JP2022147228A - ギヤ機構 - Google Patents

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Akihiko Kita
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Abstract

【課題】やまば歯車である第1ギヤ又は第2ギヤを構成する一対のはすば歯車部同士の伝達トルクを均等に近づけることが可能な技術を実現する。【解決手段】幅狭部24の軸方向Lの寸法は、対象ギヤ20の歯幅ΔL2よりも狭く形成され、幅狭部24は、対象ギヤ20の歯部22の軸方向Lの中央位置P2を含む軸方向Lの範囲であって、対象ギヤ20の歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、やまば歯車である第1ギヤと、やまば歯車であって第1ギヤと同軸上に配置された第2ギヤと、第1ギヤと第2ギヤとを一体的に回転するように連結する連結軸と、を備えたギヤ機構に関する。
このようなギヤ機構の一例が、特開2018-87619号公報(特許文献1)に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
特許文献1の図1には、第1軸(10)の動力を、第2軸(20)を介して第3軸(30)に伝達する動力伝達機構(1)が示されている。第1軸(10)には、当該第1軸(10)と一体的に回転する第1やまば歯車(11)が設けられ、第2軸(20)には、当該第2軸(20)と一体的に回転する第2やまば歯車(22)及び第3やまば歯車(23)が設けられ、第3軸(30)には、当該第3軸(30)と一体的に回転する第4やまば歯車(34)が設けられている。そして、第2やまば歯車(22)は第1やまば歯車(11)に噛み合い、第3やまば歯車(23)は第4やまば歯車(34)に噛み合っている。このように、特許文献1には、第1ギヤとしての第2やまば歯車(22)と、第2ギヤとしての第3やまば歯車(23)と、連結軸としての第2軸(20)と、を備えたギヤ機構が開示されている。
特開2018-87619号公報
ところで、ギヤ機構を介したトルクの伝達時には、第1ギヤと第2ギヤとの間に連結軸の回転軸周りのねじれが生じる。ここで、第1ギヤ及び第2ギヤのいずれか一方に着目して当該一方のギヤを対象ギヤとし、他方を非対象ギヤとし、更に、やまば歯車である対象ギヤを構成するように軸方向に並列配置された一対のはすば歯車部のうち、非対象ギヤに近い方を接近側歯車部とし、非対象ギヤから遠い方を離間側歯車部とすると、非対象ギヤとの間でトルクを伝達する軸方向距離は、通常、離間側歯車部の方が接近側歯車部よりも長くなる。そのため、非対象ギヤを基準とする回転軸周りのねじれ量は、非対象ギヤとの間でのトルクを伝達する軸方向距離が長くなる分、離間側歯車部の方が接近側歯車部よりも大きくなりやすい。そして、一対のはすば歯車部同士でねじれ量が互いに異なると、一対のはすば歯車部同士の伝達トルク(言い換えれば、分担トルク)に差が生じ、一対のはすば歯車部同士の伝達トルクの差は、対象ギヤの耐久性の低下やノイズの増大の要因となり得る。
そこで、やまば歯車である第1ギヤ又は第2ギヤを構成する一対のはすば歯車部同士の伝達トルクを均等に近づけることが可能な技術の実現が望まれる。
本開示に係るギヤ機構は、やまば歯車である入力ギヤに噛み合うやまば歯車である第1ギヤと、やまば歯車である出力ギヤに噛み合うやまば歯車であって、前記第1ギヤと同軸上に配置された第2ギヤと、前記第1ギヤと前記第2ギヤとを一体的に回転するように連結する連結軸と、を備え、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤのいずれか一方を対象ギヤとし、他方を非対象ギヤとし、前記連結軸の回転軸に沿う方向を軸方向とし、前記軸方向における前記対象ギヤに対して前記非対象ギヤが配置されている側を軸方向接近側とし、前記軸方向接近側とは反対側を軸方向離間側とし、前記対象ギヤの歯部と前記連結軸とを接続する部分を対象接続部とし、前記対象接続部における前記軸方向の寸法が最も小さい部分を幅狭部として、前記幅狭部の前記軸方向の寸法は、前記対象ギヤの歯幅よりも狭く形成され、前記幅狭部は、前記対象ギヤの歯部の前記軸方向の中央位置を含む前記軸方向の範囲であって、前記対象ギヤの歯幅の範囲内における前記軸方向離間側に偏った前記軸方向の範囲に設けられている。
