JP2022151350A - 加工方法 - Google Patents

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和裕 小池
Kazuhiro Koike
洋介 村田
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【課題】シートの平坦化中においてシートがウェーハから剥離してしまうおそれを低減する加工方法を提供すること。【解決手段】加工方法は、ウェーハの表面の外周に沿ってウェーハの一部を環状に除去し、ウェーハの外周に段差部を形成する段差部形成ステップ1001と、段差部形成ステップ1001を実施した後、ウェーハの表面に、段差部とウェーハの表面を覆うシートを配設することでシートの外周縁より内側が高くなるよう形成するシート配設ステップ1002と、シート配設ステップ1002を実施した後、シートの外周縁を除くシートの上面を研削またはバイト切削して平坦化するシート平坦化ステップ1003とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、加工方法に関する。
半導体デバイスの製造工程においてウェーハの裏面研削に際し、被加工物表面には感圧テープやUV硬化型テープ等のシートが貼着され、被加工物はシートを介して研削装置の保持テーブルで保持され裏面が研削される。
表面にバンプと呼ばれる突起状の電極が形成されたウェーハにテープを貼着した場合、テープの表面はバンプにならって凸凹となることがある。この状態でテープを介してウェーハの表面を保持テーブルで保持するとウェーハ裏面の高さがばらつき、均一な厚みに薄化できないという問題がある。そこで、上記公報に開示されるようにテープをウェーハに貼着した後、テープの上面をバイトで切削して平坦化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-021017号公報
しかし、特許文献1等に示された方法では、ウェーハに対する固定力が低いテープを平坦化のためバイトで切削すると、切削中に剥がれてしまうという問題が生じていた。
一方で、ウェーハに対する固定力が低いテープは、ウェーハから剥離させやすいという利点があるため利用が望まれている。
本発明の目的は、シートの平坦化中においてシートがウェーハから剥離してしまうおそれを低減する加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工方法は、加工方法であって、ウェーハの表面の外周に沿ってウェーハの一部を環状に除去し、ウェーハの外周に段差部を形成する段差部形成ステップと、該段差部形成ステップを実施した後、ウェーハの該表面に、該段差部とウェーハの該表面を覆うシートを配設することで該シートの外周縁より内側が高くなるよう形成するシート配設ステップと、該シート配設ステップを実施した後、該シートの該外周縁を除く該シートの上面を研削またはバイト切削して平坦化するシート平坦化ステップと、を備えたことを特徴とする。
前記加工方法において、該シート平坦化ステップを実施した後、該シートを介してウェーハを保持テーブルで保持する保持ステップと、該保持テーブルで保持されたウェーハに加工を施す加工ステップと、を備えても良い。
前記加工方法において、該段差部は、該表面に沿う平坦面と、該平坦面から該表面に至る側面とを含んでも良い。
前記加工方法において、該段差部は、ウェーハの該表面から該外周縁に向かって傾斜する傾斜面を含んでも良い。
前記加工方法において、該段差部は、ウェーハの該表面の該外周に形成された環状溝からなり、該シート配設ステップを実施した後、該シート平坦化ステップを実施する前に、少なくとも該環状溝よりも外周側の該シートを取り除く外周シート除去ステップを更に備えても良い。
本発明は、シートの平坦化中においてシートがウェーハから剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る加工方法の加工対象の被加工物を示す斜視図である。 図2は、図1中のII部に示された被加工物のデバイスを拡大して示す平面図である。 図3は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示された加工方法の段差部形成ステップを模式的に示す断面図である。 図5は、図3に示された加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図6は、図3に示された加工方法のシート配設ステップ後のウェーハの断面図である。 図7は、図3に示された加工方法のシート平坦化ステップを模式的に示す断面図である。 図8は、図3に示された加工方法のシート平坦化ステップのバイト工具の下端に吹き付けられる切削水等を模式的に示す断面図である。 図9は、図3に示された加工方法の保持ステップを模式的に示す断面図である。 図10は、図3に示された加工方法の加工ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。 図11は、実施形態1の変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図12は、実施形態1の変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップを模式的に示す断面図である。 図13は、実施形態1の変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図14は、実施形態2に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。 図15は、図14に示された加工方法の段差部形成ステップを模式的に示す断面図である。 図16は、図14に示された加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。 図17は、図14に示された加工方法のシート配設ステップ後のウェーハの断面図である。 