JP2022131249A - 加振システム - Google Patents

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Abstract

【課題】送風時の風の流れが阻害されるのを抑制することなく車両走行中の加振状態を適切に再現することができる加振システムを提供する。【解決手段】加振装置1は、加振用アクチュエータ12が発生した前後方向の振動を、加振アーム13及び加振シャフト14,14を介して、第2バー16に入力し、第2バー16の振動により、4つの車輪Wを振動させ、車両Vを、ヨー軸、ピッチ軸、ロール軸のうち少なくとも1つの軸で回動させる。コントローラ40は、4つの加振用アクチュエータ12の4つのピストンロッド12bそれぞれの動作の位相及び振幅を制御する。送風機Wは、載置台2に載置された車両Vの前方に配置され、車両Vに向けて送風する。【選択図】図6

Description

本発明は、車両を加振する加振システムに関する。
従来、加振システムとして、特許文献1に記載されたものが知られている。この加振システムは、送風状態で検査車両を加振した際の検査車両の変位である送風状態変位を取得し、無風状態で検査車両を加振した際の検査車両の変位である無風状態変位を取得し、検査車両の加振・変位モデルを作成し、無風状態変位と加振・変位モデルとを比較することで、加振・変位モデルのパラメータを特定し、パラメータが特定された加振・変位モデルを使用して、送風状態変位を再現する検査車両への加振力を演算し、演算した加振力と、検査車両への実際の加振力との差分から動的空気力を取得する。
特開2017-44604号公報
引用文献1に記載の加振システムでは、検査車両の車輪に配置された加振部を上下方向に移動することで、検査車両を加振しているため、上下動する加振部により送風時の風の流れを阻害してしまうという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、送風時の風の流れが阻害されるのを抑制することなく車両走行中の加振状態を適切に再現することができる加振システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の加振システムは、複数の車輪を有する検査車両の前記複数の車輪それぞれに対応して設けられ、前記車輪の前方向から前記車輪に当接することにより、前記車輪の前方向への移動を規制するように配置される前バーと、前記車輪の後方向から前記車輪に当接することにより、前記前バーとの間に前記車輪の下側部を挟持可能である後バーと、前記前バー及び前記後バーのいずれか一方を前後方向に移動させることで前記複数の車輪それぞれを加振するアクチュエータとを有し、前記複数の車輪それぞれを支持して加振する複数の加振部と、
前記検査車両に向けて前方から送風する送風装置と、
前記複数のアクチュエータそれぞれの動作の位相及び振幅を制御するとともに、前記送風装置の動作を制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする
本発明の加振システムによれば、前バー及び後バーのいずれか一方を前後方向に移動させることで車輪を加振するので、加振時に加振部が上下動することがない。これにより、加振部の上下動作により送風時の風の流れが阻害されるのを抑制することができ、車両走行中の加振状態を適切に再現することができる。
[2]前記複数の加振部それぞれは、前記前バー及び前記後バーによって再現される疑似路面に沿って設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、複数の加振部が、疑似路面より大きく突出することがないので、複数の加振部で送風が遮られるのを抑制することができる。
[3]前記検査車両の前記複数の車輪それぞれにかかる荷重を検出する荷重検出部と、
前記荷重検出部での検出結果に基づいて、前記検査車両の動的性能を取得する動的性能取得部と、
を備えることが好ましい。
上記構成によれば、容易に検査車両の動的性能を取得することができる。
[4]前記制御装置は、前記複数の加振部それぞれで前記複数の車輪それぞれが支持された前記検査車両を疑似的に走行させた場合の疑似速度の上昇及び低下に応じて、前記検査車両にかかる荷重を再現するように前記複数のアクチュエータそれぞれの移動量を制御するとともに、前記送風装置の送風速度を増加又は低下させるように、前記加振装置及び前記送風装置を制御することが好ましい。
