各クレゾール、o,m,pの各エチルフェノール、キシレノールの各異性体等)、多芳香環フェノール類(α,βの各ナフトール等)、多価フェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ピロガロール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン等)等が挙げられる。これらのフェノール類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、実用的な物質は、フェノール、o,m,pの各クレゾール、キシレノールの各異性体、レゾルシン、カテコールである。
アルデヒド類は、ホルミル基を有する化合物及びその多量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、グリオキザール等が挙げられる。これらのアルデヒド類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、実用的な物質は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドである。
レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、200~20000が好ましい。重量平均分子量が上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度が優れ、上記上限値以下であれば、ハンドリングに優れる。
本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、400~18000がより好ましく、500~15000がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、セルロース布紙への含浸性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、200~1000がより好ましく、250~800がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、木材への含浸性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、木質ボードの製造において木質小片又は木質繊維を結合するバインダー(木質ボード用バインダー)として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、250~18000がより好ましく、300~15000がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、合板、集成材等の木質材料の製造において木材を結合するバインダー(木質材料用バインダー)として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、400~18000がより好ましく、500~15000がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、400~18000がより好ましく、500~15000がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、セルロース布紙への含浸性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、200~1000がより好ましく、250~800がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、木材への含浸性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、木質ボードの製造において木質小片又は木質繊維を結合するバインダー(木質ボード用バインダー)として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、250~18000がより好ましく、300~15000がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
本組成物が、合板、集成材等の木質材料の製造において木材を結合するバインダー(木質材料用バインダー)として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、400~18000がより好ましく、500~15000がさらに好ましい。重量平均分子量が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れ、上記下限値以上であれば、セルロース製品の強度がより優れる。
レゾール型フェノール樹脂は、25℃において液状が好ましい。
レゾール型フェノール樹脂の固形分は、輸送コストの点から、レゾール型フェノール樹脂の総質量に対し、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、100質量%であってもよい。
レゾール型フェノール樹脂の固形分は、輸送コストの点から、レゾール型フェノール樹脂の総質量に対し、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、100質量%であってもよい。
レゾール型フェノール樹脂の25℃における粘度は、5~20000mPa・sが好ましい。粘度が上記範囲内であれば、ハンドリングがより優れる。
本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、50~10000mPa・sがより好ましく、100~5000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、セルロース布紙への含浸性がより優れる。
本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、5~2000mPa・sがより好ましく、10~1000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、木材への含浸性がより優れる。
本組成物が、木質ボード用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、5~2000mPa・sがより好ましく、10~1000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れる。
本組成物が、木質材料用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、50~10000mPa・sがより好ましく、100~5000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れる。
本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の固形分の割合は、所望の粘度等を考慮して適宜設定できるが、例えば1~80質量%である。本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、5~50質量%が好ましい。本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、5~50質量%が好ましい。本組成物が、木質ボード用バインダーとして用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、10~50質量%が好ましい。本組成物が、木質材料用バインダーとして用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、10~50質量%が好ましい。
本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、50~10000mPa・sがより好ましく、100~5000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、セルロース布紙への含浸性がより優れる。
