JP2022152908A - タンク装置、および水洗大便器 - Google Patents

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Daichi Okada
愛子 生野
Aiko Ikuno
光宏 末永
Mitsuhiro Suenaga
隆 吉岡
Takashi Yoshioka
雄基 下川
Yuki Shimokawa
義和 穴見
Yoshikazu Anami
千明 永島
Chiaki Nagashima
健太 立石
Kenta Tateishi
仁嗣 高野
Hitoshi Takano
悠太 近藤
Yuta Kondo
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【課題】ジェットポンプ機構が設けられた水洗大便器において、大洗浄および小洗浄の切替えに区画容器を必要としないことで、タンク装置の小型化を実現することを目的とする。【解決手段】ジェットポンプユニットの少なくとも一部は、貯水タンク本体内で水没した状態で配置され、ジェットポンプユニットは、ジェットポンプユニットの下方に形成された吸引口から上方に延びる上昇管を有するスロート管と、スロート管の前記吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、給水源から上記ジェットノズルへの洗浄水の供給を給止水する給水弁と、を備え、スロート管の前記上昇管には、所定水位において空気を上昇管内に導入する空気導入部が設けられ、空気導入部は、第一洗浄モードと第二洗浄モードにおける吸気量を変更することを特徴とするタンク装置。【選択図】図8

Description

開示の実施形態は、タンク装置、および水洗大便器に関する。
従来、水道管からの一次水圧を用いて、貯水タンク本体に貯水された水を巻き込むことで、勢いの強い洗浄水を便器本体のボウル面に継続的に供給することができるジェットポンプ機構が設けられた水洗大便器が知られている。この水洗大便器は貯水タンク本体内に大洗浄、および小洗浄を切り替えるための区画容器が備え付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-165173号公報
区画容器を用いたジェットポンプ機構が設けられた水洗大便器では、区画容器を開放し区画容器内の水を洗浄時に使用とすることで大洗浄が行われ、逆に区画容器を閉塞し区画容器内の水を洗浄時に制限することで小洗浄を行われる。それ故、区画容器には大洗浄、および小洗浄の差分以上の体積を必要とするため、タンク装置が大型化してしまうという問題がある。
本実施形態の一態様は、ジェットポンプ機構が設けられた水洗大便器において、大洗浄および小洗浄の切替えに区画容器を必要としないことで、タンク装置の小型化を実現することを目的とする。
実施形態の一態様に係る水洗大便器は、汚物を受けるボウル部と、ボウル部に洗浄水を導くための導水路を備えた便器本体と、便器本体に供給する洗浄水を貯水する貯水タンク本体と、少なくともその一部が貯水タンク本体内で水没した状態で配置され、貯水タンク内の洗浄水を便器本体に供給するジェットポンプユニットと、を備え、ジェットポンプユニットは、ジェットポンプユニットの下方に形成された吸引口から上方に延びる上昇管を備えたスロート管と、前記スロート管の吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、給水源から上記ジェットノズルへの洗浄水の供給を給止水する給水弁と、を備え、スロート管の上昇管には、所定の水位において空気を上昇管内に導入する空気導入部が設けられ、空気導入部には、上昇管内に導入する吸気量を変更する空気導入部が設けられており、空気導入部は、第一洗浄モードと第二洗浄モードにおける上昇管に導入する吸気量を変更することを特徴とする。
このような構成によれば、空気導入部により、吸気量のみの変更で、貯水タンク本体内の洗浄水を吐水する時間を変更することが可能である。洗浄水を吐水する時間を変更することで、洗浄水量を変更することができる。例えば、第一洗浄(大洗浄)の場合、吸気量を多くすることで洗浄水量を多くする。そのため、吸気量のみの変更により、タンク装置の小型化を実現することができる。また、第一洗浄モードと第二洗浄モードの洗浄水量の差を生み出すことができ、例えば、第一洗浄モードにおける洗浄水量が低下することを抑制し、第一洗浄モードにおける洗浄力が低下することを抑制することができる。
また、空気導入部は、スロート管に設けられた開口部によって形成されており、開口部の総開口面積は、第二洗浄モード時に比べ第一洗浄モード時の方が大きいことを特徴とする。
このような構成によれば、洗浄モードに応じて開口部の総開口面積を変更することで、時間当たりの吸気量を変更することが可能である。時間当たりの吸気量を変更することで、洗浄モードに応じて洗浄水量を変更することができる。そのため、開口部の総開口面積を変更することで、タンク装置の小型化を実現しつつ、第一洗浄モードにおける洗浄力の低下を抑制することができる。
また、開口部は、第一開口部と第二開口部とを備えており、第一洗浄モードにおいて、第一開口部と第二開口部は開状態で設定され、第二洗浄モードにおいて、第一開口部は開状態で設定され、第二開口部は閉状態で設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、開口部の総開口面積を変更する方法として、吸気する開口部の数を変更することにより、第一洗浄モードと第二洗浄モードの洗浄水量の差を生み出すことができる。そのため、第一開口部における吸気のタイミングを第一洗浄モード、および第二洗浄モードにおいて一致させることができ、例えば、洗浄が開始される初期における洗浄水量を、第一洗浄モード、および第二洗浄モードにおいて一致させることができる。従って、洗浄が開始される初期におけるボウル部の洗浄力が、第一洗浄モードにおいて低下することを抑制しつつ、第一洗浄モードにおける洗浄時間を長くし第一洗浄モードにおける洗浄水量を多くすることができる。
また、開口部は、第一開口部と、第一開口部より開口面積の小さい第二開口部と、を備えており、第一洗浄モードにおいて、第一開口部は開状態で設定され、第二開口部は閉状態で設定され、第二洗浄モードにおいて、第一開口部は閉状態で設定され、第二開口部は開状態で設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第一開口部、または第二開口部の開閉状態を切り替えることで、第一洗浄モードと第二洗浄モードの洗浄水量の差を生み出すことができる。