上記構成によれば、疑似速度で実際に走行した場合の検査車両に対する加振及び送風状態を再現することができる。
[5]前記複数の車輪は、左右方向に並んで配置され、
前記制御装置は、前記検査車両がテスト路面のカーブを疑似走行した状態を再現する場合には、前記左右方向に並んだ車輪に対応した前記複数のアクチュエータそれぞれの動作量が異なるように前記複数のアクチュエータそれぞれを動作させるように前記加振装置を制御することが好ましい。
上記構成によれば、検査車両がカーブの路面を走行した状態を再現することができる。
[6]前記検査車両の下方であって、前記複数の加振部と重ならない位置で前記前バー及び前記後バーによって再現される疑似路面に沿って設けられ、前記車両の移動方向である前後方向に移動可能な移動体を備えることが好ましい。
上記構成によれば、検査車両の下方に、車両の移動方向である前後方向に移動可能な移動体が設けられているので、送風装置からの風が検査車両の下方を通過する場合に、実際に走行した場合に移動する路面を再現することができる。
本発明の一実施形態に係る加振装置の外観を示す斜視図である。 前載置板部及び加振機の構成を示す斜視図である。 加振機の構成を示す斜視図である。 加振機の構成を示す平面図である。 図4のC-C線に沿った断面などを示す図である。 加振装置において車両が加振可能に載置された状態を示す図である。 車両と中央回転ベルト機構とを示す図である。 駆動輪の回転状態を示す図である。 加振時に車輪に作用する押圧力及びその分力成分を示す説明図である。 ロール軸回動を示す車両の正面図である。 ロール軸回動制御を行う場合の4つの加振用アクチュエータの動作波形図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る加振システム1について説明する。本実施形態の図1に示す加振システム1は、車両を検査するために、車輪を介して車両を加振するものであり、この加振システム1には、4つの加振機10(図3に1つのみ図示)が設けられている。
この加振システム1では、後述するように、4つの加振機10によって、検査対象の車両Vにおける4つの車輪W(図5参照)がそれぞれ加振され、それにより、車両Vにおける異音・騒音などの発生の有無などが検査される。
本実施形態の車両Vは、左右の前輪Wを駆動輪Wとする自動変速機付きの前輪駆動車両タイプのものであり、自動変速機の構造(トルクコンバータ)に起因してクリープ現象が発生するように構成されている。なお、以下の説明では、クリープ現象の発生によって駆動輪Wが回転することを「クリープ回転」という。
また、以下の説明では、便宜上、図1の矢印A1-A2のA1側を「前」、A2側を「後」といい、矢印B1-B2のB1側を「右」、B2側を「左」といい、上側を「上」、下側を「下」という。
加振システム1は、検査時に車両Vを載置するための載置台2を備えており、この載置台2は、床F(図5参照)上に設置されている。この載置台2は、左半部と右半部が面対称に構成されているので、以下、左半部を例にとって説明する。
この載置台2の左半部は、前後方向に延びる載置部4と、この載置部4の前後に設けられた前後のスロープ部3,3とを備えている。前スロープ部3は、その表面が載置部4の前端に連続する平面部と、この平面部に連続して前方に斜め下がりに延びる傾斜面とになっている。
また、後スロープ部3は、その表面が載置部4の後端に連続する平面部と、この平面部に連続して後方に斜め下がりに延びる傾斜面とになっている。車両Vは、検査を開始する際、床面から後スロープ部3を介して載置部4上に移動するとともに、検査の終了後、載置部4から前スロープ部3を介して床面に移動する。
一方、載置部4は、上方から下方に向かって順に、前後の載置板部5,6、天板部7及びベース板部8などを備えている。ベース板部8は、前後方向に延びる平板状のものであり、その前後端部が前後のスロープ部3,3に一体に固定されている。ベース板部8は、床面上に載置され、図示しない固定具(例えばアンカーボルト)を介して、床Fに堅固に固定されている。
天板部7は、前後方向に延びており、ベース板部8と平行に配置されている。また、前載置板部5は、前後方向に延びており、その前端部は、前スロープ部3の平面部に載置されているとともに、その左右両端には、一対の長孔5a,5aが形成されている。前載置板部5の前端部は、この長孔5aの縁部において、油圧クランプ装置9を介して前スロープ部3に固定されている。
