JP2022138188A - 燃料電池セパレータ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、接触抵抗の低い燃料電池セパレータを提供することを目的とする。【解決手段】第1の主面と前記第1の主面の裏面をなす第2の主面とを有する基材と、前記第1の主面上に設けられた第1の導電性膜とを有し、前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含む、燃料電池セパレータ。【選択図】なし
Description
本発明は、燃料電池セパレータ及びその製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池の燃料電池セルは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード側触媒層(電極層)及びカソード側触媒層(電極層)とからなる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を備えている。MEAの両側には、通常、燃料ガスもしくは酸化剤ガスを提供するとともに電気化学反応によって生じた電気を集電するためのガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)が形成されている。GDLが両側に配置された膜電極接合体は、MEGA(Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)と称され、MEGAは、一対のセパレータにより挟持されている。
固体高分子型燃料電池のセパレータには、燃料ガスと酸化ガスとを完全に分離した状態で電極に供給するために高度のガス不透過性が要求され、また、発電効率を高くするために高い導電性を有することが必要である。さらに、優れた耐食性を有することが求められる。
燃料電池システムとして、例えば、特許文献1には、燃料電池と、該燃料電池において用いられるガスを前記燃料電池に給排するガス流路系とを備える燃料電池システムにおいて、前記ガス流路系は、流路を構成するつながりの少なくとも一部分が金属材料により形成され、該金属材料により形成された部分の少なくとも一部に導電性ポリマーが付与された構成である燃料電池システムが開示されている。ここで、導電性ポリマーとして、例えば、ポリチオフェン系を適用できることが記載されている。
燃料電池用セパレータとして、例えば、特許文献2には、電解質膜を挟み込む1対の電極にそれぞれ接触し、電極からの集電に用いられるとともに、上記電極側にガス供給用のガス流路が有する燃料電池セル用セパレータであって、該セパレータの材料が融点300℃以下の低融点金属、及び融点300℃以上の金属粉末を含有した熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーからなり、さらに該セパレータの表面が導電性ポリマーで覆われていることを特徴とする燃料電池セル用セパレータが開示されている。ここで、導電性ポリマーとして、例えば、ポリチオフェン系を適用できることが記載されている。
燃料電池用セパレータとして、例えば、特許文献3には、金属基材と、前記金属基材の表面に設けられた酸化スズ膜と、前記酸化スズ膜に存在する欠陥において露出する前記金属基材の表面に少なくとも設けられた導電性高分子膜とを備える燃料電池用セパレータが開示されている。また、この燃料電池用セパレータにおいて、導電性高分子膜を構成する材料として、例えば、下記式で表される単位構造を有するポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等のポリチオフェン及びその誘導体が適用可能であることが記載されている。
また、例えば、特許文献4には、両面側に形成された配線パターンと、この配線パターン同士を接続する貫通孔とを有する配線板の前記両面側に、絶縁層を形成する工程を有するビルドアップ型多層プリント配線板の製造方法において、前記配線板の前記両面側に、ロールコート法により、第1の溶剤体積比率を有する第1の絶縁性樹脂インクを塗布して、この第1の絶縁性樹脂インクで、前記配線パターンにおける隣接するパターン間の間隙を埋め、前記貫通孔の内部を充填させると共に、前記配線パターンが覆われるように、第1の樹脂インク層を形成する第1塗布工程と、前記第1の樹脂インク層の表面に、ロールコート法により、前記第1の溶剤体積比率よりも大きい第2の溶剤体積比率を有する第2の絶縁性樹脂インクを塗布して、第2の樹脂インク層を形成する第2塗布工程と、前記第1の樹脂インク層及び前記第2の樹脂インク層を、同時に硬化させることにより、絶縁層とする硬化工程とを有することを特徴とするビルドアップ型多層プリント配線板の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1~3に記載のように燃料電池用セパレータにおいて、導電性ポリマーとしてチオフェン系を用いる場合、接触抵抗が高くなり、セルの出力が低くなることがある。例えば、燃料電池用セパレータにおいて、チオフェン系の導電性ポリマーとしてPEDOT/PSSを用いる場合、PSSが冷却液に脱離するため、耐久性が低く、耐久試験後に当接するセパレータ同士の界面の接触抵抗が高くなり、セルの出力が低くなることがある。この原因としては、PEDOTのドーパントのPSSが親水性であるため、耐久試験中にFC冷却液(水系)へと脱離し、その結果、PEDOT/PSSの導電率が低下するためと考えられる。