また、空気導入部は、第二洗浄モード時に比べ第一洗浄モード時の方が、上昇管への吸気が開始される所定水位が低く設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、空気導入部は、第一洗浄モードにおいて早いタイミングで吸気を開始することができ、貯水タンク本体に貯水される洗浄水を少なくしつつ、第一洗浄モードにおける洗浄時間を長くすることができる。そのため、貯水タンク本体を小型化し、タンク装置の小型化を実現することができる。
また、空気導入部は、スロート管に設けられた開口部によって形成されており、開口部は、第一高さに開口を備える第一開口部と、第一高さよりも低い第二高さに開口を備える第二開口部によって形成され、第一洗浄モードにおいて、第一開口部は開状態で設定され、第二開口部は閉状態で設定され、第二洗浄モードにおいて、第一開口部は閉状態で設定され、第二開口部は開状態で設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第一洗浄モードにおいては、早いタイミングで吸気を開始することで、洗浄時間を長くしつつ、洗浄の後半において洗浄力が低下することを抑制することができる。また、第二洗浄モードにおいては、貯水タンク内の水位が下がった場合に第二開口部から吸気することで、洗浄時間を長くすることができる。
また、空気導入部は、スロート管に設けられ、高さが上昇または下降する開口部によって形成されており、第二洗浄モード時に比べ第一洗浄モード時の方が、開口部の高さが高く設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、簡易な構成の空気導入部によって、第一洗浄モードと第二洗浄モードの差を生み出すことができる。
また、第一洗浄モードは、第二洗浄モードよりも洗浄水量が多い洗浄モードであり、第一洗浄モードは、第二洗浄モードよりも吸気量が多いように空気導入部が配置されており、初期状態において第一洗浄モードに対応した吸気量になるよう空気導入部が配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、初期状態が第一洗浄モード(大洗浄)のため、空気導入部の故障や停電等により、洗浄モードの切替えができない場合においても、洗浄量不足が生じないため、使用者の使用目的によらず、安定した洗浄を行うことができる。
また、請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載のタンク装置を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、空気導入部により、吸気量を変更することで、貯水タンク本体内の洗浄水を吐水する時間を変更することが可能である。洗浄水を吐水する時間を変更することで、洗浄水量を変更することができる。例えば、第一洗浄(大洗浄)の場合、吸気量を多くすることで洗浄水量を多くする。そのため、吸気量を変更することで、第一洗浄モードと第二洗浄モードの差を生み出すことができる。
実施形態の一態様に係るタンク装置は、タンク装置の小型化を実現することができる。
図1は、第1実施形態によるタンク装置を備えた水洗大便器を示す平面図である。 図2は、図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、第1実施形態によるタンク装置の基本構成を示すブロック図である。 図4は、第1実施形態によるタンク装置の基本構成を示す貯水タンク本体の概略正面断面図である。 図5は、第1実施形態によるタンク装置の貯水タンク本体の内部構造を示す平面図である。 図6は、第2実施形態によるタンク装置のスロート管近傍を拡大した概略図である。 図7は、第3実施形態によるタンク装置のスロート管近傍を拡大した概略図である。 図8は、第4実施形態によるタンク装置のスロート管近傍を拡大した概略図である。 図9は、第5実施形態によるタンク装置のスロート管近傍を拡大した概略図である。
(第1実施形態)
以下、添付図面を参照して第1実施形態に係るタンク装置1の概要について説明する。
なお、図1を含む各図には、説明の便宜上、鉛直上向き(上方)を正方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を示している場合がある。この場合、X軸の正方向を左方、X軸の負方向を右方、Y軸の正方向を前方、Y軸の負方向を後方、Z軸の正方向を上方、Z軸の負方向を下方と規定し、また、X軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向、Z軸方向を上下方向という。なお、左右方向は、水洗大便器2の幅方向である。
まず、図1及び図2により、第1実施形態によるタンク装置1を備えた水洗大便器2の基本構造について説明する。
図1は、第1実施形態によるタンク装置1を備えた水洗大便器2を示す平面図であり、図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。
まず、図1及び図2に示すように、第1実施形態によるタンク装置1を備えた水洗大便器2は、便器本体4を備えている。便器本体4の後方側の上面には、詳細は後述する本実施形態のタンク装置1が配置されている。
つぎに、図1及び図2に示すように、便器本体4は、その前方側に設けられたボウル部6と、ボウル部6の上縁に形成されたリム部8と、リム部8の内周に形成された棚部10と、を備えている。
また、便器本体4のボウル部6の底部には、トラップ排水路12の入口12aが開口し、トラップ排水路12は、上方に延びるトラップ上昇管12bと、下方に延びるトラップ下降管12cを備えている。トラップ排水路12の形状から分かるように、本実施形態による水洗大便器2は、高さ方向の落差により汚物を排出する洗い落とし式便器である。
なお、本実施形態においては、洗い落とし式便器に適用した形態について説明するが、このような形態に限定されず、サイホン作用を利用してボウル部6内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、サイホン式便器の形態等、他の水洗大便器の形態についても適用可能である。
