JP2022126556A - 農業用ハウス - Google Patents
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Abstract
【課題】農業用ハウスの側面部分が開放していたとしても、農業用ハウスの側面部分から雨が農業用ハウス内に浸入することを抑制できる農業用ハウスを提供する。【解決手段】側面部分10bに窓部13を有し、複数のパイプによって構成されたハウス骨組10と、ハウス骨組10を覆う被覆材20と、窓部13の下方に位置し且つハウス骨組10の裾部分に設けられ、一端部が地面に埋設された裾張り部材30と、裾張り部材30からハウス骨組10の内側に向けて延在する水避け部材40と、を備え、水避け部材40は、裾張り部材30側の第1端部40aと、裾張り部材30とは反対側の第2端部40bとを有し、水避け部材40の第2端部40bは、裾張り部材30の他端部の上端縁よりも上方に位置している。【選択図】図7
Description
本発明は、農業用ハウスに関する。
従来、ハウス栽培により農作物を栽培することが行われている。ハウス栽培では、ビニールハウス又はパイプハウス等と呼ばれる農業用ハウスが用いられる。
農業用ハウスは、複数のパイプによって構成されたハウス骨組と、ハウス骨組を覆う被覆材とを備える(例えば特許文献1)。ハウス骨組は、例えば、間隔をあけて並べられた複数のアーチパイプと、複数のアーチパイプと交差するように配置された複数本の直管パイプとによって構成されている。また、ハウス骨組を覆う被覆材としては、例えば透明なビニールシートが用いられる。このビニールシートは、農業用地に設置されたハウス骨組の天井部分、側面部分及び妻部分を覆っている。これにより、農業用ハウスを密閉空間にすることができる。
農業用ハウスでは、農作物を栽培する際に、農業用ハウス内の換気を行うことで農業用ハウス内の温度や湿度をコントロールすることがある。この場合、農業用ハウスの側面部分におけるハウス骨組を構成する複数のアーチパイプの間の開口が窓部として機能し、農業用ハウスの側面部分(窓部)を開放することで、農業用ハウス内の換気を行うことができる。例えば、ハウス骨組の側面部分を覆うビニールシートを巻き上げて農業用ハウスの側面部分を開放することで、農業用ハウス内の換気を行う技術が知られている(例えば特許文献2)。
しかしながら、農業用ハウスの側面部分を開放しているときに雨が降ると、農業用ハウスの側面部分から農業用ハウス内に雨が浸入して農作物に湿害が発生することがある。ひどい場合には、農業用ハウス内が浸水してしまうこともある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、農業用ハウスの側面部分が開放していたとしても、農業用ハウスの側面部分から雨が農業用ハウス内に浸入することを抑制できる農業用ハウスを提供することを目的とする。
本発明に係る農業用ハウスの一態様は、側面部分に窓部を有し、複数のパイプによって構成されたハウス骨組と、前記ハウス骨組を覆う被覆材と、前記窓部の下方に位置し且つ前記ハウス骨組の裾部分に設けられ、一端部が地面に埋設された裾張り部材と、前記裾張り部材から前記ハウス骨組の内側に向けて延在する水避け部材と、を備え、前記水避け部材は、前記裾張り部材側の第1端部と、前記裾張り部材とは反対側の第2端部とを有し、前記水避け部材の前記第2端部は、前記裾張り部材の他端部の上端縁よりも上方に位置している。
本発明によれば、農業用ハウスの側面部分が開放していたとしても、農業用ハウスの側面部分から雨が農業用ハウス内に浸入することを抑制できる。これにより、農作物に湿害が発生することを抑制できるとともに農業用ハウス内が浸水することを抑制できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程(ステップ)及び工程の順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る農業用ハウス1の構成について、図1~図5を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る農業用ハウス1の外観を模式的に示す斜視図である。図2及び図3は、同農業用ハウス1の断面図である。図4は、同農業用ハウス1の一部を示す斜視図である。図5は、図3における農業用ハウス1の右側部分の拡大図である。
まず、実施の形態1に係る農業用ハウス1の構成について、図1~図5を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る農業用ハウス1の外観を模式的に示す斜視図である。図2及び図3は、同農業用ハウス1の断面図である。図4は、同農業用ハウス1の一部を示す斜視図である。図5は、図3における農業用ハウス1の右側部分の拡大図である。
なお、図2は、農業用ハウス1の側面部分(窓部13)が閉じている状態を示しており、図3~図5は、農業用ハウス1の側面部分(窓部13)が開いている状態を示している。また、図2~図4では、直管パイプ12を省略しており、図4では、さらに防虫ネット50も省略している。
農業用ハウス1は、野菜や果物等の農作物を栽培するための閉鎖的な空間を構成する小屋である。一例として、農業用ハウス1で栽培される農作物は、小松菜、水菜、ほうれん草などの葉菜類である。
農業用ハウス1は、農作物を栽培するための農地(圃場)に設置される。本実施の形態において、農業用ハウス1の内側の地面の高さ(ハウス内グランドライン)は、農業用ハウス1の外側の地面の高さ(ハウス外グランドライン)よりも高くなっている。この場合、農業用ハウス1の内側の地面の高さは、農業用ハウス1の外側の地面の高さに比べて100mm以上高くなっているとよい。
