JP2022126369A - 高炉原料装入制御方法、高炉原料装入制御装置、高炉原料装入制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】層厚比分布をより容易に調整することができる高炉原料装入制御方法を提供する。【解決手段】炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状に基づいて求めた、1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)が条件(a)~(d)を満足するように、コークスを装入する際の旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する。(a)第1領域(0.0≦r/Rt≦0.2)内の層厚比の平均値:0.0以上0.6未満(b)第2領域(0.2<r/Rt≦0.8)内の層厚比の平均値:0.6以上0.9未満(c)第3領域(0.8<r/Rt≦1.0)内の層厚比の平均値:0.4以上0.8未満(d)第1領域内の平均値<第3領域内の平均値<第2領域内の平均値【選択図】図2
Description
本発明は、ベルレス式高炉におけるコークスの装入を制御する制御方法、制御装置及び制御プログラムに関する。
高炉では、一般的に、炉頂部から鉱石(コークスが混合される場合を含む)とコークスとを交互に装入することで、炉内に鉱石層とコークス層とを交互に積層させる装入方法が採用されている。高炉を安定操業するためには、高炉内における鉱石とコークスとの堆積分布、特に炉径方向における層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を適切に維持することが重要である。
炉頂部から鉱石やコークス等の高炉原料を装入する手段として、例えば、旋回シュートを備えるベルレス式高炉が知られている。ベルレス式高炉において層厚比分布を制御するためには、旋回シュートの傾動角(ノッチを含む)及び/または旋回数を制御することによって、炉径方向における高炉原料の落下位置や堆積量を変化させ、これによって炉径方向における層厚比分布を制御する方法が考えられる。
特許文献1及び2には、炉内堆積層の最上部における層厚比Lo/(Lc+Lo)が所定の条件を満たすように、鉱石の装入における少なくとも1つのバッチでの旋回シュートのノッチ及び/または旋回数を調整することを特徴とする装入物分布制御方法が開示されている。
一般的に、コークス層の上に鉱石が装入されると、コークスよりも密度が大きい鉱石がコークスと衝突するため、コークス層が崩れる。特許文献1及び2に記載の制御方法によれば、鉱石の装入における旋回シュートのノッチを変更すると、鉱石の装入位置が変更されるため、コークス層に対する炉径方向での衝突位置が変わり、コークス層が崩れる位置と、コークス層が崩れる量と、が変化する。そのため、層厚比分布に対するコークス崩れの影響を考慮することが困難となり、層厚比分布の調整を行うことが困難となる。
上記点に鑑み、本発明は、層厚比分布をより容易に調整することができる高炉原料装入制御方法、高炉原料装入制御装置及び高炉原料装入制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る層厚比分布制御方法は、(1)炉頂部に設けられた旋回シュートから高炉内に鉱石とコークスとを装入し、鉱石層とコークス層とを交互に堆積させるときの高炉原料装入制御方法であって、測定工程と、堆積形状特定工程と、層厚比算出工程と、旋回シュート制御工程と、を備える。測定工程は、炉頂部に設けられた表面形状測定器を用いて、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状を測定する。堆積形状特定工程は、測定工程で得られた測定結果に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する。層厚比算出工程は、堆積形状特定工程で特定された堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する。旋回シュート制御工程は、層厚比算出工程で算出された層厚比の分布が、下記の条件(a)~(d)を満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するようにコークスを装入する際の旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する。
(a)第1領域内の層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)平均値A1<平均値A3<平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
(a)第1領域内の層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)平均値A1<平均値A3<平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
(2)旋回シュート制御工程において、平均値A1~A3のいずれか1つを減少させることによって条件(a)~(d)を満足させる場合には、平均値A1~A3のいずれか1つを減少させる領域に装入される旋回シュートの旋回数を増加させる。
(3)旋回シュート制御工程において、平均値A1~A3のいずれか1つを増加させることによって条件(a)~(d)を満足させる場合には、平均値A1~A3のいずれか1つを増加させる領域に装入される旋回シュートの旋回数を減少させる。
