JP2022139379A - 自動運転車両 - Google Patents

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倫太郎 上平
Rintaro Kamihira
智広 鈴木
Tomohiro Suzuki
アラディン ムハンマド アブレラ アブダルラマン
Mohammad Aboulelaa Abdalrahman Alaaeldeen
努 塩原
Tsutomu Shiobara
正樹 瀬川
Masaki Segawa
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Abstract

【課題】制御部の動作や電源に異常が発生したとき、安全に且つ確実に停止し得る自動運転車両を提供する。【解決手段】自動運転車両10は、走行部11,操舵部12,制動部13の駆動制御部14と、走行状態の検出部19と、検出部の検出信号により走行指令を生成する制御部17と、走行指令により走行信号を生成し駆動制御部に送出する走行制御部15と、制動部を非常制動する非常制動部20と、制御部を補完するバックアップ制御部18と、制御部及びバックアップ制御部の動作を監視する動作監視部16と、を備え、制御部及びバックアップ制御部が常に相互に動作を監視し、バックアップ制御部が制御部の異常を検出したとき、制御部に代わって停止指令18cを生成して走行制御部に送出し、走行制御部が停止信号15bを生成して駆動制御部に送出し、駆動制御部が走行部,操舵部及び制動部を駆動制御して当該車両を停止させる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば非常事態発生時に急制動を行なうための非常制動部を備えた自動運転車両に関するものである。
一般に、自動運転車両は、走行状態を検出する位置センサ,車速センサ,三軸加速度センサや障害物センサ等から成る検出部からの検出信号に基づいて自動運転車両の走行を制御するメインの自動運転制御部(本出願では「自動運転制御部」を単に「制御部」と称し、走行制御部、バックアップ制御部、駆動制御部などと区別して用いる。)が走行指令を生成し、走行制御部が走行指令に基づいて走行信号を生成することにより、駆動制御部が走行信号に基づいて走行部,操舵部及び制動部を駆動制御して、自動走行を行なう。
さらに、非常制動部を備えた自動運転車両も知られている。このような自動運転車両は、制御部が検出部からの検出信号に基づいて非常事態の発生を検出したときには非常停止指令を生成し、この非常停止指令により非常制動部が制動部を駆動することにより非常制動を行ない、自動運転車両を緊急停止させる。
また、従来、運転席前方に配設されたブレーキペダル等の操作部材に対してブレーキ操作することで、車輪を制動する流体圧を用いたブレーキ構造が知られており、例えば特許文献1には車両用制動装置が開示されている。
特開2009-067320号公報
従来の自動運転車両では、非常事態発生時には制御部が非常事態の発生を検出して非常制動部を制御し、制動部により非常停止を行なって自動運転車両を緊急停止させる。しかしながら、制御部に異常動作が発生すると、制御部による自動運転車両の正常な運行を行なうことができなくなってしまう。
これに対して、特許文献1によるブレーキ構造では、異常時であっても、制動部の操作入力部にブレーキ操作を行なうことによって、制動動作を行なうことができるようにしたものであり、例えば制御部に異常動作が発生したり、電源が供給されなくなるような場合には、制動部を駆動制御することは困難であった。
本発明は以上の点に鑑み、簡単な構成により制御部の動作や電源に異常が発生したときに、安全に且つ確実に停止することができるようにした自動運転車両を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、走行部,操舵部及び制動部と、走行部,操舵部及び制動部を駆動制御する駆動制御部と、走行状態を検出する位置センサと車速センサと三軸加速度センサと周囲センサとを含むセンサから成る検出部と、検出部からの検出信号に基づいて走行指令を生成する制御部と、制御部からの走行指令に基づいて走行信号を生成して駆動制御部に送出する走行制御部と、さらに前記制動部を機械的に駆動して非常制動を行なう非常制動部と、を備え、異常発生時には、走行制御部が非常制動部を駆動制御して制動部により非常制動を行なう自動運転車両において、さらに、制御部を補完するバックアップ制御部と、制御部及びバックアップ制御部の動作を監視する動作監視部と、を備え、制御部及びバックアップ制御部が、常に相互にバックアップ制御部及び制御部の動作を監視し、制御部が、バックアップ制御部の異常動作を検出したとき停止指令を生成し、この停止制御指令を動作監視部を介して走行制御部に送出し、また、バックアップ制御部が、制御部の異常動作を検出したときバックアップモードに切り換え、制御部に代わって停止指令を生成し、この停止指令を動作監視部を介して走行制御部に送出し、走行制御部が停止指令を受け取ったとき停止信号を生成して駆動制御部に送出し、駆動制御部が停止信号を受け取ったとき走行部,操舵部及び制動部を駆動制御して当該車両を停止させるように構成したことを特徴とする。
