JP2022146183A - 温度制御装置、該温度制御装置を備えたポンプ装置、および該温度制御装置を製造する方法 - Google Patents

温度制御装置、該温度制御装置を備えたポンプ装置、および該温度制御装置を製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプ装置の構成要素(軸受、電動機など)を効率よく、より少ない温度制御用の媒体で冷却または加熱することができる温度制御装置を提供する。【解決手段】ポンプ装置に組み込まれる温度制御装置は、温度制御用の媒体が流れるための流体流路3を内部に有する流路構造体6と、流体流路3内に配置され、流路構造体6の温度制御対象壁6Aに接続された複数の内部フィン8を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ装置の構成要素の温度を制御するための温度制御装置に関し、特に外部から供給される冷却液や加熱液などの温度制御用の媒体が流れる流路を備えた温度制御装置に関する。また、本発明は、そのような温度制御装置を備えたポンプ装置に関する。さらに、本発明は、そのような温度制御装置を製造する方法に関する。
特許文献1には、液体を加圧するための羽根車と、羽根車が固定された回転軸と、羽根車を収容するポンプケーシングと、回転軸および羽根車を回転させる電動機を備えたポンプ装置が開示されている。このようなポンプ装置は、常温の液体のみならず、高温の液体、あるいは低温の液体を移送する用途に使用されることがある。
実開昭60-178391号公報
しかしながら、高温の液体がポンプ装置内を流れると、ポンプの接液部およびその周辺に配置された部品(例えば軸受)は、取り扱い液の熱の影響を受けて損傷するおそれがある。また、高温の取り扱い液の熱が電動機に伝達されてしまうと、電動機は、自身の発熱に加えて、取り扱い液の熱の影響を受けてしまう。結果として、電動機が許容温度よりも高温となって、最悪の場合、電動機が焼けて故障するおそれがある。
その一方で、低温の液体がポンプ装置内を流れているときに、低温の液体がポンプ装置内で凍結すると、液体の流路が塞がれてしまい、ポンプ装置は運転不能に陥ってしまう。
そこで、本発明は、ポンプ装置の構成要素(軸受、電動機など)を効率よく、より少ない温度調整用の媒体で冷却または加熱することができる温度制御装置を提供する。また、本発明はそのような温度制御装置を備えたポンプ装置を提供する。さらに、本発明は、温度制御装置の製造方法を提供する。
一態様では、ポンプ装置に組み込まれる温度制御装置であって、温度制御用の媒体が流れるための流体流路を内部に有する流路構造体と、前記流体流路内に配置され、前記流路構造体の温度制御対象壁に接続された複数の内部フィンを備えている、温度制御装置が提供される。
一態様では、前記複数の内部フィンは、前記媒体が流れる方向に沿って配列されている。
一態様では、前記複数の内部フィンの少なくとも一部は、楔形の断面形状を有している。
一態様では、前記複数の内部フィンの少なくとも一部は、千鳥配列されている。
一態様では、前記流路構造体は、前記流体流路が内部に形成されている中空構造体であり、前記流路構造体は一体成形物である。
一態様では、前記流路構造体および前記複数の内部フィンは、一体成形物である。
一態様では、前記複数の内部フィンは、前記温度制御対象壁と、前記温度制御対象壁の反対側に位置する閉塞壁の両方に接続されている。
一態様では、前記複数の内部フィンは、前記流路構造体よりも熱伝導率の大きい材料から構成されている。
一態様では、羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、前記羽根車を回転させる電動機と、上記温度制御装置を備えている、ポンプ装置が提供される。
一態様では、前記温度制御装置は、前記ポンプケーシングと前記電動機との間に位置している。
一態様では、前記温度制御装置は、前記電動機に接触している。
一態様では、上記温度制御装置を製造する方法であって、前記温度制御装置の前記流路構造体および前記複数の内部フィンを積層成形法により作成する、製造方法が提供される。
一態様では、前記流路構造体および前記複数の内部フィンを積層成形法により作成する工程は、前記流路構造体および前記複数の内部フィンの三次元設計データに基づいて立体印刷機により前記流路構造体および前記複数の内部フィンを作成する工程である。