また、特許文献4には、上述したとおり、プリント配線板のレジスト塗装で、ロールコート法による1工程での両面成膜が開示されているが、この方法で燃料電池用セパレータを作製すると、得られるセパレータは、接触抵抗が高くなり、FCスタックの出力が低くなることがある。燃料電池用セパレータの製造方法では、従来技術のレジストの膜厚(数10μm)よりも、薄い膜厚(30nm~1μm)を均一に成膜することが求められる。そのため特許文献4に記載のレジスト塗装方法では、例えば、ロールコート法により、セパレータの冷却面側にチオフェン膜、ガス面側にカーボン膜を1工程で付与する製法において、セパレータの冷却面側にチオフェン膜を均一に成膜することが困難である。したがって、このような方法により作製される燃料電池用セパレータは、塗装欠陥が多いため、セパレータ/セパレータ間の接触抵抗が高くなり、FCスタックの出力が低くなる傾向にある。その原因としては、チオフェンのインクが付着したロールがセパレータ基材に接触した際に、チオフェンのインクがセパレータ基材に均一に付着しないためであると考えられる。
そこで、本発明は、接触抵抗の低い燃料電池セパレータを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究を重ねたところ、第1の主面と前記第1の主面の裏面をなす第2の主面とを有する基材と、前記第1の主面上に設けられた第1の導電性膜とを有する燃料電池セパレータにおいて、前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含むことにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1]
第1の主面と前記第1の主面の裏面をなす第2の主面とを有する基材と、前記第1の主面上に設けられた第1の導電性膜とを有し、
前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含む、燃料電池セパレータ。
[2]
前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンが、下記式(1)で表される繰り返し単位構造を有する、[1]に記載の燃料電池セパレータ。
[3]
前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの重量平均分子量が9300~17400である、[1]又は[2]に記載の燃料電池セパレータ。
[4]
前記第2の主面上に設けられた第2の導電性膜をさらに有し、
前記第2の導電性膜がガス面側の導電性膜であり、カーボンを含む、[1]から[3]のいずれかに記載の燃料電池セパレータ。
[5]
[1]から[4]のいずれかに記載の燃料電池セパレータの製造方法であって、
ロールコート法によって基材の冷却面側の表面に自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含むインクを塗布して導電性膜を形成する工程を含む、燃料電池セパレータの製造方法。
[6]
前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの重量平均分子量が9300~17400である、[5]に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
[7]
前記導電性膜を形成する工程において、ロールコート法によって、基材の冷却面側の表面と共に基材のガス面側の表面にも同時に導電性膜を形成する、[5]又は[6]に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
[1]
第1の主面と前記第1の主面の裏面をなす第2の主面とを有する基材と、前記第1の主面上に設けられた第1の導電性膜とを有し、
前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含む、燃料電池セパレータ。
[2]
前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンが、下記式(1)で表される繰り返し単位構造を有する、[1]に記載の燃料電池セパレータ。
前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの重量平均分子量が9300~17400である、[1]又は[2]に記載の燃料電池セパレータ。
