JP2022140268A - 焼却炉、汚泥焼却方法及び焼却システム - Google Patents

焼却炉、汚泥焼却方法及び焼却システム Download PDF

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哲也 柳瀬
Tetsuya Yanase
健一 薗田
Kenichi Sonoda
正人 遠藤
Masato Endo
泰志 小関
Yasushi Koseki
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Abstract

【課題】従来の流動床式焼却炉及び固定床式焼却炉が有する課題を同時に解決することを可能とする焼却炉、汚泥焼却方法及び焼却システムを提供する。【解決手段】汚泥を乾燥する乾燥室と、乾燥室で乾燥された汚泥をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室と、熱分解室で熱分解した汚泥を燃焼する燃焼室と、乾燥室または熱分解室の上方に設けられ、熱分解室における汚泥の熱分解に伴って発生したガスと燃焼室における汚泥の燃焼に伴って発生したガスとを燃焼する後燃焼室と、熱分解室と燃焼室との間に、上方に突出する堰部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、焼却炉、汚泥焼却方法及び焼却システムに関する。
一般的に、下水汚泥(以下、単に汚泥とも呼ぶ)等の被焼却物を焼却する焼却炉が様々提案されている。かかる焼却炉として、例えば、高温の流動媒体(例えば、流動砂)と接触させて汚泥を焼却する流動床式焼却炉や、火格子(ストーカ)の上において汚泥を焼却する固定床式焼却炉がある。
また、例えば、汚泥を他の産業廃棄物や一般廃棄物に混合して焼却する場合、キルン式焼却炉が用いられる場合がある(特許文献1及び2を参照)。
特開2002-181311号公報 特開平8-261427号公報
ここで、上記のような流動床式焼却炉は、炉体の下部から空気を供給するための流動ブロワを設ける必要があるため、炉内に空気を供給するための動力が大きくなり、この動力を削減するという課題がある。
これに対し、上記のような固定床式焼却炉では、流動床式焼却炉と異なり、流動用空気の供給に用いる流動ブロワを用いる必要がなく、炉内に空気を供給するためのブロワやファン類の動力を抑えることができるという特徴を有している。しかしながら、固定床式焼却炉を用いる場合、流動用空気の供給は不要であるが、複雑な構成を有する火格子を設ける必要があるため、焼却炉の維持管理を容易に行うことができないという課題がある。
また、上記のようなキルン式焼却炉を用いる場合、汚泥を安定的に燃焼させる必要性から焼却炉の大きさ(キルンの大きさ)を他の焼却炉よりも大きくする必要があるため、設置面積や設備費が大きくなるという課題がある。さらに、キルン式焼却炉では、炉内において汚泥や廃棄物が拡散されにくいため、空気との接触効率が低く、焼却に要する時間が他の焼却炉よりも長くなる。
本発明は、従来の流動床式焼却炉及び固定床式焼却炉が有する課題を同時に解決することを可能とする焼却炉、汚泥焼却方法及び焼却システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明における焼却炉は、汚泥を乾燥する乾燥室と、前記乾燥室で乾燥された前記汚泥をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室と、前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を燃焼する燃焼室と、前記乾燥室または前記熱分解室の上方に設けられ、前記熱分解室における前記汚泥の熱分解に伴って発生したガスと前記燃焼室における前記汚泥の燃焼に伴って発生したガスとを燃焼する後燃焼室と、前記熱分解室と前記燃焼室との間に、上方に突出する堰部と、を有する。
本発明における焼却炉によれば、従来の流動床式焼却炉及び固定床式焼却炉が有する課題を同時に解決することを可能とする焼却炉、汚泥焼却方法及び焼却システムを提供することを目的とする。
図1は、第1の実施の形態における焼却炉100の側面断面図である。 図2は、第1の実施の形態における熱分解室12及び燃焼室13の上面図である。 図3は、第1の実施の形態における熱分解室12及び燃焼室13の側面断面図である。 図4は、第1の実施の形態において焼却炉100内に供給される気体の供給量の調整について説明する図である。 図5は、第1の実施の形態において焼却炉100内に供給される気体の供給量の調整について説明する図である。 図6は、第1の実施の形態における焼却炉100の第1の変形例を説明する図である。 図7は、第1の実施の形態における焼却炉100の第2の変形例を説明する図である。 図8は、第1の実施の形態における焼却炉100の第2の変形例を説明する図である。 図9は、第1の実施の形態における焼却炉100の第3の変形例を説明する図である。 図10は、第1の実施の形態における焼却炉100の第3の変形例を説明する図である。 図11は、第2の実施の形態における散気管18aの断面図である。 図12は、第2の実施の形態における空気の噴出について説明する図である。 図13は、第3の実施の形態における散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fの概略構成図である。 図14は、第3の実施の形態における散気管18a、18b及び18cの第1の噴出制御を説明するタイミングチャートである。 図15は、第3の実施の形態における散気管18a、18b及び18cの第2の噴出制御を説明するタイミングチャートである。 図16は、第4の実施の形態における散気管18a、18b及び18cを説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1の実施の形態]
初めに、第1の実施の形態における焼却炉100について説明を行う。
図1は、第1の実施の形態における焼却炉100の概略構成図である。図1では、第1の実施の形態における焼却炉100の側面断面を模式的に示している。また、図2及び図3は、第1の実施の形態における熱分解室12及び燃焼室13の概略構成図である。さらに、図4及び図5は、第1の実施の形態において焼却炉100内に供給される気体の供給量の調整について説明する図である。この気体は、例えば、空気であり、後述するように、熱交換器22により回収した廃熱により温度上昇した高温気体である。以下、この高温空気を単に空気とも表記する。なお、熱分解室12に供給される空気は、主に汚泥を乾燥及び熱分解するための空気であり、燃焼室13に供給される空気は、主に熱分解された汚泥を燃焼するための空気である。
焼却炉100は、図1に示すように、例えば、炉体10と、炉体10に対して汚泥1を投入する汚泥投入機21とを有する。
炉体10は、例えば、汚泥投入機21から汚泥投入口21aを介して投入された汚泥1を乾燥する乾燥室11と、乾燥室11で乾燥された汚泥1をさらに乾燥するとともに熱分解(ガス化)する熱分解室12と、熱分解室12で熱分解した汚泥1を燃焼する燃焼室13とを有する。
汚泥投入口21aを介して投入された汚泥1は、乾燥室11、熱分解室12及び燃焼室13の順で移動する。すなわち、乾燥室11と熱分解室12とは、物理的に接続し、さらに、熱分解室12と燃焼室13とは、物理的に接続している。また、炉体10は、例えば、乾燥室11の上方に設けられ、燃焼室13における汚泥1の燃焼に伴って発生したガス(図示せず)等を燃焼する後燃焼室14と、熱分解室12及び燃焼室13において発生した燃焼熱を反射する反射壁15とを有する。
なお、以下、乾燥室11で乾燥が行われている汚泥1を汚泥1aとも表記し、熱分解室12で熱分解が行われている汚泥1を汚泥1bとも表記し、燃焼室13で燃焼が行われている汚泥を汚泥1cとも表記する。また、乾燥室、熱分解室、燃焼室及び後燃焼室のそれぞれは、乾燥ゾーン、熱分解ゾーン、燃焼ゾーン及び後燃焼ゾーンとも呼ばれる。
次に、乾燥室11について説明を行う。
乾燥室11では、熱分解室12及び燃焼室13において発生した排ガスの顕熱を利用することによって、汚泥投入口21aを介して投入された汚泥1の乾燥を行う。この場合、乾燥室11では、汚泥投入機21から投入される汚泥1の流れの向きと燃焼排ガスの流れの向きとが対抗するため、汚泥1の乾燥効率を向上させることが可能になる。なお、乾燥室11は、例えば、回転によって汚泥1の撹拌が可能なロータリーキルン型の乾燥室であってよい。
