JP2022151167A - インダクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コア内の導線部の変形を抑えることができるインダクタを提供すること。【解決手段】磁性粉を含むコア30に導体20が埋設されたインダクタ1であって、前記コア30は、実装時に実装基板の側に向けられる実装面10と、前記実装面10に直交する一対の端面14と、を備え、前記コア30の内部を前記一対の端面14に亘って延びる導線部22と、前記一対の端面14のそれぞれから導出され、当該端面14及び前記実装面10に沿って延びる電極部24と、を備え、前記導線部22は、補強部60を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、インダクタに関する。
特許文献1は、「磁性体粉を含有する複合材料からなる成型体と、成型体に埋設される第1金属板部および第1金属板部の端部から成型体外に延伸する第2金属板部を含む金属板と、を備え、第2金属板部は、成型体の側面または実装面側から引き出され、屈曲部を有して成型体に沿って配置され、少なくとも成型体の実装面側に配置される外部端子を形成する表面実装インダクタ」を開示する。
特開2019-153642号公報
特許文献1のように、線状に延びる導線部をコアに埋設した構成のインダクタにおいて、コアの成型時などに導線部に変形が生じると、インダクタンス値や直流重畳電流などの特性の劣化を招く。
本発明は、コア内の導線部の変形を抑えることができるインダクタを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、磁性粉を含むコアに導体が埋設されたインダクタであって、前記コアは、実装時に実装基板の側に向けられる実装面と、前記実装面に直交する一対の端面と、を備え、前記コアの内部を前記一対の端面に亘って延びる導線部と、前記一対の端面のそれぞれから導出され、当該端面及び前記実装面に沿って延びる電極部と、を備え、前記導線部は、補強部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、コア内の導線部の変形を抑えることができる。
本発明の実施形態に係るインダクタを上面の側から視た斜視図である。 インダクタの側面を視た平面図である。 インダクタの端面を視た平面図である。 インダクタの実装面を視た平面図である。 インダクタの内部構成を示す透視斜視図である。 インダクタの製造工程の概要図である。 インダクタのLT断面図である。 LT断面における導線部の高さ位置と、インダクタンス値との関係を示す図である。 インダクタのWT断面図である。 インダクタを側面(LT面)から撮影したX線写真である。 インダクタンス値の測定結果を示す図である。 本発明の変形例に係るインダクタの内部構成を示す透視斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係るインダクタ1を上面12の側から視た斜視図である。図2はインダクタ1の側面16を視た平面図、図3はインダクタ1の端面14を視た平面図、図4はインダクタ1の実装面10を視た平面図である。
本実施形態のインダクタ1は、表面実装型の電子部品として構成されており、略直方体形状の素体2と、当該素体2の表面に設けられた一対の外部電極4とを備えている。
以下、素体2において、実装時に図示しない実装基板に向けられる面を実装面10(図4)と定義し、実装面10に対向する面を上面12と言い、実装面10に直交する一対の面を端面14と言い、これら実装面10、及び一対の端面14に直交する一対の面を側面16と言う。
また、図1に示すように、実装面10から上面12までの距離を素体2の厚みTと定義し、一対の側面16の間の距離を素体2の幅Wと定義し、一対の端面14の間の距離を素体2の長さLと定義する。
図5はインダクタ1の内部構成を示す透視斜視図である。
素体2は、導体20と、当該導体20が埋設された略直方形状のコア30と、を備え、かかる導体20をコア30に封入した導体封入型磁性部品として構成されている。
コア30は、磁性粉と樹脂を混合した混合粉を、導体20を内包した状態で加圧及び加熱することで略直方体形状に圧縮成型された成型体である。コア30の表面には、コア30の内部よりも酸化された酸化絶縁膜がある。また本実施形態の混合粉には、磁性粉及び樹脂以外に硫酸バリウムが滑剤として混合されている。
本実施形態の混合粉は、磁性粉に対する樹脂量が約3.1wt%となっている。
また本実施形態の磁性粉は、平均粒径が比較的大きな大粒子の第1磁性粒子と、平均粒径が比較的小さな小粒子の第2磁性粒子との2種の粒度の粒子を含み、圧縮成型時において、大粒子の第1磁性粒子の間に、小粒子である第2磁性粒子が樹脂とともに入り込むことでコア30の充填率を大きくし、また透磁率も高めることができる。
