JP2022128014A - 離型剤スラリーの散布装置及びこれを用いた散布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アノードの鋳型のうち電極当接部が鋳造される両隅部に適量の離型剤を散布することが可能な散布方法及び散布装置を提供する。【解決手段】 矩形板状部A1とその1端部の両角部から突出する1対の電極当接部A2とからなる電解用アノードAを鋳造する鋳型12に離型剤スラリーを散布する散布装置であって、該鋳型12のうち、上記の矩形板状部A1及び1対の電極当接部A2がそれぞれ鋳造される中央部12a及び両隅部12bに対して離型剤スラリーをそれぞれ散布する第1の放出部23及び第2の放出部25を有しており、該第2の放出部25は、その2個の噴射口が両隅部12bに対してそれぞれ斜め上方から対向する方向であって且つ両隅部12bから中央部12aに向かう方向に差し向けられている。【選択図】 図4

Description

本発明は、離型剤スラリーの散布装置及びこれを用いた離型剤スラリーの散布方法に関し、特に非鉄金属の電解精製工程で使用される電解用アノードを鋳造する鋳型内に散布される離型剤スラリーの散布装置及びこれを用いた離型剤スラリーの散布方法に関する。
非鉄金属製錬プロセスにおいては、乾式処理により段階的に品位が高められた非鉄金属に対して、最終的に電解精製を行なうことで高純度の非鉄金属を製造することが行われている。例えば銅製錬プロセスでは、前段の精製炉において粗銅を酸化、還元処理することで生成した純度約99.5%の熔融状態の精製粗銅を略矩形板状に鋳造し、得られた複数の銅板からなる陽極(以下「アノード」という)と、別途用意した複数の陰極(以下「カソード」という)とを1枚ずつ交互に並べて電解槽内の電解液内に浸漬し、それらに電圧を印加することで電気銅を製造することが行われている。
上記の銅の電解精製は、使用するカソードの種類によってパーマネントカソード法(Permanent Cathode法、以下「PC法」という)とコンベンショナル法(以下「種板法」という)とに分類される。前者のPC法の場合はカソードにステンレス製の薄板を使用し、該薄板上に電着した電気銅を後段の剥離工程で該薄板から剥ぎ取ることにより製品として出荷し、該薄板は再利用する。一方、後者の種板法の場合はカソードに高純度の銅からなる薄板状の種板を使用し、該種板上に電着した電気銅は該種板と共にそのまま製品として出荷する。
上記電着に用いる電力は、電解槽の互いに対向する両側壁の上面に設けた導電板からなるブスバー電極を介して電源から印加される。そのため、上記のアノードやカソードの各々は、自身を支える支持部の役割と、該ブスバー電極に当接して通電させる端子部の役割とを担う1対の電極当接部を有している。例えば、略矩形板状のアノードは、その上側の両角部に水平方向に突出する耳部とも称する1対の電極当接部を有している。この1対の電極当接部は、上記ブスバー電極の上に載置されるため電解液内には浸漬されることはなく、よって電解精製の前後で肉厚が変化しない。そのため、アノードの矩型板状部を吊り下げた状態で支えることが可能な強度を有しているだけでよく、電解液内に浸漬される上記の矩形板状部に比べて1対の電極当接部は小さく且つ薄く作られている。
上記のアノードの鋳造では、上記の特徴的な形状のアノードを変形させることなく容易に鋳型から剥ぎ取るようにするため、また、剥ぎ取った後の鋳型に注湯される熔湯から該鋳型を保護するため、該注湯の前に鋳型内に離型剤スラリーが散布される。この離型剤スラリーは鋳型の内面に全面に亘って均一に散布するのが好ましい。ところが、上記の1対の電極当接部が鋳造される部分は鋳型の両隅部に位置しているため、鋳型からはみ出ないようにしながら該両隅部を含めた全面に均一に離型剤スラリーを散布することは難しかった。また、上記の1対の電極当接部が鋳造される両隅部は、幅狭かつ底浅な部分であることから離型剤の散布量は少量で十分であり、離型剤が過剰に散布されると該1対の電極当接部の形状(肉厚等)に悪影響を及ぼすおそれがあった。そこで、特許文献1に示すように、鋳型への離型剤スラリーの散布では、該鋳型のうち1対の電極当接部が鋳造される両隅部には離型剤スラリーを直接散布しないのが一般的であった。
特開2016-107308号公報
