JP2022127875A - 水銀除去方法および水銀除去システム - Google Patents

水銀除去方法および水銀除去システム Download PDF

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Hiroki Hirayama
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Abstract

【課題】セメント製造システムの系内における水銀の濃度上昇を確実に防止でき、エネルギー消費量を抑制可能なガス水銀除去方法および水銀除去システムを提供する。【解決手段】セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去方法であって、プレヒーターの登頂部から抽気された、水銀及びダストを含有する抽気ガスから、ダストのうちの少なくとも一部を分離する第1の分離工程(S1)と、ダストの少なくとも一部を分離後の抽気ガスに、水銀を吸着する吸着材を混入する吸着材混入工程(S2)と、吸着材が混入された抽気ガスが含有する水銀を吸着材に吸着させるために、当該抽気ガスを冷却する冷却工程(S3)と、冷却された抽気ガスから、水銀が吸着した吸着材を分離する第2の分離工程(S4)を備え、第1の分離工程(S1)完了後における抽気ガスの温度は、350℃以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去方法及び水銀除去システムに係り、特に、プレヒーターの登頂部から抽気された抽気ガスが含有する水銀を除去する水銀除去方法及び水銀除去システムに関する。
従来、セメント製造システムにおいては、石灰石や石炭、廃棄物といったクリンカの原料を焼成した際に、原料に含まれている水銀が揮発し、焼成により発生したガスの流れに混入する。
また、このガスの流れには多量のダストが含まれているため、このダストを集塵機により集塵した後のガスが排ガスとして大気中へ放出される一方で、集塵されたダストはクリンカの原料として再利用される。
しかし、揮発した水銀は、集塵されたダストに多く吸着していることから、排ガスとして大気中に放出されず、ダストの再利用に伴ってセメント製造システムの系内、具体的には、原料を予熱するとともにキルンの排ガスを排出するプレヒーターと、集塵機の間を循環することになる。
したがって、セメント製造システムの系内においては、ダストが循環するにつれて水銀の濃度が次第に上昇し、さらに上昇が進行すると、水銀がダストに吸着され切らず、排ガスに混入して大気中に排出されるおそれがあるという課題があった。
このような課題を解決するため、近年、セメント製造システムの系内を循環する水銀を除去するための技術が開発されており、それに関して既にいくつかの発明が開示されている。
特許文献1には「排気ガスの浄化方法」という名称で、セメントの生産等によって発生する排気ガスからの有害物質の分離度が高く、吸収剤をほとんど完全に活用できる排気ガスの浄化方法に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、水銀、水銀化合物等の有害物質および塵埃を排気ガスから分離する方法であって、a)排気ガスを反応器内で温度70~180℃で、活性炭素および/またはゼオライトを含む吸収剤と接触させること、b)接触で生成された気体-固形分懸濁物を予分離器に送り、固形分の大半を除去すること、c)新鮮な吸収剤の全量を、予分離器が排気した気体に加えて最終分離器に送り、ガス流内に懸濁された固形分をほぼ完全に集めること、d)最終分離器内で集められた固形分を反応器内に戻すこと、e)予分離器内で集められた固形分の流れの一部を反応器に循環させ、予分離器内で集められた固形分の流れの第2の部分は除去して投棄すること、を特徴とする。
上記構成の発明においては、c)の最終分離器内において、吸収剤が非常に高い過剰状態で存在するため、有害物質は吸収剤にほぼ完全に吸収されることになる。また、e)において予分離器内で集められた固形分の流れの一部が反応器に戻されることで、戻された固形分中の有害物質は未反応であった吸収剤と反応する。一方で、固形分の流れの第2の部分は投棄されるため、系内を循環しない。なお、吸収剤の投棄分は、最終分離器に新鮮な吸収剤を付加することによって補償される。
したがって、上記構成の発明によれば、有害物質等を排気ガスから90%以上の高い割合で分離できるとともに、吸収剤をほとんど完全に活用できる。
特許文献2には「セメントキルン排ガスの処理方法及び処理装置」という名称で、低コストでセメントキルン排ガス中の水銀を回収する処理方法及び処理装置に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、セメントキルン排ガスに水銀吸着材を添加し、水銀吸着材が添加された排ガスから集塵し、集塵して得られたダストを分級して水銀濃度が高い粗粉と、水銀濃度が低い微粉とに分離することを特徴とする。
