JP2022148333A - 電気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却対象との接触圧を保持しつつ小型化を図る。
【解決手段】インバータ1は、半導体モジュール5と、半導体モジュール5と接触して冷却する第1冷却器31及び第2冷却器32と、半導体モジュール5及び第1冷却器31を収容するインバータハウジング6とを有する。第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32はこの順に積層される。インバータ1は、第1冷却器31と当接するケース21と、第2冷却器32に対して応力を印加する板ばね33とを有する。板ばね33は、第1冷却器31及び第2冷却器32と半導体モジュール5とが接触する所定箇所、つまり配置部323、及び第1冷却器31における半導体モジュール5の配置部で応力が大きくなるように配置される。
【選択図】図2
【解決手段】インバータ1は、半導体モジュール5と、半導体モジュール5と接触して冷却する第1冷却器31及び第2冷却器32と、半導体モジュール5及び第1冷却器31を収容するインバータハウジング6とを有する。第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32はこの順に積層される。インバータ1は、第1冷却器31と当接するケース21と、第2冷却器32に対して応力を印加する板ばね33とを有する。板ばね33は、第1冷却器31及び第2冷却器32と半導体モジュール5とが接触する所定箇所、つまり配置部323、及び第1冷却器31における半導体モジュール5の配置部で応力が大きくなるように配置される。
【選択図】図2
Description
本発明は電気装置に関する。
特許文献1には、両面冷却型半導体モジュールの両側に冷媒チュ-ブ及びヒートシンクを配置し、これらを押さえ板、スルーボルト及びナットで挟圧する構造が開示されている。特許文献2には、半導体モジュールの両側に配置されたヒートシンクを板ばねで固定する構造が開示されている。
上述の技術それぞれでは、複数の冷却器の間に冷却対象を挟み込み、冷却対象との当接部位より外側で複数の冷却器を固定する構造が用いられている。このため、冷却器に印加された応力で冷却対象との接触圧を保持し、冷却器と冷却対象とを密着させるためには、冷却器に剛性が必要とされる。結果、冷却器に厚さが必要となり冷却器が大型化してしまう虞がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、冷却対象との接触圧を保持しつつ小型化を図ることを目的とする。
本発明のある態様の電気装置は、電子機器と、電子機器と接触して冷却する冷却器と、電子機器及び冷却器を収容するハウジングとを有する電気装置であって、電子機器又は冷却器の何れかと当接する当接部材と、当接部材とは当接しない電子機器又は冷却器の何れかに対して応力を印加する弾性部材とを有する。弾性部材は、冷却器と電子機器とが接触する所定箇所で応力が大きくなるよう配置される。
本発明の別の態様による電気装置は、電子機器と、電子機器と接触して冷却する冷却器と、電子機器及び冷却器を収容するハウジングとを有する電気装置であって、冷却器は第1冷却器と第2冷却器とを含む。第1冷却器、電子機器及び第2冷却器はこの順に積層され、当該電気装置は第1冷却器と当接する当接部材と、第2冷却器に対して応力を印加する弾性部材とを有する。弾性部材は、冷却器と電子機器とが接触する所定箇所で応力が大きくなるように配置される。
これらの態様によれば、冷却器と電子機器とが接触する所定箇所で応力を大きくすることができる。このため、冷却器を厚くせずに済み、冷却対象となる電子機器との接触圧を保持しつつ小型化を図ることが可能になる。また、このように接触圧を保持することで、当接部材側に弾性部材を設ける必要がなくなり、これによっても小型化に資することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1はインバータ1の分解図である。図2は冷却器ユニット3の分解図である。図1ではモータ10とともにインバータ1の要部を分解した状態で示す。図2では第2冷却器32を半導体モジュール5から外した状態で冷却器ユニット3を示す。
図1はインバータ1の分解図である。図2は冷却器ユニット3の分解図である。図1ではモータ10とともにインバータ1の要部を分解した状態で示す。図2では第2冷却器32を半導体モジュール5から外した状態で冷却器ユニット3を示す。
