JP2022129252A - サブガスケットを備える電極膜の製造方法及び積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ダブルベルトプレス機を用い、優れた生産性を維持しつつ、熱圧着時の圧力集中による電極膜へのダメージを抑制できる、サブガスケットを備える電極膜の製造方法及びサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いる積層フィルムを提供【解決手段】第1電極、電解質膜及び第2電極を備える電極膜の周辺部を挟み込むようにして、一対のサブガスケットを配置した積層体と、熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルム、熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルム及び熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムをこの順に備える積層フィルムと、を第1フィルムが積層体と接する状態で、加圧機構が設けられた加圧部を有するダブルベルトプレス機により、加熱及び加圧して、電極膜及びサブガスケットを熱圧着させる、サブガスケットを備える電極膜の製造方法。【選択図】図1

Description

本開示は、サブガスケットを備える電極膜の製造方法及びサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いる積層フィルムに関する。
固体高分子型燃料電池は、例えば、2つのセパレータの間に電極膜(CCM:Catalyst Coated Membrane)を挟んでセルを形成し、複数のセルをスタックしたものである。
電極膜は、触媒層を有するアノードと、触媒層を有するカソードと、アノードとカソードとの間に、触媒層に面して配置された電解質膜と、を備えたものである。
電極膜には、内部の気密性を向上させることを目的として、電極膜の周辺部における触媒層を挟み込むようにして、サブガスケットが設けられる。
サブガスケットは、電極膜の周辺部を挟み込むようにして、サブガスケットを配置し、熱圧着させることにより設けられる。生産性向上を目的として、上記熱圧着には、ダブルベルトプレス機等が使用される(特許文献1等参照)。
特開2017-117786号公報
今般、本発明者は、電極膜及びサブガスケットの積層体は、サブガスケットが設けられる電極膜の周辺部が電極膜とサブガスケットの重なりにより厚みの増した凸状部となっており、ダブルベルトプレス機による熱圧着の際、この凸状部に圧力が集中するため、電極膜が圧し潰され亀裂等を引き起こすため、セルの形成等に使用できないおそれがあるという問題を見出した。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、ダブルベルトプレス機を用い、優れた生産性を維持しつつ、熱圧着時の圧力集中による電極膜へのダメージを抑制できる、サブガスケットを備える電極膜の製造方法及びサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いる積層フィルムを提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 第1電極、電解質膜及び第2電極を備える電極膜の周辺部を挟み込むようにして、一対のサブガスケットを配置した積層体と、
熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルム、熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルム及び熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムをこの順に備える積層フィルムと、を
第1フィルムが積層体と接する状態で、加圧機構が設けられた加圧部を有するダブルベルトプレス機により、加熱及び加圧して、電極膜及びサブガスケットを熱圧着させる、サブガスケットを備える電極膜の製造方法。
<2> 電極膜と、サブガスケットとの熱圧着に、ホットメルト接着剤が使用される、<1>に記載のサブガスケットを備える電極膜の製造方法。
<3> 第2フィルムの厚さが、第1フィルムと接するサブガスケットの厚さよりも大きい、<1>又は<2>に記載のサブガスケットを備える電極膜の製造方法。
<4> ダブルベルトプレス機を用いたサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いられ、
熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルムと、
熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルムと、
熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムと、をこの順に備える積層フィルム。