(4)旋回シュート制御工程において、コークスの装入位置が炉中心側又は炉壁側に変化するように旋回シュートの傾動角を変更することにより、条件(a)~(d)を満足させる。
(5)炉頂部に設けられた旋回シュートから高炉内に鉱石とコークスとを装入し、鉱石層とコークス層とを交互に堆積させるときの高炉原料装入制御プログラムであって、堆積形状特定工程と、層厚比算出工程と、旋回シュート制御工程と、をコンピュータに実行させる。堆積形状特定工程は、炉頂部に設けられた表面形状測定器を用いて測定された、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する。層厚比算出工程は、堆積形状特定工程で特定された堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する。旋回シュート制御工程は、層厚比算出工程で算出された層厚比の分布が、下記の条件(a)~(d)を満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するようにコークスを装入する際の旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する。
(a)第1領域内の層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)平均値A1<平均値A3<平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
(a)第1領域内の層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)平均値A1<平均値A3<平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
(6)炉頂部に設けられた旋回シュートから高炉内に鉱石とコークスとを装入し、鉱石層とコークス層とを交互に堆積させるときの高炉原料装入制御装置であって、処理部と、制御部と、を備える。処理部は、堆積形状特定工程と、層厚比算出工程と、を実行する。制御部は、旋回シュート制御工程を実行する。堆積形状特定工程は、炉頂部に設けられた表面形状測定器を用いて測定された、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する。層厚比算出工程は、堆積形状特定工程で特定された堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する。旋回シュート制御工程は、層厚比算出工程で算出された層厚比の分布が、下記の条件(a)~(d)を満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するようにコークスを装入する際の旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する。
(a)第1領域内の層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)平均値A1<平均値A3<平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
(a)第1領域内の層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)平均値A1<平均値A3<平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
本発明によれば、鉱石の装入ではなく、コークスの装入において、旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御することにより、層厚比の分布を容易に調整できる。
図1は、本実施形態に係る高炉原料装入制御方法が適用された高炉上部の拡大図である。図1を参照して、高炉1は、旋回シュート2を備える。旋回シュート2は、高炉1の炉頂部に設けられ、高炉中心軸RAを中心として矢印Aの方向に旋回しながら、炉頂バンカー(不図示)から供給される鉱石とコークスとを、炉内に装入する。旋回シュート2が延びる方向LCは、高炉中心軸RAに対して傾動角θで傾いており、この傾動角θを変更することにより、炉径方向における高炉原料(鉱石やコークス)の落下位置を変更することができる。通常、旋回シュート2の傾動角θを数段階に設定して各々番号(以下、ノッチ番号という)を付与している。旋回シュート2を所定のノッチ番号で1回以上旋回させて高炉原料を装入した後、次のノッチ番号に変更して高炉原料の装入を継続する。
1チャージの鉱石及びコークスは、それぞれ複数バッチに分けて装入してもよいし、それぞれ1バッチで装入してもよい。鉱石には焼結鉱、ペレット、塊鉱石、非焼成含炭塊成鉱を用いることができる。また、鉱石には、鉱石以外のもの(例えば小塊コークスやフェロコークス、副原料等)を含めることができる。旋回シュート2の駆動方式は、順傾動、逆傾動及び順傾動と逆傾動の組み合わせのうちいずれであってもよい。なお、順傾動とは、旋回シュート2を炉壁側から炉中心側に向かって駆動する駆動方式のことであり、逆傾動とは、旋回シュート2を炉中心側から炉壁側に向かって駆動する駆動方式のことである。
高炉1の炉頂部には、表面形状測定器10が設けられている。表面形状測定器10は、旋回シュート2から装入されて炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面Sの形状(表面形状)を測定する。表面形状測定器10には、2次元表面形状測定器(2Dプロフィールメータ)または3次元表面形状測定器(3Dプロフィールメータ)を用いることができる。
