JP2022143023A - 研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェーハを、その径方向において所定の研磨除去量で研磨する。【解決手段】スピンドル回転制御部がスピンドル回転速度を制御し、チャック回転制御部がチャック回転速度を制御し、さらに、傾き制御部がチャックテーブル31の傾きを調整することにより、ウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重を制御することができる。これにより、ウェーハ100の半径方向における研磨除去量が調整されて、ウェーハ100を、その径方向において所定の研磨除去量で研磨することができる。【選択図】図5
Description
本発明は、研磨装置に関する。
ウェーハを研磨する研磨装置は、ウェーハを、チャックテーブルによって保持し、研磨パッドの研磨面によって研磨している。
研磨パッドの研磨面は、ウェーハの直径よりも長い直径を有しており、研磨パッドの研磨面の回転軸心と、ウェーハの回転軸心とを研磨面方向に平行な方向にずらして、研磨面をウェーハに押し付けてウェーハを研磨している。
この場合、ウェーハの面内において、ウェーハの回転速度と研磨パッドの回転速度との相対速度は均一である。したがって、ウェーハを押し付ける研磨パッドの荷重が、ウェーハの面内において均一であれば、ウェーハの面内における研磨除去量も均一になる。
そのため、ウェーハの径方向において研磨除去量を変更したい場合には、特許文献1~3に開示のように、径方向においてウェーハの被研磨面に同心円状の凹凸を形成することにより、研磨パッドの研磨面をウェーハの被研磨面に押し付ける力を、ウェーハの径方向において変化させる。このようにして、例えば、ウェーハを均一な厚みに研磨することを可能にしている。
しかし、ウェーハの被研磨面に同心円状の凹凸を形成することによって研磨パッドの研磨面の押し付け力を変化させる場合、ウェーハの被研磨面と研磨パッドの研磨面との間に、研磨屑および遊離砥粒が滞留することによって、想定した研磨除去量を得ることが困難となる。
また、特許文献4に開示のように、研磨パッドの研磨面に対するチャックテーブルの傾きを変更することも考えられる。しかし、この場合にも、研磨面とウェーハの被研磨面との間に研磨屑および遊離砥粒が部分的に滞留するため、ウェーハの径方向において所定の研磨除去量を得ることが困難である。
したがって、本発明の目的は、ウェーハを、その径方向において所定の研磨除去量で研磨することにある。
本発明の研磨装置(本研磨装置)は、中心を頂点とする円錐状の保持面によってウェーハを保持するチャックテーブルと、該保持面の中心を通るチャック回転軸を中心に該チャックテーブルを回転させるチャック回転機構と、スピンドルの先端に装着されたリング状の研磨パッドの下面によって、該保持面に保持されたウェーハを研磨する研磨ユニットと、該スピンドルをスピンドル回転軸を中心に回転させるスピンドル回転機構と、該研磨パッドにスラリーを供給するスラリー供給部と、制御部と、を備え、該保持面に保持されたウェーハの半径部分におけるリング状の該研磨パッドの下面が接触するエリアである円環扇形の研磨エリアにおいて該ウェーハを研磨する研磨装置であって、該制御部は、該スピンドルの回転速度を制御するスピンドル回転制御部と、該チャックテーブルの回転速度を制御するチャック回転制御部と、該スピンドル回転軸の傾きと該チャック回転軸の傾きとの相対的傾きを変更する傾き変更機構を制御する傾き制御部と、を備え、該保持面に保持されたウェーハの半径部分における研磨除去量の制御が可能である。
本研磨装置では、スピンドル回転制御部がスピンドルの回転速度を制御し、チャック回転制御部がチャックテーブルの回転速度を制御し、さらに、傾き制御部がスピンドル回転軸の傾きとチャック回転軸の傾きとの相対的傾きを調整することにより、ウェーハと研磨パッドとの相対速度、および、研磨パッドからウェーハにかかる荷重を制御することができる。これにより、ウェーハの半径方向における研磨除去量が調整されて、ウェーハを、その径方向において所定の研磨除去量で研磨することができる。
図1に示すように、本実施形態にかかる研磨装置1は、被加工物としてのウェーハ100をCMP研磨するための装置であり、直方体状の基台10、上方に延びるコラム11、および、研磨装置1の各部材を制御する制御部15を備えている。
ウェーハ100は、たとえば、円形の半導体ウェーハである。図1においては下方を向いているウェーハ100の表面101は、複数のデバイスを保持しており、保護テープ103が貼着されることによって保護されている。ウェーハ100の裏面102は、研磨加工が施される被研磨面となる。
基台10の上面側には、開口部13が設けられている。そして、開口部13内には、ウェーハ保持機構30が配置されている。ウェーハ保持機構30は、ウェーハ100を保持する保持面32を備えたチャックテーブル31、チャックテーブル31を支持する支持部材33、チャックテーブル31および支持部材33を回転させるチャック回転機構としてのチャックモータ34、ならびに、チャックテーブル31の傾きを調整可能な3本の支持柱としての、L動作軸35、R動作軸36、および固定軸37(図5参照)を含んでいる。
チャックテーブル31は、円板状に形成されており、その上面に、円形状の保持面32を有している。チャックテーブル31は、この保持面32によってウェーハ100を保持する。保持面32は、図2に示すように、中心を頂点とする円錐状の面として形成されており、ポーラス材からなる。保持面32は、吸引源(図示せず)に連通されることにより、ウェーハ100を吸引保持する。
チャックモータ34は、チャックテーブル31を、保持面32の中心を通るチャック回転軸301を中心に回転させる。すなわち、チャックテーブル31は、下方に設けられたチャックモータ34により、保持面32によってウェーハ100を保持した状態で、チャック回転軸301を中心として、支持部材33とともに、たとえば矢印401に示す方向に回転可能である。
