JP2022120718A - 歯列矯正用ブラケット及び歯列矯正用ブラケットの作成方法 - Google Patents

歯列矯正用ブラケット及び歯列矯正用ブラケットの作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】矯正装具を装着する施療を容易なものとすることができる歯列矯正用ブラケットを用いた矯正方法を提供する。【解決手段】施療対象者の歯列矯正用ブラケットMの作成方法及び同歯列矯正用ブラケットを用いた歯列矯正方法であって、前記歯列矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管と、矯正用ブラケット本体2と、で構成され、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させて形成し、更に矯正用ブラケットの前後端部を切削し矯正用ワイヤ挿通管の両端開口部を露出させることで矯正用ワイヤ3を挿通する貫通孔を形成することで、矯正を行うまでの期間を短縮し、マウスピース矯正による欠点を補えることとした。【選択図】図1

Description

本発明は、歯列矯正に用いる歯列矯正用ブラケットの作成方法及び同歯列矯正用ブラケットを用いた歯列矯正方法に関する。
従来、歯列矯正においてブラケットと呼ばれる施療対象者の歯面に貼着させる治具とブラケットに設けた挿通孔や溝等に挿貫させる矯正用ワイヤとで歯列の矯正を行うワイヤ矯正方法と、矯正前の歯列から所望する理想歯列までの移動を細かく数段階に分け形成した複数のマウスピースを順次交換しながら歯列全体に被覆することで歯列の矯正を行うマウスピース矯正方法と、がある。
上記ワイヤ矯正方法は、歯の大きさよりも小さいブラケットを施療対象者の歯面(舌側や頬側)に歯科用接着剤を用いて貼着を行い、ブラケットに設けた挿通孔や溝等に矯正用ワイヤを挿貫させる。
このとき使用される矯正用ワイヤは弾性部材であって、事前に所望する理想歯列に沿うようなアーチ状に形成されている。
そのため、施療対象者の歯面に貼着したブラケットの挿通孔や溝等の向きや角度によって挿貫時には元のアーチ状を保つことができず、それによって矯正用ワイヤには元のアーチ状へと戻ろうとする復元力が働くこととなる。
この復元力がブラケットを介して施療対象者の歯に伝わり、所望する理想歯列となるように歯が移動し矯正が行われる。
しかしながら、一般的に用いられるブラケットは既製品であるため、ブラケットの歯面貼着面が施療対象者一人一人の歯面にあった形状ではなく、貼着を行うには細かい作業となることから高い技術を要していた。
そこで、我々の先の出願(特許文献1参照)では、歯科用レジンを用いて施療対象者一人一人に対して歯面の凹凸形状に係合するようなブラケットを作成しこの問題を解決した。
また、マウスピース矯正に関しては、施療対象者の実際の歯列データを基に矯正用マウスピースを作成する技術が開示されている(特許文献2参照)。
この技術によれば、施療対象者の矯正前歯列をスキャンし、そのデータを基にコンピュータ上で所望する理想歯列までのプロセスをシミュレーションすることで、施療対象者一人一人に合わせた矯正用マウスピースを作成することを可能としている。
また、矯正装具の形状がマウスピースであるため、従来のワイヤ矯正のような施療に対し高い技術に依存する必要がなくなった。
特開2012-66016 特表2002-526155
上記に挙げた特許文献1及び特許文献2は、矯正装具を装着する施療を容易なものとすることができる。
また、特許文献1を用いたワイヤ矯正方法では、ブラケットの貼着位置に限定が少ないため施療対象者の歯の形状だけでなく、噛み合わせ時の癖などを考慮して位置決めを行う良好な効果がある。
また、特許文献2に記載のマウスピース矯正方法では、ワイヤ矯正の欠点である審美性を確保するという良好な効果がある。
しかしながら、どちらの矯正方法にも、施療対象者に矯正装具を装着するまでに長い準備期間を要するという問題がある。