ここで、第1磁性粒子と第2磁性粒子との配合比(重量比)は、70:30から85:15、好ましくは70:30から80:20であり、本実施形態では75:25となっている。
また、第1磁性粒子と第2磁性粒子の平均粒径の比は5.0以上であることが好ましい。
なお、磁性粉が第1磁性粒子と第2磁性粒子の間の平均粒径の粒子を含むことで、3種以上の粒度の粒子を含んでもよい。
本実施形態において、第1磁性粒子及び第2磁性粒子はいずれも、金属粒子と、その表面を覆う絶縁膜とを有した粒子であり、金属粒子にはFe-Si系アモルファス合金粉が用いられ、絶縁膜にはリン酸亜鉛が用いられている。金属粒子が絶縁膜で覆われることで、絶縁抵抗と耐電圧とが高められる。
なお、第1磁性粒子において、金属粒子には、CrレスのFe-C-Si合金粉、Fe-Ni-Al合金粉、Fe-Cr-Al合金粉、Fe-Si-Al合金粉、Fe-Ni合金粉、Fe-Ni-Mo合金粉を用いてもよい。
また、第1磁性粒子及び第2磁性粒子において、絶縁膜には、他のリン酸塩(リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸マンガン、リン酸カドミウムなど)、又は、樹脂材料(シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂など)を用いてもよい。
本実施形態の混合粉において、樹脂の材料には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主剤としたエポキシ樹脂が用いられている。
なお、エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であってもよい。
また、樹脂の材料は、エポキシ樹脂以外であってもよく、また、1種ではなく2種以上であってもよい。例えば、樹脂の材料には、エポキシ樹脂の他にも、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。
導体20は、図5に示すように、コア30の内部を一対の端面14に亘って延びる導線部22と、当該導線部22の両端に一体形成された電極部24と、を備えている。
電極部24は、その表面24Aがコア30の端面14及び実装面10のそれぞれから露出し、実装性を確保するために、それらの表面24Aにニッケル(Ni)めっき、及びスズ(Sn)めっきが順に施されことで上記外部電極4が構成されている。そして、実装面10に構成された外部電極4が回路基板の配線に、はんだなどの適宜の実装手段によって電気的に接続される。
本実施形態において、図1から図5に示すように、導体20の電極部24は、実装面10及び端面14において、概ね表面24Aのみを露出させた状態でコア30に埋もれ、コア30からの突出量が抑えられるように構成されている。これにより、電極部24の突出を殆ど考慮する必要がないため、コア30をインダクタ1の規定サイズと同程度まで大きくすることができ、小型かつ低背でありながらも高性能なインダクタ1を実現できる。
コア30の幅Wの方向における導線部22の長さを導線部幅WAと定義し、電極部24の長さを電極幅WBと定義すると、本実施形態の電極部24の電極幅WBは、図5に示すように、導線部幅WAよりも広くなっており、直流抵抗の低抵抗化が図られている。
かかる電極部24は、コア30の長さL及び厚みTのそれぞれの方向を含むLT面でのLT切断面において略L字状に形成されている。
詳細には、電極部24は、導線部22の端部22Aで略垂直に折れ曲がって延びる第1電極部26と、当該第1電極部26の下端部26Aで略垂直に折れ曲がって延びる第2電極部27とを有し、これら第1電極部26及び第2電極部27がL字形状を構成している。そして、これら第1電極部26及び第2電極部27の表面24Aがコア30の端面14及び実装面10から露出し、外部電極4を構成している。
かかる電極部24によれば、導線部22と電極部24(外部電極4)とを別体で構成した場合に比べ、外部電極4のうち、主に電流が流れる低電気抵抗な領域である導線部22と電極部24(外部電極4)との間に接合面が存在しないため抵抗値を抑えることができ、大きな電流を流すことができる。
さらに本実施形態の導体20はタフピッチ銅から形成されており、より大きな電流を流すことを可能にしている。
本実施形態のインダクタ1は、上記の構成を基本として、長さLが約2.5mm、幅Wが約2.0mm、厚みTが約1.0mmのサイズにおいて、インダクタンス値が約10nH以上であり、直流抵抗が約0.85mΩ以下、温度上昇定格電流が15A以上(ただし40度の温度上昇時)、直流重畳電流が15A以上(ただし周波数が1MHz)の性能を実現可能となっている。