図1に示すL動作軸35、R動作軸36および固定軸37は、ウェーハ保持機構30の支持部材33を、互いに120度の間隔をおいて支持している。L動作軸35および/またはR動作軸36がZ軸方向に上昇あるいは下降することにより、支持部材33、および、支持部材33に支持されているチャックテーブル31の傾き、すなわち、チャック回転軸301の傾きが変更される。すなわち、L動作軸35およびR動作軸36は、後述するスピンドル回転軸701の傾きとチャック回転軸301の傾きとの相対的傾きを変更する傾き変更機構として機能する。
図1に示すように、チャックテーブル31の周囲には、チャックテーブル31とともにY軸方向に沿って移動されるカバー板39が設けられている。また、カバー板39には、Y軸方向に伸縮する蛇腹カバー12が連結されている。そして、ウェーハ保持機構30の下方には、Y軸方向移動機構40が配設されている。
Y軸方向移動機構40は、ウェーハ保持機構30と研磨ユニット70とを、相対的に、保持面32に平行な方向であるY軸方向に移動させる。本実施形態では、Y軸方向移動機構40は、研磨ユニット70に対して、チャックテーブル31を含むウェーハ保持機構30をY軸方向に移動させるように構成されている。
Y軸方向移動機構40は、Y軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール42、このY軸ガイドレール42上をスライドするY軸移動テーブル45、Y軸ガイドレール42と平行なY軸ボールネジ43、Y軸ボールネジ43に接続されているY軸モータ44、および、これらを保持する保持台41を備えている。
Y軸移動テーブル45は、Y軸ガイドレール42にスライド可能に設置されている。Y軸移動テーブル45の下面には、図示しないナット部が固定されている。このナット部には、Y軸ボールネジ43が螺合されている。Y軸モータ44は、Y軸ボールネジ43の一端部に連結されている。
Y軸方向移動機構40では、Y軸モータ44がY軸ボールネジ43を回転させることにより、Y軸移動テーブル45が、Y軸ガイドレール42に沿って、Y軸方向に移動する。Y軸移動テーブル45には、L動作軸35、R動作軸36および固定軸37を介して、ウェーハ保持機構30の支持部材33が載置されている。したがって、Y軸移動テーブル45のY軸方向への移動に伴って、チャックテーブル31を含むウェーハ保持機構30が、Y軸方向に移動する。
本実施形態では、ウェーハ保持機構30は、大まかにいえば、保持面32にウェーハ100を載置するための前方(-Y方向側)のウェーハ載置位置と、ウェーハ100が研磨される後方(+Y方向側)の加工位置との間を、Y軸方向移動機構40によって、Y軸方向に沿って移動される。
また、図1に示すように、基台10上の後方(+Y方向側)には、コラム11が立設されている。コラム11の前面には、ウェーハ100を研磨する研磨ユニット70、および、研磨送り機構50が設けられている。
研磨送り機構50は、チャックテーブル31を含むウェーハ保持機構30と研磨ユニット70とを、相対的に、保持面32に垂直な方向であるZ軸方向(研磨送り方向)に移動させる。本実施形態では、研磨送り機構50は、チャックテーブル31に対して、研磨ユニット70をZ軸方向に移動させるように構成されている。
研磨送り機構50は、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール51、このZ軸ガイドレール51上をスライドするZ軸移動テーブル53、Z軸ガイドレール51と平行なZ軸ボールネジ52、Z軸モータ54、および、Z軸移動テーブル53の前面(表面)に取り付けられたホルダ56を備えている。ホルダ56は、研磨ユニット70を保持している。
Z軸移動テーブル53は、Z軸ガイドレール51にスライド可能に設置されている。Z軸移動テーブル53の後面側(裏面側)には、図示しないナット部が固定されている。このナット部には、Z軸ボールネジ52が螺合されている。Z軸モータ54は、Z軸ボールネジ52の一端部に連結されている。
研磨送り機構50では、Z軸モータ54がZ軸ボールネジ52を回転させることにより、Z軸移動テーブル53が、Z軸ガイドレール51に沿って、Z軸方向に移動する。これにより、Z軸移動テーブル53に取り付けられたホルダ56、および、ホルダ56に保持された研磨ユニット70が、Z軸移動テーブル53とともにZ軸方向に移動する。
図1に示すように、研磨ユニット70は、ホルダ56に固定されたスピンドルハウジング71、スピンドルハウジング71に回転可能に保持されたスピンドル72、スピンドル72を回転駆動するスピンドル回転機構としてのスピンドルモータ73、スピンドル72の下端に取り付けられたマウント74、および、マウント74に支持された研磨ホイール75を備えている。
スピンドルハウジング71は、ホルダ56に保持されている。スピンドル72は、軸方向がZ軸方向に平行なスピンドル回転軸701(図2参照)を中心に回転可能なように、スピンドルハウジング71に支持されている。
スピンドルモータ73は、スピンドル72の上端側に連結されており、スピンドル72を、スピンドル回転軸701を中心として、たとえば矢印402(図2参照)に示す方向に回転させる。
図1に示すように、マウント74は、円板状に形成されており、スピンドル72の下端(先端)に固定されている。マウント74は、研磨ホイール75を支持している。
研磨ホイール75は、外径がマウント74の外径と略同径を有するように形成されている。研磨ホイール75は、マウント74の下面に連結されたホイール基台76を含む。
ホイール基台76の下面には、リング状の研磨パッド77が設けられている。研磨パッド77は、たとえば、フェルト等の不織布からなる。研磨パッド77のリング状の下面が、ウェーハ100の裏面102を研磨する研磨面となる。
このリング状の研磨パッド77は、その中心をスピンドル回転軸701が通るように、ホイール基台76に形成されている。したがって、研磨パッド77は、その中心を通るスピンドル回転軸701(図2参照)を中心に、スピンドル72、マウント74、およびホイール基台76を介して、スピンドルモータ73によって回転され、加工位置に配置されているチャックテーブル31に保持されたウェーハ100を研磨する。
