JP2022149499A - 車両サイドドアの構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドドアの剛性を向上させサ、ドア開状態における安定性を向上させる。【解決手段】車両サイドドア構造は、ドアインナパネル10と車体とを連結するスイングアームが設けられる。ドアインナパネル10の前端部には、前側ラッチ取付部15Aが設けられ、後端部には、後側ラッチ取付部15Bが設けられている。前側ラッチ取付部15Aと後側ラッチ取付部15Bは、上下方向に位置が互いに異なるように配置され、ドアインナパネル10には、車両前後方向に延びるベルトライン部14が設けられ、ベルトライン部14と後側ラッチ取付部15Bは、重なるように配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両サイドドアの構造に関する。
車体側部に設けられたドア開口部を開閉可能に、車体側部に取り付けられたサイドドアには、例えば、特許文献1に開示されているように、サイドドアが車幅方向外側に平行に迫り出し、前後方向に移動することによって開閉する構造が知られている。このようなサイドドア構造は、車体から離間して空中を滑らかに平行移動することから、グライドスライディングドアまたはスライドドアと呼ばれる。
また、このようなサイドドアの前部及び後部には、ドアハンドル等によるマニュアル操作可能な前側ラッチ及び後側ラッチが設けられている。サイドドアの前側ラッチは、車体のドア開口部の前縁部に設けられたストライカと係合し、後側ラッチは、ドア開口部の後縁部に設けられたストライカと係合する。また、この例のサイドドアは、リンク部材を有するスイングアームを介して、ドア開口部の後縁部に連結されている。
特開2007-177587号公報
上記例のような構成は、サイドドアが開状態では、リンク部材を介して車体に支持される状態になるので、サイドドアが開いている状態を安定させるためには、リンク部材の剛性を高める必要がある。リンク部材の剛性を向上させようとする場合、リンク部材のサイズは重量が大きくなってしまう。
一方で、リンク部材の剛性が十分に確保できないと、側面衝突(側突)時には、サイドドアの上部が、車両外側に変形することにより、車体側部とサイドドアの上部との間隔が大きくなる可能性がある。例えば、側突等が起こると、車両に積載されている積載物が慣性力等により車体に対して相対的に移動する。そのとき、積載物がサイドドアを車両内側から外側に押圧し、車体側部とサイドドアの上部との間隔が大きくなるように変形する可能性がある。このような変形が起こると、積載物が車両の外に放出される可能性がある。このため、上記例のような構成では、サイドドアの変形を抑制する上で、改善の余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、サイドドアの剛性を向上させ、サイドドアが開状態における安定性を向上させることが可能な車両サイドドアの構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車両サイドドアの構造は、ドアアウタパネルと、該ドアアウタパネルの車両内側に設けられたドアインナパネルとを有し、前記ドアインナパネルの車両前後方向の中間部には、前記ドアインナパネルと車体とを連結するスイングアームが設けられ、前記ドアインナパネルの前端部には、前側ラッチ取付部が設けられ、前記ドアインナパネルの後端部には、後側ラッチ取付部が設けられている。当該車両サイドドアの構造において、前記前側ラッチ取付部と前記後側ラッチ取付部は、車両上下方向に位置が互いに異なるように配置され、前記ドアインナパネルには、車両前後方向に延びるベルトライン部が設けられ、前記ベルトライン部と前記後側ラッチ取付部は、車幅方向視で重なるように配置されている。
本発明によれば、サイドドアの剛性を向上させ、さらに、サイドドアが開状態における安定性を向上させることが可能である。
本発明に係る車両サイドドアの構造の一実施形態を示す側面図である。 図1のサイドドアを車両外側から見た側面図である。 図2のベルトラインリンフォースメントを取り外した状態を示す側面図である。 図3のサイドドアを車両後方から見た後面図である。 図3の後側リンフォースメントの上部を拡大した拡大側面図である。 図3のA-A矢視断面図である。 図1のサイドドアが開いているときの上面図である。
