JP2022152097A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】歩行者等の被害を抑制したエアバッグ装置を提供する。【解決手段】車両1の車体前部から前方側へ展開するエアバッグ30と、人体Pとの衝突可能性が所定の閾値以上である場合に人体プリクラッシュ判定を成立させる衝突判定部120と、人体プリクラッシュ判定に応じてエアバッグを展開させるエアバッグ展開制御部110とを備えるエアバッグ装置を、エアバッグは、前面部31を牽引して車両後方側に凹ませることによりエアバッグの前部を分岐させるスリット部34を形成する牽引部材40を有する構成とする。【選択図】図4

Description

本発明は、自動車等の車両の車体前部から車外側へ展開するエアバッグを有するエアバッグ装置に関する。
自動車等の車両において、車外側へ展開するエアバッグを用いて衝突時における車体等の被害を抑制することが提案されている。
このような車外エアバッグ装置に関する技術として、例えば、特許文献1には、鉄道車両の車体前部に膨張要素(エアバッグ)を展開させるとともに、保護されるべき車両の領域と接触する面と、衝撃を受ける面との間を、可撓性を有する複数の連結要素によって連結することが記載されている。
また、エアバッグの展開時における形状等の制御に関する技術として、例えば、特許文献2には、車両の車室内に設けられ衝突時に乗員を保護するエアバッグにおいて、膨張完了時のエアバッグの乗員保護部の収納部位からの隔離距離を規制する複数のテザーと、各テザーを収納部位に係止する係止手段とを備え、係止手段がテザーとの係止を選択的に解除することにより、乗員保護部を傾斜させることが記載されている。
特開2001-301550号公報 特開2008-044594号公報
車両と、歩行者や自転車乗員(以下、歩行者等と称する)との衝突において、歩行者等の被害を抑制することが要望されている。
本発明の課題は、歩行者等の被害を抑制したエアバッグ装置を提供することである。
また、一般に、自動車等の車両においては、前面衝突時に、車体の前部構造を圧壊させて衝突エネルギを吸収することを考慮して設計されている。
このようなエネルギ吸収は、衝突相手の他車両が自車両と同等の車両重量であり、例えば時速数十kmの相対速度で衝突することが想定されている場合が多い。
しかし、実際には自車両よりも大型の車両との衝突、想定された車速よりも高速の車両との衝突、複数の車両と相次いで衝突する多重衝突などが発生する可能性があり、車体構造の圧壊のみにより十分なエネルギ吸収を行えない場合も想定される。
このため、過度に車体構造に依存せずに衝突時における被害を軽減することが要望されている。
上述した問題に鑑み、本発明の他の課題は、物体との衝突時における車両の被害を軽減可能なエアバッグ装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明のエアバッグ装置は、車両の車体前部から前方側へ展開するエアバッグと、人体との衝突可能性が所定の閾値以上である場合に人体プリクラッシュ判定を成立させる衝突判定部と、前記人体プリクラッシュ判定に応じて前記エアバッグを展開させるエアバッグ展開制御部とを備えるエアバッグ装置であって、前記エアバッグは、前面部を牽引して車両後方側に凹ませることにより前記エアバッグの前部を分岐させるスリット部を形成する牽引部材を有することを特徴とする。
これによれば、例えば歩行者や自転車乗員などの人体(歩行者等)との衝突時に、衝突した歩行者等がスリット部内に入って挟み込まれることにより、歩行者等を安定性よく拘束した状態で、エアバッグによって衝撃吸収するとともに、歩行者等を車両前方側へ押して加速させ、車体との相対加速度を低減し、歩行者等の被害を抑制することができる。
また、歩行者等がスリット部内に挟み込まれた状態で保持されることにより、歩行者等が車両前方側へ跳ね飛ばされるなどの二次被害のリスクを低減することができる。
本発明において、前記衝突判定部は、人体以外の物体との衝突可能性が所定の閾値以上である場合に物体プリクラッシュ判定を成立させる機能を有し、前記エアバッグ展開制御部は、前記物体プリクラッシュ判定に応じて前記エアバッグを展開させ、前記エアバッグ装置はさらに前記物体プリクラッシュ判定に応じて前記牽引部材による前記前面部の牽引を無効化する牽引部材無効化部を有する構成とすることができる。