より具体的には、特許文献1に記載のブラケットを用いたワイヤ矯正方法は、施療対象者の矯正前歯列を印象材によって型を採取し、採取した型から矯正前の歯列模型を作成する。
次に矯正前の歯列模型から歯一つ一つに切り離し、所望する理想歯列へと並べ替え理想の歯列模型を作成する。
そして、理想の歯列模型を用いてブラケットの取付け位置を決め、歯科用レジンを使用してブラケットの作成を行い、完成したブラケットを施療対象者の実際の歯面に貼着を行うことで、ようやく装着に至る。
特許文献2に記載のマウスピースによる歯列矯正方法は、最初に施療対象者の口腔内をスキャンし、コンピュータ内に3Dデータとして取り込む。
次に、取り込んだ3Dデータをコンピュータ上で歯一つ一つへと切り離し、所望する理想歯列へと並べ替える。
そして、元の歯列から理想の歯列へするための歯の移動を複数段階に分け、それぞれの段階データを基に矯正用マウスピースを作成することでようやく装着に至る。
また、この準備期間は従来のワイヤ矯正でも同様であり、印象による型取り又は口腔内スキャンを行い実際に模型の作成をしなくてならなかった。
ところが、歯列矯正の困難さは施療対象者によって様々であり、長期間の矯正療養を必要とする場合もあれば比較的短期間の矯正療養で完了する場合もある。
このような、比較的短期間の矯正療養で完了する場合であっても上記に挙げた長期間の準備を要するために、治療費の負担が大きくなることや不正咬合等の不都合な期間が長くなる等の様々な負担が施療対象者にかかってしまう問題点があった。
また、特許文献2のようなマウスピースを用いた矯正方法では、歯列に被覆したマウスピースによって要矯正歯を押圧しながら徐々に矯正方向へ移動矯正していく方法であるため歯の上面の高さをそろえるため歯を上下方向へ力を伝える必要のある挺出及び圧下や、傾き倒れた状態の歯を起こすため歯に斜め上方向への力を伝える必要のある整直や、歯の歯面方向を変えるため歯に回転方向への力を伝える必要のある回転を伴う歯列矯正では矯正に必要な力を伝えることが困難な場合や不可能な場合がある。
上記のような場合では、マウスピース矯正による施療後に再度ワイヤ矯正を行ったり外科的手術を行ったりする必要があり、この時再び歯列模型を必要とし施療完了までの期間はさらに長期化することとなる。
ところで、全歯列のうち臼歯には咬合面が存在し、この咬合面は凹凸形状を有している。
この凹凸形状は臼歯の中央部分が凹部となっており、理想的な歯列状態ほど凹部同士を線で結ぶときれいなアーチ状となるように並んでいる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、歯列矯正を行う歯列矯正用ブラケットを矯正用ワイヤ挿通管と、矯正用ブラケット本体と、で構成し、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させ形成し、更に矯正用ブラケットの前後端部を切削し矯正用ワイヤ挿通管の両端開口部を露出させることで矯正用ワイヤを挿通する挿通孔を形成することで、長い準備期間を必要とせず施療対象者に素早く施療を行うことができる歯列矯正用ブラケットの作成方法及び同歯列矯正用ブラケットを用いた矯正方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る歯列矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管と、矯正用ブラケット本体と、で構成され、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させ形成し、更に矯正用ブラケットの前後端部を切削し矯正用ワイヤ挿通管の両端開口部を露出させることで矯正用ワイヤを挿通する貫通孔を形成することを特徴とする歯列矯正用ブラケットの作成方法及び同歯列矯正用ブラケットを用いた歯列矯正方法。