つぎに、便器本体4は、タンク装置1の排水口14から排出される洗浄水が流入する導水路16と、棚部10の前方から見て左側中央に形成された第1リム吐水口18と、前方から見て右側後方に形成された第2リム吐水口20とを備えている。
また、導水路16は、下流に向かって第1導水路16aと第2導水路16bに分岐し、導水路16の洗浄水が第1導水路16aを経て第1リム吐水口18に到達する一方、第2導水路16bを経て第2リム吐水口20に到達し、洗浄水が、それぞれ、第1リム吐水口18及び第2リム吐水口20から吐水され、ボウル部6を洗浄し、汚物をトラップ排水路12から排出するようになっている。
つぎに、図1~図5により、本実施形態のタンク装置1の詳細について説明する。
まず、図3は、第1実施形態によるタンク装置1の基本構成を示すブロック図である。また、図4は、第1実施形態によるタンク装置1の基本構成を示す貯水タンク本体22の概略正面断面図である。さらに、図5は、第1実施形態によるタンク装置1の貯水タンク本体22の内部構造を示す平面図である。
なお、図3に示すタンク装置1においては、便宜上、貯水タンク本体22の内部構造全体に亘って模式的に簡略化しているため、図4及び図5に示すタンク装置1の構造の配置とは異なっている。
また、図4に示すタンク装置1においても、一部の構造について簡略化している。
まず、図3~図5に示すように、タンク装置1は、樹脂製の外装タンクTと、外装タンクT内に収容される内装タンクである貯水タンク本体22と、水道等の給水源(図示せず)に接続された第一給水管24と、を備えている。
貯水タンク本体22においては、第一給水管24を経て供給された洗浄水の一部が貯留され、便器本体4の導水路16に供給可能になっている。
また、図4に示すように、貯水タンク本体22は、便器本体4の後方側の比較的低い位置に配置されて、貯水タンク本体22の上端高さ位置が低い、いわゆる、ローシルエットタイプのタンクであり、図5に示すように、平面視において左右方向に長い扁平形状に形成されている。
つぎに、図3~図5に示すように、貯水タンク本体22の内部には、第一給水管24から定流量弁26を介して供給された洗浄水を給止水する給水弁装置28が設けられている。
給水弁装置28は、定流量弁26よりも下流側の給水路を開閉させる給水弁である主弁30等を備えている。
また、タンク装置1は、便器洗浄を開始する際に、給水弁装置28の作動を操作するための操作部である操作装置32(操作レバー32a、駆動回転軸32b)を備えている。
つぎに、図3~図5を参照して、給水弁装置28の内部構造と作動機構の詳細について説明する。
まず、給水弁装置28は、さらに、ポペット弁34と、フロート36と、フロート側パイロット弁38と、フロート高さ調整機構M1と、を備えている。
ポペット弁34は、操作装置32の操作レバー32a及び駆動回転軸32bの回転操作により主弁30を開閉させる操作側パイロット弁である。また、フロート36は、貯水タンク本体22内の水位に応じて浮力により上下動するものである。さらに、フロート側パイロット弁38は、フロート36の上下動により主弁30を開閉させるものである。
また、フロート高さ調整機構M1は、詳細については後述するが、フロート36の上下方向の高さ位置を調整する機構である。
つぎに、給水弁装置28は、主弁30部分の主要な構造として、パイロット式のダイアフラム弁である主弁体30aと、主弁体30aが着座する主弁座30bと、内部の圧力により主弁体30aを主弁座30bに対して移動させる圧力室30cとを備えている。
これらにより、給水弁装置28は、主弁体30aが主弁座30bに着座して止水する止水状態、又は、主弁体30aが主弁座30bから離間して給水する給水状態のいずれかの状態に切り替え可能になっている。
また、圧力室30cには、圧力室30cの圧力を開放するポペット穴34a及びフロート側パイロット穴38aがそれぞれ設けられている。
さらに、圧力室30cのポペット穴34aには、ポペット弁34が開閉可能に設けられている。ポペット弁34は、操作レバー32aと給水弁装置28とを接続する駆動回転軸32bに連結されている。駆動回転軸32bは、使用者による操作レバー32aの手動操作と連動して軸回りに回転可能になっており、給水弁装置28の作動を操作するための操作部の一部となっている。
さらに、圧力室30cのフロート側パイロット穴38aには、フロート側パイロット弁38が設けられている。フロート側パイロット弁38は、貯水タンク本体22内の洗浄水の水位に応じてフロート36が上下動することにより開閉可能になっている。
また、主弁体30aには、ブリード穴(図示せず)が設けられており、止水状態のとき、ブリード穴(図示せず)により第一給水管24の一次側流路Aと圧力室30cの内部とが連通するようになっている。
ここで、ポペット穴34aの開口面積は、フロート側パイロット穴38aの開口面積よりも大きく形成されている。また、ポペット穴34aは、フロート側パイロット穴38aよりも、図4に示すように、上方位置に形成されている。
さらに、図4に示すように、給水弁装置28は、通常は止水状態であり、止水状態では、ポペット穴34a及びフロート側パイロット穴38aは共に閉鎖されており、かつ、第一給水管24の一次側流路Aは、圧力室30cとブリード穴(図示せず)を通じて連通している。
このため、第一給水管24の一次側流路Aと圧力室30cの水圧は、同じ水圧(一次側流路圧力α)となり、また、第一給水管24の二次側流路Bは大気開放となり、主弁体30aに水圧が作用する面積の方が一次側流路Aの面積よりも大であるため、主弁体30aは、主弁座30bに押し付けられ、閉弁した状態となっている。
つぎに、給水弁装置28において、ポペット穴34aがポペット弁34により開放される条件、フロート側パイロット穴38aがフロート側パイロット弁38により開放される条件のうち、少なくとも一方の条件が満たされると、圧力室30cから洗浄水が流出し、圧力室30c内の圧力が低下するようになっている。
つぎに、給水弁装置28において、ポペット穴34aがポペット弁34により開放されると、圧力室30cから洗浄水が流出し、圧力室30c内の圧力が低下するようになっている。また、給水弁装置28において、フロート側パイロット穴38aがフロート側パイロット弁38により開放されると、圧力室30cから洗浄水が流出し、圧力室30c内の圧力が低下するようになっている。
