JP2022149011A - ダンパー構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品に成型時の変形や設備のばらつき等があって、外部から力が加わっても、異音が発生しない車両のドア用内装のダンパー構造を提供する。【解決手段】一方の部品Aと当該一方の部品Aに近接した位置に在る他方の部品Bに係る外部衝撃を緩和するダンパー構造10である。そして、一方の部品Aに形成され他方の部品B側に突出したダンパー爪30と、他方の部品Bに形成されダンパー爪30を押さえるダンパー爪押え部50とを備え、外部衝撃に応じてダンパー爪30とダンパー爪押え部50からなる構造が弾性変形する。【選択図】図1
Description
本開示は、ダンパー構造に関する。
自動車のドア内装部品は、ドアパネルの室内側に取り付けられるものがある。例えば、図7に示すドアトリム(車両ドア用内装部品)がある。この図7ではドア内装部品A1の下方には部品B1が設けられている。そして、部品A1と部品B1の間には隙間C1が形成されてしまう場合もある。
また、特許文献1が開示されている。この特許文献1は、自動車用ポケット構造に関するものであり、特に、自動車のドアパネルに内装されるドアポケット等、ドリンク缶や小物類を収容保持するポケット内の底面上に布設された中敷きの取り外し作業を容易に行うことができるようにしてなる自動車用ポケット構造に関するものである。
樹脂成型部品である部品A1と部品B1の二つを組付けた際、成型時の変形や設備の精度のばらつきにより、図7に示すように部品(部品A1と部品B1)間に隙間C1が生じ、その状態で、例えば部品B1に外部衝撃が加わることで部品B1が撓み、図8(a)に示すように、部品A1に接触することで、異音が発生する。
一般的な異音の対策として、図8(b)に示す干渉設定した玉縁A2やリブを追加する方法も挙げられる。
しかしながら、現象対策であるため、成型時の変形や設備のばらつきを事前に予測し、玉縁A2やリブを設定することが難しい。
また、形状での調整要素が干渉量D1のみであるため、干渉させたことで二次不具合の懸念がある。例えば、「別の部位に隙間が発生し、異音が無くならない」又は、「干渉量が多く、部品が組み付かない」等がある。
特許文献1においても、ドアポケットの下方に、ポケットフロントカバーが位置しているので同様な問題が生じる。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、成型時の変形や設備のばらつき等があって、外部から力が加わっても、異音が発生しない構造の車両のドア用内装のダンパー構造を得ることを目的とする。
1つの側面では、以下のような解決手段を提供する。
(1)一方の部品と当該一方の部品に近接した位置に在る他方の部品に係る外部衝撃を緩和するダンパー構造において、前記一方の部品に形成され前記他方の部品側に突出したダンパー爪と、前記他方の部品に形成され前記ダンパー爪を押さえるダンパー爪押え部とを備え、前記外部衝撃に応じて前記ダンパー爪と前記ダンパー爪押え部からなる構造が弾性変形することを特徴とするダンパー構造を提供する。
(2)前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に立設した一対のリブであり、前記先端が前記一対のリブの間に当接することを特徴とする(1)に記載のダンパー構造を提供する。
(3)前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に立設した一対の櫓構造であり、前記先端が前記一対の櫓構造の間に当接することを特徴とする(1)に記載のダンパー構造を提供する。
(4)前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に形成された貫通孔であり、前記先端が前記貫通孔に当接することを特徴とする(1)に記載のダンパー構造を提供する。
(5)前記梁構造は片持ち梁構造又は両持ち梁構造であることを特徴とする(2)から(4)のいずれかに記載のダンパー構造を提供する。
(6)前記一方の部品および前記他方の部品は車両の内装に係ることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載のダンパー構造を提供する。