ここで、一般的に、固定床式焼却炉における乾燥室では、汚泥1の含水率が30(%)以下になるように乾燥を行う。これに対し、本実施の形態における乾燥室11では、汚泥1の含水率が30(%)以上であってもよく、例えば、汚泥1の含水率が40(%)から60(%)程度になるように乾燥を行う。すなわち、本実施の形態における乾燥室11では、塊状の汚泥1を熱分解室12に供給する。
これにより、焼却炉100では、直径に対する長さを抑えたロータリーキルンを乾燥室11として用いることが可能になる。具体的に、焼却炉100では、例えば、直径に対する長さの割合が2程度のロータリーキルンを乾燥室11として用いることが可能になる。
次に、熱分解室12及び燃焼室13について説明を行う。
図2は、第1の実施の形態における熱分解室12及び燃焼室13の上面図である。また、図3は、第1の実施の形態における熱分解室12及び燃焼室13の側面断面図である。なお、図2では、汚泥1の記載を省略している。
熱分解室12は、例えば、図2及び図3に示すように、図1の奥行方向に延びる側壁部12a、底部12b及び側壁部12cによって構成される矩形形状の空間であり、天井部が開口(開放)している。そして、熱分解室12では、乾燥室11から投入された汚泥1を乾燥させるとともに熱分解を行う。具体的に、熱分解室12では、汚泥1の乾燥を行うとともに汚泥1を固形物(炭化物)とガスとに分解する。
熱分解室12の底部12bは、図3に示すように、焼却炉100の垂直方向において燃焼室13の底部13bよりも高い位置に設けられている。換言すれば、燃焼室13の底部13bは、熱分解室12の底部12bよりも低く、熱分解室12と燃焼室13との間において落差を有する。この落差を有することで、汚泥1を熱分解室12から下方にある燃焼室13に落下させることにより、熱分解室12を燃焼室13に対してスムーズに移動させることが可能になる。また、後述するように、汚泥1に空気を供給する場合、この落差を有することで、汚泥1が燃焼室13から熱分解室12に移動(逆流)することの防止が可能になる。
また、熱分解室12は、熱分解室12内に空気を供給する散気管18a、18b及び18c(以下、第1管18a、18b及び18cとも呼ぶ)を有する。散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、例えば、図1の奥行方向に向かって延びており、さらに、空気を噴出する空気噴出口(図示せず)が長軸方向に沿って1以上設けられている。また、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、図3に示すように、例えば、水平方向に隣接するように設置される。具体的に、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、例えば、一端部が炉体10の外部に導出されて支持部材(図示せず)によって支持される。以下、熱分解室12に設置される散気管が3本である場合について説明を行うが、熱分解室12には、3本以外の本数の散気管が設けられるものであってもよい。
散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、熱分解室12内において空気を噴出して熱分解室12内に堆積された汚泥1に対して均等に空気を供給するとともに、噴出した空気によって、乾燥及び熱分解が完了した汚泥1を燃焼室13に対して順次移送する。
具体的に、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、図3の実線矢印に示すように、空気を下方に向けて噴出することによって、乾燥室11から投入された汚泥1を、図1の奥行方向に延びる堰部16の近傍に移動させ、さらに、堰部16の近傍に堆積されていた汚泥1を上方向に押し上げることによって堰部16を超えさせる。
ここで、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、熱分解室12内において汚泥1が徐々に移動する程度の流速で空気を噴出させる。具体的に、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、例えば、熱分解室12の底部における流速が0.2(m/s)から2(m/s)程度になるように空気を噴出させる。
これにより、焼却炉100は、例えば、流動砂を流動させる必要がある流動床式焼却炉と比較して、散気管18a、18b及び18cから空気を供給するために要する動力(流動ブロワによる動力)を抑えることが可能になる。
また、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、この場合、熱分解室12内の滞留時間が所定時間以下である汚泥1が発生しないように、熱分解室12内に堆積された汚泥1を徐々に移動させる。ここでの所定時間は、例えば、熱分解室12における汚泥1の乾燥及び熱分解が完了するまでに要すると判断可能な時間(例えば、数分程度)である。
これにより、焼却炉100では、例えば、乾燥及び熱分解が十分に行われていない汚泥1が燃焼室13に移送されることを防止することが可能になる。
なお、熱分解室12における温度は、汚泥1の燃焼反応(汚泥1から熱分解したガスの燃焼反応)と汚泥1の熱分解の吸収反応とのバランスによって、例えば、500(℃)から600(℃)程度に維持される。
燃焼室13は、例えば、図2及び図3に示すように、図1の奥行方向に延びる側壁部13a、底部13b及び側壁部13cによって構成される矩形形状の空間であり、天井部が開口(開放)している。そして、燃焼室13では、熱分解室12から投入された汚泥1(固形物)の燃焼を行う。なお、上記の堰部16は、例えば、熱分解室12の側壁部12cと燃焼室13の側壁部13aとが物理的に接続する位置に設けられる。
また、燃焼室13は、燃焼室13内に空気を供給する散気管18d、18e及び18f(以下、第2管18d、18e及び18fとも呼ぶ)を有する。散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、例えば、図1の奥行方向に向かって延びており、さらに、空気を噴出する空気噴出口(図示せず)が長軸方向に沿って1以上設けられている。また、散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、図3に示すように、例えば、水平方向に隣接するように設置される。具体的に、散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、例えば、一端部が炉体10の外部に導出されて支持部材(図示せず)によって支持される。以下、燃焼室13に設置される散気管が3本である場合について説明を行うが、燃焼室13には、3本以外の本数の散気管が設置されるものであってもよい。
散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、燃焼室13内において空気を噴出して燃焼室13内に堆積された汚泥1に対して均等に空気を供給する。
具体的に、散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、図3の実線矢印に示すように、空気を下方に向けて噴出することによって、例えば、熱分解室12から投入された汚泥1を燃焼室13内において移動させる。
ここで、散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、燃焼室13内において汚泥1が徐々に移動する程度の流速で空気を噴出させる。具体的に、散気管18d、18e及び18fのそれぞれは、例えば、燃焼室13の底部における流速が0.2(m/s)から2(m/s)程度になるように空気を噴出させる。
これにより、焼却炉100は、例えば、流動砂を流動させる必要がある流動床式焼却炉と比較して、散気管18d、18e及び18fから空気を供給するために要するブロワやファン類の動力を抑えることが可能になる。
また、燃焼室13は、図1に示すように、例えば、底部13bにおいて灰排出管17を有する。そして、燃焼室13では、底部13bに堆積された焼却灰を灰排出管17から外部に排出する。
