JP2022145269A - ライダー装置及びライダー制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の光検出器と単一のアナログ―デジタルコンバータのみを使用するFMコムライダーによるライダー装置及びライダー制御方法を提供する。【解決手段】光周波数コムを対象体に照射し、散乱光と光周波数コムとの混合光の干渉信号を単一の光検出器によって検出し、対象体までの距離を算出するライダー装置であって、光周波数コムのコムモード周波数は、時間に対して線形的に増加させる掃引と、光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引とが同時に行われ、干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換を利用して各コムモード毎のライダー信号に分離し、各コムモード毎のライダー信号の時間軸を、各コムモード毎のコムモード間隔分掃引する時間をすべて同一の時間となるように補正し、補正した各コムモード毎のライダー信号をコヒーレント結合してフーリエ変換して得られたビート信号を用いて距離を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、ライダー装置及びライダー制御方法に関し、特に、光周波数コムを利用したライダー装置及びライダー制御方法に関する。
「光検出と測距(Light Detection and Ranging、LiDAR)」は、レーザを対象体に照射して散乱光を検出し、対象体までの距離を計測する技術である。その手法の1つである周波数変調CWライダー(frequency-modulated cw LiDAR、FMCW LiDAR)は、周波数変調されたCWレーザを対象体に照射し、参照光と散乱光の干渉によって生じるビート信号の周波数を測定することによって対象体までの距離及び速度を検出する方法である。
図16及び図17を参照して、FMCWライダーにより対象体までの距離を検出する方法を説明する。図16に、従来のFMCWライダーによる距離測定装置160の構成の一例を示す。CWレーザ光源装置1601から照射されたCWレーザ1609は、光方向性結合器1602において参照光1610と参照光1616とに分離される。参照光1610は、サーキュレータ1603を介して角度掃引機構1604に入射し、角度掃引機構1604によって角度αの方向へ照射される。照射された参照光1612は角度αの方向に位置する対象体1605によって散乱し、散乱光1613が角度掃引機構1604に入射する。角度掃引機構1604に入射した散乱光1613は、そのまま散乱光1614としてサーキュレータに入力され、散乱光1615として出力される。散乱光1615は、光方向性結合器1606によって、参照光1616と合流し出力光1617として出力される。出力光1617の干渉信号は光検出器1607によって検出され、検出された干渉信号1618は計算装置1608に入力される。角度掃引機1604が参照光1612を角度αの方向へ照射する状態を保ったまま、CWレーザ光源装置1601によってCWレーザ1609の周波数を掃引することにより、距離測定装置160から対象体1605までの距離が算出される。
CWレーザ1609の周波数掃引の一例として、図17(a)に示すように、CWレーザ1609の周波数を三角波形で時間変化させるとする。散乱光1615は、参照光1616に対して遅れて伝搬するため、出力光1617の周波数を掃引したときの周波数変化量は図17(b)のように表される。散乱光1615と参照光1616の干渉によりビート信号が生じ、光検出器1607によって図17(c)に示すような、ビート信号の周波数fbeatを検出することが出来る。ビート信号の周波数は次式
Figure 2022145269000002
のように表されることから、対象体1605までの距離Lを算出することが出来る。ここで、cは光速、Tは図17に示す三角波形の半周期、Δは図17に示す周波数変化量の最大値である。
FMCWライダーによる距離測定において、距離分解能dLは、CWレーザ1409の周波数掃引範囲の逆数に比例し、
Figure 2022145269000003
のように表され、周波数変化量Δが大きい程距離分解能は向上する。一方、CWレーザ1609の線幅の逆数で測定距離範囲が決定する。通常CWレーザ光源装置1601の内部の共振器長が大きくなると、CWレーザ1609の線幅は向上するが、周波数変化量Δは小さくなる。このことから、測定距離範囲と周波数変化量Δとの間にはトレードオフの関係がある。
これに対して、周波数変調された光周波数コムを光源とする周波数変調コムライダー(frequency-modulated comb LiDAR、FMcomb LiDAR)と呼ばれる方法が非特許文献1に開示されている。非特許文献1に開示されている方法は、CWレーザを光源とする代わりに、光周波数コムを光源とすることで、実効的に大きな周波数掃引範囲を得、よって距離分解能を向上させる方法である。
図18に、非特許文献1に開示されている方法によるFMコムライダーによる距離測定装置180の構成の一例を示す。図18に示す距離測定装置180を図16に示す距離測定装置160と比較すると、CWレーザ光源装置1801に光周波数コム発生装置1802が接続されており、光周波数コム1803が生成される。光周波数コム1803は光周波数コム1804と光周波数コム1805に分かれ、光周波数コム1804が対象体1605に照射される。光周波数コム1805と、光周波数コム1804が対象体1605によって散乱された散乱光1806とが合流した出力波1807の干渉信号を、各コムモード毎に検出するため、出力波1807は波長分解素子1808に入力され各コムモード毎に分離され、分離された各コムモードの干渉信号は、第1~第n光検出器18091~1809nによって検出される。
図19に、参照光(図18においては、光周波数コム1803)の周波数掃引の一例、及び周波数掃引された散乱光(図18においては、散乱光1805)を示す。図19において、光周波数コム1803は実線、散乱光1805は破線で示されている。図19には、CH1~CH5の、連続する5つのコムモードのみを示す。図19(a)に示すように、時間t=0から時間に比例して各コムモード周波数が増加するように、光周波数コム1603の各コムモードの周波数をコムモードの間隔分掃引する。時間t=Tcycleにおいて、各コムモードの周波数は、各コムモードより1つ次数の高いコムモードの、時間t=0におけるコムモード周波数に一致する。
図19(a)に示す各コムモードを、コヒーレントに結合する。ここで、コヒーレントに結合するとは、2つの信号を、強度だけでなく位相も含めて互いに結合することを言う。結合したコムモードを図19(b)に示す。図19(b)に示すように、周波数掃引されたコムモードを信号処理し、コヒーレントに結合することによって、実効的に大きな周波数範囲を得ることが出来、従って距離分解能を向上させることが出来る。
N.Kuse,et al.,APL Photonics 4,106105(2019)
しかしながら、図18に示すように、非特許文献1に開示されたFMコムライダーによれば、光周波数コム1803のコムモード毎に干渉信号を検出する必要があり、波長分解素子1805、第1~第n光検出器18061~1806n、複数のアナログ―デジタルコンバータ等、干渉信号を検出するための多くの素子を必要とするため、システムが複雑となる。