図18は、図14に示された加工方法の外周シート除去ステップを模式的に示すウェーハの一部の断面図である。 図19は、図14に示された加工方法の外周シート除去ステップ後のウェーハの一部の断面図である。 図20は、図14に示された加工方法のシート平坦化ステップを模式的に示す断面図である。 図21は、図14に示された加工方法のシート平坦化ステップのバイト工具の下端に吹き付けられる切削水等を模式的に示す断面図である。 図22は、図14に示された加工方法の加工ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。 図23は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る加工方法のシート平坦化ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。 図24は、実施形態1及び実施形態2に係る加工方法のシートの変形例の一部の断面図である。 図25は、比較例1のシートが貼着されたウェーハの一部を示す断面図である。 図26は、比較例2のシートが貼着されたウェーハの一部を示す断面図である。 図27は、比較例3のシートが貼着されたウェーハの一部を示す断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る加工方法の加工対象の被加工物を示す斜視図である。図2は、図1中のII部に示された被加工物のデバイスを拡大して示す平面図である。図3は、実施形態1に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係る加工方法は、図1に示すウェーハ1の加工方法である。実施形態1に係る加工方法の加工対象のウェーハ1は、シリコン(Si)、サファイア(Al)、ガリウムヒ素(GaAs)または炭化ケイ素(SiC)等を基板2とする円板状の半導体ウェーハ、光デバイスウェーハ等である。
ウェーハ1は、図1に示すように、表面5にデバイス領域3と、外周余剰領域4とを備える。デバイス領域3は、表面5の互いに交差する複数の分割予定ライン6によって区画された各領域にデバイス7が形成されている。各デバイス7は、図2に示すように、各デバイス7の電極に接続して、表面5よりも突出した複数のバンプ8を有している。ウェーハ1は、デバイス7が表面5よりも突出したバンプ8を有しているために、表面5に凹凸が形成されている。バンプ8は、導電性の金属により構成されている。
デバイス7は、例えば、IC(Integrated Circuit)、あるいはLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、あるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ等である。外周余剰領域4は、デバイス領域3を全周に亘って囲繞し、デバイス7等が形成されていない領域である。
また、ウェーハ1の表面5及び表面5の裏側の裏面9は、それぞれが平坦であるとともに、互いに平行である。ウェーハ1は、外周縁10に面取り部11を有している。面取り部11は、表面5から裏面9に亘って形成され、厚み方向の中央が最も外周側に位置するように断面円弧状に形成されている。
実施形態1において、ウェーハ1は、裏面9側が研削されて仕上げ厚みまで薄化され、分割予定ライン6に沿って個々のデバイス7に分割される。
実施形態1に係る加工方法は、1枚のウェーハ1を加工する加工方法であって、図3に示すように、段差部形成ステップ1001と、シート配設ステップ1002と、シート平坦化ステップ1003と、保持ステップ1004と、加工ステップ1005とを備える。
(段差部形成ステップ)
図4は、図3に示された加工方法の段差部形成ステップを模式的に示す断面図である。図5は、図3に示された加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。段差部形成ステップ1001は、ウェーハ1の表面5の外周である外周縁10に沿って、ウェーハ1の一部を環状に除去し、ウェーハ1の外周余剰領域4に段差部20を形成するステップである。
段差部形成ステップ1001では、切削装置30が、開閉弁33を開いて、吸引源34から吸引されることにより、チャックテーブル31の保持面32にウェーハ1の裏面9側を吸引保持する。段差部形成ステップ1001では、切削装置30は、スピンドル35により軸心回りに切削ブレード36を回転し、切削ブレード36の切り刃361の下端を、ウェーハ1の外周縁10とチャックテーブル31の加工送り方向に沿って並ぶとともに、ウェーハ1の表面5よりも下方の位置に配置する。
段差部形成ステップ1001では、切削装置30が、チャックテーブル31を切削ブレード36に近付く方向に加工送りして、図4に示すように、切削ブレード36の切り刃361をウェーハ1の表面5側から外周余剰領域4の外周縁10を含む位置に切り込ませ、チャックテーブル31を軸心回りに回転して、ウェーハ1の基板2の一部である面取り部11を表面5側から環状に除去する。段差部形成ステップ1001では、切削装置30が、切削ブレード36をウェーハ1の表面5側から外周余剰領域4の外周縁10を含む位置に切り込ませて、表面5側から所定の深さ202分、面取り部11を除去して、外周余剰領域4の外周縁10を含む位置に図5に示す段差部20を形成する。
実施形態1では、段差部20は、図5に示すように、ウェーハ1の外周縁10に連なりかつ基板2の表面5に沿う平坦面21と、ウェーハ1の外周縁10よりも内周側でかつ平坦面21の内縁から表面5に向かって表面5に対して交差(実施形態1では、直交)する方向に形成されて、平坦面21から表面5に至る側面22とを含む。こうして、段差部20は、基板2の表面5に沿う平坦面21と、平坦面21から表面5に至る側面22とにより形成されている。なお、実施形態1では、平坦面21は、基板2の表面5に沿って平坦であれば、表面5と平行でなくても良いが、本発明では、基板2の表面5と平行であっても良い。即ち、本明細書で記載の沿うとは、平行であることと、交差することで互いの成す角度が極力零度に近いことをいう。なお、平坦面21と側面22とが、外周縁10に沿ってウェーハ1の全周に形成されて、段差部20は、ウェーハ1の外周縁10の全周に形成されて、環状に形成されている。
