JP2022135710A - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

水処理方法および水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022135710A
JP2022135710A JP2021035676A JP2021035676A JP2022135710A JP 2022135710 A JP2022135710 A JP 2022135710A JP 2021035676 A JP2021035676 A JP 2021035676A JP 2021035676 A JP2021035676 A JP 2021035676A JP 2022135710 A JP2022135710 A JP 2022135710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
flow rate
space
membrane module
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021035676A
Other languages
English (en)
Inventor
明広 高田
Akihiro Takada
徹 中野
Toru Nakano
聖 若山
Sei Wakayama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
Priority to JP2021035676A priority Critical patent/JP2022135710A/ja
Priority to TW111105515A priority patent/TW202302472A/zh
Priority to CN202210175986.0A priority patent/CN115010212B/zh
Publication of JP2022135710A publication Critical patent/JP2022135710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • C02F1/441Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis by reverse osmosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • C02F1/442Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis by nanofiltration
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • C02F1/445Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis by forward osmosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2301/00General aspects of water treatment
    • C02F2301/06Pressure conditions
    • C02F2301/066Overpressure, high pressure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において被処理水の水質変動がある場合でも安定した処理を可能とする。【解決手段】全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧工程と、加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理工程と、半透膜15で仕切られた第一空間11と第二空間13とを有する半透膜モジュールを用いて、第1RO濃縮水を第一空間11に通水し、加圧工程での加圧により第一空間11を加圧して第1RO濃縮水に含まれる水を半透膜15を透過させることによって濃縮水を得るとともに、第二空間13に、第1RO濃縮水の一部または濃縮水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理工程と、濃縮水の流量および希釈水の流量を測定し、濃縮水の流量の測定値および希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整工程と、を含む、水処理方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、全溶解固形成分(TDS)等を含む水の濃縮処理を行う水処理方法および水処理装置に関する。
近年では、工場等から排出される排水量をできる限り減らすことが行われており、逆浸透膜等を用いて排水を濃縮し、透過水を回収して排水を減容化する方法が取られている。水回収率はできる限り高める傾向にあり、中には、蒸発濃縮等の方法によって、ほぼ全量を水回収し、全溶解固形成分等を固形化して排出するZLD(Zero Liquid Discharge)まで行われている工場等も増えている。
蒸発濃縮等の水を加熱する方法は大きな消費エネルギーを要し、コストアップとなるため、加熱を極力行わない方法で排水を高濃度に濃縮する方法が求められている。逆浸透膜法は蒸発濃縮法に比べて消費エネルギーは少ないが、浸透圧の影響で濃縮が不十分となり、目的の水量まで減容できない場合がある。
特許文献1には、多段式の半透膜モジュールの半透膜で仕切られた第一空間と第二空間に原水またはその濃縮水を流し、第一空間を加圧することによって、水を濃縮する方法が記載されている。特許文献1の方法は、半透膜モジュールの第一空間と第二空間の濃度差(浸透圧差)を小さくすることによって、一般的な逆浸透膜による濃縮方法に比べて少ない加圧動力、すなわち少ないエネルギーで、高濃度まで濃縮する方法である。
特許文献1に記載の濃縮法は、半透膜モジュールの第一空間だけでなく、第二空間の流量および濃度のコントロールが必要なため、逆浸透膜法に比べて原水(被処理水)の水質の変動によって水バランスが崩れやすく、安定して排水量の減容化を行うことが困難となる可能性がある。また、このような高濃度まで濃縮する方法を用いる場合、回収水の水質が悪化し、回収に適さない水質になる可能性がある。
特開2018-069198号公報
本発明の目的は、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、安定した処理を可能とする、水処理方法および水処理装置を提供することにある。
本発明は、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧工程と、前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理工程と、半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を前記第一空間に通水し、前記加圧工程での加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記第1RO濃縮水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理工程と、前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整工程と、を含む、水処理方法である。
本発明は、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧工程と、前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理工程と、半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する、複数段に接続された半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を第1段の半透膜モジュールの第一空間に通水し、前記加圧工程での加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得て、その濃縮水をさらに次段以降の半透膜モジュールを用いて濃縮水を得るとともに、各段の半透膜モジュールの第二空間に、前記第1RO透過水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部または他の半透膜モジュールから得られる希釈水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理工程と、前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整工程と、を含む、水処理方法である。
前記水処理方法において、前記第1逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.2~0.7m/m/dayの範囲の純水透過流束を有し、かつ標準運転圧力におけるNaCl除去率(NaCl 32,000mg/Lの条件における)99.5%以上の特性を有することが好ましい。
前記水処理方法において、前記半透膜処理工程における前記半透膜モジュールの透過流束を、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.005m/d~0.05m/dの範囲とすることが好ましい。
前記水処理方法において、前記第1逆浸透膜工程直後の前記第1RO濃縮水の圧力が7MPa以上であり、前記半透膜処理工程の前段で前記第1RO濃縮水を7MPa未満に減圧する減圧工程をさらに含むことが好ましい。
前記水処理方法において、前記希釈水を第2逆浸透膜に通水して第2RO透過水および第2RO濃縮水を得る第2逆浸透膜処理工程をさらに含むことが好ましい。
前記水処理方法において、前記第1RO透過水および前記第2RO透過水の少なくとも1つを第3逆浸透膜に通水して第3RO透過水および第3RO濃縮水を得る第3逆浸透膜処理工程をさらに含むことが好ましい。
前記水処理方法において、前記第1RO濃縮水は、硫酸イオン濃度が20000mg/L以上であり、ナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンのうち少なくとも1つの濃度が10000mg/L以上であることが好ましい。
本発明は、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段と、前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理手段と、半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を前記第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記第1RO濃縮水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理手段と、前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整手段と、を備える、水処理装置である。
本発明は、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段と、前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理手段と、半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する、複数段に接続された半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を第1段の半透膜モジュールの第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得て、その濃縮水をさらに次段以降の半透膜モジュールを用いて濃縮水を得るとともに、各段の半透膜モジュールの第二空間に、前記第1RO透過水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部または他の半透膜モジュールから得られる希釈水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理手段と、前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整手段と、を備える、水処理装置である。