これにより、主弁体30aが主弁座30bから離間するように移動して開弁し、吐水状態となるようになっている。
また、給水弁装置28において、ポペット穴34aがポペット弁34により閉鎖されると共に、フロート側パイロット穴38aがフロート側パイロット弁38により閉鎖されると、圧力室30cの圧力が再び一次側流路圧力αとなり、主弁体30aが主弁座30bに向けて移動し、最終的に閉弁された状態(止水状態)となるようになっている。
このとき、一次側流路Aの洗浄水は、圧力室30c内へブリード穴から少しずつ注入されるため、ポペット穴34a及びフロート側パイロット穴38aが閉鎖されてから、所定時間遅れて、主弁体30aが閉弁状態(止水状態)となるようになっている。
なお、給水弁装置28の下流側の給水路には、真空破壊弁40を介して接続されたジェットポンプユニット42(詳細は後述する)が設けられている。
つぎに、図3~図5を参照して、ジェットポンプユニット42の詳細について説明する。
まず、ジェットポンプユニット42は、真空破壊弁40から延びる第二給水管44の下流側に設けられており、上流側から下流側に向かって、ジェットノズル46、流路切替弁48、及び、スロート管50をそれぞれ備えている。第二給水管44は上流側が可撓性の高いホース部44a、下流側が可撓性の低い折り返し部45によって形成されている。ここでいう可撓性とは、物体が柔軟であり、撓ませることが可能な性質のことを指す。つまり、可撓性が高い程、物質の弾性変形がしやすい。
また、これらのジェットノズル46、流路切替弁48、及び、スロート管50の吸引口50aのそれぞれは、貯水タンク本体22における左右一方側(図3に貯水タンク本体22を正面側から見て右側)から下方に突出するジェットノズル収容部H内に配置されている。
ジェットポンプユニット42のジェットノズル46は、貯水タンク本体22の内部において少なくとも一部が水没した状態で配置されており、真空破壊弁40から延びる第二給水管44から供給された洗浄水を噴射するものである。
なお、真空破壊弁40は、外部から空気を吸入し、真空破壊弁40からジェットノズル46までの第二給水管44内が負圧にならないようにするためのものである。
つぎに、ジェットポンプユニット42の流路切替弁48は、ジェットノズル46の下流側近傍に設けられ、ジェットノズル46から噴射された洗浄水の流路を貯水タンク本体22内の水位に応じて切り替え可能になっている。
また、ジェットポンプユニット42のスロート管50は、流路切替弁48の下流側近傍に設けられている。スロート管50の一端(上流端)には、吸引口50aが形成されている一方、スロート管50の他端(下流端)には、洗浄水を排出させる排出口50bが形成されている。
さらに、スロート管50は、図4に示すように、吸引口50aから流入してきた洗浄水を斜め上方に導くスロート上昇管50cと、上昇させた洗浄水を排出口50bに導くスロート下降管50dに分かれており、管形状が、例えば、逆U字形状(或いは、他の言い方をすれば、逆J字形状、又はグースネック型形状)に形成されている。これにより、使用者が洗浄動作を開始させ、貯水タンク本体22内の洗浄水が減少してきて、スロート上昇管50cとスロート下降管50dを繋ぐ箇所が貯水タンク本体22内の洗浄水から出たとしても、洗浄水を便器本体4に供給可能である。
また、スロート管50は、図4に示すように、スロート管50に空気を取り込むための空気導入部50eを備えている。第1実施形態の場合、空気導入部50eは、スロート上昇管50cと連通して上方に延び、中空の円筒形状をしている開口部である。以下、空気導入部50eを開口部50eとして説明することがある。
開口部50eは、スロート管50、具体的には、スロート管50のスロート上昇管50cに設けられる。開口部50eは、スロート上昇管50cに2か所設けられる。すなわち、開口部50eは、開口を2か所有する。2か所の開口部50eの内、上下方向の高さが高い開口部50eを第一開口部50e1と称し、上下方向の高さが第一開口部50e1よりも低い開口を第二開口部50e2と称する。
第二開口部50e2は、回動にて開閉の切替えが可能な蓋部50e21を備えている。蓋部50e21の開閉は、使用者の操作レバー32aの操作と、フロート36の上下動をトリガーとし、電気的に作動するアクチュエータ(不図示)により行われる。アクチュエータは、複数のギア(不図示)を有したトルクを上げるためのギアボックス(不図示)と、電気的に回動駆動可能な電動回転軸(不図示)を有したDCモータ(不図示)とを備える。使用者が操作レバー32aに対し一定のレバー操作をすると、DCモータに操作信号が発信され、電動回転軸が順回転する。電動回転軸の回転トルクはギアボックスにより増大され、蓋部50e21が開状態となる。蓋部50e21の開状態が閉状態に移行するタイミングは、ボウル部6への給水を終えたタイミングである。つまり、フロート側パイロット穴38aがフロート側パイロット弁38により閉鎖され、主弁体30aが主弁座30bに向けて移動し終えたタイミングで、DCモータに操作信号が発信され、電動回転軸が逆回転し、最終的に蓋部50e21が閉状態となる。
開口部50eは洗浄時にスロート管50内に空気を吸気し、吸気量に応じて第一洗浄モード(大洗浄)と第二洗浄モード(小洗浄)の洗浄水量の差を生み出す。詳しくは後述する。
また、スロート管50が上に凸の逆U字形状のため、吸引口50aに流入させる洗浄水はジェットノズル46から斜め上方に吐水する必要がある。そのため、ジェットノズル46に洗浄水を導く第二給水管44は、貯水タンク本体22の上方に設置された真空破壊弁40から来る下方向の洗浄水を上方向に流れを折り返し部45によって変更する。
また、流路切替弁48は、ジェット噴射した洗浄水の流路について、貯水タンク本体22内の水位に応じて、図3に示すように、便器本体4側に連通する便器洗浄用流路52、又は、貯水タンク本体22側に連通するタンク貯水用流路54のいずれか一方に切り替え可能になっている。
具体的には、便器洗浄用流路52は、便器本体4のボウル部6の洗浄時において、流路切替弁48によりスロート管50の吸引口50aが開放され、ジェットノズル46からジェット噴射した洗浄水について、スロート管50の吸引口50aに流入させる流路である。便器洗浄用流路52により、スロート管50内に流入した洗浄水は、スロート管50の排出口50bから流出され、タンク装置1の排水口14から便器本体4の導水路16側に排出されるようになっている。
