JP2022151154A - 建材および建造物 - Google Patents

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博之 鳴海
Hiroyuki Narumi
久夫 安楽
Hisao Anraku
明 才田
Akira Saida
広規 佐藤
Hiroki Sato
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Abstract

【課題】良好に吸音効果を実現しながら、切断の作業効率を高めることができる建材を提供する。【解決手段】建材15は、開口を有するスパンドレル16と、アルミニウムの焼結多孔質体から形成され、開口を塞ぐようにスパンドレル16に重ねられてスパンドレル16に接合される多孔質板27とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、建造物の建造にあたって用いられる建材に関する。
特許文献1は、音場の空間に面して吸音を実現する吸音パネルを開示する。吸音パネルは、音場の空間に接して、複数の微細孔を有する微細穿孔シートと、微細穿孔シートに裏打ちされるグラスウールやロックウールといった繊維系の多孔質吸音材とを備える。音のエネルギーは多孔質吸音材内で部分的に消費され消音は実現されることができると考えられている。
特開2017-44796号公報
一般に、こうした建材は工場からの出荷時には規格化された寸法を有する。建築の現場では必要な寸法に応じて建材は切断されることもある。例えば板材に金属板が用いられる場合には、金属板は例えば丸鋸で切断されることができる。その一方で、グラスウールやロックウールの切断に丸鋸を利用することはできない。グラスウールやロックウールは丸鋸の刃に絡んでしまう。
切断に先立って、作業者は、金属板からグラスウールやロックウールを引き剥がしめくり上げる。作業者はハサミでめくり上げたグラスウールやロックウールを切断する。続いて作業者は丸鋸で金属板のみを切断する。したがって、作業効率は著しく低かった。しかも、グラスウールやロックウールはハサミで切断されることから、建材の端面は綺麗な平面に仕上げられることができなかった。切断面が開口を横切ると、切断面の乱れは消音効果に影響してしまう。
本発明は、良好に吸音効果を実現しながら、切断の作業効率を高めることができる建材を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によれば、開口を有する板材と、アルミニウムの焼結多孔質体から形成され、前記開口を塞ぐように前記板材に重ねられて前記板材に接合される多孔質板とを備える建材は提供される。
空気中を伝播する音は開口から多孔質板に進入する。多孔質板の働きで吸音は実現されることができる。アルミニウムの焼結多孔質体が板材に重ねられて接合されるので、板材および多孔質板は1つの工具で同時に切断されることができる。切断の手間が減少するので、作業効率は高められることができる。しかも、焼結多孔質体は硬質なので、建材の端面は綺麗な平面に仕上げられることができる。
前記板材は、稜線を形成する折り曲げ域を有すればよい。板材には稜線を形成するほど大きい曲率で折り曲げ域が形成されることができる。多孔質板に代えて板材に折り曲げ域は確立されることから、多孔質板は単純な形状に成形されれば済む。
前記板材は外的負荷の非作用時に原形を維持する剛性を有すればよい。板材は単体で原形を維持することができるので、多孔質板の剛性は可能な限り弱められることができる。多孔質板はできる限り薄く成形されることができる。多孔質板の働きで吸音効果は実現される上に、多孔質板のうねりや歪みは板材で隠されることができる。良好な美観は実現されることができる。
前記多孔質板は表面で前記板材に接合され裏面で空気層に接すればよい。本発明者の観察によれば、多孔質板の背後に空気層が形成されると、建材の吸音効率は高まることが確認された。
前記開口の開口率は、前記板材の化粧面の10%以上に設定されればよい。本発明者の観察によれば、板材の化粧面で開口の開口率が10%以上に設定されると、建材の吸音効率は高まることが確認された。
前記開口以外で前記板材と前記多孔質板との間には、前記板材に前記多孔質体を接着する接着層が介在すればよい。多孔質板は開口以外で板材に接着される。開口内では多孔質体は接着層から分離されることができる。多孔質体の目詰まりは回避されることができる。開口内で空気の流通は確保されることができる。吸音効果は良好に維持されることができる。
