JP2022133035A - 会議支援システム - Google Patents

会議支援システム Download PDF

Info

Publication number
JP2022133035A
JP2022133035A JP2021031840A JP2021031840A JP2022133035A JP 2022133035 A JP2022133035 A JP 2022133035A JP 2021031840 A JP2021031840 A JP 2021031840A JP 2021031840 A JP2021031840 A JP 2021031840A JP 2022133035 A JP2022133035 A JP 2022133035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conference
speaker
frequency
support system
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021031840A
Other languages
English (en)
Inventor
崇 増田
Takashi Masuda
菖 加藤
Ayame Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP2021031840A priority Critical patent/JP2022133035A/ja
Publication of JP2022133035A publication Critical patent/JP2022133035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

【課題】会議参加者がマスクを着用する場合であっても、透明パーティションを会議用のデスクに設置する場合であっても、会議参加者の音声伝達を明瞭に行う会議支援システムを提供する。【解決手段】会議支援システムは、入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホン30、30’と、マイクロホンで変換された電気信号のうち第1の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第1フィルタと、マイクロホンで変換された電気信号のうち第2の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第2フィルタと、第1フィルタ又は第2フィルタのいずれかを設定する設定部35と、設定部で設定されたフィルタを通過した電気信号を増幅するアンプと、アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカ60と、スピーカで再生した音を反射する天井10の一部に形成される放物面17と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、打ち合わせスペースなどで会議参加者の会話を近接に漏らすことなく、さらに、会議参加者がマスクを着用したり、透明パーティションが会議用デスクに設置されたりする場合でも、会議参加者の音声を会議参加者にだけ明瞭に伝達できる会議支援システムに関する。
近年のワークプレイスでは、会議・打合せ等を行うスペース(打ち合わせスペース)が、個人が執務するスペース(執務スペース)に近接して配置されることがある。
また、コラボレーションの誘発を目的として、執務者同士の偶発的な接近と会話の発生の起こりやすい、オープンデスクの設置やフリーアドレスの導入も進められている。ここで、オープンデスクとは、数名が着席出来る大きめの机で、各執務者がそれぞれ自由に利用して作業や執務を行うスペースである。
例えば、特許文献1(特開2010-4962号公報)には、複数の作業者が対面して利用できるようにしたフリーアドレス型の大型のデスクを主体としてなる家具システムが開示されている。
また、個人作業から会話・打ち合わせへの移行を容易に行うため、様々なスペースが混在するワークプレイスが計画されることも多い。
しかしながら、このような様々なスペースが混在するワークプレイスでは、打ち合わせスペースやオープンデスクでの会話が近接する他の執務者に聞こえることで、他の執務者の生産性が低下する、という課題があった。
そこで、発明者は、特許文献2(特願2020-86764号)による出願おいて、会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムであって、天井の一部に形成される放物面を設けておき、当該放物面によってスピーカで再生された音を反射する構成を提案した。また、同出願では、マイクロホン→アンプ→スピーカ(→放物天井面)→マイクロホンといったループが存在し、ハウリング抑制措置が必要であるため、同出願の第2実施形態で電気音響装置によるハウリングを抑制する方法について提案を行った。
特開2010-4962号公報 特願2020-86764号
現在、新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックが発生し、感染症対策として、会議時のマスク着用、会議スペースへのアクリル板等透明パーティションの設置が常態化しているが、その結果として会話音声が明瞭に聞き取れないという問題が発生する。
会議参加者がマスクを着用したり、透明パーティションが会議用のデスクに設置されたりする場合、音声の伝達がより困難となるが、上記出願においては、音声の再生に利用するスピーカ等の周波数特性は特に規定されておらず、マイクロホンにより収録した音声をどのように増幅及び再生して話者及び会議参加者に伝達すればよいか記述されていない、という問題があった。
また、同出願においてハウリング抑制措置を提案したものの、現状では、上記の電気音響装置によりハウリングを抑制したとしても、その効果が不十分で、スピーカから再生する音声の増幅率を上げることができず、話者及び会議参加者に伝達する会話音声の音量が不足する、という課題があった。
この発明は、上記のような問題を解決するものであって、本発明に係る会議支援システムは、会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンで変換された電気信号のうち第1の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第1フィルタと、前記マイクロホンで変換された電気信号のうち第2の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第2フィルタと、前記第1フィルタ又は前記第2フィルタのいずれかを設定する設定部と、前記設定部で設定されたフィルタを通過した電気信号を増幅するアンプと、前記アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカと、前記スピーカで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンで変換された電気信号を増幅するアンプと、前記アンプで増幅された電気信号のうち第1の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを再生させる第1ツイーターと、前記アンプで増幅された電気信号のうち第2の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを再生させる第2ツイーターと、前記第1ツイーター又は前記第2ツイーターのいずれかを設定する設定部と、前記設定部で設定されたツイーターで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンで変換された電気信号の周波数帯域ごとの増幅量を調整するイコライザーと、前記イコライザーで、第1の周波数以上の周波数帯域の増幅量を増大させるか、第2の周波数以上の周波数帯域の増幅量を増大させるか、のいずれかを設定する設定部と、前記イコライザーを通過した電気信号を増幅するアンプと、前記アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカと、前記スピーカで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記第1の周波数は1kHzであることを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記第2の周波数は中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数であることを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記スピーカの下方に遮音板が配されることを特徴とする。
