JP2022143676A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022143676000001
【課題】ダイシング起因のクラックが回路領域に到達することを防止可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】回路領域701とこれに隣接して設けられたチップ外周領域802とを含む半導体基板100と、半導体基板100に形成された半導体素子401の外周を取り囲むように、回路領域701に設けられたシールリング501と、シールリング501の外周を取り囲み、チップ外周領域802に設けられた、半導体基板100上に形成されたダミー膜131とこれを覆う半導体保護膜104からなるダミー構造601と、シールリング501とダミー構造601の間に、半導体保護膜104が延在されて前記半導体基板に直接接する防湿領域301と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置に関するものである。
一般的に、半導体ウェハ上には複数のチップ領域が設けられ、複数のチップ領域の間は格子状に設けられたスクライブ領域(スクライブライン)によって隔てられている。半導体ウェハはその表面に複数のチップ領域が形成された後、スクライブ領域に沿って回転ブレードを用いてダイシングされて個々のチップに分割される。しかし、ダイシング時の機械的ダメージによってダイシング断面にクラックを発生する場合がある。該クラックはチップ領域に進行してチップ領域に形成された素子を破壊することがある。そこで、クラックの進行を抑制するための構造が各種提案されている。
その一つとして、特許文献1では、半導体基板上に形成された多層配線構造内で、素子形成領域の外周に形成されたシールリングと、シールリングのさらに外周に形成されたダミーメタル構造を設けている。ダミーメタル構造は、多層配線構造の最下層から上面まで、ダミーメタル配線を外周側から素子形成領域の方向に、素子形成領域に近づくにつれて上層となるようにダミーメタル配線を繰り返し階段状に配置したものである。これにより、クラックをダミーメタル構造の側面および上面に沿った経路に伝播させて上方へ誘導させるようにしている。
特開2008-98605号公報
しかしながら、クラックがダミーメタル構造の側面および下面に沿った経路を伝播した場合、クラックが絶縁膜間の界面に沿って進行してシールリングに達し、このシールリングを破壊して信頼性の低下に繋がるという問題がある。
したがって、本発明の目的は、信頼性を維持しつつ、ダイシングによるクラックが半導体チップの回路領域に到達することを防止することが可能な半導体装置を提供することである。
本発明の半導体装置は、半導体基板上に設けられた回路領域と、前記回路領域に隣接して、前記半導体基板上に設けられたチップ外周領域と、前記回路領域に設けられたシールリングと、前記シールリングの外周を取り囲み、前記チップ外周領域に設けられたダミー膜と、前記ダミー膜および前記シールリングを覆う半導体保護膜と、を有し、前記シールリングと前記ダミー膜の間に、前記半導体保護膜が前記半導体基板に直接接する防湿領域を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ダイシングにより発生したクラックが、回路領域に到達することを防止することができる。
本発明の実施形態にかかるウェハ状態の半導体装置の平面図である。 本発明の実施形態にかかるウェハ状態の半導体装置が複数の半導体チップに個片化された状態を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 ダミー構造の拡大断面図である。 本発明の実施形態にかかる半導体装置の効果を説明する断面図である。 ダイシングの切断深さと基板クラックの起点の最大深さとの関係を示す図である。 基板クラックの起点の深さと基板クラックの進行した幅との関係を示す図である。 本発明の実施形態の半導体装置におけるダミー構造の変形例を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかる半導体装置の変形例の断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるウェハ状態の半導体装置の平面図である。本実施形態の半導体装置は、ウェハ状態において、破線801cで分けられた複数のチップ領域1cを備えており、チップ領域1cには、矩形形状の回路領域701が配置されている。回路領域701には半導体素子401とシールリング501を備え、シールリング501は半導体素子401の外側を環状に囲むように設けられている。そして、シールリング501の外周を囲むように、ダミー構造601が設けられ、シールリング501とダミー構造601の間には防湿領域301が設けられている。また、ダミー構造601の外側にはスクライブ領域801が設けられている。スクライブ領域801の中心に図示される破線は、スクライブセンタ801cであって、スクライブセンタ801cに沿ってダイシングされることで個々の半導体チップに分割される。