なお、燃焼室13における温度は、クリンカの発生を抑制する観点から、例えば、900(℃)以下(例えば、850℃)であることが好ましい。
次に、図1に戻り、後燃焼室14について説明を行う。
後燃焼室14は、図1に示す例では、乾燥室11の上方に位置し、例えば、熱分解室12における汚泥1の熱分解に伴って発生したガスと、燃焼室13における汚泥1の燃焼に伴って発生したガス(COやNO等を含むガス)とを、空気を用いることによって完全燃焼させる。
これにより、本実施の形態における焼却炉100では、COの発生を抑制することが可能になり、さらに、NOを分解することが可能になる。
また、後燃焼室14は、燃焼室13や後燃焼室14において発生した排ガスの熱回収を行うための熱媒油等の熱媒M1が流れる供給管14aを有する。具体的に、供給管14aは、図1に示すように、例えば、後燃焼室14の炉壁(耐火物)の内部において螺旋状に埋め込まれる。
これにより、後燃焼室14では、供給管14aが吸熱を行うため、後燃焼室14の炉壁を薄くすることが可能になる。
なお、後燃焼室14の炉壁に含まれる耐火物には、例えば、不定形耐火物のラミング材が用いられるものであってよい。
そして、供給管14aを流れる熱媒M1によって回収された熱エネルギーは、例えば、発電システム24に供給される。すなわち、熱媒M1によって回収された熱エネルギーは、熱媒M1が後燃焼室14と発電システム24との間を循環することによって発電システム24に供給される。具体的に、熱媒M1は、例えば、ラインL17を介して後燃焼室14から発電システム24に供給される。そして、発電システム24に供給された後の熱媒M1は、例えば、ラインL18を介して発電システム24から後燃焼室14に供給される。ラインL17は、後燃焼室14(供給管14a)の出口側と発電システム24の入口側とを連通する配管である。また、ラインL18は、発電システム24の出口側と後燃焼室14(供給管14a)の入口側とを連通する配管である。
なお、供給管14aを流れる熱媒M1によって回収された熱エネルギーは、例えば、後燃焼室14と発電システム24との間を循環する循環水を介して発電システム24に供給されるものであってもよい。
一方、後燃焼室14から排出された排ガスは、熱交換器22に供給された後、洗煙処理塔23に供給される。具体的に、後燃焼室14から排出された排ガスは、例えば、ラインL11を介して後燃焼室14から熱交換器22に供給される。また、熱交換器22に供給された排ガスは、例えば、ラインL12を介して熱交換器22から洗煙処理塔23に供給される。ラインL11は、焼却炉100(後燃焼室14)の出口側と熱交換器22の入口側とを連通する配管である。また、ラインL12は、熱交換器22の出口側と洗煙処理塔23の入口側とを連通する配管である。
熱交換器22は、焼却炉100(後燃焼室14)から排出された排ガスから熱を回収する。そして、排ガスから回収された熱エネルギーは、例えば、熱媒油や循環水等の熱媒M2(熱交換器22と発電システム24との間を循環する熱媒M2)を介して発電システム24に供給される。具体的に、熱媒M2は、例えば、ラインL13を介して熱交換器22から発電システム24に供給される。また、発電システム24に供給された後の熱媒M2は、例えば、ラインL14を介して発電システム24から熱交換器22に供給される。ラインL13は、熱交換器22の出口側と発電システム24の入口側とを連通する配管である。また、ラインL14は、発電システム24の出口側と熱交換器22の入口側とを連通する配管である。
また、熱交換器22は、例えば、空気ブロワP1によって供給された空気(大気)を、排ガスから回収された熱エネルギーによって昇温する。そして、昇温された空気は、例えば、熱分解室12、燃焼室13及び後燃焼室14のそれぞれに供給される空気として用いられる。具体的に、空気ブロワP1によって供給された空気は、例えば、ラインL15を介して空気ブロワP1から熱交換器22に供給される。また、空気ブロワP1から供給された後の空気は、例えば、ラインL16を介して熱交換器22から焼却炉100(例えば、熱分解室12、燃焼室13及び後燃焼室14のそれぞれ)に供給される。ラインL15は、空気ブロワP1の出口側と熱交換器22の入口側とを連通する配管である。また、ラインL16は、熱交換器22の出口側と焼却炉100の入口側とを連通する配管である。
洗煙処理塔23は、熱交換器22から供給された排ガスを水と接触させることによって、SOやHCl等の成分を除去する。
具体的に、洗煙処理塔23は、例えば、塔の下部から排ガスを導入する。そして、洗煙処理塔23は、上部の散水ノズル(図示せず)から散水される水に接触させることによって、排ガス中のSOやHCl等の成分を水に含ませて除去する。その後、洗煙処理塔23は、洗浄した排ガスを煙突23aから大気に放出する。
このように、本実施の形態における焼却炉100は、含水率が40(%)から60(%)程度になるまで汚泥1を乾燥する乾燥室11と、乾燥室11で乾燥された汚泥1をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室12と、熱分解室12で熱分解した汚泥1を燃焼する燃焼室13と、乾燥室11の上方に設けられ、燃焼室13における汚泥1の燃焼に伴って発生した未燃ガスを燃焼する後燃焼室14と、熱分解室12と燃焼室13との間において上方に突出する堰部16とを有する。
これにより、本実施の形態における焼却炉100では、一般的な流動床式焼却炉のように、炉体10の下部から空気を供給するためのブロワやファン類の動力を設ける必要がなくなる。また、本実施の形態における焼却炉100では、一般的な流動床式焼却炉のように、焼却灰を集塵するための集塵装置を設ける必要がなくなる。さらに、本実施の形態における焼却炉100では、一般的な固定床式焼却炉のように、複雑な構成を有する火格子を設ける必要がなくなる。
そのため、本実施の形態における焼却炉100では、設備全体を簡素化することが可能になり、焼却炉100の設置コストや維持管理コストを抑えることが可能になる。すなわち、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、従来の流動床式焼却炉及び固定床式焼却炉が有する課題を同時に解決することが可能になる。
また、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、熱分解室12において行われる汚泥1の乾燥及び熱分解と、燃焼室13において行われる汚泥1の燃焼と、後燃焼室14において行われるガスの燃焼とを、それぞれの空気比を制御しながら行うことが可能である。そのため、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、汚泥1の性状が変化した場合であっても温度場の形成及び制御を容易に行うことが可能になり、さらに、NOやNOの低減を図ることが可能になる。
また、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12と燃焼室13との間において堰部16を有することで、乾燥及び熱分解が完了していない汚泥1が熱分解室12から燃焼室13に移動することの防止が可能になる。
また、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12と燃焼室13との間に堰部16が設けられているため、汚泥1の熱分解と燃焼とが同時に起こらないように制御することが可能になる。そのため、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、クリンカの発生を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、汚泥投入機21において、汚泥1に対して珪砂(例えば、珪砂1号または珪砂2号)を添加するものであってもよい。具体的に、例えば、汚泥1に対する珪砂の灰分比が0.5から1程度になるように、珪砂の添加を行うものであってよい。
これにより、乾燥室11では、汚泥1の分散性を向上させることが可能になる。また、熱分解室12及び燃焼室13では、珪砂が熱媒体及び熱緩衝材として機能することで、燃焼状態の均一化を行うことが可能になる。特に、燃焼室13では、固形物の燃焼による局所高温場の形成を抑制することが可能になる。