動作監視部は、好ましくは、常に制御部及びバックアップ制御部の動作を監視し、動作監視部が制御部及びバックアップ制御部の双方の異常動作を検出したときエラーモードに切り換えて、制御部又はバックアップ制御部からの走行指令に依存せずに非常停止指令を生成して走行制御部又は非常制動部に送出する。非常制動部は、好ましくは、常に動作監視部の動作と、制御部,バックアップ制御部,動作監視部,走行制御部及び駆動制御部に供給される電源と、を監視し、非常制動部が走行制御部の異常動作又は電源の異常発生を検出したとき制動部を駆動して非常制動により当該車両を緊急停止させる。
バックアップ制御部は、制御部と同等の機能を備え、或いは制御部の縮退運転の機能を備え、又は、当該車両を停止させるための制動機能のみを備える。駆動制御部は、好ましくは、バックアップ制御部からの停止指令に基づいて当該車両を徐行させ又は路肩に寄せて停止させる。
非常制動部は、好ましくは、非常事態発生時に駆動力を放出する緊急時駆動源と、緊急時駆動源からの駆動力により制動部の制動操作のための操作入力部を進退動作させる緊急時作動部と、から構成される。
本発明によれば、簡単な構成により制御部の動作や電源に異常が発生したときに安全に且つ確実に停止できるようにした自動運転車両を提供することができる。
本発明による自動運転車両の全体構成を示す概略図である。 図1の自動運転車両の制御系統を示すブロック図である。 図1の自動運転車両における制動部及び非常制動部を模式的に示すブロック図である。 図3に示す制動部及び非常制動部の配置を模式的に示す配置図である。 図1の自動運転車両における制御部の異常動作発生時の動作を示すフローチャートである。 図1の自動運転車両における制御部及びバックアップ制御部の双方の異常動作発生時の動作を示すフローチャートである。 図1の自動運転車両における動作監視部の異常発生時の動作を示すフローチャートである。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明による自動運転車両10の一実施形態の全体構成と、その制御系統を示している。自動運転車両10は図1に示すように、車両本体の下部に設けられた走行部11と、操舵部12と、制動部13と、走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御する駆動制御部14と、走行制御部15と、動作監視部16と、制御部17と、バックアップ制御部18と、検出部19と、から構成される。ここで、駆動制御部14,走行制御部15,動作監視部16,制御部17及びバックアップ制御部18と、検出部19の各センサ、そして非常制動部20は、互いに所謂車内LAN(CAN)により相互に接続される。
走行部11は、図示しないが、例えば四つの車輪と、四つの車輪のうち前輪及び/又は後輪を駆動輪として駆動する駆動源と、から構成される。この駆動源はガソリンエンジン,ディーゼルエンジン等のエンジン、あるいは駆動モータ等から構成される。操舵部12は、前述した四つの車輪のうち例えば前輪を操舵輪として左右に揺動させて、自動運転車両10を直進,あるいは左転回又は右転回させ得る。なお、駆動輪と操舵輪は同じ車輪であってもよい。
制動部13は、後述するように四つの車輪のうち少なくとも前輪のみ又は後輪のみ、あるいはすべての車輪の回転を制止する公知のブレーキ構造から構成される。走行部11の駆動源、操舵部12及び操舵部13は、それぞれ駆動制御部14により駆動制御されて駆動輪が回転駆動され、また操舵輪が左右に揺動され、あるいは制動部13が車輪の回転を制止することにより、自動運転車両10が前進,後退又は左右に転回して所定の方向に走行し、停止することができる。
駆動制御部14は、走行制御部15からの走行信号15aに基づいて走行部11の駆動源、操舵部12及び制動部13を駆動制御し、対応する駆動輪を駆動あるいは制動して走行信号15aで設定された車速,前進,後退,左右転回等の走行又は停止を行なわせる。駆動制御部14は、走行、操舵、制動の制御、つまりアクセルを踏む、ブレーキを踏む、ステアリングを回す等の機能を有する。
走行制御部15は、制御部17から動作監視部16を介して入力される走行指令17aに基づいて走行信号15aを作成して駆動制御部14に送出する。さらにこの走行制御部15は、制御部17からの非常停止指令17b又は停止指令17c、又は、バックアップ制御部18からの非常停止指令18b又は停止指令18cに基づいて、例えば速やかに徐行し且つ路肩に寄せて停車するための停止信号15bを生成して駆動制御部14に送出する。走行信号15aは、走行プログラムを含む信号でもよい。なお、自動運転車両10を速やかに徐行させ、路肩に寄せて停車させるような運転を縮退運転と呼ぶ。
制御部17からの停止指令17cが縮退運転の場合には、駆動制御部14は、走行制御部15からの縮退運転による停止信号15bに基づいて走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御し、自動運転車両10を速やかに徐行して路肩に寄せて停車させる。ここで、走行信号15aは、自動運転車両10の出発地から目的地までの走行ルートに沿って走行する際の走行速度,操舵角や加速と減速を指定するように作成され、駆動制御部14がこの走行信号15aに従って走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御することで、自動運転車両10は出発地から目的地まで走行ルートに沿って指定された走行速度で走行することができる。
