JP2022134213A - 排水管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】 合成樹脂製でありながら排水能力の向上及び横枝管への逆流防止を可能にした排水管継手を提供する。【解決手段】 継手部材20の上部に上部連結部材10を、継手部材20の下部に下部連結部材30をそれぞれ結合してなる排水管継手1であって、上部連結部材10は排水に旋回力を付与する上部旋回羽根16を有する誘導管12を備え、下部連結部材30は全体が下方に行くに従い縮径する漏斗状をした筒体で、前記上部旋回羽根16に誘導された排水を主に受け止めさらに旋回力を付与する下部旋回羽根31を備え、継手部材20は誘導管12よりも一回り大径に形成されて誘導管12を内嵌し、前記誘導管12の下端を前記継手部材20に連結される前記横枝管HTの上部よりも下方に位置するとともに、前記誘導管12(誘導本体13)の下端周縁13aを外周面から内周面に行くに従い下方に偏倚するように形成する。【選択図】 図3

Description

この発明は、集合住宅やホテル、オフィスビル等の建築物や構造物に設備される排水管継手に関する。
排水管継手は、通常、高層建築物を上下に貫通する排水用立管の途中の床スラブに埋設して設けられるもので、排水管継手を、その上部に立管が連結される上部連結部材と、下部に立管が連結される下部連結部材と、これらの中間部に横枝管が連結される継手部材との3つの部材で構成することで、合成樹脂による成形可能な形状とすることが知られている(特許文献1)。
このような排水管継手の内部には、流下する排水に旋回を与えるための旋回羽根が設けられ、これにより排水を旋回させ、その旋回中心に管内圧力の変動を防止するための空気コアを形成して、排水能力を向上させるようにしている。
また、中間部の継手部材の内径を大径に形成することで、横枝管からの排水があっても空気コアが減少または消滅することなく、高排水能力が期待できる。
さらに、継手部材内の横枝管が連結部開口の両脇に位置した管内壁に、継手部材の長さ方向に延びる逆流防止板を突設することで、排水が横枝管へ逆流するのを防止することができる。
このような排水管継手は、上部羽根の位置、下部羽根の位置などを工夫して排水能力の向上を図っている。
特開2011-117133号
ところで、このような排水管継手にあっては、合成樹脂による一体成型を可能にすることができ、軽量化、スリム化を図ることができるが、排水能力が十分でなく、また、横枝管への逆流防止も十分でないという問題がある。
特に、排水能力に関しては、特許文献1にも記載されている通り、上下の直筒部の内径を100mm、中間部の内径を120mm、枝管接続口の内径を77mm、全長を617mmに設計したものについての排水能力は7.5リットル/秒である。
また、特許文献1の排水管継手にあっては、横枝管の本数が2本のいわゆる2口タイプ排水管継手であり、この排水管継手にもう1本の横枝管が連結できるようにする(3口)と排水能力が落ち、また、横枝管への逆流も増大してしまうことが懸念される。
しかしながら、近年のビルの高層化に伴い、排水管継手の排水能力の向上が求められ、従前通り、軽量化、スリム化も求められており、特許文献1に記載の排水管継手では能力不足である。
そこでこの発明は、合成樹脂製でありながら、さらなる排水能力の向上、および横枝管への逆流防止を可能にした排水管継手を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、上方に配設された立管が連結される上部連結部材と、下方に配設された立管が連結される下部連結部材と、スラブ内に配設された横枝管が連結される継手部材と、を備え、前記継手部材の上部に前記上部連結部材を、前記継手部材の下部に前記下部連結部材をそれぞれ結合してなる排水管継手であって、前記上部連結部材は、管内に流れる排水に旋回力を付与する上部旋回羽根を有する誘導管を備え