JP2022128975A - インダクタ部品 - Google Patents

インダクタ部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2022128975A
JP2022128975A JP2021027471A JP2021027471A JP2022128975A JP 2022128975 A JP2022128975 A JP 2022128975A JP 2021027471 A JP2021027471 A JP 2021027471A JP 2021027471 A JP2021027471 A JP 2021027471A JP 2022128975 A JP2022128975 A JP 2022128975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
axis
external electrode
wiring
direction parallel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021027471A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7367713B2 (ja
Inventor
大輔 ▲高▼橋
Daisuke Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2021027471A priority Critical patent/JP7367713B2/ja
Priority to US17/675,768 priority patent/US20220270803A1/en
Priority to CN202210162445.4A priority patent/CN115036110A/zh
Priority to CN202220362048.7U priority patent/CN217544326U/zh
Publication of JP2022128975A publication Critical patent/JP2022128975A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7367713B2 publication Critical patent/JP7367713B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0013Printed inductances with stacked layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F2017/004Printed inductances with the coil helically wound around an axis without a core
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings
    • H01F2027/2809Printed windings on stacked layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】コイルと外部電極との接続信頼性を向上できるインダクタ部品を提供する。【解決手段】インダクタ部品1は、素体10と、素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイル20と、素体に設けられ、コイルに電気的に接続された第1外部電極30及び第2外部電極40とを備える。コイルは、軸に沿って積層された複数のコイル配線24と、軸に沿って延在して軸方向に隣り合うコイル配線を接続するビア配線26とを有する。複数のコイル配線は、夫々が平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成し、軸に平行な方向の一方側に位置して第1外部電極と接続する第1のコイル配線241と、軸に平行な方向の他方側に位置して第2外部電極と接続する第2のコイル配線242とを有する。ビア配線の一方側の端面の面積は、他方側の端面の面積よりも小さく、第2のコイル配線側の厚みは、第1のコイル配線側の厚みよりも厚い。【選択図】図3