(1)一方の部品と当該一方の部品に近接した位置に在る他方の部品に係る外部衝撃を緩和するダンパー構造において、前記一方の部品に形成され前記他方の部品側に突出したダンパー爪と、前記他方の部品に形成され前記ダンパー爪を押さえるダンパー爪押え部とを備え、前記外部衝撃に応じて前記ダンパー爪と前記ダンパー爪押え部からなる構造が弾性変形することを特徴とするダンパー構造を提供する。
(2)前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に立設した一対のリブであり、前記先端が前記一対のリブの間に当接することを特徴とする(1)に記載のダンパー構造を提供する。
(3)前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に立設した一対の櫓構造であり、前記先端が前記一対の櫓構造の間に当接することを特徴とする(1)に記載のダンパー構造を提供する。
(4)前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に形成された貫通孔であり、前記先端が前記貫通孔に当接することを特徴とする(1)に記載のダンパー構造を提供する。
(5)前記梁構造は片持ち梁構造又は両持ち梁構造であることを特徴とする(2)から(4)のいずれかに記載のダンパー構造を提供する。
(6)前記一方の部品および前記他方の部品は車両の内装に係ることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載のダンパー構造を提供する。
本発明の1つの側面によれば、部品に成型時の変形や設備のばらつき等があった場合に、外部から力が加わっても、異音が発生しないという効果が得られる。
以下の説明において、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。また、本例では、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。なお、既に公知の技術である部分は説明を省略している。本例でダンパー構造は樹脂であるが樹脂に限定されなくともよい。さらに、本例において上下、左右という場合があるが紙面に対し垂直にみた場合に対しての上下、左右であって実際の部品の上下、左右ではないことは勿論である。
本実施の形態は、一方の部品Aと当該一方の部品Aに近接した位置に在る他方の部品Bに係る外部衝撃を緩和するダンパー構造10であり、以下の特徴を有している。ここで、外部衝撃とは、例えば、車両のドアの開閉の際に発生する衝撃や走行中に車両に発生する様々な振動等を含む。
一方の部品Aに形成され他方の部品Bの側に突出したダンパー爪30を備え、さらに他方の部品Bに形成されダンパー爪30を裏面(図1において他方の部品B側に向いた面)から押さえるダンパー爪押え部50(リブ50a、50b)を備え、任意の方向(例えば図2において紙面に対して上側と下側の方向)からの外部衝撃があった場合は、その外部衝撃に応じてダンパー爪押え部50に押えられたダンパー爪30とダンパー爪押え部50(リブ50a、リブ50b)が弾性変形することで、異音の発生を防止している。弾性変形とは、外力を受けて変形した物体が、外力をとり除くと元の形に戻るような変形のことをいう。
以下に具体例を説明する。
本実施の形態では、初めに車両のドア用内装のダンパー爪30の片持ち梁構造を一例として説明する。他方の部品Bに設けられた立設したリブ構造と、櫓形状にした櫓構造と、他方の部材Bに貫通孔を設けた貫通孔構造等がある。
また、一方の部品Aに形成されたダンパー爪30は両持ち梁構造の場合もある。
(片持ち梁構造とリブ構造)
(片持ち梁構造とリブ構造)
図1は本実施の形態の斜視図である。図1に示すダンパー構造10は、一方の部品A(板状の部品)にポケット20(板の厚み方向からみて矩形の貫通孔)を形成している。このポケット20は貫通孔なので空洞を形成し、部品Aの下側の部品B(板状部品)が見える状態である。そして、一方の部品Aと、他方の部品Bとは間隙を有している。
また、ポケット20内にはダンパー爪30が設けられている。このダンパー爪30は、一方の部品Aに形成しているポケット20の一端部から他端部方向へ延伸しており、ポケット20の中間付近で他方の部品B側に突出した湾曲形状を形成する突出部30cを形成し、さらに延伸して最後は自由端になっている。すなわち、ダンパー爪30は片持ち梁構造となっている。