以下、本発明に係る車両の車両サイドドア1の構造の一実施形態について、図面(図1~図7)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(前端)及び後部(後端)」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。また、矢印Inは、車幅方向内側(車両内側)を示し、矢印Outは、車幅方向外側(車両外側)を示している。
本実施形態のサイドドア1は、サイドドア1が車幅方向外側に平行に迫り出し、前後方向に移動することによって開閉する、いわゆる、グライドスライディングドア構造を有するサイドドア1である。サイドドア1は、車体側部に設けられたドア開口部2を開閉するように、スイングアーム16により回動可能に車体側部に連結されている。サイドドア1がドア開口部2を開閉するときは、サイドドア1が閉状態の向きを維持し、車両外側に移動しながら車両後方にも移動する。すなわち、サイドドア1の開閉動作時は、サイドドア1が車両前後方向に延びた状態を維持しながら開閉する。サイドドア1の開閉動作については、後で説明する。
本実施形態のサイドドア1は、図1に示すように、車体側部に設けられたドア開口部2を開閉可能に構成されている。ドア開口部2の前部には、車両上下方向に延びるセンターピラー5が配置され、ドア開口部2の後部には、クォータピラー6が配置されている。クォータピラー6は、全体として、車両上下方向に延びており、車両上下方向の中間部は車両後方に凸となる凸形状を有している。このまた、ドア開口部2の下部には、車両前後方向に延びるサイドシル7が配置されている。また、ドア開時にはサイドドア1とサイドシル7の間には、図7に示すように、空間S2を有している。つまり、車体側部に設けられたドア開口部2の下部には、サイドシル7が設けられており、サイドドア1が開いているとき、空間S2は、後述するドアインナパネル10の下部とサイドシル7との間において、ドア開口部2の前端から後端まで、車両前後方向に連続するように延びている。本実施形態のサイドドア1は、スイングアーム16によって支持されている。
サイドドア1は、ドアサッシュを有するタイプのサイドドア1であって、サイドドア1の本体を構成するドアインナパネル10と、該ドアインナパネル10の車両外側に接合されるドアアウタパネル31と、を有する。また、サイドドア1は、ドアインナパネル10の車両内側に連結されるスイングアームを有している。さらに、サイドドア1は、前側ドアラッチ30Aと、後側ドアラッチ30Bと、前側リンフォースメント21と、後側リンフォースメント23と、第1センタメンバ25と、第2センタメンバ28と、ベルトラインリンフォースメント18と、を有している。
先ず、ドアインナパネル10の構造について説明する。ドアインナパネル10は、ドア開口部2の形状に対応する外周形状を有している。図2に示すように、ドアインナパネル10の車両上下方向の中間部には、ベルトライン部14が設けられ、ベルトライン部14の車両上方側には、ドアサッシュ及び窓開口12が設けられている。ベルトライン部14は、ドアインナパネル10の前端と後端との間で、車両前後方向に延びている。ドアサッシュのうち、前側に位置する前側サッシュ11Aは、ベルトライン部14の前部から車両上方に延びている。ドアサッシュのうち、後側に位置する後側サッシュ11Bは、ベルトライン部14の後部から車両上方に向かうに従い車両前方に傾斜して延びている。前側サッシュ11A及び後側サッシュ11Bを含むドアサッシュは、窓開口12の窓枠を構成している。
また、図2に示すように、ドアインナパネル10の後部でベルトライン部14の車両下方側の部分は、ベルトライン部14から所定位置まで車両下方に延び、該所定位置から車両下方に向かうに従い車両前方に傾斜してドアインナパネル10の下部まで延びている。すなわち、ドアインナパネル10の後部は、全体として車両後方に突出する凸形状10eとなるように形成されている。当該凸形状10eは、ドア開口部2の後部の形状にほぼ対応している。