本発明に係る会議支援システムは、フィルタを用いて子音を強調して再生を行うことで、会議参加者がマスクを着用していても、会議参加者に音声を明瞭に伝達することができる。さらに、本発明に係る会議支援システムは、パーティションが設置されている場合に好適な第1フィルタか、又はパーティションが設置されていない場合に好適な第2フィルタのいずれかが設定部により設定されるので、このような本発明に係る会議支援システムによれば、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システムは、パーティションの設置状況に応じて、第1ツイーター又は第2ツイーターのいずれかが設定部で設定されるので、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システムは、パーティションの設置状況に応じて、設定部がイコライザーにおける周波数帯域ごとの増幅量を適切に調整するので、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、前記のようなフィルタによりスピーカから再生する音声の増幅率を上げることが可能となり、話者及び会議参加者に伝達する会話音声の音量を十分に上げることができる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、前記のようなフィルタによりスピーカから再生する音声の増幅率を上げることが可能となり、話者及び会議参加者に伝達する会話音声の音量を十分に上げることができる。
本発明の実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。 本発明の実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40のブロック図である。 パーティション100端部を回折した場合の音声の減衰量の周波数依存性を示す図である。 会議支援システム1におけるスピーカ60と天井の幾何学的配置を説明する図である。 会議支援システム1の放物面天井部17による反射音を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る会議支援システム1のブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る会議支援システム1のブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。 音の提示範囲に、音の反射物が置かれた場合を説明する図である。 本発明の第5実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。 焦点Fの高さと、遮音板70の高さとに基づく伝搬経路の相違を説明する図である。 遮音板70の上面が平坦かつ床面20に対して平行な場合の音の伝搬経路の模式図である。 焦点Fに合わせた小型のスピーカ60による問題を説明する図である。 本発明の第5実施形態に係る会議支援システム1の効果を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本発明に係る会議支援システム1は、例えば、執務が行われているフリーアドレス型の大型デスク、或いはオープンデスクなどに近接する場所に設けられている打ち合わせスペースに適用されることが想定されるものである。
また、先のフリーアドレス型の大型デスクやオープンデスクなどでは執務者によって執務が行われ、打ち合わせスペースでは会議が行われ、会議参加者が発言することが想定されている。
なお、本明細書で「執務者」は、デスクワークとして、書類仕事やパソコン入力作業に従事し基本的に発声を行わない者として定義し、打ち合わせスペースで会議に参加し発言を行う会議参加者とは区別する。
本発明に係る会議支援システム1においては、当該打ち合わせスペースにおける参加者による会話内容が近接する大型デスクやオープンデスクにおける他の執務者に可能な限り聞こえないようにしつつ、会議参加者には適切な音声を提示することをその目的としている。これを実現するため、本発明に係る会議支援システム1では、会議参加者(の中の話者)による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行うようにする。
本発明に係る会議支援システム1おいては、音声や聴覚の特性、及びマスクやパーティションによる音声減衰の特性に着目し、スピーカ60から再生する音声の周波数特性を規定することで、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができるようにする。
ところで、音声は母音と子音によって構成されており、主として前者は低い周波数の成分からなり、後者は高い周波数の成分からなっている。そして、聴覚では、低周波域成分が高周波域成分をマスクすることが知られており、音声を知覚するときにも、このマスキングが働いている。このようなマスキングは、音声の聞き取りを悪くする原因の一つとなっている。
本発明に係る会議支援システム1においては、集音された話者の発声を会議参加者に対してスピーカで再生する際には、このような音声及び聴覚の特性に着目して、スピーカから再生する音声の周波数を規定することで、再生音の明瞭度低下を抑制し、課題の解決を図っている。
図1は本発明の実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。床面20上に置かれたデスク25で、2人の参加者で会議が執り行われている状況を示している。このデスク25の近傍には、先のフリーアドレス型の大型デスクやオープンデスク(いずれも不図示)などで執務者が執務を行っていることが想定される。
会議参加者は感染症対策として、マスク110を着用していることが想定されている。このようなマスク110による感染対策に加え、場合によってはデスク25上にはパーティション100が設けられ、会議参加者同士を隔てることも行われる。なお、このようなパーティション100は設置される場合もあるし、設置されない場合もあるが、設置される場合と設置されない場合とでは、音声の伝搬の様子が大きく異なってくるため、本発明に係る会議支援システム1おいては、前者の場合と後者の場合とでシステムの設定の変更を行うようにする。
以下、本実施形態では、デスク25上にパーティション100が設けられていることを前提に説明する。また、本実施形態では、2人の会議参加者の間に一つのパーティション100が設けられ、2つの空間に隔てられる例に基づいて説明を行うが、設けるパーティションの数や、パーティションによって区切られる空間の数がこれに限定される分けではない。また、マイクロホンの設置の仕方としては、パーティションによって区切られる空間毎にマイクロホンを設けて、空間毎で会議参加者の発声を集音するようにしてもよいし、スピーカ60の下方にマイクロホンを吊り下げて会議参加者の発声を集音するようにしてもよい。
本実施形態では、デスク25上のそれぞれの空間には、マイクロホン30、30’が設置されており、このマイクロホン30、30’により、それぞれの会議参加者による発声を集音する。マイクロホン30、30’は、発声による音声信号が入力されると、これを電気信号に変換する。
それぞれのマイクロホン30、30’により変換された電気信号は、音声処理部40に入力される。この音声処理部40では、電気信号をスピーカ60で再生するために適切なものに変換処理することが行われる。図2は本発明の実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40のブロック図である。図2における音声処理部40は一つの例であり、他の態様も種々取り得る。図2の音声処理部40の後段においては、音量調整部41で電気信号のレベルの調整がされ、アンプ50で電気信号の増幅が行われる。
図2において、マイクロホン30、30’により変換された電気信号は、音声処理部40における第1フィルタ47、第2フィルタ48のいずれかに入力される。
第1フィルタ47は、マイクロホン30、30’で変換された電気信号のうち第1の周波数(1kHz)以上の成分に対応する電気信号のみを通過させるハイパスフィルタである。また、第2フィルタ48は、マイクロホン30、30’で変換された電気信号のうち第2の周波数(中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数(約2.23kHz))以上の成分に対応する電気信号のみを通過させるハイパスフィルタである。
