JP2022147822A - 乗物用シート - Google Patents

乗物用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2022147822A
JP2022147822A JP2021049245A JP2021049245A JP2022147822A JP 2022147822 A JP2022147822 A JP 2022147822A JP 2021049245 A JP2021049245 A JP 2021049245A JP 2021049245 A JP2021049245 A JP 2021049245A JP 2022147822 A JP2022147822 A JP 2022147822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
opening
vehicle seat
engaging
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021049245A
Other languages
English (en)
Inventor
修一 阿久津
Shuichi Akutsu
壱晃 美馬
Kazuaki Mima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2021049245A priority Critical patent/JP2022147822A/ja
Priority to PCT/JP2022/012988 priority patent/WO2022202755A1/ja
Publication of JP2022147822A publication Critical patent/JP2022147822A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】着座した乗員の動作に追従し変移可能に取り付けられる表皮を備えた乗物用シートを提供する。【解決手段】本発明の乗物用シートSは、フレームFと、フレームFに配されるパッド16と、パッド16を覆う表皮17と、を備え、表皮17は、表皮17の端部にフレームFと係合するフレーム係合部材18を有し、フレーム係合部材18において係合部19が形成されており、フレームFにおいて係合部19と対応する被係合部15が設けられており、フレーム係合部材18は、表皮17の端部に沿って取り付けられる板状のプレート部材であり、係合部19は、被係合部が挿通される開口部30Aを有し、開口部30Aにおいて被係合部15と係合する係合辺の長さL3は、被係合部15が係合部19と係合する部分の長さL1よりも大きく形成されている。【選択図】図8A

Description

本発明は、乗物用シートに係り、特に、フレームに係合する表皮を備えた乗物用シートに関する。
従来、自動車等の乗物に設置される車両用シートは、フレームに配されるパッドを被覆して、フレームに固定される表皮を備えている。表皮の端部には複数のフック片が縫着されていて、複数のフック片をフレーム等に掛けることにより表皮を固定していた(例えば、特許文献1参照)
特開平11-206522号公報
しかしながら、従来の方法でパッドを被覆する表皮をフレームに固定した場合、フレームに対して表皮が強く固定されていることから、例えば乗員が着座したとき乗員の臀部に表皮が追従して、表皮とフレームとの接続部分に引き剥がす力がかかっていた。乗員が大きく移動した場合、接続部分を破損してしまう可能性があり、接続部分にかかる力を弱めるため、乗員の動作にある程度追従して変移する表皮の取付手段が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、着座した乗員の動作に追従し変移可能に取り付けられる表皮を備えた乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、フレームと、該フレームに配されるパッドと、該パッドを覆う表皮と、を備え、前記表皮は、該表皮の端部に前記フレームと係合するフレーム係合部材を有し、前記フレーム係合部材において係合部が形成されており、前記フレームにおいて前記係合部と対応する被係合部が設けられており、前記フレーム係合部材は、前記表皮の端部に沿って取り付けられる板状のプレート部材であり、前記係合部は、前記被係合部が挿通される開口部を有し、前記開口部において前記被係合部と係合する係合辺の長さは、前記被係合部が前記係合部と係合する部分の長さよりも大きく形成されていることにより解決される。
上記のように、開口部における係合辺の長さを、被係合部の係合する部分の長さより大きくする、すなわち開口部に遊びの部分を形成することで、パッドを覆う表皮が変移可能になる。乗員がシートに着座した状態で体をずらしても、その体のずれに表皮が追従やすくなり、表皮の破損等が抑制される。
上記の乗物用シートにおいて、前記被係合部は、前記フレームに一体形成されたL字形のフックから成るとよい。
被係合部をL字形のフックとすることにより、フレーム係合部材の各係合部を被係合部に係合しやすくなり、簡便に表皮をフレームに取り付けることができる。
上記の乗物用シートにおいて、前記係合部は、前記フレーム係合部材に複数形成され、前記被係合部は、複数の前記係合部と対応するように複数設けられるとよい。
フレームと係合するフレーム係合部材に複数の係合部が形成されることから、フレーム係合部材をフレームに形成された被係合部にまとめて取り付けることができる。従来は一つずつフック部材を取り付けていたが、まとめて取り付けられるため、表皮をより簡便にフレームに取り付けることができ、乗物用シートを組み立てるときの作業性が向上する。
上記の乗物用シートにおいて、前記開口部において、前記被係合部と係合する前記係合辺の長さは、前記被係合部が前記係合する部分の長さの1.2倍~2.0倍の大きさであるとよい。
係合辺を被係合部の1.2倍~2.0倍の大きさとして遊びを設けることにより、パッドを覆う表皮がより大きく変移し、表皮の破損等が抑制される。
上記の乗物用シートにおいて、前記開口部は、台形状に形成されるとよい。
前記開口部を台形状に形成することで、被係合部が開口部から外れ難くなる。
上記の乗物用シートにおいて、前記開口部は、H字形又はU字形のスリットにより形成される。
開口部をH字形又はU字形のスリットにより形成することで、埃又は塵が開口部から侵入することを抑制することができる。
上記の乗物用シートにおいて、前記開口部は、前記フレーム係合部材に形成された切欠きと、前記切欠きの開口を塞ぐ前記表皮の端部により形成されるとよい。
開口部を、プレート部材を切り欠いて形成し、切欠きの開口を表皮の端部で形成することで、開口部を容易に形成することができる。
上記の乗物用シートにおいて、前記開口部の内側に向けて突出する絞り部が、前記開口部の側部に設けられているとよい。
開口部の側部において、内側に突出する絞り部を設けることで、開口部に挿入された被係合部が抜けにくくなる。
上記の乗物用シートにおいて、前記開口部は、前記表皮の端部に沿って延伸する細長孔であるとよい。
開口部が細長孔であることで、開口部に挿入された被係合部が抜けにくくなる。
上記の乗物用シートにおいて、前記被係合部は、前記フレーム係合部材の表面側から前記開口部に挿入され、前記係合部と前記被係合部が係合した状態で、前記表皮は、前記フレーム係合部材との接続部分で折り返され、前記被係合部を前記表皮で覆うよう配されるとよい。
被係合部を表皮で覆うことにより、被係合部が露出しないため外部から視認されず、意匠性が向上する。
本発明の乗物用シートによれば、開口部における係合辺の長さを、被係合部の係合する部分の長さより大きくする、すなわち開口部に遊びの部分を形成することで、パッドを覆う表皮が変移可能になる。乗員がシートに着座した状態で体をずらしても、その体のずれに表皮が追従やすくなり、表皮の破損等が抑制される。
また、被係合部をL字形のフックとすることにより、フレーム係合部材の各係合部を被係合部に係合しやすくなり、簡便に表皮をフレームに取り付けることができる。
また、フレームと係合するフレーム係合部材に複数の係合部が形成されることから、フレーム係合部材をフレームに形成された被係合部にまとめて取り付けることができる。従来は一つずつフック部材を取り付けていたが、まとめて取り付けられるため、表皮をより簡便にフレームに取り付けることができ、乗物用シートを組み立てるときの作業性が向上する。
また、係合辺を被係合部の1.2倍~2.0倍の大きさとして遊びを設けることにより、パッドを覆う表皮がより大きく変移し、表皮の破損等が抑制される。
また、前記開口部を台形状に形成することで、被係合部が開口部から外れ難くなる。
また、開口部をH字形又はU字形のスリットにより形成することで、埃又は塵が開口部から侵入することを抑制することができる。
また、開口部を、プレート部材を切り欠いて形成し、切欠きの開口を表皮の端部で形成することで、開口部を容易に形成することができる。
また、開口部の側部において、内側に突出する絞り部を設けることで、開口部に挿入された被係合部が抜けにくくなる。
また、開口部が細長孔により形成されることで、開口部に挿入された被係合部が抜けにくくなる。