また、窓開口12の車両下方側には、車両外側を臨む主壁部10aと、車両後方を臨む後壁部10bと、前壁部10dとを有している。この例では、後壁部10bは、主壁部10aの後端から車両外側に突出し、車両上下方向に延びており、主壁部10aに対してほぼ直交している。前壁部10dは、主壁部10aの後端から車両外側に突出し、車両上下方向に延びている。主壁部10aには、車両外側と内側とを連通する下側開口部13が設けられている。
また、ドアインナパネル10の前部には、前側ラッチ取付部15Aが設けられ、ドアインナパネル10の後部には、後側ラッチ取付部15Bが設けられている。前側ラッチ取付部15A及び後側ラッチ取付部15Bは、車両上下方向に位置が互いに異なるように配置されている。
前側ラッチ取付部15Aは、ドアインナパネル10の前端部に設けられ、車両上下方向に延びる略長方形状の領域に形成されている(図4)。本実施形態の前側ラッチ取付部15Aは、ドアインナパネル10の前壁部10dの車両上下方向中間部であって、詳細には、下側開口部13の前縁部の車両上下方向の中心よりもやや下方側に配置されている。図2及び図3では、前側ラッチ取付部15Aの位置を、縦破線で示している。
一方、後側ラッチ取付部15Bは、ドアインナパネル10及びベルトライン部14の後端部に設けられ、車両上下方向に延びる略長方形状の領域に形成されている。本実施形態の後側ラッチ取付部15Bは、車幅方向視で、ベルトライン部14に重なって配置されている。詳細には、ドアインナパネル10の後壁部10bに設けられている。この例の後壁部10bは、ベルトライン部14の後端も含まれる。後側ラッチ取付部15Bの上部は、ベルトライン部14の後端部に重なるように配置され、後側ラッチ取付部15Bの下部は、後壁部10bの上部に配置されている。すなわち、前側ラッチ取付部15Aに対して、後側ラッチ取付部15Bは、車両上方側に配置されている。図2及び図3では、後側ラッチ取付部15Bの位置を、縦破線で示している。
続いて、前側リンフォースメント21について説明する。前側リンフォースメント21は、図2及び図3に示すように、車両前後方向に所定の長さを有し、車両上下方向に延びる板状の部材である。前側リンフォースメント21は、下側開口部13を跨ぐように配置され、ドアインナパネル10の車両外側の主壁部10aに接合される。前側リンフォースメント21の前端は、ドアインナパネル10の前端の形状に沿って車両上下方向に延びている。前側リンフォースメント21の前端における下部は、車両下方に向かうに従い車両後方に向かって傾斜している。ドアインナパネル10の後端は、車両上下方向に延びている。前側リンフォースメント21の前部には、ドアハンドルを取り付けるための取付部19が設けられている。
前側リンフォースメント21の上部は、車両前後方向に延びており、ベルトライン部14の前部にスポット溶接等により接合されている。この例では、前側リンフォースメント21の上部は、ベルトライン部14の上端の位置と前側リンフォースメント21の上端の位置とがほぼ揃うように配置され、且つ前側サッシュ11Aの車両下方側に配置されている。
また、前側リンフォースメント21の前部は、下側開口部13の前縁を構成するドアインナパネル10に接合され、前側リンフォースメント21の下部は、下側開口部13の下縁部を構成するドアインナパネル10に接合されている。前側リンフォースメント21の前部には、ドアインナパネル10の前部の形状に対応するように、車両外側に突出するフランジ21aが設けられている。また、前側リンフォースの後部における車両上下方向の中間部には、第1センタメンバ25の後述する前側延長部25aがスポット溶接等により接合されている。
また、前側リンフォースメント21の前部のフランジ21aは、前側ラッチ取付部15Aを覆うように配置されている(図4)。この例では、前側ドアラッチ30Aは、前側リンフォースメント21を介在して、ドアインナパネル10の前側ラッチ取付部15Aに取り付けられている。