また、前スロープ部3には、左右方向に延びる長孔3aが形成されており、油圧クランプ装置9は、前載置板部5の長孔5aと前スロープ部3の長孔3aに嵌合した状態で、前載置板部5及び前スロープ部3を上下方向から挟持している。それにより、前載置板部5は、前スロープ部3に固定されている。
前載置板部5の中央部には、開口5cが設けられている。この開口5cは、平面視矩形に形成され、前載置板部5を上下方向に貫通している。この開口5cの下方には、加振機10(図3参照)が配置されており、この加振機10の詳細については後述する。
さらに、前載置板部5の後端部及び後載置板部6の前端部には、長孔5b,6bが形成されている。油圧クランプ装置9と同様の油圧クランプ装置9Aが、これらの長孔5b,6bに嵌合した状態で、前載置板部5及び後載置板部6を挟持しており、それにより、前載置板部5及び後載置板部6は油圧クランプ装置9Aによって互いに固定されている。
以上の構成により、前載置板部5及び前スロープ部3が油圧クランプ装置9による固定から解放された状態では、前載置板部5は、長孔3aの長さ分、左右方向に移動可能になることで、前載置板部5は、図1に示す最大幅位置と、図示しない最小幅位置との間で左右方向に移動可能に構成されている。
さらに、油圧クランプ装置9,9Aによる固定が解除されている状態では、前載置板部5は、長孔5a,5bの前後方向の長さ分だけ、前スロープ部3に対して相対的に前後方向に移動可能になっている。具体的には、前載置板部5は、図1に示す最大長さ位置と、図示しない最小長さ位置との間で前後方向に移動可能に構成されている。
一方、後載置板部6の後端部は、その上面が前述した前載置板部5の前端部の上面と同じ高さに配置され、前載置板部5の前端部と面対称に構成されている。すなわち、後載置板部6の後端部は、後スロープ部3の平面部に載置されており、その左右両端部には、一対の長孔6a,6aが形成されている。
また、後スロープ部3にも、左右方向に延びる長孔3aが形成されており、油圧クランプ装置9は、後載置板部6の長孔6aと、後スロープ部3の長孔3aに嵌合した状態で、後載置板部6及び後スロープ部3を上下方向から挟持している。それにより、後載置板部6は、後スロープ部3に固定されている。
さらに、後載置板部6の中央部には、開口6cが設けられている。この開口6cは、平面視矩形に形成され、後載置板部6を上下方向に貫通しているとともに、前載置板部5の前述した開口5cと同じサイズに構成されている。また、この開口6cの下方には、加振機10が配置されている。
以上の構成により、後載置板部6及び後スロープ部3が油圧クランプ装置9による固定から解放された状態では、後載置板部6は、長孔3aの長さ分、左右方向に移動可能になることで、後載置板部6は、図1に示す最大幅位置と、図示しない最小幅位置との間で左右方向に移動可能に構成されている。
さらに、油圧クランプ装置9,9Aによる固定が解除されている状態では、後載置板部6は、長孔6a,6bの前後方向の長さ分だけ、後スロープ部3に対して相対的に前後方向に移動可能になっている。具体的には、後載置板部6は、図1に示す最大長さ位置と、図示しない最小長さ位置との間で前後方向に移動可能に構成されている。
次に、図2~図9を参照しながら、加振機10について説明する。なお、図2は、理解の容易化のために、天板部7を省略した構成を示している。本実施形態の加振システム1では、前載置板部5の開口5cの下方に配置された加振機10と、後載置板部6の開口6cの下方に配置された加振機10は同様に構成されているので、以下、前載置板部5の開口5cの下方に配置された加振機10を例にとって説明する。
加振機10は、平面視矩形の可動ベース板11上に設けられており、この可動ベース板11は、その底面がベース板部8の上面に面接触した状態で、図示しないマグネットクランプを介して、ベース板部8に固定されている。
また、ベース板部8の上面には、4つの位置変更装置30及び多数のフリーベアリング(図示せず)が設けられている。4つの位置変更装置30は、平面視矩形に配置されており、可動ベース板11は、これらの位置変更装置30に取り囲まれるように設けられている。
各位置変更装置30は、複数の歯付きプーリと、これらのプーリに巻き掛けられた歯付きベルトと、1つの歯付きプーリを駆動するモータ機構などを備えている(いずれも図示せず)。各位置変更装置30の歯付きベルトの両端部は、可動ベース板11の4つの所定部位に連結されている。また、多数のフリーベアリングは、可動ベース板11の下方の位置に配置されている。