Description

本発明は、インダクタ部品に関する。
従来、インダクタ部品としては、特開2015-015297号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このインダクタ部品は、素体と、素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイルと、素体に設けられ、コイルに電気的に接続された2つの外部電極とを有する。素体は、軸に沿って積層された複数の絶縁層を有する。コイルは、軸に沿って積層された複数のコイル配線を有する。複数のコイル配線は、それぞれが平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成する。
特開2015-015297号公報
ところで、前記従来のようなインダクタ部品を実際に製造すると以下の問題があることが分かった。つまり、複数の絶縁層と複数のコイル配線を積層し、最も下層のコイル配線を一方の外部電極に接続し、最も上層のコイル配線を他方の外部電極に接続すると、積層方向の上側ほどコイル配線の厚みが薄くなることが分かった。そして、最も上層のコイル配線の厚みが薄くなることで、最も上層のコイル配線と他方の外部電極との接続信頼性が低下するおそれがあることを見出した。
ここで、本願発明者は、上記現象について鋭意検討の結果、以下の原因を見出した。
絶縁層となる絶縁ペーストとコイル配線となる導体ペーストとを交互に印刷積層して複数の層を形成すると、所定の絶縁ペースト層の上面において、その絶縁ペースト層の下層に位置する導体ペーストと重なる部分が、導体ペーストの厚みにより凸状に形成される。このため、メッシュの表面にエマルジョン(乳剤)を塗工して構成されるマスクを用いる際、エマルジョンは硬いものではないので、スキージでマスクを絶縁ペースト層の上面に押し付けながら導体ペーストを印刷すると、絶縁ペースト層の上面の凸部に密着するエマルジョンが押し潰されてその厚みが薄くなる。このように、エマルジョンの厚みが薄くなると、エマルジョンに充填される導体ペーストの量が少なくなり、この結果、絶縁ペースト層の上面に印刷される導体ペーストの厚みが薄くなる。
そして、積層方向の上側ほど、絶縁ペースト層の上面の凸部が厚くなって、凸部に積層される導体ペーストの厚みが薄くなり易い。このように、印刷積層工法などのビルドアップ工法において、積層する層数が増加するに従い、絶縁ペースト層の上面において凸部の厚みが累積的に増加していくため、凸部に積層される導体ペーストの厚みが次第に薄くなる。
そこで、本開示は、コイルと外部電極との接続信頼性を向上できるインダクタ部品を提供することにある。
前記課題を解決するため、本開示の一態様であるインダクタ部品は、
素体と、
前記素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイルと、
前記素体に設けられ、前記コイルに電気的に接続された第1外部電極および第2外部電極と
を備え、
前記素体は、前記軸に沿って積層された複数の絶縁層を有し、
前記コイルは、前記軸に沿って積層された複数のコイル配線と、前記軸に沿って延在して前記軸方向に隣り合う前記コイル配線を接続するビア配線とを有し、
前記複数のコイル配線は、それぞれが平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成し、
前記複数のコイル配線は、前記軸に平行な方向の最も一方側に位置して前記第1外部電極に接続される第1のコイル配線と、前記軸に平行な方向の最も他方側に位置して前記第2外部電極に接続される第2のコイル配線とを有し、
前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記一方側の端面の面積は、前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記他方側の端面の面積よりも小さく、
前記第2のコイル配線の前記軸に平行な方向の厚みは、前記第1のコイル配線の前記軸に平行な方向の厚みよりも厚い。
前記実施形態によれば、ビア配線における軸に平行な方向の一方側の端面の面積は、ビア配線における軸に平行な方向の他方側の端面の面積よりも小さいので、工法上、軸に平行な方向の一方側が積層方向の下側に対応し、軸に平行な方向の他方側が積層方向の上側に対応する。このため、第2のコイル配線は積層方向の上側に位置する。
また、第2のコイル配線の軸に平行な方向の厚みは、第1のコイル配線の軸に平行な方向の厚みよりも厚いので、積層方向の上側の第2のコイル配線の厚みを厚くできる。これにより、積層方向の上側において、第2外部電極と接続される第2のコイル配線の接続面積を大きくでき、第2外部電極と第2のコイル配線との接続信頼性を向上できる。したがって、コイルと外部電極との接続信頼性を向上できる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、
素体と、
前記素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイルと、
前記素体に設けられ、前記コイルに電気的に接続された第1外部電極および第2外部電極と
を備え、
前記素体は、前記軸に沿って積層された複数の絶縁層を有し、
前記コイルは、前記軸に沿って積層された複数のコイル配線を有し、
前記複数のコイル配線は、それぞれが平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成し、
前記コイル配線は、1層のコイル導体層、または、前記軸に沿って積層され、電気的に並列に接続された複数のコイル導体層から構成され、
前記複数のコイル配線は、前記軸に平行な方向の最も一方側に位置して前記第1外部電極に接続される第1のコイル配線と、前記軸に平行な方向の最も他方側に位置して前記第2外部電極に接続される第2のコイル配線とを有し、
前記第2のコイル配線を構成する前記コイル導体層の層数は、前記第1のコイル配線を構成する前記コイル導体層の層数よりも多い。
前記実施形態によれば、第2のコイル配線を構成するコイル導体層の層数は、第1のコイル配線を構成するコイル導体層の層数よりも多いので、第2のコイル配線を積層方向の上側とすると、上層側の第2のコイル配線のコイル導体層の層数を多くできる。これにより、積層方向の上側において、第2外部電極と接続されるコイル導体層の接続数を多くでき、第2外部電極と第2のコイル配線との接続信頼性を向上できる。したがって、コイルと外部電極との接続信頼性を向上できる。
好ましくは、インダクタ部品の一実施形態では、
前記コイルは、前記軸に沿って延在して前記軸方向に隣り合う前記コイル配線を接続するビア配線を有し、
前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記一方側の端面の面積は、前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記他方側の端面の面積よりも小さい。
前記実施形態によれば、ビア配線における軸に平行な方向の一方側の端面の面積は、ビア配線における軸に平行な方向の他方側の端面の面積よりも小さいので、工法上、軸に平行な方向の一方側が積層方向の下側に対応し、軸に平行な方向の他方側が積層方向の上側に対応する。このため、第2のコイル配線は積層方向の上側に位置し、上層側の第2のコイル配線のコイル導体層の層数を多くできる。したがって、積層方向の上側において、第2外部電極と第2のコイル配線との接続信頼性を向上できる。
好ましくは、インダクタ部品の一実施形態では、