上記問題点を鑑み、本発明は、波長分解素子を必要とせず、単一の光検出器と単一のアナログ―デジタルコンバータのみを使用するFMコムライダーによるライダー装置及びライダー制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、ライダー装置であって、CWレーザ光源装置から発振されるCWレーザから光周波数コムを生成し、光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引するレーザ制御部と、CWレーザの周波数の掃引量及び光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定する周波数変化測定部と、光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するコムモード間隔測定部と、光周波数コムを対象体に照射したことによる散乱光と光周波数コムとの混合光の干渉信号を単一の光検出器によって検出し、対象体までの距離を算出するライダー部とを備え、レーザ制御部は、光周波数コムのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる掃引と同時に、光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引を行い、ライダー部は、干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得、離散的な信号のそれぞれを個別にフーリエ変換して各コムモード毎のライダー信号を生成し、生成した各コムモード毎のライダー信号の時間軸を、各コムモード毎のコムモード間隔分掃引する時間をすべて同一の時間となるように補正し、補正した各コムモード毎のライダー信号をコヒーレント結合してフーリエ変換して得られたビート信号を用いて距離を算出することを要旨とする。
本発明の第1の態様において、レーザ制御部は、電気光学変調器と、電気光学変調器に変調信号を入力するRF発振器と、CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラとを備え、電気光学変調器にCWレーザを入力して光周波数コムを生成し、光周波数コムのコムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引は、電流コントローラを制御してCWレーザの周波数を制御することによって実行し、光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引は、RF発振器を制御して変調信号を制御することによって実行してもよい。
本発明の第1の態様において、レーザ制御部は、微小共振器と、微小共振器の共鳴周波数を制御する共鳴周波数制御機構と、CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラとを備え、微小共振器にCWレーザを入力して光周波数コムを生成し、光周波数コムのコムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引と、光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引とは、電流コントローラを制御してCWレーザの周波数を制御することと、共鳴周波数制御機構を制御して共鳴周波数を制御することによって実行してもよい。
本発明の第1の態様において、共鳴周波数制御機構は、微小共振器に取り付けたマイクロヒータであってもよい。
本発明の第1の態様において、周波数変化測定部は、アンバランスマッハツェンダ―干渉計を使用してCWレーザの周波数の掃引量及び光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定してもよい。
本発明の第1の態様において、コムモード間隔測定部は、単一周波数発振CWレーザ光源装置と、第2光検出器と、RFバンドパスフィルタとを備え、単一周波数発振CWレーザ光源装置から照射される第2CWレーザと光周波数コムとの干渉信号を第2光検出器によって検出し、RFバンドパスフィルタによって取り出した光周波数コムのコムモード周波数と第2CWレーザの周波数が一致するときの信号から光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出してもよい。
本発明の第1の態様において、周波数変化測定部によって測定した光周波数コムのコムモード周波数の掃引量の時間変化を用いて、ライダー部が、干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得る際、干渉信号から算出したライダー信号の時間軸を補正し、周波数掃引の非線形性に起因する信号のばらつきに対する補正を実行してもよい。
本発明の第2の態様は、ライダー制御方法であって、CWレーザ光源装置から発振されるCWレーザから光周波数コムを生成するステップと、光周波数コムのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる掃引と同時に、光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引によってコムモード間隔分掃引するステップと、CWレーザの周波数の掃引量及び光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定するステップと、光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するステップと、光周波数コムを対象体に照射したことによる散乱光と光周波数コムとの混合光の干渉信号を単一の光検出器によって検出するステップと、干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得るステップと、離散的な信号のそれぞれを個別にフーリエ変換して各コムモード毎のライダー信号を生成するステップと、生成した各コムモード毎のライダー信号の時間軸を、各コムモード毎のコムモード間隔分掃引する時間をすべて同一の時間となるように補正するステップと、補正した各コムモード毎のライダー信号をコヒーレント結合してフーリエ変換して得られたビート信号を用いて前記距離を算出するステップとを備えたことを要旨とする。
本発明の第2の態様において、光周波数コムを生成するステップは、電気光学変調器にCWレーザを入力して光周波数コムを生成するステップを含み、コムモード間隔分掃引するステップは、CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラを制御してCWレーザの周波数を制御することによって光周波数コムのコムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引と、電気光学変調器に変調信号を入力するRF発振器を制御して変調信号を制御することによって光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引とを同時に実行するステップを含んでもよい。