インバータ1は電気装置の一例であり、モータ10に設けられる。モータ10はモータハウジング101とモータ電極102とを有する。モータハウジング101の一端面中央には円孔からなる開口部Oが設けられる。モータ電極102は開口部Oの内壁に設けられる。モータ電極102は周方向に沿って複数(ここでは6個)設けられ、均等配置とされる。
インバータ1はモータ10とともにインバータ一体型モータを構成する。インバータ1はコンデンサ2と冷却器ユニット3と制御基板4と半導体モジュール5とインバータハウジング6とインバータカバー7とを有する。コンデンサ2、冷却器ユニット3及び制御基板4はこの順にモータ10の軸方向に配置され、コンデンサ2はモータ10と冷却器ユニット3との間に配置される。
コンデンサ2は平滑コンデンサであり、フィルムコンデンサエレメント等の複数のコンデンサエレメントをケース21に収納してモジュール化したコンデンサモジュールにより構成される。ケース21は円筒状の形状を有し、ケース21の外周部には固定部211が円周方向に沿って複数(ここでは6個)配置される。固定部211は板状に延伸することで弾性構造を有した構成とされる。ケース21の外周部にはさらに、正極及び負極からなるPN電極22が円周方向に沿って複数(ここでは6個)配置される。固定部211とPN電極22とは均等配置とされる。
冷却器ユニット3は第1冷却器31と第2冷却器32と板ばね33とを有し、冷却対象である半導体モジュール5を冷却する。冷却器ユニット3は第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32がこの順に積層された構造を有し、第1冷却器31が半導体モジュール5から見てモータ10側に配置される。
第1冷却器31は冷媒入口311及び冷媒出口312を有し、内部に冷媒を流通させる。第1冷却器31は円筒状の形状を有し、冷媒入口311及び冷媒出口312は第1冷却器31の外周部に互いに対向するように設けられる。このため、冷媒は第1冷却器31を周方向に流通する。第1冷却器31は例えば、円筒状の本体部分の両端にリング状の薄板をロウ付け等で張り合わせることにより形成される。第1冷却器31ではリング状の端面が半導体モジュール5の配置面を構成する。第1冷却器31と半導体モジュール5との間には熱伝導性接着剤等のサーマルインターフェースマテリアルが設けられる。これにより、第1冷却器31及び半導体モジュール5の平面度に起因して生じる第1冷却器31及び半導体モジュール5間の隙間が埋められ、半導体モジュール5の冷却効果が高まる。半導体モジュール5は電子機器の一例であり、第1冷却器31及び第2冷却器32の冷却対象とされる。半導体モジュール5は第1冷却器31及び第2冷却器32間に円周方向に沿って複数(ここでは半導体モジュール5aから5fの6個)設けられる。半導体モジュール5は均等配置とされる。第2冷却器32は冷媒入口321及び冷媒出口322を有し、第1冷却器31と同様に構成される。
板ばね33は板状弾性体であり、第2冷却器32に配置される。板ばね33は例えば金属製であり、屈曲した板状の延伸部材により構成される。板ばね33は挟圧部331と固定部332とを有する。挟圧部331は第2冷却器32に配置される。固定部332は挟圧部331に連なり先端部がケース21の固定部211に配置されるように屈曲する。固定部332が固定部211に固定されることにより、板ばね33はコンデンサ2に固定される。固定部332は締結ボルトにより固定部211に固定される。締結ボルトには固定した状態で板ばね33からの力が作用する。このため、板ばね33を用いることで締結ボルトの振動による緩み防止が図られ、これにより板ばね33の脱落防止が図られる。
板ばね33は、第1冷却器31及び第2冷却器32と半導体モジュール5とが接触する所定箇所で応力が大きくなるよう配置される。所定箇所は例えば後述する配置部323とされる。板ばね33は、第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32の積層方向に沿って見た場合に、半導体モジュール5と重なり合いを有するように配置される。これにより、第2冷却器32が薄く低剛性であっても、板ばね33の挟圧力により半導体モジュール5及び第2冷却器32を密着させることができる。半導体モジュール5及び第1冷却器31についても同様である。また、板ばね33は薄いので冷却器ユニット3の小型化に寄与する。板ばね33は複数の半導体モジュール5(半導体モジュール5aから5f)に対応させて複数設けられる。このため、板ばね33は円周方向に沿って複数(ここでは板ばね33aから33fの6個)設けられる。固定部211についても同様である。複数の半導体モジュール5は直流電力を交流電力に変換してモータ10に供給するパワーモジュールを構成する。