前記水処理装置において、前記第1逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.2~0.7m/m/dayの範囲の純水透過流束を有し、かつ標準運転圧力におけるNaCl除去率(NaCl 32,000mg/Lの条件における)99.5%以上の特性を有することが好ましい。
前記水処理装置において、前記半透膜処理手段における前記半透膜モジュールの透過流束が、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.005m/d~0.05m/dの範囲となるように調整する透過流束調整手段をさらに備えることが好ましい。
前記水処理装置において、前記第1逆浸透膜手段直後の前記第1RO濃縮水の圧力が7MPa以上であり、前記半透膜処理手段の前段で前記第1RO濃縮水を7MPa未満に減圧する減圧手段をさらに備えることが好ましい。
前記水処理装置において、前記希釈水を第2逆浸透膜に通水して第2RO透過水および第2RO濃縮水を得る第2逆浸透膜処理手段をさらに備えることが好ましい。
前記水処理装置において、前記第1RO透過水および前記第2RO透過水の少なくとも1つを第3逆浸透膜に通水して第3RO透過水および第3RO濃縮水を得る第3逆浸透膜処理手段をさらに備えることが好ましい。
前記水処理装置において、前記第1RO濃縮水は、硫酸イオン濃度が20000mg/L以上であり、ナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンのうち少なくとも1つの濃度が10000mg/L以上であることが好ましい。
本発明により、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、安定した処理を可能とする、水処理方法および水処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
図1に示す水処理装置1は、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段として、加圧ポンプ26と、加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理手段として、第1逆浸透膜処理装置100と、半透膜で仕切られた第一空間(濃縮側)と第二空間(透過側)とを有する単段式または多段式の半透膜モジュールを用いて、第1RO濃縮水を第一空間に通水し、加圧ポンプ26による加圧により第一空間を加圧して第1RO濃縮水に含まれる水を半透膜を透過させることによって濃縮水を得るとともに、第二空間に、第1RO濃縮水の一部または濃縮水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理手段として、例えば、1段目膜モジュールユニット12、2段目膜モジュールユニット14、3段目膜モジュールユニット16、4段目膜モジュールユニット18、5段目膜モジュールユニット20と、を備える。水処理装置1は、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段としての加圧ポンプを第1逆浸透膜処理装置100の前段にのみに備える。
1段目膜モジュールユニット12は、例えば、並列的に接続された6本の膜モジュールを備え、2段目膜モジュールユニット14は、例えば、並列的に接続された5本の膜モジュールを備え、3段目膜モジュールユニット16は、例えば、並列的に接続された4本の膜モジュールを備え、4段目膜モジュールユニット18は、例えば、並列的に接続された3本の膜モジュールを備え、5段目膜モジュールユニット20は、例えば、並列的に接続された3本の膜モジュールを備える。それぞれの膜モジュールは、半透膜15で仕切られた第一空間11および第二空間13を有する。水処理装置1は、被処理水を貯留する被処理水槽10と、最終段の膜モジュールユニットからの濃縮水(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20からの濃縮水)を貯留する濃縮水槽22と、第1段の膜モジュールユニットからの希釈水(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12からの希釈水)を貯留する第1希釈水槽24と、を備えてもよい。
図1の水処理装置1において、被処理水槽10の被処理水入口には、配管38が接続されている。被処理水槽10の出口と第1逆浸透膜処理装置100の入口とは、加圧ポンプ26を介して配管40により接続されている。第1逆浸透膜処理装置100の濃縮水出口と1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第一空間入口とは、第1RO濃縮水配管106により並列的に接続されている。第1逆浸透膜処理装置100の透過水出口には、第1RO透過水配管108が接続されている。1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第一空間出口と2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第一空間入口とは、配管42により並列的に接続されている。2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第一空間出口と3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第一空間入口とは、配管44により並列的に接続されている。3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第一空間出口と4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第一空間入口とは、配管46により並列的に接続されている。4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第一空間出口と5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間入口および第二空間入口とは、配管48により並列的に接続されている。5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間出口と濃縮水槽22の入口とは、バルブ32を介して配管50により接続されている。濃縮水槽22の出口には、配管52がポンプ28を介して接続されている。5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間出口と4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間入口とは、配管54により並列的に接続されている。4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間出口と3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第二空間入口とは、配管56により並列的に接続されている。3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第二空間出口と2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第二空間入口とは、配管58により並列的に接続されている。2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第二空間出口と1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第二空間入口とは、配管60により並列的に接続されている。1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第二空間出口と第1希釈水槽24の入口とは、配管62により接続されている。第1希釈水槽24の出口には配管64が接続されている。なお、水処理装置1は、濃縮水槽22、ポンプ28、配管52を備えてもよいし、備えていなくてもよい。水処理装置1は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
加圧ポンプ26は、第1逆浸透膜処理装置100の前段に設けられ、例えば、入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、被処理水を吸入して第1逆浸透膜処理装置100に吐出する加圧ポンプである。加圧ポンプ26には、例えば、入力された指令信号に対応する駆動周波数を加圧ポンプ26に出力する第1インバーター30が設置されている。配管50におけるバルブ32と濃縮水槽22の入口との間には、最終段の膜モジュールユニット(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第一空間を通過した濃縮水の流量を測定する第1流量測定手段として、第1流量測定装置34が設置されている。配管62には、第1段の膜モジュールユニット(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第2流量測定手段として、第2流量測定装置36が設置されている。バルブ32は、最終段の膜モジュールユニット(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20)の後段に設けられ、例えば、第1流量測定装置34および第2流量測定装置36の測定値に基づいて開度を調節する比例制御バルブである。水処理装置1は、制御装置66を備え、制御装置66は、第1インバーター30、第1流量測定装置34、および第2流量測定装置36と、有線または無線の電気的接続等によって接続されている。制御装置66は、バルブ32と、有線または無線の電気的接続等によって接続されていてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置1の動作について説明する。
水処理装置1は、半透膜15で仕切られた第一空間11および第二空間13を有する例えば多段式の膜モジュールを用い、全溶解固形成分を含む被処理水を逆浸透膜処理する第1逆浸透膜処理装置100で得られる第1RO濃縮水を多段式の膜モジュールの第一空間11に直列的に通水し、最終段の膜モジュールユニット(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第一空間11および第二空間13にその前段の膜モジュールユニット(図1の例では、4段目膜モジュールユニット18)の濃縮水を分配し、最終段の膜モジュールの希釈水をその前段の膜モジュールの第二空間13に直列的に返送、通水し、第一空間11を加圧することによってその第一空間11に含まれる水を第二空間13に透過させて水を濃縮する装置である。すなわち、水処理装置1において、半透膜15を用いて第1RO濃縮水が濃縮され、その濃縮水がさらに次の段の半透膜15を用いて濃縮される。第1段の膜モジュールユニット(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に第1RO濃縮水が供給され、最終段の膜モジュールの第一空間11と第二空間13の両方にその前段(図1の例では、4段目膜モジュールユニット18)の濃縮水が供給される。そして、最終段の膜モジュールの第二空間13を通過した希釈水を、その上流の膜モジュールの第二空間13に供給していき、各段の膜モジュールの第一空間11を加圧してその第一空間11に含まれる水を第二空間13に透過させる。
具体的には、水処理装置1において、全溶解固形成分を含む被処理水は、配管38を通して、必要に応じて被処理水槽10に貯留され、被処理水槽10から、加圧ポンプ26により0.1MPa以上に加圧されて(加圧工程)、配管40を通して、第1逆浸透膜処理装置100へ送液される。第1逆浸透膜処理装置100において、加圧された被処理水は第1逆浸透膜に通水されて第1RO透過水および第1RO濃縮水が得られる(第1逆浸透膜処理工程)。第1RO透過水は、第1RO透過水配管108を通して排出される。第1RO透過水の少なくとも一部は、後述するようにさらに第3逆浸透膜処理装置104へ送液され、第3逆浸透膜処理装置104において、逆浸透膜処理が行われてもよい(第3逆浸透膜処理工程)。
第1RO濃縮水は、第1RO濃縮水配管106を通して1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から4段目膜モジュールユニット18の第二空間13、3段目膜モジュールユニット16の第二空間13、2段目膜モジュールユニット14の第二空間13を経由して返送された希釈水が配管60を通して、1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧ポンプ26による加圧により加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(1段目))。