[4]
前記第2の主面上に設けられた第2の導電性膜をさらに有し、
前記第2の導電性膜がガス面側の導電性膜であり、カーボンを含む、[1]から[3]のいずれかに記載の燃料電池セパレータ。
[5]
[1]から[4]のいずれかに記載の燃料電池セパレータの製造方法であって、
ロールコート法によって基材の冷却面側の表面に自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含むインクを塗布して導電性膜を形成する工程を含む、燃料電池セパレータの製造方法。
[6]
前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの重量平均分子量が9300~17400である、[5]に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
[7]
前記導電性膜を形成する工程において、ロールコート法によって、基材の冷却面側の表面と共に基材のガス面側の表面にも同時に導電性膜を形成する、[5]又は[6]に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
本発明の燃料電池セパレータは、基材の冷却面側の表面に設けられた導電性膜においてドーパントがPEDOT分子骨格内に存在するため、冷却液にドーパントが脱離することがなくなり、耐久性が向上し、接触抵抗を低くすることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明は下記本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態の燃料電池セパレータは、第1の主面と前記第1の主面の裏面をなす第2の主面とを有する基材と、前記第1の主面上に設けられた第1の導電性膜とを有し、
前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」とも記す)を含む。本実施形態の燃料電池セパレータは、このように冷却面側の導電性膜が、自己ドープ型PEDOTを含むことにより、接触抵抗を低くすることができる。
前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」とも記す)を含む。本実施形態の燃料電池セパレータは、このように冷却面側の導電性膜が、自己ドープ型PEDOTを含むことにより、接触抵抗を低くすることができる。
本実施形態の燃料電池セパレータがこのような効果を発現する要因は明らかではないが、基材の第1の主面上に設けられた第1の導電性膜(以下「冷却面側の導電性膜」とも記す)においてドーパントがPEDOT分子骨格内に存在するため、冷却液にドーパントが脱離することがなくなり、耐久性が向上するためと推定している。ただし、要因はこれに限定されない。
なお、本実施形態において、導電性膜に含まれる自己ドープ型PEDOTとは、ブレンステッド酸基がπ電子共役系ポリマーに共役結合されており、PEDOT自体が導電性を示すものである。このブレンステッド酸基はポリマーの側鎖に結合している。ブレンステッド酸としては、特に限定されないが、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。
なお、本実施形態において、導電性膜に含まれる自己ドープ型PEDOTとは、ブレンステッド酸基がπ電子共役系ポリマーに共役結合されており、PEDOT自体が導電性を示すものである。このブレンステッド酸基はポリマーの側鎖に結合している。ブレンステッド酸としては、特に限定されないが、スルホン酸、カルボン酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。
本実施形態の燃料電池セパレータにおいて、冷却面側の導電性膜の厚さは、30nm~1μmであることが好ましく、100nm~500nmであることがより好ましく、200nm~300nmであることがさらに好ましい。本実施形態の燃料電池セパレータにおいて、冷却面側の導電性膜の厚さが前記範囲内であると、接触抵抗が低く、耐久性が高くなる傾向にある。
本実施形態の燃料電池セパレータは、前記自己ドープ型PEDOTが、上記式(1)で表される繰り返し単位構造を有すると、高い導電性を得ることができる傾向にある。
本実施形態の燃料電池セパレータが、基材の冷却面側の導電性膜として上記式(1)で表される繰り返し単位構造を有する自己ドープ型PEDOTを含む場合に上述のような効果を発現する要因は明らかではないが、上記式(1)で表される繰り返し単位構造のようにPEDOTのドーパントのスルホン基がPEDOT分子骨格内に存在するため、耐久試験中に燃料電池用(以下「FC」とも記す)冷却液へとドーパントが脱離することがなくなり、耐久性が向上するためと推定している。ただし、要因はこれに限定されない。
