JP2022123856A - 輸送される荷物の温度情報の管理方法、端末装置、情報処理装置、プログラム、および製造方法 - Google Patents

輸送される荷物の温度情報の管理方法、端末装置、情報処理装置、プログラム、および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度管理を要する荷物の輸送に関するコストを低減する。【解決手段】輸送される荷物の温度情報をブロックチェーンシステムによって管理する管理方法は、ブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末によって、荷物と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、ブロックチェーンシステムにデータを送信する、ことを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、輸送される荷物の温度情報の管理方法等に関する。
特許文献1は、ブロックチェーン技術を用いて輸送中の荷物の温度履歴を管理する技術を開示している。
米国特許第10,521,806号明細書
上記技術では、荷物の温度を検知する温度センサと、温度センサが検知した温度情報をブロックチェーンシステムに登録するためのWiFi(登録商標)通信機能を備えたスマートラベルを用いて輸送中の荷物の温度履歴を管理している。しかしながら、WiFi通信機能を備えたスマートラベルは、単価が高いため、それぞれの荷物毎にWiFi通信機能を備えたスマートラベルを同梱すると、輸送コストが増大してしまう。
本発明は、温度管理を要する荷物の輸送に関するコストの低減を目的とする。
本発明の第一態様に係る管理方法は、図1に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報をブロックチェーンシステム(5)によって管理する管理方法であって、ブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末(7)によって、荷物(6)と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、ブロックチェーンシステム(5)にデータを送信する、ことを含む。
本発明の第二態様に係る管理方法は、図1に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報をブロックチェーンシステム(5)によって管理する管理方法であって、ブロックチェーンシステム(5)によって、荷物(6)と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを、ブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末(7)から受信し、データに基づいて温度逸脱の有無に関する情報を登録する、ことを含む。
本発明の第三態様に係る管理方法は、図1に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報をブロックチェーンシステム(5)によって管理する管理方法であって、ブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末(7)によって、荷物(6)と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、データをブロックチェーンシステム(5)に送信し、ブロックチェーンシステム(5)によって、データに基づいて温度逸脱の有無に関する情報を登録する、ことを含む。
本発明の第四態様に係る端末装置(7)は、図1および図13に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報を管理するブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末装置(7)であって、制御部(プロセッサ713)を備え、制御部(プロセッサ713)は、荷物(6)と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、ブロックチェーンシステム(5)にデータを送信する。
本発明の第五態様に係る情報処理装置(サーバ50)は、図1および図17に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報を管理するブロックチェーンシステム(5)に含まれる情報処理装置(サーバ50)であって、制御部(プロセッサ523)を備え、制御部(プロセッサ523)は、荷物(6)と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを、ブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末(7)から受信し、データに基づいて温度逸脱の有無に関する情報を登録する。
本発明の第六態様に係るプログラムは、図1および図14に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報を管理するブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末(7)としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、荷物(6)と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、ブロックチェーンシステム(5)にデータを送信する制御部としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明の第七態様に係るプログラムは、図1および図18に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報を管理するブロックチェーンシステム(5)に含まれる情報処理装置(サーバ50)としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、荷物(6)と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを受信し、データに基づいて温度逸脱の有無に関する情報を登録する制御部としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明の第八態様に係る製造方法は、図1および図14に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報を管理するシステム(温度管理システム10)の製造方法であって、荷物(6)と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得する処理、および、温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、ブロックチェーンシステム(5)にデータを送信する処理を実行するプログラムを、ブロックチェーンシステム(5)を利用する利用者の端末(7)にインストールさせるために端末(7)に提供する。
本発明の第九態様に係る製造方法は、図1および図18に示すように、輸送される荷物(6)の温度情報を管理するシステム(温度管理システム10)の製造方法であって、荷物(6)と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを受信する処理、および、データに基づいて、温度逸脱の有無に関する情報を登録する処理を実行するプログラムを、ブロックチェーンシステム(5)に含まれる情報処理装置(サーバ50)にインストールさせるために情報処理装置(サーバ50)に提供する。
本発明によれば、温度管理を要する荷物の輸送に関するコストが低減できる。
実施形態に係る温度管理システムの構成例を示す図である。 輸送中の荷物の情報をブロックチェーンシステムに送信する例を示す図である。 識別ラベルの構成例を示す図である。 端末に表示される画面の例を示す図である。 端末に表示される画面の例を示す図である。 端末に表示される画面の例を示す図である。 端末に表示される画面の例を示す図である。 端末に表示される画面の例を示す図である。 端末に表示される画面の他の例を示す図である。 端末に表示される画面の他の例を示す図である。 ブロックチェーンシステムの構成例を示す図である。 分散台帳の構成例を示す図である。 端末の構成例を示す図である。 端末上で動作するアプリケーションの構成例を示す図である。 荷物のシリアル番号、画像データ、荷物に関する情報、位置情報、時刻情報が互いに関連付けられていることを示す図である。 端末上で動作するアプリケーションが実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。 サーバの構成例を示す図である。 サーバ上で動作するアプリケーションの構成例を示す図である。 サーバ上で動作するアプリケーションが実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。 識別ラベルの他の実施形態例を示す図である。 端末によって、データロガーに記録された情報を読み取り、読み取った情報をブロックチェーンシステムに送信する構成例を示す図である。 端末によって、データロガーに記録された情報を読み取り、読み取った情報をブロックチェーンシステムに送信する他の構成例を示す図である。 識別ラベルのさらなる他の実施形態例を示す図である。 サーバ上で動作するアプリケーションの他の実施形態例を示すである。 物流管理システムおよびデータベースの構成例を示す図である。 データベースがリレーショナルデータベースである場合のデータ構造の例を示す図である。 荷物基本情報一覧の例を示す図である。 荷物基本情報の例を示す図である。 製品一覧の例を示す図である。 出荷基本情報一覧の例を示す図である。 出荷基本情報の例を示す図である。 出荷一覧の例を示す図である。 地図情報の例を示す図である。 ブロックチェーン履歴の例を示す図である。 地図情報の例を示す図である。 サーバ上で動作するアプリケーションの他の実施形態例を示す図である。 データベースのデータ構造の例を示す図である。 温度計IDに関連付けられる管理可能温度域の情報の例を示す図である。 サーバ上で動作するアプリケーションが実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
〔温度管理システム10の構成例〕
図1を参照して、本実施形態に係る温度管理システム10の構成例について説明する。図1に示す温度管理システム10は、低温が維持された環境下で荷物6を輸送する、いわゆるコールドチェーン(低温物流)に適用されるシステムである。温度管理システム10の適用先は低温物流に限られるものではなく、例えば、常温物流であってもよい。
荷物6は、低温が維持された環境下での輸送を要する荷物である。荷物6は、例えば、製品を収容する梱包箱である。製品は、例えば、検体検査の試薬である。製品は、遺伝子検査の試薬であってもよいし、バイオ原料であってもよいし、医薬品であってもよい。また、荷物6は、例えば、検体検査試薬が収容された複数の容器、バイオ原料が収容された複数の容器、遺伝子検査の試薬が収容された複数の容器、医薬品が収容された複数の容器の少なくともいずれかが梱包された梱包箱であってもよい。荷物6は、例えば、低温を維持することが可能な保冷容器40に格納されて輸送される。保冷容器40には、例えば、荷物6が晒される温度の変化を検知または記録するための識別ラベル81が同梱される。つまり、荷物6と共に識別ラベル81が格納された保冷容器40が輸送される。
低温が維持された環境下で荷物6を輸送するコールドチェーン(低温物流)では、上記した製品の厳格な温度管理が求められるため、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の到着後に温度管理に関する情報を追跡できるように、温度管理に関する情報と荷物6に関する情報を記録し、記録した情報の真正性を確保する必要がある。本実施形態に係る温度管理システム10では、荷物6の輸送中の各時点において、温度管理に関する情報と荷物6に関する情報を追跡できるように記録することができ、記録した情報の高い真正性を確保することが可能である。