また、被係合部を表皮で覆うことにより、被係合部が露出しないため外部から視認されず、意匠性が向上する。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートのフレームを示す斜視図である。 車両用シートのシートクッションの底面図である。 シートクッションを覆う表皮を展開した図である。 車両用シートのクッションを側方からみた図である。 図1のVI-VI線に沿った断面図である。 開口部の形状を示す図である。 表皮が引張られて端部が変移する状態を示す図である。 開口部の別例を示す図である。 表皮が引張られて端部が変移する状態を示す図である。 開口部の別例を示す図である 開口部の別例を示す図である。 開口部の断面を示す図である。 開口部の別例を示す図である。 開口部の別例を示す図である。 開口部の別例を示す図である。 表皮端部の取付方法を説明する説明図である。 表皮端部の別の取付方法を説明する説明図である。 表皮の取付方法を説明するフロー図である。 フレーム係合部材の別例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係る乗物用シートの構成について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
なお、以下では、乗物用シートの一例として車両用シートを挙げ、その構成例について説明することとする。ただし、本発明は、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物に搭載される車両用シートに限定されるものではなく、地上以外を移動する航空機や船舶などに搭載されるシートであってもよい。
また、以下の説明において、「前後方向」とは、車両用シートの前後方向であり、車両走行時の進行方向と一致する方向である。また、「シート幅方向」とは、車両用シートの幅方向であり、車両用シートに着座した乗員から見た左右方向と一致する方向である。また、「上下方向」とは、車両用シートの上下方向であり、車両が水平面を走行しているときには鉛直方向と一致する方向である。
また、以下の説明において、「シート幅方向」、「シート高さ方向」のように各種方向に「シート」を付して記載する場合には、車両用シートに対する方向を示し、「車両内側」、「車両外側」のように「車両」を付して記載する場合には、車両に対する方向を示すものとする。
また、以下に説明する車両用シート各部の形状、位置及び姿勢等については、特に断る場合を除き、車両用シートが後述する着座状態にあるケースを想定して説明することとする。
<車両用シートの基本構成>
本実施形態に係る車両用シート(以下、車両用シートS)の基本構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は車両用シートSの斜視図である。図1中、車両用シートSの一部については図示の都合上、表皮であるトリムカバー17、27を外した構成で図示している。
車両用シートSは、車体フロア上に載置され、車両の乗員が着座するシートである。本実施形態において、車両用シートSは、車両の前部座席に相当するフロントシートとして利用される。ただし、これに限定されるものではなく、車両用シートSは、車両のリアシートであってもよく、また、前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシート又は三列目のリアシートとしても利用可能である。
車両用シートSは、図1に示すように、着座者の臀部を支える着座部分となるシートクッションS1、着座者の背部を支える背もたれ部分となるシートバックS2、及び、シートバックS2の上部に配され、着座者の頭部を支えるヘッドレストS3を主な構成要素とする。シートクッションS1とシートバックS2とはリクライニング機構60(図2参照)を挟んで連結されている。また、図示しないが、シートクッションS1の下部にはスライドレールが設置されており、このスライドレールにより、車両用シートSは、前後方向にスライド移動可能な状態で車体フロアに載置されている。
車両用シートSの中には、図2に示すフレームFが設けられており、フレームFは、主にクッションフレーム1とバックフレーム2とにより構成される。クッションフレーム1は、フレームFにおけるシートクッションS1の骨格をなし、バックフレーム2は、フレームFにおけるシートバックS2の骨格をなしている。
シートクッションS1は、その後端部がシートバックS2の下端部に連結されている。また、シートクッションS1は、クッションフレーム1に、クッションパッド16を配し、さらにクッションパッド16をクッション用のトリムカバー17により覆うことで構成される。シートバックS2は、バックフレーム2に、バックパッド26を配し、さらにバックパッド26をバック用のトリムカバー27により覆うことで構成される。