非対象ギヤとの間でトルクを伝達する軸方向距離は、通常、離間側歯車部(対象ギヤを構成する一対のはすば歯車部のうちの軸方向離間側に配置された方)の方が接近側歯車部(当該一対のはすば歯車部のうちの軸方向接近側に配置された方)よりも長くなる。そのため、仮に対象接続部の回転軸周りのねじり剛性が軸方向に沿って均一である場合、一対のはすば歯車部同士のねじれ量に、上記軸方向距離の差に応じた差が生じる。これに対して、本構成によれば、幅狭部が上記のような範囲に設けられているため、対象接続部における軸方向接近側の部分のねじり剛性を、対象接続部における軸方向離間側の部分のねじり剛性よりも低くすること、言い換えれば、接近側歯車部を離間側歯車部よりもねじれやすくすることができる。これにより、一対のはすば歯車部同士のねじれ量の差を、上記軸方向距離の差に応じた差よりも低減させることができ、その結果、一対のはすば歯車部同士のねじれ量を均等に近づけて、対象ギヤを構成する一対のはすば歯車部同士の伝達トルクを均等に近づけることが可能となっている。
なお、本構成によれば、対象ギヤの歯部の軸方向の中央位置を含む軸方向の範囲に幅狭部が設けられるため、対象接続部の耐久性を適切に確保しつつ、対象ギヤの歯幅の範囲内における軸方向離間側に偏った軸方向の範囲に幅狭部を設けることが可能となっている。
ギヤ機構の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
第1の実施形態に係るギヤ機構の断面図 第2の実施形態に係るギヤ機構の断面図 ギヤ機構が適用される車両用駆動装置の一例を示す図 ギヤ機構が適用される車両用駆動装置の別例を示す図
〔第1の実施形態〕
ギヤ機構の第1の実施形態について、図面(主に図1)を参照して説明する。本実施形態では、第1ギヤ10が「非対象ギヤ」に相当し、第2ギヤ20が「対象ギヤ」に相当し、第2はすば歯車部21が「はすば歯車部」に相当し、第2歯部22が「対象ギヤの歯部」に相当し、第2接続部23が「対象接続部」に相当し、第2幅狭部24が「幅狭部」に相当し、接近側端部24aが「幅狭部における軸方向接近側の端部」に相当し、第2中央位置P2が「対象ギヤの歯部の軸方向の中央位置」に相当し、第2歯幅ΔL2が「対象ギヤの歯幅」に相当する。
図1に示すように、ギヤ機構1は、第1ギヤ10と第2ギヤ20と連結軸30とを備えている。ここで、連結軸30の回転軸X(仮想軸)に沿う方向を軸方向Lとする。
第1ギヤ10は、やまば歯車である。第1ギヤ10は、回転軸X上に配置されている。第1ギヤ10は、軸方向Lに並列配置された一対の第1はすば歯車部11を備えている。一対の第1はすば歯車部11は、ねじれ角が互いに同じであって、ねじれ方向が互いに逆向きに形成されている。なお、本明細書では、「やまば歯車」は、当該やまば歯車を構成する一対のはすば歯車部が軸方向Lに離間して配置される歯車(すなわち、ダブルヘリカルギヤ)と、当該やまば歯車を構成する一対のはすば歯車部が軸方向Lに接するように配置される歯車(すなわち、ヘリングボーンギヤ)との双方を含む概念として用いている。
第2ギヤ20は、やまば歯車である。第2ギヤ20は、第1ギヤ10と同軸上に配置されている。すなわち、第2ギヤ20は、回転軸X上に配置されている。図1に示すように、本実施形態では、第2ギヤ20は、第1ギヤ10に対して軸方向Lに隣接して配置されている。すなわち、第1ギヤ10と第2ギヤ20との軸方向Lの間には他のギヤは配置されていない。第2ギヤ20は、軸方向Lに並列配置された一対の第2はすば歯車部21を備えている。一対の第2はすば歯車部21は、ねじれ角が互いに同じであって、ねじれ方向が互いに逆向きに形成されている。
連結軸30は、第1ギヤ10と第2ギヤ20とを一体的に回転するように連結している。すなわち、第1ギヤ10及び第2ギヤ20のそれぞれは、連結軸30と一体的に回転するように、連結軸30に連結されている。本実施形態では、連結軸30は、軸方向Lに延びる円筒状に形成されている。第1ギヤ10及び第2ギヤ20のそれぞれは、軸方向Lに相対移動可能に連結軸30に連結されても、軸方向Lに相対移動不能に連結軸30に連結されてもよい。図1に示すように、本実施形態では、第1ギヤ10は、スプライン係合によって連結軸30に連結されている。また、本実施形態では、第2ギヤ20は、連結軸30と一体的に形成されている。第2ギヤ20は、例えば、鍛造等の一体成形技術によって、又は、溶接による接合によって、或いはこれらの組み合わせによって、連結軸30と一体的に形成される。図1に示す例では、第2ギヤ20と連結軸30とは、鍛造等の一体成形技術によって、1つの部材により一体的に形成されている。なお、第1ギヤ10と第2ギヤ20との双方が連結軸30と一体的に形成されてもよい。