前記自己ドープ型PEDOTは、例えば、上記式(1)で表される繰り返し単位構造内にフッ素を含んでいてもよい。上記式(1)で表される繰り返し単位構造内にフッ素を含んでいると、耐久試験中にFC冷却液へとドーパントが脱離することが少なくなり、耐久性が向上する傾向にある。
なお、本実施形態において、上記式(1)で表される単位構造は、核磁気共鳴分光法により確認することができる。
本実施形態の燃料電池セパレータは、前記自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量が9300~17400であることが好ましく、11000~16000であることがより好ましく、13000~14300であることがさらに好ましい。本実施形態の燃料電池セパレータは、前記自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量が前記範囲内であると、接触抵抗を一層低下させることができるため、燃料電池の出力が一層向上する傾向にある。
なお、本実施形態において、自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量は、質量分析計により測定することができる。具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の燃料電池セパレータは、前記第2の主面上に設けられた第2の導電性膜(以下「ガス面側の導電性膜」とも記す)をさらに有することが好ましい。該ガス面側の導電性膜としては、導電性を有する物質を主成分とする膜であれば特に限定されないが、例えば、貴金属膜、導電性酸化物膜、カーボン膜が挙げられる。中でも該ガス面側の導電性膜はカーボンを含むことが好ましい。本実施形態の燃料電池セパレータは、ガス面側の導電性膜がカーボンを含むことで、接触抵抗を低く維持しつつコストを低下させることができる。
本実施形態の燃料電池セパレータにおいて、ガス面側の導電性膜の厚さは、5nm~100nmであることが好ましく、10nm~50nmであることがより好ましく、15nm~30nmであることがさらに好ましい。本実施形態の燃料電池セパレータにおいて、ガス面側の導電性膜の厚さが前記範囲内であると、接触抵抗が低く、耐久性が高くなる傾向にある。
本実施形態の燃料電池セパレータに用いる基材としては、特に限定されず、例えば、燃料電池セパレータに使用され得る種々の金属基材から適宜選択して用いることができる。金属基材としては、耐強度性、耐食性等の特性を有していることが好ましい。金属基材を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼(SUS)、銅及び銅合金、チタン及びチタン合金、ニッケル系基材、アルミニウム及びアルミニウム合金、マグネシウム合金、鉄等が挙げられる。また、上記ステンレス鋼としては、オーステナイト系ステンレス鋼(鉄-クロム-ニッケル合金)、フェライト系ステンレス鋼(鉄-クロム合金)、マルテンサイト系ステンレス鋼(鉄-クロム合金)等、いずれも適用可能である。中でも、耐食性の高いチタンが好ましいが、ステンレス鋼であってもよい。金属基材には、プレス成形等によりガス面側の流路や、冷却側の流路等を形成することができる。
本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法は、基材の冷却面側の表面に自己ドープ型PEDOTを含む導電性膜が形成されれば特に限定されない。基材の表面に導電性膜を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、スプレー塗装法、インクジェット法等が挙げられる。中でも、インク付着効率の高いロールコート法が好ましい。
本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法は、ロールコート法によって基材の冷却面側の表面に自己ドープ型PEDOTを含むインクを塗布して導電性膜を形成する工程を含むことが好ましい。本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法において、冷却面側の導電性膜を形成する方法としてロールコート法を適用すると、自己ドープ型PEDOTを含む導電性膜を一層均一に形成できるため、セパレータ及びセパレータ間の接触抵抗が低くなり、FCスタックの出力が高くなる傾向にある。
前記自己ドープ型PEDOTを含むインクに用いる溶媒は、特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を挙げることができる。中でも、水が好ましい。これらの溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記自己ドープ型PEDOTを含むインクにおいて、自己ドープ型PEDOTの含有量は、被覆効果及びインクの粘度の観点から、0.1~5質量%であることが好ましく、0.5~4質量%であることがより好ましく、1~3質量%であることがさらに好ましい。