上記特許文献1の散布方法では、鋳型の中央部から両隅部に離型剤スラリーをある程度流し込むことができるが、前述したように1対の電極当接部は矩形板状部よりも薄いため、アノードの鋳造は中央部よりも両隅部の方が底面が高くなっている。そのため、鋳型の中央部に散布される離型剤スラリーの量が増減すると両隅部に流れ込む離型剤スラリーの量に過不足が生じることがあった。特に、離型剤スラリーが不足すると鋳型に損傷が生じたり、アノードが剥ぎ取りにくくなってアノードに形状不良が生じたりすることがあった。本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、アノードの鋳型のうち、1対の電極当接部が鋳造される両隅部に適量の離型剤スラリーを散布することが可能な散布方法及び散布装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の散布装置は、矩形板状部とその1端部の両角部から突出する1対の電極当接部とからなるアノードを鋳造する鋳型に離型剤スラリーを散布する散布装置であって、前記鋳型のうち、前記矩形板状部及び前記1対の電極当接部がそれぞれ鋳造される中央部及び両隅部に対して離型剤スラリーをそれぞれ散布する第1の放出部及び第2の放出部を有しており、前記第2の放出部は、その2個の噴射口が前記両隅部に対してそれぞれ斜め上方から対向する方向であって且つ前記両隅部から前記中央部に向かう方向に差し向けられていることを特徴とする。
本発明によれば、アノードの鋳型のうち1対の電極当接部が鋳造される両隅部に適量の離型剤を散布することができる。
本発明の離型剤スラリーの散布方法が好適に適用される電解用アノード鋳造装置の模式的な平面図である。 図1の電解用アノード鋳造装置で製造される電解用アノードの平面図である。 図1の電解用アノード鋳造装置のターンテーブル上に設けられているアノード鋳型の斜視図である。 本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置の概略フロー図である。 図4の離型剤スラリーの散布装置が有する第1の放出部を走査させる機構の一具体例の模式図である。 本発明の実施形態の散布装置の自動弁の作動タイミング及びこれにより行われる運転モードを示すチャートである。 本発明の離型剤スラリーの散布装置において、全ての自動弁が閉の状態を示すフロー図である。 本発明の離型剤スラリーの散布装置において、供給配管系に離型剤スラリーを抜き出した状態を示すフロー図である。 本発明の離型剤スラリーの散布装置において、分岐配管系に離型剤スラリーを抜き出した状態を示すフロー図である。 本発明の離型剤スラリーの散布装置において、離型剤スラリーをアノード鋳型の中央部に向けて散布している状態を示すフロー図である。 本発明の離型剤スラリーの散布装置において、離型剤スラリーをアノード鋳型の両隅部に向けて散布すると共に該両隅部に向けてガスを吹き付けている状態を示すフロー図である。 本発明の離型剤スラリーの散布装置において、アノード鋳型の両隅部に向けてガスを吹き付けている状態を示すフロー図である。
1. アノード鋳造装置
先ず、本発明の離型剤の散布装置及びこれを用いた離型剤の散布方法が好適に用いられる銅製錬プラントの電解精製用のアノード鋳造装置について説明する。図1に示すように、熔融粗銅から連続的に電解用アノードを製造するアノード鋳造装置10は、白矢印方向に間欠的に回転する円盤状の1対のターンテーブル11と、各ターンテーブル11上に周方向に均等な間隔をあけて設けられている複数のアノード鋳型12と、これら複数のアノード鋳型12に、前段の精製炉で精製された熔融粗銅を順次注湯する樋部13と、アノード鋳型12に鋳込まれた熔融粗銅を冷却する冷却装置14と、該冷却装置14での冷却により固化した電解用アノードをアノード鋳型12から剥ぎ取る剥取機15と、この剥ぎ取り時の剥離性を高めるために予めアノード鋳型12内にスラリー状の離型剤を散布する離型剤散布部16とから主に構成される。なお、図1には各ターンテーブル11の上に18個のアノード鋳型12を設けた例が示されているが、アノード鋳型の個数はこれに限定されるものではない。
上記のアノード鋳造装置10で製造される電解用アノードは、次工程の電解精製において、吊り下げた状態で電解槽内の電解液に浸漬されるため、図2の正面図に示すような特徴的な形状を有している。具体的には、この図2に示す電解用アノードAは、縦1000mm×横1000mm程度の略矩形板状部A1と、該矩形板状部A1の上側両角部からそれぞれ紙面左右に突出する1対の電極当接部A2とから構成される。これら1対の電極当接部A2が、電解槽の互いに対向する両側壁の上面に設けられたブスバー電極の上に載置される。これにより、電解槽内の電解液内に浸漬状態にある電解用アノードの矩形板状部A1に、ブスバー電極及びこれに当接する1対の電極当接部A2を介して電源から電力が印加される。
2. 電解用アノードの製造方法
