以降、諸図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本開示に係る発明(本発明ともいう)の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム500は、ある企業が利用権限を有する利用対象を他の企業に利用させること(貸し出すこと)が可能な、企業間のシェアリングに関するシステムであってよい。「利用権限を有する利用対象」とは、ある企業が自社で保有、又は、他社から賃借して利用する資産を指してよい。ここで、利用対象は、情報処理システム500のユーザが利用可能な施設、設備、サービス等であってよい。利用対象は、例えば、企業のオフィスがあるビル内に備えられた会議室、応接室、執務室といったスペースであってよい。なお、利用対象は、ユーザが利用可能な施設等であれば、これらに限られるものではない。利用対象を備えるビルは、自社ビルであるのか、テナントとして入居しているビルであるのかは問わない。すなわち、一実施形態に係る情報処理システム500は、ある企業が自社で保有する資産を、他の企業とシェアリングすることを可能にするシステムであってもよい。また、一実施形態に係る情報処理システム500は、ある企業が他社から貸借している資産を、さらに他の企業とシェアリングすることを可能にするシステムであってもよい。つまり、本発明の一実施形態によれば、情報処理システム500のユーザ同士で、遊休資産をシェアリング可能なサービスを提供し得る。
本実施形態では、利用対象として、会議室を一例に説明する。すなわち、本実施形態では、図1に例示するように、企業Aと企業Bとの間のシェアリングサービスであって、企業Aが利用権限を有する会議室20Aを、企業Bに利用させる(貸し出す)場合について説明する。なお、これ以降、企業Aと企業Bは、互いに、ビル10のオーナーと契約してビル10を賃借するテナントであるとして説明する。しかしながら、他の実施形態において、企業Bは、ビル10を契約していなくてもよい。また、これ以降、企業Aに関するものの符号に「A」、企業Bに関するものの符号に「B」を付して説明する。例えば、ユーザA、ユーザBは、それぞれ、企業A、企業Bに係るユーザを指す。また、本開示において、情報処理システム500のユーザには、法人及び自然人が含まれてよい。すなわち、以降の説明では、情報処理システム500を導入する企業、あるいはその企業の職務に従事する正社員や嘱託社員等の従業員をユーザと称する場合がある。
なお、本発明の一実施形態によれば、シェアリングサービスは、一企業のユーザによる他の企業の設備の利用予約だけでなく、一企業のユーザが、当該企業内の設備を利用予約する場合にも用いることができてよい。すなわち、本発明の一実施形態によれば、例えば、ユーザBによる企業Aの会議室の予約だけでなく、ユーザAによる、企業Aが所有する会議室の予約ができてよい。
情報処理システム500は、サーバ100と、ユーザの通信端末200(200A,200B)と、記憶装置300とを含んでよい。サーバ100は、シェアリングサービスを提供する管理者側の情報処理装置であってよい。サーバ100は、情報処理システム500により実現されるシェアリングサービスに係る種々の処理を実行することができる。サーバ100は、通信端末200及び記憶装置300と、ネットワーク400を介して接続されてよい。ネットワーク400は、無線ネットワークや有線ネットワークを含んでよい。具体的には、ネットワーク400は、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、CDMA(code division multiple access)、LTE(long term evolution)、LTE-Advanced、第4世代通信(4G)、第5世代通信(5G)、及び第6世代通信(6G)以降の移動体通信システム等であってよい。なお、ネットワーク400は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber LINE)回線、衛星通信網等であってもよい。また、ネットワーク400は、これらの組み合わせであってもよい。
なお、図1において、サーバ100は1つのみ示してあるが、これに限られるものではない。すなわち、情報処理システム500は、複数のサーバを備えてもよい。具体的には、サーバ100は、例えば、ネットワークを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムでもよく、いわゆるクラウドサーバでもよい。すなわち、サーバ100は、物理的なサーバに限らず、仮想的なサーバも含まれてよい。
ユーザの通信端末200は、情報処理システム500が提供するシェアリングサービスを利用するユーザに関連付けられた通信端末であってよい。なお、ユーザを通信端末に「関連付ける」とは、通信端末とユーザとの対応付けであって、例えば、ある通信端末から送信された情報がどのユーザによって入力されたものかを識別可能な状態にすることを意味してよい。例えば、一実施形態において、通信端末200が複数のユーザが利用可能な共用の端末である場合に、ユーザを関連付けることにより、サービスへのログイン等によって当該端末を利用するユーザの識別が可能であってよい。ここで、通信端末200は、例えば、シェアリングサービスを利用するためのアプリケーションがインストールされていてよい。あるいは、通信端末200へのアプリケーションのインストールは必須ではなく、通信端末200から、webブラウザ等を介して、サーバ100において提供されるシェアリングサービスを利用するためのwebページにアクセスしてもよい。