本発明の第2側面によれば、構造体と、前記構造体に支持されて、開口を有する板材と、アルミニウムの焼結多孔質体から形成され、前記開口を塞ぐように表面で前記板材に重ねられて前記板材に接合され、前記構造体に向き合う裏面で前記構造体との間に空気層を形成する多孔質板とを備える建造物は提供される。
空気中を伝播する音は開口から多孔質板に進入する。多孔質板の背後に空気層が形成されることで良好な吸音は実現されることができる。アルミニウムの焼結多孔質体が板材に重ねられて接合されるので、板材および多孔質板は1つの工具で同時に切断されることができる。切断の手間が減少するので、作業効率は高められることができる。しかも、焼結多孔質体は硬質なので、建材の端面は綺麗な平面に仕上げられることができる。
以上のように本発明に係る建材によれば、良好に吸音効果を実現しながら、切断の作業効率を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る建造物の内観を示す概念図である。 スパンドレルユニットの拡大平面図である。 スパンドレルユニットの拡大斜視図である。 建造物の天井の拡大断面図である。 垂直入射吸音率の計測にあたって用いられた試験片を示す図である。 垂直入射吸吸音率の計測結果を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る建造物の天井システムの構成を示す概念図である。 天井パネルの拡大斜視図である。 建造物の天井の拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係る建造物を示す概念図である。 吸音板の拡大斜視図である。 吸音板の断面図である。 高架の下面の拡大断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る建造物の内観を概略的に示す。建造物11は、床12と、床12から垂直に立つ壁13と、床12に向き合いつつ壁13の上端に接続される天井14とを備える。床12、壁13および天井14で室内空間は区画される。天井14は一方から他方に向かって順番に連結された複数のスパンドレルユニット15で形成される。個々のスパンドレルユニット15はスパンドレル16の表面で室内空間に接する。
スパンドレル16はアルミニウムの中実体から形成される。スパンドレル16にはステンレス鋼その他の金属材が用いられることができる。スパンドレル16は、単独で、外的負荷の非作用時に原形を維持する剛性を有する。こうした剛性の確立にあたってスパンドレル16の板厚や形状は設定されることができる。
図2に示されるように、スパンドレル16は1以上の開口17を有する。開口17の形状は円形以外であってもよい。開口17の開口率は、外的負荷の非作用時にスパンドレル16の原形を維持する数値に設定される。ここでは、開口率はスパンドレル16の化粧面18に基づき特定される。開口率は10%以上に設定される。
化粧面18は、室内空間に接する面であって、室内空間の観察者から視覚的に最前面で観察される領域をいう。例えば化粧面18が平面であれば、化粧面18は、中央線19から両側に広がって、中央線19の両側で中央線19に並列に延びる第1稜線21および第2稜線22で仕切られることができる。
図3に示されるように、スパンドレル16は、前板16aに第1稜線21で接続される第1折り曲げ域24と、前板16aに第2稜線22で接続される第2折り曲げ域25とを有する。第1折り曲げ域24は、前板16aから折り曲げられて、前板16aの垂直方向に広がる直立域24aと、直立域24aの後端から中央線19から遠ざかる向きに折り曲げられて、前板16aに平行に広がる第1位置決め域24bと、第1位置決め域24bの解放端から前板16a側に折り曲げられて、直立域24aに平行に広がる第2位置決め域24cとを有する。直立域24aと第1位置決め域24bとの間には第1稜線21に平行に延びる第1補助稜線26aが形成される。第1位置決め域24bと第2位置決め域24cとの間には第1稜線21に平行に延びる第2補助稜線26bが形成される。