これによれば、例えば他車両等の人体以外の物体との衝突時に、牽引部材を無効化してエアバッグの容積を増大させることによって、エアバッグの収縮によるエネルギ吸収能力を向上することができる。
また、牽引部材の無効化によりエアバッグの前部が分岐しないことから、エアバッグの形状安定性を高め、他車両等の物体から入力される衝突エネルギを安定的に受け止めることができる。
本発明において、前記牽引部材は、可撓性を有する材質により形成されたテザーであり、前記牽引部材無効化部は、前記テザーを切断するテザーカッタである構成とすることができる。
これによれば、簡単な構成により効果的に上述した効果を得ることができる。
本発明において、前記スリット部は上下方向に延在するとともに前記エアバッグの前記前面部に車幅方向に分散して複数形成される構成とすることができる。
これによれば、車幅方向における広範囲にわたって衝突する人体を拘束可能とすることができる。
なお、明細書、特許請求の範囲において、スリット部が上下方向に延在するとは、スリット部の両端部が上下方向の高低差を有することを意味し、鉛直方向に沿ってスリット部が形成されるものに限らず、スリット部が鉛直方向に対して傾斜したり、湾曲、屈曲している状態も含むものと定義する。
本発明において、前記スリット部は、後端部を複数の前記牽引部材で当該スリット部を広げる方向に牽引することにより形成された空間部を有する構成とすることができる。
これによれば、スリット部の後端部に空間部を設けることにより、人体を拘束する性能を高め、上述した効果を促進することができる。
以上説明したように、本発明によれば、歩行者等の被害を抑制したエアバッグ装置を提供することができる。
また、本発明によれば、物体との衝突時における車両の被害を軽減可能なエアバッグ装置を提供することができる。
本発明を適用したエアバッグ装置の第1実施形態の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態のエアバッグ装置を制御するシステムの構成を模式的に示すブロック図である。 第1実施形態のエアバッグ装置の衝突時における動作を説明するフローチャートである。 第1実施形態のエアバッグ装置を有する車両が歩行者と衝突した後の状態を模式的に示す図である。 第1実施形態のエアバッグ装置を有する車両が他車両と衝突した後の状態を模式的に示す図である。 本発明を適用したエアバッグ装置の第2実施形態の構成を模式的に示す図である。 本発明を適用したエアバッグ装置の第3実施形態の構成を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用したエアバッグ装置の第1実施形態について説明する。
第1実施形態のエアバッグ装置は、例えば、乗用車等の自動車の車体前部に設けられ、歩行者、自転車乗員等の人体と衝突した場合の保護(加害性抑制)を図るとともに、他車両等の物体と衝突する際の自車両車体等の被害軽減を図るものである。
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置の構成を模式的に示す図である。
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置を有する車両を上方から見た状態を示している。
車両1は、例えば、車室10の前方側に張り出したエンジンコンパートメント20を有するいわゆる2ボックス型の車形を有する。
車室10は、乗員等が収容される空間部を有する部分である。
エンジンコンパートメント20は、例えばエンジン、トランスミッションや、電動車両の場合にはモータジェネレータ及びその制御機器類などのパワートレーン構成部品が収容される空間部を有する部分である。
エンジンコンパートメント20には、フロントサイドフレーム21、バンパビーム22,フロントバンパ23等が設けられている。
フロントサイドフレーム21は、車室10の前端部に設けられた隔壁である図示しないトーボードから、車両前方に突出して設けられた構造部材である。
フロントサイドフレーム21は、例えば、パワートレーン、フロントサスペンションが取り付けられるクロスメンバや、マクファーソンストラット式のフロントサスペンションのストラットを収容するストラットハウジングなどが取り付けられる基部として機能する。