さらに、走行制御部15は非常制動部20を備える。この非常制動部20は、走行制御部15から非常停止信号15cを受け取ったとき、あるいは後述するように制御部17又はバックアップ制御部18から動作監視部16を介して非常停止指令17b,18bを受け取ったとき、非常停止信号20aにより制動部13を駆動して非常制動を行ない、自動運転車両10を緊急停止させることができる。また、非常制動部20は動作監視部16の動作を常に監視しており、動作監視部16に異常動作が発生したとき、ただちに非常停止信号20aにより制動部13を動作させて非常制動を行ない、自動運転車両10を緊急停車させる。さらに、後述するように、非常制動部20は、自動運転車両10の電源に異常が発生したき例えば給電が停止したときには、同様にただちに非常停止信号20aにより制動部13を動作させて非常制動を行ない、自動運転車両10を緊急停車させる。
動作監視部16には、図2に示すように、制御部17からの走行指令17a,非常停止指令17b及び停止指令17cが入力されると共に、バックアップ制御部18からの走行指令18a,非常停止指令18b及び停止指令18cが入力される。また、動作監視部16は、バックアップ制御部18からバックアップモードの通知を受け取った後は、制御部17からの各種指令を無視し、バックアップ制御部18からの停止指令18cに従ってその後の動作を行なう。動作監視部16は、制御部17及びバックアップ制御部18の動作を常に監視しており、双方が正常動作している場合には、制御部17からの走行指令17a,非常停止指令17b及び停止指令17cを走行制御部15に送出する。
これに対して、動作監視部16は、制御部17及びバックアップ制御部18の双方の異常動作を検出した場合には、エラーモードに切り換えて、制御部17及びバックアップ制御部18からの走行指令17a又は18aに依存せずに、非常停止指令16aを生成して走行制御部15に送出する。これを受けて、走行制御部15は、非常停止指令16aにより非常停止信号15cを生成して、駆動制御部14に送出する。これにより、駆動制御部14は制動部13を駆動して非常制動を行ない、自動運転車両10を緊急停止させる。この場合、動作監視部16は、非常停止指令16aを直接に非常制動部20に送出してもよい。これにより、非常制動部20は制動部13を駆動して非常制動を行なって、自動運転車両10を緊急停止させる。
制御部17は、例えばパーソナルコンピュータ等から構成され、検出部19から入力される各種検出信号19aを参照しながら走行指令17aを作成し、動作監視部16を介して走行制御部15に送出する。制御部17は、各種検出信号19aを参照して、非常事態の発生を検出したときには非常停止指令17bを作成して、動作監視部16を介して走行制御部15に送出する。また、制御部17は、常にバックアップ制御部18の動作を監視しており、バックアップ制御部18の異常動作を検出したとき、停止指令17cを生成して動作監視部16に送出する。ここで、制御部17からの走行指令17a、非常停止指令17b及び停止指令17cにより、通常の全ての自動運転の機能と、異常時に安全を確保するための回避や路肩寄せ停止等と、非常停止のようなその場停止等を含む全ての機能を包含する。なお、本明細書において、制御部17の機能とは、通常運転と異常時の回避機能及び非常停止等の自動運転に係る全ての機能を意味する。
バックアップ制御部18は、制御部17に対して有線又は例えばWi-Fi等の適宜の無線の回線を介して接続され、制御部17と同様の制御機能を備え、あるいは制御部17より下位の制動機能を含む一部の機能を備える。制御部17より下位の制動機能とは、上記の制御部17の有する自動運転に係る全ての機能の一部を有することである。例えば、バックアップ制御部18は、縮退運転又は制動の機能のみを有するようにしてもよい。バックアップ制御部18は、検出部19から入力される各種検出信号19aを参照しながら走行指令18aを作成して、動作監視部16を介して走行制御部15に送出する。そして、バックアップ制御部18は、各種検出信号19aを参照し、非常事態の発生を検出したときには非常停止指令18bを作成して動作監視部16を介して走行制御部15に送出する。また、バックアップ制御部18は常に制御部17の動作を監視しており、制御部17の異常動作を検出したときバックアップモードに切り換え、その旨を動作監視部16に通知すると共に、停止指令18cを生成して動作監視部16に送出する。これを受けて動作監視部16は、バックアップモードにより制御部17からの指令を無視し、バックアップ制御部18からの停止指令18cを走行制御部15に送出する。
バックアップ制御部18は、制御部17と同等の機能を備えてもよい。この場合、制御部17に動作異常が発生したとき、バックアップ制御部18がバックアップモードにより制御部17に代わって走行制御部15を制御し、駆動制御部14を駆動する際に制御部17と同等の制御を行なうことが可能である。
バックアップ制御部18は、制御部17より下位の制動機能を備えてもよい。制御部17に動作異常が発生したとき、バックアップ制御部18がバックアップモードにより制御部17に代わって走行制御部15を制御し、駆動制御部14を駆動する際に、制御部17の一部の制動機能を含む機能に関して制御を行なうことが可能であることから、確実に自動運転車両10を停止させることができる。この際、バックアップ制御部18は制御部17よりも簡単な構成でよく、バックアップ制御部18のコストが低減される。
検出部19は、本自動運転車両10の走行状態を検出するために、例えば位置センサ,車速センサ,三軸加速度センサ,周囲センサを含むセンサから構成され、これらの各センサの検出信号19aを制御部17及びバックアップ制御部18に送出する。位置センサは、GNSSセンサ、例えばGPSセンサによる経度及び緯度を検出し、例えば所定時間ごとに自動運転車両10のそのときの測地データを検出する。車速センサは、例えば車輪の回転数を検出してその回転数を検出信号とする。三軸加速度センサは所謂ジャイロであって、車両本体の三軸方向の加速度により自動運転車両10の三次元の姿勢を検出する。