一態様では、前記複数の内部フィンが上方に延び、かつ前記温度制御対象壁は前記複数の内部フィンの上に位置するように、前記流路構造体および前記複数の内部フィンを作成する。
一態様では、前記複数の内部フィンが上方に延び、かつ前記温度制御対象壁の反対側に位置する閉塞壁は前記複数の内部フィンの上に位置するように、前記流路構造体および前記複数の内部フィンを作成する。
本発明によれば、複数の内部フィンは、流体流路を流れる媒体(例えば、冷却液や冷却気体などの冷却媒体、または加熱液や加熱気体などの加熱媒体)との接触面積を増やすことができる。これら内部フィンは温度制御対象壁に接続されているので、媒体と温度制御対象壁との間の熱交換効率が向上する。したがって、温度制御装置は、温度制御対象壁を効率よく、かつより少ない媒体で冷却または加熱することができる。
温度制御用の媒体として冷却媒体を使用した場合は、温度制御装置が組み込まれたポンプ装置の構成要素(例えば、軸受や電動機)は、温度制御装置によって効率よく冷却される。したがって、ポンプ装置は、その運転を安定して継続することができる。温度制御用の媒体として加熱媒体を使用した場合は、温度制御装置は、ポンプ装置を流れる低温の液体がポンプ装置内で凍結してしまうことを防止することができる。
ポンプ装置に組み込まれる温度制御装置の一実施形態を示す断面図である。 図1のA-A線断面図である。 立体印刷機を用いた積層成形法によって流路構造体および複数の内部フィンを製造する一実施形態を説明するための模式図である。 立体印刷機を用いた積層成形法によって流路構造体および複数の内部フィンを製造する他の実施形態を説明するための模式図である。 楔形の断面形状を有した内部フィンを備えた温度制御装置の一実施形態を示す断面図である。 千鳥配列された複数の内部フィンを備えた温度制御装置の一実施形態を示す断面図である。 流路構造体および流体流路の全体が湾曲した一実施形態を示す断面図である。 流路構造体および流体流路の全体が環状の一実施形態を示す断面図である。 流路構造体および複数の内部フィンが鋳造により製造される一実施形態を説明する図である。 温度制御装置を備えたポンプ装置の一実施形態を示す断面図である。 図10に示す温度制御装置の斜視図である。 図10に示す温度制御装置の水平断面図である。 温度制御装置を備えたポンプ装置の他の実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、ポンプ装置に組み込まれる温度制御装置の一実施形態を示す断面図であり、図2は図1のA-A線断面図である。温度制御装置1は、温度制御用の媒体が流れるための流体流路3を内部に有する流路構造体6と、流体流路3内に配置された複数の内部フィン8を備えている。温度制御用の媒体の例としては、冷却液または冷却気体などの冷却媒体、加熱液または加熱気体などの加熱媒体が挙げられる。
流路構造体6は、流体流路3に連通する媒体入口11および媒体出口12を有する。冷却液または加熱液などの媒体は媒体入口11から流体流路3に流入し、流体流路3を図1の矢印で示す方向に流れ、媒体出口12を通って流体流路3から流出する。複数の内部フィン8は流体流路3内に配置されているので、媒体は流体流路3を流れながら、これらの内部フィン8に接触する。
本実施形態の複数の内部フィン8は、流体流路3内で媒体が流れる方向に沿って配列されており、かつ媒体が流れる方向と交差する方向にも配列されている。このような配置により、複数の内部フィン8は、媒体のスムーズな流れを可能としつつ、媒体との接触面積を大きくすることができる。結果として、媒体は、温度制御対象壁6Aと効率よく熱交換を行うことができる。流体流路3内の内部フィン8の配列数は、図1に示す実施形態に限られない。より多くの内部フィン8を流体流路3内に配置してもよい。
図2に示すように、内部フィン8は、流路構造体6の温度制御対象壁6Aに接続されている。この温度制御対象壁6Aは、媒体によって冷却または加熱されるターゲット部位である。温度制御対象壁6Aは、媒体が流れる流体流路3の一部を構成する。したがって、流体流路3を流れる媒体は、内部フィン8および温度制御対象壁6Aの両方に接触し、温度制御対象壁6Aと熱交換を行う。