本発明の第2の態様において、光周波数コムを生成するステップは、微小共振器にCWレーザを入力して光周波数コムを生成するステップを含み、コムモード間隔分掃引するステップは、CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラを制御してCWレーザの周波数を制御することと、微小共振器の共鳴周波数を制御することによって光周波数コムのコムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引と、光周波数コムのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引とを同時に実行するステップを含んでもよい。
本発明の第2の態様において、微小共振器の共鳴周波数の制御は、微小共振器に取り付けたマイクロヒータによって実行されてもよい。
本発明の第2の態様において、CWレーザの周波数の掃引量及び光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定するステップは、アンバランスマッハツェンダ―干渉計を使用して実行されてもよい。
本発明の第2の態様において、光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するステップは、第2CWレーザと光周波数コムとの干渉信号を検出するステップと、RFバンドパスフィルタによって光周波数コムのコムモード周波数と第2CWレーザの周波数が一致するときの信号を取り出すステップと、取り出した信号から、光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するステップとを含んでもよい。
本発明の第2の態様において、干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得るステップは、干渉信号から算出したライダー信号の時間軸を補正し、周波数掃引の非線形性に起因する信号のばらつきに対する補正を行うステップを含んでもよい。
本発明によれば、波長分解素子を必要とせず、単一の光検出器と単一のアナログ―デジタルコンバータのみを使用するFMコムライダーによるライダー装置及びライダー制御方法を提供できる。
本発明の実施形態に係るライダー装置の構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る周波数変化測定部の構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係るライダー部の構成の一例を示すブロック図である。 従来技術に係る(a)コムモード周波数及び(b)ライダー信号を示すグラフである。 実施形態に係る(a)コムモード周波数及び(b)ライダー信号を示すグラフである。 実施形態に係るライダー信号を結合する方法を説明する図であり、(a)ライダー信号、(b)ビート信号、(c)ビート信号、(d)ライダー信号のグラフである。 実施形態に係るライダー信号を結合する方法を説明する図であり、(a)ライダー信号、(b)時間軸補正前、(c)時間軸補正後のグラフである。 実施形態に係るライダー信号を結合する方法を説明する図であり、(a)結合されたライダー信号及び(b)ビート信号のグラフである。 実施形態に係るライダー信号を結合する際の補正の方法を説明するグラフであり、(a)補正前、(b)補正後のグラフである。 実施形態に係るコムモード間隔分掃引された時間を求める方法を説明する図であり、(a)リファレンスとコムモードの周波数の関係、(b)得られる信号の図である。 実施形態に係るコムモード間隔測定部の構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る干渉信号を示すグラフである。 実施形態に係る干渉信号を示すグラフであり、(a)k番目のコムモード、(b)k―1番目のコムモードのグラフである。 本発明の実施形態に係るライダー装置によるライダー信号であり、(a)2~4番目のコムモード、(b)2、3番目のコムモード、(c)3、4番目のコムモードのグラフである。 本発明の実施形態に係るライダー装置によるビート信号である。 従来のFMCWライダーによる距離測定装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来のFMCWライダーによる参照光、散乱光及びビート周波数の変化量を示すグラフであり、(a)は参照光、(b)は参照光と散乱光、(c)はビート周波数に対するグラフである。 従来技術に係るライダー装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来技術に係るライダー信号を示すグラフである。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。実施形態に係る図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、各構成要素の構成や配置、レイアウト等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(実施形態)
本発明の実施形態に係るライダー装置及びライダー制御方法を図1を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態に係るライダー装置10は、レーザ制御部101と、周波数変化測定部102と、コムモード間隔測定部103と、ライダー部104とから構成される。
レーザ制御部101は、CWレーザ光源装置105と、電流コントローラ106と、第1制御装置107と、光周波数コム発生器108と、第2制御装置109と、第1光方向性結合器110とから構成される。
光周波数コム発生器108としては、例えば電気光学変調器や微小共振器が挙げられる。光周波数コム発生器108として電気光学変調器を用いる場合、CWレーザ光源装置105からCWレーザを電気光学変調器に入力し、変調を加えることによってサイドバンド、即ち光周波数コムを発生させる。本実施形態において、一例として、光周波数コム発生器108は、電気光学変調器111と、RF発振器112とから構成される。CWレーザ光源装置105からCWレーザが第1光方向性結合器110を介して電気光学変調器111に入力され、RF発振器112から電気光学変調器111へ変調信号が入力されることによって、光周波数コム発生器108において光周波数コム116が生成される。
光周波数コム発生器108として微小共振器を用いる場合、光周波数コム発生器108は、微小共振器と、共鳴周波数制御機構とから構成される。共鳴周波数制御機構は、微小共振器に取り付けられ、共鳴周波数を制御する機構であって、例えば、微小共振器に取り付けられたマイクロヒータ及びマイクロヒータに流す電流コントローラ、又は、微小共振器に取り付けられた圧電素子及び圧電素子に印加する電圧コントローラ、等である。共鳴周波数制御機構がマイクロヒータ及びマイクロヒータに流す電流コントローラによって構成される場合、電流コントローラによってマイクロヒータに流す電流を制御することで微小共振器の温度を制御し、よって微小共振器の共鳴周波数を制御する。共鳴周波数制御機構が圧電素子及び圧電素子に印加する電圧コントローラによって構成される場合、電圧コントローラによって圧電素子に印加する電圧を制御することで微小共振器の共振器長を制御し、よって微小共振器の共鳴周波数を制御する。
CWレーザ光源装置105からCWレーザを導波路を介して導波路に光結合された微小共振器に入力し、光周波数コムを発生させる。発生する光周波数コムのコムモード周波数のうちの一つは、微小共振器の共鳴周波数に一致する。また、微小共振器に入力するCWレーザの周波数は、コムモード周波数のうちのいずれかからのずれが一定以内の周波数である必要がある。従って、微小共振器において発生する光周波数コムのコムモード周波数を変える場合、微小共振器に入力するCWレーザの周波数を変えると同時に、共鳴周波数制御機構によって微小共振器の共鳴周波数を変える。
