JP7446912B2 - 会議支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、打ち合わせスペースなどでの会話が近接する他の執務者に聞こえ、当該他の執務者の生産性が低下するようなことをなくす会議支援システムに関する。
近年のワークプレイスでは、会議・打合せ等を行うスペース(打ち合わせスペース)が、個人が執務するスペース(執務スペース)に近接して配置されることがある。
また、コラボレーションの誘発を目的として、執務者同士の偶発的な接近と会話の発生の起こりやすい、オープンデスクの設置やフリーアドレスの導入も進められている。ここで、オープンデスクとは、数名が着席出来る大きめの机で、各執務者がそれぞれ自由に利用して作業や執務を行うスペースである。
例えば、特許文献1(特開2010-4962号公報)には、複数の作業者が対面して利用できるようにしたフリーアドレス型の大型のデスクを主体としてなる家具システムが開示されている。
個人作業から会話・打ち合わせへの移行を容易に行うため、様々なスペースが混在するワークプレイスが計画されることも多い。
特開2010-4962号公報
上記のような様々なスペースが混在するワークプレイスでは、打ち合わせスペースやオープンデスクでの会話が近接する他の執務者に聞こえることで、他の執務者の生産性が低下する、という課題があった。
会話音声は意味を持った騒音(有意味騒音)であり、執務スペースやオープンデスクで個人作業を行っている執務者にとっては関係のない会話が聞こえることにより、集中が阻害され作業効率が低下する。
また、会話が行われているスペースに近接するスペースで別の会話を行っている執務者にとっては、関係のない会話が自身の会話を妨害し打ち合わせ或いは会話の効率が低下する。
更に、この場合は、別の会話に参加している執務者がそれぞれより大きな声で会話するようになることも考えられる。その場合、ワークプレイス全体の喧騒感が高くなり、他の執務者への影響がより大きくなる。
この対策として、打合せスペースをパーティションで囲むといった対策が考えられる。しかしながら、会話音声がパーティション上端を回折することや、天井面での反射を考慮すると、会話音声が周囲へ伝搬することを防止する効果は小さい。
また、パーティションの設置は、個人作業から打合せ・会話への移行を容易にするという本来の目的に反する。加えて、パーティションの設置には、動線が制限される、ワークプレイスの閉そく感が増すといった課題がある。
この発明は、上記のような問題を解決するものであって、本発明に係る会議支援システムは、 会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、前記マイクロホンで変換された電気信号を増幅するアンプと、前記アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカと、前記スピーカで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有し、前記スピーカの筐体を含む構成の最上端が含まれる水平面と、面一の遮音板が配されることを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記マイクロホンから出力された電気信号にハウリングが含まれている場合、電気信号におけるハウリング成分を抑制するハウリング抑制部を有し、前記アンプは前記ハウリング抑制部でハウリング成分が抑制された電気信号を増幅することを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記スピーカの指向方向が上向きであることを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記スピーカが前記放物面の焦点に位置するように配されることを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記スピーカの下方に遮音板が配されることを特徴とする。
また、本発明に係る会議支援システムは、前記遮音板の上面は平坦かつ床面に対して平行とされることを特徴とする。
本発明に係る会議支援システムによれば、打合せスペースなどをパーティションで囲むといった対策をすることなく、打ち合わせスペースなどでの会話が近接する他の執務者に聞こえることで、当該他の執務者の生産性が低下するようなことを抑制できる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、天井における放物面がカバーする範囲に限定して、会話を行う会議参加者にのみ音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導することができる。