第2折り曲げ域25は、前板16aから折り曲げられて、前板16aの垂直方向に広がる直立域25aと、直立域25aの後端から中央線19に近づく向きに折り曲げられて、前板16aに平行に広がる案内域25bと、前板16aから遠ざかる向きに案内域25bから折り曲げられ、直立域25aに平行に広がる第1規制域25cと、第1規制域25cの解放端から中央線19から遠ざかる向きに折り曲げられて、前板16aに平行に広がる第2規制域25dと、第2規制域25dの解放端から前板16a側に折り曲げられて、第1規制域25cに平行に広がる第3規制域25eとを有する。直立域25aと案内域25bとの間には第2稜線22に平行に延びる第3補助稜線26cが形成される。案内域25bと第1規制域25cとの間には第3補助稜線26cに平行に延びる第4補助稜線26dが形成される。第1規制域25cと第2規制域25dとの間には第4補助稜線26dに平行に延びる第5補助稜線26eが形成される。第2規制域25dと第3規制域25eとの間には第5補助稜線26eに平行に延びる第6補助稜線26fが形成される。第1補助稜線26aと第2補助稜線26bとの距離は第1規制域25cおよび第3規制域25eの距離に相当する。第2補助稜線26bから第2位置決め域24cの解放端までの距離は案内域25bと第2規制域25dとの距離に相当する。第1補助稜線26aから前板16aまでの距離は第2規制域25dから前板16aまでの距離に相当する。2つのスパンドレル16が相互に連結される際には一方のスパンドレル16の第2折り曲げ域25に他方のスパンドレル16の第1折り曲げ域24は嵌め込まれることができる。
ここでは、前板16aは、外的負荷の非作動時に原形を維持する厚みを有する。前板16aの表面に化粧面18は形成される。前板16aの裏側には多孔質板27が重ねられる。多孔質板27は第1折り曲げ域24の直立域24aと第2折り曲げ域25の直立域25aとの間に嵌め込まれることができる。多孔質板27は前板16aの開口17を塞ぐ。
多孔質板27はアルミニウムの焼結多孔質体から形成される。焼結多孔質体はアルミニウム粉末から成形される。アルミニウム粉末は例えば無加圧でトレイ上に散布される。散布されたアルミニウム粉末は還元雰囲気(例えば水素ガスの雰囲気)中で焼結される。焼結炉内では摂氏600度~670度の温度が設定される。
多孔質板27は前板16aに接合される。ここでは、図4に示されるように、開口17以外で前板16aおよび多孔質板27の間に接着層28は介在する。接着層28は前板16aの裏面に満遍なく形成されることができる。接着層28は前板16aの裏側に多孔質板27を接着する。接着層28は例えば接着剤で形成されることができる。その他、多孔質板27は両面接着テープで前板16aの裏側に接合されてもよい。
多孔質板27は、表面で前板16aに接合され裏面で空気層29に接する。空気層29の確立にあたって多孔質板27は建造物11の躯体(構造体)31から特定の距離で離される。空気層29の厚みは例えば20[mm]以上1000[mm]以下の範囲で設定される。
建造物11の建造にあたってスパンドレルユニット15は製造される。ここでは、スパンドレルユニット15の製造にあたって、予め規格化された寸法のスパンドレル16と、予め規格化された寸法の多孔質板27とが用意される。前板16aの裏側には開口17以外で接着剤が塗布される。続いて前板16aの裏側に多孔質板27は重ねられる。接着剤の固化に応じてスパンドレル16および多孔質板27は相互に接合される。製造されたスパンドレルユニット15は建造の現場に搬送される。スパンドレルユニット15は躯体31の天井に取り付けられる。こうして建造物11の天井14は仕上げられる。
このとき、スパンドレルユニット15は取り付けにあたって必要な長さに切断されることができる。切断にあたって例えば電動丸鋸は使用されることができる。電動丸鋸は案内手段の働きで鋸歯の回転軸線に直交する方向に線形変位することができる。硬質の多孔質板27は前板16aの裏側に密着することから、スパンドレル16および多孔質板27は同時に切断されることができる。切断の手間が減少するので、作業効率は高められることができる。しかも、多孔質板27は硬質なので、スパンドレルユニット15の端面は綺麗な平面に仕上げられることができる。
室内空間で空気中を伝播する音はスパンドレルユニット15の開口17から多孔質板27に進入する。多孔質板27の働きで吸音は実現されることができる。多孔質板27の背後に空気層29が形成されると、スパンドレルユニット15の吸音効率は高まる。これは、開口17内の多孔質板27および空気層29に基づくヘルムホルツ共鳴の効果と考えられる。しかも、スパンドレル16の化粧面18で開口17の開口率が10%以上に設定されると、スパンドレルユニット15の吸音効率は高まることができる。
本実施形態に係るスパンドレルユニット15では、スパンドレル16は単体で原形を維持することができるので、多孔質板27の剛性は可能な限り弱められることができる。多孔質板27はできる限り薄く成形されることができる。多孔質板27の働きで吸音効果は実現される上に、多孔質板27のうねりや歪みはスパンドレル16で隠されることができる。良好な美観は実現されることができる。