図1において、通信端末は、そのユーザが企業Aに属するものを通信端末200A、企業Bに属するものを通信端末200Bと示してあるが、特に区別する必要のない場合、単に通信端末200と記す場合がある。なお、図1では、通信端末200としてスマートフォンを示してあるが、通信端末200としては、これ以降に説明する各実施形態において記載する機能を実現できる端末であればどのような端末であってもよい。例えば、通信端末200は、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、タブレット、デスクトップパソコン、ノートパソコン)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)であってよい。また、図1において、通信端末200は2台示してあるが、これ以上存在してもよく、一のユーザに複数の通信端末(例えば、スマートフォンと、ノートパソコンなど)が関連付けられてもよい。
記憶装置300は、情報処理システム500で利用する各種情報(データ)を記憶(格納)してよい。なお、図1において、記憶装置300はサーバ100とは別に1つのみ示してあるが、サーバ100に一体化されていてもよい。すなわち、記憶装置300は、サーバ100の揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよい。また、記憶装置30は、複数の記憶装置から構成されていてもよい。なお、記憶装置300は、ネットワーク400とは異なる専用の内部ネットワークにて、サーバ100と接続されてよい。
ここで、記憶装置300に記憶される情報の一例を図3に示す。図3(a)は、情報処理システム500を利用するユーザに関するユーザ情報テーブルの一例であり、図3(b)は、利用対象に関する利用対象テーブルの一例である。なお、テーブルとは、各種情報の集合のことであってよい。
記憶装置300は、各企業を識別するための識別子を記憶してよい。識別子は、文字及び数字等の符号により構成されてよい。識別子の構成要素は、複数の企業からある企業を特定することが可能であれば、特に限定されない。また、記憶装置300は、情報処理システム500を利用可能な企業の名称を記憶してよい。企業の名称は、企業の正式名称又は略称を示す文字や数字等により構成されてよい。企業の名称の構成要素は、情報処理システム500を利用する各企業を特定することが可能であれば、特に限定されない。また、記憶装置300は、各企業がそれぞれ利用権限を有する利用対象の情報を記憶してよい。利用対象の情報は、文字及び数字等の符号により構成されてよい。利用対象の情報の構成要素は、複数の利用対象からある利用対象を特定することが可能であれば、特に限定されない。
記憶装置300は、例えば、ユーザ情報テーブルTB10として、識別子、企業の名称、各企業がそれぞれ所有する利用対象の情報等を互いに関連付けて記憶してよい。図3では、ユーザ情報テーブルTB10に企業ID(Identifier)(識別子の一例)、企業名、利用対象ID(利用対象の情報の一例)が少なくとも含まれている例を示している。なお、ユーザ情報テーブルTB10における「利用対象」とは、企業Aが利用権限を有し、他の企業へ貸し出す対象である「貸出対象」を示してよい。例えば、企業Aの場合、企業IDである「com_10A」に、利用対象IDが3つ(「obj_20A」、「obj_21A」、「obj_22A」)関連付けられている。すなわち、例えば、企業Aは、「obj_20A」、「obj_21A」、「obj_22A」の利用権限を有しており、「obj_20A」、「obj_21A」、「obj_22A」を企業Bや企業C等の他の企業に貸し出すことができる。なお、記憶装置300は、シェアリングサービスを利用するが、他の企業に利用させる利用対象がない企業の利用対象IDを記憶しなくてもよい。なお、ユーザ情報テーブルTB10記憶される情報は図示したものに限定されず、各企業のその他の情報が関連付けられてもよい。
また、記憶装置300は、企業に属する従業員の情報をユーザ情報として記憶してもよい。ユーザ情報は、例えば、従業員を特定するユーザID、従業員が属する企業の企業ID、所属部署、役職、メールアドレス等であってよい。また、記憶装置300は、ユーザID、企業ID、所属部署、役職、メールアドレス等を関連付けて記憶してもよい。
記憶装置300は、利用対象テーブルTB11,TB12として、各企業の利用対象に関する情報を、利用対象IDに関連付けて記憶してよい。例えば、利用対象テーブルTB11は、企業ID「com_10A」に関連付けられた利用対象ID(「obj_20A」、「obj_21A」、「obj_22A」)に関する情報を含んでよい。また、利用対象テーブルTB12は、企業ID「com_10B」に関連付けられた利用対象ID(「obj_20B」、「obj_21B」)に関する情報を含んでよい。図3(b)に例示するように、記憶装置300は、利用対象テーブルTB11として、利用対象IDに対し、種類、収容人数、利用料を関連付けて記憶してよい。「種類」は、例えば、会議室、応接室、フリースペース、サテライトデスク等の利用対象の種類であってよい。また、「利用料」は、利用対象を利用するのに必要な料金等であってよい。なお、図3に示されるテーブルは記憶装置300に記憶される情報の一例であって、記憶装置300に記憶される情報は、これ以上でも、これ以下であってもよい。例えば、利用対象テーブルTB11として、備品情報がさらに関連付けられて記憶されてもよい。備品情報は、例えば、利用対象においてユーザが使用可能な備品の情報であって、プロジェクター、ホワイトボード、マイク、スピーカ、補助いす等の備品の有無を示す情報であってよい。また、図3(b)では企業A,Bの利用対象テーブルのみが示してあるが、情報処理システム500によるシェアリングサービスを利用する複数の企業それぞれについて、テーブルが存在してよい。すなわち、記憶装置300は、複数の企業ごとに利用対象テーブルを記憶してよい。また、図3(b)の例では、「利用料」として、1時間当たりの利用料金が示されているが、これに限定されない。例えば、利用料とは、1週間、1月又は1年といった任意の期間ごとの料金であってよい。また、利用料は、ユーザ間の利用対象の賃借が管理できる価値交換媒体であればよく、金銭に限らずポイント等の任意の媒体であってよい。