このように、実施形態1において、段差部形成ステップ1001では、切削装置30が切り刃361の下端が表面5よりも下方に位置付けられた切削ブレード36をウェーハ1に対して相対的に水平方向に移動させてウェーハ1に切り込ませ、ウェーハ1をチャックテーブル31で軸心回りに回転させることで表面5側に段差部20を形成して、ウェーハ1の外周縁10を除去するエッジトリミングを実施している。しかしながら、本発明では、段差部形成ステップ1001では、切削装置30が、ウェーハ1の面取り部11の上方に位置付けられた切削ブレード36を下降することで、切り刃361をウェーハ1の外周余剰領域4の外周縁10を含む位置に切り込ませ、ウェーハ1をチャックテーブル31で軸心回りに回転させる所謂チョッパーカットで、表面5側に段差部20を形成するエッジトリミングを実施しても良い。
(シート配設ステップ)
図6は、図3に示された加工方法のシート配設ステップ後のウェーハの断面図である。シート配設ステップ1002は、段差部形成ステップ1001を実施した後、ウェーハ1の表面5に、段差部20とウェーハ1の表面5を覆うシート23を配設することでシート23の外周縁231より内周側が高くなるよう形成するステップである。
なお、実施形態1において、ウェーハ1の表面5に密着されるシート23は、熱圧着性を有し、非粘着性でかつ非通気性の合成樹脂により構成された基材24のみで構成されている。なお、実施形態1では、シート23を構成する基材24は、例えば、ポリオレフィン系の合成樹脂により構成されている。実施形態1に係る加工方法で用いられるシート23は、基材24のみで構成されるので、紫外線が照射されると硬化するUV硬化型のシートの糊層よりも粘着力が低い。
シート23は、平面形状がウェーハ1の平面形状よりも若干大きな円形に形成されている。実施形態1の加工方法で用いられるシート23は、熱圧着性を有し、非粘着性でかつ非通気性の合成樹脂により構成された基材24のみで構成されていることで、ウェーハ1のデバイス領域3に対応した領域に粘着性の糊層が形成されていないものである。なお、ウェーハ1のデバイス領域3に対応した領域とは、シート23の表面のうちウェーハ1のデバイス領域3に重ねられる領域である。
実施形態1において、シート配設ステップ1002では、シート23をウェーハ1の表面5に重ね、ウェーハ1及びシート23を加熱しながらウェーハ1とシート23との間を減圧し、シート23をウェーハ1の表面5に向かって加圧する。シート配設ステップ1002では、ウェーハ1及びシート23が加熱されかつシート23がウェーハ1の表面5に向けて加圧されるので、シート23が、互いに隣り合うバンプ8間に侵入して、図6に示すように、ウェーハ1のデバイス領域3の表面5及びバンプ8の表面に隙間なく密着するとともに、外周余剰領域4の段差部20の平坦面21及び側面22に隙間なく密着する。
なお、シート配設ステップ1002後では、シート23が、ウェーハ1のデバイス領域3の基板2の表面5及びバンプ8の表面に隙間なく密着し、ウェーハ1の外周余剰領域4の段差部20の平坦面21及び側面22に隙間なく密着しているので、シート23の外周縁231よりもシート23の内周側が高くなった状態でシート23がウェーハ1に貼着されることとなる。即ち、シート配設ステップ1002後では、裏面9が下側、表面5が上側に位置するように、ウェーハ1が配置されると、シート23が、段差部20の側面22の外周側よりも段差部20の側面22の内周側、即ち、段差部20よりも内周側が高くなった状態でウェーハ1に貼着されることとなる。また、シート配設ステップ1002後では、シート23の外周縁231は、段差部20の平坦面21の外縁即ちウェーハ1の外周縁10上に位置する。
シート配設ステップ1002では、ウェーハ1の表面5及びバンプ8の表面に隙間なく密着しているので、図6では省略しているが、シート23の上面232にバンプ8に倣った凹凸が形成されている。
(シート平坦化ステップ)
図7は、図3に示された加工方法のシート平坦化ステップを模式的に示す断面図である。図8は、図3に示された加工方法のシート平坦化ステップのバイト工具の下端に吹き付けられる切削水等を模式的に示す断面図である。シート平坦化ステップ1003は、シート配設ステップ1002を実施した後、シート23の外周縁231を除くシート23の上面232をバイト切削して、平坦化するステップである。
シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40が、開閉弁43を開いて、吸引源44から吸引されることにより、チャックテーブル41の保持面42にウェーハ1の裏面9側を吸引保持する。シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40が、バイト工具47の下端をウェーハ1の表面5に密着したシート23の上面232のうち最も低い位置よりも下側でかつウェーハ1の全てのバンプ8よりも上側に位置付ける。
シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40が、図7に示すように、図示しないモータを駆動してスピンドル45及びバイトホイール46を鉛直方向と平行な軸心回りに回転させ、チャックテーブル41を鉛直方向と平行な軸心回りに回転させながら水平方向に沿って移動させて、チャックテーブル41をバイトホイール46の下方を通過させる。この際、バイト切削装置40は、図8に示すように、バイトホイール46のバイト工具47の下端に図示しない切削水供給ノズルから切削水48を吹き付ける。なお、バイト工具47の下端に吹き付けられる切削水48は、チャックテーブル41に保持されたウェーハ1の外周側から内周側に向かってバイト工具47の下端に吹き付けられる。
シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40が、段差部20に密着した外周縁231を除くウェーハ1の表面5に密着したシート23の上面232にバイト工具47を切り込ませて、段差部20に密着した外周縁231を除くシート23の上面232に旋回切削加工を施す。シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40が、段差部20に密着した外周縁231を除くウェーハ1の表面5に密着したシート23の上面232を平坦化する。
即ち、シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40がシート23の上面232のうちの段差部20よりも内周側をバイト切削して平坦化するとともに、シート23の外周縁231を含む段差部20の特に平坦面21に密着した領域をバイト切削しない。また、シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40の切削水供給ノズルからバイト工具47の下端に吹き付けられる切削水48は、図8に示すように、ウェーハ1の段差部20の側面22及び平坦面21に密着したシート23の外周縁231、及びウェーハ1の外周縁10にも吹き付けられることとなる。
(保持ステップ)
図9は、図3に示された加工方法の保持ステップを模式的に示す断面図である。保持ステップ1004は、シート平坦化ステップ1003を実施した後、シート23を介してウェーハ1を加工装置50の保持テーブル51で保持するステップである。保持ステップ1004では、加工装置50が、図9に示すように、開閉弁53を開いて、吸引源54から吸引されることにより、保持テーブル51の保持面52にウェーハ1の表面5側をシート23を介して吸引保持する。なお、実施形態11では、加工装置50は、ウェーハ1の裏面9を研削する研削装置である。
(加工ステップ)
図10は、図3に示された加工方法の加工ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。加工ステップ1005は、加工装置50が、保持テーブル51で保持されたウェーハ1に加工を施すステップである。実施形態1において、加工ステップ1005では、加工装置50が、図10に示すように、保持テーブル51を鉛直方向と平行な軸心回りに回転させつつ研削ユニット55の研削ホイール56を鉛直方向と平行な軸心回りに回転させて、研削ホイール56の研削砥石57をウェーハ1の裏面9を接触させて、裏面9に加工である研削を施す。加工ステップ1005では、加工装置100が仕上げ厚みまでウェーハ1を研削して薄化すると、加工方法を終了する。
なお、実施形態1では、保持ステップ1004及び加工ステップ1005を加工装置50である研削装置が実施して、加工装置50がウェーハ1に加工である研削を施したが、本発明では、加工装置50が研削装置に限定されない。本発明では、保持ステップ1004及び加工ステップ1005を、ウェーハ1に研磨(加工に相当)を施す研磨装置、裏面9側からウェーハ1に対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射するレーザー加工(加工に相当)を施して基板2の内部に改質層を形成するレーザー加工装置、裏面9側からウェーハ1に切削ブレードを切り込ませる切削(加工に相当)を施す切削装置、裏面9側からウェーハ1に対して吸収性を有する波長のレーザー光線を照射するレーザー加工(加工に相当)を施して、ウェーハ1をアブレーション加工するレーザー加工装置等の種々の加工装置が実施しても良い。即ち、本発明では、加工装置50がウェーハ1に加工である研磨、レーザーッ加工、切削等の種々の加工を施しても良い。
以上説明したように、実施形態1に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003を実施する前に、ウェーハ1の表面5の外周縁10に沿ってウェーハ1の一部である面取り部11を表面5側から環状に除去して外周余剰領域4に段差部20を形成する。そして、実施形態1に係る加工方法は、シート配設ステップ1002において、段差部20とウェーハ1の表面5を覆うシート23を配設することで、シート23が、外周縁231よりも内周側、即ち、段差部20の側面22の外周側よりも段差部20の側面22の内周側、即ち、段差部20よりも内周側が高くなった状態でウェーハ1に貼着される。
このために、実施形態1に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003では、シート23の外周縁231を除く領域をバイト工具47で旋回切削加工する、即ち、シート23の上面232のうちの段差部20よりも内周側をバイト切削して平坦化するとともに、シート23の外周縁231を含む段差部20の特に平坦面21に密着した領域をバイト切削しない。よって、バイト工具47がシート23の外周縁231に当接して、バイト工具47がウェーハ1の内周側に移動するとシート23の剥離が誘発されるが、実施形態1に係る加工方法は、バイト工具47がシート23の外周縁231に接触することがなく、シート23の上面232をバイト切削でき、シート23の剥離が誘発されることがない。
その結果、実施形態1に係る加工方法は、シート23の平坦化中においてシート23がウェーハ1から剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。即ち、実施形態1に係る加工方法は、糊層を備えずにUV硬化型のシートよりも粘着力が低いシート23であっても、バイト工具47がシート23の外周縁231に当接しないので、シート23の平坦化中においてシート23がウェーハ1から剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。
〔変形例1〕