電気光学変調器や微小共振器による光周波数コムは、コムモード周波数の間隔が10GHz-1THz程度と、モードロックファイバレーザ等の従来の光周波数コムのコム間隔が100MHz-1GHz程度であるのと比較して広い。本実施形態においては、後述するように、光周波数コムの各コムモードは互いに分離して、各コムモードを複数のCWレーザとして使用し、更に各コムモードのコムモード周波数を掃引することから、光周波数コムのコム間隔が広いほうが望ましく、コム間隔の観点からは、光周波数コム発生器108として電気光学変調器や微小共振器を使用するのが望ましい。
CWレーザ光源装置105から照射されたCWレーザ113は、第1光方向性結合器110によってCWレーザ114とCWレーザ115に分離される。CWレーザ115は周波数変化測定部102に入力され、周波数変化測定部102においてCWレーザ115の周波数掃引量が計測される。CWレーザ114は光周波数コム発生器108に入力され、光周波数コム116が生成される。光周波数コム116は、第2光方向性結合器117によって光周波数コム118と光周波数コム119に分離される。光周波数コム119は周波数変化測定部102に入力され、周波数変化測定部102において光周波数コム119の周波数掃引量が計測される。光周波数コム118は、第3光方向性結合器120によって光周波数コム121と光周波数コム122に分離される。光周波数コム122はコムモード間隔測定部103に入力され、コムモード間隔測定部103において光周波数コム122のコムモード間隔分掃引された時間が計測される。光周波数コム121はライダー部104に入力され、ライダー部104においてライダー装置10と対象体123との間の距離が計測される。
本実施形態において、光周波数コム116の各コムモードをFMコムライダーの光キャリアとして使用するため、周波数掃引されている全てのコムモードの周波数掃引量を同時に測定する必要がある。光周波数コム116の周波数掃引量は、周波数変化測定部102を用いて測定する。また、後述するように、コムモード間隔を測定するためにCWレーザ115の周波数掃引量を測定する必要がある。CWレーザ115の周波数掃引量についても、周波数変化測定部102を用いて測定する。
光周波数コム116の周波数掃引されている全てのコムモードの周波数掃引量の測定方法は、光周波数コム116の発生方法によって異なる。光周波数コム発生器108が、電気光学変調器111と、RF発振器112とから構成される場合、CWレーザ113の周波数掃引量と、光周波数コム116のN番目のコムモードの周波数掃引量を測定することにより、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数掃引量を算出することが出来る。光周波数コム発生器108が、微小共振器から構成される場合、光周波数コム116のN番目及びM番目のコムモードの周波数掃引量を測定することにより、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数掃引量を算出することが出来る(ただし、N≠M)。
掃引されるコムモードの周波数掃引量の測定は、例えば、アンバランスマッハツェンダ―干渉計を使用する方法や、CWレーザとコムモードを干渉させて、その周波数差を光検出器によって測定する方法が挙げられる。本実施形態においては、アンバランスマッハツェンダ―干渉計を使用して光周波数コム116及びCWレーザ115の周波数掃引量の測定を行う。
本実施形態において、光周波数コム発生器108は、電気光学変調器111と、RF発振器112とから構成されるものとしている。光周波数コム発生器108が、電気光学変調器111と、RF発振器112とから構成される場合の、CWレーザ113の周波数掃引量と、光周波数コム116のN番目のコムモードの周波数掃引量から、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数掃引量を算出する方法を説明する。本実施形態に係る周波数変化測定部102を図2に示す。図2に示す周波数変化測定部102は、2波長アンバランスマッハツェンダ―干渉計201と、光バンドパスフィルタ(BPF)202と、第1、第2光検出器203、204と、第1、第2アナログ―デジタルコンバータ(ADC)205、206と、信号処理装置210とから構成される。2波長アンバランスマッハツェンダ―干渉計201は、互いに光路長の異なる第1導波路211と、第2導波路212と、第4光方向性結合器213と、第5光方向性結合器214とから構成される。
CWレーザ光源装置105から出力されたCWレーザ115は、2波長アンバランスマッハツェンダ―干渉計201の第4光方向性結合器213に入力される。CWレーザ115は、CWレーザ216として第1導波路211を、CWレーザ217として第2導波路212を伝搬し、第5光方向性結合器214において合流し、出力光218が出力され、第1光検出器203によって出力光218の干渉信号が検出される。CWレーザ217はCWレーザ216と比較して遅延を受けた光であり、従って第1光検出器203によって検出した出力光218の干渉信号の時間変化をグラフに示すと、干渉が生じている様子が観測される。
第1制御装置107によって電流コントローラ106を制御し、CWレーザ光源装置105から出力されるCWレーザ113の周波数を掃引すると、CWレーザ113の周波数の変化に応答して、第1光検出器203によって検出する干渉信号の波形の位相が変化する。この干渉波形の、CWレーザ113の周波数を変化させる前と、CWレーザ113の周波数を変化させた後の位相の変化量δφCWを測定することによって、次式よりCWレーザ113の周波数の変化量δνCWを算出することが出来る。
Figure 2022145269000004
ここで、上式中のτは2波長アンバランスマッハツェンダ―干渉計201の第2導波路212を伝搬した光の遅延時間であり、既知の値である。
レーザ制御部101から第2光方向性結合器117を介して周波数変化測定部102に入力された光周波数コム119は、2波長アンバランスマッハツェンダ―干渉計201の第5光方向性結合器214に入力される。光周波数コム119は、光周波数コム219として第1導波路211を、光周波数コム220として第2導波路212を伝搬し、第4光方向性結合器213において合流し、出力光221が出力される。光バンドパスフィルタ202は、出力光221のN番目のコムモードのみを透過するように設定される。出力光221は光バンドパスフィルタ202に入力され、第2光検出器204によって、N番目のコムモードの干渉信号が検出される。
第1制御装置107及び第2制御装置109によってレーザ制御部101から出力される光周波数コム116のコムモード周波数が掃引されると、光検出器205によって検出されるN番目のコムモードの干渉信号の位相が変化する。N番目のコムモードの干渉信号の位相の変化量をδφとすると、N番目のコムモードのコムモード周波数掃引量δνは次の数式より算出することが出来る。
Figure 2022145269000005
ここで、CWレーザ113の周波数の変化量δνCWとN番目のコムモードのコムモード周波数掃引量δνの関係は、次式のように表される。