かかるインダクタ1は、コンデンサとスイッチとによって電圧を昇圧するチャージポンプ方式のDCDCコンバータ及びLCフィルタを有した電源回路や、高周波回路のインピーダンス整合用コイル(マッチングコイル)として用いられ、パソコン、DVDプレーヤー、デジカメ、TV、携帯電話、スマートフォン、カーエレクトロニクス、医療用・産業用機械などの電子機器に用いられる。ただし、インダクタ1の用途はこれに限られず、例えば、同調回路、フィルタ回路や整流平滑回路などにも用いることもできる。
なお、インダクタ1において、外部電極4の範囲を除く素体2の表面全体に、素体保護層を形成してもよい。素体保護層の材料には、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、これらの樹脂は酸化ケイ素、酸化チタン等を含むフィラーを更に含んでいても良い。
図6は、インダクタ1の製造工程の概要図である。
同図に示すように、インダクタ1の製造工程は、導体部材成型工程、素体用タブレット成型工程、第1タブレット挿入工程、第2タブレット配置工程、熱成型・硬化工程、バレル研磨工程、前処理工程、及び、めっき工程を含んでいる。
導体部材成型工程は、上記導体20を成型する工程である。
本実施形態では、先ず、所定厚みの銅板の打抜加工によって所定形状の銅片が形成され、次いで、この銅片の折曲加工によって上記導体20が形成される。このとき、電極部24の第1電極部26及び第2電極部27も折曲加工される。すなわち、この導体部材成型工程により、上記導線部22及び電極部24を一体に有し、なおかつ、コア30に埋設される前に、電極部24の第1電極部26及び第2電極部27も予め成型された(すなわちプリフォーミングされた)導体20が形成される。
タブレット成型工程は、第1タブレット40及び第2タブレット42の2つの予備成型体を成型する工程である。
予備成型体は、素体2の材料である上記混合粉を加圧することで、取り扱いが容易な固形状に成型したものである。第1タブレット40及び第2タブレット42はそれぞれ、導体20の導線部22の下側及び上側に配置される予備成型体であり、いずれも略板状に成型されている。
第1タブレット挿入工程は、成型金型に導体20をセットした後、当該導体20の導線部22の下側であって、一対の電極部24の間に第1タブレット40を挿入する工程である。より詳細には、導体20は、導線部22の両側の端部22Aに、LT断面においてLの字状を成す電極部24が設けられることで、このLT断面の形状が略Cの字状を成しており、これら導線部22及び一対の電極部24で包囲される空間内に、第1タブレット40が挿入される。
第2タブレット配置工程は、導体20の導線部22の上に第2タブレット42を載せる工程である。
熱成型・硬化工程は、成型金型にセットした第1タブレット40及び第2タブレット42に熱を加えながら、第1タブレット40と第2タブレット42の重なり方向に加圧し、これらを硬化させることとで、第1タブレット40、導体20、及び第2タブレット42を一体化する。これにより、導体20を内包した成型体が成型される。
上述の通り、導線部22及び一対の電極部24で包囲される空間内に第1タブレット40を収めた状態で成型されるため、導線部22が成型体に埋設され、第1電極部26及び第2電極部27からなる電極部24の表面がコア30と概ね面一に露出した成型体が得られる。また、電極部24の第1電極部26及び第2電極部27は、事前の上記導体部材成型工程で形成されているため、成型後の成型体に対し、これら第1電極部26及び第2電極部27を形成するための加工が不要となる。
バレル研磨工程は、この成型体をバレル研磨する工程であり、当該工程により、成型体の角部へのR付けが行われる。
前処理工程は、電極部24の表面24Aに、めっきを施すために行われる前処理であり、加熱工程と洗浄工程とを含んでいる。
加熱工程は、バレル研磨後の成型体を加熱して、成型体の表面を酸化させる工程である。
洗浄工程は、電極部24(導体20)の部材のみを溶解する液剤に成型体を浸すことで(すなわちウエットエッチングすることで)、電極部24の表面24Aを洗浄する工程である。
また、めっき工程は、バレルめっきによって、電極部24の表面24Aにニッケル(Ni)めっき、及びスズ(Sn)めっきを順に施す工程である。ここで、成型体の表面が上記加熱工程において酸化さることで、めっき工程において、電極部24の表面24Aから成型体の表面にまで、めっきが伸びる、いわゆる「めっき伸び」の発生が抑えられる。
次いで、インダクタ1の内部構成について詳述する。
図7は、インダクタ1のLT断面図である。
インダクタ1(コア30)のLT断面形状は、上記厚みTを短辺とし、上記長さLを長辺とした略矩形状である。
また導体20は、実装時の底面に相当する実装面10に略平行に、長さLの方向に向かって直線状に延びる導線部22と、当該導線部22の両側の端部22Aに繋がる電極部24とを備え、当該電極部24が端面14及び実装面10に沿って延在することで、導体20は、LT断面において、実装面10の側で開放した略Cの字状形状を成している。
