JP2022125688A - 細胞保存容器 - Google Patents

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Hiroto SAKANE
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Abstract

Figure 2022125688000001
【課題】収容された細胞を取り出す場合における無菌性を好適に維持でき、かつ、細胞及び細胞集塊を損傷なく取り出せる細胞保存容器を提供すること。
【解決手段】細胞保存容器1は、2枚のシート状部材61,62の周縁部が接合されることで形成される細胞収容部10と、細胞導入部20と、細胞導出部30と、細胞導出部30に配置されるニードルレスポート40と、細胞収容部10を構成する2枚のシート状部材61,62が細胞導出部30側に延出すると共に、延出した2枚のシート状部材61,62の周縁部がニードルレスポート40を囲むように接合されることで形成されたニードルレスポート収容空間51を有するニードルレスポート収容部50と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ニードルレスポートを備える細胞保存容器に関する。
再生医療に用いられる製品においては、これらの製品が使用される一連の過程において無菌性が求められる。特に、生体試料から採取された細胞から製造される細胞製剤については、患者に直接投与する場合が多く、外界からのコンタミネーションは治療において大きなリスクとなり得る。そのため、細胞製剤の細胞保存容器への保存から患者に投与する直前までのあらゆる過程において無菌性を維持する必要がある。また、細胞製剤を細胞保存容器から取り出す場合に、シリンジ等の細胞製剤の取り出しに用いられる器具が接触し得る場所についても無菌性を維持する必要がある。
例えば、特許文献1には、樹脂製のシート状部材により袋状に形成された細胞保存容器が提案されている。このような袋状の細胞保存容器における細胞の取出口部分には、隔膜を有するチューブ状のポート部材が配置される。そして、細胞を取り出す場合には、ポート部材の隔膜に注射針を差し込むことで隔膜に穴を開け、シリンジ等により細胞を吸引して取り出す。
特開2019-005388号公報
従来、細胞保存容器から細胞を取り出すときに、外界にさらされた状態の取り出しポート等に注射針を差し込んでいたため無菌性を維持することが困難であり、細胞を取り出すときにコンタミネーションが生じてしまう可能性があった。
また、再生医療に用いられる細胞は、集塊を形成した状態で保存される場合がある。このような場合、内径の小さい注射針を使用して細胞を取り出すと、形成された細胞集塊を損傷させてしまう可能性もある。そのため、細胞を取り出す場合における無菌性を維持しつつ、より内径の大きな器具により細胞を取り出せる技術が求められている。
従って、本発明は、収容された細胞を取り出す場合における無菌性を好適に維持でき、かつ、細胞及び細胞集塊を損傷なく取り出せる細胞保存容器を提供することを目的とする。
本発明は、2枚のシート状部材の周縁部が接合されることで形成される細胞収容部と、前記細胞収容部に細胞を導入する細胞導入部と、前記細胞収容部に収容された細胞を導出する細胞導出部と、前記細胞導出部に配置されるニードルレスポートと、前記細胞収容部を構成する前記2枚のシート状部材が前記細胞導出部側に延出すると共に、延出した該2枚のシート状部材の周縁部が前記ニードルレスポートを囲むように接合されることで形成されたニードルレスポート収容空間を有するニードルレスポート収容部と、を備える細胞保存容器に関する。
また、前記ニードルレスポート収容空間における前記シート状部材の面方向に沿いかつ前記ニードルレスポートの径方向に沿う方向の長さは、前記ニードルレスポートの径方向の長さの120%から1200%であることが好ましい。
また、前記ニードルレスポートは、前記細胞導出部に配置される筒状の接続部と、前記接続部よりも大径に形成され前記ニードルレスポート収容空間に配置される本体部と、を備えることが好ましい。
また、前記ニードルレスポート収容空間の縁部は、前記ニードルレスポートの近傍において角部を有さない曲線状に形成されることが好ましい。
本発明の細胞保存容器によれば、収容された細胞を取り出す場合における無菌性を好適に維持でき、かつ、細胞及び細胞集塊を損傷なく取り出せる。