設定部35は、マイクロホン30、30’からの電気信号を第1フィルタ47に通過させるか、第2フィルタ48に通過させるかを設定するものである。
マイクロホン30、30’からの電気信号を第1フィルタ47に通過させる場合、設定部35は、第1スイッチ37をオンとし、第2スイッチ38をオフとする。デスク25上にパーティション100が設けられている場合には、マイクロホン30、30’からの電気信号を第1フィルタ47に通過させる設定とする。
マイクロホン30、30’からの電気信号を第2フィルタ48に通過させる場合、設定部35は、第1スイッチ37をオフとし、第2スイッチ38をオンとする。デスク25上にパーティション100が設けられていない場合には、マイクロホン30、30’からの電気信号を第2フィルタ48に通過させる設定とする。
設定部35における設定は、デスク25上におけるパーティション100の存否を人が判断して手動で行うようにしてもよいし、例えば、デスク25上の画像を取得し画像解析などによりデスク25上のパーティション100の存否を判断し、自動で行うようにしてもよい。
次に、第1の周波数(1kHz)以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第1フィルタ47か、第2の周波数(中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数)以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第2フィルタ48かを選択的に設定部35で設定する理由について以下に説明する。
日本語の音節の大部分は子音及び母音で構成されており、それぞれに異なる周波数特性を有している。参考文献1によれば、子音は母音と比較して高い周波数帯域(1k~6kHz)に主な成分を持つ。そして、参考文献2によれば、日本語の会話において、子音は音声を明瞭に伝達するために重要な役割を持つといわれている。
一方、参考文献3によれば、話者が良く使われる不織布或いは布製のマスクを着用した場合、音声の成分の内、中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域或いは中心周波数3.15kHzの1/3オクターブ帯域以上の帯域に含まれる成分の減衰が顕著であるとされる。会話の明瞭性に重要な役割を持つ子音の主な成分はこれらの帯域に含まれており、その帯域が減衰することにより、会話音声が明瞭に伝達できなくなる。
また、パーティション100を話者と他の会議参加者の間に設置すると、パーティション100が無い場合に話者から会議参加者に直接到達していた音声の伝搬経路は、パーティション100の端部を回折して到達する経路と、パーティション100の話者側の面に入射した後にパーティション100を透過して反対側の面から再放射されて到達する経路で構成されるようになる。
このうち、パーティション100の端部を回折して到達する経路においては、回折効果により音声が減衰するが、その減衰量は一般に周波数が高いほど大きい。また、パーティション100を透過して到達する経路においても、板材或いは膜材のパーティション100を透過する際に減衰するが、その減衰量は一般的に周波数が高いほど大きい。
たがって、パーティション100を話者と他の会議参加者の間に設置すると、パーティション100が無い場合と比べて音声の高周波数成分がより減衰する。上記のように、子音の主な成分は母音と比較して高周波数域(1kHz~6kHz)にあり、その帯域が減衰することで、会話音声が明瞭に伝達できなくなる。
図3に、パーティション100端部を回折した場合の音声の減衰量を参考文献4に示される計算式により予測した結果を一例として示す。縦軸の数値は、パーティションが無い場合を基準とした減衰量として示す。予測条件は下記の通りである。
・話者と他の会議参加者の間の距離は2mとし、それぞれの頭の高さは同じとする。
・パーティション100は、両者の中央に設置され、幅は両者を結ぶ直線と直交する方向で両側にそれぞれ0.75m延伸しているものとする。また、高さは両者の頭の位置から1m上方までとする。
・音声の伝搬経路は、パーティション100の上端と両側端を回折して到達する経路とする。すなわち、パーティション100の下端はデスク25に接しており、下端を回折する経路では音声は伝搬しないとする。計算結果はそれぞれの経路おける計算結果を合成したものである。
・パーティション100を透過する経路については、ここでは考慮していない。例えば、パーティション100が自立するために十分な厚さである厚さ4mmのアクリル板で構成されていると想定すると、上記条件において500Hz以上の周波数では、パーティション100端部を回折する音声と比較して、パーティション100を透過する音声は十分に小さいためである。
図3からは、回折により1kHzでは13dB以上の減衰であり、減衰の程度は周波数が高くなるほど大きいことが分かる。上記の通り、パーティション100を透過する経路についてはここでは考えていないが、これを考慮に入れたとしてもその傾向は変わらない。
以上を鑑み、本発明に係る会議支援システム1では、話者の音声を増幅・再生することで他の会議参加者に会話音声を明瞭に伝達するシステムであるが、音声のすべての周波数成分を増幅するのではなく、音声伝達の明瞭性に重要な役割を持ち、かつマスク110やパーティション100により減衰しやすい子音の成分を多く含む上記再生周波数帯域のみを強調して音声を増幅・再生する。
そこで、パーティション100が設置されている場合、再生周波数帯域を1kHz以上とし、本発明に係る会議支援システム1では第1フィルタ47は、第1の周波数(1kHz)に満たない周波数をカットして、スピーカ60での再生を行うようにする。これにより、音声のすべての周波数成分を増幅する場合と比較して、効率的に会話音声の明瞭性を向上させることができると共に、ハウリングの発生を抑制することができるという利点がある。
ハウリング抑制という観点からは、再生周波数帯域は可能な限り狭い範囲であることが望ましいため、マスク110着用のみでパーティション100を設置しない条件下においては、参考文献3に示された結果から再生周波数帯域を、中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数(約2.23kHz)以上とした。すなわち、本発明に係る会議支援システム1では、パーティション100が存在しない場合、第2フィルタ48は第2の周波数(中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数(約2.23kHz))に満たない周波数をカットする。
同様に、参考文献1によれば、子音の主な成分が含まれる周波数帯域は1kHz~6kHzとされている。そのため、スピーカ60での再生周波数帯域を中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数(または1kHz)以上6kHz以下としても良い。すなわち、ハイパスフィルタである第2フィルタ48ではなく、1kHz~6kHzを通過帯域とするバンドパスフィルタを用いることも可能である。
本発明では、基本的に再生周波数帯域は1kHz以上とし、6kHz以上の帯域も含む。その理由は、1kHz~6kHzの帯域と比較して弱いが、6kHz以上の帯域においても子音の成分は含まれることからである。また、子音はエネルギーが微小であっても、会話の明瞭度に影響を与えるので(参考文献2)、主要な成分を含まないとは言え、6kHz以上を再生周波数帯域に含めるようにしている。
マスク110による会話音声の減衰量は、例えば参考文献3に示されている。また、パーティション100を構成する材料や寸法、設置状況が明らかである場合は、既知の計算式やチャートによりパーティション100端部で回折する経路やパーティション100を透過する経路における音声の減衰量が周波数毎に予測可能である。この場合、本発明を構成する機器としてグラフィックイコライザー等の周波数帯域ごとの増幅量を調整できる機器を用いているのであれば、再生周波数帯域に属する各周波数帯域の増幅量を上記減衰量以上に設定すると効果的である。
図2に戻り、第1フィルタ47又は第2フィルタ48のいずれかからの出力は、音量調整部41に入力される。音量調整部41は、スピーカ60で再生する音の音量を調整する。この音量調整部41は、自動で行われるようにしてもよいし、手動で行われるようにしてもよい。後者の場合、音量調整用の入力つまみ、入力スライダーなどの構成は、デスク25上に適宜設けるようにしておくことが好ましい。