本開示によれば、ダブルベルトプレス機を用い、優れた生産性を維持しつつ、熱圧着時の圧力集中による電極膜へのダメージを抑制できる、サブガスケットを備える電極膜の製造方法及びサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いる積層フィルムが提供される。
図1は、本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いることができるダブルベルトプレス機の一例を示す概略図である。 図2は、図1のA部分の拡大図である。 図3は、図2のa-a線における断面図である。 図4は、図1のB部分の拡大図である。 図5は、図4のb-b線における断面図である。 図6は、例1において得られたサブガスケットを備える電極膜の断面の反射電子像である。 図7は、例2において得られたサブガスケットを備える電極膜の断面の反射電子像である。 図8は、例3において得られたサブガスケットを備える電極膜の断面の反射電子像である。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示にて示す各図面における各要素は必ずしも正確な縮尺ではなく、本開示の原理を明確に示すことに主眼が置かれており、強調がなされている箇所もある。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本開示において、「熱圧着温度」とは、加圧機構により加熱されたときのサブガスケットの温度である。
本開示において、「フィルムの軟化点」は、TMA(Thermomechanical analysis)法により行う。また、引張荷重は30mN、昇温温度は5℃/分及び試料のサイズは5mm×25mmとする。
<サブガスケットを備える電極膜の製造方法>
本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法は、第1電極、電解質膜及び第2電極を備える電極膜の周辺部を挟み込むようにして、一対のサブガスケットを配置した積層体と、
熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルム、熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルム及び熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムをこの順に備える積層フィルムと、を
第1フィルムが積層体と接する状態で、加圧機構が設けられた加圧部を有するダブルベルトプレス機により、加熱及び加圧して、電極膜及びサブガスケットを熱圧着させる。
上記サブガスケットを備える電極膜の製造方法によれば、ダブルベルトプレス機を用い、優れた生産性を維持しつつ、熱圧着時の圧力集中による電極膜へのダメージを抑制できる。
上記効果が奏される理由は以下のように推測されるが、これに限定されない。
本開示の製造方法は、ダブルベルトプレス機を用いており、サブガスケットを備える電極膜の連続的な製造が可能であり、優れた生産性を有する。
また、電極膜の周辺部にはサブガスケットが重なった状態で配置されているため、サブガスケットの厚み分が加算された周辺部は他の部分に比べて厚くなっている。そのため、電極膜にサブガスケットをダブルベルトプレス機で熱圧着させる際、ダブルベルトプレス機が備える平坦の搬送ベルトから加えられる圧力が、周辺部の領域に集中してしまい、電極膜が圧し潰されて亀裂等のダメージが生じる場合がある。それに対して、本開示の方法においては、電極膜及びサブガスケットと共に、積層フィルムを同伴させ搬送させている。
上記積層フィルムが備える第2フィルムは、熱圧着温度よりも低い軟化点を有し、熱圧着時において、周辺部の厚みにより生じた凸状部の形状に沿うように変形し、クッション層として機能するため、圧力の集中による電極膜へのダメージを抑制できると推測される。
図1は、本開示の製造方法に使用できる、ダブルベルトプレス機の一例を示す概略図であり、この概略図を参照し、本開示の製造方法について説明する。
図1に示すダブルベルトプレス機100は、電極膜供給ローラー10、ガスケットを備える電極膜巻取ローラー11、サブガスケット供給ローラー12A、12B、サブガスケット巻取ローラー13A、13B、積層フィルム供給ローラー14、積層フィルム巻取ローラー15、加圧機構16、ドラム17A、17B及び加熱機構18を備える加圧部19を備える。
図1に示すように、加圧部19は、搬送ベルト20を備える。
図1に示すように、加圧部19は、冷却機構21を備えていてもよい。
電極膜供給ローラーから供給される電極膜と、サブガスケット供給ローラーから供給されるサブガスケットとは、加圧部が備えるドラムに支持された搬送ベルトにおいて積層体(サブガスケット/電極膜/サブガスケット)となる。
本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法においては、電極膜及びサブガスケットを備える積層体と共に、第1フィルム及び第2フィルムを備える積層フィルムが搬送される。