本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、5~2000mPa・sがより好ましく、10~1000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、木材への含浸性がより優れる。
本組成物が、木質ボード用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、5~2000mPa・sがより好ましく、10~1000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れる。
本組成物が、木質材料用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の粘度は、50~10000mPa・sがより好ましく、100~5000mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、本組成物の塗布性がより優れる。
本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の固形分の割合は、所望の粘度等を考慮して適宜設定できるが、例えば1~80質量%である。本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、5~50質量%が好ましい。本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、5~50質量%が好ましい。本組成物が、木質ボード用バインダーとして用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、10~50質量%が好ましい。本組成物が、木質材料用バインダーとして用いられる場合、本組成物の総質量に対するレゾール型フェノール樹脂の割合は、10~50質量%が好ましい。
レゾール型フェノール樹脂のpHは、6~13が好ましく、6.5~12.5がより好ましく、7~12がさらに好ましい。pHが上記下限値以上であれば、基材を傷めにくい。
(アミン)
アミンは、窒素原子及び窒素原子に結合した炭化水素基を有する化合物である。
アミンは、鎖状であってもよく、環状であってもよい。
アミンは、窒素原子を1つ有するモノアミンであってもよく、窒素原子を2つ以上有するポリアミンであってもよい。
アミンが有する炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよく、不飽和炭化水素基であってもよい。
アミンは、窒素原子及び窒素原子に結合した炭化水素基を有する化合物である。
アミンは、鎖状であってもよく、環状であってもよい。
アミンは、窒素原子を1つ有するモノアミンであってもよく、窒素原子を2つ以上有するポリアミンであってもよい。
アミンが有する炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよく、不飽和炭化水素基であってもよい。
アミンの分子量は、セルロース製品の強度及び色相の向上効果及び本組成物中の遊離アルデヒド類の低減効果が得られ易い点から、300以下が好ましく、200以下がより好ましく、150以下がさらに好ましい。アミンの分子量の下限は、特に限定されないが、例えば31.1(モノメチルアミン)である。
アミンとしては、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、アミン誘導体等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、例えば、アルカノールアミン、アルキルアミン等が挙げられる。アルカノールアミンとしては(モノ、ジ又はトリ)エタノールアミン、(モノ、ジ又はトリ)イソプロパノールアミン等が挙げられる。アルキルアミンとしては(モノ、ジ又はトリ)メチルアミン、(モノ、ジ又はトリ)エチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、ピロール、ピリジン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、アミノフェノール、トルイジン等が挙げられる。
アミン誘導体としては、例えば、エーテルアミン、アミノ酸等が挙げられる。アミノ酸としては、例えば、グリシン、グルタミン、グルタミン酸等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、例えば、アルカノールアミン、アルキルアミン等が挙げられる。アルカノールアミンとしては(モノ、ジ又はトリ)エタノールアミン、(モノ、ジ又はトリ)イソプロパノールアミン等が挙げられる。アルキルアミンとしては(モノ、ジ又はトリ)メチルアミン、(モノ、ジ又はトリ)エチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、ピロール、ピリジン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、アミノフェノール、トルイジン等が挙げられる。
アミン誘導体としては、例えば、エーテルアミン、アミノ酸等が挙げられる。アミノ酸としては、例えば、グリシン、グルタミン、グルタミン酸等が挙げられる。
アミンとしては、セルロース製品の強度及び色相の向上効果及び本組成物中の遊離アルデヒド類の低減効果が得られ易い点から、モノアミンが好ましく、脂肪族モノアミンがより好ましく、1級又は2級の脂肪族モノアミンがさらに好ましく、モノエタノールアミン、モノエチルアミンが特に好ましい。
アミンは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アミンは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本組成物中のアミンの含有量は、レゾール型フェノール樹脂の固形分100質量部に対し、0.1~40質量部であり、0.3~30質量部が好ましく、0.5~20質量部がより好ましい。アミンの含有量が上記下限値以上であれば、遊離アルデヒド類の低減効果、セルロース製品の強度及び色相の向上効果に優れ、上記上限値以下であれば、セルロース製品の強度の向上効果に優れる。
レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の用途等を考慮して適宜設定できるが、本組成物の固形分100質量%に対し、例えば1~100質量%である。本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、5~70質量%が好ましい。本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、5~70質量%が好ましい。本組成物が、木質ボード用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、10~80質量%が好ましい。本組成物が、木質材料用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、5~80質量%が好ましい。
レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の用途等を考慮して適宜設定できるが、本組成物の固形分100質量%に対し、例えば1~100質量%である。本組成物が、セルロース布紙に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、5~70質量%が好ましい。本組成物が、木材に含浸させる含浸剤として用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、5~70質量%が好ましい。本組成物が、木質ボード用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、10~80質量%が好ましい。本組成物が、木質材料用バインダーとして用いられる場合、レゾール型フェノール樹脂の固形分及びアミンの合計の含有量は、本組成物の固形分100質量%に対し、5~80質量%が好ましい。
(他の成分)