以上の構成により、マグネットクランプによる固定が解除された状態では、可動ベース板11は、4つの位置変更装置30におけるプーリの回転動作に伴って、多数のフリーベアリングを転動させながら、ベース板部8上を移動する。すなわち、可動ベース板11は、ベース板部8に対する相対的な位置が変更可能に構成されている。そして、可動ベース板11は、そのように変更された位置において、マグネットクランプを介してベース板部8に固定される。
加振機10は、図3~5に示すように、加振用アクチュエータ12(アクチュエータ)、加振アーム13、一対の加振シャフト14,14、一対の静圧軸受15,15、第2バー16、第1バー17及び通路台18などを備えている。
加振機10は、第2バー16及び第1バー17によって再現される疑似路面に沿って設けられている。なお、疑似路面とは、第2バー16及び第1バー17の車輪Wに対する当接点を含む平面である。また、図5などでは、理解の容易化のために、第2バー16及び第1バー17の断面部分のハッチングが省略されている。
加振機10が疑似路面に沿うとは、加振機10の上面が、疑似路面から所定高さ(例えば、±5cm)以内に設けられていることを示す。
加振用アクチュエータ12は、油圧シリンダ12a、ピストンロッド12b、ブラケット12c及び油圧制御回路機構12dなどを備えている。油圧シリンダ12aは、ブラケット12cを介して、可動ベース板11及び前載置板部5に固定され、支持されている。
この油圧シリンダ12aには、油圧制御回路機構12dが接続されている。この油圧制御回路機構12dからの油圧が供給されることにより、油圧シリンダ12aは、ピストンロッド12bを前後方向に駆動する。
この油圧制御回路機構12dは、電磁スプール弁機構及び油圧回路などを組み合わせたものであり、後述するコントローラ40(図4参照)に電気的に接続されている。油圧制御回路機構12dでは、コントローラ40によって電磁スプール弁機構が制御されることにより、油圧シリンダ12aに供給する油圧が制御される。それにより、ピストンロッド12bの移動状態及び往復動状態が制御されることで、第2バー16の動作状態が制御される。
このコントローラ40は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、加振制御処理を実行する。
コントローラ40は、4つの加振用アクチュエータ12を制御することによって、4つの車輪Wを介して、車両Vを加振する加振制御処理を実行する。
コントローラ40には、加振用アクチュエータ12を動作させるための各種動作制御データが記憶されたメモリ42が接続されており、コントローラ40は、メモリ42に記憶された各種動作制御データを読み込んで加振用アクチュエータ12を動作させる
メモリ42には、動作制御データとして、車両Vに各種振動を加える動作制御データが記憶されている。動作制御データは、例えば、車両Vをピッチ軸(左右方向に延びる軸)で回動させるピッチ軸回動動作制御データ、車両Vをヨー軸(上下方向に延びる軸)で回動させるヨー軸回動動作制御データ、及び、車両Vをロール軸(前後方向に延びる軸)で回動させるロール軸回動動作制御データ等である。
また、メモリ42には、送風機Wを駆動させるための送風制御データと、詳しくは後述する駆動部B1d~B4dを駆動するためのベルト駆動制御データとが記憶されている。送風制御データと、ベルト駆動制御データとは関連付けて記憶されている。例えば、車両Vが50km/hで走行している状態を再現するために、送風機Wから50km/hの風を送風させるように送風機Wを駆動させるための送風制御データと、回転ベルトB1a~B4aが50km/hで回転するように駆動部B1d~B4dを駆動させるためのベルト駆動制御データとが関連付けて記憶されている。これらの関連付けされた各データが、例えば2km/h毎に記憶されている。
加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bの先端部には、加振アーム13が連結されており、それにより、加振アーム13は、ピストンロッド12bを介して前後方向に駆動/加振されるように構成されている。