これにより、近接するスペースへ伝搬する会話音声を低減することが出来るようになる。また、 その結果、近接スペースで執務する他の執務者の作業効率の低下の度合いを低減すること、近接スペースで行われる別の会話の妨害の度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。
また、本発明に係る会議支援システムによれば、打合せスペースにおいて情報秘匿性の高い会話を行う場合、周辺への会話内容が漏洩し難くすることが可能である。
また、本発明に係る会議支援システムにおいて、机上に設置したマイクロホンを使用すれば、インカム等の身に付ける装置が不要であり、利便性を損なうことなく、上記の効果を得ることができる。インカム等の装着は利便性を損なうと共に、それに慣れた執務者以外は違和感により打合せの効率の低下につながることがある。
また、本発明に係る会議支援システムにおいて、焦点に設置するスピーカは一般的なスピーカを用いることができ、上記効果を安価に実現できる。範囲を限定して会話音の再生を行うために、狭い指向特性を有するスピーカシステムとして、パラメトリックスピーカやフラットパネルスピーカが存在するが、価格や音質に課題がある。
また、本発明に係る会議支援システムは、実際に対面して会話を行う場合のほか、Web会議等遠隔地の相手と会話を行う場合においても有効である。
本発明の実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。 本発明の実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40のブロック図である。 会議支援システム1におけるスピーカ60と天井の幾何学的配置を説明する図である。 会議支援システム1の放物面天井部17による反射音を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40のブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。 音の提示範囲に、反射物Rが置かれた場合を説明する図である。 本発明の第4実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。 焦点Fの高さと、遮音板70の高さとに基づく伝搬経路の相違を説明する図である。 遮音板70の上面が平坦かつ床面20に対して平行な場合の音の伝搬経路の模式図である。 焦点Fに合わせた小型のスピーカ60による問題を説明する図である。 本発明の第4実施形態に係る会議支援システム1の効果を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本発明に係る会議支援システム1は、例えば、執務が行われているフリーアドレス型の大型デスク、或いはオープンデスクなどに近接する場所に設けられている打ち合わせスペースに適用されることが想定されるものである。
また、先のフリーアドレス型の大型デスクやオープンデスクなどでは執務者によって執務が行われ、打ち合わせスペースでは会議が行われ、会議参加者が発言することが想定されている。
なお、本明細書で「執務者」は、デスクワークとして、書類仕事やパソコン入力作業に従事し基本的に発声を行わない者として定義し、打ち合わせスペースで会議に参加し発言を行う会議参加者とは区別する。
本発明に係る会議支援システム1においては、当該打ち合わせスペースにおける参加者による会話内容が近接する大型デスクやオープンデスクにおける他の執務者に可能な限り聞こえないようにしつつ、会議参加者には適切な音声を提示することをその目的としている。これを実現するため、本発明に係る会議支援システム1では、会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行うようにする。
図1は本発明の実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。床面20上に置かれたデスク25で、2人の参加者で会議が執り行われている状況を示している。このデスク25の近傍には、先のフリーアドレス型の大型デスクやオープンデスク(いずれも不図示)などで執務者が執務を行っていることが想定される。
当該デスク25上には、マイクロホン30が設置されており、このマイクロホン30により会議参加者による発声を集音する。マイクロホン30は、発声による音声信号が入力されると、これを電気信号に変換する。
マイクロホン30により変換された電気信号は、音声処理部40に入力される。この音声処理部40では、電気信号をスピーカ60で再生するために適切なものに変換処理することが行われる。図2は本発明の実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40のブロック図である。図2における音声処理部40は一つの例であり、他の態様も種々取り得る。図2の音声処理部40においては、音量調整部41で電気信号のレベルの調整がされ、アンプ50で電気信号の増幅が行われる。