1段目膜モジュールユニット12の濃縮水は、配管42を通して、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から4段目膜モジュールユニット18の第二空間13、3段目膜モジュールユニット16の第二空間13を経由して返送された希釈水が配管58を通して、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1段目と同様にして、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(2段目))。
2段目膜モジュールユニット14の濃縮水は、配管44を通して、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から4段目膜モジュールユニット18の第二空間13を経由して返送された希釈水が配管56を通して、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1,2段目と同様にして、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(3段目))。
3段目膜モジュールユニット16の濃縮水は、配管46を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から返送された希釈水が配管54を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1,2,3段目と同様にして、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(4段目))。
4段目膜モジュールユニット18の濃縮水は、配管48を通して、最終段の5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間11および第二空間13へ分配、送液される。1~4段目と同様にして、5段目膜モジュールユニット20において、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(5段目))。ここで、加圧ポンプ26、配管48等が、最終段の半透膜モジュールの第一空間と第二空間の両方にその前段の濃縮水を供給する供給手段として機能する。
5段目膜モジュールユニット20の濃縮水は、バルブ32が開状態で、配管50を通して、必要に応じて濃縮水槽22へ送液、貯留される。濃縮水の少なくとも一部は、処理水として、濃縮水槽22からポンプ28により配管52を通して、系外へ排出される。濃縮水の少なくとも一部は、被処理水槽10に送液され、被処理水槽10において被処理水と混合されてもよい。
5段目膜モジュールユニット20の希釈水は、配管54を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(4段目))。
4段目膜モジュールユニット18の希釈水は、配管56を通して、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(3段目))。
3段目膜モジュールユニット16の希釈水は、配管58を通して、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(2段目))。
2段目膜モジュールユニット14の希釈水は、配管60を通して、1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(1段目))。
1段目膜モジュールユニット12の希釈水は、配管62を通して、必要に応じて第1希釈水槽24へ送液され、貯留された後、配管64を通して、系外へ排出される。希釈水の少なくとも一部は、被処理水槽10に送液され、被処理水槽10において被処理水と混合されてもよい。希釈水の少なくとも一部は、後述するようにさらに第2逆浸透膜処理装置102へ送液され、第2逆浸透膜処理装置102において、逆浸透膜処理が行われてもよい(第2逆浸透膜処理工程)。
以上のようにして、処理対象である、全溶解固形成分等を含む被処理水から、全溶解固形成分等の物質が濃縮された処理水(最終段の濃縮水)と、希釈水とが得られ、被処理水の減容化が行われる。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置1では、最終段の半透膜モジュールの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定し(第1流量測定工程)、および第1段の半透膜モジュールの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第2流量測定工程)、最終段の濃縮水の流量の測定値および第1段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の半透膜モジュールの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量を調整する(流量調整工程)。
例えば、制御装置66は、第1流量測定装置34により測定された最終段の膜モジュールユニット(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20)の濃縮水の流量の測定値、および第2流量測定装置36により測定された第1段の膜モジュールユニット(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12)の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の半透膜モジュールの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量を調整する流量調整手段として機能する。制御装置66は、例えば、第1流量測定装置34および第2流量測定装置36の測定値が予め設定された目標流量値となるように、任意の演算式を用いて駆動周波数を演算し、この演算値に対応する指令信号を第1インバーター30に出力して加圧ポンプ26を制御し、第1段の膜モジュールユニット(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に供給する第1RO濃縮水の流量を調整する。
その結果として、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、逆浸透膜法より排水量を減容化しつつ、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、安定した処理が可能となる。
具体的には、例えば、加圧ポンプ26を起動し、バルブ32を例えば全開(開度100%)にし、加圧ポンプ26に付随する第1インバーター30の出力値を徐々に上げていく。第1流量測定装置34の測定値が目的の流量に到達したら、バルブ32を例えば予め定めた任意の割合(例えば、開度を全開に対して10%)閉める。第1流量測定装置34の測定値が減るので、第1流量測定装置34の測定値が目的の流量に達するまで加圧ポンプ26の第1インバーター30の出力を上げる。バルブ32を閉めると、第2流量測定装置36の測定値が増える。その後、第1インバーター30の出力を上げる→第1流量測定装置34の測定値が増える→バルブ32を閉める→第1流量測定装置34の測定値が減り、第2流量測定装置36の測定値が増えるという操作を繰り返し、第1流量測定装置34と第2流量測定装置36の測定値を目的の流量に調節すればよい。
被処理水の回収率が変化したとき、第1流量測定装置34の測定値および第2流量測定装置36の測定値に基づく被処理水の回収率(回収率=第2流量測定値/(第1流量測定値+第2流量測定値)×100)ができるだけ一定となるように第1インバーター30の出力値とバルブ32の開度が例えば自動で制御され、第1RO濃縮水の流量を変化させる。第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量が設定流量より少なくなった場合、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を大きくすればよい(すなわち、バルブを開ける)。バルブ32の開度の調節は、例えば、予め定めた任意の割合(例えば、開度を全開に対して10%)開けて、予め定めた時間(例えば、1分間)、第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量の様子を見る工程を繰り返せばよい。または、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力値を上げて、第一空間の流量を大きくしてもよい。
第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量が設定流量より大きくなった場合、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力を下げればよい。ただし、加圧ポンプ26が動作保証されている出力下限値に到達した場合には、バルブ32の開度を小さくする(バルブを閉める)。バルブ32の開度の調節は、例えば、予め定めた任意の割合(例えば、開度を全開に対して10%)閉じて、予め定めた時間(例えば、1分間)、第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量の様子を見る工程を繰り返せばよい。または、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を小さくして、第一空間の流量を小さくしてもよい。
第2流量測定装置36により測定される第二空間の流量が設定流量より少なくなった場合、第一空間の流量が大きくなるので、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を小さくすればよい。または、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力値を上げてもよい。第2流量測定装置36により測定される第二空間の流量が設定流量より大きくなった場合、第一空間の流量が小さくなるので、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を大きくすればよい。または、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力値を下げてもよい。
第1流量測定装置34および第2流量測定装置36の測定値に基づいて開度を調節する比例制御バルブは、バルブ32の他に、第一空間11の配管、例えば、配管106,42,44,46,48のうちに1つ以上設けてもよく、手動でバルブの開度を調節してもよいし、制御装置66により自動でバルブの開度を調節してもよい。
最終段の膜モジュールユニットの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定する第1流量測定装置34の他に、第一空間11の流量を測定する流量測定装置を第一空間11の配管、例えば、配管106,42,44,46,48のうちに1つ以上設けてもよい。
第1段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第2流量測定装置36の他に、第二空間13の流量を測定する流量測定装置を第二空間13の配管、例えば、配管54,56,58,60のうちに1つ以上設けてもよい。
水処理装置1において、最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量をさらに測定し、最終段の濃縮水の流量の測定値、第1段の希釈水の流量の測定値、および最終段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の第二空間に供給する希釈水の流量を調整してもよい。このような構成の水処理装置を図2に示す。
図2に示す水処理装置2は、最終段の膜モジュールユニットからの希釈水(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20からの希釈水)を貯留する第2希釈水槽68をさらに備える。水処理装置2において、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間出口と第2希釈水槽68の希釈水入口とは、配管76により接続されている。第2希釈水槽68の出口と4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間入口とは、第2加圧ポンプ70を介して配管78により並列的に接続されている。なお、水処理装置2は、濃縮水槽22、ポンプ28、配管52を備えてもよいし、備えていなくてもよい。水処理装置2は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
