JP2022141492A - 含フッ素スルホンアミド化合物の製造方法 - Google Patents

含フッ素スルホンアミド化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スルホンアミド基含有モノマーの原料として用いられる含フッ素スルホンアミド化合物を、短工程で、高い収率で製造する方法、また上記製造方法により得られた含フッ素スルホンアミド化合物からスルホンアミド基含有モノマーを製造する方法を提供する。【解決手段】例えば、上段式のようなポリフルオロ含酸素環状スルホン化合物に、ジエチルアミンを反応させて、下段式のようなスルホンアミド化合物とし、さらに金属アミド化合物を作用させて-CHF-CF3部位を脱HF化してスルホンアミド基含有モノマーを合成する方法である。TIFF2022141492000028.tif27155TIFF2022141492000029.tif18155【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素スルホンアミド化合物の製造方法に関するものである。
下記一般式(7)で表されるフッ素系高分子電解質は、燃料電池用膜、燃料電池用触媒バインダーポリマー、食塩電解用隔膜等の成分として使用できることが知られている。
Figure 2022141492000001
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
上記フッ素系高分子電解質は、下記一般式(8)で表されるスルホニルフルオリド基含有モノマーと、テトラフルオロエチレンとを共重合した後、加水分解反応を行うことにより得られることが知られている。
Figure 2022141492000002
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
上記共重合反応において、下記一般式(6)で表されるスルホンアミド基含有モノマーを添加し、スルホニルフルオリド基含有モノマー(8)、スルホンアミド基含有モノマー(6)及びテトラフルオロエチレンの3元共重合体とすることで、フッ素系電解質膜の高温耐久性が大幅に向上することが知られている(特許文献1)。
Figure 2022141492000003
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基である。)
上記のように、一般式(7)のスルホン酸基の一部を異なる官能基(例えば、スルホンアミド基)に変換することで、ポリマーの特性を大きく変化できることが知られている。
上記のスルホンアミド基含有モノマー(6)は、下記一般式(3)で表される含フッ素スルホンアミド化合物と、金属アミド化合物との反応により得られることが知られている(特許文献1)。つまり、含フッ素スルホンアミド化合物(3)は、スルホンアミド基含有モノマー(6)の前駆体として、有用な化合物である。
Figure 2022141492000004
式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子又は置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基である。)
特許文献1では、下記一般式(9)で表される含フッ素スルホン酸フッ化物(9)と、水素化ナトリウムとイミダゾールから調製したイミダゾールのナトリウム誘導体とを反応させることにより、X=F、Y=F、RN=イミダゾリウム基である含フッ素スルホンアミド化合物(3)を得る方法が開示されている。
Figure 2022141492000005
国際公開番号2002/062749号
特許文献1の通り、従来知られている含フッ素スルホンアミド化合物(3)を製造する方法は、事前に水素化ナトリウムと、アミン化合物とからナトリウムアミド化合物を調製する必要があるため、より簡便な含フッ素スルホンアミド化合物(3)の新規製造方法が求められていた。
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであり、スルホンアミド基含有モノマー(6)の原料として用いられる含フッ素スルホンアミド化合物(3)を短工程で、高い収率で製造する方法を提供することを目的とする。また、上記製造方法により得られた含フッ素スルホンアミド化合物(3)から、スルホンアミド基含有モノマー(6)を製造する方法も提供することを目的とする。
本発明者らは、下記一般式(1)で表される含フッ素環状化合物(1)と、
Figure 2022141492000006
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり;Yは、フッ素原子、又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
下記一般式(2)で表されるアミン化合物(2)とを用いることにより、
NRH (2)
(式中、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
含フッ素スルホンアミド化合物(3)を簡便に、且つ高い収率で得られることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
下記一般式(1):
Figure 2022141492000007
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
で表される含フッ素環状化合物(1)と、
下記一般式(2):
NRH (2)
(式中、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表されるアミン化合物(2)とを反応させることを特徴とする、