本実施形態では、スパンドレル16は、稜線21、22を形成する折り曲げ域24、25を有する。スパンドレル16には稜線21、22を形成するほど大きい曲率で折り曲げ域24、25が形成されることができる。多孔質板27に代えてスパンドレル16に折り曲げ域は確立されることから、多孔質板27は単純な形状に成形されれば済む。
本実施形態では、開口17以外でスパンドレル16と多孔質板27との間には、スパンドレル16に多孔質板27を接着する接着層28が介在する。多孔質板27は開口17以外でスパンドレル16に接着される。開口17内では多孔質体は接着層28から分離されることができる。多孔質体の目詰まりは回避されることができる。開口17内で空気の流通は確保されることができる。吸音効果は良好に維持されることができる。
本発明者はスパンドレルユニット15の消音性能を検証した。検証にあたって垂直入射吸音率が計測された。図5に示されるように、計測にあたって5つの試験片32a~32eが製作された。試験片32aでは金属板の開口率は32%に設定された。試験片32bでは金属板の開口率は27%に設定された。試験片32cでは金属板の開口率は21%に設定された。試験片32dでは金属板の開口率は11%に設定された。試験片32eでは金属板の開口率は5%に設定された。個々の試験片32a~32eでは金属板はアルミニウムの焼結多孔質板33で裏打ちされた。焼結多孔質板33の板厚は1[mm]に設定された。焼結多孔質板33の流れ抵抗は8水柱ミリメートルに設定された。焼結多孔質板33の背後に50[mm]の厚みの空気層が設定された。
図6(A)に示されるように、検証の結果、開口率が11%以上に設定されると、630Hz~800Hzの周波数帯域で多孔質体単体に比べて良好な吸音率は達成されることが確認された。開口率が21%以上に設定されると、630Hz~1000Hzの周波数帯域で多孔質体単体に比べて良好な吸音率は達成されることが確認された。図6(B)に示されるように、本発明者の観察によれば、厚み1[mm]の焼結多孔質板33が厚み3[mm]のグラスウールに置き換えられても、グラスウールに比べて焼結多孔質板33で良好な吸音効果が実現された。
図7は本発明の第2実施形態に係る建造物の天井システム41の構成を概略的に示す。天井システム41は、井桁形に組まれる長尺材42a、42bで構成されて、複数の四角い空間43を囲む枠体42と、枠体42に連結されて個々の四角い空間43に配置される天井パネル44とを備える。枠体42は建造物の躯体に固定される。躯体の天井面から吊り下げられてもよい。天井パネル44は枠体42に嵌め込まれて枠体42に結合される。
図8に示されるように、個々の天井パネル44は板材45の表面で室内空間に接する。板材45はアルミニウムの中実体から形成される。板材45にはステンレス鋼その他の金属材が用いられることができる。板材45は、単独で、外的負荷の非作用時に原形を維持する剛性を有する。こうした剛性の確立にあたって板材45の板厚や形状は設定されることができる。
板材45は1以上の開口46を有する。開口46の形状は円形以外であってもよい。開口46の開口率は、外的負荷の非作用時に板材45の原形を維持する数値に設定される。ここでは、開口率は板材45の化粧面47に基づき特定される。開口率は10%以上に設定される。
化粧面47は、室内空間に接する面であって、室内空間の観察者から視覚的に最前面で観察される領域をいう。例えば化粧面47が平面であれば、化粧面47は、中央から四方に広がって、第1基準線48aに並列に延びる第1稜線49aおよび第2稜線49bと、第1基準線48aに直交する第2基準線48bに並列に延びる第3稜線49cおよび第4稜線49dで仕切られることができる。化粧面47は四角い輪郭に形成されることができる。
板材45は、前板45aに第1稜線49aで接続される第1折り曲げ域51aと、前板45aに第3稜線49cで接続される第2折り曲げ域51bとを有する。第1折り曲げ域51aは、前板45aから折り曲げられて、前板45aの垂直方向に広がる直立域52と、直立域52の後端から外向きに折り曲げられて、前板45aに平行に広がる位置決め域53とを有する。同様に、第2折り曲げ域51bは、前板45aから折り曲げられて、前板45aの垂直方向に広がる直立域52と、直立域52の後端から外向きに折り曲げられて、前板45aに平行に広がる位置決め域53とを有する。第1折り曲げ域51aの直立域52と第2折り曲げ域51bの直立域52とは第1稜線49aおよび第3稜線49cの交点から直立する1稜線を形成する。同様に、板材45は、前板45aに第2稜線49bで接続される折り曲げ域と、前板45aに第4稜線49dで接続される折り曲げ域とをさらに有する。4つの直立域52は四角い空間43内で枠体42に案内される。4つの位置決め域53は枠体42に係り合って落下を防止する。