<サーバ>
図2を用いて、本発明の一実施形態に係るサーバ(情報処理装置)100のハードウェア構成、機能構成について説明する。
(1)サーバのハードウェア構成
サーバ100は、制御部110、通信部120、入出力部130、記憶部170を備える。なお、サーバ100は、図示しないディスプレイをさらに備えてもよい。
制御部110は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部110は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部110は、その他、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含んでよい。制御部110は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
記憶部170は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部170は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部170は、制御部110に対する作業領域を提供するメモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)を含んでよい。
通信部120は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部120は、ネットワーク400を介して、通信端末200との間で各種データの送受信を行ってよい。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部120は、各種データを制御部110からの指示に従って、通信端末200に送信してよい。また、通信部120は、通信端末200から送信された各種データを受信し、制御部110に伝達してよい。なお、通信部120が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入出力部130は、サーバ100に対する各種操作を入力する入力装置、及び、サーバ100で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部130は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部110に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部110で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
(2)サーバの機能構成
サーバ100は、制御部110によって実現される機能として、通信制御部111、入出力制御部112、予約処理部113、判定部114、及び通知部115を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部は必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
通信制御部111は、通信部120を介した通信端末200との間の通信を制御してよい。
入出力制御部112は、入出力部130を介した外部装置との各種情報の伝達を制御してよい。例えば、入出力制御部112は、タッチパネル、キーボード、マイク等の図示しない入力装置から、サーバ100の管理者からの入力指示に応じて各機能部へ情報を伝達したり、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の図示しない出力装置に対し、各機能部からの情報を伝達したりしてよい。
予約処理部113は、利用予約に関する各種処理を実行してよい。利用予約に関する各種処理とは、例えば、通信端末200から送信された要求に応じた、利用可能な利用対象の検索、利用予約の設定登録等を指してよい。例えば、予約処理部113は、通信端末200から送信された、利用対象の利用予約を要求する利用要求に応じて、利用予約を登録してよい。すなわち、例えば、予約処理部113は、利用予約の登録に応じて、記憶装置300に記憶される、利用予約の状況に関する予約情報の更新を行ってよい。
図4は、記憶装置300に記憶される予約情報テーブルの一例を示す。記憶装置300は、予約情報テーブルTB30として、個々の予約を識別する予約IDに、予約年月日、利用予約をした企業の企業ID、利用対象ID、予約時間帯、定期的な予約の設定を示す情報である繰り返しの有無等を関連付けて記憶してよい。なお、繰り返しについては後述する。
また、予約処理部113は、利用対象が利用可能であることを示す空き情報の更新を行ってよい。空き情報は、記憶装置300に記憶されている予約情報や、利用対象の利用権限を有するユーザによる、貸出を許可するか否かの設定に基づいて更新されてよい。例えば、予約処理部113は、ユーザAが利用権限を有する利用対象について、翌日の利用予約が前日までにない場合に、利用権限を有しないユーザBが翌日に当該利用対象を利用可能であるように空き情報を更新してよい。また、例えば、予約処理部113は、ユーザAが利用権限を有する利用対象について、ユーザAが利用しない日時を設定した場合に、利用権限を有しないユーザBが当該日時にユーザAの利用対象を利用可能であるように空き情報を更新してよい。