他の成分としては、セルロース製品用熱硬化性組成物に配合し得る成分として公知のもののなかから適宜選択して使用でき、例えば、水、有機溶剤、硬化促進剤、ホルムアルデヒド捕捉剤、シランカップリング剤、撥水剤、消泡剤、粘度調整剤、pH調整剤、増量剤、離型剤、乳化安定化剤、凝集剤、難燃剤、不燃剤、消臭剤、防虫剤、防腐剤等の各種の添加剤が挙げられる。
他の成分としては、セルロース製品用熱硬化性組成物に配合し得る成分として公知のもののなかから適宜選択して使用でき、例えば、水、有機溶剤、硬化促進剤、ホルムアルデヒド捕捉剤、シランカップリング剤、撥水剤、消泡剤、粘度調整剤、pH調整剤、増量剤、離型剤、乳化安定化剤、凝集剤、難燃剤、不燃剤、消臭剤、防虫剤、防腐剤等の各種の添加剤が挙げられる。
有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
硬化促進剤としては、アンモニウム塩、炭酸塩、フェノール類、エステル類等が挙げられる。アンモニウム塩としては、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。フェノール類としては、レゾルシン、ハイドロキノン、カテコール、リグニン、タンニン等が挙げられる。エステル類としては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル等の炭酸エステル;γ-ブチロラクトン、α-アセトラクトン、β-プロピオラクトン等のラクトン;トリアセチン、エチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、酢酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、ギ酸エチル、サリチル酸メチル、アセト酢酸エチル等のモノカルボン酸エステル;コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、グルタル酸ジエチル、マロン酸ジエチル等のジカルボン酸モノ又はジエステル等が挙げられる。
ホルムアルデヒド捕捉剤としては、特開2001-178805号公報に記載のホルムアルデヒド捕捉剤、グルコース、フルクトース等の単糖類、レゾルシン等が挙げられる。
硬化促進剤としては、アンモニウム塩、炭酸塩、フェノール類、エステル類等が挙げられる。アンモニウム塩としては、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。フェノール類としては、レゾルシン、ハイドロキノン、カテコール、リグニン、タンニン等が挙げられる。エステル類としては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル等の炭酸エステル;γ-ブチロラクトン、α-アセトラクトン、β-プロピオラクトン等のラクトン;トリアセチン、エチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、酢酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、ギ酸エチル、サリチル酸メチル、アセト酢酸エチル等のモノカルボン酸エステル;コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、グルタル酸ジエチル、マロン酸ジエチル等のジカルボン酸モノ又はジエステル等が挙げられる。
ホルムアルデヒド捕捉剤としては、特開2001-178805号公報に記載のホルムアルデヒド捕捉剤、グルコース、フルクトース等の単糖類、レゾルシン等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、アミノ基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、ビニル基含有シランカップリング剤、メタクリロイル基含有シランカップリング剤、アクリロイル基含有シランカップリング剤、ウレイド基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤等が挙げられる。アミノ基含有シランカップリング剤としては、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等が挙げられる。エポキシ基含有シランカップリング剤としては、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。ビニル基含有シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。メタクリロイル基含有シランカップリング剤としては、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。アクリロイル基含有シランカップリング剤としては、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。ウレイド基含有シランカップリング剤としては、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。イソシアネート基含有シランカップリング剤としては、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
撥水剤としては、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤等が挙げられる。
粘度調整剤としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール等の高沸点の水溶性の有機溶剤等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、二酸化炭素、コハク酸、グルコン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
増粘剤としては、小麦粉、デンプン、多糖類、オリゴ糖類、単糖類、それらの誘導体等からなる炭水化物やクルミ粉等が挙げられる。
増量剤としては、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩等が挙げられる。
他の成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘度調整剤としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール等の高沸点の水溶性の有機溶剤等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、二酸化炭素、コハク酸、グルコン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。
増粘剤としては、小麦粉、デンプン、多糖類、オリゴ糖類、単糖類、それらの誘導体等からなる炭水化物やクルミ粉等が挙げられる。
増量剤としては、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩等が挙げられる。
他の成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本組成物において、遊離アルデヒド類の含有量は、レゾール型フェノール樹脂の総質量に対し、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい。遊離アルデヒド類の含有量が上記上限値以下であれば、セルロース製品の製造工程において遊離アルデヒド類の揮散による臭気の発生を抑制しやすい。
遊離フェノール類の含有量は、レゾール型フェノール樹脂の総質量に対し、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい。遊離フェノール類の含有量が上記上限値以下であれば、セルロース製品の製造工程において遊離フェノール類の揮散による臭気の発生を抑制しやすい。
(セルロース製品用熱硬化性組成物の製造方法)
本組成物は、例えば、レゾール型フェノール樹脂にアミンを添加する工程を有する製造方法により製造できる。
アミンを添加する工程の前に、フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒の存在下に反応させてレゾール型フェノール樹脂を得る工程を有していてもよい。