図1に示すように、保冷容器40は、輸送手段4a~4cに収容され、発送元1から発送先3へ向けて輸送される。保冷容器40は、例えば、発送元1から拠点2を経由して発送先3に輸送される。図1に示すように、複数の拠点2(拠点2_1、・・・、拠点2_N)(Nは2以上の整数)を経由してもよい。保冷容器40は、例えば、拠点2を経由することなく発送元1から発送先3に直接輸送されてもよい。発送元1は、例えば、荷物6の生産拠点である。拠点2は、例えば、運送会社の物流拠点である。拠点2は、物流倉庫であってもよいし、通関であってもよい。発送先3は、例えば、荷物6のエンドユーザの施設である。
輸送手段4a~4cは、拠点2を経由する毎に変更されてもよい。図1に示す例では、発送元1からは輸送手段4aによって輸送し、拠点2_1からは輸送手段4bによって輸送し、拠点2_Nからは輸送手段4cによって輸送する。以降では、輸送手段を区別しない場合は単に輸送手段4と表記する。
輸送路は、陸路、海路、および空路のいずれであってもよい。輸送路が陸路の場合、輸送手段4は、例えば、トラックである。輸送路が海路の場合、輸送手段4は、例えば、船舶である。輸送路が空路の場合、輸送手段4は、例えば、航空機である。輸送手段4はドローンであってもよい。
発送元1、拠点2、および発送先3は、それぞれ、サーバおよび分散台帳を備える。図1に示す例では、発送元1は、サーバ50aおよび分散台帳51aを備える。拠点2_1は、サーバ50bおよび分散台帳51bを備える。拠点2_Nは、サーバ50cおよび分散台帳51cを備える。発送先3は、サーバ50dおよび分散台帳51dを備える。以降では、サーバを区別しない場合は単にサーバ50と表記し、分散台帳を区別しない場合は単に分散台帳51と表記する。
サーバ50は、コンピュータであり、ブロックチェーン技術におけるノードの役割を担う情報処理装置である。分散台帳51は、ブロックチェーン技術におけるトランザクションデータを記録する台帳である。発送元1、拠点2、および発送先3がそれぞれ備えるサーバ50および分散台帳51を総称して、ブロックチェーンシステム5と称する。発送元1、拠点2、および発送先3のそれぞれのサーバ50によって、荷物6に関する情報をトランザクションデータとして分散台帳51に記録することにより、ブロックチェーン技術を用いた荷物6の温度管理を実現する。
荷物6の輸送に関わる者は、ブロックチェーンシステム5を利用する。荷物6の輸送に関わる者とは、例えば、発送元1の発送担当者、輸送手段4の運送担当者、拠点2の作業担当者、および発送先3の受領担当者である。荷物6の輸送に関わる者は、例えば、各々が保有する端末7を利用し、荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。端末7は荷物6に同梱されるのではなく、利用者の各々が保有する。これにより、輸送される複数の荷物6の夫々の情報を、各々が保有する端末7からブロックチェーンシステム5に送信することができる。端末7は、スマートフォンである。端末7は、タブレット端末であってもよいし、パーソナルコンピュータであってもよい。端末7は、携帯端末であることが好ましいが、これに限られない。
図1に示す例では、発送元1の発送担当者は端末7aを利用し、荷物6の発送時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7aから、端末7aに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7aには複数のサーバ50と対応付けられていてもよい。輸送手段4aの運送担当者は端末7bを利用し、発送元1からの荷物6の受け取り時および拠点2_1の作業担当者への荷物6の受け渡し時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7bから、端末7bに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7bには複数のサーバ50に対応付けられていてもよい。拠点2_1の作業担当者は端末7cを利用し、輸送手段4aの運送担当者からの荷物6の受け取り時および輸送手段4bの運送担当者への荷物6の受け渡し時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7cから、端末7cに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7cには複数のサーバ50に対応付けられていてもよい。輸送手段4bの運送担当者は端末7dを利用し、拠点2_1の作業担当者からの荷物6の受け取り時および拠点2_Nの作業担当者への荷物6の受け渡し時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7dから、端末7dに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7dには複数のサーバ50に対応付けられていてもよい。拠点2_Nの作業担当者は端末7eを利用し、輸送手段4bの運送担当者からの荷物6の受け取り時および輸送手段4cの運送担当者への荷物6の受け渡し時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7eから、端末7eに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7eには複数のサーバ50に対応付けられていてもよい。輸送手段4cの運送担当者は端末7fを利用し、拠点2_Nの作業担当者からの荷物6の受け取り時および発送先3の受領担当者への荷物6の受け渡し時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7fから、端末7fに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7fには複数のサーバ50に対応付けられていてもよい。発送先3の受領担当者は端末7gを利用し、輸送手段4cの運送担当者からの荷物6の受け取り時に荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。具体的には、当該情報を、端末7gから、端末7gに対応付けられているサーバ50に送信する。なお、端末7gには複数のサーバ50に対応付けられていてもよい。各々が保有する端末7a~7gを利用することにより、輸送される荷物6の情報を、各々が保有する端末7a~7gから順次取得し、ブロックチェーンシステム5に順次送信することができる。以降では、端末を区別しない場合は単に端末7と表記する。また、端末7を用いてブロックチェーンシステム5を利用する者を単に「利用者」と表記する。
図2は、輸送中の荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に送信する例を示す。同図は、端末7によって、識別ラベル81に付された情報コードを読み取り、読み取った情報を端末7からブロックチェーンシステム5に送信し、端末7によって、識別ラベル81を撮影し、撮影により得られた画像データを端末7からブロックチェーンシステム5に送信する例を示す。この場合、端末7は、例えば、読取機能、撮影機能、および通信機能を有する。端末7の通信機能としては、基地局を配置した無線通信方式の一つであるセルラー通信方式を用いている。例えば、セルラー通信方式としては、4G(4th Generation(第4世代移動通信システム))や5G(5th Generation(第5世代移動通信システム))などの通信規格が適用可能である。このような通信規格は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末などの携帯端末に好適に用いられる。なお、端末7は、例えば、端末7に接続されたモバイルルータを経由してブロックチェーンシステム5に画像データを送信してもよい。
〔識別ラベル81の構成例〕
図3は識別ラベル81の構成例を示す。識別ラベル81は、紙材41と、温度計と、情報記録部410とを含む。温度計は、温度変化に伴う物性の変化の物理現象を利用して温度を測定するものであり、定性的に温度を測定するものでもよいし、定量的に温度を測定するものでもよい。識別ラベル81の温度計は、温度インジケーター(以下では単に「インジケーター」と表記する)411を含む。インジケーター411には、例えば、メルトマーク(登録商標)(日油技研工業株式会社製)が用いられる。インジケーター411には、デジタルサーモテープ(登録商標)(日油技研工業株式会社製)が用いられてもよいし、メデシルラベル(登録商標)(日油技研工業株式会社製)が用いられてもよいし、WarmMark(登録商標)(DeltaTrak社製)が用いられてもよい。
インジケーター411は、例えば、温度検知インクで構成される。温度検知インクは、晒される温度が所定の管理温度範囲(例えば、2℃~8℃)から逸脱した度合および逸脱した時間長に応じて、色が変化する特性を有する。以下では、晒される温度が管理温度範囲を逸脱することを「温度逸脱」と略記する。温度検知インクは、例えば、一旦温度逸脱して色が変化すると元の色に戻らないという不可逆性を有する。インジケーター411aは、例えば、管理温度範囲の上限値を温度逸脱した場合に、色が変化する(例えば、白色から赤色に変化する)。また、インジケーター411bは、例えば、管理温度範囲の下限値を温度逸脱した場合に、色が変化する(例えば、白色から青色に変化する)。
情報記録部410は、例えば、情報が記録された情報コードで構成される。情報コードは、例えば、QRコード(登録商標)である。情報コードは、バーコードであってもよい。情報記録部410は、例えば、発送元1から荷物6が発送される際に、発送元1により生成され、識別ラベル81に付される。なお、情報記録部410は、識別ラベル81とは別体で構成されていてもよく、例えば、荷物6に付されていてもよい。情報記録部410は、それ単体で荷物6と共に輸送されてもよい。
情報記録部410には、例えば、荷物6に関する情報(例えば、シリアルID、ロット番号、有効期限)が記録される。情報記録部410には、識別ラベル81の製造者によって生成された、識別ラベル81の識別情報が記録されてもよい。この場合、例えば、荷物6に関する情報(例えば、識別番号、ロット番号、有効期限)が記録された情報コードを荷物6に付し、端末7は、識別ラベル81の情報記録部410と、荷物6に付された情報コードの双方を読み取り、識別ラベル81の識別番号と荷物6に関する情報とを関連付けてもよい。また、保冷容器40に収容された複数の荷物6の各々の温度を、当該保冷容器40に収容された一つの識別ラベル81によって管理してもよい。この場合、例えば、荷物6に関する情報が記録された情報コードを荷物6の各々に付し、端末7は、識別ラベル81の情報記録部410、および荷物6の各々に付された情報コードを読み取り、識別ラベル81の識別番号と各荷物6に関する情報とを関連付けてもよい。
利用者が端末7を操作することにより、端末7は、例えば、情報記録部410の読み取り、およびインジケーター411の撮影を実行する。端末7は、情報記録部410から読み取った情報、および、撮影により得られた画像データ(温度に関するデータ)を、ブロックチェーンシステム5のサーバ50に送信する。
利用者は、端末7に表示される操作手順に従って端末7を操作することにより、情報記録部410の読み取り、およびインジケーター411の撮影を行う。図4~図8は、端末7に表示される画面の例を示す。まず、利用者は、図4に示す画面の表示内容に従い、ユーザIDとパスワードの入力を行う。利用者は、ユーザIDとパスワードの入力後に表示される図5に示す画面の表示内容に従い、端末7を用いて情報記録部410の読み取りを行う。例えば、利用者は、図5に示すように、保冷容器40の蓋を開けた状態で、情報記録部410の読み取りを行う。利用者は、情報記録部410の読み取り後に表示される図6に示す画面の表示内容に従い、端末7を用いてインジケーター411の撮影を行う。図6に示す画面は、インジケーター411の画像データの取得操作に関する画面である。利用者は、インジケーター411の撮影後に表示される図7に示す画面の表示内容に従い、端末7を用いて、識別ラベル81が付された荷物6の梱包箱全体が収まるように撮影を行う。利用者は、梱包箱全体の撮影後に表示される図8に示す画面の表示内容に従って送信操作を行うことにより、情報記録部410から読み取った情報(例えば、シリアルID)、インジケーター411の撮影により得られた画像データ、および、梱包箱全体の撮影により得られた画像データを、端末7によって互いに対応付けて、ブロックチェーンシステム5のサーバ50に送信する。これにより、荷物6の到着後に温度管理に関する情報を追跡できるように、温度管理に関する情報と荷物6に関する情報を記録し、記録した情報の真正性を確保することができる。なお、ブロックチェーンシステム5への送信前であれば、図5~7に示す各画面に戻り、読み取りおよび撮影のやり直しが可能であってもよい。また、梱包箱全体の撮影および撮影により得られた画像データの送信は、省略されてもよい。