なお、予約処理部113は、利用対象の利用権限に関する権限情報に基づく判定部114による判定の結果、ユーザによる利用対象の繰り返し予約が可能である場合、通信端末200に対して、繰り返し予約の設定に関する情報を含む画面を表示させる表示情報を生成してよい。なお、権限情報に基づく判定については後述する。
ここで、本発明の一実施形態による繰り返し予約の制御について説明する。上述したように、空予約によるチャンスロスの発生は、シェアリングサービスによって設備を貸し出す企業にとって不利益となる。従来、会議室等の施設の予約を行うサービスにおいて、定期的に行われる会議等で利用するために、いわゆる繰り返し予約が可能な場合がある。
繰り返し予約は、定期的な会議等で会議室を予約する際に便利である。しかしながら、定期的な会議の目的としていたプロジェクトが終了した、定期的な会議の日付が変更されたといった場合に、繰り返し予約が解除されず、利用されない会議室が予約されたままの空予約となる事態が生じ得る。本発明の一実施形態によれば、このような、繰り返し予約により生じ得る空予約を防止することができる。
図5は、記憶装置300に記憶される権限情報テーブルの一例を示す。権限情報とは、利用対象の利用権限に関する情報であって、あるユーザによる利用対象の利用に関する条件を示す情報であってよい。例えば、権限情報は、利用対象の予約に関する条件を示す情報であってよい。具体的には、例えば、権限情報は、利用対象の繰り返し予約が可能か否かを示す情報であってよい。すなわち、記憶装置300は、権限情報テーブルTB20として、利用対象IDに、その利用対象IDを利用可能な企業のID、繰り返し予約の可/不可についての情報、利用にあたっての条件等を関連付けて記憶してよい。なお、繰り返し予約とは、同じ条件による予約を将来定期的に繰り返すことを指してよい。すなわち、例えば、ある会議室について火曜日の10時から11時まで繰り返し予約をした場合、それ以降毎週火曜日の10時から11時まで、当該会議室が予約されることを意味してよい。ここで、繰り返しとは、所定の条件で定期的に繰り返す場合を指してよく、所定の条件の内容は問わない。例えば、所定の条件とは、毎週、毎月、3か月ごと、5日ごと、毎月15日等の周期に関する条件であってよい。また、所定の条件には、例えば、10時から11時までといった時間帯に関する条件が含まれてよい。また、権限情報は、シェアリングサービスを利用するユーザとの取決めに基づいて生成されてよい。すなわち、繰り返し予約に関する所定の条件は、任意に設定可能であってよい。繰り返し予約の詳細については後述する。
記憶部150は、ストレージ103等に、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶してよい。なお、上述では記憶装置300に記憶されると説明した各種テーブルが、記憶部150に記憶されてもよい。
<通信端末>
次に、図2を用いて、本発明の一実施形態に係る通信端末200のハードウェア構成、機能構成について説明する。
(1)通信端末のハードウェア構成
通信端末200は、制御部210、通信部220、表示部230、入出力部240、記憶部270を備える。
制御部210は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部210は、記憶部270に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部210は、その他、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ)、ASIC、FPGA等を含んでよい。制御部210は、集積回路等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
記憶部270は、通信端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部270は、例えば、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部270は、制御部210に対する作業領域を提供するメモリ(RAM、ROM等)を含んでよい。
通信部220は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部220は、ネットワーク400を介して各種データの送受信を行ってよい。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部220は、ネットワーク400を介して、サーバ100との通信を実行してよい。また、通信部220は、サーバ100や認証装置から送信された各種データを受信し、制御部210に伝達してよい。また、通信部220が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入出力部240は、通信端末200に対する各種操作を入力する入力装置、及び、通信端末200で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部240は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部210に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部210で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
表示部230は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、データを表示するモニタであって、例えば、液晶ディスプレイ、OELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)等であってよい。