2次元表面形状測定器を用いた場合、一回の測定で特定の炉径方向における表面形状が測定される。例えば、2次元表面形状測定器を複数設置すれば、複数の炉径方向における表面形状を測定することができる。複数の炉径方向について測定された表面形状を用いて、測定していない領域の表面形状を補間によって特定することにより、鉱石層及びコークス層の全体の表面形状を推定してもよい。
3次元表面形状測定器は、炉周方向における所定角度毎に炉径方向における鉱石層及びコークス層の表面形状を測定する。3次元表面形状測定器の測定間隔(炉周方向の所定角度)は、適宜設定することができる。3次元表面形状測定器の測定間隔が広い場合は、上述の2次元表面形状測定器を用いる場合と同様に、測定していない領域の表面形状を補間によって特定してもよい。
高炉原料の装入制御を行う制御装置20は、処理部21と、制御部22と、を備える。処理部21は、表面形状測定器10において測定された、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状の情報を取得し、鉱石層及びコークス層の堆積形状(炉径方向における堆積層厚さの分布を含む)を特定する。さらに、処理部21は、特定した堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する。層厚比Lo/(Lc+Lo)は、炉径方向における複数の位置で算出され、これにより、炉径方向における層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布が得られる。
制御部22は、処理部21で算出された層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布が、下記の条件(a)~(d)のすべてを満足するか否かを判別する。そして、下記の条件(a)~(d)のすべてを満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するように、コークスを装入する際の旋回シュート2の制御を行う。ここで、条件(a)~(d)を満足するような旋回シュート2の制御は、現状の層厚比分布よりも条件(a)~(d)に近づくものであればよい。
(a)第1領域における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)第1領域の平均値A1<第3領域の平均値A3<第2領域の平均値A2
(b)第2領域における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)第1領域の平均値A1<第3領域の平均値A3<第2領域の平均値A2
平均値A1~A3のそれぞれは、各領域(第1領域~第3領域)に含まれる複数の層厚比Lo/(Lc+Lo)の算術平均値である。
条件(a)~(d)について、第1領域から第3領域は、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉口部での炉内半径(炉中心から炉壁までの距離)をRt(m)とした場合に、炉径方向における炉内全体の領域を、炉中心から炉壁に向かって順に区画した領域である。具体的には、第1領域は、0.0≦r/Rt≦0.2によって規定される領域(炉中心部)であり、第2領域は、0.2<r/Rt≦0.8によって規定される領域(炉中間部)であり、第3領域は、0.8<r/Rt≦1.0によって規定される領域(炉壁部)である。r/Rtは、炉径方向の位置を示す無次元半径[-]である。
上記条件(a)を満たすことにより、第1領域(炉中心部)の通気性を高め、炉内ガスを安定的に流動させることができる。上記条件(b)を満たすことにより、炉内全体の還元効率を向上させることができるとともに、局部的に通気性が悪化して、炉内ガスの流れ分布が不均一となることや鉱石の昇温還元が遅延することを抑制することができる。上記条件(c)を満たすことにより、炉壁部でのガス流速を高め、炉壁に付着した亜鉛等が成長することを抑制することができる。上記条件(d)を満たすことにより、炉内全体の還元効率を向上させることができるとともに、第3領域(炉壁部)における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値が第1領域(炉中心部)における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値以下であることに起因するヒートロスの増加を抑制することができる。
コークスを装入する際の旋回シュート2の制御方法としては、旋回シュート2の旋回数を制御する方法と、旋回シュート2の傾動角(ノッチ)θを制御する方法と、が挙げられる。
旋回シュート2の旋回数を制御することにより、同一のコークス装入位置付近に堆積するコークス量を調整することができるため、層厚比Lo/(Lc+Lo)を調整することができる。ここで、「コークス装入位置」とは、装入されたコークスが炉内堆積層に衝突する位置を指すものとする。
旋回シュート2の旋回数を制御する方法としては、例えば、0.6≦r/Rt≦0.8における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値を減少させて上記条件(b)を満足させる場合には、コークスを装入する際の所定のノッチ番号における旋回シュート2の旋回数を増加させることができる。また、例えば、0.6≦r/Rt≦0.8における層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値を増加させて上記条件(b)を満足させる場合には、コークスを装入する際の所定のノッチ番号における旋回シュート2の旋回数を減少させることができる。上述した「所定のノッチ番号」とは、例えば、「層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値を増減させたい位置がコークス装入位置となるような傾動角θに設定されたノッチ番号」としてもよいが、これに限られない。