前述のダンパー爪30の突出部30cは、他方の部品Bに立設された一対のリブ50a、50b(ダンパー爪押え部50)によって押さえられている。また、一対のリブ50a、50b(ダンパー爪押え部50)は、それぞれ補助部材60a、60bによって支えられている。すなわち、このダンパー爪30の裏側を一対のリブ50a、50bによって鋏みながら当接している構造である。
換言すれば、ダンパー爪30は一方の部品Aに形成された先端が湾曲形状の突出部30cを持った片持ち梁構造であり、ダンパー爪押え部50は他方の部品Bに立設した一対のリブ50a、50bであり、突出部30cの先端が一対のリブ50a、50bの間に当接されている。
次に、図1のA-A断面を図2に示して説明する。ダンパー構造10のダンパー爪30は断面が紙面を垂直に見て下方に凸状となる湾曲形状(略U字状ともいう)であり、紙面を垂直に見て左側の端部30b及び右側の端部30aはフラット(平板状)に形成されている。また、右側の端部30aからU字状に曲がる裏面の箇所には爪リブ1が形成されており、U字の中央表側には爪リブ2が形成されている。これらは、補強用のものであり強い外部衝撃に対しても対応できると共に耐久性に優れている。
一方、他方の部品Bには、所定の間隔(所定幅W)を有して一対のリブ50a、50bが立設されており、この一対のリブ50a、50bの上部がダンパー爪30の裏面に当接されている。なお、図2に示す爪角度ANG、爪厚みT1、爪高さH、リブ厚みT2、リブ幅W等(総称して調整要素という)は、任意に調整可能であり、この調整により任意の弾性(応力―ひずみ)の関係を得ることができる。
次に、このダンパー構造10について、図3及び図4を用いて作用を説明する。図3に示すように、外部衝撃が一方の部品A又は他方の部品B又は両方の部品A、Bに加わる前は、一対のリブ50a、リブ50bの上面は、ダンパー爪30の湾曲形状(U字領域)の裏側の爪掛かり位置P1、P2に接触している。
この状態で、図4に示すように、一方の部品A又は他方の部品B又は両方の部品A、Bに衝撃が加わった場合は(本例では矢印AR1方向に外部衝撃が加わった場合を想定する)、一方の部品Aが他方の部品B側に移動又は他方の部品Bが一方の部品A側に移動するので、一対のリブ50a、リブ50bは、ダンパー爪30の裏面を、押しながら左側の端部30b(フラット)及び右側の端部30a(フラット)の裏側の爪掛り位置P3、P4に移動することになる。このときの、一対のリブ50a、50bはそれぞれ矢印AR4、AR5方向に開くようになる。
すなわち、一対のリブ50a、リブ50bの2本が矢印AR1方向からの外部衝撃の力をこのダンパー爪30の裏面を移動することによって、その力が逃がしながらダンパー爪30の爪掛かり位置P3、P4に移動することになるので衝撃音は非常に抑制されることになる。さらに、ダンパー爪30のストレート部30f、30gがそれぞれ矢印AR2、AR3方向に傾斜するので弾性力により外部衝撃が緩和される。その結果、異音等が発生しない。
また、ダンパー爪30の右側の裏側には爪リブ1(衝撃受け部ともいう)が形成されているとともにダンパー爪30の湾曲形状部分の表側には爪リブ2が形成されているので、さらに強い外部衝撃が下から加わったとしても、その力は抑制できる。そして、外部衝撃による力が無くなった場合は、ダンパー爪30は断面が下方に凸状となる略湾曲形状(U字状ともいう)に形成されているので変形した分に対し元に戻る弾性力がある。さらに、一対のリブ50a、リブ50bが元に戻るように作用する。このため、ダンパー爪30の復元力と、一対のリブ50a、リブ50bを下方に移動させる力とが発生して、一対のリブ50a、リブ50bの表面は再び元の位置P1、P2となる。
(片持ち梁と櫓構造)
図5を参照する。片持ち梁のリブ構造の断面を図5(a)に示し、図5(b)に櫓構造の断面を示し、図5(c)に孔構造の断面を示す。図5(a)のリブ構造は既に説明した通りである。以下では図5(a)のリブ構造と同様な部分の説明は省略し異なる部分を説明する。
図5を参照する。片持ち梁のリブ構造の断面を図5(a)に示し、図5(b)に櫓構造の断面を示し、図5(c)に孔構造の断面を示す。図5(a)のリブ構造は既に説明した通りである。以下では図5(a)のリブ構造と同様な部分の説明は省略し異なる部分を説明する。
図5(b)に示すように、櫓構造の断面は他方の部品Bの上に一対の略L字状リブ80a、80bを形成した構造にしている。つまり、一対の略L字状リブ80a、80bの端部で、紙面を垂直に見て下方に凸状となるダンパー爪30の突出部30cの湾曲形状(略U字状)の裏面を当接させている。
