JP2022120241A - 遠心分離装置、及び、遠心分離装置を備えた洗濯機 - Google Patents

遠心分離装置、及び、遠心分離装置を備えた洗濯機 Download PDF

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Kazushige Nakamura
敏之 倉掛
Toshiyuki Kurakake
慎治 筒井
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Abstract

【課題】本開示は、洗濯水内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を促進する遠心分離装置、及び、遠心分離装置を備えた洗濯機を提供する。【解決手段】本開示は、水路19aを流れる洗濯水(液体)に含まれる異物を遠心分離する遠心分離装置20である。遠心分離装置20は、水路19a及び19bと連通接続されたケース21と、ケース21内に回転可能に設けられた中空の回転筒22と、回転筒22内に水路19aから洗濯水を流入させる液体入口22aと、回転筒22内から水路19bへ洗濯水を流出させる液体出口22bと、回転筒22を回転駆動する筒モータ23と、を備える。また、遠心分離装置20は、旋回流生成部24と、旋回流生成部24へ洗濯水が流入する液体流入部28と、を備える。また、洗濯水に対して電場を生成する電極を備え、荷電物質を電気泳動させた後、回転筒22によって遠心分離させる。【選択図】図2

Description

本開示は、水路を流れる液体に含まれる異物を遠心分離する遠心分離装置、及び、遠心分離装置を備えた洗濯機に関する。
遠心分離装置を洗濯機に搭載した例として、洗濯中に洗濯物から遊離した汚れ等の異物を、遠心分離装置によって、洗濯水から分離して洗濯水を浄化することが考えられている。この構成によって、分離された汚れ等が洗濯物へ再付着することを抑えることができる(例えば、特許文献1参照)。
図14は、従来の洗濯機に搭載された遠心分離装置の要部断面図である。図15は、図14における15-15断面図である。
図14及び図15に示すように、遠心分離装置51は、洗濯槽(図示せず)内の洗濯水を循環させる水路52に設けられ、洗濯槽内の洗濯水に含まれる異物を遠心分離する。そのために、遠心分離装置51は、水路52に連通接続された円筒状のケース53と、ケース53内に回転可能に設けられた円筒状の回転筒54と、回転筒54を回転駆動する筒モータ55と(図14中の矢印R)、水路52から洗濯水が流入する旋回流生成部56と、を有している。
水路52は、図15に示すように、円筒状に構成された旋回流生成部56の中心62に対して側方に偏って、旋回流生成部56と連通するように接続されている。そして、異物を含む洗濯水は、水路52から旋回流生成部56に流入し(図14中の矢印i)、旋回流生成部56で旋回成分が付与され、洗濯水入口57から回転筒54内に流入する。
回転筒54は、筒モータ55によって高速で回転している。したがって、回転筒54内に流入した洗濯水は、回転筒54内を高速で旋回する(図14中の矢印S)。この旋回流による遠心力の作用によって、洗濯水中に含まれる異物は、回転筒54の内周面58に向かって集積される。異物が除去された洗濯水は、ポンプ部59に設けられたポンプ羽根60によるポンプ作用によって水路52へ吐出され、洗濯槽との間で循環するように構成されている。
特開2018-183277号公報
しかしながら、従来の構成では、遠心分離装置内を流れる洗濯水内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物の分離が困難であるという課題があった。水と比重が大きく変わらない異物として、例えば、菌やタンパク質がある。これらの中にはプラス又はマイナスに荷電する物質(以下、荷電物質とする)がある。
本開示は、洗濯水内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を促進する遠心分離装置、及び、遠心分離装置を備えた洗濯機を提供する。
本開示における遠心分離装置は、水路に設けられ、水路を流れる液体(洗濯水)に含まれる異物を遠心分離する遠心分離装置であって、水路と連通接続されたケースと、ケース内に回転可能に設けられた中空の回転筒と、回転筒内に水路から液体を流入させる液体入口と、回転筒内から水路へ液体を流出させる液体出口と、を備える。また、回転筒を回転駆動する筒モータと、液体入口の上流側に設けられた旋回流生成部と、旋回流生成部へ液体が流入させる液体流入部と、液体に対して電場を生成する複数の電極と、を備えるものである。また、異物に含まれる荷電物質を、複数の電極の電場により電気泳動させた後、回転筒によって遠心分離させるように構成される。
また、本開示における洗濯機は、被洗浄物と液体である洗濯水とを収容する洗濯槽と、洗濯槽内の洗濯水を循環させる水路と、水路に設けられ、洗濯水を循環させるポンプ部と、水路に設けられ、水路を流れる洗濯水に含まれる異物を遠心分離する上記の遠心分離装置と、を備える。
本開示の遠心分離装置は、遠心分離装置内の液体に対して電場を生成する複数の電極を備え、液体中の荷電物質を電気泳動させた後、回転筒によって遠心分離させる。そのため、液体内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
また、本開示の洗濯機は、上記の遠心分離装置を備えることにより、液体(洗濯水)内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
実施の形態1における遠心分離装置を備えた洗濯機の概略構成図 実施の形態1における遠心分離装置の要部断面図 実施の形態1における遠心分離装置の外観図 実施の形態1における遠心分離装置の3-3断面図 実施の形態1における遠心分離装置の4-4断面図 実施の形態1における遠心分離装置を備えた洗濯機のブロック構成図 実施の形態2における遠心分離装置の要部断面図 実施の形態2における遠心分離装置の外観図 実施の形態2における回転筒の外観図 実施の形態2における遠心分離装置の7-7断面図 実施の形態2における遠心分離装置の8-8断面図 実施の形態3における遠心分離装置の要部断面図 実施の形態3における遠心分離装置の11-11断面図 従来の洗濯機に搭載された遠心分離装置の要部断面図 従来の洗濯機に搭載された遠心分離装置の15-15断面図