、前記下部連結部材は、全体が下方に行くに従い縮径する漏斗状をした筒体で、前記上部旋回羽根に誘導された排水を主に受け止め、さらに旋回力を付与する下部旋回羽根を備え、前記継手部材は前記誘導管よりも一回り大径に形成されて前記誘導管を内嵌し、前記誘導管の下端を前記継手部材に連結される前記横枝管の上部よりも下方に位置するとともに、前記誘導管の下端周縁を、外周面から内周面に行くに従い下方に偏倚するように形成した、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の排水管継手において、前記誘導管は、筒体をした誘導本体と、前記誘導本体の長さ方向のほぼ中央部分で、前記誘導本体を覆う外筒体とからなり、前記外筒体の上部が上方に行くに従い縮径して前記誘導本体に一体に接合し、前記継手部材は前記外筒体を嵌合した、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、前記誘導管の下端を前記継手部材に連結される前記横枝管の上部よりも下方に位置するとともに、前記誘導管の下端周縁を、外周面から内周面に行くに従い下方に偏倚するように形成したので、誘導管の内周面を伝うように流下して来た排水は下端周縁において外周面側に流れることはなく、よって、排水が横枝管側へ流れず、従って、横枝管への逆流を防止することができる。
請求項2の発明によれば、前記誘導管を誘導本体と外筒体との二重構造にし、前記継手部材を前記外筒体を嵌合するようにしたので、継手部材に接続される横枝管の開口と誘導管を流れる立管流とを離間することができ、横枝管への逆流をさらに減少させることを可能にする。
図2~図23とともにこの発明の実施の形態を示すもので、本図は排水管継手の正面図である。 排水管継手の平面図である。 図2のA-A線に沿う断面図である。 図1のB-B線に沿う断面図である。 図1のC-C線に沿う断面図である。 図1のD-D線に沿う断面図である。 誘導管の正面図である。 誘導管の平面図である。 誘導管の右側面図である。 図9のE-E線に沿う断面図である。 図8のF-F線に沿う断面図である。 図8のG-G線に沿う断面図である。 図10のH-H線に沿う断面図である。 継手部材の正面図である。 継手部材の平面図である。 図15のI-I線に沿う断面図である。 図16のJ-J線に沿う断面図である。 図15のK-K線に沿う断面図である。 図16のL-L線に沿う断面図である。 下部連結部材の平面図である。 図20のM-M線に沿う断面図である。 図20のN-N線に沿う断面図である。 図20のO-O線に沿う断面図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
排水管継手1は、上方に配置された立管VTを連結する上部連結部材10と、該上部連結部材10の下部に連結され3本の横枝管HTを連結する継手部材20と、該継手部材20の下部に連結され下方に配置された立管VTを連結する下部連結部材30と、から構成される(図1参照)。
これら上部連結部材10、下部連結部材30、継手部材20はともに合成樹脂製で形成され、これらを連結したものを内管として、その外周を繊維混入モルタルで被覆することで排水管継手1が構成される。なお、以下の説明において繊維混入モルタル層は省略する。
排水管継手1は平面視でほぼT字状になるように3本の横枝管HTが連結される(図2参照)。図1は正面図であり、図1において、正面に位置する横枝管HTを中央口横枝管HTC、左側に位置する横枝管HTを左口横枝管HTL、右側に位置する横枝管HTを右口横枝管HTRと称し、図1における左右方向、前後方向(図1の紙面方向)は排水管継手1の説明における方向と同じものとして説明する。
また、以下に説明する実施の形態にかかる排水管継手1は、内径が約φ100mmの立管VT、内径が約φ77mmの横枝管HTがそれぞれ連結され、継手部材20の継手本体21の内径が約φ134mmで、全体の上下方向の長さが約720mmにしたものを一例として示す。