このように、研磨ユニット70は、スピンドル72の先端に装着されたリング状の研磨パッド77の下面によって、保持面32に保持されたウェーハ100を研磨する。
このように、研磨ユニット70は、スピンドル72の先端に装着されたリング状の研磨パッド77の下面によって、保持面32に保持されたウェーハ100を研磨する。
また、研磨ユニット70は、図2に示すように、研磨パッド77にスラリーを供給するスラリー供給部78を有している。スラリー供給部78は、研磨パッド77による研磨の際、スピンドル72内のスラリー供給路79を介して、ウェーハ100の被研磨面である裏面102と研磨パッド77の下面との間に、スラリーを供給する。
なお、スラリー供給部は、研磨パッド77の外側面にスラリーを噴射するスラリーノズル80であってもよい。
なお、スラリー供給部は、研磨パッド77の外側面にスラリーを噴射するスラリーノズル80であってもよい。
なお、図1に、加工エリアとしての研磨エリア90を示している。この研磨エリア90は、チャックテーブル31の保持面32に保持されているウェーハ100の裏面102おける、研磨パッド77が接触する半径領域である。
この研磨エリア90は、矢印401(図2参照)の方向にチャックテーブル31が回転するとともに、矢印402の方向に研磨パッド77が回転することによって、外周から中心に向かって、ウェーハ100の裏面102に形成される。研磨エリア90は、比較的に細い円環扇形の形状を有している。
なお、円環扇形の幅は、2mm~5mmである。
なお、円環扇形の幅は、2mm~5mmである。
このように、研磨装置1は、保持面32に保持されたウェーハ100の半径部分における、リング状の研磨パッド77の下面が接触するエリアである、円環扇形の研磨エリア90において、ウェーハ100を研磨する。
また、図1に示すように、基台10における開口部13の側部には、厚み測定器60が配設されている。厚み測定器60は、保持面32に保持されたウェーハ100の上面高さ(裏面102の高さ)および厚みを、非接触式にて測定することができる。
厚み測定器60は、たとえばレーザー式の距離測定器である。厚み測定器60は、たとえば、ウェーハ100を透過可能な波長を有するレーザー光線をウェーハ100に照射し、ウェーハ100の上面からの反射光およびウェーハ100の下面からの反射光を受光して、その反射光の光路差からウェーハの厚みを測定することができる。また、厚み測定器60は、ウェーハ100の上面高さと、保持面32の高さとを測定して、その差に基づいて、ウェーハ100の厚みを算出することもできる。
また、厚み測定器60は、ウェーハ100を透過しない波長のレーザー光線あるいは光を用いてもよい。
なお、厚み測定器60は、レーザー光線あるいは光に代えて音波を用いて、ウェーハ100の上面高さおよび保持面32の高さを測定して、その高さ差をウェーハの厚みとして算出する、非接触式の測定器として構成されていてもよい。
さらに、厚み測定器60は、2つの接触子を有する接触式の距離測定器であってもよい。
なお、厚み測定器60でウェーハ100の半径方向における厚みを測定する際に、厚み測定器60をY軸方向に移動させてもよいし、図1に示すように、厚み測定器60をウェーハの径方向に移動させる径方向移動機構61を備えてもよい。
なお、厚み測定器60は、レーザー光線あるいは光に代えて音波を用いて、ウェーハ100の上面高さおよび保持面32の高さを測定して、その高さ差をウェーハの厚みとして算出する、非接触式の測定器として構成されていてもよい。
さらに、厚み測定器60は、2つの接触子を有する接触式の距離測定器であってもよい。
なお、厚み測定器60でウェーハ100の半径方向における厚みを測定する際に、厚み測定器60をY軸方向に移動させてもよいし、図1に示すように、厚み測定器60をウェーハの径方向に移動させる径方向移動機構61を備えてもよい。
また、図1に示すように、研磨送り機構50は、Z軸モータ54の上部にエンコーダ55を配置している。Z軸モータ54がZ軸ボールネジ52を回転させることでエンコーダ55が回転され、エンコーダ55がZ軸ボールネジ52の回転角度を認識することによって、Z軸方向に移動される研磨ユニット70の位置(高さ位置)を検知することができる。
制御部15は、制御プログラムに従って演算処理を行うCPU、および、メモリ等の記憶媒体等を備えている。制御部15は、研磨装置1の上述した各部材を制御して、ウェーハ100に対する研磨加工を実行する。
また、図1に示すように、制御部15は、スピンドル72の回転速度(スピンドル回転速度)を制御するスピンドル回転制御部16、および、チャックテーブル31の回転速度(チャック回転速度)を制御するチャック回転制御部17を備えている。
なお、チャック回転制御部17は、チャックテーブル31の回転速度をスピンドル72の回転速度より大きくすることもある。
なお、チャック回転制御部17は、チャックテーブル31の回転速度をスピンドル72の回転速度より大きくすることもある。
さらに、制御部15は、傾き制御部18を備えている。傾き制御部18は、スピンドル回転軸701の傾きとチャック回転軸301の傾きとの相対的傾きを変更する傾き変更機構を制御する。本実施形態では、傾き制御部18は、傾き変更機構としてのL動作軸35およびR動作軸36の高さを制御して、スピンドル回転軸701に対するチャック回転軸301の傾きを変更する。
以下に、制御部15の各構成の機能とともに、制御部15の制御による研磨装置1による研磨加工の動作について説明する。
[保持工程]
研磨加工では、まず、ウェーハ保持機構30のチャックテーブル31における保持面32によって、ウェーハ100を保持する。すなわち、制御部15あるいは作業者は、ウェーハ載置領域に配置されているウェーハ保持機構30におけるチャックテーブル31の保持面32に、裏面102が上向きとなるように、ウェーハ100を保持させる。
研磨加工では、まず、ウェーハ保持機構30のチャックテーブル31における保持面32によって、ウェーハ100を保持する。すなわち、制御部15あるいは作業者は、ウェーハ載置領域に配置されているウェーハ保持機構30におけるチャックテーブル31の保持面32に、裏面102が上向きとなるように、ウェーハ100を保持させる。