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
本開示の遠心分離装置として、洗濯機に活用する例を説明する。なお、遠心分離装置は、洗濯機に限らず、水路を流れる液体に含まれる異物を分離する装置に活用できる。
図1は、本開示の実施の形態1における遠心分離装置を備えた洗濯機の概略構成図である。図1に示すように、洗濯機は、被洗浄物と液体である洗濯水を収容する洗濯槽として、外槽1と、外槽1内に回転可能に設けられた回転槽4とを有する。
外槽1は有底筒状に構成され、洗濯機の外枠を構成する筐体2の内部において、複数のサスペンション機構3によって弾性的に支持されている。回転槽4は、有底筒状に構成され、外槽1内に設けられている。また、投入口6は回転槽4の前面側(図1において左側)に設けられている。
回転槽4は、槽回転軸7を中心として回転可能に設けられ、洗濯物5を収容する。回転槽4の周壁面には、内方へ突出した複数(例えば、3個)のバッフル8と、多数の小孔9が設けられている。また、外槽1内と回転槽4内とは、小孔9を通して連通している。外槽1と回転槽4と槽回転軸7とは、水平に対して角度θ(例えば、20°)前上がり(図1において左上方向)に傾けて設けられている。
回転槽4は、外槽1の後部に設けられたモータ10によって、正逆回転自在に構成されている。モータ10は、例えば、ブラシレス直流モータで構成される。そして、後述する制御部31(図6参照)のインバータ制御によって、モータ10は、回転槽4の回転速度を自在に変化させることができる。
筐体2の前面には、略円形状に形成された扉11が設けられている。使用者は、扉11と投入口6とを開閉することによって、回転槽4内に洗濯物5を出し入れする。外槽1の開口部1aは、投入口6と対向して形成される。また、伸縮自在な蛇腹状のパッキン12によって開口部1aと筐体2とは気密構成を確保して連結されている。
給水口13は、筐体2の後面上部に設けられ、洗濯水を供給する。給水口13は、水道の蛇口13aと接続されている。したがって、洗濯水は給水口13から供給される水道水である。また、給水弁14と洗剤ケース15とが給水口13の下流側に設けられている。給水弁14は、制御部31によって開閉駆動され、洗濯水の給水及び停止を行う。
図1中の矢印Aで示すように、洗剤ケース15は、洗剤投入部15aを洗剤ケース15から前面側へ引き出し可能に構成されている。この構成により、使用者は、洗剤ケース15内への洗剤の投入が容易に行える。給水口13から供給された洗濯水は、洗剤ケース15に流入する。そして、洗濯水は、洗剤ケース15内に投入されている洗剤を溶かしながら外槽1へ流入する。この洗濯水の流れを矢印Bで示す。
また、洗濯水を排出する排水口16が外槽1の底部に設けられている。排水口16には排水路17が連結されている。排水路17には排水弁18が設けられている。排水弁18は、制御部31によって開閉駆動され、洗濯水を外槽1内に溜めたり筐体2の外に排水したりする。
水路19は、一端が、排水路17に接続され、他端は、外槽1の前寄りの下部に連通接続されている。ここで、水路19は、外槽1外の下方に位置し、筐体2の前後方向に形成されている。また、水路19は、外槽1の下方に設けられた遠心分離装置20と連通接続している。また、水路19は、排水路17と遠心分離装置20をつなぐ水路19aと、遠心分離装置20と外槽1の前寄りの下部をつなぐ水路19bを有している。そして、水路
19aを介して、外槽1内の洗濯水が遠心分離装置20へ流入する。また、水路19bを介して、遠心分離装置20を通過した洗濯水が外槽1内へ流出する。
洗濯水は、排水弁18を閉じているときは、排水口16から排水路17を経由して水路19aを流れた後、遠心分離装置20を通過する。そして、遠心分離装置20を通過する際に、以下に説明するように、洗濯水に含まれる異物が分離される。ここで、異物には、洗濯物5から遊離した汚れや糸屑、洗濯水に溶解した洗剤に含まれる水軟化剤等が含まれる。
図2は、本実施の形態における遠心分離装置の要部断面図である。図3は、本実施の形態における遠心分離装置の外観図である。図4は、図2における3-3断面図である。図5は、図2における4-4断面図である。
遠心分離装置20は、水路19に連通接続されたケース21と、ケース21内に回転可能に設けられた中空の回転筒22と、回転筒22を回転駆動する筒モータ23とを有している。
回転筒22には、水路19aから回転筒22内に液体を流入させる液体入口22aと、回転筒22内から水路19bへ液体を流出させる液体出口22bとが設けられている。また、回転筒22は、円筒状の内周面22cを有している。回転筒22の回転軸22dは、鉛直方向に設定されている。
本実施の形態における遠心分離装置20は、洗濯機に搭載されていることから、液体は、洗濯物5を洗う洗濯水である。したがって、以降の説明においては、液体を洗濯水として説明する。なお、洗濯水は、洗剤を含んだ水(例えば、水道水)、洗剤を含まない水、すすぎ動作時のすすぎ水等を含む。
外槽1内の洗濯水は、図2に示すように、水路19aを通り(矢印i)、回転筒22底面の中央部に設けられた液体入口22aから回転筒22内に流入する。その後、回転筒22内に流入した洗濯水は、回転筒22の上部に設けられた液体出口22bから水路19bへ流出する。このように、液体入口22aが液体出口22bの下方にあるため、遠心分離装置20を通過する洗濯水は、回転筒22内を下方から上方に向かって流れる。なお、遠心分離装置20は、洗濯水の流れ方向が垂直方向となるように設置されるほか、水平方向や斜め方向へ流れるように設置されてもよい。
筒モータ23は、回転筒22が、例えば、約4000rpmの高速で回転するように設定されている。これにより、回転筒22内に導入された洗濯水は回転筒22内で旋回し、高速の旋回流が発生する。洗濯水が、回転筒22内を通過する間に、回転筒22の高速回転により遠心力を受ける。これによって、洗濯水に含まれる異物は遠心分離され、回転筒22の内周面22cに向かって集積される。