上部連結部材10は、上方の立管VTが連結される受口体11と継手部材20が連結される誘導管12とからなる(図1、図3参照)。
受口体11は、上部11a、中部11b、下部11cの3つの筒体が一体に形成されており、その上部11aは中部11bより大径で、下部11cは中部11bよりやや大径に形成され、上部11aには立管VTが、下部11cには誘導管12がそれぞれ結合される。このような受口体11の上下方向の長さは約140mmに形成されている。
また、立管VTの内径、中部11bの内径、誘導管12の内径はほぼ同じ(例えばφ100mm)に形成されており、受口体11に立管VTと誘導管12とが連結された状態で、これら立管VT、受口体11、誘導管12の内周面が連続面となって段差ができないようになっている(図3参照)。
なお、立管VTの内径が誘導管12の内径よりやや大きい場合には、受口体11の中部11bを下方に行くに従い縮径するようにしても良い。いずれにしても、受口体11に立管VTと誘導管12とを連結した状態で、立管VTの内周面と受口体11の中部11bの内周面と誘導管12の内周面とが連続面となり、段差が生じないようにすることが好ましい。
誘導管12は、全体が筒体の誘導本体13と、誘導本体13の長さ方向のほぼ中央部分で、誘導本体13を覆う外筒体14とからなり、外筒体14の上部が上方に行くに従い縮径して誘導本体13に一体に接合されている。このような誘導管12の上下方向の長さは約220mmに形成されている(図10参照)。
外筒体14の長さは誘導本体13の約1/3(約70mm)で、誘導本体13の上端縁から下方に約80mm寄った位置に形成され、これにより、誘導本体13の下端縁は外筒体14の下端より下方に位置するようになっている(図10参照)。
誘導本体13の下端周縁13aは、その外周面が下方に行くに従い内側に偏倚するように面取りが施され、内周面はほぼストレート面に形成され、実際には型抜きのため、13bは下方に行くに従いわずかに拡径されている(図3、図10参照)。
誘導本体13の内周面を伝うように流下して来た排水は下端周縁13aにおいて外側、すなわち、横枝管HT側へ流れることはなく、従って、横枝管HTへの逆流が防止される(図3参照)。なお、誘導本体13の下端周縁13aは面取りに限らず、R面に形成しても良い。
しかも上述のように、誘導管12を、筒体の誘導本体13と、誘導本体13を覆う外筒体14とから構成し、外筒体14に継手部材20を外嵌することで、継手部材20に接続される横枝管HTの開口端面と立管流が流下する誘導本体13の内周面とを離間することができ、横枝管HTへの逆流をより防止することができる。
外筒体14の上部外周14aは、その下方の外筒本体14bより厚肉に形成され、外筒本体14bとの間に段差が形成されている(図10参照)。
外筒体14の上部外周14aには位置決め用の三角凹部15aが形成された突起部15が前方に向かって一体に設けられている(図1、図7参照)。なお、排水管継手1は、この突起部15が設けられた側を正面である。
誘導本体13の内周面には、管内を流下する排水に旋回を与える上部旋回羽根16と、旋回された排水が左口横枝管HTLに流入しないようにするための制御ガイド17が設けられている(図10、図11参照)。
上部旋回羽根16は、半弓状の板体で、弧の部分が誘導本体13の内周面に接合し、弦の部分が誘導本体13の中心側に突出するように誘導本体13の正面側(手前側)内周面に一体に形成されており、上部旋回羽根16は、鉛直方向(管芯)に対してほぼ30度に傾斜され、また、平面視で弦の部分が左右方向に伸びるように設けられている(図8参照)。
上部旋回羽根16の幅は、小さすぎると流下する排水の旋回力が小さく、大きすぎると流れを阻止してしまうとともに、空気コアが小さくなってしまうため、誘導本体13の内径の約1/3にすることが好ましく、例えば、誘導本体13の内径がφ100mmの場合、上部旋回羽根16の幅は30mmに形成されている。なお、ここで「旋回羽根の幅」というときは弓形状の最も幅広の部分の寸法を指すものとする。