具体的には、積層フィルム供給ローラーから、積層フィルムが供給され、加圧部が備えるドラムに支持された搬送ベルトにおいて積層体と、積層フィルムの第1フィルムが接する状態となる。
上記状態の積層体及び積層フィルムが、加圧部の加熱機構が設けられた位置(以下、加熱部ともいう。)において、加熱された加圧機構により、積層体を構成するサブガスケット及び電極膜が熱圧着され、サブガスケットを備える電極膜が製造される。
積層フィルムは積層体の一方の面のみでもよく、両方の面に使用してもよい。
また、積層フィルムを、積層体の一方の面のみに使用する場合には、積層体において積層フィルムが設けられた面とは反対の面に、熱圧着温度より高い軟化点を有するフィルムを用いてもよく、これにより、搬送ベルトの汚染を防止できる。
図2は、図1のA部分における拡大図である。図2に示すように、サブガスケット22、電極膜23、サブガスケット22を備える積層体24と、第1フィルム25、第2フィルム26及び第3フィルム27を備える積層フィルム28とは、加圧部19が備えるドラム17Aに支持された搬送ベルトにおいて、積層体24及び積層フィルム28の第1フィルム25が接する状態となる。
なお、図3は、図2に示す積層体24のa-a線断面図である。図3に示すように、積層体24は、サブガスケット22が配置される周辺部が凸状部となる。
また、図4は、図1のB部分における拡大図である。図4に示すように、積層体24及び積層フィルム28は、積層体24側から加熱機構18により加熱された加圧機構16により、加熱及び加圧される。
なお、図5は、図4に示す積層体24及び積層フィルム28のb-b線断面図である。図5に示すように、サブガスケット22が配置される周辺部が凸状部の形状に沿って、第2フィルムが変形する。
電極膜と接する積層フィルムの第1フィルムは、熱圧着温度より高い軟化点を有するため、積層フィルムは電極膜とは熱圧着されず、また、第3フィルムは、熱圧着温度より高い軟化点を有するため、積層フィルムは搬送ベルトとは熱圧着されず、積層フィルム巻取ローラーにより回収される。
電極膜とサブガスケットとの熱圧着には、ホットメルト接着剤を使用してもよい。
ホットメルト接着剤としては、例えば、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂及びクロロプレン樹脂等が挙げられる。
また、表面に、ホットメルト接着剤により形成される接着層を備える電極膜又はサブガスケットを使用してもよい。
加圧部が備える加圧機構は、電極膜及びサブガスケットの積層体に均一に圧力が加えることができるものであれば、特に限定されるものではなく、従来のダブルベルトプレス機が備える加圧機構を採用できる。加圧機構としては、例えば、プレスロール、油圧プレート、液圧機構、摺動加圧プレート及び加圧ローラー等が挙げられる。
図1においては、加熱機構により加熱される加圧ローラーを示したがこれに限定されるものではない。例えば、誘電加熱ロール又はヒーターブロックのような加圧機構と加熱機構とが一体化した加熱加圧機構を用いてもよい。
加圧機構により、電極膜及びサブガスケットの積層体に加えられる圧力は、0.3MPa~10MPaが好ましく、0.5MPa~5MPaがより好ましい。
例えば、加圧ローラーを用いた場合、加圧ローラーに接続される加圧シリンダの圧力を調整することにより、圧力を調整できる。
加圧部が備える加熱機構は、特に限定されるものではなく、従来のダブルベルトプレス機が備える加熱機構を採用できる。
加熱機構として、例えば、ヒーター及び赤外線照射装置等を使用できる。
上記加熱機構により加熱された加圧機構により、積層体の熱圧着を行うことができる。
本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法において、層間の密着性の観点からは、加熱された加圧機構の温度(以下、熱圧着温度ともいう。)は、150℃~350℃が好ましく、180℃~300℃がより好ましい。
加圧機構により加熱されたときのサブガスケットの温度(熱圧着温度)は、90℃~160℃が好ましく、100℃~150℃がより好ましい。
加圧部は、加熱機構の下流に、冷却機構を備えていてもよく、冷却機構により冷却された加圧機構により、サブガスケットを備える電極膜が冷却される。
加圧部が冷却機構を備えることにより、接合状態が早期に安定化し、サブガスケットを備える電極膜の生産性を改良できる。
冷却機構は、特に限定されるものではなく、従来のダブルベルトプレス機が備える冷却機構を採用できる。
冷却機構として、例えば、水又はアルコール等の冷媒を使用できる。
本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法において、サブガスケットを備える電極膜の生産性の観点からは、冷却された加圧機構の温度(以下、冷却温度ともいう。)は、20℃~150℃が好ましく、30℃~100℃がより好ましい。
以下、本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法に使用できる積層フィルム、電極膜及びサブガスケットについて説明するが、これらに限定されるものではない。