内周面22cは回転筒22の回転軸22dを中心とし、内周面22cの直径は、液体入口22a及び液体出口22bの最大径より大きく構成されている。これによって、回転筒22の回転軸22dから、内周面22cに向かうほど、遠心力は強まる。
したがって、この遠心力によって、回転筒22を通過する洗濯水から分離された異物は、回転筒22の内周面22cに近づくほど、より強い遠心力で内周面22cに保持される。その結果、遠心力によって分離された異物は、回転筒22を通過する洗濯水の循環流に引き込まれて戻ることがない。すなわち、洗濯物5に汚れが再付着することを抑えることができ、洗浄力を向上させることができる。
また、遠心分離装置20には、旋回流生成部24が、ケース21を通過する洗濯水の流入側に設けられている。旋回流生成部24は、ケース21と一体的に形成されており、円筒部25と渦巻部26とを有する。円筒部25は、液体入口22aと連通し、円筒部25の中心25aは、回転筒22の回転軸22dと一致するように設けられる。渦巻部26は、円筒部25の上流側に設けられ、円筒部25及び水路19aと連通接続する。洗濯水は、旋回流生成部24で旋回成分が付与され(図2中の矢印D)、液体入口22aから回転筒22内に流入する。
すわなち、渦巻部26は、図4に示すように、渦巻部26の側壁26aと水路19aの外周側壁19cとが、第一の接続部27aで接線状に接続されている。また、渦巻部26の側壁26aと円筒部25の側壁25bとが、第二の接続部27bで接線状に接続されている。
液体流入部28は、水路19aから渦巻部26に液体が流入するように設けられる。液体流入部28は、実質的に第一の接続部27aにおいて形成され、液体流入部28と渦巻部26とが接続する第一の接続部27aは、円筒部25の側壁25bより外方に設けられている。ここで、水路の外周側壁19c、内周側壁19d、円筒部25の側壁25b、及び、渦巻部26の側壁26a、の厚みは各々一定とする。
また、円筒部25の中心25aから渦巻部26の側壁26aまでの距離Gは、第二の接続部27bにおいて円筒部25の半径Hと同一となるように、第一の接続部27aから連続的に短くなるように変化させている。例えば、渦巻部26の側壁26aは、第一の接続部27aである液体流入部28から下流側である第二の接続部27bへの距離に応じて、円筒部25の側壁25bに向けて徐々に近づくように構成されている。
そして、第一の接続部27aと第二の接続部27bとは、円筒部25の中心25aを挟んで反対に位置するように構成されている。
このとき、第一の接続部27aを起点とし第二の接続部27bまでの角度を、角度α1とする。角度α1は、例えば、90°≦α1≦270°である。好ましくは、170°≦α1≦190°であり、本実施の形態における角度α1は、180°である。
また、液体流入部28の上流側である水路19aにおいて、図3及び図4に示すように、一対の電極の一方である電極40aを旋回流生成部24の外周側に繋がる外周側壁19cに設け、他方の電極である電極40bを旋回流生成部24の内周側に繋がる内周側壁19dに設けている。電極40a及び40bは、例えば、図示しないが、電磁石と直流電源で構成され、電磁石に電流を流すことにより電場を生成する。
例えば、後述する制御部31は、電極40aが正極、電極40bが負極となるように動作させることにより、水路19aを流れる洗濯水に対して電場を生成する(図4中の矢印L)。以下では、マイナスに荷電する荷電物質について主に説明する。水路19a内を流れるマイナスの荷電物質は、生成された電場により、電気泳動によって旋回流生成部24の外周側(図4中の矢印i)へ移動され、渦巻部26の外周側から旋回流生成部24へ流入する。
その後、荷電物質は、旋回流生成部24と回転筒22とにより生じる遠心力によって、回転筒22内で外周に移動(図2中の矢印E)し、水との分離を促進させることができる。
なお、水路19a内を流れるプラスの荷電物質を分離したい場合は、制御部31は、電磁石に流す電流を上記と逆向きにして、電極40aが負極、電極40bが正極となるように動作させればよい。プラスの荷電物質は、生成された電場(図4中の矢印Lと逆向き)により、電気泳動によって旋回流生成部24の外周側(図4中の矢印i)へ移動され、渦巻部26の外周側から旋回流生成部24へ流入する。
なお、図3及び図4に示すように、電極40a及び40bは、水路19aにおいて、回転筒22の回転軸22dに対しておよそ90°(遠心分離装置20の水平方向)の位置に配置している。しかしながら、電気泳動によって荷電物質を旋回流生成部24の外周側へ移動させることができる位置であれば、電極40a及び40bの設置位置は90°に限らない。また、電極40a及び40bは1組に限らず、水路19aに複数組を備えてもよい。
遠心分離装置20は、図2及び図5に示すように、ポンプ部29が、ケース21を通過する洗濯水の流出側に設けられている。ポンプ部29には、回転筒22と一体的に形成されたポンプ羽根29aが配設されている。水路19bは、ポンプ羽根29aの回転中心から側方に偏ってポンプ部29に連通接続されている。
ポンプ羽根29aは、筒モータ23の駆動により回転筒22とともに回転する。ポンプ羽根29aによるポンプ作用によって、外槽1内の洗濯水は、外槽1外の下方に形成された水路19を流れて遠心分離装置20を通過する。これによって、洗濯水は、図1中の矢印Cで示すように循環する。
このとき、水路19を流れる洗濯水の流速は、ポンプの能力によって設定可能である。ポンプの能力は、ポンプ羽根29aの回転数に加え、ポンプ羽根29aの枚数(本実施の形態では8枚)や、形状等によって設定することができる。
これにより、洗濯水は、水路19を流れて遠心分離装置20と外槽1との間を循環する。洗濯水が遠心分離装置20を通過する循環流の流速をV1とし、洗濯水が回転筒22内で洗濯水が旋回する旋回流の流速をV2とする。そして、旋回流の流速V2が循環流の流速V1より高速となるように、すなわち、V2>V1に設定されている。