本発明の実施形態1の変形例1に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図11は、実施形態1の変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。なお、図11は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1の変形例1に係る加工方法は、段差部形成ステップ1001が実施形態1と異なる事以外、実施形態1と同じである。変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、切削ブレード36のウェーハ1に切り込ませる切り込み深さを異ならせてエッジトリミングを2回実施して、平坦面21-1,21-2と側面22-1,22-2とをそれぞれ2つ含む段差部20-1をウェーハ1の外周余剰領域4の表面5側に形成する。
変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、ウェーハ1の表面5の外周余剰領域4の外周縁10を含む位置に切削ブレード36の切り刃361を切り込ませて外周縁10に連なりかつ表面5に沿う第1平坦面21-1と第1平坦面21-1の内縁に連なり表面5側に伸びた第1側面22-1を形成する。変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、ウェーハ1の表面5の外周余剰領域4の第1側面22-1を含む位置に切削ブレード36の切り刃361を切り込ませて第1側面22-1に連なった表面5に沿う第2平坦面21-2と第2平坦面21-2から表面5に至る第2側面22-2を形成する。
変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、第1平坦面21-1及び第1側面22-1を形成するときの切削ブレード36の切り刃361の下端の高さより、第2平坦面21-2及び第2側面22-2を形成するときの切削ブレード36の切り刃361の下端の高さを高くして、即ち、第1平坦面21-1及び第1側面22-1を形成するときの切削ブレード36の切り込み深さより、第2平坦面21-2及び第2側面22-2を形成するときの切削ブレード36の切り込み深さを浅くする。また、変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、第1平坦面21-1及び第1側面22-1を形成するときの切削ブレード36の切り刃361の下端よりも、第2平坦面21-2及び第2側面22-2を形成するときの切削ブレード36の切り刃361の下端をウェーハ1の内周側に位置付けて、第1平面面22-1よりも第2平坦面22-2を、ウェーハ1の表面5寄りでかつウェーハ1の内周側に形成する。
また、変形例1に係る加工方法のシート配設ステップ1002後では、シート23が、ウェーハ1のデバイス領域3の基板2の表面5及びバンプ8の表面5に隙間なく密着し、ウェーハ1の外周余剰領域4の段差部20の平坦面21-1,21-2及び側面22-1,22-2に隙間なく密着している。変形例1に係る加工方法のシート配設ステップ1002後では、シート23の外周縁231は、段差部20-1の第2平坦面21-2の外縁即ちウェーハ1の外周縁10上に位置する。
変形例1に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003を実施する前に、ウェーハ1の表面5の外周縁10に沿ってウェーハ1の一部である面取り部11を表面5側から環状に除去して段差部20-1を形成し、シート配設ステップ1002において、段差部20とウェーハ1の表面5を覆うシート23を配設する。その結果、変形例1に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003では、バイト工具47がシート23の外周縁231に接触することがなく、シート23の剥離が誘発されることがないので、実施形態1と同様に、シート23の平坦化中においてシート23がウェーハ1から剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。
〔変形例2〕
本発明の実施形態1の変形例2に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図12は、実施形態1の変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップを模式的に示す断面図である。図13は、実施形態1の変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。なお、図12及び図13は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態1の変形例2に係る加工方法は、段差部形成ステップ1001が実施形態1と異なる事以外、実施形態1と同じである。変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、図12に示すように、切り刃371の厚み方向の中央の外径が厚み方向の端の外径よりも大きく、切り刃371の外縁の断面形状が山形に形成された所謂ベベルブレードの切削ブレード37をウェーハ1の表面5の外周余剰領域4の外周縁10を含む位置に切り込ませて、ウェーハ1の一部である面取り部11を表面5側から除去する。
変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップ1001では、切削装置30が、図13に示すように、外周余剰領域4にウェーハ1の基板2の表面5から外周縁10に向かって、表面5とウェーハ1の厚み方向との双方に対して傾斜して外周縁10に向かってウェーハ1を徐々に薄くする傾斜面25を含む段差部20-2をウェーハ1の外周余剰領域4の表面5側に形成する。なお、変形例2に係る加工方法の段差部形成ステップ1001で形成される段差部20-2は、平坦面21と側面22とを含まない。
