JP2022120507A - 共重合体及びその製造方法、並びにフィルム - Google Patents

共重合体及びその製造方法、並びにフィルム Download PDF

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Shinya Imoto
健介 寳來
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Abstract

【課題】α-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体の製造方法であって、得られる共重合体の透明性を改善することが可能な製造方法を提供すること。【解決手段】α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含む共重合体の製造方法を提供する。当該共重合体の製造方法は、α-メチレンラクトンと、(メタ)アクリル酸アルキルと、溶媒とを含む混合液を準備する第1の工程と、混合液を加熱し、加熱された混合液にα-メチレンラクトンをさらに滴下する第2の工程とを備える。第1の工程における混合液に含まれるα-メチレンラクトンと第2の工程における混合液に滴下されるα-メチレンラクトンとの総質量に対して、第2の工程における混合液に滴下されるα-メチレンラクトンの質量割合が10~80質量%である。【選択図】なし

Description

本発明は、共重合体及びその製造方法、並びにフィルムに関する。
α-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体は、透明性、耐熱性、光学等方性に優れ、光学用途への適用が期待されている。例えば、特許文献1には、所定のα-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体(樹脂)の成形体であるフィルム等が、光学用部材の用途に適することが記載されている。
また、特許文献2には、α-メチレンラクトンを含む各成分を反応槽に連続的に供給して塊状重合法にて重合を行う工程と、反応混合物から揮発物を連続的に分離除去する工程とを備えるα-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体の製造方法が記載されている。
特開2008-179813号公報 特開2008-291138号公報
α-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体においては、共重合体中のα-メチレンラクトン由来の構成単位の割合を増加させることによって、共重合体の弾性率が向上する傾向にある。しかしながら、本発明者らの検討によると、α-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体の従来の製造方法では、単量体としてα-メチレンラクトンの割合を増やすと、α-メチレンラクトンの単独重合体(ホモポリマー)が生成し、当該単独重合体と、得られるα-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体との屈折率差に起因して、透明性が低下してしまう場合があることを見出した。
そこで、本発明は、α-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体の製造方法であって、得られる共重合体の透明性を改善することが可能な製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明は、以下の[1]~[6]に記載の共重合体の製造方法、[7]に記載の共重合体、及び[8]、[9]に記載のフィルムを提供する。
[1]α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含む共重合体の製造方法であって、α-メチレンラクトンと、(メタ)アクリル酸アルキルと、溶媒とを含む混合液を準備する第1の工程と、混合液を加熱し、加熱された混合液にα-メチレンラクトンをさらに滴下する第2の工程とを備え、第1の工程における混合液に含まれるα-メチレンラクトンと第2の工程における混合液に滴下されるα-メチレンラクトンとの総質量に対して、第2の工程における混合液に滴下されるα-メチレンラクトンの質量割合が10~80質量%である、共重合体の製造方法。
[2]第2の工程の滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率が(メタ)アクリル酸アルキルの転化率よりも大きい、[1]に記載の共重合体の製造方法。
[3]第2の工程の滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率が70%以上である、[1]又は[2]に記載の共重合体の製造方法。
[4]第2の工程の滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率と(メタ)アクリル酸アルキルの転化率との差が0%を超え15%以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の共重合体の製造方法。
[5]共重合体中のα-メチレンラクトン由来の構成単位の含有量が、10質量%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の共重合体の製造方法。
[6]α-メチレンラクトンが、α-メチレン-γ-ブチロラクトン又はα-メチレン-δ-バレロラクトンである、[1]~[5]のいずれかに記載の共重合体の製造方法。
[7]α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含み、フィルムにしたときの厚さ100μm当たりの内部ヘイズが1.0%以下である、共重合体。
[8][7]に記載の共重合体を含有する、フィルム。
[9]弾性率が4.5GPa以上である、[8]に記載のフィルム。
本発明によれば、α-メチレンラクトン由来の構成単位を含む共重合体の製造方法であって、得られる共重合体の透明性を改善することが可能な製造方法が提供される。また、本発明によれば、このような製造方法によって得られる共重合体を提供する。さらに、本発明によれば、当該共重合体を用いたフィルムが提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「樹脂(組成物)」は、「(共)重合体」よりも広い概念である。樹脂は、例えば、1種又は2種以上の(共)重合体から構成されていてもよいし、必要に応じて、(共)重合体以外の酸化防止剤等の添加剤を含有していてもよい。
[共重合体の製造方法]
一実施形態の共重合体の製造方法は、α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含む共重合体の製造方法である。
α-メチレンラクトン由来の構成単位は、α位の炭素にメチレン基が結合したα-メチレンラクトンの重合により形成される。α-メチレンラクトン由来の構成単位の具体的な構造は特に限定されない。ラクトンの環員数は、特に限定されないが、環構造の安定性が高く、この高い安定性に基づいてより高い表面強度が得られることから、好ましくは5員環(γ-ラクトン)又は6員環(δ-ラクトン)である。
5員環又は6員環であるα-メチレンラクトンの具体例は、α-メチレン-γ-ブチロラクトン、α-メチレン-δ-バレロラクトンである。これらは置換基を有するものであってもよい。
α-メチレンラクトン由来の構成単位は、好ましくは以下の式(1)に示す構造を有する構成単位である。
Figure 2022120507000001
式(1)におけるR~Rは、互いに独立して、水素原子又は炭素数1~18の炭化水素基である。
式(1)に示す構造を有する構成単位は、以下の式(2)に示すα-メチレン-γ-ブチロラクトンを含む単量体の重合により形成できる。
Figure 2022120507000002
式(2)におけるR~Rは、互いに独立して、水素原子又は炭素数1~18の炭化水素基である。
炭化水素基は、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、例えば、アルキル基である。アルキル基の炭素数は、好ましくは1~10、より好ましくは1~8である。アルキル基は直鎖でも分岐を有していてもよく、環状でもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基は特に限定されず、例えば、複素環構造を含んでいてもよい。芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