本発明にかかる歯列矯正用ブラケットによれば、歯列矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管と、矯正用ブラケット本体と、で構成され、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させ形成することで、施療対象者の臼歯咬合面に直接歯列矯正用ブラケットを作成することができ、模型の作成やマウスピースの設計等の長期間の準備を必要とせずに最短で歯列矯正を行うことができる。
また、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させ形成することで、臼歯の部分矯正を速やかに開始することができ、従来の矯正方法に比して、矯正完了までの期間を大幅に短縮することができる。
また、従来のマウスピース矯正では困難であった臼歯の延出、圧下、整直及び回転を伴う移動に対してマウスピース矯正前もしくはマウスピース矯正後に、準備期間を必要とするワイヤ矯正を再度行わなければならず矯正完了までの期間がさらに長期間要していたが、本発明に係る歯列矯正用ブラケットによれば、マウスピース矯正の欠点を補うように併用した場合でも従来までの方法に比して短い期間で矯正療養を完了させ施療対象者への負担を軽減できる効果がある。
また、従来のブラケット矯正では、歯よりも小さいブラケットを予め決められた位置と決められた角度に取付けを行うため、高い技術が求められていたが、矯正用ワイヤ挿通管を臼歯咬合面に載置することで位置決めが完了し、この矯正用ワイヤ挿通管の上からレジンを厚盛しブラケットを作成するため高い技術を必要とせず施療が容易となる効果がある。
また、従来の舌側及び頬側にブラケットの取り付けを行うブラケット矯正では、整直方向の矯正、すなわち倒れた歯を起こす矯正に関して、ブラケット位置を決めることが難しく、正しい位置より上方に取付けると起こされた歯は矯正用ワイヤの復元力で下方に不要な力がかかることとなり、逆に正しい位置より下方に取付けると起こされた歯は矯正用ワイヤの復元力で上方に不要な力がかかることとなり、どちらも歯列の上面が揃わずに不完全な矯正となってしまうが、ブラケットを臼歯咬合面、すなわち歯の上面に取付けたことで、整直方向の矯正を行うに際して、矯正用ワイヤの復元力によって上面が自然と揃うように力が伝えられ、正しい矯正が行える効果がある。
また、従来の舌側及び頬側にブラケットの取り付けを行うブラケット矯正で回転方向の矯正、すなわち歯面の向きを変える矯正に関して、要矯正歯が隣の歯と接している面、すなわち通常視認できない面にはブラケットを取り付けることができないため一度で可能な回転移動は限界があり、回転移動が不十分な場合には、一度目の矯正を行った後で再びブラケットの位置を変え二度目の矯正を行う必要があるが、施療対象者の臼歯咬合面にブラケットを取付けることで回転移動を伝えるブラケット位置に制限がなく一度で歯を回転させる矯正が完了できる効果がある。
また、矯正用ブラケットを施療対象者の歯列咬合面に形成したため矯正期間中の施療対象者の強い咀嚼を阻害し、顎周りの筋肉や歯肉を弛緩することでき要矯正歯の移動を容易にする効果がある。
本発明の歯列矯正用ブラケットの装着状態を示す模式的斜視図である。 本発明の歯列矯正用ブラケットにかかる矯正用ワイヤ挿通管を示す模式的斜視図である。 本発明の歯列矯正用ブラケットの作成方法を説明する模式的斜視図である。 本発明の歯列矯正用ブラケットの作成方法を説明する模式的斜視図である。 本発明の歯列矯正用ブラケットの構成を示す模式的断面図である。 本発明の歯列矯正用ブラケットを使用した歯列矯正の途中及び完了状態を示す模式的平面図である。 本発明の歯列矯正用ブラケットを用いた矯正手順を示すフロー図である。
この発明は、施療対象者の歯列矯正用ブラケットの作成方法及び同歯列矯正用ブラケットを用いた歯列矯正方法であって、前記歯列矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管と、矯正用ブラケット本体と、で構成され、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させ形成し、更に矯正用ブラケットの前後端部を切削し矯正用ワイヤ挿通管の両端開口部を露出させることで矯正用ワイヤを挿通する貫通孔を形成することをその要旨とする。