一方、タンク貯水用流路54は、貯水タンク本体22の貯水時において、流路切替弁48によりスロート管50の吸引口50aが閉鎖され、ジェットノズル46からジェット噴射した洗浄水について、スロート管50内に流入させずに、スロート管50の外部の貯水タンク本体22内に差し向ける流路である。
ちなみに、流路切替弁48が便器洗浄用流路52に設定された場合には、ジェットノズル46がスロート管50の吸引口50aから内部に向けて洗浄水をジェット噴射することにより、スロート管50内を流れる洗浄水の流量について、ジェットノズル46から噴射された洗浄水の流量よりも増大させる、いわゆる、「ジェットポンプ作用」が誘発されるようになっている。これにより、増大した流量の洗浄水がスロート管50の排出口50bから排水口14を経て便器本体4の導水路16に向けて供給されるようになっている。
なお、本明細書中に記載されている「ジェットポンプ作用」という用語については、ジェットノズル46からスロート管50の吸引口50aに向けて噴射される勢いのある洗浄水の流れ自体が、ポンプ等の他の機械要素に依存することなく、直接的にスロート管50の吸引口50aの近傍等の周囲の洗浄水を引き込むような負圧を形成し、形成された負圧を利用してスロート管50内に吸い込んだ貯水タンク本体22内の洗浄水を便器本体4側へ搬送する作用を意味する。
また、図4及び図5に示すように、貯水タンク本体22内には、上下方向に延びるオーバーフロー管56が設けられている。オーバーフロー管56は、ジェットポンプユニット42のスロート管50の上下方向に延びるスロート下降管50dに隣接して設けられている。オーバーフロー管56の下端は、排水口14に連通している。
これにより、貯水タンク本体22内の水位が止水水位よりも上昇してオーバーフロー管56のオーバーフロー口56aの位置を上回った洗浄水は、オーバーフロー管56内に流入し、排水口14から便器本体4の導水路16に補給水として供給されるようになっている。
さらに、図3~図5に示すように、貯水タンク本体22内には、タンク貯水用流路54の一部とオーバーフロー口56aとを接続する分岐管58が設けられている。
これにより、タンク貯水用流路54の洗浄水の一部は、分岐管58を介してオーバーフロー管56内へ流入し、排水口14から便器本体4の導水路16に供給され、最終的には、便器本体4で封水を形成する補給水として利用されるようになっている。
つぎに、空気導入部50eの役割について説明する。空気導入部50eは前述のとおり、第1実施形態においては、第一開口部50e1と第二開口部50e2を有する開口部50eである。開口部50eは、ジェットポンプ作用中に、スロート上昇管50cへ空気を吸気することができる。開口部50eからの吸気量を変更することで、第一洗浄モードと第二洗浄モードの洗浄水量の差を生み出すことができる。
ジェットポンプ作用中に、開口部50eからスロート上昇管50cへの吸気量を変更することで、第一洗浄モードと第二洗浄モードの洗浄水量に差が出る仕組みについて説明する。先に記載した通り、ジェットノズル46からスロート管50の吸引口50aに向けて勢いのある洗浄水を噴射すると、スロート管50の吸引口50aの近傍等の周囲の洗浄水を引き込むような負圧を形成する。この時、スロート上昇管50cには勢いのある洗浄水が流れているため、負圧が形成されるのは吸引口50aの近傍のみでなく、開口部50eの近傍にも負圧が形成される。開口部50eの上下方向の高さ位置と貯水タンク本体22内の水位により、開口部50eの近傍に形成される負圧によって開口部50eからスロート上昇管50cに流入する物質が、空気であったり洗浄水であったりする。スロート上昇管50cに流入する物質が空気の場合、スロート上昇管50c内を流れる洗浄水の整流性が乱れ、ひいてはスロート管50内を通る時間あたりの洗浄水量が少なくなる。スロート管50内を通る時間当たりの洗浄水量が少ないと、貯水タンク本体22内の水位の減少速度も小さいため、主弁30が閉まるのが遅くなり、洗浄時間が長くなる。洗浄時間が長くなったとしても、一度の洗浄に使用する貯水タンク本体22内の洗浄水量は変わらないが、ジェットノズル46からスロート管50に流入する洗浄水は洗浄時間と共に多くなる。つまり、洗浄中に開口部50eから取り込んだ空気の合計量が多いと洗浄水量が多くなるため、第一洗浄モードにおいては第二洗浄モードよりも開口部50eから取り込む空気の合計量を多く設定する。なお、負圧により開口部50eから取り込む物質が水の場合、取り込む水量は吸引口50aから取り込む水量に比べて微小なため、貯水タンク本体22内の水位低下に与える影響は小さい。
第一実施形態においては、第一洗浄モード時は、第二開口部50e2の蓋部50e21を開ける。第二洗浄モード時は、第二開口部50e2の蓋部50e21を閉める。これにより、水位が第二開口部50e2より高い場合においては、貯水タンク本体22内の水位の減少速度は、第一洗浄モードと第二洗浄モードとで等しいが、第二開口部50e2より水位が下がると、第一洗浄モードは第二開口部50e2から負圧により空気をスロート上昇管50cに取り込み、貯水タンク本体22内の水位の減少速度が遅くなる。一方、第二洗浄モードにおいて、第二開口部50e2より水位が下がると、第二開口部50e2から負圧により微小な洗浄水を取り込むに留まり、貯水タンク本体22内の水位の減少速度は第一洗浄モードに比べて速い。これにより、第一洗浄モードは、洗浄時間が第二洗浄モードよりも長くなり、第二洗浄モードに比べてボウル部6に供給する洗浄水量を多くすることができる。
なお、初期状態、つまり使用者が操作レバー32aを操作していない状態の時、空気導入部50eは第一洗浄モード時の状態、つまり第一実施形態においては、第二開口部50e2の蓋部50e21は開状態で設定されている。
このような構成によれば、初期状態が第一洗浄モードのため、空気導入部50e(第1実施形態においては開口部50e)の故障や停電等により、洗浄モードの切替えができない場合においても、洗浄量不足が生じないため、使用者の使用目的によらず、安定した洗浄を行うことができる。
(第2実施形態)
以下、添付図面を参照して第2実施形態に係るタンク装置(不図示)の概要について説明する。
基本構造については、第1実施形態と同様であるため説明を省略し、構造の異なる空気導入部65bについて図6により説明する。