続いて、後側リンフォースメント23について説明する。本実施形態の後側リンフォースメント23は、図2及び図3に示すように、ドアインナパネル10の後部に接合さる板状の部材であって、車両前後方向に所定の長さを有し、ドアインナパネル10の後部の凸形状10eに沿うように、車両上下方向に延びている。この例では、後側リンフォースメント23の下部は、下側開口部13の後縁部を構成するドアインナパネル10の主壁部10aの車両上下方向の中間部に配置されている。
さらに、本実施形態の後側リンフォースメント23は、車幅方向視で、後側ラッチ取付部15Bに重なるように配置されている。この例では、後側リンフォースメント23の後部は、後側ラッチ取付部15Bを覆うように配置され、後側ドアラッチ30Bは、後側リンフォースメント23を介在して、ドアインナパネル10の後側ラッチ取付部15Bに取り付けられている。
さらに、後側リンフォースメント23は、図6に示すように、車両前後方向視でドアインナパネル10の後壁部10bに対応して湾曲する湾曲部23dを有している。湾曲部23dは、図6に示すように、車両内側に膨出するように湾曲している。ドアインナパネル10の主壁部10aと後壁部10bとによって形成される角部を車両外側から覆うように湾曲している。
図5では、スポット溶接点を黒丸のWで示している。また、後側リンフォースメント23は、例えばスポット溶接により、ドアインナパネル10の車両外側の主壁部10aの後部と、後壁部10bの車幅方向外側部とに図5に示す溶接点Wの位置で接合される。また、図5及び図6に示すように、後側リンフォースメント23の前部は、前側サッシュ11Aよりも車両前方側に位置しており、この例では、後側リンフォースメント23の前部には前接合部23aが設けられている。当該前接合部23aは、図6に示すように、湾曲部23dの前端から車両前方に突出し、下側開口部13の後縁部に沿って車両上下方向に延びている。前接合部23aの上部は、図5に示すように、ベルトライン部14の後部に溶接点Wの位置で接合され、ベルトライン部14よりも下方に位置する前接合部23aは、下側開口部13の後縁部に接合されている。
また、湾曲部23dの後端には、車両後方に突出する後接合部23bが設けられている。後接合部23bは、ドアインナパネル10の後壁部10bの車幅方向外側部に設けられたフランジ10cにスポット溶接等により接合されている。
また、後側リンフォースメント23は、ベルトライン部14の後部に接合されている。この例では、前接合部23aにおける上部がベルトライン部14に重なった状態で接合されている。さらに、後側リンフォースメント23は、ベルトライン部14の上方に設けられたドアサッシュまで延びている。詳細には、後側リンフォースメント23の上部に、ベルトライン部14を超えて車両上方に延出する上側延長部23eが設けられている。上側延長部23eは、後側サッシュ11Bの車両上下方向の中間部まで延びている。この例では、上側延長部23eの上部は、後側サッシュ11Bの上端と下端との中心よりも下方に配置されている。上側延長部23eは、後側サッシュ11Bの段差形状に対応するように段差23cが設けられ、上側延長部23eと後側サッシュ11Bとの接合強度を向上させている。
また、本実施形態のドアインナパネル10には、第1センタメンバ25及び第2センタメンバ28が設けられ、第2センタメンバ28の後部は、後側リンフォースメント23に接合されている。以下、第1センタメンバ25及び第2センタメンバ28について説明する。
第1センタメンバ25は、全体として車両上下方向に延びる部材で、下側開口部13を跨ぐように配置されている。第1センタメンバ25の本体の車両上下方向の中間部には、車両前方に延びる前側延長部25aが設けられている。前側延長部25aの前部は、第1センタメンバ25の本体の下側の前端と、前側延長部25aの前部の下端とが接続されることによって形成されている。
また、第1センタメンバ25には、上下方向リブ27及び前後方向リブ26が設けられている。上下方向リブ27は、第1センタメンバ25の上部から下部に向かって車両上下方向に延びている。前後方向リブ26は、第1センタメンバ25の車両上下方向の中間部に配置され、第1センタメンバ25の後部から車両前方に向かって前側延長部25aの前端まで延びている。