本発明の第1実施形態に係る細胞保存容器を示す平面図である。 第1実施形態に係る細胞保存容器を示す分解斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 細胞保存容器の製造工程を示す図であり、立体形状が形成された2枚のシート状部材を、凹溝にチューブが配置された状態で重ね合わせる工程を示す図である。 図4Aに示す状態から、細胞導出部の近傍を溶着する工程を示す図である。 図4Bに示す状態から、細胞導出部にニードルレスポートを配置し、細胞導入部に細胞導入チューブを配置する工程を示す図である。 細胞導出部にニードルレスポートが配置され、細胞導入部に細胞導入チューブが配置された状態を示す図である。 図4Dに示す状態から、2枚のシート状部材61,62の外周部分を高周波溶着(熱溶着)し、細胞収容部及びニードルレスポート収容部を有する細胞保存容器を製造する工程を示す図である。 第1実施形態の細胞保存容器を使用する手順を示す図であり、細胞保存容器に細胞を収容している状態を示す図である。 図5に示す状態から、細胞収容部に細胞を収容した状態を示す図である。 図6に示す状態から、細胞導入チューブを溶断した状態を示す図である。 細胞収容部に収容された細胞を取り出す状態を示す図であり、ニードルレスポート収容部を開封(切断)する状態を示す図である。 細胞保存容器の開封部分を、図8の矢印B方向に視た図である。 細胞保存容器の開封部分を、図8の矢印D方向に視た図である。 本発明の第2実施形態に係る細胞保存容器を示す平面図である。
以下、本発明の細胞保存容器の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。細胞保存容器は、可撓性を有する熱可塑性樹脂からなるシート状部材を主体として構成され、生体試料から採取された幹細胞等の細胞や、これらの細胞を培養及び加工して製造される細胞製剤(以下、細胞及び細胞製剤を合わせて細胞という)を保存する場合に用いられる。
まず、第1実施形態の細胞保存容器1について、図1~図3を参照しながら説明する。第1実施形態の細胞保存容器1は、図1に示すように、細胞収容部10と、細胞導入部20と、細胞導出部30と、この細胞導出部30に配置されるニードルレスポート40と、ニードルレスポート収容部50と、を備える。
細胞収容部10は、図1~図3に示すように、2枚のシート状部材61,62が重ね合わせられると共に、それぞれの周縁部の大部分が接合されることで構成される。細胞収容部10は、周縁部が接合されたシート状部材61,62に囲まれた空間である細胞収容空間11を有する。
第1実施形態では、シート状部材61,62には、それぞれ同形状の凹部が立体成形により形成され、これらの凹部同士が向かい合うようにシート状部材61,62が重ね合わせられることで細胞収容空間11が形成される。細胞収容部10は、図1に示すように、平面視において楕円形状に形成される。
細胞導入部20は、生体試料から採取された細胞等を細胞収容部10に導入する場合に用いられる。細胞導入部20は、細胞導入路21と、この細胞導入路21に配置される細胞導入チューブ22と、を備える。
細胞導入路21は、楕円形状の細胞収容部10における長手方向の一端側に配置される。細胞導入路21は、シート状部材61,62それぞれに形成され、細胞収容部10の長手方向に沿って延びる細胞導入溝211により構成される。細胞導入溝211の一端部は、細胞収容空間11に連続する。細胞導入溝211の他端部は、シート状部材61,62の縁部まで延びる。
細胞導入チューブ22は、細胞導入路21に配置される。細胞導入チューブ22は、生体試料から採取された細胞等を無菌的かつ気密の状態で細胞収容部10に導く。この細胞導入チューブ22は、EVA樹脂等の熱可塑性樹脂により構成される。第1実施形態では、細胞導入チューブ22は、一端側が細胞収容空間11に連通するように、シート状部材61,62に形成された細胞導入溝211に配置される。
細胞導入チューブ22には、この細胞導入チューブ22の流路を開閉させるチューブクリップ23が取り付けられる。また、細胞導入チューブ22の先端部には、細胞保存容器1に細胞を導入する場合に用いられるシリンジ等の器具を接続可能な接続ポート24が取り付けられる。
細胞導出部30は、細胞収容部10に収容された細胞等を導出する場合に用いられる。細胞導出部30は、楕円形状の細胞収容部10の長手方向における細胞導入部20が配置された側と反対側の端部(他端側)に配置される。細胞導出部30は、凹溝31と、この凹溝31に配置されるチューブ32と、を備える。凹溝31は、シート状部材61,62それぞれに形成され、細胞収容部10の長手方向に沿って延びる。チューブ32は、EVA樹脂等の熱可塑性樹脂により構成される。細胞導出部30の一端部は、細胞収容空間11に連続する。
ニードルレスポート40は、細胞導出部30に配置される。ニードルレスポート40は、筒状の接続部41と、この接続部41よりも大径の本体部42と、を備える。ニードルレスポート40は、接続部41がチューブ32に挿入された状態で細胞導出部30に配置され、本体部42が細胞導出部30から突出する。ニードルレスポート40の接続部41及び本体部42は、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の硬質の合成樹脂により形成される。