上部旋回羽根16は、その上端が誘導本体13の上端縁とほぼ同じかやや下方の位置からその下端が誘導本体13の下端縁よりも上方に40mm偏倚した位置まで形成され、上部旋回羽根16の上下方向の長さが約180mmとなっている。また、上部旋回羽根16は、背面視で右斜め上部から左斜め下方に向かって傾斜するように形成されている(図10参照)。なお、上部旋回羽根16の下端は、誘導本体13の下端縁よりも上方に40mm偏倚した位置までとなっており、誘導本体13の内周面のうち、上部旋回羽根16から下方の40mm範囲の下部内周面13bは、上記制御ガイド17が形成されている他は直筒部となっている。
これにより、流下する排水は上部旋回羽根16に受水面16aに当たると、平面視で反時計回り方向への旋回力が排水に付与されて、流下することになる(図8参照)。そして、この旋回流は遠心力が付与されているため、仮に上部旋回羽根16の下端と誘導本体13の下端が同じ位置にあるとすると、誘導本体13の内周面から離れた旋回流は横枝管HT方向(外方)に飛び出し、横枝管HTに逆流する流れとなってしまうが、上述のように、上部旋回羽根16の下端を前記誘導本体13の下端縁よりも上方に形成したので、その部分の誘導本体13の内周面を旋回しながら流下し、横枝管HT方向へ飛び出すことが阻止され、横枝管HTへの逆流が防止される。
すなわち、上述した上部旋回羽根16の下端が誘導本体13の下端縁よりも上方に40mm偏倚した位置とは、この上部旋回羽根16に当たった排水を横枝管HTに流れ込まず、後述する下部連結部材30の主下部旋回羽根31に誘導する高さになっている。
制御ガイド17は、誘導本体13の背面側内周面に突設された縦長な突条で、平面視で管芯を中心として中心角で前後方向から反時計回り方向に40度寄った位置に形成され、上下方向の長さは約100mm、肉厚5mm、内周面からの突出量が10mmとなっていて、その下端が誘導本体13の下端縁に接するように形成されている(図8参照)。
また、制御ガイド17は、側面(周方向)から見て扁平な台形をしており、長さ方向の上側1/3と下側1/3とが傾斜面に、中央部が平坦に形成されている(図11参照)。
また、制御ガイド17は、平面視で管芯を中心として中心角で前後方向から反時計回り方向に40度寄った位置、すなわち、上部旋回羽根16の中心から中心角で約220度反時計回り方向に寄った位置に形成されている(図4、図8参照)。
そして、誘導本体13の正面側の内周面に設けられた上部旋回羽根16により反時計回り方向の旋回力が付与された排水は、背面側の内周面を這うように旋回し流下するため、放射状の広がりを有する傾向にあり、左口横枝管HTLに流入してしまう。そのため、上述の位置に制御ガイド17を形成することで、左口横枝管HTLへの流入が抑制される(図2参照)。
すなわち、排水の旋回力が弱い場合は、継手部材20、下部連結部材30まで落下するように流れるが、ある程度の旋回力がある排水は、内周面を這うように旋回しながら流下し、左口横枝管HTLがあるところで、遠心力が大きく左口横枝管HTL内に流入してしまう(図2参照)。
そこで、上記制御ガイド17を設けることで、ある程度勢いがある排水でも、左口横枝管HTLに向う排水を遮断することができ、左口横枝管HTLへの流入を防止することができる(図2、図8参照)。
また、左側横枝管HTLからの排水は、左側横枝管HTLの上方に上部旋回羽根16がなく、かつ、上述のように制御ガイド17があるため、誘導管本体13の内周面を流下してきた排水と合流し、下方の副下部旋回羽根32に導かれ、中央口横枝管HTC及び右側横枝管HTRからの排水は、これらの上方に上部旋回羽根16があるため誘導管本体13の内周面を流下してきた排水とはほとんど合流せず、そのまま継手部材20の内面を流下することになる。