第2センタメンバ28は、車両前後方向に延びる部材であり、下側開口部13の車両上下方向の中間部に配置されている。第2センタメンバ28の前部は、第1センタメンバ25の後部にスポット溶接等により接合されている。また、第2センタメンバ28の後部には、フランジ28aが設けられ、該フランジ28aは、後側リンフォースメント23の前側の下部に図5に示す溶接点Wの位置で接合されている。この例では、図6に示すように、第2センタメンバ28のフランジ28aと、後側リンフォースメント23の前接合部23aと、ドアインナパネル10の主壁部10aとが、3枚重ねで接合されている。また、車両前後方向の剛性を高めるために、第2センタメンバ28は、第1センタメンバ25の前後方向リブ26に連続するように接合されている。
本実施形態のベルトライン部14には、車両前後方向に延びるベルトラインリンフォースメント18が取り付けられている。ベルトラインリンフォースメント18は、ベルトライン部14と、前側リンフォースメント21と、第1センタメンバ25と、後側リンフォースメント23とを、車両外側から覆うように配置され、これらにもスポット溶接等により接合されている。ベルトラインリンフォースメント18を設けることにより、ベルトライン部14が補強され、且つ、後側ラッチ取付部15B等に作用する荷重を、後側リンフォースメント23等を介して、ベルトライン部14に分散させることができる。
続いて、スイングアーム16について簡単に説明する。図1では、模式的に示しているが、スイングアーム16は、一方の端部が、第1センタメンバ25の車両上下方向の中間部に回動可能に取り付けられ、他方の端部は、ドア開口部2の後部に位置するクォータピラー6の後方側の車体パネルに回動可能に取り付けられている。
スイングアーム16は、2つのリンク部材16aを有し、2つのリンク部材16aの前部が、車両上下方向に延びる回動軸16cに連結されている。2つのリンク部材16aは、車両前後方向に延び、車両上下方向に互いに間隔を空けて配置されている。リンク部材16aの後部は、取付部16bを介して、車体パネル等に回動可能に取り付けられている。なお、スイングアーム16は、第1センタメンバ25の上下方向リブ27と前後方向リブ26とが交差する付近に配置されている。これにより、スイングアーム16が比較的剛性の高い部位に取り付けられるため、スイングアーム16の安定した回動動作が可能となる。
サイドドア1は、閉状態から開状態になるとき、車体パネルに取り付けられた図示しない回動軸の周りを2つのリンク部材16aが回動する。この動作に合わせて、第1センタメンバ25に取り付けられた回動軸16cの周りを2つのリンク部材16aが回動する。
本実施形態では、サイドドア1の上端や下端には、スイングアーム16のリンク部材16aのような部材は設けられておらず、車両上下方向の中間部に位置するスイングアーム16によってサイドドア1は車体に支持されてる。すなわち、サイドドア1が開いているときは、ドアインナパネル10の下部と車体側部のサイドシル7との間には、ドア開口部2の前端から後端まで、車両前後方向に連続するように延びる空間S2が形成される。すなわち、この例のサイドドア1は、開状態において、ドア開口部2の前端と後端との間では、サイドドア1の下部とサイドシル7との間に障害物となるものは、配置されていない。よって、スイングアーム16がサイドドア1の上端及び下端に設置されないことにより、サイドドア1の車体との連結部はスイングアーム16、前側ドアラッチ30A及び後側ドアラッチ30Bとなる。
車体側部が側突等を受けるとき、車両内部の積載物が車両外側に移動することでサイドドア1が積載物により押圧され、ドアサッシュが車両外側に倒れようとする変形が起こる場合がある。このとき、前側ラッチ取付部15Aと後側ラッチ取付部15Bを繋ぐ仮想線を回転軸Xとして、サイドドア1には回転力が作用する。サイドドア1の上端に位置するドアサッシュが車両外側に変形することで、サイドドア1が開くように変形する。一方でサイドドア1の下端は、車両内側に変形しようとする。荷重は、先ず、ドアインナパネル10の後部の凸形状10e及び後側リンフォースメント23の湾曲部23dに作用し、これらの形状に沿って応力集中が起こる。後側リンフォースメント23を設けることで、応力集中しやすい部分の剛性を高めることができる。すなわち、仮想的な回転軸Xの後端部が、ベルトライン部14に位置しているため、回転力に対する剛性を高めることが可能となる。また、荷重が入力される部分が、サイドドア1の骨格を構成するベルトラインリンフォースメント18等に連結されるので、ベルトライン部14に荷重を伝達することができる。