図2に示すように、流路構造体6は、温度制御対象壁6Aの反対側に位置する閉塞壁6Bを有している。この閉塞壁6Bも流体流路3の一部を構成する。内部フィン8は、温度制御対象壁6Aから閉塞壁6Bまで鉛直方向に延びている。一実施形態では、内部フィン8は傾斜、または屈曲してもよい。内部フィン8の一端は温度制御対象壁6Aに接続され、内部フィン8の他端は閉塞壁6Bに接続されている。一実施形態では、温度制御対象壁6Aおよび閉塞壁6Bは、流路構造体6の両側壁を構成し、内部フィン8は温度制御対象壁6Aから閉塞壁6Bまで水平方向に延びてもよい。一実施形態では、内部フィン8は傾斜、または屈曲してもよい。
図2から分かるように、流路構造体6は、流体流路3を内部に有する中空構造体である。特に、本実施形態の流路構造体6は、一体成形物である。一体成形物は、複数の部材を組み合わせたものではなく、全体が一体的に成形された構造体を意味する。さらに、流路構造体6および複数の内部フィン8は、一体成形物である。すなわち、流路構造体6および複数の内部フィン8は、別々に製造されたものではなく、流路構造体6および複数の内部フィン8は単一構造体として一体に成形される。
本実施形態では、流路構造体6および複数の内部フィン8は、立体印刷機を用いた積層成形法によって製造される。立体印刷機は、流路構造体6および複数の内部フィン8の三次元設計データに基づいて流路構造体6および複数の内部フィン8を作成する。図3は、立体印刷機を用いた積層成形法によって流路構造体6および複数の内部フィン8を製造する一実施形態を説明するための模式図である。積層成形法の積層方向は、矢印で示すように上に向かう方向である。
図3に示すように、内部フィン8は閉塞壁6Bから上方に延び、かつ温度制御対象壁6Aは複数の内部フィン8の上に位置するように流路構造体6および複数の内部フィン8が成形される。図3に示す例では、内部フィン8は鉛直方向に延びているが、内部フィン8の全体が上方に延びていれば、内部フィン8は傾斜したり、屈曲してもよい。内部フィン8は、積層成形時に温度制御対象壁6Aが硬化するまで温度制御対象壁6Aを支える支持部材として機能する。したがって、温度制御対象壁6Aを支持するための支持部材を追加で設ける必要がなく、支持部材を除去する工程も不要である。
図3に示す例では、温度制御対象壁6Aとともに流体流路3の一部を構成する閉塞壁6Bは、温度制御対象壁6Aよりも下方に位置しているが、他の例では、閉塞壁6Bが温度制御対象壁6Aよりも上方に位置していることもある。この場合は、流路構造体6および複数の内部フィン8を積層成形法で製造するときは、図4に示すように、内部フィン8は温度制御対象壁6Aから上方に延び、かつ閉塞壁6Bは複数の内部フィン8の上に位置するように成形される。内部フィン8は、積層成形時に閉塞壁6Bが硬化するまで閉塞壁6Bを支える支持部材として機能する。
立体印刷機を用いた積層成形法によれば、流体流路3内に複数の内部フィン8が配列された複雑な形状を製造できる。流路構造体6および複数の内部フィン8は一体成形物であるので、流体流路3を流れる媒体の漏洩がない。特に、複数の内部フィン8と温度制御対象壁6Aは一体であるので、内部フィン8と温度制御対象壁6Aとの間の熱伝達効率が向上する。
流路構造体6および複数の内部フィン8は、ステンレス鋼などの金属から構成される。一実施形態では、複数の内部フィン8は、流路構造体6よりも熱伝導率の大きい材料から構成されてもよい。例えば、流路構造体6は、ステンレス鋼から構成され、内部フィン8はアルミニウムから構成される。流路構造体6よりも熱伝導率の大きい内部フィン8は、媒体と温度制御対象壁6Aとの間の熱交換効率を向上させることができる。
図1に示すように、各内部フィン8は、媒体が流れる方向に延びた翼形状を有している。このような翼形状により、各内部フィン8は媒体の流れに対する抵抗になりにくい。ただし、各内部フィン8の形状は図1に示す実施形態に限らず、各内部フィン8は、円柱形状などの他の形状を有してもよい。
一実施形態では、図5に示すように、媒体の流れをよりスムーズにするために、各内部フィン8は、楔形の断面形状を有してもよい。複数の内部フィン8のすべてが同じ断面形状を持たなくてもよく、一部は楔形を断面形状有し、他の一部は図1に示すような翼形状、または円形の断面形状を有してもよい。
