JP2022121275A - インパクト工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンマとアンビルの衝突時に発生する音を低減すること。【解決手段】インパクト工具は、駆動軸41と、ハンマ42と、支持機構と、アンビル45と、スプリング43と、を備える。駆動軸41は駆動部の駆動力により回転する。支持機構は、駆動軸41の方向において前進及び後進可能な状態でハンマ42を駆動軸41に取り付ける。アンビル45は、先端工具を保持可能なアンビル軸453を有し、駆動軸41の回転に応じてハンマ42に打撃されることによって回転する。スプリング43はハンマ42をアンビル45側に押しつける。ハンマ42において打撃時にアンビル45と接触する第1接触部425、及び、アンビル45において打撃時にハンマ42と接触する第2接触部455のうちの少なくとも一方の表面が、ハンマ42の回転軸A1の方向に対して傾斜する。【選択図】図1
Description
本開示は一般にインパクト工具に関し、より詳細には、ハンマとアンビルとを備えるインパクト工具に関する。
特許文献1に記載のインパクト回転工具(インパクト工具)は、モータにより回転する駆動軸と、駆動軸の外周に回転及び前進・後退可能に嵌合されるハンマと、ハンマに設けられたハンマ爪と、ハンマ爪と係合可能なアンビル爪を有するアンビルと、を備える。ハンマの回転によってアンビルに回転方向に衝撃を与え、アンビルに装着したソケット等を介してねじに瞬間的に強いトルクを与えて締め付けることができる。
特許文献1に記載されたような構成のインパクト工具では、ハンマがアンビルに衝撃する際に大きな衝突音が発生するという問題があった。
本開示は、ハンマとアンビルとの衝突時に発生する音を低減できるインパクト工具を提供することを目的とする。
本開示の一態様のインパクト工具は、駆動軸と、ハンマと、支持機構と、アンビルと、スプリングと、を備える。前記駆動軸は、駆動部の駆動力により回転する。前記支持機構は、前記駆動軸の方向において前進及び後進可能な状態で前記ハンマを前記駆動軸に取り付ける。前記アンビルは、先端工具を保持可能なアンビル軸を有し、前記駆動軸の回転に応じて前記ハンマに打撃されることによって回転する。前記スプリングは、前記ハンマを前記アンビル側に押しつける。第1接触部及び第2接触部のうちの少なくとも一方の表面が、前記ハンマの回転軸を含む平面に対して傾斜する。前記第1接触部は、前記ハンマにおいて打撃時に前記アンビルと接触する部位である。前記第2接触部は、前記アンビルにおいて打撃時に前記ハンマと接触する部位である。
本開示によれば、ハンマとアンビルとの衝突時に発生する音を低減することができる。
以下、実施形態に係るインパクト工具について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
(1)概要
図1A~図3に示すように、本実施形態のインパクト工具(インパクト回転工具)1は、駆動軸41と、ハンマ42と、支持機構500と、アンビル45と、スプリング43と、を備える。駆動軸41は、駆動部の駆動力により回転する。支持機構500は、駆動軸41の方向において前進及び後進可能な状態でハンマ42を駆動軸41に取り付ける。アンビル45は、先端工具62を保持可能なアンビル軸453を有し、駆動軸41の回転に応じてハンマ42に打撃されることによって回転する。スプリング43は、ハンマ42をアンビル45側に押しつける。第1接触部(いわゆるハンマ爪)425及び第2接触部(いわゆるアンビル爪)455のうちの少なくとも一方の表面が、ハンマ42の回転軸A1を含む平面PL1(図1B参照)に対して傾斜する。第1接触部425は、ハンマ42において打撃時にアンビル45と接触する部位である。第2接触部455は、アンビル45において打撃時にハンマ42と接触する部位である。
(1)概要
図1A~図3に示すように、本実施形態のインパクト工具(インパクト回転工具)1は、駆動軸41と、ハンマ42と、支持機構500と、アンビル45と、スプリング43と、を備える。駆動軸41は、駆動部の駆動力により回転する。支持機構500は、駆動軸41の方向において前進及び後進可能な状態でハンマ42を駆動軸41に取り付ける。アンビル45は、先端工具62を保持可能なアンビル軸453を有し、駆動軸41の回転に応じてハンマ42に打撃されることによって回転する。スプリング43は、ハンマ42をアンビル45側に押しつける。第1接触部(いわゆるハンマ爪)425及び第2接触部(いわゆるアンビル爪)455のうちの少なくとも一方の表面が、ハンマ42の回転軸A1を含む平面PL1(図1B参照)に対して傾斜する。第1接触部425は、ハンマ42において打撃時にアンビル45と接触する部位である。第2接触部455は、アンビル45において打撃時にハンマ42と接触する部位である。
ここにおいて、駆動部は、動力源から動力を得て駆動軸41を回転させるものであり、本実施形態では例えば電池パックB1から供給される電力で駆動軸41を回転させるモータ3を含む。なお、駆動部は電動のモータ3に限定されず、圧縮空気が供給されて駆動軸41を回転させる空気圧モータ等でもよい。先端工具62は、例えば、ねじを回転させるためのドライバビット、又は、ボルト或いはナット等を回転させるためのソケットビット、等である。先端工具62は、アンビル軸453に直接保持されてもよいし、チャック61(図3参照)等を介してアンビル軸453に保持されてもよい。また、回転軸A1を含む平面PL1とは、法線が回転軸A1の方向と直交するような平面である。ここで、直交は、2つの方向が90度の角度で交差するものに限定されず、2つの方向が交差する角度が90度から数度程度ずれていてもよい。