クッションパッド16及びバックパッド26は、例えばウレタン発泡剤を用いて、発泡成型により成型されたウレタン基材である。クッションパッド16及びバックパッド26は、本発明のパッドに相当する。また、クッション用のトリムカバー17及びバック用のトリムカバー27は、本発明の表皮に相当し、布、フィルム、クロス、革やシート等により構成される。また、トリムカバー17、27は、所定のテンションが掛かるように張られた状態でクッションパッド16、バックパッド26を覆うよう取り付けられる。
本実施形態においてクッション用のトリムカバー17をクッションパッド16に覆う際には、トリムカバー17の端部を所定箇所に取り付けることになるが、その取付方法については後述する。
フレームFのクッションフレーム1は、図2に示すように、略方形枠状の外形形状をなす。そして、クッションフレーム1は、シート幅方向左右の端部をそれぞれ構成する一対のクッションサイドフレーム12と、クッションフレーム1の前端部を構成するパンフレーム11と、スプリング14(Sバネ)を主たる構成要素としている。
2本のクッションサイドフレーム12は、クッションフレーム1の幅を規定するため、左右方向に離間して、車両の前後方向に延びるように配置されている。そして、2本のクッションサイドフレーム12を連結するフロントパイプ13aが前端部に、リアパイプ13bが後端部に取り付けられている。
パンフレーム11は、一対のクッションサイドフレーム12の前方側に固着接合されており、パンフレーム11により左右のクッションサイドフレーム12が前方側で連結される。より詳細には、パンフレーム11の左右方向の端部は、それぞれ、溶接などの固定手段によりクッションサイドフレーム12に設けられたフランジに固定される。
パンフレーム11は、主として着座者(乗員)の大腿部を支持するためのものであり、その上面がほぼ平坦な略矩形形状に形成された金属製の板材から形成されるフレームである。
左右のクッションサイドフレーム12の間には、受圧部としてのスプリング14(Sバネ)がシート幅方向に複数並べて設けられている。このスプリング14は、シート前後方向に長く延出している。スプリング14の前端部はフロントパイプ13aに固定され、スプリング14の後端部はリアパイプ13bに留められている。また、スプリング14には受圧板14aが設けられている。
<被係合部>
パンフレーム11の下面には、トリムカバー17の端部を取り付けるためのフック15a(被係合部)が複数形成されている。フック15aは断面がL字形に形成されており、パンフレーム11の一部を切り起こして設けられる。
左右のクッションサイドフレーム12のそれぞれにも、トリムカバー17の端部を取り付けるためのフック15b(被係合部)が複数形成されている。フック15bの断面は、図2に示すように逆L字形に形成されており、クッションサイドフレーム12の一部を切り起こして設けられる。
受圧板14aの下面にも、クッションサイドフレーム12及びパンフレーム11と同様、トリムカバー17の端部を取り付けるためのフック15c(被係合部)が複数形成されている。フック15cは断面がL字形に形成されており、受圧板14aの一部を切り起して設けられる。なお、以下の説明において、クッションサイドフレーム12、パンフレーム11、受圧板14aに設けられたフック15a~15cについて特に区別する必要がない場合は単にフック15と称する場合がある。
<バックフレーム>
バックフレーム2は、主に、方形枠状に加工されたパイプからなり、図2に示すように、バックフレーム2は、逆さU字形のアッパーフレーム21と、シート幅方向左右の端部をなす一対のバックサイドフレーム22と、一対のバックサイドフレーム22の下端部を連結するロアフレーム23と、を備える。
また、バックフレーム2には、バックフレーム2に懸架された受圧プレート24が設けられていて、受圧プレート24を懸架するための懸架フレーム25が左右のバックサイドフレーム22に渡るよう設けられている。バックフレーム2の上端中央部には、筒型状のヘッドレストガイド21aが取り付けられている。このヘッドレストガイド21aに、ヘッドレストS3の下端から延びるヘッドレストピラー61が挿入されることで、ヘッドレストS3がシートバックS2に取り付けられる。
クッションフレーム1及びバックフレーム2を構成する各部材の構成材料としては、荷重を受けたときに大きく変形しないよう十分な剛性をもつ材料、例えば、鋼材やアルミニウム合金等の金属材料が挙げられる。クッションフレーム1及びバックフレーム2を構成する各部材同士の接合手段は溶接であるが、接合手段としては、ボルト、接着剤による接合を併用してもよい。
<クッション用トリムカバー>
次に、クッション用のトリムカバー17の構成について、図3から図6を参照しながら説明する。トリムカバー17は、シートクッションS1のクッションパッド16を覆う部材であり、カバー本体17aと延長部17bとを有する。