地面が低くなっている部分と地面が高くなっている部分とは、いずれも作土層にするとともに肥沃度が高い土壌によって構成されていてよいが、これに限らない。例えば、地面が高くなっている部分のみを作土層とし、地面が低くなっている部分を地盤(作土層の下にあった肥沃度の低い土壌:硬盤層)としてもよい。なお、農業用ハウス1の内側の地面の高さと農業用ハウス1の外側の地面の高さとが同じであってもよい。
農業用ハウス1は、長尺状である。図1に示すように、本実施の形態において、農業用ハウス1は、全体として蒲鉾状である。したがって、農業用ハウス1の天井部分の形状はアーチ状であり、農業用ハウス1の上面視形状は矩形である。なお、農業用ハウス1の天井部分の断面形状は、円弧に湾曲したアーチ状に限るものではなく、多角形に湾曲したアーチ状であってもよい。また、農業用ハウス1の天井部分の断面形状は、アーチ状に限らず、三角形等、他の形状であってもよい。つまり、農業用ハウス1の形状は、蒲鉾状に限らない。
図1~図3に示すように、農業用ハウス1は、複数のパイプによって構成されたハウス骨組10と、ハウス骨組10を覆う被覆材20とを備える。
ハウス骨組10は、農業用ハウス1の外形を構成するフレームである。したがって、ハウス骨組10は、農業用ハウス1の長手方向を長手方向とする長尺状である。本実施の形態において、ハウス骨組10は、全体として蒲鉾状に構成されており、アーチ状の天井部分10a(天井部)と、長辺側の一対の側面部分10bと、短辺側の一対の妻部分10cとを含む。ハウス骨組10の上面視形状は、農業用ハウス1の上面視形状と同じであり、本実施の形態では、矩形である。
ハウス骨組10は、形状や長さが異なる複数種類のパイプが組み合わされて構成されている。ハウス骨組10を構成する複数のパイプは、金属製のパイプであり、例えばアルミニウム材又は鋼材等によって構成されている。なお、ハウス骨組10を構成する複数のパイプは、金属製に限らず、樹脂製又は木製等であってもよい。また、ハウス骨組10を構成する複数のパイプは、全て金属製のパイプである必要はなく、異なる材質のパイプが含まれていてもよい。例えば、ハウス骨組10を構成する複数のパイプには、金属製のパイプと樹脂製のパイプとが含まれていてもよい。
図1に示すように、本実施の形態において、ハウス骨組10は、間隔をあけて一方向に平行に並べられた複数のアーチパイプ11と、複数のアーチパイプ11と交差するように配置された複数本の直管パイプ12とによって構成されている。各アーチパイプ11及び各直管パイプ12は、いずれも金属製のパイプである。
図2及び図3に示すように、複数のアーチパイプ11の各々は、アーチ部分と、アーチ部分の両端から下方に向かって延在する脚部分(柱部分)とを有する。複数のアーチパイプ11の各々における脚部分の一方端は、地面に差し込まれるようにして地面に埋め込まれている。各アーチパイプ11において、アーチ部分と脚部分との境界は、アーチパイプ11の肩部となる。このアーチパイプ11の肩部は、ハウス骨組10の肩部となる。なお、上記のように、本実施の形態では、農業用ハウス1の内側の地面の高さは、農業用ハウス1の外側の地面の高さよりも高くなっている。具体的には、ハウス骨組10の内側の地面の高さが、ハウス骨組10の外側の地面の高さに比べて高くなっている。このため、ハウス骨組10の内側と外側とで地面の高さが変化している。アーチパイプ11の脚部分は、その地面の高さが変化する境界に設置されている。
図1に示すように、複数本の直管パイプ12は、水平方向に延在している。各直管パイプ12は、間隔をあけて並べられた複数のアーチパイプ11の全てにまたがって延在している。本実施の形態において、複数本の直管パイプ12には、アーチパイプ11のアーチ部分に位置する母屋パイプと、アーチパイプ11の脚部分に位置する側梁パイプとが含まれている。つまり、母屋パイプである直管パイプ12は、農業用ハウス1の天井部分に位置し、側梁パイプである直管パイプ12は、農業用ハウス1の側面部分に位置する。
複数本の直管パイプ12の各々は、複数のアーチパイプ11に固定されている。例えば、複数本の直管パイプ12の各々は、複数のアーチパイプ11の各々との交差部分において、連結金具又は連結バンド等の連結部材によって複数のアーチパイプ11に連結固定されている。
ハウス骨組10の天井部分10aは、複数のアーチパイプ11のアーチ部分と、母屋パイプである直管パイプ12とによって構成されている。また、ハウス骨組10の一対の側面部分10bの各々は、複数のアーチパイプ11の脚部分と、側梁パイプである直管パイプ12とによって構成されている。なお、ハウス骨組10の一対の妻部分10cの各々には、水平方向に延在する妻梁パイプと上下方向に延在する妻梁パイプとによって構成されている。
ハウス骨組10は、被覆材20で覆われている。被覆材20は、ハウス骨組10を構成するパイプ間の開口を塞ぐように設けられたフィルム状のシートである。被覆材20は、ハウス骨組10の外側からハウス骨組10に被せられている。具体的には、被覆材20は、ハウス骨組10の全体を覆うようにハウス骨組10に架設されている。したがって、被覆材20は、ハウス骨組10の天井部分10a、一対の側面部分10b及び一対の妻部分10cを覆っている。これにより、農業用ハウス1内を密閉空間にすることができる。
被覆材20は、複数の留め具によってハウス骨組10を構成するパイプに固定されている。留め具としては、例えば、フィルム止め部材を用いることができる。フィルム止め部材は、直管パイプ12と同様に水平方向に延在するレール状の金具を含むものであり、アーチパイプ11に取り付けられる。例えば、フィルム止め部材として、ハウス骨組10の長手方向の一端部から他端部にわたって延在するものを用いることができる。この場合、フィルム止め部材は、複数のアーチパイプ11をまたがるようにして配置され、連結部材等によってアーチパイプ11に固定される。そして、フィルム止め部材が固定されたハウス骨組10を覆うように被覆材20を配置し、被覆材20をフィルム止め部材の溝に折り込むとともにスプリングをその溝に嵌め込むことで被覆材20をフィルム止め部材に保持させる。これにより、被覆材20をハウス骨組10に固定することができる。