ニードルレスポート40(本体部42)は、スリットが形成された弾性隔壁部材(図示せず)を有しており、このスリットにシリンジの先端部(筒先)を挿入することで、密閉性を保ちつつ、穿刺針等を用いないで液体の注入や採取を可能にする混注ポートである。
ニードルレスポート収容部50は、細胞収容部10を構成するシート状部材61,62が細胞導出部30側に延出した部分により構成される。シート状部材61,62は、ニードルレスポート40の本体部42の先端部を超えて延出している。そして、シート状部材61,62の延出した部分は、平面視において、ニードルレスポート40から所定距離離間した部分よりも外側が接合され、これにより、シート状部材61,62によって囲まれたニードルレスポート収容空間51を有するニードルレスポート収容部50が形成される。
ニードルレスポート収容空間51におけるシート状部材61,62の面方向に沿いかつニードルレスポート40の径方向に沿う方向X(以下、幅方向Xともいう)の長さW1は、ニードルレスポート40の径方向の長さ(本体部42の直径)W2の120%から1200%に設定されることが好ましく、長さW1が長さW2の300%から600%に設定されることがより好ましい。第1実施形態では、長さW1は長さW2の500%に設定される。また、長さW1は、25mmから250mmに設定されることが好ましい。
ニードルレスポート収容空間51の幅方向Xの長さW1を、ニードルレスポート40の径方向の長さ(本体部42の直径)W2の120%から1200%の範囲に設定することで、後述するように、ニードルレスポート収容部50を開封(幅方向Xに切断)してシリンジ等の器具をニードルレスポート40に接続するときに、ニードルレスポート収容部50の開封部分を大きく開口させられるので、シリンジの先端をシート状部材61,62に接触しにくくできる。同様に、長さW1を、25mmから250mmに設定することで、ニードルレスポート収容部50を開封(幅方向Xに切断)してシリンジ等の器具をニードルレスポート40に接続するときに、シリンジの先端をシート状部材61,62に接触しにくくできる。
また、ニードルレスポート収容空間51におけるニードルレスポート40の本体部42の先端からの幅方向Xに直交する長手方向Yの長さL1は、5mm以上に設定される。
尚、細胞保存容器1の強度を保つ観点及びニードルレスポート収容部50の開封部分を好適に開口させる観点から、シート状部材61,62として、可撓性及び弾性を有するEVA樹脂(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)を用いることが好ましい。また、シート状部材61,62の厚さは、0.2mmから0.7mmであることが好ましく、0.35mmから0.5mmであることがより好ましい。
第1実施形態では、図1に示すように、ニードルレスポート収容空間51の縁部は、ニードルレスポート40の近傍において角部を有さない曲線状に形成される。
ニードルレスポート収容空間51の縁部を、ニードルレスポート40の近傍において角部を有さない曲線状に形成することで、エチレンオキサイドガス(EOG)を用いて細胞保存容器1を滅菌する場合に、ニードルレスポート収容空間51にEOGが浸透してニードルレスポート収容空間51が膨張した状態において、ニードルレスポート収容空間51の縁部の一点に力が集中することを抑制できる。ここで、「ニードルレスポート40の近傍」とは、ニードルレスポート収容空間51の縁部において、ニードルレスポート40とシート状部材61,62とが接合されているニードルレスポート40の根元部分(本体部42と接続部41との境界部分)から幅方向Xに延びる縁部(図1に示す範囲511部分)を示す。第1実施形態では、ニードルレスポート収容空間の縁部は、全周が角部を有さない曲線状に形成される。
次に、第1実施形態の細胞保存容器1の製造方法について、図4A~図4Eを参照しながら説明する。
まず、図4Aに示すように、シート状部材61,62に、細胞収容部10の形状に対応する凹部、細胞導入溝211、及び細胞導出部30の形状に対応する凹溝31が立体成形により形成される。第1実施形態では、シート状部材61,62には、それぞれ同形状の立体形状が形成される。
次いで、一方のシート状部材(シート状部材62)の凹溝31にチューブ32を配置し、その後他方のシート状部材(シート状部材61)を、細胞収容部10、細胞導入溝211、及び細胞導出部30の位置が一致するように重ね合わせる。
次いで、図4Bに示すように、重ね合わされたシート状部材61,62と、シート状部材61,62の間に配置されたチューブ32とを、細胞導出部30及びその近傍においてチューブ溶着金型110,110により挟み込んで溶着する。これにより、細胞導出部30及びその近傍において、シート状部材61,62、シート状部材61,62の間に配置されたチューブ32と、が溶着される(図4C参照)。
次いで、図4Cに示すように、チューブ32にニードルレスポート40の接続部41を挿入する。また、シート状部材61,62における細胞導入溝211が形成された部分に細胞導入チューブ22を配置する。