制御部31は、筐体2内の下部に設けられている。図6は、本実施の形態における遠心分離装置を備えた洗濯機のブロック構成図である。制御部31には、回転槽4に投入された洗濯物5の量を検知する布量検知部32の出力と、外槽1内に給水された洗濯水の量を検知する水量検知部33の出力と、回転槽4の回転駆動を検知する回転検知部34等の出力が入力される。制御部31は、操作表示部35により、使用者が設定した洗濯コースに基づいて、モータ10、給水弁14、排水弁18、及び筒モータ23の駆動、電極40a及び40bの動作を制御し、洗濯運転を実行する。洗濯運転には、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程等の各工程が含まれる。
以上のように構成された遠心分離装置20を備えた洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。洗濯運転において、洗い工程は、洗剤の溶解した洗濯水が外槽1に給水され、回転槽4の回転によって叩き洗いを行いながら洗濯物5の汚れが洗い落とされる工程である。洗い工程に続いて、すすぎ工程では、例えば、第一の中間脱水動作、第一のすすぎ動作、第二の中間脱水動作、第二のすすぎ動作、の各動作が行われる。そして、すすぎ工程に続いて、洗濯運転の最後である脱水工程が実行される。
以下に、洗濯運転の詳細を説明する。まず、洗濯運転のはじめに、使用者は、筐体2の前面に設けられた扉11を開いて、投入口6から回転槽4内に洗濯物5を投入する。次に
、使用者は、筐体2の前面上部に設けられている操作表示部35の電源スイッチ(図示せず)を入れ、洗濯コースを設定する。その後、使用者は、操作表示部35のスタートスイッチ(図示せず)を操作して洗濯運転を開始する。
洗濯運転の開始により、制御部31は、最初に、回転槽4内に投入された洗濯物5の量を布量検知部32によって検知する。洗濯物5の量は、回転槽4を回転させたときにモータ10にかかるトルク量、または、モータ10の電流値等から検知される。
制御部31は、検知した洗濯物5の量に応じて、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程等の各工程の時間及び洗濯水の量を設定する。併せて、洗濯物5の量に応じて予め設定された洗剤量を操作表示部35に表示する。使用者は、洗剤ケース15から洗剤投入部15aを引き出し、操作表示部35に表示された洗剤量の目安にしたがって洗剤を洗剤投入部15aに投入した後、洗剤投入部15aを洗剤ケース15内へ移動させる。
制御部31は、洗い工程において、洗剤の投入が完了した頃を見計らって給水弁14を開く。これによって、洗濯水が給水口13から洗剤ケース15に流入し、図1中の矢印Bに示すように、投入されている洗剤を溶かしながら外槽1へ洗濯水が給水される。外槽1内の底部に溜まった洗濯水は、小孔9から回転槽4内に流入する。外槽1内に溜まった洗濯水の量は、水量検知部33で検知される。制御部31は、外槽1内に溜まった洗濯水の量が、洗濯物5の量に応じて予め設定された所定量に達すると、給水弁14を閉じて給水を止める。
制御部31は、以上の給水動作が完了すると、モータ10を駆動して回転槽4を回転させ、以下に説明する洗浄動作を行う。洗浄動作では、制御部31は回転槽4を回転させることによって、回転槽4内の洗濯物5はバッフル8によって回転方向へ持ち上げられて上方から落下し、回転槽4の底面あるいは回転槽4の底に溜まっている洗濯物5に叩きつけられる。洗剤による化学力と併せて、この機械力によって叩き洗いが行われる。洗濯物5を叩き洗いするときの回転槽4の回転数は、例えば、45rpmである。制御部31は、所定時間毎(例えば、数分間毎)に回転槽4を反転させ正逆回転駆動する。
制御部31は、上述の洗浄動作を所定時間行うと、排水弁18を開いて外槽1内の洗濯水を機外へ排水する。これにより、洗濯水は、水路19を循環する方向である矢印Cとは逆方向に流れる。また、回転筒22の内周面22cに集められた異物は、この洗濯水の流れに乗り、排水弁18を通して筐体2の外へ排出される。これにより、浄化される洗濯水の一部を遠心分離中に捨てるような構成とする必要がない。
以上のように、制御部31は、洗浄動作を所定時間行った後、排水弁18を通して外槽1内の洗濯水を排出し、給水動作及び洗浄動作を有する洗い工程を完了する。この排水が完了した後、すすぎ工程に移る。
すすぎ工程では、第一の中間脱水動作に続いて第一のすすぎ動作が行われる。その後、第二の中間脱水動作に続いて第二のすすぎ動作が行われる。すすぎ工程においても、洗い工程と同様に、制御部31は、給水弁14を開いて外槽1内に所定量の洗濯水を給水し、回転槽4を正逆回転させる。これによって洗濯物5のすすぎが行われる。ここで、洗濯水は、洗剤を含まない水、すすぎ水である。
すすぎ工程後に行われる脱水工程では、制御部31は、排水弁18を開いて外槽1内の洗濯水を機外へ排出する。そして、制御部31は、モータ10により洗濯物5の入った回転槽4を高速で回転させて脱水を行う。
以上のように、制御部31は、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程を行って、洗濯運転を終了する。洗い工程、すすぎ工程、脱水工程においては、回転槽4の回転による振動によって外槽1全体の振動が生じる。この振動は、サスペンション機構3により吸収されて筐体2の振動は抑制される。
次に、遠心分離装置20において洗濯水が浄化される作用について説明する。洗い工程において、洗濯水は、汚れ物質などのさまざまな異物を含む。遠心分離装置20によって分離される異物として、水より比重が重いものがある。例えば、汚れ物質は、砂、繊維屑、髪の毛、角質汚れなどである。また、水より比重が軽くても、糸屑などの水より比重が重いものに付着するものが分離される。例えば、皮脂に代表される脂分などがある。
洗い工程において、制御部31は、筒モータ23を駆動させ、外槽1内の汚れ物質を含む洗濯水を遠心分離装置20へ循環させる。すなわち、筒モータ23の駆動により、回転筒22とポンプ羽根29aとが回転する。外槽1内の洗濯水は、ポンプ羽根29aによるポンプ作用により、排水口16から流出し、水路19aを通って液体流入部28から旋回流生成部24の渦巻部26に流入する。