なお、灰排出管17では、例えば、篩(図示せず)等を用いることによって、図1に示すように、焼却灰と珪砂(以下、単に砂とも表記する)との分離を行うものであってもよい。そして、焼却灰から分離された珪砂は、例えば、汚泥投入機21に再度供給されるものであってもよい。
また、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、後燃焼室14の出口の酸素濃度を計測することで、熱分解室12、燃焼室13及び後燃焼室14のそれぞれにおける空気の供給量の制御を行うものであってもよい。具体的に、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、熱分解室12における空気比が0.6±0.3になり、燃焼室13における空気比が0.4±0.3になり、後燃焼室14における空気比が0.3±0.2になるように制御を行うものであってよい。
これにより、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、汚泥1の性状が変化した場合であっても、焼却炉100における空気の供給量を制御することが可能になる。また、本実施の形態における焼却炉100では、例えば、熱分解室12、燃焼室13及び後燃焼室14のそれぞれにおける空気の供給量に加え、空気の温度についての制御を行うことによって、熱分解室12、燃焼室13及び後燃焼室14のそれぞれにおける温度制御を行うことが可能になる。
また、本実施の形態における焼却炉100には、例えば、図4に示すように、熱分解室12及び燃焼室13における温度分布を検知する検知装置19が設けられるものであってよい。検知装置19は、例えば、赤外線カメラである。そして、焼却炉100の外部に設置された制御装置(図示せず)は、例えば、検知装置19による温度分布の検知結果を参照することによって、熱分解室12及び燃焼室13における空気の供給量を決定するものであってよい。制御装置は、例えば、CPU(Central Computing Unit)及びメモリ等を有するコンピュータである。
具体的に、制御装置は、例えば、図5に示すように、検知装置19が熱分解室12または燃焼室13において第1閾値よりも温度が低い領域T11(以下、第1領域T11とも呼ぶ)を検知した場合、検知した領域T11に対して噴出する空気の量を増加させる。また、制御装置(図示せず)は、例えば、検知装置19が熱分解室12または燃焼室13において第2閾値(第1閾値よりも高い閾値)よりも温度が高い領域T12(以下、第2領域T12とも呼ぶ)を検知した場合、検知した領域T12に対して噴出する空気の量を減少させる。
さらに具体的に、制御装置は、例えば、検知装置19が領域T11を検知した場合、領域T11に最も近い位置に設けられた散気管18aの弁(図示せず)の開制御を行うことによって、散気管18aから噴出される空気の量を増加させる。また、制御装置は、例えば、検知装置19が第2領域を検知した場合、領域T12に最も近い位置に設けられた散気管18fの弁(図示せず)の閉制御を行うことによって、散気管18fから噴出される空気の量を減少させる。
なお、検知装置19による検知結果による弁の制御は、例えば、作業者が手動によって行うものであってもよい。
また、乾燥室11、熱分解室12及び燃焼室13のそれぞれには、乾燥室11、熱分解室12及び燃焼室13のそれぞれの温度を測定する温度計が設けられているものであってもよい。そして、作業者または制御装置は、各温度計による測定結果に基づき、熱分解室12及び燃焼室13のそれぞれに供給する空気の量を制御するものであってもよい。具体的に、例えば、乾燥室11の上部に第1の温度計が設けられ、熱分解室12の上部に第2の温度計が設けられ、さらに、燃焼室13の上部に第3の温度計が設けられるものであってよい。そして、作業者または制御装置は、第1から第3の温度計のそれぞれが測定した温度に基づき、熱分解室12及び燃焼室13のそれぞれに供給する空気の量を制御するものであってよい。
[第1の実施の形態の変形例(1)]
次に、第1の実施の形態の第1の変形例について説明を行う。図6は、第1の実施の形態における焼却炉100の第1の変形例を説明する図である。以下、図1等で説明した焼却炉100と異なる点について説明を行う。
図6に示す例において、後燃焼室14は、熱分解室12の上方に設けられている。また、乾燥室11は、空気が供給される空気供給口11aを有している。
すなわち、後燃焼室14が熱分解室12の上方に位置している場合、燃焼室13において発生した排ガスは、後燃焼室14に直接供給される。そのため、図6に示す乾燥室11では、排ガスの顕熱の代わりに、空気供給口11aから供給された空気を用いることによって汚泥1の乾燥を行う。
なお、図6に示す炉体10は、図1に示す炉体10よりも一体型の形状を有している。そのため、図6に示す焼却炉100では、例えば、図1に示す焼却炉100よりも製造コストを抑えることが可能になる。
[第1の実施の形態の変形例(2)]
次に、第1の実施の形態の第2の変形例について説明を行う。図7及び図8は、第1の実施の形態における焼却炉100の第2の変形例を説明する図である。具体的に、図7は、第2の変形例における焼却炉100を説明する図である。また、図8は、第2の変形例における熱媒M1の循環経路について説明する図である。以下、図1等で説明した焼却炉100と異なる点について説明を行う。
図7に示す焼却炉100は、図1等で説明した乾燥室11を有する代わりに、炉体10と別体の乾燥機31と連通する。以下、焼却炉100と乾燥機31とを総称して焼却システム1000とも呼ぶ。
乾燥機31は、図7に示すように、例えば、汚泥投入口21aを介して汚泥投入機21から投入された汚泥1の乾燥を行う。以下、乾燥室11で乾燥が行われている汚泥1を汚泥1a’とも表記する。
具体的に、供給管14aにおいて熱エネルギーを回収した熱媒M1は、発電システム24と乾燥機31とのそれぞれに供給される。そして、乾燥機31は、熱媒M1を介して供給された熱エネルギーを利用することによって、汚泥投入機21から投入された汚泥1の乾燥を行う。その後、乾燥機31は、乾燥した汚泥1a’を汚泥供給管31aから焼却炉100(炉体10)に供給する。
すなわち、第2の変形例では、図1等で説明した場合と異なり、汚泥1の乾燥を乾燥機31において行う。
[熱媒M1の循環経路(1)]
次に、第2の変形例における熱媒M1の循環経路について説明を行う。
熱媒M1は、図7及び図8に示すように、例えば、後燃焼室14(供給管14a)と熱交換器22と乾燥機31と発電システム24との間を循環する。
具体的に、図7及び図8に示すように、熱交換器22から供給された熱媒M1(熱交換器22において昇温された熱媒M1)は、例えば、ラインL22を介して発電システム24に供給されるとともに、ラインL22及びラインL24を介して乾燥機31に供給される。また、後燃焼室14から供給された熱媒M1(後燃焼室14において昇温された熱媒M1)は、例えば、ラインL21、及びラインL22の一部を介して発電システム24に供給されるとともに、ラインL21、ラインL22の一部及びラインL24を介して乾燥機31に供給される。ラインL22は、熱交換器22の出口側と発電システム24の入口側とを連通する配管である。また、ラインL21は、後燃焼室14の出口側とラインL22における熱交換器22の出口下流側(以下、合流点C2とも呼ぶ)とを連通する配管である。さらに、ラインL24は、ラインL22における発電システム24の入口上流側(以下、分岐点B1とも呼ぶ)と乾燥機31の入口側とを連通する配管である。
すなわち、図7及び図8に示す例において、後燃焼室14から供給された熱媒M1(後燃焼室14において昇温された熱媒M1)、及び、熱交換器22から供給された熱媒M1(熱交換器22において昇温された熱媒M1)は、合流点C2において合流する。そして、合流点C2において合流した熱媒M1は、分岐点B1において分岐し、乾燥機31と発電システム24とのそれぞれに供給される。
これにより、乾燥機31では、熱媒M1の熱エネルギーを利用することが可能になり、汚泥投入機21から投入された汚泥1の乾燥を行うことが可能になる。また、発電システム24では、熱媒M1の熱エネルギーを利用した発電を行うことが可能になる。
