JP2022135079A - 放射線撮像装置および放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置および放射線撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】放射線撮像装置において、輝点画素の影響を低減するのに有利な技術を提供する。【解決手段】シンチレータと、前記シンチレータで放射線から変換された光をそれぞれ検出する複数の画素と、前記複数の画素から出力される信号に基づく信号データに対して補正処理を行う補正部と、を含む放射線撮像装置であって、前記補正部は、被写体を配さずにゲイン補正用のゲインマップを取得するための第1補正処理と、前記ゲインマップを用いたゲイン補正を含む第2補正処理と、を行い、時間的および空間的にランダムに発生する点状ノイズに対する補正処理が、前記第1補正処理と前記第2補正処理とで異なる。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線撮像装置および放射線撮像システムに関する。
光電変換素子とスイッチ素子とを組み合わせた画素がアレイ状に配された平面型のセンサパネルを含む放射線撮像装置が広く利用されている。特許文献1には、蛍光板を用いて入射した放射線を半導体基板上に形成された撮像素子で検出可能な光に変換することが示されている。
特開2002-026302号公報
放射線が、シンチレータ(蛍光板)において撮像素子が検出可能な光に変換されずに透過し、撮像素子に入射すると、入射した撮像素子内において電子・ホール対を発生させる場合がある。この電子・ホール対の発生は、得られた画像データにおいて他の画素よりも異常に信号値が高い輝点画素の原因になる。このような輝点画素は、時間的にも空間的にもランダムに点状に出現する。
透視撮影などの動画像を撮像しながら観察を行う場合など、輝点画素はランダムに発生するため、被写体を観察する上で目障りではあるが、無視できる程度のものとなりうる。一方、放射線撮像装置においてセンサパネル上のそれぞれの画素は、動作特性に画素ごとのばらつきを有するため、被写体を配さずに放射線を照射して得られる画像データに基づいてゲインマップを生成し、ゲイン補正処理が行われる。このゲインマップを生成する際の画像データに輝点画素が混入した場合、輝点画素が混入したゲインマップを用いてゲイン補正処理された画像データに対して輝点画素が影響を及ぼしうる。ゲインマップの生成において輝点画素の影響を小さくする必要があるが、被写体を観察するための撮像と比較して、撮像から画像表示(ゲインマップ生成)までのリアルタイム性への要求は低くなりうる。
本発明は、放射線撮像装置において、輝点画素の影響を低減するのに有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、シンチレータと、前記シンチレータで放射線から変換された光をそれぞれ検出する複数の画素と、前記複数の画素から出力される信号に基づく信号データに対して補正処理を行う補正部と、を含む放射線撮像装置であって、前記補正部は、被写体を配さずにゲイン補正用のゲインマップを取得するための第1補正処理と、前記ゲインマップを用いたゲイン補正を含む第2補正処理と、を行い、時間的および空間的にランダムに発生する点状ノイズに対する補正処理が、前記第1補正処理と前記第2補正処理とで異なることを特徴とする。
上記手段によって、放射線撮像装置において、輝点画素の影響を低減するのに有利な技術を提供する。
本実施形態に係る放射線撮像装置の構成例を示すブロック図。 図1の放射線撮像装置で得られる信号データを示す図。 図1の放射線撮像装置のデータ処理の流れを説明するための図。 図1の放射線撮像装置で得られる信号データを示す図。 図1の放射線撮像装置で得られる信号データの信号値の推移を説明する図。 図1の放射線撮像装置の時間方向フィルタ処理の処理内容を説明する図。 図1の放射線撮像装置のデータ処理の流れを説明するための図。 図1の放射線撮像装置の時間方向フィルタ処理の処理内容を説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
図1~図8を参照して、本実施形態による放射線撮像装置の構成、および、補正処理について説明する。図1は、本実施形態の放射線撮像システムSYSの構成例を示すブロック図である。放射線撮影システムSYSは、放射線撮像装置100、放射線撮像装置100で得られた画像データを表示するための画像表示装置110、放射線撮像装置100に放射線121を照射するための放射線源120を含む。放射線撮像装置100と画像表示装置110とは、有線や無線の通信を用いて接続されている。また、放射線撮像装置100と放射線源120とが、有線や無線の通信を用いて接続されていてもよい。放射線撮像システムSYSは、放射線源120から被写体150を介して放射線撮像装置100に入射する放射線121の放射線量に応じた放射線画像を、画像表示装置110に表示することを目的としている。