Figure 2022145269000006
ここで、δνEOは、RF発振器112から電気光学変調器111へ入力される変調信号の周波数の変化量である。上式より、任意のコムモード周波数の掃引量δνは、
Figure 2022145269000007

より算出することが出来る。
光周波数コム発生器108が、微小共振器から構成される場合、図2に示す周波数変化測定部102の第4光方向性結合器213に、M番目のコムモードのコムモード周波数掃引量δνを測定するための、出力光221のM番目のコムモードのみを透過するように設定された光バンドパスフィルタ及び光検出器を接続する。N番目のコムモードの干渉信号を検出する方法と同様の方法でM番目のコムモードの干渉信号を検出する。光周波数コム116のコムモード周波数の掃引に伴うM番目のコムモードの干渉信号の位相の変化量をδφとすると、M番目のコムモードのコムモード周波数掃引量δνは次式より算出することが出来る。
Figure 2022145269000008
任意のコムモード周波数の掃引量δνは、
Figure 2022145269000009

より算出することが出来る。
ライダー部104の構成の一例を図3に示す。図3に示すライダー部104は、第6光方向性結合器301と、サーキュレータ302と、第7光方向性結合器303と、光検出器304と、アナログ―デジタルコンバータ(ADC)305と、計算装置306とから構成される。
光周波数コム121は、第6光方向性結合器301において光周波数コム307と光周波数コム308とに分離される。光周波数コム307は、サーキュレータ302を介して、対象体123へ照射される。光周波数コム307は、対象体123によって散乱し、散乱光309がサーキュレータ302に入力される。散乱光309は、サーキュレータ302及び第7光方向性結合器303によって光周波数コム308と合流し、出力光310として出力される。出力光310の干渉信号は光検出器304によって検出され、アナログ―デジタルコンバータ305によってデジタル化され、計算装置306に入力される。
本実施形態のライダー装置10はFMコムライダーによるライダー装置であり、非特許文献1において開示されている方法と同様、光周波数コム121のコムモード周波数を掃引し、ライダー部104においてビート周波数を計測することにより、ライダー装置10と対象体123との間の距離を計測する。第1制御装置107によって電流コントローラ106を制御して、CWレーザ光源装置105から光周波数コム発生器108に入力するCWレーザ113の周波数を掃引することにより、光周波数コム発生器108において生成される光周波数コム116のコムモード周波数を、コムモードの間隔分掃引する。
光周波数コム116のコムモード周波数のそれぞれを時間に対して一定の割合aで変化させたとき、ライダー信号は正弦波で表すことが出来るため、単一の光検出器によって複数のライダー信号を検出する場合、単一の光検出器によって検出される複数のライダー信号は正弦波の重ね合わせ、すなわち、次式
Figure 2022145269000010
で表すことが出来る。ここで、上式のωは割合aに依存する値であり、nはコムモードの次数である。
非特許文献1において開示されている方法によれば、光周波数コム116の全てのコムモード周波数を時間に対して線形的に変化させる。この場合の、各コムモード周波数及びライダー信号を図4に示す。図4(a)に示すように、各コムモード周波数を時間に対して同じ割合で変化させると、各コムモードに対する上式のωは互いに同じ値となり、従って図4(b)に示すように、各コムモードのライダー信号を互いに区別することが出来なくなる。
本実施形態においては、光周波数コム116の全てのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる変化に加えて、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる。この場合の、各コムモード周波数及びライダー信号を図5に示す。図5には、一例として、CH1~CH5の5つのコムモードを示す。図5(a)に示すように、各コムモード周波数を時間に対して同じ割合で変化させ、かつ各コムモード周波数間隔を時間に対して同じ割合で変化させると、図4(a)においては各コムモード周波数の傾きは互いに同一であったが、図5(a)においては各コムモード周波数の傾きが、コムモードの次数が大きくなるにつれて、大きくなっている。よって各コムモードに対する上式のωは互いに異なる値となり、従って図5(b)に示すように、各コムモードのライダー信号を互いに区別することが可能となる。
単一の光検出器によって複数のライダー信号を検出し、各コムモードのライダー信号をコヒーレント結合する手順を図6、図7、図8及び図9を参照して説明する。光周波数コム116の全てのコムモード周波数は、時間に対して線形的に増加させる変化に加えて、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる。この場合、図5(b)及び図6(a)に示すように、各コムモードのライダー信号は、互いに周期の異なる正弦波で表される。図5(b)及び図6(a)に示す正弦波を足し合わせ、さらにフーリエ変換すると、図6(b)に示すように、周波数領域上の離散的な信号を得ることが出来る。なお、これらの信号の周波数はビート周波数である。ここで、詳細については後述するが、図6(a)に示す正弦波の重ね合わせをフーリエ変換して、図6(b)に示すような、周波数領域上の離散的な信号を得る際、周波数掃引の非線形性に起因する信号のばらつきに対する補正を行う。
図6(c)に示すように、図6(b)に示すCH1~CH5の信号のうち、1つの信号を取り出す。図6(c)には、一例としてCH1の信号を示す。図6(d)に示すCH1の信号をフーリエ変換して、図6(d)に示すように、CH1のみのライダー信号を取得する。
図7(a)に示すように、CH2~CH5の全ての信号について、図6(e)に示すCH1のみのライダー信号を取得したときと同様の手順でライダー信号を取得する。図7(a)に示すCH1~CH5の全ての信号について、コムモード間隔分掃引された時間Tn,cycleを求める。コムモード間隔分掃引された時間Tn,cycleを求める方法については後述する。図7(b)に、CH1~CH5の全ての信号について求めた時間Tn,cycleを示す。図7(b)の図中の線Pと各コムモードの時間軸とが交わる時間は、各コムモードにおける時間Tn,cycleである。ライダー信号の、QCH1~CH5の全ての信号について、図7(c)に示すように、Tn,cycle=Tcycleとなるように、時間軸を補正する。図7(c)の図中の線Qは、時間がTcycleであることを示す。
図8(a)に示すように、Tcycleで各コムモードのライダー信号を、コヒーレント結合する。得られたライダー信号を、図8(b)に示すように、フーリエ変換してビート信号を得る。(数1)から、対象体123までの距離Lを算出することが出来る。