その後、制御部15が、Y軸方向移動機構40を制御して、チャックテーブル31を含むウェーハ保持機構30を、+Y方向側の加工位置に移動させる。
[研磨工程]
次に、制御部15およびチャック回転制御部17は、ウェーハ保持機構30のチャックモータ34を制御して、図2に示すように、ウェーハ100を保持した保持面32の中心を通るチャック回転軸301を中心に、チャックテーブル31を、矢印401に示すように回転させる。
次に、制御部15およびチャック回転制御部17は、ウェーハ保持機構30のチャックモータ34を制御して、図2に示すように、ウェーハ100を保持した保持面32の中心を通るチャック回転軸301を中心に、チャックテーブル31を、矢印401に示すように回転させる。
さらに、制御部15およびスピンドル回転制御部16が、研磨ユニット70のスピンドルモータ73を制御してスピンドル72を回転させることにより、研磨パッド77を、そのスピンドル回転軸701を中心に、矢印402に示すように回転させる。
次に、制御部15は、研磨送り機構50を制御して、研磨パッド77を、チャックテーブル31に対してZ軸方向に移動させて、研磨パッド77の下面を、保持面32に保持されているウェーハ100の裏面102に接触させる。このようにして、制御部15は、研磨パッド77の下面によって、ウェーハ100の裏面102を研磨する。
また、制御部15は、研磨中に、図1に示した厚み測定器60によって、研磨されているウェーハ100の厚みを測定し、たとえばウェーハ100の厚みが目標厚み達するまで、研磨加工を実施する。
また、制御部15は、研磨中に、図1に示した厚み測定器60によって、研磨されているウェーハ100の厚みを測定し、たとえばウェーハ100の厚みが目標厚み達するまで、研磨加工を実施する。
また、本実施形態では、制御部15は、研磨工程の前に、必要に応じて、以下に示す研磨除去量制御工程を実施する。
[研磨除去量制御工程]
この工程は、たとえば研磨前のウェーハ100の厚みにバラつきがある場合に、ウェーハ100の半径方向における研磨除去量を調整するために実施される。
この工程は、たとえば研磨前のウェーハ100の厚みにバラつきがある場合に、ウェーハ100の半径方向における研磨除去量を調整するために実施される。
この工程では、制御部15のスピンドル回転制御部16がスピンドル回転速度を制御し、チャック回転制御部17がチャック回転速度を制御し、さらに、傾き制御部18がチャック回転軸301の傾きを調整することにより、ウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重を制御する。これにより、ウェーハ100の半径方向における研磨除去量が調整される。したがって、たとえば、研磨後のウェーハ100の厚みの均一化を図ることができる。
以下に、研磨除去量の調整に関する実施例を示す。
(実施例1)
実施例1では、研磨前のウェーハ100が、図3に示すような厚みを有するとする。図3に示すウェーハ100では、その厚みが、中心部111から外縁部113にかけて徐々に減少している。すなわち、研磨前のウェーハ100の厚みが、中心部111が厚く外縁部113に行くにしたがって薄くなっている。
なお、図3等では、ウェーハ100を、その厚みが大きくなるように誇張して示している。
また、本実施例のウェーハ100は、直径200mmのウェーハを用いて示している。したがって、ウェーハ100が、直径300mmであれば、外縁部113は、距離L=150mmとなる。
実施例1では、研磨前のウェーハ100が、図3に示すような厚みを有するとする。図3に示すウェーハ100では、その厚みが、中心部111から外縁部113にかけて徐々に減少している。すなわち、研磨前のウェーハ100の厚みが、中心部111が厚く外縁部113に行くにしたがって薄くなっている。
なお、図3等では、ウェーハ100を、その厚みが大きくなるように誇張して示している。
また、本実施例のウェーハ100は、直径200mmのウェーハを用いて示している。したがって、ウェーハ100が、直径300mmであれば、外縁部113は、距離L=150mmとなる。
このような場合、本実施形態では、スピンドル回転速度およびチャック回転速度、ならびに、スピンドル回転軸701に対するチャック回転軸301の傾き(図1に示したL動作軸35およびR動作軸36の高さ)を変更する。
図4には、その左方に、固定軸37、L動作軸35およびR動作軸36の平面上での位置(x,y)、および、高さ(z)が示されている。また、図4の右方には、スピンドル回転速度(ωs)およびチャック回転速度(ωw)が、毎分の回転数を単位として示されている。
実施例1では、たとえば、図4に太枠500を用いて示すように、制御部15のスピンドル回転制御部16が、スピンドル回転速度を300回転/分に制御(設定)するとともに、チャック回転制御部17が、チャック回転速度を、同じく300回転/分に制御する。
さらに、制御部15の傾き制御部18が、たとえば、図4に太枠501を用いて示すように、固定軸37に比して、L動作軸35の高さを0.1mmだけ上昇させるとともに、R動作軸36の高さを0.1mmだけ下降させることにより、チャックテーブル31の傾き、すなわち、チャック回転軸301の傾きを変更する。
なお、研磨パッド77の研磨面と研磨エリア90とが平行となる傾きのときのL動作軸35の高さと、R動作軸36の高さとを、ゼロとする。
なお、研磨パッド77の研磨面と研磨エリア90とが平行となる傾きのときのL動作軸35の高さと、R動作軸36の高さとを、ゼロとする。
これにより、研磨加工時におけるウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重が、図5に示すように設定される。
すなわち、図4に示したようにスピンドル回転速度およびチャック回転速度を設定することにより、図5に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとが、互いに実質的に等しくなる。すなわち、相対速度は、研磨エリア90に沿って、外縁部113から中心部111にかけて、実質的に等しくなる。