水路19aは、図4に示すように、円筒部25の外周側に設けられている。また、液体流入部28は、円筒部25の側壁25bより外方に設けられている。このため、水路19aから渦巻部26に流入する洗濯水の流れ(矢印i)は、渦巻部26内を一周してきた洗濯水の流れ(矢印J)を阻害することなく、円筒部25の側壁25bに沿った流れ(矢印K)を生成することができる。これにより、旋回流生成部24内で生成される旋回流は、渦中心25cと円筒部25の中心25aとが一致するように生成される。
このようにして、旋回流生成部24において旋回成分が付与された洗濯水は、液体入口22aから回転筒22内に流入する。また、回転筒22は筒モータ23によって回転している。
ここで、旋回流生成部24で生成される旋回流の渦中心25cの位置が、回転筒22の回転軸22dとずれている場合、液体入口22aで旋回流が乱れ、下流である回転筒22内での旋回流に乱れが生じる。しかし、本実施の形態においては、上述のように、旋回流生成部24で生成される旋回流の渦中心25cが、回転筒22の回転軸22dと一致するため、回転筒22内に導入された洗濯水は、回転筒22内で乱れの少ない高速の旋回流を発生させることができる。
以上のように、洗濯水は、液体入口22aから回転筒22内に導入されて回転筒22を通過し、液体出口22bから流出する。このとき、洗濯物から遊離した、洗濯水より比重の重い異物(砂、髪の毛、角質汚れなど)は、乱れの少ない高速の旋回流による強い遠心力の作用によって、回転筒22の内周面22cに向かい集積される。また、洗濯水に含まれる汚れの内、水より比重が軽いもの(皮脂に代表される脂分など)でも、水より比重が重いもの(糸屑など)に付着するものは洗濯水から分離するので洗濯水から除去することができる。このようにして、洗濯水に含まれる洗濯物特有の汚れ物質は、洗濯水から遠心分離されて除去される。
さらに、制御部31は、電極40a及び40bを動作させることによって、水路19aを流れる洗濯水に対して電場を生成する。水路19a内を流れる荷電物質は、電気泳動により、旋回流生成部24の外周側に移動されて回転筒22に流入される。その結果、荷電物質は、回転筒22内の高速の旋回流による強い遠心力の作用によって、回転筒22の内周面22cに向かい効率的に集積される。
一方、回転筒22の回転軸22d近傍を通過する循環流より外側にあって、回転筒22の内周面22cより内側にある、回転筒22内を満たす洗濯水は、回転筒22の液体入口22a及び液体出口22bが循環流で占められている。加えて、回転筒22内の洗濯水に、高速の旋回流により回転筒22の内周面22cに向かって強い遠心力が作用している。このため、この遠心力により洗濯水から分離されて回転筒22の内周面22cに向かう汚れ物質は、回転筒22を通過する循環流に引き込まれて戻ることがない。すなわち、分離した汚れ物質が循環流とともに外槽1に戻り洗濯物5に再付着することが抑えられるので、洗浄効果を高めることができる。
また、遠心分離装置20の回転筒22内では、洗濯水が旋回しながら、下から上に向かって通過する。このとき、洗濯水に洗剤によって生じる気泡、及び、水路19中の気泡が旋回流生成部24から回転筒22内に入ってくることがある。このような場合でも、まず、水より軽い気泡は、旋回流によって回転筒22の中心部に集まり、さらに、上方へ浮上しようとする作用と、洗濯水が下から上に向かう流れとが相まって、液体出口22bから回転筒22外へ容易に排出される。
これによって、水より軽い気泡が回転筒22内に留まることによって生じる、回転筒22内の水と気泡分布のアンバランスを抑え、回転筒22を回転させるために必要な筒モータ23のトルクの変動を最小限に抑えることができる。また、トルク変動によって生じる回転筒22の回転数変動も抑えることができる。また、水と気泡分布のアンバランスによって発生する回転筒22の回転振動を抑えることができるため、ケース21内であっても回転筒22をより大きく構成することができる。さらに、回転筒22内に水より軽い気泡が留まることによって生じる、回転筒22内の流れの乱れを抑えることによって、洗濯水から一旦分離されて内周面22cに保持された異物が、再び洗濯水へ戻ってしまうことを抑えることもできる。
また、回転筒22内で汚れ物質が分離された洗濯水は、液体出口22bからポンプ部29へ流出する。本実施の形態では、旋回流生成部24で生成される旋回流の渦中心25cと、回転筒22の回転軸22dとが一致しているため、回転筒22内で乱れの少ない旋回流を生成することができる。したがって、ポンプ羽根29a間に均一に洗濯水を流入させることができる。このため、流入量の不均一によるポンプ性能の低下や、ポンプ羽根29aへの圧力の不均一によるアンバランスによって生じる耐久性能の低下などが生じない構成となっている。
また、ポンプ部29に流入した洗濯水は、ポンプ羽根29aによるポンプ作用により、水路19bを通って外槽1に流入する。そして、外槽1内の洗濯水は、遠心分離装置20に備えられたポンプ機能により、水路19を通して遠心分離装置20との間で循環し、洗濯水の浄化が進行する。これによって、分離した汚れ物質が洗濯物5へ再付着することを抑えることができる。
ここで、遠心分離装置20は、ポンプ作用を有するポンプ羽根29aが回転筒22と一体的に設けられ、制御部31は、回転筒22を回転させて遠心分離装置20と外槽1との間で洗濯水の循環を行う。したがって、洗濯水循環用のポンプを遠心分離装置20と別異に設ける必要がなく、構成を簡略にすることができる。
また、制御部31は、排水時に排水弁18を開き、水路19を循環する矢印Cの方向とは逆方向に洗濯水を流す。回転筒22の内周面22cに集められた異物は、この洗濯水の流れに乗って、排水弁18を通して筐体2の外へ排出される。これにより、浄化される洗濯水の一部を遠心分離中に捨てるような構成とする必要がない。
なお、洗濯水に含まれる異物の分離は、洗い工程のほか、すすぎ工程でも実行することができる。すすぎ工程において、洗濯物5から洗濯水に出た異物を遠心分離装置20で分離することにより、すすぎ効果を高めることができる。すすぎ時は、洗剤に含まれる洗浄助剤のうち、比重が水より重いゼオライトを除去することが可能であり、すすぎ性能が向上する。