カバー本体17aは、クッションパッド16の上面、前面及び両側面を覆う。延長部17bは、図4に示すようにカバー本体17aの後方端部から延伸した部分であり、図6に示すように、クッションパッド16から後方に突出する突出部16aの表面を覆う。なお、クッションパッド16の突出部16aは、シートバックS2とクッションフレーム1のリアパイプ13bとの間の隙間Vに挿入される部分である。
<フレーム係合部材>
トリムカバー17の端部には、クッションフレーム1に設けられたフック15(被係合部)と係合するフレーム係合部材18が設けられている。
また、フレーム係合部材18には、複数の係合部19が形成されている。クッションフレーム1には、係合部19が配される位置に対応して、本願発明の被係合部である複数のフック15が設けられている。クッションフレーム1に設けられた位置に対応するよう、複数の係合部19をフレーム係合部材18に形成してもよい。
フレーム係合部材18は、図3及び図4に示すように、トリムカバー17のカバー本体17aの端部に沿って取り付けられる板状のプレート部材である。フレーム係合部材18は、カバー本体17aの端部において縫製により取り付けられる。フレーム係合部材18は、トリムカバー17の延長部17bの先端にも縫製によりより取り付けられている。
板状のフレーム係合部材18は硬質合成樹脂、例えばポリプロピレン樹脂又は塩化ビニル樹脂により形成性されている。フレーム係合部材18は鉄又はアルミニウム等の金属製であってもよい。また、フレーム係合部材18の厚さは、1~8mmであることが好ましく、1.5~5mmであることがより好ましい。
フレーム係合部材18とフレーム係合部材18は縫製により取り付けられているが、接着剤で接合されてもよい。
また、フレーム係合部材18は、フック15と係合する先端部分が他の部分より厚く形成されてもよい。先端部分が厚くなることにより強度が高くなり、破損が抑制される。
本実施形態において、フレーム係合部材18の各係合部19には、図4及び図7Aに示すように、貫通する開口部30が設けられている。開口部30のフック15と係合する下辺30bの幅方向の大きさL2は、フック15の幅L1とほぼ同じ大きさで形成されている。
組み立てる際、例えばクッションフレーム1にクッションパッド16を配した後、トリムカバー17を被せ、クッションの前方にあるフレーム係合部材18を、パンフレーム11のフック15aに引掛ける。次にクッションサイドフレーム12のフック15bに、フレーム係合部材18を、図5に示すように引掛ける。
トリムカバー17の延長部17bについては、図6に示すように、クッションパッド16の突出部16aと共に隙間Vに挿入し、そして、延長部17bを折り返し、延長部17bの端部に設けられたフレーム係合部材18を、フレームFの受圧板14aのフック15cに取り付ける。
このようにして、クッションフレーム1にトリムカバー17を取り付ける。従来は、Jフック等を用いて複数のフック15に対して一つずつ取り付けていたが、複数の係合部19を有するフレーム係合部材18により複数のフック15に対して一度に引掛けられることから、簡便にトリムカバー17をフレームFに取り付けることが可能となる。
<係合部の形状>
図7Aから図9Fを用いて、係合部19に形成された開口部30の形状について説明する。
図7Aに示すように、フレーム係合部材18の各係合部19には開口部30が、横長の貫通孔として形成されている。図に記載の方向に基づいて説明すると、開口部30の上辺30aと下辺30b(係合辺)の長さが、フック15の幅方向の長さL2と略同じ長さにとなってる。係合部19の両側部は曲線を描くように形成されている。そのため、上下方向において中央部分がやや膨れた形状になっており、フック15を容易に挿入することができる。なお、フック15が配置される場所(例えばパンフレーム11のフック15a)によっては、上辺30aは前側の辺、下辺30bは後側の辺となる。
<係合部の別例>
図8A及び図8Bに、開口部30の別例である開口部30Aを示す。図8Aに示す開口部30Aも、フレーム係合部材18の各係合部19に形成された横長の貫通孔である。図の記載の方向に基づいて説明すると、開口部30Aにおいて、上辺30Aaの長さL2は、フック15の幅方向の長さL1とほぼ同じである。一方、フック15が直接引掛かる下側の係合辺(下辺30Ab)の長さL3は、フック15の係合する部分の長さL1よりも大きく形成されている。言い換えれば、開口部30Aは、トリムカバー17の端部に沿った方向(矢印A方向)において部分的に突出した台形状に形成されている。フック15の幅方向の長さL1より開口部の下辺30Abが大きいことにより所謂遊びの部分ができる。遊びの部分は、図8Aに示すようにフック15が係合する部分のいずれか一方に形成される。遊びの部分は両側に設けられてもよい。遊びの部分があることにより、以下のような効果がある。