フロントサイドフレーム21は、例えば、鋼板をプレス成型して形成した部材を集成し、溶接することによって、車両前後方向から見た断面形状が矩形状の閉断面となっている。
バンパビーム22は、車体前部に設けられ車幅方向に延在する構造部材である。
バンパビーム22は、例えば鋼板をプレス成型して形成した部材を集成し溶接し、あるいは、アルミニウム系合金の押出材を用いることなどによって、断面形状が閉断面となる梁状に形成されている。
バンパビーム22は、中間部を左右のフロントサイドフレーム21の前端部に結合されている。
バンパビーム22の車幅方向における両端部は、フロントサイドフレーム21に対して車幅方向外側へ突出している。
バンパビーム22は、後述するエアバッグ30が衝突相手の人体や物体から受けた荷重を、フロントサイドフレーム21を介して車体後方側へ伝達する荷重伝達部材である。
フロントバンパ23は、車体前端部に設けられる外装部材であって、例えばPP系樹脂などによって形成され表皮部分を構成するバンパフェイスを、図示しないブラケット等で車体に取り付けて構成されている。
フロントバンパ23の前面部は、車両1を上方から見たときに、車両前方側が凸となるよう湾曲して形成されている。
バンパビーム22は、車両1を上方から見たときに、フロントバンパ23の前面部の湾曲に沿うように、車両前方側が凸となる弧状に形成されている。
第1実施形態のエアバッグ装置は、エアバッグ30を備えている。
エアバッグ30は、例えば、ナイロン66織物などの基布からなるパネルを接合することによって袋状に形成されている。
エアバッグ30は、後述する各プリクラッシュ判定の成立に応じて、インフレータ111が発生する展開用ガスを導入されることによって展開し、さらに膨張する。
エアバッグ30は、車体前端部における車幅方向中央部から、車両前方側へ展開する。
エアバッグ30は、前面部31、後面部32、側面部33等を有する。
前面部31は、エアバッグ30の前端部を構成する面部であって、衝突時に歩行者や他車両等が最初に接触する部分である。
後面部32は、エアバッグ30の後端部を構成する面部であって、フロントバンパ23の前面部に沿って配置されている。
側面部33は、前面部31の左右側端部と、後面部32の左右側端部との間に前後方向にわたして配置されている。
また、前面部31の上端部と後面部32の上端部との間には、図示しない上面部が設けられ、前面部31の下端部と後面部32の下端部との間には、図示しない下面部が設けられる。
エアバッグ30は、通常時(プリクラッシュ判定の成立前)においては、折り畳まれた状態でバンパビーム22に取り付けられるとともに、フロントバンパ23の内側に収容されている。
エアバッグ30は、衝突時においてはフロントバンパ23に形成された脆弱部を破断して車両前方側へ繰り出され、フロントバンパ23の前面に対して前方側に展開する。
エアバッグ30の内部には、テザー40が設けられている。
テザー40は、例えば帯状に形成した基布パネルによって、可撓性を有するベルト状に形成された牽引部材である。
テザー40は、エアバッグ30の前面部31と後面部32との間を連結するとともに、エアバッグ30の展開時に前面部31を車両後方側へ牽引し、スリット部34を形成する機能を有する。
実施形態において、テザー40は、例えば3本が上方から見た平面視において放射状に配置されている。
テザー40の前端部は、前面部31の内面に接続されている。
各テザー40の前端部は、車幅方向に分散して配置されている。
テザー40の後端部は、後面部32の内面に接続されている。
各テザー40の後端部は、車幅方向に分散して配置されている。
各テザー40の後端部には、エアバッグ制御ユニット110からの指令に応じてテザー40を切断するテザーカッタ113がそれぞれ設けられている。
図1は、テザー40を未切断の状態(テザー40が有効な状態)を示している。
上述した構成により、テザー40が有効な状態(未切断状態)においては、前面部31には、車幅方向に分散した3箇所に、車両後方側へ凹んだスリット部34が形成されることになる。
各スリット部34は、例えば、上下方向にほぼ沿って延在する溝状に形成されている。
車両前後方向においてスリット部34が形成された前部においては、エアバッグ30は、車幅方向に配列された複数の領域に分岐している。
図1等に示すように、スリット部34が形成された領域以外では、エアバッグ30の前面部31は、前方側に凸となる凸曲面となっている。