連結軸30は、回転軸X周りに回転可能に非回転部材4(例えば、後述する車両用駆動装置100のケース)に支持されている。具体的には、連結軸30を非回転部材4に対して回転可能に支持する軸受5が、連結軸30と非回転部材4との間に設けられている。図1に示すように、本実施形態では、連結軸30は、軸方向Lの2箇所で(具体的には、第1ギヤ10及び第2ギヤ20に対して軸方向Lの両側のそれぞれで)、軸受5を介して非回転部材4に支持されている。本実施形態では、軸受5として転がり軸受(図1に示す例では、円筒ころ軸受)を用いている。
第1ギヤ10は、やまば歯車である入力ギヤ2に噛み合い、第2ギヤ20は、やまば歯車である出力ギヤ3に噛み合っている(図3及び図4参照)。すなわち、ギヤ機構1は、入力ギヤ2から入力される回転を出力ギヤ3に出力するカウンタギヤ機構であり、第1ギヤ10は、カウンタギヤ機構の入力要素であるカウンタ入力ギヤとして機能し、第2ギヤ20は、カウンタギヤ機構の出力要素であるカウンタ出力ギヤとして機能する。図1に示すように、入力ギヤ2は、軸方向Lに並列配置された一対の入力はすば歯車部2aを備えており、一対の第1はすば歯車部11の一方が、一対の入力はすば歯車部2aの一方に噛み合い、一対の第1はすば歯車部11の他方が、一対の入力はすば歯車部2aの他方に噛み合っている。図示は省略するが、出力ギヤ3は、軸方向Lに並列配置された一対の出力はすば歯車部を備えており、一対の第2はすば歯車部21の一方が、一対の出力はすば歯車部の一方に噛み合い、一対の第2はすば歯車部21の他方が、一対の出力はすば歯車部の他方に噛み合っている。
ここで、軸方向Lにおける第2ギヤ20に対して第1ギヤ10が配置されている側を軸方向第1側L1とし、軸方向第1側L1とは反対側を軸方向第2側L2とする。具体的には、第1ギヤ10における連結軸30との連結部を第1連結部とし、第2ギヤ20における連結軸30との連結部を第2連結部として、軸方向Lにおける第2連結部に対して第1連結部が配置されている側を軸方向第1側L1とする。なお、図1に示す例とは異なり、第1ギヤ10の歯部(歯面が形成された部分)である第1歯部12と、第2ギヤ20の歯部である第2歯部22とが、径方向R(回転軸Xの径方向、以下同様)の互いに異なる位置で軸方向Lの配置領域が少なくとも一部で重複するように(言い換えれば、径方向Rに沿う径方向視で重複する部分を有するように)配置される構成とすることもできる。
第1歯部12は、一対の第1はすば歯車部11のそれぞれの歯部を含む。そのため、一対の第1はすば歯車部11のうちの軸方向第1側L1に配置された方の歯部の、軸方向第1側L1の端部が、第1歯部12の軸方向第1側L1の端部となり、一対の第1はすば歯車部11のうちの軸方向第2側L2に配置された方の歯部の、軸方向第2側L2の端部が、第1歯部12の軸方向第2側L2の端部となる。そして、図1に示すように、第1ギヤ10の歯幅である第1歯幅ΔL1は、第1歯部12の軸方向Lの幅であり、具体的には、第1歯部12の軸方向第1側L1の端部と第1歯部12の軸方向第2側L2の端部との間の軸方向Lの幅である。また、第1歯部12の軸方向Lの中央位置である第1中央位置P1は、第1歯幅ΔL1の軸方向Lの中央位置である。
第2歯部22は、一対の第2はすば歯車部21のそれぞれの歯部を含む。そのため、一対の第2はすば歯車部21のうちの軸方向第1側L1に配置された方の歯部の、軸方向第1側L1の端部が、第2歯部22の軸方向第1側L1の端部となり、一対の第2はすば歯車部21のうちの軸方向第2側L2に配置された方の歯部の、軸方向第2側L2の端部が、第2歯部22の軸方向第2側L2の端部となる。そして、図1に示すように、第2ギヤ20の歯幅である第2歯幅ΔL2は、第2歯部22の軸方向Lの幅であり、具体的には、第2歯部22の軸方向第1側L1の端部と第2歯部22の軸方向第2側L2の端部との間の軸方向Lの幅である。また、第2歯部22の軸方向Lの中央位置である第2中央位置P2は、第2歯幅ΔL2の軸方向Lの中央位置である。
図1に示す例では、一対の第2はすば歯車部21は、軸方向Lの幅が互いに異なっている。具体的には、一対の第2はすば歯車部21のうちの軸方向第1側L1に配置された方が、一対の第2はすば歯車部21のうちの軸方向第2側L2に配置された方よりも、軸方向Lの幅が大きく形成されている。そのため、第2中央位置P2は、一対の第2はすば歯車部21の間の軸方向Lの中央位置に対して軸方向Lの一方側(ここでは、軸方向第1側L1)にずれている。なお、一対の第2はすば歯車部21の間の軸方向Lの中央位置は、一対の第2はすば歯車部21のうちの軸方向第1側L1に配置された方の歯部の、軸方向第2側L2の端部と、一対の第2はすば歯車部21のうちの軸方向第2側L2に配置された方の歯部の、軸方向第1側L1の端部との間の、軸方向Lの中央位置である。
