JP2022129858A - シザースギア - Google Patents

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誠弥 山岸
Seiya Yamagishi
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Abstract

【課題】ギアラトルを抑え、かつ、振動レベルの悪化を抑えることが可能なシザースギアを提供する。【解決手段】シザースギアは、軸回りに回転可能なメインギアと、メインギアと同一の軸方向に配置され、メインギアに対して相対回転可能なサブギアと、両端部を有し、両端部の一方の端部がメインギアおよびサブギアのうちの一方のギアを回転方向一側へ付勢し、両端部の他方の端部がメインギアおよびサブギアの他方のギアを回転方向他側へ付勢する付勢部材と、を備えるシザースギアであって、一方のギアおよび一方の端部のうちの一方は、軸方向と直交する方向である径方向へ凹入または径方向へ凸出する係合部を有し、一方のギアおよび一方の端部のうちの他方は、一方のギアを回転方向一側へ付勢する付勢力が所定値以内である場合、係合部に係合し、かつ、付勢力が所定値を超える場合、係合部から離脱する被係合部を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、シザースギアに関する。
商業用車両のディーゼルエンジンでは、耐久信頼性の観点から動弁系や補機の駆動にタイミングギア(ギアによる駆動伝達機構)が採用されている。ギアによる駆動伝達機構では、ギア対の噛み合い歯面(以下、歯表面)を接触させている場合の、反噛み合い歯面(歯背面)間にはバックラッシュと呼ばれる円周方向のクリアランスが存在する。駆動トルクが変動する場合、ギアの回転が加減速し、ギア対の相対周速度が変化する。これにより、歯表面の解離、衝突が発生する。この現象をギアラトルと呼ぶ。ギアラトルによって発生する騒音をギアラトル音(以下、ラトル音)と呼ぶ。
ラトル音を低減するために、バックラッシュを縮小する方法や、シザースギアが採用される。シザースギアは、メインギアと、サブギアと、メインギアを回転方向一側に付勢し、サブギアを回転方向他側に付勢するバネとを有し、バネの付勢力によって、噛み合う相手ギアをメインギアとサブギアとで回転方向両側から挟み込むことで、ギア対の相対運動を抑制する(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004-232825号公報
ところで、バネのバネ定数を増加させると、相手ギアと解離、衝突を抑制する効果が向上するが、反面、歯表面接触の抵抗が増加し、摩擦損失が増加する場合がある。また、バネとバネを止める部品(例えば、ピン)との間の接触抵抗が増加し、耐久信頼性が低下する。
また、駆動トルクが一定でない駆動伝達機構で用いられるシザースギアでは、運転状態によってはギアラトルを抑制できないどころか、振動レベルが悪化することが実験により明らかになった。バネ定数が相手ギアとの解離を抑制するのに十分な設定になっていない条件では、正の駆動トルクとは反対の負の駆動トルクが作用すると、サブギアが相手ギアから受ける力によって開かれる。このとき、バネの付勢力による緩衝効果でメインギアの歯背面と相手ギアの歯背面との衝突力は低減される。しかしながら、その後、駆動トルクが負から正に反転すると、相手ギアの歯表面がメインギアの歯表面と再衝突する。このとき、バネの復元力が加わることで、衝突エネルギが増幅されて、シザースギアを設けていない状態より振動レベルが悪化する。
本開示の目的は、ギアラトルを抑え、かつ、振動レベルの悪化を抑えることが可能なシザースギアを提供することである。
上記の目的を達成するため、本開示におけるシザースギアは、
軸回りに回転可能なメインギアと、
前記メインギアと同一の軸方向に配置され、前記メインギアに対して相対回転可能なサブギアと、
両端部を有し、前記両端部の一方の端部が前記メインギアおよび前記サブギアのうちの一方のギアを回転方向一側へ付勢し、前記両端部の他方の端部が前記メインギアおよび前記サブギアの他方のギアを回転方向他側へ付勢する付勢部材と、
を備えるシザースギアであって、
前記一方のギアおよび前記一方の端部のうちの一方は、前記軸方向と直交する方向である径方向へ凹入または径方向へ凸出する係合部を有し、
前記一方のギアおよび前記一方の端部のうちの他方は、前記一方のギアを前記回転方向一側へ付勢する付勢力が所定値以内である場合、前記係合部に係合し、かつ、前記付勢力が前記所定値を超える場合、前記係合部から離脱する被係合部を有する。