変形例2に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003を実施する前に、ウェーハ1の表面5の外周縁10に沿ってウェーハ1の一部である面取り部11を表面5側から環状に除去して段差部20-2を形成し、シート配設ステップ1002において、段差部20-2とウェーハ1の表面5を覆うシート23を配設する。その結果、変形例2に係る加工方法は、段差部20-2が傾斜面25を含んでいるので、シート平坦化ステップ1003では、バイト工具47がシート23の外周縁231に接触することがなく、シート23の剥離が誘発されることがないので、実施形態1と同様に、シート23の平坦化中においてシート23がウェーハ1から剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図14は、実施形態2に係る加工方法の流れを示すフローチャートである。図15は、図14に示された加工方法の段差部形成ステップを模式的に示す断面図である。図16は、図14に示された加工方法の段差部形成ステップ後のウェーハの要部の断面図である。図17は、図14に示された加工方法のシート配設ステップ後のウェーハの断面図である。図18は、図14に示された加工方法の外周シート除去ステップを模式的に示すウェーハの一部の断面図である。図19は、図14に示された加工方法の外周シート除去ステップ後のウェーハの一部の断面図である。図20は、図14に示された加工方法のシート平坦化ステップを模式的に示す断面図である。図21は、図14に示された加工方法のシート平坦化ステップのバイト工具の下端に吹き付けられる切削水等を模式的に示す断面図である。図22は、図14に示された加工方法の加工ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。なお、図14、図15、図16、図17、図18、図19、図20、図21、図22は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る加工方法は、1枚のウェーハ1を加工する加工方法であって、図14に示すように、段差部形成ステップ1001-2と、シート配設ステップ1002と、外周シート除去ステップ1010と、シート平坦化ステップ1003と、保持ステップ1004と、加工ステップ1005とを備える。
実施形態2に係る加工方向の段差部形成ステップ1001-2は、ウェーハ1の表面5の外周である外周縁10に沿って、ウェーハ1の一部を環状に除去し、ウェーハ1の外周余剰領域4に段差部である環状溝20-3を形成するステップである。
段差部形成ステップ1001-2では、切削装置30が、実施形態1と同様に、チャックテーブル31の保持面32にウェーハ1の裏面9側を吸引保持する。段差部形成ステップ1001-1では、切削装置30は、スピンドル35により軸心回りに切削ブレード36を回転し、切削ブレード36の切り刃361の下端を、チャックテーブル31に保持されたウェーハ1の外周余剰領域4の上方でかつ外周縁10よりも内周寄りに位置付ける。
段差部形成ステップ1001-1では、切削装置30が、切削ブレード36を下降して、切り刃361をウェーハ1の外周余剰領域4の外周縁10寄りも内周寄りの位置に切り込ませ、切り刃361の下端がウェーハ1の厚み方向の中央に切り込むと、切削ブレード36の下降を停止して、ウェーハ1をチャックテーブル31で軸心回りに回転させる所謂チョッパーカットで、ウェーハ1の基板2の一部である外周余剰領域4を表面5側から環状に除去する。段差部形成ステップ1001-1では、切削装置30が、切削ブレード36の切り刃361をウェーハ1の表面5側から外周余剰領域4の外周縁10寄りも内周寄りの位置に切り込ませて、図16に示すように、段差部20として表面5側から所定の深さ202の環状溝20-3を全周に亘って形成する。
こうして、実施形態2に係る加工方法の段差部形成ステップ1001-1で形成される段差部20は、ウェーハ1の表面5の外周余剰領域4に形成された環状の環状溝20-3である。なお、実施形態2では、環状溝20-3の内面26及び底面27は、ウェーハ1と同軸となる位置に形成され、底面27は、ウェーハ1の表面5に沿っている(実施形態1では、表面5と平行である)。
実施形態2において、シート配設ステップ1002では、実施形態1と同様に、シート23をウェーハ1の表面5に重ね、ウェーハ1及びシート23を加熱しながらウェーハ1とシート23との間を減圧し、シート23をウェーハ1の表面5に向かって加圧する。実施形態2において、シート配設ステップ1002では、シート23は、図17に示すようにウェーハ1のデバイス領域3の表面5及びバンプ8の表面に隙間なく密着するとともに、外周余剰領域4の段差部20である環状溝20-3の内面26及び底面27に隙間なく密着し、面取り部11の表面5側に隙間なく密着する。
実施形態2に係る加工方法の外周シート除去ステップ1010は、シート配設ステップ1002を実施した後、シート平坦化ステップ1003を実施する前に、少なくとも環状溝20-3よりも外周側のシート23を取り除くステップである。実施形態2に係る加工方法の外周シート除去ステップ1010では、切削装置30が、チャックテーブル31の保持面32にウェーハ1の裏面9側を吸引保持し、スピンドル35により軸心回りに切り刃381が切り刃361及び環状溝20-3の幅よりも薄い切削ブレード38を回転し、切削ブレード38の切り刃381の下端を、チャックテーブル31に保持されたウェーハ1の環状溝20-3の底面27の上方に位置付ける。
