JP2022129182A - ルーバー材及び吸音構造 - Google Patents

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大悟 岡本
Daigo Okamoto
俊 西部
Takashi Nishibe
康志 杉尾
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Abstract

Figure 2022129182000001
【課題】吸音機能を有するルーバー材及びそれを備えた吸音構造を提供する。
【解決手段】内装パネル10上にルーバーを形成するために取り付けられるルーバー材21を、多孔質吸音材料によって形成された芯材22と、該芯材22の2つの側面を覆う2つの側面部23b,23bと該2つの側面部23b,23bを繋ぐ正面部23aとを有して上記芯材22に外嵌される断面コ字状の表面材23とを備えるように構成する。また、上記表面材23の少なくとも一方の側面部23bには複数の貫通孔26,…,26を形成し、上記芯材22の複数の貫通孔26,…,26に対応する側面には、対面する表面材23の内側面との間に少なくとも1つの貫通孔26によって開口する空洞を区画する溝27を複数形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物の室内に設けられる吸音機能を有するルーバー材及びそれを備えた吸音構造に関するものである。
従来、住宅やオフィスビル等の建物の内部の天井や壁の意匠性を向上させるために、ルーバー材が用いられている。例えば、特許文献1には、建物の天井又は壁の下地材に、複数のルーバー材を互いに平行に取り付けてルーバー天井やルーバー壁とすることにより、天井や壁の意匠性を向上させることが開示されている。
特開2020-159158号公報
しかしながら、上述のように、従来、内装材として用いられるルーバー材は、天井や壁の意匠性の向上を図るために用いられ、他の機能を持ち合わせていなかった。一方、オフィス空間や住宅のシアター室等では、天井や壁を構成する内装材には、吸音パネルのように吸音機能が求められることがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸音機能を有するルーバー材及びそれを備えた吸音構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、建物の天井又は壁を構成する構成材上にルーバーを形成するために取り付けられるルーバー材を、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されるように構成することとした。
具体的には、第1の発明は、建物の天井又は壁を構成する構成材上にルーバーを形成するために取り付けられるルーバー材であって、多孔質吸音材料によって形成された芯材と、該芯材の2つの側面を覆う2つの側面部と該2つの側面部を繋ぐ正面部とを有して上記芯材に外嵌される断面コ字状の表面材とを備え、上記表面材の少なくとも一方の上記側面部には複数の貫通孔が形成され、上記芯材の上記複数の貫通孔に対応する側面には、対面する上記表面材の内側面との間に少なくとも1つの上記貫通孔によって開口する空洞を区画する凹部が複数形成されていることを特徴とする。
第1の発明では、ルーバー材の芯材に外嵌される断面コ字状の表面材の少なくとも一方の側面部に複数の貫通孔を形成し、該貫通孔に対応する芯材の側面に、対面する表面材の内側面との間に少なくとも1つの貫通孔によって開口する空洞を区画する凹部を複数形成することとしている。このような構成により、上記ルーバー材には、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。そのため、ルーバー材付近に達した音波は、ルーバー材に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器に吸収される。具体的には、上記ルーバー材では、複数のヘルムホルツ共鳴器に共振周波数(固有振動数)付近の音波が入射することにより、各ヘルムホルツ共鳴器の内部の空気が共鳴し、貫通孔内で空気が激しく振動する。激しく振動する貫通孔の内部の空気は、貫通孔の周壁部と摩擦を生じることにより、音エネルギー(振動エネルギー)が熱エネルギーに変換される。第1の発明によれば、このようにルーバー材を構成することにより、意匠性の向上が図れるだけでなく、吸音機能を有するルーバー材を提供することができる。
また、第1の発明によれば、少なくとも一方の側面部に複数の貫通孔が形成された断面コ字状の表面材を、貫通孔に対応する側面に凹部を形成した芯材に外嵌させるだけで複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材を容易に形成することができる。
また、第1の発明では、芯材が多孔質吸音材料によって構成されている。そのため、第1の発明によれば、ルーバー材に形成されたヘルムホルツ共鳴器の内部の空気の共鳴に伴い、芯材を構成する多孔質吸音材料に含まれる空気が振動することによっても音エネルギーが熱エネルギーに変換されて音波が減衰する。つまり、第1の発明によれば、より吸音性能に優れたルーバー材を提供することができる。
さらに、第1の発明では、多孔質吸音材料からなる芯材にヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画する複数の凹部を形成しているため、ヘルムホルツ共鳴器の空洞の周壁部の大部分が多孔質吸音材料で形成されることとなる。よって、第1の発明によれば、表面材にヘルムホルツ共鳴器の空洞を形成する場合に比べて、多孔質吸音材料に含まれる空気の振動による吸音効果を向上させることができる。
ところで、通常、多孔質吸音材料で構成される板状体は、ある程度の剛性が要求される表面材に比べて軽量で軟質である。そのため、上記ルーバー材のように、ヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画する凹部を表面材ではなく、多孔質吸音材料からなる芯材に形成することにより、凹部の加工が容易になる。また、凹部の加工が容易であるため、芯材に形成する複数の凹部のうちのいくつかの形状を変更する等して、吸収可能な音波の周波数帯域の異なる複数種のヘルムホルツ共鳴器をルーバー材に形成することも容易にできる。言い換えると、第1の発明によれば、複数の凹部のうちのいくつかの形状を変更する等の容易な設計変更により、さらに幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができるルーバー材を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記複数の貫通孔は、上記表面材の2つの上記側面部の両方に形成され、上記芯材は、表面に上記凹部が複数形成され、裏面どうしが重ね合わされた2枚の板状部材によって構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、両側から音波を吸収させることが可能になるため、より吸音性能に優れたルーバー材を提供することができる。また、第2の発明によれば、芯材の両側面に凹部の加工を施すことなく、表面のみに加工を施した2枚の板状部材を重ね合わせた芯材を用いることにより、両側面から音波を吸収可能なルーバー材を容易に形成することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記複数の凹部には、第1の容積を有する第1凹部と、上記第1の容積よりも大きい第2の容積を有する第2凹部とが含まれていることを特徴とするものである。