なお、被覆材20が風等によって飛ばされたりバタついたりしないように、被覆材20の上から張り綱(バンド)を架張してもよい。張り綱は、被覆材20をハウス骨組10に押さえ付けるように架張される押さえ紐である。張り綱は、農業用ハウス1を上から見たときに、ハウス骨組10の短手方向に延在するように架張される。また、張り綱は、ハウス骨組10の長手方向に沿って、間隔を開けて複数本設置される。張り綱としては、例えば、マイカ線(黒い強力なヒモ)を用いることができる。
被覆材20は、合成樹脂フィルム等の透光性部材である。被覆材20が透光性を有することで、農業用ハウス1の内部に太陽光を入射させることができる。本実施の形態において、被覆材20は、外側から内側が透けて見える程度に透過率が高い透明なビニールシートである。したがって、農業用ハウス1は、ビニールハウスである。
なお、被覆材20は、複数に分割されていてもよい。例えば、被覆材20は、ハウス骨組10の天井部分10aを覆う屋根被覆材と、ハウス骨組10の側面部分10bを覆う側面被覆材と、ハウス骨組10の妻部分10cを覆う妻被覆材とに分離されていてもよい。また、被覆材20は、部分的に切れていてもよい。複数に分割された被覆材20や切れ目が入った被覆材20については、分割境界又は切れ目の境界で被覆材同士が重ね合わされているとよい。
また、被覆材20の一部には、作業者が農業用ハウス1に出入りするために出入口21が設けられていてもよい。図1に示すように、例えば、出入口21は、ハウス骨組10の妻部分10cに対応する箇所に設けられる。
図1~図3に示すように、農業用ハウス1は、ハウス骨組10と被覆材20とに加えて、さらに、ハウス骨組10の裾部分に設けられた裾張り部材30を備える。裾張り部材30は、ハウス骨組10の一対の側面部分10bの各々の裾部分に設けられている。つまり、農業用ハウス1は、一対の裾張り部材30を備えている。一対の裾張り部材30の一方は、農業用ハウス1の一方の長辺側に設置され、一対の裾張り部材30の他方は、農業用ハウス1の他方の長辺側に設置されている。一対の裾張り部材30の各々は、ハウス骨組10の長手方向に延在している。具体的には、図1に示すように、各裾張り部材30は、ハウス骨組10の長手方向の一端部から他端部にかけて存在している。つまり、各裾張り部材30は、ハウス骨組10の長手方向の全長にわたって設けられている。
裾張り部材30は、剛性を持つ板状部材であり、例えば土留め板である。裾張り部材30は、金属製、樹脂製及び木製のいずれであってもよい。また、裾張り部材30は、例えば、白色、黒色又は有色の非透光性部材であるが、透光性部材であってもよい。
図1~図3に示すように、裾張り部材30は、ハウス骨組10の側面部分10bに沿って配置されてハウス骨組10に固定されている。本実施の形態において、裾張り部材30は、ハウス骨組10を構成するパイプの内側に位置している。具体的には、裾張り部材30は、アーチパイプ11の脚部分の内側に配置されてアーチパイプ11の脚部分の根元部分に固定されている。つまり、アーチパイプ11の脚部分は、裾張り部材30の外側に位置している。
裾張り部材30は、アーチパイプ11の脚部分が延在する方向に延在する平板である。したがって、ハウス骨組10の内側に配置された裾張り部材30の外面は、ハウス骨組10の側面部分10bに対面している。
裾張り部材30の一端部である下端部30aは、地面に埋設されている。一方、裾張り部材30の他端部である上端部30bは、地面に埋設されておらず、地面から露出している。一対の裾張り部材30の各々は、アーチパイプ11と同様に、地面の高さが変化する境界に設置されている。つまり、裾張り部材30の外側では地面が低くなっており、裾張り部材30の内側では地面が高くなっている。一対の裾張り部材30各々の内面は、高くした土壌の側面に面しており、ハウス骨組10内で高くなった土壌は、一対の裾張り部材30で支持されている。
裾張り部材30は、アーチパイプ11よりも地面に浅く埋め込まれている。つまり、裾張り部材30の下端部30aの先端は、アーチパイプ11の脚部分の先端よりも浅い位置に存在している。なお、裾張り部材30の下端部30aの先端は、アーチパイプ11の脚部分の先端よりも深い位置に存在していてもよい。
図1~図3に示すように、裾張り部材30の上側において、ハウス骨組10は、側面部分10bに窓部13を有する。つまり、ハウス骨組10の窓部13は側窓であり、裾張り部材30は、その窓部13の下方に配置されている。
本実施の形態において、ハウス骨組10に設けられた窓部13は、ハウス骨組10を構成する複数のパイプの間の開口である。具体的には、複数のアーチパイプ11の脚部分の間の開口が窓部13となる。窓部13は、開閉可能に構成されている。農業用ハウス1では、窓部13を開けたり閉めたりすることで、農業用ハウス1の内部空間の温度及び/又は湿度をコントロールすることができる。つまり、窓部13は、農業用ハウス1の通気口であり、農業用ハウス1の内外の空気の換気を行うための換気窓となる。
具体的には、複数のアーチパイプ11の脚部分の間に位置する被覆材20が、複数のアーチパイプ11の脚部分の間の開口を覆ったり覆わなかったりすることで、窓部13を開閉させることができる。具体的には、図2及び図3に示すように、ハウス骨組10における側面部分10bを覆う被覆材20を上下方向に移動させることで、窓部13を開閉させることができる。つまり、側面部分10bを覆う被覆材20は、上下方向に移動するカーテンである。