以下、本発明にかかる歯列矯正用ブラケットの作成方法の実施例を、図面に基づいて詳説する。図1は本発明の歯列矯正用ブラケットを装着した状態を示す模式的斜視図である。図2は本発明の歯列矯正用ブラケットにかかる矯正用ワイヤ挿通管を示す模式的斜視図である。図3及び図4は本発明の歯列矯正用ブラケットの作成方法を説明する模式的斜視図である。図5は本発明の歯列矯正用ブラケットの構成を示す模式的断面図である。図6は歯列矯正中及び歯列矯正完了状態を示す模式的平面図である。
(歯列矯正用ブラケットの構成について)
本発明にかかる歯列矯正用ブラケットMについて詳説する。
本発明にかかる歯列矯正用ブラケットMは、図1に示すように、施療対象者の歯列Tのうち臼歯咬合面Bに載置固定される。
歯列矯正用ブラケットMは、臼歯咬合面Bに直接載置される矯正用ワイヤ挿通管1と、矯正用ワイヤ挿通管1を上から覆うように厚盛された矯正用ブラケット本体2とより構成される。
矯正用ワイヤ挿通管1は図2に示すように、腐食や熱に強い素材、例えばステンレスを素材とし、径を約1~2mmで全長を約3~6mmとした円筒状に形成される。
また、円筒状の開口部分の形状は、後述する矯正用ワイヤ3の断面と同様に略長方形状とし、この矯正用ワイヤ挿通管1の孔が矯正用ワイヤ3を挿通するための挿通孔11として機能する。
矯正用ワイヤ挿通管1を載置する臼歯咬合面Bは図3aに示すように歯単体の中央に凹部bを有している。
そのため、矯正用ワイヤ挿通管1を載置するに際しては図3bに示すように、臼歯咬合面Bに載置すると同時に凹凸形状の底部にあたる凹部bへ転がり自然と位置決めが行われる。
また、この矯正用ワイヤ挿通管1を臼歯咬合面Bの凹部bへ載置する際に、次工程によって上から覆いかぶさる歯科用レジン21によって挿通孔11が塞がることの無いようにワセリン等を事前に詰めておくことも考えられる。
矯正用ブラケット本体2は図4に示すように、臼歯咬合面Bの凹部bに載置された矯正ワイヤ挿通管1の上から歯科用レジン21を厚盛することで形成される。
前記歯科用レジン21は、虫歯等の治療時に歯面に開けた穴を塞ぐ詰物として使用され、光硬化性を有した素材、例えば紫外線硬化樹脂である。
実際の矯正用ブラケット本体2の作成に際しては図4aに示すように、まず臼歯咬合面Bに載置した矯正用ワイヤ挿通管1の上から覆うようにして歯科用レジン21を厚盛する。
次に、UVライト等で紫外線を歯科用レジン21に照射し硬化させる。
そして、図4bに示すように硬化した歯科用レジン21内の矯正用ワイヤ挿通管1の両端部、すなわち、矯正用ワイヤ3を挿通するための挿通孔3が露出するように歯科用レジン21を切削する。
そうすることで、図4b及び図5に示すように歯科用レジン21が矯正ワイヤ挿通管1を内包するようにして歯列矯正用ブラケットMが形成される。
また、臼歯咬合面Bに歯科用レジン21を厚盛するに際しては、事前に臼歯咬合面Bに歯科用接着材を塗布することで、形成された矯正用ブラケット本体2を施療対象者の臼歯咬合面Bにより強固に固着することができる。
矯正に際しては図6に示すように、上記の方法で作成した歯列矯正用ブラケットM内の矯正用ワイヤ挿通孔1に形成された挿通孔11に順次矯正用ワイヤ3を挿通していく。
その時に挿通される矯正用ワイヤ3は、弾性を有した金属、例えばステンレス製であり、事前に理想的な歯列状態を想定したアーチ状に曲げて形成したものを使用する。
挿通された矯正用ワイヤ3は図6aに示すように、元のアーチ状を保つことができず歪に曲がった状態となる。
そして、矯正用ワイヤ3は、元のアーチ状へと戻ろうとする復元力によって歯列Tを移動矯正し、最終的には図6bに示すように、矯正を完了させる。