第3の発明では、ルーバー材においてヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画する複数の凹部に、容積の異なる2種類の凹部(第1凹部及び第2凹部)が含まれている。ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さ(首部の長さ)と空洞の容積によって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動する。そのため、芯材に容積の異なる2種類の凹部を形成することにより、ルーバー材に空洞の容積が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。従って、第3の発明によれば、幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができるルーバー材を提供することができる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記芯材及び上記表面材は、不燃性能を有する材料によって形成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、芯材及び表面材を、不燃性能を有する材料によって形成することにより、ルーバー材に不燃性能を与えることができる。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか1つの発明において、上記芯材は、ロックウール板からなることを特徴とするものである。
第5の発明によれば、芯材を吸音性能と不燃性能に優れたロックウール板で構成することにより、ルーバー材に高い吸音性能だけでなく不燃性能も与えることができる。
第6の発明は、建物の天井又は壁を構成する構成材と、上記構成材上にルーバーを形成するために取り付けられる複数のルーバー材とを備えた吸音構造であって、上記複数のルーバー材は、第1乃至5のいずれか1つの発明に係るルーバー材で構成されていることを特徴とするものである。
第6の発明では、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材を、建物の天井又は壁を構成する構成材上に複数取り付けてルーバーを構成することにより、吸音性能だけでなく意匠性を兼ね備えた吸音構造を提供することができる。
ところで、ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さ(首部の長さ)と空洞の容積とによって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動するが、同形状のヘルムホルツ共鳴器でも音波の入射角が変わると、擬似的に開口部の断面積と長さとが変わり、共振周波数が変わる。上記吸音構造では、吸音構造付近に達した音波の一部が、複数のルーバー材で反射して進行方向が様々に変化することにより、各ルーバー材に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器に対して様々な角度から音波が入射することとなる。そのため、上記吸音構造によれば、単体のルーバー材で吸収可能な音波の周波数帯域よりも広い周波数帯域の音波を吸収させる(減衰させる)ことができる。従って、第6の発明によれば、幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができる吸音構造を提供することができる。
第7の発明は、第6の発明において、上記構成材は、音波を吸収可能な吸音パネルであることを特徴とするものである。
第7の発明では、ルーバー材だけでなく、ルーバー材が取り付けられる構成材も音波を吸収可能な吸音パネルで構成されている。そのため、吸音構造付近に達した音波は、ルーバー材だけでなく吸音パネル(構成材)にも吸収されることとなる。つまり、第7の発明によれば、構成材にも吸音機能を付与することにより、吸音構造の吸音性能をより向上させることができる。
また、第7の発明によれば、ルーバー材とは異なる周波数帯域の音波を吸収可能な吸音パネルを用いることにより、ルーバー材に吸収されない周波数帯域の音波を吸音パネルに吸収させることができる。このように構成によれば、さらに幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮する吸音構造を提供することができる。
以上説明した如く、本発明によると、建物の天井又は壁を構成する構成材上にルーバーを形成するために取り付けられるルーバー材を、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されるように構成することにより、吸音機能を有するルーバー材及びそれを備えた吸音構造を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る吸音構造を部分的に切り欠いて示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るルーバー材の断面図である。 図3は、実施形態1で実施した吸音率試験の結果を示す図である。 図4は、実施形態2に係る吸音構造を部分的に切り欠いて示す斜視図である。 図5は、実施形態2に係る吸音パネルの分解斜視図である。 図6は、実施形態2に係る吸音パネルの一部の断面図である。 図7は、実施形態2で実施した吸音率試験の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態は、本質的に好ましい例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1に示すように、実施形態1では、本発明に係るルーバー材及びそれを備えた吸音構造の一例として、建物の室内空間の天井を構成する内装パネル(構成材)に取り付けられるルーバー材及びそれを備えた吸音構造について説明する。
-吸音構造の構成-
図1に示すように、吸音構造1は、内装パネル10とルーバー20とを備えている。内装パネル10は、天井下地材2に取り付けられ、ルーバー20は、内装パネル10の表面上に取り付けられている。なお、図1では、合板等からなる天井下地材2に取り付けられる複数の内装パネル10のうちの一部のみを実線で示し、残り(図1において上側部分)は仮想線(二点鎖線)で示している。また、図1では、ルーバー20の一部(図1の下側部分)のみを実線で示し、他の部分の図示を省略しているが、ルーバー20は、内装パネル10が設けられている部分全体に亘って設けられている。
なお、本実施形態1では、吸音構造1が内装パネル10を複数備える例について説明するが、吸音構造1は、内装パネル10を1枚しか備えないものであってもよい。内装パネル10は、天井を構成することができるある程度の強度を有するものであれば、いかなる構成であってもよい。
[ルーバー]