次いで、図4Dに示すように、他方のシート状部材(シート状部材61)を、細胞収容部10、細胞導入溝211、及び細胞導出部30の位置が一致するように重ね合わせ、細胞導入チューブ22をシート状部材と溶着する。
次いで、図4Eに示すように、細胞収容部10よりも外側、及びニードルレスポート収容空間51を形成する部分の外側において、2枚のシート状部材61,62を高周波溶着(熱溶着)により接合する。尚、このとき、細胞収容部10よりも外側の部分の一部において、高周波溶着(熱溶着)を行わない領域Rを設けてもよい。
これにより、細胞収容部10及びニードルレスポート収容部50を有する細胞保存容器1が製造される。ここで、第1実施形態では、シート状部材61,62におけるニードルレスポート収容部50に対応する部分には、立体成形は施されていないが、所定の径(厚み)を有するニードルレスポート40を挟み込んだ状態でシート状部材61とシート状部材62は接合されるため、シート状部材61とシート状部材62との間には、所定の厚さを有するニードルレスポート収容空間51が形成される。
細胞保存容器1には、その後、EOG滅菌処理が施される。EOG滅菌処理においては、細胞保存容器1を滅菌器の内部に配置した状態で、滅菌器にEOGを所定の圧力で導入し、細胞保存容器1の外表面を滅菌すると共に、EOGを細胞収容空間11及びニードルレスポート収容空間51にも浸透させ、細胞収容部10の内部及びニードルレスポート収容部50の内部も滅菌する。
第1実施形態では、ニードルレスポート収容空間51の縁部を、ニードルレスポート40の近傍において角部を有さない曲線状に形成することで、EOG滅菌工程において、ニードルレスポート収容空間51にEOGが浸透してニードルレスポート収容空間51が膨張した状態において、ニードルレスポート収容空間51の縁部の一点に力が集中することを抑制できる。これにより、EOG滅菌工程において、ニードルレスポート収容部50が破損することを防げる。
次に、第1実施形態の細胞保存容器1の使用方法について、図5~図10を参照しながら説明する。
細胞保存容器1に細胞を収容する場合、生体試料収容容器から採取された所定の細胞Cは、図5に示すように、シリンジ等の器具100により、細胞導入チューブ22を介して細胞収容部10に導入される。細胞収容部10に細胞が収容された後、図6に示すように、チューブクリップ23により細胞導入チューブ22の流路は閉止される。次いで、図7に示すように、細胞導入チューブ22は、チューブクリップ23よりも細胞収容部10側において溶断され、これにより、細胞保存容器1は密閉される。この状態で、細胞保存容器1は保存される。
保存された細胞保存容器1に収容された細胞を使用する場合には、図8に示すように、ニードルレスポート収容部50における長手方向Yの端部側を、幅方向Xにハサミ等により切断する。すると、図9及び図10に示すように、可撓性を有するシート状部材61,62の弾性により、ニードルレスポート収容部50の切断部分は、シート状部材61,62の厚さ方向に大きく開口する。この状態で、シリンジ(図示せず)の先端部(筒先)をニードルレスポート40に挿入し、細胞収容部10に収容された細胞を採取する。
以上説明した第1実施形態の細胞保存容器1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)細胞保存容器1を、2枚のシート状部材61,62により構成される細胞収容部10と、ニードルレスポート40と、2枚のシート状部材61,62が細胞導出部30側に延出すると共に、延出した2枚のシート状部材61,62の周縁部がニードルレスポート40を囲むように接合されることで形成されたニードルレスポート収容空間51を有するニードルレスポート収容部50と、を含んで構成した。
これにより、ニードルレスポート収容部50によりニードルレスポート40を密閉した状態を保てるので、細胞を採取する直前まで、ニードルレスポート40の無菌性を保った状態を維持させられる。また、穿刺針等を用いないで細胞を採取できるので、細胞を損傷させることなく取り出せる。また、ニードルレスポート収容部50を開封(幅方向Xに切断)したときに、ニードルレスポート収容部50の開封部分をシート状部材61,62の厚さ方向に広く開口させられる。よって、シリンジ等の器具をニードルレスポート40に接続するときに、シリンジの先端をシート状部材61,62に接触しにくくできるので、収容された細胞を取り出す場合における無菌性を好適に維持しつつ、より内径の大きな器具により細胞を取り出せる。
(2)ニードルレスポート収容空間51における幅方向Xの長さW1を、ニードルレスポート40の本体部42の径方向の長さW2の120%から1200%、好ましくは300%から600%に設定した。これにより、ニードルレスポート収容部50を開封(幅方向Xに切断)したときに、より好適にニードルレスポート収容部50の開封部分をシート状部材61,62の厚さ方向に広く開口させられる。