5段目膜モジュールユニット20の希釈水は、配管76を通して、第2希釈水槽68へ送液され、貯留された後、第2加圧ポンプ70により、第2希釈水槽68から配管78を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(4段目))。
配管76には、最終段の膜モジュールユニット(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第3流量測定手段として、第3流量測定装置74が設置されている。第2加圧ポンプ70は、最終段の膜モジュールユニット(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20)の後段に設けられ、例えば、入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、最終段の膜モジュールユニットの希釈水(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20の希釈水)を吸入して前段の膜モジュールユニット(図2の例では、4段目膜モジュールユニット18)に吐出する第2加圧ポンプである。第2加圧ポンプ70には、例えば、入力された指令信号に対応する駆動周波数を第2加圧ポンプ70に出力する第2インバーター72が設置されている。第2希釈水槽68、第2加圧ポンプ70、流量測定装置74の設置場所は、図2の位置に限定されず、途中の希釈水の配管のいずれか、例えば配管56,58,60のいずれかに設置されていてもよい。水処理装置2は、制御装置66を備え、制御装置66は、第1インバーター30、第2インバーター72、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36、および第3流量測定装置74と、有線または無線の電気的接続等によって接続されている。制御装置66は、バルブ32と、有線または無線の電気的接続等によって接続されていてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置2では、最終段の膜モジュールユニットの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定し(第1流量測定工程)、第1段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第2流量測定工程)、および最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第3流量測定工程)、最終段の濃縮水の流量の測定値、第1段の希釈水の流量の測定値、および最終段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する(流量調整工程)。
例えば、制御装置66は、第1流量測定装置34により測定された最終段の膜モジュールユニット(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20)の濃縮水の流量の測定値、第2流量測定装置36により測定された第1段の膜モジュールユニット(図2の例では、1段目膜モジュールユニット12)の希釈水の流量の測定値、および第3流量測定装置74により測定された最終段の膜モジュールユニットの希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する流量調整手段として機能する。制御装置66は、例えば、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36および第3流量測定装置74の測定値が予め設定された目標流量値となるように、任意の演算式を用いて駆動周波数を演算し、この演算値に対応する指令信号を第1インバーター30に出力して加圧ポンプ26を制御し、第2インバーター72に出力して第2加圧ポンプ70を制御し、第1段の膜モジュールユニット(図2の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に供給する第1RO濃縮水、および最終段の前段の膜モジュールユニット(図2の例では、4段目膜モジュールユニット18)の第二空間13に供給する希釈水の流量を調整する。
その結果として、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、逆浸透膜法より排水量を減容化しつつ、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、より安定した処理が可能となる。第2希釈水槽68に最終段の第二空間を通過した希釈水を貯留することによって、被処理水の水質変動によって第一空間と第二空間の水バランスが崩れた場合があっても流量の調整がしやすくなる。また、最終段の膜モジュールユニットの希釈水を吸入して前段の膜モジュールユニットに吐出する第2加圧ポンプとして第2加圧ポンプ70を用いることによって、加圧ポンプ26だけでは膜モジュールユニットの段数が増えて通水に要する圧力が不足する場合があっても、加圧ポンプ26の負荷を軽減し、通水に要する圧力不足を抑制することができる。
具体的には、例えば、加圧ポンプ26を起動し、バルブ32を例えば全開(開度100%)にし、加圧ポンプ26に付随する第1インバーター30の出力値を徐々に上げていく。第1流量測定装置34の測定値が目的の流量に到達したら、バルブ32を例えば予め定めた任意の割合(例えば、開度を全開に対して10%)閉める。第1流量測定装置34の測定値が減るので、第1流量測定装置34の測定値が目的の流量に達するまで加圧ポンプ26の第1インバーター30の出力を上げる。バルブ32を閉めると、第3流量測定装置74の測定値が増える。その後、第1インバーター30の出力を上げる→第1流量測定装置34の測定値が増える→バルブ32を閉める→第1流量測定装置34の測定値が減り、第3流量測定装置74の測定値が増えるという操作を繰り返し、第1流量測定装置34と第3流量測定装置74の測定値を目的の流量に調節すればよい。また、第2加圧ポンプ70に付随する第2インバーター72で出力値を設定し、第2流量測定装置36の測定値を目的の流量に調節してもよい。
被処理水の回収率が変化したとき、第1流量測定装置34の測定値および第2流量測定装置36の測定値に基づく被処理水の回収率ができるだけ一定となるように第1インバーター30の出力値、第2インバーター72の出力値とバルブ32の開度が例えば自動で制御され、第1RO濃縮水の流量および希釈水の流量を変化させる。第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量が設定流量より少なくなった場合、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を大きくすればよい(すなわち、バルブを開ける)。バルブ32の開度の調節は、例えば、予め定めた任意の割合(例えば、開度を全開に対して10%)閉じて、予め定めた時間(例えば、1分間)、第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量の様子を見る工程を繰り返せばよい。または、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力値を上げて、第一空間の流量を大きくしてもよい。
第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量が設定流量より大きくなった場合、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力を下げればよい。ただし、加圧ポンプ26が動作保証されている出力下限値に到達した場合には、バルブ32の開度を小さくする(バルブを閉める)。バルブ32の開度の調節は、例えば、予め定めた任意の割合(例えば、開度を全開に対して10%)で閉じて、予め定めた時間(例えば、1分間)、第1流量測定装置34により測定される第一空間の流量の様子を見る工程を繰り返せばよい。または、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を小さくして、第一空間の流量を小さくしてもよい。
第2流量測定装置36により測定される第二空間の流量が設定流量より少なくなった場合、バルブ32の開度を固定し、第2インバーター720の出力値を上げればよい。第2流量測定装置36により測定される第二空間の流量が設定流量より大きくなった場合、バルブ32の開度を固定し、第2インバーター72の出力値を下げればよい。
第3流量測定装置74により測定される第二空間の流量が設定流量より少なくなった場合、第一空間の流量が大きくなるので、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を小さくすればよい。または、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力値を上げてもよい。第3流量測定装置74により測定される第二空間の流量が設定流量より大きくなった場合、第一空間の流量が小さくなるので、第1インバーター30の出力値を固定し、バルブ32の開度を大きくすればよい。または、バルブ32の開度を固定し、第1インバーター30の出力値を下げてもよい。
第1流量測定装置34、第2流量測定装置36および第3流量測定装置74の測定値に基づいて開度を調節する比例制御バルブは、バルブ32の他に、第一空間11の配管、例えば、配管106,42,44,46,48のうちに1つ以上設けてもよく、手動でバルブの開度を調節してもよいし、制御装置66により自動でバルブの開度を調節してもよい。
最終段の膜モジュールユニットの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定する第1流量測定装置34、最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第3流量測定装置74の他に、第一空間11の流量を測定する流量測定装置を第一空間11の配管、例えば、配管106,42,44,46,48のうちに1つ以上設けてもよい。
第1段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第2流量測定装置36の他に、第二空間13の流量を測定する流量測定装置を第二空間13の配管、例えば、配管78,56,58,60のうちに1つ以上設けてもよい。
第一空間11の配管、例えば、配管106,42,44,46,48のうちに、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36および第3流量測定装置74の測定値に基づいて開度を調節する比例制御バルブを1つ以上設けてもよい。
水処理装置2において、第2希釈水槽68を設けなくてもよい。このような構成の水処理装置を図3に示す。
図3に示す水処理装置3において、配管54に、最終段の膜モジュールユニット(図3の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第3流量測定手段として、第3流量測定装置84が設置されている。5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間出口と4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間入口とは、第2加圧ポンプ80を介して配管54により並列的に接続されている。なお、水処理装置3は、濃縮水槽22、ポンプ28、配管52を備えてもよいし、備えていなくてもよい。水処理装置3は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