その後、図7及び図8に示すように、発電システム24から供給された熱媒M1(発電システム24において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)は、例えば、ラインL23を介して後燃焼室14に供給されるとともに、ラインL23の一部及びラインL26を介して熱交換器22に供給される。また、乾燥機31から供給された熱媒M1(乾燥機31において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)は、例えば、ラインL25、及びラインL23の一部を介して後燃焼室14に供給されるとともに、ラインL25、ラインL23の一部及びラインL26を介して熱交換器22に供給される。ラインL23は、発電システム24の出口側と後燃焼室14の上流側との連通する配管である。また、ラインL25は、乾燥機31の出口側とラインL23における発電システム24の出口下流側(以下、合流点C1とも呼ぶ)とを連通する配管である。さらに、ラインL26は、ラインL23における後燃焼室14の入口上流側(以下、分岐点B2とも呼ぶ)と熱交換器22の入口側とを連通する配管である。
すなわち、図7及び図8に示す例において、乾燥機31から供給された熱媒M1(乾燥機31において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)、及び、発電システム24から供給された熱媒M1(発電システム24において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)は、合流点C1において合流する。そして、合流点C1において合流した熱媒M1は、分岐点B2において再度分岐し、後燃焼室14と熱交換器22とのそれぞれに再度供給される。
これにより、後燃焼室14及び熱交換器22のそれぞれは、分岐点B2を介して供給された熱媒M1を再度昇温することが可能になる。
図7に戻り、焼却システム1000は、焼却炉100及び乾燥機31に加え、スクラバ32を有する。
スクラバ32は、例えば、乾燥機31から排出された乾燥ガスに含まれている水蒸気を除去する装置である。そして、乾燥ガス排気ファンP2は、例えば、スクラバ32によって水蒸気の除去が行われた乾燥ガス中の臭気を燃焼分解するために焼却炉100に供給する。具体的に、乾燥機31から排出された乾燥ガスは、例えば、ラインL31を介して乾燥機31からスクラバ32に供給される。また、スクラバ32に供給された後の乾燥ガスは、例えば、ラインL32を介して焼却炉100に供給される。ラインL31は、乾燥機31の出口側とスクラバ32の入口側とを連通する配管である。また、ラインL32は、スクラバ32の出口側と焼却炉100の入口側とを連通する配管である。
すなわち、水蒸気が十分に除去されてない乾燥ガスが焼却炉100に供給されると、焼却炉100の温度を上げるための余分な熱が必要になる場合や、焼却炉100の後段(例えば、熱交換器22)において十分に熱回収を行うことができない場合等が発生し得る。そのため、焼却炉100では、スクラバ32において水蒸気の除去を行った乾燥ガスを焼却炉100に供給する。
ここで、乾燥機31では、図1等で説明した乾燥室11における場合と異なり、例えば、汚泥1の含水率が30(%)以下になるように乾燥を行う。
すなわち、第2の変形例における焼却炉100では、図1等で説明した場合よりも含水率が少ない汚泥1を熱分解室12に供給することで、汚泥1に含まれる水分の温度上昇に要する熱エネルギーの量を抑制し、さらに、熱分解室12における汚泥1の熱分解に要する熱エネルギーの全体量を抑制する。
これにより、第2の変形例における焼却炉100では、汚泥1の熱分解によって生じるガスの温度をより上昇させることが可能になり、例えば、図1等で説明した場合よりも温度が高く、かつ、図1等で説明した場合よりも含水率が低いガスを後燃焼室14に供給することが可能になる。そのため、焼却炉100では、後燃焼室14における燃焼効率を向上させることが可能になり、後燃焼室14において回収する熱エネルギーの量(供給管14aを流れる熱媒によって回収する熱エネルギーの量)を増加させることが可能になる。したがって、焼却炉100では、例えば、発電システム24における発電量を図1等で説明した場合よりも増加させることが可能になる。
一方、第2の変形例における焼却炉100では、熱分解室12に供給される汚泥1a’の含水率が図1等で説明した場合よりも少ないため、例えば、熱分解室12における空気比を図1等で説明した場合と同程度とする場合、燃焼効率の向上によって熱分解室12内における温度が900℃程度まで上昇し、熱分解室12内においてクリンカが発生する可能性がある。
そこで、第2の変形例における焼却炉100では、例えは、熱分解室12における空気比を図1等で説明した場合よりも抑制する。具体的に、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、熱分解室12における空気比が0.4±0.3になるように制御を行う。
これにより、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、熱分解室12に供給される汚泥1a’の含水率が図1等で説明した場合よりも少ない状況下においても、熱分解室12内における温度を500℃から800℃程度に維持することが可能になり、熱分解室12内におけるクリンカの発生を抑制することが可能になる。言い換えれば、第2の変形例における焼却炉100では、熱分解室12内におけるクリンカの発生を抑制しながら、汚泥1の熱分解に伴って発生するガスの温度を上昇させることが可能になる。
なお、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、熱分解室12における空気比を図1等で説明した場合よりも少なくなるため、熱分解室12において発生するガスの濃度が図1等で説明した場合よりも高くなる。
また、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、燃焼室13内に対して過剰に空気を供給し、燃焼室13における空気比を図1等で説明した場合よりも増加させることにより、燃焼室13内における温度を抑制する。具体的に、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、燃焼室13における空気比が0.6±0.3になるように制御を行う。
これにより、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、燃焼室13に供給される汚泥1の含水率が図1等で説明した場合よりも少ない状況下においても、燃焼室13内における温度を900℃以下に維持することが可能になり、燃焼室13内におけるクリンカの発生を抑制することが可能になる。
なお、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、燃焼室13内に対して過剰に空気を供給するため、燃焼室13内に供給された空気の一部(未反応の空気)が燃焼室13から後燃焼室14に供給される。
さらに、第2の変形例における焼却炉100では、後燃焼室14において、空気ブロワP1によって供給された空気に加えて、燃焼室13から供給された乾燥ガスも用いることによって、熱分解室12における汚泥1の熱分解に伴って発生したガスと燃焼室13における汚泥1の燃焼に伴って発生したガスとを完全燃焼させる。
これにより、第2の変形例における焼却炉100では、例えば、熱分解室12において発生するガスの濃度が図1等で説明した場合よりも高い場合であっても、後燃焼室14において発生したガスと燃焼室13において発生したガスとを完全燃焼させることが可能になる。
なお、図7に示す例では、燃焼室13内に対して過剰に空気を供給することによって燃焼室13内における温度を抑制する場合について説明を行ったが、これに限られない。具体的に、燃焼室13では、例えば、燃焼室13内に対して過剰に空気を供給する代わりに、空気や温水等を媒体とする伝熱管を挿入することによって燃焼室13内の抽熱を行うものであってもよい。
また、図7に示す焼却炉100では、例えば、熱分解室12における空気比が0.4±0.3になり、燃焼室13における空気比が0.6±0.3になり、後燃焼室14における空気比が0.3±0.2になるように制御を行うことで、焼却炉100に対して供給される空気の量を図1等で説明した場合と同等とすることが可能になる。
