JP2022135921A - 処理液とインクのセット、画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色間での滲みが少なく、鮮明な画像が得られる処理液とインクのセットの提供。【解決手段】凝集剤を含む処理液と、白色以外の色材を含む非白色インクと、白色の色材を含む白色インクと、を有し、前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上である処理液とインクのセットである。【選択図】なし
Description
本発明は、処理液とインクのセット、画像形成方法、及び画像形成装置に関する。
近年、オフセット印刷及びフレキソ印刷等のアナログ印刷が主流である商業印刷及び産業印刷の分野でも、版を必要とせず少量多品種なデザインを印刷可能なデジタル印刷としてインクジェットプリンターに対するニーズが高まっている。
商業印刷では、パンフレット、カタログ、ポスター、マニュアル等が主な印刷品目として挙げられる。また、産業印刷では、ラベル、パッケージ、テキスタイル、段ボール等が主な印刷品目として挙げられ、特に産業印刷の分野では少量多品種なデザインが好まれ、商品の販売促進に活用されている。
このような少量多品種の例としては、プラスチックフィルム等の非吸収性記録媒体に印刷される食品及び日用品の包装印刷用途が挙げられる。このような包装印刷用途は印刷物を至近距離で見る機会が多いことから、非常に高い画像品質が求められる。
また、食品軟包装のような産業印刷分野では、印刷品質の向上、印刷面の摩耗、及び汚染防止などの観点から、裏刷り印刷が利用されている。この裏刷り印刷においては、カラーインク上に白色インクを印刷することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、色間での滲みが少なく、鮮明な画像が得られる処理液とインクのセットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の処理液とインクのセットは、凝集剤を含む処理液と、白色以外の色材を含む非白色インクと、白色の色材を含む白色インクと、を有し、前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上である。
本発明によると、色間での滲みが少なく、鮮明な画像が得られる処理液とインクのセットを提供することができる。
(処理液とインクのセット)
本発明の処理液とインクのセットは、凝集剤を含む処理液と、白色以外の色材を含む非白色インクと、白色の色材を含む白色インクと、を有し、前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上である。
本発明の処理液とインクのセットは、凝集剤を含む処理液と、白色以外の色材を含む非白色インクと、白色の色材を含む白色インクと、を有し、前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上である。
従来技術では、印刷物を裏面から見て使用する、裏刷り印刷のようなプロセスでの印刷では、使用する白色インクとカラーインクの組み合わせによっては滲みが発生したり、カラーインクの上に白色インクを塗布した際に、白色インクが十分にカラーインク上に濡れ広がらない、いわゆる「はじき現象」が生じるという課題がある。
本発明においては、前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上であることにより、色間での滲みが少なく、鮮明な画像が得られる。これは、白色インクが処理液中の凝集剤である多価金属塩と反応し凝集するスピードが速いことにより、非浸透性記録媒体上で白色インクが流動するのを防ぎ、色間の滲みが起こる前に定着できるためである。
<初期粒径増加率>
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率は、30nm/秒以上であり、33nm/秒以上が好ましく、保存安定性の観点から70nm/秒以下であることが好ましい。
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液は、白色インク1mLに水99mLを加えて調製した。
前記初期粒径増加率は、白色インクを水で希釈した1体積%水溶液の粒径をあらかじめ測定した後に、白色インク1体積%水溶液と酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合した際の粒径を経時的に測定することにより求めることができる。具体的には、4mLの白色インク1体積%水溶液に0.5mLの酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率を求める。粒径は、例えば、粒子径測定システム(大塚電子株式会社製、ELSZ-1000S)を用いて、キュムラント法により測定する。白色インク1体積%水溶液と酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から数秒ごとにキュムラント法で粒径を測定し、粒径データをプロットして直線を描き、混合開始(0秒)から20秒後までの線形近似の傾きから、初期粒径増加率(nm/秒)を算出することができる。
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率は、30nm/秒以上であり、33nm/秒以上が好ましく、保存安定性の観点から70nm/秒以下であることが好ましい。
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液は、白色インク1mLに水99mLを加えて調製した。
前記初期粒径増加率は、白色インクを水で希釈した1体積%水溶液の粒径をあらかじめ測定した後に、白色インク1体積%水溶液と酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合した際の粒径を経時的に測定することにより求めることができる。具体的には、4mLの白色インク1体積%水溶液に0.5mLの酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率を求める。粒径は、例えば、粒子径測定システム(大塚電子株式会社製、ELSZ-1000S)を用いて、キュムラント法により測定する。白色インク1体積%水溶液と酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から数秒ごとにキュムラント法で粒径を測定し、粒径データをプロットして直線を描き、混合開始(0秒)から20秒後までの線形近似の傾きから、初期粒径増加率(nm/秒)を算出することができる。
白色インクの初期粒径増加率は、白色インクに含まれる構成成分によって調整することができる。例えば、顔料分散液及び樹脂分散液に含まれる分散剤の量を多くすることにより、混合する酢酸カルシウムとの反応性が向上し、初期粒径増加率を高くすることができる。また、分散剤の種類によっても調節が可能であり、水酸基等のアニオン性の官能基が多く含まれる分散剤を使用することにより初期粒径増加率を高くすることができる。分散剤は2種類以上併用してもよく、これらの配合比を調整することにより所望の初期粒径増加率を有する白色インクを作製することができる。
初期粒径増加率向上の観点から、分散剤の含有量は5質量%以上11質量%以下が好ましく、7質量%以上11質量%以下が特に好ましい。
初期粒径増加率向上の観点から、分散剤の含有量は5質量%以上11質量%以下が好ましく、7質量%以上11質量%以下が特に好ましい。
<白色インク>
白色インクは、水、色材、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
白色インクは、水、色材、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<<有機溶剤>>
有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物などが挙げられる。
有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物などが挙げられる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオールなどが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
含硫黄化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
その他の有機溶剤としては、例えば、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
含硫黄化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
その他の有機溶剤としては、例えば、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤の白色インク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、白色インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<<水>>
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<<色材>>
色材としては、白色であれば特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
白色インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性及び吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
色材としては、白色であれば特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
白色インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性及び吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