以上のように、本実施の形態の遠心分離装置20は、水路19に設けられ、水路19を流れる液体に含まれる異物を遠心分離する遠心分離装置20である。水路19と連通接続されたケース21と、ケース21内に回転可能に設けられた中空の回転筒22と、回転筒22内に水路19aから液体を流入させる液体入口22aと、回転筒22内から水路19bへ液体を流出させる液体出口22bと、を備える。また、回転筒22を回転駆動する筒モータ23と、液体入口22aの上流側に設けられた旋回流生成部24と、旋回流生成部24へ液体が流入させる液体流入部28と、を備える。また、液体に対して電場を生成する電極40a及び40bと、を備える。異物に含まれる荷電物質を、電極40a及び40bの電場により電気泳動させた後、回転筒22によって遠心分離させるように構成される。
この構成により、洗濯水内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
また、本実施の形態の遠心分離装置20は、電極40a及び40bを、液体流入部28の上流側の水路19aにおいて、旋回流生成部24の外周側壁19c及び内周側壁19dにそれぞれ備える。水路19aを流れる荷電物質を、電極40a及び40bの電場により旋回流生成部24の外周側に電気泳動させた後、液体流入部28に流入させるように構成されてもよい。
この構成により、洗濯水内に存在する異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
また、本実施の形態の旋回流生成部24は、液体入口22aと連通する円筒部25と、円筒部25の上流側に設けられた渦巻部26と、水路19aから渦巻部26に洗濯水が流入する液体流入部28とを有し、液体流入部28と渦巻部26とが接続する接続部(第一の接続部)27aは、円筒部25の側壁25bより外方に設けてもよい。
この構成により、旋回流生成部24内で一周した洗濯水が、水路19aから流入する洗濯水の流れに進路を妨害されることなく、円筒部25の側壁25bに沿った旋回流を生成することができる。したがって、旋回流生成部24内を流れる旋回流の渦中心25cと、円筒部25の中心25aと、さらに、回転筒22の回転軸22dとを一致させることができる。そのため、旋回流生成部24内で生成される旋回流の乱れを少なくして、洗濯水に旋回成分が付与される。これによって、回転筒22内において洗濯水に含まれる異物、とくに荷電物質に強い遠心力を作用させることができ、洗濯水からの異物の分離を効果的に促進することができる。
また、本実施の形態の渦巻部26の側壁26aと円筒部25の側壁25bとの距離は、液体流入部28から下流側への距離に応じて近づくように構成してもよい。すなわち、渦巻部26の側壁26aは、液体流入部28からの距離に応じて、円筒部25の側壁25bに向けて徐々に近づくように構成してもよい。
この構成により、旋回流生成部24で生成される旋回流の渦中心25cを、旋回流生成部24の下流側に位置する回転筒22の回転軸22dに近づけることが可能になる。その
ため、旋回流の乱れを少なくして強力な遠心力を作用させることができ、洗濯水からの異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
なお、旋回流生成部24は、渦巻部26の側壁26aと水路19aとが接続される第一の接続部27aと、渦巻部26の側壁26aと円筒部25の側壁25bとが接続される第二の接続部27bとを有し、第一の接続部27aと第二の接続部27bとは、円筒部25の中心25aを挟んで反対に位置するように構成されてもよい。
この構成により、旋回流生成部24に流入した洗濯水が、渦巻部26の側壁26aに沿って流れることによって旋回流が生成される。
(実施の形態2)
以下、図7~図11を用いて、実施の形態2を説明する。図7は、実施の形態2における遠心分離装置の要部断面図である。図8は、本実施の形態における遠心分離装置の外観図である。図9は、本実施の形態における回転筒の外観図である。図10は、図7における遠心分離装置の7-7断面図である。図11は、図7における遠心分離装置の8-8断面図である。他の構成は実施の形態1と同じであり、同一の構成に同一の符号を付して、詳細な説明は実施の形態1のものを援用する。
実施の形態2の遠心分離装置の特徴は、電場を生成するための複数の電極を、回転筒22の回転軸上及び回転筒22の外周方向の延長上にそれぞれ備える点である。例えば、前者の電極である電極40c、電極40d、電極40e、及び電極40fを、図7、図8及び図10に示すように、ケースの外周面21aに設ける。また、後者の電極である電極40hを、図7及び図10に示すように、旋回流生成部24の底面に設ける。
例えば、制御部31は、電極40c~40fが正極、電極40hが負極となるように動作させ、旋回流生成部24から回転筒22に流れる洗濯水に対して電場を生成する(図7中の矢印L)。その結果、旋回流生成部24から回転筒22へ流入するマイナスの荷電物質は、電気泳動によって回転筒22の外周側、すなわち回転筒22の内周面22cに向かい集積される(図7中の矢印E)。
このように、荷電物質である異物は、旋回流生成部24と回転筒22とにより生じる遠心力に加えて、電極40c~40f及び電極40hによる電気泳動よって、回転筒22の外周に移動し、水との分離を促進させることができる。つまり、荷電物質を効率よく集積することができる。また、実施の形態1のように水路19aに電極40a及び40bを設ける必要がない。
なお、図7~図11示すように、電極40c~40fは、ケース21の円周におよそ90°の角度で均等に配置している。しかしながら、電気泳動によって荷電物質を回転筒22の外周側へ移動させることができれば、電極の設置位置はこの角度に限らない。また、4個の電極40c~40fで説明したが、電極は3個以下でも、5個以上でも構わない。例えば、3個の電極を120°の角度でケース21に配置してもよい。また、電極40hは、旋回流生成部24の底面に設けて説明したが、旋回流生成部24内または回転筒22内において、回転筒22の回転軸22d上であれば構わない。