前板45aは、外的負荷の非作動時に原形を維持する厚みを有する。前板45aの表面に化粧面47は形成される。図9に示されるように、前板45aの裏側には多孔質板55が重ねられる。多孔質板55は4つの直立域52の内側に嵌め込まれることができる。多孔質板55は前板45aの開口46を塞ぐ。多孔質板55は、多孔質板27と同様に、アルミニウムの焼結多孔質体から形成される。
多孔質板55は前板45aに接合される。ここでは、開口46以外で前板45aおよび多孔質板55の間に接着層56は介在する。接着層56は前板45aの裏面に満遍なく形成されることができる。接着層56は前板45aの裏側に多孔質板55を接着する。接着層56は例えば接着剤で形成されることができる。その他、多孔質板55は両面接着テープで前板45aの裏側に接合されてもよい。
多孔質板55は、表面で前板45aに接合され裏面で空気層57に接する。空気層57の確立にあたって多孔質板55は建造物の躯体(構造体)58から特定の距離で離される。空気層57の厚みは例えば20[mm]以上1000[mm]以下の範囲で設定される。
建造物11の建造にあたって天井パネル44は製造される。ここでは、天井パネル44の製造にあたって、予め規格化された寸法の板材45と、予め規格化された寸法の多孔質板55とが用意される。前板45aの裏側には開口46以外で接着剤が塗布される。続いて前板45aの裏側に多孔質板55は重ねられる。接着剤の固化に応じて板材45および多孔質板55は相互に接合される。製造された天井パネル44は建造の現場に搬送される。天井パネル44は躯体58の天井に取り付けられる枠体42に嵌め込まれる。こうして建造物の天井に天井システム41は組み付けられる。
天井パネル44は、開口46を有する板材45と、アルミニウムの焼結多孔質体から形成され、板材45に重ねられて板材45に接合される多孔質板55とを備える。切断にあたって例えば電動丸鋸が使用されれば、板材45および多孔質板55は同時に切断されることができる。切断の手間が減少するので、作業効率は高められることができる。しかも、多孔質板55は硬質なので、天井パネル44の端面は綺麗な平面に仕上げられることができる。
室内空間で空気中を伝播する音は天井パネル44の開口46から多孔質板55に進入する。多孔質板55の働きで吸音は実現されることができる。多孔質板55の背後に空気層57が形成されると、天井パネル44の吸音効率は高まる。これは、開口46内の多孔質板55および空気層57に基づくヘルムホルツ共鳴の効果と考えられる。しかも、板材45の化粧面47で開口46の開口率が10%以上に設定されると、天井パネル44の吸音効率は高まることができる。
本実施形態に係る天井パネル44では、板材45は単体で原形を維持することができるので、多孔質板55の剛性は可能な限り弱められることができる。多孔質板55はできる限り薄く成形されることができる。多孔質板55の働きで吸音効果は実現される上に、多孔質板55のうねりや歪みは板材45で隠されることができる。良好な美観は実現されることができる。
本実施形態では、板材45は、稜線49a~49dを形成する折り曲げ域を有する。板材45には稜線49a~49dを形成するほど大きい曲率で折り曲げ域が形成されることができる。多孔質板55に代えて板材45に折り曲げ域は確立されることから、多孔質板55は単純な形状に成形されれば済む。
本実施形態では、開口46以外で板材45と多孔質板55との間には、板材45に多孔質板55を接着する接着層56が介在する。多孔質板55は開口46以外で板材45に接着される。開口46内では多孔質体は接着層56から分離されることができる。多孔質体の目詰まりは回避されることができる。開口46内で空気の流通は確保されることができる。吸音効果は良好に維持されることができる。
図10は本発明の第3実施形態に係る建造物を概略的に示す。建造物61は、例えば1列に並べられた橋脚62と、橋脚62に支えられて、地面に延びる道路63の上方で道路63に並列に延びる高架64とを備える。高架64の裏面には、高架64の延伸方向に延び、高架64の幅方向に順番に連結された複数の吸音板65が取り付けられる。