顔料を分散して白色インクを得る方法としては、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えば、カーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、白色インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料が白色インク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂株式会社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えば、カーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、白色インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料が白色インク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂株式会社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
-顔料分散体-
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合して白色インクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合して白色インクを製造することも可能である。
顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
顔料分散体に対し、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合して白色インクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合して白色インクを製造することも可能である。
顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
顔料分散体に対し、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<<界面活性剤>>
白色インクは、界面活性剤としてシリコーン界面活性剤を含むことが好ましい。
シリコーン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、BYK-333、BYK-378、BYK-307、BYK-3450(いずれもBYK社製)、KF-351(信越化学工業株式会社製)、wet-260、wet-270、wet-280(Evonik社製)、SAG503A、SAG016、SAG008、PD-502(日信化学工業株式会社製)などが挙げられる。
白色インクは、界面活性剤としてシリコーン界面活性剤を含むことが好ましい。
シリコーン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、BYK-333、BYK-378、BYK-307、BYK-3450(いずれもBYK社製)、KF-351(信越化学工業株式会社製)、wet-260、wet-270、wet-280(Evonik社製)、SAG503A、SAG016、SAG008、PD-502(日信化学工業株式会社製)などが挙げられる。
なお、白色インクは、界面活性剤として以下の他の界面活性剤を併用してもよい。
他の界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
他の界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
上記他の界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
上記他の界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<<樹脂>>
白色インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル-スチレン系樹脂、アクリル-シリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
白色インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル-スチレン系樹脂、アクリル-シリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、白色インクの保存安定性の点から、白色インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販の樹脂粒子としては、例えば、マイクロジェルE-1002、E-5002(スチレン-アクリル系樹脂粒子、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂粒子、DIC株式会社製)、ボンコート5454(スチレン-アクリル系樹脂粒子、DIC株式会社製)、SAE-1014(スチレン-アクリル系樹脂粒子、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK-200(アクリル系樹脂粒子、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC-22、AC-61(アクリル系樹脂粒子、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX-2821、3689(アクリル-シリコーン系樹脂粒子、東洋インキ株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂粒子、御国色素株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記市販の樹脂粒子としては、例えば、マイクロジェルE-1002、E-5002(スチレン-アクリル系樹脂粒子、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂粒子、DIC株式会社製)、ボンコート5454(スチレン-アクリル系樹脂粒子、DIC株式会社製)、SAE-1014(スチレン-アクリル系樹脂粒子、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK-200(アクリル系樹脂粒子、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC-22、AC-61(アクリル系樹脂粒子、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX-2821、3689(アクリル-シリコーン系樹脂粒子、東洋インキ株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂粒子、御国色素株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<<その他の成分>>
白色インクは、更に必要に応じて、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤等のその他の成分を含有することができる。
白色インクは、更に必要に応じて、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤等のその他の成分を含有することができる。
-消泡剤-
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
-防腐防黴剤-
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
-防錆剤-
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<白色インクの物性>
白色インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
白色インクの25℃での粘度は、印刷濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
白色インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
白色インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
白色インクの25℃での粘度は、印刷濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
白色インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
白色インクの表面張力についても特に制限はない。非白色インクでパターンを印刷した後そのインクと重なるように白色インクを印刷する場合においては、先に印刷される非白色インクの表面張力によって後から印刷される白色インクとの間で滲みや弾きが発生しやすくなることがある。
<非白色インク>
非白色インクは、水、色材、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
非白色インクは、水、色材、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<<界面活性剤>>
非白色インクは、界面活性剤としてアセチレングリコール界面活性剤を含むことが好ましい。
アセチレングリコール界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サーフィノールDF110D、サーフィノール104E、サーフィノール82、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、サーフィノールPSA-336、サーフィノールE1004、サーフィノールEXP4200(いずれも、日信化学工業株式会社製)などが挙げられる。
非白色インクは、界面活性剤としてアセチレングリコール界面活性剤を含むことが好ましい。
アセチレングリコール界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サーフィノールDF110D、サーフィノール104E、サーフィノール82、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、サーフィノールPSA-336、サーフィノールE1004、サーフィノールEXP4200(いずれも、日信化学工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明においては、非白色インクはアセチレングリコール界面活性剤を含有し、白色インクは、シリコーン界面活性剤を含有することによって、先に印刷された非白色インクとの濡れ性がよくなるため、弾きの少ない鮮明な画像が得られる。
非白色インクは、アセチレングリコール界面活性剤以外の他の界面活性剤を併用してもよい。