本実施形態によれば、ハンマ42の回転に応じて、第1接触部425の表面が第2接触部455の表面に接触することによってアンビル45に打撃力を加えることができる。そして、打撃時にハンマ42がアンビル45から離れる方向(先端工具62と反対側)に移動し、第1接触部425が第2接触部455を乗り越えると、スプリング43によってハンマ42がアンビル45側に押しつけられた状態で、ハンマ42が更に回転することで、ハンマ42がアンビル45を連続的に打撃することができ、これによってアンビル45を回転させることができる。そして、本実施形態では、第1接触部425の表面(第1接触面426)、及び、第2接触部455の表面(第2接触面456)が、それぞれ、ハンマ42の回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜しているので、各表面が平面PL1と平行になっている(つまりハンマ42の回転方向と直交している)場合に比べて、第1接触部425が第2接触部455を乗り越えるために、第1接触部425及び第2接触部455の表面が接触しながら移動する距離が長くなる。したがって、第1接触部425が第2接触部455に接触し始めてから(つまり、衝突し始めてから)、第1接触部425が第2接触部455を乗り越えるまでの時間を延ばすことができる。これにより、第1接触部425及び第2接触部455の表面が、それぞれ、回転軸A1を含む平面PL1と平行になっている場合に比べて、ハンマ42とアンビル45との衝突時に発生する音を低減することができる。
(2)詳細
(2-1)全体構成
以下に、本実施形態のインパクト工具1の詳細な構成について図1~3を参照して説明する。
(2-1)全体構成
以下に、本実施形態のインパクト工具1の詳細な構成について図1~3を参照して説明する。
以下の説明では、ハンマ42とアンビル45とが並んでいる方向(図2のX方向)を前後方向と規定し、ハンマ42から見てアンビル45側を前と規定し、アンビル45から見てハンマ42側を後と規定する。また、以下の説明では、図2及び図3に示すように、後述する第2部位22とグリップ部23とが並んでいる方向を上下方向(図2のY方向)と規定し、グリップ部23から見て第2部位22側を上と規定し、第2部位22から見てグリップ部23側を下と規定する。ただし、これらの規定は、インパクト工具1の使用方向を規定する趣旨ではない。
本実施形態のインパクト工具1は、可搬型の電動工具である。図2に示すように、インパクト工具1は、ハウジング2と、駆動部3と、伝達機構4と、駆動回路ブロック81と、制御部82と、操作部83と、を備える。
(2-2)ハウジング
インパクト工具1は、駆動軸41、ハンマ42、及びアンビル45の少なくとも一部を収容するハウジング2を、更に備える。本実施形態のハウジング2は、駆動部3、伝達機構4、駆動回路ブロック81及び制御部82を収容している。図2及び図3に示すように、ハウジング2は、第1部位21と、第2部位22と、グリップ部23と、電池装着部24と、を有する。
インパクト工具1は、駆動軸41、ハンマ42、及びアンビル45の少なくとも一部を収容するハウジング2を、更に備える。本実施形態のハウジング2は、駆動部3、伝達機構4、駆動回路ブロック81及び制御部82を収容している。図2及び図3に示すように、ハウジング2は、第1部位21と、第2部位22と、グリップ部23と、電池装着部24と、を有する。
(第1部位)
第1部位21は、第1底部211と、第1側部212と、を有する。第1底部211の形状は、円盤状である。第1底部211の厚さ方向は、前後方向に沿っている。第1底部211は、前後方向に形成されたハウジング貫通孔2110を有する。ハウジング貫通孔2110は、第1底部211の中心に設けられている。ハウジング貫通孔2110には、後述するアンビル45の動力伝達部452が通される。
第1部位21は、第1底部211と、第1側部212と、を有する。第1底部211の形状は、円盤状である。第1底部211の厚さ方向は、前後方向に沿っている。第1底部211は、前後方向に形成されたハウジング貫通孔2110を有する。ハウジング貫通孔2110は、第1底部211の中心に設けられている。ハウジング貫通孔2110には、後述するアンビル45の動力伝達部452が通される。
第1側部212の形状は、筒状である。より詳細には、第1側部212の形状は、円筒状である。第1側部212は、第1底部211から突出している。より詳細には、第1側部212は、第1底部211の周縁部から突出している。第1側部212は、第1底部211から後方に突出している。
(第2部位)
第2部位22は、第2底部221と、第2側部222と、を有する。第2底部221の形状は、円盤状である。第2底部221の厚さ方向は、前後方向に沿っている。
第2部位22は、第2底部221と、第2側部222と、を有する。第2底部221の形状は、円盤状である。第2底部221の厚さ方向は、前後方向に沿っている。
第2側部222の形状は、略筒状である。より詳細には、第2側部222の形状は、略円筒状である。第2側部222は、第2底部221から突出している。より詳細には、第2側部222は、第2底部221の周縁部から突出している。第2側部222は、第2底部221から前方に突出している。
第2部位22は、第1部位21を収容する。より詳細には、第1側部212の外面が第2側部222の内面の前部に密着し、第2側部222の前端部が第1底部211の周縁部に接するように、第2部位22は、第1部位21を収容する。また、第2側部222の前後方向の寸法は、第1側部212の前後方向の寸法よりも長いため、第1側部212の後端部は第2底部221の周縁部に接しない。そのため、第2側部222の後部は第1側部212の外面に密着しない。
第2部位22は、第2側部222に複数の通気孔223が設けられている。より詳細には、第2部位22は、第1側部212の外面に密着していない第2側部222に複数の通気孔223が設けられている。
(グリップ部)
グリップ部23は、第2部位22から突出している。より詳細には、グリップ部23は、第2部位22から下方に突出している。作業者は、グリップ部23を掴んでねじ締め等の作業を行うことができる。
グリップ部23は、第2部位22から突出している。より詳細には、グリップ部23は、第2部位22から下方に突出している。作業者は、グリップ部23を掴んでねじ締め等の作業を行うことができる。