(積層フィルム)
積層フィルムは、熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルム、熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルム及び熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムをこの順に備える。
第1フィルムは、熱圧着温度より高い軟化点を有し、これにより、熱圧着時における電極膜との熱圧着を抑制できる。
第1フィルムの軟化点は、熱圧着温度よりも10℃以上高いことが好ましく、15℃以上高いことがより好ましく、20℃以上高いことがさらに好ましい。
第1フィルムの軟化点は、熱圧着温度よりも高ければ特に限定されるものではないが、例えば、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。
また、第1フィルムの軟化点の上限は特にないが、例えば、400℃以下とすることができる。
第1フィルムは、樹脂材料を含むことができ、としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン66、ポリフェニレンサルファイド等が挙げられる。
第1フィルムの厚さは、25μm~188μmが好ましく、50μm~100μmがより好ましい。188μm以下であることにより変形に対する追従性が得られ、25μm以上であることにより熱圧着加工中に生じるシワ等の不良の発生を抑制することができる。
第2フィルムは、熱圧着温度より低い軟化点を有する。
低軟化点樹脂材料の軟化点は、熱圧着温度よりも10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましく、30℃以上低いことがさらに好ましい。
第2フィルムの軟化点は、熱圧着温度よりも低ければ特に限定されるものではないが、例えば、130℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましく、110℃以下であることがさらに好ましい。
また、第2フィルムの軟化点の下限は特にないが、例えば、50℃以上とすることができる
第2フィルムは、樹脂材料を含むことができ、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。
なお、本開示において、LDPEは密度0.925g/cm未満のPEを、MDPEは密度0.925g/cm以上0.940g/cm未満のPEを、HDPEは密度0.940g/cm以上のPEを意味する。
なお、PEの密度は、JIS K 7112:1999に準じて測定する。
第2フィルムの厚さは、第1フィルムと接するサブガスケットの厚さよりも大きいことが好ましく、これにより、熱圧着時の圧力集中による電極膜へのダメージをより抑制できる。
第2フィルムの厚さは、30μm~200μmが好ましく、50μm~180μmがより好ましい。
積層フィルムは、第2フィルムの第1フィルムが設けられた面とは反対の面に、熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムを備える。
積層フィルムが第3フィルムを備えることにより、熱圧着時における、第2フィルムの加圧ローラー等の加圧部への張り付きを抑制できる。
第3フィルムは、第1フィルムと同じ材料を使用できる。
また、第3フィルムの好ましい厚さは、第1フィルムと同様である。
なお、第1フィルムと、第3フィルムとは、構成材料及び厚さが同じであってもよく、異なっていてもよい。
積層フィルムは、第1フィルム、第2フィルム及び第3フィルムとして用いるフィルムを従来公知の接着剤等を使用し積層することによって製造してもよく、第2フィルムを軟化させ、第1フィルム及び第3フィルムを熱貼合することによって製造してもよい。
(電極膜)
電極膜は、第1電極、電解質膜及び第2電極を備える。
また、電極膜は、ガス拡散層を備えていてもよい。このような構成の電極膜は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)とも呼ばれる。
ガス拡散層は、第1電極及び第2電極の表面のいずれかに形成されていてもよく、共に形成されていてもよいが、カソードとして機能する電極の表面に形成されていることが好ましい。
第1電極は、第1触媒層を有し、カソードであってもよく、アノードであってもよい。
第2電極は、第2触媒層を有し、カソードであってもよく、アノードであってもよいが、第1電極がカソードである場合には、第2電極はアノードであり、第1電極がアノードである場合には、第2電極はカソードである。
第1触媒層及び第2触媒層は、触媒を含むことができる。また、第1触媒層及び第2触媒層は、イオン交換樹脂を含むことができる。
触媒としては、例えば、担体に、白金、白金合金(白金コバルト等)、コアシェル触媒及びカーボンアロイが担持された触媒が挙げられる。中でも、触媒は、担体に、白金又は白金合金が担持された触媒であることが好ましい。