~Rは、好ましくは、互いに独立して、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基、より好ましくは全て水素原子である。
共重合体におけるα-メチレンラクトン由来の構成単位の含有量は、耐熱性をより向上させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、特に好ましくは25質量%以上であり、フィルムの透明性をより向上させる観点から、好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは50質量%以下、特に好ましくは45質量%以下である。なお、共重合体における各構成単位の含有量は、共重合体を重溶媒に溶解させ、H-NMRを測定し各構成単位に対応するピークの面積比を算出することで求めることができる。また、後述の共重合体の製造方法において、全単量体の総使用量に対するα-メチレンラクトンの使用量(総使用量)の質量割合は、上記の共重合体におけるα-メチレンラクトン由来の構成単位の含有量の範囲と同様であってよい。
炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位は、(メタ)アクリル酸アルキルの重合により形成される。(メタ)アクリル酸アルキルにおける炭素数1~6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてよい。
(メタ)アクリル酸アルキルにおけるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~3、より好ましくは1又は2、更に好ましくは1である。
メタクリル酸アルキルにおけるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~3、より好ましくは1又は2、更に好ましくは1である。
共重合体における(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位の含有量は、透明性をより向上させる観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、特に好ましくは55質量%以上であり、耐熱性をより向上させる観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、特に好ましくは75質量%以下である。なお、後述の共重合体の製造方法において、全単量体の総使用量に対する(メタ)アクリル酸アルキルの使用量の質量割合は、上記の共重合体における(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位の含有量の範囲と同様であってよい。
共重合体は、α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位以外のその他の単量体の構成単位を含んでいてもよい。その具体例としては、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2-クロロエチル、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、アクリロニトリル、メチルビニルケトン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル等の単量体由来の構成単位が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてよい。
共重合体におけるその他の単量体の構成単位の含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。なお、後述の共重合体の製造方法において、全単量体の総使用量に対するその他の単量体の使用量の質量割合は、上記の共重合体におけるその他の単量体の構成単位の含有量の範囲と同様であってよい。
本実施形態の共重合体の製造方法は、α-メチレンラクトンと、(メタ)アクリル酸アルキルと、溶媒とを含む混合液を準備する第1の工程と、混合液を加熱し、加熱された混合液にα-メチレンラクトンをさらに滴下する第2の工程とを備える。
第1の工程における混合液に含まれるα-メチレンラクトン(以下、「初期α-メチレンラクトン」という場合がある。)と第2の工程における混合液に滴下されるα-メチレンラクトン(以下、「滴下α-メチレンラクトン」という場合がある。)との総質量に対して、滴下α-メチレンラクトンの質量割合は10~80質量%である。
滴下α-メチレンラクトンの質量割合を所定の範囲に調整することによって、得られる共重合体の透明性を改善することが可能となる。本発明者らは、着色(透明性の低下)の原因をα-メチレンラクトンの単独重合体(ホモポリマー)の生成にあると考えている。本発明者らは、滴下α-メチレンラクトンの質量割合を所定の範囲に調整することによって、α-メチレンラクトンの単独重合体の生成を抑制しつつ、共重合体の生成を進行させることができ、これによって、共重合体の着色を低減し、透明性を改善できると考えている。
(第1の工程)
本工程では、α-メチレンラクトン(初期α-メチレンラクトン)と、(メタ)アクリル酸アルキルと、溶媒とを含む混合液を準備する。
初期α-メチレンラクトンと滴下α-メチレンラクトンとの総質量に対して、初期α-メチレンラクトンの質量割合は、共重合体の透明性の改善の観点から、20~90質量%であり、好ましくは30~85質量%、より好ましくは35~80質量%である。
溶媒は、通常、共重合体の製造の分野で使用される溶媒を使用することができる。溶媒は、特に限定されないが、共重合体の透明性をより改善することが可能となる点から、好ましくは、下記条件(A)又は下記条件(B)のいずれかを満たす溶媒である。
条件(A):アミド及び環状エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒である。
条件(B):100℃未満の沸点を有する第1の溶媒及び100℃以上の沸点を有する第2の溶媒からなる混合溶媒であって、第1の溶媒がケトン及び塩化アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、第2の溶媒が環状ケトン、環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、沸点が70~120℃である混合溶媒である。
α-メチレンラクトンの単独重合体(ホモポリマー)は、条件(A)を満たす溶媒又は条件(B)を満たす溶媒に溶解しない又は溶解し難い傾向にある。そのため、条件(A)を満たす溶媒又は条件(B)を満たす溶媒を用いて、α-メチレンラクトンを含む単量体を重合させることによって、α-メチレンラクトンの単独重合体の生成をより抑制することができ、共重合体の着色をより低減し、透明性をより改善することができる。
また、条件(B)を満たす溶媒を用いることによって、第2の工程において、還流下で重合反応を行うことが容易となり、例えば、一般的な重合温度(例えば、70~120℃)において、還流状態で重合を実施することが可能となる。還流状態において、重合が実施されると、重合の際の重合熱を徐熱でき、重合温度を沸点付近で制御できることから、安全、安定的に重合を進行させることができる。混合溶媒の沸点が120℃以下であると、重合速度を制御し易く、また副生成物を抑制し、さらに(メタ)アクリル酸アルキルモノマーの沸点よりも重合温度が高くなり過ぎないといった点で有利である。また、混合溶媒の沸点が70℃以上であると、重合液粘度、重合速度等の生産性の点で有利である。
条件(A)で表される溶媒は、アミド及び環状エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒であり、1種の単独溶媒であってもよく、2種以上を組み合わせた混合溶媒であってもよいが、好ましくは1種の単独溶媒である。溶媒の沸点(単独溶媒の沸点又は混合溶媒の沸点)は、好ましくは100℃を超え300℃以下である。