本開示によれば、ギアラトルを抑え、かつ、振動レベルの悪化を抑えることができる。
図1は、本開示の実施の形態に係るシザースギアを模式的に示す正面図である。 図2は、図1のA-A線断面図である。 図3は、タイミングギアの一例を模式的に示す図である。 図4は、変形例1に係るシザースギアを模式的に示す正面図である。 図5は、図4のB-B線断面図である。 図5は、変形例2に係るシザースギアの一部を模式的に示す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の実施の形態に係るシザースギア1を模式的に示す正面図である。図2は図1のA-A線断面図である。図2にはX軸およびY軸が描かれている。図2において左右方向を軸方向またはX方向といい、左方向を軸方向一側、表側又は「+X方向」、右方向を軸方向他側、裏側又は「-X方向」という。また、X軸に対して直交する方向を径方向又はY方向といい、X軸から径方向へ遠ざかる方向を径方向外側又は「+Y方向」、X軸へ径方向から近づく方向を径方向内側又は「-Y方向」という。また、X軸回りの方向を、回転方向又は周方向という。
図1および図2に示すように、シザースギア1は、メインギア2と、サブギア3と、付勢部材4と、止めリング5と、軸6とを備える。
メインギア2は、相手ギア7(図3を参照)に噛合し、相手ギア7の駆動トルクにより軸6回りに回転する。メインギア2の外周部には周方向に所定間隔で複数のメイン歯21を有している。
メインギア2の裏側(-X方向)面には環状溝22が配置されている。環状溝22は、円周方向に延在し、表側(+X方向)へ凹入する。環状溝22の径方向外側(+Y方向)の溝壁23には、凹部24(本開示の「係合部」に対応する)が配置されている。凹部24は、径方向外側(+Y方向)へ凹入する。凹部24は、環状溝22側(換言すれば、径方向内側)へ開いた開口を有している。凹部24は、凹曲面27を有している。凹曲面27は、軸方向から平面視した場合に、凹部24の開口側から凹部24の底側(換言すれば、径方向外側)へ凹状に湾曲する。
凹部24は、第1凹部25および第2凹部26から構成されている。図1において、第1凹部25は第2凹部26よりも反時計回りの方向CW2に配置されている。第1凹部25および第2凹部26のそれぞれは互いに同じ形状の凹曲面27を有している。なお、第1凹部25および第2凹部26のそれぞれは互いに異なる形状の凹曲面27であってもよい。第1凹部25と第2凹部26との間の境界部28は、径方向内側へ突出する円弧状の山形になっている。
サブギア3は、メインギア2の裏側(-X方向)に配置される。サブギア3の外周部には周方向に所定間隔で複数のサブ歯31が配置されている。図1に複数のサブ歯31の中の一つを示す。サブギア3は、メインギア2と同一の軸方向に配置され、メインギア2に対して相対回転可能である。サブギア3は、軸方向(X方向)へ移動しないように、環状溝22の径方向内側(-Y方向)の溝壁部と止めリング5とにより軸方向(X方向)両側から挟まれている。
サブギア3の表側(+X方向)面にはサブピン39が配置されている。サブピン39は、サブギア3の表側面から環状溝22側へ突出している。
付勢部材4は、環状溝22に収容されている。付勢部材4は、開口端を備えたリング状バネ4Aを有する。開口端の一方の端部41は、凸部43(本開示の「被係合部」に対応する)を有する。凸部43は、凹部24に係合する。凸部43は、軸方向から平面視した場合に、凸部43の基端側から凸部43の先端側(換言すれば、径方向外側)へ凸状に湾曲する凸曲面44を有する。メインギア2は、凸部43が凹部24に係合し、凹曲面27を回転方向一側(時計回りの方向CW1)へ付勢することで、回転方向一側(時計回りの方向CW1)へ付勢される。
開口端の他方の端部42は、回転方向一側(時計回りの方向CW1)からサブピン39に当接している。他方の端部42は、円弧状溝を有していて、円弧状溝は、サブピン39の外周に嵌まるようにサブピン39の径と同じ径を有している。サブギア3は、他方の端部42が回転方向一側(時計回りの方向CW1)からサブピン39に当接することで、回転方向他側(反時計回りの方向CW2)へ付勢される。
上記のように構成されたシザースギア1においては、凸部43が第1凹部25(第2凹部26よりも反時計回りの方向CW2に配置された凹部24)に係合している場合(図1において第1凹部25に係合する凸部43を実線で示す)、凸部43は、第1凹部25の凹曲面27を回転方向一側(時計回りの方向CW1)へ付勢する。以下の説明において、特に言及しない場合、凸部43が凹曲面27を付勢する力を、単に「付勢力」という。