担体としては、カーボン担体及び金属酸化物担体等が挙げられる。中でも、担体は、カーボン担体であることが好ましい。
カーボン担体としては、活性炭及びカーボンブラックが挙げられる。中でも、カーボン担体は、耐久性の観点から、熱処理等によりグラファイト化したものが好ましい。カーボン担体の比表面積は、200m/g以上が好ましい。カーボン担体の比表面積は、BET比表面積装置により、カーボン表面への窒素吸着により測定される。
白金合金は、白金を除く白金族の金属(例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム及びイリジウム)、金、銀、クロム、鉄、チタン、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ケイ素、亜鉛及びスズからなる群から選ばれる1種以上の金属と、白金との合金であることが好ましい。白金合金には、白金と合金化される金属と、白金との金属間化合物が含まれていてもよい。
白金又は白金合金の担持量は、触媒(100質量%)のうち、10質量%~70質量%であることが好ましい。
イオン交換樹脂としては、耐久性の観点から、含フッ素イオン交換樹脂であることが好ましく、イオン交換基を有するペルフルオロカーボンポリマー(エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。)であることがより好ましい。
第1触媒層及び第2触媒層の厚さは、触媒層中のガス拡散を容易にし、燃料電池の特性を向上させる観点から、1μm~20μmが好ましく、5μm~15μmがより好ましい。また、第1触媒層及び第2触媒層の厚さは、均一であることが好ましい。
電解質膜は、イオン交換樹脂を含むことができる。
イオン交換樹脂としては、含フッ素イオン交換樹脂及び非フッ素系イオン交換樹脂等が挙げられる。中でも、イオン交換樹脂は、耐久性の点から、含フッ素イオン交換樹脂であることが好ましい。
電解質膜に含まれる含フッ素イオン交換樹脂は、イオン交換基を有するペルフルオロカーボンポリマー(エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。)であることが好ましい。また、電解質膜に含まれる含フッ素イオン交換樹脂は、触媒層に含まれるイオン交換樹脂と同じイオン交換樹脂であることが好ましい。
非フッ素系イオン交換樹脂としては、例えば、スルホン化ポリアリーレン、スルホン化ポリベンゾオキサゾール、スルホン化ポリベンゾチアゾール、スルホン化ポリベンゾイミダゾール、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリフェニレンスルホン、スルホン化ポリフェニレンオキシド、スルホン化ポリフェニレンスルホキシド、スルホン化ポリフェニレンサルファイド、スルホン化ポリフェニレンスルフィドスルホン、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルケトンケトン及びスルホン化ポリイミド等が挙げられる。
電解質膜の分解を抑制の観点から、電解質膜は、ラジカル捕捉剤を含むことが好ましい。ラジカル捕捉剤としては、例えば、セリウム塩を使用できる。セリウム塩としては、例えば、炭酸セリウム、酢酸セリウム、塩化セリウム、硝酸セリウム、硫酸セリウム、硝酸二アンモニウムセリウム及び硫酸四アンモニウムセリウム等が挙げられる。
電解質膜の厚さは、50μm以下であることが好ましく、3μm~40μmであることがより好ましく、5μm~30μmであることがさらに好ましい。電解質膜の厚さを50μm以下であると、電解質膜の電気抵抗値を低く抑えることができるため、燃料電池の特性の低下を抑制できる。電解質膜の厚さが5μm以上であると、ガスリークの発生及び電気的な短絡を抑制できる。
電極膜は、ガス拡散層を備えていてもよい。
ガス拡散層は、ガス拡散性基材を有する層であり、ガス拡散性基材は、導電性を有する多孔質基材であることが好ましい。
ガス拡散性基材としては、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパー及びカーボンフェルト等が挙げられる。
ガス拡散性基材は、撥水性を有するものであってもよく、親水性を有するものであってもよいが、撥水性を有するものであることが好ましい。
撥水性を有するガス拡散性基材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン又はポリテトラフルオロエチレンと、カーボンブラックとの混合物により撥水処理が施されたガス拡散性基材等が挙げられる。
ガス拡散層の厚さは、30μm~400μmが好ましく、50μm~100μmがより好ましい。
電極膜は、第1基材上に、第1触媒層用塗工液を塗工し、乾燥して、第1触媒層を有する第1電極を形成し、第2基材上に、第2触媒層用塗工液を塗工し、乾燥して、第2触媒層を有する第2電極を形成し、第1電極又は第2電極の上に、電解質膜用塗工液を塗工し、乾燥して、電解質膜を形成し、電解質膜と、第1電極又は第2電極とを接合することにより製造できる。接合後の電極膜から第1及び第2基材を剥離してもよい。