下記一般式(3):
Figure 2022141492000008
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表される含フッ素スルホンアミド化合物(3)の製造方法。
[2]
下記一般式(4):
NR (4)
(式中、R、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基、Rの基及びRの基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表される3級アミン化合物(4)を用いる、[1]に記載の製造方法。
[3]
[1]に記載の製造方法で得られた下記一般式(3):
Figure 2022141492000009
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表される含フッ素スルホンアミド化合物(3)と、下記一般式(5):
NR (5)
(式中、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基又は置換されていてもよいシリル基である。)
で表される金属アミド化合物(5)とを反応させることを特徴とする、
下記一般式(6):
Figure 2022141492000010
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表されるスルホンアミド基含有モノマー(6)の製造方法。
本発明によれば、スルホンアミド基含有モノマー(6)の原料として用いられる含フッ素スルホンアミド化合物(3)を簡便に、高い収率で製造することができる。また、上記製造方法により得られた含フッ素スルホンアミド化合物(3)から、スルホンアミド基含有モノマー(6)を製造することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態に係る製造方法は、下記一般式(1):
Figure 2022141492000011
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
で表される含フッ素環状化合物(1)と、
下記一般式(2):
NRH (2)
(式中、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表されるアミン化合物(2)とを反応させることを特徴とする、
下記一般式(3):
Figure 2022141492000012
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表される含フッ素スルホンアミド化合物(3)の製造方法である。
本明細書において、上記一般式(1)で表される含フッ素環状化合物を「化合物(1)」、上記一般式(2)で表されるアミン化合物を「化合物(2)」、上記一般式(3)で表される含フッ素スルホンアミド化合物を「化合物(3)」と称する場合がある。
以下、含フッ素環状化合物(1)、アミン化合物(2)、含フッ素スルホンアミド化合物(3)及びその他の成分の詳細について説明する。また、化合物(3)を製造する際の反応条件等についても説明する。
<含フッ素環状化合物(化合物(1))>
含フッ素環状化合物(1)は、下記一般式(1):
Figure 2022141492000013
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
で表される。化合物(1)は、単独であっても、複数種組み合わせて用いてもよい。
Xとしては、入手又は製造が容易であり、経済性に優れる観点から、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基が好ましく、同様の観点から、フッ素原子又はトリフルオロメチル基がより好ましく、フッ素原子が最も好ましい。
Yとしては、入手又は製造が容易であり、経済性に優れる観点から、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基が好ましく、同様の観点から、フッ素原子、トリフルオロメチル基又はペンタフルオロエチル基がより好ましい。
XとYの組み合わせとしては、X=F、Y=Fであることが好ましい。
化合物(1)の製造方法としては、例えば、X=F、Y=Fである化合物(1)は、国際公開番号2019176425に記載の方法により、製造することができる。
<アミン化合物(化合物(2))>
アミン化合物(2)は、下記一般式(2):
NRH (2)
(式中、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表される。化合物(2)は、単独であっても、複数種組み合わせて用いてもよい。
、Rとしては、一般的に用いられる構造であれば特に限定されないが、置換、無置換いずれでもよい、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基、又は該脂肪族炭化水素基若しくは該芳香族炭化水素基が結合した炭素数3~10の環構造が好ましい。
置換基としては一般的に用いられる構造であれば特に限定されないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、エーテル基(-O-)、カーボネート基(-OCO-)、エステル基(-CO-)、カルボニル基(-CO-)等の酸素含有基、ニトリル基(-CN)、ウレタン基(-NHCO-)、アミド基(-NHCO-)等の窒素含有基、スルフィド基(-S-)、スルホキシド基(-SO-)、スルホン基(-SO-)等の硫黄含有基、及びケイ素含有基(>Si<)等が挙げられる。
化合物(2)のR、Rの炭素数は、一般的に利用される数であれば特に限定されないが、1~10であることが好ましい。