なお、図5においては、チャックテーブル31(すなわちウェーハ100)の回転方向および回転速度を、矢印601の方向および長さによって示すとともに、スピンドル72(すなわち研磨パッド77)の回転方向および回転速度を、矢印602の方向および長さによって示している。
ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1は、この部分におけるウェーハ100の速度V10と研磨パッド77の速度V11とに基づいて導出される。一方、ウェーハ100の中心部111おける相対速度V2も、同様に算出される。ただし、ウェーハ100の中心部111では、ウェーハ100の速度V10は、実質的に0になる。したがって、ウェーハ100の中心部111における相対速度V2は、この部分における研磨パッド77の速度V11と、実質的に等しくなる。
また、本実施形態では、図5に示すように、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重について、荷重が大きいことを記号(L)を用いて示す一方、荷重が小さいことを、記号(S)を用いて示している。また、荷重が中程度であることについては、記号(M)を用いて示す(図14参照)。
L動作軸35およびR動作軸36の高さを、図4に示したように設定することにより、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重は、図5に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の中心部111および外縁部113では小さくなる一方、ウェーハ100の半径の中間部分115では大きくなる。
この状態で上述した研磨工程を実施することにより、ウェーハ100の被研磨面である裏面102からの除去量(研磨によって除去される量;研磨除去量)およびウェーハ100にかかる荷重は、図6のグラフに示すようになる。図6に示すグラフでは、最大値が1となるように、研磨除去量を規格化して、研磨除去量比として示している。また、図6に示した荷重の最大値が1となるように、荷重を規格化して、荷重比として示している。
研磨除去量は、たとえば、ウェーハ100と研磨パッド77との相対速度が大きいほど除去量が大きくなる。また、研磨パッド77とウェーハ100とに相対的にかかる荷重は、スピンドル回転軸701とチャック回転軸301との傾きによって変化する。図6に示す荷重を得るために、ウェーハ100の半径の中間部分115が研磨パッド77に強く当たるように、L動作軸35とR動作軸36とを動作させている。図4に示す表のように、L動作軸35を長くして、R動作軸36を短くするように動作させている。したがって、実施例1では、図6に示すように、研磨除去量は、ウェーハ100の中心部111(距離L=0mm)が大きくなり、中心部111から外縁部113(距離L=100mm付近)にかけて徐々に減少する。
したがって、図3に示すウェーハ100を図4に示す傾き関係とスピンドル回転速度とチャック回転速度とを用いて研磨すると、図7に示すように、研磨後のウェーハ100の厚さを、実質的に均一にすることが可能となる。
研磨除去量は、たとえば、ウェーハ100と研磨パッド77との相対速度が大きいほど除去量が大きくなる。また、研磨パッド77とウェーハ100とに相対的にかかる荷重は、スピンドル回転軸701とチャック回転軸301との傾きによって変化する。図6に示す荷重を得るために、ウェーハ100の半径の中間部分115が研磨パッド77に強く当たるように、L動作軸35とR動作軸36とを動作させている。図4に示す表のように、L動作軸35を長くして、R動作軸36を短くするように動作させている。したがって、実施例1では、図6に示すように、研磨除去量は、ウェーハ100の中心部111(距離L=0mm)が大きくなり、中心部111から外縁部113(距離L=100mm付近)にかけて徐々に減少する。
したがって、図3に示すウェーハ100を図4に示す傾き関係とスピンドル回転速度とチャック回転速度とを用いて研磨すると、図7に示すように、研磨後のウェーハ100の厚さを、実質的に均一にすることが可能となる。
(実施例2)
実施例2では、図8に示すように、研磨前のウェーハ100の厚みは、中心部111および外縁部113において薄い一方、ウェーハ100の半径の中間部分115において厚いとする。
実施例2では、図8に示すように、研磨前のウェーハ100の厚みは、中心部111および外縁部113において薄い一方、ウェーハ100の半径の中間部分115において厚いとする。
このような場合、たとえば、図9に太枠500を用いて示すように、制御部15のスピンドル回転制御部16が、スピンドル回転速度を30回転/分に制御するとともに、チャック回転制御部17が、チャック回転速度を3000回転/分に制御する。
さらに、制御部15の傾き制御部18が、たとえば、図9に太枠501を用いて示すように、固定軸37に比して、L動作軸35の高さを0.1mmだけ上昇させるとともに、R動作軸36の高さを0.1mmだけ下降させることにより、チャック回転軸301の傾きを変更する。
これにより、研磨加工時におけるウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重が、図10に示すように設定される。
つまり、図10に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとが、異なる。
また、荷重は、図10に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の中心部111および外縁部113では小さくなる一方、ウェーハ100の半径の中間部分115では大きくなる。
つまり、図10に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとが、異なる。
また、荷重は、図10に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の中心部111および外縁部113では小さくなる一方、ウェーハ100の半径の中間部分115では大きくなる。