ギヤ機構1は、第1歯部12と連結軸30とを接続する部分である第1接続部13と、第2歯部22と連結軸30とを接続する部分である第2接続部23と、を備えている。第1接続部13は、第1歯部12の内周部分(径方向Rの内側の部分)と連結軸30の外周部分(径方向Rの外側の部分)とを接続し、第2接続部23は、第2歯部22の内周部分と連結軸30の外周部分とを接続している。
図1に示すように、本実施形態では、第1接続部13の軸方向Lの寸法は、径方向Rに沿って均一には形成されておらず、第1接続部13における軸方向Lの寸法が最も小さい部分を第1幅狭部14とする。なお、第1接続部13の軸方向Lの寸法は、第1接続部13における第1歯幅ΔL1の範囲内に配置される部分(言い換えれば、第1接続部13における径方向視で第1歯部12と重複する部分)の軸方向Lの寸法とする。図1に示す例では、第1接続部13における軸方向Lの両側にくびれ部(第1中央位置P1の側に窪む凹部)が形成されており、当該くびれ部に対応する第1接続部13の部分が第1幅狭部14となっている。
図1に示すように、本実施形態では、第2接続部23の軸方向Lの寸法は、径方向Rに沿って均一には形成されておらず、第2接続部23における軸方向Lの寸法が最も小さい部分を第2幅狭部24とする。なお、第2接続部23の軸方向Lの寸法は、第2接続部23における第2歯幅ΔL2の範囲内に配置される部分(言い換えれば、第2接続部23における径方向視で第2歯部22と重複する部分)の軸方向Lの寸法とする。よって、図1に示す例では、軸受5に支持される被支持部が、第2接続部23に対して軸方向第2側L2に連続して形成されているが、第2接続部23の軸方向Lの寸法は、この被支持部を除いた寸法とされる。図1に示す例では、第2接続部23における軸方向第1側L1の部分にくびれ部(第2中央位置P2の側に窪む凹部)が形成されており、当該くびれ部に対応する第2接続部23の部分が第2幅狭部24となっている。
ここで、第1ギヤ10及び第2ギヤ20のいずれか一方を対象ギヤとし、他方を非対象ギヤとする。本実施形態では、第2ギヤ20を対象ギヤとし、第1ギヤ10を非対象ギヤとしている。すなわち、本実施形態では、第1ギヤ10及び第2ギヤ20のうちの出力ギヤ3に噛み合う方である第2ギヤ20を、対象ギヤとしている。そして、軸方向Lにおける対象ギヤに対して非対象ギヤが配置されている側(本実施形態では、軸方向第1側L1)を軸方向接近側LAとし、軸方向接近側LAとは反対側(本実施形態では、軸方向第2側L2)を軸方向離間側LBとする。具体的には、対象ギヤにおける連結軸30との連結部を対象連結部とし、非対象ギヤにおける連結軸30との連結部を非対象連結部として、軸方向Lにおける対象接続部に対して非対象接続部が配置されている側を軸方向接近側LAとする。また、対象ギヤが備える一対のはすば歯車部(本実施形態では、一対の第2はすば歯車部21)のうち、軸方向接近側LAに配置された方を接近側歯車部21aとし、軸方向離間側LBに配置された方を離間側歯車部21bとする。また、対象ギヤの歯部と連結軸30とを接続する部分(本実施形態では、第2接続部23)を対象接続部とし、対象接続部における軸方向Lの寸法が最も小さい部分(本実施形態では、第2幅狭部24)を幅狭部とする。
ところで、ギヤ機構1を介したトルクの伝達時には、第1ギヤ10と第2ギヤ20との間に回転軸X周りのねじれが生じる。ここで、第2ギヤ20に着目すると、第1ギヤ10との間でトルクを伝達する軸方向距離(軸方向Lの距離)は、通常、離間側歯車部21bの方が接近側歯車部21aよりも長くなる。そのため、仮に第2接続部23の回転軸X周りのねじり剛性が軸方向Lに沿って均一である場合、接近側歯車部21aのねじれ量と離間側歯車部21bのねじれ量との間に、上記軸方向距離の差に応じた差が生じる。このギヤ機構1では、第2幅狭部24を以下に述べるように形成することで、一対の第2はすば歯車部21同士のねじれ量を均等に近づけて、一対の第2はすば歯車部21同士の伝達トルクを均等に近づけることを可能としている。
図1に示すように、第2幅狭部24の軸方向Lの寸法は、第2歯幅ΔL2よりも狭く形成されている。そして、第2幅狭部24は、第2中央位置P2を含む軸方向Lの範囲であって、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に設けられている。第2幅狭部24を上記のような範囲に設けることで、第2接続部23における軸方向接近側LAの部分のねじり剛性を、第2接続部23における軸方向離間側LBの部分のねじり剛性よりも低くして、接近側歯車部21aを離間側歯車部21bよりもねじれやすくすることができる。これにより、上記軸方向距離の違いによるねじれ量の差をねじり剛性の違いにより相殺させるようにして、一対の第2はすば歯車部21同士のねじれ量を均等に近づけることができ、その結果、一対の第2はすば歯車部21同士の伝達トルクを均等に近づけることができる。例えば、一対の第2はすば歯車部21同士のねじれ量が同等(同一又は同程度)となるように第2幅狭部24が設けられる構成とすると好適である。