また、ケースの外周面21aに対向する回転筒の外周面22eに金属部41を筒状に設けてもよい。金属部41を電極40c~40fの近傍に設けることにより、電極40c~40f及び電極40hによって生成する電場を回転筒22内にて伝導しやすくする効果がある。なお、金属部41は、筒状で説明したが、回転筒22の外周上に断片的に配置してもよい。
以上のように、本実施の形態の遠心分離装置20は、水路19に設けられ、水路19を流れる液体に含まれる異物を遠心分離する遠心分離装置20である。水路19と連通接続されたケース21と、ケース21内に回転可能に設けられた中空の回転筒22と、回転筒22内に水路19aから液体を流入させる液体入口22aと、回転筒22内から水路19bへ液体を流出させる液体出口22bと、を備える。また、回転筒22を回転駆動する筒モータ23と、液体入口22aの上流側に設けられた旋回流生成部24と、旋回流生成部24へ液体が流入させる液体流入部28と、を備える。また、液体に対して電場を生成する電極40c~40f及び電極40hと、を備える。異物に含まれる荷電物質を、電極40c~40f及び電極40hの電場により電気泳動させた後、回転筒22によって遠心分離させるように構成される。
この構成により、洗濯水内に存在する、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
また、本実施の形態の遠心分離装置20は、電極40hを回転筒22の回転軸上に、電極40c~40fを回転筒22の外周方向の延長上にそれぞれ備える。回転筒22内の荷電物質を、電極40c~40f及び電極40hの電場により回転筒22の外周面側に電気泳動させた後、回転筒22によって遠心分離させる。
この構成により、洗濯水内に存在する異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
また、本実施の形態の遠心分離装置20は、電極40hを回転筒22の回転軸上に、電極40c~40fをケースの外周面21aにそれぞれ備えてもよい。回転筒22内の荷電物質を、電極40c~40f及び電極40hの電場により回転筒22の外周面側に電気泳動させた後、回転筒22によって遠心分離させる。
この構成により、洗濯水内に存在する異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
また、本実施の形態の遠心分離装置20は、ケースの外周面21aに対向する回転筒の外周面22eに金属部41を設けてもよい。
この構成により、金属部41は、電極40c~40f及び電極40hによって生成する電場を回転筒22内にて伝導しやすくさせ、洗濯水内に存在する異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
(実施の形態3)
以下、図12及び図13を用いて、実施の形態3を説明する。図12は、本開示の実施の形態3における遠心分離装置の要部断面図である。図13は、図12における11-11断面図である。実施の形態3の特徴は、液体流入部28の下流側に、円筒部25の側壁25bと同一半径である円弧壁30が設けられたている点である。
他の構成は実施の形態1及び実施の形態2と同じであり、同一の構成に同一の符号を付して、詳細な説明は実施の形態1及び実施の形態2のものを援用する。
円弧壁30は、図13に示すように、液体流入部28から下流側に向かって形成され、その内側側壁30aが円筒部25の側壁25bと同一半径に形成されている。円弧壁30の先端は、第一の接続部27aを起点として角度α2の位置まで延びている。角度α2は
、例えば、0°<α2≦90°である。好ましくは、35°≦α2≦55°であり、本実施の形態における角度α2は、45°である。
渦巻部26の側壁26aと、円弧壁30の外側側壁30bとの間の距離は、図13においてP及びQで示すように、液体流入部28から下流側へ行くにしたがって短くなるように設定されている。流路の高さ方向の長さは一定のため、液体流入部28から下流側へ行くにしたがって流路の断面積が徐々に狭くなる。すわなち、洗濯水の流速は加速される。
以上のように、本実施の形態の旋回流生成部24は、液体流入部28の下流側に、円筒部25の側壁25bと同一半径である円弧壁30が設けられたものである。
この構成により、渦巻部26の側壁と円弧壁30との間に形成される流路の断面積が徐々に小さくなり、旋回流生成部24で生成される洗濯水(液体)の旋回流の流速を速めることができる。その結果、速度の速い洗濯水を旋回流生成部24へ供給することができるので、旋回流生成部24において、より強い旋回流を生成することが可能である。加えて、乱れの少ない、より高速の旋回流を回転筒22内に発生させることができるため、より強力な遠心力を作用させることができる。これによって、異物の分離性能を高めることができる。
なお、円弧壁30の厚みを変化させてもよい。この場合、円弧壁30の内側側壁30aの半径が円筒部25の側壁25bの半径と同一となるように設ける。そして、円弧壁30の外側側壁30bと渦巻部26の側壁26aとの間の距離が、図13においてP>Qとなるように、上流から下流に行くにしたがい距離を変化させる。例えば、円弧壁30の外側側壁30bを円筒部25の中心25aに近づけるように変化させる。これによって、乱れの少ない高速の旋回流を生成することができる。洗濯水内に存在する異物、とくに荷電物質の分離を促進することができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1~3を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1~3で説明した各構成要素を組合せて、新たな実施の形態とすることも可能である。
以上のように、実施の形態1~3において、遠心分離装置、及び、その遠心分離装置を備えた洗濯機を説明した。すなわち、洗濯機は、被洗浄物5と液体である洗濯水とを収容する、外槽1及び洗濯槽4からなる洗濯槽と、洗濯槽内の洗濯水を循環させる水路19と、水路19に設けられ、水路19を流れる洗濯水に含まれる異物を遠心分離する実施の形態1~3に記載の遠心分離装置20とを備える。