音声処理部40のアンプ50で増幅された電気信号は、スピーカ60に入力され、スピーカ60で音が再生される。スピーカ60は、指向方向が上向きとなるように設置されており、スピーカ60から天井10に向けて音が放射されるようになっている。
天井10は、水平面を有する一般天井部15と、当該一般天井部15の一部に形成されてなる、凹状の放物面を有する放物面天井部17とを有している。本発明に係る会議支援システム1では、デスク25上に放物面天井部17が配されるようにレイアウトされている。また、放物面天井部17の広さは、平面視で、デスク25周りに着席する会議参加者が少なくとも含まれる広さであることが好ましい。
なお、本実施形態では、放物面天井部17を天井10の一部として設ける例に基づいて説明しているが、放物面天井部17に相当する構成を天井10とは独立して設けるようにしてもよい。例えば、天井10における一般天井部15とは独立した、放物面天井部17に相当するパラソルのような構成を天井10に配するようにしてもよい。
上記のような放物面天井部17は、スピーカ60で再生された音を鉛直下方に向けて反射する。本発明に係る会議支援システム1では、天井構造を工夫することで、一般的なスピーカを用いても限られた範囲(デスク25が配された打ち合わせスペース)に音を提示するものである。図4は会議支援システム1におけるスピーカ60と天井の幾何学的配置を説明する図であり、建物の天井10と床面20の断面を示す模式図である。
天井10は、一般的な床面20と平行な関係にある一般天井部15と、その天井10の一部に形成されている放物面天井部17とから構成されている。ここで、x軸が水平方向であり、y軸は鉛直方向であり、スピーカ60(図4には不図示)の配置位置Fを原点とする座標(x、y)を定義する。
上記のように定義された座標において、放物面天井部17は、y=-x2/4L+Lをy軸周りに回転させた回転体の表面と重なるように構成される。このとき、xy座標の原点(0,0)は、放物面天井部17の焦点Fと一致する。
また、スピーカ60(図1には不図示)の指向範囲をφとすると、φによるコーンが放物面天井部17内に収まるような関係とすることが好ましい。
本発明に係る会議支援システム1における再生音提示手段としては、上記のような放物面の一部をなす形状の放物面天井部17と、放物面天井部17下方に指向方向を上向きに設置したスピーカ60とから構成される。また、スピーカ60は天井10の放物面の焦点Fに位置するように設置される。
前記のような関係において、スピーカ60をFに配置すると、図5に示すように、放物面天井部17で反射した音は、鉛直下方の床面20方向に進行する。
本発明に係る会議支援システム1においては、天井面が放物面をなす範囲は、スピーカ60から放射された音が入射する範囲、すなわち、スピーカ60の指向範囲をカバーできる範囲とされることが好ましい。
放物面天井部17を構成する放物面の焦点Fに設置されたスピーカ60から放射された音は、放物面の一部をなす放物面天井部17に入射した後、会議参加者が周囲に着席するデスク25に向けて垂直下向きに反射する。本発明に係る会議支援システム1では、パラメトリックスピーカやフラットパネルスピーカなどの高価なスピーカシステムを用いることなく、スピーカから放射した音を、提示したい範囲内で収めることができる。このように、本発明に係る会議支援システム1は、一般的なスピーカを用いて安価に実現できる。
なお、放物面天井部17とスピーカ60とによる音声伝達支援の仕組み自体については、発明者らが特願2017-160105(特開2019-39166参照)において既に提案を行ったものである。当該提案は、美術館や博物館等でBGM やアナウンスによる音情報を、限られた範囲にのみ提供するという効果を有するものであった。
一方、本発明に係る会議支援システム1では、会議参加者は、スピーカ60で再生され放物面天井部17に反射された自らの声を聞くことで、自らの声量を客観的に判断することが可能となる、と考えることもできる。従って、会議参加者は自らの声量を、自らコントロールし抑制するようになる。これにより、会議支援システム1として、打ち合わせスペースに近接する執務者に対して聞こえるような音量の会話を、抑制していくことができるようになる。このような効果は、先の提案から必ずしも簡明に導き得るようなものではない。
さて、放物面天井部17がスピーカ60の主たる指向範囲より広ければ、スピーカ60からの再生音は周囲へ伝搬することなく、放物面天井部17直下のみに提示される。
このように、放物面天井部17とスピーカ60の指向範囲を、打ち合わせスペースをカバーするように適切に設定すれば、マイクロホン30、30’で収録された音声は、打ち合わせスペースにおいて会話を行う会議参加者に対してのみ確実に伝達される。
本発明に係る会議支援システム1による音声伝達支援の特徴は、会話の相手だけでなく、話者本人にも同時に自身の会話音声が増幅されて伝達されるところにある。
本発明に係る会議支援システム1を用いることで、話者は自身の声が大きく聞こえ、かつ会話の相手に確実に自身の声が伝わっていると感じられることから、自然と声量を抑制する方向へ調整することが期待できる。このように、話者の声量が抑制されれば、打ち合わせスペースから周囲へ伝搬する会話音声が低減され、近接する他の執務者の作業効率の低下や、他の会話の妨害の度合いを低減することができる。
このように、放物面天井部17がカバーする打ち合わせスペースに限定して会話を行う会議参加者に音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導することができる。その結果、近接する他の執務者の作業効率の低下や、他の会話の妨害の度合いを低減することができる。
本発明に係る会議支援システム1で用いるマイクロホン30、30’はデスク25の上に設置するものが望ましい。但し、会話を行う会議参加者がそれぞれ身に付けるピンマイクを利用することもできる。
以上のように構成される本発明に係る会議支援システム1によれば、打合せスペースなどを仕切り用パーティションで囲むといった対策をすることなく、打ち合わせスペースなどでの会話が近接する他の執務者に聞こえることで、当該他の執務者の生産性が低下するようなことを抑制できる。
そして、本発明に係る会議支援システム1は、第1フィルタ47又は第2フィルタ48のいずれかのフィルタを用いて子音を強調して再生を行うことで、会議参加者がマスクを着用していても、会議参加者に音声を明瞭に伝達することができる。さらに、本発明に係る会議支援システム1は、パーティション100が設置されている場合に好適な第1フィルタか、又はパーティション100が設置されていない場合に好適な第2フィルタのいずれかが設定部により設定されるので、このような本発明に係る会議支援システムによれば、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システム1によれば、前記のようなハイパスフィルタが設けられることによりスピーカ60から再生する音声の増幅率を上げることが可能となり、話者及び会議参加者に伝達する会話音声の音量を十分に上げることができる。
また、逆に言えば、再生周波数帯域を基本とした再生により、会話音声が明瞭となるため、会議参加者に音声を適切に伝達できる、という効果は、再生音声の増幅率を上げなくても得ることができる。すなわち、ハウリングが発生しない程度の増幅率であっても、会議参加者に音声を適切に伝達可能となる。
また、本発明に係る会議支援システム1によれば、ハウリング周波数が再生周波数帯域外にある場合においては、増幅率を十分に上げることが可能となり、これによっても、会議参加者に対する音声伝達性を向上させることができる。
また、本発明に係る会議支援システム1によれば、天井における放物面がカバーする範囲に限定して、会議参加者にのみ音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導することができる。
加えて、話者に自身の発声音声を効果的にフィードバックでき、その結果として話者が声量を抑えるように誘導することがより効果的に実現できる。これによっても近接スペースへ会話音声が漏洩する程度を低減することができる。
これにより、近接するスペースへ伝搬する会話音声を低減することが出来るようになる。また、 その結果、近接スペースで執務する他の執務者の作業効率の低下の度合いを低減すること、近接スペースで行われる別の会話の妨害の度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。