このように、窓部13は、被覆材20を移動させることで開閉する。本実施の形態において、農業用ハウス1は、巻き取り棒14を有しており、この巻き取り棒によって被覆材20を移動させている。巻き取り棒14は、ハウス骨組10の側面部分10bに設置されている。したがって、図1に示すように、巻き取り棒14は、農業用ハウス1の側面部分に設置されている。具体的には、巻き取り棒14は、被覆材20の外側に設置されている。この巻き取り棒14によって被覆材20を巻き上げたり巻き下げたりすることで、窓部13の開閉を行うことができる。
巻き取り棒14は、ハウス骨組10の側面部分10bを覆う被覆材20の下端部に固定されている。図2に示すように、巻き取り棒14が裾張り部材30の上端部30b近傍に位置している場合、被覆材20が巻き取り棒14に巻かれていない状態になっている。この場合、窓部13は、閉じた状態になっており、ハウス骨組10の側面部分10bは、被覆材20で閉じられている。一方、図3に示すように、巻き取り棒14を回転させて被覆材20を巻き取り棒14で巻き上げることで、窓部13を開けることができる。この場合、ハウス骨組10の側面部分10bは、開放した状態になる。なお、図3の状態から巻き取り棒14を逆回転させて巻き取り棒14を元の位置まで降ろすことで、窓部13を被覆材20で覆うことができる。つまり、窓部13を閉じることができる。
巻き取り棒14は、アーチパイプ11の肩部と裾張り部材30の上端部30bとの間で移動可能になっている。また、巻き取り棒14は、アーチパイプ11の肩部と裾張り部材30の上端部30bとの間の任意の位置で留めることができる。これにより、巻き取り棒14の回転量を調整して被覆材20を巻き取り棒14に巻き付ける量を調整することで、窓部13の開度を調節することができる。
本実施の形態において、巻き取り棒14は、農業用ハウス1の長手方向の全長にわたって延在している。したがって、巻き取り棒14を回転させることで、ハウス骨組10の側面部分10bの全体を開けたり閉じたりすることができる。つまり、本実施の形態において、窓部13は、ハウス骨組10の長手方向の全長にわたって存在している。
また、図2及び図3に示すように、ハウス骨組10における窓部13に対応する部分(つまり、被覆材20を巻き上げることができる箇所)には、窓部13を開けているときに窓部13から農業用ハウス1内に虫が入ってこないように防虫ネット50が設置されている。防虫ネット50は、網目が細かいメッシュ状のネットである。防虫ネット50は、被覆材20が巻き上げられて窓部13が開放された場合でも窓部13を覆っている。つまり、防虫ネット50は、上下に移動しない。
なお、窓部13の開閉は、農業用ハウス1の室内の換気を行う場合以外に行ってもよい。つまり、被覆材20の巻き上げは、換気を行う目的以外に行ってもよい。例えば、猛烈な台風時に窓部13が開いていると、ハウス内に風が入り込み被覆材20が強烈な風圧を受けて農業用ハウス1が倒壊するおそれがある。そこで、台風時には被覆材20を巻き下げて窓部13を閉じておいてもよい。このように、被覆材20の巻き下げは、風が強く吹く場合に行ってもよい。
図2及び図3に示すように、農業用ハウス1は、窓部13を介して農業用ハウス1の外部から内部に水が入ってくることを抑制するための水避け部材40を備える。
水避け部材40は、裾張り部材30からハウス骨組10の内側に向けて延在している。水避け部材40は、裾張り部材30側の第1端部40aと、裾張り部材30とは反対側の第2端部40bとを有する。本実施の形態において、水避け部材40の第1端部40aは、下端部であり、水避け部材40の第2端部40bは、上端部である。
水避け部材40は、ハウス骨組10及び裾張り部材30の少なくとも一方に固定されている。本実施の形態において、水避け部材40の第1端部40aは、裾張り部材30とハウス骨組10のアーチパイプ11との間に配置されている。具体的には、水避け部材40の第1端部40aは、裾張り部材30とアーチパイプ11とに挟まれている。なお、水避け部材40とハウス骨組10又は裾張り部材30との固定は、連結部材等を用いて行うことができる。
図2及び図3に示すように、水避け部材40の第2端部40bは、裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置している。本実施の形態では、水避け部材40の第2端部40bの先端が、裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置している。
水避け部材40は、階段状に折れ曲がっている。本実施の形態において、水避け部材40は、1つの段差を有しており、裾張り部材30からハウス骨組10の内側に向けて途中で上方に向けて折れ曲がって延在している。具体的には、図4及び図5に示すように、水避け部材40は、裾張り部材30に沿って延在する第1板部41と、第1板部41とは異なる角度で第1板部41からハウス骨組10の内側に向けて延在する第2板部42と、第2板部42とは異なる角度で第2板部42から上側に向けて延在する第3板部43とを有する。水避け部材40の第1端部40aは、第1板部41の端部であり、水避け部材40の第2端部40bは、第3板部43の端部である。
第1板部41は、裾張り部材30とアーチパイプ11とに挟まれている部分である。第1板部41は、裾張り部材30の外側に位置している。一方、第2板部42及び第3板部43は、裾張り部材30の内側に位置している。本実施の形態において、第2板部42は、第1板部41から斜め上方に延在する傾斜部である。具体的には、第2板部42は、裾張り部材30の上端部30bの上端縁から斜め上方に延在している。なお、第2板部42は、水平方向に延在していてもよい。また、本実施の形態において、第3板部43は、鉛直上方向に延在している。なお、第3板部43は、第2板部42から斜め上方に延在する傾斜部であってもよい。
また、図4に示すように、階段状に形成された水避け部材40は、ハウス骨組10の長手方向に延在している。具体的には、水避け部材40は、ハウス骨組10の長手方向の一端部から他端部にかけて存在している。