図2は、図1のウェハ状態の半導体装置が複数の半導体チップに個片化された状態を示す平面図であり、ダイシングにて分割された状態を図示している。ダイシングされた領域は切り代領域803に相当し、回転ブレードで破砕されて無くなった領域である。そして、残った領域が半導体チップ1となり、隣接する半導体チップ1との間は切り代領域803で隔てられている。回路領域701を囲むようにチップ外周領域802が位置し、切り代領域803と接するチップ外周領域802の端面がダイシング面DSになる。
ダイシングして分割された半導体チップ1は、最も内側に半導体素子401を備え、その外側を環状に取り囲むようにシールリング501が配置され、さらにシールリング501の外側をチップ外周領域802が取り囲むように備える構成である。チップ外周領域802に含まれるダミー構造601は、防湿領域301を介してシールリング501の外側を環状に取り囲むように配置されている。
図3は、本実施形態の半導体装置の構造を示す図であり、図2のX-X線に沿った断面図である。図3に示すように、本実施形態の半導体装置は、回路領域701と、回路領域701と隣接して設けられたチップ外周領域802を備える。そして、回路領域701は多層配線構造であって、半導体素子401とシールリング501を備え、半導体素子401とシールリング501は、半導体基板100上に積層された層間絶縁膜101、102、103と、層間絶縁膜103上に形成されたシリコン窒化膜等からなる非透湿膜である半導体保護膜104と、半導体保護膜104上に形成されたポリイミド等からなる有機絶縁膜105とを備えている。なお、本図では回路領域701を多層配線構造で図示しているが、単層配線構造であってもよい。
シールリング501は、半導体基板100に接続されて層間絶縁膜101に設けられた金属プラグ121と、金属プラグ121に接続されて層間絶縁膜101上に設けられた金属膜111と、金属膜111に接続されて層間絶縁膜102に設けられた金属プラグ122と、金属プラグ122に接続されて層間絶縁膜102上に設けられた金属膜112と、金属膜112に接続されて層間絶縁膜103に設けられた金属プラグ123と、金属プラグ123に接続されて層間絶縁膜103上に設けられた金属膜113とにより構成されている。最上層の金属膜113は、半導体保護膜104、および有機絶縁膜105によって覆われている。図示したシールリング501は、複数の金属プラグ121、122、123が平面視的に重畳し、さらに複数の金属膜111,112、113が重畳する構造であるが、水分の侵入を防ぐ機能を有するものであれば、構造はこの限りではない。
チップ外周領域802は、回路領域701側から順に、防湿領域301とダミー構造601、およびダミー構造601の外側端部からダイシング面DSまでの間に位置する切り代側部領域804とを備える。チップ外周領域802が回路領域701と接する領域には、半導体保護膜104が半導体基板100と直接接する防湿領域301が設けられている。防湿領域301はシールリング501とダミー構造601の間に位置し、シールリング501の外周を取り囲んで設けられていると言い換えることもできる。防湿領域301における半導体保護膜104は、ダミー構造601における半導体保護膜と同一層で、これらを延在したものである。そして、半導体保護膜104には、例えばシリコン窒化膜、半導体基板には、例えばシリコンという非透湿材料を用いている。
また、ダミー構造601は単層配線構造で、半導体基板100上に形成されたダミー膜131と、ダミー膜131の上面および側面を覆う半導体保護膜104とを備えている。なお、この半導体保護膜104は回路領域701を覆う半導体保護膜104と同一層の非透湿膜である。ダミー構造601におけるダミー膜131は、シールリング501における金属膜111、112、113のいずれかと同一層である。つまり、金属膜111,112,113のいずれかとダミー膜131が同時に成膜されるものである。以上のように、ダミー膜131および半導体保護膜104を備えるダミー構造601形成は、回路領域701形成と同時に行えるものである。
ダミー構造601を覆う半導体保護膜104の端部、すなわちダミー構造601と切り代側部領域804との境界には段差ST1が形成されている。そして、切り代側部領域804では、多層配線構造のシールリングに用いられる層間絶縁膜などの膜形成はされておらず、半導体基板100の表面が露出されている。また、ダミー膜131をコンフォーマルに覆う半導体保護膜104の表面には段差ST2a、ST2bが形成されている。段差ST2a、ST2bは、半導体基板100の上表面に堆積された水平膜とダミー膜131の側面を反映する垂直膜が交差することで形成されるものであり、これらの段差は、半導体基板100内に発生した基板クラックが集中する応力集中点、そして応力を解放する応力解放点として働く。なお、符合D1は、切り代側部領域804の水平距離、符号D2は、ダミー膜131の回路領域701側の側面下端からダイシング面DSまでの水平距離を示している。