(装着部)
電池装着部24の形状は、直方体状である。電池装着部24は、グリップ部23の下端につながっている。電池装着部24には、充電式の電池パックB1が着脱可能に取り付けられる。インパクト工具1は、電池パックB1を電源として動作する。すなわち、電池パックB1は、駆動部3を駆動する電流を供給する電源である。電池パックB1は、インパクト工具1の構成要素ではない。ただし、インパクト工具1は、電池パックB1を備えていてもよい。電池パックB1は、複数の二次電池(例えば、リチウムイオン電池)を直列接続して構成された組電池と、組電池を収容したケースと、を備えている。
電池装着部24の形状は、直方体状である。電池装着部24は、グリップ部23の下端につながっている。電池装着部24には、充電式の電池パックB1が着脱可能に取り付けられる。インパクト工具1は、電池パックB1を電源として動作する。すなわち、電池パックB1は、駆動部3を駆動する電流を供給する電源である。電池パックB1は、インパクト工具1の構成要素ではない。ただし、インパクト工具1は、電池パックB1を備えていてもよい。電池パックB1は、複数の二次電池(例えば、リチウムイオン電池)を直列接続して構成された組電池と、組電池を収容したケースと、を備えている。
(2-3)駆動部
図2に示すように、駆動部3は、ハウジング2の第1部位21に収容されておらず、第2部位22の後部に収容されている。駆動部3は、例えばブラシレスモータである。駆動部3は、回転軸311及び永久磁石を有する回転子31と、コイルを有する固定子32と、を含んでいる。永久磁石とコイルとの電磁的相互作用により、回転子31は、固定子32に対して回転する。
図2に示すように、駆動部3は、ハウジング2の第1部位21に収容されておらず、第2部位22の後部に収容されている。駆動部3は、例えばブラシレスモータである。駆動部3は、回転軸311及び永久磁石を有する回転子31と、コイルを有する固定子32と、を含んでいる。永久磁石とコイルとの電磁的相互作用により、回転子31は、固定子32に対して回転する。
また、駆動部3は、サーボモータである。駆動部3のトルク及び回転速度は、制御部82(サーボドライバ)による制御に応じて変化する。より詳細には、制御部82は、駆動部3のトルク及び回転速度を目標値に近づけるように制御するフィードバック制御により駆動部3の動作を制御している。
(2-4)伝達機構
図2に示すように、伝達機構4は、ハウジング2の第1部位21に収容されている。伝達機構4は、インパクト機構40を有している。本実施形態のインパクト工具1は、インパクト機構40によるインパクト動作を行いながら締付作業を行う、電動式のインパクトドライバである。インパクト機構40は、インパクト動作において、駆動部3の動力に基づいて打撃力を発生させ、その打撃力は先端工具62に作用する。
図2に示すように、伝達機構4は、ハウジング2の第1部位21に収容されている。伝達機構4は、インパクト機構40を有している。本実施形態のインパクト工具1は、インパクト機構40によるインパクト動作を行いながら締付作業を行う、電動式のインパクトドライバである。インパクト機構40は、インパクト動作において、駆動部3の動力に基づいて打撃力を発生させ、その打撃力は先端工具62に作用する。
伝達機構4は、インパクト機構40に加えて、遊星歯車機構48を有している。インパクト機構40は、駆動軸41と、ハンマ42と、スプリング43と、アンビル45と、2つの第1球体49と、を含んでいる。
遊星歯車機構48は、駆動部3の回転軸311の回転速度とトルクとを、ねじ回し動作に必要な回転速度とトルクとに変換する。遊星歯車機構48は、減速装置である。駆動部3の回転軸311のトルクは、遊星歯車機構48を介して、駆動軸41に伝達される。駆動軸41のトルクは、ハンマ42に伝達される。これにより、ハンマ42が一方向(前側から見て時計回り又は反時計回り)に回転する。ハンマ42のトルクは、アンビル45に伝達される。これにより、アンビル45が回転する。駆動軸41は、駆動部3とアンビル45との間に配置されている。
ハンマ42は、アンビル45に対して移動し、駆動部3から動力を得てアンビル45に打撃力を加える。図1Aは、ハンマ42及びアンビル45を前側から見た外観斜視図であり、図1Bは、ハンマ42及びアンビル45を横方向から見た側面図である。図1A~図2に示すように、ハンマ42は、ハンマ本体420と、2つの第1接触部425と、を含んでいる。
ハンマ本体420の形状は、図1A及び図1Bに示すように、円柱状である。円柱状のハンマ本体420の中心部分には、駆動軸41が通されるハンマ貫通孔421が設けられている。より詳細には、ハンマ貫通孔421は、駆動軸41の軸方向に移動可能、かつ、回転方向に回転可能に駆動軸41の外周に嵌合する。
2つの第1接触部425は、ハンマ本体420の前面(アンビル45側の面)から前方に突出している。2つの第1接触部425は、ハンマ本体420の周方向において略等間隔で配置されている。ハンマ42の前側から見て、2つの第1接触部425の各々の形状は、扇状である。
2つの第1接触部425の各々は、前側から見てハンマ42が回転軸A1を中心に反時計回り(図1A及び図1Bの矢印E1の方向であり、ねじを締付ける方向)に回転する場合に、アンビル45の第2接触部455と接触する第1接触面426を有している。ここで、第1接触面426は、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜している。より詳細には、第1接触部425の表面(第1接触面426)が、先端工具62に近いほど、ハンマ42の回転方向における前側となるように傾斜している。換言すると、第1接触部425の表面(第1接触面426)は、打撃によってアンビル45に回転軸A1の軸方向における後方へのスラスト分力が発生するような方向に傾斜している。なお、第1接触面426は、回転軸A1を含む平面PL1に対して所定の角度θ1(図1B参照)で傾斜しており、第1接触面426の傾斜角度である角度θ1は、例えば、10度以上かつ40度以下の角度であることが好ましい。