(2)通信端末の機能構成
通信端末200は、制御部210によって実現される機能として、通信制御部211、表示制御部212、入出力制御部213、及び利用要求生成部214を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部が必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAIにより実現されてもよい。
通信制御部211は、通信部220による、ネットワーク400を介した通信端末200と外部装置(サーバ100)との間の通信を制御し、各種情報の送受信を実行させてよい。すなわち、通信制御部221は、利用対象の利用要求を、通信部220を介してサーバ100へ送信してよい。表示制御部212は、表示部230へのデータの表示を制御してよい。入出力制御部213は、キーボード、タッチパネル、又はマイクといった入出力部240を介したユーザからの入力操作を受け付けてよい。また、入出力制御部213は、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の出力装置を制御して、各機能部からの情報を出力させてよい。
利用要求生成部214は、ユーザから受け付けた入力に応じて、利用対象の予約を要求する情報である利用要求を生成してよい。
記憶部250は、通信端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶してよい。例えば、通信端末200は、シェアリングサービスを利用するためのアプリケーションプログラムを記憶してよい。
<利用予約に係るサーバ及び通信端末の動作>
利用予約の設定における、サーバ100及び通信端末200の動作について、図6~10を用いて説明する。
図6は、サーバ100と通信端末200との間の動作シーケンスの一例である。通信端末200は、自端末に表示された予約入力画面において、ユーザから、予約したい利用対象の検索条件を取得してよい(ステップP11)。図8は、表示制御部212によって通信端末200の表示画面に表示された、予約入力画面の一例を示す。図8(a)は、ユーザから、利用予定日、時間帯等の検索条件の入力を受け付ける画面41の一例を示す。ユーザは、画面41に検索条件を入力し、利用可能な利用対象を検索することができる。通信端末200は、画面41で受け付けた検索条件をサーバ100へ送信してよい(ステップP12)。なお、検索条件は利用対象を特定するための情報であればよく、上記の例に限定されない。
サーバ100は、検索条件に合致する利用対象を検索してよい(ステップP13)。予約処理部113は、例えば、記憶装置300に記憶された空き情報データベースを参照して、検索条件に合致する空き情報を検索してよい。すなわち、予約処理部113は、検索条件に含まれる利用予定日、時間帯で利用可能な利用対象を検索してよい。サーバ100は、検索結果を通信端末200へ送信してよい(ステップP14)。
図8(b)は、サーバ100から受信した検索結果に基づいて、利用可能な利用対象の情報が表示された画面42の一例を示す。通信端末200は、検索結果に基づいて、利用可能な利用対象に関する情報を画面42に表示させてよい。例えば、通信端末200は、ユーザが利用可能な利用対象を網掛けで表示してよい。
通信端末200は、画面42における、利用を希望する利用対象を選択する選択操作を受け付けてよい(ステップP15)。通信端末200は、ユーザの選択結果をサーバ100へ送信してよい(ステップP16)。例えば、画面42において、ユーザが「企業Aの会議室A」を選択し、「企業Aの会議室A」が選択された旨を示す情報が、選択結果としてサーバ100へ送信されてよい。
<サーバの繰り返し予約判定処理>
ステップP17で、サーバ100は、ユーザによる繰り返し予約の可否について判定してよい。サーバ100の繰り返し予約判定処理について、図7のフローチャートを一例に説明する。図6のステップP16において、通信端末200から受信した選択結果について、サーバ100の判定部114は、記憶装置300に記憶された、利用対象の利用権限に関する権限情報(権限情報テーブルTB20)を参照してよい(ステップS11)。
ここで、権限情報について説明する。上述のように、シェアリングサービスにおいて、ある企業が当該企業内の設備の利用予約が可能である。そのため、権限情報テーブルには、ある企業が保有又は賃借する利用対象に関する権限情報が記憶されてよい。なお、サーバ100は、企業間の契約に関する情報を、例えば通信端末200や、図示しないサーバの管理者から取得し、権限情報を更新してよい。
図5の例では、利用対象ID「obj_20A」には、企業ID「com_10A」、「com_10B」、「com_10C」が関連付けられ、これらの企業が、利用対象ID「obj_20A」の利用対象を利用可能であってよい。このうち、企業ID「com_10A」の企業Aは、利用対象ID「obj_20A」の利用権限を有するため、繰り返し予約が「可」と設定されている。これに対し、企業ID「com_10B」の企業Bは、企業Aからのシェアリングにより利用対象ID「obj_20A」の利用が可能であるものの、利用権限を有しないため、繰り返し予約は「不可」と設定されている。企業ID「com_10C」の企業Cについては後述する。また、利用対象ID「obj_21A」には、企業ID「com_10A」、「com_10C」が関連付けられ、これらの企業が利用対象ID「obj_21A」の利用対象を利用可能であってよい。このうち、企業ID「com_10A」の企業Aは、利用対象ID「obj_21A」の利用権限を有するため、繰り返し予約が「可」と設定されている。なお、企業ID「com_10C」の企業Cについては後述する。