加振アーム13の左右両端部は、ボールジョイント14a,14aを介して、加振シャフト14,14の前端部にそれぞれ連結されている。これらの加振シャフト14,14は、左右方向に間隔を存して配置され、互いに平行に前後方向に所定長さで延びている。加振シャフト14,14は、断面円形の棒状の部材であり、静圧軸受15,15によって前後方向に摺動自在に支持されている。
各静圧軸受15の内周面には、リセス(図示せず)が所定間隔で前後方向に並べて配置されており、これらのリセスが発生する油圧によって、加振シャフト14は摺動自在に支持される。静圧軸受15は、その上面が前載置板部5に、下面が可動ベース板11にそれぞれ固定されている。
また、加振シャフト14,14は、それらの後端部が2つの軸取付部20,20にそれぞれなっており、これらの軸取付部20,20の間には、第2バー16が設けられている。さらに、第2バー16の後方には、一対の軸取付部21,21が設けられており、これらの軸取付部21,21の間には、第1バー17が設けられている。なお、本実施形態では、第1バー17が後バーに相当し、第2バー16が前バーに相当する。
また、加振機10の動作中、第2バー16は、加振用アクチュエータ12によって、加振位置(例えば、図5に示す位置)と押出位置(図示せず)との間で少なくも駆動されるようになっている。さらに、加振用アクチュエータ12が発生した前後方向の振動は、加振アーム13及び加振シャフト14,14を介して、第2バー16に入力される。
さらに、前述した通路台18は、可動ベース板11上の静圧軸受15,15の間に配置され、油圧アクチュエータ(図示せず)が内蔵されている。通路台18は、この油圧アクチュエータによって、待避位置(例えば、図5に示す位置)と、押出位置にある状態の第2バー16に当接する当接位置(図示せず)との間で少なくとも前後方向に駆動される。
通路台18が当接位置まで移動し、押出位置にある第2バー16に当接した場合、通路台18によって第2バー16が回転不能に保持される。これは、加振動作の終了後、車両Vの車輪Wが第2バー16を乗り越えながら前方に移動する際、第2バー16を回転停止状態に保持することで、車輪Wの駆動力が第2バー16に伝達され、車輪Wが前方に移動しやすくするためである。
以上のように、載置台2の左半部は構成されており、載置台2の右半部も同様に構成されている。
図7に示すように、載置部4の左右の前載置板部5及び後載置板部6の間であって、載置部4の前後方向に延びる上面中央部には、上下方向に延びる長孔状の開口が形成され、この開口には、中央回転ベルト機構B1が設けられている。
中央回転ベルト機構B1は、回転ベルトB1aと、駆動ローラB1bと、従動ローラB1cと、駆動ローラB1bを駆動するモータ等から構成される駆動部B1d(図4参照)と、を備え、駆動部B1dは、詳しくは後述するコントローラ40により動作が制御される。
駆動ローラB1bは、開口の前端部に回転可能に配置され、従動ローラB1cは、開口の後端部に回転可能に配置され、回転ベルトB2は、駆動ローラB1bと従動ローラB1cとに掛け渡されている。これにより、駆動部B5により駆動ローラB1bが回転されると、回転ベルトB1aが回転し、これにより従動ローラB1cも回転される。
図6に示すように、載置部4には、前ベルト機構B2と、中ベルト機構B3と、後ベルト機構B4とが設けられている。前ベルト機構B2は、前載置板部5の前側部の上方に設けられ、中ベルト機構B3は、前載置板部5の後側部及び後載置板部6の前側部の上方に設けられ、後ベルト機構B4は、後載置板部6の上方に設けられている。なお、図1では、各ベルト機構B2~B4の図示を省略している。
前ベルト機構B2は、中央回転ベルト機構B1と同様に、回転ベルトB2aと、駆動ローラB2bと、従動ローラB2cと、駆動部B2d(図4参照)と、を備え、駆動部B2dは、コントローラ40により動作が制御される。
中ベルト機構B3は、中央回転ベルト機構B1と同様に、回転ベルトB3aと、駆動ローラB3bと、従動ローラB3cと、駆動部B3d(図4参照)と、を備え、駆動部B3dは、コントローラ40により動作が制御される。
後ベルト機構B4は、中央回転ベルト機構B1と同様に、回転ベルトB4aと、駆動ローラB4bと、従動ローラB4cと、駆動部B4d(図4参照)と、を備え、駆動部B4dは、コントローラ40により動作が制御される。
加振システム1は、送風機W(図4参照)を備える。この送風機Wは、載置台2に載置された車両Vの前方に配置され、車両Vに向けて送風する。送風機Wは、コントローラ40によって動作が制御される。