の基とRの基とが結合した環構造とは、置換されていてもよい炭素数1~10の2つの脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基が結合した環構造であってよく、脂肪族炭化水素環、芳香族環、複素環等が挙げられる。
化合物(2)は、一般的に用いられる化合物であれば特に限定されないが、入手又は製造が容易であり、経済性に優れる観点から、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジフェニルアミン、ピロール、イミダゾール、インドール、ピペリジン、モルホリンが好ましい。化合物(3)の収率がより高まる傾向にあることから、アンモニア、ジメチルアミン、ジエチルアミン、イミダゾール、ピロールがより好ましく、ジエチルアミン、イミダゾールが最も好ましい。
化合物(1)の物質量に対する化合物(2)の物質量の割合(化合物(2)の物質量/化合物(1)の物質量)は、化合物(3)の収量がより高まる傾向にあることから、0.5以上であることが好ましい。同様の観点から、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることがさらに好ましい。化合物(3)の収量に対する廃棄物量が低減でき、より経済性に優れる傾向にあることから、10以下であることが好ましい。同様の観点から、5以下であることがより好ましく2以下であることがさらに好ましく、1.2以下であることが特に好ましい。
本実施形態の製造方法において、化合物(1)と化合物(2)との反応時には、下記一般式(4):
NR (4)
(式中、R、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基、Rの基及びRの基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表される3級アミン化合物(4)(以下、化合物(4)ともいう。)を用いることができる。化合物(4)を用いることで、化合物(1)と化合物(2)との反応が促進され、好ましい場合がある。化合物(4)は、単独であっても、複数種組み合わせて用いてもよい。
化合物(4)のR、R、Rは一般的に用いられる構造であれば限定されないが、置換、無置換いずれでもよい、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基が好ましい。
置換基としては一般的に用いられる構造であれば特に限定されないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、エーテル基(-O-)、カーボネート基(-OCO-)、エステル基(-CO-)、カルボニル基(-CO-)等の酸素含有基、ニトリル基(-CN)、ウレタン基(-NHCO-)、アミド基(-NHCO-)等の窒素含有基、スルフィド基(-S-)、スルホキシド基(-SO-)、スルホン基(-SO-)等の硫黄含有基、及びケイ素含有基(>Si<)等が挙げられる。R、R、Rとしては、化合物(1)と化合物(4)の反応性を高める傾向にあることから、置換、無置換いずれでもよい脂肪族炭化水素基がより好ましい。入手が容易であり、経済性に優れる傾向にあることから、無置換の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。
化合物(4)のR、R、Rの炭素数は、一般的に利用される数であれば特に限定されないが、1~10であることが好ましい。化合物(3)の収率がより高まる傾向にあることから、1~8であることがより好ましく、1~5であることがさらに好ましい。
上記環構造は、置換されていてもよい炭素数1~10の少なくとも2つの脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基が結合した環構造であってよく、脂肪族炭化水素環、芳香族環、複素環等が挙げられる。
化合物(4)は、一般的な3級アミン化合物であれば特に限定されないが、例示するならば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセンが挙げられる。
化合物(3)の収率がより高まる傾向にあることから、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセンが好ましく、入手が容易であり、経済性に優れる傾向にあることから、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジンがさらに好ましく、同様の観点から、トリエチルアミンが最も好ましい。
化合物(2)の物質量に対する化合物(4)の物質量の割合(化合物(4)の物質量/化合物(2)の物質量)は、化合物(3)の収量がより高まる傾向にあることから、0.001以上であることが好ましい。同様の観点から、0.01以上であることがより好ましく、0.05以上であることがさらに好ましい。化合物(3)の収量に対する廃棄物量が低減でき、より経済性に優れる傾向にあることから、2以下であることが好ましい。同様の観点から、1.5以下であることがより好ましく、1.1であることがさらに好ましい。
本実施形態の製造方法において、化合物(1)と化合物(2)との反応時には、溶媒を用いることもできる。