図8は、LT断面における導線部22の高さ位置と、インダクタンス値との関係を示す図である。
図8はシミュレーション解析の結果であり、横軸は導線部22の高さ位置を第1寸法S1と第2寸法S2との比によって示したものである。第1寸法S1は、図7に示すように、実装面10から導線部22の底面22Bまでの距離であり、第2寸法S2は、上面12から導線部22の底面22Bまでの距離である。
また図8の縦軸において、「ΔL値」は、最大インダクタンス値からの減少値を意味し、「L値max」は最大インダクタンス値を意味している。
図8に示されるように、インダクタンス値は、導線部22の高さ位置を変数として上に凸な二次関数的に変化し、所定高さ位置Kで最大インダクタンス値が得られることが分かる。そして本実施形態では、この所定高さ位置Kに導線部22が配置されるようにコア30及び導体20の各寸法が設計されている。
しかしながら、コア30の成型時に導線部22が図7に仮想線で示すように弓形に変形することで、導線部22が所定高さ位置Kからずれてしまい、インダクタンス値が減少し、また直流重畳電流も減少する場合がある。
詳述すると、本実施形態のインダクタ1の成型は、次のように行われる。すなわち、前掲図6に示したように、先ず、第1タブレット挿入工程、及び第2タブレット配置工程において、電極部24がプリフォーミングされた導体20の上下に第1タブレット40及び第2タブレット42が配置され、その後の熱成型・硬化工程において、第1タブレット40及び第2タブレット42の重なり方向に圧力が加えられる。この加圧によって第1タブレット40及び第2タブレット42が崩れ、それぞれを構成する混合粉が成型金型のキャビティ内の空隙を埋めるように流動する。
一方、本実施形態において、導体20の下側に配置される第2タブレット42は、導線部22と一対の電極部24とで包囲される空間内に確実に挿入可能にするため、当該空間との間に若干の空隙が生じるサイズに予め形成されている。このため、導線部22の上側よりも下側に比較的多くの空隙が存在しており、加圧時には、導線部22の上側から下側に向かう混合粉の流動が発生する。かかる流動が導線部22に作用することで、図7に仮想線で示すように、導線部22が下方の実装面10の側に向けて弓形に変形することとなる。
なお、電極部24がプリフォーミングされていない導体20、すなわち、導線部22の端部22Aが折り曲げられていない状態の導体20が成型の際に用いられる場合、第2タブレット42のサイズを小さくする必要がない。したがって、この場合、本実施形態に比べて第2タブレット42のサイズを適宜に大きくすることで、導線部22の上側、及び下側の空隙の差を無くし、導線部22に弓形変形が生じるほどの流動を生じさせないようにできる。ただし、プリフォーミングされていない導体20を成型に用いる場合には、コア30の成型後に導体20の電極部24を折曲加工して第1電極部26及び第2電極部27を形成することになるため、第1電極部26及び第2電極部27がコア30の表面から突出し、第1電極部26及び第2電極部27の厚み(導体20の板厚)の分だけインダクタ1が大型化し、小型化が困難になる。
そこで、本実施形態の導体20は、電極部24が形成された状態であっても、加圧時の混合粉の流動に対して導線部22が弓形に変形し難くするために、単なる板形状よりも高い剛性が得られるように構成されている。
図9は、インダクタ1のWT断面図である。
WT断面は、コア30の幅W及び厚みTのそれぞれの方向を含むWT面での切断面であり、導線部22のWT断面は、当該導線部22の延在方向(本実施形態では、インダクタ1の長さLの方向に同じ)に直交する面で切断した断面(すなわち横断面)である。
導線部22は、補強部60を有する。補強部60は、素体の上下方向への導線部22の撓みを小さくするためのものであり、導線部22の延在方向に沿って延びている。
図9に示すように、かかる補強部60は、曲げ加工によりV字状に形成されている。これにより、単なる矩形状である場合に比べ、高い剛性が得られるようになっている。
なお、導線部22は、上面12から視た平面視において、補強部60の形成後の導線部幅WAが所定値になるように、補強部60の形成前の状態では当該所定値よりも幅が広くなっている。
また、図6においては、図面が煩雑になるのを防止するために、導線部22の補強部60の図示を省略している。
かかる補強部60は、WT断面において、コア30の上面12の側に凸形状を成している。補強部60がコア30の上面12の側に凸形状となることで、導体20の上側から下側への混合粉の流動に対して変形し難くなる。加えて、補強部60が実装面10の側に凸の構成に比べ、第1タブレット挿入工程において補強部60が第1タブレット40に干渉してしまい、当該第1タブレット40が挿入し難くなったり、第1タブレット40のサイズの更なる縮小化を余儀なくされる、といったこともない。
なお、補強部60のWT断面形状は、頂点60Tが弧状のUの字状でもよい。