すなわち、図9に示したようにスピンドル回転速度およびチャック回転速度を設定することにより、図10に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさは、中心部111における相対速度V2よりも大きくなる。すなわち、相対速度は、研磨エリア90に沿って、外縁部113から中心部111にかけて、徐々に遅くなる。
また、L動作軸35およびR動作軸36の高さを、図9に示したように設定することにより、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重は、ウェーハ100の中心部111と外縁部113とが小さく、半径の中間部分115が大きくなる。
この状態で上述した研磨工程を実施することにより、ウェーハ100の研磨除去量およびウェーハ100にかかる荷重は、図11のグラフに示すようになる。すなわち、図11に示すように、研磨除去量は、ウェーハ100の中心部111(距離L=0mm)からウェーハ100の半径の中間部分115(距離L=50mm付近)にかけて大きくなり、中間部分115からウェーハ100の外縁部113(距離L=100mm付近)にかけて減少する。つまり、チャック回転速度に対してスピンドル回転速度を大きく遅くすると、研磨パッド77の回転速度とチャックテーブル31の回転速度との相対速度は、ウェーハ100の半径方向における研磨除去量への影響が非常に小さくなり、チャック回転軸301とスピンドル回転軸701との傾き関係がウェーハ100の半径方向における研磨除去量に影響することとなる。例えば、スピンドル回転数とチャック回転数との比が1対100になるように設定すると、相対速度の研磨除去量への影響が非常に小さくなる。なお、図11に示すグラフでは、研磨除去量の最大値が1となるように、研磨除去量を規格化して、研磨除去量比として示している。また、図11に示した荷重の最大値が1となるように、荷重を規格化して、荷重比として示している。
したがって、実施例2においても、図8に示すウェーハ100を図9に示す傾き関係とスピンドル回転速度とチャック回転速度とを用いて研磨することにより、図7に示すように、研磨後のウェーハ100の厚さを、実質的に均一にすることが可能となる。
(実施例3)
実施例3では、図12に示すように、研磨前のウェーハ100の厚みが、中心部111から外縁部113にかけて、ほぼ直線的に、徐々に厚くなっているとする。
実施例3では、図12に示すように、研磨前のウェーハ100の厚みが、中心部111から外縁部113にかけて、ほぼ直線的に、徐々に厚くなっているとする。
このような場合、たとえば、図13に太枠500を用いて示すように、制御部15のスピンドル回転制御部16が、スピンドル回転速度を30回転/分に制御するとともに、チャック回転制御部17が、チャック回転速度を、3000回転/分に制御する。
さらに、制御部15の傾き制御部18が、たとえば、図13に太枠501を用いて示すように、固定軸37に比して、L動作軸35の高さを0.1mmだけ下降させるとともに、R動作軸36の高さを0.1mmだけ下降させることにより、チャック回転軸301の傾きを変更する。
これにより、研磨加工時におけるウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重が、図14に示すように設定される。
つまり、図14に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとが、異なる。
また、荷重は、図14に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の外縁部113がもっとも大きく(L)、次に、ウェーハ100の中間部分115(M)、中心部111(S)の順に小さくなる。
つまり、図14に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとが、異なる。
また、荷重は、図14に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の外縁部113がもっとも大きく(L)、次に、ウェーハ100の中間部分115(M)、中心部111(S)の順に小さくなる。
すなわち、図13に示したようにスピンドル回転速度およびチャック回転速度を設定することにより、図14に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとが、異なる。すなわち、相対速度は、研磨エリア90に沿って、外縁部113から中心部111にかけて、徐々に遅くなる。
また、L動作軸35およびR動作軸36の高さを、図13に示したように設定することにより、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重は、ウェーハ100の外縁部113では大きくなり、研磨エリア90に沿って、外縁部113から中心部111にかけて、小さくなってゆく。
この状態で上述した研磨工程を実施することにより、ウェーハ100の研磨除去量およびウェーハ100にかかる荷重は、図15のグラフに示すようになる。すなわち、図15に示すように、研磨除去量は、ウェーハ100の中心部111(距離L=0mm)からウェーハ100の外縁部113(距離L=100mm付近)にかけて、ほぼ直線的に、徐々に増加する。
なお、この研磨除去量は、相対速度よりも、チャック回転軸301とスピンドル回転軸701との傾き関係が大きく影響している。
なお、図15に示すグラフでは、最大値が1となるように、研磨除去量を規格化して、研磨除去量比として示している。また、図15に示した荷重の最大値が1となるように、荷重を規格化して、荷重比として示している。
なお、この研磨除去量は、相対速度よりも、チャック回転軸301とスピンドル回転軸701との傾き関係が大きく影響している。
なお、図15に示すグラフでは、最大値が1となるように、研磨除去量を規格化して、研磨除去量比として示している。また、図15に示した荷重の最大値が1となるように、荷重を規格化して、荷重比として示している。