図9および図10に、端末7に表示される画面の他の例を示す。図9に示す例は、タブにより画面が切り替わる例であり、手順1~5と記されたタブは図4~8に示す各画面に対応する。図10に示す例は、ボタン押下により画面が遷移する例であり、手順1~5と記された各ボタンを押下すると図4~8に対応する画面に遷移する。
端末7には、送信先のサーバ50が対応付けられている。例えば、端末7には、サーバ50の通信アドレス(例えばIP(Internet Protocol)アドレス)が設定されている。端末7は、複数のサーバ50と対応付けられていてもよい。
例えば、図1において、荷物6の発送時に発送元1の発送担当者が保有する端末7aによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7aに対応付けられた発送元1のサーバ50aに送信され、サーバ50aによって分散台帳51aに記録される。
また、発送元1からの荷物6の受け取り時および拠点2_1の作業担当者への荷物6の受け渡し時に輸送手段4aの運送担当者が保有する端末7bによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7bに対応付けられた発送元1のサーバ50aに送信され、サーバ50aによって分散台帳51aに記録される。端末7bには拠点2_1のサーバ50bが対応付けられていてもよい。この場合、端末7bによって読み取られた情報および画像データは、端末7bからサーバ50bに送信され、サーバ50bによって分散台帳51bに記録される。
また、輸送手段4aの運送担当者からの荷物6の受け取り時および輸送手段4bの運送担当者への荷物6の受け渡し時に拠点2_1の作業担当者が保有する端末7cによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7cに対応付けられた拠点2_1のサーバ50bに送信され、サーバ50bによって分散台帳51bに記録される。
また、拠点2_1の作業担当者からの荷物6の受け取り時および拠点2_Nの作業担当者への荷物6の受け渡し時に輸送手段4bの運送担当者が保有する端末7dによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7dに対応付けられた拠点2_1のサーバ50bに送信され、サーバ50bによって分散台帳51bに記録される。
また、輸送手段4bの運送担当者からの荷物6の受け取り時および輸送手段4cの運送担当者への荷物6の受け渡し時に拠点2_Nの作業担当者が保有する端末7eによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7eに対応付けられた拠点2_Nのサーバ50cに送信され、サーバ50cによって分散台帳51cに記録される。
また、拠点2_Nの作業担当者からの荷物6の受け取り時および発送先3の受領担当者への荷物6の受け渡し時に輸送手段4cの運送担当者が保有する端末7fによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7fに対応付けられた拠点2_Nサーバ50cに送信され、サーバ50cによって分散台帳51cに記録される。端末7fには発送先3のサーバ50dが対応付けられていてもよい。この場合、端末7fによって読み取られた情報および画像データは、端末7fからサーバ50dに送信され、サーバ50dによって分散台帳51dに記録される。
また、輸送手段4cの運送担当者からの荷物6の受け取り時に発送先3の受領担当者が保有する端末7gによって読み取られた情報および画像データは、例えば、端末7gに対応付けられた発送先3のサーバ50dに送信され、サーバ50dによって分散台帳51dに記録される。
以上のように、温度管理システム10によれば、WiFi等の通信機能を有しない識別ラベル81および端末7を用いることにより、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に記録できる。よって、荷物に同梱される単価が高いスマートラベルを用いて荷物の温度管理を行う従来技術と比べて、荷物6の輸送に関するコストを低減することができる。また、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の到着後に温度管理に関する情報を追跡できるように、温度管理に関する情報と荷物6に関する情報を記録し、記録した情報の真正性を確保することができる。なお、WiFi等の通信機能を有さない識別ラベル81は使い捨ても可能であるため、荷物6の輸送完了後に識別ラベル81を回収しなくてよい。この場合、荷物6の輸送完了後に識別ラベル81を回収するためのコストおよび手続きは不要となる。
〔ブロックチェーンシステム5の構成例〕
図11は、ブロックチェーンシステム5の構成例を示す。発送元1、各拠点2、発送先3のそれぞれのサーバ50は、例えばPeer-to-Peer型ネットワークなどの分散型ネットワークを構成し、互いに通信が可能である。図11では、簡略化のため、拠点2は2つだけ示している(拠点2_1および拠点2_N)。
ブロックチェーンシステム5に含まれる各分散台帳51には同じ情報が記録される。例えば、発送元1のサーバ50aによって分散台帳51aが更新された場合、その更新内容は、拠点2_1のサーバ50b、拠点2_Nのサーバ50c、発送先3のサーバ50dに送信される。そして、サーバ50bによって分散台帳51bが更新され、サーバ50cによって分散台帳51cが更新され、サーバ50dによって分散台帳51dが更新される。つまり、あるサーバ50で分散台帳51が更新された場合、その更新内容は、ブロックチェーンシステム5に含まれる全ての分散台帳51に反映される。そのため、各分散台帳51には同じ情報が記録される。すなわち、ブロックチェーンシステム5に含まれる全てのサーバ50は同一の台帳を共有することとなる。
図11に示す構成例では、発送元1、拠点2、発送先3のそれぞれがサーバ50および分散台帳51を備えているが、ブロックチェーンシステム5の構成例はこれに限られない。例えば、発送元1およびある拠点2の運営事業者が同一である場合、発送元1および当該拠点2は、一つのサーバ50および一つの分散台帳51を共用してもよい。
〔分散台帳51の構成例〕
図12は、分散台帳51の構成例を示す。分散台帳51は、複数のブロック510を含む、いわゆるブロックチェーンで構成される。ブロックチェーンは、各ブロック510を、データ513が生成された時系列に沿って繋いだ構造を有する。各ブロック510は、ハッシュ値511、ナンス値512、およびデータ513で構成される。
データ513は、トランザクションデータである。例えば、データ513は、荷物6に関する情報(例えば、シリアルID、ロット番号、有効期限)、荷物6の温度に関する情報(以下では「温度情報」と表記する)(例えば、温度逸脱の有無に関する情報)、端末7の位置情報、端末7の時刻情報を含む。
ハッシュ値511は、ひとつ前のブロック510自体から生成されたハッシュ値である。つまり、各ブロック510のハッシュ値は、ひとつ前のブロック510の内容(即ち、ハッシュ値511、ナンス値512およびデータ513)に基づいて生成されたハッシュ値である。ハッシュ値511は、所定のハッシュ関数に基づいて生成される値である。生成されるハッシュ値はハッシュ関数に入力するデータの内容に応じて変動する。ハッシュ関数に入力されるデータが同じであれば、同じハッシュ値が生成される。
ブロック510の内容に基づいて生成されるハッシュ値511が、各ブロック510を繋ぐ情報となる。ブロックチェーンシステム5では、各ブロック510を繋ぐ情報となるハッシュ値に制限が付される場合がある。例えば、「上位3桁が“000”」という条件を満たすハッシュ値のみが各ブロック510に格納できる。この条件は、ブロックチェーンシステム5に応じて異なる。
ナンス値512は、所定の条件を満たすハッシュ値511を生成するために用いられる情報である。ブロック510に含まれる情報のうち、データ513およびひとつ前のブロックのハッシュ値511は変えることができない。一方、ナンス値512は荷物6および輸送に関連しない情報であるため変更可能である。そこで、データ513およびひとつ前のブロック510のハッシュ値511をハッシュ関数に入力することで、上記所定の条件を満たすハッシュ値が生成されるようなナンス値512が探索される。探索されたナンス値512、データ513、およびひとつ前のブロック510のハッシュ値511で新たなブロック510が構成される。
〔端末7の構成例〕
図13は、端末7の構成例を示す。端末7は、例えば、カメラ710、記憶装置711、通信装置712、およびプロセッサ713を備える。
カメラ710は、例えばCCD(Charge Coupled Device)などのイメージセンサーによって光信号を電気信号に変える方式で画像を具現する。記憶装置711は、端末7が用いる各種データおよび各種プログラムを記憶するメモリである。通信装置712は、プロセッサ713による制御に従って外部の通信装置と有線通信または無線通信を行うインターフェースである。
プロセッサ713は、端末7の機能を統括して制御する制御部である。プロセッサ713は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ713は、ブロックチェーンシステム5に登録すべき情報を識別ラベル81から取得し、取得した情報をブロックチェーンシステム5のサーバ50に送信するための各種処理(以下では単に「取得・送信処理」と表記する)を実行する。プロセッサ713は、例えば、取得・送信処理を実行するアプリケーション70(図14参照)を記憶装置711から読み出してRAM(Random Access Memory)へ展開して実行する。アプリケーション70は、取得・送信処理を実行する制御部としてコンピュータを機能させるためのプログラムとして、例えば、記憶装置711に格納されている。
アプリケーション70は、例えば、ブロックチェーンシステム5に専用のアプリケーションである。端末7上でアプリケーション70を動作させることにより、端末7は、識別ラベル81から情報を取得するとともに、通信装置712を介してサーバ50と通信する。つまり、端末7は、アプリケーション70によって識別ラベル81から情報を取得し、アプリケーション70を介してブロックチェーンシステム5と通信する。アプリケーション70は、例えば、アプリケーション提供サーバから端末7に配信またはダウンロードされ、端末7にてインストールされて記憶装置711に格納される。アプリケーション70を端末7にインストールさせるために端末7へ提供することは、温度管理システム10の製造方法の一構成要素である。アプリケーション70は、例えば、アプリケーション提供サーバによってWebアプリケーションとして提供され、端末7に搭載されたWebブラウザ上で動作するものであってもよい。
〔アプリケーション70の構成例〕
図14は、端末7上で動作するアプリケーション70の構成例を示す。アプリケーション70は、取得・送信処理を実行するために、例えば、画像撮影部71、コード解析部72、位置情報取得部73、時刻取得部74、情報送信部75、および認証部76を含む。
画像撮影部71は、例えば、カメラ710によって識別ラベル81を撮影する機能を有する。利用者が、例えば、アプリケーション70を起動して所定の操作を行うことで、画像撮影部71は識別ラベル81を撮影する。利用者は、例えば、(1)カメラ710で撮影するためのアイコンを押下して端末7を撮影モードに切り替え、(2)カメラ710の撮影領域に識別ラベル81が入るように調整し、(3)シャッターボタンを押下することで、識別ラベル81を撮影する。識別ラベル81の撮影対象は、例えば、識別ラベル81のインジケーター411である。画像撮影部71は、例えば、撮影領域にインジケーター411が入っているか否かを判定し、撮影領域にインジケーター411が入っていない間は、利用者による撮影操作を受け付けないようにしてもよい。
コード解析部72は、例えば、カメラ710によって情報記録部410に記録された情報を読み取る機能を有する。利用者が、例えば、アプリケーション70を起動して所定の操作を行うことで、コード解析部72は情報記録部410に記録された情報を読み取る。利用者は、例えば、(1)情報記録部410の読み取りを行うためのアイコンを押下して情報記録部410の読み取りモードに切り替え、(2)カメラ710の撮影領域に情報記録部410が入るように調整することで、読み取りを行う。