音量調整部41は、スピーカ60で再生する音の音量を調整する。この音量調整部41は、自動で行われるようにしてもよいし、手動で行われるようにしてもよい。後者の場合、音量調整用の入力つまみ、入力スライダーなどの構成は、デスク25上に適宜設けるようにしておくことが好ましい。
音声処理部40のアンプ50で増幅された電気信号は、スピーカ60に入力され、スピーカ60で音が再生される。スピーカ60は、指向方向が上向きとなるように設置されており、スピーカ60から天井10に向けて音が放射されるようになっている。
天井10は、水平面を有する一般天井部15と、当該一般天井部15の一部に形成されてなる、凹状の放物面を有する放物面天井部17とを有している。本発明に係る会議支援システム1では、デスク25上に放物面天井部17が配されるようにレイアウトされている。また、放物面天井部17の広さは、平面視で、デスク25周りに着席する会議参加者が少なくとも含まれる広さであることが好ましい。
上記のような放物面天井部17は、スピーカ60で再生された音を鉛直下方に向けて反射する。本発明に係る会議支援システム1では、天井構造を工夫することで、一般的なスピーカを用いても限られた範囲(デスク25が配された打ち合わせスペース)に音を提示するものである。図3は会議支援システム1におけるスピーカ60と天井の幾何学的配置を説明する図であり、建物の天井10と床面20の断面を示す模式図である。
天井10は、一般的な床面20と平行な関係にある一般天井部15と、その天井10の一部に形成されている放物面天井部17とから構成されている。ここで、x軸が水平方向であり、y軸は鉛直方向であり、スピーカ60(図3には不図示)の配置位置Fを原点とする座標(x、y)を定義する。
上記のように定義された座標において、放物面天井部17は、y=-x2/4L+Lをy軸周りに回転させた回転体の表面と重なるように構成される。このとき、xy座標の原点(0,0)は、放物面天井部17の焦点と一致する。
また、スピーカ60(図1には不図示)の指向範囲をφとすると、φによるコーンが放物面天井部17内に収まるような関係とすることが好ましい。
本発明に係る会議支援システム1における再生音提示手段としては、上記のような放物面の一部をなす形状の放物面天井部17と、放物面天井部17下方に指向方向を上向きに設置したスピーカ60とから構成される。また、スピーカ60は天井10の放物面の焦点Fに位置するように設置される。
前記のような関係において、スピーカ60をFに配置すると、図4に示すように、放物面天井部17で反射した音は、鉛直下方の床面20方向に進行する。
本発明に係る会議支援システム1においては、天井面が放物面をなす範囲は、スピーカ60から放射された音が入射する範囲、すなわち、スピーカ60の指向範囲をカバーできる範囲とされることが好ましい。
放物面天井部17を構成する放物面の焦点Fに設置されたスピーカ60から放射された音は、放物面の一部をなす放物面天井部17に入射した後、会議参加者が周囲に着席するデスク25に向けて垂直下向きに反射する。本発明に係る会議支援システム1では、パラメトリックスピーカやフラットパネルスピーカなどの高価なスピーカシステムを用いることなく、スピーカから放射した音を、提示したい範囲内で収めることができる。このように、本発明に係る会議支援システム1は、一般的なスピーカを用いて安価に実現できる。
なお、放物面天井部17とスピーカ60とによる音声伝達支援の仕組み自体については、発明者らが特願2017-160105(特開2019-39166参照)において既に提案を行ったものである。当該提案は、美術館や博物館等でBGM やアナウンスによる音情報を、限られた範囲にのみ提供するという効果を有するものであった。
一方、本発明に係る会議支援システム1では、会議参加者は、スピーカ60で再生され放物面天井部17に反射された自らの声を聞くことで、自らの声量を客観的に判断することが可能となる、と考えることもできる。従って、会議参加者は自らの声量を、自らコントロールし抑制するようになる。これにより、会議支援システム1として、打ち合わせスペースに近接する執務者に対して聞こえるような音量の会話を、抑制していくことができるようになる。このような効果は、先の提案から必ずしも簡明に導き得るようなものではない。
さて、放物面天井部17がスピーカ60の主たる指向範囲より広ければ、スピーカ60からの再生音は周囲へ伝搬することなく、放物面天井部17直下のみに提示される。
このように、放物面天井部17とスピーカ60の指向範囲を、打ち合わせスペースをカバーするように適切に設定すれば、マイクロホン30で収録された音声は、打ち合わせスペースにおいて会話を行う会議参加者に対してのみ確実に伝達される。
本発明に係る会議支援システム1による音声伝達支援の特徴は、会話の相手だけでなく、話者本人にも同時に自身の会話音声が増幅されて伝達されるところにある。