上記溶媒としては、反応時に不活性であり、一般的に使用されるものであれば特に限定されないが、具体例としては、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、および1,2-ジクロロベンゼン等の芳香族系溶媒、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル、およびアニソール等のエーテル基含有溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、およびベンゾニトリル等のニトリル基含有溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル基含有溶媒、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン等のカルボニル基含有溶媒等が挙げられる。中でも、化合物(3)の収率が高まる傾向にあることから、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル、およびアニソール等のエーテル基含有溶媒がより好ましい。同様の観点から、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、および4-メチルテトラヒドロピランがより好ましい。
これらの溶媒は単独で用いても良いし、複数種を組み合わせて用いても良い。
化合物(2)の質量に対する溶媒の質量の割合(溶媒の質量/化合物(2)の質量)は0.5~100であることが好ましく、より好ましくは1~50である。化合物(2)と溶媒との質量比が1以上であると、化合物(3)の収率がより高まる傾向にある。上記割合が50以下であると、化合物(3)の収量に対する廃棄物量が低減でき、より経済性に優れる傾向にある。同様の観点から、上記割合は、1.5~30であることがさらに好ましい。
化合物(1)と化合物(2)との反応温度は、通常用いられる範囲であれば特に限定されないが、0℃~160℃であることが好ましく、より好ましくは10℃~130℃である。温度が上記範囲内であると、化合物(3)を収率よく製造することができる。反応温度が10℃以上であると、化合物(3)の収率が高まる傾向にある。130℃以下であると、化合物(1)、および化合物(3)の分解を抑制でき、化合物(3)を収率よく製造することができる。同様の観点から、20℃~100℃であることがさらに好ましい。
反応温度は、一定であってもよいし、上記範囲であれば途中で変化させてもよい。
化合物(1)と化合物(2)との反応時間は、一般的に用いられる範囲であれば特に限定されないが、化合物(3)の収率の安定性がより高まることから、0.5時間以上であることが好ましく、1時間以上であることがより好ましい。過剰な反応時間としないことで、経済性により優れる製造方法となる傾向にあることから、100時間以下であることが好ましく、同様の観点から50時間以下であることがより好ましく、20時間以下であることがさらに好ましい。
化合物(1)と化合物(2)との反応時の圧力は、通常用いられる範囲であれば特に限定されないが、通常は大気圧下で反応が行われる。
反応の圧力は、一定であっても、変化させてもよい。
化合物(1)と化合物(2)との反応時の雰囲気は、通常用いられる雰囲気であれば特に限定されないが、通常は大気雰囲気、窒素雰囲気、およびアルゴン雰囲気等が用いられる。これらの中でも、より安全に化合物(3)を製造できる傾向にあることから、窒素雰囲気、およびアルゴン雰囲気が好ましい。また、より経済性に優れる製造方法となる傾向にあることから、窒素雰囲気がさらに好ましい。
反応雰囲気は、単独で用いても良いし、複数種の反応雰囲気を組み合わせて用いても良い。
化合物(1)と化合物(2)を添加する方法は特に限定されないが、例えば、化合物(1)と化合物(2)の全量を一度に添加する方法、化合物(1)へ化合物(2)を、又は化合物(2)へ化合物(1)を徐々に添加する方法等が挙げられる。化合物(1)と化合物(2)の反応は発熱反応であり、副反応を抑制できる傾向にあることから、化合物(1)へ化合物(2)を、又は化合物(2)へ化合物(1)を徐々に添加する方法が好ましい。
本実施形態の製造方法により、下記一般式(3)で表される含フッ素スルホンアミド化合物を得ることができる。
Figure 2022141492000014
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
化合物(3)において、上記X及びYは、製造の原料として用いた化合物(1)のX及びYと同一であることが好ましい。なお、化合物(1)が複数種用いられる場合、化合物(3)はX及びYが異なる化合物の混合物であってもよい。
化合物(3)において、上記R及びRは、製造の原料として用いた化合物(2)のR及びRと同一であることが好ましい。なお、化合物(2)が複数種用いられる場合、化合物(3)はR及びRが異なる化合物の混合物であってもよい。
化合物(3)(好ましくは、上述の本実施形態の製造方法で製造された化合物(3))は、下記一般式(5):
NR (5)
(式中、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基又は置換されていてもよいシリル基である。)
で表される金属アミド化合物(5)(以下、化合物(5)ともいう。)と反応させることにより、下記一般式(6):
Figure 2022141492000015
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
で表されるスルホンアミド基含有モノマー(6)(以下、化合物(6)ともいう。)へと変換することができる。
化合物(5)のMは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属である。入手が容易であり、経済性により優れる製造方法となる傾向にあることから、アルカリ金属が好ましい。また、化合物(6)の収率がより高まる傾向にあることから、リチウム、ナトリウム又はカリウムがさらに好ましく、リチウム、ナトリウムが特に好ましい。