放射線撮像装置100は、シンチレータ105、シンチレータ105で放射線から変換された光をそれぞれ検出する複数の画素が配されたセンサアレイ101、センサアレイ101の動作などを制御するための集積回路(IC)103を含みうる。さらに、放射線撮像装置100は、メモリ104を含みうる。IC103は、詳しくは後述するが、センサアレイ101に配された複数の画素から出力される信号に基づく信号データに対して補正処理を行う補正部を含む。
放射線画像の撮像を行う際には、まず、放射線源120から照射される放射線121が、被写体150を透過して放射線撮像装置100に投影されるように、被写体150や放射線撮像装置100の配置が定められる。放射線121は、被写体150によって一部が吸収、遮蔽され、放射線撮像装置100のシンチレータ105に入射する。シンチレータ105は、入射した放射線121の放射線量に応じた輝度で発光する。センサアレイ101は、図1では説明のためにシンチレータ105から離れて図示されているが、シンチレータ105に密着して積層されていてもよい。シンチレータ105の発光の分布は、センサアレイ101に配された複数の画素によって検出される。
センサアレイ101には、上述のように複数の画素が配されている。複数の画素のそれぞれは、例えば、シンチレータ105で放射線から変換された光を検出する光電変換素子と光電変換素子で生成された信号を読み出すための走査用スイッチとを含みうる。センサアレイ101には、例えば、半導体の基板が用いられ、基板上に光電変換素子としてフォトダイオードが形成され、走査用スイッチとしてトランジスタが形成されていてもよい。また、例えば、センサアレイ101には、ガラスやプラスチックなどの基板が用いられ、基板上に半導体層が形成され、この半導体層に光電変換素子としてフォトダイオードが形成され、走査用スイッチとして薄膜トランジスタ(TFT)が形成されていてもよい。
走査用スイッチの切り替えを指示する信号など、センサアレイ101の動作を制御するための信号は、放射線撮像装置100内に配されたIC103が生成しうる。IC103には、FPGA(field-programmable gate array)やASIC(application specific integrated circuit)などが用いられてもよい。センサアレイ101から出力されたアナログの信号は、AD変換器(ADC)102によってデジタルデータに変換され、IC103に入力する。このように、IC103は、センサアレイ101に配された画素に信号を生成させ、信号を読み出す走査の制御とデジタルデータの受け取りとを並行して行う。このため、受け取ったデジタルデータがセンサアレイ101上の何れの位置に配された画素であるかを認識可能であり、これに従ってデジタルデータを並べることによって、放射線画像を表示するための画像データを形成することができる。IC103は、画像データをメモリ206に保存してもよいし、画像送信IF111を介して放射線撮像装置100の外部に出力してもよい。画像送信IF111から出力された画像データは、画像受信IF112を介して画像表示装置110に転送され、画像データに基づいた放射線画像として表示される。
例えば、センサアレイ101の走査、画像データの転送、および、放射線画像の表示を所望の周期で繰り返すことによって、動画像の撮像ができる。動画像の撮像において、操作者が視認した放射線画像に応じて、被写体に対して動作の指示などを行う場合が考えられる。このような場合、リアルタイム性が必要であり、ADC102でデジタルデータが生成されてから画像表示装置110まで、より短い時間でデータを転送する必要がある。
図2は、複数の画素から出力される信号に基づいてADC203から出力される信号データについて説明する図である。図2の被写体像objは、シンチレータ105に入射する放射線121の放射線量の分布を表したものである。図2の被写体像objは、中央に被写体150が配されており、センサアレイ101の中央に入射する放射線量が少なくなっていることが示されている。しかしながら、ADC203から出力される信号データは、この被写体像objの形状を示すとは限らない。これは、センサアレイ101に配された複数の画素のそれぞれの感度特性が均一ではないためである。図2の感度分布gainは、センサアレイ101の全体の画素の感度分布の例を示す。ADC203から出力される信号データは、被写体像objが、センサアレイ101に配された画素の感度分布gainによって乗算的に変調されたデータになる。被写体像objが感度分布gainによって変調された結果、信号データとして図3に示されるようなデータobj×gainが得られる。このように、ADC102から出力されるデータobj×gainには、感度特性gainの分布が残り、元の被写体像objの判別が困難になってしまう可能性がある。
データobj×gainから被写体像objを復元するには、図2に示される変調の過程の逆変換、つまり、除算を行う必要がある。被写体像objの復元を実現する仕組みについて、図3を参照して説明する。図3は、放射線撮像装置100のIC103が信号データに対して行うデータ処理の流れについて説明する図である。