また、本発明に係る会議支援システム1によれば、打合せスペースにおいて情報秘匿性の高い会話を行う場合、周辺への会話内容が漏洩し難くすることが可能である。
以上のような効果は、スピーカ60による再生音声の増幅率を上げなくても得ることができる。すなわち、周囲へ再生音声が漏洩する程度を抑制できるとともに、ハウリングが発生しない程度の増幅率であっても上記効果を得ることができる。一方、ハウリング周波数が再生周波数帯域外にある場合には、増幅率を十分に上げることが可能である。
また、ハウリング周波数が再生周波数帯域内にある場合も、高周波数域においては遮蔽板による回折効果や吸音材による吸音効果が高いため、特許文献2に記載の遮蔽板等による物理的な方法を組み合わせることで効果的にハウリングを抑制でき、増幅率を十分に上げることが可能である。
また、本発明に係る会議支援システム1において、机上に設置したマイクロホンを使用すれば、インカム等の身に付ける装置が不要であり、利便性を損なうことなく、上記の効果を得ることができる。インカム等の装着は利便性を損なうと共に、それに慣れた執務者以外は違和感により打合せの効率の低下につながることがある。
また、本発明に係る会議支援システム1において、焦点Fに設置するスピーカは一般的なスピーカを用いることができ、上記効果を安価に実現できる。範囲を限定して会話音の再生を行うために、狭い指向特性を有するスピーカシステムとして、パラメトリックスピーカやフラットパネルスピーカが存在するが、価格や音質に課題がある。
また、本発明に係る会議支援システム1は、実際に対面して会話を行う場合のほか、Web会議等遠隔地の相手と会話を行う場合においても有効である。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態では、第1フィルタ47又は第2フィルタ48のいずれかのハイパスフィルタによって、マイクロホン30、30’から出力される電気信号のうち所定の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させて、これをスピーカ60から再生するようにしていた。
一方、第2実施形態においては、このようなハイパスフィルタを用いることなく、スピーカ60をツイーターに代えることで、所定の周波数以上の成分を再生する。その他の構成は、第1実施形態と同様のものである。図6はこのような本発明の第2実施形態に係る会議支援システム1のブロック図である。先の実施形態と同様、第2実施形態においても、ツイーターで再生された音は、天井の一部に形成される放物面天井部17で反射させるように構成されている。
ここで、本明細書においては、第1ツイーター67は、1kHz以上の音の成分が再生され、1kHz未満の音の成分が再生されないスピーカとして定義する。また、第2ツイーター68は、中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数以上の音の成分が再生され、中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数未満の音の成分が再生されないスピーカとして定義する。
第2実施形態における設定部35は、マイクロホン30、30’からの電気信号を、第1ツイーター67で再生させるか、第2ツイーター68で再生させるかを設定するものである。音声を第1ツイーター67で再生させる場合、設定部35は、第1スイッチ37をオンとし、第2スイッチ38をオフとする。また、音声を第2ツイーター68で再生させる場合、設定部35は、第1スイッチ37をオフとし、第2スイッチ38をオンとする。
また、第2実施形態における設定部35は、焦点Fに配するツイーターを、第1ツイーター67とするか、第2ツイーター68とするかを設定する機能を有している。当該機能を実現するために、アクチュエータ(不図示)などの駆動部69を有していることが好ましい。設定部35は、このような駆動部69を動作させることで、第1ツイーター67、第2ツイーター68のいずれかを焦点Fに位置させる。もちろん、焦点Fに配するツイーターを手動により設定するようにしてもよい。
上記のような設定部35における設定は、デスク25上におけるパーティション100の存否を人が判断して手動で行うようにしてもよいし、例えば、デスク25上の画像を取得し画像解析などによりデスク25上のパーティション100の存否を判断し、自動で行うようにしてもよい。
第2実施形態に係る会議支援システム1においては、マイクロホン30、30’で収録した会話音声は、音量調整部41で電気信号のレベルの調整がされ、アンプ50で電気信号の増幅が行われる。そして、デスク25上にパーティション100が設けられている場合には、音声を第1ツイーター67で再生させるように設定部35が設定を行い、デスク25上にパーティション100が設けられていない場合には、音声を第2ツイーター68で再生させるように設定部35が設定を行う。すなわち、第2実施形態では、第1ツイーター67、第2ツイーター68により上記のような再生周波数帯域を中心として増幅・再生するシステムとすることで、子音の成分を多く含む周波数帯域のみを強調して音声を再生するものである。このような第2実施形態によれば、先の実施形態と同様の効果を享受することができる。
第2実施形態に係る会議支援システム1は、パーティションの設置状況に応じて、第1ツイーター67又は第2ツイーター68のいずれかが設定部35で設定されるので、会議用のデスク25に透明パーティション100が設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図7は本発明の第3実施形態に係る会議支援システム1のブロック図である。第3実施形態に係る会議支援システム1においては、
音声処理部40では、マイクロホン30、30’で変換された電気信号の周波数帯域ごとの増幅量を調整するイコライザー49を有しており、イコライザー49を経た電気信号が、音量調整部41で電気信号のレベルの調整がされ、アンプ50で電気信号の増幅が行われる。アンプ50により増幅された電気信号が再生されるスピーカ60に入力される。
第3実施形態に係る設定部35は、イコライザー49で、第1の周波数(1kHz)以上の周波数帯域の増幅量を増大させるか、第2の周波数(中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数)以上の周波数帯域の増幅量を増大させるか、のいずれかを設定する。前者の場合、第1の周波数(1kHz)に満たない周波数帯域の増幅量は減少させ、後者の場合、第2の周波数(中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数)に満たない周波数帯域の増幅量は減少させるようにすることが好ましい。
このように第3実施形態に係る会議支援システム1では、デスク25上にパーティション100が設けられている場合には、イコライザー49が設定部35により調整され、第1の周波数(1kHz)以上の周波数帯域が強調された音声がスピーカ60から再生されるようにする。
また、デスク25上にパーティション100が設けられていない場合には、イコライザー49が設定部35により調整され、第2の周波数(中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数)以上の周波数帯域が強調された音声がスピーカ60から再生されるようにする。設定部35における設定は、これまで説明した実施形態同様、手動・自動のいずれとすることもできる。
このような第3実施形態に係る会議支援システム1によっても先の実施形態と同様の効果を享受することができる。
第3実施形態に係る会議支援システム1は、パーティション100の設置状況に応じて、設定部35がイコライザー49における周波数帯域ごとの増幅量を適切に調整するので、会議用のデスク25に透明パーティション100が設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。これまで説明した実施形態においては、スピーカ60と放物面天井部17による音の提示範囲にマイクロホン30が存在するため、マイクロホン30への音の入力→アンプ50による増幅→スピーカ60からの再生→マイクロホン30への音の入力、といったループによりハウリングの発生が予測される。
そこで、第4実施形態においては、このようなハウリングを抑制する構成が採用されている。
図8は本発明の第4実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。この第4実施形態に係る会議支援システム1は、これまで説明した第1乃至第4実施形態のいずれとも任意に組み合わせることができる。
