JP2022151329A - 端子、端子付き電線、およびワイヤハーネス - Google Patents

端子、端子付き電線、およびワイヤハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】端子に扁平電線を圧着すること。【解決手段】導体部を有する扁平状の電線を接続可能な端子であって、電線を配置する電線配置面と電線を保持する保持部とを有し、電線配置面と保持部との少なくとも一方に、導体部に侵入する凸部を有する。電線が導体部と導体部を被覆する絶縁被覆とを有し、保持部が、電線の絶縁被覆を囲繞して保持可能に構成される。凸部は、複数設けられ、三角柱形状、針形状、円錐形状、ツリー形状、または多角錐形状を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、端子、端子付き電線、およびワイヤハーネスに関する。
従来、自動車などの車両に用いられるワイヤハーネスの被覆電線として、丸電線が用いられている。そのため、既存の圧着端子や溶着端子においては、丸電線に圧着可能な断面が円形の圧着端子が用いられている。
また、車両においては、電気自動車(EV:Electric Vehicle)やハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)などに代表される電動化や、自動運転システムやコネクテッドカーなどに代表される多機能化または高機能化が急速に進んでいる。このような車両に用いるワイヤハーネスは、複雑な配策経路に対応でき、しかも高い放熱性を有する必要がある。また、電線径が大径化し、搭載スペースの省スペース化のため、車両に用いるワイヤハーネスとして、複数の素線を並列させた帯状の扁平電線が用いられる場合がある。扁平電線においては、その一端部の複数の素線からなる芯線を露出させて、圧着端子を圧着接続したり溶着したりすることにより、圧着端子と扁平電線とを電気的に接続させて、端子付き電線が製造される。
例えば、特許文献1には、扁平状の被覆電線である扁平電線の端末部のうち、導体露出部がワイヤバレルによって端子に圧着接合され、かつ、被覆先端部がインシュレーションバレルによって当該端子に圧着接合されている端子付き電線が開示されている。また、特許文献2には、ワイヤバレル片の間隔を扁平電線の導体露出部の幅寸法よりも長くすることでワイヤバレル片による導体露出部のカシメ付けを確実に行えるようにし、かつ、インシュレーションバレル片の間隔を絶縁被覆部の幅寸法よりも長くすることでインシュレーションバレル片による絶縁被覆部のカシメ付けを確実に行えるようにした端子付き電線が開示されている。
特開2011-124135号公報 特開2011-014283号公報
上述した車両用のワイヤハーネスを始め、多種多様な用途において、大電流を通電し得る端子付き電線には、被覆電線として扁平電線が用いられる場合がある。しかしながら、上述した従来技術においては、扁平形状の被覆電線は、既存の圧着端子のインシュレーションバレルの幅に収まらないため、既存の丸電線用の圧着端子を流用することが困難であった。そのため、扁平電線を圧着できる新規な端子、新規な端子と圧着接続された端子付き電線、および端子付き電線を備えたワイヤハーネスの技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、端子に扁平電線を圧着することができる端子、端子付き電線、およびワイヤハーネスを提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る端子は、導体部を有する扁平状の電線を接続可能な端子であって、前記電線を配置する電線配置面と前記電線を保持する保持部とを有し、前記電線配置面と前記保持部との少なくとも一方に、前記導体部に侵入する凸部を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子は、上記の発明において、前記電線は、前記導体部と前記導体部を被覆する絶縁被覆とを有し、前記保持部が、前記電線の前記絶縁被覆を囲繞して保持可能に構成されることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子は、この構成において、前記凸部は、前記絶縁被覆を貫通可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子は、上記の発明において、前記凸部は、複数設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子は、上記の発明において、前記凸部は、三角柱形状、針形状、円錐形状、ツリー形状、または多角錐形状であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子は、上記の発明において、前記保持部は、複数のバレル構成片からなり、前記複数のバレル構成片が圧着時に互いに干渉しない形状を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子付き電線は、導体部を有する扁平形状の電線と、前記導体部が圧着接続された、上記の発明による端子と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子付き電線は、上記の発明において、前記電線が前記導体部と前記導体部を被覆する絶縁被覆とを有し、前記導体部の先端部と前記絶縁被覆の先端部とが略面一に構成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端子付き電線は、この構成において、前記絶縁被覆の前記端子との接続部分に、前記絶縁被覆の被覆厚が部分的に減少している薄肉部が設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様に係るワイヤハーネスは、上記の端子付き電線が少なくとも1つ、または前記端子付き電線が他の少なくとも1つの電線と組み合わされて構成されることを特徴とする。
本発明に係る端子、端子付き電線、およびワイヤハーネスによれば、端子に扁平電線を圧着することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態による端子付き電線における圧着端子と被覆電線との概略構成を示す模式図である。 図2Aは、本発明の第1の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。 図2Bは、図2Aに示す第1の実施形態による圧着端子および被覆電線を長手方向Xの前方から見た正面図である。 図2Cは、本発明の第1の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。 図3Aは、本発明の第1の実施形態による圧着端子の形成方法を説明するための板材を長手方向Xの前方から見た正面図である。 図3Bは、本発明の第1の実施形態による圧着端子の形成方法を説明するための圧着端子および被覆電線の正面図である。 図3Cは、本発明の第1の実施形態の第1変形例による圧着端子の形成方法を説明するための圧着端子および被覆電線の正面図である。 図4は、本発明の第1の実施形態の第2変形例による圧着端子および被覆電線の正面図である。 図5は、本発明の第1の実施形態の第3変形例による圧着端子および被覆電線の正面図である。 図6は、本発明の第1の実施形態の第4変形例による圧着端子および被覆電線の正面図である。 図7は、本発明の第2の実施形態による端子付き電線における圧着端子と被覆電線との概略構成を示す模式図である。 図8Aは、本発明の第2の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。 図8Bは、図8Aに示す第2の実施形態による圧着端子および被覆電線を長手方向Xの前方から見た正面図である。 図8Cは、本発明の第2の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。 図9は、本発明の第1および第2の実施形態による端子付き電線をワイヤハーネスとして車両に用いた構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
(端子および被覆電線)
本発明の第1の実施形態による圧着端子20および端子付き電線1について説明する前に、図1を参照して、端子および被覆電線の概略構成について説明する。図1に示すように、扁平状の被覆電線10は、導体11および絶縁被覆12を有する。
導体11は、長手方向Xに延伸した複数の素線111が横並びに並べられて、それぞれの素線111が例えば2層に並列に配列された導体並列型の扁平状の導体部である。素線111は、例えば、被覆されていない単芯線からなる。なお、被覆電線10の寸法は、必要とされる電流値に応じて適宜設定される。
絶縁被覆12は、扁平状の導体11の外周に形成された絶縁性の被覆部である。扁平状の被覆電線10は、先端部において導体11の先端と絶縁被覆12の先端とが略面一の状態になっている。以下の説明において、被覆電線10は、長手方向Xにおいて、前方側を先端側となる端子圧着側とし、後方側を基端側となる非圧着側とする。