上記のように、第2幅狭部24は、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に設けられている。すなわち、第2幅狭部24は、当該第2幅狭部24における軸方向Lの中央位置が第2中央位置P2よりも軸方向離間側LBに配置されるように設けられている。本実施形態では、第2幅狭部24における軸方向接近側LAの端部である接近側端部24aが、第2歯部22の軸方向接近側LAの端部よりも軸方向離間側LBに配置されるようにすることで、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に第2幅狭部24を設けている。ここでは、接近側端部24aは、径方向視で接近側歯車部21aと重複する位置に配置されている。言い換えれば、後述する軸方向凹部40における最も軸方向離間側LBに窪んだ部分が、径方向視で接近側歯車部21aと重複する位置に配置されている。なお、第2幅狭部24は、第2中央位置P2を含む軸方向Lの範囲に設けられるため、接近側端部24aは、第2中央位置P2を限度として、第2歯部22の軸方向接近側LAの端部よりも軸方向離間側LBに配置される。
上述したように、第2ギヤ20は、軸方向Lに並列配置された一対の第2はすば歯車部21を備え、一対の第2はすば歯車部21は、ねじれ角が互いに同じであって、ねじれ方向が互いに逆向きである。そして、本実施形態では、一対の第2はすば歯車部21のうち、軸方向接近側LAに配置された方を接近側歯車部21aとして、回転軸Xの径方向Rに沿う径方向視で、第2幅狭部24における軸方向接近側LAの端部(接近側端部24a)が、接近側歯車部21aと重複する位置に配置されている。
このように、本実施形態では、接近側端部24aが径方向視で接近側歯車部21aと重複する位置に配置されているため、第2接続部23の耐久性が低くなり過ぎることを回避しつつ、一対の第2はすば歯車部21同士のねじれ量が均等に近づくように、第2歯幅ΔL2(第2ギヤ20の歯幅)の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に第2幅狭部24を設けることができる。
上述したように、本実施形態では、第2ギヤ20は、連結軸30と一体的に形成されている。そして、本実施形態では、図1に示すように、第2接続部23における軸方向接近側LAを向く面に、軸方向離間側LBへ窪む軸方向凹部40が形成され、軸方向凹部40における最も軸方向離間側LBに窪んだ部分に対応する第2接続部23の部分が、第2幅狭部24である。
このように、本実施形態では、軸方向凹部40を形成することで、第2歯幅ΔL2(第2ギヤ20の歯幅)の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に第2幅狭部24を適切に形成することができる。そして、本実施形態では、第2接続部23が、第2ギヤ20(具体的には、第2歯部22)と連結軸30とを一体的に接続するように形成されるため、第2接続部23に軸方向凹部40を形成しつつも、第2接続部23の剛性を適切に確保しやすくなっている。
軸方向凹部40は、最も軸方向離間側LBに窪んだ部分が第2中央位置P2よりも軸方向接近側LAに配置されるように(言い換えれば、接近側端部24aが第2中央位置P2よりも軸方向接近側LAに配置されるように)形成されている。そして、軸方向凹部40における最も軸方向離間側LBに窪んだ部分に対応する第2接続部23の部分(具体的には、軸方向凹部40における最も軸方向離間側LBに窪んだ部分と径方向Rの同じ位置に配置される第2接続部23の部分)が、第2幅狭部24である。また、軸方向凹部40は、最も軸方向離間側LBに窪んだ部分が一対の第2はすば歯車部21の間の軸方向Lの中央位置よりも軸方向接近側LAに配置されるように(言い換えれば、接近側端部24aが一対の第2はすば歯車部21の間の軸方向Lの中央位置よりも軸方向接近側LAに配置されるように)形成されている。本実施形態では、軸方向凹部40の内部は空洞とされている。また、本実施形態では、軸方向凹部40は、周方向C(回転軸Xの周方向、以下同様)の全域に亘って形成されている。図1に示す例では、軸方向凹部40は、軸方向離間側LBに向かうに従って径方向Rの幅が小さくなるように形成されている。図1に示す例とは異なり、径方向Rの幅が軸方向Lに沿って均一になるように軸方向凹部40が形成される構成とすることもできる。