上記のように設けられた板ばね33は第2冷却器32に対して応力を印加し、積層された第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32を第2冷却器32側からコンデンサ2に押し付ける。換言すれば、板ばね33は第2冷却器32を介して第1冷却器31をコンデンサ2のケース21に当接させる。板ばね33は第2冷却器32に対して応力を直接印加する。板ばね33は弾性部材に相当し、コンデンサ2のケース21は当接部材に相当する。当接部材はインバータハウジング6とされてもよい。ケース21とインバータハウジング6とはともにインバータ1の構成部材であり、インバータ1の構成部材により当接部材を構成すれば、インバータ1をモータ10とは別に個別的に組み立てることができる。また、ケース21により当接部材を構成すれば、冷却器ユニット3を予め組み立てた上でインバータハウジング6に設けることができるので、冷却器ユニット3の組付性が向上する。積層された第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32は、インバータハウジング6の内壁のほか、例えばこれらが押し付けられるように設けられたブラケット等の部品に押し付けられてもよい。このようなケース21、インバータハウジング6以外の他の部品でも当接部材を構成し、また、インバータ1の構成部材を構成することができる。
制御基板4は複数の半導体モジュール5の制御回路を実装する基板であり、制御信号接続部41を有する。制御信号接続部41にはプレスフィットや半田付けにより制御信号端子51が接続される。制御信号接続部41は複数の半導体モジュール5の制御信号端子51(制御信号端子51aから51f)に対応させて複数(ここでは制御信号接続部41aから41fの6個)設けられる。
半導体モジュール5は制御信号端子51のほか、正極及び負極からなるPN電極52と出力電極53とを有する。PN電極52は第1冷却器31及び第2冷却器32より径方向外側に配置される。複数のPN電極52(PN電極52aから52f)それぞれにつき、PN電極52は溶接等によりインバータ1のPN電極22に接続される。出力電極53は第1冷却器31及び第2冷却器32より径方向内側に配置される。複数の出力電極53(出力電極53aから53f)それぞれにつき、出力電極53は溶接等によりモータ電極102に接続される。
インバータハウジング6は、コンデンサ2、冷却器ユニット3、制御基板4等のインバータ1の構成部品を収容する。インバータハウジング6は有底円筒状の形状を有し、インバータハウジング6の底壁部には開口部Oに対応させて開口部が設けられる。インバータカバー7は円盤状の形状を有し、コンデンサ2、冷却器ユニット3、制御基板4等のインバータ1の構成部品を収容したインバータハウジング6に蓋をする。冷却器ユニット3はコンデンサ2をさらに含む構成と把握することもできる。
図3は第2冷却器32の正面図である。図4は図3に示す矢視Aで第2冷却器32を見た図である。図5は図3に示すB-B断面で第2冷却器32を示す図である。第2冷却器32は複数の配置部323(配置部323aから323f)を有する。配置部323それぞれには半導体モジュール5が配置される。図3において半導体モジュール5は紙面裏側から配置部323に当接される。第2冷却器32は互いに隣り合う配置部323同士の間にビード324を有する。複数のビード324(ビード324aから324f)それぞれは径方向に沿って溝状に設けられる。複数のビード324それぞれは半導体モジュール5との伝熱面とは反対側の面に形成される。複数のビード324それぞれは半導体モジュール5との伝熱面に設けられてもよい。ビード324は互いに隣り合う配置部323同士間における第2冷却器32の剛性を低下させる。
従って、第2冷却器32では板ばね33からの付勢力により配置部323で応力が大きくなる。これにより、複数の配置部323間に高さのばらつきがあっても、一部の半導体モジュール5と第2冷却器32の伝熱面との間での密着性の低下が抑制される。結果、半導体モジュール5の冷却効果が高まる。