一実施形態では、図6に示すように、複数の内部フィン8は、千鳥配列されてもよい。複数の内部フィン8のすべてが千鳥配列でなくてもよく、一部は千鳥配列され、他の一部は、図1に示すように直線的に配列されてもよい。
流路構造体6および流体流路3の形状は、図1に示す直線的な形状に限定されない。例えば、図7に示すように、流路構造体6および流体流路3の全体は、湾曲してもよい。さらに、図8に示すように、流路構造体6および流体流路3の全体は、環状であってもよい。さらに、流路構造体6および流体流路3は、温度制御が必要な部位の形状に応じて、図示した形状以外の形状を有してもよい。
上述した実施形態では、流路構造体6および複数の内部フィン8は、立体印刷機を用いた積層成形法によって製造されるが、一実施形態では、流路構造体6および複数の内部フィン8は、鋳造により製造されてもよい。図9は、流路構造体6および複数の内部フィン8が鋳造により製造される一実施形態を説明する図である。図9に示すように、鋳造により製造される場合は、流路構造体6の閉塞壁6Bは、別部材として制作される。すなわち、流路構造体6の一部は開放される。温度制御対象壁6Aと内部フィン8は、鋳造により一体的に製造される。
次に、温度制御装置1を備えたポンプ装置の例について説明する。図10は、温度制御装置1を備えたポンプ装置の一実施形態を示す断面図である。このポンプ装置は、液体を移送するための液体用のポンプ装置である。図10に示すように、ポンプ装置は、取り扱い液(以下、単に液体ということがある)を加圧するための羽根車20と、羽根車20が固定された回転軸21と、羽根車20を収容するポンプケーシング25と、羽根車20および回転軸21を駆動する電動機27と、ポンプケーシング25と電動機27との間に配置された中間ブラケットとしての温度制御装置1と、ポンプケーシング25内の高圧の液体が外部に漏洩するのを防止する軸封装置30と、を備えている。ポンプケーシング25は、吸込口32および吐出口33を備えている。ポンプケーシング25は、羽根車20を収容するケーシング本体38と、ケーシング本体38の開口端38aを覆うカバー部39と、を備えている。
電動機27が駆動されると、電動機27の回転は、回転軸21に伝達され、回転軸21および羽根車20が回転する。羽根車20が回転すると、液体は吸込口32を通ってポンプケーシング25内に流入し、羽根車20の回転に伴って昇圧される。昇圧された液体は、吐出口33から吐き出される。図10に示す実施形態では、羽根車20は、セミオープン型羽根車である。一実施形態では、羽根車20は、ボルテックス型羽根車であってもよく、クローズド型羽根車であってもよい。
図10に示す実施形態では、回転軸21は鉛直に配置されている(図10の軸線CL方向参照)。つまり、ポンプ装置は回転軸21が縦方向(すなわち、鉛直方向)に延びる立形ポンプ装置である。回転軸21は、軸受28により回転可能に支持されている。ポンプケーシング25と電動機27との間に配置された中間ブラケットとしての温度制御装置1は、回転軸21が貫通する開口50を有する。軸封装置30は、回転軸21が貫通する開口50から外部への液体の漏洩を防止する。軸封装置30の例としては、メカニカルシール、グランドパッキンが挙げられる。
羽根車20が回転すると、取り扱い液の一部は、羽根車20とカバー部39との間の隙間51aを通り、さらには、カバー部39と回転軸21との間の隙間51bを通って、軸封室52に流入する。隙間51bを通って、軸封装置30に流入した取り扱い液の一部が軸封装置30を潤滑する。しかしながら、空気が軸封室52にあると、軸封装置30は、適切に潤滑されず、軸封装置30がドライ運転となって故障するおそれがある。そこで、本実施形態では、軸封装置30がドライ運転となるのを防ぐため、回転軸21は、羽根車20よりも高い位置に配置された軸封室52と羽根車20の吸込側とを連通させる空気排出穴60を有している。
本実施形態では、羽根車20、ポンプケーシング25、および回転軸21は、取り扱い液に対して、耐腐食性を有する材質(例えば、ステンレス鋼)から構成されている。より具体的には、取り扱い液として、スラリーを含むスラリー液や腐食性を有する液体が使用されるため、ポンプケーシング25は、ステンレス鋼などの耐腐食性の材質である。同様の理由から、回転軸21および羽根車20もステンレス鋼などの耐腐食性の材質である。