導体11は、複数の素線111から構成され、例えば純度の高いアルミニウム(Al)やアルミニウム合金(Al合金)からなるが、必ずしもこれらの材料に限定されない。本実施形態において被覆電線10は、断面積が例えば3.5mm2(3.5sq)以上90mm2(90sq)以下の、例えば20sqの電線である。被覆電線10の断面積は、それぞれの素線111の断面積の総和、すなわち総断面積である。絶縁被覆12は、絶縁性を有する例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンやノンハロゲン材料などの樹脂からなる。絶縁被覆12を構成する樹脂には、可塑剤などの添加剤が添加されていても良い。
第1の実施形態による圧着接続前の圧着端子20は、オープンバレル形式の端子である。圧着端子20は、表面に錫メッキ(Snメッキ)処理が施された黄銅などの銅合金からなる板材が加工されて形成される。圧着端子20は、先端側である長手方向Xの前方から基端側である後方に向かって順次接続された、端子部21、トランジション部22、バレル23を有する。被覆圧着部は、絶縁被覆12により被覆された導体11がバレル23により加締められて圧着接続された部分であり、バレル23はインシュレーションバレルとして機能する。
端子部21は、図1に示すような丸型端子以外にも種々の端子接続部を採用することができる。具体的に例えば、端子部21としては、雌型圧着端子の接続構造やスリーブ形状の端子(以下、スリーブ端子)の接続構造からなる端子接続部であっても良い。また、接続構造はこれらに限定されず、雄型圧着端子やY型圧着端子などの他の形状の接続構造であっても良い。トランジション部22は、端子部21とバレル23とを接続する部分である。
バレル23は、YZ平面における断面が、高さ方向Zにおける上側に開口しているとともに下側に底部が位置する略U字形状であって、かつ長手方向Xに延在した形状を有する。本実施形態においては、バレル23は、略U字形状のものを使用しているが、V字形状のものなども使用できる。バレル23は板材が略U字状に高さ方向Zにおける上側に折り曲げられた保持部としてのバレル構成片231,232を有して構成される。なお、本実施形態において、バレル構成片231,232は2つの部分からなるが、バレル構成片231,232は、圧着時に互いに干渉しない形状であれば、3つ以上の部分から構成することも可能である。なお、本明細書において、高さ方向Zにおける上側および下側は、構成要素間の相対的な位置関係を説明するために便宜的に向きを特定したものである。
バレル23において、折り曲げられたバレル構成片231,232はそれぞれ、XZ平面に沿った形状が互い違いの段差形状を有する。これにより、被覆電線10を圧着端子20に圧着させる際に、バレル構成片231,232によって被覆電線10を包むように圧接した場合であっても、バレル構成片231、232どうしが互いに干渉しないように圧着できる。
バレル23の底部233には、少なくとも1つ、図1においては複数の凸部としての突起部23aが設けられている。本実施形態において突起部23aは、三角柱の矩形側面が底部233に接し、矩形側面によって形成される角が上方を向く形状を有する。突起部23aは、底部233の上面に互いに離間した位置に行列状に設けられている。これらの突起部23aは、被覆電線10を圧着した際に、導体11と電気的に接続可能に構成される。すなわち、被覆電線10が導体露出部を有しない場合、突起部23aは、被覆電線10の絶縁被覆12を導体11まで貫通する鋭利な突起から構成することが好ましい。換言すると、突起部23aは、被覆電線10を圧着させる場合に、絶縁被覆12を突き破ることができる程度の鋭利な突起から構成することが好ましい。なお、複数の突起部23aの少なくとも一部の突起部23aにおいて、導体11まで貫通しない突起部23aが存在しても良い。また、複数のうちの一部の突起部23aを、絶縁被覆12を貫通させないようにすることで、引き抜き強度を高めることが可能になる。また、突起部23aの配置は、規則的な配置であっても不規則的な配置であっても良く、配置の方法については、限定されない。さらに、突起部23aの数についても、1つ以上設けられていれば良く、特に限定されるものではない。
(端子付き電線の製造方法)
次に、以上のように構成された第1の実施形態による圧着端子20に被覆電線10を接続する端子付き電線の製造方法について説明する。図2Aは、第1の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。図2Bは、図2Aに示す第1の実施形態による圧着端子および被覆電線を長手方向Xの前方から見た正面図である。図2Cは、本発明の第1の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。