継手部材20は、上下方向に伸びる筒状体で上部に前記誘導管12が連結(接続)され下部に下部連結部材30が連結される継手本体21と、該継手本体21の正面、左側面及び右側面をそれぞれ貫通して連通するように設けられた横枝管連結体と、からなる(図14、図16参照)。
継手本体21は、その上端部がやや大径に形成され上記外筒本体14bに嵌合(結合)する大径部21aに、また、その下端部が外周面のみがやや細径に形成され、下部連結部材30に嵌合(結合)する薄肉部21cに形成されている(図2、図16参照)。
継手本体21は、筒体としては上記誘導本体13よりも一回り太く、例えば、誘導本体13の内径がφ100mmある場合、継手部材20の内径がφ134mmに形成されている(図2参照)。
継手本体21の大径部21aの内周面と継手本体21の内周面との間に段差部21bが形成され、また、大径部21aの上端縁であってその正面に上方に突出する三角凸部21dが形成されており、上部連結部材10(誘導管12)を継手部材20(継手本体21)に連結するために、大径部21aを外筒本体14bに嵌合(結合)したとき、外筒本体14bの下端縁が段差部21bに突き当たるとともに、上記三角凸部21dが外筒体14の上部周縁14aに形成された突起部15の三角凹部15aに嵌合して周方向の位置決めがなされる(図1参照)。
継手本体21の中央口横枝管連結体22Cよりやや下方であって、上記薄肉部21cの上端縁より上側に位置決め用の三角凹部23aが形成された突起部23が前方に向かって一体に設けられている(図1、図14参照)。
3つの横枝管連結体22は、短めの筒体状で継手本体21の上下方向のほぼ中央に設けられ、継手本体21に形成された貫通孔21eを介して継手本体21の管内と連通されている(図16~図18参照)。
各横枝管連結体22は、基端部22aが細径で基端部22aから先端側の連結受部22bが大径に形成され、その内周面に段差部22cが形成されている(図16参照)。
横枝管連結体22の基端部22aの上記貫通孔21eとの連通する周縁は、その下側がR面22dに形成され、これにより、誘導管12から流下し上記貫通孔21eの周縁に伝わる排水は横枝管連結体22に流入することなく、継手本体21の内周面を伝うように流下する(図16参照)。
横枝管連結体22の連結受部22bの内径は横枝管HTの外径とほぼ同じに、基端部22aの内径は横枝管HTの内径と同じに形成されており、横枝管連結体22に横枝管HTを連結したときに、横枝管HTの前端縁が上記段差部22cに突き当たって連結され、基端部22aの内径と横枝管HTの内径とが連続面となり、段差が生じないようになっている(図16参照)。
継手本体21の内周面には、縦長な突条からなる逆流防止板24が、周方向に等間隔で4本設けられ、平面視で前後方向、左右方向に対して中心角で45度ずれた位置に設けられている(図3参照)。
逆流防止板24の上下方向の長さは、その上端が継手本体21の大径部21aの下端縁とほぼ同じ位置からその下端が貫通孔21eの周縁の下部と同じかやや下方へ寄った位置までとなっている(図16、図17参照)。
逆流防止板24の継手本体21の内周面からの突出量は、上下方向のほぼ中央から上半分24aが低く、下半分24bが高く形成され、また、下半分24bのうちさらにその下半分は下方に行くに従い低くなる形成されている(図18参照)。
また、互いに対向する2つの逆流防止板24の間隔は、その突出量が低い上半分24aにおいて、上記誘導本体13の外径とほぼ同じに形成されていて、継手本体21の大径部21aを誘導管12の外筒本体14bに嵌合(結合)したとき、外筒本体14bの誘導本体13が4つの上記逆流防止板24の上半分24aに挟持される。
これにより、継手部材20と誘導管12とが嵌合(結合)された部位においては、内側に誘導本体13が位置し、外側に外筒体14及び継手本体21が位置した二重構造の管状体が構成される。そして、排水は内側に位置する誘導本体13の管内のみに流れるため、継手本体21の外側の横枝管連結体22に連結される横枝管HTに排水が流入することが防止される(図3参照)。