図3に示されるように、IC103には、センサアレイ101の複数の画素から出力される信号に基づく信号データに対して補正処理を行う補正部301が配されている。補正部301は、データobj×gainから被写体像objを復元する補正処理を行う。感度分布gainは、被写体150の撮像を行う前に、メモリ104にゲインマップ104gとして予め格納されている。
被写体150撮像を行う際、ADC102でアナログ-デジタル変換された信号データ(例えば、データobj×gain)は、IC103の補正部301に転送され、ゲイン補正処理108が実施される。ゲイン補正処理108は、ADC102から補正部301にデータobj×gainが転送されるのに応じて、メモリ104からゲインマップ104gが読み出される。センサアレイ101のそれぞれの画素に対応したデータobj×gainおよびゲインマップ104gが補正部301に転送されると、補正部301は、ゲインマップ104gを用いてデータobj×gainを除算する。これによって、不均一な感度特性gainによる変調が補償された被写体像objを画像データとして得ることができる。上述のように、動画像の撮像など、ADC102から信号データが出力されてから画像表示装置110に画像データとして転送するまでの時間をより短く必要がある。このため、ゲインマップ104gの読み出し速度は、放射線撮像システムSYS(放射線撮像装置100)の系としての動作速度を維持するために、ADC102からの信号データの読み出し速度と同程度の速度である必要がある。
次に、ゲイン補正用のゲインマップ104gを取得する方法(ゲインキャリブレーション)について説明する。上述のように、ADC102から得られる信号データは、シンチレータ105に入射する放射線の線量分布(被写体像obj)とセンサアレイ101の画素の感度分布gainとを掛け合わせたものになる。したがって、原理的に、被写体150を配さずに、シンチレータ105に入射する放射線量の分布を均一に保った状態で取得した信号データは、センサアレイ101の画素の感度分布のみを成分として有することになりうる。このようにして得られた信号データを正規化することによって、ゲインマップ104gを取得することが可能である。
しかしながら、実際に放射線を均一に照射しながら取得した信号データには、センサアレイ101の感度分布以外の要素が入り込むことがある。図4は、放射線を均一に照射し、複数回(複数のフレーム)にわたって信号データを取得した結果を示している。図4には、t=0、1、2の3回の信号データが示されている。以下、これらの信号データをゲインマップ元画像と呼ぶ場合がある。図4に示される3つの信号データにおいて、黒丸Pで示した箇所の信号値が、図3に示される本来の感度分布gainよりも高く観測されている。これは、シンチレータ105によって光に変換されずに、シンチレータ105を透過した放射線が、センサアレイ101の光電変換素子などの半導体層に直接入射することによって電子・ホール対が発生し、これによって輝点を生じた結果である。このような点状のノイズである輝点が含まれたデータからゲインマップを生成した場合、輝点が含まれるゲインマップを用いたゲイン補正処理において、特定の位置の画素については常に過剰な除算を行うことになり、補正結果の画像に暗点を生じる。この暗点は、放射線画像の特定の位置に固定して生じ続けるため、人間の視覚特性上は大きな障害となる。つまり、放射線撮像装置100で得られる放射線画像の画質が大きく低下しうる。
そこで、ゲインマップから点状のノイズである輝点を効果的に除去する方法について検討する。輝点は、図4に示されるように、時間的にも空間的にもランダムに生じるので、センサアレイ101を走査するたびに異なる位置に生じる傾向がある。図4において、黒丸Pの位置が時刻tに応じて変化していることが、これを示している。同じ現象を別の角度から見たものとして、図5を参照して説明する。図5は、センサアレイ101の位置XnY2(n=1~6)に配された画素の信号データの信号値の出力を、時刻tの変化とともにプロットしたものである。図4に示されるプロットから、いくつかのことが分かる。まず、輝点が出現しない画素において、信号データの信号珍時間変動は少なく安定している(例えば、位置X1Y2)。また、輝点が出現する画素であっても、輝点を除いた信号データの信号値は、輝点が出現しない画素と同様に変動は少ない。また、輝点となる信号値が、必ずその他の画素の信号値を超えるとは限らない(例えば、時刻t=3における位置X4Y2の信号値<位置X2Y2の信号値)。これらの事項から、輝点の除去には、1つのフレームで取得された信号データから得られる画像の中の異なる画素間の空間方向の比較に基づく補正処理よりも、複数の画素のそれぞれの画素ごとに、複数のフレームで取得した信号データを用いて補正を行う時間方向フィルタ処理が適していることがわかる。これを踏まえて以下に、放射線撮像装置100における、時間的および空間的にランダムに発生する点状ノイズ(輝点)に対する補正処理について説明する。