本組成物は、例えば、レゾール型フェノール樹脂にアミンを添加する工程を有する製造方法により製造できる。
アミンを添加する工程の前に、フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒の存在下に反応させてレゾール型フェノール樹脂を得る工程を有していてもよい。
フェノール類とアルデヒド類との反応は、公知の方法で行える。例えば、撹拌機、還流器及び温度制御機構を有する反応容器にフェノール類、アルデヒド類、アルカリ触媒、水等を仕込み、任意の反応温度で任意の反応時間保持する方法が挙げられる。反応の開始後、必要に応じて、追加のアルカリ触媒及び任意の添加剤等を添加してもよい。
フェノール類に対するアルデヒド類のモル比(アルデヒド類/フェノール類)は、1.0~4.0が好ましく、1.2~2.5がより好ましい。フェノール類に対するアルデヒド類のモル比が上記下限値以上であれば、未反応のフェノール類(遊離フェノール類)の揮散による臭気発生、又は歩留低下を抑制しやすい。フェノール類に対するアルデヒド類のモル比が上記上限値以下であれば、レゾール型フェノール樹脂中に未反応のアルデヒド類(遊離アルデヒド類)が多量に残留することなく、本組成物中の遊離アルデヒド類の量がより少なくなり、セルロース製品製造時のアルデヒド類の揮散量がより少なくなる。
アルカリ触媒としては、フェノール類とアルデヒド類との反応を進行させ得るものであれば特に制限はなく、種々のアルカリ性物質を用いることができる。具体例としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等)、無機アルカリ性物質(炭酸ナトリウム、アンモニア等)、有機アルカリ性物質(第3級アミン、環式アミン等)等が挙げられる。第3級アミンとしては、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。環式アミンとしては、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン)、DBN(1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン)等が挙げられる。通常、アルカリ土類金属を使用した場合、アルカリ金属を使用した場合よりも、樹脂の水希釈性や経時安定性は低下するが、耐水特性は向上する。これはアルカリ金属に比べアルカリ土類金属やその塩が、水に対して溶解性が低いためである。これらのアルカリ触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルカリ触媒の使用量は、フェノール類100質量部に対して、1~30質量部が好ましい。アルカリ触媒の使用量が上記下限値以上であれば、反応が充分に進行し、上記上限値以下であれば、反応の制御が容易である。
フェノール類とアルデヒド類との反応の反応温度は、50~90℃が好ましく、60~80℃がより好ましい。反応温度が上記下限値以上であれば、充分な反応速度が得られ、上記上限値以下であれば、反応の制御が容易である。
反応時間は、例えば2~8時間とすることができる。
反応時間は、例えば2~8時間とすることができる。
上記のようにして得られたレゾール型フェノール樹脂に、アミンを添加する。
アミンを添加する際のレゾール型フェノール樹脂の温度は、典型的には90℃以下であり、10~70℃が好ましく、20~65℃がより好ましく、30~60℃がさらに好ましい。90℃未満でアミンを添加することで、レゾール型フェノール樹脂中に含まれる遊離フェノール及び遊離アルデヒド類とアミンが反応して縮合物が形成される。また、アミン添加時のレゾール型フェノール樹脂の温度が上記好ましい上限値以下であれば、アミンの反応を制御しやすく、上記好ましい下限値以上であれば、アミンが樹脂に溶解しやすく、アミン添加時の溶解熱を緩和しやすく、温度管理が容易である。
アミンを添加する際のレゾール型フェノール樹脂の温度は、典型的には90℃以下であり、10~70℃が好ましく、20~65℃がより好ましく、30~60℃がさらに好ましい。90℃未満でアミンを添加することで、レゾール型フェノール樹脂中に含まれる遊離フェノール及び遊離アルデヒド類とアミンが反応して縮合物が形成される。また、アミン添加時のレゾール型フェノール樹脂の温度が上記好ましい上限値以下であれば、アミンの反応を制御しやすく、上記好ましい下限値以上であれば、アミンが樹脂に溶解しやすく、アミン添加時の溶解熱を緩和しやすく、温度管理が容易である。
アミンを添加する前(フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒存在下で反応させた後)、又はアミンを添加した後、必要に応じて、酸による中和、水による希釈、濃縮(脱水)等の処理を行う。
中和に用いる酸としては、アルカリ触媒を中和可能であればよく、例えばホウ酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、クエン酸、乳酸、スルファニル酸、安息香酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ラウリン酸等の有機酸が挙げられる。酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中和に用いる酸としては、アルカリ触媒を中和可能であればよく、例えばホウ酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、クエン酸、乳酸、スルファニル酸、安息香酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ラウリン酸等の有機酸が挙げられる。酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アミンを添加する前(フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒存在下で反応させた後)、又はアミンを添加した後、必要に応じて、他の成分を添加する。
他の成分を添加する際のレゾール型フェノール樹脂(又はレゾール型フェノール樹脂とアミンとの混合物)の温度は、50℃未満が好ましく、10~40℃が好ましく、20~35℃がより好ましい。
他の成分を添加する際のレゾール型フェノール樹脂(又はレゾール型フェノール樹脂とアミンとの混合物)の温度は、50℃未満が好ましく、10~40℃が好ましく、20~35℃がより好ましい。
なお、本組成物の製造方法は、前記した方法には限定されない。例えば、レゾール型フェノール樹脂として市販のものを用いてもよい。
本組成物は熱硬化性を有し、加熱により硬化させることができる。
本組成物は、セルロース製品の製造に用いられる。セルロース製品については後で詳しく説明する。
使用前の本組成物の温度は、50℃未満が好ましく、10~40℃が好ましく、20~35℃がより好ましい。
本組成物は、セルロース製品の製造に用いられる。セルロース製品については後で詳しく説明する。
使用前の本組成物の温度は、50℃未満が好ましく、10~40℃が好ましく、20~35℃がより好ましい。
以上説明した本組成物にあっては、レゾール型フェノール樹脂と、レゾール型フェノール樹脂の固形分100質量部に対して0.1~40質量部のアミンとを含むので、アミンを含まない場合に比べ、遊離アルデヒド類の含有量が低減されており、得られるセルロース製品の強度及び色相にも優れる。さらに、水希釈性も良好である。
上記効果が得られる理由は、以下のように推測される。
アミンと遊離フェノール類、遊離アルデヒド類がマンニッヒ反応により縮合し、マンニッヒ化合物が生成される。このため遊離フェノール類と遊離アルデヒド類含有量が低減する。また、揮散する遊離モノマー類がマンニッヒ反応物として組成物に組み込まれたことで、歩留まり増加と靭性の向上から強度が増加すると考えられる。色相については、フェノール骨格にアミンが付加することでアゾ化合物と似た構造体となり、黄色い発色が強くなると考えられる。
上記効果が得られる理由は、以下のように推測される。