周囲センサは、例えば車両本体の前後のバンパー付近に設けられた三個のライダーから構成され、自動運転車両10の周囲、即ち前後左右の障害物や他の車両等の走行路上の物体を検出することができる。周囲センサは、走行路上の物体を検出した場合、その物体の方向及び距離を含む検出信号を送出する。
これにより、制御部17又はバックアップ制御部18は、検出部19の位置センサ,車速センサ,三軸加速度センサ及び周囲センサからの検出信号に基づいて、自動運転車両10の走行位置,走行速度,姿勢そして前方領域の物体、例えば障害物や他の走行車両等の物体の位置及び距離等の走行状態を把握して自己位置を推定すると共に、そのときの走行信号15aの進行状況を判断する。
ここで、制動部13及び非常制動部20の具体的な構成を、図3及び図4を参照して説明する。
自動運転車両10の制動部13は、図4に示すように自動運転車両10の運転席10aの前方に配設され、通常時にブレーキ操作により進退動作が入力される操作入力部21と、この操作入力部21の進退操作により自動運転車両10の走行部11の各車輪11aを制動するブレーキ本体部22と、ブレーキ操作時に各種の装置の動作を補助する動作補助部23と、を備えている。
自動運転車両10に搭載される自動運転制御部10bは、前述の制御部17,バックアップ制御部18,動作監視部16,走行制御部15及び駆動制御部14に対応しており、自動運転車両10の運転の際に、自動運転制御部10bにより制動部13の操作入力部21又はブレーキ本体部22を制御して走行部11の車輪(駆動輪)11aを制動する。
図3に示すように、制動部13は、例えば油圧機器等の流体圧機器25から成り、通常時に駆動力を保持して緊急時に駆動力を放出する緊急時駆動源26と、緊急時駆動源26からの駆動力により操作入力部21を進退動作させる緊急時作動部27と、緊急時駆動源26と緊急時作動部27との間を繋ぐ流体圧回路31と、を備える。なお、通常時とは、自動運転制御部10bにより各部が制御されて自動運転車両10が走行しているときに、自動運転制御部10bからの出力によるブレーキ操作によりブレーキ本体部22が作動して各車輪11aを制動可能な状態をいい、緊急時とは、自動運転制御部10bの制御やブレーキ本体部22への入力が不可能な状態等である。
操作入力部21は、運転席10aの足元に配置されているブレーキ操作が入力されるブレーキペダル32と、ブレーキペダル32を支持し、支点33を中心に進退動作すると共に、運転者側に付勢されるブレーキアーム34と、を備える。ブレーキ本体部22は、操作入力部21に入力された進退動作を伝達又は送信し、これに基づいて増幅又は発生させた圧力を用いて各車輪11aを制動する。ここでは、操作入力部21の進退動作の入力を作動流体圧に変換及び増幅するブースタ35と、作動流体圧を分配するマスタシリンダ36と、マスタシリンダ36からの各車輪11aに作動流体圧を伝達するブレーキラインと、を有する。ブレーキラインの先端には、各車輪11aを制動するためのディスクブレーキやドラムブレーキ等の動作部37が装着される。
動作補助部23は、従来公知の種々の車両に設けられた構造であり、ブレーキ操作が行なわれた際に走行安定性を確保して車体の安定性を向上し、制動力を増加する等の各種の目的で種々の機器の動作を補助する構造であり、ここでは詳細には示さないが、例えば横滑り防止機構やABS機構が装着される。
流体圧機器25から成る緊急時駆動源26は、図3に示すように、中空のシリンダ41と、シリンダ41に貫通配置されたボールスクリューから成るネジ軸42と、ネジ軸42に螺合したボールスクリューナット42cに支持されることによってネジ軸42の回転により進退可能な状態でシリンダ41内に配置されてシリンダ室43を仕切るピストン44と、ピストン44を軸方向に付勢する圧縮バネから成る付勢部45と、ネジ軸42を回転,停止及び開放する電動部46と、を備える。この緊急時駆動源26には駆動源制御部28が設けられ、駆動源制御部28により動作制御可能である。駆動源制御部28には、緊急時と通常時との識別情報が自動運転制御部10bから伝達され、さらにバッテリー10dからの通電情報と、イグニッションスイッチ24のオン情報と、シリンダ41のピストン44の検知情報と、バッファ61の作動流体の貯留情報と、が伝達され、これらに基づいて後述する切り替えバルブ66及びモータ71の動作を制御して、予め設定されている緊急時に緊急時駆動源26から駆動力を放出する。
シリンダ41は、断面円形で軸方向に延びる中空部47を有し、両端部は作動流体が透過不能に閉塞されている。ネジ軸42は軸に沿って配置され、軸方向に移動不能で回転自在となるようにシリンダ41の両端部で支持される。シリンダ41の一端部では、ネジ軸42が液密的に貫通配置されてネジ軸42の端部側がシリンダ41の外部に突出して配置される。
ピストン44は、ネジ軸42に螺合してシリンダ41の中空部47に収容され、例えばシリンダ41内に軸方向に設けられた筋状のガイド部等の周方向に係止されて回転不能に配置される。ピストン44の外周はシリンダ41の中空部47の内周面にシール材を介して摺動可能に接し、軸方向に進退自在に配置される。ここでは、シリンダ41のピストン44の上死点と下死点とに、それぞれピストン44の位置を検出するリードスイッチやリミットスイッチから成る検知部48が装着されている。ピストン44の位置を検知することにより、シリンダ41における作動流体吸引及び放出等が検出される。