上記構成の発明においては、セメントキルン排ガス中の水銀を吸着した水銀吸着材の大部分が粗粉に含まれる。よって、粗粉中の水銀濃度が高くなるので、粗粉から水銀を回収するのみでセメントキルン排ガス中の水銀が効率的に回収される。
したがって、上記構成の発明によれば、水銀回収に要するコストを低く抑えることができる。
特許文献3には「水銀回収装置及び水銀回収方法」という名称で、ガスに含まれる水銀を効率よく回収する水銀回収装置及び水銀回収方法に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、流路を上流から下流に向かって流通するガスから水銀を回収する水銀回収装置であって、水銀含有ガスと未燃分を含む固体原料とを含有する混合ガスから固体原料を回収する原料回収器と、原料回収器の下流の流路を流通する水銀含有ガスを抽気する抽気部と、抽気部で抽気される水銀含有ガスと水銀吸着材とを混合して、水銀含有ガスに含まれる水銀を吸着した水銀吸着材を回収する水銀回収部と、抽気部の下流において、混合ガスよりも低い温度で流路を流通する水銀含有ガス中の水銀を含む原料ダストを集塵する集塵器と、原料ダストを、原料回収器の上流側において流路を流通するガスに合流させる流路と、を備えることを特徴とする。
上記構成の発明においては、原料回収器により、ガス状態の水銀を除去しつつ固体原料を回収できるため、固体原料中における水銀濃度を低減することができる。
特開平7-299328号公報 特開2017-29932号公報 特開2018-95913号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、e)において予分離器内で集められた固形分の流れの一部と、d)において最終分離器内で集められた固形分は、いずれも水銀等が含まれた状態で反応器内に戻されることから、水銀が系内を循環することになる。よって、この固形分の循環につれて、系内における水銀等の濃度が次第に上昇するおそれがある。
また、e)において投棄された吸収剤を含む第2の部分にも水銀等が含まれるため、第2の部分の用途が限られ、再利用が困難である。さらに、吸収剤の投棄分を新鮮な吸収剤で補償していることから、吸収剤をほとんど完全に活用できるとはいえないおそれもある。
また、特許文献2に開示された発明においては、プレヒーターから排出されたすべての排ガスに活性炭が添加される。そして、この活性炭が添加された排ガスがバグフィルターに導入された後、このバグフィルターで回収されたすべてのダストがプレヒーターに戻される。そのため、ダストの回収量が大量であり、この回収されたダストがプレヒーターに戻されるまでのエネルギー消費量が膨大になるものと考えられる。
さらに、バグフィルターで回収されたすべてのダストのうちの一部は、水銀が回収されることなくプレヒーターに戻され、系内を循環する。よって、このダストの循環につれて、系内における水銀等の濃度が次第に上昇するおそれがある。
さらに、特許文献3に開示された発明においては、合流部での水銀含有ガスの温度は400~800℃であるが、合流部と抽気部の間でこの水銀含有ガスを積極的に冷却しないことから、抽気管を流通して水銀回収部に導入される水銀含有ガスの温度が低下せずに維持されている可能性がある。すなわち、水銀が蒸気の状態となっているおそれがあるため、投入機によって投入された水銀吸着材に水銀が十分に吸着しない場合があると考えられる。この場合、水銀回収部からの排ガスを、そのまま流路を流通する水銀含有ガスに合流させると、系内における水銀の濃度上昇を抑制し難いものと考えられる。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、セメント製造システムの系内における水銀の濃度上昇を確実に防止でき、しかも稼働時のエネルギー消費量を抑制可能なガス水銀除去方法および水銀除去システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去方法であって、セメント製造システムを構成するプレヒーターの登頂部から抽気された、水銀及びダストを含有する抽気ガスから、この抽気ガスが含有するダストのうちの少なくとも一部を分離する第1の分離工程と、ダストの少なくとも一部を分離後の抽気ガスに、水銀を吸着する吸着材を混入する吸着材混入工程と、吸着材が混入された抽気ガスが含有する水銀を吸着材に吸着させるために、抽気ガスを冷却する冷却工程と、冷却された抽気ガスから、水銀が吸着した吸着材を分離する第2の分離工程を備え、第1の分離工程完了後における抽気ガスの温度は、350℃以上であることを特徴とする。