図11に示されるように、個々の吸音板65は板材66の表面で道路63に向き合わせられる。板材66はアルミニウムの中実体から形成される。板材66には、中央で相互に平行に延びる第1稜線67aおよび第2稜線67bと、第1稜線67aおよび第2稜線67bの外側で第1稜線67aおよび第2稜線67bに平行に延びる第1谷線68aおよび第2谷線68bで折り曲げ加工が施される。第1稜線67aおよび第2稜線67bの間には中央片71が区画される。第1稜線67aおよび第1谷線68aの間には中央片71に対して決められた角度で傾斜する第1傾斜片72が区画される。第1谷線68aから解放端に向かって中央片71に平行な第1端片73が区画される。同様に、第2稜線67bおよび第2谷線68bの間には中央片71に対して決められた角度で傾斜する第2傾斜片74が区画される。第2谷線68bから解放端に向かって中央片71に平行な第2端片75が区画される。図12に示されるように、板材66は中央の対称面76に対して左右対称に形成される。板材66にはステンレス鋼その他の金属材が用いられることができる。板材66は、単独で、外的負荷の非作用時に原形を維持する剛性を有する。こうした剛性の確立にあたって板材66の板厚や形状は設定されることができる。
中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74はそれぞれ1以上の開口77、78、79を有する。開口77、78、79の形状は円形以外であってもよい。開口77、78、79の開口率は、外的負荷の非作用時に個々に中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の原形を維持する数値に設定される。ここでは、開口率は中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74ごとに特定される。開口率は10%以上に設定される。
ここでは、中央片71並びに第1および第2傾斜片72、74は、外的負荷の非作動時に原形を維持する厚みを有する。中央片71並びに第1および第2傾斜片72、74の表面に化粧面81、82、83は形成される。中央片71並びに第1および第2傾斜片72、74の裏側には個々に多孔質板84、85、86が重ねられる。多孔質板84、85、86は中央片71並びに第1および第2傾斜片72、74の開口77、78、79を塞ぐ。多孔質板84、85、86は、多孔質板27と同様に、アルミニウムの焼結多孔質体から形成される。
多孔質板84、85、86は中央片71並びに第1および第2傾斜片72、74に接合される。ここでは、図13に示されるように、開口77、78、79以外で中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74と多孔質板84、85、86との間に接着層87は介在する。接着層87は中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の裏面に満遍なく形成されることができる。接着層87は中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の裏側にそれぞれ多孔質板84、85、86を接着する。接着層87は例えば接着剤で形成されることができる。その他、多孔質板84、85、86は両面接着テープで中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の裏側に接合されてもよい。
多孔質板84、85、86は、表面で中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74に接合され裏面で空気層88に接する。空気層88の確立にあたって多孔質板84、85、86の背後には例えば高架64に固定された金属板が配置される。金属板の形状は板材66の形状を反映すればよい。空気層88の厚みは例えば20[mm]以上1000[mm]以下の範囲で設定される。
吸音板65の製造にあたって、予め規格化された寸法の板材66と、予め規格化された寸法の多孔質板84、85、86とが用意される。中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の裏側には開口77、78、79以外で接着剤が塗布される。続いて中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の裏側に多孔質板84、85、86は重ねられる。接着剤の固化に応じて板材66および多孔質板84、85、86は相互に接合される。製造された吸音板65は作業現場に搬送される。吸音板65は高架64に取り付けられる。
このとき、吸音板65は取り付けにあたって必要な長さに切断されることができる。切断にあたって例えば電動丸鋸は使用されることができる。電動丸鋸は案内手段の働きで鋸歯の回転軸線に直交する方向に線形変位することができる。硬質の多孔質板84、85、86は中央片71、第1傾斜片72および第2傾斜片74の裏側に密着することから、板材66および多孔質板84、85、86は同時に切断されることができる。切断の手間が減少するので、作業効率は高められることができる。しかも、多孔質板84、85、86は硬質なので、吸音板65の端面は綺麗な平面に仕上げられることができる。