さらに、大径部21aを外筒本体14bに嵌合(結合)したとき、誘導本体13の下端縁が逆流防止板24の上半分24aと下半分24bとの間の段差に位置され、この状態で、各横枝管連結体22から継手本体21内を見たときに、貫通孔21eの縦方向の上端からほぼ1/3に下方に寄った位置に誘導本体13の下端縁が位置している。
具体的には、横枝管HTの内径がφ77mmのとき、横枝管HTの管芯から約15mm上方に寄った位置に誘導本体13の下端縁が位置するようになっている。
これは、排水が誘導本体13内を流下するため、横枝管HTの口径の上側ほぼ1/3から排水が流入することはないことを意味し、横枝管HTへの排水の逆流を効率的に抑制することができる。
しかも、上述のように、各横枝管連結体22から見える誘導本体13の下端周縁13aが、その外周面が内側に偏倚するように面取りされているため、横枝管HTへの排水の逆流を防止することができる。
下部連結部材30は、全体として下方に行くに従い縮径する漏斗状をした筒体で、その上端部がやや大径に形成されて上記継手部材20の継手本体21の薄肉部21cに嵌合する大径部30aに、また、その下端部が下方に配置された立管VTを連結する受体30bになっている(図21参照)。
下部連結部材30の内周面には2つの旋回羽根31、32が設けられており、その一方は羽根幅が大きい主下部旋回羽根31で、他方は羽根幅が小さい副下部旋回羽根32で、ともに下部連結部材30と一体に形成されている。例えば、下部連結部材30の上側の内径がφ134mmで下方の内径がφ100mmである場合、主下部旋回羽根31の幅は約30mm、副下部旋回羽根32の幅は約20mmに形成されている(図20参照)。
主下部旋回羽根31は、半弓状の板状の羽根本体31aと、該羽根本体31aを下部連結部材30と一体成形するために下部連結部材30から立ち上げた基体31bとからなる(図23参照)。
主下部旋回羽根31は、その弧の部分が下部連結部材30の内周面に接合し、弦の部分が下部連結部材30の中心側に突出しており、鉛直方向(中心線)に対してほぼ30度に傾斜し、また、平面視で弦の部分が左右方向に対して45度ずれるように下部連結部材30の右斜め背面側の内周面に設けられている(図23参照)。
副下部旋回羽根32は、半弓状の板体で、弧の部分が下部連結部材30の内周面に接合し、弦の部分が誘導本体13の中心側に突出し、鉛直方向(中心線)に対してほぼ30度に傾斜し、また、平面視で弦の部分が左右方向に対して45度ずれるように下部連結部材30の左斜め正面側の内周面に一体に形成されている(図22参照)。
なお、主下部旋回羽根31と副下部旋回羽根32とは、鉛直方向に対する傾きが反対、すなわち、同方向(正面から左方45度に寄った位置)から見て、主下部旋回羽根31は右端が上部で左端が下部に位置するように傾斜され、副下部旋回羽根32は左端が上部で右端が下部に位置するように傾斜されている。
そのため、下部連結部材30を一体成形で製作するにあたり、一方向へ型抜きを行うため、1つ(副下部旋回羽根32)は板状の羽根を成形できるが、2つ目(主下部旋回羽根31)は基体31bを形成して下部連結部材30の外周面には凹部を形成されている(図3参照)。
また、下部連結部材30の大径部30aの上端縁であってその正面に上方に突出する三角凸部30cが形成されており、下部連結部材30を継手部材20に嵌合(結合)するために、大径部30aを薄肉部21cに嵌合(結合)したとき、上記三角凸部30cが継手本体21に形成された突起部23の三角凹部23aに嵌合して周方向の位置決めがなされる(図1参照)。
このように構成された各部材(上部連結部材10(受口体11、誘導管12)、継手部材20、下部連結部材30)は、次のように組み立てられて各部の位置関係は次のようになる。