付勢部45は、シリンダ41の一端部側の中空部47に収容されて、ネジ軸42周りに配置された圧縮バネから成る。この付勢部45は、ピストン44をシリンダ室43の容積を減少する方向、即ち他端部側に向けて付勢している。ここでは、付勢部45の付勢力は、流体圧回路31により接続した他の流体圧機器25の目的とする動作を実現可能な作動流体の流量及び流体圧が得られるように設定される。
緊急時作動部27は、流体圧回路31を介して流体圧機器25から成る緊急時駆動源26と接続される。緊急時作動部27は、操作入力部21近傍の車体、具体的には押圧部材53によりブレーキアーム34を進退動作できるブレーキアーム34の車両後方側の位置に装着される。この緊急時作動部27は、流体圧により進退する押圧シリンダ51と、押圧シリンダ51のロッド51aに接続され、操作入力部21を押圧可能に非接合状態で配置された押圧部材53と、を備えた流体圧機器25から成る。
流体圧回路31は、作動流体を貯留するオイルタンク等の貯留部60と、緊急時駆動源26のシリンダ41と、緊急時作動部27の押圧シリンダ51と、の間に接続され、シリンダ41のシリンダ室43に対して作動流体を供給及び放出する。流体圧回路31には、貯留部60と連通して設けられて十分量の作動流体を流体圧回路31に供給及び回収し易くするバッファ61と、貯留部60からシリンダ41のシリンダ室43に作動流体を供給可能にシリンダ41の他端部に接続された供給流路62と、シリンダ室43から加圧流体を放出して緊急時作動部27へ導く作動圧流路63と、が備えられる。流体圧回路31の供給流路62及び作動圧流路63には、それぞれ逆止弁64が設けられる。
流体圧回路31には、作動圧流路63と分岐して加圧流体を貯留部60側へ返送する返送流路65と、作動圧流路63と返送流路65とを択一的に流動を許容するための切替部としての切替バルブ66と、が設けられる。ここで、切替バルブ66は、通常状態で通電されているときと緊急状態で通電されていないときとで、切り替わるように構成されている。このため、切替バルブ66及び逆止弁64により、通常状態では貯留部60とシリンダ41のシリンダ室43との間の流動が許容されると共に、シリンダ室43と緊急時作動部27の押圧シリンダ51との間の流動が阻止される。一方、緊急状態では貯留部60とシリンダ室43との間の流動が阻止されて、シリンダ室43と押圧シリンダ51との間の流動が許容されるように構成される。
電動部46は、シリンダ41の外部に並設されて一体に固定されたステップモータ等のモータ71を有する。モータ71の回転軸72とネジ軸42の端部とは伝達部(図示せず)を介して連結される。モータ71は、通電時に回転軸72を一方に回転駆動し、非通電時には回転自在となると共に、通電時に駆動力が大きくなると回転が停止して回転不能となり、その状態を維持するように構成される。
このモータ71は、通電によりモータ71の回転軸72が回転するとシリンダ41に貫通配置されたネジ軸42が従動回転し、通常状態としての通電状態では、モータ71の回転軸72が停止するとネジ軸42も停止する。また、緊急状態としての非通電状態では、回転軸72が回転自在となるため、ネジ軸42が回転するとモータ71の回転軸72が従動回転する。
この電動部46は、車両のイグニッションスイッチ24と自動運転モードの切替とに連動し、イグニッションスイッチ24がONになると、電動部46が自動運転制御部10bと一体に通電されて駆動し、モータ71の回転軸72が回転する。一方、イグニッションスイッチ24がOFFになると、自動運転制御部10bの自動運転モードが解除されると共に、電動部46の電力が切断される。流体圧機器25では、付勢部45の付勢力と、ピストン44の慣性モーメントと、ネジ軸42及びピストン44のネジピッチと、電動部46のモータ71の駆動力と、の相関を予め所定の範囲にすることで、作動流体圧及び放出速度等が適宜に調整される。
次に、このような構成の制動部13及び非常制動部20の動作について説明する。
先ず自動運転モードで、イグニッションスイッチ24をONにすると、自動運転制御部10b及び電動部46に通電が行なわれ、モータ71の回転軸72が自動で回転駆動される。これにより、貯留部60からバッファ61に十分量の作動流体が収容される。シリンダ41の中空部47では、ネジ軸42にピストン44が螺合しているため、モータ71の回転軸72が回転してネジ軸42が従動回転すると、シリンダ43の容積増加方向にピストン44が移動する。シリンダ室43には、流体圧回路31により貯留部60からの作動流体が吸引される。ピストン44が付勢部45の付勢力に抗してシリンダ41の一端部側に移動することで、付勢部45によるピストン44の付勢力も増大し、その結果シリンダ室43には、高い流体圧で十分な量の作動流体が収容されて貯留される。
モータ71により供給される駆動力が大きくなった時点、例えば回転回数が所定数以上に達し回転トルクが所定値以上に達し又は回転が不可能な状態に達したときに、通電状態のままでモータ71が回転を停止しその状態が維持される。自動運転制御部10bは、付勢力の情報が伝達されることにより自動運転車両10の自動運転を実施する。
自動運転による走行中に、例えば自動運転制御部10bに電力が供給されない事態が発生した場合、電動部46にも電力が供給されなくなる。これにより、流体圧機器25では、モータ71が非通電状態になって、モータ71の回転軸72が自由回転可能となる。ピストン44が十分な付勢力で付勢されているために、この付勢力により、ネジ軸42を回転させつつピストン44がシリンダ室43の容積を減少する方向に移動する。これにより、付勢部45の付勢力で加圧された作動流体が、シリンダ室43から流体圧回路31に放出される。