道路63を走行する車両から空気中を伝播する音は吸音板65の開口77、78、79から多孔質板84、85、86に進入する。多孔質板84、85、86の働きで吸音は実現されることができる。多孔質板84、85、86の背後に空気層88が形成されると、吸音板65の吸音効率は高まる。これは、開口77、78、79内の多孔質板84、85、86および空気層88に基づくヘルムホルツ共鳴の効果と考えられる。しかも、板材66の化粧面81、82、83で開口77、78、79の開口率が10%以上に設定されると、吸音板65の吸音効率は高まることができる。道路の騒音は高架64で吸収されることができる。近隣への騒音の拡散は抑制されることができる。
本実施形態に係る吸音板65では、板材66は単体で原形を維持することができるので、多孔質板84、85、86の剛性は可能な限り弱められることができる。多孔質板84、85、86はできる限り薄く成形されることができる。多孔質板84、85、86の働きで吸音効果は実現される上に、多孔質板84、85、86のうねりや歪みは板材66で隠されることができる。良好な美観は実現されることができる。
本実施形態では、開口77、78、79以外でスパンドレル16と多孔質板84、85、86との間には、板材66に多孔質板84、85、86を接着する接着層87が介在する。多孔質板84、85、86は開口77、78、79以外で板材66に接着される。開口77、78、79内では多孔質体は接着層87から分離されることができる。多孔質体の目詰まりは回避されることができる。開口77、78、79内で空気の流通は確保されることができる。吸音効果は良好に維持されることができる。
なお、前述のスパンドレルユニット15、天井パネル44および吸音板65では前述のアルミニウムやステンレス鋼に代えてスパンドレル16、45、66には木材や石膏ボードが用いられることができる。多孔質板27、55、84、85、86の接合にあたって木材や石膏ボードには少なくとも開口17、46、77、78、79が形成されればよい。
15…建材(スパンドレルユニット)、16…板材(スパンドレル)、17…開口、24…第1折り曲げ域、25…第2折り曲げ域、27…多孔質板、28…接着層、29…空気層、44…建材(天井パネル)、45…板材、46…開口、51a…第1折り曲げ域、51b…第2折り曲げ域、55…多孔質板、56…接着層、57…空気層、65…建材(吸音板)、66…板材、77…開口、78…開口、79…開口、84…多孔質板、85…多孔質板、86…多孔質板、87…接着層、88…空気層。

Claims (7)

  1. 開口を有する板材と、
    アルミニウムの焼結多孔質体から形成され、前記開口を塞ぐように前記板材に重ねられて前記板材に接合される多孔質板と
    を備えることを特徴とする建材。
  2. 請求項1に記載の建材において、前記板材は、稜線を形成する折り曲げ域を有することを特徴とする建材。
  3. 請求項1または2に記載の建材において、前記板材は外的負荷の非作用時に原形を維持する剛性を有することを特徴とする建材。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の建材において、前記多孔質板は表面で前記板材に接合され裏面で空気層に接することを特徴とする建材。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の建材において、前記開口の開口率は、前記板材の化粧面の10%以上に設定されることを特徴とする建材。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の建材において、前記開口以外で前記板材と前記多孔質板との間には、前記板材に前記多孔質体を接着する接着層が介在することを特徴とする建材。
  7. 構造体と、
    前記構造体に支持されて、開口を有する板材と、
    アルミニウムの焼結多孔質体から形成され、前記開口を塞ぐように表面で前記板材に重ねられて前記板材に接合され、前記構造体に向き合う裏面で前記構造体との間に空気層を形成する多孔質板と
    を備えることを特徴とする建造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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