[第1の実施の形態の変形例(3)]
次に、第1の実施の形態の第3の変形例について説明を行う。図9及び図10は、第1の実施の形態における焼却炉100の第3の変形例を説明する図である。具体的に、図9は、第3の変形例における焼却炉100を説明する図である。また、図10は、第3の変形例における熱媒M1の循環経路について説明する図である。以下、図7で説明した焼却炉100(第2の変形例における焼却炉100)と異なる点について説明を行う。
第3の変形例における焼却炉100(焼却システム1000)では、図7で説明した焼却炉100と異なり、後燃焼室14と熱交換器22とのそれぞれにおいて連続的に昇温された熱媒M1が乾燥機31と発電システム24とのそれぞれに供給される。
すなわち、図7等で説明した第2の変形例では、後燃焼室14による熱媒M1の昇温と熱交換器22による熱媒M1の昇温とが並列に行われるのに対し、第3の変形例では、後燃焼室14による熱媒M1の昇温と熱交換器22による熱媒M1の昇温とが直列に行われる。
[熱媒M1の循環経路(2)]
次に、第3の変形例における熱媒M1の循環経路について説明を行う。
熱媒M1は、図9及び図10に示すように、例えば、後燃焼室14(供給管14a)と熱交換器22と乾燥機31と発電システム24との間を循環する。
具体的に、図9及び図10に示すように、後燃焼室14から供給された熱媒M1(後燃焼室14において昇温された熱媒M1は、例えば、ラインL27を介して熱交換器22に供給される。ラインL27は、後燃焼室14の出口側と熱交換器22の入口側とを連通する配管である。そして、熱交換器22から供給された熱媒M1(熱交換器22において昇温された熱媒M1)は、例えば、ラインL22を介して発電システム24に供給されるとともに、ラインL22の一部及びラインL24を介して乾燥機31に供給される。
すなわち、図9及び図10に示す例において、後燃焼室14から供給された熱媒M1(後燃焼室14において昇温された熱媒M1)は、熱交換器22に供給され、熱交換器22においてさらに昇温される。そして、熱交換器22から供給された熱媒M1(熱交換器22において昇温された熱媒M1)は、分岐点B1において分岐し、乾燥機31と発電システム24とのそれぞれに供給される。
これにより、乾燥機31は、熱媒M1の熱エネルギーを利用することが可能になり、汚泥投入機21から投入された汚泥1の乾燥を行うことが可能になる。また、発電システム24は、熱媒M1の熱エネルギーを利用した発電を行うことが可能になる。
その後、図9及び図10に示すように、発電システム24から供給された熱媒M1(発電システム24において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)は、例えば、ラインL23を介して後燃焼室14に供給される。また、乾燥機31から供給された熱媒M1(乾燥機31において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)は、例えば、ラインL25及びラインL23の一部を介して後燃焼室14に供給される。
すなわち、図9及び図10に示す例において、乾燥機31から供給された熱媒M1(乾燥機31において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)、及び、発電システム24から供給された熱媒M1(発電システム24において熱エネルギーが利用された後の熱媒M1)は、合流点C1において合流する。そして、合流点C1において合流した熱媒M1は、後燃焼室14に再度供給される。
これにより、後燃焼室14は、合流点C1を介して供給された熱媒M1を再度昇温することが可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における焼却炉100について説明を行う。
図11は、第2の実施の形態における散気管18aの断面図である。また、図12は、第2の実施の形態における空気の噴出について説明する図である。なお、散気管18b、18c、18d、18e及び18fについては、散気管18aと同じ構成であるため説明を省略する。また、以下、第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行う。
第2の実施の形態における散気管18aは、例えば、一端部が炉体10の外部に導出されて支持部材(図示せず)によって揺動自在に支持される。そして、散気管18aは、例えば、炉体10の外部に導出した一端部と接続したモータ(図示せず)の駆動によって長軸周りに揺動する。
すなわち、散気管18aは、図11の矢印に示すように、モータの駆動によって周方向に回転する。このように、散気管18aが空気の噴出方向を変化させながら揺動することで、空気の吐出位置は、経時的に変化する。そして、空気の吐出位置が経時的に変化することで、汚泥1は、うねりを伴って徐々に落差ある方向に移動し、さらに、堰部16を超えて熱分解室12から燃焼室13に移動する。
具体的に、散気管18aは、例えば、図11(A)に示すように、散気管18aが時計回りに最も回転した場合であっても、空気噴出口18a1が水平方向よりも高い位置に向かない範囲内において揺動する。同様に、散気管18aは、例えば、図11(B)に示すように、散気管18aが反時計回りに最も回転した場合であっても、空気噴出口18a1が水平方向よりも高い位置に向かない範囲内において揺動する。すなわち、散気管18aは、例えば、水平方向よりも上方に向けて空気が噴出されない範囲内において揺動することが好ましい。
これにより、散気管18aは、例えば、燃焼室13において発生した焼却灰の飛散を防止することが可能になる。
そして、作業者は、例えば、炉体10の内部を監視する監視装置(図示せず)が撮像した映像を監視することによって、熱分解室12における汚泥1の熱分解の状況や燃焼室13における汚泥1の燃焼状況を判断する。監視装置は、例えば、監視カメラである。その後、作業者は、例えば、散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fのそれぞれと接続した各モータ(図示せず)を制御することによって、散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fのそれぞれを揺動させ、散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fのそれぞれによる空気の噴出方向を随時調整する。すなわち、例えば、図12(A)における実線矢印に示すように、散気管18a、18b及び18cのそれぞれは、独立して異なる方向に空気を噴出することが可能になる。
次に、汚泥1の移動について説明を行う。作業者は、例えば、監視カメラ、温度計の温度または赤外線カメラの温度分布等に基づき、熱分解室12内の汚泥1の熱分解の状況を取得し、熱分解された汚泥1を燃焼室13に移動するか否かについての判断を行う。
ここで、図12(A)に示すように、熱分解室12内における乾燥室11側に多くの汚泥1が堆積されている状況を想定する。この場合、作業者は、図12(B)に示すように、散気管18a、18b及び18cをそれぞれ揺動させながら空気の噴出を行う。
この空気の噴出により、汚泥1は、うねりを伴って徐々に落差ある方向に移動する。この移動について詳細に説明する。噴出された空気は、汚泥1内を上昇し、上昇した空気は汚泥1内から汚泥1外に出る。この空気が上昇している状態を図12(B)の点線矢印で示す。そして、汚泥1内から汚泥1外に空気が出る際に、空気の汚泥1に対する抵抗を下げるように、汚泥1内から汚泥1外に空気が出る領域に対応する汚泥1の一部が周囲に移動し、この領域に対応する汚泥1が凹む。この凹んだ部分、すなわち、汚泥1の高さが低くなる部分を符号1dで示す。
また、汚泥1が周囲に移動すると、移動した部分の汚泥1の高さが高くなる。この汚泥1の高さが高くなる部分を符号1uで示す。そして、堰部16付近にある汚泥1は、この空気の噴出により、堰部16を超えて、燃焼室13に移動する。この堰部16を超えて燃焼室13に移動している汚泥1を符号1mで示す。
このように、散気管18a、18b及び18cの揺動制御が行われることによって、熱分解室12内の汚泥1は、熱分解室12内における乾燥室11側から燃焼室13に向かって波のように移動する。すなわち、この空気の噴出により、乾燥室11側に堆積された汚泥1の一部を燃焼室13側に移動させる。