このような構成の発明においては、プレヒーターの登頂部から排出されたガスの全量ではなく、その一部が抽気されて第1の分離工程において処理される。
第1の分離工程においては、抽気ガスからダストが分離される。ここで、第1の分離工程完了後における抽気ガスの温度は、350℃以上である。このような温度であれば、水銀はダストが分離された後の抽気ガスに蒸気として存在し易いから、第1の分離工程において分離されたダストには実質的に水銀が吸着していない。なお、プレヒーターの登頂部から排出されたガスの温度は400℃以上であるため、このガスを加熱することなく抽気ガスの温度を350℃以上に維持できる。
次に、吸着材混入工程においては、ダストが分離された後の抽気ガスに蒸気として存在する水銀を回収するために、水銀を吸着する吸着材を混入する。しかし、前述したように、ダストが分離された後の抽気ガスの温度が水銀の沸点以上の場合は水銀が吸着材に吸着されないため、吸着材混入の後で、ダストが分離された後の抽気ガスを冷却する冷却工程が実施される。
この冷却工程を経ることで、ダストが分離された後の抽気ガス中の水銀の大部分が凝集し、混入された吸着材に吸着し得る。
続いて、第2の分離工程においては、冷却工程で冷却された抽気ガスから、水銀が吸着した吸着材が分離される。なお、第2の分離工程は、連続して複数回繰り返されてもよい。すなわち、第2の分離工程は、少なくとも1回実施される。
また、第2の分離工程で水銀が吸着した吸着材が分離された後の抽気ガスは、適切な処理の後で大気中に放出される。このほか、水銀が吸着した吸着材が分離された後の抽気ガスは系内に戻されてもよい。
次に、第2の発明は、第1の発明において、第1の分離工程の後に、分離されたダストを、プレヒーターに投入されるクリンカの原料に混合する混合工程が実施され、第2の分離工程の後に、この工程で分離された吸着材から水銀を除去する脱水銀工程が実施されることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第1の発明の作用に加えて、混合工程で、第1の分離工程において分離されたダストはクリンカの原料として有効に再利用される。なお、このダストには水銀が実質的に吸着していないため、この工程に由来して系内の水銀の濃度が上昇することはない。
また、脱水銀工程として、例えば、酸欠還元加熱方式が選択されると、吸着材から分離した水銀が金属水銀として回収される。
さらに、第3の発明は、第1又は第2の発明において、プレヒーターの登頂部からの抽気は、その抽気量(m/h)が、登頂部から排出されたガスの全流量(m/h)に対して1%以上、かつ20%以下であることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第1又は第2の発明の作用に加えて、第1の分離工程の前に抽気された抽気ガスの抽気量を、登頂部から排出されたガスの全流量の1%以上、かつ20%以下に限定したことで、抽気ガスの抽気量を超える量のガスが原料乾燥等の原料工程で再利用される。また、第1の分離工程後のダストの回収量も限定される。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、吸着材は、活性炭であることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第1乃至第3のいずれかの発明の作用に加えて、水銀吸着能が高い活性炭を吸着材として使用することにより、冷却工程後の抽気ガス中の水銀が、効率良く吸着材に吸着する。
第5の発明は、セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去システムであって、セメント製造システムを構成するプレヒーターの登頂部から抽気された、水銀及びダストを含有する抽気ガスから、この抽気ガスが含有するダストのうちの少なくとも一部を分離する第1の分離手段と、ダストの少なくとも一部を分離後の抽気ガスに、水銀を吸着する吸着材を混入する吸着材混入手段と、吸着材が混入され、かつ冷却された抽気ガスから、水銀が吸着した吸着材を分離する第2の分離手段を備えることを特徴とする。
このような構成の発明において、第1の分離手段として、例えば、公知の乾式集塵機が使用される。また、第2の分離手段も同様である。さらに、吸着材混入手段としては、例えば、吸着材の定量供給が可能な公知の供給装置が使用される。
上記構成の発明においては、第1の発明と同様の作用を有する。
第6の発明は、第5の発明において、第1の分離手段は、サイクロン分離機であり、第2の分離手段は、バグフィルターであることを特徴とする。
このような構成の発明においては、第5の発明の作用に加えて、サイクロン分離機により、水銀が吸着していないダストのうち粒径が比較的大きいものが捕集され、バグフィルターにより、水銀が吸着した吸着材が捕集される。