他の界面活性剤としては、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。これらの中でも、高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示す点から特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
他の界面活性剤としては、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。これらの中でも、高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示す点から特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩などが挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などが挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
上記他の界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
上記他の界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
-色材-
非白色インクにおける色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、顔料として、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
非白色インクにおける色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、顔料として、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35などが挙げられる。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35などが挙げられる。
非白色インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性、及び吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
非白色インクにおける水、有機溶剤、樹脂、及びその他の成分としては、上記白色インクにおける前記水、前記有機溶剤、前記樹脂、及び前記その他の成分と同様なものを用いることができる。
非白色インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
非白色インクの25℃での粘度は、印刷濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
非白色インクの25℃での粘度は、印刷濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
白色インクが好適にレベリングでき、かつ先に印刷される非白色インクの印刷と後に印刷される白色インクの印刷の間に乾燥工程を含まない場合においても白色インクの濡れ広がりによる色間滲みや弾きを抑えるためには、先に印刷される非白色インクの表面張力は25℃で20mN/m以上45mN/mが好ましく、30mN/m以上40mN/m以下がより好ましく、35mN/m以上40mN/mが更に好ましい。
最大泡圧法による表面寿命15msecでの非白色インクの動的表面張力は、28mN/m以上43mN/m以下が好ましい。
非白色インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
非白色インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
<処理液>
処理液は、水、凝集剤、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
処理液は、水、凝集剤、有機溶剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<<凝集剤>>
凝集剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩などが挙げられる。これらの中でも、多価金属塩が好ましい。
凝集剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩などが挙げられる。これらの中でも、多価金属塩が好ましい。
-多価金属塩-
多価金属塩はインク中の顔料を着滴後に速やかに凝集させ、カラーブリードを抑制するとともに、発色性を向上させる。
多価金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン化合物、クロム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。
これら多価金属化合物の中でも、インク中の顔料を効果的に凝集させることができる点から、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、ニッケル化合物、及びアルミニウム化合物からなる群より選択される1種以上が好ましく、カルシウム化合物、マグネシウム化合物等の2価金属塩がより好ましい。
処理液が、凝集剤として2価の金属塩を含むと、処理液が凝集剤の析出などなく安定である上、非白色インク及び白色インクとの凝集反応が速く進み、滲み防止に好適である。
多価金属塩はインク中の顔料を着滴後に速やかに凝集させ、カラーブリードを抑制するとともに、発色性を向上させる。
多価金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン化合物、クロム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。
これら多価金属化合物の中でも、インク中の顔料を効果的に凝集させることができる点から、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、ニッケル化合物、及びアルミニウム化合物からなる群より選択される1種以上が好ましく、カルシウム化合物、マグネシウム化合物等の2価金属塩がより好ましい。
処理液が、凝集剤として2価の金属塩を含むと、処理液が凝集剤の析出などなく安定である上、非白色インク及び白色インクとの凝集反応が速く進み、滲み防止に好適である。
上記2価金属塩としては、例えば、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、炭酸亜鉛などが挙げられる。
前記凝集剤の含有量は、処理液の全量に対して、4質量%以上が好ましく、6質量%以上がより好ましい。凝集剤の含有量が4質量%以上であると、処理液のインクとの反応性が更に高まり、滲みを防止することができる。上限としては保存安定性の観点から9質量%以下であることが好ましい。
処理液に含まれる水、有機溶剤、界面活性剤、及びその他の成分は、上記白色インク及び非白色インクにおける前記水、前記有機溶剤、前記界面活性剤、及び前記その他の成分と同様のものを用いることができる。
<記録媒体>
本発明に用いる記録媒体である非浸透性記録媒体は水透過性、及び吸収性が低い表面を有する記録媒体であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である記録媒体を意味する。
前記非浸透性記録媒体としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルム、ナイロンフィルムなどを好適に使用することができる。
本発明に用いる記録媒体である非浸透性記録媒体は水透過性、及び吸収性が低い表面を有する記録媒体であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である記録媒体を意味する。
前記非浸透性記録媒体としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルム、ナイロンフィルムなどを好適に使用することができる。
前記ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製P-2002、P-2161、P-4166、SUNTOX社製PA-20、PA-30、PA-20W、フタムラ化学株式会社製FOA、FOS、FORなどが挙げられる。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製E-5100、E-5102、東レ株式会社製P60、P375、帝人デュポンフィルム株式会社製G2、G2P2、K、SLなどが挙げられる。
前記ナイロンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製ハーデンフィルムN-1100、N-1102、N-1200、ユニチカ株式会社製ON、NX、MS、NKなどが挙げられる。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製E-5100、E-5102、東レ株式会社製P60、P375、帝人デュポンフィルム株式会社製G2、G2P2、K、SLなどが挙げられる。
前記ナイロンフィルムとしては、例えば、東洋紡株式会社製ハーデンフィルムN-1100、N-1102、N-1200、ユニチカ株式会社製ON、NX、MS、NKなどが挙げられる。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、本発明の処理液とインクのセットにおける処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与工程と、本発明の処理液とインクのセットにおける非白色インクを付与する非白色インク付与工程と、本発明の処理液とインクのセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の画像形成方法は、本発明の処理液とインクのセットにおける処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与工程と、本発明の処理液とインクのセットにおける非白色インクを付与する非白色インク付与工程と、本発明の処理液とインクのセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、本発明の処理液とインクのセットにおける処理液を収容する処理液収容手段と、本発明の処理液とインクのセットにおける白色インク及び非白色インクを収容するインク収容手段と、前記処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与手段と、前記非白色インクを付与する非白色インク付与手段と、前記白色インクを付与する白色インク付与手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