また、実際の矯正に際しては、一本の矯正用ワイヤ3で矯正を完了させるものでなく、例えば、矯正用ワイヤ3の径が小さいものを複数種類用意し、径が小さいものから段階ごとに矯正を行うものであってよい。
また、段階ごとに矯正を行うときは、すべての矯正用ワイヤ3を始めから同じ円弧形状となるように形成するのではなく、適宜診察時に矯正用ワイヤ3を曲げて形成するとよい。
矯正用ワイヤ3は、従来のブラケット矯正方法で用いられる矯正用ワイヤと同等のものでよく、例えば、挿通孔11内で回転しないよう断面形状が略長方形のものが好ましいが、これに限ったものでなく断面が円形状などでもよい。その際に矯正用ワイヤ3を挿通する挿通孔11もその形状に合わせ適宜変更されてよい。
(歯列矯正用ブラケットの矯正手順について)
次に、本発明にかかる歯列矯正用ブラケットMを用いた矯正手順を詳説する。
図7は、本発明にかかる歯列矯正用ブラケットMを用いた矯正手順を示すフロー図である。
歯列矯正用ブラケットMの矯正手順は、図7に示すように、要矯正歯tを含む臼歯咬合面に矯正用ワイヤ挿通管を載置する矯正用ワイヤ挿通管載置ステップS41と、歯科用レジンを咬合面に厚盛しブラケット本体を作成するブラケット本体作成ステップS42と、ブラケット本体の前後端部を切削し矯正用ワイヤを挿通する挿通孔を形成する挿通孔形成ステップS43と、矯正用ワイヤを挿通孔に挿通する矯正用ワイヤ挿通ステップS44と、矯正完了後に矯正用ワイヤ及び矯正用ブラケットの取り外しを行う矯正用ブラケット除去ステップS5と、からなる。
矯正用ワイヤ挿通管載置ステップS41は、歯列矯正用ブラケットMの構成で上述したように、要矯正歯tを含んだ臼歯咬合面Bに矯正用ワイヤ挿通管1を載置する工程である。
矯正用ワイヤ挿通管1は円筒状であるため、載置位置が異なる場合でも臼歯咬合面を転がり、臼歯咬合面Bの中央部に位置する表面凹凸形状の最凹部bへと転がることとなる。
すなわち、臼歯咬合面Bの上部に載置することで、自然と上面を転がり正確な位置に載置されることになる。
ブラケット本体作成ステップS42は、歯科用レジン厚盛ステップS42-1と、歯科用レジン硬化ステップS42-2と、よりなる。
歯科用レジン厚盛ステップS42-1は、臼歯咬合面Bに歯科用レジン21を厚盛し、ブラケット本体2の形を形成するステップである。
より詳しくは、矯正用ワイヤ挿通管載置ステップS41で臼歯咬合面Bの最凹部bに載置された矯正用ワイヤ挿通管1を覆うように歯科用レジン21を厚盛していく。
この時、上述した矯正時の咀嚼を阻害して歯の矯正効果を高めたい場合には、臼歯咬合面Bの凸部よりも歯科用レジン21が盛り上がるように厚盛するとよい。
歯科用レジン硬化ステップS42-2は、歯科用レジン厚盛ステップS42-1にて臼歯咬合面Bに厚盛にした歯科用レジン21を硬化するステップである。
歯科用レジン21は、光硬化性の材料であり、例えば虫歯治療で用いられるコンポジットレジン等である。
この歯科用レジン21にUVライトを照射することで硬化し、ブラケット本体2を作成することができる。
挿通孔形成ステップS43は、歯科用レジン硬化ステップS42-2にてUVライトを照射して作成したブラケット本体2の不要部分を切削し、歯列矯正用ブラケットMとするためのステップである。
歯科用レジン厚盛ステップS42-1で厚盛にした歯科用レジン21は、矯正用ワイヤ挿通管1を覆うようにして歯科用レジン硬化ステップS42-2で硬化される。
そのため、矯正用ワイヤ挿通管1に形成されている孔がブラケット本体2の中に埋まった状態となる。
そこで、矯正用ワイヤ挿通管1に形成されている孔が露出するように、硬化した歯科用レジン21の不要部分を切削し取り除く。
この工程で露出した矯正用ワイヤ挿通管1の孔が次のステップで矯正用ワイヤ3を挿通するための挿通孔11となる。
また、この時厚盛した際に余計な凹凸が形成されたり他の歯に付着してしまったりしたものを同時に取り除く。
また、この挿通孔形成ステップS43にて本発明の歯列矯正用ブラケットMの作成が完了することとなる。