前記素体は、互いに対向する第1端面および第2端面と、互いに対向する第1側面と第2側面と、前記第1端面と前記第2端面との間および前記第1側面と前記第2側面との間に接続された底面と、前記底面と対向する天面とを含み、
前記第1外部電極は、前記第1端面から前記底面にかけて形成され、
前記第2外部電極は、前記第2端面から前記底面にかけて形成され、
前記コイルは、前記軸が前記底面と平行であり、かつ、前記軸が前記第1側面と前記第2側面とを交差するように、前記軸に沿って巻回され、
前記コイルは、螺旋状に巻回された巻回部と、前記巻回部の第1端と前記第1外部電極の間に接続された第1引出部と、前記巻回部の第2端と前記第2外部電極の間に接続された第2引出部とを有し、
前記第1引出部および前記第2引出部の少なくとも一方の引出部は、前記軸に平行な方向からみて、前記巻回部の前記天面側において前記巻回部から離れるように前記底面に平行な方向に延在する横線部と、前記横線部に接続され前記底面側に向かうように前記底面に直交する方向に延在する縦線部とを有する。
ここで、巻回部とは、軸に平行な方向からみたときにコイル同士が重なり合う螺旋状に巻回された部分を指す。
前記実施形態によれば、少なくとも一方の引出部は、横線部と縦線部とを有するので、縦線部は、横線部によって巻回部から離隔される。このように、軸に平行な方向からみて縦線部と巻回部を離隔でき、少なくとも一方の引出部と巻回部との短絡を防止できる。
好ましくは、インダクタ部品の一実施形態では、前記軸に平行な方向からみて、前記縦線部と前記巻回部の間の最短距離は、前記巻回部を構成する前記コイル配線の線幅の1/2以上である。
ここで、コイル配線の線幅とは、軸に平行な方向からみて、コイル配線の延在する方向に直交する方向の幅をいう。
前記実施形態によれば、軸に平行な方向からみて縦線部と巻回部とをより離隔でき、少なくとも一方の引出部と巻回部との短絡をより防止できる。
好ましくは、インダクタ部品の一実施形態では、前記第2のコイル配線の線幅は、前記第1のコイル配線の線幅よりも広い。
前記実施形態によれば、第2外部電極と接続される第2のコイル配線の接続面積をより大きくでき、第2外部電極と第2のコイル配線との接続信頼性をより向上できる。
好ましくは、インダクタ部品の一実施形態では、
前記第2のコイル配線は、前記第2外部電極と接続される第1部分と、前記第1部分以外の第2部分とを有し、
前記第1部分の線幅は、前記第2部分の線幅よりも広い。
前記実施形態によれば、第2外部電極と接続される第2のコイル配線の接続面積をより大きくでき、第2外部電極と第2のコイル配線との接続信頼性をより向上できる。
本開示の一態様であるインダクタ部品によれば、コイルと外部電極との接続信頼性を向上できる。
インダクタ部品の第1実施形態を示す透視斜視図である。 インダクタ部品の分解斜視図である。 インダクタ部品の上方からみた透視平面図である。 第2のコイル配線の他の形状を示す概略図である。 インダクタ部品の第2実施形態を示す上方からみた透視平面図である。 インダクタ部品の第3実施形態を示す第1側面からみた透視正面図である。
以下、本開示の一態様であるインダクタ部品を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、図面は一部模式的なものを含み、実際の寸法や比率を反映していない場合がある。
(第1実施形態)
図1は、インダクタ部品の第1実施形態を示す透視斜視図である。図2は、インダクタ部品の分解斜視図である。図1と図2に示すように、インダクタ部品1は、素体10と、素体10内に設けられ軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイル20と、素体10に設けられコイル20に電気的に接続された第1外部電極30および第2外部電極40とを有する。図1では、素体10は、構造を容易に理解できるよう、透明に描かれているが、半透明や不透明であってもよい。
インダクタ部品1は、第1、第2外部電極30,40を介して、図示しない回路基板の配線に電気的に接続される。インダクタ部品1は、例えば、高周波回路のインピーダンス整合用コイル(マッチングコイル)として用いられ、パソコン、DVDプレーヤー、デジカメ、TV、携帯電話、カーエレクトロニクス、医療用・産業用機械などの電子機器に用いられる。ただし、インダクタ部品1の用途はこれに限られず、例えば、同調回路、フィルタ回路や整流平滑回路などにも用いることもできる。
素体10は、略直方体状に形成されている。素体10の表面は、互いに対向する第1端面15および第2端面16と、互いに対向する第1側面13と第2側面14と、第1端面15と第2端面16との間および第1側面13と第2側面14との間に接続された底面17と、底面17と対向する天面18とを含む。なお、図示するように、X方向は、第1端面15および第2端面16に直交する方向であり、Y方向は、第1側面13および第2側面14に直交する方向であり、Z方向は、底面17および天面18に直交する方向であり、X方向およびY方向に直交する方向である。
素体10は、複数の絶縁層11を積層して構成される。絶縁層11は、例えば、硼珪酸ガラスを主成分とする材料や、フェライト、樹脂などの材料からなる。絶縁層11の積層方向は、素体10の第1、第2端面15,16および底面17に、平行な方向(Y方向)である。すなわち、絶縁層11は、XZ平面に広がった層状である。本願における「平行」とは、厳密な平行関係に限定されず、現実的なばらつきの範囲を考慮し、実質的な平行関係も含む。なお、素体10は、焼成などによって、複数の絶縁層11同士の界面が明確となっていない場合がある。
第1外部電極30および第2外部電極40は、例えば、Ag、Cu、Auやこれらを主成分とする合金などの導電性材料から構成される。第1外部電極30は、第1端面15から底面17にかけて形成されたL字形状である。第1外部電極30は、第1端面15および底面17から露出するように素体10に埋め込まれている。第2外部電極40は、第2端面16から底面17にかけて形成されたL字形状である。第2外部電極40は、第2端面16および底面17から露出するように素体10に埋め込まれている。
第1外部電極30および第2外部電極40は、素体10(絶縁層11)に埋め込まれた複数の第1外部電極導体層33および第2外部電極導体層43が積層された構成を有している。外部電極導体層33は、第1端面15および底面17に沿って延在しており、外部電極導体層43は、第2端面16および底面17に沿って延在している。これにより、素体10内に外部電極30,40を埋め込むことができるため、素体10に外部電極を外付けする構成に比べて、インダクタ部品の小型化を図ることができる。また、コイル20と外部電極30,40を同一工程で形成することができ、コイル20と外部電極30,40との間の位置関係のばらつきを低減することで、インダクタ部品1の電気的特性のばらつきを低減することができる。
コイル20は、例えば、第1、第2外部電極30,40と同様の導電性材料から構成される。コイル20は、絶縁層11の積層方向に沿って、螺旋状に巻き回されている。コイル20の第1端は、第1外部電極30に接続され、コイル20の第2端は、第2外部電極40に接続されている。なお、本実施形態では、コイル20と第1、第2外部電極30,40とは一体化されており、明確な境界は存在しないが、これに限られず、コイルと外部電極とが異種材料や異種工法で形成されることにより、境界が存在していても良い。
コイル20は、軸が底面17と平行であり、かつ、軸が第1側面13と第2側面14とを交差するように、軸に沿って巻回されている。コイル20の軸は、絶縁層11の積層方向(Y方向)と一致する。コイル20の軸は、コイル20の螺旋形状の中心軸を意味する。