上記構造のアノード鋳造装置10を用いて行われる電解用アノードの製造方法は、白矢印の方向に間欠的に回転するターンテーブル11の上に載置された複数のアノード鋳型12に熔融粗銅を順次鋳込む鋳込み工程と、該アノード鋳型に鋳込まれた熔融粗銅を冷却する冷却工程と、該冷却工程における冷却により固化した電解用アノードAを該アノード鋳型12から剥ぎ取る剥ぎ取り工程と、電解用アノードAが剥ぎ取られた直後のアノード鋳型12内に離型剤スラリーを散布する離型剤散布工程とからなる鋳造サイクルが繰り返し行われる。以下、これら鋳込み工程、冷却工程、剥ぎ取り工程、及び離型剤散布工程の各々について詳細に説明する。
2.1 鋳込み工程
鋳込み工程は、ターンテーブル11の間欠的な回転により樋部13の下方に次々に搬送されるアノード鋳型12に対して、前段の精製炉において純度約99.5%に高められた精製粗銅を該樋部13を介して順次鋳込む工程である。この樋部13は、該精製炉から排出される精製粗銅をターンテーブル11まで送液する流し樋13aと、この流し樋13aから供給される精製粗銅を左右に振り分ける溜樋13bと、この溜樋13bで振り分けられた精製粗銅を計量してアノード鋳型12に注湯する計量樋13cとから一般に構成され、これにより各アノード鋳型12内に精製粗銅を一定量ずつ鋳込むことができ、ばらつきの少ない電解用アノードAを製造することができる。
2.2 冷却工程
冷却工程は、前工程の鋳込み工程で鋳込まれた精製粗銅で満たされたアノード鋳型12をターンテーブル11の回転によりフード状の冷却装置14内に順次導入し、冷却水散布配管を介して好ましくは上下から冷却水を散布して精製粗銅を冷却する工程である。この冷却により、精製粗銅は鋳型12内で固化し、電解用アノードAが成型される。この冷却工程では、上記の精製粗銅の冷却と同時にアノード鋳型12も適切な温度まで冷却される。
2.3 剥ぎ取り工程
剥ぎ取り工程は、前工程の冷却工程での冷却により成型された電解用アノードAをアノード鋳型12から剥ぎ取る工程である。アノード鋳型12は、図3に示すように一般的に鋳型12の中央部12aの底部から押上ピンPが出没する構造になっており、成型された電解用アノードAは、その1対の電極当接部側が押上ピンPによって押し上げられ、この押し上げられた部分を剥取機15により引っ掛けたり掴持したりすることでアノード鋳型12から取り出される。なお、この剥取機15で電解用アノードAを剥ぎ取る前に、目視等により不良と判定された不良アノードを剥ぎ取る異形アノード剥取装置が設けられることがある。
2.4 離型剤散布工程
離型剤散布工程は、前工程で電解用アノードAが剥ぎ取られた後のアノード鋳型12内に、所定のスラリー濃度に調製された離型剤スラリーを散布する工程である。散布された離型剤スラリーに含まれる水分はアノード鋳型12が保有する蓄熱により蒸発し、これにより鋳型12の内表面に離型層が形成される。次回の鋳造サイクルの鋳込み工程において、この離型層の上に精製粗銅が鋳込まれるので、アノード鋳型12からの電解用アノードAの剥離性を高めることができる。この離型剤散布工程で散布する離型剤スラリーに含まれる水分の蒸発は、前工程の剥ぎ取り工程において電解用アノードが剥ぎ取られた直後から、次回の鋳造サイクルの鋳込み工程が開始するまでの間に完了させる必要がある。このように、離型剤スラリーに含まれる水分を速やかに蒸発させる都合上、電解用アノードが剥ぎ取られた直後のアノード鋳型12の温度は100℃以上とすることが望ましい。
3. 離型剤スラリーの散布装置
次に、上記の離型剤散布工程で使用される本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置について図4を参照しながら説明する。この図4に示す散布装置は、電解用アノードAが剥ぎ取られた直後のアノード鋳型12に向けて離型剤スラリーを散布する装置であり、例えば粘土粉などの離型剤原料を工業用水と共に受け入れて好ましくはスラリー濃度(固形分濃度とも称する)20~200g/L、より好ましくは100~150g/Lとなるように調製して貯留する撹拌機20aを備えた貯留槽20と、該貯留槽20の底部から抜き出した離型剤を昇圧する例えばダイヤフラムポンプからなるスラリーポンプ21と、該スラリーポンプ21で昇圧された離型剤をその散布位置まで送液する供給配管系22と、該供給配管系22の先端部に設けられており、アノード鋳型12の中央部12aに離型剤スラリーを散布する第1の放出部23と、該供給配管系22から分岐する分岐配管系24と、該分岐配管系24の先端部に設けられており、アノード鋳型12の両隅部12bに離型剤スラリーを散布する第2の放出部25と、該アノード鋳型12の両隅部12bに圧縮空気などのガスを吹き付けるガス放出部26とから構成される。