したがって、この実施例3においても、図12に示すウェーハ100を図13に示す傾き関係とスピンドル回転速度とチャック回転速度とを用いて研磨することにより、研磨後のウェーハ100の厚さを、図7に示すように、実質的に均一にすることが可能となる。
(実施例4)
実施例4では、図16に示すように、研磨前のウェーハ100の厚みは、中心部111が厚く、中心部111から外縁部113にかけて、曲線状に徐々に薄くなっているとする。
実施例4では、図16に示すように、研磨前のウェーハ100の厚みは、中心部111が厚く、中心部111から外縁部113にかけて、曲線状に徐々に薄くなっているとする。
このような場合、たとえば、図17に太枠500を用いて示すように、制御部15のスピンドル回転制御部16が、スピンドル回転速度を1000回転/分に制御するとともに、チャック回転制御部17が、チャック回転速度を、3000回転/分に制御する。
さらに、制御部15の傾き制御部18が、たとえば、図17に太枠501を用いて示すように、固定軸37に比して、L動作軸35の高さを10mmだけ上昇させるとともに、R動作軸36の高さを10mmだけ下降させることにより、チャック回転軸301の傾きを変更する。
これにより、研磨加工時におけるウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重が、図18に示すように設定される。
つまり、図18に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとは、異なる。
また、荷重は、図18に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の中心部111および外縁部113では小さくなる一方、ウェーハ100の半径の中間部分115では大きくなる。
つまり、図18に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさと、中心部111における相対速度V2の大きさとは、異なる。
また、荷重は、図18に示すように、研磨エリア90に沿って、ウェーハ100の中心部111および外縁部113では小さくなる一方、ウェーハ100の半径の中間部分115では大きくなる。
すなわち、図17に示したようにスピンドル回転速度およびチャック回転速度を設定することにより、図18に示すように、ウェーハ100の外縁部113における相対速度V1の大きさが、中心部111における相対速度V2よりも大きくなる。すなわち、相対速度は、研磨エリア90に沿って、外縁部113から中心部111にかけて、徐々に遅くなる。
また、L動作軸35およびR動作軸36の高さを、図17に示したように設定することにより、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重は、ウェーハ100の中心部111と外縁部113とでは小さくなり、ウェーハ100の半径の中間部分115では大きくなる。
この状態で上述した研磨工程を実施することにより、ウェーハ100の研磨除去量は、図19のグラフに示すようになる。すなわち、図19に示すように、研磨除去量は、ウェーハ100の中心部111(距離L=0mm)から半径の中間部分115まで略均等であり、中間部分115から外縁部113(距離L=100mm付近)にかけて、曲線状に、徐々に減少する。
なお、このグラフでも、最大値が1となるように、研磨除去量を規格化して、研磨除去量比として示している。また、図19に示した荷重の最大値が1となるように、荷重を規格化して、荷重比として示している。
なお、このグラフでも、最大値が1となるように、研磨除去量を規格化して、研磨除去量比として示している。また、図19に示した荷重の最大値が1となるように、荷重を規格化して、荷重比として示している。
したがって、この実施例4においても、図16に示すウェーハ100を図17に示す傾き関係とスピンドル回転速度とチャック回転速度とを用いて研磨することにより、研磨後のウェーハ100の厚さを、図7に示すように、実質的に均一にすることが可能となる。
以上のように、本実施形態では、研磨工程の前に研磨除去量制御工程を実施し、制御部15のスピンドル回転制御部16がスピンドル回転速度を制御し、チャック回転制御部17がチャック回転速度を制御し、さらに、傾き制御部18がチャック回転軸301の傾きを変更することにより、ウェーハ100と研磨パッド77との相対速度、および、研磨パッド77からウェーハ100にかかる荷重を制御することができる。これにより、ウェーハ100の半径方向における研磨除去量が調整されて、ウェーハ100を、その径方向において所定の研磨除去量で研磨することができる。
このように、本実施形態にかかる研磨装置1は、保持面32に保持されたウェーハ100の半径部分における研磨除去量を制御することが可能である。したがって、研磨後のウェーハ100の厚みの均一化を図ること、および、研磨後のウェーハ100の厚みを、任意の分布にすることが可能である。
また、本実施形態では、傾き制御部18によるチャック回転軸301の傾きの調整に加えて、スピンドル回転制御部16によるスピンドル回転速度の制御、および、チャック回転制御部17によるチャック回転速度の制御を実施している。これにより、ウェーハ100の半径部分における研磨除去量を、高精度に変更することができる。
なお、制御部15は、図1に示すように、断面形状設定部19を備えてもよい。この断面形状設定部19は、たとえば作業者からの指示に応じて、研磨後のウェーハ100の断面形状(目標断面形状)を設定する。目標断面形状は、たとえば、研磨後のウェーハ100の裏面102が平坦な面となるような断面形状、あるいは、研磨後のウェーハ100の裏面102が所定の傾斜面となるような断面形状である。
この場合、制御部15は、研磨工程において、厚み測定器60を用いて、ウェーハ100の半径部分における複数箇所で、ウェーハ100の厚みを測定する。そして、制御部15は、測定された厚みに基づいて、実際に研磨されたウェーハ100の断面形状(実断面形状)を認識する。さらに、制御部15は、断面形状設定部19によって設定された目標断面形状と、認識した実断面形状との差に基づいて、スピンドル回転制御部16、チャック回転制御部17および傾き制御部18を制御して、研磨除去量制御工程を実施する。これにより、制御部15は、次に研磨するウェーハ100の断面形状を、断面形状設定部19によって設定された目標断面形状に近づけることができる。