コイル20は、巻回部23と、巻回部23の第1端と第1外部電極30の間に接続された第1引出部21と、巻回部23の第2端と第2外部電極40の間に接続された第2引出部22とを有する。本実施形態では、巻回部23と第1、第2引出部21,22とは一体化されており、明確な境界は存在しないが、これに限られず、巻回部と引出部とが異種材料や異種工法で形成されることにより、境界が存在していても良い。
巻回部23は、軸に沿って螺旋状に巻回されている。つまり、巻回部23とは、軸に平行な方向からみたときにコイル20同士が互いに重なり合う螺旋状に巻回された部分を指す。第1、第2引出部21,22とは、重なり合う部分から外れた部分を指す。巻回部23は、軸方向からみて、略長方形に形成されているが、この形状に限定されない。巻回部23の形状は、例えば、円形、楕円形、その他の多角形などであってもよい。
コイル20は、軸に沿って積層された複数のコイル配線24と、軸に沿って延在して軸方向に隣り合うコイル配線24を接続するビア配線26とを有する。複数のコイル配線24は、それぞれが平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成している。
コイル配線24は、軸方向に直交する絶縁層11の主面(XZ平面)上に巻回されて形成される。コイル配線24の巻回数は、1周未満であるが、1周以上であってもよい。ビア配線26は、絶縁層11を厚み方向(Y方向)に貫通する。そして、積層方向に隣り合うコイル配線24は、ビア配線26を介して、電気的に直列に接続される。このように、複数のコイル配線24は、互いに電気的に直列に接続されながら、螺旋を構成している。コイル配線24は、1層のコイル導体層25から構成される。
図3は、インダクタ部品の上方からみた透視平面図である。図3では、素体10は、構造を容易に理解できるよう、透明に描かれているが、半透明や不透明であってもよい。
図2と図3に示すように、複数のコイル配線24は、軸に平行な方向の最も一方側に位置して第1外部電極30に接続される第1のコイル配線241と、軸に平行な方向の最も他方側に位置して第2外部電極40に接続される第2のコイル配線242とを有する。軸に平行な方向の一方側とは、Y方向の逆方向(第2側面14側)をいい、軸に平行な方向の他方側とは、Y方向の順方向(第1側面13側)をいう。
ビア配線26における軸に平行な方向の一方側の第1端面26aの面積は、ビア配線26における軸に平行な方向の他方側の第2端面26bの面積よりも小さい。これにより、工法上、軸に平行な方向の一方側が積層方向の下側に対応し、軸に平行な方向の他方側が積層方向の上側に対応する。
具体的に述べると、インダクタ部品1の製造方法において、図2に示す下側の絶縁層11から上側の絶縁層11に向かって、コイル配線24および絶縁層11を交互に積層することで、インダクタ部品1が製造される。また、ビア配線26の製造方法において、例えばフォトリソグラフィ工法又はレーザー工法により絶縁層11に開口部を設けて、例えばスクリーン印刷により絶縁層11の開口部にビア配線26が設けられる。このとき、工法上、絶縁層11の開口は、積層方向下側の内径が積層方向上側の内径よりも小さくなるように、形成される。このため、ビア配線26の積層方向下側の第1端面26aの面積は、ビア配線26の積層方向上側の第2端面26bの面積よりも小さくなる。
ビア配線26の上述の形状から、第2のコイル配線242は積層方向の上側に位置し、第1のコイル配線241は積層方向の下側に位置する。そして、第2のコイル配線242の軸に平行な方向の厚みt2は、第1のコイル配線241の軸に平行な方向の厚みt1よりも厚い。ここで、厚みt1,t2とは、コイル配線の平均厚みをいう。
なお、コイル配線の平均厚みの測定においては、まず測定するコイル配線における一番長い直線部分に沿って、当該直線部分の軸に平行な方向(Y方向)を含む中央断面を研磨等で露出させる。次に、当該断面を走査型電子顕微鏡により撮影し、当該直線部分の軸に平行な方向の厚みを5箇所測定してその平均値を取り、これをコイル配線の平均厚みとすればよい。
上記構成によれば、第2のコイル配線242の厚みt2は、第1のコイル配線241の厚みt1よりも厚いので、積層方向の上側の第2のコイル配線242の厚みt2を厚くできる。これにより、積層方向の上側において、第2外部電極40と接続される第2のコイル配線242の接続面積を大きくでき、第2外部電極40と第2のコイル配線242との接続信頼性を向上できる。したがって、コイル20と外部電極30,40との接続信頼性を向上できる。
具体的に述べると、上述の[発明が解決しようとする課題]で説明したように、印刷積層工法などのビルドアップ工法において、積層方向の上側ほど、絶縁ペースト層(絶縁層)の上面の凸部が厚くなって、凸部に積層される導体ペースト(コイル配線)の厚みが薄くなり易い。そこで、第2のコイル配線242に相当する最上層の導体ペーストの厚みが、第1のコイル配線241に相当する最下層の導体ペーストの厚みよりも厚くなるように制御することで、第2のコイル配線242の厚みt2を第1のコイル配線241の厚みt1よりも厚くする。したがって、第2外部電極40と接続される第2のコイル配線242の接続面積を大きくできる。
なお、第1のコイル配線241の厚みt1は、工法上、設計値を確保できるため、第1外部電極30と第1のコイル配線241との接続信頼性は確保できる。また、第1のコイル配線241と第2のコイル配線242の間に存在するコイル配線24の厚みは、工法上、第1のコイル配線241の厚みt1よりも薄くなるが、第1のコイル配線241の厚みt1よりも厚くなるように制御してもよい。
好ましくは、図2を参照して、第2のコイル配線242の線幅は、第1のコイル配線241の線幅よりも広い。コイル配線241,242の線幅とは、軸方向から見て、コイル配線241,242の延在方向に直交する方向の寸法の平均寸法をいう。
なお、コイル配線の線幅の測定においては、まず軸方向から研磨等により、測定するコイル配線の中央断面を露出させる。次に、当該断面を走査型電子顕微鏡により撮影し、コイル配線の線幅を5箇所測定してその平均値を取り、これをコイル配線の線幅とすればよい。
上記構成によれば、第2外部電極40と接続される第2のコイル配線242の接続面積をより大きくでき、第2外部電極40と第2のコイル配線242との接続信頼性をより向上できる。
好ましくは、図4に示すように、第2のコイル配線242は、第2外部電極40と接続される第1部分242aと、第1部分242a以外の第2部分242bとを有する。第1部分242aの線幅h1は、第2部分242bの線幅h2よりも広い。第1部分242aの線幅h1とは、第1部分242aにおける第2外部電極40との接触面における線幅をいう。第2部分242bの線幅h2とは、第2部分242bの延在方向に渡った平均寸法をいう。第1部分242aは、好ましくは、第2引出部22に相当する。
上記構成によれば、第2外部電極40と接続される第2のコイル配線242の接続面積をより大きくでき、第2外部電極40と第2のコイル配線242との接続信頼性をより向上できる。
(第2実施形態)
図5は、インダクタ部品の第2実施形態を示す上方からみた透視平面図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、コイル配線のコイル導体層の層数が相違する。この相違する構成を以下に説明する。その他の構成は、第1実施形態と同じ構成であり、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。なお、図5では、便宜上、コイル配線24Aの層数を、図3のコイル配線の層数よりも少なく描いている。