まず、被写体を配さずに放射線を均一に照射しながら撮像を行い、ADC102から出力されるゲインマップ元画像となる信号データ104d1~104dnをメモリ104に保存する。図3に示されるように、ゲインマップ元画像となる信号データ104d1~104dnは、複数のフレームにわたって取得される。次いで、取得した信号データ104d1~104dnを略並行して読み出し、補正部301において時間方向フィルタ処理106を行う。補正部301における時間方向フィルタ処理106は、後述するHampelフィルタアルゴリズムを実行(Hampelフィルタ処理)し、同一位置に配された画素の異なる時刻の信号値を比較し、突出した値を除去する。その後、突出した信号値を除去後のデータを平均化し、メモリ104にゲインマップ104gとして保存する。この一連の過程によって、信号データ104d1~104dnに含まれていた輝点は抑制され、ゲインマップ104gへの影響が低減する。この場合、ゲインマップ104gに対する信号データ104d1~104dnに含まれていた輝点の影響は、完全に除去される可能性がある。また、複数の信号データ104d1~104dnを平均化することによって、それぞれの信号データ104d1~104dnに含まれるランダムノイズの影響が軽減され、より真の感度分布gainに近いゲインマップ104gを得ることができる。
ここで、ゲインキャリブレーション動作に必要な、放射線撮像装置100のメモリ帯域について説明する。ゲインマップ元画像である信号データ104d1~104dnのメモリ104への格納は、放射線撮像システムSYS(放射線撮像装置100)の系としての動作速度を維持するために、ADC102からの信号データの読み出し速度と同程度の速度である必要がある。これは、メモリ104への信号データの書き込みおよびメモリ104からゲインマップ104gの読み出しという動作方向の差はあるが、扱うデータは、画像1系統分のみであるという点で、上述のゲイン補正処理に要求される帯域と同等である。
次に、時間方向フィルタ処理106を行う際に取り扱うデータは、全てのゲインマップ元画像(信号データ104d1~104dn、ここでは、信号データ104d1~104d5の5系統があるとして説明する)の読み出しと、ゲインマップ104g4の書き込みの合計となり、6系統分に増加する。しかしながら、時間方向フィルタ処理106をリアルタイムに観察する用途は通常ないため、この処理はリアルタイム性が要求されず、利用可能なメモリ帯域の範囲内でゆっくりと実行しても支障が少ない。これは、ゲインマップ元画像の数が増加しても変わらない。以上から、メモリ104の帯域幅を増強することなく、真の感度分布gainに近いゲインマップ104gを得ることができる。
次いで、Hampelフィルタアルゴリズムを用いた時間方向フィルタ処理106について、図6を参照して説明する。図6は、時間方向フィルタ処理106において実行する処理をブロック図で表現したものである。上述の通り、処理の入力部には、全てのゲインマップ元画像が読み出され、複数のフレームで取得された同じ位置の画素の時刻が異なる信号値P0~P4が入力される。まず、全ての信号値P0~P4の中央値Pmを求める処理が実施される。中央値Pmは、全ての信号値P0~P4を代表する値であり、後の処理において、除去された突出した信号値の代わりに挿入されるので、突出した信号値の影響を受けにくい指標である必要性がある。このため、Hampelフィルタアルゴリズムでは、平均値ではなく中央値Pmが使用される。中央値Pmの演算は、ソート処理を伴うため、計算に時間が掛かり、時間方向フィルタ処理106の実行速度のボトルネックになりうるが、上述の通りリアルタイム性の要求が低いため、問題となる可能性は低い。
中央値Pmの算出に続いて、全ての信号値P0~P4とPmとの距離(差分)D0~D4を求める。もし信号値P0~P4に点状のノイズである輝点が含まれていなければ、それぞれの距離D0~D4は互いに近しい値になる。また、信号値P0~P4に輝点に起因する信号値が含まれていれば、その信号値の距離D(例えば、D0~D4の何れか)だけが突出した値を示すことになる。これを判定するための基準として、距離D0~D4の代表データとして距離データ中央値Dmを求める。距離データ中央値Dmもまた、突出した距離データの影響を受けにくくするために、平均値ではなく中央値が使用される。
次に、突出した信号値の検出と置き換えを行う。突出点の検出基準としては、距離D0~D4がDm×判定基準係数よりも大きいことを基準とする。判定基準係数は、センサアレイ101のランダムノイズ特性などを考慮して予め定められていてもよい。図6に示される例では、判定基準係数=6が採用されている。突出している信号値であると判定された画素の信号データの信号値は除去され、信号値は中央値Pmに置き換えられる。図6に示される例では、信号値P1が中央値Pmに置き換えられている。以上の処理が、Hampelフィルタアルゴリズムである。ゲインマップ104gを得るために、Hampelフィルタアルゴリズムによって得られた信号値の出力を平均化する。さらに、ゲインの基準となる位置の画素の信号値が1.0倍となるように正規化し、ゲインマップ104gのそれぞれの信号値が得られる。