第1の発明によれば、プレヒーターの登頂部から排出されたガスの一部が抽気されて第1の分離工程において処理されるため、登頂部での抽気ガスの抽気量よりも大量のガスが、原料乾燥等の原料工程に利用される。そのため、抽気ガスを抽気したことによる原料工程での熱的損失を、最小限に止めることができる。
同時に、抽気ガスに含まれるダストの量も、登頂部から排出されるガスに含まれるダストの全量の一部に限定される。よって、このダストの全量を第1の分離工程以降で処理する場合と比較して、ダストの回収量が適切な量となるように調整することができる。
したがって、第1の発明によれば、第1の分離工程以降に要するエネルギー消費量を抑制できる。
また、第1の分離工程において分離されたダストには実質的に水銀が吸着していないため、この分離後のダストは、高コストな脱水銀工程を経ずに最終処分あるいは再利用ができる。
さらに、水銀吸着材を投入しての冷却工程により、第1の分離工程でダストが分離された後の抽気ガス中の水銀を効率良く吸着材に吸着させることができる。これにより、水銀をダストに吸着させるよりも確実に吸着除去でき、また最終的に回収される水銀の吸着した固体成分(ダストや吸着材)の量を少なくできるため、該固体成分の処理コストも低減できる。
そして、第1の発明は、第1の分離工程、冷却工程及び第2の分離工程からなり、簡易な構成であるにもかかわらず、上記のような優れた効果を発揮できる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加えて、クリンカの原料に混合され再利用されるダストは、第1の分離工程において分離された、実質的に水銀が吸着していないダストであるため、系内の水銀の濃度の上昇を防止できる。
また、水銀の吸着した吸着材を脱水銀工程に供することで、該吸着材の再利用を有効に計ることができ、例えば、クリンカ原料に混合しても、系内に再び水銀が混入されることがないため、系内の水銀の濃度の上昇を一層防止できる
第3の発明によれば、第1又は第2の発明の効果に加えて、登頂部からの抽気の抽気量よりも大量のガスが原料乾燥等の原料工程に利用されるため、抽気ガスを抽気したことによる、原料工程での熱的損失を最小限に止めることができる。
第4の発明によれば、第1乃至第3のいずれかの発明の効果に加えて、活性炭を吸着材として使用することにより、冷却工程後の抽気ガス中の水銀が、効率良く吸着材に吸着するため、吸着材の使用量が相対的に少量でも、第2の分離工程で水銀が吸着した吸着材が分離された後の抽気ガス中の水銀の濃度を十分に低減可能である。
第5の発明によれば、プレヒーターの登頂部から排出されたガスの一部が抽気されて第1の分離手段において処理され、その後に第2の分離手段において処理される。よって、第1及び第2の分離手段に対する負荷が過剰になることを防止できる。
また、第5の発明に係る水銀除去システムは、例えば、公知の乾式集塵機、公知の供給装置を利用して構成できる。そのため、水銀除去システムの導入が容易でありながら、第1の発明と同様の優れた効果を発揮できる。
第6の発明によれば、第5の発明の効果に加えて、サイクロン分離機と、バグフィルターを組み合わせることで、原料として再利用可能なダストの回収と、水銀の効率的な除去を同時に実現できる。
実施例1に係る水銀除去システムの構成図である。 実施例2に係る水銀除去方法の工程図である。 実施例2に係る水銀除去方法において、抽気ガス及びダスト等の動態を説明するためのフロー図である。
本発明の第1の実施の形態に係る水銀除去システムについて、図1を用いて詳細に説明する。図1は、実施例1に係る水銀除去システムの構成図である。
最初に、セメント製造システム50の構成について説明する。図1に示すように、セメント製造システム50は、既設の構成の一例として、セメントの調合原料を製造する原料ミル51と、製造された調合原料を貯蔵するサイロ52と、サイロ52から搬出された調合原料を予熱するプレヒーター53と、予熱された調合原料を焼成するロータリーキルン54と、プレヒーター53及びロータリーキルン54に石炭を供給する石炭ミル(図示せず)を備えている。なお、調合原料は、天然原料(石灰石、粘土等)や各種副産物、廃棄物、及び後述するような系内循環ダスト等を粉砕、乾燥、混合して製造されるものである。また、セメント製造システムが通常備える石膏サイロや仕上げミル等は図示していない。
次に、同図に示すように、実施例1に係る水銀除去システム1は、セメント製造システム50の系内に存在する水銀を除去するための水銀除去システムであって、上流から下流の順に、第1の分離手段2と、吸着材混入手段3と、冷却手段4と、第2の分離手段5を備える。なお、上流とは、プレヒーター53寄りをいう。