ガス拡散層を備える電極膜は、ガス拡散層上に、第1触媒層用塗工液を塗工し、乾燥して、第1触媒層を有する第1電極を形成し、基材上に、第2触媒層用塗工液を塗工し、乾燥して、第2触媒層を有する第2電極を形成し、第1電極又は第2電極の上に、電解質膜用塗工液を塗工し、乾燥して、電解質膜を形成し、電解質膜と、第1電極又は第2電極とを接合することにより製造できる。接合後の電極膜から基材を剥離してもよい。
上記した電極膜の製造方法は一例であり、これらに限定されるものではない。
第1触媒層用塗工液及び第2触媒層用塗工液としては、上記触媒等を溶媒に分散等させたものを使用できる。
電解質膜用塗工液としては、上記イオン交換樹脂等を上記溶媒に分散等させたものを使用できる。
上記した塗工液がイオン交換樹脂を含み、イオン交換樹脂が含フッ素イオン交換樹脂の場合、溶媒は、アルコール又は含フッ素溶媒であることが好ましい。
アルコールとしては、例えば、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、及びtert-ブタノールが挙げられる。イオン交換樹脂の溶解性を上げるために、溶媒は、アルコールと水との混合溶媒であってもよい。
含フッ素溶媒としては、例えば、2H-パーフルオロプロパン、1H,4H-パーフルオロブタン、2H,3H-パーフルオロペンタン、3H,4H-パーフルオロ(2-メチルペンタン)、2H,5H-パーフルオロヘキサン、3H-パーフルオロ(2-メチルペンタン)等のヒドロフルオロカーボン;パーフルオロ(1,2-ジメチルシクロブタン)、パーフルオロオクタン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロヘキサン等のフルオロカーボン;1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン、1,1,1-トリフルオロ-2,2-ジクロロエタン、3,3-ジクロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン等のヒドロクロロフルオロカーボン:1H,4H,4H-パーフルオロ(3-オキサペンタン)、3-メトキシ-1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン等のフルオロエーテル;及び、2,2,2-トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-プロパノール、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール等の含フッ素アルコールが挙げられる。
上記した塗工液がイオン交換樹脂を含み、イオン交換樹脂が非フッ素系イオン交換樹脂の場合、溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン及びテトラクロロエチレン等が挙げられる。
第1触媒層用塗工液、第2触媒層用塗工液及び電解質膜用塗工液の塗工方法は特に限定されず、例えば、バーコータ法、スピンコータ法及びスクリーン印刷法等が挙げられる。
第1触媒層用塗工液、第2触媒層用塗工液及び電解質膜用塗工液の塗工量は、第1触媒層及び第2触媒層が所望の厚さとなるように、適宜調整される。
第1触媒層用塗工液、第2触媒層用塗工液及び電解質膜用塗工液を塗工した後に乾燥させる際の乾燥温度は、例えば、70℃~150℃である。
第1基材及び第2基材としては、例えば、樹脂フィルムが挙げられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリイミド等の非フッ素系樹脂のフィルム並びに、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体及びポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂のフィルムなどが挙げられる。
第1基材及び第2基材は表面処理が施されたものであってもよく、例えば、離型剤による表面処理が施された非フッ素系樹脂のフィルムを好適に使用できる。
第1基材及び第2基材の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、50μm~188μmとできる。
接合方法は、特に限定されるものではないが、例えば、熱プレス法、熱ロールプレス及び超音波融着等が挙げられ、面内の均一性の点からは、熱プレス法が好ましい。
プレス機内のプレス板の温度は、100℃~165℃が好ましい。また、プレス機のプレス圧力は、0.5MPa~2.0MPaが好ましい。
(サブガスケット)
サブガスケットを構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン及びポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
サブガスケットは、単層構造を有するものであってもよく、多層構造を有するものであってもよい。