ポンプケーシング25および羽根車20を流れる高温の液体の熱が電動機27に伝達されてしまうと、電動機27(特に、回転軸21を回転自在に支持する軸受28)は、自身の発熱に加えて、取り扱い液の熱の影響を受けてしまう。結果として、電動機27および軸受28が許容範囲よりも高温となって故障するおそれがある。
そこで、本実施形態では、ポンプ装置は、高温の搬送液を取り扱うことができるよう、上述した温度制御装置1をその内部を流れる冷却媒体で積極的に冷却する構造を有している。温度制御装置1は、ポンプケーシング25と電動機27とを連結する中間ブラケットとして機能する。温度制御装置1は、図7を参照して説明した実施形態に係る形状を有している。すなわち、温度制御装置1は、湾曲形状を有している。図10に示す実施形態では、複数の内部フィン8は、鉛直方向に延びている。
図11は、温度制御装置1の斜視図であり、図12は、温度制御装置1の水平断面図である。温度制御装置1は、回転軸21の周りに等間隔で配置された、回転軸21の軸線CL方向と平行に延びる柱部65を備えている。柱部65は電動機27を支持できればよく、形状は本実施形態に限定されない。回転軸21の周りに等間隔で配置された2つの柱部65のそれぞれに、流路構造体6が一体に接続されている。図11に示す実施形態では、柱部65は、互いに隣接する支柱65aの間に配置されたリブ部65bを備えている。
本実施形態では、温度制御装置1は、2つの流路構造体6を備えている。各流路構造体6は、媒体入口11と媒体出口12を有している。しかしながら、流路構造体6の数や配置は本実施形態に限られない。一実施形態では、複数の柱部65とひとつの流路構造体6が設けられてもよい。流路構造体6がひとつの場合、流路構造体6は回転軸21と同心の環状であってもよい(図8参照)。一実施形態では、柱部65は、軸封装置30を取り囲む筒形状を有してもよい。
温度制御装置1は、ポンプケーシング25との接続部に形成された、ポンプケーシング25に隣接するポンプケーシング側フランジ72と、電動機27との接続部に形成された、電動機27に隣接するモータ側フランジ73と、を備えている。ポンプケーシング25はその上端にフランジを備え、当該フランジとポンプケーシング側フランジ72とは、不図示の締結具(例えば、ボルトとナット)によって接続される。電動機27はその下端にフランジを備え、当該フランジとモータ側フランジ73とは、不図示の締結具(例えば、ボルトとナット)によって接続される。柱部65の上部は、モータ側フランジ73に接続されており、柱部65の下部は、ポンプケーシング側フランジ72に接続されている。温度制御装置1とポンプケーシング25および/または電動機27とはOリング等を介して接続されてもよい。
図12に示すように、温度制御装置1は、回転軸21を挟んで対向して配置された複数(図12では、2つ)の流路構造体6を備えている。各流路構造体6は、冷却水などの冷却媒体が流れる流体流路3を有する。流体流路3は媒体入口11と媒体出口12に連通している。媒体入口11と媒体出口12の配置は図12に示す実施形態には限定されない。流体流路3内には複数の内部フィン8が配列されている。冷却水などの冷却媒体を流体流路3に流すことにより、ポンプ装置が高温の取り扱い液を搬送したとしても、電動機27や軸受28の温度上昇は抑制される。
図10に示すように、互いに隣接する柱部65の間には、軸封装置30が露出する隙間77が形成されている。隙間77を設けることにより、作業者は、軸封装置30の状態を常時視認することができ、更に、容易に、軸封装置30にアクセスすることができる。結果として、本実施形態の温度制御装置1は、効率的に冷却できる機能を有しつつ、作業者が軸封装置30のメンテナンス作業を容易に行うことができる、というメリットも有する。
図13は、温度制御装置1を備えたポンプ装置の他の実施形態を示す断面図である。このポンプ装置は、複数の永久磁石105が埋設された羽根車100と、これらの永久磁石105に作用する磁力を発生するモータ固定子106と、羽根車100を収容するポンプケーシング102と、モータ固定子106を収容するモータケーシング103と、羽根車100のラジアル荷重およびスラスト荷重を支持する軸受110とを備えている。モータ固定子106および軸受110は、羽根車100の吸込側に配置されている。