これにより、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12に堆積された汚泥1を燃焼室13に移動させるための細かい制御を行うことが可能になる。また、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12における汚泥1の熱分解や燃焼室13における汚泥1の燃焼についての細かい制御を行うことが可能になる。
なお、焼却炉100の外部には、例えば、監視装置が撮像した映像または温度計が測定した温度から熱分解室12や燃焼室13の状況を自動的に判断する制御装置が設置されるものであってもよい。そして、制御装置は、例えば、熱分解室12における汚泥1の熱分解の状況や燃焼室13における汚泥1の燃焼状況についての判断結果に応じて、散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fをそれぞれ揺動させ、散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fのそれぞれからの空気の噴出方向を自動的に調整するものであってもよい。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態における焼却炉100について説明を行う。
図13は、第3の実施の形態における散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fの概略構成図である。以下、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行う。
第3の実施の形態における散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fのそれぞれは、図13に示すように、弁V1、V2、V3、V4、V5及びV6をそれぞれ有する。
作業者は、各弁の開閉を制御することで、空気を異なるタイミングで供給できる。この弁の開閉制御により、空気の吐出位置は、経時的に変化する。そして、空気の吐出位置が経時的に変化することで、図12で説明したように、汚泥1は、うねりを伴って徐々に落差ある方向に移動し、さらに、堰部16を超えて熱分解室12から燃焼室13に移動する。
具体的に、第2の実施の形態で説明したように汚泥1を移動させる場合、例えば、弁V1、V2及びV3の開閉を一定間隔ごとに制御する。以下、制御の第1の例を図14に示す。図14は、第3の実施の形態における散気管18a、18b及び18cの第1の噴出制御を説明するタイミングチャートである。
タイミングT0からT1において、弁V1を開き(開度100パーセント)、弁V2及びV3を閉じる(開度0パーセント)。そして、タイミングT1から一定時間経過後のタイミングT2からタイミングT3において、弁V2を開き、弁V1を閉じる。そして、タイミングT3から一定時間経過後のタイミングT4からT5において、弁V3を開き、弁V2を閉じる。このような、弁V1からV3の開閉制御を繰り返す。なお、上記弁の開閉は、制御装置(図示せず)が実行するものであってもよい。
なお、この開閉制御は一例であり、例えば、タイミングT0からT1において、弁V1及びV2を開き、弁V3を閉じ、タイミングT2からタイミングT3において、弁V2及びV3を開き、弁V1を閉じる制御を繰り返すものであってもよい。また、弁V4、V5及びV6についても同様の開閉制御を繰り返すものであってよい。さらに、上記した一定時間については、任意に設定でき、例えば、一定時間を設けないものであってもよい。
このように、弁の開度を0パーセンから100パーセントに開閉制御することで、単位時間あたりの空気吐出量の変動幅は、急激に大きくなる。その結果、周囲に移動する汚泥1(図12(B)で説明した移動する汚泥1)の量を多くすることが可能になる。すなわち、汚泥1の移動量を増やすことが可能になる。
次に、弁V1、V2及びV3の開閉制御の第2の例を図15に示す。図15は、第3の実施の形態における散気管18a、18b及び18cの第2の噴出制御を説明するタイミングチャートである。
図14で説明した第1の例では、弁V1、V2及びV3の開閉を開度100パーセント及び開度0パーセントで制御した。しかしながら、この制御では、弁の開度を0パーセント(完全閉)にするために、例えば、弁内の弁体や弁体と接触する部分が摩耗しやすくなり、その結果、弁の使用可能年数が減少する可能性がある。
そこで、第2の例では、弁を完全に閉じず、弁の開閉を開度20パーセントから開度100パーセントまでの間で制御を行うことで、弁の摩耗を防ぐ開閉制御の例について説明を行う。この開閉制御では、弁を開度20パーセントから開度100パーセントまで徐々に開き(連続的に開度を増やす)、開度100から開度20パーセントまで徐々に閉じる(連続的に開度を減らす)制御を行う。以下、この制御を非完全閉制御とも表記する。
図15に示すように、タイミングT0において、弁V1に対して非完全閉制御を開始し、タイミングT1において、弁V1に対して非完全閉制御を停止する。そして、タイミングT0からT1の間のタイミングT2において、弁V2に対して非完全閉制御を開始し、タイミングT3において、弁V2に対して非完全閉制御を停止する。そして、タイミングT2からT3の間のタイミングT4において、弁V3に対して非完全閉制御を開始し、タイミングT5において、弁V3に対して非完全閉制御を停止する。このように、非完全閉制御を実行することで、弁の摩耗を防止する。
また、異なる弁の開状態が時間的に重なる(ラップ)ことで、非完全閉制御を実行していても、空気供給が不足することを防止できる。図15の例では、例えば、タイミングT2からT1の間において2つの弁V1、弁V2が開状態になる。
上記した第1、第2の噴出制御により、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12に堆積された汚泥1を燃焼室13に移動させるための細かい制御を行うことが可能になる。また、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12における汚泥1の熱分解や燃焼室13における汚泥1の燃焼についての細かい制御を行うことが可能になる。
また、作業者は、例えば、炉内を監視する監視装置が撮像した映像を監視することによって、熱分解室12における汚泥1の熱分解の状況や燃焼室13における汚泥1の燃焼状況を判断する。その後、作業者は、例えば、弁V1、V2、V3、V4、V5及びV6のそれぞれを開閉することによって、弁V1、V2、V3、V4、V5及びV6のそれぞれからの空気の噴出量を随時調整する。この場合、作業者は、例えば、弁V1、V2、V3、V4、V5及びV6のうちの少なくとも1つを完全に閉めることによって、散気管18a、18b、18c、18d、18e及び18fのうちの少なくとも1つからの空気の供給を停止(中断)するものであってもよい。
なお、焼却炉100の外部には、例えば、監視装置が撮像した映像から熱分解室12や燃焼室13の状況を自動的に判断する制御装置が設置されるものであってもよい。そして、制御装置は、例えば、熱分解室12における汚泥1の熱分解の状況や燃焼室13における汚泥1の燃焼状況についての判断結果に応じて、散気管18a、18b、18c、18e及び18fからの空気の噴出量を自動的に調整するものであってもよい。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態における焼却炉100について説明を行う。第4の実施の形態における焼却炉100は、第2の実施の形態で説明した散気管の揺動制御と、第3の実施の形態で説明した散気管からの空気の噴出制御とを組み合わせた制御方式を有する。
図16は、第4の実施の形態における散気管18a、18b及び18cを説明する図である。なお、散気管18d、18e及び18fについては、散気管18a、18b及び18cと同じ構成であるため説明を省略する。また、以下、第1の実施の形態から第3の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行う。