ハンマ本体420の後面(駆動部3側の面)には、ハンマ凹部422が設けられている。ハンマ凹部422の形状は、ハンマ本体420の周方向につながった円環状である。
ハンマ本体420は、ハンマ貫通孔421の内周面に、2つのハンマ側溝部423を有している。駆動軸41は、図2に示すように、その外周面に2つの駆動軸側溝部413を有している。2つの駆動軸側溝部413は、つながっている。2つのハンマ側溝部423と2つの駆動軸側溝部413との間には、2つの第1球体49が挟まれている。2つのハンマ側溝部423と2つの駆動軸側溝部413と2つの第1球体49とは、カム機構を構成している。ハンマ側溝部423、及び駆動軸側溝部413において2つの第1球体49が移動しながら、ハンマ42は、駆動軸41に対して、駆動軸41の軸方向(前後方向)に移動可能であり、かつ、駆動軸41に対して回転可能である。ここにおいて、2つの駆動軸側溝部413と2つのハンマ側溝部423と2つの第1球体49とを含むカム機構等から、駆動軸41の方向において前進及び後進可能な状態でハンマ42を駆動軸41に取り付ける支持機構500が構成される。ハンマ42が駆動軸41の方向に沿って動力伝達部452に近づく向き又は動力伝達部452から遠ざかる向きに移動するのに伴って、ハンマ42が駆動軸41に対して回転する。
アンビル45は、図1A~図2に示すように、アンビル本体450と、装着部451と、アンビル軸453と、2つの第2接触部455と、を含んでいる。アンビル本体450の形状は、円環状である。2つの第2接触部455は、アンビル本体450からアンビル本体450の径方向に突出している。2つの第2接触部455の概略形状は、直方体形状である。2つの第2接触部455は、ハンマ42の回転方向において第1接触部425と係合可能である。
2つの第2接触部455の各々は、前側から見てハンマ42が回転軸A1を中心に反時計回り(図1Aの矢印E1の向き)に回転する場合に、ハンマ42の第1接触部425と接触する第2接触面456を有している。ここで、第2接触面456は、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜している。より詳細には、第2接触部455の表面(第2接触面456)が、先端工具62に近いほど、ハンマ42の回転方向における前側となるように傾斜している。換言すると、第2接触部455の表面(第2接触面456)は、打撃によってアンビル45に回転軸A1の軸方向における後方へのスラスト分力が発生するような方向に傾斜している。なお、第2接触面456は、回転軸A1を含む平面PL1に対して所定の角度θ1(図1B参照)で傾斜している。第2接触面456の傾斜角度である角度θ1は、第1接触面426の傾斜角度と略同じ角度であるのが好ましく、例えば、10度以上かつ40度以下の角度であることが好ましい。
このように、第1接触部425の第1接触面426、及び、第2接触部455の第2接触面456は、それぞれ、回転軸A1を含む平面PL1に対して、先端工具62に近いほど、ハンマ42の回転方向における前側となるように傾斜している。したがって、打撃時にはハンマ42がアンビル45を引っ張りながら、第1接触面426が第2接触面456をずり上がっていくため、接触時間が長くなり、打撃時に発生する音を低減できる。また、接触時間が長くなることで、打撃時にアンビル45に加わるトルクのピークが抑制され、トルクの波形が鈍化するので、トルクセンサ等でトルクを計測する際の計測誤差を低減できる。
また、本実施形態では、ハンマ42には第1接触部425が複数(例えば2つ)設けられ、アンビル45には、複数の第1接触部425にそれぞれ対応して第2接触部455が複数(例えば2つ)設けられている。ここで、ハンマ42の打撃時には、複数の第1接触部425の各々が、複数の第2接触部455のうち対応する第2接触部455に同じタイミングで接触する。これにより、ハンマ42がアンビル45を1回打撃する際に、ハンマ42が複数の衝突箇所(複数の第1接触部425と複数の第2接触部455とがそれぞれ衝突する箇所)でアンビル45と衝突することになり、複数の衝突箇所でアンビルに打撃力を加えることができる。したがって、アンビル45には、周方向の複数箇所に設けられた第2接触部455で回転力が伝達されるから、ハンマ42からアンビル45に対してバランスよく回転力が伝達されることになり、アンビル45に装着される先端工具62に対して回転力をバランス良く伝達することができる。ここで、複数の第1接触部425の各々が対応する第2接触部455に同じタイミングで接触するとは、完全に同一のタイミングで接触することに限定されない。複数の第1接触部425の各々が対応する第2接触部455に同時に衝突する期間が存在すれば、複数の第1接触部425の各々が対応する第2接触部455に衝突し始めるタイミングが多少ずれていてもよい。
動力伝達部452は、第2接触部455と装着部451との間に形成されており、アンビル軸453及びアンビル本体450で構成されている。アンビル軸453の形状は、円柱状である。また、アンビル軸453は、アンビル本体450から前方向(図2のX方向)に突出している。アンビル45は、前後方向においてハンマ本体420と対向している。アンビル本体450及び2つの第2接触部455は、ハウジング2の第1部位21に収容されている。動力伝達部452は、ハウジング2に設けられたハウジング貫通孔2110に通されており、装着部451は、ハウジング2の外部へ露出している。動力伝達部452は、2つの第2接触部455からの衝撃又は振動を装着部451へ伝導する。
装着部451は、先端工具62(図3参照)を装着する。本実施形態では、動力伝達部452には、チャック61(図3参照)を介して先端工具62が連結される。アンビル45は、駆動部3からトルクを受けてチャック61及び先端工具62と共に回転する。