非白色インクと白色インクの総付与量の下限は制限されないが、滲みを抑えるためにはインク量は少ないほうがよいため、上限は40μg/inch2以下が好ましく、20μg/inch2以下がより好ましく、10μg/inch2以下が更に好ましい。
非白色インクと白色インクの総付与量が20μg/inch2以下である画像形成方法であるとき、基材上のインクが残らず処理液と反応し凝集するため、すぐにインクの流動性がなくなり、滲みが生じづらい。なお、凝集剤の存在量は、0.09mg/inch2以上であることが好ましい。
非白色インクと白色インクの各付与量の内訳は特に制限されない。また、使用するインク数も任意の数でよく、例えば、非白色インクは1種類でもよく、2種類以上を併用してもよい。
非白色インクと白色インクの総付与量の下限は制限されないが、滲みを抑えるためにはインク量は少ないほうがよいため、上限は40μg/inch2以下が好ましく、20μg/inch2以下がより好ましく、10μg/inch2以下が更に好ましい。
非白色インクと白色インクの総付与量が20μg/inch2以下である画像形成方法であるとき、基材上のインクが残らず処理液と反応し凝集するため、すぐにインクの流動性がなくなり、滲みが生じづらい。なお、凝集剤の存在量は、0.09mg/inch2以上であることが好ましい。
非白色インクと白色インクの各付与量の内訳は特に制限されない。また、使用するインク数も任意の数でよく、例えば、非白色インクは1種類でもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記非白色インク付与工程と、前記白色インク付与工程との間に、前記非白色インクを乾燥させる非白色インク乾燥工程を含む画像形成方法であるとき、乾燥により先に付与したインクの流動性がなくなった上に新たなインクを付与することができ、非浸透性記録媒体上でのインクの混ざり合いがなくなり、更に滲みの少ない鮮明な画像が得られる。
乾燥手段としては、記録媒体の印刷面及び裏面を乾燥することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーター、加熱ローラー、ホットプレートなどが挙げられる。
乾燥手段としては、記録媒体の印刷面及び裏面を乾燥することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーター、加熱ローラー、ホットプレートなどが挙げられる。
前記画像形成方法は、非浸透性記録媒体に表面改質を行う表面改質工程を含むことが好ましい。表面改質工程は非浸透性記録媒体に処理液とインクのセットにおけるインクを付与する前に行うことが好ましい。
非浸透性記録媒体に表面改質を行うことにより、非浸透性記録媒体に対するインクの濡れ性が向上して弾きのない画像が得られるため好ましい。
表面処理としては、例えば、コロナ処理、大気圧プラズマ処理、フレーム処理、紫外線照射処理などが挙げられる。これらの中でも、記録面の表面改質は、記録面にコロナ処理を行うコロナ処理工程が好ましい。コロナ処理は、大気圧プラズマ処理、フレーム処理及び紫外線照射処理と比較して、コロナ放電の出力安定性に優れていることや、記録面に対して均一に表面処理が行えるということから、好ましく用いられる。
非浸透性記録媒体に表面改質を行うことにより、非浸透性記録媒体に対するインクの濡れ性が向上して弾きのない画像が得られるため好ましい。
表面処理としては、例えば、コロナ処理、大気圧プラズマ処理、フレーム処理、紫外線照射処理などが挙げられる。これらの中でも、記録面の表面改質は、記録面にコロナ処理を行うコロナ処理工程が好ましい。コロナ処理は、大気圧プラズマ処理、フレーム処理及び紫外線照射処理と比較して、コロナ放電の出力安定性に優れていることや、記録面に対して均一に表面処理が行えるということから、好ましく用いられる。
<画像形成装置及び画像形成方法>
本発明のインクと処理液のセットは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、画像形成装置、画像形成方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付与可能なものを意味する。更に、この記録装置には、卓上型や、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の画像形成装置、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタ等も含まれる。
図1に、画像形成装置の一例を示す。
なお、本発明の画像形成方法におけるインクを付与する工程と、前処理液を付与する工程とは同じ印刷機器で実施してもよいし、別々の印刷機器で実施してもよい。
本発明のインクと処理液のセットは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、画像形成装置、画像形成方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付与可能なものを意味する。更に、この記録装置には、卓上型や、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の画像形成装置、例えば、ロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタ等も含まれる。
図1に、画像形成装置の一例を示す。
なお、本発明の画像形成方法におけるインクを付与する工程と、前処理液を付与する工程とは同じ印刷機器で実施してもよいし、別々の印刷機器で実施してもよい。
図1の画像形成装置100は、前処理液付与部110、インク付与部120、後処理液付与部130、乾燥部140、及び搬送部150を有し、前処理液付与部110は記録媒体Mに前処理液を付与する。
なお、前処理液付与部110、後処理液付与部130、乾燥部140、搬送部150は省略してもよい。
なお、前処理液付与部110、後処理液付与部130、乾燥部140、搬送部150は省略してもよい。
前処理液を付与する方法としては、特に限定されないが、インクジェット法、ローラー塗布法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法等が挙げられる。
なお、あらかじめバーコート法等で前処理液を手作業にて記録媒体に塗布した後に画像形成装置を用いて印刷してもよいため、前処理液付与部110は省略してもよい。
なお、あらかじめバーコート法等で前処理液を手作業にて記録媒体に塗布した後に画像形成装置を用いて印刷してもよいため、前処理液付与部110は省略してもよい。
記録に用いる記録媒体Mとしては、特に限定されないが、例えば、普通紙、光沢紙、特
殊紙、段ボール、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙などが挙げられる。
殊紙、段ボール、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙などが挙げられる。
インク付与部120は、記録媒体Mの前処理液が付与された面に、インクジェットイン
クを付与する。
インク付与部120としては、例えば公知のインクジェットヘッドを用いることができる。
インク付与部120は、任意の色のインクを吐出するヘッドであってよく、例えば、必要に応じてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)、W(ホワイト)の色のインクを吐出するヘッドを設けてもよい。
クを付与する。
インク付与部120としては、例えば公知のインクジェットヘッドを用いることができる。
インク付与部120は、任意の色のインクを吐出するヘッドであってよく、例えば、必要に応じてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)、W(ホワイト)の色のインクを吐出するヘッドを設けてもよい。
後処理液付与部130は、記録媒体Mのインクジェットインクが付与された面のインクジェットインクが付与された領域に後処理液を付与できればよく、例えば、インクジェットヘッド以外にも、スプレーやローラーなどを用いることができる。
なお、後処理液付与部130は、省略してもよい。
なお、後処理液付与部130は、省略してもよい。
後処理液を付与する方法としては、特に限定されないが、例えば、インクジェット法、ローラー塗布法、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。
乾燥部140は、後処理液が付与された記録媒体Mを温風で乾燥させる。なお、後処理液付与部がない場合には、乾燥部140を省略してもよい。
乾燥部140は、温風の代わりに、赤外線、マイクロ波、ロールヒーター等を用いて、後処理液が付与された記録媒体Mを加熱乾燥させてもよいし、乾燥部140を作動させないで後処理液が付与された記録媒体Mを自然乾燥させてもよい。
乾燥部140は、温風の代わりに、赤外線、マイクロ波、ロールヒーター等を用いて、後処理液が付与された記録媒体Mを加熱乾燥させてもよいし、乾燥部140を作動させないで後処理液が付与された記録媒体Mを自然乾燥させてもよい。
搬送部150は、記録媒体Mを搬送する。
搬送部150としては、記録媒体Mを搬送することが可能であれば、特に限定されない
が、搬送ベルト、プラテンなどが挙げられる。
搬送部150としては、記録媒体Mを搬送することが可能であれば、特に限定されない
が、搬送ベルト、プラテンなどが挙げられる。
なお、画像形成装置100は、記録媒体Mに形成された画像を加熱定着させる定着部を更に有してもよい。定着部としては、特に限定されないが、定着ローラーなどが挙げられる。
卓上プリンターを画像形成装置として用いる場合には、前処理液付与部、後処理液付与部の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)などのインクの場合と同様に、前処理液や後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
記録媒体、メディア、被印刷物は、いずれも同義語とする。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(顔料分散液の調製例1)
<ブラック顔料分散液の調製>
以下の処方の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して、ブラック顔料分散液(顔料濃度:15質量%)を得た。
[ブラック顔料分散液の処方]
・カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製):15質量部
・アクリル系高分子分散剤(商品名:Disperbyk-2010、BYKジャパン社製):5質量部
・イオン交換水:80質量部
<ブラック顔料分散液の調製>
以下の処方の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して、ブラック顔料分散液(顔料濃度:15質量%)を得た。
[ブラック顔料分散液の処方]
・カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製):15質量部
・アクリル系高分子分散剤(商品名:Disperbyk-2010、BYKジャパン社製):5質量部
・イオン交換水:80質量部
(顔料分散液の調製例2)
<シアン顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントブルー15:3に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、シアン顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
<シアン顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントブルー15:3に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、シアン顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例3)
<マゼンタ顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントレッド269に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
<マゼンタ顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントレッド269に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例4)
<イエロー顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントイエロー74に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、イエロー顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
<イエロー顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、カーボンブラック顔料を、ピグメントイエロー74に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、イエロー顔料分散液(顔料固形分濃度:15質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例5)
<白色顔料分散液1の調製>
酸化チタン(商品名:STR-100W、堺化学工業株式会社製)25質量部、顔料分散剤(商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)5質量部、及び水70質量部を混合し、ビーズミル(商品名:リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、白色顔料分散液1(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
<白色顔料分散液1の調製>
酸化チタン(商品名:STR-100W、堺化学工業株式会社製)25質量部、顔料分散剤(商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)5質量部、及び水70質量部を混合し、ビーズミル(商品名:リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、白色顔料分散液1(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例6)
<白色顔料分散液2の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を7質量部に変更し、水を68質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液2(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
<白色顔料分散液2の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を7質量部に変更し、水を68質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液2(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例7)
<白色顔料分散液3の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を3質量部に変更し、水を72質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液3(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
<白色顔料分散液3の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を3質量部に変更し、水を72質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液3(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例8)
<白色顔料分散液4の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を9質量部に変更し、水を66質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液4(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
<白色顔料分散液4の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を9質量部に変更し、水を66質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液4(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
(顔料分散液の調製例9)
<白色顔料分散液5の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を11質量部に変更し、水を64質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液5(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
<白色顔料分散液5の調製>
顔料分散液の調製例5において、顔料分散剤を11質量部に変更し、水を64質量部に変更した以外は、顔料分散液の調製例5と同様にして、白色顔料分散液5(顔料固形分濃度:25質量%)を得た。
(樹脂分散液の製造例1)
-樹脂分散液1の製造-
メタクリル酸メチル65質量部、アクリル酸2-エチルヘキシル31質量部、メタクリル酸2質量部、アクアロンHS-10(第一工業製薬株式会社製)2質量部、及びイオン交換水52質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色の乳化液を得た。
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた250mLのフラスコ内に、イオン交換水89質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、10質量%アクアロンHS-10(第一工業製薬株式会社製)水溶液0.8質量部、5質量%過硫酸アンモニウム水溶液2.6質量部を投入した後、予め調製しておいた乳化液を2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液0.6質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、28質量%アンモニア水でpHを7~8となるよう調整し、樹脂分散液1を得た。
得られた樹脂のガラス転移温度(Tg)は53℃であった。ここで、ガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量測定(DSC)(株式会社リガク製、Thermo plus EVO2/DSC)を用いて測定した。
-樹脂分散液1の製造-
メタクリル酸メチル65質量部、アクリル酸2-エチルヘキシル31質量部、メタクリル酸2質量部、アクアロンHS-10(第一工業製薬株式会社製)2質量部、及びイオン交換水52質量部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色の乳化液を得た。
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流管を備えた250mLのフラスコ内に、イオン交換水89質量部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、10質量%アクアロンHS-10(第一工業製薬株式会社製)水溶液0.8質量部、5質量%過硫酸アンモニウム水溶液2.6質量部を投入した後、予め調製しておいた乳化液を2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間毎に5質量%過硫酸アンモニウム水溶液0.6質量部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、28質量%アンモニア水でpHを7~8となるよう調整し、樹脂分散液1を得た。
得られた樹脂のガラス転移温度(Tg)は53℃であった。ここで、ガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量測定(DSC)(株式会社リガク製、Thermo plus EVO2/DSC)を用いて測定した。
(樹脂分散液の製造例2)
-樹脂分散液2の製造-