図1に示すように、ルーバー20は、内装パネル10の表面上に取り付けられた複数のルーバー材21,…,21によって構成されている。複数のルーバー材21,…,21は、内装パネル10の表面上に所定のピッチ(本実施形態1では、125mm)で固定され、互いに平行に設けられている。なお、図1では、ルーバー20の一部分のみを実線で示し、他の部分の図示を省略しているが、実際には、複数のルーバー材21,…,21は、複数の内装パネル10,…,10が設けられている部分全体に亘って互いに平行に設けられている。
図2に示すように、ルーバー材21は、芯材22と表面材23と閉塞材24と木口部材(図示省略)とを有し、受け材25を介して内装パネル10に固定されている。
芯材22は、2枚の板状部材22A,22Bによって構成されている。2枚の板状部材22A,22Bは、いずれも一定の厚み(本実施形態1では、9mm)と一定の幅(本実施形態1では、59mm)とを有する長尺(本実施形態1では、2420mm)のロックウール板(商品名:ダイロートン、大建工業株式会社製)で構成されている。また、実施形態1では、2枚の板状部材22A,22Bは、面対称形状に形成されている。
各板状部材22A,22Bの表面には、長さ方向に延びる複数の溝(凹部)26,…,26が形成されている。本実施形態1では、溝26は、3本ずつ形成され、各板状部材22A,22Bの表面において等しいピッチ(本実施形態1では、20mm)で互いに平行に設けられている。各溝26は、断面コ字状に形成され、一定の溝幅と一定の深さ(本実施形態1では、5mm)とを有し、各板状部材22A,22Bの長さ方向の一端から他端に亘って形成されている。本実施形態1では、3つの溝26,26,26は、溝幅の異なる(容積の異なる)2種類の第1溝(第1凹部)26a及び第2溝(第2凹部)26bで構成されている。板状部材22A,22Bの幅方向(図2の上下方向)の一端部に位置する溝26は、他の2つよりも溝幅が短く、第1の容積を有する第1溝26aで構成され、残りの2つは、第1溝26aよりも溝幅が広く、第1の容積よりも大きい第2の容積を有する第2溝26bで構成されている。
2枚の板状部材22A,22Bは、裏面(溝26が形成された表面の裏側の面)どうしを重ね合わせた時に、互いの裏面に対して面対称な形状に形成されている。実施形態1では、このような面対称形状の2枚の板状部材22A,22Bの裏面どうしを重ね合わせることにより、芯材22が形成されている。また、このように構成することにより、芯材22の両側面には、対面する表面材23の内側面との間にヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画する溝(凹部)26が複数(各3つ)形成されることとなる。
なお、芯材22を構成する2枚の板状部材22A,22Bは、多孔質吸音材料で形成されていればいかなるものでもよく、ロックウール板以外の無機繊維板(ガラスウール板等)を用いることができるが、積層や切削に耐え得るという観点からは、ロックウール板を用いるのが好ましい。
表面材23は、板状の正面部23aと、該正面部23aの幅方向両端部から互いに同じ向きに平行に同じ寸法だけ延びる板状の一対の側面部23b,23bとを有し、断面コ字状に形成されている。表面材23は、芯材22に外嵌され、正面部23aが芯材22の幅方向(図2の上下方向)の一方の端面を覆い、2つの側面部23b,23bが芯材22の2つの側面を覆う。
表面材23は、一定の厚み(本実施形態1では、6mm)を有する火山性ガラス質複層板(商品名:ダイライト、大建工業株式会社製)で構成されている。具体的には、表面材23は、長尺の火山性ガラス質複層板の幅方向中間部に長さ方向に延びる複数の切り欠きを形成し、その切り欠きで直角に折り曲げることにより、断面コ字状に形成されている。
なお、表面材23は、火山性ガラス質複層板の他、ケイ酸カルシウム板、メラミン化粧板、合板、MDFやパーティクルボード等の木質繊維板、グラスウールボード等の無機繊維板、石膏ボード等を用いることができる。
表面材23の2つの側面部23b,23bには、外面から内面に亘る複数の貫通孔27,…,27が形成されている。複数の貫通孔27,…,27は、各側面部23bにおいて長さ方向及び幅方向に等しいピッチで設けられている。本実施形態1では、複数の貫通孔27,…,27は、各側面部23bの幅方向(図2の上下方向)には、芯材22の各3本の溝26,26,26と等しいピッチ(本実施形態1では、20mm)で3つずつ設けられ、各側面部23bの長さ方向(図2の紙面直交方向)には、幅方向のピッチより大きいピッチ(本実施形態1では、25mm)で設けられている。また、本実施形態1では、複数の貫通孔27,…,27は、全て同一形状(本実施形態1では、内径5mmの断面正円形状)に形成されている。
また、表面材23の2つの側面部23b,23bの各内側面には、閉塞材24の側端部が嵌まる嵌合溝28が形成されている。嵌合溝28は、断面コ字状に形成され、一定の溝幅(本実施形態1では、12mm)と一定の深さ(本実施形態1では、1mm)とを有し、閉塞材24を表面材23の長さ方向の一端側から他端側へ挿入できるように、表面材23の長さ方向の一端から他端に亘って形成されている。
表面材23は、各側面部23b,23bが、3本の溝26,26,26が形成された芯材22の2つの側面をそれぞれ覆うように外嵌されている。より具体的には、表面材23は、各側面部23bに形成された複数の貫通孔27,…,27の全てが、芯材22の側面に形成された3つの溝26,26,26のいずれかに対応するように、芯材22に外嵌されている。このように表面材23が芯材22に外嵌されることにより、ルーバー材21には、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成される。
具体的には、図2に示すように、芯材22の両側面に形成された各溝26(凹部)により、表面材23の各側面部23bと芯材22の各側面との間には、複数の細長い空洞が形成される。各空洞は、対応する複数の貫通孔27,…,27によって外部に開口する。この各空洞と空洞に対応する各貫通孔27を区画する周壁部により、ヘルムホルツ共鳴器が形成される。つまり、ルーバー材21には、複数の貫通孔27,…,27の個数分のヘルムホルツ共鳴器が形成される。
また、本実施形態1では、芯材22を構成する2つの板状部材22A,22Bの表面に形成される各3つの溝26,26,26のうちの1つの第1溝26aは、他の2つの第2溝26b,26bよりも溝幅が短く容積が小さい。ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積(貫通孔27の断面積)と開口部の長さ(貫通孔27の長さ)と空洞の容積によって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動する。そのため、芯材22に溝幅の異なる(容積の異なる)2種類の第1溝26a及び第2溝26bが形成された本実施形態1のルーバー材21では、空洞の容積が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。
閉塞材24は、一定の厚み(本実施形態1では、12mm)と一定の幅(本実施形態1では、20mm)とを有する長尺(本実施形態1では、2420mm)の合板で構成されている。閉塞材24は、芯材22に外嵌した表面材23の長さ方向の一端側から2つの側面部23b,23bに形成された対応する2つの嵌合溝28,28内に挿入されることにより、表面材23に内嵌されている。閉塞材24は、幅方向の両端部が表面材23の2つの嵌合溝28,28に嵌まり込むことによって厚さ方向(ルーバー材21の幅方向、本実施形態1では上下方向)への移動が規制される。このような閉塞材24により、閉塞材24と表面材23の正面部23aとの間に設けられた芯材22が幅方向(閉塞材24の厚さ方向)に移動して表面材23から抜けないように規制される。