図6は、第2実施形態によるタンク装置のスロート管65近傍を拡大した概略図である。
第2実施形態における空気導入部65bは、図6に示すように、スロート上昇管65aに連通し、上方に延びた円筒部65b1と開口面積を調整する調整機構65b2を有した開口部65bのことを指す。開口部65bは、第一洗浄モードでは調整機構65b2により開口面積が広がるよう設定され、第二洗浄モードでは調整機構65b2により開口面積が狭くなるよう設定される。すなわち、第一洗浄モードにおける開口部65bの開口面積は、第二洗浄モードにおける開口部65bの開口面積よりも大きい。なお、第2実施形態において、円筒部65b1上端は切口部65b11と称する。
調整機構65b2について説明する。調整機構65b2は使用者が行う第1洗浄モードまたは第二洗浄モードに伴い、円筒部65b1への突出量を変更することで、開口部65bの開口面積を変更することが可能である。
調整機構65b2の動作原理としては、使用者が操作装置(不図示)に加えた力を、リンク機構(不図示)を通じて伝達する、所謂メカニカルに動作するものでも良いし、使用者の操作装置の操作をトリガーとし、調整機構65b2が有する直動式モータ(不図示)に操作信号が送られ、電気的に作動するものでもよい。
これにより、第一洗浄モード時は第二洗浄モード時に比べ、洗浄中の水位低下に伴い、開口部65bからの空気が、ジェットノズル64からの吐水によって引き起こされる負圧により、スロート上昇管65aに取り込まれることで、貯水タンク本体(不図示)内の水位の減少が遅いため、第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べてボウル部(不図示)に供給する洗浄水量を多くすることができる。
なお、第2実施形態のように開口部の開口面積を変更する変形例として、開口部65b(空気導入部65b)がスロート上昇管65aの上面にスロート上昇管65aの延びる方向に切口部65b11と、切口部65b11の大きさを変えるよう、スロート上昇管65aの延びる方向にスライド可能な調整機構65b2を有する構成でも良い。その場合、第一洗浄モード時には開口部65bの開口面積が大きく開くような方向に調整機構65b2がスライドし、第二洗浄モード時には開口部65bが開かない、または開口面積が小さくなるような方向に調整機構65b2がスライドする。
(第3実施形態)
以下、添付図面を参照して第3実施形態に係るタンク装置(不図示)の概略について説明する。
基本構造については、第1実施形態と同様であるため説明を省略し、構造の異なる空気導入部67bについて図7により説明する。
図7は、第3実施形態によるタンク装置のスロート管67近傍を拡大した概略図である。
第3実施形態における空気導入部67bは、図7に示すように、第一開口部67b1と、第二開口部67b2とを備える。第一開口部67b1は、回動にて開閉の切替えが可能な蓋部67b11を備えている。第二開口部67b2は、回動にて開閉の切替えが可能な67b21を備えている。
第一洗浄モード時は第一開口部67b1の蓋部67b11を開け、第二開口部67b2の蓋部67b21を閉める。第二洗浄モード時は第一開口部67b1の蓋部67b11を閉め、第二開口部67b2の蓋部67b21を開ける。これにより、洗浄開始から、開口部67bに空気が、ジェットノズル66からの吐水によって引き起こされる負圧により、スロート上昇管67aに取り込まれるまでのタイミングが第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べて早い。これにより、貯水タンク本体(不図示)内の水位の減少速度が第二洗浄モードの方が速いため、第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べてボウル部6(不図示)に供給する洗浄水量を多くすることができる。
また、第一洗浄モードと第二洗浄モードとでスロート上昇管65aへの吸気量を変更する方法として、上下方向にて同じ高さに、第一開口部67b1と第二開口部67b2が設定されている方法でも良い。その場合、第一開口部67b1の開口面積を第二開口部67b2の開口面積よりも大きくし、第一洗浄モード時は第一開口部67b1の蓋部67b11を開け、第二開口部67b2の蓋部67b21を閉める。第二洗浄モード時は第一開口部67b1の蓋部67b11を閉め、第二開口部67b2の蓋部67b21を開ける。
これにより、第一洗浄モード時は第二洗浄モード時に比べて、空気を吸引可能な面積が大きく、貯水タンク本体内の水位の減少速度が第二洗浄モードの方が遅いため、第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べてボウル部6に供給する洗浄水量を多くすることができる。
(第4実施形態)
以下、添付図面を参照して第4実施形態に係るタンク装置(不図示)の概要について説明する。
基本構造については、第1実施形態と同様であるため説明を省略し、構造の異なる空気導入部69bについて図8により説明する。
図8は、第4実施形態によるタンク装置のスロート管69近傍を拡大した概略図である。
第4実施形態における空気導入部69bは、図8に示すように、スロート上昇管69aに連通し上方に延びた円筒部69b1と、開口位置を調整する調整機構69b2を有した開口部69bとのことを指す。開口部69bは、第一洗浄モードでは調整機構69b2により開口位置が高くなるよう設定され、第二洗浄モードでは調整機構69b2により開口位置が低くなるよう設定される。すなわち、第一洗浄モードにおける開口部69bの開口位置は、第二洗浄モードにおける開口部69bの開口位置よりも高い。なお、第4実施形態において、円筒部69b1上端は切口部69b11と称する。
図8に示すように、調整機構69b2は上下に長い中空の円筒状をしており、洗浄水や空気をスロート上昇管69a内に流入させる孔69b21を側面に備え、雄ねじ部69b22を円筒の内部に備えている。円筒部69b1は、調整機構69b2の雄ねじ部69b22と対になる雌ねじ部69b12を側面69b13に備えている。調整機構69b2は、回動されることで、円筒部69b1に対して上下方向に移動可能である。調整機構69b2は、雄ねじ部69b22が雌ねじ部69b12に噛合することによって固定されている。