まず、受口体11の下部11cに誘導管12の誘導本体13の上部を嵌合(結合)することで、上部連結部材10が構成される(図3参照)。
次に、上部連結部材10の誘導本体13の下部に継手部材20の継手本体21の大径部21aを嵌合する。このとき、誘導本体13の突起部15に形成された三角凹部15aに、継手本体21の三角凸部21dを嵌合する。これにより上部連結部材10と継手部材20との周方向の位置決めがなされる(図1参照)。
この状態で、上部羽根部材16が誘導本体13の正面側の内周面に位置するとともに中央口の横枝管HTCが正面に、左口横枝管HTLが左方に、右口横枝管HTRが右方に位置するため、平面視で上部羽根部材16と中央口の横枝管HTCが連通する貫通孔21eの上方に位置される(図2、図3参照)。
さらに、継手部材20の下部に下部連結部材30の大径部30aを嵌合する。このとき、継手本体21の突起部23に形成された三角凹部23aに、下部連結部材30の三角凸部30cを嵌合する。これにより、継手部材20と下部連結部材30との周方向の位置決めがなされ、上部連結部材10と継手部材20と下部連結部材30との周方向の位置関係が定まる(図1参照)。
このように構成された排水管継手1には、上部連結部材10の受口体11上部11aに上側の立管VTが、下部連結部材30の受体30bに下側の立管VTがそれぞれ連結され、さらに継手部材20の横枝管連結体22に各横枝管HTが連結される(図1参照)。
そして、排水管継手1に上方の立管VTからの立管流が上部連結部材10の上部旋回羽根16の受水面16aに当たると、平面視で反時計回り方向への旋回力が付与されて下方へ流下し、上記下部内周面13bがあることでその多くは主下部旋回羽根31に誘導されて、主下部旋回羽根31に当たってさらに旋回力が増して流下する(図2参照)。
立管流のうち、上部旋回羽根16に当たらない排水は弱い旋回力で流下し、下部内周面13bを伝って副下部旋回羽根32に誘導される。
誘導本体13の下部内周面13b、特に、横枝管HTが連結されていない背面側内周面を伝う排水は、制御ガイド17に当たることでその流れが遮断され、左口横枝管HTLへの流入が阻止される。これは、背面側内周面を伝う排水は下部内周面13bを長く伝っていることで放射状の広がり力が生じ、誘導本体13の下端縁から流下する際に放射方向に広がり、横枝管HTに流入する恐れがあるが、上記制御ガイド17により左口横枝管HTLに向かいそうな排水を遮断することができる(図3参照)。特に排水量の増加に伴い効果が発揮され、左口横枝管HTLへの逆流が改善され、横枝取出しの3口が可能となった。
また、誘導本体13の下端縁は、横枝管HTの管芯から上方へ約15mm偏倚した位置、すなわち、横枝管HTの口径の上側約1/3が誘導本体13の下端縁よりも下方に位置するため、誘導本体13からの排水が横枝管HTに流入することが阻止される(図3参照)。
以上のように、実施の形態にかかる排水管継手1は、誘導本体13(誘導管12)の下端を前記継手部材20に連結される前記横枝管HTの上部よりも下方に位置するとともに、前記誘導本体13(誘導管12)の下端周縁13aを、外周面から内周面に行くに従い下方に偏倚するように形成したので、誘導本体13(誘導管12)の内周面を伝うように流下して来た排水は下端周縁13aにおいて外側、すなわち、横枝管HT側へ流れることはなく、従って、横枝管HTへの逆流を防止することができる。
また、実施の形態にかかる排水管継手1は、上部連結部材10、継手部材20、下部連結部材30の3つの部材から構成され、各部材10、20、30の形状を樹脂の一体成型可能な形状としたので、排水管継手1の合成樹脂化を実現することができ、排水管継手1の軽量化を図ることができる。
しかも、排水管継手1に設けた旋回羽根16、31、32を一体成型で製作したので、従来のように旋回羽根を別部品として製作しこれを後付したものに比べて、強度的に優れたものにすることができる。すなわち、別部品として形成した羽根を誘導管などに後付けで取着した場合には、経時的に脱落或いは破損する恐れがあるが、この実施の形態にかかる排水管継手1にあっては、長寿命化を図ることができる。