第2冷却器32はフィン325をさらに有する。フィン325は例えばロウ付けにより第2冷却器32内に固定される。フィン325を第2冷却器32内に設けることで、半導体モジュール5の冷却効果が高まる。フィン325は流路Fを複数配列し、流路Fの配列方向で流路Fの延伸方向より剛性が低いフィン形状を有する。流路Fはフィン325の凹凸形状により凹状の部分及び凸状の部分それぞれに形成される。フィン形状は例えば放射状に流路Fを複数配列した形状とされる。フィン形状は流路Fの延伸方向に直交する方向に流路Fを複数配列した形状とされてもよい。フィン325は第2冷却器32の内側の側壁及び外側の側壁と離間して配置される。
フィン325は矢印Cで示す方向に剛性の低い向き、つまり凹凸の配列方向を合わせて配置される。矢印Cは第2冷却器32の接線方向を示し、第2冷却器32の伝熱面の平面度が大きい方向に対応する。これは、第2冷却器32は径方向よりも周方向に長く、径方向よりも周方向に伝熱面の平坦性が悪化することによる。このようにフィン325を配置することで、伝熱面が半導体モジュール5に密着し易くなる。また、フィン形状が複数の流路Fを配列した規則的な形状なので、フィン325の量産性も高い。
フィン325は配置部323に設けられ、互いに隣り合う配置部323同士の間には設けられない。これにより、互いに隣り合う配置部323同士の間に、配置部323それぞれより剛性が低い低剛性部位が形成される。従って、一部の半導体モジュール5と第2冷却器32の伝熱面との間で密着性が低下しないようにすることができ、半導体モジュール5の冷却効果が高まる。
配置部323は所定箇所に相当し、ビード324は低剛性部位に相当する。第2冷却器32ではビード324により変形構造が実現されるとともに、フィン325により変形構造が形成される。第1冷却器31も第2冷却器32と同様に構成される。これにより、第1冷却器31の伝熱面と半導体モジュール5との密着性も高められる。第1冷却器31及び第2冷却器32のうちいずれか一方のみが変形構造を有してもよい。この場合も、第1冷却器31と第2冷却器32とを含む冷却器が変形構造を有することに相当する。
次に本実施形態の主な作用効果について説明する。
インバータ1は、半導体モジュール5と、半導体モジュール5と接触して冷却する第1冷却器31及び第2冷却器32と、半導体モジュール5及び第1冷却器31を収容するインバータハウジング6とを有する。インバータ1は、第1冷却器31及び第2冷却器32を含む冷却器を備える。第1冷却器31、半導体モジュール5及び第2冷却器32はこの順に積層される。インバータ1は、第1冷却器31と当接するケース21と、第2冷却器32に対して応力を印加する板ばね33とを有する。板ばね33は、第1冷却器31及び第2冷却器32と半導体モジュール5とが接触する所定箇所、つまり配置部323、及び第1冷却器31における半導体モジュール5の配置部で応力が大きくなるように配置される。このような構成によれば、所定箇所で応力を大きくすることができる。このため、第1冷却器31や第2冷却器32を厚くせずに済み、冷却対象となる半導体モジュール5との接触圧を保持しつつ小型化を図ることが可能になる。またこのように接触圧を保持することで、ケース21側に板ばね33を設ける必要がなくなり、これによっても小型化に資することができる。
第2冷却器32は、板ばね33からの付勢力により配置部323で応力が大きくなる変形構造を有する。このような構成によれば、配置部323で応力が大きくなる変形構造を有するので、板ばね33からの付勢力により半導体モジュール5に応力が印加される部分で応力を大きくすることが可能になる。このため、第2冷却器32を厚くせずに済み、半導体モジュール5との接触圧を保持しつつ小型化を図ることが可能になる。第1冷却器31についても同様である。
変形構造は、互いに隣り合う配置部323同士の間に配置部323それぞれより剛性が低い低剛性部位を有する構造とされる。このような構成によれば、互いに隣り合う配置部323同士の間で第2冷却器32が変形し易くなる。このため、半導体モジュール5を複数挟圧する際に高さのばらつきがあっても、第2冷却器32の伝熱面と半導体モジュール5との密着性を高めることができ、これにより熱抵抗を小さくすることができる。また、挟圧力をより低く設定することができるので、板ばね33を薄くすることにより小型化を図ることができる。第1冷却器31についても同様である。
変形構造は、第2冷却器32内で配置部323にフィン325を設ける一方、互いに隣り合う配置部323同士の間にフィン325を設けないことにより、低剛性部位が形成された構造とされる。このような構成によれば、第2冷却器32の伝熱面と半導体モジュール5との密着性を向上させつつ、冷媒の流路圧力損失を低くすることができる。第1冷却器31についても同様である。