樹脂分散液の製造例1において、メタクリル酸メチルを69質量部とし、アクリル酸2-エチルヘキシル27質量部とした以外は、樹脂分散液の製造例1と同様にして、樹脂分散液2を得た。得られた樹脂について、樹脂分散液の製造例1と同様にして測定したガラス転移温度(Tg)は62℃であった。
-樹脂分散液2の製造-
樹脂分散液の製造例1において、メタクリル酸メチルを69質量部とし、アクリル酸2-エチルヘキシル27質量部とした以外は、樹脂分散液の製造例1と同様にして、樹脂分散液2を得た。得られた樹脂について、樹脂分散液の製造例1と同様にして測定したガラス転移温度(Tg)は62℃であった。
(樹脂分散液の製造例3)
-樹脂分散液3の製造-
樹脂分散液の製造例1において、メタクリル酸メチルを77質量部とし、アクリル酸2-エチルヘキシルを19質量部とした以外は、樹脂分散液の製造例1と同様にして、樹脂分散液3を得た。得られた樹脂について、樹脂分散液の製造例1と同様にして測定したガラス転移温度(Tg)は85℃であった。
-樹脂分散液3の製造-
樹脂分散液の製造例1において、メタクリル酸メチルを77質量部とし、アクリル酸2-エチルヘキシルを19質量部とした以外は、樹脂分散液の製造例1と同様にして、樹脂分散液3を得た。得られた樹脂について、樹脂分散液の製造例1と同様にして測定したガラス転移温度(Tg)は85℃であった。
(樹脂分散液の製造例4)
<ウレタン樹脂エマルションAの調製>
1,6-ヘキサンジオール1モルに対して、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1.4モル、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体1モルに対して分子量1,000のポリエチレングリコールモノメチルエーテルを1/3モル反応させたジイソシアネート化合物0.1モル、全質量の15質量%のN-メチル-2-ピロリドンを反応フラスコに仕込み、窒素気流下で、90℃で2時間反応させてプレポリマーを得た。
シリコーン系消泡剤(SE-21、ワッカーシリコーン社製)0.2gを溶解した600gの水に上記で得られた固形分85質量%のプレポリマー450gを15分間で滴下し、25℃で10分撹拌後、下記構造式(A)で表される化合物とエチレンジアミン、アジピン酸ヒドラジドを滴下して、ポリウレタン樹脂エマルションAを得た。
<ウレタン樹脂エマルションAの調製>
1,6-ヘキサンジオール1モルに対して、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1.4モル、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体1モルに対して分子量1,000のポリエチレングリコールモノメチルエーテルを1/3モル反応させたジイソシアネート化合物0.1モル、全質量の15質量%のN-メチル-2-ピロリドンを反応フラスコに仕込み、窒素気流下で、90℃で2時間反応させてプレポリマーを得た。
シリコーン系消泡剤(SE-21、ワッカーシリコーン社製)0.2gを溶解した600gの水に上記で得られた固形分85質量%のプレポリマー450gを15分間で滴下し、25℃で10分撹拌後、下記構造式(A)で表される化合物とエチレンジアミン、アジピン酸ヒドラジドを滴下して、ポリウレタン樹脂エマルションAを得た。
(非白色インクの調製例1)
-非白色インク1の調製-
以下の非白色インク処方を混合撹拌し、平均孔径0.8μmのポリプロピレンフィルターで濾過することにより、非白色インク1を作製した。
[非白色インク処方]
・ブラック顔料分散液:20質量部
・サーフィノール420(日信化学工業株式会社製):0.5質量部
・1,2-プロパンジオール:15質量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル:10質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・前記樹脂分散液1:10質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
-非白色インク1の調製-
以下の非白色インク処方を混合撹拌し、平均孔径0.8μmのポリプロピレンフィルターで濾過することにより、非白色インク1を作製した。
[非白色インク処方]
・ブラック顔料分散液:20質量部
・サーフィノール420(日信化学工業株式会社製):0.5質量部
・1,2-プロパンジオール:15質量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル:10質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・前記樹脂分散液1:10質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
(非白色インクの調製例2~6)
-非白色インク2~6の調製-
非白色インクの調製例1において、表1に示す非白色インク処方に変更した以外は、非白色インクの調製例1と同様にして、非白色インク2~6を調製した。なお、表1中の樹脂分散液における数値は、固形分換算した樹脂の含有量を表す。
-非白色インク2~6の調製-
非白色インクの調製例1において、表1に示す非白色インク処方に変更した以外は、非白色インクの調製例1と同様にして、非白色インク2~6を調製した。なお、表1中の樹脂分散液における数値は、固形分換算した樹脂の含有量を表す。
次に、得られた非白色インクについて、以下のようにして、静的表面張力を測定した。結果を表1に示す。
<静的表面張力の測定>
非白色インクの静的表面張力は、自動表面張力計(DY-300、協和界面科学株式会社製)を用いて、25℃で測定した。より具体的には、非白色インクを直径30mmのシャーレに注ぎ、5分静置した後、自動表面張力計DY-300にて白金プレートを使用したWilhelmy法にて測定した。
非白色インクの静的表面張力は、自動表面張力計(DY-300、協和界面科学株式会社製)を用いて、25℃で測定した。より具体的には、非白色インクを直径30mmのシャーレに注ぎ、5分静置した後、自動表面張力計DY-300にて白金プレートを使用したWilhelmy法にて測定した。
表1中の各成分の詳細な内容については、以下の通りである。
-界面活性剤-
・サーフィノール420(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・サーフィノールPSA-336(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・サーフィノール440(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・サーフィノール465(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・FS-300(フッ素界面活性剤、デュポン社製)
-界面活性剤-
・サーフィノール420(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・サーフィノールPSA-336(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・サーフィノール440(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・サーフィノール465(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・FS-300(フッ素界面活性剤、デュポン社製)
(白色インクの調製例1)
-白色インク1の調製-
以下の白色インク処方を混合撹拌し、平均孔径0.8μmポリプロピレンフィルターで濾過することにより、白色インク1を作製した。
[白色インクの処方]
・白色顔料分散液2:48質量部
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製):0.5質量部
・1,2-プロパンジオール:15質量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル:10質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・前記樹脂分散液1:10質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
-白色インク1の調製-
以下の白色インク処方を混合撹拌し、平均孔径0.8μmポリプロピレンフィルターで濾過することにより、白色インク1を作製した。
[白色インクの処方]
・白色顔料分散液2:48質量部
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製):0.5質量部
・1,2-プロパンジオール:15質量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル:10質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・前記樹脂分散液1:10質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
(白色インクの調製例2~11)
-白色インク2~11の調製-
白色インクの調製例1において、表2-1及び表2-2に記載の白色インク処方に変更した以外は、白色インクの調製例1と同様にして、白色インク2~11を作製した。なお、表2-1及び表2-2中の樹脂分散液における数値は、固形分換算した樹脂の含有量を表す。
-白色インク2~11の調製-
白色インクの調製例1において、表2-1及び表2-2に記載の白色インク処方に変更した以外は、白色インクの調製例1と同様にして、白色インク2~11を作製した。なお、表2-1及び表2-2中の樹脂分散液における数値は、固形分換算した樹脂の含有量を表す。
次に、得られた白色インクについて、以下のようにして、初期粒径増加率を測定した。結果を表2-1及び表2-2に示した。
<初期粒径増加率>
4mLの白色インク1体積%水溶液に0.5mLの酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率を求めた。粒径は、粒子径測定システム(大塚電子株式会社製、ELSZ-1000S)を用いて、キュムラント法により測定した。白色インク1体積%水溶液と酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から数秒ごとにキュムラント法で粒径を測定し、粒径データをプロットして直線を描き、混合開始(0秒)から20秒後までの線形近似の傾きから、初期粒径増加率(nm/秒)を算出した。