ところで、ねじり剛性は、材料で決まる横弾性係数と、断面二次極モーメントとの積で表される。そして、中空軸の断面二次極モーメントは、外径の4乗と内径の4乗との差に比例する。上記のように軸方向凹部40を形成することで、接近側歯車部21aを中空軸とみなした場合の内径を、離間側歯車部21bを中空軸とみなした場合の内径よりも大きくすることができ、これにより、接近側歯車部21aのねじり剛性を離間側歯車部21bのねじり剛性よりも低くして、接近側歯車部21aを離間側歯車部21bよりもねじれやすくすることができる。
第1ギヤ10から第2ギヤ20に伝達されるトルクは、接近側端部24aから接近側歯車部21aと離間側歯車部21bとに分かれて伝達されると考えることができる。すなわち、接近側端部24aは、トルクの分流開始点とみなすことができる。ここで、接近側端部24aから接近側歯車部21aの歯部の軸方向Lの中央位置までの軸方向Lの長さを第1長さとし、接近側端部24aから離間側歯車部21bの歯部の軸方向Lの中央位置までの軸方向Lの長さを第2長さとすると、第1長さを接近側歯車部21aのねじり剛性(例えば、接近側歯車部21aの歯部の軸方向Lの中央位置でのねじり剛性)で除算した値と、第2長さを離間側歯車部21bのねじり剛性で除算した値とが同等となるように第2幅狭部24を設ける(ここでは、軸方向凹部40を形成する)ことで、接近側歯車部21aのねじれ量と離間側歯車部21bのねじれ量とを同等とすることができる。
図1に示すように、本実施形態では、第2ギヤ20は第1ギヤ10よりも小径に形成されており、第2ギヤ20を対象ギヤとしている。そのため、本実施形態では、対象ギヤは、第1ギヤ10と第2ギヤ20とのうちの外径が小さい方である。
一般に、ギヤの外径が小さくなるに従って、ねじり剛性が小さくなりねじれ量が大きくなるため、耐久性の低下やノイズの増大は、第1ギヤ10と第2ギヤ20とのうちの外径が小さい方に顕著に現れやすい。本実施形態では、第1ギヤ10と第2ギヤ20とのうちの外径が小さい方を対象ギヤとして、当該対象ギヤを構成する一対のはすば歯車部同士のねじれ量を均等に近づけることができるため、ギヤ機構1の全体としての耐久性の向上やノイズの低減を図ることが可能となっている。
ギヤ機構1は、例えば、図3及び図4に例示するような車両用駆動装置100に用いることができる。図3に示す例では、車両用駆動装置100は、車輪Wの駆動力源として内燃機関E及び回転電機(具体的には、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2)を備えるハイブリッド車両用の駆動装置である。この車両用駆動装置100は、内燃機関Eのトルクを第1回転電機MG1と分配出力ギヤ91とに分配する遊星歯車機構PGと、第2回転電機MG2のロータに連結されたロータギヤ92と、差動入力ギヤ93に入力される回転を左右2つの車輪Wに分配する出力用差動歯車装置DFと、を備えている。そして、ギヤ機構1は、第1ギヤ10が分配出力ギヤ91及びロータギヤ92に噛み合い、第2ギヤ20が差動入力ギヤ93に噛み合うように配置されている。すなわち、図3に示す例では、分配出力ギヤ91及びロータギヤ92のそれぞれが入力ギヤ2であり、差動入力ギヤ93が出力ギヤ3である。
図4に示す例では、車両用駆動装置100は、車輪Wの駆動力源として回転電機MGを備えた電気自動車用の駆動装置である。この車両用駆動装置100は、回転電機MGのロータに連結されたロータギヤ92と、差動入力ギヤ93に入力される回転を左右2つの車輪Wに分配する出力用差動歯車装置DFと、を備えている。そして、ギヤ機構1は、第1ギヤ10がロータギヤ92に噛み合い、第2ギヤ20が差動入力ギヤ93に噛み合うように配置されている。すなわち、図4に示す例では、ロータギヤ92が入力ギヤ2であり、差動入力ギヤ93が出力ギヤ3である。
〔第2の実施形態〕
ギヤ機構の第2の実施形態について、図面(図2)を参照して説明する。以下では、本実施形態のギヤ機構について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。特に明記しない点については、第1の実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図2に示すように、本実施形態では、第1ギヤ10は、連結軸30と一体的に形成されている。また、本実施形態では、第2ギヤ20は、連結軸30に対して周方向Cに係合(ここでは、スプライン係合)している。ここで、「周方向Cに係合する」とは、周方向Cの相対回転が規制されるように係合すること(例えば、周方向Cに相対回転不能に係合すること)を意味する。図2に示す例では、第1ギヤ10と連結軸30とは、鍛造等の一体成形技術によって、1つの部材により一体的に形成されている。なお、第1ギヤ10と第2ギヤ20との双方が、連結軸30に対して周方向Cに係合(例えば、スプライン係合)する構成とすることもできる。