図4は、ダミー構造601の領域の拡大断面図である。半導体保護膜104の端面下の半導体基板100には段差ST1が設けられている。半導体保護膜104の下の半導体基板100の表面が切り代側部領域804の半導体基板100の表面よりも高くなるように構成されている。つまり、ダミー構造601の外側からダイシング面DS(図3参照)の間に位置する領域における半導体基板100の表面高さは、半導体保護膜104で被覆されたダミー構造601における半導体基板100の表面高さよりも低い構成となっている。この半導体基板100の表面高さの違いは、半導体保護膜104のパターン形成時のオーバーエッチングに起因するものである。
ダミー膜131は断面視的に矩形形状であって、その周囲を覆い、半導体基板100にも接するように設けられた半導体保護膜104は下地のダミー膜131および半導体基板100の形状を反映して突出部104aを有する断面形状となる。突出部104aの段差ST2a上方の側面はダミー膜131の回路領域701と反対側の側面を反映したものであり、突出部104aの段差ST2b上方の側面はダミー膜131の回路領域701に近い側の側面を反映したものである。また、突出部104aの側面の下方、すなわち、ダミー膜131の上方には、段差ST2aからダミー膜131の回路領域701と反対側の側面の下端部までに至る破線で示した膜内段差RS1aや段差ST2bからダミー膜131の回路領域701側に近い側の側面の下端部までに至る破線で示した膜内段差RS1bが形成される。膜内段差RS1a、RS1bは、半導体基板100の上表面と矩形のダミー膜131の側面に沿って半導体保護膜104が形成される際の半導体基板100の上表面に形成される水平膜とダミー膜131の側面に形成される垂直膜が交差する部分であって、成膜中に生成されるものである。そして、この交差する部分は、耐力が小さく、この部分に何らかの力が加わった場合に破壊されやすい領域である。
なお、本例では、ダミー構造601は半導体基板100上にダミー膜131と、ダミー膜131を直接覆う半導体保護膜104を設ける構成としているが、ダミー膜131と半導体保護膜104の間に酸化膜を挟んだ構成としても良い。
また、本図では、突出部104aの側面が上面に対し垂直であるように図示しているが、半導体保護膜104の成膜において、ステップカバレージが悪い場合には逆テーパ形状となって、段差ST2a、ST2bとダミー膜131の各々の側面下端部との距離が異常に短くなる場合もある。そのような形状では、段差ST2a、ST2bからダミー膜131の側面下端に至る破線で示した領域には極微小な断層であるナノスリットが形成され、より破壊されやすい領域となる。ただし、ダミー構造601における突出部104aの側面が順テーパ形状であっても、段差ST2a、ST2bからダミー膜131に至る破線で示した膜内段差RS1a、RS1bに沿って破壊されやすいことの確認が出来ている。
以上の説明においては、ダミー構造601における、半導体保護膜104で覆われた膜が金属のダミー膜131である例を示しているが、ダミー膜131の存在によって半導体保護膜104内に膜内段差RS1a、RS1b、RS2a、RS2bを設けるのであれば、金属のダミー膜131に代えて、ダミー酸化膜やダミーポリシリコン膜などの他の材質のダミー膜を用いても良い。そして、ダミー酸化膜を用いる場合は層間絶縁膜101、102、103のいずれかと同一の層を利用することができる。
以上のように構成された本実施形態の半導体装置によれば、以下のような効果が得られる。
図5に示すように、ダイシングを行うと、チップ外周領域802における回路領域701と反対側の端面である半導体基板100のダイシング面DSに基板クラックが発生する。基板クラックは、そこからおよそ45度の角度で上方へ進行し、半導体基板100の上表面に到達する。基板クラック起点CR1のように、ダイシング面DSの比較的浅い領域で基板クラックが生じた場合は、基板クラックが斜め上方へ進行し、ダミー構造601の外側からダイシング面DSまでの間に位置する領域に向かって直線的に進行して、切り代側部領域804における半導体基板100の上表面に到達する。そして、到達した基板クラックから半導体基板100のチッピング発生に至ることもある。
基板クラック起点CR2のように、ダイシング面DSの比較的深い領域で基板クラックが生じた場合は、基板クラックが斜め上方へ進行し、ダミー構造601のダミー膜131に向かって直線的に進行してダミー膜131の下端に到達する、または、応力集中点である段差ST1へ誘導されることもある。そして、基板クラックが段差ST1へ誘導された場合は半導体基板100のチッピング発生に至ることがある。一方、基板クラックがダミー膜131に到達した場合は、クラックはダミー膜131の側面下端部から膜内段差RS1a、RS1bに沿って伝播し、段差ST2aやST2bにて解放される。図示した破壊部BRはクラックが伝播して半導体保護膜104が破壊された部分であり、図4に図示する膜内段差RS1a、RS1bに沿って形成されるものである。