また、仮想的な回転軸Xと、車両前後方向に延びるベルトライン部14と、車両上下方向に延びるドアインナパネル10の前部とが、略三角形を形成するように配置されることで、剛性が高まり、その結果、仮想的な回転軸Xの周りを回転しようとする変形が抑制される。すなわち、後側ラッチ取付部15Bと前側ラッチ取付部15Aとを繋ぐ仮想的な回転軸Xを、ベルトライン部14に連結されるため、ベルトライン部14に沿って、サイドドア1の前部に応力を分散させることが可能となる。また、ベルトライン部14により車幅方向に押された場合には、後側ラッチ取付部15Bの破損を防止できる。
また、本実施形態では、後側ラッチ取付部15Bと後側リンフォースメント23が重なり、さらに、後側リンフォースメント23がドアインナパネル10の後壁部10b沿った湾曲部23dを有するため、後側ドアラッチ30Bの周辺に荷重が集中するような場合でも、後側リンフォースメント23に荷重が分散され、後壁部10bに沿った湾曲部23dで、車幅方向の荷重を支持できる。その結果、サイドドア1の後端部が車幅方向に変形することを抑制できる。
また、上記したように、後側リンフォースメント23をベルトライン部14の後部に接合することにより、後側ラッチ取付部15Bに入力された荷重を、ドアサッシュやサイドドア1におけるサイドドア1の前端部に分散可能となる。これにより、一定量を弾性変形が起こるようにして、ベルトライン部14の付近の破壊を防ぐことも可能となる。
さらに、上側延長部23eを設けることにより、ベルトライン部14を補強し、さらに、ドアサッシュが車体から離れて変形することを抑制することが可能となる。すなわち、本実施形態のように構成することで、先ず、ベルトライン部14の剛性を向上させ、ベルトライン部14が変形することを抑制し、次に、ドアサッシュが外側に折れるように変形することを抑えている。
また、後側リンフォースメント23の前部が後側サッシュ11Bよりも車両前方側に位置しているので、後側リンフォースメント23は、後側サッシュ11Bよりも車両前方に一定の幅を有することになり、車両幅方向および車両前方側に荷重を分散できる。
また、本実施形態では、第2センタメンバ28が後側リンフォースメント23に接合することにより、後側リンフォースメント23が車幅方向から荷重が入力されたときに、第1センタメンバ25及び第2センタメンバ28には車両前後方向に引張力が発生し、ドアインナパネル10の車幅方向の変形を、第1センタメンバ25及び第2センタメンバ28で支持することができる。上記したように、本実施形態では、第2センタメンバ28と、第1センタメンバ25の前後方向リブ26が車両前後方向に連続するように配置されているので、上記効果をさらに高めることができる。
また、本実施形態では、後側リンフォースメント23と、ドアインナパネル10によって、閉断面構造S1が構成されている。詳細には、図6に示すように、閉断面構造S1は、ドアインナパネル10の下部における主壁部10a及び後壁部10bと、後側リンフォースメント23の車両上下方向の中間部とによりが構成されている。さらに、閉断面構造S1は、車両下方に向かうに従い車両前後方向の長さが大きくなるように構成されている。
閉断面構造S1を設けることにより、主壁部10aから後側リンフォースメント23へ荷重が分散されることを促している。上記した車両前後方向長さの変化は、後壁部10bへの荷重伝達を促進することも可能となる。すなわち、後側リンフォースメント23に応力を集中させ、ドアインナパネル10では、応力を分散させることができる。ドアインナパネル10にまで応力分散が進むと、サイドドア1は、車幅方向外側への剛体移動を開始する。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
1 サイドドア
2 ドア開口部
5 センターピラー
6 クォータピラー
7 サイドシル
10 ドアインナパネル
10a 主壁部
10b 後壁部
10c フランジ
10d 前壁部