チャック61及び先端工具62は、インパクト工具1の構成要素ではない。ただし、インパクト工具1は、チャック61及び先端工具62のうち少なくとも一方を備えていてもよい。また、動力伝達部452に先端工具62が直接連結されてもよい。
先端工具62は、例えば、ドライバビットである。先端工具62は、作業対象のねじ(ボルト又はビス等)と嵌合する。先端工具62がねじと嵌合した状態で先端工具62が回転することにより、ねじを締め付ける又は緩めるといった作業が可能となる。なお、先端工具62は、ドライバビットに限定されず、ボルト又はナットを締付ける又は緩める作業を行うためのソケットビット等でもよい。
スプリング43は、ハンマ凹部422と遊星歯車機構48との間に挟まれている。本実施形態のスプリング43は、円錐コイルばねである。インパクト機構40は、ハンマ42とスプリング43との間に挟まれた複数(図2では2つ)の第2球体50と、リング51と、を更に含んでいる。これにより、ハンマ42は、スプリング43に対して回転可能となっている。ハンマ42は、前向きの力をスプリング43から受けている。
インパクト機構40がインパクト動作を行っていない場合には、駆動軸41の回転方向においてハンマ42の2つの第1接触部425とアンビル45の2つの第2接触部455とが接しながら、ハンマ42とアンビル45とが一体に回転する。そのため、このとき、駆動軸41と、ハンマ42と、アンビル45と、先端工具62と、が一体に回転する。
インパクト機構40は、アンビル45に加えられるトルク(以下、負荷トルクと称す)の大きさに関するトルク条件が満たされると、インパクト動作を行う。インパクト動作は、ハンマ42からアンビル45に打撃力を加える動作である。本実施形態では、トルク条件は、負荷トルクが所定値以上となることである。すなわち、負荷トルクが大きくなってくると、ハンマ42とアンビル45との間で発生する力のうち、ハンマ42を後退させる向きの分力も大きくなってくる。負荷トルクが所定値以上となると、ハンマ42は、スプリング43を圧縮させながら後退する。そして、ハンマ42が後退することにより、ハンマ42の2つの第1接触部425がアンビル45の2つの第2接触部455を乗り越えつつ、ハンマ42が回転する。その後、ハンマ42がスプリング43からの復帰力を受けて前進する。そして、駆動軸41が略半回転すると、ハンマ42の2つの第1接触部425の第1接触面426が、アンビル45の2つの第2接触部455の第2接触面456に衝突する。インパクト機構40では、駆動軸41が略半回転するごとにハンマ42の2つの第1接触部425がアンビル45の2つの第2接触部455に衝突する。つまり、駆動軸41が略半回転するごとにハンマ42がアンビル45に衝撃(回転打撃力)を加える。
このように、インパクト機構40では、ハンマ42とアンビル45との衝突が繰り返し発生する。この衝突によるトルクにより、衝突が無い場合と比較して、締付部品を強力に締め付けることができる。
(2-5)保持台
図2に示すように、インパクト工具1は、保持台11を更に備える。保持台11は、ハウジング2に収容されている。保持台11は、ハウジング2の第1部位21に保持されている。
図2に示すように、インパクト工具1は、保持台11を更に備える。保持台11は、ハウジング2に収容されている。保持台11は、ハウジング2の第1部位21に保持されている。
保持台11の形状は、中空の円柱状である。保持台11は、その内側に遊星歯車機構48を保持している。すなわち、保持台11は、遊星歯車機構48のギアを回転可能に保持している。駆動部3の回転軸311は、保持台11の後面に形成された貫通孔に挿入されており、遊星歯車機構48に連結されている。保持台11の前面からは、駆動軸41が突出している。
(2-6)スペーサ
図2に示すように、インパクト工具1は、スペーサ46を更に備える。スペーサ46の形状は、円環状である。スペーサ46は、ハウジング2の第1部位21の後端に取り付けられている。スペーサ46は、第1部位21とアンビル45の2つの第2接触部455との間に配置されている。
図2に示すように、インパクト工具1は、スペーサ46を更に備える。スペーサ46の形状は、円環状である。スペーサ46は、ハウジング2の第1部位21の後端に取り付けられている。スペーサ46は、第1部位21とアンビル45の2つの第2接触部455との間に配置されている。
(2-7)軸受
図2に示すように、インパクト工具1は、第1軸受71と、第2軸受72と、第3軸受73と、第4軸受74と、第5軸受75と、を更に備える。
図2に示すように、インパクト工具1は、第1軸受71と、第2軸受72と、第3軸受73と、第4軸受74と、第5軸受75と、を更に備える。
第1軸受71は、ハウジング2の第1部位21に保持されている。第1軸受71は、第1部位21の内側に配置されている。第1軸受71は、動力伝達部452を回転可能に支持している。
第2軸受72は、保持台11に保持されている。第2軸受72は、保持台11の前面に取り付けられている。第2軸受72は、駆動軸41を回転可能に支持している。
第3軸受73は、保持台11に保持されている。第3軸受73は、保持台11の内側に配置されている。第3軸受73は、駆動軸41を回転可能に支持している。
第4軸受74は、保持台11に保持されている。第4軸受74は、保持台11の後面に取り付けられている。第4軸受74は、駆動部3の回転軸311を回転可能に支持している。
第5軸受75は、ハウジング2の第2部位22に保持されている。第5軸受75は、駆動部3の回転軸311を回転可能に支持している。
(2-8)操作部
図2に示すように、操作部83は、グリップ部23から突出している。操作部83は、駆動部3の回転軸311の回転を制御するための操作を受け付ける。操作部83を引く操作により、駆動部3のオンオフを切替可能である。また、操作部83を引く操作の引込み量で、回転軸311の回転速度を調整可能である。上記引込み量が大きいほど、回転軸311の回転速度が速くなる。