4mLの白色インク1体積%水溶液に0.5mLの酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率を求めた。粒径は、粒子径測定システム(大塚電子株式会社製、ELSZ-1000S)を用いて、キュムラント法により測定した。白色インク1体積%水溶液と酢酸カルシウムの1質量%水溶液を混合し、混合開始から数秒ごとにキュムラント法で粒径を測定し、粒径データをプロットして直線を描き、混合開始(0秒)から20秒後までの線形近似の傾きから、初期粒径増加率(nm/秒)を算出した。
表2-1及び表2-2中の各成分の詳細な内容については、以下の通りである。
-界面活性剤-
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・BYK-3450(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・wet-260(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・wet-270(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・wet-280(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・SAG503A(シリコーン界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・FS-300(フッ素界面活性剤、デュポン社製)
・サーフィノール420(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
-界面活性剤-
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・BYK-3450(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・wet-260(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・wet-270(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・wet-280(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・SAG503A(シリコーン界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・FS-300(フッ素界面活性剤、デュポン社製)
・サーフィノール420(アセチレングリコール界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
(処理液の調製例1)
-処理液1の調製-
処理液1は以下の配合で調合後、混合撹拌し、平均孔径5μmのフィルター(ザルトリウス社製、ミニザルト)で濾過した。
[処理液の処方]
・1,2-プロパンジオール:15質量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル:13質量部
・エマルゲンLS-106(花王株式会社製、ポリオキシアルキルエーテル界面活性剤):0.5質量部
・硫酸マグネシウム:6質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
-処理液1の調製-
処理液1は以下の配合で調合後、混合撹拌し、平均孔径5μmのフィルター(ザルトリウス社製、ミニザルト)で濾過した。
[処理液の処方]
・1,2-プロパンジオール:15質量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル:13質量部
・エマルゲンLS-106(花王株式会社製、ポリオキシアルキルエーテル界面活性剤):0.5質量部
・硫酸マグネシウム:6質量部
・プロキセルLV(アビシア社製、防腐剤):0.1質量部
・イオン交換水:残量(合計:100質量部)
(処理液の調製例2~8)
-処理液2~8の調製-
処理液の調製例1において、表3に記載の処理液処方に変更した以外は、処理液の調製例1と同様にして、処理液2~8を調製した。
-処理液2~8の調製-
処理液の調製例1において、表3に記載の処理液処方に変更した以外は、処理液の調製例1と同様にして、処理液2~8を調製した。
表3中の各成分の詳細な内容については、以下の通りである。
-界面活性剤-
・エマルゲンLS-106(ポリオキシアルキルエーテル界面活性剤、花王株式会社製)
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・BYK-3450(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・wet-270(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・wet-280(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・SAG503A(シリコーン界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・SAG016(シリコーン界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
-界面活性剤-
・エマルゲンLS-106(ポリオキシアルキルエーテル界面活性剤、花王株式会社製)
・BYK-333(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・BYK-3450(シリコーン界面活性剤、BYK社製)
・wet-270(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・wet-280(シリコーン界面活性剤、Evonik社製)
・SAG503A(シリコーン界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
・SAG016(シリコーン界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
(実施例1~21及び比較例1~2)
表4-1から表4-5に示す組み合わせの白色インクと非白色インクと処理液とについて、23℃±0.5℃、50±5%RHに調整した環境条件下で、白色インクと非白色インクの吐出量が均しくなるように、ピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、画像形成装置(IPSiO GXe-5500、株式会社リコー製)の調整を行った。
OPP(東洋紡株式会社製、パイレンP2102)にバーコーターNo.1で処理液を塗工量が1.5g/m2になるように塗工した後、80℃にて2分間乾燥させ、乾燥後のOPPに対して白色インクと非白色インクを非白色インクのベタ画像が白色インクのベタ画像に含まれるようなチャート(図2参照)を設定し、画像形成装置で印刷を行った。白色インクと非白色インクの総付与量は表4-1から表4-5に示すとおりである。
OPP(東洋紡株式会社製、パイレンP2102)は、適当な大きさにカットしたものを使用した。また、白色インクと非白色インクの吐出は、非白色インクを吐出した後に、非白色インクとの境界が存在するように白色インクを吐出することにより行った。非白色インク付与工程と白色インク付与工程との間にインク乾燥工程を有する場合には、非白色インク付与工程と白色インク付与工程との間に80℃で2分間の乾燥工程を実施した。
表4-1から表4-5に示す組み合わせの白色インクと非白色インクと処理液とについて、23℃±0.5℃、50±5%RHに調整した環境条件下で、白色インクと非白色インクの吐出量が均しくなるように、ピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、画像形成装置(IPSiO GXe-5500、株式会社リコー製)の調整を行った。
OPP(東洋紡株式会社製、パイレンP2102)にバーコーターNo.1で処理液を塗工量が1.5g/m2になるように塗工した後、80℃にて2分間乾燥させ、乾燥後のOPPに対して白色インクと非白色インクを非白色インクのベタ画像が白色インクのベタ画像に含まれるようなチャート(図2参照)を設定し、画像形成装置で印刷を行った。白色インクと非白色インクの総付与量は表4-1から表4-5に示すとおりである。
OPP(東洋紡株式会社製、パイレンP2102)は、適当な大きさにカットしたものを使用した。また、白色インクと非白色インクの吐出は、非白色インクを吐出した後に、非白色インクとの境界が存在するように白色インクを吐出することにより行った。非白色インク付与工程と白色インク付与工程との間にインク乾燥工程を有する場合には、非白色インク付与工程と白色インク付与工程との間に80℃で2分間の乾燥工程を実施した。
次に、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表4-1から表4-5に示した。
<滲み評価>
上記のように形成したベタ画像に対して、目視で観察して滲みの程度について、白色インクで覆われているはずの非白色インクのベタ画像の様子から、下記基準により滲み評価を実施した。なお、C以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:全く滲みがない
A-:非白色インクと白色インクの重なり部分に注視しないと分からない程度の滲みがある
B:非白色インクのベタ画像の縁に目視でわずかに滲みが見られる
C:非白色インクのベタ画像の縁に目視で少し滲みが見られる
D:非白色インクのベタ画像の縁が大きく滲んでいる
E:非白色インクと白色インクが全体的に滲んでいる
上記のように形成したベタ画像に対して、目視で観察して滲みの程度について、白色インクで覆われているはずの非白色インクのベタ画像の様子から、下記基準により滲み評価を実施した。なお、C以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:全く滲みがない
A-:非白色インクと白色インクの重なり部分に注視しないと分からない程度の滲みがある
B:非白色インクのベタ画像の縁に目視でわずかに滲みが見られる
C:非白色インクのベタ画像の縁に目視で少し滲みが見られる
D:非白色インクのベタ画像の縁が大きく滲んでいる
E:非白色インクと白色インクが全体的に滲んでいる
<弾き評価>
上記のように形成したベタ画像に対して、目視にて観察して弾きの程度について、白色インクで覆われているはずの非白色インクのベタ画像の様子から、下記基準により弾き評価を実施した。なお、C以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:非白色インクのベタ画像の露出がなく白色インクのベタ画像が均一である