以上のように、ダミー構造601はそれ自身がダメージを受けることで破壊して、それ以上、他の領域へのクラック伝播を防止する働きをする。したがって、ダミー構造601より内側に位置する回路領域701へクラックは伝播されない。また、ダミー構造601とシールリング501の間には、半導体保護膜104を半導体基板100と接するように防湿領域301を設けたことで、ダミー構造601が破壊された場合であっても、回路領域701は非透湿性の半導体保護膜104によって覆われて、耐湿性の良好な半導体装置を維持することができる。
特許文献1に記載の従来の半導体装置では、クラックがダミーメタル構造の側面および下面に沿った経路を伝播して、クラックが絶縁膜間の界面に沿って進行してシールリングに達し、このシールリングを破壊して信頼性の低下に繋がるという懸念があったが、本発明の実施形態にかかる半導体装置では、ダミー構造601自身が破壊されることで、シールリング501などの回路領域701へのクラック伝播を防止している。また、ダミー構造601が破壊されて残った回路領域701の外側には半導体保護膜104と半導体基板100が直に接してなす防湿領域301が存在するため耐湿面での信頼性に優れた半導体装置とすることができる。
さらに、特許文献1に記載の半導体装置では、ダミーメタル構造が階段状の多層配線構造であるため、その形成領域の幅は多層配線が垂直に積層されたシールリングの幅に比べ大きいものである。これに対し、本発明の実施形態にかかる半導体装置では、ダミー構造601が単層配線構造であって、その形成領域の幅はシールリング501の幅と同等、もしくはそれよりも小さいものである。このように、半導体装置の小型化という点でも効果がある。
次に、図6及び図7を用いて、段差ST1の好ましい位置について説明する。
図6は、ダイシングの切断深さを変化させたときの基板クラックの起点の最大深さを測定した結果を示す図である。図6から、基板クラックの起点の最大深さは、バラつきはあるものの、ダイシングの切断深さを変化させても、ほぼ一定の値を取ることがわかった。
図7は、基板クラックの起点の深さとそれぞれの深さにおいて基板クラックの進行した幅とを測定した結果を示す図である。図7から、基板クラックの起点の深さと基板クラックの進行する幅との比率は、およそ1:1(角度45度)となっており、基板クラックの起点の深さをx、基板クラックが進行した幅をyとし、図7のプロットを線形近似すると、xとyの関係は、およそ、y=1.06x+1.8となっていることがわかった。
図6より、基板クラックの起点の最大深さの最大値がおよそ12μmであったことから、上記式より、ダイシング面から基板クラックが進行する幅は最大で14.52μmとなると推察される。基板クラックが回路領域701まで達しないようにするためには、ダイシング面DSからダミー膜131の回路領域701側の側面下端までの水平距離D2(図3参照)を15μm以上とすると良い。このような設定とすることで、殆どがダイシング面DSとダミー膜131の間でクラックもしくはチッピングとして応力解放されることになる。より安全な設計をしたい場合は、ダイシング面DSから段差ST1までの水平距離D1(図3参照)を15μm以上とするのが良い。このような設定とすることで、殆どがダイシング面DSと段差ST1の間でクラックもしくはチッピングとして応力解放され、ごくまれに基板クラックが段差ST1よりも内側に進行したとしてもダミー構造601の存在によって応力解放され、内側の回路領域701に伝播することはない。
次に、本実施形態の半導体装置において、ダミー構造601の変形例について、図8を用いて説明する。
図2には、矩形の回路領域701の周囲を環状に取り囲むダミー構造601が矩形の回路領域701に沿った形状となっている例を示したが、ダミー構造601の平面形状は、これには限られない。例えば、図8に示すような構造でも良い。
図2では、ダミー構造601の4隅角部を直角に図示しているが、図8(a)では、ダミー構造601を8角形とし、その内角のすべてを鈍角としている。環状のダミー構造601の内側に防湿領域301を介して環状のシールリング501と半導体素子401が位置し、その形状もダミー構造601に倣って8角形としている。そして、半導体チップ1の角部に8角形のダミー構造601の辺部が対向するように配置されている。
シールリング501とダミー構造601の間隔は等間隔である。ダイシングはマトリックス状に配置された矩形の半導体チップ1の平面形状に合わせて、半導体ウェハに対して縦方向および横方向のダイシングが行われるが、縦方向のダイシングと横方向のダイシングの合流点が半導体チップ1の角部に相当し、この角部が最もダメージを受けやすく、クラックやチッピングが発生しやすい領域である。このような8角形のダミー構造601を有する構成とすることで、ダイシング時のクラックやチッピングが発生しやすい半導体チップ1の角部におけるクラック耐性を向上させることが可能となる。なお、ダミー構造601は、8角形に限らず、8角形以上の多角形であっても良い。