図6(a)に示す正弦波の重ね合わせをフーリエ変換して、図6(b)に示す信号を得る際の、周波数掃引の非線形性に起因する信号のばらつきに対する補正について説明する。CWレーザ光源装置105から出力されたCWレーザ115や、RF発振器112から電気光学変調器111へ入力された変調信号を制御して、光周波数コム116のコムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる際、CWレーザ115や変調信号の、CWレーザ115や変調信号を制御する入力信号に対する応答は、入力信号に対して、理想的には線形であるが、実際は線形ではなく非線形であるため、このような信号のばらつきが生じる。図9(a)に、一例として、実際にライダー信号をフーリエ変換して得られた信号を示す。図9(a)に示す信号は、3つのコムモードの信号を示しているが、信号にばらつきがあり、3つのコムモードを互いに分離できていない。
これに対する補正は以下のように行う。光周波数コム116のコムモード周波数を掃引する際、周波数変化測定部102において、光周波数コム116のコムモード周波数の時間に対する変化を測定する。この測定結果を用いて、光周波数コム116のコムモード周波数の時間に対する非線形的な変化を、線形的な変化となるように、フーリエ変換する前のライダー信号に対して時間軸の補正を行う。図9(b)に、図9(a)に示す信号のもととなったライダー信号にこの補正を行い、フーリエ変換して得られた信号を示す。3つのコムモードの信号(H、I、J)が示されており、3つのコムモードが互いに分離されている。
以下に、コムモード間隔分掃引された時間Tn,cycleを求める方法を図10を参照しながら説明する。図10(a)に示すように、周波数νrefを有するCWレーザとコムモードを干渉させ、干渉信号を検出する。光周波数コムのコムモードは周波数掃引されており、コムモード周波数とリファレンス周波数が一致したときに干渉信号が検出され、図10(b)のような信号が得られる。図10(b)によれば、時刻tにk番目のコムモードのコムモード周波数とCWレーザの周波数が一致し、時刻tに(k―1)番目のコムモードのコムモード周波数とCWレーザの周波数が一致している。
周波数νrefは、以下の2式を満たす。以下の2式は、それぞれ、時刻tにk番目のコムモードのコムモード周波数とCWレーザの周波数が一致する条件、及び時刻tに(k―1)番目のコムモードのコムモード周波数とCWレーザの周波数が一致する条件である。
Figure 2022145269000011
Figure 2022145269000012
時刻tは周波数掃引を開始する最初の時刻、ΔCW(t)は時刻tにおけるCWレーザの周波数の変化量、Δrep(t)は時刻tにおけるコムモード間隔周波数の変化量、frep(t)は時刻tにおけるコムモード間隔周波数、Kはコムモードの次数である。上2式より、時刻tにおけるコムモード間隔周波数frep(t)は以下の式から求めることが出来る。
Figure 2022145269000013
コムモード間隔分掃引された時間Tn,cycleは、次の式を満たし、
Figure 2022145269000014
図1に示すコムモード間隔測定部103によって測定される。図11に、本実施形態に係るコムモード間隔測定部103の構成の一例を示す。図11に示すコムモード間隔測定部103は、単一周波数発振CWレーザ光源装置1101、光方向性結合器1102、光検出器1103、RFバンドパスフィルタ(RFBPF)1104、アナログ―デジタルコンバータ1105、第2計算装置1106から構成される。
単一周波数発振CWレーザ光源装置1101から照射されたリファレンスのCWレーザ1107と、光方向性結合器1102において、光周波数コム122とを重ね合わせ、光検出器1103によって干渉信号を検出する。さらに、例えば10MHzのRFバンドパスフィルタ1104によって、CWレーザ1107と、光周波数コム122の周波数差が10MHz以内となったときの干渉信号のみを検出する。
図12に、RFバンドパスフィルタ1104によって検出したk番目とk-1番目のコムモードに対応する干渉信号を示す。図12に示すk番目とk-1番目のコムモードに対応する干渉信号を拡大した図を図13に示す。図13(a)を参照すると、10MHzのRFバンドパスフィルタ1104によって、k番目のコムモードとCWレーザ1107の周波数差が―10MHzとなる時間の範囲(A)と10MHzとなる時間の範囲(C)に比較的強く干渉信号が現れ、k番目のコムモードとCWレーザ1107の周波数が一致する点(B)では干渉信号が消滅している。k-1番目のコムモードについても同様に、k-1番目のコムモードとCWレーザ1107の周波数が一致する点(E)を見積り、点(B)と点(E)から周波数掃引開始時のコムモード間隔周波数frep(t)を算出することができる。そして、算出されたコムモード間隔周波数を用いて、(数13)からコムモード間隔分掃引された時間Tn,cycleを算出することが出来る。点(B)と点(E)からコムモード間隔分掃引された時間Tn,cycleを算出する処理は、第2計算装置1106において行われる。
以下に、実際の光周波数コム116の周波数掃引方法を説明する。本実施形態において、光周波数コム116の全てのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる掃引と同時に、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引を行う。
光周波数コム116の、ゼロ周波数から数えてP番目のコムモードのコムモード周波数は次式のように書ける。
Figure 2022145269000015
また、CWレーザ113から数えてQ番目のコムモードのコムモード周波数は次式のように書ける。
Figure 2022145269000016
ここで、fCW=fCEO+Rfrepである(ただし、Q=P-R)。
光周波数コム発生器108として電気光学変調器を使用する場合、fCWの変化はfCEOの変化のみで実現する。RF発振器112から電気光学変調器111に入力する変調信号の周波数を変化させることは、frepを変化させることに対応する。一方、光周波数コム発生器108として微小共振器を使用する場合、微小共振器に取り付けたマイクロヒータ、圧電素子等による共鳴周波数の変化に合わせて、微小共振器に入射するCWレーザの周波数を変化させることは、fCEOとfrepを同時に変化させることに対応する。即ち、CWレーザの周波数を掃引させると、光周波数コム116の全てのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる周波数掃引と、光周波数コム116の全てのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる周波数掃引とが同時に行われる。
図1に示すように光周波数コム発生器108として電気光学変調器を使用する場合、光周波数コム116の全てのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる周波数掃引は、以下のように行う。第1制御装置107によって電流コントローラ106を制御して、電流コントローラ106に接続されたCWレーザ光源装置105から電気光学変調器111に入力されるCWレーザの周波数を掃引することによって行う。光周波数コム116の全てのコムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる周波数掃引は、以下のように行う。第2制御装置109によってRF発振器112から電気光学変調器111に入力する変調信号の周波数を、時間に対して同じ割合で増加させるように制御する。
RF発振器112の発振周波数の掃引とCWレーザ113の周波数の掃引は同時に行う必要があるため、第1制御装置107と第2制御装置109による制御は、互いに同期をとりながら実行される。