本実施の形態において、水避け部材40の第2端部40bは別の部材で支持されておらず、水避け部材40は、第1端部40a及び第2端部40bのうち第1端部40aのみが裾張り部材30に支持されており、裾張り部材30に連なるように設置されている。つまり、水避け部材40は、第1端部40aが裾張り部材30で支持された片持ち支持構造である。したがって、水避け部材40は、第1端部40aが支持されていなくても折れ曲がった形状が維持できるように、剛性を有する剛体であるとよい。水避け部材40は、例えば、金属製、樹脂製又は木製である。なお、水避け部材40は、複数に分割されていてもよい。例えば、水避け部材40は、ハウス骨組10の長手方向において、複数に分割されていてもよい。
図2及び図3に示すように、農業用ハウス1は、農業用ハウス1内に散水する散水部60を備えている。散水部60は、例えば、農業用ハウス1内で栽培する農作物に散水するための水が流れる潅水パイプである。散水部60は、ハウス骨組10の長手方向に延在している。一例として、散水部60は、ハウス骨組10の長手方向の一端部から他端部にかけて存在している。
散水部60は、水避け部材40の上方に位置している。具体的には、散水部60は、アーチパイプ11の肩部の内側近傍において、水避け部材40の上方に設置されている。散水部60は、例えば、連結部材等によってハウス骨組10に固定されている。
次に、本実施の形態に係る農業用ハウス1の効果について、図6及び図7を用いて、従来の農業用ハウス1Xと比較して説明する。図6は、雨天時における従来の農業用ハウス1Xの水の流れを示す断面図である。図7は、雨天時における実施の形態1に係る農業用ハウス1の水の流れを示す断面図である。
図6及び図7に示すように、本実施の形態に係る農業用ハウス1及び従来の農業用ハウス1Xでは、被覆材20を巻き上げて農業用ハウス1及び1Xの側面部分(窓部13)を開放することで、農業用ハウス1及び1Xの室内の換気を行っている。
本実施の形態に係る農業用ハウス1においても従来の農業用ハウス1Xにおいても、いずれも天井部分が被覆材20で覆われているので、雨天時であっても、栽培する農作物(栽培物)に直接雨が当たらないようになっているが、従来の農業用ハウス1Xでは、農業用ハウス1Xの窓部13を開放しているときに雨が降ると、農業用ハウス1Xの窓部13から農業用ハウス1X内に雨が浸入する。この結果、農作物に湿害が発生することがあり、ひどい場合には、農業用ハウス1X内が浸水してしまうこともある。
具体的には、図6の左側部分の矢印で示すように、農業用ハウス1Xの天井部分に降り注ぐ雨は、農業用ハウス1Xの側面部分を覆う被覆材20を伝って流れていくので、農業用ハウス1Xの窓部13が開放していると、雨水が農業用ハウス1Xの窓部13から農業用ハウス1X内に浸入する。
また、昨今ゲリラ豪雨が頻繁に発生しているが、ゲリラ豪雨時に風が伴う場合や台風等が発生した場合に、農業用ハウス1Xの窓部13が開放されたままになっていると、図6の右側部分の矢印で示すように、農業用ハウス1Xの窓部13から農業用ハウス1X内に雨が吹き込む場合がある。この場合、農作物に湿害が発生するだけではなく、農業用ハウス1X内の栽培物に雨が直接当たったり、農業用ハウス1X内の土壌に当たった雨で飛び散った泥水が農作物にかかったりして病害が発生する。また、農業用ハウス1X内に雨が吹き込んでくると、農業用ハウス1X内が簡単に浸水してしまったりする。
そこで、雨量センサ等を用いて降雨時に農業用ハウス1Xの側面部分(窓部)を自動的に開閉するシステムを導入することも考えられるが、このようなシステムは、コストがかかるだけではなく、開閉動作が頻繁に行われるためにハウスの劣化が激しくなり、農業用ハウス1Xの寿命を縮めることになる。
このような課題に対して、本願発明者らが鋭意検討した結果、農業用ハウスの側面部分に水避け部材を設けることで、農業用ハウスの側面部分から農業用ハウス内に水が浸入することを抑制できるという知見を得た。
具体的には、本実施の形態に係る農業用ハウス1では、図7に示すように、水避け部材40の第2端部40bが裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置するように水避け部材40を設けている。
この構成により、農業用ハウス1の側面部分(窓部13)が開放していたとしても、農業用ハウス1の窓部13から農業用ハウス1内に入ってくる水を水避け部材40で受けて農業用ハウス1の外側に流し落とすことができる。
具体的には、図7の左側部分の矢印で示すように、雨天時において、農業用ハウス1の天井部分に降り注いで農業用ハウス1の側面部分の被覆材20を伝ってくる雨については、水避け部材40で受けて農業用ハウス1の外側に流して地面に落とすことができる。また、図7の右側部分の矢印で示すように、雨天時の強風等で農業用ハウス1の窓部13に向けて吹き込む雨についても、水避け部材40で受けて農業用ハウス1の外側に流して地面に落とすことができる。このように、水避け部材40は、農業用ハウス1に雨水が浸入することを抑制する雨避け機能(雨除け機能)を有する。
以上、本実施の形態に係る農業用ハウス1によれば、窓部13から農業用ハウス1内に雨が浸入することを抑制することができる。したがって、農作物に湿害や病害が発生することを抑制できるとともに、農業用ハウス1内が浸水することを抑制することができる。
また、本実施の形態において、水避け部材40は、裾張り部材30からハウス骨組10の内側に向けて斜め上に傾斜して延び、途中で上方に向けて折れ曲がって延在している。
この構成により、農業用ハウス1の側面部分(窓部13)から農業用ハウス1の中に入り込んでくる雨を水避け部材40でさらに受けやすくなるとともに、この受けた雨を農業ハウス1外へ流し出すことができ、水避け部材40で一旦受けた水が農業用ハウス1内の土壌に落ちてしまうことを抑制することができる。また、水避け部材40を途中で折り曲げることで、折り曲げずにそのまま延在させる場合と比べて、水避け部材40が農業用ハウス1内に向けて飛び出す量を小さくすることができる。これにより、水避け部材40を設けることで、農業用ハウス1内の農業用地が狭まることを抑制できる。