外周シート除去ステップ1010では、切削装置30が、切削ブレード38を下降して、図18に示すように、切り刃381を底面27に密着したシート23の環状溝20-3の幅方向の中央に切り込ませ、切り刃381の下端がシート23の下面に切り込むと、切削ブレード38の下降を停止して、ウェーハ1をチャックテーブル31で軸心回りに回転させる所謂チョッパーカットで、環状溝20-3の底面27に密着したシート23を全周に亘って切削して、シート23に分割溝233を形成する。外周シート除去ステップ1010では、切削装置30が、切削ブレード38で環状溝20-3の底面27に密着したシート23を全周に亘って切削すると、切削ブレード36をウェーハ1から退避させ、図19に示すように、シート23の分割溝233よりも外周側を除去する。こうして、実施形態2において、外周シート除去ステップ1010では、少なくとも環状溝20-3の底面27の幅方向の中央よりも外周側のシート23を取り除く。
実施形態2に係る加工方法のシート平坦化ステップ1003では、図20に示すように、実施形態1と同様に、バイト工具47をシート23の上面に切り込ませて、バイト切削装置40がシート23の上面232のうちの段差部20である環状溝20-3よりも内周側をバイト切削して平坦化するとともに、シート23の環状溝20-3の特に底面27に密着した領域をバイト切削しない。また、シート平坦化ステップ1003では、バイト切削装置40の切削水供給ノズルからバイト工具47の下端に吹き付けられる切削水48は、図21に示すように、ウェーハ1の段差部20の側面22に吹き付けられるが、底面27に密着したシート23の外周縁231には吹き付けられない。
実施形態2に係る加工方法のシート平坦化ステップ1003では、実施形態1と同様に、加工装置50が、保持テーブル51の保持面52にウェーハ1の表面5側をシート23を介して吸引保持する。
実施形態2に係る加工方法の加工ステップ1005では、実施形態1と同様に、加工装置50が、図22に示すように、ウェーハ1の裏面9に加工である研削を施す。
実施形態2に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003を実施する前に、ウェーハ1の表面5の外周縁10に沿ってウェーハ1の外周余剰領域4に表面5側から段差部である環状溝20-3を形成し、シート配設ステップ1002において、環状溝20-3とウェーハ1の表面5を覆うシート23を配設する。また、実施形態2に係る加工方法は、外周シート除去ステップ1010において、環状溝20-3の底面27の幅方向の中央よりも外周側のシート23を取り除く。
その結果、実施形態2に係る加工方法は、環状溝20-3の底面27にシート23の外周縁231が貼着しているので、シート平坦化ステップ1003では、バイト工具47がシート23の外周縁231に接触することがなく、シート23の剥離が誘発されることがないので、実施形態1と同様に、シート23の平坦化中においてシート23がウェーハ1から剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。
また、実施形態2に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003において切削水48が底面27に密着したシート23の外周縁231には吹き付けられないので、シート23の剥離が誘発されることがない。
〔変形例〕
本発明の実施形態1及び実施形態2の変形例に係る加工方法を図面に基づいて説明する。図23は、実施形態1及び実施形態2の変形例に係る加工方法のシート平坦化ステップを模式的に一部断面で示す側面図である。図24は、実施形態1及び実施形態2に係る加工方法のシートの変形例の一部の断面図である。なお、図23及び図24は、実施形態1等と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
変形例に係る加工方法のシート平坦化ステップ1003では、保持ステップ1004と同様に、加工装置50が、保持テーブル51の保持面52にウェーハ1の裏面9側を吸引保持する。変形例に係る加工方法のシート平坦化ステップ1003では、加工ステップ1005と同様に、加工装置50が、図23に示すように、保持テーブル51を軸心回りに回転させつつ研削ユニット55の研削ホイール56を軸心回りに回転させて、研削ホイール56の研削砥石57をシート23の上面232に接触させて、シート23の上面232を研削して、シート23の上面232を平坦化する。
図23に示された変形例に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003を実施する前に、ウェーハ1の表面5の外周縁10に沿って段差部20を形成し、シート配設ステップ1002において、段差部20とウェーハ1の表面5を覆うシート23を配設する。その結果、変形例に係る加工方法は、シート平坦化ステップ1003では、バイト工具47がシート23の外周縁231に接触することがなく、シート23の剥離が誘発されることがないので、実施形態1等と同様に、シート23の平坦化中においてシート23がウェーハ1から剥離してしまうおそれを低減することができるという効果を奏する。
なお、図23は、ウェーハ1に段差部20を形成した例を示しているが、本発明では、ウェーハ1に段差部20-1,20-2又は環状溝20-3を形成しても良い。
また、本発明の加工方法は、シート23-1が、図24に示すように、基材24と、基材24に積層され粘着力を有する糊層28とを備え、糊層28が、紫外線が照射されると硬化するUV硬化型の糊層の粘着力よりも低い、所謂非UV型の糊層であるものでも良い。このように、本発明の加工方法で用いられるシート23,23-1は、紫外線が照射されると硬化するUV硬化型のシートの糊層よりも粘着力が低いものであるのが望ましい。
次に、本発明の発明者らは、本発明の効果を確認した。結果を以下の表1に示す。なお、図25は、比較例1のシートが貼着されたウェーハの一部を示す断面図である。図26は、比較例2のシートが貼着されたウェーハの一部を示す断面図である。図27は、比較例3のシートが貼着されたウェーハの一部を示す断面図である。
Figure 2022151350000002