判定部114は、権限情報テーブルTB20に基づいて、ユーザが予約を希望する予約対象について、そのユーザによる繰り返し予約が可能か否かを判定してよい(ステップS12)。例えば、企業ID「com_10A」のユーザから予約を受け付けた利用対象が「obj_20A」であった場合、判定部114は、繰り返し予約が可能であると判定してよい。判定部114による判定の結果、繰り返し予約が可能であると判定された場合(ステップS12でYES)、予約処理部113は、繰り返し予約の設定に関する情報を含む画面を表示させる表示情報を生成してよい(ステップS13)。
図6のシーケンス図に戻り、サーバ100は、ステップS13で生成された表示情報を通信端末200へ送信してよい(ステップP18)。図8(c)は、表示情報に基づく通信端末200の画面43の一例である。図7のステップS12において、繰り返し予約が可能であると判定された場合、画面43のように、繰り返し予約の設定に関する情報が表示されてもよい。すなわち、ユーザは、画面43において、繰り返し予約の有無を選択することができてよい。通信端末200は、画面43における、利用予約の入力操作を受け付けてよい(ステップP19)。通信端末200は、ユーザの入力操作に基づいて、利用要求をサーバ100へ送信してよい(ステップP20)。利用要求とは、ユーザが利用を希望する利用対象について予約を要求する情報であってよい。すなわち、この場合、通信端末200は、繰り返し予約に関する情報を含む利用要求をサーバ100に送信することができる。
サーバ100の予約処理部113は、通信端末200から送信された利用要求に基づいて、利用対象の予約設定を行ってよい(ステップP21)。また、予約処理部133は、予約設定に応じて、予約情報テーブルTB30を更新してよい。サーバ100は、予約が設定された旨を、通信端末200へ送信してよい。
なお、図7において、判定部114による判定の結果、繰り返し予約が可能でないと判定された場合(ステップS12でNO)、予約処理部113は、繰り返し予約の設定に関する情報を含まない画面を表示させる表示情報を生成してよい(ステップS14)。
上述のように、本発明の一実施形態によれば、利用対象の利用権限に関する権限情報に基づいて、ユーザによる利用対象の繰り返し予約が可能か否かを判定することができる。そして、ユーザによる利用対象の繰り返し予約が可能である場合に、繰り返し予約が可能に設定されてよい。これにより、利用権限の有無に応じた繰り返し予約の設定が可能となる。
なお、予約の入力は、図8で説明した、日時等の検索条件に合致する空き情報が提示されるものに限定されない。例えば、ユーザから利用を希望する利用対象の指定を受け付け、その利用対象についての空き情報が提示されてもよい。すなわち、例えば、ユーザは、通信端末200において、利用を希望する特定の利用対象を指定してよい。通信端末200は、当該特定の利用対象の空き情報をサーバ100から取得し、当該特定の利用対象を利用可能な日時等を表示してよい。ユーザは、表示された利用可能な日時から当該特定の利用対象の利用を希望する日時を選択して予約を行うことができる。
また、図8の例では、予約に際し予約可能な時間帯が表示される場合を示したが、通信端末200に表示される内容はこれに限定されない。図9に、通信端末200における予約入力画面の他の例を示す。図9(a)は、ユーザに予約の方法を選択させる画面44の一例を示す。画面44の例では、ユーザは、カレンダーから予約する、設備から予約する、すぐ利用できる会議室を探す、の3つの検索条件から、予約可能な会議室を検索することができる。このように、ユーザは、あらかじめ設定された検索条件に基づいて、利用可能な利用対象を検索してもよい。これによれば、入力の手間が省けるため、ユーザビリティを向上させることができる。
図9(b)は、画面44においてカレンダーによる予約が選択された場合の画面45の一例である。画面45は、図6のステップP14においてサーバ100から送信された検索結果が表示された画面の一例である。図8(b)の画面42と異なり、例えば、画面45には、それぞれの利用対象について予約済みの時間帯が表示されてもよい。例えば、図9(b)では、あるビルにおける会議室X及び会議室Yについて、既に予約されている時間帯が網掛けで表示されている。通信端末200は、画面45における、利用を希望する利用対象を選択する選択操作を受け付けてよい(図6のステップP15)。通信端末200は、ユーザの選択結果をサーバ100へ送信してよい(図6のステップP16)。例えば、画面45において、ユーザが、会議室Xについて網掛けのされていない部分を選択することで、「会議室X」が選択された旨を示す情報が、選択結果としてサーバ100へ送信されてよい。その後、サーバ100において、ユーザの繰り返し予約が可能であるか否かが判定されてよい(図6のステップP17)。
なお、例えば、画面45で表示された予約済みの時間帯について、予約者の連絡先等の情報が閲覧可能であってよい。すなわち、例えば、利用対象を予約したいユーザが、他の先約者とコンタクト可能であってもよい。この場合、例えば、ユーザは、先約者との交渉によって先約を変更してもらうことにより、利用したい時間帯を確保することができる。
ここで、図8,9において一例として示した画面41~45の形状やレイアウトは特に限定されない。例えば、図8,9では通信端末200としてスマートフォン等の携帯端末の画面例を示したが、ノートパソコン等のディスプレイの場合、予約画面は図8,9の例と異なってよく、当該ディスプレイに応じた形状、レイアウトにより表示されてよい。また、図8(b)の画面42の例では、予約可能な時間帯が表示される場合を、図9(b)の画面45の例では、予約済みの時間帯が表示される場合を示した。しかしながら、例えば、予約可能な時間帯と、予約済みの時間帯とが一画面に合わせて表示されてもよい。すなわち、本発明は、予約画面について限定するものではない。