本発明に係る会議支援システム1を用いることで、話者は自身の声が大きく聞こえ、かつ会話の相手に確実に自身の声が伝わっていると感じられることから、自然と声量を抑制する方向へ調整することが期待できる。このように、話者の声量が抑制されれば、打ち合わせスペースから周囲へ伝搬する会話音声が低減され、近接する他の執務者の作業効率の低下や、他の会話の妨害の度合いを低減することができる。
このように、放物面天井部17がカバーする打ち合わせスペースに限定して会話を行う会議参加者に音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導することができる。その結果、近接する他の執務者の作業効率の低下や、他の会話の妨害の度合いを低減することができる。
本発明に係る会議支援システム1で用いるマイクロホン30はデスク25の上に設置するものが望ましい。但し、会話を行う会議参加者がそれぞれ身に付けるピンマイクを利用することもできる。
以上のように構成される本発明に係る会議支援システム1によれば、打合せスペースなどをパーティションで囲むといった対策をすることなく、打ち合わせスペースなどでの会話が近接する他の執務者に聞こえることで、当該他の執務者の生産性が低下するようなことを抑制できる。
また、本発明に係る会議支援システム1によれば、天井における放物面がカバーする範囲に限定して、会議参加者にのみ音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導することができる。
これにより、近接するスペースへ伝搬する会話音声を低減することが出来るようになる。また、 その結果、近接スペースで執務する他の執務者の作業効率の低下の度合いを低減すること、近接スペースで行われる別の会話の妨害の度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果が得られる。
また、本発明に係る会議支援システム1によれば、打合せスペースにおいて情報秘匿性の高い会話を行う場合、周辺への会話内容が漏洩し難くすることが可能である。
また、本発明に係る会議支援システム1において、机上に設置したマイクロホンを使用すれば、インカム等の身に付ける装置が不要であり、利便性を損なうことなく、上記の効果を得ることができる。インカム等の装着は利便性を損なうと共に、それに慣れた執務者以外は違和感により打合せの効率の低下につながることがある。
また、本発明に係る会議支援システム1において、焦点に設置するスピーカは一般的なスピーカを用いることができ、上記効果を安価に実現できる。範囲を限定して会話音の再生を行うために、狭い指向特性を有するスピーカシステムとして、パラメトリックスピーカやフラットパネルスピーカが存在するが、価格や音質に課題がある。
また、本発明に係る会議支援システム1は、実際に対面して会話を行う場合のほか、Web会議等遠隔地の相手と会話を行う場合においても有効である。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態においては、スピーカ60と放物面天井部17による音の提示範囲にマイクロホン30が存在するため、マイクロホン30への音の入力→アンプ50による増幅→スピーカ60からの再生→マイクロホン30への音の入力、といったループによりハウリングの発生が予測される。
そこで、第2実施形態においては、このようなハウリングを抑制する構成が採用されている。本第2実施形態は、先の実施形態と音声処理部40における構成が異なるのみであり、その他の構成は同一である。以下、相違する音声処理部40における構成を主に説明する。図5は本発明の第2実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40のブロック図である。
第2実施形態に係る会議支援システム1の音声処理部40においては、マイクロホン30から入力された電気信号に基づいてハウリングが発生しているか否かの判定を行うハウリング判定部42を備えている。なお、ハウリングの有無の判定は、公知の技術を用いることができる。例えば、ハウリング判定部42は、音声信号から検出される信号レベルのピークに基づいてハウリングの有無を判定することができる。
ハウリング判定部42における判定が「ハウリング有」であるとき、ハウリング周波数帯検出部44は、どの周波数帯域でハウリングが発生しているかを検出する。ハウリング周波数帯検出部44で検出された、ハウリングが生じている周波数帯域については、制御部46に伝達される。
帯域ゲイン調整部48は、特定の周波数帯域のゲインを調整するものであり、制御部46からの制御指令に基づいて、帯域ゲイン調整部48で、どの周波数帯域のゲインをどの程度に設定するかが調整される。制御部46は、ハウリング周波数帯検出部44で検出された、ハウリングが生じている周波数帯域には、ゲインを抑制するように帯域ゲイン調整部48に対して制御指令を出力する。