本開示のサブガスケットを備える電極膜の製造方法においては、電極膜の周辺部を挟み込むようにして、一対のサブガスケットが配置されるが、各サブガスケットの厚さは、12μm~125μmが好ましく、12μm~50μmがより好ましい。各サブガスケットの厚さは同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記したように、サブガスケットは、その表面にホットメルト接着剤により形成される接着層を備えていてもよい。
接着層の厚さは、1μm~30μmが好ましく、5μm~20μmがより好ましい。
<積層フィルム>
本開示の積層フィルムは、ダブルベルトプレス機を用いたサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いられ、
熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルムと、
熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルムと、
熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムと、をこの順に備える。
ダブルベルトプレス機を用いたサブガスケットを備える電極膜の製造において、上記積層フィルムを用いることにより、優れた生産性を維持しつつ、熱圧着時の圧力集中による電極膜へのダメージを抑制できる。
上記効果が奏される理由は以下のように推測されるが、これに限定されない。
本開示の積層フィルムが備える第2フィルムは、電極膜及びサブガスケットの熱圧着温度よりも低い軟化点を有する樹脂材料を含んでおり、熱圧着時において、サブガスケットに起因する凸状部の形状に沿うように、変形し、クッション層として機能するため、圧力の集中による電極膜へのダメージを抑制できると推測される。
また、本開示の積層フィルムは、電極膜及びサブガスケットと共に、ダブルベルトプレス機内を搬送させることができるため、サブガスケットを備える電極膜の連続的な製造が可能であり、その生産性を改良できる。
本開示の積層フィルムの好ましい構成は、サブガスケットを備える電極膜の製造方法において説明した通りであるため、ここでは記載を省略する。
以下、本開示を実施例によりさらに具体的に説明するが、本開示はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。例1が実施例であり、例2及び例3が比較例である。
[例1-1]
<積層フィルムの準備>
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)フィルム及び厚さ100μmのPETフィルムをこの順に備える積層フィルムを準備した。
PETフィルムの軟化点は共に200℃であり、LDPEフィルムの軟化点は90℃であった。
<電極膜の製造>
<電解質膜用塗工液の調製>
テトラフルオロエチレン(TFE)に由来する構成単位と、下記構成単位(U1-11)とを有するポリマー(イオン交換容量:1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)を、エタノール/水=6/4(質量比)に分散させ、固形分濃度が20質量%のポリマー分散液Aを調製した。ポリマー分散液Aを電解質膜用塗工液とした。
Figure 2022129252000002
<第1触媒層(カソード)用塗工液の調製>
カーボン担体に白金・コバルト合金(白金:コバルト=57:6質量比)が触媒全質量の63%含まれるように担持された触媒(製品名「TEC36F62」、田中貴金属工業社製)10.0gを、蒸留水53.6gに添加し、撹拌した。さらに、エタノールの51.2gを添加し、よく撹拌した。これにポリマー分散液Aを14.8g添加し、さらに、遊星ボールミルを用いて混合及び粉砕し、固形分濃度が10質量%の第1触媒層用塗工液を得た。
<第2触媒層(アノード)用塗工液の調製>
カーボン担体に白金が触媒全質量の20%含まれるように担持された触媒(製品名「TEC10EA20E」、田中貴金属工業株式会社製)10gに、窒素雰囲気下で、蒸留水84.1g、エタノール78.9g、上記ポリマー分散液A32.0gを添加し、撹拌した。さらに、遊星ボールミルを用いて混合及び粉砕し、固形分濃度が8質量%の第2触媒層用塗工液を得た。
カーボンブラック粒子とポリテトラフルオロエチレンとを含む分散液により処理されたカーボンペーパー(製品名:H2315T10AC1、NOK社製)からなるガス拡散層を毎分2mの速度で搬送しながら、ガス拡散層の表面に、第1触媒用塗工液を白金量で0.35mg/cmとなるようにダイコータで塗布し、120℃で乾燥させた。これにより、ガス拡散層上に、第1触媒層からなる第1電極が形成され、ガス拡散層/第1電極からなる積層体Aを得た。
エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)フィルムからなる基材を毎分2mの速度で搬送しながら、基材の表面に、第1触媒用塗工液を白金量で0.05mg/cmとなるようにダイコータで塗布し、乾燥させた。これにより、基材上に、第2触媒層からなる第2電極が形成された。