本実施形態では、第2ギヤ20の内周面に、内周係合部51が形成され、連結軸30の外周面に、内周係合部51に対して回転軸Xの周方向Cに係合する外周係合部52が形成されている。そして、内周係合部51及び外周係合部52の少なくとも一方が、第2歯幅ΔL2(第2ギヤ20の歯幅)よりも狭い軸方向Lの範囲に設けられ、内周係合部51と外周係合部52とが係合している部分が、第2幅狭部24である。
このように、本実施形態では、第2歯幅ΔL2の範囲内に内周係合部51及び外周係合部52の少なくとも一方が形成されない領域を設けることで、第2幅狭部24を形成することができる。よって、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に第2幅狭部24が形成される第2接続部23の構造を、比較的形成が容易な構造(例えば、加工が容易な構造)とすることが可能となっている。
具体的には、本実施形態では、内周係合部51は、軸方向Lに延びるように形成されると共に周方向Cに並ぶ複数の内歯(内周スプライン歯)を備え、外周係合部52は、軸方向Lに延びるように形成されると共に周方向Cに並ぶ複数の外歯(外周スプライン歯)を備えている。そして、内周係合部51と外周係合部52とがスプライン係合している。
本実施形態では、内周係合部51及び外周係合部52の双方を、第2歯幅ΔL2よりも狭い軸方向Lの範囲に設けている。具体的には、内周係合部51及び外周係合部52の双方を、第2中央位置P2を含む軸方向Lの範囲であって、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲(ここでは、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向接近側LAの一部を除く軸方向Lの範囲)に設けている。
第2幅狭部24に対して軸方向接近側LAには空隙Gが形成されている。本実施形態では、空隙Gは、周方向Cの全域に亘って形成されている。図2に示す例では、第2ギヤ20の内周面における接近側端部24aに対応する軸方向Lの位置に、軸方向接近側LAの部分が軸方向離間側LBの部分よりも大径となる段差部を形成することで、第2ギヤ20の内周面における軸方向接近側LAの部分と連結軸30の外周面との径方向Rの間に空隙Gを形成している。このような空隙Gを形成することで、上記第1の実施形態と同様に、接近側歯車部21aを中空軸とみなした場合の内径を、離間側歯車部21bを中空軸とみなした場合の内径よりも大きくして、接近側歯車部21aのねじり剛性を離間側歯車部21bのねじり剛性よりも低くすることができる。
上述したように、本実施形態では、内周係合部51と外周係合部52とが係合している部分が、第2幅狭部24である。ここで、内周係合部51と外周係合部52とが係合している部分には、第2接続部23における、内周係合部51と外周係合部52とが接触している部分及び当該部分に対して径方向Rに隣接する部分が含まれ、内周係合部51と外周係合部52とが係合している部分(具体的には、当該部分の少なくとも一部)が、第2幅狭部24とされる。図2に示す例では、内周係合部51と外周係合部52とが係合している部分における、内周係合部51と外周係合部52とが接触している部分に対して径方向Rの外側に隣接する部分が、第2幅狭部24とされる。
〔その他の実施形態〕
次に、ギヤ機構のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の各実施形態では、第2幅狭部24における軸方向接近側LAの端部である接近側端部24aが、第2歯部22の軸方向接近側LAの端部よりも軸方向離間側LBに配置されるようにすることで、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に第2幅狭部24を設ける構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、接近側端部24aが、第2歯部22の軸方向接近側LAの端部よりも軸方向離間側LBに配置されるようにすると共に、第2幅狭部24における軸方向離間側LBの端部である離間側端部が、第2幅狭部24における軸方向Lの中央位置が第2中央位置P2よりも軸方向離間側LBに配置される範囲内で、第2歯部22の軸方向離間側LBの端部よりも軸方向接近側LAに配置されるようにすることで、第2歯幅ΔL2の範囲内における軸方向離間側LBに偏った軸方向Lの範囲に第2幅狭部24を設ける構成とすることもできる。この場合、第2接続部23における軸方向Lの両側にくびれ部が形成され、当該くびれ部に対応する第2接続部23の部分が第2幅狭部24とされる。