化合物(5)のR及びRは、置換、無置換のいずれでもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基、又は置換、無置換のいずれでもよいシリル基であるが、化合物(6)の収率がより高まる傾向にあることから、置換、無置換のいずれでもよいシリル基が好ましい。
シリル基上は、置換、無置換のいずれでもよいが、入手が容易であり、経済性により優れる製造方法となる傾向にあることから、置換シリル基が好ましい。
シリル基上の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基及びフェニル基等が挙げられる。中でも、入手が容易であり、経済性により優れる製造方法となる傾向にあることから、メチル基、エチル基及びフェニル基が好ましく、同様の観点からメチル基及びエチル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。
化合物(3)の物質量に対する化合物(5)の物質量の割合(化合物(5)の物質量/化合物(3)の物質量)は、化合物(6)の収量がより高まる傾向にあることから、0.5以上であることが好ましい。同様の観点から、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることがさらに好ましい。化合物(5)と化合物(6)との副反応が抑制され、化合物(6)の収率がより高まる傾向にあることから、10以下であることが好ましい。同様の観点から、5以下であることがより好ましく2以下であることがさらに好ましく、1.2以下であることが特に好ましい。
本実施形態の製造方法において、化合物(3)と化合物(5)との反応時には、溶媒を用いることもできる。
上記溶媒としては、反応時に不活性であり、一般的に使用されるものであれば特に限定されないが、具体例としては、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、および1,2-ジクロロベンゼン等の芳香族系溶媒、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル、およびアニソール等のエーテル基含有溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、およびベンゾニトリル等のニトリル基含有溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル基含有溶媒、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン等のカルボニル基含有溶媒等が挙げられる。中でも、化合物(6)の収率が高まる傾向にあることから、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、4-メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル、およびアニソール等のエーテル基含有溶媒がより好ましい。同様の観点から、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、および4-メチルテトラヒドロピランがより好ましい。
これらの溶媒は、単独で用いても良いし、複数種を組み合わせて用いても良い。
化合物(5)の質量に対する溶媒の質量の割合(溶媒の質量/化合物(5)の質量)は0.5~100であることが好ましく、より好ましくは1~50である。化合物(5)と溶媒との質量比が1以上であると、化合物(6)の収率がより高まる傾向にある。化合物(5)と溶媒との質量比が50以下であると、化合物(6)の収量に対する廃棄物量が低減でき、より経済性に優れる傾向にある。同様の観点から、上記割合は、1.5~30であることがさらに好ましい。
化合物(3)と化合物(5)との反応温度は、通常用いられる範囲であれば特に限定されないが、-50℃~100℃であることが好ましく、より好ましくは-20℃~50℃である。温度が上記範囲内であると、化合物(6)を収率よく製造することができる。反応温度がー10℃以上であると、化合物(6)の収率が高まる傾向にある。50℃以下であると、化合物(5)、および化合物(6)の分解を抑制でき、化合物(6)を収率よく製造することができる。同様の観点から、-10℃~40℃であることがさらに好ましい。
反応温度は、一定であってもよいし、上記範囲であれば途中で変化させてもよい。
化合物(3)と化合物(5)との反応時間は、一般的に用いられる範囲であれば特に限定されないが、化合物(6)の収率の安定性がより高まることから、0.5時間以上であることが好ましく、1時間以上であることがより好ましい。過剰な反応時間としないことで、経済性により優れる製造方法となる傾向にあることから、100時間以下であることが好ましく、同様の観点から50時間以下であることがより好ましく、20時間以下であることがさらに好ましい。
化合物(3)と化合物(5)との反応時の圧力は、通常用いられる範囲であれば特に限定されないが、通常は大気圧下で反応が行われる。
反応の圧力は、一定であっても、変化させてもよい。
化合物(3)と化合物(5)との反応時の雰囲気は、通常用いられる雰囲気であれば特に限定されないが、通常は大気雰囲気、窒素雰囲気、およびアルゴン雰囲気等が用いられる。これらの中でも、より安全に化合物(6)を製造できる傾向にあることから、窒素雰囲気、およびアルゴン雰囲気が好ましい。また、より経済性に優れる製造方法となる傾向にあることから、窒素雰囲気がさらに好ましい。
反応雰囲気は、単独で用いても良いし、複数種の反応雰囲気を組み合わせて用いても良い。