変形構造は、配置部323において第2冷却器32の伝熱面の平面度が大きい方向に剛性が低い構造とされる。このような構成によれば、伝熱面の平面度が大きい方向に配置部323が変形し易くなるので、伝熱面と半導体モジュール5との密着性を高めることができ、これにより熱抵抗を小さくすることができる。また、挟圧力をより低く設定することができるので、板ばね33を薄くすることにより小型化を図ることができる。第1冷却器31についても同様である。
インバータ1の冷却器ユニット3は流路Fを複数配列し、流路Fの配列方向で流路Fの延伸方向より剛性が低いフィン形状を有するフィン325をさらに備える。変形構造は、第2冷却器32の伝熱面の平面度が大きい方向に流路Fの配列方向を合わせて第2冷却器32内にフィン325を配置した構造とされる。このような構成によれば、伝熱面の平面度が大きい方向に剛性の低い向きを合わせてフィン325を配置するので、伝熱面を半導体モジュール5に密着させ易くすることができる。また、規則的なフィン形状なのでフィン325の量産性も高めることができる。第1冷却器31についても同様である。
コンデンサ2のケース21は、板ばね33との固定部211に弾性構造を有する。このような構成によれば、第1冷却器31側から半導体モジュール5を挟圧する弾性部材を設けずに済むので、冷却器ユニット3を薄くすることができる。
(第2実施形態)
図6は本実施形態における冷却器ユニット3をコンデンサ2とともに示す図である。図7は図6に示すE-E断面で板ばね34を示す図である。図8は図7に示す矢視Eで固定部343を示す図である。図6では半導体モジュール5を簡略化して示す。
図6は本実施形態における冷却器ユニット3をコンデンサ2とともに示す図である。図7は図6に示すE-E断面で板ばね34を示す図である。図8は図7に示す矢視Eで固定部343を示す図である。図6では半導体モジュール5を簡略化して示す。
図6に示すように、本実施形態における冷却器ユニット3は、板ばね33の代わりに板ばね34を備える点以外、第1実施形態と同様に構成される。板ばね34は挟圧部341と接続部342と固定部343とを有する。挟圧部341は第2冷却器32に配置される。挟圧部341は積層方向に沿って見た場合に半導体モジュール5と重なり合いを有するように配置される。挟圧部341は複数の半導体モジュール5に対応させて複数(挟圧部341aから341fの6個)設けられる。接続部342は互いに隣り合う挟圧部341同士を接続し、リング状の本体部を形成する。固定部343は接続部342に連なり先端部がケース21の固定部211に配置されるように屈曲する。接続部342と固定部343とはともに複数(接続部342aから342fの6個と、固定部343aから343fの6個)設けられる。板ばね34は複数の半導体モジュール5に共通の単一弾性部材を構成する。このような構成によれば、弾性部材を複数備えずに済むので、組み立て作業性を高めることができる。
図7に示すように、板ばね34は挟圧部341及び接続部342からなるリング状の本体部が挟圧部341で第2冷却器32側に凹んだ構造を有する。これにより、複数の半導体モジュール5に共通の板ばね34を用いても、複数の半導体モジュール5に挟圧力を適切に作用させることができる。図8に示すように、固定部343には凸状の折り曲げ部Gが設けられる。換言すれば、板ばね34は固定部343に折り曲げ部Gを有し、折り曲げ部Gは弾性構造に相当する。このような構成によれば、板ばね34の厚さを調整する場合と比べ、挟圧力が調整し易くなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上述した実施形態ではインバータ1の冷却器ユニット3が第1冷却器31及び第2冷却器32を有する場合について説明した。しかしながら、インバータ1は第1冷却器31及び第2冷却器32のうちいずれか一方のみを有する構成とされてもよい。インバータ1が第1冷却器31及び第2冷却器32のうち第1冷却器31のみを有する場合、ケース21は第1冷却器31に当接し、板ばね33は半導体モジュール5に対して応力を印加するように構成される。インバータ1が第1冷却器31及び第2冷却器32のうち第2冷却器32のみを有する場合、ケース21は半導体モジュール5に当接し、板ばね33は第2冷却器32に対して応力を印加するように構成される。これらの場合でも、板ばね33からの付勢力により所定箇所で応力を大きくすることができるので、冷却対象となる半導体モジュール5との接触圧を保持しつつ小型化を図ることが可能になる。また、ケース21側に板ばね33を設ける必要がなく、これによっても小型化に資することができる。