この補正部301における時間方向フィルタ処理106は、ゲインマップ104gの生成に用いられるが、被写体を撮像する際には用いられない。これは、センサアレイ101の感度分布は時間変動しにくいのに対して、被写体の形状は時間変化しうることが大きな理由である。動きを伴う被写体像をHampelフィルタに通した場合、動きがある部分が突出した信号値を示すデータであると判定されて除去され、過去のデータに置き換えられてしまい、残像を生じる可能性がある。したがって、Hampelフィルタは、被写体を観察する際に使用せずに、被写体を撮像する際に発生する輝点などの点状のノイズの抑制は、他の補正処理によって実施される。図3に示される補正部301における補正処理において、空間方向フィルタ処理109がこの用途で用いられる。空間方向フィルタ処理109は、1つのフレームで取得された信号データに含まれる単一の画像の中の空間的な特徴検出によって輝点などの点状ノイズを除去する処理であり、時間方向フィルタ処理106よりも低レイテンシ性に優れ、画像のリアルタイム観察に適している。空間方向フィルタ処理109は、図3に示されるようにIC103内の補正部301で実施されてもよいし、例えば、画像表示装置110など放射線撮像装置100から出力された画像データに対して実施されてもよい。また、例えば、突発的な輝点の残存が許容できる観察である場合、空間方向フィルタ処理109の実施がオフできるようにしてもよいし、空間方向フィルタ処理109の実装が省略されてもよい。
このように、補正部301は、被写体を配さずにゲイン補正処理108に用いるゲイン補正用のゲインマップ104gを取得するための補正処理と、ゲインマップ104gを用いたゲイン補正(ゲイン補正処理108)を含む補正処理と、を行う。このとき、時間的および空間的にランダムに発生する輝点などの点状ノイズに対する補正処理が、ゲインマップ104gを取得するための補正処理と、ゲイン補正処理108を含む、例えば、被写体を撮像する際の補正処理と、で異なっている。このとき、ゲインマップ104gを取得するための補正処理において、補正部301は、複数のフレームで取得した信号データを用いて補正処理を行う。また、補正部301は、ゲイン補正処理108を含む補正処理において、少なくとも1つのフレームで取得した信号データを用いて補正処理を行う。例えば、動画像の撮像などの補正処理において、1つのフレームで取得した信号データを用いてゲイン補正処理108および空間方向フィルタ処理109を含む補正処理が行われてもよい。結果として、ゲインマップ104gを取得する補正処理において使用する信号データを取得するフレームの数が、ゲイン補正処理108を含む補正処理において使用する信号データを取得するフレームの数よりも多くなりうる。このため、ゲインマップ104gを取得するための補正処理の処理速度は、ゲイン補正処理108を含む、例えば、動画像を撮像する際の補正処理の処理速度よりも遅くなりうる。しかしながら、ゲインマップ104gを取得するための処理は、例えば、放射線撮像装置100の起動時のキャリブレーション期間などに行われ、操作者のユーザ体験に影響を及ぼす可能性は低い。
以上、説明したように、本実施形態における方向フィルタ処理は、放射線がシンチレータ105で光に変換されずセンサアレイに直接、入射することによって生じる輝点の影響を時間方向フィルタ処理106によって抑制し、ゲインマップ104gを取得する。このため、ゲイン補正処理108において、恒常的な暗点が得られた放射線画像に生じることが防止できる。また、被写体を撮像する際には、ゲインマップ104gを取得する補正処理とは別の補正処理の経路で放射線画像が提供されるため、表示遅延が小さい被写体観察を実現できる。また、放射線撮像装置100のメモリ104の帯域を増強する必要がないため、放射線撮像装置100を安価に提供することが可能となる。
図3に示される処理において、ゲインマップ104gを取得するための補正処理において、空間方向フィルタ処理109は実施されない。しかしながら、これに限られることはなくゲインマップ104gを取得する際に、時間方向フィルタ処理106を行った後に、空間方向フィルタ処理109が行われてもよい。時間方向フィルタ処理106によって得られた信号値の出力を平均化する工程は、空間方向フィルタ処理109の前に行われてもよいし、後に行われてもよい。
また、図3では、補正部301がIC103内に配されるように示されているが、これに限られることはない。例えば、補正部301で実施する補正処理の少なくとも一部の処理が、IC103とは別に配されたASICやFPGAなど他の集積回路で実施されてもよい。また、補正部301が、IC103とは独立して配されていてもよい。以下についても、同様である。