また、本実施の形態において、水避け部材40の第1端部40aは、裾張り部材30の外側で裾張り部材30の上端部30bと重ね合わされている。
この構成により、裾張り部材30の上端部30bが水避け部材40で覆われることになるので、水避け部材40と裾張り部材30との隙間から入り込んだ水が農業用ハウス1の内側の土壌に入り込むことを抑制することができる。これにより、農作物に湿害や病害が発生することを一層抑制できるとともに、農業用ハウス1内が浸水することを一層抑制できる。
また、本実施の形態において、農業用ハウス1の内側の地面の高さは、農業用ハウス1の外側の地面の高さに比べて100mm以上高くなっている。
この構成により、農作物に湿害や病害が発生することをさらに抑制できるとともに、農業用ハウス1内が浸水することをさらに抑制することができる。この点について、以下説明する。
上記のように、本実施の形態では、農業用ハウス1の天井部分に降り注いで農業用ハウス1の側面部分を伝ってくる雨を、水避け部材40で受けて農業用ハウス1の外側に流し落としているが、図6に示される従来の農業用ハウス1Xのように、図7において、仮に農業用ハウス1の内側の地面の高さと農業用ハウス1の外側の地面の高さとが同じになっていると、ゲリラ豪雨等が発生して多量の降雨があった場合には、農業用ハウス1の外側に逃がした水がハウス骨組10のアーチパイプ11の下方部分の土壌を伝って農業用ハウス1の内側の土壌に浸透してしまい、結果的に農作物に湿害が発生したり農業用ハウス1内が浸水したりするおそれがある。
この場合、暗渠及び明渠といった排水技術を用いることで湿害の発生を抑制することが考えられるが、暗渠及び明鏡の排水能力以上の雨量となって暗渠及び明鏡では排水が追い付かなくなると、結局、農作物に湿害が発生したり農業用ハウス1内が浸水したりするおそれがある。
そこで、本実施の形態における農業用ハウス1では、農業用ハウス1の内側の地面の高さが農業用ハウス1の外側の地面の高さに比べて100mm以上高くなっている。
この構成により、多量の降雨により水避け部材40によって農業用ハウス1の外側周辺の土壌に流し落とした水が農業用ハウス1内の土壌の地表面にまで浸透することを抑制することができる。これにより、農作物に湿害や病害が発生することをさらに抑制できるとともに、農業用ハウス1内が浸水することをさらに抑制することができる。
なお、農業用ハウス1の外側に逃がした水が農業用ハウス1の内側に浸透することを抑制するとの観点では、農業用ハウス1の内側の地面の高さは、農業用ハウス1の外側の地面の高さに比べて200mm以上高くなっているとよく、より好ましくは300mm以上高くなっているとよい。
また、本実施の形態において、農業用ハウス1は、農業用ハウス1内に散水する散水部60を備えており、散水部60は、水避け部材40の上方に位置している。
この構成により、散水部60の一部からしたたり落ちる水を水避け部材40で受けて農業用ハウス1の外側に流し落とすこともできる。これにより、散水部60の一部からしたたり落ちる水が土壌に当たって飛び散った泥水が農作物にかかることを抑制することができる。このように、水避け部材40は、雨水を避ける機能だけではなく、雨水以外の水を避ける機能を有する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る農業用ハウス1Aについて、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態2に係る農業用ハウス1Aの断面図である。
次に、実施の形態2に係る農業用ハウス1Aについて、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態2に係る農業用ハウス1Aの断面図である。
上記実施の形態1における農業用ハウス1は、1つのハウス骨組10を有していたが、図8に示すように、本実施の形態に係る農業用ハウス1Aは、2つのハウス骨組を有している。つまり、本実施の形態に係る農業用ハウス1Aにおいて、ハウス骨組は、二重構造である。
具体的には、本実施の形態に係る農業用ハウス1Aは、上記実施の形態1に係る農業用ハウス1において、ハウス骨組10を第1ハウス骨組として、そのハウス骨組10(第1ハウス骨組)の内側に、さらに、複数のパイプが組み合わされた第2ハウス骨組10Aを有する構成になっている。つまり、ハウス骨組10は、外側の骨組であり、第2ハウス骨組は、内側の骨組であり、第2ハウス骨組10Aは、ハウス骨組10を囲む構成になっている。具体的には、第2ハウス骨組10Aは、ハウス骨組10の天井部分10a、側面部分10b及び妻部分10cを囲んでいる。
第2ハウス骨組10Aは、ハウス骨組10と同様の形状である。例えば、第2ハウス骨組10Aは、ハウス骨組10を縮小してサイズダウンした構成になっている。具体的には、第2ハウス骨組10Aは、間隔をあけて一方向に平行に並べられた複数の金属製の第2アーチパイプ11Aと、複数の第2アーチパイプ11Aと交差するように配置された複数本の金属製の第2直管パイプ(不図示)とによって構成されている。このように、本実施の形態における農業用ハウス1Aは、外側のアーチパイプ11と内側の第2アーチパイプ11Aとで構成された二重アーチパイプ構造になっている。
第2ハウス骨組10Aは、第2被覆材20Aで覆われている。第2被覆材20Aは、第2ハウス骨組10Aのパイプ間の開口を塞ぐように設けられたフィルム状のシートである。本実施の形態において、第2被覆材20Aは、ハウス骨組10Aを覆うように設けられている。具体的には、第2被覆材20Aは、第2ハウス骨組10Aの天井部分及び一対の側面部分を覆っている。このように、本実施の形態における農業用ハウス1Aは、外張りの被覆材20と内張りの第2被覆材20Aとで構成された二重張り構造になっている。