なお、離型剤スラリーの調製は、上記貯留槽20とは別の調製槽で行ってもよく、この場合は該調製槽で調製した離型剤スラリーを、スラリーポンプ、ガスによる圧送、ヘッド差等を利用して貯留槽20に移送することになる。また、図4に示すように、撹拌機20aによる撹拌に加えてスラリーポンプ21の吐出側配管が貯留槽20に戻る構成の外部循環系を用いて貯留槽20の底部から抜き出された離型剤スラリーを循環させるのが好ましく、これにより離型剤スラリーに含まれる固形分である離型剤が重力により沈降分離して貯留槽20の底部に堆積するのをより確実に防ぐことができるので、貯留槽20内の離型剤スラリーのスラリー濃度を均一に保つことができる。上記の供給配管系22は、この外部循環系を構成するスラリーポンプ21の吐出側配管から分岐しているので、第1の放出部23及び第2の放出部25から一定のスラリー濃度を有する離型剤スラリーを散布することができる。
上記の第1の放出部23は、離型剤スラリーと分散用ガスとを混合した状態で噴射する2流体ノズルを用いるのが好ましい。これにより、通常のノズルに比べて固形分濃度の高い離型剤スラリーをアノード鋳型12の中央部12aにほぼ均一に散布することができるので、高品質の電解用アノードAを成型することが可能になる。この2流体ノズルは、略円筒形状の混合部と、その先端部に設けられた略切頭円錐形状の噴射部とからなり、該混合部では、互いに異なる入口から導入される離型剤スラリーと分散用ガスとが混合される。この分散用ガスには、例えばコンプレッサーや圧力ボンベなどを圧縮エアー供給源とするエアーヘッダーから分岐する噴霧ガス供給配管27を介して供給される雑用エアーが好適に用いられる。
なお、上記の第1の放出部23は、アノード鋳型12の底面に沿って一方的に走査させるのが好ましい。これは、例えば図5に示す機構により実現できる。具体的には、サーボモータ30の作動でシリンダー31から出没するピストン32の先端にシャフト部33の一端部を揺動自在に支持し、該シャフト部33の他端部に第1の放出部23を設けると共に、該シャフト部33の長手方向の中央部を固定軸に軸支させる。これにより、上記ピストン32をサーボモータ30で往復動させることによって、アノード鋳型12の中央部12aにほぼ全面に亘って離型剤スラリーを散布することが可能になる。
前述したように、本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置は、離型剤スラリーの散布手段として、上記の第1の放出部23に加えて第2の放出部25を有している。この第2の放出部25は、一般的なスプレーノズルでよいが、その2個の噴射口は、アノード鋳型12の両隅部12bに対してそれぞれ斜め上方から対向する方向であって、且つ両隅部12bから中央部12aに向かう方向に差し向けられている。これにより、アノード鋳型12の両隅部12bに確実に離型剤スラリーを散布することができるうえ、アノード鋳型12の両隅部12bに上記した第2の放出部25によって過剰に離型剤スラリーが散布されても、この過剰な離型剤スラリーを両隅部12bから中央部12aへ速やかに排出することができる。
更に、本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置は、該アノード鋳型12の両隅部12b向けて圧縮空気などのガスを吹き付けるガス放出部26を有している。上記のようにアノード鋳型12の両隅部12bを噴射対象とする第2の放出部25による離型剤スラリーの散布では、離型剤スラリーの流れが一方向のみになりがちなこともあって、アノード鋳型12の両隅部12bに十分に離型剤スラリーが行き渡らない場合が生じるおそれがあるが、第2の放出部25による離型剤スラリーの散布中及び散布後にガス放出部26の2個のノズルからアノード鋳型の両隅部12bに向けてそれぞれガスを吹き付けることで、該両隅部12bに散布された少量の離型剤スラリーをこの吹き付けられたガスにより両隅部12bの内表面にほぼ全面に亘って広げることが可能になる。
また、アノード鋳型12の両隅部12bに過剰の離型剤スラリーが散布されたときに、両隅部12b表面に定着する離型剤と、離型剤の上に堆積する離型剤とが生じるところ、離型剤の上に堆積する離型剤を両隅部12bの外へ吹き飛ばすことが可能になる。これにより、電解用アノードAの電極当接部A2の形状(肉厚等)がばらつくのを抑えることができる。上記のガスの吹き付けのタイミングを離型剤スラリーの散布中又は散布直後とすることにより、水分も両隅部12bの外へ吹き飛ばすことができるから、アノード鋳型12の両隅部12bにおいて、離型剤スラリーが過度に散布されても鋳込みまでに該離型剤スラリーの水分蒸発を完了させやすくなる。