アミドとしては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン(NMP)、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン(DMI)等が挙げられる。これらの中でも、アミドは、汎用性が高いことから、好ましくは環状アミド、より好ましくはNMPである。
環状エステルとしては、例えば、γ-ブチロラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン等が挙げられる。これらの中でも、環状エステルは、汎用性が高いこと観点から、好ましくはGBLである。
条件(B)で表される溶媒は、100℃未満の沸点を有する第1の溶媒及び100℃以上の沸点を有する第2の溶媒からなる混合溶媒であって、第1の溶媒がケトン及び塩化アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、第2の溶媒が環状ケトン、環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、(混合溶媒の)沸点が70~120℃である混合溶媒である。
第1の溶媒は、100℃未満の沸点を有する溶媒であって、ケトン及び塩化アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒である。このような第1の溶媒としては、例えば、アセトン(ACE)、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエタン等の塩化アルキルなどが挙げられる。第1の溶媒は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、第1の溶媒は、好ましくはアセトンである。
第2の溶媒は、100℃以上の沸点を有する溶媒であって、環状ケトン、環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒である。このような第2の溶媒としては、例えば、シクロヘキサノン(アノン)、シクロペンタノン等の環状ケトン、γ-ブチロラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン等の環状エステル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン(NMP)、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン(DMI)等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシドなどが挙げられる。第2の溶媒は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。第2の溶媒の一態様は、好ましくは環状ケトン、より好ましくはシクロヘキサノンである。第2の溶媒の他の一態様は、好ましくは環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種、より好ましくはγ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N,N’-ジメチルイミダゾリジノン、及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
第1の溶媒と第2の溶媒との組み合わせは、アセトンとシクロヘキサノンとの組み合わせであってもよい。本発明者らの検討によると、アセトン及びシクロヘキサノンは、それぞれ単独で共重合体を溶解し難い傾向にあるが、上述の共重合体を極めて特異的に溶解し易くなることを見出した。そのため、このような混合溶媒を用いることによって、還流下で重合反応を行うことが容易となり、得られる共重合体の透明性を改善することが可能となる。
上述の共重合体は、第1の溶媒としての100℃未満の沸点を有する塩化アルキル、及び、第2の溶媒としての100℃以上の沸点を有する、環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒に溶解し易い傾向にある。そのため、第1の溶媒と第2の溶媒との組み合わせは、100℃未満の沸点を有する塩化アルキルと、100℃以上の沸点を有する溶媒であって、環状ケトン、環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒との組み合わせであってもよく、100℃未満の沸点を有する溶媒であって、ケトン及び塩化アルキルからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒と、環状エステル、アミド、及びスルホキシドからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒との組み合わせであってもよい。
混合溶媒の沸点は、70~120℃であり、好ましくは75~115℃、より好ましくは80~110℃である。混合溶媒の沸点がこのような範囲にあることによって、還流下で重合反応を行うことが容易となる。なお、本明細書において、混合溶媒の沸点は、実施例に記載の方法で測定される値を意味する。
第1の溶媒と第2の溶媒との混合割合は、混合溶媒の沸点が70~120℃であれば特に限定されず、任意の割合で調整することができる。第1の溶媒と第2の溶媒とを任意の割合で調整し、混合溶媒の沸点を70~120℃の範囲に調整することで、還流下で重合反応を行うことが容易となり、得られる共重合体の透明性を改善することが可能となる。例えば、第2の溶媒に対する第1の溶媒の質量比(第1の溶媒の質量/第2の溶媒の質量)は、好ましくは1/9以上、より好ましくは2/8以上であり、好ましくは9/1以下、より好ましくは8/2以下、更に好ましくは7/3以下、特に好ましくは6/4以下、最も好ましくは5/5以下である。
混合液中の全単量体の濃度は、混合液の高粘度化をより抑制する観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。混合液中の全単量体の濃度は、生産性をより向上させる観点から、好ましく10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。
単量体を重合させる場合は、必要に応じて、重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)等のアゾ化合物などが挙げられる。
重合開始剤は、任意の段階で単量体に対して添加することができる。重合開始剤は、例えば、第1の工程において、反応器へ単量体各成分(α-メチレンラクトン、(メタ)アクリル酸アルキル、その他の単量体等)を投入した後に添加してもよい。また、重合開始剤は、例えば、後述の第2の工程において、混合液を加熱した後に添加してもよく、α-メチレンラクトンをさらに滴下する際に併せて添加してもよい。重合開始剤は、複数回に分けて添加することもできる。
重合開始剤の総使用量は、単量体の組み合わせ、反応条件等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、全単量体に対して、好ましくは10~10000質量ppm、より好ましくは100~3000質量ppm、更に好ましくは300~2000質量ppmである。
単量体を重合させる際には、必要に応じて、連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、n-ドデシルメルカプタン、β-メルカプトプロピオン酸等の単官能チオール化合物;両末端メルカプト変性ポリシロキサン等の2官能チオール化合物;側鎖がメルカプト変性された側鎖多官能メルカプト変性ポリシロキサンなどが挙げられる。連鎖移動剤は、任意の段階で単量体に対して添加することができる。連鎖移動剤は、例えば、第1の工程において、混合液に添加してもよい。連鎖移動剤の総使用量は、単量体の組み合わせ、反応条件等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、全単量体に対して、好ましくは10~10000質量ppm、より好ましくは100~3000質量ppmである。
(第2の工程)
本工程では、混合液を加熱し、加熱された混合液にα-メチレンラクトン(滴下α-メチレンラクトン)をさらに滴下する。
本工程においては、まず、混合液を加熱する。混合液の加熱温度は、単量体の組み合わせ等に応じて適宜設定することができる。混合液の加熱温度は、重合速度を制御し、透明性を向上させる観点から、好ましくは150℃以下であり、単量体転化率を向上させる観点から、好ましくは60℃以上である。混合液の加熱温度は、より好ましくは60~130℃、更に好ましくは70~120℃である。
