JP2022147903A - マスク補助具および衛生用のマスク - Google Patents

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Yuji Miyamoto
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Abstract

【課題】マスク本体と顔面との間に通気スペースが生じている状態と通気スペースが生じていない状態とを容易に切り替えられるようにする。【解決手段】所定長さの紐部材2を当該部材2の長さ方向に沿って移動可能に支持するガイド部と、紐部材2の左右2箇所に接触してその移動を規制するロック片3とを備える基部1と上記の紐部材2とを備えるマスク補助具CHを、紐部材2の支持の方向をマスク本体100の横幅方向に沿わせた状態にしてマスク本体100の下端側または上端側に装着する。マスク本体100の左右の耳掛け紐101,102は、マスク補助具CHが取り付けられた側の端縁部から取り外されて紐部材2の両端部に連結される。【選択図】図1

Description

本発明は、衛生用のマスクのマスク本体と当該マスクをつけた利用者の顔面との間に通気スペースを生じさせるためにマスク本体に装着して使用される補助具、およびこの補助具と同じ機能を有する衛生用のマスクに関する。
従前より、装着したときの呼吸を楽にするために下端部から呼気を排出できるように構成されたマスクが知られている。
たとえば、特許文献1には、マスク本体の下部を屈曲させて、呼気を排出させるための通路となる複数の空気排出エンボスを形成したマスクが開示されている。また特許文献2には、水分を含む含水体が収容される収容部を有し、その収容部の着用時に着用者の口に対応する領域に通気孔が設けられたマスクが開示されている。
これら特殊な形態のマスクに加えて、一般的なマスクのマスク本体の内面に取り付けることによって、利用者の鼻や口に対して所定の距離をとってマスク本体を支持できるようにした補助具(「マスクスペーサー」と呼ばれている。)も知られている(特許文献3を参照。)
さらに、新型コロナウイルスへの感染対策のために、国民の大半がマスクを着用せざるを得なくなった最近では、マスク本体の下端縁部や側縁部と顔面との間に通気のための隙間を形成可能なマスクスペーサーも商品化されている(非特許文献1,2を参照。)。
特開2019-90157号公報 特開2020-105677号公報 特開2015-19920号公報
「マスク内の鼻・口まわりに空間をつくる「マスクスペーサー」MS-2PC」(ジェコル株式会社運営のウェブサイト内記事)、https://www.jecol-shop.com/?pid=151796834 「待望[マスクスペーサー]登場!顔涼しく!息苦しさ改善軽減!既存マスクに付けるだけ」(株式会社マクアケ運営のウェブサイト内記事)、https://www.makuake.com/project/mask-spacer/
非特許文献1,2に開示されているマスクスペーサーは、夏場のマスクの着用や、マスクを着用しての運動や作業等の辛さや熱中症のリスクを軽減することを目的とするもので、特許文献1,2に記載されているような特殊な構造のない一般的なマスクでも、マスク本体と顔面との間に簡単に通気のための隙間を形成することができるという利点がある。
しかし、通気のための隙間を形成して良いのは、あくまでも他人との距離を十分に確保できるときであり、誰かに対面して話をしている際にその会話の相手に飛沫を飛ばさぬようにする必要があるときや、通勤ラッシュ時の電車の車内などの人が密集する場所でウイルスの侵入を防ぐ必要があるときには、マスク本体と顔面との密着度をできるだけ高める必要がある。