第2電極が形成された基材を毎分2mの速度で搬送しながら、第2電極の表面に、乾燥後の全体の膜厚が18μmとなるように、電解質膜用塗工液を2回に分けてダイコータで塗布し、乾燥させた。これにより、第2電極上に電解質膜が形成され、基材/第2電極/電解質膜からなる積層体Bを得た。
積層体Aを、204mm×104mmの長方形となるように切り出した。切り出した積層体Aと、積層体Bとを、第1電極と電解質膜とが接するように重ね、ホットプレス法によって接合した。さらに、150℃で15分間のアニール処理を行った。第1基材及び第2を剥離し、ガス拡散層/第1電極/電解質膜/第2電極からなる電極膜を得た。
図1に示すダブルベルトプレス機を準備し、上記電極膜及び積層フィルムをそれぞれの供給ローラーから搬送すると共に、中央に200mm×100mmの開口部を有する厚さ50μmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムA及び中央に200mm×100mmの開口部を有する厚さ12μmのPENフィルムBを、供給ローラーから搬送した。
PENフィルムA及びPENフィルムBは、表面にホットメルト接着剤(日東シンコー株式会社製、MF-MN62-02)を塗布した状態で、ガス拡散層側がPENフィルムAに、第2電極がPENフィルムBに接するように搬送を行った。
また、PENフィルムAの中央における開口端がいずれも、積層体A(204mm×104mm)と接するように、搬送速度等を調整した。
ダブルベルトプレス機が備える加熱機構及び冷却機構を備える加圧部において、電極膜及びサブガスケットの熱圧着を行った後、冷却を行い、サブガスケットを備える電極膜を得た。
加圧部における圧力は1MPaに、加熱機構のローラーの温度240℃に、冷却機構のローラーの温度60℃に設定した。これにより、熱圧着時のサブガスケットの温度は140℃まで昇温した。
上記のようにして得られたサブガスケットを備える電極膜の断面を、光学顕微鏡(VK―X1000、株式会社キーエンス社)を用いて観察した(図6)。図6からは、電極膜へのダメージは観察されなかった。
[例2]
積層フィルムの搬送を行わなかった以外は、例1と同様にして、サブガスケットを備える電極膜を得た。
例1と同様に、上記光学顕微鏡により観察した(図7)。図7から、熱圧着時の圧力集中により、電極膜が圧し潰され亀裂が生じたことが確認された。
[例3]
積層フィルムの代わりに厚さ2mmのシリコンスポンジを使用した以外は、例1と同様にして、サブガスケットを備える電極膜を得た。
例1と同様に、光学顕微鏡により観察した(図8)。図8からは、電極膜へのダメージは観察されなかった。
しかしながら、シリコンスポンジは、搬送ベルトの表面にライニングする技術が確立されておらずダブルベルトプレス機へ適用することができないため、その生産性には改善の余地があった。
10:電極膜供給ローラー、11:ガスケットを備える電極膜巻取ローラー、12A、12B:サブガスケット供給ローラー、13A、13B:サブガスケット巻取ローラー、14:積層フィルム供給ローラー、15:積層フィルム巻取ローラー、16:加圧機構、17A、17B:ドラム、18:加熱機構、19:加圧部、20:搬送ベルト、21:冷却機構、22:サブガスケット、23:電極膜、24:積層体、25:第1フィルム、26:第2フィルム、27:第3フィルム、28:積層フィルム、100:ダブルベルトプレス機

Claims (4)

  1. 第1電極、電解質膜及び第2電極を備える電極膜の周辺部を挟み込むようにして、一対のサブガスケットを配置した積層体と、
    熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルム、熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルム及び熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムをこの順に備える積層フィルムと、を
    前記第1フィルムが前記積層体と接する状態で、加圧機構が設けられた加圧部を有するダブルベルトプレス機により、加熱及び加圧して、前記電極膜及び前記サブガスケットを熱圧着させる、サブガスケットを備える電極膜の製造方法。
  2. 前記電極膜と、前記サブガスケットとの熱圧着に、ホットメルト接着剤が使用される、請求項1に記載のサブガスケットを備える電極膜の製造方法。
  3. 前記第2フィルムの厚さが、前記第1フィルムと接する前記サブガスケットの厚さよりも大きい、請求項1又は請求項2に記載のサブガスケットを備える電極膜の製造方法。
  4. ダブルベルトプレス機を用いたサブガスケットを備える電極膜の製造方法に用いられ、
    熱圧着温度より高い軟化点を有する第1フィルムと、
    熱圧着温度よりも低い軟化点を有する第2フィルムと、
    熱圧着温度より高い軟化点を有する第3フィルムと、をこの順に備える積層フィルム。
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