このため、外部衝撃が他方の部品Bに加わる前は、一対の略L字状リブ80a、80bの端部は櫓リブ初期位置に位置しているが、この状態で、他方の部品Bに衝撃が加わった場合は、他方の部品Bが上方向に持ち上がるので、一対の略L字状リブ80a、80bの端部は、ダンパー爪30の裏面を、押しながら、図4と同様に爪掛り位置に移動することになる。一方、ダンパー爪30のストレート部30f、30gが内側に傾斜する。さらに、一対の略L字状リブ80a、80bも広がる方向に傾斜する。
そして、外部衝撃による外部からの力が無くなった場合は、ダンパー爪30と一対の略L字状リブ80a、80bとの復元力によって、他方の部品Bを下方に移動させる力が発生して、一対の略L字状リブ80a、80bの端は再び図3のように元の位置となる。
(片持ち梁と孔構造)
他方の部品Bに貫通孔40が設けられている場合は、図5(c)に示すように、ダンパー爪30の突出部30cの湾曲形状(U字領域)の一部をその貫通孔40に挿入した構造にする。これによって、ダンパー爪30の突出部30cの裏面が貫通孔40の周囲縁に当接する。
他方の部品Bに貫通孔40が設けられている場合は、図5(c)に示すように、ダンパー爪30の突出部30cの湾曲形状(U字領域)の一部をその貫通孔40に挿入した構造にする。これによって、ダンパー爪30の突出部30cの裏面が貫通孔40の周囲縁に当接する。
このため、外部衝撃が他方の部品Bに加わる前は、他方の部品Bの貫通孔40の縁と、ダンパー爪30の突出部30cの裏面との関係は、図3と同様に孔構造初期位置に位置しているが、この状態で、他方の部品Bに外部衝撃が加わった場合は、他方の部品Bが上方向に持ち上がるので、部品Bの貫通孔40の縁は、ダンパー爪30の裏面を、押しながら、図4と同様に爪掛り位置に移動することになる。
そして、外部衝撃による力が無くなった場合は、ダンパー爪30の復元力によって、他方の部品Bを下方に移動する力が発生して、再び孔構造初期位置となる。
(両持ち梁とリブ構造)
図6に両持ち梁のリブ構造、櫓構造、孔構造を示す。両持ち梁のリブ構造を図6(a)に示し、図6(b)に両持ち梁の櫓構造を示し、図6(c)に両持ち梁の貫通孔構造を示す。
図6に両持ち梁のリブ構造、櫓構造、孔構造を示す。両持ち梁のリブ構造を図6(a)に示し、図6(b)に両持ち梁の櫓構造を示し、図6(c)に両持ち梁の貫通孔構造を示す。
図6(a)において、上側の一方の部品Aに凸状となる湾曲形状(略U字状)の突出部30cを有するダンパー爪(以下、両持ダンパー爪90という)を形成している。そして、両持ダンパー爪90の突出部30cは両持ち梁構造で支持されている。これにより、より強い外部衝撃に対応することが可能となる。
つまり、図3と同様に、外部衝撃が他方の部品Bに加わる前は、一対のリブ50a、リブ50bの上面は、両持ダンパー爪90の湾曲形状(U字領域)の裏側の初期位置(図示せず)に接触している。
この状態で、他方の部品Bに外部衝撃が加わった場合は、他方の部品Bが上方向に持ち上がるので、一対のリブ50a、リブ50bは、両持ダンパー爪90の裏面を爪掛り位置(図示せず)に移動することになる。すなわち、上記と同様に衝撃音は非常に抑制されることになる。
そして、外部衝撃による力が無くなった場合は、両持ダンパー爪90は断面が下方に凸状となる湾曲形状(略U字状)にされているので弾性力がある。さらに、一対のリブ50a、リブ50bが元に戻る復元力も作用する。このため、復元力によって、下方に他方の部品Bを動かす力が発生して、一対のリブ50a、リブ50bの上面は再び元の初期位置に移動することとなる。
(両持ち梁と櫓構造)
図6(b)に示すように、櫓構造は他方の部品Bの上に一対の略L字状リブ80a、80bを設けた構造にしている。つまり、一対の略L字状リブ80a、80bの端で、下方に凸状となる湾曲形状(略U字状)の両持ダンパー爪90の裏面を当接させている。
図6(b)に示すように、櫓構造は他方の部品Bの上に一対の略L字状リブ80a、80bを設けた構造にしている。つまり、一対の略L字状リブ80a、80bの端で、下方に凸状となる湾曲形状(略U字状)の両持ダンパー爪90の裏面を当接させている。
このため、外部衝撃が他方の部品Bに加わる前は、一対の略L字状リブ80a、80bの端は両持ダンパー櫓リブ初期位置に位置しているが、この状態で、他方の部品Bに外部衝撃が加わった場合は、他方の部品Bが上方向に持ち上がるので、一対の略L字状リブ80a、80bの端は、両持ダンパー爪90の裏面を、押しながら、図4と同様に爪掛り位置に移動することになる。