表1は、比較例1、比較例2、比較例3、本発明品1、本発明品2、本発明品3及び本発明品4それぞれのシート23の上面232をバイト工具47でバイト切削した時のシート23のウェーハ1からの剥離の有無を確認でした結果である。また、表1は、比較例1、比較例2、比較例3、本発明品1、本発明品2、本発明品3及び本発明品4それぞれにおいて、バイト工具47のシート23の上面232への切り込み深さを、順に10μm、20μm、30μm。40μm、50μmにした時のシート23のウェーハ1からの剥離の有無を確認でした結果でもある。表1は、剥離があったものをバツで示し、剥離しなかったものを丸で示している。
表1の比較例1は、図25に示すように、段差部20,20-1,20-2又は環状溝20-3を形成することなく、シート配設ステップ1002と同様の方法で、ウェーハ1の平坦な表面5の全体にシート23を密着させた。表1の比較例2は、図26に示すように、段差部20,20-1,20-2又は環状溝20-3を形成することなく、シート配設ステップ1002と同様の方法で、ウェーハ1の平坦な表面5の全体と面取り部11の全体とにシート23を貼着した。表1の比較例3は、図27に示すように、環状溝20-3を形成し、シート配設ステップ1002と同様の方法で、ウェーハ1の平坦な表面5全体、環状溝20-3の内面26及び底面27にシート23を貼着した。
表1の本発明品1は、実施形態2に係る加工方法の段差部形成ステップ1001-2、シート配設ステップ1002、外周シート除去ステップ1010を順に実施した。
表1の本発明品2は、実施形態1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001、シート配設ステップ1002を順に実施し、平坦面21の幅201(図5に示す)が3.0mmで、かつ側面22の深さ202(図5に示す)が0.2mmの段差部20を形成した。
表1の本発明品3は、実施形態1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001、シート配設ステップ1002を順に実施し、平坦面21の幅201が0.6mmで、かつ側面22の深さ202が0.2mmの段差部20を形成した。
表1の本発明品4は、実施形態1の変形例1に係る加工方法の段差部形成ステップ1001、シート配設ステップ1002を順に実施し、第1平坦面21-1と第2平坦面21-2とを合わせた幅201-1(図11に示す)が0.6mmで、かつ第1側面22-1と第2側面22-2とを合わせた深さ202-1(図11に示す)が0.4mmの段差部20-1を形成した。
表1によれば、比較例1は、切り込み深さが10μmの時にシート23が剥離し、比較例2は、切り込み深さが20μmの時にシート23が剥離し、比較例3は、切り込み深さが30μmの時にシート23が剥離した。
このような比較例1、比較例2及び比較例3に対して、本発明品1、本発明品2、本発明品3及び本発明品4は、切り込み深さが10μm、20μm、30μm。40μm、50μmの時それぞれにおいてシート23の剥離を抑制できた。よって、表1によれば、段差部形成ステップ1001において、段差部20,20-1を形成して、シート配設ステップ1002を実施することによりシート平坦化ステップ1003即ちシート23の平坦化中においてシート23の剥離を抑制できることが明らかとなったとともに、段差部形成ステップ1001-2において、環状溝20-3を形成して、シート配設ステップ1002と外周シート除去ステップ1010を順に実施することによりシート平坦化ステップ1003即ちシート23の平坦化中においてシート23の剥離を抑制できることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。前述した実施形態等では、保持ステップ1004及び加工ステップ1005を実施したが、本発明の加工方法は、保持ステップ1004及び加工ステップ1005を実施しなくても良い。
1 ウェーハ
5 表面
10 外周縁(外周)
20,20-1,20-2 段差部
20-3 環状溝(段差部)
21 平坦面
21-1 第1平坦面(平坦面)
21-2 第2平坦面(平坦面)
22 側面
22-1 第1側面(側面)
22-2 第2側面(側面)
23,23-1 シート
25 傾斜面
231 外周縁
232 上面
1001,1001-2 段差部形成ステップ
1002 シート配設ステップ
1003 シート平坦化ステップ
1004 保持ステップ
1005 加工ステップ
1010 外周シート除去ステップ

Claims (5)

  1. 加工方法であって、
    ウェーハの表面の外周に沿ってウェーハの一部を環状に除去し、ウェーハの外周に段差部を形成する段差部形成ステップと、
    該段差部形成ステップを実施した後、ウェーハの該表面に、該段差部とウェーハの該表面を覆うシートを配設することで該シートの外周縁より内側が高くなるよう形成するシート配設ステップと、
    該シート配設ステップを実施した後、該シートの該外周縁を除く該シートの上面を研削またはバイト切削して平坦化するシート平坦化ステップと、
    を備えた加工方法。
  2. 該シート平坦化ステップを実施した後、
    該シートを介してウェーハを保持テーブルで保持する保持ステップと、
    該保持テーブルで保持されたウェーハに加工を施す加工ステップと、を備えた、請求項1に記載の加工方法。
  3. 該段差部は、該表面に沿う平坦面と、該平坦面から該表面に至る側面とを含む、請求項1または請求項2に記載の加工方法。
  4. 該段差部は、ウェーハの該表面から該外周縁に向かって傾斜する傾斜面を含む、請求項1または請求項2に記載の加工方法。
  5. 該段差部は、ウェーハの該表面の該外周に形成された環状溝からなり、
    該シート配設ステップを実施した後、該シート平坦化ステップを実施する前に、少なくとも該環状溝よりも外周側の該シートを取り除く外周シート除去ステップを更に備えた、請求項1または請求項2に記載の加工方法。
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