図8においては、ハウリングの抑制を図る構成として、スピーカ60の下方に設けられた遮音板70、マイクロホン30、30’上方に設けたカバー体80、80’、及びマイクロホン30、30’を置くための円錐台や四角錐台の形状をなしたマイク台27、27’、及びデスク25の上に敷かれた吸音材90の4つの構成が示されている。
本実施形態においては、ハウリング抑制のために、それぞれの構成を単独で用いてもよいし、任意に組み合わせて用いるようにしてもよい。
遮音板70は、放物面天井部17で反射された音が、マイクロホン30で再び集音されることを避けるために設けられたものである。平面視で、遮音板70とマイクロホン30、30’とが重なっているような配置関係が好ましい。
また、カバー体80、80’はマイクロホン30、30’の上方に設けることで、マイクロホン30、30’が、マイクロホン30、30’上方側からの集音することを抑制し、会議参加者による発声を中心として集音するようにしている。
また、マイクロホン30、30’を置くマイク台27、27’の形状は、円錐台や四角錐台をなしており、天井側からの音を、略側方側に反射することで、デスク25で反射した音をマイクロホン30、30’が下方側から収音することを抑制するようにしている。
また、デスク25の上に敷かれた吸音材90は、上方側から入射する音を吸収することで、デスク25で反射した音をマイクロホン30、30’が下方側から収音することを抑制する。
以上のような構成において、マイクロホン30、30’で収録した会話音声のうち、基本的に1kHz以上又は中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数以上の成分が増幅され、放物面天井部17の焦点に設置したスピーカ60(或いは、ツイーター)から再生される。さらに、第4実施形態に係る会議支援システム1においては、上記のような各物理的ハウリング抑制措置が図られており、ハウリング周波数が再生周波数帯域内にある場合も、高周波数域においては遮音板70による回折効果、或いは、カバー体80、吸音材90による吸音効果が高いため、増幅率を十分に上げることが可能となり、音声の聞き取りを向上させることができる。また、第4実施形態によれば、先の実施形態と同様の効果を享受することができる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態に係る会議支援システム1は、これまで説明した第1乃至第4実施形態のいずれとも任意に組み合わせて用いられるものである。
本発明に係る会議支援システム1においては、放物面天井部17の焦点Fに上向きに設置したスピーカ60から放射された音が、放物面天井部17で垂直下方向に反射し、放物面天井部17がカバーする範囲に限定して提示されることを特徴としている。
このような本発明に係る会議支援システム1において、音が提示される範囲(平面視で放物面天井部17の下方の領域)に、図9に示すように、パーティション100が置かれていた場合、放物面天井部17で反射した音がパーティション100により反射或いは散乱することで、本来音を提示したい放物面天井部17がカバーする範囲の外側に音が伝搬してしまう、という問題がある。ここで、図9において、マイクロホン30、30’などの電気系統の構成については図示省略している。また、デスク25上の音の反射物の他の例としては、例えば、ディスプレイ、パーソナルコンピューター、書棚、デスクライトなどを挙げることができる。
なお、デスク25については、その天板上面は通常平坦かつ床面20と平行であるため、放物面天井部17で反射した後に天板上面で反射した音は放物面天井部17の方向に戻り、音を提示したい範囲外へ伝搬することはないため、ここでは音の反射物とは考えない。
上記のような問題を解決するために、第5実施形態に係る会議支援システム1においては、スピーカ60の筐体61を含む構成の最上端が含まれる水平面と、面一の遮音板70を配するようにしている。図10は本発明の第5実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。図10には、マイクロホン30、30’などの電気系統の構成を図示していない。
スピーカ60は、振動源となるマグネット・コイル部62と、この振動源により振動されることで、実質的に音源としての振動部となるコーン部65とから構成されている。
一般的に、スピーカ60はそれ自体が単体で用いられることはなく、エンクロージャーなどの筐体61に収納された状態で用いられる。遮音板70の上面は、このような筐体61における最上端が含まれる水平面と面一となるようにレイアウトされている。このようなレイアウトとする理由については後述する。
なお、筐体61には、スピーカ60のコーン部65を保護するために、コーン部65の前面に設置される金属メッシュ等は含めない。このような金属メッシュ等の保護材は音響的に透過性とみなせるからである。また、筐体61には、ネジ、ビス等の微小な突起も含めない。
遮音板70の設置範囲は、平面視での位置関係で、音の反射物と重なるか、または、それ以上の範囲とし、音の反射物が遮音板70の範囲に含まれるようにする。ただし、平面視で、遮音板70の範囲は放物面天井部17よりは狭く、音を提示したい対象である会議参加者とは、重ならない範囲とする。
遮音板70の材質や構造は、提示したい音の周波数成分に対してある程度の遮音性能(例えば音響透過損失で10dB以上が望ましい)を有していれば良い。また、図10に示す実施形態では遮音板70の形状は平面視で円形であるが、遮音板70の平面的な形状は特にこれに限定されるものではなく、遮音板70は平面視で四角形、多角形、不定形等とすることができる。
また、遮音板70の断面形状は、少なくとも上面は、平坦でかつ床面20に対して平行な面とされている。ただし、これは一般天井部15が床面20に対して平行であり、放物面天井部17が、スピーカ60からの放射音が床面20に対して垂直に反射するように設置されているという前提に基づくものである。
第5実施形態に係る会議支援システム1においては、スピーカ60の筐体61を含む構成の最上端が含まれる水平面と、面一の遮音板70を配するレイアウトとしているが、これは次のような理由による。
図11は焦点Fの高さと、遮音板70の高さとに基づく伝搬経路の相違を説明する図であり、図11(A)は遮音板70を焦点より下に設置した場合の音の伝搬経路の模式図であり、図11(B)は焦点と同じ高さに遮音板70の上面を設置した場合の音の伝搬経路の模式図である。
図11(A)に示すように、遮音板70の上面をスピーカ60、すなわち焦点Fより下方に設置した場合、スピーカから下方に回り込んだ音が遮音板70の上面に反射した後に放物面天井部17に入射する。このとき、その入射方向は、遮音板70の上面を対称面として焦点の対称位置にある、焦点の虚像F’から放射された音の入射方向に一致する。このため、放物面天井部17に入射した音の反射方向が床面20に対して垂直下向きとはならず、放物面天井部17がカバーする音を提示したい範囲の外側に音が伝搬してしまう。
一方、図11(B)に示すように、遮音板70の上面をスピーカ60が収納される筐体61の最上端と同じ高さとすれば、焦点の虚像は実像(本来の焦点)と同じ位置に存在するため、このような問題が生じることはない。第5実施形態に係る会議支援システム1において、このような理由により、遮音板70の上面側をスピーカ60の筐体61の最上端と同じ高さに設置するようにしている。なお、このように設置することは、実質的に、スピーカ60が収納される筐体61の最上端が含まれる水平面と、上面が面一の遮音板70を配することに相当するものである。
第5実施形態に係る会議支援システム1において、遮音板70の上面を平坦でかつ床面20(すなわち、水平面)に対して平行とする理由は次の通りである。図12は遮音板70の上面が平坦かつ床面20に対して平行な場合の音の伝搬経路の模式図である。
焦点Fに設置したスピーカ60から放射された音(1)は、放物面天井部17に入射し、その後垂直下方向に反射される(2)。放物面天井部17から垂直下方向に反射された音は遮音板70上面に入射するが、この際、遮音板70の上面が平坦でかつ床面に対して平行であれば、遮音板70上面に入射した音は垂直上方向に反射され(3)、その後、再び放物面天井部17から焦点Fの方向に反射される(4)。
その後は、スピーカ60の焦点F→放物面天井部17→遮音板70上面→放物面天井部17→スピーカ60の焦点F→・・・というように反射を繰り返し、放物面天井部17がカバーする音を提示したい範囲の外側に音が伝搬することはない。このような理由により、遮音板70の上面は平坦かつ床面20に対して平行とされる。