芯材22と表面材23、及び表面材23と閉塞材24は、図示しない接着剤によって固定されている。なお、芯材22の木口側の端部は、木口部材(図示省略)で覆われている。芯材22と木口部材とは、図示しない接着剤とピンネイルとによって固定されている。
このように芯材22と表面材23と閉塞材24と木口部材(図示省略)とで構成されたルーバー材21は、図2に示すように、受け材25を介して内装パネル10に固定される。なお、受け材25は、表面材23の2つの側面部23b,23bの閉塞材24よりも開口側の部分と閉塞材24とによって形成される凹溝に嵌合する大きさに形成され、例えば、合板によって形成されている。
具体的には、図2に示すように、予め、複数の内装パネル10,…,10に跨がるように受け材25をピンネイル等で固定しておく。そして、複数の内装パネル10,…,10に固定された受け材25がルーバー材21の上記凹溝に嵌合するように、ルーバー材21を配置し、ルーバー材21の側面側から受け材25に達するようにピンネイルを打ち込むことによってルーバー材21を受け材25に固定する。各ルーバー材21は、このようにして複数の内装パネル10,…,10に固定される。
-吸音構造1による吸音作用-
上述のように、上記吸音構造1では、各ルーバー材21に複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されている。そのため、吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波は、各ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器に吸収される。具体的には、各ルーバー材21では、複数のヘルムホルツ共鳴器に共振周波数(固有振動数)付近の音波が入射することにより、各ヘルムホルツ共鳴器の内部(溝26内)の空気が共鳴し、表面材23に形成された各貫通孔27内で空気が激しく振動する。激しく振動する各貫通孔27内の空気は、各貫通孔27の周壁部と摩擦を生じることにより、音エネルギー(振動エネルギー)が熱エネルギーに変換される。上記吸音構造1では、このようにして吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波のうち、各ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器の共振周波数付近の音波が著しく減衰する。
また、上記吸音構造1では、芯材22に溝幅の異なる(容積の異なる)2種類の第1溝(第1凹部)26a及び第2溝(第2凹部)26bを形成することにより、各ルーバー材21には、空洞の容積が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されている。そのため、上記吸音構造1では、周波数帯域の異なる音波が各ルーバー材21に吸収されることとなる。
また、上記吸音構造1では、芯材22が多孔質吸音材料によって構成されているため、各ルーバー材21に形成されたヘルムホルツ共鳴器の内部の空気の共鳴に伴い、芯材22を構成する多孔質吸音材料に含まれる空気が振動することによっても音エネルギーが熱エネルギーに変換されて音波が減衰する。
さらに、上記吸音構造1は、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材21を複数内装パネル10の表面に取り付けることにより、ルーバー20が構成されている。そのため、吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波の一部は、複数のルーバー材21,…,21で反射して進行方向が変化する。上記吸音構造1では、このように複数のルーバー材21,…,21で反射して音波が様々な方向に進行することにより、各ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器の内部に様々な角度で音波が入射することとなる。
ところで、ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さ(首部の長さ)と空洞の容積とによって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動するが、同形状のヘルムホルツ共鳴器でも音波の入射角が変わると、擬似的に開口部の断面積と長さとが変わり、共振周波数が変わる。そのため、ルーバー材21が内装パネル10の表面上に複数取り付けられた上記吸音構造1では、単体のルーバー材21で吸収可能な音波の周波数帯域よりも広い周波数帯域の音波が吸収される。
以上のように、内部に複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材21を複数備える上記吸音構造1によれば、従来の吸音パネルで構成される吸音構造と同等以上の優れた吸音性能を発揮する。この効果を検証すべく、以下の吸音率試験(残響室法吸音率試験)を行った。
[吸音率試験]
以下の実施例1の吸音構造体1Aについて、温度23.4℃、湿度55%RHの残響室内で、JIS A 1409:1998に規定される「残響室法吸音率の試験方法」に準拠して、吸音率を測定した。測定は、中心周波数100Hz~4kHzの1/3オクターブ帯域毎に行った。
<実施例1>
実施形態1で説明したルーバー材21の長さを2420mmにした30mm×100mm×2420mmのルーバー材21を作製し、上面が平坦面からなる台上に125mmピッチで配置して吸音構造体1Aを作製した。
<測定結果>
実施例1の吸音構造体1Aについて残響室法吸音率を測定したところ、図3のような結果となった。
図3に示すように、吸音構造体1Aの残響室法吸音率は、中心周波数1000Hz周辺でピークであり、中心周波数500~2000Hzの範囲で0.5以上となった。また、中心周波数250~2000Hzの範囲で計測した吸音構造体1Aの残響室法吸音率の平均値(N.R.C)は、0.54であった。従来、吸音機能を有する内装材として用いられる吸音パネルは、残響室法吸音率の平均値(N.R.C)が0.5程度で吸音性能に優れるとされている。そのため、上記の結果から、内装パネル10の表面上に複数のルーバー材21,21,21が取り付けられた吸音構造1(吸音構造体1A)が、吸音パネルからなる吸音構造と同等以上の優れた吸音性能を発揮することが判る。また、吸音構造体1Aは、中心周波数500~2000Hzの範囲で吸音性能に優れる(残響室法吸音率が0.5以上である)ことから、人の声を吸収し易い特性があることが判る。
-実施形態1の効果-