調整機構69b2は、外部または内部に、電気的に回動駆動可能な電動回転軸(不図示)を有した作動するステッピングモータ(不図示)を備えている。使用者の操作レバー(不図示)の操作と、フロート(不図示)の上下動をトリガーとし、ステッピングモータに操作信号が発信され、電動回転軸が回転する。電動回転軸の回転により、調整機構69b2自体が円筒部69b1を軸に水平方向に回転する。調整機構69b2は調整機構69b2自体が回転することで、雄ねじ部69b22と雌ねじ部69b12が締まる又は、緩むことにより円筒部69b1に沿うよう上下方向に動作し、第1所定位置と第2所定位置との間を上下方向に移動する。
第1所定位置は、第2所定位置よりも、円筒部69b1に対する調整機構69b2の高さが高い。すなわち、第1所定位置における調整機構69b2は、第2所定位置における調整機構69b2よりも上方に位置する。
第一洗浄モード時には、調整機構69b2は、第1所定位置となる。第二洗浄モード時には、調整機構69b2は、第2所定位置となる。そのため、第一洗浄モード時では調整機構69b2により孔69b21の位置が、第二洗浄モードにおける孔69b21の位置よりも高くなる。
これにより、洗浄開始から、開口部69bに空気が、ジェットノズル68からの吐水によって引き起こされる負圧により、スロート上昇管69aに取り込まれるまでのタイミングが第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べて早い。これにより、貯水タンク本体(不図示)内の水位の減少速度が第二洗浄モードの方が速いため、第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べてボウル部(不図示)に供給する洗浄水量を多くすることができる。
(第5実施形態)
以下、添付図面を参照して第5実施形態に係るタンク装置(不図示)の概要について説明する。
基本構造については、第1実施形態と同様であるため説明を省略し、構造の異なる空気導入部71bについて図9により説明する。
図9は第5実施形態によるタンク装置のスロート管71近傍を拡大した概略図である。
第5実施形態における空気導入部71bは、図9に示すように、スロート上昇管71aに連通し、上方に延びた円筒部71b1と、開口面積及び開口位置を調整する調整機構71b2を有した開口部71bとのことを指す。開口部71bは、第一洗浄モードでは調整機構71b2により開口面積が広がると共に開口位置が高くなるよう設定され、第二洗浄モードでは調整機構71b2により開口面積が狭くなると共に開口位置が低くなるよう設定される。すなわち、第一洗浄モードにおける開口部71bの開口面積は、第二洗浄モードにおける開口部71bの開口面積よりも大きい。また、第一洗浄モードにおける開口部71bの開口位置は第二洗浄モードにおける開口部71bの開口位置よりも高い。なお、第5実施形態において、円筒部71b1上端は切口部71b11と称する。
図9に示すように、調整機構71b2は上下に長い中空の円筒状をしており、洗浄水や空気をスロート上昇管71a内に流入させる孔71b21を側面に備え、雄ねじ部71b22を円筒の内部に備えている。円筒部71b1は、調整機構71b2の雄ねじ部71b22と対になる雌ねじ部71b12を側面71b13に備えている。調整機構71b2は、回動されることで、円筒部71b1に対して上下方向に移動可能である。調整機構71b2は、雄ねじ部71b22が雌ねじ部71b12に噛合することによって固定されている。
調整機構71b2は、外部または内部に、電気的に回動駆動可能な電動回転軸(不図示)を有した作動するステッピングモータ(不図示)を備えている。使用者の操作レバー(不図示)の操作と、フロート(不図示)の上下動をトリガーとし、ステッピングモータに操作信号が発信され、電動回転軸が回転する。電動回転軸の回転により、調整機構71b2自体が円筒部71b1を軸に水平方向に回転する。調整機構71b2は調整機構71b2自体が回転することで、雄ねじ部71b22と雌ねじ部71b12が締まる又は、緩むことにより円筒部71b1に沿うよう上下方向に動作し、第1所定位置と第2所定位置との間を上下方向に移動する。
第1所定位置は、第2所定位置よりも、円筒部71b1に対する調整機構71b2の高さが高い。すなわち、第1所定位置における調整機構71b2は、第2所定位置における調整機構71b2よりも上方に位置する。調整機構71b2が第1所定位置にある場合、孔71b21の少なくとも一部は、円筒部71b1によって閉塞されない。また、調整機構71b2が第2所定位置にある場合、孔71b21は、円筒部71b1の側面71b13によって一部が閉塞される。なお、第1所定位置は、第4実施形態における第1所定位置と同じ位置であってもよく、異なる位置であってもよい。第2所定位置は、第4実施形態における第2所定位置と同じ位置であってもよく、異なる位置であってもよい。
第一洗浄モード時には、調整機構71b2は、第1所定位置となる。第二洗浄モード時には、調整機構71b2は、第2所定位置となる。そのため、第一洗浄モード時では調整機構71b2により開口部71bの開口面積が、第二洗浄モードにおける開口部71bの開口面積よりも大きくなる。また、第一洗浄モード時では調整機構71b2により孔71b21の位置が、第二洗浄モードにおける孔71b21の位置よりも高くなる。
第一洗浄モード時は、洗浄中の水位低下に伴い、孔71b21からの空気が、ジェットノズル(不図示)からの吐水によって引き起こされる負圧により、スロート上昇管65aに取り込まれることで、貯水タンク本体(不図示)内の水位の減少が遅くなる。一方、第二洗浄モード時は、孔71b21が円筒部71b1の側面71b13によって一部が塞がれ、切口部71b11からの空気の流入を妨げることで、貯水タンク本体内の水位の減少速度が第一洗浄モードに比べて速い。これにより、第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べてボウル部(不図示)に供給する洗浄水量を多くすることができる。
また、第一洗浄モード時は第二洗浄モード時に比べて孔71b21の位置が高く設定されているため、スロート上昇管71aに取り込まれるまでのタイミングが第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べて早い。これにより、貯水タンク本体(不図示)内の水位の減少速度が第二洗浄モードの方が速いため、第一洗浄モードは第二洗浄モードに比べてボウル部(不図示)に供給する洗浄水量を多くすることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 タンク装置