このうち、プレヒーター53の登頂部53aと、第1の分離手段2は、配管6によって接続される。詳細には、配管6は、途中で配管6a,6bに分岐しており、配管6aは第1の分離手段2に接続され、配管6bは原料ミル51に接続される。また、第1の分離手段2と、第2の分離手段5は、配管7によって接続される。
なお原料ミル51等でクリンカ原料の予熱に使用されたガスは、電気集塵機(図示しない)などでダストが除去され、最終的には大気放出がされる。また電気集塵機で回収されたダストは、クリンカの原料の一部として再利用される(以下では「系内循環ダスト」と称す)。
そのため、ロータリーキルン54において発生した燃焼ガスは、プレヒーター53の内部を上昇してその登頂部53aから排出され、配管6,6aを通過して第1の分離手段2に導入される。なお一般に、各種天然原料や廃棄物、系内循環ダスト、燃料とする石炭等には多寡の差はあれ水銀が含まれているため、登頂部53aから排出されたガスには、ダストのほか、原料の予熱、焼成や石炭の燃焼によって揮発した水銀が含まれる。この水銀の形態は、塩化水銀が主であると考えられるが、クリンカ原料の構成は複雑であるため、それ以外の形態も存在していると考えられる。本発明においては、存在形態にかかわらず「水銀」と記す。上記登頂部53aから排出された直後のガスは通常400℃を超えており、そのため水銀は、存在形態によらず多くは気体として存在していると思われる。
次に、第1の分離手段2は、プレヒーター53の登頂部53aから抽気された、水銀及びダストを含有する抽気ガス、すなわち、配管6aを通過する抽気ガスから、この抽気ガスが含有するダストのうちの少なくとも一部を分離する。
第1の分離手段2として、例えば、サイクロン分離機が使用される。そして、分離されたダストは、コンベア8で搬送されて、例えば原料ミル51に戻される。
この第1の分離手段2を用いたダストの分離においては、抽気ガスに含まれるダストのできるだけ多くを分離することが好ましいが、一方で完璧に分離させることはコスト等の点で不利である。よってこの第1の分離では、ダストの70質量%以上、さらには80質量%以上を分離できれば十分であり、また通常は99質量%以下でよく、95質量%以下でも構わない。
なお、この第1の分離手段2で抽気ガスから分離されずにガス中に残ったダスト(以下、「残留ダスト」)は、後述する第2の分離手段5にてガスから分離される。
本発明においては、上記第1の分離手段2によるダストの分離完了後における抽気ガスの温度は350℃以上とする必要があり、好ましくは355℃以上、さらには360℃以上である。分離完了後のガス温が高温のままで有るということは、この第1の分離手段2での分離操作中にガス中の水銀がダストに吸着することはほぼ無い。よって、分離したダストには水銀が実質的に含まれていない。
続いて、吸着材混入手段3は、第1の分離手段2によるダストの少なくとも一部を分離後の抽気ガスに、水銀を吸着する吸着材を混入する。そのため、吸着材混入手段3は、吸着材を配管7の途中に送出する送出部3aが設けられている。
この吸着材として、例えば、高い水銀吸着能を有する粉状の活性炭が好適に使用される。この場合、吸着材混入手段3として、粉体の定量供給が可能なフィーダーを使用するとよい。
さらに、冷却手段4は、送出部3aの下流で配管7の外側に設置されており、配管7を通過し、吸着材が混入された抽気ガスを冷却する。これにより、抽気ガス中に含有された水銀が吸着材に吸着する。
この冷却手段4として、例えば、空冷式や水冷式のジャケットが使用される。さらに、冷却手段4には、抽気ガスの温度を計測する温度計(図示せず)と、この温度の計測結果を利用して冷却手段4の稼働を制御する自動制御装置(図示せず)が設けられる。
冷却手段4によって到達させる温度は、投入した吸着材に十分に水銀を吸着させるという観点からは、260℃以下が好ましく、200℃以下が好ましい。また、続いて実施する第2の分離工程にて用いる第2の分離手段5の耐熱温度以下とする必要もある。例えばバグフィルターの場合であれば、一般的な耐熱温度は200℃程度である。なお、気温よりも低温にする必要はない。従って、冷却媒体としては外気をそのまま使用することも可能であるし、さらには上記空冷式ジャケットによらず、配管7を冷却に十分な長さにとる形態や、配管7に放熱板を設ける形態等も採用できる。
この冷却手段4により抽気ガスの温度が低下すると、ガス中に含まれている水銀がより吸着材に吸着される。即ち、気相と吸着材の表面における水銀の存在割合についての平衡が、吸着材表面側へと傾いていく。またむろん、気相に存在する水銀が、温度低下に伴い飽和量を超え、固化あるいは液化(凝結)するという作用も平行して働く。なお、残留ダストが存在する場合、水銀の一部は当該残留ダストにも吸着する。