この凸曲面は、前面部31に歩行者等が衝突した場合に、その左右いずれかのスリット部34に歩行者等を誘導する機能を有する。
図2は、第1実施形態のエアバッグ装置を制御するシステムの構成を模式的に示すブロック図である。
エアバッグ装置を制御するシステムは、エアバッグ制御ユニット110、環境認識ユニット120等を有して構成されている。
これらの各ユニットは、例えば、CPU等の情報処理部(プロセッサ)、RAMやROMなどの記憶部、入出力インターフェイス、及び、これらを接続するバス等を有するマイクロコンピュータとして構成することができる。
また、各ユニットは、例えばCAN通信システムなどの車載LANを介して、あるいは直接に接続され、相互に通信が可能となっている。
エアバッグ制御ユニット110は、インフレータ111、ベント制御バルブ112、テザーカッタ113に指令を与え、これらを制御することにより、エアバッグ30を展開させるとともに、展開状態を制御するものである。
エアバッグ制御ユニット110は、本発明のエアバッグ展開制御部として機能する。
インフレータ111は、エアバッグ制御ユニット110からの指令に応じて、エアバッグ30を展開させる展開用ガスを発生する化薬式(火薬式)のガス発生装置である。
ベント制御バルブ112は、エアバッグ30内からガスを排出(例えば大気開放)する図示しないベント流路を開閉するものである。
ベント制御バルブ112は、例えば、エアバッグ制御ユニット110からの指令に応じて、エアバッグ30のベント流路を独立して開閉する機能を有する。
ベント制御バルブ112は、例えば、電磁バルブを有する構成とすることができる。
テザーカッタ113は、テザー40の後端部に設けられ、エアバッグ制御ユニット110からの指令に応じて、テザー40を切断する牽引部材無効化部である。
テザーカッタ113は、例えば、化薬式(火薬式)のアクチュエータによってテザー40を破断させる構成とすることができる。
エアバッグ制御ユニット110には、圧力センサ114が設けられている。
圧力センサ114は、エアバッグ30の内圧を検出する機能を有する。
エアバッグ制御ユニット110は、圧力センサ114の出力に基づいて、エアバッグ30への荷重の入力状態を検知することができる。
環境認識ユニット120は、各種センサの出力に基づいて、自車両周囲の環境を認識するものである。
環境認識ユニット120は、例えば、車両1(自車両)周辺の歩行者、自転車乗員等の人体、他車両、建築物、樹木、地形などの各種物体、道路形状(車線形状)等を認識する機能を有する。
環境認識ユニット120は、例えば歩行者、自転車乗員、二輪車乗員などの人体や、他車両等の人体以外との物体との衝突が不可避である場合(衝突可能性が所定以上である場合)に、プリクラッシュ判定を成立させる衝突判定部として機能する。
環境認識ユニット120には、ステレオカメラ装置121、ミリ波レーダ装置122、レーザスキャナ装置123等が接続されている。
ステレオカメラ装置121は、所定の間隔(基線長)だけ離間して配置された一対のカメラを有し、例えば、歩行者、自転車乗員などの人体や、他車両、建築物などの物体を認識するとともに、公知のステレオ画像処理により、車両1に対する人体、物体等の相対位置を検出する機能を備えている。
ステレオカメラ装置121は、撮像画像のパターン認識等により、被写体の属性を認識する機能を有する。
例えば、歩行者等の人体である場合には、体格、想定される体重、姿勢などを認識する機能を有する。
また、例えば、物体が他車両である場合には、他車両の車種、大きさ(トラック、バス、大型SUVなどの車両1よりも顕著に重量が大きい大型車であるか否かなど)を認識する機能を有する。
ミリ波レーダ装置122は、例えば30乃至300GHzの周波数帯域の電波を用いたレーダ装置であって、人体、物体等の有無、及び、車両1に対する人体、物体等の相対位置を検出する機能を備えている。
レーザスキャナ装置(LIDAR)123は、例えば近赤外レーザ光をパルス状に照射して車両1周辺を走査し、反射光の有無及び反射光が戻るまでの時間差に基づいて、人体、物体等の有無、車両1に対する人体、物体等の相対位置、形状等を検出する機能を備えている。
環境認識ユニット120は、例えば歩行者等の人体や、他車両等の物体との衝突が不可避である場合(プリクラッシュ判定が成立した場合)に、人体、物体等との衝突形態(例えば、衝突対象の車両1に対する速度ベクトル、車両1に対する衝突位置等)、及び、衝突対象の属性(人体の体格や他車両の車種等)を認識可能となっている。