次に、本発明の第5実施形態に係る会議支援システム1に用い得るスピーカ60について説明する。本発明で提案する技術によれば、放物面天井部17の焦点Fにスピーカ60を設置することが求められており、正確に焦点位置に設置するためにはスピーカ60は小さい方が望ましい。ただし、一般的に小さいスピーカ60は広い周波数帯域で指向範囲が広くなり、図13(電気系統不図示)に示すように、スピーカ振動部から側方又は下方へ回り込んだ音が、放物面天井部17に入射せず、本来音を提示したい範囲の外側に直接伝搬してしまうという問題がある。
第5実施形態に係る会議支援システム1による遮音板70を設置すれば、図14(電気系統不図示)に示すように、波長が遮音板70の大きさに比べて小さい周波数帯域においては、スピーカ60側方又は下方への音の回り込みを低減できるという効果も得られる。これにより、放物面天井部17がカバーする範囲に限定して音を提示することが、より確実に可能になる。
第5実施形態のような遮音板70を用いれば、上記の効果を得るために大きな筐体に小さいスピーカユニットを取り付けたスピーカを特注で製作する必要はない。一般的に販売されている小型スピーカを用いてシステムを構成して、上記の効果を得ることができる。
以上のような構成において、マイクロホン30、30’で収録した会話音声のうち、基本的に1kHz以上又は中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数以上の成分が増幅され、放物面天井部17の焦点に設置したスピーカ60から再生される。さらに、上記のように構成される第5実施形態に係る会議支援システム1によれば、放物面天井部17で反射した音が、平面視で遮音板70の下方の領域に伝搬することを防止できる。その結果、放物天井の下に位置するパーティション100等の反射物により再生音が反射或いは散乱することで、本来音を提示したい範囲を超えて音が伝搬することを防止できる。
また、第5実施形態に係る会議支援システム1においては、ハウリング周波数が再生周波数帯域内にある場合でも、高周波数域においては遮音板70による回折効果が高いため、増幅率を十分に上げることが可能となり、音声の聞き取りを向上させることができる。
また、第5実施形態によれば、先の実施形態と同様の効果を享受することができる。
以上、本発明に係る会議支援システムによれば、打合せスペースなどを仕切り用パーティションで囲むといった対策をすることなく、打ち合わせスペースなどでの会話が近接する他の執務者に聞こえることで、当該他の執務者の生産性が低下するようなことを抑制できる。
そして、本発明に係る会議支援システム1は、第1フィルタ又は第2フィルタのいずれかのフィルタを用いて子音を強調して再生を行うことで、会議参加者がマスクを着用していても、会議参加者に音声を明瞭に伝達することができる。さらに、本発明に係る会議支援システムは、パーティションが設置されている場合に好適な第1フィルタか、又はパーティションが設置されていない場合に好適な第2フィルタのいずれかが設定部により設定されるので、このような本発明に係る会議支援システムによれば、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システムは、パーティションの設置状況に応じて、第1ツイーター又は第2ツイーターのいずれかが設定部で設定されるので、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システムは、パーティションの設置状況に応じて、設定部がイコライザーにおける周波数帯域ごとの増幅量を適切に調整するので、会議用のデスクに透明パーティションが設置されているか否かに関わらず、会議参加者に対して音声を明瞭に伝達することができる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、前記のようなフィルタによりスピーカから再生する音声の増幅率を上げることが可能となり、話者及び会議参加者に伝達する会話音声の音量を十分に上げることができる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、前記のようなフィルタやツイーターが設けられることによりスピーカから再生する音声の増幅率を上げることが可能となり、話者及び会議参加者に伝達する会話音声の音量を十分に上げることができる。
また、逆に言えば、再生周波数帯域を基本とした再生により、会話音声が明瞭となるため、会議参加者に音声を適切に伝達できる、という効果は、再生音声の増幅率を上げなくても得ることができる。すなわち、ハウリングが発生しない程度の増幅率であっても、会議参加者に音声を適切に伝達可能となる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、ハウリング周波数が再生周波数帯域外にある場合においては、増幅率を十分に上げることが可能となり、これによっても、会議参加者に対する音声伝達性を向上させることができる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、天井における放物面がカバーする範囲に限定して、会議参加者にのみ音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導することができる。
加えて、話者に自身の発声音声を効果的にフィードバックでき、その結果として話者が声量を抑えるように誘導することがより効果的に実現できる。これによっても近接スペースへ会話音声が漏洩する程度を低減することができる。
これにより、近接するスペースへ伝搬する会話音声を低減することが出来るようになる。また、 その結果、近接スペースで執務する他の執務者の作業効率の低下の度合いを低減すること、近接スペースで行われる別の会話の妨害の度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、打合せスペースにおいて情報秘匿性の高い会話を行う場合、周辺への会話内容が漏洩し難くすることが可能である。
以上のような効果は、スピーカによる再生音声の増幅率を上げなくても得ることができる。すなわち、周囲へ再生音声が漏洩する程度を抑制できるとともに、ハウリングが発生しない程度の増幅率であっても上記効果を得ることができる。一方、ハウリング周波数が再生周波数帯域外にある場合には、増幅率を十分に上げることが可能である。
また、ハウリング周波数が再生周波数帯域内にある場合も、高周波数域においては遮蔽板による回折効果や吸音材による吸音効果が高いため、特許文献2に記載の遮蔽板等による物理的な方法を組み合わせることで効果的にハウリングを抑制でき、増幅率を十分に上げることが可能である。
また、本発明に係る会議支援システムにおいて、机上に設置したマイクロホンを使用すれば、インカム等の身に付ける装置が不要であり、利便性を損なうことなく、上記の効果を得ることができる。インカム等の装着は利便性を損なうと共に、それに慣れた執務者以外は違和感により打合せの効率の低下につながることがある。
また、本発明に係る会議支援システムにおいて、焦点Fに設置するスピーカは一般的なスピーカを用いることができ、上記効果を安価に実現できる。範囲を限定して会話音の再生を行うために、狭い指向特性を有するスピーカシステムとして、パラメトリックスピーカやフラットパネルスピーカが存在するが、価格や音質に課題がある。
また、本発明に係る会議支援システムは、実際に対面して会話を行う場合のほか、Web会議等遠隔地の相手と会話を行う場合においても有効である。
参考文献1:音響サイエンスシリーズ21 こどもの音声、日本音響学会編、コロナ社、2019年
参考文献2:建築・環境音響学 第3版、前川 純一、 森本 政之、 阪上 公博、共立出版、2011年
参考文献3:”Acoustic effects of medical, cloth, and transparent face masks on speech signals,” R. M. Corey, U. Jones, and A. C. Singer, J. Acoust. Soc. Am., Vol. 148, 2371, 2020. (https://doi.org/10.1121/10.0002279)
参考文献4:“道路交通騒音の予測モデル“ASJ RTN-Model 2018””、日本音響学会道路交通騒音調査研究委員会、日本音響学会誌、Vol. 75, No. 4, pp. 188-250, 2019.