この構成により、洗濯物5から遊離した汚れ物質等の洗濯水に含まれる、水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を、遠心分離装置20において効果的に促進する洗濯機を実現することができる。そして、汚れ物質等の洗濯物5への再付着を抑えて洗浄効果を高めることができる。
なお、実施の形態1~3においては、洗濯機のポンプ部29を遠心分離装置20に設け、筒モータ23によってポンプ羽根29aと回転筒22を一体的に回転させる構成としている。この他に、水路19にポンプ部(図示せず)を別途設け、図1中の矢印Cで示すような循環流を生じさせる構成としてもよい。
なお、実施の形態1~3において、液体流入部28と渦巻部26とが接する接続部(第
一の接続部)27aは、円筒部25の側壁より外方に設けられ、渦巻部26の側壁は、液体流入部28から円筒部25の側壁に向けて徐々に近づく形状で説明したが、これに限らない。例えば、渦巻部26は、図15のように、液体流入部と渦巻部とが接する接続部は、円筒部25の側壁より内側に設けられる形状でも構わない。
また、実施の形態1~3においては、洗濯機の一例として、ドラム式洗濯機について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、洗浄水を用いて洗濯物を洗浄する洗濯機であればよい。すなわち、実施の形態1~3の遠心分離装置は、ドラム式洗濯機のように叩き洗いをする構成、縦型洗濯機のように撹拌洗浄をする構成、または、収納ケース内で押し洗い、もしくは、シャワー洗浄をする構成等の、いずれの構成の洗濯機にも適用可能である。また、遠心分離装置は、洗濯機に限らず、液体から異物を分離し浄化する装置として活用できる。
なお、上述の実施の形態1~3は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
また、以上の実施の形態で説明した構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本開示にかかる遠心分離装置、及び、遠心分離装置を備えた洗濯機は、液体中に存在する水と比重が大きく変わらない異物、とくに荷電物質の分離を効果的に促進することができるので、遠心分離装置、及び遠心分離装置を備えた洗濯機として有用である。
1 外槽(洗濯槽)
4 回転槽(洗濯槽)
19、19a、19b 水路
19c 外周側壁
19d 内周側壁
20 遠心分離装置
21 ケース
21a ケースの外周面
22 回転筒
22a 液体入口
22b 液体出口
22c 内周面
22d 回転軸
22e 回転筒の外周面
23 筒モータ
24、56 旋回流生成部
25 円筒部
25a 中心
25b 側壁
25c 渦中心
26 渦巻部
26a 側壁
27a 第一の接続部(接続部)
27b 第二の接続部
28 液体流入部
29 ポンプ部
29a ポンプ羽根
30 円弧壁
31 制御部
40a、40b、40c、40d、40e、40f、40h 電極
41 金属部

Claims (8)

  1. 水路に設けられ、前記水路を流れる液体に含まれる異物を遠心分離する遠心分離装置であって、
    前記水路と連通接続されたケースと、
    前記ケース内に回転可能に設けられた中空の回転筒と、
    前記回転筒内に前記水路から前記液体を流入させる液体入口と、
    前記回転筒内から前記水路へ前記液体を流出させる液体出口と、
    前記回転筒を回転駆動する筒モータと、
    前記液体入口の上流側に設けられた旋回流生成部と、
    前記旋回流生成部へ前記液体が流入させる液体流入部と、
    前記液体に対して電場を生成する複数の電極と、を備え、
    前記異物に含まれる荷電物質を、前記複数の電極の電場により電気泳動させた後、前記回転筒によって遠心分離させる、遠心分離装置。
  2. 前記遠心分離装置は、前記複数の電極を、前記液体流入部の上流側の前記水路において、前記旋回流生成部の外周側壁及び内周側壁にそれぞれ備え、
    前記水路を流れる前記荷電物質を、前記複数の電極の電場により前記旋回流生成部の外周側に電気泳動させた後、前記液体流入部に流入させる、
    請求項1に記載の遠心分離装置。
  3. 前記遠心分離装置は、前記複数の電極を、前記回転筒の回転軸上及び前記回転筒の外周方向の延長上にそれぞれ備え、
    前記回転筒内の前記荷電物質を、前記複数の電極の電場により前記回転筒の外周面側に電気泳動させた後、前記回転筒によって遠心分離させる、
    請求項1に記載の遠心分離装置。
  4. 前記遠心分離装置は、前記複数の電極を、前記回転筒の回転軸上及び前記ケースの外周面にそれぞれ備え、
    前記回転筒内の前記荷電物質を、前記複数の電極の電場により前記回転筒の外周面側に電気泳動させた後、前記回転筒によって遠心分離させる、
    請求項1に記載の遠心分離装置。
  5. 前記遠心分離装置は、前記ケースの外周面に対向する前記回転筒の外周面に金属部を設ける、請求項4に記載の遠心分離装置。
  6. 前記旋回流生成部は、
    前記液体入口と連通する円筒部と、
    前記円筒部の上流側に設けられた渦巻部と、
    前記水路から前記渦巻部に前記液体を流入させる液体流入部と、を有し、
    前記液体流入部と前記渦巻部とが接続する接続部は、前記円筒部の側壁より外方に設ける、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の遠心分離装置。
  7. 前記渦巻部の側壁と前記円筒部の側壁との距離は、前記液体流入部から下流側への距離に応じて近づくように構成される、請求項6に記載の遠心分離装置。
  8. 被洗浄物と前記液体である洗濯水とを収容する洗濯槽と、
    前記洗濯槽内の前記洗濯水を循環させる水路と、
    前記水路に設けられ、前記洗濯水を循環させるポンプ部と、
    前記水路に設けられ、前記水路を流れる前記洗濯水に含まれる前記異物を遠心分離する請求項1~7のいずれか1項に記載の遠心分離装置と、を備える洗濯機。
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