この歯列矯正用ブラケットMは、作成段階では矯正前の歯の向きや角度に順応しているため、挿通孔11はそれぞれ様々な方向へ向くことになる。
矯正用ワイヤ挿通ステップS44は、上述してきた矯正用ワイヤ載置ステップS41~挿通孔形成ステップS43によって作成した歯列矯正用ブラケットMに矯正用ワイヤ3を挿通するステップである。
挿通する矯正用ワイヤ3は、弾性素材であり理想状態の歯列を想定した円弧状に曲げられる。
円弧状に曲げられた矯正用ワイヤ3は歯列矯正用ブラケットMの挿通孔11に順次挿通することで、挿通孔11が向く様々な方向に歪に曲げられる。
様々な方向に歪に曲げられた矯正用ワイヤ3は、弾性素材であるため、理想状態を想定して形成された元の円弧状に戻ろうと復元力が働く。
その復元力が歯列矯正用ブラケットMを介して歯に伝わり、移動矯正されることとなる。
また、矯正用ワイヤ3は歯列矯正用ブラケットMの構成で述べたように、ワイヤの太さを変え複数段階に分けて行ってもよい。
矯正用ブラケット除去ステップS45は、前記矯正用ワイヤ3が復元力によって元の円弧状に戻ったことで矯正の終了を判断し、矯正用ワイヤ3及び歯列矯正用ブラケットMを施療対象者の歯列Tから除去する工程である。
このステップによって、本発明の歯列矯正用ブラケットMによる歯列矯正が完了する。
上述してきたように、本発明の歯列矯正用ブラケットMは、臼歯の部分矯正を最短で開始することができるものである。
また、症状が軽度の不正咬合であれば本発明の歯列矯正用ブラケットMを用いた矯正方法のみで矯正を完了することができるが、必ずしも本発明の歯列矯正用ブラケットMを用いた矯正方法のみで完結する必要はない。
すなわち、矯正療養に長期間を要する場合には他の矯正方法と組み合わせ、矯正完了に至るまでの補助的矯正として使用することもできる。
例えば、マウスピースを用いた矯正方法の場合、臼歯の矯正に対して歯の上面の高さをそろえる挺出及び圧下、傾き倒れた状態の歯を起こす整直、歯の向きを変える回転を伴う要矯正歯の移動が困難であったり不可能であったりする。
通常そのような場合には、マウスピース矯正を行う前又は行った後にワイヤ矯正や外科的手術を行う方法がとられる。
しかしながら、ワイヤ矯正を別途行うためには再び診察をして施療方針を決めるところから始まるため効率が良い方法とは云えない。
そのため、マウスピース矯正を行う際に事前に矯正が困難な臼歯部分に対し、本発明の歯列矯正用ブラケットMを用いた矯正方法を行うことで、スムーズに歯列Tの矯正を行うことができる。
また、上述した各種効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施例に記載されたものに限定されるものではない。
M 歯列矯正用ブラケット
T 施療対象者の歯列
t 要矯正歯
B 臼歯咬合面
b 凹部
1 矯正用ワイヤ挿通管
11 挿通孔
2 矯正用ブラケット本体
21 歯科用レジン
3 矯正用ワイヤ
S41 矯正用ワイヤ挿通管載置ステップ
S42 ブラケット本体作成ステップ
S42-1 歯科用レジン厚盛ステップ
S42-2 歯科用レジン硬化ステップ
S43 挿通孔形成ステップ
S44 矯正用ワイヤ挿通ステップ
S45 矯正用ブラケット除去ステップ

Claims (1)

  1. 歯列矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管と、矯正用ブラケット本体と、で構成され、矯正用ワイヤ挿通管は、施療対象者の臼歯咬合面の中央凹部に載置し、矯正用ブラケットは、矯正用ワイヤ挿通管の上方から歯科用レジンを厚盛し硬化させ形成し、更に矯正用ブラケットの前後端部を切削し矯正用ワイヤ挿通管の両端開口部を露出させることで矯正用ワイヤを挿通する貫通孔を形成することを特徴とする歯列矯正用ブラケットの作成方法及び同歯列矯正用ブラケットを用いた矯正方法。
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