さらに、上部連結部材10に1つの上部旋回羽根16を設け、この上部旋回羽根16による排水に旋回力を与えて、下部連結部材30に設けた2つの下部旋回羽根31、32のうち、主下部旋回羽根31に誘導し、主下部旋回羽根31でさらに強い旋回力を付与するとともに、上部旋回羽根16では受け止めず、かつ、主下部旋回羽根31でも受け止められなかった排水の多くを副下部旋回羽根32により受け止め旋回力を付与するようにしたので、高排水能力な排水管継手1にすることができた。
なお、排水能力の向上を図るということは、その分、排水管継手1のスリム化、軽量化にも貢献することでもある。
また、実施の形態にかかる排水管継手1にあっては、2つの下部旋回羽根31、32を漏斗状部材(下部旋回部材30)に設けることにより、さらなる強い旋回流にすることができる。下部旋回部材30を漏斗状にするということは、下方に行くに従い口径を絞ることであり、排水の流れを内周面に這わせ、下部旋回羽根31、32に当たる確率を高くすることができ、旋回力を高めることができる。
実施の形態にかかる排水管継手1にあっては、継手部材20の口径を大径にして、誘導本体13を嵌合し二重構造の管状体とすることで、誘導本体13の下端を側方から見て横枝管HTに被るように位置させることができ、排水管継手1全体の長さを短くすることができる。上記実施の形態にあっては、排水管継手1の長さを約720mmとすることができた。
このように排水管継手1の高排水能力化を図ることで、高層ビルなどで要求される高排水能力(10.0リットル/秒以上)を達成することができるとともに、左口にも横枝管HTLを連結することができるようになり、3口の排水管継手1を実現することができた。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記実施の形態にあっては、誘導管を筒体の誘導本体と誘導本体の覆う外筒体とから構成したものについて説明したが、この発明は外筒体を有さず継手部材が直接誘導本体を外嵌するものにも適用することができる。
1 排水管継手
VT 立管
HT 横枝管
10 上部連結部材
12 誘導管
13 誘導本体(誘導管)
13a 下端周縁
14 外筒体
16 上部旋回羽根
20 継手部材
30 下部連結部材



Claims (2)

  1. 上方に配設された立管が連結される上部連結部材と、下方に配設された立管が連結される下部連結部材と、スラブ内に配設された横枝管が連結される継手部材と、を備え、前記継手部材の上部に前記上部連結部材を、前記継手部材の下部に前記下部連結部材をそれぞれ結合してなる排水管継手であって、
    前記上部連結部材は、管内に流れる排水に旋回力を付与する上部旋回羽根を有する誘導管を備え、
    前記下部連結部材は、全体が下方に行くに従い縮径する漏斗状をした筒体で、前記上部旋回羽根に誘導された排水を主に受け止め、さらに旋回力を付与する下部旋回羽根を備え、
    前記継手部材は前記誘導管よりも一回り大径に形成されて前記誘導管を内嵌し、
    前記誘導管の下端を前記継手部材に連結される前記横枝管の上部よりも下方に位置するとともに、前記誘導管の下端周縁を、外周面から内周面に行くに従い下方に偏倚するように形成した、
    ことを特徴とする排水管継手。
  2. 前記誘導管は、筒体をした誘導本体と、前記誘導本体の長さ方向のほぼ中央部分で、前記誘導本体を覆う外筒体とからなり、前記外筒体の上部が上方に行くに従い縮径して前記誘導本体に一体に接合し、
    前記継手部材は前記外筒体を嵌合した、
    ことを特徴とする請求項1に記載の排水管継手。







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