以上のようなブロック構成により、第2実施形態に係る会議支援システム1においては、マイクロホン30から出力された電気信号にハウリングが含まれている場合、電気信号におけるハウリング成分を抑制するようになっている。
図5における以上のようなブロック構成を「ハウリング抑制部」として称する。ハウリング抑制部でハウリング成分が抑制された電気信号はアンプ50で増幅され、アンプ50で増幅された電気信号はスピーカ60で再生される。
以上のように、第2実施形態に係る会議支援システム1においては、ハウリング抑制部が設けられているために、ハウリングがない環境で、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
なお、本実施形態においては、ハウリング抑制部として、音声処理部40におけるハウリング周波数帯検出部44や帯域ゲイン調整部48などからなるものを用いるようにしたが、ハウリング抑制部の構成がこれに限定されるものではない。
例えば、ハウリング抑制部として、音声処理部40にグラフィックイコライザーを設けるようにしてもよい。また、他のハウリング抑制部としては、エコーキャンセラー、FBS(Feedback suppressor)等を用いるようにしてもよい。以上のような各ハウリング抑制部は、それぞれ単独でも採用し得るし、任意の組み合わせでも採用することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。第2実施形態に係る会議支援システム1では、音声処理部40における電気信号に対する処理によってハウリングの抑制を行っていた。これに対して、第3実施形態ではハードウエアを付加することにより、ハウリングの抑制を図るようにしている
図6は本発明の第3実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。図6においては、ハウリングの抑制を図る構成として、スピーカ60の下方に設けられた遮音板70、マイクロホン30上方に設けたカバー体80、マイクロホン30を置くための円錐台や四角錐台の形状をなしたマイク台27、デスク25の上に敷かれた吸音材90の4つの構成が示されている。
本実施形態においては、ハウリング抑制のために、それぞれの構成を単独で用いてもよいし、任意に組み合わせて用いるようにしてもよい。
遮音板70は、放物面天井部17で反射された音が、マイクロホン30で再び集音されることを避けるために設けられたものである。平面視で、遮音板70とマイクロホン30とが重なっているような配置関係が好ましい。
また、カバー体80はマイクロホン30の上方に設けることで、マイクロホン30が、マイクロホン30上方側からの集音することを抑制し、会議参加者による発声を中心として集音するようにしている。
また、マイクロホン30を置くマイク台27の形状は、円錐台や四角錐台をなしており、天井側からの音を、略側方側に反射することで、デスク25で反射した音をマイクロホン30が下方側から収音することを抑制するようにしている。
また、デスク25の上に敷かれた吸音材90は、上方側から入射する音を吸収することで、デスク25で反射した音をマイクロホン30が下方側から収音することを抑制する。
以上のような各構成は、ハウリング抑制に資するものであり、第3実施形態に係る会議支援システム1においても、ハウリングの抑制が図られているため、ハウリングがない環境で、先の第1実施形態と同様の効果を享受することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本発明に係る会議支援システム1においては、放物面天井部17の焦点Fに上向きに設置したスピーカ60から放射された音が、放物面天井部17で垂直下方向に反射し、放物面天井部17がカバーする範囲に限定して提示されることを特徴としている。
このような本発明に係る会議支援システム1において、音が提示される範囲(平面視で放物面天井部17の下方の領域)に、図7に示すように、反射物Rが置かれていた場合、放物面天井部17で反射した音がこれらの反射物Rにより反射或いは散乱することで、本来音を提示したい放物面天井部17がカバーする範囲の外側に音が伝搬してしまう、という問題がある。ここで、図8において、マイクロホン30などの構成については図示省略している。また、反射物Rの実例としては、例えば、ディスプレイ、パーソナルコンピューター、書棚、デスクライトなどを挙げることができる。
なお、デスク25については、その天板上面は通常平坦かつ床面20と平行であるため、放物面天井部17で反射した後に天板上面で反射した音は放物面天井部17の方向に戻り、音を提示したい範囲外へ伝搬することはないため、ここでは反射物Rとは考えない。