(2)上記の各実施形態では、第2ギヤ20が対象ギヤであり、第1ギヤ10が非対象ギヤである構成を例として説明した。しかし、本開示はそのような構成に限定されず、第1ギヤ10が対象ギヤであり、第2ギヤ20が非対象ギヤである構成とすることもできる。この場合、軸方向第2側L2が軸方向接近側LAとなり、軸方向第1側L1が軸方向離間側LBとなる。そして、第1はすば歯車部11が「はすば歯車部」に相当し、第1歯部12が「対象ギヤの歯部」に相当し、第1接続部13が「対象接続部」に相当し、第1幅狭部14が「幅狭部」に相当し、第1中央位置P1が「対象ギヤの歯部の軸方向の中央位置」に相当し、第1歯幅ΔL1が「対象ギヤの歯幅」に相当する。また、第2ギヤ20が対象ギヤであり第1ギヤ10が非対象ギヤである構成と、第1ギヤ10が対象ギヤであり第2ギヤ20が非対象ギヤである構成とを、組み合わせた構成とすることもできる。
(3)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
1:ギヤ機構、2:入力ギヤ、3:出力ギヤ、10:第1ギヤ(非対象ギヤ)、20:第2ギヤ(対象ギヤ)、21:第2はすば歯車部(はすば歯車部)、21a:接近側歯車部、22:第2歯部(対象ギヤの歯部)、23:第2接続部(対象接続部)、24:第2幅狭部(幅狭部)、24a:接近側端部(幅狭部における軸方向接近側の端部)、30:連結軸、40:軸方向凹部、51:内周係合部、52:外周係合部、C:周方向、L:軸方向、LA:軸方向接近側、LB:軸方向離間側、P2:第2中央位置(対象ギヤの歯部の軸方向の中央位置)、R:径方向、X:回転軸、ΔL2:第2歯幅(対象ギヤの歯幅)

Claims (5)

  1. やまば歯車である入力ギヤに噛み合うやまば歯車である第1ギヤと、
    やまば歯車である出力ギヤに噛み合うやまば歯車であって、前記第1ギヤと同軸上に配置された第2ギヤと、
    前記第1ギヤと前記第2ギヤとを一体的に回転するように連結する連結軸と、を備え、
    前記第1ギヤ及び前記第2ギヤのいずれか一方を対象ギヤとし、他方を非対象ギヤとし、
    前記連結軸の回転軸に沿う方向を軸方向とし、前記軸方向における前記対象ギヤに対して前記非対象ギヤが配置されている側を軸方向接近側とし、前記軸方向接近側とは反対側を軸方向離間側とし、
    前記対象ギヤの歯部と前記連結軸とを接続する部分を対象接続部とし、
    前記対象接続部における前記軸方向の寸法が最も小さい部分を幅狭部として、
    前記幅狭部の前記軸方向の寸法は、前記対象ギヤの歯幅よりも狭く形成され、
    前記幅狭部は、前記対象ギヤの歯部の前記軸方向の中央位置を含む前記軸方向の範囲であって、前記対象ギヤの歯幅の範囲内における前記軸方向離間側に偏った前記軸方向の範囲に設けられている、ギヤ機構。
  2. 前記対象ギヤは、前記軸方向に並列配置された一対のはすば歯車部を備え、
    一対の前記はすば歯車部は、ねじれ角が互いに同じであって、ねじれ方向が互いに逆向きであり、
    一対の前記はすば歯車部のうち、前記軸方向接近側に配置された方を接近側歯車部として、
    前記回転軸の径方向に沿う径方向視で、前記幅狭部における前記軸方向接近側の端部が、前記接近側歯車部と重複する位置に配置されている、請求項1に記載のギヤ機構。
  3. 前記対象ギヤは、前記第1ギヤと前記第2ギヤとのうちの外径が小さい方である、請求項1又は2に記載のギヤ機構。
  4. 前記対象ギヤは、前記連結軸と一体的に形成されており、
    前記対象接続部における前記軸方向接近側を向く面に、前記軸方向離間側へ窪む軸方向凹部が形成され、
    前記軸方向凹部における最も前記軸方向離間側に窪んだ部分に対応する前記対象接続部の部分が、前記幅狭部である、請求項1から3のいずれか一項に記載のギヤ機構。
  5. 前記対象ギヤの内周面に、内周係合部が形成され、
    前記連結軸の外周面に、前記内周係合部に対して前記回転軸の周方向に係合する外周係合部が形成され、
    前記内周係合部及び前記外周係合部の少なくとも一方が、前記対象ギヤの歯幅よりも狭い前記軸方向の範囲に設けられ、
    前記内周係合部と前記外周係合部とが係合している部分が、前記幅狭部である、請求項1から3のいずれか一項に記載のギヤ機構。
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