次に、以上のように構成された加振システム1において、車両Vを検査する際の動作について説明する。まず、油圧クランプ装置9,9A及びマグネットクランプを緩め、2枚の前載置板部5、2枚の後載置板部6及び4つの可動ベース板11を移動可能な状態に設定する。
次いで、4つの可動ベース板11を、4つの位置変更装置30によって検査対象の車両Vのホイールベース及びトレッドに対応する位置にそれぞれ移動させた後、マグネットクランプによってベース板部8に固定する。可動ベース板11の移動に伴い、可動ベース板11と同時に、2枚の前載置板部5及び2枚の後載置板部6がホイールベース及びトレッドに対応する位置に移動する。そして、その位置で、これらの前載置板部5及び後載置板部6を、油圧クランプ装置9Aを介して互いに固定すると同時に、油圧クランプ装置9,9を介して前後のスロープ部3,3に固定する。
次いで、各加振機10における加振用アクチュエータ12を駆動し、第1バー17及び第2バー16の間隔を、検査対象の車両Vの車輪Wのサイズに合わせた値に設定する。以上により、検査のための準備動作が終了する。
次いで、車両Vを後スロープ部3から載置台2に乗り上げるように移動させ、図6に示すように、4つの車輪Wが、前載置板部5の開口5c及び後載置板部6の開口6cに嵌まり込んで下方に移動し、第1バー17及び第2バー16によって前後方向から挟持された状態にする。
この状態で、コントローラ40によって加振制御処理が実行されることにより、図8の矢印Y1で示すように、加振用アクチュエータ12によって第2バー16が前後方向に加振され、それに伴って、車輪Wが加振される。この加振中、第2バー16の押圧力Foが車輪Wに作用した際、図9に示すように、押圧力Foの2つの分力成分Fx,Fyが車輪Wに作用することになる。すなわち、第2バー16を前後方向に加振することによって、車輪Wは、前後方向及び上下方向に同時に加振されることになる。
[ロール軸回動・送風制御]
次に、車両Vに向けて送風しながら、車両Vに振動を加えてロール軸で回動させる場合の制御について説明する。
本実施形態では、ロール軸は、例えば、重心位置から前後方向に延びる軸である(図10参照)。
コントローラ40は、メモリ42から車両Vをロール軸で回動させるロール軸回動動作制御データを読み込む。このロール軸回動動作制御データは、4つの加振用アクチュエータ12それぞれのピストンロッド12bを、図11に示すような位相及び振幅で前後方向に移動させるように、複数の加振用アクチュエータ12を動作させるデータである。
具体的には、コントローラ40からの動作指令(信号)により、油圧制御回路機構12dから油圧が供給され、この油圧供給により、油圧シリンダ12aは、ピストンロッド12bを前後方向に移動させる。コントローラ40は、油圧制御回路機構12dから供給される油圧量を制御することで、ピストンロッド12bの位相及び振幅を制御する。
本実施形態では、図11に示すように、コントローラ40は、右前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bと、左前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bとが、同位相及び異なる振幅(右前の加振用アクチュエータ12の振幅が、左前の加振用アクチュエータ12の振幅より大きい)で前後方向に移動されるように制御する。
また、右後の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bが、右前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bと同位相及び同振幅で前後方向に移動されるように制御し、左後の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bが、左前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bと同位相及び同振幅で前後方向に移動されるように制御する。