なお、上記のガス放出部26には一般的なガス用ノズルを用いることができる。このガス用ノズルは、そのガス放出口が、両隅部12bに対して上から対向する方向であって、且つ両隅部12bから中央部12aに向って放出するように傾けて設置することで、当該ガスにより吹き飛ばされる離型剤スラリーがアノード鋳型12の外へ飛び散りにくくなり、中央部12aで有効活用することができる。また、このガス放出部26には、例えば上記のエアーヘッダーから分岐するガス放出配管29を介して供給される雑用エアーが用いられる。
ところで、前述したようにアノード鋳造装置10を構成するターンテーブル上に設けられている複数のアノード鋳型12の各々では、該ターンテーブル11の間欠的な回転により、鋳込み工程、冷却工程、剥ぎ取り工程、及び離型剤散布工程からなる鋳造サイクルが繰り返される。この鋳造サイクルに応じて上記の複数のアノード鋳型12に順次離型剤スラリーを断続的に散布する必要がある。そのため、本発明の実施形態の散布装置の上記供給配管系22及び分岐配管系24には、自動的に開閉する散布弁22a及び隅部散布弁24aがそれぞれ設けられている。これにより、上記のターンテーブル11の間欠的な回転のタイミングに合わせて離型剤スラリーを散布することができる。
また、この散布弁22aの開閉により上記外部循環系から抜き出される離型剤スラリーの量を調整できるので、散布弁22aが開状態となる時間の長さを適宜変えることで第1の放出部23からアノード鋳型12の中央部12aに散布される離型剤スラリーの量を調整することができる。同様に隅部散布弁24aが開状態となる時間の長さを適宜変えることで、第2の放出部25からアノード鋳型12の両隅部12bに散布される離型剤スラリーの量を調整することができる。なお、外部循環系を含めて貯留槽20からの離型剤スラリーの抜き出し流量を安定化させるため、外部循環系のうち供給配管系22の分岐点よりも下流側に循環遮断弁を設けてもよい。
更に、本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置は、供給配管系22における散布弁22aの下流側が、該散布弁22aの開放時間に応じた量の離型剤スラリーを保持可能な容量を有しており、同様に分岐配管系24における隅部散布弁24aの下流側が、該隅部散布弁24aの開放時間に応じた量の離型剤スラリーを保持可能な容量を有している。そして、外部循環系から供給配管系22及び分岐配管系24に離型剤スラリーを抜き出してこれら両配管系内に一時的に保持させた後に、これら供給配管系22及び分岐配管系24にパージ用ガスを導入することで、該抜き出されて保持されている離型剤スラリーをアノード鋳型12に散布している。これにより、各アノード鋳型12に散布する離型剤スラリーの量にばらつきが生ずるのを抑制することができる。
仮に、スラリーポンプ21の吐出圧を利用して例えば第1の放出部23の2流体ノズルから離型剤スラリーを散布する場合は、散布弁22aを開けたままにして該2流体ノズルの入口圧力を安定的な散布に必要な下限値よりも高く維持されるように、スラリーポンプ21の吐出圧を高めに設定することが必要になる。この場合は、散布弁22aを開から閉にしても直ちに2流体ノズルからの離型剤スラリーの噴射が停止することはないが、供給配管系22内を流れる離型剤スラリーは、散布弁22aを開から閉にした後は供給配管系22の内壁面との摩擦等により圧力及び運動エネルギーが徐々に減少するので、やがて圧力が低下すると共に流速が減速して2流体ノズルから噴射されなくなる。その結果、一部の離型剤スラリーは、供給配管系22内に残留する。
上記のように、散布弁22aの閉止後に供給配管系22内に残存する離型剤スラリーの量は、前述したように該散布弁22aを開から閉にした直後に供給配管系22内を流れる離型剤スラリーの運動エネルギーや圧力が、供給配管系22内における圧力損失等によって低下する度合いに大きく左右される。そのため、離型剤スラリーの散布量は、アノード鋳型12ごとにばらつくことがあり、電解用アノードAの品質にばらつきが生じるおそれがある。
これに対して、本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置は、供給配管系22において散布弁22aの2次側(下流側)の直近部分に、パージ用ガスを導入するためのパージガス供給配管28が接続されている。これにより、例えば散布弁22aが開から閉になるタイミングに合わせて、該パージガス供給配管28に設けた自動的に開閉するパージガス弁28aを閉から開にすることで、供給配管系22及び分岐配管系24内にパージ用ガスが導入されるので、このパージガス弁28aを閉から開にする前に予め供給配管系22及び分岐配管系24内に抜き出されて保持されている離型剤スラリーの全量を、アノード鋳型12に散布することができる。