位置情報取得部73は、例えば、端末7に備えられたGPS(Global Positioning System)によって、端末7の位置情報を取得する機能を有する。位置情報取得部73は、例えば、画像撮影部71によって画像が撮影されたタイミングで位置情報を取得する。位置情報取得部73は、コード解析部72が情報記録部410から情報を読み取ったタイミングで位置情報を取得してもよい。
時刻取得部74は、例えば、端末7の時計機能を用いて、時刻情報を取得する機能を有する。時刻取得部74は、例えば、画像撮影部71によって画像が撮影されたタイミングで時刻情報を取得する。時刻取得部74は、コード解析部72が情報記録部410から情報を読み取ったタイミングで時刻情報を取得してもよい。
情報送信部75は、例えば、以下の情報を、通信装置712を介してブロックチェーンシステム5に送信する機能を有する。つまり、端末7は、アプリケーション70によって、以下の情報をブロックチェーンシステム5に送信する。
・画像撮影部71によって得られた画像データ(温度に関するデータ)
・コード解析部72によって読み取られた情報(例えば、荷物6に関する情報(シリアルID、ロット番号、有効期限))
・位置情報取得部73によって取得された位置情報
・時刻取得部74によって取得された時刻情報
情報送信部75は、図15に示すように、荷物6のシリアルIDをキーとして、画像データ、荷物6に関する情報(図の例では、ロット番号、有効期限)、位置情報、時刻情報を互いに関連付けて、ブロックチェーンシステム5に送信する。
情報送信部75は、例えば、ブロックチェーンシステム5に含まれるサーバ50のうち、端末7に対応付けられたサーバ50に情報を送信する。例えば、端末7が発送元1の事業者の社用端末である場合、端末7は、発送元1のサーバ50aに情報を送信する。情報送信部75には、例えば、送信先となるサーバ50の通信アドレス(例えばIPアドレス)が設定されており、情報送信部75は当該通信アドレスのサーバ50に情報を送信する。
認証部76は、アプリケーション70を使用するユーザ認証を行う。認証部76は、例えば、アプリケーション70の起動時に、利用者にIDとパスワードの入力を要求する。認証部76は、生体認証(例えば、指紋認証、顔認証)を利用してユーザ認証を行ってもよい。認証部76は、ユーザ認証処理をサーバ50へ依頼してもよい。認証部76は、例えば、認証が成功した場合に限り、情報送信部75によるサーバ50との通信を許可する。このように、端末7は、アプリケーション70によって、利用者の認証が成功した場合にブロックチェーンシステム5との通信を許可する。
図16は、アプリケーション70が実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。まず、利用者の操作に応じて、コード解析部72によって情報記録部410に記録された情報を読み取る(S100)。また、利用者の操作に応じて、画像撮影部71によってインジケーター411を撮影する(S101)。S100およびS101の実行順序は逆でもよい。そして、位置情報取得部73によって、端末7の位置情報を取得する(S102)。また、時刻取得部74によって端末7の時刻情報を取得する(S103)。S102およびS103の実行順序は逆でもよい。最後に、S100で得られた画像データ、S101で情報記録部410から読み取った情報、S102で取得した位置情報、およびS103で取得した時刻情報を、情報送信部75によってブロックチェーンシステム5に送信する(S104)。
〔サーバ50の構成例〕
図17は、サーバ50の構成例を示す。サーバ50は、例えば、記憶装置521、通信装置522、およびプロセッサ523を備える。
記憶装置521は、サーバ50が用いる各種データおよび各種プログラムを記憶するメモリであり、例えば、ハードディスク等の磁気ディスクである。通信装置522は、プロセッサ523による制御に従って外部の通信装置と有線通信または無線通信を行うインターフェースである。
プロセッサ523は、サーバ50の機能を統括して制御する制御部である。プロセッサ523は、例えば、CPUである。プロセッサ523は、分散台帳51を管理するための各種処理(以下では単に「管理処理」と表記する)を実行する。管理処理は、例えば、端末7から情報を受信する処理、端末7から受信した情報に基づき分散台帳51を更新する処理、他のサーバ50による分散台帳51の更新に応じて分散台帳51を更新する処理、および、端末7からの要求に応じて分散台帳51に記録された情報を読み出す処理である。プロセッサ523は、例えば、管理処理を実行するアプリケーション500(図18参照)を記憶装置521から読み出してRAMへ展開して実行する。アプリケーション500は、管理処理を実行するようにコンピュータを機能させるためのプログラムとして、例えば、記憶装置521に格納されている。
アプリケーション500は、例えば、ブロックチェーンシステム5に専用のアプリケーションである。サーバ50上でアプリケーション500を動作させることにより、サーバ50は、通信装置522を介して端末7と通信するとともに、分散台帳51へアクセスする。アプリケーション500は、例えば、アプリケーション提供サーバからサーバ50に配信またはダウンロードされ、サーバ50にてインストールされて記憶装置521に格納される。アプリケーション500をサーバ50にインストールさせるためにサーバ50に提供することは、温度管理システム10の製造方法の一構成要素である。
〔アプリケーション500の構成例〕
図18は、サーバ50上で動作するアプリケーション500の構成例を示す。アプリケーション500は、管理処理を実行するために、例えば、情報受信部501、画像解析部502、ナンス探索部503、ハッシュ生成部504、ブロック生成部505、および分散台帳更新部506を含む。
情報受信部501は、例えば、以下の情報を、通信装置522を介して端末7から受信する。
・端末7の画像撮影部71によって得られた画像データ(温度に関するデータ)
・端末7のコード解析部72によって読み取られた情報(例えば、荷物6に関する情報(シリアルID、ロット番号、有効期限))
・端末7の位置情報取得部73によって取得された位置情報
・端末7の時刻取得部74によって取得された時刻情報
画像解析部502は、情報受信部501が受信した画像データを解析する機能を有する。画像解析部502は、画像データを解析することで、例えば、インジケーター411の色を解析する。画像解析部502は、例えば、画像解析の結果に基づいて、データ513に記録すべき温度情報を生成する。温度情報は、温度逸脱の有無に関する情報である。例えば、画像解析部502は、画像解析の結果、温度逸脱が生じていないと判定した場合、温度情報として“0”を生成する。また、例えば、画像解析部502は、画像解析の結果、温度逸脱が生じたと判定した場合、温度情報として“1”を生成する。
画像解析部502は、例えば、画像データの各画素のRGB値に基づいて温度逸脱の有無を判定する。画像解析部502は、例えば、温度逸脱が生じた場合のインジケーター411の色に対応する閾値に基づいて、画像データの二値化処理を実行する。閾値は、例えば、温度逸脱に対応するインジケーター411の色のRGB値として設定される。閾値は、例えば、R,G,Bのそれぞれの値の範囲が設定される。例えば、Rが250~255、Gが0~50、Bが0~10である。画像解析部502は、例えば、画素のRGB値が温度逸脱を示す閾値の範囲内である場合はその画素のRGB値を(0,0,0)に設定する。画像解析部502は、例えば、画素のRGB値が温度逸脱を示す閾値の範囲外である場合にはその画素のRGB値を(255,255,255)に設定する。画像解析部502は、例えば、二値化処理の結果、RGB値が(0,0,0)となった画素の数が所定数を超過している場合、温度逸脱が生じたと判定する。一方、画像解析部502は、例えば、二値化処理の結果、RGB値が(0,0,0)となった画素の数が所定数以下である場合、温度逸脱が生じていないと判定する。
ナンス探索部503は、ナンス値512を探索する機能を有する。ナンス探索部503は、例えば、ブロックチェーンシステム5におけるハッシュ値511の条件を満たすナンス値512を探索する。ナンス探索部503は、例えば、ひとつ前のブロック510のハッシュ値511と、生成対象のブロック510のデータ513とに基づいて、生成対象のブロック510のハッシュ値511が条件を満たすナンス値512を探索する。ナンス探索部503は、例えば、乱数によってランダムで数値を生成し、条件を満たすか否かを確認する。ナンス探索部503は、条件を満たすナンス値512が見つかるまでこの処理を繰り返す。ナンス探索部503は、例えば、情報受信部501が受信した情報(例えば、荷物6のシリアルID)をキーとして、分散台帳51に記録されたブロック510を検索する。ナンス探索部503は、例えば、検索されたブロック510(例えば、同一のシリアルIDが記録されたブロック510)のうち、最後段のブロック510を「ひとつ前のブロック」として認識する。ナンス探索部503は、他の機能(例えば、ハッシュ生成部504、ブロック生成部505、分散台帳更新部506)による検索結果に基づいて「ひとつ前のブロック」を認識してもよい。
ナンス探索部503は、ナンス値512の探索を他のコンピューティングリソースに依頼してもよい。ナンス探索部503は、例えば、ブロックチェーンシステム5に含まれる他のサーバ50にナンス値512の探索を依頼してもよい。ナンス探索部503は、ナンス値512の探索を、例えば、ナンス値512を探索するサービスを提供するシステムに依頼してもよい。他のコンピューティングリソースに依頼する場合、ナンス探索部503は、例えば、ハッシュ値511およびデータ513を暗号化した上で依頼する。ナンス探索部503は、VPN(Virtual Private Network)を確立した上で、ハッシュ値511およびデータ513を他のコンピューティングリソースに送信してもよい。
ハッシュ生成部504は、ブロック510のハッシュ値511(つまり、当該ブロック510の次に繋げられるブロック510に格納されるハッシュ値511)を生成する。ハッシュ生成部504は、例えば、所定のハッシュ関数に基づいてハッシュ値511を算出する。ブロックチェーンシステム5に含まれる各サーバ50のアプリケーション500は、それぞれ、例えば、共通のハッシュ関数を用いる。ハッシュ生成部504は、例えば、情報受信部501が受信した情報(例えば、荷物6のシリアルID)をキーとして、分散台帳51に記録されたブロック510を検索する。ハッシュ生成部504は、例えば、検索されたブロック510(例えば、同一のシリアルIDが記録されたブロック510)のうち、最後段のブロック510を「ひとつ前のブロック」として認識する。ハッシュ生成部504は、認識されたブロック(ひとつ前のブロック)のハッシュ値511を用いて、生成されたブロック510の次に繋げられるブロック510に格納されるハッシュ値511を生成する。ハッシュ生成部504は、他の機能ブロック(例えば、ナンス探索部503、ブロック生成部505、分散台帳更新部506)の検索結果に基づいて「ひとつ前のブロック」を認識してもよい。
ブロック生成部505は、ブロック510を生成する。ブロック生成部505は、例えば、ハッシュ生成部504によって生成されたハッシュ値511、ナンス探索部503によって探索されたナンス値512、および、データ513で構成されるブロック510を生成する。データ513には、例えば、画像解析部502によって生成した温度情報(温度逸脱の有無)、および、情報受信部501によって受信した以下の情報が含まれる。
・端末7のコード解析部72によって読み取られた情報(例えば、荷物6に関する情報(シリアルID、ロット番号、有効期限))
・端末7の位置情報取得部73によって取得された位置情報
・端末7の時刻取得部74によって取得された時刻情報
・端末7の画像撮影部71によって得られた画像データ(または、当該画像データへのリンクを示す情報)
ブロック生成部505は、例えば、コード解析部72によって読み取られた情報(例えば、荷物6のシリアルID)をキーとして、分散台帳51に記録されたブロック510を検索する。ブロック生成部505は、例えば、検索されたブロック510(例えば、荷物6のシリアルIDが同じであるブロック510)のうち、最後段のブロック510を「ひとつ前のブロック」として認識する。ブロック生成部505は、認識されたブロック(ひとつ前のブロック)のハッシュ値511を用いて、最後段のブロック510の次に繋げられるブロック510を生成する。ブロック生成部505は、他の機能ブロック(例えば、ナンス探索部503、ハッシュ生成部504、分散台帳更新部506)の検索結果に基づいて「ひとつ前のブロック」を認識してもよい。