本実施形態では、上記振幅の差に応じて、車両Vのロール角度 が決まるものであり、例えば、右前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bと、左前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bを同位相で駆動させ、右前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bの振動数及び振幅を、0.5Hz、50mm、左前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bの振動数及び振幅を、0.5Hz、10mmで駆動させると、ロール軸が車両進行方向左側にずれたようにロールさせることができる。なお、右前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bと、左前の加振用アクチュエータ12のピストンロッド12bを同位相で駆動させ、両アクチュエータの振動数及び振幅を、0.5Hz、40mmで駆動させると、車両の中心軸に対して左右均等にロールさせることができる。
このような制御により、加振用アクチュエータ12が発生した前後方向の振動が、加振アーム13及び加振シャフト14,14を介して、第2バー16に入力され、第2バー16の振動により、4つの車輪Wに振幅の振動が加わり、車両Vがロール軸で回動される(図10参照)。本実施形態では、右前後の加振用アクチュエータ12の振幅(50mm)が、左前後の加振用アクチュエータ12の振幅(10mm)より大きくなるように制御され、左カーブの路面を疑似走行した状態が再現される。
また、コントローラ40は、読み込んだ送風制御データに基づいて、例えば、送風機Wから50km/hの風を送風させるように送風機Wを駆動させる。送風制御データと、ベルト駆動制御データとは関連付けて記憶されており、コントローラ40は、ベルト駆動制御データに基づいて、回転ベルトB1a~B4aが50km/hで移動するように駆動部B1d~B4dを駆動させる。
なお、送風機Wによる送風速度と、回転ベルトB1a~B4aの移動速度とが同じである場合には、無風の状態で車両Vを疑似走行させた状態を再現することができる。
また、送風機Wによる送風速度が、回転ベルトB1a~B4aの移動速度より速い場合には、その差分の速度の向かい風の状態で車両Vを疑似走行させた状態を再現することができる。
さらに、送風機Wによる送風速度が、回転ベルトB1a~B4aの移動速度より遅い場合には、その差分の速度の追い風の状態で車両Vを疑似走行させた状態を再現することができる。メモリ42には、これらの条件を含む各種の送風制御データが記憶されており、コントローラ40は、適宜送風制御データを読み込んで制御する。
このような制御により、車両Vが50km/hで走行した状態で、車両Vがロール軸で回動された状態(左カーブの路面を疑似走行した状態)を再現することができる。なお、車両Vに向けて送風しながら、車両Vに振動を加えてヨー軸又はピッチ軸で回動させるようにしてもよい。
なお、図示しない動力性能取得部は、上記検査を行うときに、サスペンションアーム、バネ、ダンパを有し、車両Vの車軸を支えるサスペンションの根元(下端)部(サスペンションアームの根元(下端)部)及び先端(上端)部(サスペンションアームの先端(上端)部)にそれぞれ荷重検出センサ、加速度センサ、速度センサや位置センサを設け、検査時の動力性能を取得する。
前記制御装置は、検査車両を疑似的に走行させた場合の疑似速度の上昇及び低下に応じて、前記複数のアクチュエータそれぞれの移動量を上昇又は低下させるとともに、前記送風装置の送風速度を増加又は低下させように、前記加振部及び前記送風装置を制御する。具体的には、車速(疑似速度)が上昇すると車両にかかるダウンフォースが増加し、車高が下がり、さらにダウンフォースがかかるので、このときの荷重を再現するように複数のアクチュエータの移動量を制御し、送風装置により送風速度を増加させる。なお、疑似速度が低下する場合は、車両にかかるダウンフォースが低下するので荷重が下がるようアクチュエータの移動量を制御し、送風装置による送風速度を低下させる。走行安定に寄与するダウンフォースは、路面の状態により常に変化するので、前述した複数のセンサから動力性能を取得し、車両の初期状態、サスペンションのバネ特性、ダンパの減衰特性の仕様の調整を行う。
本実施形態では、第2バー16を前後方向に加振することで、車輪Wを加振するので、加振時に加振機10が上下動することがない。これにより、加振機10の上下動作により送風時の風の流れが阻害されるのを抑制することができ、車両Vの走行中の加振状態を適切に再現することができる。