前記自己ドープ型PEDOTを含むインクの粘度(測定温度:20℃)は、5~38mPa・sであることが好ましく、9~30mPa・sであることがより好ましく、15~20mPa・sであることがさらに好ましい。
本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法において、冷却面側の導電性膜の形成に用いる自己ドープ型PEDOTは、重量平均分子量が9300~17400であることが好ましく、11000~16000であることがより好ましく、13000~14300であることがさらに好ましい。本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法において、冷却面側の導電性膜の形成に用いる自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量を17400以下とすることで、自己ドープ型PEDOTを含むインクの粘度上昇を抑制し、自己ドープ型PEDOTを含む導電性膜を基材の冷却面側の表面に一層均一に付着させることができるため、得られる燃料電池セパレータは、セパレータ及びセパレータ間の接触抵抗が低くなり、FCスタックの出力が一層向上する傾向にある。一方、冷却面側の導電性膜の形成に用いる自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量を9300以上とすることで、自己ドープ型PEDOTの導電率が大きくなるため、得られる燃料電池セパレータは、セパレータ及びセパレータの界面の接触抵抗が低くなり、FCセルの出力が一層向上する傾向にある。
なお、本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法において、冷却面側の導電性膜の形成に用いる自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量はPEDOTの重合時の原料の全重量に対するエチレンジオキシチオフェンモノマー濃度を変えることで調整できる。具体的には、エチレンジオキシチオフェンモノマー濃度が高いほど得られる自己ドープ型PEDOTの重量平均分子量が大きくなる傾向にある。
本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法は、前記導電性膜を形成する工程において、ロールコート法によって、基材の冷却面側の表面と共に基材のガス面側の表面にも同時に導電性膜を形成することが好ましい。ロールコート法によって、基材の冷却面側の表面と共に基材のガス面側の表面にも同時に導電性膜を形成することで、工程を減らしつつ、均一な導電性膜を形成することができる。
本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法において、基材のガス面側の導電性膜を形成するインクとしては、導電性を有する固体物質を主成分とする膜を形成し得るインクであれば特に限定されないが、例えば、貴金属を含むインク、導電性酸化物を含むインク、カーボンを含むインクが挙げられる。中でもカーボンを含むインクが好ましい。カーボンを含むインクの具体例としては、特に限定されないが、例えば、導電性の高いカーボン分散水のアクアブラック(東海カーボン製、粘度9mPa・s)が好ましい。
ガス面側の導電性膜を形成するインクに用いる溶媒は、上述した自己ドープ型PEDOTを含むインクに用いる溶媒と同様である。
本実施形態の燃料電池セパレータの製造方法の一例として、図1を用いて、以下、ロールコート法によって基材の冷却面側とガス面側との両面に2種の導電性膜を同時に形成して、燃料電池セパレータを作製する方法を具体的に説明する。
図1に示すとおり、まず、燃料電池セパレータ用の上記金属基材1を2個のロール2及び3の間に設置する。該基材の冷却面側の導電性膜6を形成するロール2には自己ドープ型PEDOTのインク4を接触させる。該基材のガス面側の導電性膜7を形成するロール3にはカーボンのインク5を接触させる。次に、ロール2及び3を回転させながら、ロール2及び3に付着している各インクと上記金属基材1とを接触させて、該基材1の冷却面側に導電性膜6と該基材1のガス面側に導電性膜7を同時に形成する。その後、基材上に形成した導電性膜を乾燥して余分な水分を除去する。以上により、基材の冷却面側に自己ドープ型PEDOTの導電性膜、ガス面側にカーボンの導電性膜を形成した燃料電池セパレータを作製することができる。
図1に示すとおり、まず、燃料電池セパレータ用の上記金属基材1を2個のロール2及び3の間に設置する。該基材の冷却面側の導電性膜6を形成するロール2には自己ドープ型PEDOTのインク4を接触させる。該基材のガス面側の導電性膜7を形成するロール3にはカーボンのインク5を接触させる。次に、ロール2及び3を回転させながら、ロール2及び3に付着している各インクと上記金属基材1とを接触させて、該基材1の冷却面側に導電性膜6と該基材1のガス面側に導電性膜7を同時に形成する。その後、基材上に形成した導電性膜を乾燥して余分な水分を除去する。以上により、基材の冷却面側に自己ドープ型PEDOTの導電性膜、ガス面側にカーボンの導電性膜を形成した燃料電池セパレータを作製することができる。