次いで、加熱された混合液に、加熱温度条件下で、初期α-メチレンラクトンとは別のα-メチレンラクトン(滴下α-メチレンラクトン)を滴下する。
初期α-メチレンラクトンと滴下α-メチレンラクトンとの総質量に対して、滴下α-メチレンラクトンの質量割合は、共重合体の透明性の改善の観点から、10~80質量%であり、好ましくは15~70質量%、より好ましくは20~65質量%である。
滴下α-メチレンラクトンは、溶媒で希釈してから滴下してもよいし、溶媒を用いずにそのまま滴下してもよい。また、滴下α-メチレンラクトンには、重合開始剤を併せて添加してもよい。溶媒及び重合開始剤は、第1の工程で例示した溶媒及び重合開始剤を用いることができる。
滴下α-メチレンラクトンの滴下時間は、滴下α-メチレンラクトンの使用量等に応じて適宜設定することができる。滴下α-メチレンラクトンの滴下時間は、好ましくは0.2~10時間、より好ましくは0.5~5時間である。
本工程の滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率及び(メタ)アクリル酸アルキルの転化率は、共重合体の透明性の改善の観点から、以下の条件(a)、(b)、又は(c)のいずれかを満たすことが好ましく、複数の条件を満たすことがより好ましい。なお、滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率及び(メタ)アクリル酸アルキルの転化率は、例えば、実施例に記載の方法によって測定することができる。
条件(a):滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率が滴下終了時の(メタ)アクリル酸アルキルの転化率よりも大きい。
条件(b):滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率が70%以上である。
条件(c):滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率と滴下終了時の(メタ)アクリル酸アルキルの転化率との差([滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率]-[滴下終了時の(メタ)アクリル酸アルキルの転化率])が0%を超え15%以下である。
条件(b)において、滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率は、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上である。
条件(c)において、滴下終了時のα-メチレンラクトンの転化率と滴下終了時の(メタ)アクリル酸アルキルの転化率との差は、好ましくは12%以下、より好ましくは10%以下、更に好ましくは8%以下であり、好ましくは1%以上、より好ましくは2%以上、更に好ましくは3%以上である。
次いで、滴下α-メチレンラクトンが滴下された混合液を加熱温度条件下で維持し、単量体を重合させることによって共重合体を得ることができる。
滴下α-メチレンラクトンの滴下時間を含む重合時間は、単量体の組み合わせ、滴下α-メチレンラクトンの使用量等に応じて適宜設定することができる。滴下α-メチレンラクトンの滴下時間は、好ましくは0.5~20時間、より好ましくは1~10時間である。
重合工程を経て得られる重合反応混合物中には、通常、目的物である共重合体以外に溶媒が含まれている。共重合体を溶媒から分離する方法としては、特に限定されず、再沈殿による方法、熱交換器と脱揮槽とからなる脱揮装置、ベント付き押出機を用いて脱溶媒する方法等が挙げられる。
[共重合体]
一実施形態の共重合体は、α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含み、フィルムにしたときの厚さ100μm当たりの内部ヘイズが1.0%以下である。本実施形態の共重合体は、上記製造方法によって得られる共重合体であり得る。上記製造方法は、得られる共重合体の透明性を改善することが可能であることから、当該製造方法を用いることによって、フィルムにしたときの厚さ100μm当たりの内部ヘイズ等を所定の範囲にすることが可能となり得る。
共重合体は、フィルムにしたときの厚さ100μm当たりの内部ヘイズが1.0%以下である。当該内部ヘイズは、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.7%以下、更に好ましくは0.6%以下、特に好ましくは0.5%以下である。なお、共重合体におけるフィルムにしたときの厚さ100μm当たりの内部ヘイズは、例えば、実施例に記載の方法によって測定することができる。また、共重合体を熱プレス成形する際の温度は、例えば、200~270℃であってよく、より具体的には240℃とすることができる。
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは100000以上、より好ましくは120000以上、更に好ましくは150000以上、特に好ましくは180000以上、最も好ましくは200000以上である。共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1000000以下、より好ましくは750000以下、更に好ましくは500000以下、特に好ましくは400000以下である。共重合体のMwが上記所定の範囲であると、フィルムの柔軟性をより向上させることができる。なお、共重合体のMwは、例えば、実施例に記載の方法によって測定することができる。
共重合体の数平均分子量(Mn)は、好ましくは20000以上、より好ましくは50000以上、更に好ましくは80000以上である。共重合体の数平均分子量(Mn)は、好ましくは500000以下、より好ましくは300000以下、更に好ましくは200000以下である。なお、共重合体のMnは、例えば、実施例に記載の方法によって測定することができる。また、共重合体の分散度(Mw/Mn)は、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.8以下、更に好ましくは2.5以下である。
共重合体のJIS K 7121の規定に準拠して測定されるガラス転移温度(Tg)は、耐熱性等をより向上させる観点から、好ましくは110℃以上、より好ましくは115℃以上、更に好ましくは120℃以上である。共重合体のガラス転移温度の上限は、特に限定されないが、例えば、160℃以下とすることができる。
[ドープ液]
一実施形態のドープ液は、上述の共重合体と、分散媒とを含有する。ドープ液は、樹脂成形体(例えば、フィルム)の製造に好適に用いることができる。
分散媒の一態様としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン等の塩化アルキル系溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、2-ブタノール等のアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、NMP、GBLなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてよい。ただし、2種以上を組み合わせて用いる場合、上述の条件(B)で表される溶媒を除くものとする。
分散媒の他の一態様は、上述の条件(B)で表される溶媒である。混合溶媒(条件(B)で表される溶媒)の沸点は、好ましくは70~120℃である。混合溶媒の第1の溶媒と第2の溶媒との組み合わせ、混合溶媒の沸点、第1の溶媒と第2の溶媒との混合割合等は、上述の第1の溶媒と第2の溶媒との組み合わせ、混合溶媒の沸点、第1の溶媒と第2の溶媒との混合割合等と同様である。したがって、ここでは、重複する説明を省略する。なお、上述の混合溶媒には、第1の溶媒をさらに添加してもよい。上述の混合溶媒に第1の溶媒をさらに添加した際の分散媒の沸点は、好ましくは30~110℃、より好ましくは40~100℃である。
ドープ液における共重合体の含有量は、フィルムを効率よく製造する観点から、ドープ液の全量を基準として、5質量%以上であり、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。共重合体の含有量は、製造設備で安定的に生産するために、流動性を確保する観点から、ドープ液の全量を基準として、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。