かかる補強部60は、前掲図5に示すように、導線部22の全長の略全部に亘って形成されており、混合粉の流動に対して十分な剛性が得られている。なお、十分な剛性が得られる限りにおいて、導線部22の全長の一部に補強部60を設けてもよい。
図10はインダクタ1を側面16(LT面)から撮影したX線写真であり、図11はインダクタンス値の測定結果を示す図である。
図10に示すように、導線部22が補強部60を有していない場合、製造後のインダクタ1は導線部22が弓形に顕著に変形しているのに対して、導線部22が補強部60を有している場合、導線部22の弓形変形が抑えられている。また図11に示すように、導線部22が補強部60を有する場合、導線部22の弓形変形が抑えられることで、導線部22が補強部60を有していない場合に比べ、インダクタンス値が高い値に維持されている。
本実施形態によれば次の効果を奏する。
本実施形態のインダクタ1は、磁性粉を含むコア30に導体20が埋設されたインダクタ1であって、導体20は、コア30の内部を一対の端面14に亘って延びる導線部22と、端面14のそれぞれから導出され、当該端面14及び実装面10に沿って延びる電極部24と、を備え、導線部22はWT断面(横断面)内に補強部60を有している。
この構成によれば、導線部22のWT断面形状が単なる矩形状である場合に比べ、剛性が高められ、成型時の弓形変形を抑えることができる。
本実施形態のインダクタ1において、上記補強部60は、WT断面においてコア30の上面12の側に凸の形状を成している。
これにより、導体20の上側から下側への混合粉(磁性粉)の流動に対して変形し難くなる。
また、補強部60が実装面10の側に凸の構成に比べ、第1タブレット挿入工程において補強部60が第1タブレット40に干渉してしまい、当該第1タブレット40が挿入し難くなったり、第1タブレット40のサイズの更なる縮小化を余儀なくされる、といったこともない。
本実施形態のインダクタ1において、上記補強部60のWT面形状が逆Vの字状、または逆Uの字状であるため、導体20をプリフォーミングする導体部材成型工程(図6)において、導線部22への曲げ加工によって簡単に補強部60を形成できる。
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様の例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において任意に変形、及び応用が可能である。
上述した実施形態のインダクタ1において、実装面10から導線部22までの距離が所定高さ位置Kに対応する第1寸法S1(図7)となる限りにおいて、実装面の補強部60がWT断面において実装面10の側に凸の形状であってもよく、具体的には、補強部60はWT断面形状がVの字状またはUの字状であってもよい。
また、図12に示すように、導線部22の補強部60は、導線部22の幅方向の両側の縁の両方又は一方(図示例では両方)から延出した延出部22Cを備え、当該延出部22Cによって導線部22の撓みを抑えてもよい。
上述した実施形態における水平、及び垂直等の方向や各種の数値、形状、材料は、特段の断りがない限り、それら方向や数値、形状、材料と同じ作用効果を奏する範囲(いわゆる均等の範囲)を含む。
1 インダクタ
2 素体
4 外部電極
10 実装面
12 上面
14 端面
16 側面
20 導体
22 導線部
24 電極部
30 コア
40 第1タブレット
42 第2タブレット
60 補強部

Claims (4)

  1. 磁性粉を含むコアに導体が埋設されたインダクタであって、
    前記コアは、
    実装時に実装基板の側に向けられる実装面と、前記実装面に直交する一対の端面と、を備え、
    前記コアの内部を前記一対の端面に亘って延びる導線部と、
    前記一対の端面のそれぞれから導出され、当該端面及び実装面に沿って延びる電極部と、
    を備え、
    前記導線部は、補強部を備える
    ことを特徴とするインダクタ。
  2. 前記コアは、
    前記実装面に対向する上面を備え、
    前記補強部は、
    前記導線部の横断面において前記コアの前記上面の側に凸の形状を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記補強部は、
    前記導線部の横断面においてVの字状、またはUの字状の形状を含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインダクタ。
  4. 前記補強部は、
    前記導線部の幅方向の縁から延出した延出部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインダクタ。
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