このように、供給配管系22内にパージ用ガスを導入することによって、各アノード鋳型12の1回の鋳造サイクルにおいて、外部循環系から供給配管系22及び分岐配管系24に導入される離型剤スラリーの量と、該供給配管系22及び分岐配管系24からアノード鋳型12に噴射される離型剤スラリーの量とをほぼ同量にすることができるので、アノード鋳型12ごとに離型剤スラリーの散布量がばらつくのを抑えることができる。また、散布弁22aの開状態の時間と各アノード鋳型12への離型剤スラリーの散布量とを正比例の関係にすることができるので、該散布弁22aの開状態の時間を増減するだけで、精度よく離型剤スラリーの散布量(噴射量)を調整することができる。なお、上記のパージ用、ガス放出用、及び2流体ノズル用のガスは、供給配管系22等の接液部の素材及び離型剤スラリーに対して実質的に化学反応を生じさせるものでなければ特に限定はなく、例えば圧縮空気や圧縮窒素などを用いることができ、低コストの点から圧縮空気が好ましい。
前述した各アノード鋳型12における鋳込み(注湯)、冷却、剥ぎ取り、及び離型剤散布からなる1回の鋳造サイクルでは、上記供給配管系22に導入するパージ用ガスの導入量及び導入圧力は、該供給配管系22内の離型剤スラリーをほぼ全て第1の放出部23及び第2の放出部25から押し出せる程度であればよい。このパージ用ガスの圧力は、外部循環系からの離型剤スラリーの抜き出し圧力よりも高くすることが好ましく、これにより、ターンテーブル11の間欠的な回転のタイミングで離型剤スラリーを全て散布することができる。また、供給配管系22内の離型剤スラリーをパージするために供給配管系22にパージ用ガスを導入するタイミングは、上記の外部循環系から供給配管系22への離型剤スラリーの抜き出しが妨げられたり逆流が生じたりすることのないタイミングが好ましく、散布弁22aが閉状態にあるときに上記のパージガス弁28aを開状態にするのが望ましい。
4.離型剤スラリーの散布方法
次に、本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布方法について、上記した離型剤スラリーの散布装置が有する自動弁の開閉状態及び運転モードを示す図6のチャート、及び図7~12のフローシートを参照しながら詳細に説明する。なお、図7~12において白色の弁は閉状態を、黒色の弁は開状態をそれぞれ示している。また、簡単のため、第2の放出部25及びガス放出部26は、いずれも2個あるノズルのうちの片方のみを示している。
図7に示すように自動弁が全て閉状態にある散布装置に対して、先ず、工程No.1では、散布弁22aを閉から開にすることで、図8に示すように離型剤スラリーを外部循環系から供給配管系22に抜き出す。次に、工程No.2では、散布弁22aは開放状態のままで隅部散布弁24aを閉から開にすることで、図9に示すように離型剤スラリーを分岐配管系24に抜き出す。次に、工程No.3では、散布弁22aは開放状態のままで隅部散布弁24aを開から閉にし、その後、噴霧ガス弁27aを閉から開にして第1の放出部23に圧縮ガスを導入する。次に、工程No.4では、散布弁22aを開から閉にすると同時にパージガス弁28aを閉から開にすることで、図10に示すように第1の放出部23から離型剤スラリーを散布させる。次に、工程No.5では、サーボモータ30を稼働させて上記第1の放出部23をアノード鋳型12の底面に沿って走査させる。
次に、工程No.6では、供給配管系22に抜き出した離型剤スラリーがほぼ全て第1の放出部23から散布され、第1の放出部23からはパージ用エアーのみの放出となるので、サーボモータ30の稼働を停止することで第1の放出部23の走査を停止する。このように、供給配管系22内のほぼ全ての離型剤スラリーが第1の放出部23から散布された後もしばらく噴霧ガス弁27a及びパージガス弁28aを開放状態にしておくことで、供給配管系22内及び2流体ノズル内を清掃することができる。
次に、工程No.7では、図11に示すようにパージガス弁28aを開放状態のまま隅部散布弁24aを閉から開にすることで、アノード鋳型12の両隅部12bの各々に対して、第2の放出部25によって斜め上方から、且つアノード鋳型12の両隅部12bから中央部12aに向かう方向に離型剤スラリーを散布させる。更に、ガス放出弁29aを閉から開にすることで、該両隅部12bの各々に対して、ガス放出部26から圧縮ガスを吹き付ける。これにより、離型剤スラリーが押し広げられるので、両隅部12bの全面に亘って離型剤スラリーを散布することができる。
