JP2022152935A - ラジアルタービン - Google Patents
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Abstract
Description
タービンホイールの外周に複数のノズルベーンを備えたラジアルタービンであって、
前記複数のノズルベーンの間に設けられるスロートのスロート幅は、前記ノズルベーンの翼高さ方向で変化し、前記ノズルベーンの翼高さ方向においてハブ側端部とチップ側端部との間で最小となる。
実施形態に係るラジアルタービン1は、例えば、舶用エンジンに搭載されるターボチャージャを構成するラジアルタービンであって、タービンホイール3はコンプレッサのインペラ(図示せず)と駆動軸(タービンロータ)(図示せず)によって相互に連結され、タービンホイール3は、例えば、舶用エンジンから排出された排気ガスによって回転させられ、これにより、駆動軸を介してコンプレッサのインペラが回転させられる。そして、コンプレッサのインペラの回転によって、舶用エンジンに供給される吸気が圧縮される。
タービンホイール3は、ハブ(図示せず)と複数の翼33(動翼33)とからなる。ハブは、軸線の周りに回転対称な形状を有する。軸線に沿う方向において、ハブの一端側はディフューザ側に位置し、ハブの他端側は排気の入口側に位置している。ハブの外周面は、一端側から他端側に向かって漸次直径が拡大するラッパ形状を有している。複数の翼33(動翼33)は、ハブの外周面に一体に取り付けられ、ハブの周方向に間隔をもって配列されている。
複数のノズルベーン5は、タービンホイール3の外周に等間隔に設けられ、タービンホイール3の径方向外側から内側に向けてタービンホイール3の径方向に対して斜めに傾いた状態で設置されている。
図2に示すように、実施形態に係る複数のノズルベーン5では、複数のノズルベーン5の間に設けられるスロート7のスロート幅は、ノズルベーン5の翼高さ方向、ハブ側端部(基端部)53とチップ側端部(先端部)55との間で変化し、翼高さ方向においてハブ側端部53とチップ側端部55との間で最小となる。よって、スロート幅は、翼高さ方向において、ハブ側端部53からチップ側端部55に向けてスロート幅が最小となった後にスロート幅が広がる。
図3は、実施形態1に係る複数のノズルベーン5Aと該複数のノズルベーン5Aの間に設けられるスロート7Aを概略的に示す図である。図4は、図3に示した複数のノズルベーン5Aの翼高さ位置とスロート幅との関係を示す図である。
翼高さ方向においてスロート幅が変化する場合において、スロート幅が広い部分では局所的にタービン反動度が増加する。タービン反動度が増加すると、ノズルベーン5Aのウェークと主流の流速差が小さくなるため、タービンホイール3に設けられた動翼33が受ける静圧変動も小さくなり、翼振動応力が低減する。特にスロート幅をスロート幅の平均値対比130%以上にするとその効果が現れる。また、翼高さ方向においてスロート幅が変化する場合において、流量を変化させないために、一部でスロート幅を拡げると他部でスロート幅を狭くしてスロート面積を不変とする必要がある。このように、一部でスロート幅を拡げ他部でスロート幅を狭くするとノズルベーン5Aの出口(動翼33の入口)において翼高さ方向に流速分布が生じる。流速分布が極端になると、圧力損失の要因となり、タービン効率が低下する。タービン効率低下の許容値を超え始めるのは、スロート幅がスロート幅の平均値対比170%を超える場合である。
よって、上述したように、実施形態1に係る複数のノズルベーン5Aでは、スロート幅は、ハブ側端部53Aにおいてスロート幅の平均値対比130%以上170%以下に制限される。
チップ側端部55Aにおいてスロート幅を制限するのは、上述したハブ側端部53Aにおいてスロート幅を制限するのと同様の理由である。
よって、実施形態1に係る複数のノズルベーン5Aでは、スロート幅は、チップ側端部55Aにおいてスロート幅の平均値対比130%以上170%以下に制限される。
図7は、実施形態2に係るノズルベーン5Bを概略的に示す図である。
図7に示すように、実施形態2に係る複数のノズルベーン5Bでは、複数のノズルベーン5Bの各々は、翼高さ方向において同一の翼断面形状を有する。そして、タービンホイール3の中心とノズルベーン5Bの重心Gを結ぶ直線CGとノズルベーン5Bの前縁と重心Gとを結ぶ直線LGとに挟まれた角度βが翼高さ方向において変化する。よって、実施形態2に係る複数のノズルベーン5Bでは、タービンホイール3の中心とノズルベーン5Bの重心Gを結ぶ直線CGとノズルベーン5Bの前縁と重心Gとを結ぶ直線LGとに挟まれた角度βが翼高さ方向において変化することで、翼高さ方向においてスロート幅が変化し、翼高さ方向においてハブ側端部53Bとチップ側端部55Bとの間でスロート幅が最小となる。
図8は、実施形態3に係るノズルベーン5Cを概略的に示す図である。