上述のように、本発明の一実施形態によれば、利用対象の利用権限に関する権限情報に基づいて、ユーザによる利用対象の繰り返し予約が可能か否かを判定することができる。そして、ユーザによる利用対象の繰り返し予約が可能である場合に、繰り返し予約が可能に設定されてよい。これにより、利用権限の有無に応じた繰り返し予約の設定が可能となる。
なお、上述のように、本発明の一実施形態によれば、ユーザが利用権限を有する場合に、利用対象の繰り返し予約が可能に設定されてよい。これにより、利用対象を所有する企業による繰り返し予約が可能となり、利便性を担保することが可能となる。
なお、図7において、判定部114による判定の結果、繰り返し予約が可能でないと判定された場合(ステップS12でNO)、予約処理部113は、繰り返し予約の設定に関する情報を含まない画面を表示させる表示情報を生成してよい(ステップS14)。すなわち、通信端末200の画面43において、「繰り返し する 毎週」といった繰り返し予約を選択可能な項目が、表示されなくてもよい。
上述のように、本発明の一実施形態によれば、利用権限を有しないユーザには、利用対象の繰り返し予約が不可能に設定されてよい。これにより、空予約が生じる可能性を低減することができ、利用権限を有するユーザのチャンスロスを減少させることができる。
なお、権限情報テーブルTB20における利用対象「obj_20A」について、企業ID「com_10C」の企業Cは、企業Aのシェアリングによる利用対象ID「obj_20A」の利用が可能であるとともに、「毎週水曜日」の繰り返し予約が「可」と設定されている。また利用対象「obj_21A」について、企業ID「com_10C」の企業Cは、「2021/4/1-2021/6/1」の期間における企業Aのシェアリングによる利用が可能であるとともに、繰り返し予約が「可」と設定されている。このように、利用権限を有しない企業が繰り返し予約を可能であってよい。これは、企業Aと企業Cとの間の取決めに応じて設定されるものであってよい。すなわち、企業Aが企業Cに対して、企業Aが利用権限を有する利用対象の繰り返し予約を許可した場合は、企業Cは利用権限を有しない企業Aの利用対象の繰り返し予約を可能であってよい。なお、図5の例には示していないが、利用権限を有する企業と他の企業との間の取決めに応じて、利用権限を有する企業の利用対象について、期間や時間等の所定の条件なしで、他の企業による繰り返し予約が可能であってもよい。これにより、遊休資産の稼働率を高めることができる。
なお、判定部114は、権限情報テーブルTB20を参照して、企業ID「com_10C」のユーザから予約を受け付けた利用対象が「obj_20A」であった場合、水曜日のみ繰り返し予約が可能であり、それ以外の曜日は繰り返し予約が不可能であると判定してよい。この場合、通信端末200の予約画面において、繰り返し予約が選択可能に表示されてもよい。しかしながら、通信端末200の予約画面において入力された繰り返し予約の条件に、水曜日以外の曜日が含まれ得る場合、サーバ100の通知部116は、通信端末200へ、繰り返し予約が不可能である旨を通知してもよい。図10(a)の画面47は、通信端末200において、繰り返し予約が不可能である旨の通知が表示された画面例である。
このように、本発明の一実施形態によれば、ユーザの利用対象に対する利用権限が所定の条件付きで設定されている場合であって、ユーザから受け付けた利用対象の繰り返し予約の対象日時に、所定の条件を満足しない日時が含まれる場合に、利用対象の繰り返し予約を不可能に設定としてよい。このように、シェアリングによって遊休資産を貸し出す際に、他企業による繰り返し予約を条件付きで設定することがある。その際に、条件を満足しない繰り返し予約の発生を防ぎ、空予約の発生を回避することができる。
また、上述のように、本発明の一実施形態によれば、利用対象の繰り返し予約が不可能に設定されている場合に、ユーザの通信端末200に、繰り返し予約が不可能である旨が通知されてよい。これにより、ユーザは、繰り返し予約が不可能であることを認識することができる。
なお、本発明の一実施形態において、予約処理部113は、利用対象について、利用権限を有しないユーザから、利用権限を有する他のユーザに対して、当該利用対象の利用に要する金額の支払いがされている場合、繰り返し予約の利用許可が設定されたとして、ユーザによる利用対象の繰り返し予約を可能に設定してもよい。すなわち、企業Bが、あらかじめ企業Aに対して使用料を支払うことにより、繰り返し予約が可能に設定されてもよい。この場合、企業Bから企業Aへ料金が前金として支払われたことを契機として、企業Aのユーザに、企業Bのユーザの繰り返し予約を可能とするか否かが問い合わされてもよい。図10(b)は、通信端末200において表示された、企業Bによる繰り返し予約を許可するか否かの選択を受け付ける画面48の一例である。なお、画面48のような問い合わせがユーザAに行われず、前金の支払いを契機として、権限情報テーブルにおいて繰り返し予約が可能と更新されてもよい。
上述のように、本発明の一実施形態によれば、前もって利用料金が支払われたことにより、利用権限を有しない利用対象の繰り返し予約が可能に設定されてもよい。このように、料金が前もって支払われることにより、空予約が発生した場合であっても利益を担保することができるため、本発明の一実施形態は利便性を向上させることができる。
また、本発明の一実施形態において、権限情報は、ユーザを含む複数のユーザが利用権限を有する共有の利用対象に関する情報を含んでよい。例えば、図5の権限情報テーブルTB20において、利用対象ID「obj_30A」の利用対象は、企業ID「com_10A」、「com_10B」…「com_10F」の企業に関連付けられているものの、どのユーザに対しても繰り返し予約が「不可」と設定されている。すなわち、利用対象ID「obj_30A」の利用対象は、共有の利用対象であることを示してよい。この場合、予約処理部113は、ユーザから繰り返し予約を受け付けた利用対象が、共有の利用対象である場合に、利用対象の繰り返し予約を不可能に設定してよい。