旋回シュート2の傾動角θを制御することにより、コークス装入位置を調整することができるため、炉径方向におけるコークスの堆積分布を調整することができ、層厚比Lo/(Lc+Lo)を調整することができる。旋回シュート2の傾動角θを制御する方法としては、(A)旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法と、(B)旋回シュート2の傾動角θを、ノッチで設定された傾動角θ以外の角度に設定する方法と、が挙げられる。
(A)旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法としては、例えば、コークスを装入する場合において、最も炉壁側に位置するノッチ番号を、炉壁側へ少なくとも1ノッチ分シフトさせることによって、層厚比Lo/(Lc+Lo)を変更することができる。また、例えば、コークスを装入する場合において、最も炉中心側に位置するノッチ番号を、炉中心側へ少なくとも1ノッチ分シフトさせることによって、層厚比Lo/(Lc+Lo)を変更することができる。さらには、コークスの装入時に設定されている複数のノッチの相対的な位置関係を維持しながら、複数のノッチをまとめて、炉壁側、あるいは、炉中心側へ少なくとも1ノッチ分シフトさせることによって、層厚比Lo/(Lc+Lo)を変更することができる。
(B)旋回シュート2の傾動角θを、ノッチで設定された傾動角θ以外の角度に設定する方法としては、例えば、コークスを装入する際のノッチ番号について、ノッチNo.1(傾動角θ=50°)、ノッチNo.2(傾動角θ=48°)、ノッチNo.3(傾動角θ=46°)…と設定されている場合において、ノッチNo.1に設定されていた旋回シュート2の傾動角θを49°に設定する。これにより、ノッチNo.1について、コークス装入位置を炉中心側にシフトさせることができる。また、上述の例において、ノッチNo.3に設定されていた旋回シュート2の傾動角θを47°に設定する。これにより、ノッチNo.3について、コークス装入位置を炉壁側にシフトさせることができる。
なお、旋回シュート2の傾動角θと旋回数とを双方制御してもよく、いずれか一方のみを制御してもよい。
<高炉原料装入制御方法のフローチャート>
図2は、本実施形態に係る高炉原料装入制御方法を適用したフローチャートである。図2を参照して、まず、表面形状測定器10が、旋回シュート2から装入されて炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状を測定する(ステップS101)。表面形状の測定は、鉱石やコークスが装入されたバッチ直後に行う。処理部21は、ステップS101において測定された、鉱石層及びコークス層の表面形状に基づき、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する(ステップS102)。
図2は、本実施形態に係る高炉原料装入制御方法を適用したフローチャートである。図2を参照して、まず、表面形状測定器10が、旋回シュート2から装入されて炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状を測定する(ステップS101)。表面形状の測定は、鉱石やコークスが装入されたバッチ直後に行う。処理部21は、ステップS101において測定された、鉱石層及びコークス層の表面形状に基づき、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する(ステップS102)。
処理部21は、ステップS102において特定された鉱石層及びコークス層の堆積形状に基づいて、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)を算出する(ステップS103)。層厚比Lo/(Lc+Lo)は、炉中心から炉壁までの領域内で算出され、これにより、炉径方向における層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布が得られる。2次元表面形状測定器や3次元表面形状測定器によって複数の炉径方向で測定された表面形状に基づいて層厚比Lo/(Lc+Lo)が算出された場合は、各炉径方向での層厚比Lo/(Lc+Lo)として、無次元半径r/Rt毎の層厚比Lo/(Lc+Lo)の平均値を用いても良いし、特定場所(所定の無次元半径r/Rt)の層厚比Lo/(Lc+Lo)を代表値としても良い。一方、目標となる層厚比Lo/(Lc+Lo)に対して、算出された層厚比Lo/(Lc+Lo)がずれた割合に基づいて、炉径方向における層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布を評価しても良い。
制御部22は、処理部21で算出された層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布が、上述した条件(a)~(d)のすべてを満足するか否かを判定する(ステップS104)。条件(a)~(d)のすべてを満足する場合(ステップS104 Yes)には、図2に示す処理を終了し、後述するステップS105の制御を行わない。一方、条件(a)~(d)のすべてを満足しない場合(ステップS104 No)、制御部22は、条件(a)~(d)のすべてを満足するように、コークスを装入する際の旋回シュート2の傾動角θ及び/または旋回数の制御を行う(ステップS105)。旋回シュート2の傾動角θ及び/または旋回数の制御の具体的な方法については、上述したため、説明を省略する。