化合物(3)と化合物(5)を添加する方法は特に限定されないが、例えば、化合物(3)と化合物(5)の全量を一度に添加する方法、化合物(3)へ化合物(5)を、又は化合物(5)へ化合物(3)を徐々に添加する方法等が挙げられる。化合物(3)と化合物(5)の反応は発熱反応であり、副反応を抑制できる傾向にあることから、化合物(3)へ化合物(5)を、又は化合物(5)へ化合物(3)を徐々に添加する方法が好ましく、化合物(3)へ化合物(5)を徐々に添加する方法がより好ましい。
上述の本実施形態の化合物(3)の製造方法で得られた化合物(3)を用いる場合、化合物(3)は連続して化合物(5)との反応に用いられてもよいし、一定期間(例えば、一か月以内、好ましくは1週間以内、より好ましくは24時間以内)、特定の温度(例えば-20~100℃、好ましくは0~80℃、より好ましくは10~50℃)の環境下で保管されたのちに用いられてもよい。
本実施形態の製造方法により、下記一般式(6)で表されるスルホンアミド基含有モノマーを得ることができる。
Figure 2022141492000016
(式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
化合物(6)において、上記X及びYは、製造の原料として用いた化合物(3)のX及びYと同一であることが好ましい。なお、化合物(3)が複数種用いられる場合、化合物(6)はX及びYが異なる化合物の混合物であってもよい。
化合物(6)において、上記R及びRは、製造の原料として用いた化合物(3)のR及びRと同一であることが好ましい。なお、化合物(3)が複数種用いられる場合、化合物(6)はR及びRが異なる化合物の混合物であってもよい。
以上のように、本発明は、含フッ素スルホンアミド化合物(3)を簡便に、高い収率で製造することができる。
以下に本実施形態を具体的に説明した実施例を例示する。本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
<分析方法>
実施例および比較例において使用された分析方法は、以下の通りである。
核磁気共鳴分析(NMR):H-NMR、19F-NMRによる分子構造解析
測定装置:JNM-ECZ400S型核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製)
溶媒:重クロロホルム
基準物質:テトラメチルシラン(0.00ppm)
パルス幅:6.5μ秒
待ち時間:2秒
積算回数:8回
<使用原材料>
実施例及び比較例で使用した原材料を以下に示す。
(含フッ素環状化合物(化合物(1)))
国際公開番号2019176425に記載の方法に従い、X=F、Y=Fである化合物(1)を製造し、さらに蒸留精製することで、X=F、Y=Fである下図に示す化合物(1)を得た。
Figure 2022141492000017
(アミン化合物(化合物(2)))
・ジエチルアミン(東京化成工業株式会社製)
・イミダゾール(東京化成工業株式会社製)
(3級アミン化合物(化合物(4)))
・トリエチルアミン(東京化成工業株式会社製)
(溶媒)
・1,2-ジメトキシエタン(東京化成工業株式会社製、乾燥したモレキュラーシーブ3A 1/16(富士フィルム和光純薬株式会社製)を加え、脱水し、モレキュラーシーブ3A 1/16を除去することにより調整した)
(金属アミド化合物(化合物(5)))
・リチウムヘキサメチルジシラジド(1.3mol/Lテトラヒドロフラン溶液、東京化成工業株式会社製)
<反応温度>
反応温度は、外部加熱冷却装置を用いず、室温である場合は、室温である。また、ウォーターバスやオイルバス等の外部加熱冷却装置を利用する場合には、外部加熱冷却装置に用いられている媒体の温度が反応温度である。
[実施例1]
撹拌羽根を取り付けた100mLの3口フラスコに、窒素雰囲気下、X=F、Y=Fである環状化合物(1)(5g、17.9mmol)、1,2-ジメトキシエタン(30g)を加えた。続いて、ジエチルアミン(1.4g、19.1mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応混合物を80℃で10時間加熱した。得られた反応混合物をサンプリングし、19F-NMRで測定すると、下式:
Figure 2022141492000018
表される化合物が収率86mol%で生成していることが分かった。
19F-NMR:δ(ppm)-148.0(1F)、-115.6(2F)、-86.0(3F)、-84.5(1F)、-83.0(1F)
[実施例2]
撹拌羽根を取り付けた100mLの3口フラスコに、窒素雰囲気下、X=F、Y=Fである環状化合物(1)(5g、17.9mmol)、1,2-ジメトキシエタン(30g)を加えた。続いて、イミダゾール(1.3g、19.1mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応混合物を80℃で10時間加熱した。得られた反応混合物をサンプリングし、19F-NMRで測定すると、下式:
Figure 2022141492000019
で表される化合物が収率89mol%で生成していることが分かった。
19F-NMR:δ(ppm)-148.1(1F)、-115.5(2F)、-86.0(3F)、-84.0(1F)、-82.5(1F)
[実施例3]
撹拌羽根を取り付けた100mLの3口フラスコに、窒素雰囲気下、X=F、Y=Fである環状化合物(1)(5g、17.9mmol)、1,2-ジメトキシエタン(30g)、トリエチルアミン(0.4g、4.0mmol)を加えた。続いて、ジエチルアミン(1.4g、19.1mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応混合物を室温で10時間撹拌した。得られた反応混合物をサンプリングし、19F-NMRで測定すると、下式:
Figure 2022141492000020