アミンと遊離フェノール類、遊離アルデヒド類がマンニッヒ反応により縮合し、マンニッヒ化合物が生成される。このため遊離フェノール類と遊離アルデヒド類含有量が低減する。また、揮散する遊離モノマー類がマンニッヒ反応物として組成物に組み込まれたことで、歩留まり増加と靭性の向上から強度が増加すると考えられる。色相については、フェノール骨格にアミンが付加することでアゾ化合物と似た構造体となり、黄色い発色が強くなると考えられる。
〔セルロース製品〕
本発明の一態様に係るセルロース製品は、セルロース材料と、前記した本組成物の硬化物とを含む。
本発明の一態様に係るセルロース製品は、セルロース材料と、前記した本組成物の硬化物とを含む。
(セルロース材料)
セルロース材料は、セルロースを主たる構成成分とする材料であり、具体的には、セルロース布紙、パルプ、木材、木質小片、木質繊維が例示できる。
セルロース材料は、セルロースを主たる構成成分とする材料であり、具体的には、セルロース布紙、パルプ、木材、木質小片、木質繊維が例示できる。
セルロース布紙とは、セルロース繊維を主たる構成成分とする布紙を示す。布紙とは、紙及び布の総称である。布としては、不織布、織布、フェルト等が挙げられる。
セルロース布紙としては、紙が好ましい。紙としては、ろ紙、クラフト紙、加工原紙等が挙げられる。
セルロース布紙の坪量は、例えば30~500g/m2である。
セルロース布紙としては、紙が好ましい。紙としては、ろ紙、クラフト紙、加工原紙等が挙げられる。
セルロース布紙の坪量は、例えば30~500g/m2である。
木材としては、無垢材、木質材料等が挙げられ、典型的には無垢材である。
無垢材としては、カバ材、桐材、杉材、桧材、松材、ヒバ材、サワラ材、パイン材等が挙げられる。無垢材の形態は、製材、ひき板等であってよい。
木質材料は、無垢材を複数のエレメント(構成要素)に分解し、再構成した材料である。
木質材料としては、木質軸材料、木質面材料等が挙げられる。木質軸材料としては、集成材、直交集成材、単板積層材等が挙げられる。木質面材料としては、合板、直交集成板、単板積層板、ブロックボード、べニア、木質ボード等が挙げられる。
無垢材としては、カバ材、桐材、杉材、桧材、松材、ヒバ材、サワラ材、パイン材等が挙げられる。無垢材の形態は、製材、ひき板等であってよい。
木質材料は、無垢材を複数のエレメント(構成要素)に分解し、再構成した材料である。
木質材料としては、木質軸材料、木質面材料等が挙げられる。木質軸材料としては、集成材、直交集成材、単板積層材等が挙げられる。木質面材料としては、合板、直交集成板、単板積層板、ブロックボード、べニア、木質ボード等が挙げられる。
木質ボードとは、木質繊維又は木質小片をバインダーで固めた板状の製品である。木質繊維を用いた木質ボード(繊維板)としては、IB(インシュレーションボード)、MDF(中密度繊維板)、HB(ハードボード)等が挙げられる。木質小片を用いた木質ボードとしては、パーティクルボード、OSB(オリエンテッドストランドボード)等が挙げられる。ただし、木質繊維又は木質小片の大きさや形、並べ方によって製品の性質はさまざまであり、製造過程が類似しているため中間的な製品も存在する。そのような製品も木質ボードに該当するものとする。
木質材料としては、合板、集成材、直交集成材、単板積層材、ブロックボード、べニア、木質ボード等が挙げられる。木質ボードとしては、IB(インシュレーションボード)、MDF(中密度繊維板)、HB(ハードボード)、パーティクルボード、OSB(オリエンテッドストランドボード)等が挙げられる。
木質小片とは、木材を小片化したものであり、チップ、フレーク、ウェファー、ストランド、その他の切削片、破砕片の総称である。
木質繊維とは、木質小片を高温高圧蒸気で蒸煮し、リファイナー等によって解繊して繊維化したものである。
木質繊維とは、木質小片を高温高圧蒸気で蒸煮し、リファイナー等によって解繊して繊維化したものである。
本態様のセルロース製品において、本組成物の硬化物は、セルロース材料に付着している。付着形態としては、本組成物の硬化物がセルロース材料に含浸している形態、本組成物の硬化物が複数のセルロース材料を結合している形態が例示できる。前者の形態の場合、本組成物は含浸剤として用いられる。後者の形態の場合、本組成物はバインダーとして用いられる。
セルロース材料としてセルロース布紙を用いたセルロース製品の具体例としては、積層材、プリント配線板、化粧板、オイルフィルタ、摺動部材、ろ紙等が挙げられる。
セルロース材料として木材を用いたセルロース製品の具体例としては、合板、集成材、木質含浸材、化粧材等が挙げられる。
セルロース材料として木質小片又は木質繊維を用いたセルロース製品の具体例としては、前記した木質ボード等が挙げられる。
セルロース材料として木材を用いたセルロース製品の具体例としては、合板、集成材、木質含浸材、化粧材等が挙げられる。
セルロース材料として木質小片又は木質繊維を用いたセルロース製品の具体例としては、前記した木質ボード等が挙げられる。
(セルロース製品の製造方法)
本態様のセルロース製品の製造方法は、熱硬化性材料として本組成物を用いる以外は、公知のセルロース製品の製造方法と同様であってよい。
本態様のセルロース製品の製造方法は、熱硬化性材料として本組成物を用いる以外は、公知のセルロース製品の製造方法と同様であってよい。
以下、セルロース布紙を用いたセルロース製品の製造方法の一例を示す。
この例の製造方法では、まず、セルロース布紙に本組成物を含浸させて含浸物を得る(含浸工程)。次いで、必要に応じて、複数の含浸物を積層して積層物とする(積層工程)。次いで、含浸物又は積層物を熱処理して本組成物を硬化させる(硬化工程)。硬化工程において、本組成物を硬化させる前に、含浸物又は積層物を任意の形状に成形してもよい。
この例の製造方法では、まず、セルロース布紙に本組成物を含浸させて含浸物を得る(含浸工程)。次いで、必要に応じて、複数の含浸物を積層して積層物とする(積層工程)。次いで、含浸物又は積層物を熱処理して本組成物を硬化させる(硬化工程)。硬化工程において、本組成物を硬化させる前に、含浸物又は積層物を任意の形状に成形してもよい。
含浸工程において、本組成物の含浸方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば本組成物又は本組成物を水又は有機溶剤等で希釈した希釈液にセルロース布紙を浸漬する方法、本組成物又は本組成物を水又は有機溶剤等で希釈した希釈液をセルロース布紙に塗布する方法等が挙げられる。
本組成物の含浸量は、用途や成形条件によって適宜調整できる。
本組成物は、セルロース布紙全体に含浸してもよく、セルロース布紙の一部、例えば表層付近のみに含浸してもよい。
セルロース布紙に本組成物を含浸させた後に乾燥させることによって、プリプレグとしてもよい。乾燥は、公知の方法により行うことができる。乾燥条件としては、本組成物が完全硬化しない範囲で適宜設定できる。
本組成物の含浸量は、用途や成形条件によって適宜調整できる。
本組成物は、セルロース布紙全体に含浸してもよく、セルロース布紙の一部、例えば表層付近のみに含浸してもよい。
セルロース布紙に本組成物を含浸させた後に乾燥させることによって、プリプレグとしてもよい。乾燥は、公知の方法により行うことができる。乾燥条件としては、本組成物が完全硬化しない範囲で適宜設定できる。
積層工程において積層する含浸物の数は、特に限定されず、例えば数枚~数十枚の範囲で、製造するセルロース製品に応じて適宜設定できる。
硬化工程において、熱処理方法としては、特に限定されず、熱プレスや乾燥機等の公知の熱処理方法を用いることができる。
熱処理条件としては、例えば80~200℃にて1~60分の条件が挙げられる。
熱処理条件としては、例えば80~200℃にて1~60分の条件が挙げられる。
以下、合板の製造方法の一例を示す。
この例の製造方法では、まず、複数の単板(無垢材)を、本組成物を介して重ねて積層体を得る(積層工程)。次いで、得られた積層体に熱圧のみ、又は冷圧及び熱圧をかけて本組成物を硬化させる(硬化工程)。硬化工程の後、必要に応じて、作製された合板を積み重ね一定期間養生してもよい。
この例の製造方法では、まず、複数の単板(無垢材)を、本組成物を介して重ねて積層体を得る(積層工程)。次いで、得られた積層体に熱圧のみ、又は冷圧及び熱圧をかけて本組成物を硬化させる(硬化工程)。硬化工程の後、必要に応じて、作製された合板を積み重ね一定期間養生してもよい。