シートクッションS1に乗員が着座したとき、図7Bに示すように乗員の臀部に追従してトリムカバー17が上側に引っ張られる場合がある。図7Aに示すように、遊びの部分を設けることなくフック15が挿入される開口部30を形成した場合、引張られた場合でもフレーム係合部材18の変移量C1は小さく、トリムカバー17が大きくずれることはない。そのため、さらに強い力がトリムカバー17にかかると、トリムカバー17とフレーム係合部材18との接続部分31が破損してしまう可能性があった。
図8Aに示す開口部30Aのように遊びの部分があると、図8Bに示すようにトリムカバー17が上側に引張られた際、トリムカバー17及びフレーム係合部材18は、図7Bに示す場合と比較して、より大きく変移する。変移量C2が大きいため、トリムカバー17とフレーム係合部材18との接続部分31にかかる力が弱まり、破損を抑制することができる。遊びの部分を含めた係合辺の長さL3の大きさは、所望される変移量C2の大きさによって設定されるが、フック15の幅方向の長さL1の1.2~2.0倍程度であることが好ましく、1.5倍程度であるのがより好ましい。
<開口部の変形例>
係合部19に形成される開口部30の変形例について図9Aから図9Fを用いて説明する。図9Aに示す開口部30Cは、H字形のスリット32により形成されている。スリット32により形成された舌片33が、フック15が挿入されることにより撓み、開口部30Cにフック15が挿入され係合できる。
また、図9Bに示す開口部30DはU字形のスリット32Aにより形成されている。
図9Cに図9BのA-A線に沿った断面を示す。フック15が開口部30Dに挿入されることにより、図9Cに示すように舌片33Aが撓み、開口部33Dにフック15が係合する。開口部30Cや30Dのように、スリットにより貫通孔を形成することで、フック15が外れ難くなると共に、開口部30C、30Dから埃や塵等の侵入が抑制される。
図9Dに形成される開口部30Eは、フレーム係合部材18に形成された切欠き34と、トリムカバー17の端部により形成される。切欠き34の開口はトリムカバー17の端部により塞がれる。このように、開口部30Eには、フック15が挿入可能な部分が形成されていればよく、より簡便に係合部を形成することができる。
また、図9Eに示すように、開口部30Fはトリムカバー17の端部に沿って延伸する細長孔35により形成されてもよい。細長孔35に挿入されたフック15は、その上下方向の移動が抑制されるため抜け難い。
また、図9Fに示すように、開口部30Gの両側辺において開口部30Gの内側に突出する絞り部36が設けられてもよい。絞り部36は、開口部30Gの上下方向の中央よりやや下方、言い換えればフック15がかかる下辺30Gbの方に近付いて形成される。
開口部30Gにおいて、幅が広い部分(幅広部37)と狭い部分(幅狭部38)とが形成される。幅広部37でフック15を挿入し、絞り部36を越えて幅狭部38にフック15を入れることにより、フック15お外れ難い開口部30Gを実現することができる。
<フレーム係合部材の取付方法>
図10A及び図10Bを用いて、フレーム係合部材18を、フック15に取り付ける方法について説明する。
図10Aは、トリムカバー17の裏面側17d(より詳しくはフレーム係合部材18の裏面側18b)から、フック15を開口部30に挿入して取り付ける方法を示す図である。
図10Aに示すように、裏面側17dからフック15を挿入した場合、フック15が露出する。フレーム係合部材18の取り付けは容易であるが、外側からフック15が見えてしまうという課題がある。
そのため、図10Bに示す取付方法では、トリムカバー17によりフック15を覆い、外側にフック15が露出しないよう取り付けられる。開口部30には、フック15がトリムカバー17の表面側17c(より詳しくはフレーム係合部材18の表面側18a)から挿入され、係合部19にフック15(被係合部)が係合した状態で、フレーム係合部材18との接続部分31で、トリムカバー17が反対側に折り返されている。トリムカバー17が折り返されることで、図10Bに示すようトリムカバー17がフック15を覆うようになる。
図11を用いて、図10Bに示すフレーム係合部材18の取付方法を含む車両用シートSの製造方法について説明する。図2に示すフレームFは予め用意され、フレームFにバックパッド26が配置されており、バックパッド26を覆うバック用のトリムカバー27は取り付けられているものとする。そして、シートクッションS1を構成するクッションパッド16及びトリムカバー17を準備する(ステップS101)。
フレームFにクッションパッド16を配し、トリムカバー17によりクッションパッド16を覆う(ステップS102)。
そして、フレームFに設けられたフック15を、トリムカバー17の端部に設けられたフレーム係合部材18の係合部19(より詳しくは開口部30)に、フレーム係合部材18の表面側18a(表皮の)から挿入して、係合部19とフック15とを係合させる(ステップS103)。