そして、第2の分離手段5は、冷却手段4により冷却された抽気ガスから、水銀が吸着した吸着材及び存在するならば前記の残留ダストを分離する。第2の分離手段5として、例えば、バグフィルターが使用される。ここにおいて、第2の分離手段5を経た抽気ガスは、粒子状物質の含有量に関してはさらなる処理を必要とすることなく大気放出可能なレベルまで吸着材及び残留ダストが除去されるべきである。このような目的を果たしやすい点においてバグフィルターは優秀であるが、必要ならば電気集塵機などの他の微粒子分離手段を併用してもよい。
そして、分離された水銀が吸着した吸着材は、脱水銀装置に搬送される。また、水銀が吸着した吸着材を分離後の抽気ガスは、必要に応じて更なる処理(ガス状の有害成分の除去など)を経た後、最終的に煙突から排気される。
本発明の第2の実施の形態に係る水銀除去方法について、図2及び図3を用いて詳細に説明する。図2は、実施例2に係る水銀除去方法の工程図である。なお、図1で示した構成要素については、本実施例に係る水銀除去方法においてもそのまま用いることとし、その説明を省略する。
図2に示すように、実施例2に係る水銀除去方法10は、セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去方法であって、ステップS1の第1の分離工程と、ステップS2の吸着材混入工程と、ステップS3の冷却工程と、ステップS4の第2の分離工程を備える。なお、ステップS1の第1の分離工程は、セメントの調合原料を予熱し、さらに焼成してクリンカを製造する焼成工程の実施に伴って排出されるガスに対して行われる。
さらに、水銀除去方法10においては、ステップS1の第1の分離工程の後に、ステップS5の混合工程が実施されるとともに、ステップS4の第2の分離工程の後に、ステップS6の脱水銀工程が実施される。
以下、各工程の作用について、図3を用いながら説明する。
図3は、実施例2に係る水銀除去方法において、抽気ガス及びダスト等の動態を説明するためのフロー図である。なお、図3において、破線の矢印はガスの移動を表し、実線の矢印は、ガスから分離された物質、例えば、吸着材やダスト、水銀の移動を表している。
図3に示すように、ステップS1の第1の分離工程は、第1の分離手段2を用いて、セメント製造システム50を構成するプレヒーター53の登頂部53aから抽気された、水銀及びダストDを含有する抽気ガスGから、この抽気ガスGが含有するダストDのうちの少なくとも一部であるダストD(以下、ダストDと表記する。)を分離する。
また、登頂部53aからの抽気は、その抽気量(m/h)、すなわち抽気ガスGの抽気量が、登頂部53aから排出されたガスの全流量(m/h)に対して1%以上、かつ20%以下である。
さらに、ステップS1の第1の分離工程完了後における抽気ガスG(以下、抽気ガスGと表記する。)の温度Tは、350℃以上である。
ここで、第1の分離手段2で分離されるダストDの量M(t/hr)は、第1の分離手段2に導入される抽気ガスGに含有されるダストDの全量M(t/hr)でもよいし、その一部でもよい。すなわち、量の比率(M/M)はゼロ以上、かつ1以下の範囲内であり、必ずしも特定の値に限定されなくてもよい。よって、ダストDを分離後の抽気ガスGには、(M-M)(t/hr)の量のダストDが含まれている。
また、登頂部53aから抽気された抽気ガスGの温度Tは、多くの水銀化合物の1気圧での沸点(塩化水銀(II)約302℃、金属水銀約357℃)以上であって、例えば400℃である。そのため、この抽気ガスG中の水銀の大部分はダストDに吸着していない状態にあると考えられる。
この場合、第1の分離手段2によって、ダストDの少なくとも一部を分離した後の抽気ガスGの温度Tは、詳細には、登頂部53aから抽気された抽気ガスGの温度T以下、かつ350℃度以上である。よって、第1の分離手段2の内部においても、抽気ガスGの温度Tは上記と同様である。
したがって、第1の分離手段2によって分離されるダストDには水銀が吸着し難いといえる。第1の分離手段2から排出された抽気ガスGにダストDが含有される場合では、このダストDも上記と同様の特徴を有しているといえる。
次に、ステップS2の吸着材混入工程は、吸着材混入手段3を用いて、ダストDを分離後の抽気ガスGに、水銀を吸着する吸着材Aを混入する。具体的には、吸着材Aは粉状の活性炭である。
また、吸着材Aの混入量は、抽気ガスGに含まれる水銀の全量が吸着されうる量以上である。抽気ガスGに含まれる水銀量は常に一定ではなく、変動することなども考慮すると、抽気ガスGの量1万Nmに対して、7.5~20kg、好ましくは、10~15kgである。この程度の量とした場合、吸着材Aの混入量は抽気ガスGに含まれるダストDの量(M-M)(t/hr)の0.1~10%となる場合が多い。