図2Aおよび図2Bに示すように、被覆電線10の先端部がバレル23の電線は一面としての底部233に収容されるように、被覆電線10と圧着端子20とを重ね合わせる。これにより、被覆電線10に突起部23aを食い込ませる。なお、被覆電線10と圧着端子20とを重ね合わせる前に、被覆電線10の先端部または先端部の近傍における導体11の外周の絶縁被覆12の表面の一部を除去して、被覆厚が絶縁被覆12の他の部分の被覆厚より小さく減少された薄肉部を形成しても良い。
次に、圧着端子20の外周に圧力を加えて、圧着端子20を絶縁被覆12に圧着接続する圧着工程を行う。これにより、図2Cに示すように、圧着端子20は、バレル23が加締められて複数のバレル構成片231,232が絶縁被覆12の周辺を包むように屈曲されて圧着接続される。また、突起部23aは、絶縁被覆12にさらに食い込んで導体11まで貫通される。突起部23aが絶縁被覆12を貫通して導体11に接触することにより、被覆電線10と圧着端子20とが電気的に接続される。ここで、圧着接続を行う前に、突起部23aの表面に潤滑剤を塗布しておくことも好ましい。これにより、突起部23aが絶縁被覆12を貫通しやすくなるので、突起部23aと導体11との接続安定性を向上できる。また、バレル構成片231,232がそれぞれ互い違いに段差状に形成されていることにより、圧着工程において、それぞれのバレル構成片231,232が互いに干渉することなく、被覆電線10の絶縁被覆12を加締めることができる。以上により、端子付き電線1が完成する。
(圧着端子の形成方法)
次に、圧着端子20の形成方法について説明する。図3Aは、圧着端子20を形成するための板材200を示す。図3Bは、第1の実施形態による圧着端子20の形成方法を説明するための圧着端子20および被覆電線10の正面図である。図3Cは、第1の実施形態の第1変形例による圧着端子20Aの形成方法を説明するための圧着端子20Aおよび被覆電線10Aの正面図である。
まず、板材200は例えば、Cu合金の板が所定形状に打ち抜かれて表面にSnメッキ処理が施されて形成される。また、図3Aに示すように、板材200の製造後または製造とともに、板材200の上面230における、圧着端子20のバレル23の底部233となる部分に、少なくとも1つの突起部23aを形成する。板材200の上面に形成される突起部23aの形成方法については、種々の方法を採用することができる。具体的に例えば、導電性を有する突起部23aを別途形成した後、ろう付けや溶接によって上面230に突起部23aを固着させることにより、底部233となる部分の上面に突起部23aを形成できる。また、例えば、板材200の上面230に対して、高さ方向(Z方向)の下側、すなわち上面230に対する下面230aから突起状の金型によるプレスを行っても良い。これにより、板材200を上面230側に変形させて、上面230に突起部23aを突出させることができる。さらに、例えば、板材200を製造する際に、突起部23aに対応した部分を有する所定形状の金型を用いて板材200と突起部23aとを一体成形するようにしても良い。
図3Bに示すように、被覆電線10の幅w1の大きさに対応するように、板材200の両側の被覆電線10の両側部分を折り曲げ加工する。この場合、幅方向Yに対して左右対称に折り曲げることが好ましい。これにより、バレル23のYZ平面における断面が、高さ方向Zにおける上側に開口しつつ下側に突起部23aが設けられた底部233が位置する圧着端子20が形成される。なお、突起部23aが形成されている形成領域が被覆電線10によって覆われる領域であることが好ましいが、必ずしも限定されない。この圧着端子20のバレル23内には、幅w1の被覆電線10を幅方向に折り曲げることなく重ね合わせることができる。
(第1変形例)
図3Cに示すように、被覆電線10Aの幅w2の大きさが、被覆電線10の幅w1の大きさよりも大きい場合においても、被覆電線10Aの幅w2の大きさに対応するように、板材200の両側の被覆電線10の両側部分を折り曲げ加工することができる。この場合においても、幅方向Yに対して左右対称に折り曲げることが好ましい。突起部23aがバレル23の中央部に設けられていることにより、扁平形状の被覆電線10Aのように幅w2が大きくなったりした場合であっても、圧着端子20と同じ板材200から形成した圧着端子20Aに対して、被覆電線10Aを圧着して端子付き電線1Aを製造することが可能となる。板材200の折り曲げ部分を被覆電線10Aの幅に合わせることにより、被覆電線10Aのように幅w2が大きい場合であっても、圧着端子20の底部233の幅を同様に調整できる。また、被覆電線10Aの幅w2が被覆電線10の幅w1より小さい場合であっても、同様である。これにより、バレル23のYZ平面における断面が、高さ方向Zにおける上側に開口しつつ下側に突起部23aが設けられた底部233が位置する圧着端子20Aが形成される。この圧着端子20Aのバレル23内には、幅w2の被覆電線10を幅方向に折り曲げることなく重ね合わせることができる。