光周波数コム発生器108として微小共振器を使用する場合、第2制御装置109によって共鳴周波数制御機構を制御することによって、微小共振器の共鳴周波数をマイクロヒータ、圧電素子等により制御し、微小共振器の共鳴周波数の制御に同期して、第1制御装置107によって電流コントローラ106を制御することでCWレーザの周波数を制御し、光周波数コムの周波数掃引を行う。CWレーザの周波数fCWの変化量に対するfCEO+nfrepのすべてのコムモードにおける変化量の対応関係を予め測定しておく。この対応関係に基づき、全てのコムモードについてfCEO+nfrepが時間に対して線形的に増加するように、かつその増加率が全てのコムモードについて互いに異なる値となるようにCWレーザの周波数fCWを掃引し、それぞれのコムモードのライダー信号を得る。この対応関係に基づいてそれぞれのコムモードのライダー信号に対してTn,cycle=Tcycleとなるように、時間軸を補正する。時間軸が補正されたすべてのコムモードのライダー信号をコヒーレント結合し、ビート信号を算出することで対象体123までの距離を算出する。
以上のように距離を測定して得られたデータを図14に示す。図14に示すライダー信号は、光周波数コム116として電気光学変調器を用いて生成された光周波数コムを用いたときのものである。図14(a)には2番目と、3番目と、4番目のコムモードからのライダー信号をコヒーレント結合したライダー信号を示す。図14(b)には、2番目と3番目のコムモードからのライダー信号のコヒーレント結合点(F)を、図14(c)には、3番目と4番目のコムモードからのライダー信号のコヒーレント結合点(G)を示す。図15には、本実施形態に係る、FMコムライダーによる距離測定と、比較のために従来のFMCWライダーによる距離測定によるビート周波数の遅延を示す。図14(b)及び図14(c)に示すように、位相と強度のいずれについてもモード間のライダー信号の結合がなされている。また、図15に示すように、FMコムライダーによるビート周波数の遅延と、FMCWライダーによるビート周波数の遅延のデータの半値幅を比較すると、FMコムライダーによる半値幅がFMCWライダーによる半値幅の3分の1程度である。図15に示すように、従来のFMCWライダーによる距離測定と比較して、FMコムライダーによる距離測定では、約3倍程度の分解能が得られている。
以上、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10 ライダー装置
101 レーザ制御部
102 周波数変化測定部
103 コムモード間隔測定部
104 ライダー部
105、1601、1801 CWレーザ光源装置
106 電流コントローラ
107 第1制御装置
108 光周波数コム発生器
109 第2制御装置
110 第1光方向性結合器
111 電気光学変調器
112 RF発振器
113~115、215、216、1107、1609 CWレーザ
116、118、119、121、122、219、220、307、308、1803、1804、1805 光周波数コム
117 第2光方向性結合器
120 第3光方向性結合器
123、1605 対象体
201 2波長アンバランスマッハツェンダ―干渉計
202 光バンドパスフィルタ(BPF)
203、204 第1、第2光検出器
205、206 第1、第2アナログ―デジタルコンバータ(ADC)
210 信号処理装置
211 第1導波路
212 第2導波路
213 第4光方向性結合器
214 第5光方向性結合器
217、221、310、1617、1807 出力光
301 第6光方向性結合器
302、1603 サーキュレータ
303 第7光方向性結合器
304、1103 光検出器
305 アナログ―デジタルコンバータ(ADC)
306、1408 計算装置
309、1613~1615、1806 散乱光
1101 単一周波数発振CWレーザ光源装置
1102、1606 光方向性結合器
1104 RFバンドパスフィルタ
1105 アナログ―デジタルコンバータ
1106 第2計算装置
1602、1606 光方向性結合器
1604 角度掃引機構
1608 計算装置
1610、1612、1616 参照光
1618 干渉信号
180 距離測定装置
1802 光周波数コム発生装置
1805 波長分解素子
18061~1806n 第1~第n光検出器

Claims (14)

  1. CWレーザ光源装置から発振されるCWレーザから光周波数コムを生成し、前記光周波数コムのコムモード周波数をコムモード間隔分掃引するレーザ制御部と、
    前記CWレーザの周波数の掃引量及び前記光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定する周波数変化測定部と、
    前記光周波数コムの前記コムモード周波数を前記コムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するコムモード間隔測定部と、
    前記光周波数コムを対象体に照射したことによる散乱光と前記光周波数コムとの混合光の干渉信号を単一の光検出器によって検出し、前記対象体までの距離を算出するライダー部と
    を備え、前記レーザ制御部は、前記光周波数コムの前記コムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる掃引と同時に、前記光周波数コムの前記コムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引を行い、
    前記ライダー部は、前記干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得、前記離散的な信号のそれぞれを個別にフーリエ変換して各コムモード毎のライダー信号を生成し、前記生成した各コムモード毎のライダー信号の時間軸を、前記各コムモード毎の前記コムモード間隔分掃引する時間をすべて同一の時間となるように補正し、補正した前記各コムモード毎のライダー信号をコヒーレント結合してフーリエ変換して得られたビート信号を用いて前記距離を算出することを特徴とするライダー装置。
  2. 前記レーザ制御部は、電気光学変調器と、前記電気光学変調器に変調信号を入力するRF発振器と、前記CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラとを備え、
    前記電気光学変調器に前記CWレーザを入力して前記光周波数コムを生成し、
    前記光周波数コムの前記コムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引は、前記電流コントローラを制御して前記CWレーザの周波数を制御することによって実行し、
    前記光周波数コムの前記コムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引は、前記RF発振器を制御して前記変調信号を制御することによって実行することを特徴とする請求項1に記載のライダー装置。
  3. 前記レーザ制御部は、微小共振器と、前記微小共振器の共鳴周波数を制御する共鳴周波数制御機構と、前記CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラとを備え、
    前記微小共振器に前記CWレーザを入力して前記光周波数コムを生成し、