流体圧回路31では、切替バルブ66が通常時には通電状態で作動圧流路63側を閉塞して返送流路65側に開放しているが、異常時に非通電状態となると、返送流路65側を閉塞する。このため、シリンダ室43から放出された作動流体の圧力は、作動圧流路63により緊急時作動部27の押圧シリンダ51に伝達される。そして、押圧部材53で操作入力部21を押圧して進退動作をブレーキ本体部22に入力することにより、各車輪11aを制動して自動運転車両10が緊急停止する。また、駆動源制御部28に自動運転制御部10bから非常停止信号15cが入力されたときには、駆動源制御部28は、切替バルブ66及びモータ71の動作を制御して緊急時駆動源26から駆動力を放出する。これにより同様に自動運転車両10が緊急停止する。
制動部13及び非常制動部20が、通常時に駆動力を保持して緊急時に駆動力を放出する緊急時駆動源26と、通常時にブレーキ操作が入力される操作入力部21を緊急時駆動源26からの駆動力により進退動作させる緊急時作動部27と、を備えることにより、操作入力部21に進退動作が入力できなくなるような緊急時であっても、緊急時駆動源26から通常時に保持した駆動力が放出され、この駆動力を用いて緊急時作動部27が操作入力部21を進退動作させることができるので、緊急時に確実に自動運転車両10を緊急停止させることができる。
上記構成によれば、非常事態発生時に、非常制動部20が制御部17により制御されて制動部13を駆動制御し、非常制動を行なう際に、緊急時駆動源26から放出された駆動力によって緊急時作動部27が制動部13の操作入力部21を進退させることで、制動部13が非常制動を行ない、例えば電源に異常が発生したとしても、自動運転車両10は確実に緊急停止することが可能である。
本発明実施形態の自動運転車両10は以上のように構成され、以下のように動作する。
まず、制御部17,バックアップ制御部18及び動作監視部16が正常に動作している場合、検出部19からの検出信号に基づいて制御部17が走行指令17aを生成し、動作監視部16を介して走行制御部15に送出する。これにより、走行制御部15は、走行指令17aに基づいて走行信号15aを生成し、駆動制御部14に送出する。これを受けて、駆動制御部14は、走行信号15aに従って走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御し、自動運転車両10の自動運転を実行する。
ここで、制御部17が、検出部19からの検出信号に基づいて緊急停止を必要とするような非常事態の発生を検出すると、制御部17は非常停止指令17bを作成し、動作監視部16を介して走行制御部15に送出する。走行制御部15は、非常停止指令17bにより非常停止信号15cを生成して非常制動部20に送出する。これを受けて非常制動部20は、非常停止信号15cに基づいて制動部13を駆動して非常制動を行ない、自動運転車両10は緊急停止する。検出部19が例えば前車の急停車等の非常事態を検出すると、制御部17は非常制動部20を制御して制動部13により非常制動を行なって自動運転車両10を非常停止させる。
これに対して、制御部17,バックアップ制御部18及び動作監視部16に異常動作が発生した場合について、以下に図5~図7を参照して説明する。まず、制御部17に異常動作が発生した場合について、図5のフローチャートを参照して説明する。
制御部17に異常動作が発生すると、ステップST1にてバックアップ制御部18が制御部17の異常動作を検出する。バックアップ制御部18は、ステップST2にてバックアップモードに切り換え、バックアップモードを動作監視部16に通知する共に、ステップST3にて停止指令18cを生成し、動作監視部16に送出する。
これを受けて動作監視部16は、ステップST4にてバックアップ制御部18からの停止指令18cを走行制御部15に転送する。走行制御部15は、停止指令18cに基づいて停止信号15bを生成して駆動制御部14に送出する。かくして、駆動制御部14は、停止信号15bに基づいて走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御し、自動運転車両10を速やかに徐行させ路肩に寄せて停車させる。停止指令18cが縮退運転の場合には、制御部17による縮退運転と同様に、駆動制御部14は、走行制御部15からの縮退運転による停止信号15bに基づいて走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御し、自動運転車両10を速やかに徐行して路肩に寄せて停車させる。
このように、制御部17又はバックアップ制御部18の動作に異常が発生したときは、バックアップ制御部18又は制御部17からの停止指令に基づいて、走行制御部15が停止信号15bを生成し、この停止信号15bに基づき駆動制御部14が走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御することで、自動運転車両10を即時に緊急停止させることなく、縮退運転により停止させることができる。具体的には、バックアップ制御部18は、制御部17による縮退運転と同様に路肩を認識したり、路肩までの走行経路にある障害物等を把握して、縮退運転のための停止信号15bを生成して上述のように駆動制御部14を制御し、自動運転車両10を徐行して路肩に寄せて停止する。従って、自動運転車両10は安全且つ確実に退避して停止することができる。