図5に示すように、第2実施形態のインダクタ部品1Aのコイル20Aでは、各コイル配線24Aは、複数のコイル導体層25から構成される。各コイル配線24Aにおいて、複数のコイル導体層25は、軸に沿って積層され、電気的に並列に接続される。複数のコイル導体層25は、ビア導体27を介して並列に接続されているが、複数のコイル導体層25は、互いに、面接触して並列に接続されていてもよい。
第2外部電極40に接続される第2のコイル配線242Aを構成するコイル導体層25の層数は、第1外部電極30に接続される第1のコイル配線241Aを構成するコイル導体層25の層数よりも多い。具体的に述べると、第2のコイル配線242Aのコイル導体層25の層数は、3層であり、第1のコイル配線241Aのコイル導体層25の層数は、2層である。なお、第1、第2のコイル配線241A,242Aを除くコイル配線24Aのコイル導体層25の層数は、2層である。
ビア配線26の第1端面26aの面積は、ビア配線26の第2端面26bの面積よりも小さい。これにより、第2のコイル配線242Aは積層方向の上側に位置し、第1のコイル配線241Aは積層方向の下側に位置する。ビア導体27の下端面および上端面についても、ビア配線26の第1端面26aおよび第2端面26bと同様であり、下端面の面積は、上端面の面積よりも小さい。なお、ビア導体27において、下端面の面積は、上端面の面積と同じであってもよく、または、上端面の面積よりも大きくてもよい。
上記構成によれば、第2のコイル配線242Aを構成するコイル導体層25の層数は、第1のコイル配線241Aを構成するコイル導体層25の層数よりも多いので、上層側の第2のコイル配線242Aのコイル導体層25の層数を多くできる。これにより、積層方向の上側において、第2外部電極40と接続されるコイル導体層25の接続数を多くでき、第2外部電極40と第2のコイル配線242Aとの接続信頼性を向上できる。したがって、コイル20Aと外部電極30,40との接続信頼性を向上できる。
具体的に述べると、上述したように、印刷積層工法などのビルドアップ工法において、積層方向の上側ほど、絶縁ペースト層(絶縁層)の上面の凸部が厚くなって、凸部に積層される導体ペースト(コイル配線)の厚みが薄くなり易い。そこで、第2のコイル配線242Aに相当する最上層の導体ペーストの層数が、第1のコイル配線241Aに相当する最下層の導体ペーストの層数よりも多くなるように制御することで、第2のコイル配線242Aのコイル導体層25の層数を第1のコイル配線241Aのコイル導体層25の層数よりも多くする。したがって、第2外部電極40と接続される第2のコイル配線242Aの接続数を多くできる。なお、第1のコイル配線241Aの厚みは、工法上、設計値を確保できるため、第1のコイル配線241Aのコイル導体層25の層数を少なくしても、第1外部電極30と第1のコイル配線241Aとの接続信頼性は確保できる。
これに対して、全てのコイル配線において、コイル配線を構成するコイル導体層の層数が同一である場合、積層方向の上層側ほどコイル導体層の厚みが薄くなると、上層において外部電極とコイル配線との接続信頼性が低下するおそれがある。
なお、この実施形態では、各コイル配線24Aは、複数のコイル導体層25から構成されているが、全てのコイル配線24Aのうちの第2のコイル配線242Aを除く少なくとも1つのコイル配線24Aは、1層のコイル導体層25から構成されていてもよい。
また、この実施形態では、第1実施形態とは異なり、第2のコイル配線242Aの軸に平行な方向の厚みや線幅は、第1のコイル配線241Aの軸に平行な方向の厚みや線幅と同じであってもよいし、小さくてもよい。
(第3実施形態)
図6は、インダクタ部品の第3実施形態を示す第1側面からみた透視正面図である。第3実施形態は、第1実施形態とは、コイルの引出部の構成が相違する。この相違する構成を以下に説明する。その他の構成は、第1実施形態と同じ構成であり、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、第3実施形態のインダクタ部品1Bのコイル20Bでは、第1引出部21は、巻回部23の第1端23aと第1外部電極30の間に接続され、第2引出部22は、巻回部23の第2端23bと第2外部電極40の間に接続されている。巻回部23は、軸に平行な方向からみたときに重なり合う螺旋状に巻回された部分であるため、第1端23aおよび第2端23bは、螺旋状に巻回された部分から外れる端面である。
第1引出部21は、第1端23aから第1外部電極30まで最短距離で接続されるように延在している。つまり、第1引出部21は、軸に平行な方向からみて、X方向およびZ方向に対して傾斜している。
第2引出部22は、軸に平行な方向からみて、第2端23bからX方向に延在する横線部22aと、横線部22aからZ方向に延在する縦線部22bとを有する。さらに、第2引出部22は、縦線部22bと第2外部電極40の間において、縦線部22bから第2外部電極40まで最短距離で接続されるように、X方向およびZ方向に対して傾斜して延在している。
横線部22aは、巻回部23の天面18側において巻回部23から離れるように底面17に平行な方向に延在する。ここで、底面17に平行とは、底面17に対して完全に平行であることのみならず、底面17に対して僅かに湾曲しているなど底面17に対して実質的に平行であることを含むものとする。
縦線部22bは、横線部22aに接続され底面17側に向かうように底面17に直交する方向に延在する。ここで、底面17に直交とは、底面17に対して完全に直交していることのみならず、底面17に対して完全に直交する方向に対して僅かに傾斜しているなど実質的に底面17に対して直交していることを含むものとする。
上記構成によれば、第2引出部22は、横線部22aと縦線部22bを有するので、縦線部22bは、横線部22aによって巻回部23から離隔される。このように、軸に平行な方向からみて縦線部22bと巻回部23を離隔でき、第2引出部22と巻回部23との短絡を防止できる。
好ましくは、軸に平行な方向からみて、縦線部22bと巻回部23の間の最短距離L1は、巻回部23を構成するコイル配線24の線幅hの1/2以上である。巻回部23のコイル配線24の線幅hとは、軸に平行な方向からみて、コイル配線24の延在する方向に直交する方向の寸法をいい、具体的に述べると、巻回部23における第2引出部22に接続される部分である第2端23bの幅である。
上記構成によれば、軸に平行な方向からみて縦線部22bと巻回部23とをより離隔でき、第2引出部22と巻回部23との短絡をより防止できる。
なお、この実施形態では、第2引出部22が、横線部22aと縦線部22bを有するが、第1引出部21および第2引出部22の少なくとも一方が、横線部と縦線部を有していればよい。第1引出部21が、横線部と縦線部を有する場合、縦線部と巻回部23を離隔でき、第1引出部21と巻回部23との短絡を防止できる。また、第1引出部21が、横線部と縦線部を有する場合、好ましくは、縦線部と巻回部23の間の最短距離は、巻回部23を構成するコイル配線の線幅hの1/2以上である。このとき、巻回部23のコイル配線の線幅とは、具体的に述べると、巻回部23における第1引出部21に接続される部分である第1端23aの幅である。