(突起部の変形例)
以上説明した第1の実施形態において、圧着端子20,20Aの底部233に形成される突起部23aは、三角柱の矩形側面が底部233に接し、矩形側面によって形成される角が上方を向く形状に限定されるものではない。以下に、第1の実施形態による突起部23aの変形例について説明する。図4、図5、および図6はそれぞれ、第1の実施形態の第2変形例、第3変形例、および第4変形例による圧着端子および被覆電線の正面図である。
(第2変形例)
図4に示すように、第2変形例による圧着端子20Bは、バレル23の底部233に突起部23aが設けられているとともに、バレル構成片231,232の内側面234に、内側に向いた凸部としての突起部23bが設けられている。突起部23bの形状は、突起部23aと同様の形状としても良く、異なった形状としても良い。なお、底部233に突起部23aが設けられていない構成としても良い。
この場合、被覆電線10が圧着端子20Bに重ね合わされ、バレル23が加締められてバレル構成片231,232が絶縁被覆12の周辺を包む際に、突起部23bが絶縁被覆12に食い込んで導体11まで貫通される。そのため、突起部23bは、内側面234において圧着時に突起部23aと干渉しない位置に設けられる。なお、突起部23aが設けられていない場合には、突起部23bは、バレル構成片231,232の内側面234において、圧着後に絶縁被覆12を貫通して導体11に達する任意の位置に設けることが可能である。
突起部23bが絶縁被覆12を貫通して導体11に接触することにより、底部233に突起部23aのみを設けた場合に比して、被覆電線10と圧着端子20との電気的な接続安定性を向上させることができる。また、圧着接続を行う前に、突起部23bが絶縁被覆12を貫通しやすくなるため、突起部23bの表面に潤滑剤を塗布しておくことも好ましい。被覆電線10が圧着端子20Bに圧着されて、端子付き電線1Bが完成する。
(第3変形例)
図5に示すように、第3変形例による圧着端子20Cは、バレル23の底部233に、例えば針形状または三角柱形状で、被覆電線10の厚さよりも大きい高さの突起部23cが設けられている。この場合、被覆電線10が圧着端子20Cに重ね合わされると、被覆電線10の上部から突起部23cの突抜部23caが突出する。その後、突抜部23caは、圧着前に被覆電線10の上面に沿って折り曲げるように加工される。折り曲げられた突抜部23caは、被覆電線10を圧着端子20Cに固定させる固定部材として機能する。これにより、被覆電線10が圧着端子20Cから抜ける可能性を低減できる。なお、バレル23が加締められて、バレル構成片231,232が絶縁被覆12の周辺を包むように圧着する際に、突抜部23caをバレル構成片231,232の圧着に沿って折り曲げても良い。また、圧着接続を行う前に、突起部23cが絶縁被覆12を貫通しやすくなるため、突起部23cの表面に潤滑剤を塗布しておくことも好ましい。被覆電線10が圧着端子20Cに圧着されて、端子付き電線1Cが完成する。
(第4変形例)
図6に示すように、第4変形例による圧着端子20Dは、バレル23の底部233の突起部23dの形状がツリー形状である。この場合、被覆電線10が圧着端子20Dに重ね合わされると、ツリー形状の突起部23dの上部が返しになるため、被覆電線10を圧着端子20Dの底部233に強固に固定することができる。これにより、被覆電線10が圧着端子20Dから外れる可能性を低減できる。また、第1の実施形態と同様に圧着工程を行う前に、絶縁被覆12を貫通しやすくするために、突起部23dの表面に潤滑剤を塗布しておくことも好ましい。被覆電線10が圧着端子20Dに圧着されると、端子付き電線1Dが完成する。
上述した第1の実施形態による圧着端子20,20A,20B,20C,20Dにおける突起部23a,23b,23c,23c,23dの形状または配置は、適宜組み合わせることが可能であり、上述した形状や配置に限定されない。また、突起部23a~23dの形状は、頂点部分が固着された部分とは反対側に設けられ、圧着時において頂点部分が絶縁被覆12および導体11に侵入可能な、針形状、円錐形状、ツリー形状、または三角錐や四角錐などの多角錐形状であっても良い。
従来、扁平形状の被覆電線10においては、既存の圧着端子のバレル24の幅に収まらず、既存の圧着端子を流用することができなかった。これに対し、以上説明した第1の実施形態によれば、扁平形状の被覆電線10,10Aの先端部の絶縁被覆12を除去することなく、被覆電線10,10Aを圧着端子20~20Dに接続できるので、加工工程を低減することができる。また、被覆電線10,10Aの幅w1,w2に応じて板材200を折り曲げて圧着端子20~20Dを形成していることにより、被覆電線10,10Aを圧着端子20~20Dに圧着させることができる。また、プレスによって圧着ができるので、既存の圧着設備を使用すること可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態による圧着端子からなる端子付き電線について説明する。図7は、第2の実施形態による端子付き電線における圧着端子と被覆電線との概略構成を示す模式図である。