以下、実施例によって本実施形態を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
1.概要
ロールコート法により、燃料電池用セパレータ基材の冷却面側に自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンを含む膜(以下「チオフェン膜」とも記す)、ガス面側にカーボンを含む膜(以下「カーボン膜」とも記す)を1工程で付与し、当接するセパレータの冷却面間での接触抵抗を測定した。
2.チオフェン重合体のインクの作製方法
2.1.チオフェンのモノマーの合成
まず、下記式(2)で表される分子構造のチオフェンのモノマーを以下のとおり合成した。
反応容器に水素化ナトリウム(NaH)、テトラヒドロフラン(以下「THF」とも記す)を入れ、反応容器内をアルゴン雰囲気にした。さらに、反応容器にTHFに溶解したヒドロキシメチルエチレンジオキシチオフェン(以下「HMEDOT」とも記す)を滴下し、反応容器内の溶液(以下「反応液」とも記す)を1時間攪拌した。さらに、反応容器にTHFに溶解した2,4-ブタンスルトンを滴下し、反応液を2時間攪拌し、HMEDOTをスルホン化した。その後、反応液を氷冷し、エタノールを加えて反応を停止させた。そして、反応液からTHFを減圧蒸留して反応液を濃縮した。得られた濃縮物にトルエンを加え、1時間攪拌してトルエンを除去し、上記式(2)で表される分子構造のチオフェンのモノマーを得た。
2.2.自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの合成
次に、上記2.1.で得られたチオフェンのモノマーの重合を以下のとおり行って自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンを合成した。反応容器をアルゴン雰囲気にして、上記で得られたチオフェンのモノマー、硫酸、及び硫酸鉄(II)七水和物をこの順で反応容器に入れ、溶解した。全重量に対するモノマー濃度は、1質量%とした。さらに、反応容器に水に溶解したペルオキソ2硫酸アンモニウムを滴下し、反応液を撹拌した。この反応液に水を加え、希釈した。希釈した反応液を陽イオン交換樹脂(LewatitMonoPlus S108H)を充填したカラムに通液し、さらに陰イオン交換樹脂(Lewtit MP-62 ws)を充填したカラムに通液して水溶液を得た。得られた水溶液を透析膜(Spectra/por MWCO=3500)に充填し、水が中性になるまで透析を続けた。透析後の水溶液を減圧濃縮した。得られた濃縮液をアセトンに滴下し、再沈殿した。この沈殿物をアセトン洗浄後、減圧乾燥し、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(以下「チオフェン重合体」とも記す)を得た。得られたチオフェン重合体の重量平均分子量は、13800であった。なお、本実施例において、チオフェン重合体の重量平均分子量は、探針エレクトロスプレーイオン化質量分析計(島津製作所製,DPiMS-2020)により測定した。
2.3.インクの作製
上記2.2.で得られたチオフェン重合体及び水をガラス容器に入れて、振とう機で攪拌して、チオフェン重合体のインクを得た。
3.燃料電池セパレータの作製
ロールコート法によって基材の冷却面側とガス面側との両面に2種の導電性膜を同時に形成して、燃料電池セパレータを以下のとおり作製した。
燃料電池セパレータ用の金属基材として、チタン薄板(厚さ0.1mm)を用いた。
該基材の冷却面側の導電性膜を形成する材料として、上記2.で得られたチオフェン重合体(自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン)のインク(以下「チオフェン重合体のインク」とも記す)を用いた。
該基材の冷却面側の導電性膜を形成する材料として、カーボン分散水のアクアブラック(東海カーボン製)(以下「カーボンのインク」とも記す)を用いた。
図1に、本実施例のロールコート法による燃料電池セパレータの作製方法の概略図を示す。燃料電池セパレータ用の上記金属基材1を2個のロール2及び3の間に設置した。該基材の冷却面側の導電性膜6を形成するロール2にはチオフェン重合体のインク4を接触させた。該基材のガス面側の導電性膜7を形成するロール3にはカーボンのインク5を接触させた。図1に示すとおり、ロール2及び3を回転させながら、ロール2及び3に付着している各インクと上記金属基材1とを接触させて、該基材1の冷却面側に導電性膜6と該基材1のガス面側に導電性膜7を同時に形成した。その後、基材上に形成した導電性膜を乾燥して余分な水分を除去した。以上により、基材の冷却面側にチオフェン重合体の導電性膜、ガス面側にカーボンの導電性膜を形成した燃料電池セパレータを作製した。