フック15を係合部19に係合させた後、トリムカバー17の端部を、フレーム係合部材18との接続部分31で折り返し、トリムカバー17によりフック15を覆うよう、トリムカバー17を配置する(ステップS104)。
フレーム係合部材18をフック15に掛けることにより所定のテンションが掛かり、トリムカバー17がクッションパッド16に取り付けられる。
また、このようにフレーム係合部材18をフック15に取り付けることで、フック15が露出しないため外部から視認されず、車両用シートSの意匠性が向上する。
<フレーム係合部材の別例>
図4に示すクッション用のトリムカバー17の端部には、フレーム係合部材18として、板状のプレート部材が取り付けられている。フレーム係合部材18はプレート状のものに限定されず、例えば図11に示すフレーム係合部材18Aのように、線状のワイヤ部材39により実現されてもよい。ワイヤ部材39は、トリムカバー17の端部に沿って取り付けられる。
ワイヤ部材39は、トリムカバー17の端部を折り返して、縫合し袋状とした中に通されて、収納される。そして、トリムカバー17の一部を切り欠いて、ワイヤ部材39の一部を露出させ係合部19Aとする。露出したワイヤ部材39(係合部19A)を、フック15に引掛ける。所定のテンションがかかることで、クッション用のトリムカバー17が、クッションパッド16に固定される。
ワイヤ部材39は、棒状、線状、管状等の金属製又は樹脂製のワイヤを用いることが好ましい。また、ワイヤ部材39の直径は、1~8mmであることが好ましく、1.5~5mmであることがより好ましい。
以上、本実施形態に係る乗物用シート及びその製造方法について図を用いて説明した。上記実施例では、シートクッションS1に用いられるトリムカバー17を例にして説明したが、これは一例であり、本発明をシートバックS2に適用してもよい。すなわち、シートバックS2の、バックパッド26を覆うバックパッド用のトリムカバー27に、フレーム係合部材を設けて取り付けてもよい。バックフレーム2に設けられた複数のフックに対して対応する係合部をまとめて取り付けられるため、バックパッド26を組み立てるときの作業性が向上するようになる。
S 車両用シート(乗物用シート)
S1 シートクッション
S2 シートバック
S3 ヘッドレスト
F フレーム
1 クッションフレーム(フレーム)
2 バックフレーム(フレーム)
11 パンフレーム
12 クッションサイドフレーム
13a フロントパイプ
13b リアパイプ
14 スプリング
14a 受圧板
15、15a、15b、15c フック(被係合部)
16 クッションパッド(パッド)
16a 突出部
17 トリムカバー(表皮)
17a カバー本体
17b 延長部
17c 表面側
17d 裏面側
18、18A フレーム係合部材
18a 表面側
18b 裏面側
19、19A 係合部
21 アッパーフレーム
21a ヘッドレストガイド
22 バックサイドフレーム
23 ロアフレーム
24 受圧プレート
26 バックパッド
27 トリムカバー
30、30A~30G 開口部
31 接続部分
32 スリット
33 舌片
34 切欠き
35 細長孔
36 絞り部
37 幅広部
38 幅狭部
39 ワイヤ部材
60 リクライニング機構
61 ヘッドレストピラー

Claims (10)

  1. フレームと、該フレームに配されるパッドと、該パッドを覆う表皮と、を備え、
    前記表皮は、該表皮の端部に前記フレームと係合するフレーム係合部材を有し、
    前記フレーム係合部材において係合部が形成されており、
    前記フレームにおいて前記係合部と対応する被係合部が設けられており、
    前記フレーム係合部材は、前記表皮の端部に沿って取り付けられる板状のプレート部材であり、
    前記係合部は、前記被係合部が挿通される開口部を有し、
    前記開口部において前記被係合部と係合する係合辺の長さは、前記被係合部が前記係合部と係合する部分の長さよりも大きく形成されていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記被係合部は、前記フレームに一体形成されたL字形のフックから成ることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記係合部は、前記フレーム係合部材に複数形成され、