特許文献3に記載された発明は、利用者の顔面とマスク本体との間に空間を形成することしか想定していないが、この特許文献3には、マスクスペーサーをマスク本体から着脱可能にすることが記載されている(特許文献3の段落0042を参照。)。非特許文献1,2に記載されたマスクも、マスク本体から着脱可能にすることによって、通気のための隙間を設ける状態と隙間をなくす状態とを切り替えることができると考えられる。
しかし、周囲の状況に応じてマスクスペーサーを付けたり外したりすることは利用者に煩雑な思いをさせてしまう。また、他人がいる場所でマスクを外してマスクスペーサーの付け外しを行うことは難しいので、マスクスペーサーを急いで外さなければならない状況になっても対応ができないおそれがある。また、取り外したマスクスペーサーを紛失したり、どこに保管したかわからなくなって、マスクスペーサーを使いたいのに使えない、といった問題が生じる可能性もある。マスクスペーサーが取り外されている間にウイルスが付着し、消毒せずに再びマスクに取り付けた結果、利用者がウイルスに感染してしまうおそれもある。
本発明は上記の諸問題に着目してなされたもので、一般的な衛生用のマスクに簡単な構成を付加することによって、マスク本体と顔面との間に通気スペースが生じている状態と通気スペースが生じていない状態とを容易に切り替えられるようにすることを、課題とする。
本発明によるマスク補助具は、可撓性または柔軟性を有する基部とこの基部に支持される紐部材とを備える。上記の基部は、上記紐部材を当該部材の長さ方向に沿って移動可能に支持するガイド部と、当該紐部材の左右2箇所にそれぞれ接触してその移動を規制するロック部とを有し、前記ガイド部による紐部材の支持の方向を前記マスク本体の横幅方向に沿わせた状態にして当該マスク本体の下端側または上端側に装着される。
上記のマスク補助具が取り付けられるマスクでは、左右の耳掛け部とマスク本体の基部が取り付けられた側の端縁部との連結が外され、左側の耳掛け部に紐部材の左側端部が連結され、右側の耳掛け部に紐部材の右側端部が連結される。
通常のマスクでは、左右の耳掛け部が利用者の耳に掛けられて耳の方に引っ張られることにより、マスク本体が顔面の側に引き寄せられた状態が保持されるが、マスク本体の一方の端縁部と耳掛け部との連結が外されると、連結が外された側の端縁部には耳掛け部からの引っ張り力は及ばなくなる。しかし、その連結が外された側の端縁部に上記のマスク補助具が装着され、各耳掛け部の上記連結が外された側の端縁部の間に紐部材が連結されると、この紐部材に左右の耳掛け部からの引張り力が作用して紐部材が顔面の側に引き寄せられ、この動きに伴って紐部材を支持する基部やマスク本体の基部が装着されている箇所も顔面の側に引き寄せられ、マスク本体の耳掛け部が外された端縁部も対向側と同様に顔面にフィットさせることができる。
紐部材がその長さ方向に沿って移動可能に支持されている間は、マスク本体の耳掛け部が取り外された側の端縁部を顔面から離れる方向に引っ張っても、その引っ張り動作をやめると、上述した左右の耳掛け部からの引っ張り力の作用により端縁部は顔面の側に戻る。
一方、紐部材の左右2箇所にロック部が接触して紐部材の移動が規制されると、耳掛け部からの引っ張り力はロック部を介して基部やマスク本体にはかかるが、紐部材の左右のロック位置の間の部分には耳掛け部からの引張り力は殆どかからない状態になる。したがって、マスク本体の紐部材が支持されている側の端縁部を顔面から離れる方向に湾曲させると共にその湾曲面に紐部材を沿わせた状態にしてロック部による規制をかけることによって、基部やマスク本体を耳掛け部からの引っ張り力によって適所に支持しながら、当該引っ張り力がかからないロック位置の間の紐部材やマスク本体の紐部材に対応する箇所の湾曲形状を保持することができる。これら一連の作用によって、マスク本体と顔面との間に通気スペースを設けることができる。