なお、本開示は上述の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1から第3実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。具体的に述べると、第2のコイル配線の厚みは、第1のコイル配線の厚みよりも厚く、かつ、第2のコイル配線を構成するコイル導体層の層数は、第1のコイル配線を構成するコイル導体層の層数よりも多くてもよい。
前記実施形態では、コイルの軸は、素体の側面に直交しているが、素体の端面に直交してもよく、または、素体の底面に直交してもよい。
前記実施形態では、第1、第2外部電極は、L字形状であるが、例えば5面電極であってもよい。つまり、第1外部電極は、第1端面全面と、第1側面、第2側面、底面および天面のそれぞれの一部とに設けられ、第2外部電極は、第2端面全面と、第1側面、第2側面、底面および天面のそれぞれの一部とに設けられてもよい。または、第1外部電極および第2外部電極は、それぞれ、底面の一部に設けられてもよい。
(実施例)
以下、インダクタ部品1の製造方法の実施例を説明する。
まず、硼珪酸ガラスを主成分とする絶縁ペーストをスクリーン印刷によりキャリアフィルム等の基材上に塗布することを繰り返して、絶縁層を形成する。この絶縁層は、コイル導体層よりも外側に位置する外層用絶縁層となる。なお、基材は任意の工程にて絶縁層から剥がされ、インダクタ部品の状態では残らない。
その後、絶縁層上に感光性導電ペースト層を塗布形成し、フォトリソグラフィ工程により、コイル導体層及び外部電極導体層を形成する。具体的には、絶縁層上にAgを金属主成分とする感光性導電ペーストをスクリーン印刷により塗布して、感光性導電ペースト層を形成する。さらに、感光性導電ペースト層にフォトマスクを介して紫外線等を照射し、アルカリ溶液等で現像する。これによりコイル導体層および外部電極導体層が絶縁層上に形成される。この時、フォトマスクによりコイル導体層および外部電極導体層は所望のパターンに描くことができる。
そして、絶縁層上に感光性絶縁ペースト層を塗布形成し、フォトリソグラフィ工程により、開口及びビアホールが設けられた絶縁層を形成する。具体的には、絶縁層上に感光性絶縁ペーストをスクリーン印刷により塗布して感光性絶縁ペースト層を形成する。さらに、感光性絶縁ペースト層にフォトマスクを介して紫外線等を照射し、アルカリ溶液等で現像する。この時、フォトマスクにより外部電極導体層の上方に開口を、コイル導体層の端部にビアホールを、それぞれ設けるよう、感光性絶縁ペースト層をパターニングする。
その後、開口及びビアホールが設けられた絶縁層上に感光性導電ペースト層を塗布形成し、フォトリソグラフィ工程により、コイル導体層及び外部電極導体層を形成する。具体的には、開口及びビアホールを埋めるように絶縁層上にAgを金属主成分とする感光性導電ペーストをスクリーン印刷により塗布して、感光性導電ペースト層を形成する。さらに、感光性導電ペースト層にフォトマスクを介して紫外線等を照射し、アルカリ溶液等で現像する。これにより、開口を介して下層側の外部電極導体層に接続された外部電極導体層と、ビアホールを介して下層側のコイル導体層と接続されたコイル導体層とが絶縁層上に形成される。
上記のような絶縁層とコイル導体層及び外部電極導体層を形成する工程を繰り返すことにより、複数の絶縁層上に形成されたコイル導体層からなるコイル及び複数の絶縁層上に形成された外部電極導体層からなる外部電極が形成される。さらに、コイル及び外部電極が形成された絶縁層上に、絶縁ペーストをスクリーン印刷により塗布することを繰り返して、絶縁層を形成する。この絶縁層は、コイル導体層よりも外側に位置する外層用絶縁層となる。なお、以上の工程において絶縁層上にコイル及び外部電極の組を行列状に形成すれば、マザー積層体を得ることができる。
その後、ダイシング等によりマザー積層体を複数の未焼成の積層体にカットする。マザー積層体のカット工程では、カットにより形成されるカット面において外部電極をマザー積層体から露出させる。この際、一定量以上のカットずれが生じると、上記工程で形成されたコイル導体層の外周縁が端面または底面に出現する。
そして、未焼成の積層体を所定条件で焼成しコイルおよび外部電極を含む素体を得る。この素体に対してバレル加工を施して適切な外形サイズに研磨するとともに、外部電極が積層体から露出している部分に、2μm~10μmの厚さを有するNiめっき及び2μm~10μmの厚さを有するSnめっきを施す。以上の工程を経て、0.4mm×0.2mm×0.2mmのインダクタ部品が完成する。
なお、導体パターンの形成工法は、上記に限定されるものではなく、例えば、導体パターン形状に開口したスクリーン版による導体ペーストの印刷積層工法でも良いし、スパッタ法や蒸着法、箔の圧着等により形成した導体膜をエッチングによりパターン形成する方法であっても良いし、セミアディティブ法のようにネガパターンを形成してめっき膜により導体パターンを形成した後、不要部を除去する方法であっても良い。さらに、導体パターンを多段形成することにより高アスペクトすることで、高周波での抵抗による損失を低減することができる。より具体的には、上記導体パターンの形成を繰り返すプロセスであっても良いし、セミアディティブプロセスで形成した配線を繰り返し重ねるプロセスであっても良いし、積み重ねの一部をセミアディティブプロセスで形成し、その他はめっき成長させた膜をエッチングで形成するプロセスであっても良いし、セミアディティブプロセスで形成した配線をさらにめっきで成長させ高アスペクト化するプロセスを組み合わせても良い。
また、導体材料は上記のようなAgペーストに限定されるものではなく、スパッタ法や蒸着法、箔の圧着、めっき等により形成されるAg,Cu,Auといった良導体のものであれば良い。また、絶縁層ならびに開口、ビアホールの形成方法は上記に限定されるものではなく、絶縁材料シートの圧着やスピンコート、スプレー塗布後、レーザーやドリル加工、ブラスト加工によって開口される方法でも良い。
なお、レーザーやドリル加工、ブラスト加工であっても、フォトリソグラフィ工法と同様に、絶縁層の開口は、積層方向下側の内径が積層方向上側の内径よりも小さくなるように、形成される。したがって、この場合であっても、ビア配線の積層方向下側の第1端面の面積は、ビア方向の積層方向上側の第2端面の面積よりも小さくなる。
また、絶縁材料は上記のようなガラス、セラミックス材料に限定されるものではなく、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリマー樹脂のような有機材料でも良いし、ガラスエポキシ樹脂のような複合材料でも良いが、誘電率、誘電損失の小さいものが望ましい。
また、インダクタ部品のサイズは上記に限定されるものではない。また、外部電極の形成方法について、カットにより露出させた外部導体にめっき加工を施す方法に限定されるものではなく、カット後にさらに導体ペーストのディップやスパッタ法等によって外部電極を形成し、その上にめっき加工を施す方法でもよい。
1,1A,1B インダクタ部品
10 素体
11 絶縁層
13 第1側面
14 第2側面
15 第1端面
16 第2端面
17 底面
18 天面
19 側面
20,20A,20B コイル
21 第1引出部
22 第2引出部
22a 横線部
22b 縦線部
23 巻回部
23a 第1端
23b 第2端
24,24A コイル配線
241,241A 第1のコイル配線
242,242A 第2のコイル配線
242a 第1部分
242b 第2部分
25 コイル導体層
26 ビア配線
26a 第1端面
26b 第2端面
30 第1外部電極
40 第2外部電極
t1 第1のコイル配線の厚み
t2 第2のコイル配線の厚み
h コイル配線の線幅
h1 第1部分の線幅
h2 第2部分の線幅
L1 縦線部と巻回部の間の最短距離