以上のように、本実施形態1では、ルーバー材21の芯材22に外嵌される断面コ字状の表面材23の少なくとも一方の側面部23bに複数の貫通孔27,…,27を形成し、該貫通孔27に対応する芯材22の側面に、対面する表面材23の内側面との間に少なくとも1つの貫通孔27によって開口する空洞を区画する溝(凹部)26を複数形成することとしている。このような構成により、本実施形態1では、ルーバー材21に、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。そのため、ルーバー材21付近に達した音波は、ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器に吸収される。具体的には、上記ルーバー材21では、複数のヘルムホルツ共鳴器に共振周波数(固有振動数)付近の音波が入射することにより、各ヘルムホルツ共鳴器の内部(溝26内)の空気が共鳴し、各貫通孔27内で空気が激しく振動する。激しく振動する各貫通孔27内の空気は、各貫通孔27の周壁部と摩擦を生じることにより、音エネルギー(振動エネルギー)が熱エネルギーに変換される。本実施形態1によれば、このようにルーバー材21を構成することにより、意匠性の向上が図れるだけでなく、吸音機能を有するルーバー材21を提供することができる。
また、本実施形態1によれば、少なくとも一方の側面部23bに複数の貫通孔27,…,27を形成した表面材23を、貫通孔27に対応する側面に溝(凹部)28を形成した芯材22に外嵌させるだけで複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材21を容易に形成することができる。
また、本実施形態1では、芯材22が多孔質吸音材料によって構成されている。そのため、本実施形態1によれば、ルーバー材21に形成されたヘルムホルツ共鳴器の内部の空気の共鳴に伴い、芯材22を構成する多孔質吸音材料に含まれる空気が振動することによっても音エネルギーが熱エネルギーに変換されて音波が減衰する。つまり、本実施形態1によれば、より吸音性能に優れたルーバー材21を提供することができる。
さらに、本実施形態1のルーバー材21では、多孔質吸音材料からなる芯材22の側面に複数の溝(凹部)27,…,27を形成しているため、ヘルムホルツ共鳴器の空洞の周壁部の大部分が多孔質吸音材料で形成されることとなる。よって、本実施形態1のルーバー材21によれば、表面材23にヘルムホルツ共鳴器の空洞を形成する場合に比べて、多孔質吸音材料に含まれる空気の振動による吸音効果を向上させることができる。
ところで、通常、多孔質吸音材料で構成される板状体は、ある程度の剛性が要求される表面材に比べて軽量で軟質である。そのため、本実施形態1のルーバー材21のように、ヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画する凹部(溝26)を表面材23ではなく、多孔質吸音材料からなる芯材22の側面に形成することにより、凹部の加工が容易になる。また、凹部の加工が容易であるため、芯材22に形成する複数の凹部(溝26)のうちのいくつかの形状を変更する等して、吸収可能な音波の周波数帯域の異なる複数種のヘルムホルツ共鳴器をルーバー材21に形成することも容易にできる。言い換えると、本実施形態1によれば、複数の凹部(溝26)のうちのいくつかの形状を変更する等の容易な設計変更により、さらに幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができるルーバー材21を提供することができる。
また、本実施形態1では、複数の貫通孔27,…,27が、表面材23の2つの側面部23b,23bの両方に形成され、芯材22は、表面に溝(凹部)26が複数形成され、裏面どうしが重ね合わされた2枚の板状部材22A,22Bによって構成されている。このような構成により、本実施形態1によれば、ルーバー材21の両側から音波を吸収させることが可能になるため、より吸音性能に優れたルーバー材21を提供することができる。また、本実施形態1によれば、芯材22の両側面に溝(凹部)26の加工を施すことなく、表面のみに加工を施した2枚の板状部材22A,22Bを重ね合わせた芯材22を用いることにより、両側面から音波を吸収可能なルーバー材21を容易に形成することができる。
また、本実施形態1では、ルーバー材21においてヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画する複数の凹部(溝26)に、容積の異なる2種類の凹部(第1溝26a及び第2溝26b)が含まれている。ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さ(首部の長さ)と空洞の容積によって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動する。そのため、芯材22に容積の異なる2種類の凹部(溝26)を形成することにより、ルーバー材21に空洞の容積が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。従って、本実施形態1によれば、幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができるルーバー材21を提供することができる。
また、本実施形態1では、芯材22及び表面材23を、不燃性能を有する材料によって形成している。このような構成により、ルーバー材21に不燃性能を与えることができる。
特に、本実施形態1では、芯材22を吸音性能と不燃性能に優れたロックウール板で構成している。そのため、ルーバー材21に高い吸音性能だけでなく不燃性能も与えることができる。
また、本実施形態1では、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材21を、建物の天井を構成する内装パネル(構成材)10上に複数取り付けてルーバー20を構成することにより、吸音性能だけでなく意匠性を兼ね備えた吸音構造を提供することができる。
ところで、ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さ(首部の長さ)と空洞の容積とによって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動するが、同形状のヘルムホルツ共鳴器でも音波の入射角が変わると、擬似的に開口部の断面積と長さとが変わり、共振周波数が変わる。上記吸音構造1では、吸音構造1付近に達した音波の一部が、複数のルーバー材21,…,21で反射して進行方向が様々に変化することにより、各ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器に対して様々な角度から音波が入射することとなる。そのため、上記吸音構造1によれば、単体のルーバー材21で吸収可能な音波の周波数帯域よりも広い周波数帯域の音波を吸収させる(減衰させる)ことができる。従って、本実施形態1によれば、幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができる吸音構造1を提供することができる。
《発明の実施形態2》
実施形態2は、実施形態1の吸音構造1の一部の構成を変更したものである。実施形態2では、建物の室内空間の天井を構成する構成材を、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成された内装パネル(吸音パネル)10で構成している。
[内装パネル]
図5及び図6に示すように、内装パネル10は、表面から裏面に亘る複数の貫通孔13,…,13が形成された化粧板11と、表面に複数の溝14,…,14が形成された吸音下地材12とを有している。化粧板11は、内装パネル10の表側に設けられ、吸音下地材12は、化粧板11の裏面に重ねられ、例えば、酢酸ビニル樹脂系のエマルジョン型の接着剤により接着されている。