さらに、左右の耳掛け部とそれらの間に入る紐部材との連なりによる紐体全体が十分に余裕のある長さになるようにして、その紐体の中で実質的に耳掛け部や紐部材として機能する範囲の長さをアジャスター等によって調整できるようにすれば、マスク本体を顔面から離れる方向に動かす際に上記の範囲の長さを延ばすことによって、マスク本体の前方への移動によって左右の耳掛け部の引っ張り力が強められてマスク本体が顔面の側に引き戻されるのを防ぎ、上記の作用を安定して生じさせることができる。
上記の通気スペースをなくす必要が生じたときは、ロック部による規制を解除して再び耳掛け部からの引張り力が紐部材に及ぶようにする(紐体の実質的に機能する範囲の長さを延ばしていたときは、その長さを元に戻す作業も行う。)ことによって、マスク本体の顔面から離れていた端縁部を再び顔面に引き寄せて、顔面にフィットさせることができる。
紐部材には、左右の耳掛け部のマスク本体から取り外された端部をそのまま連結すれば良いが、紐部材がマスク本体の横幅より十分に長い場合には、耳掛け部をある程度の長さにまで切り揃えて紐部材と連結することにより、紐部材のマスク本体から延び出た部分を耳掛け部に加えることもできる。また、紐部材のマスク本体から延び出る部分が耳掛け部に相当する長さになる場合には、マスク本体から左右の耳掛け部を完全に取り外し、紐部材の両端部をマスク本体の基部に対向する側の端縁部の両端位置にそれぞれ連結して、これらを耳掛け部とすることもできる。
上記のマスク補助具の一実施形態では、基部は、マスク本体の裏面に装着される背面部と、この背面部のマスク本体に装着される面とは反対側に配置される前面部とを備え、両者の間に左右の各端縁が開口された間隙が少なくとも1つ形成された構成となり、前記の間隙をガイド部として紐部材が支持される。さらに前記ロック部として、前記間隙に通された紐部材に着脱可能に連結するロック片が基部の左右の端縁の近傍にそれぞれ配備され、間隙に通された紐部材にロック片が連結することによって、基部の移動が規制される。
上記の補助具は、マスク本体の下端側および上端側のいずれか一方に取り付けられるだけでなく、下端側および上端側の双方に1つずつ取り付けることもできる。後者の場合には、各補助具の紐部材の両端部を連結することによって2本の紐部材をループ状にし、そのループのマスク本体から延び出ている部分を耳掛け部にすることができる。
さらに本発明は、布または柔軟性を有するシートによるマスク本体の下端側または上端側もしくは双方の側に、上記補助具に設けられるのと同様の機能を有するガイド部やロック部が設けられ、マスク本体の横幅より長い紐部材がガイド部によってマスク本体の横幅方向に沿って移動可能に支持された構成のマスクを提供することができる。このマスクでも、ガイド部に支持される紐部材のマスク本体から延び出た部分により耳掛け部の全体または一部分が形成される。
本発明によれば、顔面の口および鼻孔を含む範囲にマスク本体を対向させた状態を維持したまま、マスク本体と顔面との間に通気スペースを形成することができるので、周囲の人に違和感を与えたり、飛沫が前方に飛び散ることを心配することなく、呼吸を楽に行うことができる。また、マスク本体と顔面との間に籠もった熱気を逃がして、顔面周辺の温度を下げることができる。
さらに本発明によれば、マスクを外したりマスク本体を大きくずらしたりしなくとも、マスク本体の端縁部付近にあるロック部と紐部材との係わり状態を変更することによって、通気スペースがある状態と通気スペースがない状態とを切り替えることができる。よって、通気スペースがある状態から通気スペースがない状態に速やかに切り替える必要が生じたときにも、容易に対応することができる。
本発明の一実施例にあたるマスク補助具を衛生用のマスクに取り付けた例を表す正面図である。 紐部材の移動が規制されていないときのマスク補助具を拡大正面図と模式断面図との組み合わせにより表した図である。 紐部材の移動が規制されたときのマスク補助具を拡大正面図と模式断面図との組み合わせにより表した図である。 上記のマスク補助具の基部の展開図である。 上記のマスク補助具が取り付けられたマスクを通気スペースが生じないようにして着用した状態と通気スペースが生じるようにして着用した状態とを対比させて表した図である。