次に、工程No.8では、隅部散布弁24aを開から閉にすることで、図12に示すようにアノード鋳型12の両隅部12bへの離型剤スラリーの散布を停止し、該両隅部12bには1対のガス放出部26からのガスの吹き付けのみを維持する。これにより、過剰な離型剤及び水分を吹き飛ばして、該アノード鋳型12の両隅部12bの内表面に適度な量の離型剤スラリーを塗布することができる。なお、これら工程No.7及び工程No.8においても、噴霧ガス弁27a及びパージガス弁28aを開放状態にしてガスによる清掃を継続するのが好ましい。
最後に、工程No.9では、ガス放出弁29aを開から閉にすると共に噴霧ガス弁27a及びパージガス弁28aを開から閉にする。これにより、図7に示すように全ての自動弁が閉じた状態となり、1つのアノード鋳型12への離型剤スラリーの散布が完了する。なお、上記の散布弁22a、両隅部散布弁24a、噴霧ガス弁27a、パージガス弁28a、及びガス放出弁29aの開閉は、一般的にはCPU(中央処理装置)、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)等の制御手段で制御される。
以上説明したように、本発明の実施形態の離型剤スラリーの散布装置及びこれを用いた散布方法は、アノード鋳型12のうち、1対の電極当接部が鋳造される両隅部12bに適量の離型剤スラリーを散布することが可能になる。また、供給配管系22への離型剤スラリーの抜き出しと、該供給配管系22の系内に一時的に保持される離型剤スラリーのアノード鋳型12への散布とのタイミングを分けることで、アノード鋳型12の中央部12aへの離型剤スラリーの散布用のラインと両隅部12bへの離型剤スラリーの散布用のラインとが一部共用されているにもかかわらず、該中央部12aへの離型剤スラリーの散布に対して特に悪影響を及ぼすことなくこれら中央部12aと両隅部12bとの両方に安定的に離型剤スラリーを散布することが可能になる。更に該散布後は系内に残留する離型剤スラリーを除去できるため、該系内が離型剤で詰まるトラブルが発生しにくくなる。
また、アノード鋳型12の中央部12aには、分散用ガスによって分散させた状態で離型剤スラリーを散布するので、離型剤スラリーをアノード鋳型12の中央部12aの内表面に広く散布することができる。この分散用ガスは水の代わりに、あるいは水と協働して離型剤スラリーを広げる役割を担うので、必要に応じて離型剤スラリーに含有させる水分の量を減らすことができる。これにより、離型剤スラリーに含まれる水分を速やかに蒸発させることができるので、表面部に膨れがほとんどない平滑な電解用アノードを、鋳型での焼き付きの問題を生じさせることなく製造することができる。その結果、後工程の電解精製において、電解用アノードの表面の膨れ等の不均一性に起因するアノードとカソード間のショート発生率を低減させることができ、銅精錬プロセスの生産性を顕著に高めることができる。
更に、離型剤スラリーの散布後は系内をパージ用ガスで清掃することができるので、多様な離型剤を様々な固形分濃度で使用することができ、例えば時間の経過に従って配管の内壁に付着しやすくなる性質を有する離型剤を用いたり、固形分濃度を高めに調整した管内を閉塞させやすい離型剤スラリーを用いたりすることができる。具体的には、離型剤スラリーの固形分濃度の範囲を従来の30~60g/L程度から、20~160g/L程度まで大幅に広げることが可能になる。また、離型剤スラリーの散布量の範囲を従来の1500~2200mL程度から、500~3600mL程度に大幅に広げることができる。
(実施例)
図4に示すような自動弁を備えた離型剤スラリーの散布装置を、図6のチャートに示すシーケンスに従って開閉させることで、図1に示すようなアノード鋳造設備の各アノード鋳型に対して離型剤スラリーを散布した。具体的には、図6のチャートに示す工程No.1~3において、散布弁22aは合計3秒間だけ開けることで離型剤スラリーを供給配管系22に抜き出して保持した。その間、工程No.2において隅部散布弁24aを開けることで、分岐配管系24内に離型剤スラリーを保持させた。
なお、上記の工程No.1~3では、第1の放出部23及び第2の放出部25から離型剤スラリーを散布させなかった。また、散布弁22aの開時間を上記の3秒間から増減させることにより、後工程でアノード鋳型への離型剤スラリーの散布時間を調整することができた。このことから、散布弁22aを開放する時間により供給配管系22への抜き出し量を調整できることが分かった。
工程No.4~8では、パージガス供給配管28のパージガス弁28aを開けることで、上記の供給配管系22に抜き出した離型剤スラリーを圧縮空気の圧力で押し出して第1の放出部23の2流体ノズルから安定的に散布できた。この2流体ノズルからの離型剤スラリーの散布がほぼ終了した後に、工程No.7において隅部散布弁24aを再び開けることで、パージガス供給配管28から導入される圧縮空気によって分岐配管系24内に保持されていた離型剤スラリーを圧縮空気の圧力で押し出して第2の放出部25からアノード鋳型12の両隅部12bに散布することができた。なお、工程No.7及び8では、ガス放出弁29aを開けることで、アノード鋳型12の両隅部12bへの離型剤スラリーの散布中及び散布後において該両隅部12bにガス放出部26から圧縮空気を吹き付けた。