次に、第1実施形態のエアバッグ装置の動作について説明する。
図3は、第1実施形態のエアバッグ装置の衝突時における動作を説明するフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:歩行者等プリクラッシュ判定>
環境認識ユニット120は、公知のプリクラッシュ判定ロジックを用いて、車両1の前方から接近する歩行者、自転車乗員などの人体との衝突が発生する可能性を推定するとともに、推定された可能性が予め設定された閾値以上であるか否かを判別する。
衝突が発生する可能性が閾値以上である場合には、衝突が不可避であるものとして人体プリクラッシュ判定を成立させてステップS03に進み、その他の場合はステップS02に進む。
<ステップS02:他車両等プリクラッシュ判定>
環境認識ユニット120は、公知のプリクラッシュ判定ロジックを用いて、車両1の前方から接近する他車両、建築物などの人体以外の物体との衝突が発生する可能性を推定するとともに、推定された可能性が予め設定された閾値以上であるか否かを判別する。
衝突が発生する可能性が閾値以上である場合には、衝突が不可避であるものとして物体プリクラッシュ判定を成立させてステップS04に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS03:エアバッグ展開(テザー有効)>
エアバッグ制御ユニット110は、インフレータ111に指令を与えて展開用ガスを発生させ、エアバッグ30を展開させる。
このとき、テザーカッタ113は作動させず、テザー40はエアバッグ30の前面部31と後面部32とを連結し、前面部31を後方側へ牽引する有効状態に維持される。
これにより、エアバッグ30の前部は、複数のスリット部34によって分岐した状態となる。
また、ベント制御バルブ112は、例えば、エアバッグ30の展開が完了するまでは、展開を迅速に行うため閉状態とされ、展開終了後に開状態とすることができる。
これにより、テザー40により容積が制限されたエアバッグ30の内圧が過度に高くなることを防止し、歩行者等との衝突に応じてエアバッグ30を排気させながら収縮させ、エネルギ吸収を行うことができる。
その後、歩行者等がエアバッグ30により前方側に押されて加速し、歩行者等と車体との相対速度が所定の閾値以下まで低減した後に、ベント制御バルブ112を閉状態とし、エアバッグ30の内圧を増大させ、歩行者等の拘束を強化することができる。この相対速度に係る閾値は、例えば、歩行者等が車体に衝突した際に重大な障害が生じないことを考慮して設定される。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS04:エアバッグ展開(テザー切断)>
エアバッグ制御ユニット110は、インフレータ111に指令を与えて展開用ガスを発生させ、エアバッグ30を展開させる。
このとき、エアバッグ制御ユニット110は、テザーカッタ113に指令を与え、テザー40の後面部32側の端部を切断し、テザー40を無効化させる。
また、また、ベント制御バルブ112は、例えば、エアバッグ30の展開が完了するまでは、展開を迅速に行うため閉状態とされ、展開終了後に開状態とすることができる。
これにより、他車両等との衝突に応じてエアバッグ30を排気させながら収縮させ、エネルギ吸収を行うことができる。
その後、一連の処理を終了する。
以下、第1実施形態のエアバッグ装置における歩行者衝突時及び他車両衝突時の状態、及び、作用効果について説明する。
図4は、第1実施形態のエアバッグ装置を有する車両が歩行者と衝突した後の状態を模式的に示す図である。
プリクラッシュ判定が成立しかつ歩行者Pとの衝突が予測される場合には、エアバッグ30は、テザー40が有効な状態(未切断状態)で展開する。
この場合、図4に示すように、前面部31をテザー40が後方側へ牽引することにより、複数のスリット部34が形成される。
図4に示す例では、歩行者Pは、車幅方向中央部のスリット部34に入り込み、拘束されている。
この状態で、エアバッグ30は、ベント流路からガスを排出しつつ収縮し、衝突エネルギを吸収するとともに、歩行者Pを車両前方側へ押して加速させ、車体と歩行者Pとの相対速度を低減する。
相対速度が所定の閾値以下となったときに、エアバッグ制御ユニット110はベント制御バルブ112を閉状態としてエアバッグ30の内圧を増加させる。