図1は、本発明が適用されたマスク補助具CHを市販の衛生用のマスクMSに取り付けた例を示すものである。図示例のマスクMSは、不織布または布によるプリーツ型または平形のマスク本体100を有するものであるが、マスク補助具CHはこれらのタイプに限らず、立体型のマスク本体に取り付けることもできる。
この実施例のマスク補助具CH(以下、単に「補助具CH」という場合がある。)は、横方向に長い矩形状の基部1と、この基部1に支持される紐部材2とを主要構成とする。基部1の長さはマスク本体100の横幅よりやや短くなるように設定されている。紐部材2はマスク本体100の横幅よりやや長い平ゴムであって、その長さ方向を基部1の横幅方向に沿わせ、かつ当該方向に沿って移動可能に支持される。なお、紐部材2には丸ゴムを用いることもできる。
図1(a)(b)に示すように、マスク補助具CHは、マスク本体100の裏面(利用者の顔面に対向する側の面)の下端縁または上端縁に沿うように配置される。なお、以下では、マスク補助具CHについては、図1(a)および(b)に現れている面(マスク本体100の裏面上に露出する面)を前面とする。
マスク補助具CHがマスク本体100の下端縁側に装着される場合には、マスクMSの左右の耳掛け部101,102の下端部とマスク本体100との連結が外されて、左の耳掛け部101の下端部が紐部材2の左端部に、右の耳掛け部102の下端部が紐部材2の右端部に、それぞれ連結される(図1(a))。
マスク補助具CHがマスク本体100の上端縁側に装着される場合には、マスクMSの左右の耳掛け部101,102の上端部とマスク本体100との連結が外されて、左の耳掛け部101の上端部が紐部材2の左端部に、右の耳掛け部102の上端部が紐部材2の右端部に、それぞれ連結される(図1(b))。
なお、図1には明示していないが、紐部材2の両端部には、マスクMSの左右の耳掛け部101,102との連結のためにクリップ等の連結部材が取り付けられている。ただし、連結部材を設けなくとも、紐結びの要領で紐部材2と耳掛け部101,102とを連結することができる。
図2および図3は、上記のマスク補助具CHの拡大正面図(各図中の(a))と、当該マスク補助具CHの4箇所の模式断面図(各図の(b1)(b2)(b3)(b4))とを表したものである。図4は、基部1の展開図である。これらの図では、上下方向を図1(1)に合わせている。
以下、これらの図を参照に加えて、マスク補助具CHの構成を説明する。
この実施例の基部1は、図4に示す形状に切り抜かれた雄型の面ファスナーを、フック面(図4に示されている面とは反対側の面)が表に出るようにして長さ方向に沿う2本の折り返し線p,qに沿って折り返し、各折り返し位置の近傍を溶着することにより形成されたものである。展開時に折り返し線p,qの間にあった部分12aは、マスク本体100に装着される背面部12となり、各折り返し線p,qの外側にあった部分11a,11bが連結されたものが前面部11として背面部12に重ねられる。
上記のとおり、基部1は雄型の面ファスナーの加工により製作されるので、背面部12をマスク本体100に接触させることによって、マスク本体100の細かい繊維をループ(雌)として背面部12のフック(雄)と絡み合わせて基部1をマスク本体100に取り付けることができる。マスク補助具CHの取り外しも、マスク本体100からマスク補助具CHを引き離すことにより容易にできる。
図2(a)および図3(a)に示すように、基部1の前面部11には一対の矩形状の開口部13,13が設けられ、背面部にも前面側の開口部13,13に対応する範囲にそれぞれ角丸長方形状の開口部14,14が設けられる。これらの開口部13,14は、補助具CHがマスク本体100に取り付けられることによりマスク本体100を通過する空気量が減少するのを防ぐ目的で設けられたものである。