上記のような問題を解決するために、第4実施形態に係る会議支援システム1においては、スピーカ60の筐体61を含む構成の最上端が含まれる水平面と、面一の遮音板70を配するようにしている。図8は本発明の第4実施形態に係る会議支援システム1の概要を説明する図である。
スピーカ60は、振動源となるマグネット・コイル部62と、この振動源により振動されることで、実質的に音源としての振動部となるコーン部65とから構成されている。さらに、
が、このコーン部65の最上端が含まれる水平面と、遮音板70の上面とは面一となるようにレイアウトされている。このようなレイアウトとする理由については後述する。
一般的に、スピーカ60はそれ自体が単体で用いられることはなく、エンクロージャーなどの筐体61に収納された状態で用いられる。遮音板70の上面は、このような筐体61における最上端が含まれる水平面と面一となるようにレイアウトされている。このようなレイアウトとする理由については後述する。
なお、筐体61には、スピーカ60のコーン部65を保護するために、コーン部65の前面に設置される金属メッシュ等は含めない。このような金属メッシュ等の保護材は音響的に透過性とみなせるからである。また、筐体61には、ネジ、ビス等の微小な突起も含めない。
遮音板70の設置範囲は、平面視での位置関係で、反射物Rと重なるか、または、それ以上の範囲とし、反射物Rが遮音板70の範囲に含まれるようにする。ただし、平面視で、遮音板70の範囲は放物面天井部17よりは狭く、音を提示したい対象である会議参加者とは、重ならない範囲とする。
遮音板70の材質や構造は、提示したい音の周波数成分に対してある程度の遮音性能(例えば音響透過損失で10dB以上が望ましい)を有していれば良い。また、図8に示す実施形態では遮音板70の形状は平面視で円形であるが、遮音板70の平面的な形状は特にこれに限定されるものではなく、遮音板70は平面視で四角形、多角形、不定形等とすることができる。
また、遮音板70の断面形状は、少なくとも上面は、平坦でかつ床面20に対して平行な面とされている。ただし、これは一般天井部15が床面20に対して平行であり、放物面天井部17が、スピーカ60からの放射音が床面20に対して垂直に反射するように設置されているという前提に基づくものである。
第4実施形態に係る会議支援システム1においては、スピーカ60の筐体61を含む構成の最上端が含まれる水平面と、面一の遮音板70を配するレイアウトとしているが、これは次のような理由による。
図9は焦点Fの高さと、遮音板70の高さとに基づく伝搬経路の相違を説明する図であり、図9(A)は遮音板70を焦点より下に設置した場合の音の伝搬経路の模式図であり、図9(B)は焦点と同じ高さに遮音板70の上面を設置した場合の音の伝搬経路の模式図である。
図9(A)に示すように、遮音板70の上面をスピーカ60、すなわち焦点Fより下方に設置した場合、スピーカから下方に回り込んだ音が遮音板70の上面に反射した後に放物面天井部17に入射する。このとき、その入射方向は、遮音板70の上面を対称面として焦点の対称位置にある、焦点の虚像F’から放射された音の入射方向に一致する。このため、放物面天井部17に入射した音の反射方向が床面20に対して垂直下向きとはならず、放物面天井部17がカバーする音を提示したい範囲の外側に音が伝搬してしまう。
一方、図9(B)に示すように、遮音板70の上面をスピーカ60が収納される筐体61の最上端と同じ高さとすれば、焦点の虚像は実像(本来の焦点)と同じ位置に存在するため、このような問題が生じることはない。第4実施形態に係る会議支援システム1において、このような理由により、遮音板70の上面側をスピーカ60の筐体61の最上端と同じ高さに設置するようにしている。なお、このように設置することは、実質的に、スピーカ60が収納される筐体61の最上端が含まれる水平面と、上面が面一の遮音板70を配することに相当するものである。
第4実施形態に係る会議支援システム1において、遮音板70の上面を平坦でかつ床面20(すなわち、水平面)に対して平行とする理由は次の通りである。図10は遮音板70の上面が平坦かつ床面20に対して平行な場合の音の伝搬経路の模式図である。
焦点Fに設置したスピーカ60から放射された音(1)は、放物面天井部17に入射し、その後垂直下方向に反射される(2)。放物面天井部17から垂直下方向に反射された音は遮音板70上面に入射するが、この際、遮音板70の上面が平坦でかつ床面に対して平行であれば、遮音板70上面に入射した音は垂直上方向に反射され(3)、その後、再び放物面天井部17から焦点Fの方向に反射される(4)。
その後は、スピーカ60の焦点F→放物面天井部17→遮音板70上面→放物面天井部17→スピーカ60の焦点F→・・・というように反射を繰り返し、放物面天井部17がカバーする音を提示したい範囲の外側に音が伝搬することはない。このような理由により、遮音板70の上面は平坦かつ床面20に対して平行とされる。