積層工程では、合板において重なり合う単板の少なくとも一方の面に本組成物を塗布し、複数の単板同士を重ねる。本組成物を塗布する方法及び単板を重ねる方法はそれぞれ、公知の合板の製造において用いられる方法と同様であってよい。
本組成物の塗布量としては、例えば、単板の積層面の単位面積当たりの質量として、100~350g/m2が挙げられる。
本組成物の塗布量としては、例えば、単板の積層面の単位面積当たりの質量として、100~350g/m2が挙げられる。
硬化工程において、冷圧条件及び熱圧条件は、本組成物を硬化できればよい。
冷圧条件としては、例えば、温度:室温(25℃)、冷圧時間:10~60分間、圧力:0.1~2.0MPaの条件が挙げられる。
熱圧条件としては、エネルギーコストを考慮すると、温度は、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、生産性を考慮すると、25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。熱圧時間は、例えば、熱圧をかける方向における熱圧後の厚さ1mmあたり10~100秒間である。圧力は、例えば0.1~2.0MPaである。
冷圧又は熱圧をかけた後、必要に応じて、荷重をかける等の処理を施してもよい。
冷圧条件としては、例えば、温度:室温(25℃)、冷圧時間:10~60分間、圧力:0.1~2.0MPaの条件が挙げられる。
熱圧条件としては、エネルギーコストを考慮すると、温度は、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、生産性を考慮すると、25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。熱圧時間は、例えば、熱圧をかける方向における熱圧後の厚さ1mmあたり10~100秒間である。圧力は、例えば0.1~2.0MPaである。
冷圧又は熱圧をかけた後、必要に応じて、荷重をかける等の処理を施してもよい。
以下、木質ボードの製造方法の一例を示す。
この例の製造方法では、まず、木質基材(木質繊維又は木質小片)と本組成物とを混合し(混合工程)、得られた混合物(以下、混合物(X)ともいう。)をフォーミング(マット化)する(フォーミング工程)。これにより、混合物(X)の層を含むマットを得る。次いで、得られたマットに熱圧をかけて本組成物を硬化させる(硬化工程)。
この例の製造方法では、まず、木質基材(木質繊維又は木質小片)と本組成物とを混合し(混合工程)、得られた混合物(以下、混合物(X)ともいう。)をフォーミング(マット化)する(フォーミング工程)。これにより、混合物(X)の層を含むマットを得る。次いで、得られたマットに熱圧をかけて本組成物を硬化させる(硬化工程)。
混合工程及びフォーミング工程は、乾式法により行ってもよく、湿式法により行ってもよい。
乾式法では、木質基材に対し、本組成物を希釈媒体で任意の濃度に希釈した溶液を噴霧し、混合し、一次乾燥を行って、バインダー成分が付着した木質基材(混合物)を得る。この木質基材をマット状に配置し、必要に応じて形状保持のため仮圧縮を行って、フォーミングを完了する。
湿式法では、木質基材と、水と、本組成物とを混合してスラリー(混合物)を得る。このスラリーを抄造する(型に流し込み漉き上げる)ことによってフォーミングを完了する。
本組成物の構成成分(レゾール型フェノール樹脂、アミン、必要に応じて他の成分)は、予め混合された状態、つまり本組成物の状態で木質基材と混合されてもよく、個別に木質基材と混合されてもよい。混合方法としてはバッチ式でも、連続式でもよい。
乾式法では、木質基材に対し、本組成物を希釈媒体で任意の濃度に希釈した溶液を噴霧し、混合し、一次乾燥を行って、バインダー成分が付着した木質基材(混合物)を得る。この木質基材をマット状に配置し、必要に応じて形状保持のため仮圧縮を行って、フォーミングを完了する。
湿式法では、木質基材と、水と、本組成物とを混合してスラリー(混合物)を得る。このスラリーを抄造する(型に流し込み漉き上げる)ことによってフォーミングを完了する。
本組成物の構成成分(レゾール型フェノール樹脂、アミン、必要に応じて他の成分)は、予め混合された状態、つまり本組成物の状態で木質基材と混合されてもよく、個別に木質基材と混合されてもよい。混合方法としてはバッチ式でも、連続式でもよい。
フォーミング工程で形成された混合物物(X)の層は、そのまま単層構造のマットとされるか、又は多層構造のマットの作製に用いられる。
多層構造のマットは、少なくとも1層が混合物物(X)の層であればよく、混合物物(X)の層以外の他の層をさらに含んでもよい。他の層としては、例えば、木質基材と他の木質ボード用バインダーとの混合物(以下、混合物(Y)ともいう。)の層が挙げられる。
多層構造のマットの具体的な一例として、3層以上の混合物(X)の層と、これらの層の間にそれぞれ設けられた混合物(Y)の層とを含むマットが挙げられる。
多層構造のマットは、少なくとも1層が混合物物(X)の層であればよく、混合物物(X)の層以外の他の層をさらに含んでもよい。他の層としては、例えば、木質基材と他の木質ボード用バインダーとの混合物(以下、混合物(Y)ともいう。)の層が挙げられる。
多層構造のマットの具体的な一例として、3層以上の混合物(X)の層と、これらの層の間にそれぞれ設けられた混合物(Y)の層とを含むマットが挙げられる。
硬化工程は、一般的な熱圧成形工程により行うことができる。熱圧成形の方法としては、多段プレス及び連続プレスのどちらの工程を用いてもよい。熱圧成形の条件は、製造する木質ボードの厚さ、密度等に応じて適宜設定できる。熱圧成形の温度としては、例えば160~220℃程度とすることができる。熱圧成形の圧力としては、例えば1~4MPa程度とすることができる。スペーサーを用いる場合には、スペーサーの高さまで木質基材が圧縮される程度の圧力が加わればよい。熱圧成形の時間としては、例えば木質ボードの厚さ1mm当り5~30秒間程度とすることができる。
必要に応じて、硬化の後に、表面処理工程、熱処理工程、冷却工程、トリミング工程等を行ってもよい。
必要に応じて、硬化の後に、表面処理工程、熱処理工程、冷却工程、トリミング工程等を行ってもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。以下の説明において、「部」、「%」は、特に言及がない場合は「質量部」、「質量%」を示す。
レゾール型フェノール樹脂の「重量平均分子量」は、ポリスチレンを標準物質として用い、THFにて溶解したサンプルについて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した。以下、重量平均分子量を「分子量(Mw)」とも記す。
固形分はNV(不揮発分)であり、JIS K 6910:2007の5.6の規定に準じて測定した。
遊離フェノール類は、JIS K 6910:2007の5.16の規定に準じて測定した。
遊離アルデヒド類は、JIS K 6910:2007の5.17の規定に準じて測定した。
pHは、JIS K 6910:2007の5.4の規定に準じて測定した。
粘度は、E型粘度計を用い、25℃における値を測定した。
水希釈性は、水に対する混和性(質量分率%)であり、JIS K 6910:2007の5.5の規定に準じて測定した。
固形分はNV(不揮発分)であり、JIS K 6910:2007の5.6の規定に準じて測定した。
遊離フェノール類は、JIS K 6910:2007の5.16の規定に準じて測定した。
遊離アルデヒド類は、JIS K 6910:2007の5.17の規定に準じて測定した。
pHは、JIS K 6910:2007の5.4の規定に準じて測定した。
粘度は、E型粘度計を用い、25℃における値を測定した。
水希釈性は、水に対する混和性(質量分率%)であり、JIS K 6910:2007の5.5の規定に準じて測定した。
〔試験例1〕
本試験は、レゾール型フェノール樹脂へのアミンの添加が熱硬化性組成物の物性及びセルロース製品の物性に与える影響を評価するために行った。
本試験は、レゾール型フェノール樹脂へのアミンの添加が熱硬化性組成物の物性及びセルロース製品の物性に与える影響を評価するために行った。