第2加圧ポンプ80には、例えば、入力された指令信号に対応する駆動周波数を第2加圧ポンプ80に出力する第2インバーター82が設置されている。水処理装置3は、制御装置66を備え、制御装置66は、第1インバーター30、第2インバーター82、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36、および第3流量測定装置84と、有線または無線の電気的接続等によって接続されている。制御装置66は、バルブ32と、有線または無線の電気的接続等によって接続されていてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置3では、最終段の膜モジュールユニットの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定し(第1流量測定工程)、第1段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第2流量測定工程)、および最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第3流量測定工程)、最終段の濃縮水の流量の測定値、第1段の希釈水の流量の測定値、および最終段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する(流量調整工程)。
例えば、制御装置66は、第1流量測定装置34により測定された最終段の膜モジュールユニット(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20)の濃縮水の流量の測定値、第2流量測定装置36により測定された第1段の膜モジュールユニット(図2の例では、1段目膜モジュールユニット12)の希釈水の流量の測定値、および第3流量測定装置84により測定された最終段の膜モジュールユニットの希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する流量調整手段として機能する。制御装置66は、例えば、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36および第3流量測定装置84の測定値が予め設定された目標流量値となるように、任意の演算式を用いて駆動周波数を演算し、この演算値に対応する指令信号を第1インバーター30に出力して加圧ポンプ26を制御し、第2インバーター82に出力して第2加圧ポンプ80を制御し、第1段の膜モジュールユニット(図2の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に供給する第1RO濃縮水、および最終段の前段の膜モジュールユニット(図2の例では、4段目膜モジュールユニット18)の第二空間13に供給する希釈水の流量を調整する。
その結果として、多段式の半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、逆浸透膜法より排水量を減容化しつつ、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、より安定した処理が可能となる。また、最終段の膜モジュールユニットの希釈水を吸入して前段の膜モジュールユニットに吐出する第2加圧ポンプとして第2加圧ポンプ80を用いることによって、加圧ポンプ26だけでは膜モジュールユニットの段数が増えて通水に要する圧力が不足する場合があっても、加圧ポンプ26の負荷を軽減し、通水に要する圧力不足を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例の概略を図4に示す。
図4に示す水処理装置4において、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第一空間出口と5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間入口とが、配管88により並列的に接続され、配管52におけるポンプ28の下流側と5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間入口とが配管90によりバルブ86を介して並列的に接続されている点で、図1に示す水処理装置1と異なる。
水処理装置4は、半透膜15で仕切られた第一空間11および第二空間13を有する多段式の膜モジュールを用い、第1RO濃縮水を多段式の膜モジュールの第一空間11に直列的に通水し、最終段の膜モジュールユニット(図4の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第二空間13に最終段の膜モジュールユニットの濃縮水を分配し、最終段の膜モジュールの希釈水をその前段の膜モジュールの第二空間13に直列的に返送、通水し、第一空間11を加圧することによってその第一空間11に含まれる水を第二空間13に透過させて水を濃縮する装置である。すなわち、水処理装置4において、半透膜15を用いて第1RO濃縮水が濃縮され、その濃縮水がさらに次の段の半透膜15を用いて濃縮される。第1段の膜モジュールユニット(図4の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に第1RO濃縮水が供給され、その濃縮水が最終段の膜モジュールユニット(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第一空間11を通過した後に、最終段の濃縮水の少なくとも一部が最終段の膜モジュールの第二空間13に供給される。そして、最終段の膜モジュールの第二空間13を通過した希釈水を、その上流の膜モジュールの第二空間13に供給していき、各段の膜モジュールの第一空間11を加圧してその第一空間11に含まれる水を第二空間13に透過させる。
具体的には、水処理装置4において、全溶解固形成分を含む被処理水は、配管38を通して、必要に応じて被処理水槽10に貯留され、被処理水槽10から、加圧ポンプ26により0.1MPa以上に加圧されて(加圧工程)、配管40を通して、第1逆浸透膜処理装置100へ送液される。第1逆浸透膜処理装置100において、加圧された被処理水は第1逆浸透膜に通水されて第1RO透過水および第1RO濃縮水が得られる(第1逆浸透膜処理工程)。第1RO透過水は、第1RO透過水配管108を通して排出される。第1RO透過水の少なくとも一部は、後述するようにさらに第3逆浸透膜処理装置104へ送液され、第3逆浸透膜処理装置104において、逆浸透膜処理が行われてもよい(第3逆浸透膜処理工程)。
第1RO濃縮水は、第1RO濃縮水配管106を通して1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から4段目膜モジュールユニット18の第二空間13、3段目膜モジュールユニット16の第二空間13、2段目膜モジュールユニット14の第二空間13を経由して返送された希釈水が配管60を通して、1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(1段目))。
1段目膜モジュールユニット12の濃縮水は、配管42を通して、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から4段目膜モジュールユニット18の第二空間13、3段目膜モジュールユニット16の第二空間13を経由して返送された希釈水が配管58を通して、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1段目と同様にして、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(2段目))。
2段目膜モジュールユニット14の濃縮水は、配管44を通して、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から4段目膜モジュールユニット18の第二空間13を経由して返送された希釈水が配管56を通して、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1,2段目と同様にして、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(3段目))。
3段目膜モジュールユニット16の濃縮水は、配管46を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から返送された希釈水が配管92を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1,2,3段目と同様にして、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(4段目))。
4段目膜モジュールユニット18の濃縮水は、配管88を通して、最終段の5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間11へ送液される。一方、後述する最終段の5段目膜モジュールユニット20から返送された濃縮水は、配管90を通して、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。1~4段目と同様にして、5段目膜モジュールユニット20において、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(5段目))。
5段目膜モジュールユニット20の濃縮水は、バルブ32が開状態で、配管50を通して、必要に応じて濃縮水槽22へ送液、貯留される。バルブ86が閉状態で、濃縮水の少なくとも一部は、処理水として、濃縮水槽22からポンプ28により配管52を通して、系外へ排出される。濃縮水の少なくとも一部は、被処理水槽10に送液され、被処理水槽10において被処理水と混合されてもよい。
5段目膜モジュールユニット20の濃縮水の少なくとも一部は、バルブ86が開状態で、濃縮水槽22からポンプ28により配管52、配管90を通して、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(5段目))。ここで、ポンプ28、配管52,90等が、最終段の濃縮水の少なくとも一部を最終段の半透膜モジュールの第二空間に供給する供給手段として機能する。なお、図10の水処理装置17に示すように、濃縮水槽22、ポンプ28を設けずに、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間出口からの配管50からバルブ32の前段側で分岐し、バルブ87を介した配管91を5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間入口へ接続して、5段目膜モジュールユニット20の濃縮水が、バルブ87が開状態で配管50、配管91を通して5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間13へ送液されてもよい。また、水処理装置4は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
5段目膜モジュールユニット20の希釈水は、配管92を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(4段目))。
4段目膜モジュールユニット18の希釈水は、配管56を通して、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、3段目膜モジュールユニット16の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(3段目))。
3段目膜モジュールユニット16の希釈水は、配管58を通して、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、2段目膜モジュールユニット14の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(2段目))。
2段目膜モジュールユニット14の希釈水は、配管60を通して、1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(1段目))。
1段目膜モジュールユニット12の希釈水は、配管62を通して、必要に応じて第1希釈水槽24へ送液され、貯留された後、配管64を通して、系外へ排出される。希釈水の少なくとも一部は、被処理水槽10に送液され、被処理水槽10において被処理水と混合されてもよい。希釈水の少なくとも一部は、後述するようにさらに第2逆浸透膜処理装置102へ送液され、第2逆浸透膜処理装置102において、逆浸透膜処理が行われてもよい(第2逆浸透膜処理工程)。
以上のようにして、処理対象である、全溶解固形成分等を含む被処理水から、全溶解固形成分等の物質が濃縮された処理水(最終段の濃縮水)と、希釈水とが得られ、被処理水の減容化が行われる。