ここで、時間方向フィルタ処理106におけるメモリ107に必要なメモリ帯域について再度、説明する。図6に示されるように、Hampelフィルタ処理において、入力値(信号値P0~P4)は、処理の複数のステップで参照されている。具体的には、中央値Pmを算出するステップ、距離D(距離D0~D4)を算出するステップ、平均化の母集団を決定するステップの各ステップで入力値が参照される。これらの各ステップで、補正部301がメモリ104から入力値を得るように構成すると、上述のメモリ帯域の議論のうち、ゲインマップ元画像(信号データ104d1~104dn)の読み出しに関する成分が、3倍に増加する。つまり、扱うデータ量は、5+1=6系統分ではなく、5×3+1=16系統分に相当することになる。
上述の通り、この処理はリアルタイム性が要求されていないため、データの系統数の増加は、直ちに放射線撮像装置100の系としての動作を破綻させることはない。しかしながら、ゲインマップ元画像の数が増加した場合、操作者のユーザ体験に影響を及ぼす可能性が出てくる。例えば、ゲインマップ元画像の数が上述の5枚から30枚に増加した場合、扱うデータ量は、30+1=31系統と30×3+1=91系統との差になり、この差の分だけ余計に時間方向フィルタ処理106の時間が増加する。これは、操作者が放射線撮像装置100を利用できない待機期間となりうるため、抑制する必要性が生じうる。
この点に鑑み、本実施形態では時間方向フィルタ処理106を実施するために、IC103の補正部301は、図7に示されるような構成を備える。本実施形態における放射線撮像装置100の補正部301は、内部にオンチップバス704とメモリコントローラ703を備えており、IC103内の各ブロックからのメモリアクセス要求を調停し、メモリ104に対して読み書きを実施する。IC103は、また、マイクロプロセッサ702を備えており、フィルタソフトウェア705として示されている時間方向フィルタ処理106のアルゴリズムを実行する。時間方向フィルタ処理106のアルゴリズムの実行によって、マイクロプロセッサ702は、ゲインマップ元画像(信号データ104d1~104dn)の読み出し要求を発行するが、この要求が処理される経路の途中には、キャッシュメモリ701が配されている。キャッシュメモリ701は、メモリ104から読み出されたゲインマップ元画像の内容を一時的に保持する。マイクロプロセッサ702から同じアドレスの読み出し要求が繰り返して行われた際には、メモリ104からデータを読み出すことなく一時保存しているデータをマイクロプロセッサ702に返信する。
次いで、時間方向フィルタ処理106のフィルタアルゴリズムが実行される際の、マイクロプロセッサ702およびキャッシュメモリ701の動作を説明する。マイクロプロセッサ702が中央値Pmの算出ステップを実行する際に、ゲインマップ元画像(信号データ104d1~104dn)を読み出すように読み出し要求を発行する。該当するメモリアドレスのデータが、キャッシュメモリ701に保持されていなければ、読み出し要求はキャッシュメモリ701を通過し、オンチップバス704を経由してメモリコントローラ703に届く。メモリコントローラ703は、メモリ104の指定されたアドレスのデータを読み出し、読み取ったデータを返信する。読み出されたデータは、読み取り要求が通過した経路を逆向きに通り、マイクロプロセッサ702に届く。このとき、メモリ104から読み出されたデータがキャッシュメモリ701を通過する際に、読み取りアドレスとデータとの組み合わせが、キャッシュメモリ701に一時保存される。マイクロプロセッサ702は、受け取ったゲインマップ元画像のデータを使用して中央値Pmを算出し、次に距離D(距離D0~D4)の算出ステップを実行する。距離Dを算出するステップにおいて、マイクロプロセッサ702は、再び中央値Pmを算出するステップと同じアドレスの読み出し要求を発行する。この読み出し要求は、該当するデータがキャッシュメモリ701に保持されているため、メモリコントローラ703には転送されず、キャッシュメモリ701が該当するデータをマイクロプロセッサ702に返信する。マイクロプロセッサ702は受け取ったデータを使用して、距離Dを算出する。以下、同様に、平均化の母集団の決定もキャッシュメモリ701が返信するデータを使用して処理が実行される。この一連の動作において、キャッシュメモリ701は、メモリ104からデータを読み取るよりも短い時間でデータを返信するため、毎回、メモリ104からデータを読み出す構成と比較して処理時間を短縮することが可能となる。
さらに、キャッシュメモリ701は、センサアレイ101に配された画素のそれぞれの信号値を分けて管理するのではなく、連続した、例えば、16画素の信号値をまとめて管理してもよい。この信号値のまとまりは、キャッシュラインと呼ばれる。キャッシュメモリ701は、1つの画素の信号値のデータを要求された時点で、1本のキャッシュラインを埋めるような連続した16画素のデータの読み取り要求をメモリ104に転送する。これによって、メモリ104への読み出し要求は、バーストアクセスになり、メモリコントローラ703とメモリ104との間の通信のオーバーヘッドが縮小される。このような面でも、キャッシュメモリ701は、放射線撮像装置100の時間方向フィルタ処理106の高速化に寄与する。