化粧板11は、一定の厚み(本実施形態2では、6mm)を有する矩形状の板状体によって構成されている。本実施形態2では、化粧板11は、火山性のガラス質と鉱物繊維によって形成された火山性ガラス質複層板(商品名:ダイライト、大建工業株式会社製)で構成されている。
化粧板11としては、火山性ガラス質複層板の他、ケイ酸カルシウム板、メラミン化粧板、合板、MDFやパーティクルボード等の木質繊維板、グラスウールボード等の無機繊維板、石膏ボード等を用いることができる。なお、吸音性の観点からは、化粧板11として、木質繊維板や無機繊維板等の多孔質構造の繊維板を用いるのが好ましい。繊維板では、繊維間に入射した音波が繊維との摩擦によって減衰されるので、繊維板で化粧板11を構成した場合、吸音性能を向上させることができる。また、不燃性の観点からは、化粧板11として、火山性ガラス質複層板、無機繊維板、ケイ酸カルシウム板、メラミン化粧板、石膏ボード等を用いるのが好ましい。
複数の貫通孔13,…,13は、化粧板11において縦横に等しいピッチ(本実施形態2では、25mm)で設けられている。また、本実施形態2では、複数の貫通孔13,…,13には、第1の内径D1(本実施形態2では、3mm)を有する第1貫通孔13aと、第1貫通孔13aの内径よりも大きい第2の内径D2(本実施形態2では、5mm)を有する第2貫通孔13bとが含まれている。つまり、化粧板11には、内径の異なる2種類の貫通孔13a,13bが形成されている。
第1貫通孔13aと第2貫通孔13bは、化粧板11において、縦方向に同種のものが並び、横方向には異なるもの、即ち、第1貫通孔13aと第2貫通孔13bとが交互に並ぶように設けられている。つまり、化粧板11上では、複数の第1貫通孔13aからなる第1貫通孔列と、複数の第2貫通孔13bからなる第2貫通孔列とが交互に形成されている。
吸音下地材12は、一定の厚み(本実施形態2では、9mm)を有する矩形状の板状体によって構成されている。本実施形態2では、吸音下地材12は、ロックウール板(商品名:ダイロートン、大建工業株式会社製)で構成されている。
なお、吸音下地材12は、多孔質吸音材料で形成されていればいかなるものでもよく、ロックウール板以外の無機繊維板(ガラスウール板等)を用いることができるが、積層や切削(溝加工)に耐え得るという観点からは、ロックウール板を吸音下地材12として用いるのが好ましい。
複数の溝14,…,14は、吸音下地材12の表面において、化粧板11の複数の貫通孔13,…,13と等しいピッチ(本実施形態2では、25mm)で互いに平行に設けられている。また、本実施形態2では、複数の溝14,…,14は、同様に形成されている。各溝14は、断面コ字状に形成され、一定の溝幅(本実施形態2では、12mm)と一定の深さ(本実施形態2では、5mm)とを有し、吸音下地材12の表面の一端から他端(対向する2辺の一方から他方)に亘って形成されている。
化粧板11と吸音下地材12とは、化粧板11の各貫通孔列(第1貫通孔列、第2貫通孔列)の同種の複数の貫通孔13,…,13が、吸音下地材12の同じ溝14に対応する(各貫通孔列の複数の貫通孔が同じ溝14に繋がる)ように、重ね合わせられて接着されている。このように化粧板11と吸音下地材12とを重ね合わせることにより、内装パネル10には、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成される。
具体的には、図6に示すように、吸音下地材12の表面に形成された各溝14(凹部)により、化粧板11と吸音下地材12との間には、複数の細長い空洞が形成される。各空洞は、対応する複数の貫通孔13,…,13によって外部に開口する。この各空洞と空洞に対応する各貫通孔13を区画する周壁部により、ヘルムホルツ共鳴器が形成される。つまり、内装パネル10には、複数の貫通孔13,…,13の個数分のヘルムホルツ共鳴器が形成される。
また、本実施形態2では、複数の貫通孔13,…,13には、内径の異なる2種類の貫通孔(第1貫通孔13a,第2貫通孔13b)が含まれている。ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積(貫通孔13の断面積)と開口部の長さ(貫通孔13の長さ)と空洞の容積によって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動する。そのため、化粧板11に内径の異なる2種類の貫通孔13a,13bが形成された本実施形態2の内装パネル10では、開口部の形状が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。
ルーバー20の構成は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
-吸音構造1による吸音作用-
実施形態2の吸音構造1においても、各ルーバー材21に複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されている。そのため、吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波は、各ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器に吸収される。具体的には、各ルーバー材21では、複数のヘルムホルツ共鳴器に共振周波数(固有振動数)付近の音波が入射することにより、各ヘルムホルツ共鳴器の内部(溝26内)の空気が共鳴し、表面材23に形成された各貫通孔27内で空気が激しく振動する。激しく振動する各貫通孔27内の空気は、各貫通孔27の周壁部と摩擦を生じることにより、音エネルギー(振動エネルギー)が熱エネルギーに変換される。上記吸音構造1では、このようにして吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波のうち、各ルーバー材21に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器の共振周波数付近の音波が著しく減衰する。
また、実施形態1と同様に、上記吸音構造1では、芯材22に溝幅の異なる(容積の異なる)2種類の第1溝(第1凹部)26a及び第2溝(第2凹部)26bを形成することにより、各ルーバー材21には、空洞の容積が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されている。そのため、上記吸音構造1では、周波数帯域の異なる音波が各ルーバー材21に吸収されることとなる。
また、実施形態1と同様に、上記吸音構造1では、芯材22が多孔質吸音材料によって構成されているため、各ルーバー材21に形成されたヘルムホルツ共鳴器の内部の空気の共鳴に伴い、芯材22を構成する多孔質吸音材料に含まれる空気が振動することによっても音エネルギーが熱エネルギーに変換されて音波が減衰する。