(3)ニードルレスポート40を、筒状の接続部41と、この接続部41よりも大径に形成される本体部42と、を含んで構成し、接続部41を細胞導出部30に配置し、本体部42をニードルレスポート収容空間51に配置した。これにより、所定の径(厚み)を有するニードルレスポート40を挟み込んだ状態でシート状部材61とシート状部材62とを接合させられるので、シート状部材61,62に立体成形を施すことなく、所定の厚さを有するニードルレスポート収容空間51を形成できる。
(4)ニードルレスポート収容空間51の縁部を、ニードルレスポート40の近傍において角部を有さない曲線状に形成した。これにより、EOG滅菌工程において、ニードルレスポート収容空間51にEOGが浸透してニードルレスポート収容空間51が膨張した場合に、ニードルレスポート収容空間51の縁部の一点に力が集中することを抑制できる。よって、EOG滅菌工程において、ニードルレスポート収容部50が破損することを防げる。
(5)細胞保存容器1を、ニードルレスポート40を含んで構成した。これにより、容易にニードルレスポート40に直接輸液ラインを接続させることができるようになり、細胞保存容器1から幹細胞を直接患者の体内に注入することができる。従来では、細胞保存容器の内部に収容された幹細胞は、シリンジに移された後に患者に注入される工程を経ていたが、これによりシリンジを介する必要がなくなるため、より無菌的な処置が可能となる。
次に、第2実施形態の細胞保存容器1Aについて、図11を参照しながら説明する。第2実施形態の細胞保存容器1Aは、ニードルレスポート収容部50Aの形状において第1実施形態と相違する。尚、第2実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態の細胞保存容器1Aでは、ニードルレスポート収容部50Aは、平面視において細胞収容部10と略同形状の楕円形に形成される。第2実施形態では、ニードルレスポート収容空間51Aの幅方向Xの長さW1は、ニードルレスポート40の径方向の長さW2の120%に設定される。ここで、ニードルレスポート収容空間51Aの幅方向Xの長さW1は、楕円形状のニードルレスポート収容部50Aにおいて最も幅方向Xの長さの長い位置における長さを示す。第2実施形態では、ニードルレスポート40の先端部は、長手方向Yにおいて、楕円形状のニードルレスポート収容部50Aの幅方向Xの長さが最も長い位置と同じ位置に位置している。
以上説明した第2実施形態の細胞保存容器1Aによれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
以上、本発明の細胞保存容器の好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態では、ニードルレスポート収容部50,50Aを、シート状部材61,62に立体成形を形成することなく構成したが、これに限らない。即ち、ニードルレスポート収容部50,50Aを、細胞収容部と同じように、シート状部材61,62に立体成形を形成して構成してもよい。
また、第1実施形態では、細胞保存容器1にEOG滅菌を施したが、これに限らない。即ち、細胞保存容器にガンマ線や電子線等の放射線滅菌を施してもよい。
1、1A 細胞保存容器
10 細胞収容部
20 細胞導入部
30 細胞導出部
40 ニードルレスポート
41 接続部
42 本体部
50、50A ニードルレスポート収容部
51、51A ニードルレスポート収容空間

Claims (4)

  1. 2枚のシート状部材の周縁部が接合されることで形成される細胞収容部と、
    前記細胞収容部に細胞を導入する細胞導入部と、
    前記細胞収容部に収容された細胞を導出する細胞導出部と、
    前記細胞導出部に配置されるニードルレスポートと、
    前記細胞収容部を構成する前記2枚のシート状部材が前記細胞導出部側に延出すると共に、延出した該2枚のシート状部材の周縁部が前記ニードルレスポートを囲むように接合されることで形成されたニードルレスポート収容空間を有するニードルレスポート収容部と、を備える細胞保存容器。
  2. 前記ニードルレスポート収容空間における前記シート状部材の面方向に沿いかつ前記ニードルレスポートの径方向に沿う方向の長さは、前記ニードルレスポートの径方向の長さの120%から1200%である請求項1に記載の細胞保存容器。
  3. 前記ニードルレスポートは、前記細胞導出部に配置される筒状の接続部と、前記接続部よりも大径に形成され前記ニードルレスポート収容空間に配置される本体部と、を備える請求項1又は2に記載の細胞保存容器。
  4. 前記ニードルレスポート収容空間の縁部は、前記ニードルレスポートの近傍において角部を有さない曲線状に形成される請求項1~3のいずれかに記載の細胞保存容器。
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