分散台帳更新部506は、分散台帳51を更新する。分散台帳更新部506は、例えば、ブロック生成部505が新たに生成したブロック510を分散台帳51に登録する。分散台帳更新部506は、例えば、各分散台帳51の同期をとるための機能を有する。分散台帳更新部506は、例えば、ブロック生成部505が新たにブロック510を生成したことに応じて、他のサーバ50に分散台帳51の更新を通知する。例えば、分散台帳更新部506は、他のサーバ50が分散台帳を更新したことに応じて、更新された内容を自身の分散台帳51にも記録する。分散台帳更新部506は、例えば、コード解析部72によって読み取られた情報(例えば、荷物6のシリアルID)をキーとして、分散台帳51に記録されたブロック510を検索する。分散台帳更新部506は、例えば、検索されたブロック510(例えば、荷物6のシリアルIDが同じであるブロック510)のうち、最後段のブロック510を「ひとつ前のブロック」として認識する。分散台帳更新部506は、認識されたブロック(ひとつ前のブロック)に、更新対象のブロック510を繋げる。これにより、例えば、荷物6のシリアルIDが同じであるブロック510が関連付けられてチェーン状に繋げられる。分散台帳更新部506は、他の機能ブロック(例えば、ナンス探索部503、ハッシュ生成部504、ブロック生成部505)の検索結果に基づいて「ひとつ前のブロック」を認識してもよい。
図19は、アプリケーション500が実行する処理の主な流れの例を示すフローチャートである。まず、情報受信部501によって、端末7から、識別ラベル81の画像データ、情報記録部410から読み取った情報、端末7の位置情報、および、端末7の時刻情報を受信する(S200)。次に、画像解析部502によって、画像データを解析し、温度逸脱の有無を判定する(S201)。次に、ナンス探索部503およびハッシュ生成部504によって、所定の条件を満たすナンス値を探索する(S202)。次に、ブロック生成部505によって、ひとつ前のブロック510のハッシュ値511、S201で探索されたナンス値、および、S200で受信した情報に基づくデータ513で構成される新たなブロック510を生成する(S203)。最後に、分散台帳更新部506によって、S202で生成されたブロック510を分散台帳51に追加することにより、分散台帳51を更新する(S204)。
〔識別ラベルの他の実施形態例〕
図20は、識別ラベルの他の実施形態例を示す。図20に例示された識別ラベル82は、晒された温度を所定間隔で計測して記録する機能を有する。識別ラベル82により、識別ラベル82自体にWiFi等の通信機能を設けることなく、輸送中の荷物6の温度の履歴をブロックチェーンシステム5に記録できる。
識別ラベル82は、紙材42と、温度計と、情報記録部420とを含む。識別ラベル82の温度計は、データロガー421を含む。識別ラベル82は、データロガー421をカード状の部材に付することで構成される。データロガー421には、例えば、サーモボタン(登録商標)(日油技研工業株式会社製)が用いられる。サーモボタンは、温度センサ、メモリ、時計および電池が内蔵されており、サーモボタンに設けられたボタンが押されたタイミングで温度の計測を開始し、所定間隔で温度の自動計測を行うことにより、温度履歴または温度逸脱に関する情報を記録できる。データロガー421は、例えば、所定間隔で、時刻と、当該時刻において晒された温度を記録する。つまり、データロガー421は、輸送中の荷物6の温度を所定間隔で計測して記録する。記録された情報は、専用のリーダーによって読み取り可能である。リーダーは、例えば、端末7のUSBインターフェースに接続される。リーダーをサーモボタンにかざすことで、端末7にインストールされた読み取りソフトウェアによって、サーモボタンに記録されている情報が読み取られる。これにより、端末7は、データロガー421から、複数の時刻に関する情報と、各時刻において晒された温度に関するデータとを読み取る。つまり、データロガー421から、輸送中の荷物6の温度を所定間隔で計測した温度の記録を読み取る。データロガー421からの読み取りは、例えば、拠点2、発送先3で実施される。
データロガー421には、TrekView(登録商標)(SHOCKWATCH社製)が用いられてもよい。TrekViewは、サーモボタンと同様に、温度履歴または温度逸脱に関する情報を記録でき、記録された情報を非接触式のリーダーによって読み取ることが可能である。データロガー421には、RFID(Radio Frequency Identifier)によって端末7と非接触通信が可能なロガーが用いられてもよい。
識別ラベル82には、情報記録部420が付される。情報記録部420は、情報記録部410と同様に、例えば、情報が記録された情報コードで構成される。情報コードは、例えば、QRコードである。情報コードは、バーコードであってもよい。情報記録部420には、例えば、荷物6に関する情報(例えば、シリアルID、ロット番号、有効期限)が記録される。
図21は、端末7によって、データロガー421に記録された情報を読み取り、読み取った情報をブロックチェーンシステム5に送信する構成例を示す。同図に示す例のように、データロガー421に記録された情報は、リーダー600によって読み取られる。リーダー600は、例えば、端末7のUSBインターフェースに接続される。端末7は、リーダー600によって読み取られた情報を、リーダー600からUSBインターフェースを介して取り込む。端末7のアプリケーション70は、端末7に取り込まれた情報を、通信装置712を介してブロックチェーンシステム5に送信する。
図22は、端末7によって、データロガー421に記録された情報を読み取り、読み取った情報をブロックチェーンシステム5に送信する他の構成例を示す。同図に示す例のように、データロガー421に記録された情報は、例えば、端末7のNFC(Near Field Communication)機能によって非接触形式で読み取られてもよい。
以上のように、識別ラベル82および端末7を用いることにより、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に記録できる。よって、荷物に同梱される単価が高いスマートラベルを用いて荷物の温度管理を行う従来技術と比べて、荷物6の輸送に関するコストを低減することができる。また、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の到着後に温度管理に関する情報を追跡できるように、温度管理に関する情報と荷物6に関する情報を記録し、記録した情報の真正性を確保することができる。なお、WiFi等の通信機能を有さない識別ラベル82は使い捨ても可能であるため、荷物6の輸送完了後に識別ラベル82を回収しなくてよい。この場合、荷物6の輸送完了後に識別ラベル82を回収するためのコストおよび手続きは不要となる。
図23は、識別ラベルのさらなる他の実施形態例を示す。同図に示す識別ラベル83は、図3に示す識別ラベル81と図20に示す識別ラベル82との両方の機能を備える。識別ラベル83は、紙材43と、温度計と、情報記録部430とを含む。識別ラベル83の温度計は、データロガー431およびインジケーター432を含む。データロガー431は、晒された温度を所定の時間間隔で計測して記録する機能を有する。データロガー431は、上述のデータロガー421と同様に構成できる。インジケーター432は、晒された温度の変化に応じて色が変化する特性を有する。インジケーター432は、上述のインジケーター411と同様の構成である。インジケーター432aは、例えば、管理温度範囲の上限を温度逸脱した場合に、色が変化する(例えば、白色から赤色に変化する)。また、インジケーター432bは、例えば、管理温度範囲の下限を温度逸脱した場合に、色が変化する(例えば、白色から青色に変化する)。情報記録部430は、上述の情報記録部410および420と同様に、例えば、情報が記録された情報コードで構成される。情報コードは、例えば、QRコードである。情報コードは、バーコードであってもよい。情報記録部430には、例えば、荷物6に関する情報(例えば、シリアルID、ロット番号、有効期限)が記録される。
識別ラベル83および端末7を用いることにより、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の情報をブロックチェーンシステム5に記録できる。よって、荷物に同梱される単価が高いスマートラベルを用いて荷物の温度管理を行う従来技術と比べて、荷物6の輸送に関するコストを低減することができる。また、荷物6の輸送中の各時点において、荷物6の到着後に温度管理に関する情報を追跡できるように、温度管理に関する情報と荷物6に関する情報を記録し、記録した情報の真正性を確保する。なお、WiFi等の通信機能を有さない識別ラベル83は使い捨ても可能であるため、荷物6の輸送完了後に識別ラベル83を回収しなくてよい。この場合、荷物6の輸送完了後に識別ラベル83を回収するためのコストおよび手続きは不要となる。
また、識別ラベル83は、データロガー431およびインジケーター432を含むため、例えば、データロガー431に記録された情報の読み取りは発送先3の一部のみで実施し、その他の拠点ではインジケーター432の撮影画像に基づく温度情報を管理するという運用が可能となる。つまり、データロガー431に記録された情報の読み取りは発送先3等の一部でのみ実施し、拠点2等ではインジケーター432の撮影画像に基づく温度逸脱の有無のみを管理するという運用が可能となる。
〔識別ラベルの変形例〕
サーバ50のアプリケーション500は、識別ラベル81、82、83が不正にすり替えられていないかを確認する機能を有していてもよい。
上述の実施形態例のとおり、識別ラベル81、82、83は、それぞれ、情報記録部410、420、430を備える。例えば、情報記録部410、420、430のそれぞれに、識別ラベル81、82、83の識別情報が記録される。識別ラベル81、82、83の識別情報は、情報記録部410、420、430とは別個に、識別ラベル81、82、83に付与されてもよい。例えば、識別ラベル81、82、83の識別情報は、情報記録部410、420、430を構成する情報コードとは別の情報コードに記録されてもよい。
端末7は、例えば、情報記録部410、420、430から識別ラベル81、82、83の識別情報を読み取り、アプリケーション500に送信する。アプリケーション500は、端末7から送信された識別ラベル81、82、83の識別情報をデータ513とするブロック510を分散台帳51に登録する。アプリケーション500は、例えば、端末7から送信された識別情報を分散台帳51に登録する際、過去に登録されたブロック510のデータ513に記録された識別情報と、端末7から送信された識別情報が一致するか否かを判定する。アプリケーション500は、例えば、識別情報が一致しない場合、識別ラベルがすり替えられたと判断する。
温度計の破損、データロガーのバッテリー切れ等の正当な理由で、温度計の交換が必要となることも想定される。この場合、例えば、端末7は、交換前の温度計の画像データおよび温度計の識別情報と、交換後の温度計の識別情報とを、アプリケーション500に送信する。アプリケーション500は、例えば、交換前の温度計の画像データに基づいて温度逸脱が生じていないと判断された場合に、分散台帳51に登録された温度計の識別情報を切り替える。
〔アプリケーション500の他の実施形態例:GUI(Graphical User Interface)の提供〕
図24は、アプリケーション500の他の実施形態例を示す。本実施形態例に係るアプリケーション500は、情報受信部501、画像解析部502、ナンス探索部503、ハッシュ生成部504、ブロック生成部505、および分散台帳更新部506に加え、例えば、GUI提供部507、および物流情報取得部508を含む。
GUI提供部507は、例えば、荷物6の輸送に関する情報を表示するためのGUIを提供する機能を有する。当該GUIは、例えば、図25に例示される端末7および端末700に提供される。端末700はコンピュータであり、例えば、荷物6の輸送管理に関わる事業者のオフィスワーカーによって使用されるパーソナルコンピュータである。以降では、端末700を用いてブロックチェーンシステム5を利用する者を含めて「利用者」と表記する。GUI提供部507が提供するGUIの例は後述する。
物流情報取得部508は、例えば、図25に示す物流管理システム100から荷物6の物流に関する情報を取得する機能を有する。物流管理システム100はブロックチェーンシステム5と異なるシステムであり、荷物6に関する情報が登録される。物流管理システム100に管理される情報については後述する。アプリケーション500は、物流管理システム100から取得した情報を、例えば、図25に示すデータベース80に格納する。データベース80は、例えば、リレーショナルデータベース(RDB)である。