また、上記吸音構造1では、ルーバー材21だけでなくルーバー材21が取り付けられる内装パネル10にも複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されている。そのため、吸音構造1付近に達した音波は、ルーバー材21だけでなく、内装パネル10にも吸収される。具体的には、上記内装パネル10では、複数のヘルムホルツ共鳴器に共振周波数付近の音波が入射すると、ヘルムホルツ共鳴器の内部(溝14内)の空気が共鳴し、化粧板11に形成された各貫通孔13内で空気が激しく振動する。激しく振動する各貫通孔13内の空気は、各貫通孔13の周壁部と摩擦を生じることにより、音エネルギー(振動エネルギー)が熱エネルギーに変換される。上記吸音構造1では、このようにして吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波のうち、各内装パネル10に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器の共振周波数付近の音波が著しく減衰する。
また、実施形態2の吸音構造1では、化粧板11に内径の異なる2種類の貫通孔13a,13bを形成することにより、内装パネル10に、開口部(貫通孔13)の形状が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されている。そのため、実施形態2では、周波数帯域の異なる音波が内装パネル10に吸収されることとなる。
また、実施形態2の吸音構造1では、吸音下地材12が多孔質吸音材料によって構成されているため、吸音パネル10に形成されたヘルムホルツ共鳴器の内部の空気の共鳴に伴い、吸音下地材12を構成する多孔質吸音材料に含まれる空気が振動することによっても音エネルギーが熱エネルギーに変換されて音波が減衰する。
さらに、上記吸音構造1は、実施形態1と同様に、複数のヘルムホルツ共鳴器が形成されたルーバー材21を複数内装パネル10の表面に取り付けることにより、ルーバー20が構成されている。そのため、吸音構造1が設けられた天井付近に達した音波の一部は、複数のルーバー材21,…,21で反射して進行方向が変化する。上記吸音構造1では、このように複数のルーバー材21,…,21で反射して音波が様々な方向に進行することにより、各ルーバー材21及び各内装パネル10に形成された複数のヘルムホルツ共鳴器の内部に様々な角度で音波が入射することとなる。よって、上記吸音構造1では、吸音パネルのみからなる吸音構造に比べて、吸収可能な音波(減衰させることができる音波)の周波数帯域が拡がる。
以上のような吸音作用により、実施形態2の吸音構造1は、実施形態1の吸音構造1よりも優れた吸音性能を発揮する。また、実施形態2の吸音構造1によれば、吸音パネルしか備えない吸音構造に比べて、優れた吸音性能を発揮する周波数帯域が広くなる。また、この効果を検証すべく、以下の吸音率試験(残響室法吸音率試験)を行った。
[吸音率試験]
実施形態1で示した吸音構造体1Aに加え、以下の実施例2の吸音構造体1Bと比較例1の吸音構造体1Cについて、温度23.4℃、湿度55%RHの残響室内で、JIS A 1409:1998に規定される「残響室法吸音率の試験方法」に準拠して、吸音率を測定した。測定は、中心周波数100Hz~4kHzの1/3オクターブ帯域毎に行った。
<実施例2>
606mm×2420mm×6mmの火山性ガラス質複層板(商品名:ダイライト、大建工業株式会社製)に、内径3mmの第1貫通孔13aと内径5mmの第2貫通孔13bとを、縦横方向にそれぞれ25mmピッチで、縦方向に同種のものが並び、横方向には異なるものが並ぶように形成した化粧板11を作製した。
また、606mm×2420mm×9mmのロックウール板(商品名:ダイロートン、大建工業株式会社製)の表面に、25mmピッチで複数の溝14,…,14を互いに平行に形成した吸音下地材12を作製した。
化粧板11と吸音下地材12とを、化粧板11の各貫通孔列(第1貫通孔列、第2貫通孔列)の同種の複数の貫通孔13,…,13が、吸音下地材12の同じ溝14に対応する(各貫通孔列の複数の貫通孔が同じ溝14に繋がる)ように重ね合わせて接着し、606mm×2420mm×15mmの内装パネル10を作製した。
また、実施例1と同様の手順により、実施例1と同様の30mm×100mm×2420mmのルーバー材21を作製し、606mm×2420mm×15mmの内装パネル10の表面上に125mmピッチで取り付けて吸音構造体1Bを作製した。
<比較例1>
実施例2の606mm×2420mm×15mmの内装パネル10のみからなる吸音構造体1Cを作製した。
<測定結果>
実施例2の吸音構造体1Bと比較例1の吸音構造体1Cとについて残響室法吸音率を測定したところ、図7のような結果となった。図7では、吸音構造体1Bの吸音率を実線で示し、実施形態1と比較するために、実施例1の吸音構造体1Aの吸音率を一点鎖線で示し、比較例1の吸音構造体1Bの吸音率を破線で示している。
図7に示すように、実施例1の吸音構造体1Aでは、残響室法吸音率が0.5以上になるのが中心周波数500~2000Hzの範囲であったが、吸音構造体1Bでは、中心周波数315~3150Hzの範囲で残響室法吸音率が0.5以上であった。また、図7に示す結果より、吸音構造体1Aと吸音構造体1Bとについて中心周波数250~2000Hzの範囲で計測した残響室法吸音率の平均値(N.R.C)を求めたところ、吸音構造体1Aが0.54であったのに対し、吸音構造体1Bは0.83であった。この結果から、実施形態2に係る吸音構造1(吸音構造体1B)の吸音性能が、実施形態1に係る吸音構造1(吸音構造体1A)よりも優れることが判る。つまり、吸音構造1において複数のルーバー材21,…,21を取り付ける構成材を、吸音機能を有しない実施形態1の通常の内装パネル10から吸音機能を有する実施形態2の内装パネル10に変更することにより、吸音性能が向上することが判る。
また、図7に示すように、比較例1の吸音構造体1Cは、残響室法吸音率が0.6以上になるのが中心周波数630~2000Hzの範囲であるところ、吸音構造体1Bは、中心周波数400~2000Hzの範囲で残響室法吸音率が0.6以上であった。この結果から、吸音機能を有する複数のルーバー材21,21,21を内装パネル10の表面上に取り付けた吸音構造1(吸音構造体1B)が、吸音機能を有する内装パネル10のみからなる吸音構造(吸音構造体1C)に比べて、優れた吸音性能を発揮する周波数帯域が広くなることが判る。
-実施形態2の効果-
実施形態2の吸音構造1においても、実施形態1の吸音構造1と同様の効果を奏することができる。
また、実施形態2の吸音構造1では、ルーバー材21だけでなく、ルーバー材21が取り付けられる内装パネル10も音波を吸収可能な吸音パネルで構成することとした。そのため、吸音構造1付近に達した音波は、ルーバー材21だけでなく内装パネル(構成材)10にも吸収されることとなる。つまり、実施形態2の吸音構造1によれば、構成材にも吸音機能を付与することにより、吸音構造1の吸音性能をより向上させることができる。
また、実施形態2の吸音構造1によれば、ルーバー材21とは異なる周波数帯域の音波を吸収可能な内装パネル10を用いることにより、ルーバー材21に吸収されない周波数帯域の音波を内装パネル10に吸収させることができる。このように構成によれば、さらに幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮する吸音構造1を提供することができる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、本発明に係るルーバー材及びそれを備えた吸音構造の一例として、建物の室内空間の天井を構成する内装パネル(構成材)に取り付けられるルーバー材及びそれを備えた吸音構造について説明したが、本発明に係るルーバー材及び吸音構造の適用箇所は、天井に限られない。本発明に係るルーバー材及び吸音構造は、室内空間を構成する壁に適用されてもよく、また、間仕切り壁や衝立のような間仕切り部材に適用されてもよい。