図7に示すように、第2の実施形態による扁平状の被覆電線10Bは、導体11および絶縁被覆12を有する。扁平状の被覆電線10Bは、第1の実施形態と異なり、先端部において導体11の外周の絶縁被覆12が除去されて、所定の長さの素線111が露出した導体露出部112を有する。なお、被覆電線10Bにおける圧着端子20Eとの接続部分となる先端部または先端部の近傍における導体11の外周の一部の絶縁被覆12のみを除去しても良い。また、被覆電線10Bの先端部または先端部の近傍における導体11の外周の絶縁被覆12の表面の一部を除去して、被覆厚が絶縁被覆12の他の部分の被覆厚より小さい薄肉部または部分的な導体露出部を形成しても良い。また、被覆電線10Bの先端部または先端部の近傍における絶縁被覆12の一部を周方向に沿って除去して、周方向に沿った被覆部分が絶縁被覆12の他の部分より小さい部分を形成しても良い。
第2の実施形態による圧着接続前の圧着端子20Eは、オープンバレル形式の端子である。圧着端子20Eの圧着部であるバレル23はワイヤバレルとして機能して、導体露出部112がバレル23により圧着接続されて導体圧着部を構成する。
バレル23の底部233には、少なくとも1つ、図7においては複数の突起部23aが設けられている。突起部23eは、底部233の上面に互いに離間した位置に行列状に設けられている。突起部23eは互いに隣接していても良い。第2の実施形態による圧着端子20Eにおいては、第1の実施形態による圧着端子20に比して突起部23eの数が多く、設置密度がより高くなるように設けられている。なお、第1の実施形態による圧着端子20に比して突起部23eの数を少なくし、設置密度がより低くなるように設けても良い。また、被覆電線10が導体露出部112を有しているため、この導体露出部112を圧着端子20に圧着させる場合、突起部23eは、導体11を圧着端子20に固定可能な大きさに構成される。
(端子付き電線の製造方法)
次に、以上のように構成された第2の実施形態による圧着端子20Eに被覆電線10を接続する端子付き電線の製造方法について説明する。第2の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。図8Bは、図8Aに示す第2の実施形態による圧着端子および被覆電線を長手方向Xの前方から見た正面図である。図8Cは、第2の実施形態による圧着端子および被覆電線の製造方法を説明するための斜視図である。
図8Aおよび図8Bに示すように、まず、扁平状の被覆電線10の一端部の絶縁被覆12を切除して、導体11を露出させた導体露出部112を形成する。次に、被覆電線10の導体露出部112がバレル23の底部233に収容されるように、被覆電線10と圧着端子20Eとを重ね合わせる。このとき、導体11の導体露出部112の部分に突起部23eを食い込ませても良い。突起部23eが導体11に食い込んで接触することにより、被覆電線10と圧着端子20Eとが電気的に接続される。
次に、圧着端子20Eの外周に圧力を加えて、圧着端子20Eを導体露出部112に圧着接続する圧着工程を行う。これにより、図8Cに示すように、圧着端子20Eは、バレル23が加締められてバレル構成片231,232が導体露出部112の周辺を包むように屈曲されて圧着接続される。突起部23eは導体露出部112の導体11に食い込むことにより、被覆電線10が圧着端子20Eに強固に固着される。また、バレル構成片231,232がそれぞれ互い違いに段差状に形成されていることにより、圧着工程において、それぞれのバレル構成片231,232が互いに干渉することなく、被覆電線10の導体露出部112を加締めることができる。以上により、端子付き電線1Eが完成する。
第2の実施形態においても、上述した第1~第4変形例による圧着端子20A~20Dを採用することが可能である。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、第1の実施形態に比して、被覆電線10と圧着端子20Eとの電気的な接続信頼性を向上できる。
(ワイヤハーネス)
図9は、本発明の第1および第2の実施形態による端子付き電線をワイヤハーネスとして車両に用いた構成例を示す図である。