ポンプケーシング102とモータケーシング103とは、図示しない複数の連結ボルトによって互いに固定されている。ポンプケーシング102とモータケーシング103との間にはシール部材としてのOリング109が設けられている。羽根車100とモータケーシング103とは微小な隙間を介して対向しており、羽根車100は、モータ固定子106により発生する回転磁界が永久磁石105に作用することによって回転する。羽根車100とモータケーシング103との隙間は、互いに接触しない程度でできるだけ小さいことが好ましく、具体的には、0.5mm~1mmの範囲内で隙間を形成することが好ましい。
羽根車100は単一の軸受110によって回転自在に支持されている。この軸受110は液体の動圧を利用した滑り軸受(動圧軸受)である。この軸受110は、スラスト荷重とラジアル荷重の両方を支持することが可能に構成されている。
モータケーシング103には、吸込口115aを有する吸込ポート115が連結されている。この吸込ポート115は、ステンレス鋼などの金属からなり、図示しない吸込ラインに接続される。吸込ポート115、モータケーシング103、および軸受110の中心部には、吸込口115aから羽根車100の液体入口まで延びる液体流路114が設けられている。
ポンプケーシング102の側面には、吐出口116aを有する吐出ポート116が設けられており、回転する羽根車100によって昇圧された液体は、吐出口116aを通って吐き出される。なお、本実施形態に係るポンプ装置は、吸込口115aと吐出口116aが直交する、いわゆるエンドトップ型ポンプ装置である。
羽根車100は、滑りやすく、かつ摩耗しにくい非磁性材料から形成されている。例えば、テフロン(登録商標)やPPS(ポリフェニレンスルファイド)などの樹脂や、セラミックが好適に使用される。ポンプケーシング102およびモータケーシング103も羽根車100と同じ材料から形成することができる。
羽根車100には複数の永久磁石105に隣接して環状のマグネットヨーク(磁性体)119が埋設されている。永久磁石105はマグネットヨーク119の吸込側に配置されている。永久磁石105とモータ固定子106とは互いに対向するように配置され、モータ固定子106は羽根車100の吸込側に配置されている。モータ固定子106はモータケーシング103内に配置されており、モータ固定子106が収容される収容空間は金属製のモータカバー120によって塞がれている。モータ固定子106、永久磁石105、モータケーシング103、およびモータカバー120は、羽根車100を回転させる電動機を構成する。
羽根車100が回転すると、液体は吸込口115aから羽根車100の液体入口に導入される。液体は羽根車100の回転によって昇圧され、吐出口116aから吐き出される。羽根車100が液体を移送している間、羽根車100の背面は昇圧された液体によって吸込側に(すなわち吸込口115aに向かって)押圧される。軸受110は、羽根車100の吸込側に配置されているので、羽根車100のスラスト荷重を吸込側から支持する。軸受110は、羽根車100のラジアル荷重およびスラスト荷重を非接触で支持することができるので、パーティクルを発生させることのないコンパクトなポンプ装置を実現することができる。
モータ固定子106の冷却効率を向上させるために、ポンプ装置は、モータカバー120に固定された温度制御装置1を備えている。温度制御装置1は、モータカバー120の外側の表面に取り付けられている。この温度制御装置1は、図8を参照して説明した実施形態に係る形状を有している。すなわち、温度制御装置1は、環状の形状を有している。図13に示す実施形態では、複数の内部フィン8は、水平方向に延びている。
媒体としての冷却液(例えば冷却水)は、図示しない冷却液供給源から媒体入口11を通じて流体流路3に流入し、複数の内部フィン8に接触しながら流体流路3の内部を流れて媒体出口12から排出される。このような構成によれば、モータ固定子106で発生した熱は、金属製のモータカバー120を通じて冷却液に伝達されるので、モータ固定子106の熱をポンプ装置の外部に効率よく逃がすことができる。
図10乃至図13を参照して説明した実施形態では、媒体として冷却液が使用されているが、取り扱い液が低温の液体である場合には、取り扱い液の凍結を防止するために、媒体として加熱液が使用されてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 温度制御装置