キャッシュメモリ701の容量は有限であるため、時間方向フィルタ処理106が対象とする画素の位置を変えながら進行するにしたがって、容量を使い切る時点に至る。このとき、キャッシュメモリ701は、古いデータから順に記憶を消去することによって、空き容量を確保する。例えば、キャッシュラインの数がゲインマップ元画像の数よりも少ない場合、例えば、上述のように5枚のゲインマップ元画像(5つの信号データ)を使用するのに対して、キャッシュラインが4本である場合を考える。この場合、マイクロプロセッサ702が、信号値P4を要求した時点で、信号値P0を含むキャッシュラインが消去されてしまい、信号値P0を再度、メモリ104から取得する必要があり、キャッシュメモリ701にデータ(信号値)を一時保存する恩恵が受けられなくなってしまう。これを回避するため、キャッシュメモリ701の備えるキャッシュラインの本数は、ゲインマップ元画像の数よりも多くてもよい。これによって、キャッシュメモリ701を配する効果がより大きくなる。
メモリ帯域が増大する課題に関して、キャッシュメモリ701を配する構成とは別の構成について、図8を用いてさらに説明する。図8は、図6に示される処理をハードウェアの演算パイプラインとして実装したものである。図6に示される処理と比較して、「記憶」の要素が追加されている。この要素は、入力値や演算値が演算の複数のステップで参照される必要があるときに、実際に参照されるタイミングまで記憶(一時保存)する機能を有している。この機能は、実体としてFIFOメモリを用いて構成されうる。図8に示されるOrg Pipeline 1は、中央値Pmを算出するステップが終了し、距離D(距離D0~D4)の算出が始まるまで、入力された信号値P0~P4を一時保存するために用いられる。同様に、Org Pipeline 2は、平均化の母集団を決定するステップまで、入力された信号値P0~P4を一時保存する。これらの要素を備えることによって、メモリ104にアクセスし、信号データ(信号値)を再び読み出す必要性が低くなる。
図8に示される処理は、パイプラインで構成されているため、ある画素の時間方向フィルタ処理106の処理結果がパイプラインの出口Calに到達する前に、次の画素の処理を開始することができる。例えば、先頭の画素の中央値Pmの算出が完了して、Org Pipeline 1の出力と合わせて距離Dを算出するステップに入る時点で、同時に次の画素データの中央値Pmを算出するステップを開始することが可能となる。この構成によって、メモリ104への負荷を増大させることなく、かつ、メモリ帯域を最大限に利用して時間方向フィルタ処理106の演算を進めることができる。
以上、本開示の本実施形態について説明したが、本開示は、これらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述した各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。例えば、本実施形態における全ての処理は、IC103に実装されている。IC103は、FPGAのようなプログラム可能な回路によって実現されてもよいし、固定回路のASICとして実現してもよく、また、固定回路のマイクロプロセッサとソフトウェアとの組み合わせによって実現してもよい。また、時間方向フィルタ処理106において、Hampelフィルタアルゴリズムを用いることを説明したが、これに限られることはない。時間方向に複数回のデータを参照し突出した信号値(所謂、外れ値)の影響を抑制するフィルタ処理であれば、本開示の効果を得ることができる。例えば、突出した信号値の検出は、3σ法などの方法が用いられてもよい。
また、時間方向フィルタ処理106の実装について、図7を用いた説明ではソフトウェア寄りの例、図8を用いた説明ではハードウェア寄りの例をそれぞれ示したが、その中間のハイブリッドな構成をとることも可能である。例えば、中央値Pmを取得するための演算は、ソート処理を含む重い処理であることから、マイクロプロセッサとソート支援用ハードウェアとを組み合わせる構成が考えられる。また、例えば、キャッシュメモリ701は、オンチップのスクラッチパッドメモリをソフトウェアから制御することで実現することができる。また、図8に示される処理の構成は、回路規模を抑えるために異なる形のパイプラインによって構成されてもよい。例えば、中央値Pmと距離データ中央値Dmとの2つの中央値を導出するブロックを1つにまとめて、中央値Pmと距離データ中央値Dmとの演算が、交互に実施される構成であってもよい。ただし、この場合、パイプライン全体の効率は、50%に低下しうる。放射線撮像装置100の処理速度や回路規模に対する要求に応じて、適宜、適当な構成を使用すればよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:放射線撮像装置、105:シンチレータ、301:補正部