図2に示すように、操作部83は、グリップ部23から突出している。操作部83は、駆動部3の回転軸311の回転を制御するための操作を受け付ける。操作部83を引く操作により、駆動部3のオンオフを切替可能である。また、操作部83を引く操作の引込み量で、回転軸311の回転速度を調整可能である。上記引込み量が大きいほど、回転軸311の回転速度が速くなる。
(2-9)制御部
制御部82は、操作部83を引く操作の引込み量に応じて、回転軸311を回転又は停止させ、また、回転軸311の回転速度を制御する。
制御部82は、操作部83を引く操作の引込み量に応じて、回転軸311を回転又は停止させ、また、回転軸311の回転速度を制御する。
制御部82は、例えば、マイクロコントローラを含む。制御部82は、回転軸311の回転速度を変化させることにより、動力伝達部452及び先端工具62の回転速度を変化させることができる。制御部82は、例えば、駆動部3に供給する電力を変化させることで、回転軸311の回転速度を変化させる。
(2-10)駆動回路ブロック
図2に示すように、駆動回路ブロック81は、駆動部3の後方に配置されている。駆動回路ブロック81は、基板810と、基板810に実装された複数の電子部品と、を含む。複数の電子部品は、インバータ回路を構成する複数のパワー素子を含む。各パワー素子は、例えば、FET(Field Effect Transistor)素子である。
図2に示すように、駆動回路ブロック81は、駆動部3の後方に配置されている。駆動回路ブロック81は、基板810と、基板810に実装された複数の電子部品と、を含む。複数の電子部品は、インバータ回路を構成する複数のパワー素子を含む。各パワー素子は、例えば、FET(Field Effect Transistor)素子である。
制御部82は、駆動回路ブロック81を介して、駆動部3を制御する。すなわち、制御部82は、複数のFET素子(インバータ回路)を経由して駆動部3に供給される電力を、駆動回路ブロック81の複数のFET素子のオンオフを切り替えることで制御する。
(2-11)ファン
図2に示すように、インパクト工具1は、ファン14を更に備えている。ファン14は、ハウジング2の第2部位22に収容されている。ファン14は、駆動部3と保持台11との間に配置されている。
図2に示すように、インパクト工具1は、ファン14を更に備えている。ファン14は、ハウジング2の第2部位22に収容されている。ファン14は、駆動部3と保持台11との間に配置されている。
ファン14は、駆動部3の回転軸311に連結されている。ファン14は、回転軸311と共に回転する。ファン14は、前方へ流れる風を発生させる。これにより、ファン14は、ハウジング2の内部空間を空冷する。
(3)変形例
以下、実施形態の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
以下、実施形態の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
(3-1)変形例1
変形例1のインパクト工具1について図4A及び図4Bを参照して説明する。変形例1のインパクト工具1は、第1接触部425及び第2接触部455の各々の表面が、回転軸A1に対して傾斜する方向が上記実施形態と相違している。具体的には、第1接触部425の表面(第1接触面427)、及び、第2接触部455の表面(第2接触面457)が、先端工具62に近いほど、ハンマ42の回転方向における後側となるように傾斜している。なお、第1接触部425及び第2接触部455の各々の表面が傾斜する方向以外は上記の実施形態と共通するので、共通の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
変形例1のインパクト工具1について図4A及び図4Bを参照して説明する。変形例1のインパクト工具1は、第1接触部425及び第2接触部455の各々の表面が、回転軸A1に対して傾斜する方向が上記実施形態と相違している。具体的には、第1接触部425の表面(第1接触面427)、及び、第2接触部455の表面(第2接触面457)が、先端工具62に近いほど、ハンマ42の回転方向における後側となるように傾斜している。なお、第1接触部425及び第2接触部455の各々の表面が傾斜する方向以外は上記の実施形態と共通するので、共通の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
変形例1のインパクト工具1では、第1接触部425の表面(第1接触面427)、及び、第2接触部455の表面(第2接触面457)が、打撃によってアンビル45に回転軸A1の軸方向における前方へのスラスト分力が発生するような方向に傾斜している。したがって、打撃時には、アンビル45を前方(先端工具62側)に押す力が発生するので、締め付け作業を行う際に、先端工具62が作業対象(例えばねじ等)から外れるカムアウト現象が発生しにくくなる。よって、変形例1では、打撃により発生する音を低減しつつ、カムアウト現象を発生しにくくしたインパクト工具1を提供できる。
なお、第1接触面427及び第2接触面457は、回転軸A1を含む平面PL1に対して所定の角度-θ2(図4B参照)で傾斜しており、第1接触面426の傾斜角度である角度-θ2は、例えば、-40度以上かつ-10度以下の角度であることが好ましい。
(3-2)変形例2
変形例2のインパクト工具1について図5A及び図5Bを参照して説明する。変形例2のインパクト工具1では、ハンマ42の第1接触部425の表面(第2接触面)が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜する第1面428と、平面PL1に沿う第2面429とを含み、アンビル45の第2接触部455の表面(第2接触面458)は、平面PL1に沿っている。そして、打撃時には、第2接触部455は、第1面428に接触した後に第2面429と接触する。ここで、2つの面が沿っているとは、2つの面が略平行であることをいう。なお、略平行であるとは、2つの面が完全に平行な関係にあることに限定されず、2つの面が数度程度の角度で交差している状態を含み得る。なお、第1接触部425及び第2接触部455の表面の形状以外は上記実施形態及び変形例1と共通するので、共通する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