Claims (7)

  1. 素体と、
    前記素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイルと、
    前記素体に設けられ、前記コイルに電気的に接続された第1外部電極および第2外部電極と
    を備え、
    前記素体は、前記軸に沿って積層された複数の絶縁層を有し、
    前記コイルは、前記軸に沿って積層された複数のコイル配線と、前記軸に沿って延在して前記軸方向に隣り合う前記コイル配線を接続するビア配線とを有し、
    前記複数のコイル配線は、それぞれが平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成し、
    前記複数のコイル配線は、前記軸に平行な方向の最も一方側に位置して前記第1外部電極に接続される第1のコイル配線と、前記軸に平行な方向の最も他方側に位置して前記第2外部電極に接続される第2のコイル配線とを有し、
    前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記一方側の端面の面積は、前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記他方側の端面の面積よりも小さく、
    前記第2のコイル配線の前記軸に平行な方向の厚みは、前記第1のコイル配線の前記軸に平行な方向の厚みよりも厚い、インダクタ部品。
  2. 素体と、
    前記素体内に設けられ、軸に沿って螺旋状に巻き回されたコイルと、
    前記素体に設けられ、前記コイルに電気的に接続された第1外部電極および第2外部電極と
    を備え、
    前記素体は、前記軸に沿って積層された複数の絶縁層を有し、
    前記コイルは、前記軸に沿って積層された複数のコイル配線を有し、
    前記複数のコイル配線は、それぞれが平面に沿って巻回され、電気的に直列に接続されながら螺旋を構成し、
    前記コイル配線は、1層のコイル導体層、または、前記軸に沿って積層され、電気的に並列に接続された複数のコイル導体層から構成され、
    前記複数のコイル配線は、前記軸に平行な方向の最も一方側に位置して前記第1外部電極に接続される第1のコイル配線と、前記軸に平行な方向の最も他方側に位置して前記第2外部電極に接続される第2のコイル配線とを有し、
    前記第2のコイル配線を構成する前記コイル導体層の層数は、前記第1のコイル配線を構成する前記コイル導体層の層数よりも多い、インダクタ部品。
  3. 前記コイルは、前記軸に沿って延在して前記軸方向に隣り合う前記コイル配線を接続するビア配線を有し、
    前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記一方側の端面の面積は、前記ビア配線における前記軸に平行な方向の前記他方側の端面の面積よりも小さい、請求項2に記載のインダクタ部品。
  4. 前記素体は、互いに対向する第1端面および第2端面と、互いに対向する第1側面と第2側面と、前記第1端面と前記第2端面との間および前記第1側面と前記第2側面との間に接続された底面と、前記底面と対向する天面とを含み、
    前記第1外部電極は、前記第1端面から前記底面にかけて形成され、
    前記第2外部電極は、前記第2端面から前記底面にかけて形成され、
    前記コイルは、前記軸が前記底面と平行であり、かつ、前記軸が前記第1側面と前記第2側面とを交差するように、前記軸に沿って巻回され、
    前記コイルは、螺旋状に巻回された巻回部と、前記巻回部の第1端と前記第1外部電極の間に接続された第1引出部と、前記巻回部の第2端と前記第2外部電極の間に接続された第2引出部とを有し、
    前記第1引出部および前記第2引出部の少なくとも一方の引出部は、前記軸に平行な方向からみて、前記巻回部の前記天面側において前記巻回部から離れるように前記底面に平行な方向に延在する横線部と、前記横線部に接続され前記底面側に向かうように前記底面に直交する方向に延在する縦線部とを有する、請求項1から3の何れか一つに記載のインダクタ部品。
  5. 前記軸に平行な方向からみて、前記縦線部と前記巻回部の間の最短距離は、前記巻回部を構成する前記コイル配線の線幅の1/2以上である、請求項4に記載のインダクタ部品。
  6. 前記第2のコイル配線の線幅は、前記第1のコイル配線の線幅よりも広い、請求項1から5の何れか一つに記載のインダクタ部品。
  7. 前記第2のコイル配線は、前記第2外部電極と接続される第1部分と、前記第1部分以外の第2部分とを有し、
    前記第1部分の線幅は、前記第2部分の線幅よりも広い、請求項1から6の何れか一つに記載のインダクタ部品。
JP2021027471A 2021-02-24 2021-02-24 インダクタ部品 Active JP7367713B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021027471A JP7367713B2 (ja) 2021-02-24 2021-02-24 インダクタ部品
US17/675,768 US20220270803A1 (en) 2021-02-24 2022-02-18 Inductor component
CN202210162445.4A CN115036110A (zh) 2021-02-24 2022-02-22 电感部件
CN202220362048.7U CN217544326U (zh) 2021-02-24 2022-02-22 电感部件