なお、前面部11の表面もフック面になっているが、こちらには不織布やガーゼ等によるカバー(図示せず。)が装着される。
図2の(b1)(b3)(b4)に示すように、基部1の開口部13,14が設けられていない左右の端部および中央部には、前面部11と背面部12とが溶着された箇所のない間隙10a,10b,10cが生じている。基部1の左右の端面も開口され、その開口部分が間隙10a,10bに連通している。紐部材2は、これらの間隙10a,10c,10bの上下方向中央部に順に通されることによって、基部1の長さ方向に沿って移動可能に支持される。
紐部材2の支持位置より下方には、形状保持機能と可撓性とを有する線状体4(形状保持プラスチック製のワイヤーや細い亜鉛メッキ鉄線などによるもの。以下、「形状保持ワイヤー4」という。)が配備される。この形状保持ワイヤー4は基部1より短く、両端部の間隙10a,10bに挿入されることによって紐部材2の下方の位置に支持される。
基部1の両端部の下方側のコーナー部には、それぞれ紐部材2に接触してその移動を規制するロック片3が設けられている。このロック片3は、図4に示した展開状態のときに両端位置で下方に突出していた部分30,30を二つ折りにし、他の部分と共に折り返し線qで折り返して前面部12と背面部13と共に端縁部で溶着することにより形成されたもので、前後の面が共にフック面となっている(図2および図3の(b1)(b4)を参照。)。
図2に示すように、紐部材2が基部1の上下方向中央部にまっすぐに支持されているときは、紐部材2の一方の端部を引っ張ることによって当該部材2を引っ張られた方向に移動させることができる。これに対し、図3の(a)(b1)(b4)に示すように、基部1の両端位置で紐部材2を斜め下方向に向かわせてロック片3に接触させると、ロック片3のフック面に紐部材2が捕らえられ、紐部材2が移動できない状態になる。しかし、紐部材2をロック片3から引き離して基部の上下方向中央部に戻せば、再び紐部材2をその長さ方向に沿って移動させることが可能になる。
なお、図3の(b1)(b4)では、紐部材2がロック片3の背面側に連結された状態になっているが、これに限らず、ロック片3の前面側に紐部材2を接触させたときも同様に、紐部材2の移動を規制することができる。
また図2および図3の各模式断面図では、前面部11と背面部12との間の間隙10a,10b,10cを大きくし、ロック片3が前面部11および背面部12の双方から離れた状態にして表しているが、実際の前面部11と背面部12とは紐部材2の厚み程度にしか離れていない。ロック片3も紐部材2に接触していないときは、前面部11や背面部12の内面に接触し、それらに連結される可能性が高い。
上記のマスク補助具CHがマスク本体100の下端縁部に装着される場合には、基部1は、図1(a)に示すように、ロック片3が配備されている側の端縁をマスク本体100の下端縁に沿わせて取り付けられる。これにより、マスク本体100の左下および右下の各コーナー部の近傍にロック片3が配備される。
マスク補助具CHがマスク本体100の上端縁側に装着される場合には、基部1は、図1(b)に示すように、ロック片3が配備されている側の端縁をマスク本体100の上端縁に沿わせて取り付けられる。これにより、マスク本体100の左上および右上の各コーナー部の近傍にロック片3が配備される。
マスク補助具CHが図1の(a)または(b)に示す状態でマスク本体100に装着され、紐部材2の両端部が連結された左右の耳掛け部101,102がマスク本体100から離れる方向に引っ張られると、それらの引っ張り力は紐部材2にも及ぶ。しかし、図2に示したように、紐部材2をロック片3に接触させて紐部材2の移動を規制すると、紐部材2の左右のロック部材3,3の間の範囲には耳掛け部101,102からの引っ張り力は働かなくなる。