ドープ液は、後述のフィルムにおけるその他の重合体を含有していてもよい。その他の重合体の含有量は、ドープ液の全量を基準として、好ましくは0~50質量%、より好ましくは0~40質量%、更に好ましくは0~30重量%、特に好ましくは0~20質量%、最も好ましくは0~10質量%である。
ドープ液は、後述のフィルムにおけるその他の添加剤を含有していてもよい。ドープ液は、1種又は2種以上のその他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤の含有量は、ドープ液の全量を基準として、好ましくは0~5質量%、より好ましくは0~2質量%、更に好ましくは0~0.5質量%である。
ドープ液の25℃における粘度は、フィルムの生産性を向上させる観点から、好ましくは0.001Pa・s以上、より好ましくは0.01Pa・s以上、更に好ましくは0.1Pa・s以上であり、好ましくは10Pa・s以下、より好ましくは5Pa・s以下、更に好ましくは2Pa・s以下である。なお、25℃における粘度は、例えば、実施例に記載の方法によって測定することができる。
[フィルム及びその製造方法]
一実施形態のフィルムは、上述の共重合体を主成分として含有する。本実施形態のフィルムは、上述の共重合体を含有する樹脂組成物、又は、上述の共重合体を含有するドープ液を用いて製造することができる。
共重合体の含有量は、フィルムの全量を基準として、好ましくは50~100質量%、より好ましくは60~100質量%、更に好ましくは70~100重量%、特に好ましくは80~100質量%、最も好ましくは90~100質量%である。共重合体の含有量が50質量%以上であると、透明性により優れるフィルムを得ることができる。
フィルムは、上述の共重合体以外の重合体(その他の重合体)を含有していてもよい。その他の重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、ポリ(4-メチル-1-ペンテン)等のオレフィン系ポリマー;塩化ビニル、塩素化ビニル樹脂等の含ハロゲン系ポリマー;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリマー;ポリスチレン、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンブロック共重合体等のスチレン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリオキシベンジレン;ポリアミドイミド;ポリブタジエン系ゴム、アクリル系ゴム等の弾性有機微粒子;ポリブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムを配合したABS樹脂、ASA樹脂等のゴム質重合体などが挙げられる。その他の重合体の含有量は、フィルム(樹脂組成物)の全量を基準として、好ましくは0~50質量%、より好ましくは0~40質量%、更に好ましくは0~30重量%、特に好ましくは0~20質量%、最も好ましくは0~10質量%である。
フィルムは、その他の添加剤を含有していてもよい。その他の添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤等の安定剤;ガラス繊維、炭素繊維等の補強材;フェニルサリチレート、(2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;近赤外線吸収剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、酸化アンチモン等の難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤等の帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;有機フィラー又は無機フィラー;樹脂改質剤;有機充填剤又は無機充填剤;可塑剤;滑剤;帯電防止剤;難燃剤;流動化剤;相溶化剤などが挙げられる。フィルムは、1種又は2種以上のその他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤の含有量は、フィルムの全量を基準として、好ましくは0~5質量%、より好ましくは0~2質量%、更に好ましくは0~0.5質量%である。
フィルムの製造方法の一態様は、上述の共重合体を含有する樹脂組成物を成形してフィルムを得る工程を備える。樹脂組成物を成形する方法としては、特に限定されないが、例えば、溶融押出法、カレンダー法、圧縮成形法等の従来公知の方法が挙げられる。これらの中でも、樹脂組成物を成形する方法は、好ましくは溶融押出法である。
樹脂組成物は、所望のフィルムに合わせて、上述の共重合体に加えて、上述のその他の重合体、上述のその他の添加剤等を含有していてもよい。なお、樹脂組成物における共重合体、その他の重合体、その他の添加剤等の含有量は、フィルムで例示した各成分の含有量と同様であってよい。
溶融押出法の具体例としては、例えば、Tダイ法、インフレーション法等が挙げられる。樹脂組成物の成形温度は、好ましくは150~350℃、より好ましくは200~300℃である。
フィルムの製造方法の他の一態様は、上述のドープ液を塗工する工程と、塗工されたドープ液から分散媒を除去してフィルムを得る工程とを備える。ドープ液を塗工する方法としては、特に限定されないが、例えば、溶液キャスト法(溶液流延法)等の従来公知の方法が挙げられる。溶液キャスト法(溶液流延法)は、例えば、ドラム式キャスティングマシン、バンド式キャスティングマシン、スピンコーター等の装置を用いることができる。
ドープ液から分散媒を除去する方法としては、特に限定されないが、例えば、ドープ液を加熱して分散媒を揮発させる方法等が挙げられる。加熱温度は、使用される分散媒に合わせて適宜設定することができる。
フィルムは、延伸することによって延伸フィルムとすることができる。フィルムは、可とう性に優れる点、場合によっては位相差を付与できる点で、好ましくは延伸フィルムである。
フィルムを延伸する方法としては、従来公知の延伸方法が適用でき、例えば、自由幅一軸延伸、定幅一軸延伸等の一軸延伸;逐次二軸延伸、同時二軸延伸等の二軸延伸等が挙げられる。フィルム面内の任意の直交する二方向に対する耐折れ曲げ性が向上するという点で、フィルムを延伸する方法は好ましくは二軸延伸である。
フィルムを延伸する際の延伸温度は、好ましくは上述の共重合体のガラス転移温度近辺である。より具体的には、好ましくは(ガラス転移温度-30)℃~(ガラス転移温度+100)℃、より好ましくは(ガラス転移温度-20)℃~(ガラス転移温度+50)℃、更に好ましくは(ガラス転移温度-10)℃~(ガラス転移温度+30)℃である。
フィルムを延伸する際の延伸倍率は、例えば、縦横方向それぞれ1.05~10倍の範囲であってよい。
フィルムの膜厚は、好ましくは1μm以上350μm未満、より好ましくは10μm以上300μm以下である。
フィルムの弾性率は、フィルムの強度をより向上させる観点から、好ましくは4.5GPa以上、より好ましくは5GPa以上、更に好ましくは5.5GPa以上である。フィルムの弾性率の上限は特に限定されないが、例えば、15GPa以下とすることができる。なお、フィルムの弾性率は、例えば、実施例に記載の方法によって測定することができる。
フィルムの鉛筆硬度は、フィルムの強度をより向上させる観点から、好ましくはH以上、より好ましくは2H以上、更に好ましくは3H以上である。
本実施形態のフィルムは、種々の用途に適用でき、例えば、光学用途に好適に適用することができる。具体的な用途の例としては、例えば、導光部材、フィルム用途、レンズ(光学レンズ等)、カバー、発泡体用途(例えば、緩衝材、保温・断熱材、制振材、防音材、シール材、パッキング材等)などの各種用途が挙げられる。
また、本実施形態のフィルムは、透明性、耐熱性、柔軟性、及び表面硬度に優れるので、フレキシブルディスプレイ用途に好適に用いることができ、特に、最表面のカバーウィンドウとしてより一層好適に用いることができる。フレキシブルディスプレイの具体例としては、薄くて曲げられるフレキシブルタイプの有機ELディスプレイ、折り畳み又は巻き取りが可能なスマートフォン等が挙げられる。また、本実施形態のフィルムは、低位相差であることから、フレキシブルディスプレイの各層の保護フィルム等として用いることも可能である。さらに、本実施形態のフィルムは、偏光板又はタッチパネルの作製に好適に用いることができる。