また、上記各実施形態では、ルーバー材21においてヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画するために多孔質吸音材料からなる2つの板状部材22A,22Bの表面に形成される凹部を、長さ方向の一端から他端に亘る溝26で構成し、各溝26に複数の貫通孔27,…,27を対応させていた。しかしながら、本発明に係る凹部は、上述のように複数の貫通孔27,…,27に対応する溝26によって構成されるものに限られず、貫通孔27に1対1に対応するものであってもよい。
また、上記各実施形態では、表面材23の側面部23bに形成される複数の貫通孔27,…,27を、同様の構成としていたが、複数の貫通孔27,…,27は、断面形状や断面寸法が異なるものであってもよい。ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さと空洞の容積によって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動する。そのため、表面材23の側面部23bに断面形状や断面寸法の異なる複数種類の貫通孔27,…,27を形成すると、ルーバー材21には、開口部の形状が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる複数種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。言い換えると、表面材23の側面部23bに断面形状や断面寸法の異なる複数種類の貫通孔27,…,27を形成するだけで、幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができる吸音構造1を提供することができる。
また、上記各実施形態において、内装パネル10及びルーバー材21の種々の寸法は、一例として示したものであり、本発明に係る構成材及びルーバー材の寸法は、上述のものに限られない。そのため、巨大な1枚の内装パネル10に複数のルーバー材21,…,21を取り付けて吸音構造1を構成してもよい。
また、上記実施形態2では、化粧板11と吸音下地材12とからなる内装パネル10を備えた吸音構造1について説明したが、本発明に係る吸音構造で用いる吸音パネルは、音波を吸収できるように構成されたパネルであればいかなるものであってもよい。
また、上記実施形態2では、内装パネル10に、内径の異なる2種類の貫通孔13a,13bを形成することにより、吸収可能な音波の周波数帯域の異なる2種類のヘルムホルツ共鳴器が構成されるようにしていた。しかしながら、本発明に係る吸音パネルは、形成される複数の貫通孔13,…,13の内径が全て等しく構成されるものであってもよい。また、内装パネル10に、内径の異なる3種類以上の貫通孔を形成するものであってもよい。
また、上記実施形態2では、内装パネル10においてヘルムホルツ共鳴器の空洞を区画するために吸音下地材12の表面に形成される凹部を、吸音下地材12の一端から他端に亘る溝14で構成し、各溝14に複数の貫通孔13,…,13を対応させていた。しかしながら、本発明に係る凹部は、上述のように複数の貫通孔13,…,13に対応する溝14によって構成されるものに限られず、貫通孔13に1対1に対応するものであってもよい。
また、上記実施形態2では、吸音下地材12の表面に形成される複数の溝14,…,14を、同様の構成としていたが、複数の溝(凹部)14,…,14は、断面形状や断面寸法が異なるものであってもよい。ヘルムホルツ共鳴器では、開口部の断面積と開口部の長さと空洞の容積によって共振周波数が変動し、吸収可能な(減衰させることができる)音波の周波数が変動する。そのため、吸音下地材12の表面に断面形状や断面寸法の異なる複数種類の溝(凹部)14,…,14を形成すると、内装パネル10には、空洞の容積が異なるために吸収可能な音波の周波数帯域の異なる複数種類のヘルムホルツ共鳴器が形成されることとなる。言い換えると、吸音下地材12の表面に断面形状や断面寸法の異なる複数種類の溝(凹部)14,…,14を形成するだけで、幅広い周波数帯域において優れた吸音性能を発揮することができる吸音構造1を提供することができる。
以上説明したように、本発明は、建物の室内に設けられる吸音構造について有用である。
1 吸音構造
10 内装パネル(構成材)
20 ルーバー
21 ルーバー材
22 芯材
22A,22B 板状部材
23 表面材
23a 正面部
23b 側面部
26 溝(凹部)
26a 第1溝(第1凹部)
26b 第2溝(第2凹部)
27 貫通孔

Claims (7)

  1. 建物の天井又は壁を構成する構成材上にルーバーを形成するために取り付けられるルーバー材であって、
    多孔質吸音材料によって形成された芯材と、
    上記芯材の2つの側面を覆う2つの側面部と該2つの側面部を繋ぐ正面部とを有して上記芯材に外嵌される断面コ字状の表面材とを備え、
    上記表面材の少なくとも一方の上記側面部には複数の貫通孔が形成され、
    上記芯材の上記複数の貫通孔に対応する側面には、対面する上記表面材の内側面との間に少なくとも1つの上記貫通孔によって開口する空洞を区画する凹部が複数形成されている
    ことを特徴とするルーバー材。
  2. 請求項1に記載のルーバー材において、
    上記複数の貫通孔は、上記表面材の2つの上記側面部の両方に形成され、
    上記芯材は、表面に上記凹部が複数形成され、裏面どうしが重ね合わされた2枚の板状部材によって構成されている
    ことを特徴とするルーバー材。
  3. 請求項1又は2に記載のルーバー材において、
    上記複数の凹部には、第1の容積を有する第1凹部と、上記第1の容積よりも大きい第2の容積を有する第2凹部とが含まれている
    ことを特徴とするルーバー材。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のルーバー材において、
    上記芯材及び上記表面材は、不燃性能を有する材料によって形成されている
    ことを特徴とするルーバー材。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のルーバー材において、
    上記芯材は、ロックウール板からなる
    ことを特徴とするルーバー材。
  6. 建物の天井又は壁を構成する構成材と、
    上記構成材上にルーバーを形成するために取り付けられる複数のルーバー材とを備えた吸音構造であって、
    上記複数のルーバー材は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載のルーバー材で構成されている
    ことを特徴とする吸音構造。
  7. 請求項6に記載の吸音構造において、
    上記構成材は、音波を吸収可能な吸音パネルである
    ことを特徴とする吸音構造。
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