<レゾール型フェノール樹脂の合成>
コンデンサー、温度計、撹拌装置を備えた反応装置にフェノール500部、50%ホルムアルデヒド水溶液526.56部、水37.615部、50%水酸化ナトリウム25部をそれぞれ仕込み、65℃で120分間反応させ、90℃で45分反応させ、75℃で120分反応させた後、35℃以下に冷却してレゾール型フェノール樹脂を合成した。ホルムアルデヒド/フェノール[F/P]のモル比は1.65であった。
コンデンサー、温度計、撹拌装置を備えた反応装置にフェノール500部、50%ホルムアルデヒド水溶液526.56部、水37.615部、50%水酸化ナトリウム25部をそれぞれ仕込み、65℃で120分間反応させ、90℃で45分反応させ、75℃で120分反応させた後、35℃以下に冷却してレゾール型フェノール樹脂を合成した。ホルムアルデヒド/フェノール[F/P]のモル比は1.65であった。
<サンプルの調製>
上記レゾール型フェノール樹脂を比較例1のサンプルとした。
別途、上記レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に、表1に示す部数(0.76~22.74部)のモノエタノールアミン(MEA)を、35℃以下に溶解熱を抑えて添加し、実施例1~5のサンプル(熱硬化性組成物)を得た。
表1に、MEAの添加量(部)を、レゾール型フェノール樹脂の原料のフェノール固形分100部に対する部数に換算した値(PHP)を併記した。
各サンプルについて、前記した測定方法により、分子量(Mw)、遊離フェノール(FP)、遊離ホルムアルデヒド(FF)、不揮発分(NV)、粘度、pH、水希釈性を測定した。結果を表1に示す。
上記レゾール型フェノール樹脂を比較例1のサンプルとした。
別途、上記レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に、表1に示す部数(0.76~22.74部)のモノエタノールアミン(MEA)を、35℃以下に溶解熱を抑えて添加し、実施例1~5のサンプル(熱硬化性組成物)を得た。
表1に、MEAの添加量(部)を、レゾール型フェノール樹脂の原料のフェノール固形分100部に対する部数に換算した値(PHP)を併記した。
各サンプルについて、前記した測定方法により、分子量(Mw)、遊離フェノール(FP)、遊離ホルムアルデヒド(FF)、不揮発分(NV)、粘度、pH、水希釈性を測定した。結果を表1に示す。
<強度の評価>
調製したサンプルを、レゾール型フェノール樹脂の固形分がサンプルの総質量に対して35質量%となるようにメタノールで希釈した。得られた希釈液2gを、白色のろ紙(アドバンテック社製、2、110mm)全体に含浸させ、風乾した後、150℃で10分間焼成した。
得られた焼成サンプルを図1に示すように裁断してテストピースを作製した。具体的には、焼成サンプルの中央部分を幅75×長さ80mmの矩形に切り出し、切り出した中央部分を幅方向に5等分して幅15×長さ80mmの5つのテストピースを得た。中央部分の幅方向の最も一端側に位置するテストピースをNo.1、最も他端側に位置するテストピースをNo.5とし、それらの間のテストピースを一端側から順次No.2、No.3、No.4とした。
得られた5つのテストピースそれぞれについて、JIS P 8113の規定に準拠して、荷重速度20mm/分の条件で引張強度(N)を測定し、各テストピースの引張強度の平均値を求めた。結果を表1に示す。また、図2に、比較例1、実施例1~5の各サンプルにおけるMEA添加量(レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に対するMEAの割合)を横軸に、引張強度を縦軸にとったグラフを示す。
調製したサンプルを、レゾール型フェノール樹脂の固形分がサンプルの総質量に対して35質量%となるようにメタノールで希釈した。得られた希釈液2gを、白色のろ紙(アドバンテック社製、2、110mm)全体に含浸させ、風乾した後、150℃で10分間焼成した。
得られた焼成サンプルを図1に示すように裁断してテストピースを作製した。具体的には、焼成サンプルの中央部分を幅75×長さ80mmの矩形に切り出し、切り出した中央部分を幅方向に5等分して幅15×長さ80mmの5つのテストピースを得た。中央部分の幅方向の最も一端側に位置するテストピースをNo.1、最も他端側に位置するテストピースをNo.5とし、それらの間のテストピースを一端側から順次No.2、No.3、No.4とした。
得られた5つのテストピースそれぞれについて、JIS P 8113の規定に準拠して、荷重速度20mm/分の条件で引張強度(N)を測定し、各テストピースの引張強度の平均値を求めた。結果を表1に示す。また、図2に、比較例1、実施例1~5の各サンプルにおけるMEA添加量(レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に対するMEAの割合)を横軸に、引張強度を縦軸にとったグラフを示す。
<色相の評価>
上記強度の評価と同様にして、焼成サンプルを作製し、得られた焼成サンプルを裁断して5つのテストピースを得た。得られたテストピースのうち、両端の2つを除いた3つのテストピース(No.2~4のテストピース)について、色差計(コニカミノルタ製)を用いてL値(明度)、a値(+a:赤、-a:緑)、b値(+b:黄、-b:青)を測定した。各テストピースのL値の平均値を求めた。a値、b値についても同様に、平均値を求めた。結果を表1に示す。また、図3に、比較例1、実施例1~5の各サンプルにおけるMEA添加量を横軸に、明度(L値)を縦軸にとったグラフを示す。図4に、比較例1、実施例1~5の各サンプルにおけるMEA添加量を横軸に、色度(a値、b値)を縦軸にとったグラフを示す。
上記強度の評価と同様にして、焼成サンプルを作製し、得られた焼成サンプルを裁断して5つのテストピースを得た。得られたテストピースのうち、両端の2つを除いた3つのテストピース(No.2~4のテストピース)について、色差計(コニカミノルタ製)を用いてL値(明度)、a値(+a:赤、-a:緑)、b値(+b:黄、-b:青)を測定した。各テストピースのL値の平均値を求めた。a値、b値についても同様に、平均値を求めた。結果を表1に示す。また、図3に、比較例1、実施例1~5の各サンプルにおけるMEA添加量を横軸に、明度(L値)を縦軸にとったグラフを示す。図4に、比較例1、実施例1~5の各サンプルにおけるMEA添加量を横軸に、色度(a値、b値)を縦軸にとったグラフを示す。
上記結果に示すとおり、レゾール型フェノール樹脂にアミンを添加することで、サンプル中のFFが低減されるとともに、焼成サンプルの強度及び色相が向上した。
なお、比較例1、実施例1~5では同じレゾール型フェノール樹脂を用いたが、測定された分子量(Mw)が異なっていた。これは恐らく、アミンがレゾール型フェノール樹脂の多核体と反応することでマンニッヒ化合物となり、希釈溶剤のTHFに溶解できず不溶分となりGPCにて測定できなかったためと考えられる。後述する試験例2においても同様である。
〔試験例2〕
本試験は、レゾール型フェノール樹脂の分子量が熱硬化性組成物の物性及びセルロース製品の物性に与える影響を評価するために行った。
本試験は、レゾール型フェノール樹脂の分子量が熱硬化性組成物の物性及びセルロース製品の物性に与える影響を評価するために行った。
<レゾール型フェノール樹脂の合成>
コンデンサー、温度計、撹拌装置を備えた反応装置にフェノール500部、50%ホルムアルデヒド水溶液478.2部、50%水酸化ナトリウム40部をそれぞれ仕込み、80℃で所定の時間(0~420分間)反応させた後、35℃以下に冷却して、反応時間(分子量)の異なる4種のレゾール型フェノール樹脂を合成した。ホルムアルデヒド/フェノール[F/P]のモル比は1.5であった。
コンデンサー、温度計、撹拌装置を備えた反応装置にフェノール500部、50%ホルムアルデヒド水溶液478.2部、50%水酸化ナトリウム40部をそれぞれ仕込み、80℃で所定の時間(0~420分間)反応させた後、35℃以下に冷却して、反応時間(分子量)の異なる4種のレゾール型フェノール樹脂を合成した。ホルムアルデヒド/フェノール[F/P]のモル比は1.5であった。