で表される化合物が収率97mol%で生成していることが分かった。
[実施例4]
撹拌羽根を取り付けた100mLの3口フラスコに、窒素雰囲気下、X=F、Y=Fである環状化合物(1)(5g、17.9mmol)、1,2-ジメトキシエタン(30g)、トリエチルアミン(0.4g、4.0mmol)を加えた。続いて、イミダゾール(1.3g、19.1mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応混合物を室温で10時間撹拌した。得られた反応混合物をサンプリングし、19F-NMRで測定すると、下式:
Figure 2022141492000021
で表される化合物が収率96mol%で生成していることが分かった。
[実施例5]
実施例(4)で得られた反応混合液を0℃に冷却した後、リチウムヘキサジシラジド(13.8mL、17.9mmol)を10分間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、0℃で1時間撹拌した。
得られた反応混合物をサンプリングし、19F-NMRで測定すると、下式:
Figure 2022141492000022
で表される化合物が収率82mol%で生成していることが分かった。
19F-NMR:δ(ppm)-137.8(1F)、-123.1(1F)、-115.5(1F)、-115.0(2F)、-84.4(2F)
[比較例1]
国際公開番号2002/062749の実施例1を参考に、下記の通り実施した。
水素化ナトリウム鉱油分散液(水素化ナトリウム含有率:60%、4.2g、105.0mmol)を窒素雰囲気下でn-ヘキサンで洗浄し、鉱油を除去し、得られた水素化ナトリウム粉末にジメトキシエタン(50.0g)を加え、得られた反応混合物を0℃に冷却し、イミダゾール(6.9g、101.4mmol)をジメトキシエタン(30g)に溶かした溶液を滴下した後、室温まで昇温して1時間撹拌し、イミダゾールナトリウムアミド溶液を調製した。
得られた溶液を0℃に冷却し、CFCFHOCFCFSOF(28g、93.3mmol)をゆっくり滴下した。得られた反応混合物を室温まで昇温後、室温で12時間撹拌した。得られた反応混合物をサンプリングし、19F-NMRで測定すると、下式:
Figure 2022141492000023
で表される化合物が収率62mol%で生成していることが分かった。
本発明により、含フッ素スルホンアミド化合物を短工程で、高い収率で製造することができる。また、本発明により得られる含フッ素スルホンアミドから変換されるスルホンアミド基含有モノマーは、燃料電池用膜、燃料電池用触媒バインダーポリマー、食塩電解用隔膜等の成分として好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 2022141492000024
    (式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基である。)
    で表される含フッ素環状化合物(1)と、
    下記一般式(2):
    NRH (2)
    (式中、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
    で表されるアミン化合物(2)とを反応させることを特徴とする、
    下記一般式(3):
    Figure 2022141492000025
    (式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
    で表される含フッ素スルホンアミド化合物(3)の製造方法。
  2. 下記一般式(4):
    NR (4)
    (式中、R、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基、Rの基及びRの基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が結合した炭素数3~10の環構造である。)
    で表される3級アミン化合物(4)を用いる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1に記載の製造方法で得られた下記一般式(3):
    Figure 2022141492000026
    (式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
    で表される含フッ素スルホンアミド化合物(3)と、下記一般式(5):
    NR (5)
    (式中、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基又は置換されていてもよいシリル基である。)
    で表される金属アミド化合物(5)とを反応させることを特徴とする、
    下記一般式(6):
    Figure 2022141492000027
    (式中、Xは、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、Yは、フッ素原子又は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基であり、R及びRは、それぞれ異なっていてもよく、水素原子、置換されていてもよい炭素数1~10の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又はRの基とRの基とが結合した炭素数3~10の環構造である。)
    で表されるスルホンアミド基含有モノマー(6)の製造方法。
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