3 流体流路
6 流路構造体
6A 温度制御対象壁
6B 閉塞壁
8 内部フィン
11 媒体入口
12 媒体出口
20 羽根車
21 回転軸
25 ポンプケーシング
27 電動機
30 軸封装置
32 吸込口
33 吐出口
38 ケーシング本体
39 カバー部
50 開口
52 軸封室
60 空気排出穴
65 柱部
65a 支柱
65b リブ部
72 ポンプケーシング側フランジ
73 モータ側フランジ
77 隙間
100 羽根車
102 ポンプケーシング
103 モータケーシング
105 永久磁石
106 モータ固定子
109 Oリング
110 軸受
114 液体流路
115 吸込ポート
115a 吸込口
116 吐出ポート
116a 吐出口
119 マグネットヨーク
120 モータカバー

Claims (15)

  1. ポンプ装置に組み込まれる温度制御装置であって、
    温度制御用の媒体が流れるための流体流路を内部に有する流路構造体と、
    前記流体流路内に配置され、前記流路構造体の温度制御対象壁に接続された複数の内部フィンを備えている、温度制御装置。
  2. 前記複数の内部フィンは、前記媒体が流れる方向に沿って配列されている、請求項1に記載の温度制御装置。
  3. 前記複数の内部フィンの少なくとも一部は、楔形の断面形状を有している、請求項2に記載の温度制御装置。
  4. 前記複数の内部フィンの少なくとも一部は、千鳥配列されている、請求項2または3に記載の温度制御装置。
  5. 前記流路構造体は、前記流体流路が内部に形成されている中空構造体であり、前記流路構造体は一体成形物である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  6. 前記流路構造体および前記複数の内部フィンは、一体成形物である、請求項5に記載の温度制御装置。
  7. 前記複数の内部フィンは、前記温度制御対象壁と、前記温度制御対象壁の反対側に位置する閉塞壁の両方に接続されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  8. 前記複数の内部フィンは、前記流路構造体よりも熱伝導率の大きい材料から構成されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度制御装置。
  9. 羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、
    前記羽根車を回転させる電動機と、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の温度制御装置を備えている、ポンプ装置。
  10. 前記温度制御装置は、前記ポンプケーシングと前記電動機との間に位置している、請求項9に記載のポンプ装置。
  11. 前記温度制御装置は、前記電動機に接触している、請求項9に記載のポンプ装置。
  12. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の温度制御装置を製造する方法であって、
    前記温度制御装置の前記流路構造体および前記複数の内部フィンを積層成形法により作成する、製造方法。
  13. 前記流路構造体および前記複数の内部フィンを積層成形法により作成する工程は、前記流路構造体および前記複数の内部フィンの三次元設計データに基づいて立体印刷機により前記流路構造体および前記複数の内部フィンを作成する工程である、請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記複数の内部フィンが上方に延び、かつ前記温度制御対象壁は前記複数の内部フィンの上に位置するように、前記流路構造体および前記複数の内部フィンを作成する、請求項12または13に記載の製造方法。
  15. 前記複数の内部フィンが上方に延び、かつ前記温度制御対象壁の反対側に位置する閉塞壁は前記複数の内部フィンの上に位置するように、前記流路構造体および前記複数の内部フィンを作成する、請求項12または13に記載の製造方法。
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