図3は、タイミングギアの一例を模式的に示す図である。図3に示すように、時計回りの方向CW1に回転している相手ギア7がメインギア2に対して正(反時計回りの方向CW2)の駆動トルクを伝達している場合(メインギア2と相手ギア7との間に速度差がない状態)、付勢力は所定値以下である。付勢力が所定値以下である場合、凸部43は第1凹部25に係合する状態を維持する。凸部43が凹曲面27を時計回りの方向CW1に付勢することにより、メインギア2は時計回りの方向CW1に付勢される。また、他方の端部42がサブピン39を反時計回りの方向CW2に付勢することにより、サブギア3が反時計回りの方向CW2に付勢される。以上により、リング状バネ4Aの付勢力により、相手ギア7がメインギア2とサブギア3とに挟まれるようになるため、バックラッシュを縮小することが可能となる。
例えば、相手ギア7がメインギア2に伝達する駆動トルクが正から負(時計回りの方向CW1の駆動トルク)に転じたとき、付勢力が所定値を超える場合がある。この場合、凸部43は第1凹部25から離脱し、山形の境界部28を超えて、第2凹部26に移動する(図1において第2凹部26に移動した凸部43を点線で示す)。その後、付勢力が所定値以下となった場合、凸部43は第2凹部26から離脱し、山形の境界部28を超えて、第1凹部25に移動する。
次に、シザースギア1がタイミングギアを構成する場合について説明する。ここでは、タイミングギアに、カムシャフトギア(吸気カムシャフトや、排気カムシャフトギア)が含まれている場合を一例に挙げて説明する。このようなタイミングギアにおいて、開弁時、カムシャフトギアはカムシャフトを駆動し、カムシャフトはスプリングの付勢力に抗して弁(吸気弁や排気弁)を開く。閉弁時は、スプリングの付勢力により弁が閉じられる。なお、閉弁時、カムシャフトはスプリングが押し返えされる。これにより、カムシャフトギアは増速する。その結果、例えば、駆動トルクが正から負に転じる。
例えば、相手ギア7がメインギア2に伝達する駆動トルクが正から負に転じた場合、メインギア2の歯背面と相手ギア7の歯背面とが衝突する。また、サブギア3が相手ギア7を回転しようとする。しかし、駆動トルクが正から負(時計回りの方向CW1の駆動トルク)に転じているため、サブギア3が相手ギア7から図1において時計回りの方向CW1の力を受ける。これにより、サブピン39が時計回りの方向CW1に回動する。その結果、リング状バネ4Aの他方の端部42がサブピン39から受ける反力が大きくなる。同時に、凸部43が第1凹部25の凹曲面27を付勢する付勢力が大きくなる。そして、付勢力が所定値を超える場合、凸部43は第1凹部25から離脱し、山形の境界部28を超えて、第2凹部26に移動する。凸部43が境界部28を超えるとき、リング状バネ4Aが歪むため、メインギア2の歯背面と相手ギア7の歯背面とが衝突する時のエネルギの一部が歪みエネルギとして消費される。これにより、メインギア2の歯背面と相手ギア7の歯背面との衝突力が低減される。その結果、ギアラトルを抑えることができるとともに、振動レベルの悪化を抑えることができる。
さらに、例えば、相手ギア7がメインギア2に伝達する駆動トルクが負から正(反時計回りの方向CW2の駆動トルク)に反転した場合、相手ギア7の歯表面がメインギア2の歯表面と再衝突して、サブピン39が反時計回りの方向CW2に回動し、他方の端部42がサブピン39から受ける反力が小さくなり、同時に、凸部43が凹曲面27を付勢する付勢力も小さくなって、所定値以下となる。これにより、リング状バネ4Aが復元する。リング状バネ4Aの復元により、凸部43は第2凹部26から離脱し、山形の境界部28を超えて、第1凹部25に移動する。この場合においても、メインギア2の表背面と相手ギア7の表背面とが衝突する時のエネルギの一部が歪みエネルギとして消費される。これにより、メインギア2の表背面と相手ギア7の表背面との衝突力が低減される。その結果、ギアラトルを抑えることができるとともに、振動レベルの悪化を抑えることができる。
上記実施の形態に係るシザースギア1は、相手ギア7に噛合し、相手ギア7の駆動トルクにより軸回りに回転可能なメインギア2と、メインギア2と同一の軸方向に配置され、メインギア2に対して相対回転可能なサブギア3と、両端部41,42を有し、一方の端部41がメインギア2を回転方向一側(時計回りの方向CW1)へ付勢し、他方の端部42がサブギア3を回転方向他側(反時計回り方向CW2)へ付勢するリング状バネ4Aと、を備えるシザースギアであって、メインギア2は、軸方向と直交する方向である径方向へ凹入する凹部24を有し、リング状バネ4Aの一方の端部41は、メインギア2を回転方向一側(時計回りの方向CW1)へ付勢する付勢力が所定値以内である場合、凹部24に係合し、かつ、付勢力が所定値を超える場合、凹部24から離脱する凸部43を有する。