また、加振機10は、路面と同じ高さにあるので、第2バー16を前後方向に加振した場合でも、路面より上方に突出することがないので、より一層確実に、送風時の風の流れが阻害されるのを抑制することができる。
さらに、車両Vを検査する際に、車両Vの下方に設けられた回転ベルトB1a~B4aを回転させるので、送風機Wからの風が車両Vの下方を通過する場合に、実際に走行した場合に移動する路面を再現することができる。
なお、上記実施形態では、加振機10を、路面と同じ高さに設けているが、路面より高い位置や、路面より低い位置に設けるようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、各ベルト機構B1~B4を設けているが、各ベルト機構B1~B4は設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、ロール軸回動制御を行う場合に、4つのピストンロッド12bを同位相で動作させているが、同位相でなくてもよく、略同位相となるよう位相差が生じるようにしてもよい。
上記実施形態は、車両Vとして、4輪車両タイプのものを用いたが、これに代えて、2~3輪車両又は6輪以上の車輪を有する車両を用いてもよい。
1…加振システム、10…加振機(加振部)、12…加振用アクチュエータ、16…第2バー(前バー)、17…第1バー(後バー)、40…コントローラ(制御装置)、W…送風機

Claims (6)

  1. 複数の車輪を有する検査車両の前記複数の車輪それぞれに対応して設けられ、前記車輪の前方向から前記車輪に当接することにより、前記車輪の前方向への移動を規制するように配置される前バーと、前記車輪の後方向から前記車輪に当接することにより、前記前バーとの間に前記車輪の下側部を挟持可能である後バーと、前記前バー及び前記後バーのいずれか一方を前後方向に移動させることで前記複数の車輪それぞれを加振するアクチュエータとを有し、前記複数の車輪それぞれを支持して加振する複数の加振部と、
    前記検査車両に向けて前方から送風する送風装置と、
    前記複数のアクチュエータそれぞれの動作の位相及び振幅を制御するとともに、前記送風装置の動作を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする加振システム。
  2. 請求項1に記載の加振システムにおいて、
    前記複数の加振部それぞれは、前記前バー及び前記後バーによって再現される疑似路面に沿って設けられていることを特徴とする加振システム。
  3. 請求項1又は2に記載の加振システムにおいて、
    前記検査車両の前記複数の車輪それぞれにかかる荷重を検出する荷重検出部と、
    前記荷重検出部での検出結果に基づいて、前記検査車両の動的性能を取得する動的性能取得部と、
    を備えることを特徴とする加振システム。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の加振システムにおいて、
    前記制御装置は、前記複数の加振部それぞれで前記複数の車輪それぞれが支持された前記検査車両を疑似的に走行させた場合の疑似速度の上昇及び低下に応じて、前記検査車両にかかる荷重を再現するように前記複数のアクチュエータそれぞれの移動量を制御するとともに、前記送風装置の送風速度を増加又は低下させるように、前記加振装置及び前記送風装置を制御することを特徴とする加振システム。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の加振装置において、
    前記複数の車輪は、左右方向に並んで配置され、
    前記制御装置は、前記検査車両がテスト路面のカーブを疑似走行した状態を再現する場合には、前記左右方向に並んだ車輪に対応した前記複数のアクチュエータそれぞれの動作量が異なるように前記複数のアクチュエータそれぞれを動作させるように前記加振装置を制御することを特徴とする加振システム。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の加振装置において、
    前記検査車両の下方であって、前記複数の加振部と重ならない位置で前記前バー及び前記後バーによって再現される疑似路面に沿って設けられ、前記車両の移動方向である前後方向に移動可能な移動体を備えることを特徴とする加振システム。
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