例えば、制御装置66は、第1流量測定装置34により測定された最終段の膜モジュールユニット(図1の例では、5段目膜モジュールユニット20)の濃縮水の流量の測定値、および第2流量測定装置36により測定された第1段の膜モジュールユニット(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12)の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量を調整する流量調整手段として機能する。制御装置66は、例えば、第1流量測定装置34および第2流量測定装置36の測定値が予め設定された目標流量値となるように、任意の演算式を用いて駆動周波数を演算し、この演算値に対応する指令信号を第1インバーター30に出力して加圧ポンプ26を制御し、第1段の膜モジュールユニット(図1の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に供給する第1RO濃縮水の流量を調整する。
その結果として、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、逆浸透膜法より排水量を減容化しつつ、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、安定した処理が可能となる。
水処理装置4において、図2に示す水処理装置2と同様に、最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量をさらに測定し、最終段の濃縮水の流量の測定値、第1段の希釈水の流量の測定値、および最終段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の第二空間に供給する希釈水の流量を調整してもよい。このような構成の水処理装置を図5に示す。
図5に示す水処理装置5は、最終段の膜モジュールユニットからの希釈水(図5の例では、5段目膜モジュールユニット20からの希釈水)を貯留する第2希釈水槽68をさらに備える。水処理装置5において、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間出口と第2希釈水槽68の希釈水入口とは、配管94により接続されている。第2希釈水槽68の出口と4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間入口とは、第2加圧ポンプ70を介して配管78により並列的に接続されている。なお、図10の水処理装置17と同様に、濃縮水槽22、ポンプ28を設けずに、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間出口からの配管50からバルブ32の前段側で分岐し、バルブ87を介した配管91を5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間入口へ接続して、5段目膜モジュールユニット20の濃縮水が、バルブ87が開状態で配管50、配管91を通して5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間13へ送液されてもよい。また、水処理装置5は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
5段目膜モジュールユニット20の希釈水は、配管94を通して、第2希釈水槽68へ送液され、貯留された後、第2加圧ポンプ70により、第2希釈水槽68から配管78を通して、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間13へ送液される。上記の通り、4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールにおいて、第一空間11が加圧されてその第一空間11に含まれる水が第二空間13に透過される(濃縮工程(4段目))。
配管94には、最終段の膜モジュールユニット(図5の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第3流量測定手段として、第3流量測定装置74が設置されている。第2加圧ポンプ70は、最終段の膜モジュールユニット(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20)の後段に設けられ、例えば、入力された駆動周波数に応じた回転速度で駆動され、最終段の膜モジュールユニットの希釈水(図2の例では、5段目膜モジュールユニット20の希釈水)を吸入して前段の膜モジュールユニット(図2の例では、4段目膜モジュールユニット18)に吐出する第2加圧ポンプである。第2加圧ポンプ70には、例えば、入力された指令信号に対応する駆動周波数を第2加圧ポンプ70に出力する第2インバーター72が設置されている。なお、第2希釈水槽68、第2加圧ポンプ70、流量測定装置74の設置場所は、図5の位置に限定されず、途中の希釈水の配管のいずれか、例えば配管56,58,60のいずれかに設置されていてもよい。水処理装置5は、制御装置66を備え、制御装置66は、第1インバーター30、第2インバーター72、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36、および第3流量測定装置74と、有線または無線の電気的接続等によって接続されている。制御装置66は、バルブ32と、有線または無線の電気的接続等によって接続されていてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置5では、最終段の膜モジュールユニットの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定し(第1流量測定工程)、第1段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第2流量測定工程)、および最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第3流量測定工程)、最終段の濃縮水の流量の測定値、第1段の希釈水の流量の測定値、および最終段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する(流量調整工程)。
例えば、制御装置66は、第1流量測定装置34により測定された最終段の膜モジュールユニット(図5の例では、5段目膜モジュールユニット20)の濃縮水の流量の測定値、第2流量測定装置36により測定された第1段の膜モジュールユニット(図5の例では、1段目膜モジュールユニット12)の希釈水の流量の測定値、および第3流量測定装置74により測定された最終段の膜モジュールユニットの希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する流量調整手段として機能する。制御装置66は、例えば、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36および第3流量測定装置74の測定値が予め設定された目標流量値となるように、任意の演算式を用いて駆動周波数を演算し、この演算値に対応する指令信号を第1インバーター30に出力して加圧ポンプ26を制御し、第2インバーター72に出力して第2加圧ポンプ70を制御し、第1段の膜モジュールユニット(図5の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に供給する第1RO濃縮水、および最終段の前段の膜モジュールユニット(図5の例では、4段目膜モジュールユニット18)の第二空間13に供給する希釈水の流量を調整する。
その結果として、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、逆浸透膜法より排水量を減容化しつつ、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、より安定した処理が可能となる。第2希釈水槽68に最終段の第二空間を通過した希釈水を貯留することによって、被処理水の水質変動によって第一空間と第二空間の水バランスが崩れた場合があっても流量の調整がしやすくなる。また、最終段の膜モジュールユニットの希釈水を吸入して前段の膜モジュールユニットに吐出する第2加圧ポンプとして第2加圧ポンプ70を用いることによって、加圧ポンプ26だけでは膜モジュールユニットの段数が増えて通水に要する圧力が不足する場合があっても、加圧ポンプ26の負荷を軽減し、通水に要する圧力不足を抑制することができる。
水処理装置5において、図3に示す水処理装置3と同様に、第2希釈水槽68を設けなくてもよい。このような構成の水処理装置を図6に示す。
図6に示す水処理装置6において、配管92に、最終段の膜モジュールユニット(図6の例では、5段目膜モジュールユニット20)の第二空間を通過した希釈水の流量を測定する第3流量測定手段として、第3流量測定装置84が設置されている。5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間出口と4段目膜モジュールユニット18の各膜モジュールの第二空間入口とは、第2加圧ポンプ80を介して配管92により並列的に接続されている。なお、図10の水処理装置17と同様に、濃縮水槽22、ポンプ28を設けずに、5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第一空間出口からの配管50からバルブ32の前段側で分岐し、バルブ87を介した配管91を5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間入口へ接続して、5段目膜モジュールユニット20の濃縮水が、バルブ32が開状態で配管50、配管91を通して5段目膜モジュールユニット20の各膜モジュールの第二空間13へ送液されてもよい。また、水処理装置6は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
第2加圧ポンプ80には、例えば、入力された指令信号に対応する駆動周波数を第2加圧ポンプ80に出力する第2インバーター82が設置されている。水処理装置6は、制御装置66を備え、制御装置66は、第1インバーター30、第2インバーター82、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36、および第3流量測定装置84と、有線または無線の電気的接続等によって接続されている。制御装置66は、バルブ32と、有線または無線の電気的接続等によって接続されていてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置6では、最終段の膜モジュールユニットの第一空間を通過した濃縮水の流量を測定し(第1流量測定工程)、第1段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第2流量測定工程)、および最終段の膜モジュールユニットの第二空間を通過した希釈水の流量を測定し(第3流量測定工程)、最終段の濃縮水の流量の測定値、第1段の希釈水の流量の測定値、および最終段の希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する(流量調整工程)。
例えば、制御装置66は、第1流量測定装置34により測定された最終段の膜モジュールユニット(図6の例では、5段目膜モジュールユニット20)の濃縮水の流量の測定値、第2流量測定装置36により測定された第1段の膜モジュールユニット(図6の例では、1段目膜モジュールユニット12)の希釈水の流量の測定値、および第3流量測定装置84により測定された最終段の膜モジュールユニットの希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように、第1段の膜モジュールユニットの第一空間に供給する第1RO濃縮水の流量および最終段の前段の膜モジュールユニットの第二空間に供給する希釈水の流量を調整する流量調整手段として機能する。制御装置66は、例えば、第1流量測定装置34、第2流量測定装置36および第3流量測定装置84の測定値が予め設定された目標流量値となるように、任意の演算式を用いて駆動周波数を演算し、この演算値に対応する指令信号を第1インバーター30に出力して加圧ポンプ26を制御し、第2インバーター82に出力して第2加圧ポンプ80を制御し、第1段の膜モジュールユニット(図6の例では、1段目膜モジュールユニット12)の第一空間11に供給する第1RO濃縮水、および最終段の前段の膜モジュールユニット(図6の例では、4段目膜モジュールユニット18)の第二空間13に供給する希釈水の流量を調整する。