第4の実施の形態における散気管18a、18b及び18cは、第2の実施の形態において説明した場合と同様に、長軸周りに揺動することによって空気の噴出方向を調整することが可能であるとともに、第3の実施の形態において説明した場合と同様に、散気管18a、18b及び18cのそれぞれから噴出される空気の噴出量を調整することが可能である。
具体的に、第4の実施の形態における散気管18a、18b及び18cは、例えば、図16(A)に示すように、散気管18bを揺動させることによって散気管18bから噴出される空気の噴出方向を調整するとともに、散気管18a及び散気管18cからの空気の噴出を停止する。
また、第4の実施の形態における散気管18a、18b及び18cは、例えば、図16(B)に示すように、散気管18a及び18bをそれぞれ揺動させることによって散気管18a及び18bのそれぞれから噴出される空気の噴出方向を調整するとともに、散気管18cからの空気の噴出を停止する。
これにより、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12における堰部16の近傍に堆積された汚泥1の燃焼室13への移動をより精度良く制御することが可能になる。また、本実施の形態における焼却炉100では、熱分解室12における汚泥1の熱分解や燃焼室13における汚泥1の燃焼をより精度良く制御することが可能になる。
1:汚泥 1a:汚泥
1b:汚泥 1c:汚泥
1d:汚泥 10:炉体
11:乾燥室 11a:空気供給口
12:熱分解室 12a:側壁部
12b:底部 12c:側壁部
13:燃焼室 13a:側壁部
13b:底部 13c:側壁部
14:後燃焼室 14a:供給管
15:反射壁 16:堰部
17:灰排出管 18a:散気管
18b:散気管 18c:散気管
18d:散気管 18e:散気管
18f:散気管 19:検知装置
21:汚泥投入機 21a:汚泥投入口
22:熱交換器 23:洗煙処理塔
24:発電システム 31:乾燥機
31a:汚泥供給管 32:スクラバ
100:焼却炉 1000:焼却システム
B1:分岐点 B2:分岐点
C1:合流点 C2:合流点
L11:ライン L12:ライン
L13:ライン L14:ライン
L15:ライン L16:ライン
L17:ライン L18:ライン
L21:ライン L22:ライン
L23:ライン L24:ライン
L25:ライン L26:ライン
L27:ライン L31:ライン
L32:ライン M1:熱媒
M2:熱媒 P1:空気ブロワ
P2:乾燥排気ファン

Claims (9)

  1. 汚泥を乾燥する乾燥室と、
    前記乾燥室で乾燥された前記汚泥をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室と、
    前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を燃焼する燃焼室と、
    前記乾燥室または前記熱分解室の上方に設けられ、前記熱分解室における前記汚泥の熱分解に伴って発生したガスと前記燃焼室における前記汚泥の燃焼に伴って発生したガスとを燃焼する後燃焼室と、
    前記熱分解室と前記燃焼室との間に、上方に突出する堰部と、を有する焼却炉。
  2. 前記熱分解室は、前記堰部の上端よりも低い位置において前記熱分解室内に空気を噴出する第1管を有し、
    前記第1管は、前記熱分解室内に噴出した前記空気によって、前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を、前記堰部を超えて前記燃焼室に移送する、請求項1に記載の焼却炉。
  3. 前記第1管は、長軸周りに揺動自在であって、前記熱分解室内において前記空気を下方に向けて噴出する、請求項2に記載の焼却炉。
  4. 前記熱分解室と前記燃焼室とは、物理的に接続し、
    前記熱分解室は、底部と側壁部とを有し、天井部が開放された構造であり、
    前記燃焼室は、底部と側壁部とを有し、天井部が開放された構造であり、
    前記熱分解室の底部は、前記焼却炉の垂直方向において、前記燃焼室の底部よりも高い位置に設けられ、
    前記堰部は、前記熱分解室の側壁部と前記燃焼室の側壁部とが物理的に接続する位置に設けられる、請求項1に記載の焼却炉。
  5. さらに、前記燃焼室の温度分布を検知する検知装置を有し、
    前記燃焼室は、前記堰部の上端よりも低い位置において前記燃焼室内に空気を噴出する第2管を有し、
    前記第2管は、前記燃焼室内に対する前記空気の噴出量を調整する弁を有し、
    前記弁は、前記検知装置が前記燃焼室において第1閾値よりも温度が低い第1領域を検知した場合、前記第2管から前記第1領域に対して噴出する空気の量を増加させ、前記検知装置が前記燃焼室において第2閾値よりも温度が高い第2領域を検知した場合、前記第2管から前記第2領域に対して噴出する空気の量を減少させる、請求項1に記載の焼却炉。
  6. 汚泥を乾燥する乾燥室と、前記乾燥室で乾燥された前記汚泥をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室と、前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を燃焼する燃焼室と、前記乾燥室または前記熱分解室の上方に設けられ、前記熱分解室における前記汚泥の熱分解に伴って発生したガスと前記燃焼室における前記汚泥の燃焼に伴って発生したガスとを燃焼する後燃焼室と、前記熱分解室と前記燃焼室との間に、上方に突出する堰部と、を有し、前記熱分解室は、前記堰部の上端よりも低い位置において前記熱分解室内に空気を噴出する第1管を有する焼却炉における汚泥焼却方法であって、
    前記第1管から空気を噴出することによって、前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を、前記堰部を超えて前記燃焼室に移送する汚泥焼却方法。
  7. 前記焼却炉は、前記燃焼室の温度分布を検知する検知装置を有し、
    前記燃焼室は、前記堰部の上端よりも低い位置において前記燃焼室内に空気を噴出する第2管を有し、
    前記検知装置が前記燃焼室において第1閾値よりも温度が低い第1領域を検知した場合、前記第2管から前記第1領域に対して噴出する空気の量を増加させ、前記検知装置が前記燃焼室において第2閾値よりも温度が高い第2領域を検知した場合、前記第2管から前記第2領域に対して噴出する空気の量を減少させる、請求項6に記載の汚泥焼却方法。
  8. 汚泥を乾燥する乾燥機と、
    前記乾燥機で乾燥された前記汚泥を焼却する焼却炉と、を有し、
    前記焼却炉は、
    前記乾燥機で乾燥された前記汚泥をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室と、
    前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を燃焼する燃焼室と、
    前記熱分解室の上方に設けられ、前記熱分解室における前記汚泥の熱分解に伴って発生したガスと、前記燃焼室における前記汚泥の燃焼に伴って発生したガスと、前記乾燥機で排出され、水蒸気を除去された乾燥ガスとを燃焼する後燃焼室と、
    前記熱分解室と前記燃焼室との間に、上方に突出する堰部と、を有する焼却システム。
  9. 汚泥を乾燥する乾燥機と、前記乾燥機で乾燥された前記汚泥を焼却する焼却炉と、を有し、前記焼却炉は、前記乾燥機で乾燥された前記汚泥をさらに乾燥するとともに熱分解する熱分解室と、前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を燃焼する燃焼室と、前記熱分解室の上方に設けられ、前記熱分解室における前記汚泥の熱分解に伴って発生したガスと、前記燃焼室における前記汚泥の燃焼に伴って発生したガスと、前記乾燥機で排出され、水蒸気を除去された乾燥ガスとを燃焼する後燃焼室と、前記熱分解室と前記燃焼室との間に、上方に突出する堰部と、を有し、前記熱分解室は、前記堰部の上端よりも低い位置において前記熱分解室内に空気を噴出する第1管を有する焼却システムにおける汚泥焼却方法であって、
    前記第1管から空気を噴出することによって、前記熱分解室で熱分解した前記汚泥を、前記堰部を超えて前記燃焼室に移送する汚泥焼却方法。
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