4.接触抵抗の測定方法
上記3.で得られた燃料電池セパレータ2枚を冷却面同士が直接接触するように重ねて、測定治具により一定荷重(1MPa)を付与しながら接触抵抗を測定した。この状態で、電流計により試験体に流れる電流が1Aとなるように、電源からの電流を調整して流し、試験体に印加される電圧を電圧計で測定し、上記3.で得られた燃料電池セパレータの冷却面/冷却面の界面の接触抵抗を算出した。
5.評価結果
図2に、チオフェン重合体の重量平均分子量と接触抵抗との関係を表すグラフを示す。実施例1で作製した燃料電池セパレータは、いずれも接触抵抗が良好であることがわかった。
1.概要
ロールコート法により、燃料電池用セパレータ基材の冷却面側に自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンを含む膜(以下「チオフェン膜」とも記す)、ガス面側にカーボンを含む膜(以下「カーボン膜」とも記す)を1工程で付与し、当接するセパレータの冷却面間での接触抵抗を測定した。
2.チオフェン重合体のインクの作製方法
2.1.チオフェンのモノマーの合成
まず、下記式(2)で表される分子構造のチオフェンのモノマーを以下のとおり合成した。
2.2.自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの合成
次に、上記2.1.で得られたチオフェンのモノマーの重合を以下のとおり行って自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンを合成した。反応容器をアルゴン雰囲気にして、上記で得られたチオフェンのモノマー、硫酸、及び硫酸鉄(II)七水和物をこの順で反応容器に入れ、溶解した。全重量に対するモノマー濃度は、1質量%とした。さらに、反応容器に水に溶解したペルオキソ2硫酸アンモニウムを滴下し、反応液を撹拌した。この反応液に水を加え、希釈した。希釈した反応液を陽イオン交換樹脂(LewatitMonoPlus S108H)を充填したカラムに通液し、さらに陰イオン交換樹脂(Lewtit MP-62 ws)を充填したカラムに通液して水溶液を得た。得られた水溶液を透析膜(Spectra/por MWCO=3500)に充填し、水が中性になるまで透析を続けた。透析後の水溶液を減圧濃縮した。得られた濃縮液をアセトンに滴下し、再沈殿した。この沈殿物をアセトン洗浄後、減圧乾燥し、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(以下「チオフェン重合体」とも記す)を得た。得られたチオフェン重合体の重量平均分子量は、13800であった。なお、本実施例において、チオフェン重合体の重量平均分子量は、探針エレクトロスプレーイオン化質量分析計(島津製作所製,DPiMS-2020)により測定した。
2.3.インクの作製
上記2.2.で得られたチオフェン重合体及び水をガラス容器に入れて、振とう機で攪拌して、チオフェン重合体のインクを得た。
3.燃料電池セパレータの作製
ロールコート法によって基材の冷却面側とガス面側との両面に2種の導電性膜を同時に形成して、燃料電池セパレータを以下のとおり作製した。
燃料電池セパレータ用の金属基材として、チタン薄板(厚さ0.1mm)を用いた。
該基材の冷却面側の導電性膜を形成する材料として、上記2.で得られたチオフェン重合体(自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン)のインク(以下「チオフェン重合体のインク」とも記す)を用いた。
該基材の冷却面側の導電性膜を形成する材料として、カーボン分散水のアクアブラック(東海カーボン製)(以下「カーボンのインク」とも記す)を用いた。
図1に、本実施例のロールコート法による燃料電池セパレータの作製方法の概略図を示す。燃料電池セパレータ用の上記金属基材1を2個のロール2及び3の間に設置した。該基材の冷却面側の導電性膜6を形成するロール2にはチオフェン重合体のインク4を接触させた。該基材のガス面側の導電性膜7を形成するロール3にはカーボンのインク5を接触させた。図1に示すとおり、ロール2及び3を回転させながら、ロール2及び3に付着している各インクと上記金属基材1とを接触させて、該基材1の冷却面側に導電性膜6と該基材1のガス面側に導電性膜7を同時に形成した。その後、基材上に形成した導電性膜を乾燥して余分な水分を除去した。以上により、基材の冷却面側にチオフェン重合体の導電性膜、ガス面側にカーボンの導電性膜を形成した燃料電池セパレータを作製した。
4.接触抵抗の測定方法
上記3.で得られた燃料電池セパレータ2枚を冷却面同士が直接接触するように重ねて、測定治具により一定荷重(1MPa)を付与しながら接触抵抗を測定した。この状態で、電流計により試験体に流れる電流が1Aとなるように、電源からの電流を調整して流し、試験体に印加される電圧を電圧計で測定し、上記3.で得られた燃料電池セパレータの冷却面/冷却面の界面の接触抵抗を算出した。