その結果として、半透膜モジュールを用いる水の濃縮処理において、逆浸透膜法より排水量を減容化しつつ、被処理水(原水)の水質変動がある場合でも、より安定した処理が可能となる。また、最終段の膜モジュールユニットの希釈水を吸入して前段の膜モジュールユニットに吐出する第2加圧ポンプとして第2加圧ポンプ80を用いることによって、加圧ポンプ26だけでは膜モジュールユニットの段数が増えて通水に要する圧力が不足する場合があっても、加圧ポンプ26の負荷を軽減し、通水に要する圧力不足を抑制することができる。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、膜モジュールユニットの段数は、目的の処理水の濃度等によって決めればよい。例えば、より薄い濃度の被処理水からより濃い濃度の処理水を得たい場合には、膜モジュールユニットの段数を増やせばよい。
各膜モジュールユニットにおける膜モジュールの本数は、第1RO透過水の流量等によって決めればよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段としての加圧ポンプを第1逆浸透膜処理装置100の前段にのみに備えることが好ましい。すなわち、第1逆浸透膜処理装置100と1段目膜モジュールユニット12との間に加圧手段(ポンプ等)を備えず、第1逆浸透膜処理装置100の第1RO濃縮水は、加圧ポンプ26による加圧によって1段目膜モジュールユニット12に直接通水されることが好ましい。加圧ポンプ1台で逆浸透膜装置と半透膜モジュールとを運転することによって、機器コスト、動力コスト、機器スペース等を低減することができる。
第1逆浸透膜処理装置100で用いられる第1逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.2~0.7m/m/dayの範囲の純水透過流束を有し、かつ標準運転圧力におけるNaCl除去率(NaCl 32,000mg/Lの条件における)99.5%以上の特性を有することが好ましい。第1逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.3~0.6m/m/dayの範囲の純水透過流束を有し、かつ標準運転圧力におけるNaCl除去率97%以上の特性を有することがより好ましい。膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、純水透過流束が0.2m/m/day未満であると、十分なRO透過水量を得られない可能性があり、0.7m/m/dayを超えると、RO透過水量が過剰となり、膜の詰まりが発生する可能性場合がある。
第1逆浸透膜処理装置100は、多段式の逆浸透膜処理装置であってもよい。この場合、各段のRO濃縮水を次段の逆浸透膜処理装置へ通水して逆浸透膜処理を行っていき、最終段のRO濃縮水を第1RO濃縮水として1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第一空間11へ送液すればよい。各段のRO透過水は、排出されてもよいし、RO透過水の少なくとも一部は、後述するようにさらに第3逆浸透膜処理装置104へ送液され、第3逆浸透膜処理装置104において、逆浸透膜処理が行われてもよい(第3逆浸透膜処理工程)。
半透膜処理工程における半透膜モジュールの透過流束を、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.005m/d~0.05m/dの範囲とすることが好ましく、0.015m/d~0.04m/dの範囲とすることがより好ましい。半透膜モジュールの透過流束が膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.005m/d未満であると、必要な半透膜モジュールの本数が増える場合があり、0.05m/dを超えると、膜の詰まりが発生する場合がある。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、第1逆浸透膜工程直後の第1RO濃縮水の圧力が7MPa以上であり、半透膜処理工程(1段目膜モジュールユニット12)の前段で第1RO濃縮水を7MPa未満に減圧する減圧工程をさらに含むことが好ましい。このような構成の例を図7に示す。
図7の水処理装置7において、第1逆浸透膜処理装置100の濃縮水出口と1段目膜モジュールユニット12の各膜モジュールの第一空間入口とは、減圧手段である減圧バルブ118を介して第1RO濃縮水配管106により並列的に接続されている。それ以外の構成は、図1の水処理装置1と同様である。図2~図6、図10の水処理装置2~6,17において、減圧バルブ118が第1RO濃縮水配管106に設けられていてもよい。本構成によって、半透膜処理工程の前段で第1RO濃縮水を半透膜モジュールの耐圧上限である7MPa未満に減圧することができる。水処理装置7では、第1逆浸透膜処理装置100と1段目膜モジュールユニット12との間に加圧手段(ポンプ等)を備えず、第1逆浸透膜処理装置100の第1RO濃縮水は、加圧ポンプ26により加圧された圧力が減圧バルブ118によって減圧された後、1段目膜モジュールユニット12に直接通水されることが好ましい。なお、水処理装置7は、濃縮水槽22、ポンプ28、配管52を備えてもよいし、備えていなくてもよい。水処理装置7は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
第1逆浸透膜工程直後の第1RO濃縮水の圧力は7MPa以上であることが好ましく、り、7MPa~12MPaの範囲であることがより好ましく、7MPa~10MPaの範囲であることがさらに好ましい。第1逆浸透膜工程直後の第1RO濃縮水の圧力が7MPaであると、効率よく高濃度に濃縮することができない場合があり、逆浸透膜の耐圧性等の点から上限は12MPaであることが好ましい。
半透膜モジュールの耐圧性等の点から、半透膜処理工程(1段目膜モジュールユニット12)の前段で第1RO濃縮水を7MPa未満に減圧するが好ましく、3.0MPa~6.9MPaの範囲に減圧することがより好ましい。
減圧手段としては、第1RO濃縮水を減圧することができればよく、特に制限はないが、減圧バルブ、オリフィス等が挙げられる。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、希釈水を第2逆浸透膜に通水して第2RO透過水および第2RO濃縮水を得る第2逆浸透膜処理工程をさらに含んでもよい。このような構成の例を図8に示す。
図8の水処理装置8において、第1希釈水槽24の出口と第2逆浸透膜処理装置102の入口とは、ポンプ120を介して配管64により接続されている。第2逆浸透膜処理装置102の濃縮水出口には、第2RO濃縮水配管110が接続され、透過水出口には、第2RO透過水配管112が接続されている。それ以外の構成は、図1の水処理装置1と同様である。図2~図7、図10の水処理装置2~7,17において、第2逆浸透膜処理装置102が設けられていてもよい。水処理装置8は、濃縮水槽22、ポンプ28、配管52を備えてもよいし、備えていなくてもよい。水処理装置8は、第1希釈水槽24を備えてもよいし、備えていなくてもよい。この場合、配管62と配管64とを接続し、配管62または配管64にポンプ120が設置されていてもよいし、設置されていなくてもよい。
希釈水の少なくとも一部は、ポンプ120によって配管64を通して第2逆浸透膜処理装置102へ送液され、第2逆浸透膜処理装置102において、逆浸透膜処理が行われて第2RO濃縮水および第2RO透過水が得られる(第2逆浸透膜処理工程)。第2逆浸透膜処理装置102により得られた第2RO透過水は、第2RO透過水配管112を通して系外へ排出される。逆浸透膜処理により得られた第3RO濃縮水は、第2RO濃縮水配管110を通して系外へ排出されてもよいし、被処理水槽10に送液され、被処理水槽10において被処理水と混合されてもよい。本構成によって、希釈水を第2RO透過水として再利用することができる。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、第1RO透過水および第2RO透過水の少なくとも1つを第3逆浸透膜に通水して第3RO透過水および第3RO濃縮水を得る第3逆浸透膜処理工程をさらに含んでもよい。このような構成の例を図9に示す。
図9の水処理装置9において、第1逆浸透膜処理装置100の透過水出口と第3逆浸透膜処理装置104の入口とは、第1RO透過水配管108により接続されている。第3逆浸透膜処理装置104の濃縮水出口には、第3RO濃縮水配管114が接続され、透過水出口には、第3RO透過水配管116が接続されている。それ以外の構成は、図1の水処理装置1と同様である。図2~図8、図10の水処理装置2~8,17において、第3逆浸透膜処理装置104が設けられていてもよい。なお、水処理装置9は、濃縮水槽22、ポンプ28、配管52を備えてもよいし、備えていなくてもよい。水処理装置9は、第1希釈水槽24、配管64を備えてもよいし、備えていなくてもよい。
第1RO透過水の少なくとも一部は、第1RO透過水配管108を通して第3逆浸透膜処理装置104へ送液され、第3逆浸透膜処理装置104において、逆浸透膜処理が行われて第3RO濃縮水および第3RO透過水が得られる(第3逆浸透膜処理工程)。第3逆浸透膜処理装置104により得られた第3RO透過水は、第3RO透過水配管116を通して系外へ排出される。逆浸透膜処理により得られた第3RO濃縮水は、第3RO濃縮水配管114を通して系外へ排出されてもよいし、被処理水槽10に送液され、被処理水槽10において被処理水と混合されてもよい。本構成によって、第3RO透過水を再利用することができる。
図8の水処理装置8において、第2RO透過水を逆浸透膜に通水してRO透過水およびRO濃縮水を得る逆浸透膜処理工程をさらに含んでもよい。
膜モジュールが備える半透膜15としては、例えば、逆浸透膜(RO膜)、正浸透膜(FO膜)、ナノろ過膜(NF膜)等の半透膜が挙げられる。半透膜は、逆浸透膜、正浸透膜、ナノろ過膜が好ましい。なお、半透膜として逆浸透膜または正浸透膜、ナノろ過膜を用いる場合、第一空間11の対象溶液の圧力は、好ましくは0.5~10.0MPaである。
半透膜15を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、酢酸セルロース系樹脂等のセルロース系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂等のポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。半透膜15を構成する材料は、酢酸セルロース系樹脂であることが好ましい。
半透膜15の形状としては、平膜、中空糸膜、スパイラル膜等が挙げられる。
被処理水は、全溶解固形成分(TDS)等の物質を含む水であればよく、特に制限はないが、例えば、工場排水、塩水、海水、薬品廃液、逆浸透膜処理後の濃縮排水等が挙げられる。本実施形態に係る水処理方法および水処理装置は、被処理水のTDS(全溶解固形成分)濃度が、例えば、50000mg/L以上である場合に、好ましくは60000mg/L以上である場合に、より好ましくは100000mg/L以上である場合に、好適に適用可能である。TDS(全溶解固形成分)は、例えば、塩化ナトリウム等の塩化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩等を成分とする。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置は、第1RO濃縮水の硫酸イオン濃度が20000mg/L以上であり、ナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンのうち少なくとも1つの濃度が10000mg/L以上である場合に、好適に適用可能である。第1RO濃縮水の硫酸イオン濃度は、40000mg/L以上であることが好ましく、40000~250000mg/Lの範囲であることがより好ましい。第1RO濃縮水のナトリウムイオンおよびアンモニウムイオンのうち少なくとも1つの濃度は、20000mg/L以上であることが好ましく、20000~100000mg/Lの範囲であることがより好ましい。
1,2,3,4,5,6,7,8,9,17 水処理装置、10 被処理水槽、11 第一空間、12 1段目膜モジュールユニット、13 第二空間、14 2段目膜モジュールユニット、15 半透膜、16 3段目膜モジュールユニット、18 4段目膜モジュールユニット、20 5段目膜モジュールユニット、22 濃縮水槽、24 第1希釈水槽、26 加圧ポンプ、28,120 ポンプ、30 第1インバーター、32,86,87 バルブ、34 第1流量測定装置、36 第2流量測定装置、38,40,42,44,46,48,50,52,54,56,58,60,62,64、76,78,88,90,91,92,94 配管、66 制御装置、68 第2希釈水槽、70,80 第2加圧ポンプ、72,82 第2インバーター、74,84 第3流量測定装置、100 第1逆浸透膜装置、102 第2逆浸透膜装置、104 第3逆浸透膜装置、106 第1RO濃縮水配管、108 第1RO透過水配管、110 第2RO濃縮水配管、112 第2RO透過水配管、114 第3RO濃縮水配管、116 第3RO透過水配管、118 減圧バルブ。