図26は、データベース80がRDBである場合のデータ構造の例を示す。ユーザID800は、例えば、ブロックチェーンシステム5を利用する利用者のIDである。ユーザID800は、例えば、発送元1のID、輸送手段4の事業者のID、発送先3のID、輸送管理に関わる事業者のIDである。ユーザID800は、例えば、ユーザID800で識別される利用者が関わる荷物6のシリアルID801に関連付けられる。シリアルID801には、例えば、以下に示す(1)~(16)の情報が関連付けられる。
(1)製品名802:荷物6として輸送される製品の名称であり、例えば、テキストで構成される。
(2)ロット番号803:荷物6のロット番号であり、例えば、数字、アルファベット、記号の組み合わせで構成される。
(3)有効期限804:荷物6の有効期限である。
(4)製品ID805:荷物6に収容された製品の識別番号である。当該製品は、例えば、荷物6に収容された複数の試薬の各々である。データベース80には、荷物6のシリアルID801に対して、複数の製品ID805が関連付けられる場合がある。
(5)温度計ID806:荷物6と共に同梱される温度計の識別番号である。荷物6の発送処理の際に物流管理システム100に登録され、アプリケーション500が物流管理システム100から取得する。温度計ID806は、識別ラベル81、82、83に付された情報記録部410、420、430から端末7にて読み取られ、サーバ50に送信されてもよい。
(6)逸脱有無807:温度逸脱の有無に関する情報である。当該情報は、例えば、温度逸脱が生じていないことを示す“0”、または、温度逸脱が生じたことを示す“1”である。
(7)発送元情報808:発送元1の識別情報であり、例えば、発送元1のIDまたは名称である。例えば、IDならば数字、アルファベット、記号の組み合わせであり、名称ならばテキストである。
(8)発送先情報809:発送先3の識別情報であり、例えば、発送先3のIDまたは名称である。例えば、IDならば数字、アルファベット、記号の組み合わせであり、名称ならばテキストである。
(9)輸送業者情報810:輸送手段4の事業者の識別情報であり、例えば、事業者のIDまたは名称である。例えば、IDならば数字、アルファベット、記号の組み合わせであり、名称ならばテキストである。
(10)出荷伝票ID811:荷物6の出荷伝票の識別番号である。例えば、数字、アルファベット、記号の組み合わせである。
(11)出荷日812:荷物6の出荷日である。
(12)出荷時刻813:荷物6の出荷時刻である。出荷日812および出荷時刻813は統合されてもよい。
(13)時刻814:荷物6の温度に関する情報が取得された時刻である。例えば、端末7によって識別ラベル81、82、83が撮影された時刻である。データロガー421が用いられる場合、荷物6の温度がデータロガー421によって取得された時刻であり、例えば、温度が取得された最新の時刻である。
(14)位置815:荷物6の温度に関する情報が取得された位置である。例えば、端末7に備えられたGPSによって取得された座標である。
(15)画像データ816:荷物6と同梱される識別ラベル81、82、83を撮影して得られた画像データに関する情報であり、例えば、当該画像データが格納されたディレクトリへのリンクを示す情報である。
(16)温度817:任意項目である。例えば、データロガー421が用いられる場合に使用され得る。例えば、データロガー421によって取得された最新の温度である。
シリアルID801、製品名802、ロット番号803、有効期限804、製品ID805、温度計ID806、発送元情報808、発送先情報809、輸送業者情報810、出荷伝票ID811、出荷日812、および出荷時刻813は、例えば、荷物6が発送される際に物流管理システム100に登録される。物流管理システム100は、例えば、これらの情報が登録されたことをアプリケーション500に通知する。当該通知に応じて、例えば、物流情報取得部508は、物流管理システム100から、登録された情報を取得し、取得した情報をデータベース80に格納する。
本実施形態例に係るアプリケーション500の分散台帳更新部506は、例えば、分散台帳51にデータ513を含むブロック510を記録する際に、当該ブロック510のデータ513に含まれる情報をデータベース80に格納してもよい。分散台帳更新部506は、例えば、荷物6のシリアルID、ロット番号、有効期限、温度計の識別情報、温度情報(温度逸脱の有無)、時刻情報、位置情報、および画像データ(または、画像データのリンク)を、それぞれ、シリアルID801、ロット番号803、有効期限804、温度計ID806、逸脱有無807、時刻814、位置815、および画像データ816としてデータベース80に格納する。
〔GUIの例〕
GUI提供部507は、例えば、端末7または端末700からの要求に応じて、荷物基本情報一覧900を提供する。荷物基本情報一覧900は、例えば、荷物6に関する情報(例えば、シリアルID、製品名、ロット番号、有効期限)が一覧表示された情報である。図27は、荷物基本情報一覧900の例を示す。GUI提供部507は、例えば、利用者に対応するユーザID800を特定する。GUI提供部507は、例えば、特定されたユーザID800に関連付けられた情報(例えば、シリアルID801、製品名802、ロット番号803、有効期限804)をデータベース80から取得し、これらの情報を含む荷物基本情報一覧900を要求元の端末に提供する。
利用者により、荷物基本情報一覧900のいずれかの行が選択された状態で詳細情報の閲覧が要求された場合、GUI提供部507は、例えば、図28に示す荷物基本情報901を、要求元の端末に提供する。荷物基本情報901は、例えば、選択された行に対応する荷物6に関する情報(例えば、シリアルID801、製品名802、ロット番号803、有効期限804、逸脱有無807)である。図28は、荷物基本情報901の例を示す。GUI提供部507は、例えば、シリアルID801、製品名802、ロット番号803、および有効期限804をデータベース80から取得し、これらの情報を含む荷物基本情報901を提供する。
また、GUI提供部507は、例えば、シリアルID801に関連付けられた1または複数の製品ID805をデータベース80から取得し、これらの情報を含む製品一覧902(図29参照)を端末7または端末700に提供する。製品一覧902は、製品ID805が一覧表示された情報である。図29は、製品一覧902の例を示す。製品一覧902は、荷物基本情報901とともに(例えば、一画面で)提供される。製品一覧902は、荷物基本情報901とは別個に(例えば、別画面で)提供されてもよい。
また、GUI提供部507は、例えば、端末7または端末700からの要求に応じて、図30に示す出荷基本情報一覧903を、要求元の端末に提供する。出荷基本情報一覧903は、例えば、荷物6の出荷に関する情報(例えば、出荷伝票ID811、出荷日812、出荷時刻813、発送先情報809、輸送業者情報810)が一覧表示された情報である。図30は、出荷基本情報一覧903の例を示す。GUI提供部507は、例えば、ブロックチェーンシステム5を利用する利用者に対応するユーザID800、および、当該ユーザID800に関連付けられたシリアルID801を特定する。GUI提供部507は、例えば、特定されたユーザID800およびシリアルID801に関連付けられた情報(例えば、出荷伝票ID811、出荷日812、出荷時刻813、発送先情報809、輸送業者情報810)をデータベース80から取得し、これらの情報を含む出荷基本情報一覧903を提供する。
利用者により出荷基本情報一覧903のいずれかの行が選択された状態で詳細情報の閲覧が要求された場合、GUI提供部507は、例えば、図31に示す出荷基本情報904を、要求元の端末7または端末700に提供する。出荷基本情報904は、例えば、選択された行に対応する荷物6の出荷に関する情報(例えば、出荷伝票ID811、出荷日812、出荷時刻813、発送先情報809、輸送業者情報810)である。図31は、出荷基本情報904の例を示す。GUI提供部507は、例えば、出荷伝票ID811、出荷日812、出荷時刻813、発送先情報809、および輸送業者情報810をデータベース80から取得し、これらの情報を含む出荷基本情報904を提供する。
また、GUI提供部507は、例えば、選択された行に対応する荷物6のシリアルID801およびその関連情報(例えば、製品名802、ロット番号803、有効期限804、画像データ816、逸脱有無807、温度計ID806)をデータベース80から取得し、これらの情報を含む出荷一覧905(図32参照)を端末7または端末700に提供する。図32は、出荷一覧905の例を示す。出荷一覧905は、出荷基本情報904とともに(例えば、一画面で)提供される。出荷一覧905は、出荷基本情報904とは別個に(例えば、別画面で)提供されてもよい。
GUI提供部507は、荷物基本情報一覧900に加えて、例えば、図33に示す地図情報906を端末7または端末700に提供してもよい。利用者により荷物基本情報一覧900のいずれかの行が選択された場合、GUI提供部507は地図情報906を提供する。GUI提供部507は、例えば、ユーザID800に関連付けられた位置815をデータベース80から取得し、取得した位置815に対応する地図上の位置に所定のマーク907を重畳表示させた地図情報906を提供する。図33に示すように、GUI提供部507は、例えば、マーク907に添えてシリアルID801を重畳表示させてもよい。GUI提供部507は、荷物基本情報一覧900の複数行が選択された場合、選択された複数の荷物6の位置のそれぞれを示す情報を重畳表示させた地図情報906を提供してもよい。地図情報906は、荷物基本情報一覧900と共に(例えば、一画面で)提供される。地図情報906は、荷物基本情報一覧900とは別個に(例えば、別画面で)提供されてもよい。
GUI提供部507は、例えば、端末7または端末700からの要求に応じて、図34に示すブロックチェーン履歴908を、要求元の端末に提供する。ブロックチェーン履歴908は、分散台帳51の各ブロック510のデータ513に記録されている情報である。例えば、利用者により荷物基本情報一覧900のいずれかの行が選択された状態でブロックチェーン履歴908の閲覧が要求された場合、GUI提供部507は、図34の例のように、選択された行に対応する荷物6に関する情報を、分散台帳51の各ブロック510から取得し、これらの情報を含むブロックチェーン履歴908を提供する。例えば、GUI提供部507は、分散台帳51の各ブロック510に記録されたデータ513から、時刻情報、位置情報、温度情報(温度逸脱の有無)を取得し、ブロックチェーン履歴908として提供する。
利用者によりブロックチェーン履歴908のいずれかの位置情報が選択された場合、GUI提供部507は、例えば、図35に示す地図情報909を提供する。GUI提供部507は、例えば、当該選択された位置情報に対応する地図上の位置に所定のマーク910を重畳表示させた地図情報909を提供する。図35に示すように、GUI提供部507は、例えば、マーク910に添えて時刻情報を重畳表示させてもよい。
〔データベース80を設けることの効果〕
上述のように、分散台帳51に加えてデータベース80で荷物6に関する情報を管理することによって、検索効率が向上するという効果が奏される。例えば、温度逸脱が生じている荷物6に関する情報を検索する場合、分散台帳51から検索すると、それぞれの荷物6について、複数のブロック510の全てを検索する必要がある。例えば、1000個の荷物6があり、各荷物6について平均100個のブロック510が生成されている場合、1000×100のブロックを検索する必要がある。一方、データベース80では、荷物6と逸脱情報とは1対1に対応付けられている。具体的には、図26の例に示すように、シリアルID801と逸脱有無807とは1対1に対応付けられている。よって、温度逸脱が生じている荷物6を検索する場合、逸脱有無807から直接、荷物6のシリアルID801を特定できる。例えば、1000個の荷物6がある場合、1000個の荷物6の各々の逸脱有無807が“1”であるレコードをデータベース80から検索すればよい。この場合、1000個のレコードを検索すれば足りる。このように、分散台帳51に記録された情報の複製をデータベース80に記録することで、検索効率が向上する。
〔アプリケーション500の他の実施形態例〕