図8に示すように、実施形態3に係る複数のノズルベーン5Cでは、複数のノズルベーン5Cの各々は、翼高さ方向において相似形の翼断面形状を有する。よって、実施形態3に係る複数のノズルベーン5Cでは、翼高さ方向において相似形の翼断面形状によって翼断面積が変化することで、翼高さ方向においてスロート幅が変化し、翼高さ方向においてハブ側端部53Cとチップ側端部55Cとの間でスロート幅が最小となる。
タービンホイール(3)の外周に複数のノズルベーン(5)を備えたラジアルタービンであって、
前記複数のノズルベーン(5)の間に設けられるスロートのスロート幅は、前記ノズルベーン(5)の翼高さ方向で変化し、前記翼高さ方向においてハブ側端部(53)とチップ側端部(55)との間で最小となる。
前記ハブ側端部(53)よりも前記チップ側端部(55)において前記スロート幅が狭い。
前記スロート幅は、前記翼高さ方向において前記ハブ側端部(53)から前記チップ側端部(55)に向けて25%以上75%以下の高さで最小となる。
前記複数のノズルベーン(5A)の各々は、前記翼高さ方向において同一の翼断面形状を有し、前記タービンホイール(3)の中心と前記ノズルベーン(5A)の後縁を結ぶ直線(CT)と前記ノズルベーン(5A)の前縁と後縁とを結ぶ直線(LT)(コードライン)とに挟まれた角度が前記翼高さ方向において変化する。
前記複数のノズルベーン(5B)の各々は、前記翼高さ方向において同一の翼断面形状を有し、前記タービンホイール(3)の中心と前記ノズルベーン(5B)の重心(G)を結ぶ直線(CG)と前記ノズルベーン(5B)の前縁と重心(G)とを結ぶ直線(LG)とに挟まれた角度が前記翼高さ方向において変化する。
前記スロート幅は、ハブ側端部(53)においてスロート幅の平均値対比130%以上170%以下である。
前記スロート幅は、チップ側端部(55)においてスロート幅の平均値対比130%以上170%以下である。
3 タービンホイール
33 翼(動翼)
5,5A,5B,5C ノズルベーン
53,53A,53B,53C ハブ側端部
55,55A,55B,55C チップ側端部
57,57A,57B,57C 中間部
7,7A スロート
G ノズルベーンの重心
CT タービンホイールの中心とノズルベーンの後縁を結ぶ直線
LT ノズルベーンの前縁と後縁を結ぶ直線(コードライン)
CG タービンホイールの中心とノズルベーンの重心を結ぶ直線
LG ノズルベーンの前縁と重心を結ぶ直線
Wh ハブ側端部におけるスロート幅
Wt チップ側端部におけるスロート幅
Wm 翼高さ方向50%の高さにおけるスロート幅
α 直線CTと直線LTとに挟まれた角度
β 直線CGと直線LGとに挟まれた角度
Claims (8)
- タービンホイールの外周に複数のノズルベーンを備えたラジアルタービンであって、
前記複数のノズルベーンの間に設けられるスロートのスロート幅は、前記ノズルベーンの翼高さ方向で変化し、前記翼高さ方向においてハブ側端部とチップ側端部との間で最小となる、
ラジアルタービン。 - 前記ハブ側端部よりも前記チップ側端部において前記スロート幅が狭い、請求項1に記載のラジアルタービン。
- 前記スロート幅は、前記翼高さ方向において前記ハブ側端部から前記チップ側端部に向けて25%以上75%以下の高さで最小となる、
請求項1又は2に記載のラジアルタービン。 - 前記複数のノズルベーンの各々は、前記翼高さ方向において同一の翼断面形状を有し、前記タービンホイールの中心と前記ノズルベーンの後縁を結ぶ直線と前記ノズルベーンの前縁と後縁とを結ぶ直線とに挟まれた角度が前記翼高さ方向において変化する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のラジアルタービン。 - 前記複数のノズルベーンの各々は、前記翼高さ方向において同一の翼断面形状を有し、前記タービンホイールの中心と前記ノズルベーンの重心を結ぶ直線と前記ノズルベーンの前縁と重心とを結ぶ直線とに挟まれた角度が前記翼高さ方向において変化する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のラジアルタービン。 - 前記複数のノズルベーンの各々は、前記翼高さ方向において相似形の翼断面形状を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のラジアルタービン。 - 前記スロート幅は、ハブ側端部においてスロート幅の平均値対比130%以上170%以下である、
請求項1から6のいずれか一項に記載のラジアルタービン。 - 前記スロート幅は、チップ側端部においてスロート幅の平均値対比130%以上170%以下である、
請求項1から7のいずれか一項に記載のラジアルタービン。
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