<サンプルの調製>
上記4種のレゾール型フェノール樹脂をそれぞれ比較例2~5のサンプルとした。
別途、上記4種のレゾール型フェノール樹脂それぞれに、レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に対して25部のモノエタノールアミン(MEA)を、35℃以下に溶解熱を抑えて添加し、実施例6~9のサンプル(熱硬化性組成物)を得た。
各サンプルについて、前記した測定方法により、分子量(Mw)、遊離フェノール(FP)、遊離ホルムアルデヒド(FF)、不揮発分(NV)、粘度、pH、水希釈性を測定した。結果を表2~3に示す。
ただし、比較例5及び実施例9のサンプルは粘度が高いため、FF、pH、水希釈性が測定できなかった。
上記4種のレゾール型フェノール樹脂をそれぞれ比較例2~5のサンプルとした。
別途、上記4種のレゾール型フェノール樹脂それぞれに、レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に対して25部のモノエタノールアミン(MEA)を、35℃以下に溶解熱を抑えて添加し、実施例6~9のサンプル(熱硬化性組成物)を得た。
各サンプルについて、前記した測定方法により、分子量(Mw)、遊離フェノール(FP)、遊離ホルムアルデヒド(FF)、不揮発分(NV)、粘度、pH、水希釈性を測定した。結果を表2~3に示す。
ただし、比較例5及び実施例9のサンプルは粘度が高いため、FF、pH、水希釈性が測定できなかった。
<強度の評価>
調製したサンプルを用い、試験例1と同様にして強度の評価を行った。結果を表2~3に示す。また、図5に、比較例2~5、実施例6~9の各サンプルにおけるMEA添加量(レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に対するMEAの割合)を横軸に、引張強度を縦軸にとったグラフを示す。
調製したサンプルを用い、試験例1と同様にして強度の評価を行った。結果を表2~3に示す。また、図5に、比較例2~5、実施例6~9の各サンプルにおけるMEA添加量(レゾール型フェノール樹脂の固形分100部に対するMEAの割合)を横軸に、引張強度を縦軸にとったグラフを示す。
<色相の評価>
調製したサンプルを用い、試験例1と同様にして色相の評価を行った。結果を表2~3に示す。また、図6~8に、比較例2~5、実施例6~9の各サンプルにおけるMEA添加量を横軸に、L値、a値、b値をそれぞれ縦軸にとったグラフを示す。
調製したサンプルを用い、試験例1と同様にして色相の評価を行った。結果を表2~3に示す。また、図6~8に、比較例2~5、実施例6~9の各サンプルにおけるMEA添加量を横軸に、L値、a値、b値をそれぞれ縦軸にとったグラフを示す。
上記結果に示すとおり、アミンを添加することで、レゾール型フェノール樹脂の分子量(Mw)にかかわらず、サンプル中のFFが低減されるとともに、焼成サンプルの強度及び色相が向上した。
〔比較例6、実施例10〕
<レゾール型フェノール樹脂の合成>
コンデンサー、温度計、撹拌装置を備えた反応装置にフェノール850部、50%ホルムアルデヒド水溶液1083.92部、水34部、50%水酸化ナトリウム34部をそれぞれ仕込み、80℃で180分間反応後、35℃以下に冷却しさらに水440.42部を仕込み、レゾール型フェノール樹脂を合成した。ホルムアルデヒド/フェノール[F/P]のモル比は2.00であった。
<レゾール型フェノール樹脂の合成>
コンデンサー、温度計、撹拌装置を備えた反応装置にフェノール850部、50%ホルムアルデヒド水溶液1083.92部、水34部、50%水酸化ナトリウム34部をそれぞれ仕込み、80℃で180分間反応後、35℃以下に冷却しさらに水440.42部を仕込み、レゾール型フェノール樹脂を合成した。ホルムアルデヒド/フェノール[F/P]のモル比は2.00であった。
<サンプルの調製>
上記レゾール型フェノール樹脂を比較例6のサンプルとした。
別途、上記レゾール型フェノール樹脂の固形分100部にモノエタノールアミン(MEA)20部を、35℃以下に溶解熱を抑えて添加し、実施例10のサンプル(熱硬化性組成物)を得た。表4に、MEAの添加量(部)を、レゾール型フェノール樹脂の原料のフェノール固形分100部に対する部数に換算した値(PHP)を併記した。
各サンプルについて、前記した測定方法により、分子量(Mw)、遊離フェノール(FP)、遊離ホルムアルデヒド(FF)、不揮発分(NV)、粘度、pH、水希釈性を測定した。結果を表4に示す。
上記レゾール型フェノール樹脂を比較例6のサンプルとした。
別途、上記レゾール型フェノール樹脂の固形分100部にモノエタノールアミン(MEA)20部を、35℃以下に溶解熱を抑えて添加し、実施例10のサンプル(熱硬化性組成物)を得た。表4に、MEAの添加量(部)を、レゾール型フェノール樹脂の原料のフェノール固形分100部に対する部数に換算した値(PHP)を併記した。
各サンプルについて、前記した測定方法により、分子量(Mw)、遊離フェノール(FP)、遊離ホルムアルデヒド(FF)、不揮発分(NV)、粘度、pH、水希釈性を測定した。結果を表4に示す。
<強度の評価>
調製したサンプルに5枚のブナ単板(100×100×1mm)を、25℃で16時間浸漬含浸し、3日間自然風乾した。次いで、それら5枚のブナ単板を、木目の方向を一定に揃えて(繊維方向を平行にして)積層し、5mmスペーサーを入れた150℃の熱プレスで30分間焼成し、積層強化木を作製した。
得られた積層強化木を裁断し、長さ100×幅15mmの6つのテストピースを得た。裁断に際しては、繊維方向が長手方向となるようにした。テストピースの寸法から密度を算出した。
6つのテストピースそれぞれについて、JIS K 6911の規定に準拠して、スパン80mm、荷重速度10mm/分の条件で曲げ強度(N/mm2)を測定し、各テストピースの曲げ強度の平均値を求めた。結果を表4に示す。
調製したサンプルに5枚のブナ単板(100×100×1mm)を、25℃で16時間浸漬含浸し、3日間自然風乾した。次いで、それら5枚のブナ単板を、木目の方向を一定に揃えて(繊維方向を平行にして)積層し、5mmスペーサーを入れた150℃の熱プレスで30分間焼成し、積層強化木を作製した。
得られた積層強化木を裁断し、長さ100×幅15mmの6つのテストピースを得た。裁断に際しては、繊維方向が長手方向となるようにした。テストピースの寸法から密度を算出した。
6つのテストピースそれぞれについて、JIS K 6911の規定に準拠して、スパン80mm、荷重速度10mm/分の条件で曲げ強度(N/mm2)を測定し、各テストピースの曲げ強度の平均値を求めた。結果を表4に示す。
上記結果に示すとおり、セルロース材料が木材の場合においても、レゾール型フェノール樹脂にアミンを添加することで、サンプル中のFFが低減されるとともに、積層強化木の強度が向上した。
実施例10では、使用した単板の密度の違いによるものと考えられるが、密度が比較例6よりも低かった。それにもかかわらず、強度が比較例6よりも高かった。使用した単板の密度が同じであれば、より強度が高くなったと考えられる。
実施例10では、使用した単板の密度の違いによるものと考えられるが、密度が比較例6よりも低かった。それにもかかわらず、強度が比較例6よりも高かった。使用した単板の密度が同じであれば、より強度が高くなったと考えられる。
Claims (5)
- レゾール型フェノール樹脂と、アミンとを含み、
前記アミンの含有量が、前記レゾール型フェノール樹脂の固形分100質量部に対し、0.1~40質量部である、セルロース製品用熱硬化性組成物。 - 前記レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量が200~20000である、請求項1に記載のセルロース製品用熱硬化性組成物。
- セルロース材料と、前記セルロース材料に付着した請求項1又は2に記載のセルロース製品用熱硬化性組成物の硬化物とを含む、セルロース製品。
- 前記セルロース材料がセルロース布紙である、請求項3に記載のセルロース製品。
- 前記セルロース材料が木材である、請求項3に記載のセルロース製品。
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