以上のように、制御部17に異常動作が発生した場合、バックアップ制御部18によって、自動運転車両10は例えば安全な場所に退避して停車する。従って、制御部17の動作に異常が発生したとしても、異常発生を検出したバックアップ制御部18がバックアップモードに切り換えて、制御部17に代わって停止指令を生成し、自動運転車両10は暴走することを防ぎ安全に且つ確実に停止する。
なお、バックアップ制御部18に異常動作が発生した場合には、制御部17は停止指令17cを生成して動作監視部16に送出する。これを受けて、動作監視部16は、制御部17からの停止指令17cを走行制御部15に転送する。これにより、走行制御部15は、停止指令17cに基づいて停止信号15bを生成し駆動制御部14に送出する。こうして、駆動制御部14は停止信号15bに基づいて走行部11,操舵部12及び制動部13を駆動制御し、自動運転車両10を速やかに徐行させ、路肩に寄せて停車させる。
以上のように、バックアップ制御部18に異常動作が発生した場合には、制御部17によって自動運転車両10は例えば安全な場所に退避して停車することができ、バックアップ制御部18も正常動作しているときにのみ、自動運転車両10は制御部17による自動運転を継続することになる。
従って、バックアップ制御部18の動作に異常が発生したとしても、異常発生を検出した制御部17が停止指令を生成することにより、自動運転車両10は暴走することなく安全に且つ確実に停止する。よって、常に制御部17及びバックアップ制御部18の双方が正常に動作している場合にのみ、制御部17が動作を継続して自動運転車両10の運転を行なうことで自動運転車両10の自動走行における信頼性が向上する。
次に、制御部17及びバックアップ制御部18の双方に異常動作が発生した場合について、図6のフローチャートを参照して説明する。
制御部17及びバックアップ制御部18の双方に異常動作が発生すると、動作監視部16は、ステップST11にて制御部17及びバックアップ制御部18の異常動作を検出してエラーモードに切り換え、制御部17及びバックアップ制御部18からの指令に依存せずに非常停止指令16aを生成して走行制御部15に送出する。走行制御部15は、ステップST13にて非常停止指令16aに基づいて非常停止信号15cを生成し、非常制動部20に送出する。これにより、非常制動部20は、ただちに制動部13を駆動して非常制動を行ない、自動運転車両10を緊急停止させる。このようにして、制御部17及びバックアップ制御部18の双方に異常動作が発生した場合には、自動運転車両10はただちに緊急停車する。
上記構成によれば、走行制御部15が、非常停止指令16aにより非常停止信号15cを生成して走行制御部15に送出し、走行制御部15はこの非常停止信号15cに基づいて非常制動部20を駆動制御して制動部13により非常制動を行なう、あるいは、非常制動部20が直接に非常停止信号15cを受け取って制動部13により非常制動を行なう。従って、自動運転車両10は、制御部17及びバックアップ制御部18の双方に異常動作が発生したとき、確実に緊急停止する。
最後に、動作監視部16に異常動作が発生した場合について、図7のフローチャートを参照して説明する。
動作監視部16に異常動作が発生すると、非常制動部20は、ステップST21にて動作監視部16の異常動作を検出し、ステップ22にて制動部13を駆動して非常制動を行ない、ステップST23にて自動運転車両10がただちに緊急停車する。こうして、動作監視部16に異常動作が発生した場合には自動運転車両10はただちに緊急停車する。
これに対して、自動運転車両10の電源に異常が発生した場合には、前述したように、非常制動部20が電源の異常を検出し、制動部13を駆動して非常制動を行なうことにより自動運転車両10をただちに緊急停車させる。自動運転車両10の電源に異常が発生した場合には、非常制動部20が制動部13を駆動して機械的に非常制動を行なうので、給電されていなくても自動運転車両10は確実に緊急停車する。
上記構成によれば、動作監視部16に動作異常が発生したとき、又は電源に異常が発生したときは、非常制動部20が制動部13を駆動して自動運転車両10が非常制動により緊急停止する。従って、動作監視部16に動作異常が発生し又は電源に異常が発生したときには、自動運転車両10は確実に緊急停止する。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。上述した実施形態では、制御部17の異常動作を検出した場合、バックアップ制御部18は自動運転車両10を速やかに徐行して路肩に寄せて停車させるようにしているが、これに限らず、バックアップ制御部18が備える機能に応じて、自動運転車両10をその場で停車させてもよく、例えば高速道路や自動車専用道を走行中に、最も近い駐車帯やパーキングエリアまで走行して、非常駐車帯内あるいはパーキングエリア内の所定場所に自動運転車両10を停車させるようにしてもよい。
上述した実施形態では、制御部17の異常動作を検出した場合、バックアップ制御部18は縮退運転を行う。しかし、縮退運転には、路肩を認識したり路肩までの走行中の障害物等を検知する周囲センサの入力が必要であり、高度な計算が必要となるため、バックアップ制御部18には、比較的上位の機能を有しているコンピュータ等を用いる。これに代えて、バックアップ制御部18が制御部17と同等の機能を備える場合には、制御部17の動作をそのまま引き継いで、継続して自動運転車両10の自動運転を続行するようにしてもよい。