次に、本発明の第4実施形態に係る会議支援システム1に用い得るスピーカ60について説明する。本発明で提案する技術によれば、放物面天井部17の焦点Fにスピーカ60を設置することが求められており、正確に焦点位置に設置するためにはスピーカ60は小さい方が望ましい。ただし、一般的に小さいスピーカ60は広い周波数帯域で指向範囲が広くなり、図11に示すように、スピーカ振動部から側方又は下方へ回り込んだ音が、放物面天井部17に入射せず、本来音を提示したい範囲の外側に直接伝搬してしまうという問題がある。
第4実施形態に係る会議支援システム1による遮音板70を設置すれば、図12に示すように、波長が遮音板70の大きさに比べて小さい周波数帯域においては、スピーカ60側方又は下方への音の回り込みを低減できるという効果も得られる。これにより、放物面天井部17がカバーする範囲に限定して音を提示することが、より確実に可能になる。
第4実施形態のような遮音板70を用いれば、上記の効果を得るために大きな筐体に小さいスピーカユニットを取り付けたスピーカを特注で製作する必要はない。一般的に販売されている小型スピーカを用いてシステムを構成して、上記の効果を得ることができる。
上記のように構成される第4実施形態に係る会議支援システム1によれば、放物面天井部17で反射した音が、平面視で遮音板70の下方の領域に伝搬することを防止できる。その結果、放物天井の下に位置するディスプレイ等の反射物Rにより反射或いは散乱することで、本来音を提示したい範囲を超えて音が伝搬することを防止できる。
また、本発明によれば、提示したい範囲を超えて音が伝搬することを防止できるので、その効果として、BGMやアナウンス等による音情報を、放物面天井部17がカバーする範囲に限定して提供することが、より確実に可能となる。
また、本発明によれば、放物面天井部17がカバーする範囲に限定して、会話を行う会議参加者にのみ音声を確実に伝達しつつ、話者に対して会話声量を抑制する方向へ誘導し、これにより、近接するスペースへ伝搬する会話音声を低減することが、より確実に可能となる。その結果、近接スペースで執務する他の執務者の作業効率の低下の度合いを低減すること、近接スペースで行われる別の会話の妨害の度合いを低減すること、ワークプレイス全体の喧騒感を低減することができる、といった効果がより確実に得られる。
また、本発明によれば、打合せスペースにおいて情報秘匿性の高い会話を行う場合、周辺への会話内容が漏洩し難くすることが、より確実に可能となる。
1・・・会議支援システム
10・・・天井
15・・・一般天井部
17・・・放物面天井部
20・・・床面
25・・・デスク
27・・・マイク台
30・・・マイクロホン
40・・・音声処理部
41・・・調整部
42・・・ハウリング判定部
44・・・ハウリング周波数帯検出部
46・・・制御部
48・・・帯域ゲイン調整部
50・・・アンプ
60・・・スピーカ
61・・・筐体
62・・・マグネット・コイル部
65・・・コーン部
70・・・遮音板
80・・・カバー体
90・・・吸音材
R・・・反射物

Claims (6)

  1. 会議参加者による発声を集音し、集音された発声をスピーカで再生し会議参加者に提示することで会議の支援を行う会議支援システムにおいて、
    入力された音声信号を電気信号に変換するマイクロホンと、
    前記マイクロホンで変換された電気信号を増幅するアンプと、
    前記アンプで増幅された電気信号を再生するスピーカと、
    前記スピーカで再生された音を反射する天井の一部に形成される放物面と、を有し、
    前記スピーカの筐体を含む構成の最上端が含まれる水平面と、面一の遮音板が配されることを特徴とする会議支援システム。
  2. 前記マイクロホンから出力された電気信号にハウリングが含まれている場合、電気信号におけるハウリング成分を抑制するハウリング抑制部を有し、
    前記アンプは前記ハウリング抑制部でハウリング成分が抑制された電気信号を増幅することを特徴とする請求項1に記載の会議支援システム。
  3. 前記スピーカの指向方向が上向きであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の会議支援システム。
  4. 前記スピーカが前記放物面の焦点に位置するように配されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の会議支援システム。
  5. 前記スピーカの下方に遮音板が配されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の会議支援システム。
  6. 前記遮音板の上面は平坦かつ床面に対して平行とされることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の会議支援システム。
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