荷物6の温度逸脱の有無を判定するためには、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベル81、82、83(以下では、単に「識別ラベル」とも記載する。)が荷物6に同梱されることが求められる。荷物6の温度域に対応しない識別ラベルが誤って荷物6に同梱されてしまうと、荷物6の温度逸脱の有無を正確に判定できない可能性がある。例えば、荷物6の温度域に対応する識別ラベルが同梱されていれば温度逸脱が無かったはずの場合であっても、誤った識別ラベルが同梱されることによって、温度逸脱があったと判定されてしまう。荷物6には、同種の荷物であっても管理対象の温度域が異なるものが存在する。例えば、ワクチンは、同種の疾患(例えば、SARS-CoV-2)のワクチンであっても、ワクチンの製造元が異なると、ワクチンの管理対象の温度域が異なる場合がある。このような荷物6の輸送時の温度管理において、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されているか否かを確認できれば、荷物6の温度逸脱の有無を正確に判定できる。本実施形態例では、アプリケーション500が、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されているか否かを確認する。アプリケーション500は、例えば、発送元1から荷物6が発送される際に、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されているか否かを確認する。
図36は、アプリケーション500の他の実施形態例を示す。同図に例示されるアプリケーション500は、ラベルチェック部509を含む。その他の構成は、上述の図18、図24およびそれら図面の関連記載と同様である。
ラベルチェック部509は、例えば、荷物6の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されているか否かを判定する。ラベルチェック部509は、例えば、端末7から受信した温度計ID806と、データベース80の情報とを参照して、適切な識別ラベルが荷物6に同梱されているか否かを判定する。
図37は、本実施形態例に係るデータベース80のデータ構造の例を示す。同図に例示されるデータベース80では、図26に示した情報に加え、許容温度域818および管理可能温度域819が、シリアルID801に関連付けられる。許容温度域818は、荷物6の管理対象の温度域である。許容温度域818は、温度計ID806に関連付けられており、例えば、荷物6の管理対象の温度域が「2℃~8℃」である場合は、2℃~8℃を示す許容温度域818が温度計ID806に関連付けられてデータベース80に格納される。また、例えば、荷物6の管理対象の温度域が「-70℃以下」である場合は、-70℃以下を示す許容温度域818が温度計ID806に関連付けられてデータベース80に格納される。許容温度域818は、例えば、荷物6が発送される際に物流管理システム100に登録され、アプリケーション500が物流管理システム100から取得してデータベース80に格納する。許容温度域818は、識別ラベル81、82、83に付された情報記録部410、420、430から端末7にて読み取られ、サーバ50に送信されてもよい。
ラベルチェック部509は、例えば、図37に例示されるデータベース80の情報を参照し、温度計ID806を取得する。ラベルチェック部509は、端末7から受信した荷物6に関する情報(例えば、シリアルID801)をキーとして、データベース80を検索し、荷物6に対応する温度計ID806を取得する。ラベルチェック部509は、例えば、端末7から温度計ID806を取得してもよい。端末7は、例えば、識別ラベル81、82、83に付された情報記録部410、420、430から温度計ID806を読み取り、読み取った温度計ID806をサーバ50に送信する。ラベルチェック部509は、端末7から送信された温度計ID806を取得する。
ラベルチェック部509は、取得した温度計ID806に基づいて、識別ラベルの管理可能温度域819を取得する。管理可能温度域819は、識別ラベルが温度逸脱の有無を検知可能な温度域である。例えば、識別ラベルの管理可能温度域819が「0℃~10℃」の場合、当該識別ラベルは、識別ラベルが添付された荷物6の温度が0℃から10℃の範囲内にあれば、「温度逸脱無し」と判定され、上記以外の温度に晒された場合には、「温度逸脱あり」と判定される。ラベルチェック部509は、例えば、データベース80を参照し、管理可能温度域819を取得する。図38は、温度計ID806に関連付けられる管理可能温度域819の情報の例を示す。図38の例のように、温度計ID806には、対応する管理可能温度域819が関連付けられている。管理可能温度域819は、例えば、荷物6が発送される際に物流管理システム100に温度計ID806とともに登録され、アプリケーション500の物流情報取得部508が物流管理システム100から取得してデータベース80に格納する。管理可能温度域819は、識別ラベル81、82、83に付された情報記録部410、420、430から端末7にて読み取られ、サーバ50に送信されてもよい。ラベルチェック部509は、例えば、取得した温度計ID806をキーにデータベース80を検索し、温度計ID806に関連付けられた管理可能温度域819を取得する。
ラベルチェック部509は、輸送される荷物6の許容温度域818を取得する。ラベルチェック部509は、例えば、端末7から受信した情報(例えば、荷物6のシリアルID801)に基づいて、荷物6の許容温度域818を取得する。ラベルチェック部509は、例えば、端末7から受信したシリアルID801をキーにデータベース80を検索し、シリアルID801に関連付けられた許容温度域818を取得する。データベース80の構成例は図37の通りである。
ラベルチェック部509は、荷物6の許容温度域818と、荷物6に同梱された識別ラベルの管理可能温度域819とを比較し、管理可能温度域819が許容温度域818に対応しているか否か(換言すれば、荷物6の許容温度域818に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されているか否か)を判定する。ラベルチェック部509は、例えば、管理可能温度域819の識別ラベルにより、許容温度域818の逸脱を判定できるか否かを判定する。例えば、許容温度域818が「-70℃以下」である場合、ラベルチェック部509は、管理可能温度域819の識別ラベルにより、荷物6の温度が-70℃よりも高くなった場合に温度逸脱ありと判定できるか否かを判定する。例えば、管理可能温度域819が「-100℃以上かつ-70℃以下」である場合、ラベルチェック部509は、許容温度域818が「-70℃以下」である荷物6の温度逸脱の有無を判定できるか否かを判定する。
ラベルチェック部509は、例えば、荷物6に同梱された識別ラベルの管理可能温度域819が、荷物6の許容温度域818に対応していないと判定された場合、端末7にエラーメッセージを通知してもよい。ラベルチェック部509が荷物6の発送時にエラーメッセージを端末7aに通知すれば、荷物6の発送担当者が適切な識別ラベルに交換することを促すことができる。ラベルチェック部509は、例えば、「識別ラベルが荷物6の温度域に対応していないため、温度逸脱の有無を判定できません。適切な識別ラベルに交換し、再度、情報のアップロードをお願いします。」というエラーメッセージを通知する。このエラーメッセージは例示であり、メッセージの内容はこれに限られない。
画像解析部502、ナンス探索部503、ハッシュ生成部504、ブロック生成部505および分散台帳更新部506は、ラベルチェック部509が荷物6に同梱された識別ラベルの管理可能温度域819が荷物6の許容温度域818に対応していると判定した場合に、分散台帳51を更新するための処理を実行してもよい。適切な識別ラベルが荷物6に同梱されている場合のみ分散台帳51を更新することで、不正確な情報に基づくブロックチェーンが形成されることを抑止できる。
図39は、本実施形態例のアプリケーション500が実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。
アプリケーション500は、端末7から情報を受信する(S300)。アプリケーション500は、例えば、端末7から、(i)荷物6に関する情報(例えば、荷物6のシリアルID801)、(ii)温度計ID806、を受信する。
アプリケーション500のラベルチェック部509は、例えば、端末7から受信した情報に基づき、荷物6の許容温度域818、および、識別ラベルの管理可能温度域819を取得する(S301)。
アプリケーション500のラベルチェック部509は、例えば、許容温度域818と管理可能温度域819とに基づき、識別ラベルの管理可能温度域819が荷物6の許容温度域818に対応しているか否か(換言すれば、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されているか否か)を判定する(S302)。「識別ラベルの管理可能温度域819が荷物6の許容温度域818に対応している」とは、識別ラベルの管理可能温度域819が示す温度範囲が、荷物6の許容温度域818が示す温度範囲に含まれることを意味する。例えば、許容温度域818が「-70℃以下」である場合において、管理可能温度域819が「-70℃以下」であれば、管理可能温度域819は許容温度域818に対応している。同様に、許容温度域818が「-70℃以下」である場合において、管理可能温度域819が例えば「-100℃以上かつ-70℃以下」であれば、管理可能温度域819は許容温度域818に対応している。一方、許容温度域818が「-70℃以下」である場合において、管理可能温度域819が例えば「-50℃以上」であれば、管理可能温度域819は許容温度域818に対応していない。
アプリケーション500のラベルチェック部509は、例えば、識別ラベルの管理可能温度域819が荷物6の許容温度域818に対応していない(換言すれば、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されていない)と判定された場合(S302にてNo)、端末7にエラーメッセージを送信する(S303)。
アプリケーション500の画像解析部502、ナンス探索部503、ハッシュ生成部504、ブロック生成部505および分散台帳更新部506は、例えば、識別ラベルの管理可能温度域819が荷物6の許容温度域818に対応している(換言すれば、荷物6の管理対象の温度域に対応する識別ラベルが荷物6に同梱されている)と判定された場合(S302にてYes)、分散台帳51を更新するための処理を実行する(S304)。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
5 ブロックチェーンシステム
6 荷物
10 温度管理システム
7、700 端末
50 サーバ(情報処理装置)
51 分散台帳
70、500 アプリケーション
411、411a、411b、432、432a、432b インジケーター(温度計)
421、431 データロガー(温度計)
523、713 プロセッサ(制御部)

Claims (45)

  1. 輸送される荷物の温度情報をブロックチェーンシステムによって管理する管理方法であって、
    前記ブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末によって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、
    温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、前記ブロックチェーンシステムに前記データを送信する、
    ことを含む管理方法。
  2. 前記端末は、
    前記端末にインストールされたアプリケーションを介して前記ブロックチェーンシステムと通信する、
    請求項1に記載の管理方法。
  3. 前記端末にインストールされたアプリケーションによって、前記利用者の認証が成功した場合に前記ブロックチェーンシステムとの通信を許可する、
    請求項1または2に記載の管理方法。
  4. 前記端末は、
    前記端末にインストールされたアプリケーションによって、前記データを取得する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の管理方法。
  5. 前記端末は、
    前記端末にインストールされたアプリケーションによって、前記データを前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の管理方法。