上述した実施形態では、インバータ1が電気装置である場合について説明した。しかしながら、電気装置は、電子機器と、電子機器と接触して冷却する冷却器と、電子機器及び冷却器を収容するハウジングとを有する装置であれば、インバータ1以外の装置であってもよい。
1 インバータ(電気装置)
2 コンデンサ
21 ケース(当接部材)
211 固定部
3 冷却器ユニット
5 半導体モジュール(電子機器)
6 インバータハウジング(ハウジング)
10 モータ
31 第1冷却器(冷却器)
32 第2冷却器(冷却器)
323 配置部
325 フィン
33 板ばね(弾性部材)
34 板ばね(単一弾性部材)
343 固定部
2 コンデンサ
21 ケース(当接部材)
211 固定部
3 冷却器ユニット
5 半導体モジュール(電子機器)
6 インバータハウジング(ハウジング)
10 モータ
31 第1冷却器(冷却器)
32 第2冷却器(冷却器)
323 配置部
325 フィン
33 板ばね(弾性部材)
34 板ばね(単一弾性部材)
343 固定部
Claims (10)
- 電子機器と、前記電子機器と接触して冷却する冷却器と、前記電子機器及び前記冷却器を収容するハウジングとを有する電気装置であって、
前記電子機器又は前記冷却器の何れかと当接する当接部材と、
前記当接部材とは当接しない前記電子機器又は前記冷却器の何れかに対して応力を印加する弾性部材と、
を有し、
前記弾性部材は、前記冷却器と前記電子機器とが接触する所定箇所で前記応力が大きくなるよう配置される、
ことを特徴とする電気装置。 - 電子機器と、前記電子機器と接触して冷却する冷却器と、前記電子機器及び前記冷却器を収容するハウジングとを有する電気装置であって、
前記冷却器は、第1冷却器と第2冷却器とを含み、
前記第1冷却器、前記電子機器及び前記第2冷却器はこの順に積層され、
前記第1冷却器と当接する当接部材と、前記第2冷却器に対して応力を印加する弾性部材とを有し、
前記弾性部材は、前記冷却器と前記電子機器とが接触する所定箇所で前記応力が大きくなるように配置される、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項1又は2に記載の電気装置であって、
前記冷却器は、前記弾性部材からの付勢力により前記所定箇所で応力が大きくなる変形構造を有する、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項3に記載の電気装置であって、
前記所定箇所は、複数の前記電子機器の配置部それぞれであり、
前記変形構造は、互いに隣り合う前記配置部同士の間に前記配置部それぞれより剛性が低い低剛性部位を有する構造である、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項4に記載の電気装置であって、
前記変形構造は、前記冷却器内で前記配置部にフィンを設ける一方、互いに隣り合う前記配置部同士の間に前記フィンを設けないことにより、前記低剛性部位が形成された構造である、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項3に記載の電気装置であって、
前記所定箇所は、前記電子機器の配置部であり、
前記変形構造は、前記配置部において前記冷却器の伝熱面の平面度が大きい方向に剛性が低い構造である、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項6に記載の電気装置であって、
流路を複数配列し、前記流路の配列方向で前記流路の延伸方向より剛性が低いフィン形状を有するフィンをさらに備え、
前記変形構造は、前記冷却器の伝熱面の平面度が大きい方向に前記流路の配列方向を合わせて前記冷却器内に前記フィンを配置した構造である、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項1又は2に記載の電気装置であって、
前記弾性部材は、複数の前記電子機器に共通の単一弾性部材である、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項1又は2に記載の電気装置であって、
前記弾性部材は前記当接部材に固定され、
前記当接部材は、前記弾性部材との固定部に弾性構造を有する、
ことを特徴とする電気装置。 - 請求項1又は2に記載の電気装置であって、
前記弾性部材は、固定部に弾性構造を有する、
ことを特徴とする電気装置。
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