しかし、抽気ガスGの温度Tは、前述のとおり、抽気ガスGの温度T(例えば400℃)以下、かつ350℃度以上であるから、抽気ガスGに含まれる水銀がダストDへ吸着し難い。そこで、抽気ガスGを冷却するステップS3の冷却工程が必要となる。
ステップS3の冷却工程は、冷却手段4を用いて、吸着材Aが混入された抽気ガスGが含有する水銀を吸着材Aに吸着させるために、抽気ガスGを冷却する。ここで、冷却された抽気ガスGを、抽気ガスG1Cと表記すると、抽気ガスG1Cの温度T1Cは、冷却手段4の稼働を制御する自動制御装置によって、例えば約200℃に設定される。また、吸着材Aとして水銀吸着能が高い活性炭が使用されているため、冷却された抽気ガスG1C中の水銀が効率良く吸着材Aに吸着する。
なお、温度T1Cが約200℃に設定された理由は、配管7内の温度を、この配管7内の気圧に対応した水銀の沸点よりも低くして水銀を吸着材Aに吸着させるためであることに加え、結露防止や、第2の分離手段5がバグフィルターであること、第2の分離手段5の装置コスト、運転コスト等を考慮したことによる。したがって、第2の分離手段5がバグフィルターでない場合は、温度T1Cは約200℃以外に設定されてもよい。
さらに、ステップS4の第2の分離工程は、第2の分離手段5を用いて、冷却された抽気ガスG1Cから、水銀が吸着した吸着材A(以下、吸着材AHGと表記する。)を分離する。また、本工程において、吸着材AHGが分離された後の抽気ガスGは、他のガス状有害成分が含まれるならばそれを更に除去する工程を経た後に大気中に放出される。このほか、抽気ガスGは、原料の乾燥などに用いるため原料工程に戻されてもよい。
続いて、ステップS5の混合工程は、ステップS1の第1の分離工程で分離されたダストDを、クリンカの原料に混合する。よって、ステップS5の混合工程は、原料工程に包含される。具体的には、分離されたダストDは、原料ミル51に戻される。そして、原料ミル51に戻されたダストDは、サイロ52を経由してプレヒーター53に投入され、焼成工程に供される。
また、ステップS6の脱水銀工程は、ステップS4の第2の分離工程で分離された吸着材AHGから水銀を除去する。本工程に、例えば、酸欠還元加熱方式が選択されると、吸着材AHGから分離した水銀が金属水銀として効率良く回収される。
一方、水銀が分離された後の吸着材AHG(これを、吸着材A´と表記する。)は、クリンカの原料として利用可能であり、原料工程に戻される。また、当該吸着材A´は、再度吸着材混入手段3から投入する吸着材としての再利用もできる。
上記作用を有する水銀除去方法10によれば、登頂部53aでの抽気ガスGの抽気量よりも大量のガスが配管6bを介して原料乾燥等の原料工程に利用されるため、抽気ガスGを抽気したことによる原料工程での熱的損失を、最小限に止めることができる。また、プレヒーター53の登頂部53aから排出されたガスを加熱することなく、ステップS1の第1の分離工程後の抽気ガスGの温度を350℃以上に維持できる。
同時に、抽気ガスGに含まれるダストDの量も、登頂部53aで排出されるガスに含まれるダストの全量の一部に限定される。よって、このダストの全量をステップS1の第1の分離工程以降で処理する場合と比較して、ダストの回収量が適切な量となるように調整することができる。
したがって、水銀除去方法10によれば、ステップS1の第1の分離工程以降に要するエネルギー消費量を抑制できるとともに、ステップS2の吸着材混入工程で混入される吸着材Aの量を節減可能である。
また、ステップS1の第1の分離工程において分離されたダストDには水銀が吸着し難いため、この工程を経ることで、登頂部53aで抽気された抽気ガスGに含まれる水銀の総量が、抽気ガスGで減少することを防止できる。これにより、抽気ガスGに含まれる水銀を、ステップS2の吸着材混入工程以降で効率的に処理できることになる。
さらに、ステップS2の吸着材混入工程において、吸着材Aの混入量は、前記した範囲とすれば、抽気ガスGに含まれるダストDの量(M-M)(t/hr)に対し、わずかであるから、ステップS4の第2の分離工程において第2の分離手段5の過負荷になることはない。また、活性炭は他の水銀吸着材に比べても比較的安価であり、かつ水銀が除去された活性炭は原料として再利用できるため、経済性も良好である。
次に、ステップS3の冷却工程により、抽気ガスG1C中の水銀が効率良く吸着材Aに吸着し、また、冷却する温度T1Cを適切に設定することで結露防止が可能なことから、水銀が吸着した吸着材AHGを安定的に得ることができる。
加えて、ステップS4の第2の分離工程で水銀が吸着した吸着材AHGが分離されるが、この吸着材AHGがそのままセメント製造システム50の系内に戻されることがない。さらに、水銀が吸着した吸着材AHGが分離された後の抽気ガスG中の水銀の濃度を各種規制値よりも遙かに低い値まで低減可能である。そのため、抽気ガスGを大気中に放出する前の処理に必要な時間やコストを軽減しつつ、清浄な排気を大気中に放出できる。