本実施形態のフィルムを、フレキシブルディスプレイ用カバーウィンドウとして適用する際には、例えば、ハードコート層等の他の層を有する積層体として用いてもよい。また、フィルムから形成されるフレキシブルディスプレイ用カバーウィンドウは、例えば、接着層等を介して、フレキシブルディスプレイの表面に配置することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味する。また、各種物性は、次のようにして測定・評価した。
[滴下終了時及び重合反応終了時の単量体転化率]
滴下終了時及び重合反応終了時の単量体転化率は、滴下終了時及び重合反応終了時における重合反応液中の未反応単量体の量をガスクロマトグラフィー(島津製作所製、装置名:GC-2014)を用いて測定して求めた。
[共重合体の重量平均分子量及び数平均分子量]
共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算により求めた。測定に用いた装置及び測定条件は、以下のとおりである。
システム:東ソー製GPCシステムHLC-8220
測定側カラム構成:
・ガードカラム(東ソー製、TSKguardcolumn SuperHZ-L)
・分離カラム(東ソー製、TSKgel SuperHZM-M) 2本直列接続
リファレンス側カラム構成:
・リファレンスカラム(東ソー製、TSKgel SuperH-RC)
展開溶媒:クロロホルム(和光純薬工業製、特級)
展開溶媒の流量:0.6mL/分
標準試料:TSK標準ポリスチレン(東ソー製、PS-オリゴマーキット)
カラム温度:40℃
[共重合体のガラス転移温度(Tg)]
共重合体のガラス転移温度は、JIS K 7121の規定に準拠して求めた。具体的には、示差走査熱量計(リガク社製、Thermo plus EVO DSC-8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、約10mgのサンプルを常温から200℃まで昇温(昇温速度20℃/分)して得られたDSC曲線から、始点法により評価した。リファレンスには、α-アルミナを用いた。
[フィルムの厚さ]
フィルムの厚さは、デジマチックマイクロメーター(ミツトヨ製)により求めた。
[フィルムの内部ヘイズ]
ヘイズはJIS K7136の規定に準拠して求めた。具体的には、延伸フィルムを用意し、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH-1001DP)を用いて、光路長10mmの石英セルに1,2,3,4-テトラヒドロナフタリン(テトラリン)を満たし、その中にフィルムを浸漬して測定し、100μm当たりの内部ヘイズ値として算出した。
[フィルムの引張試験(弾性率測定)]
延伸フィルムを90mm×20mmの大きさに切り出して試験片とし、温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下で、JIS K7127に準拠し、オートグラフ(島津製作所製:AG-X)を用いて引張試験を実施した。条件は引張速度を歪0.5%まで0.25mm/分、それ以降は1mm/分とし、チャック間距離を55mm、変位計での測定する標線間隔を25mmとして、25℃で3回試験を行い、その平均値を測定値とした。変位は非接触伸び幅計(島津製作所製:TRViewX)を用いて計測し、弾性率は歪が0.05%から0.25%までの間の傾きとして評価した。
[フィルムの鉛筆硬度]
フィルムの鉛筆硬度は、JIS-S-6006が規定する試験用鉛筆を用い、安田精機製作所(株)製 鉛筆引っかき硬度試験機No.533を用いて、JIS K5600-5-4(1999)に準拠して、750g荷重下で評価を行い、傷がつかない最も高い鉛筆の硬度を鉛筆硬度とした。
<撹拌重合による共重合体の合成及びフィルムの作製>
(実施例1)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)2部、連鎖移動剤としてn-ドデシルメルカプタン(nDM)0.0025部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤としてt-アミルパーオキシ2-エチルヘキサノエート(アルケマ吉富社製、ルペロックス(登録商標)575、以下、「開始剤575」という場合がある。)を0.005部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.008部の開始剤575及び2部のML(滴下ML)を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は50質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ77.9%、85.4%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ94.5%、97.7%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表1に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(154℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表1に示す。
(実施例2)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)2部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.005部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.008部の開始剤575及び2部のML(滴下ML)を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は50質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ81.1%、87.3%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ93.5%、96.3%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(154℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(実施例3)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)1.5部、連鎖移動剤としてn-ドデシルメルカプタン(nDM)0.0025部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.005部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.008部の開始剤575及び2.5部のML(滴下ML)を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は62.5質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ72.6%、78.6%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で3時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ92.5%、96.1%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体を1部及び分散媒としての7部のジクロロメタンをそれぞれ混合し、1分間手振り後、60分間撹拌混合して、固形分12.5質量%のドープ液を作製した。ドープ液を目視で確認したところ、均一に分散しており、その後一晩静置してもドープ液の外観に変化は見られなかった。