第2被覆材20Aは、例えば、第2ハウス骨組10Aの内側に入射する日射を調節するための遮光シートである。遮光シートとしては、黒色又は白色のシートを用いることができる。遮光シートは、網目を有するメッシュ状のシートであってもよいし、網目を有さない非メッシュ状のシートであってもよい。第2被覆材20Aは、第1被覆材20と同様にして、留め具等によって第2ハウス骨組10Aを構成するパイプに固定されている。
第2ハウス骨組10Aにおける側面部分を覆う第2被覆材20Aを上下方向に移動させることで、第2ハウス骨組10Aの側面部分を開閉させることができる。つまり、第2ハウス骨組10Aの側面部分は第2窓部13Aである。また、第2被覆材20Aは、上下方向に移動することで第2窓部13Aを開閉するカーテンである。なお、第2被覆材20Aは、第2ハウス骨組10Aの側面部分だけを開閉するのでなく、第2ハウス骨組10Aの天井部分の頂点付近まで巻き上げることが出来ても良い。
具体的には、第2被覆材20Aの外側に第2巻き取り棒14Aが配置されており、被覆材20を巻き取る巻き取り棒14と同様に、第2巻き取り棒14Aによって第2被覆材20Aを巻き上げたり巻き下げたりすることで、第2窓部13Aの開閉を行うことができる。
なお、第2被覆材20Aは、遮光シートでなくてもよい。例えば、第2被覆材20Aは、ウォーターカーテン用シートであってもよいし、遮光シートとウォーターカーテン用シートとを兼用するシートであってもよい。第2被覆材20Aがウォーターカーテン用シートとして機能する場合、第2被覆材20Aは、水を遮断する遮水シートである。遮水シートとしては、ビニールシート等のハウス用フィルムを用いることができるが、これに限らない。この場合、第2被覆材20Aで覆われた第2ハウス骨組10Aの上から水を散水して第2被覆材20Aの表面に水をかけ流して第2ハウス骨組10Aの天井部分及び側面部分を水幕(ウォーターカーテン)で覆う。これにより、冬季や夜間、寒冷地等で外気温が低いような場合に第2被覆材20Aに水をかけ流すことで第2ハウス骨組10A内の温度を外気温よりも高く維持したり第2ハウス骨組10A内の温度を温めたりすることができる。この場合、ハウス骨組10を覆う被覆材20に散水する散水部は、ハウス骨組10の天井部分10aよりも上方に設置される。ウォーターカーテン用の散水部は、散水チューブ等の配管である。ウォーターカーテン用の散水部は、ハウス骨組10と第2ハウス骨組10Aとの間に配置される。例えば、この散水部は、ハウス骨組10に固定される。
以上、本実施の形態に係る農業用ハウス1Aにおいても、上記実施の形態1と同様に、水避け部材40の第2端部40bは、裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置している。
これにより、上記実施の形態1と同様に、外側のハウス骨組10の窓部13から農業用ハウス1A内に入ってくる水を水避け部材40で受けて農業用ハウス1Aの外側に流し落とすことができるので、窓部13から農業用ハウス1A内に雨が浸入することを抑制することができる。
そして、本実施の形態では、水避け部材40の第2端部40bが、ハウス骨組10の内側に設けられた構造物に固定されている。つまり、水避け部材40の第1端部40a及び第2端部40bの両方が固定されている。
具体的には、水避け部材40の第2端部40bは、第2ハウス骨組10Aに固定されている。つまり、水避け部材40は、外側のハウス骨組10と内側の第2ハウス骨組10Aとの間に配置されており、外側のハウス骨組10及び内側の第2ハウス骨組10Aの各々に固定されている。具体的には、水避け部材40は、ハウス骨組10のアーチパイプ11の脚部と第2ハウス骨組10Aの第2アーチパイプ11Aの脚部との間に配置されており、水避け部材40の第1端部40aは、ハウス骨組10のアーチパイプ11と裾張り部材30とに挟持されて固定され、水避け部材40の第2端部40bは、第2ハウス骨組10Aの第2アーチパイプ11Aに固定されている。なお、水避け部材40とハウス骨組10及び第2ハウス骨組10Aとの固定については、連結部材等を用いて行うことができる。
このように、水避け部材40の幅方向の両端部を固定することで、水避け部材40を安定して保持させることができる。また、水避け部材40の幅方向の両端部を固定することで、水避け部材40として、剛性を有するものではなくフィルム状のものを用いることができる。
なお、本変形例において、散水部60は、上記実施の形態1と同様に、ハウス骨組10の肩部の近傍に配置されているが、これに限るものではない。例えば、散水部60は、第2ハウス骨組10Aの内側に配置されていてもよい。この場合、散水部60は、第2ハウス骨組10Aの肩部の近傍に配置される。
(変形例)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態1、2において、水避け部材40は、裾張り部材30と別体であったが、これに限るものではない。具体的には、図9に示される農業用ハウス1Bのように、水避け部材40Bと裾張り部材30Bとが一体になっていてもよい。この場合、裾張り部材30Bと水避け部材40Bとが一続きになっている。例えば、裾張り部材として用いられる板状部材の形状を変形させることで、裾張り部材30Bと水避け部材40Bとが一体となった部材を得ることができる。つまり、一部が水避け部材として機能する裾張り部材を用いてもよい。
このように、水避け部材40Bと裾張り部材30Bとを一体にすることで、水避け部材40Bと裾張り部材30Bとの間の隙間を無くすことができるので、水避け部材と裾張り部材とが別体になっている場合に水避け部材と裾張り部材との間の隙間から入り込んだ水が農業用ハウスの内側の土壌に入り込むことを抑制することができる。このように、本変形例に係る農業用ハウス1Bによれば、農作物に湿害や病害が発生することを一層抑制できるとともに、農業用ハウス1B内が浸水することを一層抑制することができる。なお、実施の形態2において、水避け部材40と裾張り部材30とが一体になっていてもよい。