そして、外部衝撃による力が無くなった場合は、両持ダンパー爪90と一対の略L字状リブ80a、80bの復元力によって、下方に力が発生して、一対の略L字状リブ80a、80bの端は再び両持ダンパー櫓リブ初期位置に移動することとなる。
(両持ち梁と孔構造)
一方、他方の部品Bに貫通孔40が設けられている場合は、図6(c)に示すように、両持ダンパー爪90の湾曲形状(U字領域)の一部をその貫通孔40に挿入した構造にする。これによって、両持ダンパー爪90の裏面が貫通孔40の周囲縁に当接する。
一方、他方の部品Bに貫通孔40が設けられている場合は、図6(c)に示すように、両持ダンパー爪90の湾曲形状(U字領域)の一部をその貫通孔40に挿入した構造にする。これによって、両持ダンパー爪90の裏面が貫通孔40の周囲縁に当接する。
このため、外部衝撃が他方の部品Bに加わる前は、他方の部品Bの貫通孔40の縁と、両持ダンパー爪90の裏面との関係は、図3と同様に両持ダンパー孔構造初期位置にしているが、この状態で、他方の部品Bに外部衝撃が加わった場合は、他方の部品Bが上方向に持ち上がるので、他方の部品Bの貫通孔40の縁は、両持ダンパー爪90の裏面を、押しながら、図4と同様に爪掛り位置に移動することになる。
そして、外部衝撃による力が無くなった場合は、両持ダンパー爪90の復元力によって、下方に力が発生して、再び両持ダンパー孔構造初期位置に移動することとなる。
従って、本実施の形態の構造にすれば、成型の変形や設備のバラつきによる隙に関係なく、外部入力による衝撃を緩和できるため、部品間に隙間が発生した場合でも接触音が発生しない。
なお、本実施の形態のダンパー構造の各部の材質は、タルクを混入したPP樹脂(ポリプロピレン樹脂)をモールドプレス成形することにより所望の曲面形状に成形してなる樹脂芯材と、この樹脂芯材のプレス成形時、該樹脂芯材と一体化されるTPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等の表皮材とから構成してもよい。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
A 一方の部品
B 他方の部品
1 爪リブ
2 爪リブ
10 ダンパー構造
20 ポケット
30 ダンパー爪
30c 突出部
40 貫通孔
50 ダンパー爪押え部
60 補助部材
B 他方の部品
1 爪リブ
2 爪リブ
10 ダンパー構造
20 ポケット
30 ダンパー爪
30c 突出部
40 貫通孔
50 ダンパー爪押え部
60 補助部材
Claims (6)
- 一方の部品と当該一方の部品に近接した位置に在る他方の部品に係る外部衝撃を緩和するダンパー構造において、
前記一方の部品に形成され前記他方の部品側に突出したダンパー爪と、
前記他方の部品に形成され前記ダンパー爪を押さえるダンパー爪押え部とを備え、
前記外部衝撃に応じて前記ダンパー爪と前記ダンパー爪押え部からなる構造が弾性変形することを特徴とするダンパー構造。 - 前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に立設した一対のリブであり、前記先端が前記一対のリブの間に当接することを特徴とする請求項1に記載のダンパー構造。
- 前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に立設した一対の櫓構造であり、前記先端が前記一対の櫓構造の間に当接することを特徴とする請求項1に記載のダンパー構造。
- 前記ダンパー爪は前記一方の部品に形成された先端が湾曲形状の梁構造であり、前記ダンパー爪押え部は前記他方の部品に形成された貫通孔であり、前記先端が前記貫通孔に当接することを特徴とする請求項1に記載のダンパー構造。
- 前記梁構造は片持ち梁構造又は両持ち梁構造であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のダンパー構造。
- 前記一方の部品および前記他方の部品は車両の内装に係ることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のダンパー構造。
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