上記の構成によれば、相手ギア7がメインギア2に伝達する駆動トルクが正から負に転じて、凸部43が第1凹部25の凹曲面27を付勢する付勢力が所定値を超えた場合、凸部43が第1凹部25から第2凹部26に移動するとき、凸部43が山形の境界部28を超えるため、リング状バネ4Aが撓んで、メインギア2の歯背面と相手ギア7の歯背面とが衝突する時のエネルギの一部が撓みエネルギとして消費される。また、その後、駆動トルクが負から正に転じて、リング状バネ4Aの復元力により、凸部43が第2凹部26から第1凹部25に移動するとき、凸部43が山形の境界部28超えるため、リング状バネ4Aが撓んで、メインギア2の歯表面と相手ギア7の歯表面とが衝突する時のエネルギの一部が撓みエネルギとして消費される。以上により、ギアラトルを抑え、かつ、振動レベルの悪化を抑えることができる。
また、上記実施の形態では、凸部43が凸曲面44を有しているため、凸部43が第1凹部25と第2凹部26との間を移動する際のリング状バネ4Aの動きが円滑となる。
(変形例1)
次に、本実施の形態の変形例について説明する。変形例の説明においては、上記実施の形態と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一符号を付してその説明を省略する。上記実施の形態では、凸部43は凸曲面44を有する。また、凹部24は凹曲面27を有する。
図4は、本実施の形態の変形例1に係るシザースギア1を模式的に示す正面図である。図5は、図4のB-B線断面図である。上記の実施の形態では、図1および図2に示すように、メインギア2が凹部24を有する。また、サブギア3にはサブピン39が設けられる。これに対し、変形例1では、サブギア3の環状溝32に付勢部材4(リング状バネ4A)が収容されている。環状溝32の溝壁33に凹部34が配置されている。凹部34は第1凹部35および第2凹部36から構成される。凹部34は凹曲面37を有する。また、第1凹部35と第2凹部36との間には山形の境界部38が配置されている。また、メインギア2にはメインピン29が設けられる。
変形例1においては、リング状バネ4Aの一方の端部41はメインピン29に回転方向他側(反時計回りの方向CW2)から当接している。一方の端部41は、円弧状溝を有していて、円弧状溝は、メインピン29の外周に嵌まるようにメインピン29の径と同じ径を有している。メインギア2は、一方の端部41が回転方向他側(反時計回りの方向CW2)からメインピン29に当接することで、回転方向一側(時計回りの方向CW1)へ付勢される。
また、変形例1においては、リング状バネ4Aの凸部43は、凹部34に係合する(図4において凹部34に係合する凸部43を破線で示す)。凸部43は、凹部34に係合し、凹曲面37を回転方向他側(反時計回りの方向CW2)へ付勢する。これにより、サブギア3は、回転方向他側(反時計回りの方向CW2)へ付勢される。
上記変形例1に係るシザースギア1によれば、相手ギア7がメインギア2に伝達する駆動トルクが正から負に転じて、凸部43が第1凹部35の凹曲面37を付勢する付勢力が所定値を超えた場合、凸部43が第1凹部35から第2凹部36に移動する(図4において第2凹部36に移動した凸部43を点線で示す)。このとき、凸部43が山形の境界部38を超えるため、リング状バネ4Aが撓んで、メインギア2の歯背面と相手ギア7の歯背面とが衝突する時のエネルギの一部が撓みエネルギとして消費される。また、その後、駆動トルクが負から正に転じて、リング状バネ4Aの復元力により、凸部43が第2凹部36から第1凹部35に移動するとき、凸部43が山形の境界部38を超えるため、リング状バネ4Aが撓んで、メインギア2の歯表面と相手ギア7の歯表面とが衝突する時のエネルギの一部が撓みエネルギとして消費される。以上により、ギアラトルを抑え、かつ、振動レベルの悪化を抑えることができる。
(変形例2)
次に、変形例2に係るシザースギア1について図6を参照して説明する。図6は、変形例2に係るシザースギアの一部を模式的に示す図である。上記実施の形態では、図1に示すように、凸部43は凸曲面44を有する。また、凹部24は凹曲面27を有する。