次にPETフィルムにドープ液を滴下し、アプリケーターを使用して膜厚800μmに塗り広げた。その後、PETフィルムごと乾燥機に入れ40℃で30分、60℃で30分乾燥させた後、塗布したフィルムをPETから剥離した。得られたフィルムがカールしないように上下に広幅の山型クリップを取り付け乾燥機に吊るした後、100℃で12時間乾燥させ、厚さ160μmの未延伸キャストフィルムを得た。得られた未延伸キャストフィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(153℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(実施例4)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)1.5部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.006部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.007部の開始剤575及び2.5部のML(滴下ML)を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は62.5質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ74.8%、78.1%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で3時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ95.3%、95.5%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(154℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(実施例5)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)7.5部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)1.9部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.003部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.005部の開始剤575及び0.6部のML(滴下ML)を83~90℃で2時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は24質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ58.5%、68.7%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ92.8%、93.6%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(144℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(実施例6)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)7.5部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)1.9部、及び溶媒としてγ-ブチロラクトン9部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ105℃まで昇温させた。その後、重合開始剤としてt-アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富社製、ルペロックス(登録商標)570、以下、「開始剤570」という場合がある。)を0.003部加えるとともに、γ-ブチロラクトン1部で希釈した0.005部の開始剤570及び0.6部のML(滴下ML)を105~110℃で2時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は24質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ80.0%、87.7%であった。その後、5部のγ-ブチロラクトンを加え、さらに105~110℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ96.1%、98.7%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(145℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(実施例7)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)8.5部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)1.1部、及び溶媒としてγ-ブチロラクトン9部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ105℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤570を0.003部加えるとともに、γ-ブチロラクトン1部で希釈した0.005部の開始剤570及び0.4部のML(滴下ML)を105~110℃で2時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は27質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ73.8%、87.6%であった。その後、5部のγ-ブチロラクトンを加え、さらに105~110℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ94.9%、98.7%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体をそれぞれ240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(141℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(実施例8)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)8.5部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)1.1部、及び溶媒としてγ-ブチロラクトン9部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ105℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤570を0.003部加えるとともに、γ-ブチロラクトン1部で希釈した0.005部の開始剤570及び0.4部のML(滴下ML)を105~110℃で2時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は27質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ73.8%、87.6%であった。その後、5部のγ-ブチロラクトンを加え、さらに105~110℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ94.9%、98.7%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表2に示す。
得られた共重合体を1部及び分散媒としての7部のジクロロメタンをそれぞれ混合し、1分間手振り後、60分間撹拌混合して、固形分12.5質量%のドープ液を作製した。ドープ液を目視で確認したところ、均一に分散しており、その後一晩静置してもドープ液の外観に変化は見られなかった。
次にPETフィルムにドープ液を滴下し、アプリケーターを使用して膜厚800μmに塗り広げた。その後、PETフィルムごと乾燥機に入れ40℃で30分、60℃で30分乾燥させた後、塗布したフィルムをPETから剥離した。得られたフィルムがカールしないように上下に広幅の山型クリップを取り付け乾燥機に吊るした後、100℃で12時間乾燥させ、厚さ160μmの未延伸キャストフィルムを得た。得られた未延伸キャストフィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(141℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表2に示す。