B:非白色インクのベタ画像の露出がないが、白色インクのベタ画像にわずかにムラがある
C:非白色インクのベタ画像の露出がないが、白色インクのベタ画像にムラがある
D:非白色インクのベタ画像が露出している
上記のように形成したベタ画像に対して、目視にて観察して弾きの程度について、白色インクで覆われているはずの非白色インクのベタ画像の様子から、下記基準により弾き評価を実施した。なお、C以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:非白色インクのベタ画像の露出がなく白色インクのベタ画像が均一である
B:非白色インクのベタ画像の露出がないが、白色インクのベタ画像にわずかにムラがある
C:非白色インクのベタ画像の露出がないが、白色インクのベタ画像にムラがある
D:非白色インクのベタ画像が露出している
<処理液の安定性>
処理液を作製し、室温(25℃)で1週間保存した処理液の外観について、目視で観察し、下記基準により処理液の安定性を評価した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:1週間後も金属塩の析出などなく液全体が均一に透明である
B:処理液作製直後は液全体が均一に透明だが、1週間保存後は液に濁りが生じたり、金属塩が析出したりする。
C:処理液作製直後から液が均一でなく、濁りや金属塩の溶け残りが確認できる
処理液を作製し、室温(25℃)で1週間保存した処理液の外観について、目視で観察し、下記基準により処理液の安定性を評価した。なお、B以上が許容範囲である。
[評価基準]
A:1週間後も金属塩の析出などなく液全体が均一に透明である
B:処理液作製直後は液全体が均一に透明だが、1週間保存後は液に濁りが生じたり、金属塩が析出したりする。
C:処理液作製直後から液が均一でなく、濁りや金属塩の溶け残りが確認できる
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 凝集剤を含む処理液と、
白色以外の色材を含む非白色インクと、
白色の色材を含む白色インクと、
を有し、
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上であることを特徴とする処理液とインクのセットである。
<2> 非浸透性記録媒体上に画像を形成するのに用いられる、前記<1>に記載の処理液とインクのセットである。
<3> 前記凝集剤が2価の金属塩である、前記<1>から<2>のいずれかに記載の処理液とインクのセットである。
<4> 前記凝集剤の含有量が前記処理液の全量に対して6質量%以上である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の処理液とインクのセットである。
<5> 前記非白色インクは、アセチレングリコール界面活性剤を含有し、
前記白色インクは、シリコーン界面活性剤を含有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の処理液とインクのセットである。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与工程と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける非白色インクを付与する非白色インク付与工程と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、
を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<7> 前記非白色インクと前記白色インクの総付与量が20μg/inch2以下である、前記<6>に記載の画像形成方法である。
<8> 前記非白色インク付与工程と前記白色インク付与工程との間に、前記非白色インクを乾燥させる非白色インク乾燥工程を含む、前記<6>から<7>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<9> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける処理液を収容する処理液収容手段と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける非白色インク及び白色インクを収容するインク収容手段と、
前記処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与手段と、
前記非白色インクを付与する非白色インク付与手段と、
前記白色インクを付与する白色インク付与手段と、
を有する画像形成装置である。
<1> 凝集剤を含む処理液と、
白色以外の色材を含む非白色インクと、
白色の色材を含む白色インクと、
を有し、
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上であることを特徴とする処理液とインクのセットである。
<2> 非浸透性記録媒体上に画像を形成するのに用いられる、前記<1>に記載の処理液とインクのセットである。
<3> 前記凝集剤が2価の金属塩である、前記<1>から<2>のいずれかに記載の処理液とインクのセットである。
<4> 前記凝集剤の含有量が前記処理液の全量に対して6質量%以上である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の処理液とインクのセットである。
<5> 前記非白色インクは、アセチレングリコール界面活性剤を含有し、
前記白色インクは、シリコーン界面活性剤を含有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の処理液とインクのセットである。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与工程と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける非白色インクを付与する非白色インク付与工程と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、
を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<7> 前記非白色インクと前記白色インクの総付与量が20μg/inch2以下である、前記<6>に記載の画像形成方法である。
<8> 前記非白色インク付与工程と前記白色インク付与工程との間に、前記非白色インクを乾燥させる非白色インク乾燥工程を含む、前記<6>から<7>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<9> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける処理液を収容する処理液収容手段と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける非白色インク及び白色インクを収容するインク収容手段と、
前記処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与手段と、
前記非白色インクを付与する非白色インク付与手段と、
前記白色インクを付与する白色インク付与手段と、
を有する画像形成装置である。
前記<1>から<5>のいずれかに記載の処理液とインクのセット、前記<6>から<8>のいずれかに記載の画像形成方法、及び前記<9>に記載の画像形成装置によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
100 画像形成装置
110 前処理液付与部
120 インク付与部
130 後処理液付与部
140 乾燥部
150 搬送部
M 記録媒体
110 前処理液付与部
120 インク付与部
130 後処理液付与部
140 乾燥部
150 搬送部
M 記録媒体
Claims (9)
- 凝集剤を含む処理液と、
白色以外の色材を含む非白色インクと、
白色の色材を含む白色インクと、
を有し、
前記白色インクを水で希釈した1体積%水溶液と、酢酸カルシウムの1質量%水溶液とを混合した際の、混合開始から20秒後までの初期粒径増加率が30nm/秒以上であることを特徴とする処理液とインクのセット。 - 非浸透性記録媒体上に画像を形成するのに用いられる、請求項1に記載の処理液とインクのセット。
- 前記凝集剤が2価の金属塩である、請求項1から2のいずれかに記載の処理液とインクのセット。
- 前記凝集剤の含有量が前記処理液の全量に対して6質量%以上である、請求項1から3のいずれかに記載の処理液とインクのセット。
- 前記非白色インクは、アセチレングリコール界面活性剤を含有し、
前記白色インクは、シリコーン界面活性剤を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の処理液とインクのセット。 - 請求項1から5のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与工程と、
請求項1から5のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける非白色インクを付与する非白色インク付与工程と、
請求項1から5のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける白色インクを付与する白色インク付与工程と、
を含むことを特徴とする画像形成方法。 - 前記非白色インクと前記白色インクの総付与量が20μg/inch2以下である、請求項6に記載の画像形成方法。
- 前記非白色インク付与工程と前記白色インク付与工程との間に、前記非白色インクを乾燥させる非白色インク乾燥工程を含む、請求項6から7のいずれかに記載の画像形成方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける処理液を収容する処理液収容手段と、
請求項1から5のいずれかに記載の処理液とインクのセットにおける非白色インク及び白色インクを収容するインク収容手段と、
前記処理液を非浸透性記録媒体に付与する処理液付与手段と、
前記非白色インクを付与する非白色インク付与手段と、
前記白色インクを付与する白色インク付与手段と、
を有する画像形成装置。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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