上述のステップS102~S105に関しては、プログラムによって実現可能であり、各種処理を実現するために予め用意されたプログラムが補助記憶装置に格納され、CPU等のプロセスコンピュータが補助記憶装置に格納された当該プログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された当該プログラムをプロセスコンピュータが実行することで、実現される。なお、ステップS105については、旋回シュート2の制御を行うための制御パラメータの決定がプログラムによって実現可能である。決定された制御パラメータに基づく旋回シュート2の駆動は、旋回シュート2を駆動する駆動機構によって行われる。
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、プロセスコンピュータ(例えば、サーバ)に提供することも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD-ROM等の光ディスク、DVD-ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
本実施形態によれば、条件(a)~(d)のすべてを満足するように層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布を調整する場合において、コークスの装入においてのみ旋回シュート2の制御(ステップS105の制御)を行い、鉱石の装入においては旋回シュート2の制御(ステップS105のような制御)を行わないようにしている。これにより、特許文献1及び2と比べて、層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布をより容易に調整することができる。以下、具体的に説明する。
特許文献1及び2のように、旋回シュート2の制御によって鉱石の装入位置を変更してしまうと、コークス層に対する装入鉱石の衝突位置(コークス層の崩れる位置)が変化するため、コークス層の崩れる量だけでなく、コークス層の崩れる位置も変化してしまう。この場合には、コークス層の崩れる量及び位置を考慮しなければ、条件(a)~(d)のすべてを満足するように層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布を調整することはできない。また、後述する実施例で実証されたように、条件(a)~(d)のすべてを満足するように鉱石の装入における旋回シュート2の制御を行っても、コークス層の崩れる量及び位置を加味した実際の層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布は、条件(a)~(d)を満足するようにならない。
一方、本実施形態では、旋回シュート2の制御によって鉱石の装入位置を変更していないため、装入鉱石の衝突によってコークス層が崩れるものの、コークス層の崩れる位置は変化しない。この点を前提として、コークスの装入においてのみ旋回シュート2の制御を行えば、条件(a)~(d)のすべてを満足するように層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布を調整しやすくなる。後述する実施例で実証されたように、本実施形態のように旋回シュート2の制御を行えば、コークス層の崩れを加味しない層厚比(すなわち、表面形状の測定結果から算出された層厚比)Lo/(Lc+Lo)の分布と、コークス層の崩れを加味した層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布との間にコークス層の崩れに起因したずれが発生するものの、いずれの分布であっても、条件(a)~(d)を満足するようになる。
以下、実施例を示し、本発明に係る高炉原料装入制御方法について具体的に説明する。本実施例では、実炉の1/3のサイズであるベルレス試験装置を用い、高炉原料(鉱石及びコークス)を装入するバッチごとに、表面形状測定器10によって、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状を測定し、この測定結果に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定した。1チャージにおいて、鉱石は2バッチ装入であり、鉱石O1(第1バッチ)及び鉱石O2(第2バッチ)の順に装入した。また、コークスについては、炉中心部に装入されるコークス(中心コークス)と、炉中心部以外の領域に装入されるコークス(周辺コークス)とに分けて装入した。
図3は、本発明を適用する前(ベース状態)における、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の堆積形状を示す図である。図3において、縦軸は、炉高方向の位置を示し、上側が炉頂部側であり、下側が炉下部側である。横軸は、炉径方向の位置を示す無次元半径r/Rt(-)である。また、図3に示す「O2´」は、コークス層Cが形成される前にチャージされた鉱石O2の堆積層の表面を示す。図3に示す堆積形状は、表面形状測定器10の測定結果に基づいて特定されたものである。