2 水洗大便器
4 便器本体
6 ボウル部
8 リム部
10 棚部
12 トラップ排水路
12a トラップ排水路の入口
12b トラップ上昇管
12c トラップ下降管
14 排水口
16 便器本体の導水路
16a 第1導水路
16b 第2導水路
18 第1リム吐水口
20 第2リム吐水口
22 貯水タンク本体
24 第一給水管
26 定流量弁
28 給水弁装置
30 主弁(給水弁)
30a 主弁体
30b 主弁座
30c 圧力室
32 操作装置(操作部)
32a 操作レバー(操作部)
32b 駆動回転軸(操作部)
34 ポペット弁
34a ポペット穴
36 フロート
38 フロート側パイロット弁
38a フロート側パイロット穴
40 真空破壊弁
42 ジェットポンプユニット
44 第二給水管
44a ホース部
46 ジェットノズル
45 折り返し部
48 流路切替弁
50 スロート管
50a 吸引口
50b 排出口
50c スロート上昇管
50d スロート下降管
50e 空気導入部(開口部)
50e1 第一開口部
50e2 第二開口部
50e21 蓋部
52 便器洗浄用流路
54 タンク貯水用流路
56 オーバーフロー管
56a オーバーフロー口
58 分岐管
64 ジェットノズル
65 スロート管
65a スロート上昇管
65b 空気導入部(開口部)
65b1 円筒部
65b11 切口部
65b2 調整機構
66 ジェットノズル
67 スロート管
67a スロート上昇管
67b 空気導入部(開口部)
67b1 第一開口部
67b11 蓋部
67b2 第二開口部
67b21 蓋部
69 スロート管
69a スロート上昇管
69b 空気導入部(開口部)
69b1 円筒部
69b11 切口部
69b12 雌ねじ部
69b13 側面
69b2 調整機構
69b21 孔
69b22 雄ねじ部
71 スロート管
71a スロート上昇管
71b 空気導入部(開口部)
71b1 円筒部
71b11 切口部
71b12 雌ねじ部
71b13 側面
71b2 調整機構
71b21 孔
71b22 雄ねじ部
A 給水管の一次側流路
B 給水管の二次側流路
T 外装タンク

Claims (9)

  1. 汚物を受けるボウル部と、
    前記ボウル部に洗浄水を導くための導水路を備えた便器本体と、
    前記便器本体に供給する洗浄水を貯水する貯水タンク本体と、
    前記貯水タンク内の洗浄水を前記便器本体に供給するジェットポンプユニットと、を備え、
    前記ジェットポンプユニットの少なくとも一部は、前記貯水タンク本体内で水没した状態で配置され、
    前記ジェットポンプユニットは、
    前記ジェットポンプユニットの下方に形成された吸引口から上方に延びる上昇管を有するスロート管と、
    前記スロート管の前記吸引口に向けて洗浄水を噴射してジェットポンプ作用を誘発させるジェットノズルと、
    給水源から上記ジェットノズルへの洗浄水の供給を給止水する給水弁と、を備え、
    前記スロート管の前記上昇管には、所定水位において空気を前記上昇管内に導入する空気導入部が設けられ、
    前記空気導入部は、第一洗浄モードと第二洗浄モードにおける吸気量を変更することを特徴とするタンク装置。
  2. 前記空気導入部は、前記スロート管に設けられた開口部によって形成されており、
    前記開口部の総開口面積は、前記第二洗浄モード時に比べ前記第一洗浄モード時の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のタンク装置。
  3. 前記開口部は、第一開口部と第二開口部とを備えており、
    前記第一洗浄モードにおいて、前記第一開口部と前記第二開口部は開状態で設定され、
    前記第二洗浄モードにおいて、前記第一開口部は開状態で設定され、前記第二開口部は閉状態で設定されていることを特徴とする請求項2に記載のタンク装置。
  4. 前記開口部は、
    第一開口部と、
    前記第一開口部より開口面積の小さい第二開口部と、を備えており、
    前記第一洗浄モードにおいて、前記第一開口部は開状態で設定され、前記第二開口部は閉状態で設定され、
    前記第二洗浄モードにおいて、前記第一開口部は閉状態で設定され、前記第二開口部は開状態で設定されていることを特徴とする請求項2に記載のタンク装置。
  5. 前記空気導入部は、前記第二洗浄モード時に比べ前記第一洗浄モード時の方が、前記上昇管への吸気が開始される前記所定水位が高く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のタンク装置。
  6. 前記空気導入部は、前記スロート管に設けられた開口部によって形成されており、
    前記開口部は、第一高さに開口を備える第一開口部と、前記第一高さよりも低い第二高さに開口を備える第二開口部とによって形成され、
    前記第一洗浄モードにおいて、前記第一開口部は開状態で設定され、前記第二開口部は閉状態で設定され、
    前記第二洗浄モードにおいて、前記第一開口部は閉状態で設定され、前記第二開口部は開状態で設定されていることを特徴とする請求項5に記載のタンク装置。
  7. 前記空気導入部は、前記スロート管に設けられ、高さが上昇または下降する開口部によって形成されており、
    前記第二洗浄モード時に比べ前記第一洗浄モード時の方が、前記開口部の高さが高く設定されていることを特徴とする請求項5に記載のタンク装置。
  8. 前記第一洗浄モードは、前記第二洗浄モードよりも洗浄水量が多い洗浄モードであり、
    前記空気導入部は、前記第一洗浄モードにおける吸気量が、前記第二洗浄モードにおける吸気量よりも多くなるように配置されており、初期状態において前記第一洗浄モードに対応した吸気量になるよう配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載のタンク装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載のタンク装置を備えることを特徴とする水洗大便器。
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