1・・・会議支援システム
10・・・天井
15・・・一般天井部
17・・・放物面天井部
20・・・床面
25・・・デスク
27、27’・・・マイク台
30、30’・・・マイクロホン
35・・・設定部
37・・・第1スイッチ
38・・・第2スイッチ
40・・・音声処理部
41・・・調整部
43・・・ローパスフィルタ
44・・・可変ゲインアンプ
45・・・開閉スイッチ
47・・・第1フィルタ
48・・・第2フィルタ
49・・・イコライザー
50・・・アンプ
60・・・スピーカ
61・・・筐体
62・・・マグネット・コイル部
65・・・コーン部
67・・・第1ツイーター
68・・・第2ツイーター
69・・・駆動部
70・・・遮音板
80、80’・・・カバー体
90・・・吸音材
100・・・パーティション
110・・・マスク

Claims (6)

  1. 会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、
    入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、
    前記マイクロホンで変換された電気信号のうち第1の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第1フィルタと、
    前記マイクロホンで変換された電気信号のうち第2の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを通過させる第2フィルタと、
    前記第1フィルタ又は前記第2フィルタのいずれかを設定する設定部と、
    前記設定部で設定されたフィルタを通過した電気信号を増幅するアンプと、
    前記アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカと、
    前記スピーカで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有することを特徴とする会議支援システム。
  2. 会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、
    入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、
    前記マイクロホンで変換された電気信号を増幅するアンプと、
    前記アンプで増幅された電気信号のうち第1の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを再生させる第1ツイーターと、
    前記アンプで増幅された電気信号のうち第2の周波数以上の成分に対応する電気信号のみを再生させる第2ツイーターと、
    前記第1ツイーター又は前記第2ツイーターのいずれかを設定する設定部と、
    前記設定部で設定されたツイーターで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有することを特徴とする会議支援システム。
  3. 会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、
    入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、
    前記マイクロホンで変換された電気信号の周波数帯域ごとの増幅量を調整するイコライザーと、
    前記イコライザーで、第1の周波数以上の周波数帯域の増幅量を増大させるか、第2の周波数以上の周波数帯域の増幅量を増大させるか、のいずれかを設定する設定部と、
    前記イコライザーを通過した電気信号を増幅するアンプと、
    前記アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカと、
    前記スピーカで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有することを特徴とする会議支援システム。
  4. 前記第1の周波数は1kHzであることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の会議支援システム。
  5. 前記第2の周波数は中心周波数2.5kHzの1/3オクターブ帯域の下限周波数であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の会議支援システム。
  6. 前記スピーカの下方に遮音板が配されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の会議支援システム。
JP2021031840A 2021-03-01 2021-03-01 会議支援システム Pending JP2022133035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021031840A JP2022133035A (ja) 2021-03-01 2021-03-01 会議支援システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021031840A JP2022133035A (ja) 2021-03-01 2021-03-01 会議支援システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022133035A true JP2022133035A (ja) 2022-09-13

Family

ID=83229440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021031840A Pending JP2022133035A (ja) 2021-03-01 2021-03-01 会議支援システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022133035A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5955340B2 (ja) 音響システム
Camras Approach to recreating a sound field
EP1179967A2 (en) Flat panel sound radiator and assembly system
JP2006121709A (ja) 天井マイクロホンアセンブリ
WO2012160459A1 (en) Privacy sound system
JP2010537465A (ja) 狭い指向性のラウドスピーカと広い指向性のラウドスピーカとを有するオーディオ再生システム
JP2013162212A (ja) 会話情報漏洩防止装置
JP7271862B2 (ja) 音声処理装置
JP2007304446A (ja) パーティション設備およびパーティション
JP6236503B1 (ja) 音響装置、表示装置、およびテレビジョン受像機
JP2022133035A (ja) 会議支援システム
CN111128208B (zh) 一种便携式激励器
Ahmetovic et al. Enhancing screen reader intelligibility in noisy environments
US12081937B2 (en) Sound emitting apparatus
Mueller et al. Using active noise-cancelling headphones in open-plan offices: No influence on cognitive performance but improvement of perceived privacy and acoustic environment
JP2022133021A (ja) 会議支援システム
JP2013231931A (ja) マスキングパーティション、マスキングパーティションの設置構造。
JP7446912B2 (ja) 会議支援システム
JP2002194836A (ja) 吸音外装を有するフラットパネル放射体
JP7415323B2 (ja) 音声出力ユニット、サウンドマスキング設備
JP7341755B2 (ja) 局所的音場支援用音響反射体及び局所的音場支援装置
JP2011215187A (ja) 音響再生装置
US3796832A (en) Sound enhancing system
US20240223944A1 (en) Loudspeaker System for Reflection-Based Imaging
JP2023166128A (ja) 会話支援構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240228