また、上記実施の形態1、2において、水避け部材40の第2端部40bは、上方のみに延在していたが、水避け部材40の第2端部40bが裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置していれば、これに限らない。例えば、図10に示される農業用ハウス1Cのように、水避け部材40Cの第2端部40bは、折れ曲がり構造であってもよい。具体的には、本変形例における水避け部材40Cは、第1板部41、第2板部42及び第3板部43に加えて、第3板部43の上端から下方に向けて折れ曲がった第4板部44を有する。
なお、本変形例において、水避け部材40の第2端部40bは、折れ曲がり構造を有するが、上記実施の形態1、2と同様に、水避け部材40の第2端部40bそのものは、裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置している。したがって、第4板部44を下方に向けて長くして、水避け部材40の第2端部40bの先端そのもの(つまり、第4板部44の先端)が裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも下方に位置していてもよい。
このように、本変形例における農業用ハウス1Cでも、水避け部材40Cの第2端部40bは、裾張り部材30の上端部30bの上端縁よりも上方に位置している。これにより、上記実施の形態1と同様に、農業用ハウス1Cの窓部13から農業用ハウス1C内に入ってくる水を水避け部材40Cで受けて農業用ハウス1Cの外側に流し落とすことができるので、窓部13から農業用ハウス1C内に雨が浸入することを抑制することができる。
また、上記実施の形態1、2において、水避け部材40は、傾斜部である第2板部42に加えて第3板部43を設けて途中で上方に折れ曲がる構造としたが、これに限らない。例えば、水避け部材40は、第3板部43を設けずに、第1板部41と第2板部42(傾斜部)のみで構成されていてもよい。この場合、水避け部材40が水を受ける幅方向の面積を大きくするために第2板部42の幅は長くするとよく、また、水避け部材40の第2端部40bは第2板部42の端部となる。
また、水避け部材40をハウス骨組10又は裾張り部材30に固定することができさえすれば、水避け部材40は、傾斜部である第2板部42のみで構成されていてもよい。この場合、水避け部材40の第1端部40a及び第2端部40bは、第2板部42の両端部となる。
また、上記実施の形態1、2において、水避け部材40は、段差を1つのみ有していたが、これに限らない。例えば、水避け部材40は、複数の段差を有するように、複数回折れ曲がるように形成されていてもよい。
また、その他、各実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、1A、1B、1C 農業用ハウス
10 ハウス骨組
13 窓部
20 被覆材
30、30B 裾張り部材
30a 下端部(一端部)
30b 上端部(他端部)
40、40B、40C 水避け部材
40a 第1端部
40b 第2端部
60 散水部
10 ハウス骨組
13 窓部
20 被覆材
30、30B 裾張り部材
30a 下端部(一端部)
30b 上端部(他端部)
40、40B、40C 水避け部材
40a 第1端部
40b 第2端部
60 散水部
Claims (9)
- 側面部分に窓部を有し、複数のパイプによって構成されたハウス骨組と、
前記ハウス骨組を覆う被覆材と、
前記窓部の下方に位置し且つ前記ハウス骨組の裾部分に設けられ、一端部が地面に埋設された裾張り部材と、
前記裾張り部材から前記ハウス骨組の内側に向けて延在する水避け部材と、を備え、
前記水避け部材は、前記裾張り部材側の第1端部と、前記裾張り部材とは反対側の第2端部とを有し、
前記水避け部材の前記第2端部は、前記裾張り部材の他端部の上端縁よりも上方に位置している、
農業用ハウス。 - 前記水避け部材の前記第1端部は、前記裾張り部材の外側で前記裾張り部材の他端部と重ね合わされている、
請求項1に記載の農業用ハウス。 - 前記水避け部材と前記裾張り部材とが一体になっている、
請求項1に記載の農業用ハウス。 - 前記農業用ハウスの内側の地面の高さは、前記農業用ハウスの外側の地面の高さに比べて100mm以上高くなっている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記水避け部材の前記第2端部は、前記ハウス骨組の内側に設けられた構造物に固定されている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - さらに、前記農業用ハウス内に向けて散水するための散水部を備え、
前記散水部は、前記水避け部材の上方に位置する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記水避け部材は、前記裾張り部材から前記ハウス骨組の内側に向けて途中で上方に向けて折れ曲がって延在している、
請求項1~6のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記水避け部材は、剛体である、
請求項1~7のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記裾張り部材は、前記パイプの内側に位置している、
請求項1~8のいずれか1項に記載の農業用ハウス。
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