    前記被係合部は、複数の前記係合部と対応するように複数設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記開口部において、前記被係合部と係合する前記係合辺の長さは、前記被係合部が前記係合する部分の長さの1.2倍~2.0倍の大きさであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  5. 前記開口部は、台形状に形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  6. 前記開口部は、H字形又はU字形のスリットにより形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  7. 前記開口部は、前記フレーム係合部材に形成された切欠きと、前記切欠きの開口を塞ぐ前記表皮の端部により形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  8. 前記開口部の内側に向けて突出する絞り部が、前記開口部の側部に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  9. 前記開口部は、前記表皮の端部に沿って延伸する細長孔であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  10. 前記被係合部は、前記フレーム係合部材の表面側から前記開口部に挿入され、
    前記係合部と前記被係合部が係合した状態で、前記表皮は、前記フレーム係合部材との接続部分で折り返され、前記被係合部を前記表皮で覆うよう配されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の乗物用シート。
JP2021049245A 2021-03-23 2021-03-23 乗物用シート Pending JP2022147822A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021049245A JP2022147822A (ja) 2021-03-23 2021-03-23 乗物用シート
PCT/JP2022/012988 WO2022202755A1 (ja) 2021-03-23 2022-03-22 乗物用内装部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021049245A JP2022147822A (ja) 2021-03-23 2021-03-23 乗物用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022147822A true JP2022147822A (ja) 2022-10-06

Family

ID=83462606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021049245A Pending JP2022147822A (ja) 2021-03-23 2021-03-23 乗物用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022147822A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2727765A1 (en) Vehicle seat
JP5989706B2 (ja) 乗物用シート
JPWO2018025796A1 (ja) シート
JP5708302B2 (ja) 樹脂製シートバックバネ及び車両用シート
WO2021117856A1 (ja) 乗物用シート及び製造方法
JP2022147823A (ja) 乗物用シート及び乗物用シートの製造方法
JP6292100B2 (ja) 乗物用シート
JP2018199362A (ja) 乗物用シート
JP6123508B2 (ja) 支持体
JP2022147822A (ja) 乗物用シート
JP2022147821A (ja) 乗物用シート
JP6974136B2 (ja) 乗物用シート
JP6204055B2 (ja) 乗物用シート
JP7397301B2 (ja) 乗物用シート
JP2019156324A (ja) 車両用シート装置
JP7397300B2 (ja) 乗物用シート及び製造方法
WO2022202755A1 (ja) 乗物用内装部品
JP6053465B2 (ja) 乗物用シート
JP2018001988A (ja) 乗物用シート
JP7460883B2 (ja) 乗物用シート及び乗物用シートの製造方法
JP6484307B2 (ja) 乗物用シート
JP2013121741A (ja) 車両用シートのポケット取付け構造
JP6513726B2 (ja) 乗物用シート
JP6907919B2 (ja) 乗物用シート
JP2019081545A (ja) 乗物用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240125