変形例2のインパクト工具1について図5A及び図5Bを参照して説明する。変形例2のインパクト工具1では、ハンマ42の第1接触部425の表面(第2接触面)が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜する第1面428と、平面PL1に沿う第2面429とを含み、アンビル45の第2接触部455の表面(第2接触面458)は、平面PL1に沿っている。そして、打撃時には、第2接触部455は、第1面428に接触した後に第2面429と接触する。ここで、2つの面が沿っているとは、2つの面が略平行であることをいう。なお、略平行であるとは、2つの面が完全に平行な関係にあることに限定されず、2つの面が数度程度の角度で交差している状態を含み得る。なお、第1接触部425及び第2接触部455の表面の形状以外は上記実施形態及び変形例1と共通するので、共通する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
第1接触部425の第1面428は、先端工具62に近いほど、ハンマ42の回転方向における後側となるように傾斜している。つまり、第1面428は、打撃によってアンビル45に回転軸A1の軸方向における前方へのスラスト分力が発生するような方向に傾斜している。なお、第1面428は、回転軸A1を含む平面PL1に対して所定の角度-θ2(図5B参照)で傾斜しており、第1面428の傾斜角度である角度-θ2は、例えば、-40度以上かつ-10度以下の角度であることが好ましい。
上述のように第1面428は平面PL1に対して傾斜しており、第2接触部455が第1面428と接触している状態では、アンビル45を前方(先端工具62側)に押す力が発生するので、締め付け作業を行う際に、先端工具62が作業対象(例えばねじ等)から外れるカムアウト現象が発生しにくくなる。また、第2接触部455が第1面428と接触しながら移動するので、第2接触部455が平面PL1と平行な面に接触する場合に比べて接触時間を延ばすことができ、ハンマ42とアンビル45との衝突時(打撃時)に発生する音を低減できる。
また、第2接触部455は、第1面428と接触した後に、平面PL1に沿う(つまり回転方向と略直交する)第2面429と接触するので、第2接触部455が第2面429と当たることで、打撃力がハンマ42からアンビル45に伝わりやすいという利点もある。
なお、変形例2では、ハンマ42の第1接触部425の表面に第1面428と第2面429とが設けられているが、アンビル45の第2接触部455の表面に、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜する第1面と、平面PL1に沿う第2面とが設けられてもよい。この場合もハンマ42は、第2接触部455の第1面に接触した後に第2接触部455の第2面と接触することになり、接触時間を長くしつつ、打撃力をハンマ42からアンビル45に伝えやすいという利点もある。
以上のように、第1接触部425及び第2接触部455の一方の表面が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜する第1面と、回転軸A1を含む平面PL1に沿う第2面とを含むことが好ましい。そして、第1接触部425及び第2接触部455の他方は第1面に接触した後に第2面と接触するのが好ましく、ハンマ42とアンビル45との衝突時に発生する音を低減しつつ、打撃力が伝わりやすくなるという利点がある。
(3-3)その他の変形例
上記実施形態及び変形例1、2では、第1接触部425及び第2接触部455において、ねじ等の締め付け作業を行う際に接触する表面が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜しているが、ねじ等を緩める作業を行う際に接触する表面が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜するように形成されていてもよい。また、第1接触部425及び第2接触部455において、ねじ等の締め付け作業を行う際に接触する表面と、ねじ等を緩める作業を行う際に接触する表面とが、それぞれ、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜するように形成されていてもよい。
上記実施形態及び変形例1、2では、第1接触部425及び第2接触部455において、ねじ等の締め付け作業を行う際に接触する表面が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜しているが、ねじ等を緩める作業を行う際に接触する表面が、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜するように形成されていてもよい。また、第1接触部425及び第2接触部455において、ねじ等の締め付け作業を行う際に接触する表面と、ねじ等を緩める作業を行う際に接触する表面とが、それぞれ、回転軸A1を含む平面PL1に対して傾斜するように形成されていてもよい。
上記実施形態及び変形例1、2では、第1接触部425及び第2接触部455の数が2つであったが、第1接触部425及び第2接触部455の数は2つに限定されない。第1接触部425及び第2接触部455の数は好ましくは2つ以上であるが、1つでもよい。
また、ハウジング2の第1部位21と第2部位22とが別個の部材からなることは、必須ではない。第1部位21と第2部位22とが単一の部材から形成されていてもよい。
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