図4は、図3に示す鉱石層O1,O2及びコークス層Cにおける、炉径方向の層厚比Lo/(Lc+Lo)の分布である。図4において、縦軸は層厚比Lo/(Lc+Lo)(-)、横軸は、炉径方向の位置を示す無次元半径r/Rt(-)である。なお、図5,6における縦軸及び横軸は、図4における縦軸及び横軸とそれぞれ同じである。図4において、表面形状測定器10の測定結果から算出された層厚比分布を実線D1で示すとともに、目標とする層厚比分布を破線D2で示す。
図4から分かるとおり、ベース状態における層厚比分布D1は、目標の層厚比分布D2に対し、無次元半径r/Rtが約0.4~約0.8の領域において過大であり、無次元半径r/Rtが約0.1~約0.4の領域において過小である。したがって、層厚比Lo/(Lc+Lo)が過大な領域では、層厚比Lo/(Lc+Lo)を低くし、層厚比Lo/(Lc+Lo)が過小な領域では、層厚比Lo/(Lc+Lo)を高くする必要がある。この点を考慮し、図3に示す鉱石層及びコークス層に対し、(A)鉱石の装入における旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法(比較例)と、(B)コークスの装入における旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法(実施例)と、の2つの方法をそれぞれ適用した。
(A)鉱石の装入における旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法として、鉱石O2のノッチに対して炉中心側に位置する鉱石O1のすべてのノッチをまとめて炉中心側に1ノッチ分シフトさせて装入した。鉱石O2については、ノッチを変更せずに装入した。ここで、コークスの装入については、ノッチを変更せずに、図3に示すコークス層Cを形成するときと同一とした。図5に、鉱石装入時の旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法を適用した場合における層厚比分布を示す。図5の実線A1は、表面形状測定器10の測定結果から算出された層厚比分布を示し、図5の実線A2は、ノッチをシフトさせることに伴うコークス層の崩れを考慮した層厚比分布を示す。層厚比分布A2は、装入物分布推定モデル(鉄と鋼、1987、第73年、第1号、P91~98)を用いて算出した。装入物分布推定モデルによれば、鉱石の装入に伴うコークス層の崩れ位置や崩れ量を推定した上で、鉱石層やコークス層の堆積形状を推定することができ、この堆積形状に基づいて、層厚比分布A2を求めることができる。図5には、図4に示した目標の層厚比分布D2も示す。
図5に示す層厚比分布A1と、図4に示す層厚比分布D1とを比較すると、層厚比分布A1は、層厚比分布D1よりも目標の層厚比分布D2に近づいており、層厚比分布が改善されたように見える。しかし、鉱石の装入に伴うコークス層の崩れ(崩れ位置及び崩れ量)を考慮すると、図5に示す層厚比分布A2となり、層厚比分布A2は図4に示す層厚比分布D1とあまり変わらないため、層厚比分布が改善されていないことが分かった。
(B)コークスの装入における旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法として、最も炉中心側に位置するノッチを炉中心側にシフトさせてコークスを装入した。具体的には、図3に示すベース状態では、上述した周辺コークスを装入するとき、最も炉中心に近いコークス装入位置が無次元半径r/Rtで0.7付近であったため、最も炉中心に近いコークス装入位置が無次元半径r/Rtで0.6付近となるように、コークス装入におけるノッチを炉中心側にシフトさせた。ここで、鉱石の装入については、ノッチを変更せずに、図3に示す鉱石層O1,O2を形成するときと同一とした。
図6に、コークス装入時の旋回シュート2のノッチをシフトさせる方法を適用した場合における層厚比分布を示す。図6の実線B1は、表面形状測定器10の測定結果から算出された層厚比分布を示す。図6の実線B2は、コークス層の崩れを考慮した層厚比分布を示し、層厚比分布B2は、上述した装入物分布推定モデルを用いて算出した。
図6に示す層厚比分布B1と、図4に示す層厚比分布D1とを比較すると、層厚比分布B1は、層厚比分布D1よりも目標の層厚比分布D2に近づいており、層厚比分布が改善された。また、層厚比分布B2についても、目標の層厚比分布D2に近づいており、層厚比が改善されていることが分かった。
1:高炉 2:旋回シュート 10:表面形状測定器 20:制御装置 21:処理部 22:制御部
Claims (6)
- 炉頂部に設けられた旋回シュートから高炉内に鉱石とコークスとを装入し、鉱石層とコークス層とを交互に堆積させるときの高炉原料装入制御方法であって、
炉頂部に設けられた表面形状測定器を用いて、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状を測定する測定工程と、
前記測定工程で得られた測定結果に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する堆積形状特定工程と、
前記堆積形状特定工程で特定された堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する層厚比算出工程と、
前記層厚比算出工程で算出された前記層厚比の分布が、下記の条件(a)~(d)を満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するようにコークスを装入する際の前記旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する旋回シュート制御工程と、
を備えること特徴とする、高炉原料装入制御方法。