バックアップ制御部18は、当該車両を停止させるための制動機能のみを備えていてもよい。この場合は、制御部17に動作異常が発生して、バックアップ制御部18がバックアップモードにより制御部17に代わって走行制御部15を制御し、駆動制御部14を駆動する際に、制動機能に関して制御を行なうことが可能であるので、バックアップ制御部18は制御部17よりも一層簡単な構成でよくコストがさらに低減される。
10 自動運転車両
11 走行部
12 操舵部
13 制動部
14 駆動制御部
15 走行制御部
15a 走行信号
15b 停止信号
15c 非常停止信号
16 動作監視部
16a 非常停止指令
17 制御部
17a 走行指令
17b 非常停止指令
17c 停止指令
18 バックアップ制御部
18a 走行指令
18b 非常停止指令
18c 停止指令
19 検出部
19a 各種検出信号
20 非常制動部
20a 非常停止信号
21 操作入力部
22 ブレーキ本体部
23 動作補助部
24 イグニッションスイッチ
25 流体圧機器
26 緊急時駆動源
27 緊急時作動部
28 駆動源制御部
31 流体圧回路
32 ブレーキペダル
33 支点
34 ブレーキアーム
35 ブースタ
36 マスタシリンダ
37 動作部
41 シリンダ
42 ネジ軸
43 シリンダ室
44 ピストン
45 付勢部
46 電動部
47 中空部
48 検知部
51 押圧シリンダ
53 押圧部材
60 貯留部
61 バッファ
62 供給流路
63 作動圧流路
64 逆止弁
65 返送流路
66 切替バルブ
71 モータ
72 回転軸

Claims (8)

  1. 走行部,操舵部及び制動部と、前記走行部,操舵部及び制動部を駆動制御する駆動制御部と、走行状態を検出する位置センサと車速センサと三軸加速度センサと周囲センサとを含むセンサから成る検出部と、前記検出部からの検出信号に基づいて走行指令を生成する制御部と、前記制御部からの走行指令に基づいて走行信号を生成して前記駆動制御部に送出する走行制御部と、さらに前記制動部を機械的に駆動して非常制動を行なう非常制動部と、を備え、
    非常事態発生時には、前記走行制御部が前記非常制動部を駆動制御して前記制動部により非常制動を行なう自動運転車両において、
    さらに、前記制御部を補完するバックアップ制御部と、前記制御部及びバックアップ制御部の動作を監視する動作監視部と、を備えており、
    前記制御部及びバックアップ制御部が、常に相互に前記バックアップ制御部及び制前記御部の動作を監視していて、
    前記制御部が前記バックアップ制御部の異常動作を検出したとき停止指令を生成してこの停止指令を前記動作監視部を介して前記走行制御部に送出し、
    また、前記バックアップ制御部が前記制御部の異常動作を検出したときバックアップモードに切り換えて前記制御部に代わって停止指令を生成して、この停止指令を前記動作監視部を介して前記走行制御部に送出し、
    前記走行制御部が前記停止指令を受け取ったとき停止信号を生成して前記駆動制御部に送出し、
    前記駆動制御部が前記停止信号を受け取ったとき前記走行部,操舵部及び制動部を駆動制御して当該車両を停止させる、自動運転車両。
  2. 前記動作監視部が、常に前記制御部及び前記バックアップ制御部の動作を監視し、
    前記動作監視部が前記制御部及びバックアップ制御部の双方の異常動作を検出したとき、エラーモードに切り換えて、前記制御部又は前記バックアップ制御部からの走行指令に依存せずに非常停止指令を生成して前記走行制御部又は非常制動部に送出する、請求項1に記載の自動運転車両。
  3. 前記非常制動部が、常に前記動作監視部の動作と、前記制御部,バックアップ制御部,動作監視部,走行制御部及び駆動制御部に供給される電源と、を監視し、
    前記非常制動部が、前記動作監視部の異常動作又は前記電源の異常発生を検出したとき、前記制動部を駆動して非常制動により当該車両を緊急停止させる、請求項1又は2に記載の自動運転車両。
  4. 前記バックアップ制御部が、前記制御部と同等の機能を備える、請求項1から3の何れかに記載の自動運転車両。
  5. 前記バックアップ制御部が、前記制御部の縮退運転の機能を備える、請求項1から3の何れかに記載の自動運転車両。
  6. 前記バックアップ制御部が、当該車両を停止させるための制動機能のみを備える、請求項1から3の何れかに記載の自動運転車両。
  7. 前記駆動制御部が、前記バックアップ制御部からの前記停止指令に基づいて当該車両を徐行させ又は路肩に寄せて停止させる、請求項5に記載の自動運転車両。
  8. 前記非常制動部が、非常事態発生時に駆動力を放出する緊急時駆動源と、前記緊急時駆動源からの駆動力により前記制動部の制動操作のための操作入力部を進退動作させる緊急時作動部と、から構成される、請求項1から7の何れかに記載の自動運転車両。
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DE102023122023A1 (de) 2022-09-01 2024-03-07 The Japan Steel Works, Ltd. Antriebsmechanismus, Einspritzvorrichtung und Spritzgießmaschine

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