10e 凸形状
11A 前側サッシュ
11B 後側サッシュ
12 窓開口
13 下側開口部
14 ベルトライン部
15A 前側ラッチ取付部
15B 後側ラッチ取付部
16 スイングアーム
16a リンク部材
16b 取付部
16c 回動軸
18 ベルトラインリンフォースメント
19 取付部
21 前側リンフォースメント
21a フランジ
23 後側リンフォースメント
23a 前接合部
23b 後接合部
23c 段差
23d 湾曲部
23e 上側延長部
25 第1センタメンバ
25a 前側延長部
26 前後方向リブ
27 上下方向リブ
28 第2センタメンバ
28a フランジ
30A 前側ドアラッチ
30B 後側ドアラッチ
31 ドアアウタパネル
S1 閉断面構造
S2 サイドシルとサイドドアとの間の空間
W 溶接点

Claims (7)

  1. ドアアウタパネルと、該ドアアウタパネルの車両内側に設けられたドアインナパネルとを有し、
    前記ドアインナパネルの車両前後方向の中間部には、前記ドアインナパネルと車体とを連結するスイングアームが設けられ、
    前記ドアインナパネルの前端部には、前側ラッチ取付部が設けられ、前記ドアインナパネルの後端部には、後側ラッチ取付部が設けられている車両サイドドアの構造において、
    前記前側ラッチ取付部と前記後側ラッチ取付部は、車両上下方向に位置が互いに異なるように配置され、
    前記ドアインナパネルには、車両前後方向に延びるベルトライン部が設けられ、
    前記ベルトライン部と前記後側ラッチ取付部は、車幅方向視で重なるように配置されていることを特徴とする、車両サイドドアの構造。
  2. 前記ドアインナパネルの後部には、後側リンフォースメントが接合され、該後側リンフォースメントは、前記ドアインナパネルの後部に設けられた車両後方に突出する凸形状に沿うように、車両上下方向に延びており、
    前記後側リンフォースメントは、車幅方向視で、前記後側ラッチ取付部に重なるように配置され、前記ドアインナパネルの後部に対応して湾曲する湾曲部を有していることを特徴とする、請求項1に記載の車両サイドドアの構造。
  3. 前記後側リンフォースメントは、前記ベルトライン部の後部に接合され、前記後側リンフォースメントは、前記ベルトライン部の上方に設けられたドアサッシュまで延びていることを特徴とする、請求項2に記載の車両サイドドア構造。
  4. 前記後側リンフォースメントの前部は、前記ドアサッシュよりも車両前方側に位置しており、前記前部には、前記ベルトライン部に接合される接合部が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両サイドドア構造。
  5. 前記ドアインナパネルの車両前後方向の中間部には、車両前後方向に延びるセンタメンバが設けられ、該センタメンバの後部には、前記後側リンフォースメントが接合されていることを特徴とする、請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の車両サイドドアの構造。
  6. 前記ドアインナパネルは、車両外側を臨む主壁部と、該主壁部の後端から車両外側に延びる後壁部と、を有し、
    前記ドアインナパネルの下部における前記主壁部及び後壁部と、前記後側リンフォースメントの車両上下方向の中間部とにより、閉断面構造が構成され、
    前記閉断面構造は、車両下方に向かうに従い車両前後方向の長さが大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載の車両サイドドアの構造。
  7. 車体側部に設けられたドア開口部の下部には、車両前後方向に延びるサイドシルが設けられており、
    前記車両サイドドアが開いているとき、
    前記ドアインナパネルの下部と車体側部のサイドシルとの間には、前記ドア開口部の前端から後端まで、車両前後方向に連続するように延びる空間が形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の車両サイドドアの構造。
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