(a)第1領域内の前記層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の前記層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の前記層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)前記平均値A1<前記平均値A3<前記平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、前記第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、前記第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、前記第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。 - 前記旋回シュート制御工程において、前記平均値A1~A3のいずれか1つを減少させることによって条件(a)~(d)を満足させる場合には、前記平均値A1~A3のいずれか1つを減少させる領域に装入される前記旋回シュートの旋回数を増加させることを特徴とする請求項1に記載の高炉原料装入制御方法。
- 前記旋回シュート制御工程において、前記平均値A1~A3のいずれか1つを増加させることによって条件(a)~(d)を満足させる場合には、前記平均値A1~A3のいずれか1つを増加させる領域に装入される前記旋回シュートの旋回数を減少させることを特徴とする請求項1に記載の高炉原料装入制御方法。
- 前記旋回シュート制御工程において、コークスの装入位置が炉中心側又は炉壁側に変化するように前記旋回シュートの傾動角を変更することにより、条件(a)~(d)を満足させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の高炉原料装入制御方法。
- 炉頂部に設けられた旋回シュートから高炉内に鉱石とコークスとを装入し、鉱石層とコークス層とを交互に堆積させるときの高炉原料装入制御プログラムであって、
炉頂部に設けられた表面形状測定器を用いて測定された、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する堆積形状特定工程と、
前記堆積形状特定工程で特定された堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する層厚比算出工程と、
前記層厚比算出工程で算出された前記層厚比の分布が、下記の条件(a)~(d)を満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するようにコークスを装入する際の旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する旋回シュート制御工程と、
をコンピュータに実行させること特徴とする、高炉原料装入制御プログラム。
(a)第1領域内の前記層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の前記層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の前記層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)前記平均値A1<前記平均値A3<前記平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、前記第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、前記第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、前記第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。 - 炉頂部に設けられた旋回シュートから高炉内に鉱石とコークスとを装入し、鉱石層とコークス層とを交互に堆積させるときの高炉原料装入制御装置であって、
処理部と、制御部と、を備え、
前記処理部は、
炉頂部に設けられた表面形状測定器を用いて測定された、炉内に堆積した鉱石層及びコークス層の表面形状に基づいて、鉱石層及びコークス層の堆積形状を特定する堆積形状特定工程と、
前記堆積形状特定工程で特定された堆積形状に基づき、炉内堆積層の最上部に位置する1チャージ分の鉱石層及びコークス層の層厚比Lo/(Lc+Lo)(但し、Lo:鉱石層厚さ、Lc:コークス層厚さ)を算出する層厚比算出工程と、
を実行し、
前記制御部は、
前記層厚比算出工程で算出された前記層厚比の分布が、下記の条件(a)~(d)を満足しない場合には、条件(a)~(d)を満足するようにコークスを装入する際の旋回シュートの傾動角及び/または旋回数を制御する旋回シュート制御工程を実行する
ことを特徴とする、高炉原料装入制御装置。
(a)第1領域内の前記層厚比の平均値A1:0.0以上0.6未満
(b)第2領域内の前記層厚比の平均値A2:0.6以上0.9未満
(c)第3領域内の前記層厚比の平均値A3:0.4以上0.8未満
(d)前記平均値A1<前記平均値A3<前記平均値A2
但し、炉径方向における炉中心からの距離をr(m)、炉径方向における炉中心から炉壁までの距離をRt(m)とした場合に、前記第1領域は0.0≦r/Rt≦0.2を満たす領域、前記第2領域は0.2<r/Rt≦0.8を満たす領域、前記第3領域は0.8<r/Rt≦1.0を満たす領域である。
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