図9に示すように、ワイヤハーネスは、端子付き電線1,1A,1B,1C,1D,1Eが少なくとも1つ、または端子付き電線1~1Eが他の少なくとも1つの電線と組み合わされて構成される。換言すると、ワイヤハーネスは、上述した実施形態による端子付き電線1~1Eが、単独もしくは複数、または単独もしくは複数に他の電線などと組み合わされて構成される。図9は、ワイヤハーネスとして、端子付き電線1~1Eが単独で車両30に組付けられた例を示す。ワイヤハーネスは、好適には、車両30に組み付け可能に構成される。なお、上述した被覆電線10~10Bは、車載用のワイヤハーネス以外の用途に用いても良い。
上述した端子付き電線1~1Eおよび被覆電線10~10Bは、可撓性を有し、配策時の取扱い性や放熱性が高い。そのため、ワイヤハーネスは、例えば自動車などの車両30の各所に用いられ、車両30の複雑な形状に応じて適宜曲げや捻り(繰り返しの曲げやねじりを含む)を形成した状態で配策され、それぞれの圧着端子20,20A,20B,20C,20D,20Eが所定の端子台やECU、バッテリ装置などに接続されている。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上述の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値や材料はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値や材料を用いても良く、本発明は、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により限定されることはない。
1,1A,1B,1C,1D,1E 端子付き電線
10,10A,10B 被覆電線
11 導体
12 絶縁被覆
20,20A,20B,20C,20D,20E 圧着端子
21 端子部
22 トランジション部
23 バレル
23a,23b,23c,23d,23e 突起部
23ca 突抜部
24 バレル
30 車両
111 素線
112 導体露出部
200 板材
230 上面
230a 下面
231,232 バレル構成片
233 底部
234 内側面

Claims (10)

  1. 導体部を有する扁平状の電線を接続可能な端子であって、
    前記電線を配置する電線配置面と前記電線を保持する保持部とを有し、
    前記電線配置面と前記保持部との少なくとも一方に、前記導体部に侵入する凸部を有する
    ことを特徴とする端子。
  2. 前記電線は、前記導体部と前記導体部を被覆する絶縁被覆とを有し、
    前記保持部が、前記電線の前記絶縁被覆を囲繞して保持可能に構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の端子。
  3. 前記凸部は、前記絶縁被覆を貫通可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の端子。
  4. 前記凸部は、複数設けられている
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の端子。
  5. 前記凸部は、三角柱形状、針形状、円錐形状、ツリー形状、または多角錐形状である
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の端子。
  6. 前記保持部は、複数のバレル構成片からなり、前記複数のバレル構成片が圧着時に互いに干渉しない形状を有する
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の端子。
  7. 導体部を有する扁平形状の電線と、
    前記導体部が圧着接続された、請求項1~6のいずれか1項に記載の端子と、を有する
    ことを特徴とする端子付き電線。
  8. 前記電線が前記導体部と前記導体部を被覆する絶縁被覆とを有し、
    前記導体部の先端部と前記絶縁被覆の先端部とが略面一に構成されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の端子付き電線。
  9. 前記絶縁被覆の前記端子との接続部分に、前記絶縁被覆の被覆厚が部分的に減少している薄肉部が設けられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の端子付き電線。
  10. 請求項7~9のいずれか1項に記載の端子付き電線が少なくとも1つ、または前記端子付き電線が他の少なくとも1つの電線と組み合わされて構成される
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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