これに対し、変形例2では、図6に示すように、凸部43は、軸方向から平面視した場合に、凸部43の基端側から凸部43の先端側へ向かって所定勾配の上り傾斜の側壁部45を有する。また、凸部は、軸方向から平面視した場合に、回転方向に沿うような滑らかな平面状の頂部46を有する。また、凹部24は、凸部43が凹部24に係合した場合、側壁部45に沿うような溝壁部24aと、頂部46に沿うような溝底部24bを有する。側壁部45と溝壁部24aとが共に傾斜面であり、かつ、頂部46と溝底部24bとが平面状であるため、凸部43が第1凹部25と第2凹部26との間を移動する際のリング状バネ4Aの動きがより確実となり、ロバスト性を高くすることが可能となる。
また、上記実施の形態では、第1凹部25および第2凹部26のそれぞれは互いに同じ形状の凹曲面27を有するが、互いに異なる形状でもよい。第1凹部25の溝の深さと第2凹部26の溝の深さが互いに異なっていてもよい。例えば、図6に示すように、第2凹部26が第1凹部25よりも溝が浅いため、相手ギア7の駆動力が正から負に転じた場合、凸部43が第1凹部25から第2凹部26に移動し難く(撓みエネルギが大きく)、相手ギア7の駆動力が負から正に転じた場合、リング状バネ4Aの復元力によって、凸部43が第2凹部26から第1凹部25に移動し易い(撓みエネルギが小さい)という効果がある。
また、上記実施の形態および変形例では、メインギアが凹部24を有し、リング状バネ4Aが凸部43を有するが、逆の態様であってもよい。すなわち、メインギア2が凸部を有し、リング状バネ4Aが凹部を有してもよい。また、また、サブギア3が凸部を有し、リング状バネ4Aが凹部を有してもよい。
その他、上記実施の形態は、何れも本開示の実施をするにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本開示は、ギアラトルを抑え、かつ、振動レベルの悪化を抑えることが要求されるタイミングギアに好適に利用される。
1 シザースギア
2 メインギア
3 サブギア
4 付勢部材
4A リング状バネ
5 止めリング
6 軸
7 相手ギア
21 メイン歯
22 環状溝
23 溝壁
24 凹部
24a 溝壁部
24b 溝底部
25 第1凹部
26 第2凹部
27 凹曲面
28 境界部
29 メインピン
31 サブ歯
32 環状溝
33 溝壁
34 凹部
35 第1凹部
36 第2凹部
37 凹曲面
38 境界部
39 サブピン
41 一方の端部
42 他方の端部
43 凸部
44 凸曲面
45 側壁部
46 頂部

Claims (7)

  1. 軸回りに回転可能なメインギアと、
    前記メインギアと同一の軸方向に配置され、前記メインギアに対して相対回転可能なサブギアと、
    両端部を有し、前記両端部の一方の端部が前記メインギアおよび前記サブギアのうちの一方のギアを回転方向一側へ付勢し、前記両端部の他方の端部が前記メインギアおよび前記サブギアの他方のギアを回転方向他側へ付勢する付勢部材と、
    を備えるシザースギアであって、
    前記一方のギアおよび前記一方の端部のうちの一方は、前記軸方向と直交する方向である径方向へ凹入または径方向へ凸出する係合部を有し、
    前記一方のギアおよび前記一方の端部のうちの他方は、前記一方のギアを前記回転方向一側へ付勢する付勢力が所定値以内である場合、前記係合部に係合し、かつ、前記付勢力が前記所定値を超える場合、前記係合部から離脱する被係合部を有する、
    シザースギア。
  2. 前記係合部および前記被係合部のうちの一方は、前記径方向へ凹入する凹部を有し、
    前記係合部および前記被係合部のうちの他方は、前記径方向へ凸出する凸部を有する、
    請求項1に記載のシザースギア。
  3. 前記凸部は、前記軸方向から平面視した場合に、前記凸部の基端側から前記凸部の先端側へ凸状に湾曲する凸曲面を有する、
    請求項2に記載のシザースギア。
  4. 前記凸部は、前記軸方向から平面視した場合に、前記凸部の基端側から前記凸部の先端側へ向かって所定勾配の上り傾斜の側壁部を有する、
    請求項2に記載のシザースギア。
  5. 前記凸部は、前記軸方向から平面視した場合に、前記回転方向に沿うような滑らかな面状の頂部を有する、
    請求項4に記載のシザースギア。
  6. 前記凹部は、前記凸部が前記凹部に係合した場合、前記側壁部に沿うような溝壁部と、前記頂部に沿うような底部を有する、
    請求項5に記載のシザースギア。
  7. 前記付勢部材は、前記両端部を開口端とし、前記開口端を備えたリング状バネを有する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のシザースギア。
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