また、本実施形態では、制御部15の傾き制御部18は、傾き変更機構としてのL動作軸35およびR動作軸36の高さ(長さ)を制御して、スピンドル回転軸701に対するチャック回転軸301の傾きを変更することにより、スピンドル回転軸701の傾きとチャック回転軸301の傾きとの相対的傾きを変更している。
これに関し、研磨装置1は、図1に示すように、研磨送り機構50のホルダ56に、スピンドル回転軸701の傾きを調整するための、傾き変更機構としてのスピンドル傾き調整機構58を有していてもよい。この場合、傾き制御部18は、スピンドル傾き調整機構58を用いて、チャック回転軸301に対するスピンドル回転軸701の傾きを変更することにより、スピンドル回転軸701の傾きとチャック回転軸301の傾きとの相対的傾きを変更してもよい。
これに関し、研磨装置1は、図1に示すように、研磨送り機構50のホルダ56に、スピンドル回転軸701の傾きを調整するための、傾き変更機構としてのスピンドル傾き調整機構58を有していてもよい。この場合、傾き制御部18は、スピンドル傾き調整機構58を用いて、チャック回転軸301に対するスピンドル回転軸701の傾きを変更することにより、スピンドル回転軸701の傾きとチャック回転軸301の傾きとの相対的傾きを変更してもよい。
1:研磨装置、10:基台、11:コラム、
12:蛇腹カバー、13:開口部、
15:制御部、16:スピンドル回転制御部、17:チャック回転制御部、
18:傾き制御部、19:断面形状設定部、
30:ウェーハ保持機構、31:チャックテーブル、32:保持面、
33:支持部材、34:チャックモータ、301:チャック回転軸、
35:L動作軸、36:R動作軸、37:固定軸、39:カバー板、
40:Y軸方向移動機構、
50:研磨送り機構、51:Z軸ガイドレール、52:Z軸ボールネジ、
53:Z軸移動テーブル、54:Z軸モータ、55:エンコーダ、56:ホルダ、
58:スピンドル傾き調整機構、
60:厚み測定器、61:径方向移動機構、
70:研磨ユニット、71:スピンドルハウジング、
72:スピンドル、701:スピンドル回転軸、
73:スピンドルモータ、74:マウント、
75:研磨ホイール、76:ホイール基台、77:研磨パッド、
78:スラリー供給部、79:スラリー供給路、
90:研磨エリア、
100:ウェーハ、101:表面、102:裏面、103:保護テープ、
111:中心部、113:外縁部、115:中間部分
12:蛇腹カバー、13:開口部、
15:制御部、16:スピンドル回転制御部、17:チャック回転制御部、
18:傾き制御部、19:断面形状設定部、
30:ウェーハ保持機構、31:チャックテーブル、32:保持面、
33:支持部材、34:チャックモータ、301:チャック回転軸、
35:L動作軸、36:R動作軸、37:固定軸、39:カバー板、
40:Y軸方向移動機構、
50:研磨送り機構、51:Z軸ガイドレール、52:Z軸ボールネジ、
53:Z軸移動テーブル、54:Z軸モータ、55:エンコーダ、56:ホルダ、
58:スピンドル傾き調整機構、
60:厚み測定器、61:径方向移動機構、
70:研磨ユニット、71:スピンドルハウジング、
72:スピンドル、701:スピンドル回転軸、
73:スピンドルモータ、74:マウント、
75:研磨ホイール、76:ホイール基台、77:研磨パッド、
78:スラリー供給部、79:スラリー供給路、
90:研磨エリア、
100:ウェーハ、101:表面、102:裏面、103:保護テープ、
111:中心部、113:外縁部、115:中間部分
Claims (1)
- 中心を頂点とする円錐状の保持面によってウェーハを保持するチャックテーブルと、
該保持面の中心を通るチャック回転軸を中心に該チャックテーブルを回転させるチャック回転機構と、
スピンドルの先端に装着されたリング状の研磨パッドの下面によって、該保持面に保持されたウェーハを研磨する研磨ユニットと、
該スピンドルをスピンドル回転軸を中心に回転させるスピンドル回転機構と、
該研磨パッドにスラリーを供給するスラリー供給部と、
制御部と、を備え、
該保持面に保持されたウェーハの半径部分におけるリング状の該研磨パッドの下面が接触するエリアである円環扇形の研磨エリアにおいて該ウェーハを研磨する研磨装置であって、
該制御部は、
該スピンドルの回転速度を制御するスピンドル回転制御部と、
該チャックテーブルの回転速度を制御するチャック回転制御部と、
該スピンドル回転軸の傾きと該チャック回転軸の傾きとの相対的傾きを変更する傾き変更機構を制御する傾き制御部と、を備え、
該保持面に保持されたウェーハの半径部分における研磨除去量の制御が可能な、研磨装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021043344A JP2022143023A (ja) | 2021-03-17 | 2021-03-17 | 研磨装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2021043344A JP2022143023A (ja) | 2021-03-17 | 2021-03-17 | 研磨装置 |
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JP2021043344A Pending JP2022143023A (ja) | 2021-03-17 | 2021-03-17 | 研磨装置 |
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2021
- 2021-03-17 JP JP2021043344A patent/JP2022143023A/ja active Pending
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