上述のように、本発明の一実施形態によれば、複数の企業による共有のスペースに対する繰り返し予約が不可能と設定される。これにより、シェアリングサービスにおける公平性を担保し、利便性を高めることができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、サーバ100が備えるとして説明した各構成部は、複数のサーバによって分散されて実現されてもよいし、通信端末200によって実現されてもよい。逆に、通信端末200が備えるとして説明した各構成部が、サーバ100によって実現されてもよい。
例えば、上述では、権限情報に基づき繰り返し予約の可否が設定される態様について説明した。しかしながら、権限情報に基づき、複数の予約の可否が設定されてもよい。すなわち、利用権限を有する場合、複数の日時にわたった予約が可能となるのに対し、利用権限を有しない場合、1回の予約しか不可能であってもよい。
また、上述では、権限情報に基づく繰り返しの可否の判定は、ユーザから、利用を希望する利用対象を選択する選択結果がサーバ100へ送信されてから行われる場合について説明した(図6のステップP17)。しかしながら、繰り返しの可否の判定が行われるタイミングは、上述したものに限定されない。繰り返しの可否に関する判定は、ユーザが、利用予約のためのアプリケーションへのログインした時に行われてもよい。あるいは、繰り返しの可否に関する判定は、ユーザが検索条件をサーバ100へ送信した時(図6のステップP12)に行われてもよい。また、利用予約の入力画面において、繰り返し予約に関する項目が表示されるタイミングは、上述したものに限定されない。例えば、ログイン時に判定が行われる場合、画面42や画面45の、ユーザの検索条件に応じた検索結果の表示画面において、繰り返し予約が可能であることが表示されてもよい。
また、例えば、上述では、利用対象として、オフィス内の会議室を説明した。しかしながら、利用対象としては、オフィスに設けられた炊事場、娯楽室、仮眠室、シャワー室、美容院、ネイルサロン、マッサージや整体の実施コーナーであってもよい。また、オフィスに限らず、ホテルの客室であってもよい。今日、働き手が勤務場所を自由に選択できる社会の広がりにより、ホテルの客室を、ワーキングスペースとして提供することも考えられる。このような場合に、本発明による情報処理システムを適用することができる。
なお、上述では、利用対象の空き情報が、ユーザの通信端末200から送信される態様について説明した。しかしながら、空き情報は、各企業が用いる、利用対象の利用予約を管理する所定の管理アプリケーションから取得してもよい。管理アプリケーションとは、例えば、既存のスケジュールアプリケーション、メールアプリケーション等であってよく、サーバ100は、それらのアプリケーションが提供するAPI(Application Program Interface)から、空き情報を取得してもよい。これにより、企業のユーザは、自身が既に利用しているアプリケーションの利用を継続しつつ、シェアリングサービスの利点を享受することができる。
なお、予約時のメンバーに、繰り返し予約が許可されたユーザが含まれる場合、繰り返し予約が可能に設定されてもよい。この場合、ユーザがメンバーから外れたことを契機として、繰り返し予約が解除されてもよい。
また、他の企業Bも、自社が有する利用対象を企業Aに開放することができるのは言うまでもない。
なお、繰り返し予約の可否に限らず、予約に関し、権限情報に基づいた制御が行われてよい。例えば、会議室の予約に紐づいて、当該会議室への経路上にある設備が、利用権限の有無に応じて可能又は不可能に設定されてよい。例えば、ある会議室を予約した場合、当該会議室への経路上にあるエレベーターの予約が、会議室の所有企業に対しては可能となるのに対し、借り手の企業に対しては不可能となってよい。その他、他社の会議室を予約した場合に、当該予約に紐づいて、他社の警備設備を解除するための解除キーが付与されてよい。他社のさらに、会議室の予約可能な期間を、当該会議室の所有企業は、借り手の企業よりも長く設定されてよい。すなわち、企業Aの会議室を、企業Aは1年先まで予約可能であるのに対し、企業Bは、1か月先までのみ予約可能と設定されてもよい。
本開示の各実施形態のプログラムは、情報処理装置に読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや情報処理装置プログラムを含む。情報処理装置100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、情報処理装置100は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部111、入出力制御部112、予約処理部113、判定部114、及び通知部115として機能する。また、通信端末200の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、通信端末200は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部211、表示制御部212、入出力制御部213、及び利用要求生成部214として機能する。
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100に提供されてもよい。
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等を用いて実装されてよい。