これにより、スリット部34の内部で歩行者Pが挟持される保持力が増大し、車両1の減速に応じて歩行者Pがエアバッグ30の前方へ投げ出されるなどの二次被害を抑制することができる。
図5は、第1実施形態のエアバッグ装置を有する車両が他車両と衝突した後の状態を模式的に示す図である。
プリクラッシュ判定が成立しかつ他車両Vとの衝突が予測される場合には、エアバッグ30は、テザー40を切断(無効化)した状態で展開する。
この場合には、図5に示すように、スリット部34は形成されず、前面部31は、比較的起伏の少ない緩曲面状となる。
この状態においては、エアバッグ30の容積が、テザー40が有効な状態に対して大きくなることから、他車両Vが衝突した場合におけるエアバッグ30の衝撃吸収ストロークを大きくすることができる。
また、エアバッグ30の前部が分岐していないことから、他車両Vの衝突を受けた際の形状安定性を高め、他車両Vから入力される衝突エネルギを安定的に受け止めることができる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)歩行者Pや自転車乗員などの人体(以下、歩行者P等と称する)との衝突時に、衝突した歩行者P等がスリット部34内に入って挟み込まれることにより、歩行者P等を安定性よく拘束した状態でエアバッグ30によって衝撃吸収するとともに、歩行者P等を車両前方側へ押して加速させ、車体との相対加速度を低減し、歩行者等の被害を抑制することができる。
また、歩行者P等がスリット部34内に挟み込まれた状態で拘束されることにより、歩行者P等が車両前方側へ跳ね飛ばされるなどの二次被害のリスクを低減することができる。
(2)他車両V等の人体以外の物体との衝突時に、テザー40を切断してエアバッグ30の容積を増大させることによって、エアバッグ30の収縮によるエネルギ吸収能力を向上することができる。
また、テザー40の無効化によりエアバッグ30の前部が分岐しないことから、エアバッグ30の形状安定性を高め、他車両V等の物体から入力される衝突エネルギを安定的に受け止めることができる。
(3)可撓性を有する基布パネルにより形成されたテザー40によってスリット部34を形成するとともに、他車両V等との衝突時にテザーカッタ113でテザー40を切断することにより、簡単な構成により効果的に上述した効果を得ることができる。
(4)スリット部34が上下方向に延在しかつエアバッグ30の前面部31に車幅方向に分散して複数形成されることにより、車幅方向における広範囲にわたって衝突する歩行者P等を拘束可能とすることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用したエアバッグ装置の第2実施形態について説明する。
以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と共通する箇所は同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図6は、第2実施形態のエアバッグ装置の構成を模式的に示す図である。
図6は、テザー40が有効(未切断)である状態を示している。
第2実施形態においては、各テザー40の後端部は、車幅方向中央部に集約して配置されている。
各テザー40の後端部には、共通のテザーカッタ113が設けられている。
テザーカッタ113は、各テザー40を一括して切断し、無効化する機能を有する。
以上説明した第2実施形態によれば、共通のテザーカッタ113で複数のテザー40を切断可能としたことにより、上述した第1実施形態と同様の効果に加えて、装置構成の簡素化を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明を適用したエアバッグ装置の第3実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態のエアバッグ装置の構成を模式的に示す図である。
図7は、テザー40が有効(未切断)である状態を示している。
第3実施形態においては、一つのスリット部34を、車幅方向に離間した2箇所で後面部32に連結された一対のテザー40で形成している。
第3実施形態ではテザーカッタ113は、車幅方向に離間して左右一対が設けられ、各スリット部34を形成するテザー40は、左右のテザーカッタ113にそれぞれ接続されている。