また、図8(b)では、環状のダミー構造601を丸くした四角形とし、4隅部における形状を円弧形状としている。そして、半導体チップ1の角部にダミー構造601の円弧形状が対向するように配置されている。ダミー構造601の内側には防湿領域301を介して環状のシールリング501と半導体素子401が位置している、そして、環状のシールリング501と半導体素子401の4隅部もダミー構造601に倣って円弧形状である。また、シールリング501とダミー構造601の間隔は、4隅部と他部のいずれでも一定である。このように、4隅部が円弧形状であるダミー構造601を有する構成とすることで、ダイシング時のクラックやチッピングが発生しやすい半導体チップ1の角部におけるクラック耐性を向上させることが可能となる。
図9は、本発明の実施形態の半導体装置の変形例を示す図である。
本変形例の半導体装置は、図9に示すように、半導体装置の回路領域701とチップ外周領域802の間において、半導体基板100に達する溝TRをさらに備えて構成されている。溝TRはシールリング501とダミー構造601の間の防湿領域301に形成された非透湿性の半導体保護膜104を上下に貫通するように設けられ、半導体基板100の表面に達するという構成である。溝TRの両側の側壁は非透湿性の半導体保護膜104で構成されている。よって、溝TRを設けた構成であってもシールリング501のチップ外周領域802側の側面は半導体保護膜104であり、回路領域701側の側面も非透湿膜である半導体保護膜104によって覆われている。
本変形例によれば、以下のような効果が得られる。ダミー構造601は、応力によってそれ自身がダメージを受けて破壊され、それより内側に位置する回路領域701へのクラック伝播を防止するものであるが、溝TRを設けることで、クラック伝播の防止はより確実なものとなる。
溝TRは、半導体保護膜104のエッチングによって形成されるものである。本実施形態の半導体装置では、非透湿性の半導体保護膜としてシリコン窒化膜(SixNy)を用いており、シリコン窒化膜を半導体基板(Si)100に対し、高選択比でエッチングすることが困難であり、オーバーエッチング時に、段差ST3a、ST3bが溝TRの下端に形成される。段差ST3a、ST3bの下端の段差深さは段差ST1の下端の段差深さとほぼ同じである。この段差ST3a、ST3bの存在によって、クラック伝播の防止はさらに確実なものとなる。
しかも、溝TRの内側の回路領域701は非透湿膜で覆われているため、耐湿性の良好な半導体装置とすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
1 半導体チップ
100 半導体基板
101、102、103 層間絶縁膜
104 半導体保護膜
104c 突出部
105 有機絶縁膜
111、112、113 金属膜
131 ダミー膜
121、122、123 金属プラグ
301 防湿領域
401 半導体素子
501 シールリング
601 ダミー構造
701 回路領域
801 スクライブ領域
801c スクライブセンタ
802 チップ外周領域
803 切り代領域
804 切り代側部領域
BR 破壊部
CR1、CR2 基板クラック起点
D1、D2 水平距離
DS ダイシング面
RS1a、RS1b、RS2a、RS2b 膜内段差
ST1、ST2a、ST2b、ST3a,ST3b 段差
TR 溝

Claims (6)

  1. 半導体基板上に設けられた回路領域と、
    前記回路領域に隣接して、前記半導体基板上に設けられたチップ外周領域と、
    前記回路領域に設けられたシールリングと、
    前記シールリングの外周を取り囲み、前記チップ外周領域に設けられたダミー膜と、
    前記ダミー膜および前記シールリングを覆う半導体保護膜と、を有し、
    前記シールリングと前記ダミー膜の間に、前記半導体保護膜が前記半導体基板に直接接する防湿領域を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ダミー膜が金属膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ダミー膜を備えるダミー構造の4隅部における形状が円弧形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記ダミー構造とダイシング面の間に位置する切り代側部領域における半導体基板の表面高さは、前記ダミー構造における半導体基板の表面高さよりも低いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記ダイシング面から前記ダミー構造の前記ダイシング面側の端部までの水平距離が15μm以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記防湿領域における前記半導体保護膜を貫通する溝を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
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