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021027471A JP7367713B2 (ja) 2021-02-24 2021-02-24 インダクタ部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022128975A true JP2022128975A (ja) 2022-09-05
JP7367713B2 JP7367713B2 (ja) 2023-10-24

Family

ID=82900838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021027471A Active JP7367713B2 (ja) 2021-02-24 2021-02-24 インダクタ部品

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20220270803A1 (ja)
JP (1) JP7367713B2 (ja)
CN (2) CN115036110A (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0463618U (ja) * 1990-10-11 1992-05-29
JP2001217126A (ja) * 1999-11-22 2001-08-10 Fdk Corp 積層インダクタ
JP2006032430A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Tdk Corp コイル部品
JP2009260266A (ja) * 2008-03-18 2009-11-05 Murata Mfg Co Ltd 積層型電子部品及びその製造方法
US20110133875A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Chiu Tzuyin Stack inductor with different metal thickness and metal width
JP2014175383A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JP2015207613A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 日本電信電話株式会社 ソレノイドインダクタ
JP2017034176A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 Tdk株式会社 積層コイル部品
JP2018050022A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. コイル電子部品
JP2020136392A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 株式会社村田製作所 インダクタ部品
US20200335263A1 (en) * 2019-04-16 2020-10-22 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Coil electronic component

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0463618U (ja) * 1990-10-11 1992-05-29
JP2001217126A (ja) * 1999-11-22 2001-08-10 Fdk Corp 積層インダクタ
JP2006032430A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Tdk Corp コイル部品
JP2009260266A (ja) * 2008-03-18 2009-11-05 Murata Mfg Co Ltd 積層型電子部品及びその製造方法
US20110133875A1 (en) * 2009-12-08 2011-06-09 Chiu Tzuyin Stack inductor with different metal thickness and metal width
JP2014175383A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JP2015207613A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 日本電信電話株式会社 ソレノイドインダクタ
JP2017034176A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 Tdk株式会社 積層コイル部品
JP2018050022A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. コイル電子部品
JP2020136392A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 株式会社村田製作所 インダクタ部品
US20200335263A1 (en) * 2019-04-16 2020-10-22 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Coil electronic component

Also Published As

Publication number Publication date
US20220270803A1 (en) 2022-08-25
JP7367713B2 (ja) 2023-10-24
CN115036110A (zh) 2022-09-09
CN217544326U (zh) 2022-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11664152B2 (en) Electronic component
US20220028602A1 (en) Inductor component
US10840009B2 (en) Inductor component
JP6520861B2 (ja) 電子部品
JP7163882B2 (ja) インダクタ部品および電子部品
CN112349477B (zh) 电感器部件
KR20180046262A (ko) 코일 전자 부품
JP7367713B2 (ja) インダクタ部品
CN112289541B (zh) 电感部件
JP7435528B2 (ja) インダクタ部品
JP7355051B2 (ja) インダクタ部品および電子部品
JP7352200B2 (ja) インダクタ部品
JP7318784B2 (ja) インダクタ部品
JP7159997B2 (ja) インダクタ部品
JP2022190867A (ja) インダクタ部品およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220920

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20230522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230525

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20230529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7367713

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150