第1の態様に係るインパクト工具(1)は、駆動軸(41)と、ハンマ(42)と、支持機構(500)と、アンビル(45)と、スプリング(43)と、を備える。駆動軸(41)は、駆動部(3)の駆動力により回転する。支持機構(500)は、駆動軸(41)の方向において前進及び後進可能な状態でハンマ(42)を駆動軸(41)に取り付ける。アンビル(45)は、先端工具(62)を保持可能なアンビル軸(453)を有し、駆動軸(41)の回転に応じてハンマ(42)に打撃されることによって回転する。スプリング(43)は、ハンマ(42)をアンビル(45)側に押しつける。第1接触部(425)及び第2接触部(455)のうちの少なくとも一方の表面が、ハンマ(42)の回転軸(A1)を含む平面(PL1)に対して傾斜する。第1接触部(425)は、ハンマ(42)において打撃時にアンビル(45)と接触する部位である。第2接触部(455)は、アンビル(45)において打撃時にハンマ(42)と接触する部位である。
この態様によれば、ハンマ(42)とアンビル(45)との衝突時に発生する音を低減することができる。
第2の態様に係るインパクト工具(1)では、第1の態様において、第1接触部(425)及び第2接触部(455)の各々の表面(426,456)が、先端工具(62)に近いほど、ハンマ(42)の回転方向における後側となるように傾斜する。
この態様によれば、ハンマ(42)とアンビル(45)との衝突時に発生する音を低減することができる。
第3の態様に係るインパクト工具(1)では、第1の態様において、第1接触部(425)及び第2接触部(455)の各々の表面(427,457)が、先端工具(62)に近いほど、ハンマ(42)の回転方向における前側となるように傾斜する。
この態様によれば、打撃時にアンビル(45)を先端工具(62)側に押すスラスト分力を発生させることができるので、カムアウト現象の発生を抑制しつつ、ハンマ(42)とアンビル(45)との衝突時に発生する音を低減することができる。
第4の態様に係るインパクト工具(1)では、第1~3のいずれかの態様において、第1接触部(425)及び第2接触部(455)の一方の表面が第1面(428)と第2面(429)とを含む。第1面(428)は、回転軸(A1)を含む平面(PL1)に対して傾斜し、第2面(429)は、回転軸(A1)を含む平面(PL1)に沿っている。第1接触部(425)及び第2接触部(455)の他方は第1面(428)に接触した後に第2面(429)と接触する。
この態様によれば、第1接触部(425)と第2接触部(455)とが、まず第1面(428)で接触することで接触時間を長くすることができ、その後、第2面(429)と接触することでハンマ(42)からアンビル(45)に打撃力を伝達しやすくなる。
第5の態様に係るインパクト工具(1)では、第1~4のいずれかの態様において、ハンマ(42)には第1接触部(425)が複数設けられている。アンビル(45)には、複数の第1接触部(425)にそれぞれ対応して第2接触部(455)が複数設けられている。打撃時に、複数の第1接触部(425)の各々が、複数の第2接触部(455)のうち対応する第2接触部(455)に同じタイミングで接触する。
この態様によれば、複数の第1接触部(425)が複数の第2接触部(455)にそれぞれ接触することで、ハンマ(42)からアンビル(45)にバランス良く回転力を伝達することができる。
第1の態様以外の構成については、インパクト工具(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 インパクト工具
3 モータ(駆動部)
41 駆動軸
42 ハンマ
43 スプリング
45 アンビル
62 先端工具
425 第1接触部
426,427 第1接触面(第1接触部の表面)
428 第1面
429 第2面
453 アンビル軸
455 第2接触部
456,457,458 第2接触面(第2接触部の表面)
500 支持機構
A1 回転軸
PL1 平面
3 モータ(駆動部)
41 駆動軸
42 ハンマ
43 スプリング
45 アンビル
62 先端工具
425 第1接触部
426,427 第1接触面(第1接触部の表面)
428 第1面
429 第2面
453 アンビル軸
455 第2接触部
456,457,458 第2接触面(第2接触部の表面)
500 支持機構
A1 回転軸
PL1 平面
Claims (5)
- 駆動部の駆動力により回転する駆動軸と、
ハンマと、
前記駆動軸の方向において前進及び後進可能な状態で前記ハンマを前記駆動軸に取り付ける支持機構と、
先端工具を保持可能なアンビル軸を有し、前記駆動軸の回転に応じて前記ハンマに打撃されることによって回転するアンビルと、
前記ハンマを前記アンビル側に押しつけるスプリングと、を備え、
前記ハンマにおいて打撃時に前記アンビルと接触する第1接触部、及び、前記アンビルにおいて打撃時に前記ハンマと接触する第2接触部のうちの少なくとも一方の表面が、前記ハンマの回転軸を含む平面に対して傾斜する、
インパクト工具。 - 前記第1接触部及び前記第2接触部の各々の表面が、前記先端工具に近いほど、前記ハンマの回転方向における前側となるように傾斜する、
請求項1に記載のインパクト工具。 - 前記第1接触部及び前記第2接触部の各々の表面が、前記先端工具に近いほど、前記ハンマの回転方向における後側となるように傾斜する、
請求項1に記載のインパクト工具。 - 前記第1接触部及び前記第2接触部の一方の表面が、前記回転軸を含む平面に対して傾斜する第1面と、前記回転軸を含む平面に沿う第2面とを含み、
前記第1接触部及び前記第2接触部の他方は前記第1面に接触した後に前記第2面と接触する、
請求項1~3のいずれかに記載のインパクト工具。 - 前記ハンマには前記第1接触部が複数設けられ、
前記アンビルには、前記複数の第1接触部にそれぞれ対応して前記第2接触部が複数設けられ、
打撃時に、前記複数の第1接触部の各々が、前記複数の第2接触部のうち対応する第2接触部に同じタイミングで接触する、
請求項1~4のいずれかに記載のインパクト工具。
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