図5は、上記のマスク補助具CHが取り付けられたマスクMSを着用した利用者の顔面とマスク本体100との関係を表したものである。この例のマスク補助具CHは、図1(a)に示したのと同様に、ロック片3が設けられた端縁部を下方に向けてマスク本体100の下端縁側に装着されている。さらに、この例では、耳掛け部101,102の長さをアジャスター103により調整できるようにしている。
図5(a)は、マスク本体100を顔面にフィットさせた状態を表したものである。このときのマスク補助具CHの紐部材2は、図2に示した状態、すなわち基部1の上下方向中央部にまっすぐに延びるように支持されて、ロック片3には接触しない状態になっている。
この状態のマスクMSが顔面にあてがわれて耳掛け部101,102が耳の方に引っ張られると、耳掛け紐101,102が連結されているマスク本体100の上端縁部は、耳掛け部101,102に生じた引っ張り力を直接に受けて、顔面の側へと引き寄せられる。耳掛け紐101,102が取り外されたマスク本体100の下端縁部でも、補助具CHの紐部材2に上記の引っ張り力が伝わって紐部材2が顔面の側へと引き寄せられ、この動きに伴って、紐部材2を支持する基部1や当該基部1が装着されているマスク本体100の下部も顔面の側に引き寄せられる。
図5(a)中のL1は、マスク本体100の上端縁側の端部の位置を基準として、その基準位置からマスク本体100の最前方位置までの距離を表したものである。マスク本体100が顔面にフィットしているときの距離L1は、基準位置から利用者の鼻尖(鼻先)までの距離と殆ど変わらない。また、図5(a)では、マスク本体100を顔面に沿わせた状態が維持されるようにマスク紐101,102の長さを調整した結果、マスク本体100の下端縁側の端部が基準位置(上端縁側の端部)より後方に位置する状態になっている。
この図5(a)の状態、すなわち紐部材2をロック片3に連結しないままマスク本体100の下端縁部を指でつまんで顔面から離れる方向に引っ張っても、指を離すと、先に述べた耳掛け部101,102からの引張り力の作用によってマスク本体100の下端縁部は顔面の側に戻ってしまう。
これに対し、ロック片3により紐部材2の動きが規制されると、マスク本体100の下端縁部を前方に動かし、その移動後の状態を維持することができる。
図5(b)の例では、補助具CHを図3に示した状態、すなわち紐部材2の基部1の両端部にある部分が斜め下に向かうように紐部材2の方向を変更して紐部材2をロック片3に接触させた状態にしている。さらに図5(b)の例では、耳掛け部を図5(a)の状態のときよりも長くしてマスク本体100の下端縁を前方の基準位置付近まで移動させている。これに伴い、マスク本体100の最前方位置も顔面より前に移動し、図中の距離L2が示すように、基準位置から最前方位置までの距離が図5(1)の距離L1よりも長くなる。
こうすることで耳掛け部101,102からの引張り力は図5(a)のときと同程度の強さとなって、マスク本体100の上端縁部や耳掛け部101,102と紐部材2との連結箇所を引っ張ってこれらを支持する。しかし、紐部材2のロック片3,3の間に入った部分には上記の引っ張り力は殆ど作用しないので、紐部材2を沿わせたマスク本体100の下端部を紐部材2と共に前方に向かって撓ませて、その湾曲状態を保持することが可能になる。
マスク補助具CHの基部1や紐部材2もマスク本体100と共に動いて同様の形状に変化するので、顔面が圧迫されるおそれがなく、口や鼻孔に新鮮な空気を送って息苦しさを解消することができる。また、マスク本体100を顔面に密着させていた間に籠もった熱気も、外部に逃がすことができる。
マスク補助具CHがマスク本体100の上端縁側に取り付けられた場合も、上記と同様に、ロック片3により紐部材2の動きを規制するか否かによって、マスク本体100を顔面にフィットさせた状態と、マスク本体100を顔面から離れる方向に撓ませて通気スペースを生じさせる状態とを切り替えることができる。さらに、マスク本体100の上端縁側および下端縁側の双方にマスク補助具CHを取り付けて同様の方法を実施することにより、マスク本体100の上端縁部および下端縁部の双方を顔面から離して通気スペースを拡大することもできる。