    前記光周波数コムの前記コムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引と、前記光周波数コムの前記コムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引とは、前記電流コントローラを制御して前記CWレーザの周波数を制御することと、前記共鳴周波数制御機構を制御して前記共鳴周波数を制御することによって実行することを特徴とする請求項1に記載のライダー装置。
  4. 前記共鳴周波数制御機構は、前記微小共振器に取り付けたマイクロヒータであることを特徴とする請求項3に記載のライダー装置。
  5. 前記周波数変化測定部は、アンバランスマッハツェンダ―干渉計を使用して前記CWレーザの周波数の掃引量及び前記光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のライダー装置。
  6. 前記コムモード間隔測定部は、単一周波数発振CWレーザ光源装置と、第2光検出器と、RFバンドパスフィルタとを備え、
    前記単一周波数発振CWレーザ光源装置から第2CWレーザと前記光周波数コムとの干渉信号を前記第2光検出器によって検出し、前記RFバンドパスフィルタによって取り出した前記光周波数コムのコムモード周波数と前記第2CWレーザの周波数が一致するときの信号から前記光周波数コムの前記コムモード周波数を前記コムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のライダー装置。
  7. 前記周波数変化測定部によって測定した前記光周波数コムのコムモード周波数の掃引量の時間変化を用いて、
    前記ライダー部が、前記干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の前記離散的な信号を得る際、前記干渉信号から算出したライダー信号の時間軸を補正し、周波数掃引の非線形性に起因する信号のばらつきに対する補正を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のライダー装置。
  8. CWレーザ光源装置から発振されるCWレーザから光周波数コムを生成するステップと、
    前記光周波数コムのコムモード周波数を、時間に対して線形的に増加させる掃引と同時に、前記光周波数コムの前記コムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引によってコムモード間隔分掃引するステップと、
    前記CWレーザの周波数の掃引量及び前記光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定するステップと、
    前記光周波数コムの前記コムモード周波数を前記コムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するステップと、
    前記光周波数コムを対象体に照射したことによる散乱光と前記光周波数コムとの混合光の干渉信号を単一の光検出器によって検出するステップと、
    前記干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得るステップと、
    前記離散的な信号のそれぞれを個別にフーリエ変換して各コムモード毎のライダー信号を生成するステップと、
    前記生成した各コムモード毎のライダー信号の時間軸を、前記各コムモード毎の前記コムモード間隔分掃引する時間をすべて同一の時間となるように補正するステップと、
    補正した前記各コムモード毎のライダー信号をコヒーレント結合してフーリエ変換して得られたビート信号を用いて距離を算出するステップと
    を備えたことを特徴とするライダー制御方法。
  9. 前記光周波数コムを生成するステップは、電気光学変調器に前記CWレーザを入力して前記光周波数コムを生成するステップを含み、
    前記コムモード間隔分掃引するステップは、
    前記CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラを制御して前記CWレーザの周波数を制御することによって前記光周波数コムの前記コムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引と、
    前記電気光学変調器に変調信号を入力するRF発振器を制御して前記変調信号を制御することによって前記光周波数コムの前記コムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引と
    を同時に実行するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載のライダー制御方法。
  10. 前記光周波数コムを生成するステップは、微小共振器に前記CWレーザを入力して前記光周波数コムを生成するステップを含み、
    前記コムモード間隔分掃引するステップは、
    前記CWレーザ光源装置に接続された電流コントローラを制御して前記CWレーザの周波数を制御することと、前記微小共振器の共鳴周波数を制御することによって前記光周波数コムの前記コムモード周波数を時間に対して線形的に増加させる掃引と
    前記光周波数コムの前記コムモードの周波数間隔を時間に対して線形的に増加させる掃引と
    を同時に実行するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載のライダー制御方法。
  11. 前記微小共振器の前記共鳴周波数の制御は、前記微小共振器に取り付けたマイクロヒータによって実行されることを特徴とする請求項10に記載のライダー制御方法。
  12. 前記CWレーザの周波数の掃引量及び前記光周波数コムのコムモード周波数の掃引量を測定するステップは、アンバランスマッハツェンダ―干渉計を使用して実行されることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のライダー制御方法。
  13. 前記光周波数コムの前記コムモード周波数を前記コムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するステップは、
    第2CWレーザと前記光周波数コムとの干渉信号を検出するステップと、
    RFバンドパスフィルタによって前記光周波数コムのコムモード周波数と前記第2CWレーザの周波数が一致するときの信号を取り出すステップと、
    前記取り出した信号から、前記光周波数コムの前記コムモード周波数を前記コムモード間隔分掃引する時間を各コムモード毎に算出するステップと
    を含むことを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載のライダー制御方法。
  14. 前記干渉信号から算出したライダー信号をフーリエ変換して周波数領域上の離散的な信号を得るステップは、前記干渉信号から算出したライダー信号の時間軸を補正し、周波数掃引の非線形性に起因する信号のばらつきに対する補正を行うステップを含むことを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のライダー制御方法。
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