Claims (14)

  1. シンチレータと、前記シンチレータで放射線から変換された光をそれぞれ検出する複数の画素と、前記複数の画素から出力される信号に基づく信号データに対して補正処理を行う補正部と、を含む放射線撮像装置であって、
    前記補正部は、被写体を配さずにゲイン補正用のゲインマップを取得するための第1補正処理と、前記ゲインマップを用いたゲイン補正を含む第2補正処理と、を行い、
    時間的および空間的にランダムに発生する点状ノイズに対する補正処理が、前記第1補正処理と前記第2補正処理とで異なることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記補正部は、
    前記第1補正処理において、複数のフレームで取得した前記信号データを用いて補正処理を行い、
    前記第2補正処理において、少なくとも1つのフレームで取得した前記信号データを用いて補正処理を行い、
    前記第1補正処理において使用する前記信号データを取得するフレームの数が、前記第2補正処理において使用する前記信号データを取得するフレームの数よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記補正部は、前記第1補正処理において、前記複数の画素のそれぞれの画素ごとに、複数のフレームで取得した前記信号データを用いて補正を行う時間方向フィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記補正部は、前記第2補正処理において、前記時間方向フィルタ処理を行わないことを特徴とする請求項3に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記時間方向フィルタ処理は、前記複数の画素のそれぞれの画素ごとに、複数のフレームで取得した前記信号データのうち突出した信号値を出力するフレームの前記信号データを検出し、検出されたフレームの前記信号データの信号値に対して補正処理を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記時間方向フィルタ処理は、前記複数の画素のそれぞれの画素ごとに、前記検出されたフレームの前記信号データの信号値を、複数のフレームで取得した前記信号データの信号値の中央値に置き換えることを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記放射線撮像装置は、フレームごとに取得した前記信号データを保存するメモリをさらに含み、
    前記補正部は、前記時間方向フィルタ処理において、前記メモリに保存された複数の前記信号データを参照して補正処理を行うことを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記補正部は、前記メモリから読み出した前記信号データを一時保存するキャッシュメモリをさらに含み、前記時間方向フィルタ処理において、前記キャッシュメモリに保存された複数の前記信号データを参照して補正処理を行うことを特徴とする請求項7に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記補正部は、前記第2補正処理において、1つのフレームで取得した前記信号データを用いて空間的な補正を行う空間方向フィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記補正部は、前記第1補正処理において、前記空間方向フィルタ処理を行わないことを特徴とする請求項9に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記補正部は、
    前記第2補正処理において、1つのフレームで取得した前記信号データを用いて空間的な補正を行う空間方向フィルタ処理を行い、
    前記第1補正処理において、前記時間方向フィルタ処理を行った後に、前記空間方向フィルタ処理を行うことを特徴とする請求項3乃至8の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記第1補正処理の処理速度が、前記第2補正処理の処理速度よりも遅いことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記第2補正処理が、動画像を撮像する際の補正処理であることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  14. 請求項1乃至13の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置に放射線を照射するための放射線源と、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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