いずれの場合も、マスク補助具CHの紐部材2とロック片3との係わりを変更する作業と耳掛け部101,102の長さを調整する作業とにより、通気スペースが生じている状態と通気スペースが生じていない状態とを切り替えることができる。紐部材2とロック片3との係わりを変更する作業は、マスク本体100の補助具CHが取り付けられている側の端縁部に指先を入れて紐部材2とロック片3との係わり状態を変更する作業によって行うことができる。耳掛け部101,102の長さの調整もマスクを装着したまますることができるので、急いで切り替え作業を行う必要が生じたときにも問題なく対処することができる。また、マスクMSを外さずに切り替え作業をすることができるので、人目を気にせずにすみ、マスクMSの汚染を防ぐこともできる。
なお、図1,2に示した形状保持ワイヤー4は、マスク本体100を容易に撓ませるために設けられたもので、形状保持ワイヤー4がなくとも、ロック片3を紐部材2に接触させて紐部材2の動きを規制することによって、マスク本体100を顔面から離れる方向に撓ませてその状態を維持することができる。
形状保持ワイヤー4のような可撓性を有する線状体によりマスク本体100の撓みを維持しようとすると、剛性の高い線状体を用いなければならないが、そうすると、マスク本体100を顔面にフィットさせたときに線状体による押圧力が顔面にかかり、利用者に痛みを与えるおそれがある。また、利用者が転倒したときに剛性が高い線状体が顔に刺さるなどの危険性もある。この実施例では、ロック片3を紐部材2に連結させて紐部材2の動きを規制することによってマスク本体100の撓みを維持することができるので、剛性の高い線状体を使う必要がなく、利用者に負荷を与えない柔らかい線状体を使用することができる。
以下、考えられ得る変形例について、簡単に説明する。
上記実施例の補助具CHでは、開口部13,14が形成されていない3箇所の間隙10a,10b,10cを紐部材2のガイド部としたが、マスク本体100を通過する空気量が減少する心配がなければ、少なくとも前面部11に通気のための開口部を設けないようにすることによって、基部1がマスク本体100に取り付けられたときに前面部11のほぼ全幅にわたる広さの間隙を形成し、これをガイド部として機能させることができる。
紐部材2の支持に差し支えることがなければ、上端縁または下端縁が開放された構成のガイド部を設けることもできる。または、基部1の主要部を1枚のシートとして、その横幅方向に沿って並ぶ複数の箇所に短い紐または帯布を輪状に取り付け、これらの輪に紐部材2を通すことによっても、紐部材2を当該部材の長さ方向に沿って移動可能に支持することができる。
紐部材2を基部1やマスク本体100の横幅より長くすることは必ずしも必要ではない。マスクMSの元々の耳掛け紐101,102がマスク本体を顔面の前方に動かすのに必要な長さを有している場合には、たとえば、紐部材2を基部1から延び出ない長さにとどめ、マスク本体100から取り外された耳掛け紐101,102を基部1に導いて紐部材2と連結してもよい。この場合には、耳掛け紐101,102の基部1の側に入った端部または当該端部と紐部材2との連結箇所にロック片3を接触させることによっても、紐部材2の動きを規制することができる。
ロック部となるロック片3も上記実施例のように、前後双方の面に紐部材2を連結できる構成に限らず、片面のみに連結させるようにしてもよい。また基部1の左右の端縁部にクリップを取り付けて紐部材2をマスク本体100の端縁部に留める方法や、基部の左下および右下の各コーナー部の近傍位置で前面部11と背面部12とをスナップ等により着脱可能に連結し、その連結箇所とコーナー部との間に紐部材2を挟み込む方法によっても、紐部材2の動きを規制することができる。これらにおいては、クリップやスナップがロック部となる。