スリット部34の後端部(溝底部)において、前面部31を異なった方向(スリット部34を広げる方向)に牽引する一対のテザー40は、車幅方向に間隔を設けてエアバッグ30の前面部31に接続されている。
その結果、スリット部34の後端部には、車幅方向における幅が局所的に広がった空間部35が形成される。
以上説明した第3実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果に加えて、スリット部34の後端部に空間部35が形成されることにより、歩行者P等を拘束する能力を高めることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エアバッグ装置及び車両の構成は、上述した各実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、これらを構成する各部材、部品の構造、形状、材質、製法、配置、個数や、各種制御の具体的内容などは、各実施形態に限定されず適宜変更することができる。
(2)プリクラッシュ判定を行う手法や、衝突形態を判別する手法は、各実施形態の手法に限らず適宜変更することができる。
(3)各実施形態における牽引部材(テザー)の本数や配置、また、これによって形成されるスリット部の数や配置は一例であって、適宜変更することができる。
例えば、各実施形態ではテザーを水平面内で分散して配置しているが、複数のテザーを上下方向に分散して配置してもよい。この場合、歩行者等の体格に応じて、上方のテザーと下方のテザーとの制御(有効のまま維持するか、無効化するか等)を異ならせてもよい。
1 車両 10 車室
20 エンジンコンパートメント 21 フロントサイドフレーム
22 バンパビーム 23 フロントバンパ
30 エアバッグ 31 前面部
32 後面部 33 側面部
34 スリット部 35 空間部
40 テザー
110 エアバッグ制御ユニット 111 インフレータ
112 ベント制御バルブ 113 テザーカッタ
114 圧力センサ
120 環境認識ユニット 121 ステレオカメラ装置
122 ミリ波レーダ装置 123 レーザスキャナ装置
P 歩行者 V 他車両

Claims (5)

  1. 車両の車体前部から前方側へ展開するエアバッグと、
    人体との衝突可能性が所定の閾値以上である場合に人体プリクラッシュ判定を成立させる衝突判定部と、
    前記人体プリクラッシュ判定に応じて前記エアバッグを展開させるエアバッグ展開制御部と
    を備えるエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグは、前面部を牽引して車両後方側に凹ませることにより前記エアバッグの前部を分岐させるスリット部を形成する牽引部材を有すること
    を特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記衝突判定部は、人体以外の物体との衝突可能性が所定の閾値以上である場合に物体プリクラッシュ判定を成立させる機能を有し、
    前記エアバッグ展開制御部は、前記物体プリクラッシュ判定に応じて前記エアバッグを展開させ、
    前記エアバッグ装置はさらに前記物体プリクラッシュ判定に応じて前記牽引部材による前記前面部の牽引を無効化する牽引部材無効化部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記牽引部材は、可撓性を有する材質により形成されたテザーであり、
    前記牽引部材無効化部は、前記テザーを切断するテザーカッタであること
    を特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記スリット部は上下方向に延在するとともに前記エアバッグの前記前面部に車幅方向に分散して複数形成されること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記スリット部は、後端部を複数の前記牽引部材で当該スリット部を広げる方向に牽引することにより形成された空間部を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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