Claims (10)

  1. 全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧工程と、
    前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理工程と、
    半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を前記第一空間に通水し、前記加圧工程での加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記第1RO濃縮水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理工程と、
    前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整工程と、
    を含むことを特徴とする水処理方法。
  2. 全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧工程と、
    前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理工程と、
    半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する、複数段に接続された半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を第1段の半透膜モジュールの第一空間に通水し、前記加圧工程での加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得て、その濃縮水をさらに次段以降の半透膜モジュールを用いて濃縮水を得るとともに、各段の半透膜モジュールの第二空間に、前記第1RO透過水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部または他の半透膜モジュールから得られる希釈水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理工程と、
    前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整工程と、
    を含むことを特徴とする水処理方法。
  3. 請求項1または2に記載の水処理方法であって、
    前記第1逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.2~0.7m/m/dayの範囲の純水透過流束を有し、かつ標準運転圧力におけるNaCl除去率(NaCl 32,000mg/Lの条件における)99.5%以上の特性を有することを特徴とする水処理方法。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記第1逆浸透膜工程直後の前記第1RO濃縮水の圧力が7MPa以上であり、前記半透膜処理工程の前段で前記第1RO濃縮水を7MPa未満に減圧する減圧工程をさらに含むことを特徴とする水処理方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記希釈水を第2逆浸透膜に通水して第2RO透過水および第2RO濃縮水を得る第2逆浸透膜処理工程をさらに含むことを特徴とする水処理方法。
  6. 全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段と、
    前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理手段と、
    半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を前記第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記第1RO濃縮水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理手段と、
    前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整手段と、
    を備えることを特徴とする水処理装置。
  7. 全溶解固形成分を含む被処理水を0.1MPa以上に加圧する加圧手段と、
    前記加圧された被処理水を第1逆浸透膜に通水して第1RO透過水および第1RO濃縮水を得る第1逆浸透膜処理手段と、
    半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する、複数段に接続された半透膜モジュールを用いて、前記第1RO濃縮水を第1段の半透膜モジュールの第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧により前記第一空間を加圧して前記第1RO濃縮水に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得て、その濃縮水をさらに次段以降の半透膜モジュールを用いて濃縮水を得るとともに、各段の半透膜モジュールの第二空間に、前記第1RO透過水の一部または前記濃縮水の少なくとも一部または他の半透膜モジュールから得られる希釈水の少なくとも一部を通水して希釈水を得る半透膜処理手段と、
    前記濃縮水の流量および前記希釈水の流量を測定し、前記濃縮水の流量の測定値および前記希釈水の流量の測定値が予め設定された目標流量値となるように調整する流量調整手段と、
    を備えることを特徴とする水処理装置。
  8. 請求項6または7に記載の水処理装置であって、
    前記第1逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa、25℃条件下において、0.2~0.7m/m/dayの範囲の純水透過流束を有し、かつ標準運転圧力におけるNaCl除去率(NaCl 32,000mg/Lの条件における)99.5%以上の特性を有することを特徴とする水処理装置。
  9. 請求項6~8のいずれか1項に記載の水処理装置であって、
    前記第1逆浸透膜手段直後の前記第1RO濃縮水の圧力が7MPa以上であり、前記半透膜処理手段の前段で前記第1RO濃縮水を7MPa未満に減圧する減圧手段をさらに備えることを特徴とする水処理装置。
  10. 請求項6~9のいずれか1項に記載の水処理装置であって、
    前記希釈水を第2逆浸透膜に通水して第2RO透過水および第2RO濃縮水を得る第2逆浸透膜処理手段をさらに備えることを特徴とする水処理装置。
JP2021035676A 2021-03-05 2021-03-05 水処理方法および水処理装置 Pending JP2022135710A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021035676A JP2022135710A (ja) 2021-03-05 2021-03-05 水処理方法および水処理装置
TW111105515A TW202302472A (zh) 2021-03-05 2022-02-16 水處理方法及水處理裝置
CN202210175986.0A CN115010212B (zh) 2021-03-05 2022-02-25 水处理方法以及水处理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021035676A JP2022135710A (ja) 2021-03-05 2021-03-05 水処理方法および水処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022135710A true JP2022135710A (ja) 2022-09-15

Family

ID=83067486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021035676A Pending JP2022135710A (ja) 2021-03-05 2021-03-05 水処理方法および水処理装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2022135710A (ja)
CN (1) CN115010212B (ja)
TW (1) TW202302472A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7480824B1 (ja) 2022-11-14 2024-05-10 栗田工業株式会社 純水製造装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5768615B2 (ja) * 2011-09-20 2015-08-26 三浦工業株式会社 逆浸透膜分離装置
JP2014140794A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Toray Ind Inc 造水装置および造水方法
JP6737661B2 (ja) * 2016-08-30 2020-08-12 野村マイクロ・サイエンス株式会社 逆浸透膜処理システム及び逆浸透膜処理システムの運転方法
JP6834360B2 (ja) * 2016-11-02 2021-02-24 東洋紡株式会社 濃縮方法および濃縮装置
CN211311217U (zh) * 2019-03-01 2020-08-21 东洋纺株式会社 零液体排放系统
JP7319119B2 (ja) * 2019-07-19 2023-08-01 オルガノ株式会社 水処理方法および水処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7480824B1 (ja) 2022-11-14 2024-05-10 栗田工業株式会社 純水製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN115010212A (zh) 2022-09-06
TW202302472A (zh) 2023-01-16
CN115010212B (zh) 2024-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11707715B2 (en) Reverse osmosis system
JP2018069198A (ja) 濃縮方法および濃縮装置
WO2014144778A1 (en) Advancements in osmotically driven membrane systems including multi-stage purification
CN114096342A (zh) 脱盐盐水浓缩系统及方法
JP2022135710A (ja) 水処理方法および水処理装置
JP7319119B2 (ja) 水処理方法および水処理装置
US20240115999A1 (en) Osmosis modules having recirculation loops
JP2022144923A (ja) 水処理システム及び水処理方法
JPH09299944A (ja) 逆浸透膜を有する淡水製造装置
JP7291039B2 (ja) 水処理方法および水処理装置
CN111132750B (zh) 超反渗透特性的两级闭路淡化系统
JP7516167B2 (ja) 濃縮方法、濃縮装置、水処理方法、および水処理装置
JP2022186382A (ja) 水処理方法および水処理装置
JP2022028429A (ja) 水処理方法および水処理装置
JP2022016896A (ja) 水処理方法および水処理装置
CN113735222B (zh) 一种包含能量回收在内的多段膜浓缩组合装置和工艺
JP2023043988A (ja) 水処理システムおよび水処理方法
JP7109505B2 (ja) 超純水製造装置
JP2023038919A (ja) 水処理装置および水処理方法
CN118119442A (zh) 半封闭反渗透设备和方法
JP2019202253A (ja) 逆浸透分離方法及び逆浸透分離装置
JP2023038920A (ja) 水処理方法および水処理装置
JP2023181602A (ja) 被処理液の膜処理方法および装置
JP2021062351A (ja) 水処理システム及び水処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240910