5.評価結果
図2に、チオフェン重合体の重量平均分子量と接触抵抗との関係を表すグラフを示す。実施例1で作製した燃料電池セパレータは、いずれも接触抵抗が良好であることがわかった。
[実施例2~5]
上記2.2.の重合時の全重量に対するモノマー濃度を順に0.3質量%、0.5質量%、3質量%及び5質量%と変えることにより、重量平均分子量を順に7200、9300、17400及び22100に変えたチオフェン重合体を合成して、該チオフェン重合体を用いた以外は実施例1と同様にして、燃料電池セパレータを作製し、評価を行った。
上記2.2.の重合時の全重量に対するモノマー濃度を順に0.3質量%、0.5質量%、3質量%及び5質量%と変えることにより、重量平均分子量を順に7200、9300、17400及び22100に変えたチオフェン重合体を合成して、該チオフェン重合体を用いた以外は実施例1と同様にして、燃料電池セパレータを作製し、評価を行った。
図2に、チオフェン重合体の重量平均分子量と接触抵抗との関係を表すグラフを示す。図2において、グラフ内の5つの黒丸は、左端から順に実施例2、実施例3、実施例1、実施例4及び実施例5で作製した燃料電池セパレータのデータを表す。図2の結果から、実施例1~5で作製した燃料電池セパレータは、いずれも接触抵抗が良好であることがわかった。中でもチオフェン重合体の重量平均分子量が9300から17400の範囲では、一層接触抵抗が低くなることがわかった。
1…燃料電池セパレータ用の基材、2…基材の冷却面側の導電性膜を形成するロール、3…基材のガス面側の導電性膜を形成するロール、4…チオフェン重合体のインク、5…カーボンのインク、6…基材の冷却面側の導電性膜、7…基材のガス面側の導電性膜
Claims (7)
- 第1の主面と前記第1の主面の裏面をなす第2の主面とを有する基材と、前記第1の主面上に設けられた第1の導電性膜とを有し、
前記第1の導電性膜が冷却面側の導電性膜であり、自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含む、燃料電池セパレータ。 - 前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの重量平均分子量が9300~17400である、請求項1又は2に記載の燃料電池セパレータ。
- 前記第2の主面上に設けられた第2の導電性膜をさらに有し、
前記第2の導電性膜がガス面側の導電性膜であり、カーボンを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータ。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池セパレータの製造方法であって、
ロールコート法によって基材の冷却面側の表面に自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)を含むインクを塗布して導電性膜を形成する工程を含む、燃料電池セパレータの製造方法。 - 前記自己ドープ型ポリエチレンジオキシチオフェンの重量平均分子量が9300~17400である、請求項5に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
- 前記導電性膜を形成する工程において、ロールコート法によって、基材の冷却面側の表面と共に基材のガス面側の表面にも同時に導電性膜を形成する、請求項5又は6に記載の燃料電池セパレータの製造方法。
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JP2021037912A JP2022138188A (ja) | 2021-03-10 | 2021-03-10 | 燃料電池セパレータ及びその製造方法 |
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Cited By (1)
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DE102023121906A1 (de) | 2022-08-31 | 2024-02-29 | Nichia Corporation | Reflektierendes element, planare lichtquelle und flüssigkristallanzeigevorrichtung |
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2021
- 2021-03-10 JP JP2021037912A patent/JP2022138188A/ja active Pending
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