上記の実施例の基部1は、柔軟性を有する面ファスナーにより製作されたものであったが、基部1の材料はこれに限らず、不織布、布、平ゴム、伸縮性を有するシート材などを用いることもできる。それらにより製作された基部1も、両面テープやクリップなどによって、マスク本体100に着脱可能に取り付けることができる。
上記の実施例では、一般的な構成のマスクMSにマスク補助具CHを取り付けたが、マスク本体100の下端縁部または上端縁部に紐部材2をその長さ方向に沿って移動可能に支持するガイド部と、紐部材2の左右2箇所に接触して上記の移動を規制するロック部とを設け(たとえば、上記実施例のマスク補助具CHの前面部11およびロック片3と同様の構成を直接にマスク本体100に連結する。)、ガイド部にマスク本体100の横幅より長い紐部材2を支持させることによって、通気スペースが設けられた状態と通気スペースのない状態とを切り替える機能を有するマスクを提供することもできる。
上記の切り替え機能を有するマスクでは、ガイド部に対向する側の端縁部の左右に耳掛け部を連結し、それらを紐部材2の両端部に連結してもよいし、紐部材2のマスク本体100から延び出た部分を対向側の端縁部に連結することによって、紐部材2のみで耳掛け部を形成することもできる。また、マスク本体100の上下双方の端縁部にガイド部およびロック部を設け、1本の紐部材を各ガイド部に通して両端部を連結することによってループ状にし、そのループのマスク本体100の左右に配置された部分を耳掛け部とすることもできる。
CH マスク補助具
MS マスク
1 基部
2 紐部材
3 ロック片
10a,10b,10c 間隙(ガイド部)
11 前面部
12 背面部
100 マスク本体
101,102 耳掛け部

Claims (3)

  1. 衛生用のマスクのマスク本体と当該マスクをつけた利用者の顔面との間に通気スペースを生じさせるために、当該マスク本体の裏面に装着される補助具であって、
    可撓性または柔軟性を有する基部とこの基部に支持される紐部材とを備え、
    前記基部は、前記紐部材を当該部材の長さ方向に沿って移動可能に支持するガイド部と、当該紐部材の左右2箇所にそれぞれ接触して当該紐部材の移動を規制するロック部とを有し、前記ガイド部による紐部材の支持の方向を前記マスク本体の横幅方向に沿わせた状態にして当該マスク本体の下端側または上端側に装着されており、
    前記紐部材の両端部は、前記マスク本体の前記基部が取り付けられた側の端縁部からそれぞれ取り外された左右の耳掛け部または前記マスク本体の前記基部に対向する側の端縁部の両端位置に、それぞれ連結される、
    ことを特徴とするマスク補助具。
  2. 前記基部は、前記マスク本体の裏面に装着される背面部と、この背面部のマスク本体に装着される面とは反対側に配置される前面部とを備え、
    前記背面部と前面部との間には、左右の各端縁が開口された間隙が少なくとも1つ形成され、この間隙を前記ガイド部として前記紐部材が支持されており、
    前記ロック部は、前記間隙に通された紐部材に着脱可能に連結するロック片であって、前記基部の左右の端縁の近傍にそれぞれ配備される、
    請求項1に記載されたマスク補助具。
  3. 利用者の顔面の口および鼻孔を含む所定範囲に被さる大きさの布または柔軟性を有するシートをマスク本体とし、
    前記マスク本体の下端側または上端側に、当該マスク本体の横幅より長い紐部材を当該マスク本体の横幅方向に沿って移動可能に支持するガイド部と、当該紐部材の左右2箇所にそれぞれ接触して当該紐部材の移動を規制するロック部とが設けられ、
    前記紐部材の前記マスク本体の左右に延び出た部分によって耳掛け部の全体または一部分が形成される、
    ことを特徴とする衛生用のマスク。
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