上記の離型剤スラリーの散布方法を行いながら電解用アノードAの鋳造を半年間行った。その結果、1対の電極当接部に形状不良を有する電解用アノードAの発生率は0.001%と極めて低かった。また、アノード鋳型については該1対の電極当接部が鋳造される両隅部の損傷により必要となる交換頻度が1回/年と少なかった。なお、運転後の開放点検により目視にて検査したところ散布装置の配管系の内部に離型剤の残留や付着は特に認められなかった。
(比較例)
離型剤スラリーのアノード鋳型12の両隅部12bへの直接散布と該両隅部12bへのガス放出を行なわなかった以外は上記実施例と同様にして電解用アノードAの鋳造を行った。その結果、1対の電極当接部に形状不良を有する電解用アノードAの発生率が0.01%と実施例よりも顕著に高くなった。また、アノード鋳型については該1対の電極当接部が鋳造される両隅部の損傷により必要となる交換頻度が10回/年と実施例よりも顕著に多くなった。
(参考例)
エアーパージ用の圧縮空気を離型剤スラリーの供給配管系に供給する機能を持たない離型剤スラリーの散布装置を用いて、電解用アノードAの鋳造を行った。運転後の開放点検により目視にて検査したところ、該供給配管系の内部に離型剤の残留が認められた。そのままエアーパージによる清掃無しで鋳造を続けた結果、3000回の鋳造サイクルで配管系が閉塞した。
10 アノード鋳造設備
11 ターンテーブル
12 アノード鋳型
12a 中央部
12b 両隅部
13 樋部
14 冷却装置
15 剥取機
16 離型剤散布部
20 貯槽
20a 撹拌機
21 スラリーポンプ
22 供給配管系
22a 散布弁
23 第1の放出部
24 分岐配管系
24a 隅部散布弁
25 第2の放出部
26 ガス放出部
27 噴霧ガス供給配管
27a 噴霧ガス弁
28 パージガス供給配管
28a パージガス弁
29 ガス放出配管
29a ガス放出弁
30 サーボモータ
31 シリンダー
32 ピストン
33 シャフト部
A 電解用アノード
P 押上ピン

Claims (6)

  1. 矩形板状部とその1端部の両角部から突出する1対の電極当接部とからなるアノードを鋳造する鋳型に離型剤スラリーを散布する散布装置であって、前記鋳型のうち、前記矩形板状部及び前記1対の電極当接部がそれぞれ鋳造される中央部及び両隅部に対して離型剤スラリーをそれぞれ散布する第1の放出部及び第2の放出部を有しており、前記第2の放出部は、その2個の噴射口が前記両隅部に対してそれぞれ斜め上方から対向する方向であって且つ前記両隅部から前記中央部に向かう方向に差し向けられていることを特徴とする散布装置。
  2. 前記第2の放出部に離型剤スラリーを供給する配管系にはガス供給配管が接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の散布装置。
  3. 前記両隅部の全面に亘って離型剤スラリーが薄く広がるように、該両隅部に向けてガスを吹き付けるガス放出部を更に有していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の散布装置。
  4. 請求項3に記載の散布装置を用いた離型剤スラリーの散布方法であって、前記両隅部への離型剤スラリーの散布中及び散布後のいずれの場合においても、前記ガス放出部からガスの吹き付けを行なうことを特徴とする離型剤スラリーの散布方法。
  5. 請求項2に記載の散布装置を用いた離型剤スラリーの散布方法であって、前記第1の放出部に離型剤スラリーを供給する主配管系から分岐する分岐配管系を介して前記第2の放出部に離型剤スラリーが供給され、前記分岐配管系に設けられている隅部散布弁は、前記主配管系に離型剤スラリーが抜き出されている間に一定時間だけ開いた後、前記主配管系にパージ用ガスが導入されたときに再度開くことを特徴とする離型剤の散布方法。
  6. 前記分岐配管系は、前記隅部散布弁の下流側が該隅部散布弁の開放時間に応じた量の離型剤スラリーを保持可能な容量を有しており、前記パージ用ガスはこの保持された離型剤スラリーを前記第2の放出部から散布させるために必要な圧力以上の圧力を有していることを特徴とする、請求項5に記載の離型剤の散布方法。

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