また、ステップS5の混合工程において、ステップS1の第1の分離工程で分離されたダストDをクリンカの原料に混合しても、セメント製造システム50の系内の水銀の濃度の上昇を防止できる。
さらに、ステップS6の脱水銀工程においては、吸着材AHGから分離された水銀が金属水銀として回収される場合、セメント製造システム50の系内に再び水銀が混入されることがないため、この系内の水銀の濃度の上昇を一層防止できる。
以上説明したように、水銀除去方法10によれば、セメント製造システム50の系内における水銀の濃度上昇を確実に防止できるとともに、環境保全に寄与でき、しかも稼働時のエネルギー消費量を抑制可能である。
なお、本発明に係る水銀除去方法および水銀除去システムは、実施例に示すものに限定されない。例えば、冷却手段4と、その稼働を制御する自動制御装置は省略されてもよい。この場合、吸着材Aが混入された抽気ガスGは、配管7を通過する際に自然冷却される。また、第2の分離手段5は、バグフィルターの代わりに、電気集塵機が使用されてもよい。
さらに、ステップS5の混合工程は、ステップS1の第1の分離工程の後であれば、ステップS2の吸着材混入工程以降の工程とは無関係のタイミングで実施されてよい。ステップS6の脱水銀工程は、酸欠還元加熱方式の代わりに、吸着材から水銀を分離可能な公知の方式が選択されてもよい。
本発明は、セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去方法及び水銀除去システムとして利用可能である。
1…水銀除去システム 2…第1の分離手段 3…吸着材混入手段 3a…送出部 4…冷却手段 5…第2の分離手段 6,6a,6b…配管 7…配管 8…コンベア 10…水銀除去方法 S1…第1の分離工程 S2…吸着材混入工程 S3…冷却工程 S4…第2の分離工程 S5…混合工程 S6…脱水銀工程 50…セメント製造システム 51…原料ミル 52…サイロ 53…プレヒーター 53a…登頂部 54…ロータリーキルン

Claims (6)

  1. セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去方法であって、
    前記セメント製造システムを構成するプレヒーターの登頂部から抽気された、水銀及びダストを含有する抽気ガスから、この抽気ガスが含有する前記ダストのうちの少なくとも一部を分離する第1の分離工程と、
    前記ダストの少なくとも一部を分離後の前記抽気ガスに、前記水銀を吸着する吸着材を混入する吸着材混入工程と、
    前記吸着材が混入された前記抽気ガスが含有する前記水銀を前記吸着材に吸着させるために、当該抽気ガスを冷却する冷却工程と、
    冷却された前記抽気ガスから、前記水銀が吸着した前記吸着材を分離する第2の分離工程を備え、
    前記第1の分離工程完了後における前記抽気ガスの温度は、350℃以上であることを特徴とする水銀除去方法。
  2. 前記第1の分離工程の後に、分離された前記ダストを、前記プレヒーターに投入されるクリンカの原料に混合する混合工程が実施され、
    前記第2の分離工程の後に、該工程で分離された前記吸着材から前記水銀を除去する脱水銀工程が実施されることを特徴とする請求項1に記載の水銀除去方法。
  3. 前記プレヒーターの前記登頂部からの抽気は、その抽気量(m/h)が、前記登頂部から排出されたガスの全流量(m/h)に対して1%以上、かつ20%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水銀除去方法。
  4. 前記吸着材は、活性炭であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水銀除去方法。
  5. セメント製造システムの系内に存在する水銀を除去するための水銀除去システムであって、
    前記セメント製造システムを構成するプレヒーターの登頂部から抽気された、水銀及びダストを含有する抽気ガスから、この抽気ガスが含有する前記ダストのうちの少なくとも一部を分離する第1の分離手段と、
    前記ダストの少なくとも一部を分離後の前記抽気ガスに、前記水銀を吸着する吸着材を混入する吸着材混入手段と、
    前記吸着材が混入され、かつ冷却された前記抽気ガスから、前記水銀が吸着した前記吸着材を分離する第2の分離手段を備えることを特徴とする水銀除去システム。
  6. 前記第1の分離手段は、サイクロン分離機であり、
    前記第2の分離手段は、バグフィルターであることを特徴とする請求項5に記載の水銀除去システム。
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