(比較例1)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)4部、連鎖移動剤としてn-ドデシルメルカプタン(nDM)0.0025部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.005部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.008部の開始剤575を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は0質量%であった。滴下後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ93.9%、99.0%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表1に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(152℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表1に示す。
(比較例2)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)3.8部、連鎖移動剤としてn-ドデシルメルカプタン(nDM)0.0025部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.005部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.008部の開始剤575及び0.2部のML(滴下ML)を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は5質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ67.4.%、96.5%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ94.2%、98.9%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表1に示す。
得られた共重合体を240℃で熱プレス成形して、厚さ約160μmの未延伸プレスフィルムを得た。得られた未延伸フィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(152℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表1に示す。
(比較例3)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、及び窒素導入管を備えた反応器に、メタクリル酸メチル(MMA)6部、α-メチレン-γ-ブチロラクトン(ML)(初期ML)0.4部、連鎖移動剤としてn-ドデシルメルカプタン(nDM)0.0025部、及び溶媒としてアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒6部を仕込むことによって混合液を準備し、これに窒素を通じつつ83℃まで昇温させた。その後、重合開始剤として開始剤575を0.005部加えるとともに、アセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒4.5部で希釈した0.008部の開始剤575及び3.6部のML(滴下ML)を83~90℃で4時間かけて一定速度で混合液に滴下した。初期MLと滴下MLとの総質量に対して、滴下MLの質量割合は90質量%であった。滴下後、重合反応液を少量分取し、重合液中に含まれる共重合体含有量を算出し、滴下終了時のMMA、MLの転化率を算出した。滴下終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ82.5%、65.3%であった。その後、2部のアセトンとシクロヘキサノンとを35:65で混合した混合溶媒を加え、さらに83~90℃で4時間溶液撹拌重合を行った。重合反応液中の未反応単量体量より算出した重合反応終了時のMMA、MLの転化率はそれぞれ96.5%、93.2%であった。得られた重合反応液を240℃で2時間真空乾燥(133Pa(1mmHg))することで、白色の共重合体を得た。得られた共重合体の物性を表1に示す。
得られた共重合体を1部及び分散媒としての7部のジクロロメタンをそれぞれ混合し、1分間手振り後、60分間撹拌混合して、固形分12.5質量%のドープ液を作製した。ドープ液を目視で確認したところ、均一に分散しており、その後一晩静置してもドープ液の外観に変化は見られなかった。
次にPETフィルムにドープ液を滴下し、アプリケーターを使用して膜厚800μmに塗り広げた。その後、PETフィルムごと乾燥機に入れ40℃で30分、60℃で30分乾燥させた後、塗布したフィルムをPETから剥離した。得られたフィルムがカールしないように上下に広幅の山型クリップを取り付け乾燥機に吊るした後、100℃で12時間乾燥させ、厚さ160μmの未延伸キャストフィルムを得た。得られた未延伸キャストフィルムを96mm×96mmの大きさに切り出し、逐次二軸延伸機(東洋精機製作所社製、X6-S)を用いて、Tg+18℃の延伸温度(152℃)にて300%/分の延伸速度で縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)の順にそれぞれ延伸倍率が2.0倍となるように逐次二軸延伸を行い、冷却することにより、厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの物性を表1に示す。
Figure 2022120507000003
Figure 2022120507000004

Claims (9)

  1. α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含む共重合体の製造方法であって、
    前記α-メチレンラクトンと、前記(メタ)アクリル酸アルキルと、溶媒とを含む混合液を準備する第1の工程と、
    前記混合液を加熱し、加熱された混合液に前記α-メチレンラクトンをさらに滴下する第2の工程と、
    を備え、
    前記第1の工程における前記混合液に含まれるα-メチレンラクトンと前記第2の工程における前記混合液に滴下されるα-メチレンラクトンとの総質量に対して、前記第2の工程における前記混合液に滴下されるα-メチレンラクトンの質量割合が10~80質量%である、共重合体の製造方法。
  2. 前記第2の工程の滴下終了時の前記α-メチレンラクトンの転化率が前記(メタ)アクリル酸アルキルの転化率よりも大きい、請求項1に記載の共重合体の製造方法。
  3. 前記第2の工程の滴下終了時の前記α-メチレンラクトンの転化率が70%以上である、請求項1又は2に記載の共重合体の製造方法。
  4. 前記第2の工程の滴下終了時の前記α-メチレンラクトンの転化率と前記(メタ)アクリル酸アルキルの転化率との差が0%を超え15%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の共重合体の製造方法。
  5. 前記共重合体中のα-メチレンラクトン由来の構成単位の含有量が10質量%以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の共重合体の製造方法。
  6. 前記α-メチレンラクトンが、α-メチレン-γ-ブチロラクトン又はα-メチレン-δ-バレロラクトンである、請求項1~5のいずれか一項に記載の共重合体の製造方法。
  7. α-メチレンラクトン由来の構成単位及び炭素数1~6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位を含み、
    フィルムにしたときの厚さ100μm当たりの内部ヘイズが1.0%以下である、共重合体。
  8. 請求項7に記載の共重合体を含有する、フィルム。
  9. 弾性率が4.5GPa以上である、請求項8に記載のフィルム。
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