  6. 前記利用者による操作によって、前記端末が取得した前記データを前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の管理方法。
  7. 前記端末に前記データの取得操作に関する画面を表示する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の管理方法。
  8. 前記端末に前記データの取得に関する操作手順を表示する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の管理方法。
  9. 前記端末は、携帯端末である、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の管理方法。
  10. 前記データは、前記端末によって前記温度計を撮影して得られる画像データである、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の管理方法。
  11. 前記温度計は、温度インジケーターを含み、
    前記画像データは、前記温度インジケーターを撮影して得られる、
    請求項10に記載の管理方法。
  12. 前記温度インジケーターは温度検知インクで構成され、
    前記画像データは、前記温度検知インクを撮影して得られる、
    請求項11に記載の管理方法。
  13. 前記温度計は、輸送中の前記荷物の温度を所定間隔で計測して記録するデータロガーを含み、
    前記データは、前記所定間隔で計測した温度の記録である、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の管理方法。
  14. 前記端末によって、
    前記温度計との非接触通信により前記データを取得する、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の管理方法。
  15. 前記端末によって、
    前記荷物と共に輸送される情報コードから前記荷物に関する情報を読み取り、
    前記読み取られた前記荷物に関する情報を、前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項1から14のいずれか1項に記載の管理方法。
  16. 前記情報コードは、前記荷物に付されており、
    前記端末によって、
    前記荷物に付された前記情報コードから前記荷物に関する情報を読み取り、
    前記読み取られた前記荷物に関する情報を、前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項15に記載の管理方法。
  17. 前記端末によって、
    前記データおよび前記荷物に関する情報を互いに対応付けて、前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項15または16に記載の管理方法。
  18. 前記端末によって、
    前記データを取得した時点の前記端末の位置を示す位置情報を取得し、
    前記位置情報と前記データとを前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項1から17のいずれか1項に記載の管理方法。
  19. 前記端末によって、
    前記データを取得した時刻を示す時刻情報を取得し、
    前記時刻情報と前記データとを前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項1から18のいずれか1項に記載の管理方法。
  20. 複数の前記利用者の各々の前記端末によって、前記データを取得し、前記ブロックチェーンシステムに前記データを送信する、
    請求項1から19のいずれか1項に記載の管理方法。
  21. 前記端末によって、
    前記荷物の管理対象の許容温度域、前記温度計を示すID、および、前記荷物の識別ラベルの管理可能温度域を取得し、
    温度逸脱の有無に関する情報を登録するか否かを判定するために、前記ブロックチェーンシステムに送信する、
    請求項1から20のいずれか1項に記載の管理方法。
  22. 輸送される荷物の温度情報をブロックチェーンシステムによって管理する管理方法であって、
    前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを、前記ブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末から受信し、
    前記データに基づいて、温度逸脱の有無に関する情報を登録する、
    ことを含む管理方法。
  23. 前記ブロックチェーンシステムは、
    前記端末にインストールされたアプリケーションを介して前記端末と通信する、
    請求項22に記載の管理方法。
  24. 前記ブロックチェーンシステムは、
    前記端末にインストールされたアプリケーションによって前記利用者の認証が成功した場合に前記端末と通信する、
    請求項22または23に記載の管理方法。
  25. 前記ブロックチェーンシステムは、
    前記端末にインストールされたアプリケーションによって取得された前記データを受信する、
    請求項22から24のいずれか1項に記載の管理方法。
  26. 前記ブロックチェーンシステムは、
    前記端末にインストールされたアプリケーションによって送信された前記データを受信する、
    請求項22から25のいずれか1項に記載の管理方法。
  27. 前記ブロックチェーンシステムは、
    前記端末によって取得され、前記利用者による操作によって送信された前記データを受信する、
    請求項22から26のいずれか1項に記載の管理方法。
  28. 前記データは、前記端末によって前記温度計を撮影して得られる画像データである、
    請求項22から27のいずれか1項に記載の管理方法。
  29. 前記温度計は、温度インジケーターを含み、
    前記画像データは、前記温度インジケーターを撮影して得られる、
    請求項28に記載の管理方法。
  30. 前記温度計は温度検知インクで構成され、
    前記画像データは、前記温度検知インクを撮影して得られる、
    請求項29に記載の管理方法。
  31. 前記温度計は、輸送中の前記荷物の温度を所定間隔で計測して記録するデータロガーを含み、
    前記データは、前記所定間隔で計測した温度の記録である、
    請求項22から30のいずれか1項に記載の管理方法。
  32. 前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記端末から、さらに、前記荷物と共に輸送される情報コードから読み取られた前記荷物に関する情報を受信する、
    請求項22から31のいずれか1項に記載の管理方法。
  33. 前記情報コードは、前記荷物に付されており、
    前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記端末から、前記荷物に付された前記情報コードから読み取られた前記荷物に関する情報を受信する、
    請求項32に記載の管理方法。
  34. 前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記端末から、互いに対応付けられた前記データおよび前記荷物に関する情報を受信する、
    請求項32または33に記載の管理方法。
  35. 前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記荷物に関する情報と、前記温度逸脱の有無に関する情報とを関連付けて登録する、
    請求項22から34のいずれか1項に記載の管理方法。
  36. 前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記荷物の管理対象の許容温度域、および、前記温度計を示すIDを前記端末から受信し、
    前記許容温度域と、前記IDに対応付けられた管理可能温度域とに基づいて、前記温度逸脱の有無に関する情報を登録するか否かを判定する、
    請求項35に記載の管理方法。
  37. 前記荷物に関する情報に基づいて、前記ブロックチェーンシステムに含まれる複数のブロックを関連付ける、
    請求項22から36のいずれか1項に記載の管理方法。
  38. 前記ブロックチェーンシステムによって、
    複数の前記利用者の各々の前記端末から、前記データを受信し、前記情報を登録する、
    請求項22から37のいずれか1項に記載の管理方法。
  39. 輸送される荷物の温度情報をブロックチェーンシステムによって管理する管理方法であって、
    前記ブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末によって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、
    前記データを、前記ブロックチェーンシステムに送信し、
    前記ブロックチェーンシステムによって、
    前記データに基づいて、温度逸脱の有無に関する情報を登録する、
    ことを含む管理方法。
  40. 輸送される荷物の温度情報を管理するブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末装置であって、
    前記端末装置は制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記荷物と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、
    温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、前記ブロックチェーンシステムに、前記データを送信する、
    端末装置。
  41. 輸送される荷物の温度情報を管理するブロックチェーンシステムに含まれる情報処理装置であって、
    前記情報処理装置は制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記荷物と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを、前記ブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末から受信し、
    前記データに基づいて、温度逸脱の有無に関する情報を登録する、
    情報処理装置。
  42. 輸送される荷物の温度情報を管理するブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得し、
    温度逸脱の有無に関する情報を登録する前記ブロックチェーンシステムに前記データを送信する制御部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  43. 輸送される荷物の温度情報を管理するブロックチェーンシステムに含まれる情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを受信し、
    前記データに基づいて、温度逸脱の有無に関する情報を登録する制御部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  44. 輸送される荷物の温度情報を管理するシステムの製造方法であって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から温度に関するデータを取得する処理、および、温度逸脱の有無に関する情報を登録するために、ブロックチェーンシステムに前記データを送信する処理を実行するプログラムを、前記ブロックチェーンシステムを利用する利用者の端末にインストールさせるために前記端末に提供する、
    製造方法。
  45. 輸送される荷物の温度情報を管理するシステムの製造方法であって、
    前記荷物と共に輸送される温度計から取得される温度に関するデータを受信する処理、および、前記データに基づいて、温度逸脱の有無に関する情報を登録する処理を実行するプログラムを、ブロックチェーンシステムに含まれる情報処理装置にインストールさせるために前記情報処理装置に提供する、
    製造方法。
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